JPWO2015015845A1 - 内視鏡用ガイドチューブ及び内視鏡 - Google Patents

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Abstract

内視鏡用ガイドチューブは、絶縁部材であって外層を構成するチューブ体と、チューブ体の内層を構成する、予め定めた持数で打数が複数であって例えば右巻き平行に巻回される金属部材及び予め定めた持数で打数が複数であって金属部材とは逆方向で平行に巻回される絶縁部材を管状に網組したブレードと、で構成された活電部を有する機器内に挿入されるチューブ部材と、チューブ部材を構成する複数の金属部材のうち、略半分の打数の金属部材の端部を一纏めに接続した第1接点及び残りの打数の金属部材の端部を一纏めに接続した第2接点を備える接続部材と、第1接点に接続された金属部材に活電部が接触したことを検出する第1接点側導電検知部、または、第2接点に接続された金属部材に活電部が接触したことを検出する第2接点側導電検知部の少なくとも一方と、チューブ体の金属部材が露出していることを報知する報知信号を報知部に出力する信号出力部と、を具備する。

Description

本発明は、外層を構成する絶縁部材と、その内層を構成する金属線を有して構成された網状管とを備えたチューブ部材を有する内視鏡用ガイドチューブ及び内視鏡に関する。
内視鏡は、医療分野及び工業用分野等において利用されている。工業用分野において用いられる内視鏡は、軟性で細長な挿入部をジェットエンジン内、工場配管内等に挿入して、傷、或いは腐蝕等の有無の検査等を行うことができる。
近年においては、電気自動車の普及に伴い、活電部の多い機器内或いは配電盤を備える機器内の内視鏡観察を行いたいという要望がある。
内視鏡を用いて活電部を有する機器内等の観察を安全に行えるようにするために挿入部を絶縁部材で構成することが考えられる。
内視鏡の挿入部は、一般に、先端部と、湾曲部と、可撓管部とを連設して構成されている。挿入部を絶縁部材だけで構成することによって活電部の多い機器内の内視鏡観察を安心して、安全に行うことができる。
しかし、挿入部を構成する湾曲部及び可撓管部を絶縁部材だけで構成した場合、所望の強度を得ることが困難になるおそれがある。このため、湾曲部及び可撓管部においては、可撓性を保持しつつ強度を確保するために湾曲部の一部、可撓管部の一部に金属製部材を用い、外装を絶縁部材で構成するようにしている。
具体的に、湾曲部においては、複数の金属製の湾曲駒を回動自在に連接して構成した湾曲駒組の外層に金属製の網状管であるブレードを被覆し、さらに、ブレードの外層に絶縁部材で構成した湾曲チューブを被覆している。
一方、可撓管部においては、芯材となる金属製の薄板鋼板で螺旋状に構成した螺旋管の外層にブレードで被覆し、さらに、ブレードの外層に絶縁部材で構成した熱収縮チューブを被覆している。
しかしながら、内視鏡の挿入部を機器内に繰り返し挿入、抜去している間に、湾曲チューブの一部、或いは、熱収縮チューブの一部に破れが発生してブレードが露出し、露出したブレードが活電部に接触するおそれがある。
日本国特開平3−236825号公報には水漏れ検知手段を設けた内視鏡が示されている。この内視鏡においては、基板の外側に筒状の水分センサを外装して、水分を検知できるようにしている。水分センサは、絶縁性の筒状部材の外周に、螺旋状にプラス電極とマイナス電極とを平行に巻回し、それぞれの電極の終端を水漏れ検知用信号線に接続し、それら信号線を水漏れ検知回路に接続している。この技術によれば、水滴がプラス電極とマイナス電極とにまたがるように付着したとき、電極間が導通したことを水漏れ検知回路で検出することができる。
前記日本国特開平3−236825号公報の内視鏡においては、活電部が電極間に接触したことを検出することは可能であるが、一方の電極に活電部が接触したことを検出することはできなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、外層を構成する絶縁部材が破損されてブレードが露出したことを検出して活電部を有する機器内での内視鏡検査を安心して安全に行える内視鏡用ガイドチューブ及び内視鏡を提供することを目的にしている。
