JPWO2015015823A1 - バルントランス - Google Patents

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Abstract

バランス特性の向上を図ることができるバルントランスを提供することである。不平衡信号が入力される入力端子(14a)と、前記入力端子(14a)に接続されている第1の信号線路(L1)を少なくとも含み、前記不平衡信号を平衡信号に変換する変換部(11)と、前記第1の信号線路(L1)に接続されている第1の出力端子(14b)と、前記第1の出力端子(L1)と共に前記平衡信号が出力される第2の出力端子(14c)と、前記入力端子(14a)と前記第2の出力端子(14c)との間に接続されているコンデンサ(C)と、を備えていること、を特徴とするバルントランス(10a)。

Description

本発明は、バルントランスに関し、不平衡信号を平衡信号に変換するバルントランスに関する。
従来のバルントランスに関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の積層型トランス部品が知られている。特許文献1に記載の積層型トランス部品は、不平衡信号を平衡信号に変換して出力する。このような積層型トランス部品では、平衡信号のバランス特性の向上が望まれている。
国際公開第2008/105213号パンフレット
そこで、本発明の目的は、バランス特性の向上を図ることができるバルントランスを提供することである。
本発明の一形態に係るバルントランスは、不平衡信号が入力される入力端子と、前記入力端子に接続されている第1の信号線路を少なくとも含み、前記不平衡信号を平衡信号に変換する変換部と、前記第1の信号線路に接続されている第1の出力端子と、前記第1の出力端子と共に前記平衡信号が出力される第2の出力端子と、前記入力端子と前記第2の出力端子との間に接続されているコンデンサと、を備えていること、を特徴とする。
本発明によれば、バランス特性の向上を図ることができる。
一実施形態に係るバルントランスの回路図である。 第1の実施形態に係るバルントランスの外観斜視図である。 第1の実施形態に係るバルントランスの積層体の分解斜視図である。 周波数と位相との関係を示したグラフである。 周波数と振幅比との関係を示したグラフである。 周波数と振幅比との関係を示したグラフである。 第1の変形例に係るバルントランスの積層体の分解斜視図である。 第2の変形例に係るバルントランスの回路図である。 第2の変形例に係るバルントランスの積層体の分解斜視図である。 第3の変形例に係るバルントランスの積層体の分解斜視図である。 第4の変形例に係るバルントランスの回路図である。 第4の変形例に係るバルントランスの積層体の分解斜視図である。 第5の変形例に係るバルントランスの積層体の分解斜視図である。 第6の変形例に係るバルントランスの積層体の分解斜視図である。
(バルントランスの構成)
以下に、一実施形態に係るバルントランスについて図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係るバルントランス10aの回路図である。
バルントランス10aは、図1に示すように、変換部11、コンデンサC及び外部端子14a〜14dを備えている。変換部11は、信号線路L1,L2を含んでいる。
信号線路L1は、外部端子14aと外部端子14bとの間に接続されている。信号線路L2は、外部端子14cと外部端子14dとの間に接続されている。また、信号線路L1と信号線路L2とは、互いに電磁気的に結合している。また、コンデンサCは、外部端子14aと外部端子14cとの間に接続されている。
以上のように構成されたバルントランス10aでは、外部端子14aは、非平衡信号が入力される入力端子である。外部端子14b,14cは、平衡信号が出力される出力端子である。外部端子14dは、接地されるグランド端子である。
次に、バルントランス10aの具体的構成について図面を参照しながら説明する。図2は、第1の実施形態に係るバルントランス10aの外観斜視図である。図3は、第1の実施形態に係るバルントランス10aの積層体12の分解斜視図である。以下では、バルントランス10aの積層方向を上下方向と定義し、バルントランス10aを上側から平面視したときに、長辺が延在している方向を左右方向と定義し、短辺が延在している方向を前後方向と定義する。
バルントランス10aは、図2及び図3に示すように、変換部11、積層体12、外部端子14a〜14f及びコンデンサCを備えている。
積層体12は、絶縁体層16a〜16gが上側から下側へとこの順に並ぶように積層されることにより構成されており、直方体状をなしている。絶縁体層16a〜16gは、矩形状をなしており、誘電体材料により作製されている。誘電体材料としては、例えば、Ba-Al-Si系の誘電体セラミックス材料が挙げられる。以下では、絶縁体層16a〜16gの上側の面を表面と呼び、絶縁体層16a〜16gの下側の面を裏面と呼ぶ。
外部端子14aは入力端子である。外部端子14b,14cは出力端子である。外部端子14d〜14fはグランド端子である。外部端子14c,14d,14eは、積層体12の前側の側面に設けられており、左側から右側へとこの順に並ぶように設けられている。外部端子14b,14f,14aは、積層体12の後ろ側の側面に設けられており、左側から右側へとこの順に並ぶように設けられている。また、外部端子14a〜14fは、上下方向に延在しており、両端において上面及び下面に折り返されている。
変換部11は、前記の通り、信号線路L1,L2を含んでいる。また、信号線路L1は、図3に示すように、コイル導体18a、引き出し導体22,24及びビアホール導体v1,v2により構成されている。コイル導体18aは、絶縁体層16dの表面上に設けられており、上側から平面視したときに、時計回りに周回しながら中心に向かう渦巻形状をなしている。
引き出し導体22は、絶縁体層16eの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体22の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体18aの外周側の端部と重なっている。引き出し導体22の他端は、外部端子14aに接続されている。ビアホール導体v1は、絶縁体層16dを上下方向に貫通しており、コイル導体18aの外周側の端部と引き出し導体22の一端とを接続している。これにより、信号線路L1は、外部端子14aと外部端子14bとの間に接続されている。
引き出し導体24は、絶縁体層16eの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体24の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体18aの内周側の端部と重なっている。引き出し導体24の他端は、外部端子14bに接続されている。ビアホール導体v2は、絶縁体層16dを上下方向に貫通しており、コイル導体18aの内周側の端部と引き出し導体24の一端とを接続している。
