JPWO2015005218A1 - 焼結用造粒原料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】焼結鉱製造用配合原料として使用する場合において、造粒時に、粒径が不揃いで結合強度の弱い粗大な造粒粒子(擬似粒子)が発生するのを阻止し、適正な擬似粒子を造粒する。【解決手段】ペレットフィードのような微粉鉄鉱石を含有する焼結配合原料から焼結用造粒原料を製造する際に、前記焼結配合原料を、アイリッヒミキサーの如き高速攪拌機を使って微粉鉄鉱石および水分についてそれぞれが均一分散化する混合処理を行ない、次いで、ドラムミキサーおよび/またはパン型ペレタイザーのいずれか少なくとも一方を使って攪拌混合しながら造粒処理することからなる焼結用造粒原料の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、DL式焼結機で用いられる焼結用造粒原料の製造方法に関する。
焼結鉱は、複数銘柄の粉鉄鉱石(一般に、125〜1000μm程度のシンターフィードと呼ばれているもの)に、石灰石や珪石、蛇紋岩等の副原料粉と、ダスト、スケール、返鉱等の雑原料粉と、粉コークス等の固体燃料とを適量づつ配合した焼結配合原料に、水分を添加して混合−造粒し、得られた造粒原料を焼結機に装入して焼成することによって製造される。その焼結配合原料は、一般に、水分を含むことで造粒時に互いに凝集して擬似粒子となる。そして、この擬似粒子化した焼結用造粒原料は、焼結機のパレット上に装入されたとき、焼結原料装入層の良好な通気を確保するのに役立ち、焼結反応を円滑に進める。
ところで、焼結用粉鉄鉱石は、近年、高品質鉄鉱石の枯渇によって低品位化している。即ち、鉄鉱石の低品位化は、スラグ成分の増加や微粉化の傾向を招き、そのためにアルミナ含有量の増大や微粉比率の増大による造粒性を低下させる。その一方で、高炉で使用する焼結鉱としては、高炉での溶銑製造コストの低減やCO発生量の低減という観点から低スラグ比、高被還元性、高強度のものが求められている。
焼結用粉鉄鉱石を取り巻くこのような環境の中で、最近、ペレットフィードと呼ばれるペレット用として用いられてきた難造粒性の微粉鉄鉱石を使って、高品質の焼結鉱を製造するための技術が提案されている。例えば、こうした従来技術の1つに、Hybrid Pelletized Sinter法(以下、「HPS法」という)がある。この技術は、ペレットフィードのような微粉鉄鉱石を多量に含む焼結配合原料をドラムミキサーとペレタイザーとを使って造粒することにより、低スラグ比・高被還元性の焼結鉱を製造しようというものである(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5)。
その他、焼結原料粉造粒工程の前に、高速回転ミキサーにて調湿混合する方法(特許文献6)や、造粒工程の前に、微粉鉄鉱石と製鉄ダストとを攪拌混合機で予め混合する方法(特許文献7)、微粉(ペレットフィード)をアイリッヒミキサーで予め混合処理したのちドラムミキサーにて造粒する方法(特許文献8)などの提案もある。
特公平2−4658号公報 特公平6−21297号公報 特公平6−21298号公報 特公平6−21299号公報 特公平6−60358号公報 特開昭60−52534号公報 特開平1−312036号公報 特開平7−331342号公報
しかしながら、ペレットフィードなどの微粉鉄鉱石、とくに超微粉鉄鉱石を多量に含む焼結配合原料は、これを前記特許文献1〜5に記載されているようなHPS法を用いて造粒したり、特許文献6〜8に記載されているような高速攪拌機を使って予め混合処理する方法では、次のような問題がある。それは、図1に示すように、これらの方法では、細粒(0.5mm未満)のみならず、粗大(10mm超)な擬似粒子が多く生成する。その理由は、ペレットフィードのような微粉鉄鉱石は、濡れ性が同じであれば、細粒ほど比表面積が大きいので水分を吸収しやすく、かつ粉体間に多くの水分を保持しやすいため、個々の微粉鉄鉱石が水分を優先的に吸収しやすくなるからである。その結果、微粉どうしが単に凝集しただけにすぎないものや、核粒子のまわりに微粉が付着した形態の粒径の不揃いな粗大な擬似粒子が生成しやすくなるのである。さらに、これらの方法では粉体の付着の問題や、微粉や水分の均一分散が悪く、かつ設備稼働率の低下を招くという問題もある。