本発明の一態様における内視鏡用ガイドチューブは、外層を構成する絶縁部材で構成されたチューブ体と、前記チューブ体の内層を構成する、予め定めた持数で構成された打数が複数であって右巻き又は左巻きで平行に巻回される金属部材及び予め定めた持数で構成されて前記金属部材の巻方向とは逆方向で平行に巻回される打数が複数である絶縁部材を管状に網組したブレードと、を備えて構成される活電部を有する機器内に挿入されるチューブ部材と、前記チューブ部材を構成する複数の金属部材のうち、略半分の打数の金属部材の端部を電気的に一纏めに接続した第1接点、及び前記複数の金属部材のうち残りの打数の金属部材の端部を電気的一纏めに接続した第2接点を備える接続部材と、前記第1接点に接続された金属部材に前記活電部が接触したことを検出する第1接点側検知部、または、前記第2接点に接続された金属部材に前記活電部が接触したことを検出する第2接点側検知部の一方と、前記チューブ部材が破損して前記金属部材が露出していることを報知する報知信号を報知部に出力する信号出力部と、を具備している。
本発明の一態様における内視鏡は、前記内視鏡用ガイドチューブの構成を具備している。
内視鏡と内視鏡用ガイドチューブとを備える内視鏡システムを説明する図 外層を構成する絶縁部材の内層にブレードを備える内視鏡の湾曲部を説明する図 外層を構成する絶縁部材の内層にブレードを備える内視鏡の可撓管部を説明する図 外層を構成する絶縁部材の内層にブレードを備える内視鏡用ガイドチューブのチューブ挿入部を説明する図 内視鏡用ガイドチューブのチューブ挿入部を構成するブレードを説明する図 図3Aの矢印Y3Bに示す部分を拡大した説明図 ブレードの金属線とフレキシブル基板との接続関係を説明する図 操作部の先端側に設けられた取付部を説明する図 内視鏡用ガイドチューブの一体固定部と操作部の取付部との関係及び一体固定部に設けられた着脱部の構成を説明する図 内視鏡用ガイドチューブ及び内視鏡に設けられた検知部を説明する図 内視鏡用ガイドチューブに3つの検知部及び報知ランプを設けた構成例を説明する図 湾曲部及び可撓管部に金属線と絶縁線とを編組して構成したブレードを被覆した内視鏡挿入部を説明する図 内視鏡に3つの検知部及び報知ランプを設けた構成例を説明する図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1−図6を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1に示す内視鏡システム1は、電子内視鏡(以下、内視鏡と略記する)10と、装置本体40と、内視鏡用ガイドチューブ50とを備えて構成されている。
内視鏡10は、内視鏡挿入部11と、内視鏡挿入部11の基端側に設けられた操作部12と、この操作部12から延出するユニバーサルコード13と、を備えて主に構成されている。
内視鏡挿入部11は、先端側から順に硬性の先端部14と、湾曲自在な湾曲部15と、可撓性を有する可撓管部16とを連設して構成されている。
先端部14は、例えば、絶縁性を有するセラミック製であって、撮像光学系(不図示)、照明光学系(不図示)等が設けられている。
図2Aに示すように湾曲部15は、例えば、上下の二方向に湾曲するように構成されている。湾曲部15は、一つの金属製の先端湾曲駒15f、複数の中間湾曲駒15m、基端湾曲駒(不図示)を回動自在に連設して上下に湾曲するように構成した湾曲駒組15aと、複数の中間湾曲駒組15mの外層を被覆する金属製の網状管であるブレード15bと、ブレード15bの外層を被覆する絶縁部材で構成したチューブ体である湾曲チューブ15cとを積層して構成されている。
なお、湾曲部15は、上下の二方向に湾曲する構成に限定されるものではなく、上下左右の四方向に湾曲する構成であってよい。
図2Bに示すように可撓管部16は、芯材となる金属製の鋼板で構成された螺旋管16sと、螺旋管16sの外層を被覆するブレード16bと、ブレード16bの外層を被覆するチューブ体である熱収縮チューブ16hとを積層して構成されている。
図1に示すように内視鏡10の操作部12には、湾曲部15を湾曲操作するための湾曲操作ノブ17、図示されていないフリーズスイッチ、レリーズスイッチ等の各種スイッチが配設されている。
操作部12の先端側には内視鏡用ガイドチューブ50の後述する一体固定部52が配設される取付部19が設けられている。取付部19の外周面の予め定めた位置には位置決め用取付溝20が形成されている。
なお、操作部12内には後述する第2検知部70、第3検知部80が備えられている。また、符号21aは後述する取付部第1電気接点であり、符号21bは後述する取付部第2電気接点であり、符号22は、報知部であって後述する報知ランプである。
ユニバーサルコード13の基端部は、コネクタ18を介して装置本体40に着脱自在に取り付けられるように構成されている。装置本体40は、光源装置及びビデオプロセッサを兼ねる内視鏡用制御装置であり、表示部41、画像処理回路を含む制御部(不図示)、
電源部(不図示)等を備えている。