信号線路L2は、図3に示すように、コイル導体20a、引き出し導体26,28及びビアホール導体v3,v4により構成されている。コイル導体20aは、絶縁体層16cの表面上に設けられており、上側から平面視したときに、時計回りに周回しながら中心に向かう渦巻形状をなしている。また、コイル導体20aは、上側から平面視したときに、コイル導体18aと重なっている。すなわち、コイル導体18aとコイル導体20aとは、絶縁体層16cを介して対向している。これにより、コイル導体18aとコイル導体20aとが電磁気的に結合している。
引き出し導体26は、絶縁体層16bの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体26の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体20aの外周側の端部と重なっている。引き出し導体26の他端は、外部端子14dに接続されている。ビアホール導体v3は、絶縁体層16bを上下方向に貫通しており、コイル導体20aの外周側の端部と引き出し導体26の一端とを接続している。
引き出し導体28は、絶縁体層16bの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体28の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体20aの内周側の端部と重なっている。引き出し導体28の他端は、外部端子14cに接続されている。ビアホール導体v4は、絶縁体層16bを上下方向に貫通しており、コイル導体20aの内周側の端部と引き出し導体28の一端とを接続している。これにより、信号線路L2は、外部端子14cと外部端子14dとの間に接続されている。
コンデンサCは、コンデンサ導体40,42により構成されている。コンデンサ導体40は、絶縁体層16fの表面上に設けられており、矩形状をなしている。また、コンデンサ導体40は、外部端子14aに接続されている。
コンデンサ導体42は、絶縁体層16gの表面上に設けられており、矩形状をなしている。また、コンデンサ導体42は、外部端子14cに接続されている。コンデンサ導体40とコンデンサ導体42とは、絶縁体層16fを介して対向している。これにより、コンデンサ導体40とコンデンサ導体42との間には容量が形成されている。よって、コンデンサCは、外部端子14aと外部端子14cとの間に接続されている。
(効果)
以上のように構成されたバルントランス10aによれば、バランス特性の向上を図ることができる。より詳細には、バルントランス10aでは、外部端子14aを介して不平衡信号が入力され、外部端子14b,14cを介して平衡信号が出力される。以下では、外部端子14aから入力される信号を入力信号と呼ぶ。また、外部端子14bから出力される信号を第1の出力信号と呼び、外部端子14cから出力される信号を第2の出力信号と呼ぶ。
外部端子14aを介して入力された入力信号は、信号線路L1及びコンデンサCに入力する。信号線路L1に入力された不平衡信号である入力信号は、変換部11において平衡信号に変換される。より詳細には、信号線路L1は、コイル導体18aを含んでいる。コイル導体18aは、通過する信号の電圧の位相に対して90°の遅れを発生させる。よって、信号線路L1から出力される信号(すなわち、第1の出力信号)の電圧の位相は、入力信号の電圧の位相に対して90°だけ遅れている。
また、信号線路L1と信号線路L2とは、電磁気的に結合しているので、これらの間において電磁誘導が発生する。そのため、信号線路L1から出力される信号の電圧の位相と信号線路L2から出力される信号の電圧の位相とは、180°だけ異なっている。すなわち、信号線路L1から出力される信号の電圧の位相は、入力信号の電圧の位相に対して90°だけ遅れており、信号線路L2から出力される信号の電圧の位相は、入力信号の電圧の位相に対して270°だけ遅れて(90°だけ進んで)いる。
一方、コンデンサCに入力された入力信号は、コンデンサCを通過した後に、信号線路L2から出力される信号に合流する。ここで、コンデンサCは、通過する信号の電圧の位相に対して90°の進みを発生させる。よって、コンデンサCを通過した信号の電圧の位相は、入力信号の電圧の位相に対して90°だけ進んでいる。すなわち、コンデンサCを通過した信号の電圧の位相は、信号線路L2から出力される信号の位相と同じである。これにより、外部端子14cから出力される第2の出力信号の振幅が大きくなる。すなわち、バルントランス10aによれば、第2の出力信号の振幅を第1の出力信号の振幅に近づけることが容易となり、バランス特性を向上させることができる。
また、バルントランス10aは、絶縁体層16a〜16gが誘電体材料により作製されているので、2GHz以上の高周波帯域を含んだ広帯域(例えば、700MHz〜2.7GHz)において用いることができる。より詳細には、絶縁体層16a〜16gが磁性体材料により作製されている場合には、入力信号が2GHz以上の周波数を有する高周波信号になると、絶縁体層16a〜16gの比透磁率が急激に低下して1に近づいてしまう。そのため、信号線路L1と信号線路L2とを十分に電磁気的に結合させることができなくなり、第2の出力信号の振幅が低下してしまう。すなわち、絶縁体層16a〜16gが磁性体材料により作製されたバルントランス10aでは、2GHzの高周波帯域においてバランス特性が急激に悪化する。よって、絶縁体層16a〜16gが磁性体材料により作製されたバルントランス10aは、2GHz以上の高周波帯域を含んだ広帯域(例えば、700MHz〜2.7GHz)において用いられる場合には、周波数帯域によってバランス特性が大きく変動してしまうという問題を有している。
そこで、バルントランス10aでは、絶縁体層16a〜16gが誘電体材料により作製されている。誘電体材料は、磁性体材料に比べて、周波数帯域によって比透磁率が変動しにくいだけでなく、比透磁率が小さい。よって、絶縁体層16a〜16gが誘電体材料により作製されたバルントランス10aが2GHz以上の高周波帯域を含んだ広帯域(例えば、700MHz〜2.7GHz)において用いられる場合に、周波数帯域によってバランス特性が変動しにくい。従って、絶縁体層16a〜16gの比透磁率が小さくなるので、信号線路L1と信号線路L2とを十分に電磁気的に結合させることができなくなる。そのため、第2の出力信号の振幅が低下してしまう。ただし、コンデンサCは、外部端子14aと外部端子14cとの間に設けられている。これにより、第2の出力信号の振幅が第1の出力信号の振幅に近づくようになる。以上より、バルントランス10aは、絶縁体層16a〜16gが誘電体材料により作製されているので、2GHz以上の高周波帯域を含んだ広帯域(例えば、700MHz〜2.7GHz)において用いることができる。ただし、このことは、絶縁体層16a〜16gが磁性体材料により作製されることを妨げるものではない。
また、特許文献1に記載の積層型トランス部品では、1次側コイルと2次側コイルとの間の電磁気的な結合を強くするために、例えば、フォトリソグラフィにより細い1次側コイル及び2次側コイルを形成している。ただし、フォトリソグラフィにより1次側コイル及び2次側コイルを形成すると、製造工程が複雑化し、積層型トランス部品の製造コストが高騰してしまう。