この点に関しては、発明者らが行なった下記の実験からも明らかである。
まず、この実験では、ペレットフィードなどの難造粒性の微粉鉄鉱石(バナジウム含有量:40mass%)を含有する配合原料を使用して造粒し、この時、生成した造粒粒子(擬似粒子)の粒度分布とペレットフィードの粒度分布を計測した。その結果を図2に示す。まず、図2(a)に示すように、焼結配合原料中にペレットフィードを多量に含むものは、ペレットフィードを含まないものに比べると、粗粒(8mm超)になる割合が高くなった。その重量割合は75mass%程度に達した。また、造粒した疑似粒子中のペレットフィードの粒度分布(図2(b))は、造粒粒子の粒度分布(図2(a))と同様の傾向を示した。即ち、粗粒中のペレットフィードは、その割合が80mass%程度と高く、ペレットフィードの殆どが該粗粒中に偏在することがわかった。このことから、粗大な擬似粒子というのは、ペレットフィードどうしが凝集し合うことで形成されていることが分る。そして、粗粒領域に属するこの擬似粒子は、また、水分量も高いということが分った(図2(b))。このことから、水分はペレットフィードが優先して吸収し、そのためにペレットフィードどうしが凝集し合って粗大な擬似粒子を形成し、その結果、粗大な疑似粒子中には多くの水分が吸収されることになる。
このようにペレットフィード等の微粉鉄鉱石を多く含む配合原料は、これを造粒すると、どうしても粒径が不揃いになると共に、微粉どうしが単に凝集したにすぎないものとなって、結合強度の弱い粗大な擬似粒子を生成しやすくなる。そのため、このような疑似粒子を焼結機のパレット上に装入して堆積させると、図3(a)に示すように、焼結原料装入層は密な堆積構造となって、かさ密度が大きくなる。しかも、このような粗大な擬似粒子は、焼結機のパレット上に一定の層厚で堆積させると、該擬似粒子に荷重(圧縮力)が加わったときに壊われやすくなるため、粉化して空隙率の低下を招き、ひいては通気性の悪化を招いて焼結機操業の阻害要因になる。その結果として、焼結時間が長くなったり、焼結鉱の歩留低下を招いて生産性が低下するおそれがある。さらには、造粒に用いられるバインダーである生石灰の使用量を増加せざるを得なくなり、焼結鉱製造コストの増大を招いたり、後工程において粉コークス等の固体燃料を被覆する際に、焼結原料全体としての粉コークス等の賦存状態の不均一を招くようになる。その結果、燃焼や着熱不良を招いて焼成速度を低下させる。
本発明の目的は、微粉鉄鉱石を焼結鉱製造用配合原料として使用する場合において、造粒時に、粒径が不揃いで結合強度の弱い粗大な造粒粒子(擬似粒子)が発生するのを阻止し、適正な擬似粒子を造粒する方法を提案することにある。
即ち、本発明は、微粉鉄鉱石と細粒とが強固に凝集したもの、または核粒子のまわりに微粉鉄鉱石等が付着した構造の、粒径が比較的揃って粒度分布が小さい擬似粒子からなる焼結用造粒原料の製造方法を提案するものである。こうした方法によって得られた焼結用造粒原料は、これを焼結機のパレット上に装入したとき、パレット上に形成される焼結原料装入層の密度の低減や、通気性の向上に伴う焼成時間の短縮を図ることができ、ひいては高品質焼結の生産性を向上させるのに有効である。
さらに、本発明は、このような焼結用造粒原料を用いて焼結鉱を製造することにより、燃焼効率や融液生成条件の改善を通じて、焼結鉱強度を向上させ、このことによって、溶銑製造コストの低減や高炉からのCO発生量の低減を図ることができる。