内視鏡用ガイドチューブ50は、チューブ挿入部51と、チューブ挿入部51の基端側に設けられた一体固定部52とを備えて構成されている。内視鏡用ガイドチューブ50のチューブ挿入部51は、活電部を有する機器内に挿入されるチューブ部材である。このため、内視鏡用ガイドチューブ50は、チューブ挿入部51の最外層を構成する絶縁部材に破れが発生したとき、該破れの発生を検出することを可能にするように構成されている。 符号53は、着脱部であって、一体固定部52の予め定めた位置に設けられている。
チューブ挿入部51は、可撓性を有する管状なチューブ部材であって、内視鏡挿入部11が挿通配置される。
図2Cに示すようにチューブ挿入部51は、芯材となる金属製の鋼板で構成された螺旋管51sと、螺旋管51sの外層を被覆する第1熱収縮チューブ51h1と、第1熱収縮チューブ51h1の外層を被覆する後述する接点側導電検知部を構成するためのブレード51bと、ブレード51bの外層を被覆する第2熱収縮チューブ51h2と、を積層して構成されている。チューブ体である第2熱収縮チューブ51h2は、チューブ挿入部51の最外層を構成している。
図3A−図3Cを参照してブレード51bの構成を説明する。
図3A、図3Bに示すようにブレード51bは、右巻きに巻回される金属部材である金属線51Rと、左巻に巻回される絶縁部材である絶縁線51Lとを管状に網組みした網状管である。金属線51Rは、例えばステンレス素線であり、絶縁線51Lはポリイミド素線である。
なお、金属線51Rは、ステンレス素線に限定されるものでなくタングステン線等で当てもよい。また、絶縁線51Lは、ポリイミド素線に限定されるものではなく他の樹脂製素線であってもよい。また、金属線を左巻に巻回して、絶縁線を右巻きに巻回して網状管を構成するようにしてもよい。
本実施形態において、1本の金属線51Rは、素線の線径が予め定めた径寸法で、持数が例えば3本である。一方、1本の絶縁線51Lは、素線の線径が予め定めた径寸法で、持数が例えば5本である。
この結果、金属線51Rの引張り強さ(張力とも記載する)と、絶縁線51Lの引張り強さとを略一致するように調整してブレード51bのバランスが所望する状態となるように設定してある。
なお、金属部材は金属線に限定されるものでは無く、金属製帯状部材等であってもよい。また、絶縁部材も絶縁線に限定されるものでは無く、樹脂製帯状部材或いは金属部材が配置される貫通孔、或いは、溝を有する樹脂製チューブであってもよい。
ブレード51bは、打数が例えば16本であり、打数8本の金属線51R1、51R2、…、51R7、51R8を平行に配列して右巻きで巻回し、打数8本の絶縁線51L1、51L2、…、51L7、51L8を平行に配列して左巻きで巻回して構成されている。
上述した構成によれば、隣り合う金属線51R同士が接触すること無く、予め定めた間隔離間して保持される。
なお、打数は、16本に限定されるものでは無く、それ以上であっても16本より少なくてもよい。また、打数は、偶数に限らず、奇数であってもよい。
また、金属素線の線径及び絶縁線素線の線経を適宜設定して各線の張力を調整する、或いは、金属線51Rの持数及び絶縁線51Lの持数を適宜設定して各線の張力を調整するようにしてもよい。
図3A、図3Cに示すようにチューブ挿入部51の基端部には管状に形作られるフレキシブル基板30が設けられている。
フレキシブル基板30は、接続部材であって、管状に構成される基板本体37と、延出部となる延出基板部38とを備えて構成されている。
基板本体37には複数の第1接続部31と、複数の第2接続部32と、複数の第1配線33と、複数の第2配線34とが設けられている。フレキシブル基板30の第1接続部31及び第2接続部32は、対応する金属線51RRに接触する位置に設けられている。フレキシブル基板31をブレード51bに押し当てるだけで必要な接続をすることが可能になる。また、第1接続部31及び第2接続部32はブレード51bに合わせて傾斜させて形成してもよい。延出基板部38には、第1配線端部33Eと、第1接点35と、第2配線端部34Eと、第2接点36とが設けられている。
複数の第1接続部31には、複数の金属線51R1、…、51R8のうち、半分の金属線であって、例えば奇数番目に配列されている金属線51R1、51R3、51R5、51R7の基端部がそれぞれ接続されている。複数の第2接続部32には、残りの金属線であって、偶数番目に配列されている金属線51R2、51R4、51R6、51R8の基端部がそれぞれ接続されている。
第1配線33は、各第1接続部31から延出する配線である。第2配線34は、各第2接続部32から延出する配線である。