一方、本実施形態に係るバルントランス10aでは、外部端子14aと外部端子14cとの間にコンデンサCを備えているため、信号線路L1と信号線路L2との電磁気的な結合が比較的に弱くても、優れたバランス特性を得ることができる。よって、信号線路L1と信号線路L2とを強く電磁気的に結合させるために、これらをフォトリソグラフにより形成する必要がない。すなわち、スクリーン印刷により導体が塗布されたグリーンシートを積層して、バルントランス10aを作製することができる。その結果、バルントランス10aの製造コストを低減できる。ただし、このことは、バルントランス10aの信号線路L1,L2がフォトリソグラフィにより形成されることを妨げない。
(シミュレーション)
本願発明者は、バルントランス10aが奏する効果をより明確にするために、以下に説明するコンピュータシミュレーションを行った。具体的には、図1に示すバルントランス10aの第1のモデルと、図1に示すバルントランス10aからコンデンサCを取り除いた第2のモデルとを作成した。そして、第1のモデル及び第2のモデルのバランス特性を演算した。ここでのバランス特性は、第1の出力信号の振幅と第2の出力信号の振幅との差(以下、単に振幅差と呼ぶ)、及び、第1の出力信号の電圧の位相と第2の出力信号の電圧の位相との差(以下、単に位相差と呼ぶ)である。バランス特性が良好であるとは、振幅差が0dBに近いこと、及び、位相差が180°に近いことを意味する。
図4は、周波数と位相との関係を示したグラフである。縦軸は位相を示し、横軸は周波数を示す。図5は、周波数と振幅との関係を示したグラフである。縦軸は振幅比を示し、横軸は周波数を示す。
図4において、実線S1は、第1のモデルにおける第1の出力信号の電圧の位相を示している。実線S2は、第1のモデルにおける第2の出力信号の電圧の位相を示している。点線S3は、第2のモデルにおける第1の出力信号の電圧の位相を示している。点線S4は、第2のモデルにおける第2の出力信号の電圧の位相を示している。
実線S1と実線S2との位相差は、図4に示すように、点線S3と点線S4との位相差と同様に、周波数が変動しても略180°に保たれていることが分かる。よって、バルントランス10aは、位相差において優れたバランス特性を有していることが分かる。
また、図5において、実線S5は、第1のモデルにおける入力信号の振幅に対する第1の出力信号の振幅の比の値を示している。実線S6は、第1のモデルにおける入力信号の振幅に対する第2の出力信号の振幅の比の値を示している。点線S7は、第2のモデルにおける入力信号の振幅に対する第1の出力信号の振幅の比の値を示している。点線S8は、第2のモデルにおける入力信号の振幅に対する第2の出力信号の振幅の比の値を示している。
図5によれば、第1のモデルの実線S6は、第2のモデルの点線S8よりも上側に位置している。すなわち、第1のモデルの第2の出力信号の振幅が第2のモデルの第2の出力信号の振幅よりも大きくなっていることが分かる。すなわち、コンデンサCが設けられることにより、第1のモデルでは第2のモデルよりも第2の出力信号の振幅が大きくなることが分かる。
一方、第1のモデルの実線S5は、第2のモデルの点線S7よりも下側に位置している。すなわち、第1のモデルの第1の出力信号の振幅が第2のモデルの第1の出力信号の振幅よりも小さくなっていることが分かる。すなわち、コンデンサCが設けられることにより、第1のモデルでは、第2の出力信号の振幅が大きくなった分だけ、第1の出力信号の振幅が小さくなっていることが分かる。これにより、第1の出力信号の振幅と第2の出力信号の振幅とを近づけることが可能となる。以上より、バルントランス10aは、振幅差において優れたバランス特性を有していることが分かる。
次に、本願発明者は、コンデンサCの適切な大きさを調べるために以下に説明するコンピュータシミュレーションを行った。具体的には、第1のモデルにおいて、コンデンサCの容量を0pF、0.16pF、0.2pF、0.25pF、0.32pFに変化させて、周波数と振幅比との関係を演算した。振幅比とは、第2の出力信号の振幅に対する第1の出力信号の振幅の比の値である。なお、シミュレーションにおいて、コイル導体18aとコイル導体20aとの上下方向(積層方向)の間隔を25μmとした。図6は、周波数と振幅比との関係を示したグラフである。縦軸は振幅比を示し、横軸は周波数を示す。
実線S11は、コンデンサCが0pFである場合の周波数と振幅比との関係である。実線S12は、コンデンサCが0.16pFである場合の周波数と振幅比との関係である。実線S13は、コンデンサCが0.2pFである場合の周波数と振幅比との関係である。実線S14は、コンデンサCが0.25pFである場合の周波数と振幅比との関係である。実線S15は、コンデンサCが0.32pFである場合の周波数と振幅比との関係である。
図6によれば、コンデンサCの容量が大きくなるにしたがって、振幅比が小さくなっていることが分かる。すなわち、コンデンサCの容量が大きくなるにしたがって、第1の出力信号の振幅が小さくなり、第2の出力信号の振幅が大きくなっていることが分かる。ここで、バルントランス10aでは、700MHz〜2.7GHzの周波数帯域において、振幅比が±1.5dB以下に収まっていることが望ましい。よって、コンデンサCの容量は、図6によれば、0.24pF±30%(0.08pF)であることが望ましい。
(第1の変形例)
次に、第1の変形例に係るバルントランス10bについて図面を参照しながら説明する。図7は、第1の変形例に係るバルントランス10bの積層体12の分解斜視図である。バルントランス10bの回路構成は、バルントランス10aの回路構成と同じであるので、図1を援用する。また、バルントランス10bの外観斜視図は、バルントランス10aの外観斜視図と同じであるので、図2を援用する。
バルントランス10bは、絶縁体層16h,16i、コイル導体18b,20b及びビアホール導体v11〜v14を備えている点において、バルントランス10aと相違する。
絶縁体層16h,16iは、絶縁体層16cと絶縁体層16dとの間に設けられている。コイル導体18bは、絶縁体層16iの表面上に設けられており、コイル導体18aと同じ形状を有している。ビアホール導体v11は、絶縁体層16iを上下方向に貫通しており、コイル導体18aの外周側の端部とコイル導体18bの外周側の端部とを接続している。ビアホール導体v12は、絶縁体層16iを上下方向に貫通しており、コイル導体18aの内周側の端部とコイル導体18bの内周側の端部とを接続している。これにより、コイル導体18aとコイル導体18bとは並列接続されている。
コイル導体20bは、絶縁体層16hの表面上に設けられており、コイル導体20aと同じ形状を有している。ビアホール導体v13は、絶縁体層16cを上下方向に貫通しており、コイル導体20aの外周側の端部とコイル導体20bの外周側の端部とを接続している。ビアホール導体v14は、絶縁体層16cを上下方向に貫通しており、コイル導体20aの内周側の端部とコイル導体20bの内周側の端部とを接続している。これにより、コイル導体20aとコイル導体20bとは並列接続されている。
以上のように構成されたバルントランス10bによれば、バルントランス10aと同様に、バランス特性の向上を図ることができる。
また、バルントランス10bでは、コイル導体18aとコイル導体18bとが並列接続されているので、信号線路L1の直流抵抗が低減される。同様に、コイル導体20aとコイル導体20bとが並列接続されているので、信号線路L2の直流抵抗が低減される。これにより、バルントランス10bの通過特性が向上する。
(第2の変形例)
以下に、第2の変形例に係るバルントランスについて図面を参照しながら説明する。図8は、第2の変形例に係るバルントランス10cの回路図である。