本発明は、前述したとおり、従来の一般的な焼結原料である粉鉄鉱石(シンターフィード)(平均粒径:積算頻度分布で50%を示す粒径が約1000μm程度以上のもの)だけでなく、さらに、平均粒径が40〜100μm程度の微粉鉄鉱石(ペレットフィード)や、10μm以下の粒度分布を示す超微粉鉄鉱石(テーリング鉱)をも焼結配合原料の1つとして用いるための提案である。なお、図4は、こうした各種鉄鉱石粉の平均粒子径の比較グラフである。
前述したように、ペレットフィードのような難造粒性の微粉鉄鉱石(平均粒径:100μm以下)を含む焼結配合原料は、これを造粒すると、粉や微粉、超微粉どうしが水分を介して互いに優先的に凝集して結合強度の弱い粗大な擬似粒子が生成しやすくなる。しかも、このような擬似粒子は、大きな粒度分布をもつこと(粒径の差が大きく不揃いな状態)が多く、焼結機の操業時に、パレット上の焼結原料装入(充填)層が図3(a)に示すように、焼結原料の装入層内の粒子が、粗大な粒子と微細な粒子とが密に充填または不規則に充填されて通気性を悪化させる。
そこで、本発明では、ドラムミキサーおよび/またはパン型ペレタイザーによる造粒工程の前に、攪拌機能の大きい高速攪拌機を用いて予め攪拌処理し、微粉・超微粉鉄鉱石どうしの優先的凝集を防いで、該微粉鉄鉱石および水分それぞれについての均一分散を図り、最終的には結合強度の弱い粗大な擬似粒子が発生するのを阻止して、粒径が比較的揃って粒度分布が小さくかつ結合強度の強い擬似粒子を製造する方法を開発した。
即ち、本発明は、微粉鉄鉱石を含有する焼結配合原料から焼結用造粒原料を製造する方法において、前記焼結配合原料として、5〜50mass%のペレットフィードまたはテーリング鉱である微粉鉄鉱石と、シンターフィードである粉鉄鉱石と、その他、副原料粉、雑原料粉および固体燃料粉のうちいずれか一種以上を含む焼結配合原料を用い、これを高速攪拌機を使って前記微粉鉄鉱石および水分についてそれぞれ均一分散処理を行なってから、ドラムミキサーおよびパン型ペレタイザーのいずれか少なくとも一方を使って攪拌混合し造粒することを特徴とする焼結用造粒原料の製造方法である。この方法によれば、図3(b)に示すように、均一なサイズの造粒粒子が充填されることになり、空隙を保った状態を維持できるから、通気性を確保するのに有利である。
また、本発明のより好ましい解決手段としては、
(1)前述の水分の均一分散処理は、前記焼結配合原料の水分が少ない場合は、適正水分値を超えない範囲で散水を行ない、一方、該焼結配合原料の水分が適正水分値に近い水分である場合には散水を行なわない処理であること、
(2)前記ペレットフィードは、平均粒径が40μm〜100μmの大きさの微粉鉄鉱石であり、前記テーリング鉱は、平均粒径が10μm以下の大きさの微粉鉄鉱石の残渣であり、そして、シンターフィードは、平均粒径が1000μm以上の大きさの粉鉄鉱石であること、
(3)前記高速攪拌機は、原料および粒成長した粗粒の解砕機能をもつ解砕用アイリッヒミキサーであること、
(4)前記高速攪拌機は、ドラムミキサーの前、もしくはドラムミキサーの後かつパン型ペレタイザーの前に設置すること、
(5)前記解砕用アイリッヒミキサーは、混合パンの回転中心に対し半径方向に偏心した位置に高速回転する攪拌羽根を配置したものであること、
(6)前記攪拌羽根の回転数は、100〜500rpm程度とすること、
(7)前記副原料粉は、石灰石、ドロマイト、珪石、蛇紋岩のうちから選ばれるいずれか1種以上であること、
(8)前記雑原料粉は、ダスト、スケール、返鉱のうちから選ばれるいずれか1種以上であること、
(9)前記固体燃料粉は、コークスであること、
が考えられる。
(1)本発明によれば、ペレットフィードやテーリング鉱などの難造粒性の微粉鉄鉱石を、焼結配合原料用鉄鉱石として多量に使用することができるようになると共に、それでも粒径が揃って粒度分布小さく、高強度の焼結用造粒原料を有利に製造することができる。
(2)また、本発明によれば、焼結配合原料の攪拌混合時に微粉鉄鉱石や水分の均一分散を効果的に果すことができるので、造粒時に使用されるバインダーの量を削減することができる。