第1配線端部33Eは、複数の第1配線33の基端側を一纏めにして第1接点35に延出される1本の配線である。第2配線端部34Eは、複数の第2配線34の基端側を一纏めにして第2接点36に延出される1本の配線である。
第1接点35は、第1配線端部33Eの基端側の予め定めた位置に設けられており、第2接点36は第2配線端部34Eの基端側の予め定めた位置に設けられている。第1接点35及び第2接点36を備える延出基板部38は、一体固定部52の内面の予め定めた位置に配置される。
そして、一体固定部52が取付部19に配設されることによって、第1接点35と取付部第1電気接点21aとが直接的或いは間接的に導通状態になると共に、第2接点36と取付部第2電気接点21bとが直接的或いは間接的に導通状態になるように構成されている。
一体固定部52は、例えば、硬質な樹脂部材で構成され、一体固定部52の先端側端部にチューブ挿入部51の基端部が固定されている。一体固定部52は、内視鏡10の操作部12の先端側に設けられた取付部19に着脱自在に配置される筒状部材である。
図4に示すように操作部12の先端側を構成する取付部19の先端側部には折止部材23が固定されている。取付部19の基端側部には操作部12の先端側を構成する先端側操作部本体24の先端側部が固定されている。
位置決め用取付溝20は、案内溝25と、係止穴26とを備えて構成されている。案内溝25は、操作部長手軸方向に沿って細長に形成されている。係止穴26は、案内溝25の底面25bに形成された窪みであって、着脱部53を構成するストッパ(図4の符号54)の先端部が収容される。符号27は基端側小径部であって、基端側小径部27には先端側操作部本体24の先端側部内面24fが配置される。
符号59は、後述する送信コイルであって、後述する受信コイル(図5の符号28)に対設して非接触給電部(図6等の符号61参照)を構成する。
図5に示すように着脱部53は、ストッパ54と、ストッパ配設部材55と、スプリング56とを備えて構成されている。ストッパ54は、保持部材57と、軸部材58とを備えて構成されている。保持部材57は、中央貫通孔57hを有している。中央貫通孔57h内には軸部材58の一端部が配置され、例えば接着によって一体固定される。
軸部材58は、案内溝25の幅寸法より小径に形成され、中途部である予め定めた位置にフランジ58fを有している。ストッパ配設部材55は、筒状であって、一体固定部52に形成された例えば配設穴内に固設される。符号55hは、中央貫通孔であって、凹部内と外部とを連通する。中央貫通孔55hにも軸部材58の一端側が挿通する。
スプリング56は、ストッパ配設部材55の凹部底面55bと軸部材58のフランジ58fとの間に配置される。軸部材58の他端部は、スプリング56の付勢力によって係止穴26内に配置される構成になっている。そして、保持部材57をスプリング56の付勢力に抗して、矢印Y5方向に移動させることによって、軸部材58の他端面と案内溝25の底面との間に予め定めた隙間が形成される。
つまり、保持部材57を図5に示すように矢印Y5方向に移動させていくことによって、一体固定部52と取付部19との着脱を行える。
そして、軸部材58の他端部がスプリング56の付勢力によって係止穴26内に配置されている状態は、一体固定部52が取付部19に一体的に固定された状態であって、内視鏡用ガイドチューブ50に内視鏡10が一体に装着された状態である。
図6を参照して内視鏡用ガイドチューブ50を内視鏡挿入部11に一体に装着した状態における検知部の構成及び作用を説明する。
本実施形態の内視鏡システム1は、内視鏡用ガイドチューブ50のチューブ挿入部51の最外層を構成する第2熱収縮チューブ51h2に破れ、いわゆる孔明きが発生してブレード51bの金属線51Rが露出されたことを検出する検知部60,70,80を備えている。
第1検知部60は、孔明きが発生して露出されたブレード51bを構成する金属線51R1、…、51R8のうち、奇数番目の金属線51R1、51R3、51R5、51R7と、偶数番目の金属線51R2、51R4、51R6、51R8とが短絡したか否かを検出する短絡検知部である。
第1接点35及び第2接点36は、取付部第1電気接点21a及び取付部第2電気接点21bを介して一体固定部52に備えられた第1検知部60に接続される。
第1検知部60には、装置本体40の電源部から供給された電源電圧Vccを交流電源に変換した後、非接触給電部61を構成する送信コイル59及び受信コイル28を介して電力が供給される。
非接触給電部61の受信コイル28にはダイオード62D及びコンデンサ63Cの平滑回路が接続されている。コンデンサ63Cには平滑された電源電圧が現れる。