バルントランス10cは、図8に示すように、変換部11、コンデンサC及び外部端子14a〜14c,14fを備えている。変換部11は、信号線路L1〜L4を含んでいる。
信号線路L1は、外部端子14aと外部端子14bとの間に接続されている。信号線路L2は、外部端子14cと外部端子14fとの間に接続されている。信号線路L3は、外部端子14aと外部端子14fとの間に接続されている。これにより、信号線路L1の一端と信号線路L3の一端とが接続されている。また、信号線路L4は、外部端子14fと外部端子14fとの間に接続されている。これにより、信号線路L2の一端と信号線路L4の一端とが接続されている。
また、信号線路L1と信号線路L4とは、互いに電磁気的に結合している。信号線路L2と信号線路L3とは、互いに電磁気的に結合している。また、コンデンサCは、外部端子14aと外部端子14cとの間に接続されている。
以上のように構成されたバルントランス10cでは、外部端子14aは、非平衡信号が入力される入力端子である。外部端子14b,14cは、平衡信号が出力される出力端子である。外部端子14fは、接地されるグランド端子である。
次に、バルントランス10cの具体的構成について図面を参照しながら説明する。図9は、第2の変形例に係るバルントランス10cの積層体12の分解斜視図である。バルントランス10cの外観斜視図は、バルントランス10aの外観斜視図と同じであるので図2を援用する。
バルントランス10cは、図2及び図9に示すように、変換部11、積層体12、外部端子14a〜14f及びコンデンサCを備えている。
積層体12は、絶縁体層16a〜16kが上側から下側へとこの順に並ぶように積層されることにより構成されており、直方体状をなしている。絶縁体層16a〜16kは、長方形状をなしており、誘電体材料により作製されている。誘電体材料としては、例えば、Ba−Al−Si系の誘電体セラミックが挙げられる。以下では、絶縁体層16a〜16kの上側の面を表面と呼び、絶縁体層16a〜16kの下側の面を裏面と呼ぶ。
バルントランス10cの外部端子14a〜14fは、バルントランス10aの外部端子14a〜14fと同じであるので説明を省略する。
変換部11は、前記の通り、信号線路L1〜L4を含んでいる。また、信号線路L1は、図9に示すように、コイル導体18a、引き出し導体22,24及びビアホール導体v1,v2により構成されている。コイル導体18aは、絶縁体層16dの表面上に設けられており、上側から平面視したときに、時計回りに周回しながら中心に向かう渦巻形状をなしている。
引き出し導体22は、絶縁体層16eの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体22の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体18aの外周側の端部と重なっている。引き出し導体22の他端は、外部端子14aに接続されている。ビアホール導体v1は、絶縁体層16dを上下方向に貫通しており、コイル導体18aの外周側の端部と引き出し導体22の一端とを接続している。
引き出し導体24は、絶縁体層16eの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体24の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体18aの内周側の端部と重なっている。引き出し導体24の他端は、外部端子14bに接続されている。ビアホール導体v2は、絶縁体層16dを上下方向に貫通しており、コイル導体18aの内周側の端部と引き出し導体24の一端とを接続している。これにより、信号線路L1は、外部端子14aと外部端子14bとの間に接続されている。
信号線路L4は、図9に示すように、コイル導体52、引き出し導体71,72及びビアホール導体v27,v28により構成されている。コイル導体52は、絶縁体層16cの表面上に設けられており、上側から平面視したときに、時計回りに周回しながら中心に向かう渦巻形状をなしている。また、コイル導体52は、上側から平面視したときに、コイル導体18aと重なっている。すなわち、コイル導体18aとコイル導体52とは、絶縁体層16cを介して対向している。これにより、コイル導体18aとコイル導体52とが電磁気的に結合している。
引き出し導体71は、絶縁体層16bの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体71の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体52の外周側の端部と重なっている。引き出し導体71の他端は、外部端子14fに接続されている。ビアホール導体v27は、絶縁体層16bを上下方向に貫通しており、コイル導体52の外周側の端部と引き出し導体71の一端とを接続している。
引き出し導体72は、絶縁体層16bの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体72の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体52の内周側の端部と重なっている。引き出し導体72の他端は、外部端子14fに接続されている。ビアホール導体v28は、絶縁体層16bを上下方向に貫通しており、コイル導体52の内周側の端部と引き出し導体72の一端とを接続している。これにより、信号線路L4は、外部端子14fと外部端子14fとの間に接続されている。
信号線路L2は、図9に示すように、コイル導体20a、引き出し導体26,28及びビアホール導体v3,v4により構成されている。コイル導体20aは、絶縁体層16gの表面上に設けられており、上側から平面視したときに、時計回りに周回しながら中心に向かう渦巻形状をなしている。
引き出し導体26は、絶縁体層16fの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体26の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体20aの外周側の端部と重なっている。引き出し導体26の他端は、外部端子14fに接続されている。ビアホール導体v3は、絶縁体層16fを上下方向に貫通しており、コイル導体20aの外周側の端部と引き出し導体26の一端とを接続している。これにより、信号線路L2は、外部端子14cと外部端子14fとの間に接続されている。
引き出し導体28は、絶縁体層16fの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体28の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体20aの内周側の端部と重なっている。引き出し導体28の他端は、外部端子14cに接続されている。ビアホール導体v4は、絶縁体層16fを上下方向に貫通しており、コイル導体20aの内周側の端部と引き出し導体28の一端とを接続している。