(3)本発明によって製造された焼結用造粒原料は、これをDL焼結機のパレット上に装入堆積させると、これが装入されたときに焼結原料装入層の密度の低減を図ることができ、ひていは通気性の向上に伴う焼成時間の短縮ならびに焼結生産性の向上を図ることができる。
微粉鉄鉱石配合の有無における擬似粒子の粒度分布の比較グラフである。 擬似粒子(造粒粒子)の粒径ごとのペレットフィードの分布と水分の分散状況を示すグラフである。 従来の造粒粒子堆積層(a)と本発明の造粒粒子堆積層(b)の比較図である。 粉鉄鉱石、微粉鉄鉱石、超微粉鉄鉱石の平均粒子径の比較グラフである。 高速攪拌機の設置位置を変えた焼結用造粒原料製造設備の比較図である。 造粒試験時の高速攪拌機による攪拌解砕位置と造粒粒子平均径および通気性との関係を示すグラフである。 造粒試験時の高速攪拌機による攪拌解砕位置と成品歩留、焼成時間、生産率との関係を示すグラフである。 高速攪拌機(アイリッヒミキサー)の攪拌羽根配置構造の一例を示す略線図である。
図3(a)、(b)は、焼結用造粒原料である擬似粒子堆積層の構造的特徴を模式図として示したものである。図3(a)に示すような従来型擬似粒子は、図5(a)に示すような方法によって得られる。即ち、従来の焼結用造粒原料製造プロセスは、配合槽から切り出された鉄鉱石粉や副原料粉を、まず、ドラムミキサー1にて混合し、次いで、混合後の配合原料をパン型ペレタイザー2等の造粒機に送給して造粒処理する方法である。なお、混合工程および造粒工程では、それぞれ1〜2mass%程度の水添加が行なわれ、所定の造粒水分になるように加湿調整され、所望の擬似粒子が製造される。なお、図示の3は、外装コークス、副原料の外装用ドラムミキサーである。
これに対し、図3(b)に示すような擬似粒子の構造となる本発明は、ドラムミキサーによる混合工程及びパンペレタイザーによる造粒工程からなる従来の焼結用造粒原料製造プロセスに代えて、図5(b)に示すように、ドラムミキサー1による混合工程の前に、微粉鉄鉱石を含む焼結配合原料をまず、アイリッヒミキサーの如き高速攪拌機4を使って、該微粉鉄鉱石の均一分散(拡散)ならびに水分の均一分散処理の工程を入れることにある。また、本発明は、図5(c)に示すように、ドラムミキサー1による混合工程後かつペレタイザー2前の段階に、アイリッヒミキサーの如き高速攪拌機4を使って、微粉鉄鉱石の均一分散(拡散)ならびに水分の均一分散処理する工程を入れる方法である。
このように、シンターフィードである通常の粉鉄鉱石の他、ペレットフィードやテーリング鉱の如き前記微粉鉄鉱石(以下、超微粉のテーリング鉱を含めて微粉鉄鉱石と言う)を多く含む焼結配合原料の場合、船からの荷降し、原料ヤードへの荷揚げ、数種類の粉・微粉鉄鉱石の混合処理であるベッティングの際に、微粉原料どうしが集まったにすぎない凝集体や粗大擬似粒子が不可避に形成されることが知られている。これをそのまま(何の処理もなしに)、ドラムミキサーに供給して混合処理や引き続きペレタイザー2にて造粒処理すると、結合強度の弱い粗大な凝集粒子や擬似粒子が不可避に発生し、粒径が不揃いで粒度分布幅の大きい焼結用造粒原料となる。
そこで、本発明では、こうした微粉鉄鉱石を5mass%以上〜50mass%以下含む焼結配合原料については、これを図5(b)のように、ドラムミキサー1での攪拌混合処理の前に、あるいは図5(c)のように、ドラムミキサー1後のパンペレタイザー2による造粒処理前に、前記高速攪拌機(アイリッヒミキサー4)によって、とくに微粉鉄鉱石に対して水分を過不足なく適量供給して、両者の均一分散処理を図ることにしたのである。その理由は、以下に説明する実験室での造粒試験結果から導き出されたものである。即ち、少なくとも最終造粒処理の前段階の前までには、焼結配合原料の均一な拡散、粒径と初期水分とに応じた水分の適量添加によって均一に分散させることが有効だと考えられたからである。例えば、焼結配合原料の初期水分値(0.1〜10mass%程度)に応じ、高速攪拌機による高速攪拌に適した適正水分値(例えば約7mass%)にするには、該焼結配合原料の初期水分が少ない場合(0.1〜5.5mass%)、攪拌時に散水を行なう。一方、該焼結配合原料の初期水分が適正水分値に近い場合(例えば、6.5mass%)は、散水を停止することが好ましい。