第1接点35は、コンデンサ63Cの一端に接続され、第2接点36は、第1抵抗64Rを介してコンデンサ63Cの他端(基準電位端)に接続される。
ブレード51bの隣り合う金属線51Rが短絡すると、コンデンサ63Cの一端から、第1接点35、活電部が接触した例えば一方の金属線51R3、活電部(不図示)、他方の金属線51R4、第2接点36、第1抵抗64Rを介してコンデンサ63Cの他端に電流が流れる。
第1抵抗64Rの両端には第1電流検出アンプ65が接続されている。第1電流検出アンプ65は、第1抵抗64Rに流れる電流を検出して、電流値に応じた出力をコンパレータ66の一方入力端に出力する。
コンデンサ63Cの両端には抵抗67R1,67R2が接続されている。抵抗67R1,67R2の接続点は、コンパレータ66の他方入力端に接続されている。抵抗67R1,67R2の抵抗分圧によって、コンパレータ66の他方入力端には予め設定した定電圧が印加される。
コンパレータ66は、一方入力端と他方入力端のレベルに応じて、ハイレベルH又はローレベルLを出力する。
例えば、第1抵抗64Rに電流が流れていなければ第1電流検出アンプ65の出力は、コンパレータ66の他方入力端に印加される定電圧よりも低くなり、コンパレータ66の出力は、ローレベルLである。一方、第1抵抗64Rに電流が流れると第1電流検出アンプ65の出力は、コンパレータ66の他方入力端に印加される定電圧よりも高くなる。したがって、コンパレータ66の出力は、この場合ハイレベルHである。
コンパレータ66の出力端は、フォトカプラ68の発光部68a及び第4抵抗69を介してコンデンサ63Cの基準電位端に接続されている。
フォトカプラ68の発光部68aは、コンパレータ66の出力がハイレベルHになることによって発光して受光部68bに検出信号を送出する。
なお、コンパレータ66の出力が、ローレベルLの場合には、フォトカプラ68の受光部68bはオフ状態である。
フォトカプラ68の受光部68bの出力端は、操作部12側に構成された第1ロジック回路91に接続されている。
第1ロジック回路91は、信号出力部であって、フォトカプラ68の受光部68bがオフ状態の場合には出力端が論理値“0”であり、受光部68bに検出信号が伝送されることで出力端が論理値“1”となるように構成されている。
そして、第1ロジック回路91の出力は、信号出力部であるオア回路94に付与される。
第2検知部70は、孔明きが発生して露出されたブレード51bの奇数番目に配列された金属線51R1、51R3、51R5、51R7の何れかに活電部が接触しているか否かを検出する第1接点側導電検知部である。
第1接点35は、図示しない接点及び配線を介して操作部12内に構成された第2検知部70に接続される。
具体的に、活電部が金属線51R1、51R3、51R5、51R7の何れかに接触して、第1接点35に電圧が印加されると、該第1接点35は、電流検出を行う第2検知部ネオンランプ71及び第2検知部抵抗72Rを介して基準電位点に接続される。
第2検知部ネオンランプ71は、所定の電圧が印加されることによって導通し、第2検知部抵抗72Rに電流が流れる。このとき、第2検知部ネオンランプ71は、発光する。
第2検知部抵抗72Rの両端には第2電流検出アンプ73が接続されている。第2電流検出アンプ73は、第2検知部抵抗72Rに流れる電流を検出し、その電流値に応じた出力を第2検知部コンパレータ92の一方入力端に出力する。
第2電流検出アンプ73の出力は、第2検知部コンパレータ92に供給され、該第2検知部コンパレータ92の出力は、オア回路94に付与される。
第3検知部80は、孔明きが発生して露出されたブレード51bの偶数番目に配列された金属線51R2、51R4、51R6、51R8の何れかに活電部が接触しているか否かを検出する第2接点側導電検知部である。
第2接点36は、図示しない接点及び配線を介して操作部12内に構成された第3検知部80に接続される。
具体的に、活電部が金属線51R2、51R4、51R6、51R8の何れかに接触して、第2接点36に電圧が印加されると、該第2接点36は、電流検出を行う第3検知部ネオンランプ81及び第3検知部抵抗82Rを介して基準電位点に接続される。
第3検知部ネオンランプ81は、所定の電圧が印加されることによって導通し、第3検知部抵抗82Rに電流が流れる。このとき、第3検知部ネオンランプ81は、発光する。
第3検知部抵抗82Rの両端には第3電流検出アンプ83が接続されている。第3電流検出アンプ83は、第3検知部抵抗83Rに流れる電流を検出し、その電流値に応じた出力を第3検知部コンパレータ93の一方入力端に出力する。