信号線路L3は、図9に示すように、コイル導体50、引き出し導体68,70及びビアホール導体v25,v26により構成されている。コイル導体50は、絶縁体層16hの表面上に設けられており、上側から平面視したときに、時計回りに周回しながら中心に向かう渦巻形状をなしている。また、コイル導体50は、上側から平面視したときに、コイル導体20aと重なっている。すなわち、コイル導体20aとコイル導体50とは、絶縁体層16gを介して対向している。これにより、コイル導体20aとコイル導体50とが電磁気的に結合している。
引き出し導体68は、絶縁体層16iの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体68の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体50の外周側の端部と重なっている。引き出し導体68の他端は、外部端子14aに接続されている。ビアホール導体v25は、絶縁体層16hを上下方向に貫通しており、コイル導体50の外周側の端部と引き出し導体68の一端とを接続している。
引き出し導体70は、絶縁体層16iの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体70の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体50の内周側の端部と重なっている。引き出し導体70の他端は、外部端子14fに接続されている。ビアホール導体v26は、絶縁体層16hを上下方向に貫通しており、コイル導体50の内周側の端部と引き出し導体70の一端とを接続している。これにより、信号線路L3は、外部端子14aと外部端子14fとの間に接続されている。
コンデンサCは、コンデンサ導体40,42により構成されている。コンデンサ導体40は、絶縁体層16jの表面上に設けられており、矩形状をなしている。また、コンデンサ導体40は、外部端子14aに接続されている。
コンデンサ導体42は、絶縁体層16kの表面上に設けられており、矩形状をなしている。また、コンデンサ導体42は、外部端子14cに接続されている。コンデンサ導体40とコンデンサ導体42とは、絶縁体層16jを介して対向している。これにより、コンデンサ導体40とコンデンサ導体42との間には容量が形成されている。よって、コンデンサCは、外部端子14aと外部端子14cとの間に接続されている。
以上のように構成されたバルントランス10cによれば、バルントランス10aと同様に、バランス特性の向上を図ることができる。
また、バルントランス10cでは、信号線路L1と信号線路L4とを電磁気的に結合させ、信号線路L2と信号線路L3とを電磁気的に結合させることによって、インピーダンス変換を行うことができる。より詳細には、バルントランス10cでは、出力側の特性インピーダンスを入力側の特性インピーダンスの4倍に設定することができる。
(第3の変形例)
次に、第3の変形例に係るバルントランス10dについて図面を参照しながら説明する。図10は、第3の変形例に係るバルントランス10dの積層体12の分解斜視図である。バルントランス10dの回路構成は、バルントランス10cの回路構成と同じであるので、図8を援用する。また、バルントランス10dの外観斜視図は、バルントランス10aの外観斜視図と同じであるので、図2を援用する。
バルントランス10dは、信号線路L1〜L4の配置においてバルントランス10cと相違する。より詳細には、バルントランス10cでは、信号線路L4、信号線路L1、信号線路L2及び信号線路L3は、この順に上側から下側へと並んでいる。一方、バルントランス10dは、信号線路L1のコイル導体18aと信号線路L3のコイル導体50とが同じ絶縁体層16d上に設けられており、信号線路L2のコイル導体20aと信号線路L4のコイル導体52とが同じ絶縁体層16c上に設けられている。また、信号線路L1のコイル導体18aと信号線路L4のコイル導体52とが絶縁体層16cを介して対向することにより電磁気的に結合しており、信号線路L2のコイル導体20aと信号線路L3のコイル導体20aとが絶縁体層16cを介して対向することにより電磁気的に結合している。
以上のように構成されたバルントランス10dによれば、バルントランス10aと同様に、バランス特性の向上を図ることができる。
また、バルントランス10dでは、バルントランス10cと同様に、インピーダンス変換を行うことができる。
また、バルントランス10dでは、コイル導体18aとコイル導体50とが同じ絶縁体層16dに設けられているので、これらの間に容量が形成されにくい。同様に、コイル導体20aとコイル導体52とが同じ絶縁体層16cに設けられているので、これらの間に容量が形成されにくい。よって、バルントランス10dでは、不要な容量が形成されることが抑制される。
また、バルントランス10dでは、コイル導体18a,20a,50,52が2つの絶縁体層16c,16dに設けられているので、これらが異なる4つの絶縁体層に設けられている場合に比べて、低背化が図られる。
(第4の変形例)
以下に、第4の変形例に係るバルントランスについて図面を参照しながら説明する。図11は、第4の変形例に係るバルントランス10eの回路図である。
バルントランス10eは、図11に示すように、変換部11、コンデンサC及び外部端子14a〜14dを備えている。変換部11は、信号線路L1〜L6を含んでいる。
信号線路L1は、外部端子14aと外部端子14bとの間に接続されている。信号線路L2は、外部端子14cと外部端子14dとの間に接続されている。信号線路L3は、外部端子14aと外部端子14dとの間に接続されている。これにより、信号線路L1の一端と信号線路L3の一端とが接続されている。また、信号線路L4は、外部端子14dと外部端子14dとの間に接続されている。これにより、信号線路L2の一端と信号線路L4の一端とが接続されている。信号線路L5は、外部端子14aと外部端子14dとの間に接続されている。これにより、信号線路L1の一端と信号線路L5の一端とが接続されている。また、信号線路L6は、外部端子14dと外部端子14dとの間に接続されている。これにより、信号線路L2の一端と信号線路L6の一端とが接続されている。
また、信号線路L1と信号線路L4とは、互いに電磁気的に結合している。信号線路L2と信号線路L3とは、互いに電磁気的に結合している。信号線路L5と信号線路L6とは、互いに電磁気的に結合している。また、コンデンサCは、外部端子14aと外部端子14cとの間に接続されている。
以上のように構成されたバルントランス10eでは、外部端子14aは、非平衡信号が入力される入力端子である。外部端子14b,14cは、平衡信号が出力される出力端子である。外部端子14dは、接地されるグランド端子である。
次に、バルントランス10eの具体的構成について図面を参照しながら説明する。図12は、第4の変形例に係るバルントランス10eの積層体12の分解斜視図である。バルントランス10eの外観斜視図は、バルントランス10aの外観斜視図と同じであるので図2を援用する。
バルントランス10eは、図2及び図12に示すように、変換部11、積層体12、外部端子14a〜14f及びコンデンサCを備えている。
積層体12は、絶縁体層16a〜16oが上側から下側へとこの順に並ぶように積層されることにより構成されており、直方体状をなしている。絶縁体層16a〜16oは、長方形状をなしており、誘電体材料により作製されている。誘電体材料としては、例えば、Ba−Al−Si系の誘電体セラミックが挙げられる。以下では、絶縁体層16a〜16oの上側の面を表面と呼び、絶縁体層16a〜16oの下側の面を裏面と呼ぶ。