この実験は、原料とくに微粉鉄鉱石の均一拡散と添加水分等の粒子径を考慮した均一分散を図るためには、前記高速攪拌機をどのようなタイミングで使用したらいいのかという視点で、図5に示すようなフローチャートの処理、即ち、(a)従来法(アイリッヒミキサーなし)、(b)アイリッヒミキサーをドラムミキサーの前に設置した方法、(c)アイリッヒミキサーをドラムミキサーの後(ただし、ペレタイザーの前)に設置した方法、(d)アイリッヒミキサーをペレタイザーの後に設置した方法、(e)アイリッヒミキサーをペレタイザー後に設置し、かつ該アイリッヒミキサー処理後に篩分けして粗粒のみを解砕する方法の5つのケースについて行なったものである。なお、使用した焼結配合原料は、シンターフィード:80mass%、ぺレットフィード:16mass%、テーリング鉱:4mass%の配合例であり、高速攪拌機としてはアイリッヒミキサーを使用した。その結果を図6に示す。
図6(a)、(b)は、造粒粒子それぞれの平均径に与えるアイリッヒミキサー設置位置の違いよる通気性の影響を示したものである。それによると、アイリッヒミキサーをドラムミキサーの前に設置したケース(b)では、粗粒(微粉どうしが凝集した粒子)が解砕−拡散されて水分が全体に均一に分散したため、粒子平均径が4.3mm程度と適正粒子となった。一方、アイリッヒミキサーをドラムミキサーの後(ただし、パン型ペレタイサーの前)に設置したケース(c)では、造粒後に解砕が起こるため整粒化はすすんだが、平均粒子径が4.25mmとやや低下した。また、通気性指数(JPU)に関しては、ドラムミキサー前にアイリッヒミキサーを配設するケース(b)の方が良い結果となった。なお、アイリッヒミキサーをペレタイダーの後に設置したケース(d)では、ケース(b)よりも通気性指数がやや低く、また、アイリッヒミキサーをペレタイダー後に設置しかつ粗粒のみを解砕したケース(e)はケース(b)と同程度の特性を示した。
次に、高速攪拌機であるアイリッヒミキサーの設置位置を変えた前述の4ケース(b〜e)を適用して製造した焼結用造粒原料を、DL焼結機に装入して焼結鉱を製造したときの歩留、焼結時間、生産率の各項目について評価した。その結果を図7(a)〜(c)に示す。
図7に示すように、ドラムミキサーの前にアイリッヒミキサーを配設したケース(b)は、通気性が改善されて焼結反応が均一に進行するため、焼成時間が短くなって生産性が高くなった。一方、ドラムミキサー後にアイリッヒミキサーを設置したケース(c)では、このケースで得られた焼結用造粒原料を用いて焼結鉱を製造したところ、ケース(b)と比較して造粒粒子の平均粒子径が小さくなったが、粒径分布が改善されたために通気性が改善されて焼結反応が均一に進行するため、焼成時間が短くなって生産性が高くなった。アイリッヒミキサーをペレタイザーの後に設置したケース(d)では、ケース(b)と比較して造粒粒子の平均粒子径は同じであるが、粒径が不揃いとなり通気性が不十分であり焼結反応が不均一となり、焼成時間が長くなって生産性が低下した。
前記の実験について、これを総合的に評価すると、高速攪拌機(アイリッヒミキサー)の設置位置としては、ドラムミキサーの前もしくはドラムミキサー後のパン型ペレタイザーの前に設置すると、よい結果が得られることがわかり、これらの方法を本発明方法として採用する。
なお、前記実験には高速攪拌機として、アイリッヒミキサーを用いた。このアイリッヒミキサーは、高速攪拌造粒機として知られ、粒子とくに粗大粒子の解砕−拡散の機能の他、液体架橋による粒子の凝集、成長に伴う造粒機能を併せもつ装置である。