第3電流検出アンプ83の出力は、第3検知部コンパレータ93に供給される。第3検知部コンパレータ93の出力は、オア回路94に付与される。
第2、第3検知部コンパレータ92,93には、装置本体40の電源部から供給された電源電圧Vccを抵抗分圧して得られる所定の定電圧が印加される。第2、第3検知部コンパレータ92,93は、信号出力部であってこの所定の電圧と第2、3電流検出アンプ73、83の出力とをそれぞれ比較して、比較結果の論理値を出力する。
例えば、第2検知部コンパレータ92は、第2電流検出アンプ73からのローレベルLの出力によって論理値“0”を出力し、ハイレベルHの出力によって論理値“1”を出力する。
同様に、第3検知部コンパレータ93は、第3電流検出アンプ83からのローレベルLの出力によって論理値“0”を出力し、ハイレベルHの出力によって論理値“1”を出力する。
第1ロジック回路91の出力及び第2、第3検知部コンパレータ92、93からの出力が付与されるオア回路94は、第1ロジック回路91の出力、第2、第3検知部コンパレータ92、93の出力のいずれかが“1”であった場合、ハイレベルHを出力し、全ての入力が“0”の場合はローレベルLを出力する。
オア回路94からの出力は、抵抗95R及びLED96を介して基準電位点に接続されている。オア回路94の出力がハイレベルHのとき、報知部であるLED96が点灯する。
このように、内視鏡用ガイドチューブ50のチューブ挿入部51を構成するブレード51bを、一方向に巻回される複数の打数の金属線51Rと、他方向に巻回される複数の打数の絶縁線51Lとで管状に網組みして構成する。加えて、平行に配列されて巻回された複数の金属線51Rを例えば奇数番目の金属線51Rと偶数番目の金属線51Rとに分け、奇数番目の複数の金属線を第1接点35に接続し、偶数番目の複数の金属線を第2接点36に接続する。
また、内視鏡用ガイドチューブ50に、第2熱収縮チューブ51h2に孔明きが発生して露出されたブレード51bを構成する隣り合う金属線51Rが短絡しているか否かを検出する第1検知部60を構成する。
一方、操作部12側には、孔明きが発生して露出されたブレード51bの奇数番目の金属線51Rの何れかに活電部が接触しているか否か検出する第2検知部70、露出されたブレード51bの偶数番目の金属線51Rの何れかに活電部が接触しているか否か検出する第3検知部80、及び第2熱収縮チューブ51h2に破れが発生してブレード51bの金属線51Rが露出していることを報知する報知ランプ22を設ける。
そして、活電部を有する機器の内視鏡観察を行う際、内視鏡用ガイドチューブ50を内視鏡10に所定の状態で装着する。
この結果、内視鏡挿入部11が内視鏡用ガイドチューブ50によって保護されて内視鏡挿入部11の外層を構成する湾曲チューブ15c及び熱収縮チューブ16hに破れが発生することが防止される。
また、報知ランプ22が点灯することによって、ユーザーは、内視鏡用ガイドチューブ50のチューブ挿入部51の外層を構成する第2熱収縮チューブ51h2に破れが発生したと判断できる。加えて、報知ランプ22が点灯状態であって、第2検知部70の第2検知部ネオンランプ71が発光を確認することによってブレード51bを構成する奇数番目に配列された金属線51Rに活電部が接触していることを判断でき、報知ランプ22が点灯状態で、且つ、第3検知部80のネオンランプ81の発光を確認することによってブレード51bを構成する偶数番目に配列された金属線51Rに活電部が接触していることを判断でき、ネオンランプ71、81が発光すること無く、報知ランプ22だけが点灯状態であることによってブレード51bを構成する金属線51Rが短絡していることを判断できる。
そして、報知ランプ22の点灯を確認したユーザーが、直ちに作業を中止することによって事故等の発生を未然に防止することができる。さらに、内視鏡用ガイドチューブ50を新品のものに交換することによって引き続き検査を続行することができる。
なお、上述した実施形態においては、隣り合う金属線の短絡を検出できるように配列された金属線51Rを交互に第1接続部31、第2接続部32に接続している。しかし、第1接続部31、第2接続部32に接続する金属線51Rは、交互に限定されるものでは無く、2本ずつ第1接続部31、第2接続部32に接続するようにしてもよい。
この結果、接続部31、32の数を減少させることができると共に、2本の金属線51Rを接続部に接続して作業性の向上を図ることができる。そして、打数が多い場合には3本以上の金属線51Rを1つの接続部に接続するようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、報知部を報知ランプとしているが、報知部はランプに限定されるもので無く、警告音、音声、或いは振動等で報知するものであってもよい。