バルントランス10eの外部端子14a〜14fは、バルントランス10aの外部端子14a〜14fと同じであるので説明を省略する。
変換部11は、前記の通り、信号線路L1〜L6を含んでいる。また、信号線路L1は、図12に示すように、コイル導体18a、引き出し導体22,24及びビアホール導体v1,v2により構成されている。コイル導体18aは、絶縁体層16dの表面上に設けられており、上側から平面視したときに、時計回りに周回しながら中心に向かう渦巻形状をなしている。
引き出し導体22は、絶縁体層16eの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体22の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体18aの外周側の端部と重なっている。引き出し導体22の他端は、外部端子14aに接続されている。ビアホール導体v1は、絶縁体層16dを上下方向に貫通しており、コイル導体18aの外周側の端部と引き出し導体22の一端とを接続している。
引き出し導体24は、絶縁体層16eの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体24の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体18aの内周側の端部と重なっている。引き出し導体24の他端は、外部端子14bに接続されている。ビアホール導体v2は、絶縁体層16dを上下方向に貫通しており、コイル導体18aの内周側の端部と引き出し導体24の一端とを接続している。これにより、信号線路L1は、外部端子14aと外部端子14bとの間に接続されている。
信号線路L4は、図12に示すように、コイル導体52、引き出し導体71,72及びビアホール導体v27,v28により構成されている。コイル導体52は、絶縁体層16cの表面上に設けられており、上側から平面視したときに、時計回りに周回しながら中心に向かう渦巻形状をなしている。また、コイル導体52は、上側から平面視したときに、コイル導体18aと重なっている。すなわち、コイル導体18aとコイル導体52とは、絶縁体層16cを介して対向している。これにより、コイル導体18aとコイル導体52とが電磁気的に結合している。
引き出し導体71は、絶縁体層16bの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体71の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体52の外周側の端部と重なっている。引き出し導体71の他端は、外部端子14dに接続されている。ビアホール導体v27は、絶縁体層16bを上下方向に貫通しており、コイル導体52の外周側の端部と引き出し導体71の一端とを接続している。
引き出し導体72は、絶縁体層16bの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体72の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体52の内周側の端部と重なっている。引き出し導体72の他端は、外部端子14dに接続されている。ビアホール導体v28は、絶縁体層16bを上下方向に貫通しており、コイル導体52の内周側の端部と引き出し導体72の一端とを接続している。これにより、信号線路L4は、外部端子14dと外部端子14dとの間に接続されている。
信号線路L2は、図12に示すように、コイル導体20a、引き出し導体26,28及びビアホール導体v3,v4により構成されている。コイル導体20aは、絶縁体層16kの表面上に設けられており、上側から平面視したときに、時計回りに周回しながら中心に向かう渦巻形状をなしている。
引き出し導体26は、絶縁体層16jの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体26の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体20aの外周側の端部と重なっている。引き出し導体26の他端は、外部端子14dに接続されている。ビアホール導体v3は、絶縁体層16jを上下方向に貫通しており、コイル導体20aの外周側の端部と引き出し導体26の一端とを接続している。
引き出し導体28は、絶縁体層16jの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体28の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体20aの内周側の端部と重なっている。引き出し導体28の他端は、外部端子14cに接続されている。ビアホール導体v4は、絶縁体層16jを上下方向に貫通しており、コイル導体20aの内周側の端部と引き出し導体28の一端とを接続している。これにより、信号線路L3は、外部端子14cと外部端子14dとの間に接続されている。
信号線路L3は、図12に示すように、コイル導体50、引き出し導体68,70及びビアホール導体v25,v26により構成されている。コイル導体50は、絶縁体層16lの表面上に設けられており、上側から平面視したときに、時計回りに周回しながら中心に向かう渦巻形状をなしている。また、コイル導体50は、上側から平面視したときに、コイル導体20aと重なっている。すなわち、コイル導体20aとコイル導体50とは、絶縁体層16kを介して対向している。これにより、コイル導体20aとコイル導体50とが電磁気的に結合している。
引き出し導体68は、絶縁体層16mの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体68の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体50の外周側の端部と重なっている。引き出し導体68の他端は、外部端子14aに接続されている。ビアホール導体v25は、絶縁体層16lを上下方向に貫通しており、コイル導体50の外周側の端部と引き出し導体68の一端とを接続している。
引き出し導体70は、絶縁体層16mの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体70の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体50の内周側の端部と重なっている。引き出し導体70の他端は、外部端子14dに接続されている。ビアホール導体v26は、絶縁体層16lを上下方向に貫通しており、コイル導体50の内周側の端部と引き出し導体70の一端とを接続している。これにより、信号線路L3は、外部端子14aと外部端子14dとの間に接続されている。
信号線路L5は、図12に示すように、コイル導体80、引き出し導体91,92及びビアホール導体v30,v31により構成されている。コイル導体80は、絶縁体層16hの表面上に設けられており、上側から平面視したときに、時計回りに周回しながら中心に向かう渦巻形状をなしている。