本発明では、このアイリッヒミキサーの高速攪拌機能をより強調した設備構成のものを用いることにした。即ち、本発明に適合する高速攪拌機は、混合パン5の回転中心に対し半径方向に少し偏心した位置(粗大な疑似粒子が滞留しやすい、時計廻り方向の側に偏心した位置)に複数の攪拌羽根6を、図8に示すように、放射状にかつ上下方向にずらした構造のものであって、該攪拌羽根と原料との供回りを防ぎながら原料を効率良く攪拌混合する際に、造粒作用よりもむしろ焼結配合原料および生成粒子の解砕−拡散作用を強化したものである。このような構造にすることによって、微粉鉄鉱石自体の均一分散(拡散)、原料の初期水分と粒度分布に応じた添加水分(散水)の効果的な供給による均一分散、粗粒の解砕、造粒が図れるのである。
前記攪拌羽根の速度は、本来、高剪断力を発揮する高速から緩やかな攪拌によって造粒を図る低速に到るまで自在に変更可能であるところ、特に、本発明は、攪拌の速度を高速にして原料の解砕、微粉鉄鉱石の強攪拌(拡散)、粒子径と初期水分値に応じた水分の適量供給、すなわち水分の均一拡散、分散と混合、一部で粒成長(造粒化)を促すようにした設備構成に特徴がある。なお、攪拌羽根を中〜低速側で運転すると、粒の成長、整粒が助長され、原料解砕作用が多少犠牲になると考えられる。
ところで、前記従来技術(特許文献6〜8)では、高速攪拌機を使う場合でも、高速攪拌時の適正水分値を全く考慮せずに調湿しているために、攪拌機に装入される原料の水分が増加し、攪拌機内及び羽根への付着が増加し、負荷電流値が増加する。その結果、該攪拌機のせん断力が低下し、原料の解砕力の低下を招いて粒径分布の悪化につながるという問題がある。
この点、本発明では、高速攪拌機に投入される燃焼配合原料の初期水分値を監視し、常に適正造粒水分値(例えば約7mass%)よりも低い水準を維持できるように、例えば、原料水分が絶乾に近い場合には、高速攪拌機において、適正水分値を超えることがない範囲内で散水を行い、原料の初期水分値が適正水分に近い場合には、高速攪拌機での散水を停止することにした。
その結果、従来法に対して、高速攪拌機内での原料付着を効果的に抑制でき、優れた攪拌効果を発現させることができる。即ち、原料中の水分、特に粗大粒子側の水分を十分に低減した後に造粒操作を加えることで、造粒粒子中の粗大粒子を効率的に低減することが可能となる。このことから、本発明において、焼結生産性を向上させるためには、造粒粒子の粒度分布を適正に制御することも重要であることが示唆された。即ち、適正な粒度分布とは、粗大粒子および未造粒粉の割合が低い分布のことである。
本発明に特有な高速攪拌による解砕機能や均一分散等の強化のために、前記攪拌羽根の回転数は100rpm〜500rpm、好ましくは150rpm〜350rpmにすることが推奨される。それは100rpm未満の遅い速度では攪拌効果等が得られず好ましくないからである。なお、この場合において、本体である前記混合パン5の回転速度については、いずれの場合であっても約15rpm程度の定速で運転され、攪拌羽根6の枚数についても、8枚〜32枚程度のものが適用される。
なお、前記混合パン5は、原料全体を動かす回転式の円筒平形の容器で、これによりミキサー内の全ての原料を常に流動させている。その他、この高速攪拌機には、スクレーパ7が設置されるのが普通である。このスクレーパ7は混合パン5の上方に位置し、混合パン5の内壁あるいは底面付近に留まろうとする原料を引き剥がし、絶えず攪拌羽根6へと原料を送り込む役割を担っている。とくに、底部で滞留しようとする原料は、攪拌羽根最下端に取り付けられた図示を省略した底掻きチップによっても引き剥がされるが、前記スクレーパ7と併せて用いることが好ましい。
これに対し、前記攪拌羽根の回転数を80rpmとし、攪拌羽根数8個としたアイリッヒミキサーを用いたケースでは、粗大な擬似粒子の発生が多く観察され、その擬似粒子の平均径は4.5mm程度と大きく、擬似粒子の重量割合は13%程度と、従来方法と差がなかった。