また、上述した実施形態においては、内視鏡システム1に第1の検知部60、第2の検知部70及び第3の検知部80を設けるとしている。しかし、内視鏡システム1が活電部を有する電気自動車等、基準電位点をアースとしない機器での使用に特化される場合には、第2検知部70及び第3検知部80を構成すること無く、第1の検知部70だけを構成すればよい。
また、上述の実施形態においては、内視鏡用ガイドチューブ50に第1検知部60を構成し、操作部12側に第2検知部70及び第3検知部80を構成して、報知ランプ22を設けるとしている。しかし、図7に示すように内視鏡用ガイドチューブ50の一体固定部52Aに、第1検知部60、第2検知部70、及び第3検知部80を構成して、報知ランプ22を設けるようにしてもよい。
この構成においては、第1検知部60には、上述したように装置本体40の電源部から供給された電源電圧Vccを交流電源に変換した後、非接触給電部61を構成する送信コイル59及び受信コイル28を介して電力が供給される。一方、検知部コンパレータ92,93には、電源電圧Vccを交流電源に変換した後、非接触給電部61を構成する送信コイル59及び第2受信コイル97を介して供給される電源電圧Vddを抵抗分圧して得られる所定の定電圧が印加される。
その他の構成は、図6と同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。
この構成によれば、操作部12に取付部第1電気接点21a及び取付部第2電気接点21bを設け、操作部12内に非接触給電部61のための送信コイル59を設けて操作部12が構成されるので、操作部12の構成を大幅に簡略化することができる。
その他の作用及び効果は上述した実施形態と同様である。
さらに、内視鏡10を構成する内視鏡挿入部11を図8に示すようにチューブ挿入部51と略同様な構成で内視鏡挿入部11Aを構成するようにしてもよい。
具体的に、内視鏡挿入部11Aの湾曲部15Aは、先端湾曲駒15f、複数の中間湾曲駒15m、基端湾曲駒(不図示)を回動自在に連設して上下に湾曲するように構成した湾曲駒組15aと、複数の中間湾曲駒組15mの外層を被覆する絶縁部材である熱収縮チューブ15hと、熱収縮チューブ15hの外層を被覆する網状管である上述したブレード51bと、ブレード51bの外層を被覆する絶縁部材で構成した湾曲チューブ15cとを積層して構成されている。
可撓管部16Aは、螺旋管16sと、螺旋管16sの外層を被覆する第1熱収縮チューブ16h1と、第1熱収縮チューブ16h1の外層を被覆するブレード51bと、ブレード51bの外層を被覆する第2熱収縮チューブ16h2とを積層して構成されている。
つまり、実施形態において、湾曲部15Aを構成する湾曲チューブ15cの下層及び可撓管部16Aを構成する第2熱収縮チューブ16h2の下層に、1つの細長なブレード51bを設けている。
図9に示すように内視鏡挿入部11Aを備える内視鏡10Aの操作部12A内には上述した第1検知部60、第2検知部70、及び第3検知部80が構成されて、報知ランプ22も設けられている。
なお、本実施形態の内視鏡10Aにおいては、操作部12に設けられていた、内視鏡用ガイドチューブ50の一体固定部52を配設するための取付部19、位置決め用取付溝20、取付部第1電気接点21a、及び取付部第2電気接点21bが不要であるので削除している。
その他の構成は、上述した実施形態と同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。
この構成によれば、内視鏡10Aにおいては、内視鏡挿入部11の外層を構成する湾曲チューブ15c或いは第2熱収縮チューブ16h2に破れが発生した際、報知ランプ22が点灯して破れの発生を判断することができる。
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
本出願は、2013年7月31日に日本国に出願された特願2013−159347号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。

Claims (9)

  1. 外層を構成する絶縁部材で構成されたチューブ体と、前記チューブ体の内層を構成する、予め定めた持数で構成された打数が複数であって右巻き又は左巻きで平行に巻回される金属部材及び予め定めた持数で構成されて前記金属部材の巻方向とは逆方向で平行に巻回される打数が複数である絶縁部材を管状に網組したブレードと、を備えて構成される活電部を有する機器内に挿入されるチューブ部材と、