引き出し導体91は、絶縁体層16iの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体91の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体80の外周側の端部と重なっている。引き出し導体91の他端は、外部端子14aに接続されている。ビアホール導体v30は、絶縁体層16hを上下方向に貫通しており、コイル導体80の外周側の端部と引き出し導体91の一端とを接続している。
引き出し導体92は、絶縁体層16iの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体92の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体80の内周側の端部と重なっている。引き出し導体92の他端は、外部端子14dに接続されている。ビアホール導体v31は、絶縁体層16hを上下方向に貫通しており、コイル導体80の内周側の端部と引き出し導体92の一端とを接続している。これにより、信号線路L5は、外部端子14aと外部端子14dとの間に接続されている。
信号線路L6は、図12に示すように、コイル導体82、引き出し導体93,94及びビアホール導体v32,v33により構成されている。コイル導体82は、絶縁体層16gの表面上に設けられており、上側から平面視したときに、時計回りに周回しながら中心に向かう渦巻形状をなしている。また、コイル導体82は、上側から平面視したときに、コイル導体80と重なっている。すなわち、コイル導体80とコイル導体82とは、絶縁体層16gを介して対向している。これにより、コイル導体80とコイル導体82とが電磁気的に結合している。
引き出し導体93は、絶縁体層16fの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体93の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体82の外周側の端部と重なっている。引き出し導体93の他端は、外部端子14dに接続されている。ビアホール導体v32は、絶縁体層16fを上下方向に貫通しており、コイル導体82の外周側の端部と引き出し導体93の一端とを接続している。
引き出し導体94は、絶縁体層16fの表面に設けられている線状導体である。引き出し導体94の一端は、上側から平面視したときに、コイル導体82の内周側の端部と重なっている。引き出し導体94の他端は、外部端子14dに接続されている。ビアホール導体v33は、絶縁体層16fを上下方向に貫通しており、コイル導体82の内周側の端部と引き出し導体94の一端とを接続している。これにより、信号線路L6は、外部端子14dと外部端子14dとの間に接続されている。
コンデンサCは、コンデンサ導体40,42により構成されている。コンデンサ導体40は、絶縁体層16nの表面上に設けられており、矩形状をなしている。また、コンデンサ導体40は、外部端子14aに接続されている。
コンデンサ導体42は、絶縁体層16oの表面上に設けられており、矩形状をなしている。また、コンデンサ導体42は、外部端子14cに接続されている。コンデンサ導体40とコンデンサ導体42とは、絶縁体層16nを介して対向している。これにより、コンデンサ導体40とコンデンサ導体42との間には容量が形成されている。よって、コンデンサCは、外部端子14aと外部端子14cとの間に接続されている。
以上のように構成されたバルントランス10eによれば、バルントランス10aと同様に、バランス特性の向上を図ることができる。
また、バルントランス10eでは、信号線路L1と信号線路L4とを電磁気的に結合させ、信号線路L2と信号線路L3とを電磁気的に結合させ、信号線路L5と信号線路L6とを電磁気的に結合させることによって、インピーダンス変換を行うことができる。より詳細には、バルントランス10eでは、出力側の特性インピーダンスを入力側の特性インピーダンスの9倍に設定することができる。
(第5の変形例)
次に、第5の変形例に係るバルントランス10fについて図面を参照しながら説明する。図13は、第5の変形例に係るバルントランス10fの積層体12の分解斜視図である。バルントランス10fの回路構成は、バルントランス10aの回路構成と同じであるので、図1を援用する。また、バルントランス10fの外観斜視図は、バルントランス10aの外観斜視図と同じであるので、図2を援用する。
バルントランス10fは、コンデンサ導体40及び絶縁体層16fが設けられていない点において、バルントランス10aと相違する。以下に、かかる相違点を中心にバルントランス10fについて説明する。
バルントランス10fでは、コンデンサ導体40が設けられていないことにより、コンデンサ導体42がコイル導体18a(すなわち、信号線路L1)と絶縁体層16d,16eを介して対向している。これにより、コンデンサ導体42とコイル導体18aとの間に容量が形成されている。すなわち、コンデンサCは、コイル導体18aとコンデンサ導体42とにより形成されている。
以上のように構成されたバルントランス10fでは、コンデンサ導体40及び絶縁体層16fが設けられていない。そのため、バルントランス10fによれば、バルントランス10aよりも低背化が図られる。
なお、バルントランス10bにおいても、コンデンサ導体40及び絶縁体層16gが設けられず、かつ、コンデンサ導体42が絶縁体層16fの表面上に設けられてもよい。
また、バルントランス10cにおいて、コンデンサ導体40及び絶縁体層16jが設けられず、かつ、コンデンサ導体42が設けられた絶縁体層16kが絶縁体層16eと絶縁体層16fとの間に設けられてもよい。
また、バルントランス10eにおいて、コンデンサ導体40及び絶縁体層16nが設けられず、かつ、コンデンサ導体42が設けられた絶縁体層16oが絶縁体層16eと絶縁体層16fとの間に設けられてもよい。
(第6の変形例)
次に、第6の変形例に係るバルントランス10gについて図面を参照しながら説明する。図14は、第6の変形例に係るバルントランス10gの積層体12の分解斜視図である。バルントランス10gの回路構成は、バルントランス10cの回路構成と同じであるので、図8を援用する。また、バルントランス10gの外観斜視図は、バルントランス10aの外観斜視図と同じであるので、図2を援用する。
バルントランス10gは、コンデンサ導体40及び絶縁体層16fが設けられていない点、及び、コンデンサ導体42がコイル導体50と対向せずコイル導体18aと対向している点において、バルントランス10dと相違する。以下に、かかる相違点を中心にバルントランス10gについて説明する。
バルントランス10gでは、コンデンサ導体40が設けられていないことにより、コンデンサ導体42がコイル導体18a(すなわち、信号線路L1)と絶縁体層16d,16eを介して対向している。ただし、コンデンサ導体42は、主に、絶縁体層16gの右半分の領域に設けられているので、コイル導体50とは殆ど対向していない。これにより、コンデンサ導体42とコイル導体18aとの間に容量が形成されている。すなわち、コンデンサCは、コイル導体18aとコンデンサ導体42とにより形成されている。
以上のように構成されたバルントランス10gでは、コンデンサ導体40及び絶縁体層16fが設けられていない。そのため、バルントランス10gによれば、バルントランス10dよりも低背化が図られる。
(その他の実施形態)
本発明に係るバルントランスは、前記バルントランス10a〜10gに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