本発明法に基づいて製造した焼結用造粒原料を用いて焼結鉱を製造する場合、焼結鉱製造歩留や焼結鉱の強度の向上効果も期待できる。このことは、従来法については粒度の不均一な擬似粒子に粉コークスが被覆されるために、燃焼や着熱が不均一となって歩留が低下するが、本発明の適用によって製造された焼結用造粒原料の場合、比較的均一な粒度となるため、粉コークスの賦存状態も適正化される。なお、粉コークスの外装造粒を実施しない場合は、粉コークスや石灰石の均一混合を図るためには造粒前の均一混合が必要となるが、本発明の場合、このような負担は軽減される。
この実施例は、図5(b)に示す設備フローに従う方法で実施した。この実施例に用いた焼結配合原料として、シンターフィードとしては、豪州産粉鉄鉱石(平均径3.8mm)50mass%および南米産鉄鉱石(平均径2.7mm)50mass%を基本とした。また、ペレットフィードである微粉鉄鉱石の配合に当っては、とくに20mass%以上配合する場合、豪州産鉄鉱石と南米産鉄鉱石の上記配合割合(1:1)は変えずにこれらに振り代えることで対応した。なお、その微粉鉄鉱石としては、テーリング鉱(ペレットフィードを製造する過程で発生する残渣)も微粉鉄鉱石の一部として使用した。なお、この焼結配合原料としては、塩基度2.0をベースとした。
高速攪拌機については、ドラムミキサーの前、またはドラムミキサー後でペレタイザーの前の位置に設置し、操業は、焼結原料・操業条件によっても変化することから、外部監視を強化して行なった。特に、高速攪拌機の攪拌羽根の回転速度を制御することを主眼に、その他、混合パン内底面とのクリアランスも調整することにより、とくに攪拌する微粉鉄鉱石や擬似粒子の均一分散を目指して運転した。そのため、この実施例では、レーザー変位計のような厚み計測機器なども利用した。そして、該攪拌羽根の回転速度調整によって、攪拌すべき微粉鉄鉱石や擬似粒子の大きさ、即ち、解砕の程度を調整した。
高速攪拌機としてアイリッヒミキサーを用いた。使用したアイリッヒミキサーの混合パンの直径:0.75m、その回転(半時計周り)数は15rpmとし、攪拌羽根(パン中心からの偏心距離:115mm)は、回転数:250rpm、攪拌羽根数:8個のものを用いた。その攪拌羽根の回転方向は、原料の供回り防止のため混合パンの回転方向とは逆方向とした。また、攪拌羽根の先端部と混合パン内底面とのクリアランスは、8mm以上の粒径の粗粒を効率よく解砕するために約8mmを基準とした。その結果、粒径が8mm以上の前記粗大ないずれも確実に擬似粒子は解砕された。得られた造粒擬似粒子の平均径は4.3mmで、望ましい焼結用造粒原料が得られた。
本発明に係る製造技術は、焼結用造粒原料の製造のみならず、高炉用塊成鉱の製造技術としても適用が可能である。
1 ドラムミキサー
2 パン型ペレタイザー
3 外装コークス、副原料の外装用ドラムミキサー
4 高速攪拌機
5 混合パン
6 攪拌羽根
7 スクレーパ
即ち、本発明は、微粉鉄鉱石と細粒とが強固に凝集したもの、または核粒子のまわりに微粉鉄鉱石等が付着した構造の、粒径が比較的揃って粒度分布が小さい擬似粒子からなる焼結用造粒原料の製造方法を提案するものである。こうした方法によって得られた焼結用造粒原料は、これを焼結機のパレット上に装入したとき、パレット上に形成される焼結原料装入層の密度の低減や、通気性の向上に伴う焼成時間の短縮を図ることができ、ひいては高品質焼結の生産性を向上させるのに有効である。
即ち、本発明は、微粉鉄鉱石を含有する焼結配合原料から焼結用造粒原料を製造する方法において、前記焼結配合原料として、5〜50mass%の平均粒径が40μm〜100μmの大きさの微粉鉄鉱石であるペレットフィード微粉鉄鉱石の残渣である平均粒径が10μm以下の大きさのテーリング鉱である微粉鉄鉱石と、平均粒径が1000μm以上の大きさのシンターフィードである粉鉄鉱石と、その他、副原料粉、雑原料粉および固体燃料粉のうちいずれか一種以上を含む焼結配合原料を用い、これをドラムミキサーの前もしくはドラムミキサーの後かつパン型ペレタイザーの前に設置した高速攪拌機を使って前記微粉鉄鉱石および水分についてそれぞれ均一分散処理を行なってから、ドラムミキサーまたはパン型ペレタイザーのいずれか少なくとも一方を使って攪拌混合し造粒することを特徴とする焼結用造粒原料の製造方法である。この方法によれば、図3(b)に示すように、均一なサイズの造粒粒子が充填されることになり、空隙を保った状態を維持できるから、通気性を確保するのに有利である。