    前記チューブ部材を構成する複数の金属部材のうち、略半分の打数の金属部材の端部を電気的に一纏めに接続した第1接点、及び前記複数の金属部材のうち残りの打数の金属部材の端部を電気的一纏めに接続した第2接点を備える接続部材と、
    前記第1接点に接続された金属部材に前記活電部が接触したことを検出する第1接点側導電検知部、または、前記第2接点に接続された金属部材に前記活電部が接触したことを検出する第2接点側導電検知部の少なくとも一方と、
    前記チューブ体が破損して前記金属部材が露出していることを報知する報知信号を報知部に出力する信号出力部と、
    を具備することを特徴とする内視鏡用ガイドチューブ。
  2. 外層を構成する絶縁部材で構成されたチューブ体と、前記チューブ体の内層を構成する、予め定めた持数で構成された打数が複数であって右巻き又は左巻きで平行に巻回される金属部材及び予め定めた持数で構成されて前記金属部材の巻方向とは逆方向で平行に巻回される打数が複数である絶縁部材を管状に網組したブレードと、を備えて構成される活電部を有する機器内に挿入されるチューブ部材と、
    前記チューブ部材を構成する複数の金属部材のうち、略半分の打数の金属部材の端部を電気的に一纏めに接続した第1接点、及び前記複数の金属部材のうち残りの打数の金属部材の端部を電気的一纏めに接続した第2接点を備える接続部材と、
    前記第1接点に接続された金属部材と前記第2接点に接続された金属部材とに前記活電部が接触した短絡状態を検出する短絡検知部と、
    前記チューブ体が破損して前記金属部材が露出していることを報知する報知信号を報知部に出力する信号出力部と、
    を具備することを特徴とする内視鏡用ガイドチューブ。
  3. 前記第1接点側導電検知部又は/及び前記第2接点側導電検知部に加えて、前記第1接点に接続された金属部材と前記第2接点に接続された金属部材とに前記活電部が接触した短絡状態を検出する短絡検知部を備えることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用ガイドチューブ。
  4. 前記チューブ部材を構成する複数の打数の金属部材のうち、奇数番目に配列されている金属部材を前記第1接点には接続し、偶数番目に配列されている金属部材を前記第2接点に接続することを特徴とする請求項2又は3に記載の内視鏡用ガイドチューブ。
  5. 前記第1接点側導電検知部、前記第2接点側導電検知部、及び前記短絡検知部を備える構成において、
    前記報知部は、
    前記第1接点側導電検知部において前記金属部材が前記活電部に接触している状態であること、又は、前記第2導電検知部において前記金属部材が前記活電部に接触している状態であること、又は、前記短絡検知部において前記第1接点に接続された金属部材と前記第2接点に接続された金属部材とが短絡状態であること、の何れか1つの状態を検出したとき、報知することを特徴とする請求項4に記載の内視鏡用ガイドチューブ。
  6. 前記第1接点及び前記第2接点を備える前記接続部材は、前記チューブ部材の基端側に配置されるフレキシブル基板であって、
    前記フレキシブル基板は、
    複数の金属部材のうち、略半分の打数の金属部材の端部がそれぞれ接続される複数の第1接続部と、
    前記複数の金属部材のうち残りの打数の金属部材の端部がそれぞれ接続される複数の第2接続部と、
    前記複数の第1接続部と前記第1接点とを電気的に接続する第1配線と、
    前記複数の第2接続部と前記第2接点とを電気的に接続する第2配線と、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡用ガイドチューブ。
  7. 前記金属部材の持数と、前記絶縁素線の持数とを調整して、前記ブレードを構成する右巻き線と左巻き線とのバランスを調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡用ガイドチューブ。
  8. 前記金属部材の線経と、前記絶縁素線の線経とを調整して、前記ブレードを構成する右巻き線と左巻き線とのバランスを調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡用ガイドチューブ。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の内視鏡用ガイドチューブの構成を具備していることを特徴とする内視鏡。
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