なお、信号線路L1〜L6は、コイル導体により構成されていたが、直線状の線状導体により構成されていてもよい。
また、バルントランス10a〜10gは、1つの電子部品により構成されていたが、複数の電子部品や回路基板との組み合わせにより構成されていてもよい。
以上のように、本発明は、バルントランスに有用であり、特に、バランス特性の向上を図ることができる点において優れている。
C コンデンサ
L1〜L6 信号線路
10a〜10g バルントランス
11 変換部
12 積層体
14a〜14f 外部端子
16a〜16o 絶縁体層
18a,18b,20a,20b,50,52,80,82 コイル導体
22,24,26,28,60,62,64,66,68,70,71,72,91,92,93,94 引き出し導体
40,42 コンデンサ導体
本発明の一形態に係るバルントランスは、不平衡信号が入力される入力端子と、第1の端部及び第2の端部を有し、かつ、該第1の端部において前記入力端子に接続されている第1の信号線路、及び、第3の端部及び第4の端部を有する第2の信号線路を少なくとも含み、前記不平衡信号を平衡信号に変換する変換部と、前記第1の信号線路の前記第2の端部に接続されている第1の出力端子と、前記第2の信号線路の前記第4の端部に接続され、前記第1の出力端子と共に前記平衡信号が出力される第2の出力端子と、第1のコンデンサ導体及び第2のコンデンサ導体を含むコンデンサであって、該第1のコンデンサ導体が前記入力端子と前記第1の端部との間に接続され、かつ、該第2のコンデンサ導体が前記第2の出力端子と前記第4の端部との間に接続されるように構成されているコンデンサと、を備えていること、を特徴とする。
本発明の第1の形態に係るバルントランスは、不平衡信号が入力される入力端子と、第1の端部及び第2の端部を有し、かつ、該第1の端部において前記入力端子に接続されている第1の信号線路、及び、第3の端部及び第4の端部を有する第2の信号線路を少なくとも含み、前記不平衡信号を平衡信号に変換する変換部と、前記第1の信号線路の前記第2の端部に接続されている第1の出力端子と、前記第2の信号線路の前記第4の端部に接続され、前記第1の出力端子と共に前記平衡信号が出力される第2の出力端子と、第1のコンデンサ導体及び第2のコンデンサ導体を含むコンデンサであって、該第1のコンデンサ導体が前記入力端子と前記第1の端部との間に接続され、かつ、該第2のコンデンサ導体が前記第2の出力端子と前記第4の端部との間に接続されるように構成されているコンデンサと、を備えていること、を特徴とする。
本発明の第2の形態に係るバルントランスは、不平衡信号が入力される入力端子と、第1の端部及び第2の端部を有し、かつ、該第1の端部において前記入力端子に接続されている第1の信号線路、及び、第3の端部及び第4の端部を有する第2の信号線路を少なくとも含み、前記不平衡信号を平衡信号に変換する変換部と、前記第1の信号線路の前記第2の端部に接続されている第1の出力端子と、前記第2の信号線路の前記第4の端部に接続され、前記第1の出力端子と共に前記平衡信号が出力される第2の出力端子と、コンデンサと、複数の絶縁体層が積層されて構成されている積層体と、を備えており、前記第1の信号線路及び前記コンデンサは、前記絶縁体層上に設けられた導体により構成されており、前記コンデンサは、前記第1の信号線路と前記絶縁体層を介して対向し、かつ、前記第2の出力端子に電気的に接続されているコンデンサ導体と、該第1の信号線路とにより形成されていること、を特徴とする。

Claims (10)

  1. 不平衡信号が入力される入力端子と、
    前記入力端子に接続されている第1の信号線路を少なくとも含み、前記不平衡信号を平衡信号に変換する変換部と、
    前記第1の信号線路に接続されている第1の出力端子と、
    前記第1の出力端子と共に前記平衡信号が出力される第2の出力端子と、
    前記入力端子と前記第2の出力端子との間に接続されているコンデンサと、
    を備えていること、
    を特徴とするバルントランス。
  2. 前記変換部は、前記第2の出力端子に接続され、かつ、前記第1の信号線路に電磁気的に結合している第2の信号線路を更に含んでいること、
    を特徴とする請求項1に記載のバルントランス。
  3. 複数の絶縁体層が積層されて構成されている積層体を、
    更に含んでおり、
    前記第1の信号線路、前記第2の信号線路及び前記コンデンサは、前記絶縁体層上に設けられた導体により構成されていること、
    を特徴とする請求項2に記載のバルントランス。
  4. 前記変換部は、前記第2の出力端子に接続されている第2の信号線路と、該第2の信号線路に接続され、かつ、前記第1の信号線路に電磁気的に結合している第3の信号線路と、前記入力端子に接続され、かつ、該第2の信号線路に電磁気的に結合している第4の信号線路と、を更に含んでいること、
    を特徴とする請求項1に記載のバルントランス。
  5. 前記変換部は、前記入力端子に接続されている第5の信号線路と、前記第2の信号線路に電気的に接続され、かつ、該第5の信号線路に電磁気的に結合している第6の信号線路と、を更に含んでいること、
    を特徴とする請求項4に記載のバルントランス。
  6. 複数の絶縁体層が積層されて構成されている積層体を、
    更に含んでおり、
    前記第1の信号線路、前記第2の信号線路、前記第3の信号線路、前記第4の信号線路及び前記コンデンサは、前記絶縁体層上に設けられた導体により構成されていること、
    を特徴とする請求項5に記載のバルントランス。
  7. 前記第1の信号線路と前記第4の信号線路とは、前記絶縁体層を介して対向することにより電磁気的結合しており、
    前記第2の信号線路と前記第3の信号線路とは、前記絶縁体層を介して対向することにより電磁気的結合していること、
    を特徴とする請求項6に記載のバルントランス。
  8. 前記コンデンサは、第1のコンデンサ導体及び第2のコンデンサ導体を含んでおり、
    前記第1の信号線路と前記第4の信号線路とは、前記絶縁体層を介して対向することにより電磁気的結合しており、
    前記第2の信号線路と前記第3の信号線路とは、前記絶縁体層を介して対向することにより電磁気的結合しており、
    前記第1の信号線路と前記第3の信号線路とが同じ前記絶縁体層上に設けられ、
    前記第2の信号線路と前記第4の信号線路とが同じ前記絶縁体層上に設けられていること、
    を特徴とする請求項6に記載のバルントランス。
  9. 前記絶縁体層は、誘電体材料により作製されていること、
    を特徴とする請求項3及び請求項6ないし請求項8のいずれかに記載のバルントランス。
  10. 複数の絶縁体層が積層されて構成されている積層体を、
    更に含んでおり、
    前記第1の信号線路及び前記コンデンサは、前記絶縁体層上に設けられた導体により構成されており、
    前記コンデンサは、前記第1の信号線路と前記絶縁体層を介して対向し、かつ、前記第2の出力端子に電気的に接続されているコンデンサ導体と、該第1の信号線路とにより形成されていること、
    を特徴とする請求項1に記載のバルントランス。

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