また、本発明のより好ましい解決手段としては、
(1)前述の水分の均一分散処理は、前記焼結配合原料の水分が少ない場合は、適正水分値を超えない範囲で散水を行ない、一方、該焼結配合原料の水分が適正水分値に近い水分である場合には散水を行なわない処理であること、
)前記高速攪拌機は、原料および粒成長した粗粒の解砕機能をもつ解砕用アイリッヒミキサーであること、
)前記解砕用アイリッヒミキサーは、混合パンの回転中心に対し半径方向に偏心した位置に高速回転する攪拌羽根を配置したものであること、
)前記攪拌羽根の回転数は、100〜500rpm程度とすること、
)前記副原料粉は、石灰石、ドロマイト、珪石、蛇紋岩のうちから選ばれるいずれか1種以上であること、
)前記雑原料粉は、ダスト、スケール、返鉱のうちから選ばれるいずれか1種以上であること、
)前記固体燃料粉は、コークスであること、
が考えられる。
この点、本発明では、高速攪拌機に投入される焼結配合原料の初期水分値を監視し、常に適正造粒水分値(例えば約7mass%)よりも低い水準を維持できるように、例えば、原料水分が絶乾に近い場合には、高速攪拌機において、適正水分値を超えることがない範囲内で散水を行い、原料の初期水分値が適正水分に近い場合には、高速攪拌機での散水を停止することにした。
高速攪拌機としてアイリッヒミキサーを用いた。使用したアイリッヒミキサーの混合パンの直径:0.75m、その回転(時計周り)数は15rpmとし、攪拌羽根(パン中心からの偏心距離:115mm)は、回転数:250rpm、攪拌羽根数:8個のものを用いた。その攪拌羽根の回転方向は、原料の供回り防止のため混合パンの回転方向とは逆方向とした。また、攪拌羽根の先端部と混合パン内底面とのクリアランスは、8mm以上の粒径の粗粒を効率よく解砕するために約8mmを基準とした。その結果、粒径が8mm以上の前記粗大ないずれも確実に擬似粒子は解砕された。得られた造粒擬似粒子の平均径は4.3mmで、望ましい焼結用造粒原料が得られた。
そこで、本発明では、攪拌機能の大きい高速攪拌機を用いて攪拌処理し、微粉・超微粉鉄鉱石どうしの優先的凝集を防いで、該微粉鉄鉱石および水分それぞれについての均一分散を図り、最終的には結合強度の弱い粗大な擬似粒子が発生するのを阻止して、粒径が比較的揃って粒度分布が小さくかつ結合強度の強い擬似粒子を製造する方法を開発した。
即ち、本発明は、微粉鉄鉱石を含有する焼結配合原料から焼結用造粒原料を製造する方法において、前記焼結配合原料として、5〜50mass%の平均粒径が40μm〜100μmの大きさの微粉鉄鉱石であるペレットフィードと、微粉鉄鉱石の残渣である平均粒径が10μm以下の大きさのテーリング鉱である超微粉鉄鉱石と、平均粒径が1000μm以上の大きさのシンターフィードである粉鉄鉱石と、その他、副原料粉、雑原料粉および固体燃料粉のうちいずれか一種以上を含む焼結配合原料を用い、これをドラムミキサーを使って造粒した後、そのドラムミキサーの後かつパン型ペレタイザーの前か、そのパン型ペレタイザーの後に設置される高速攪拌機を使って前記焼結配合原料および水分についてそれぞれ均一分散処理と水分調整とを行ない、その後、該外装用ドラムミキサーを使って攪拌混合し造粒することを特徴とする焼結用造粒原料の製造方法である。この方法によれば、図3(b)に示すように、均一なサイズの造粒粒子が充填されることになり、空隙を保った状態を維持できるから、通気性を確保するのに有利である。
これに対し、図3(b)に示すような擬似粒子の構造となる本発明は、ドラムミキサーによる混合工程及びパンペレタイザーによる造粒工程からなる従来の焼結用造粒原料製造プロセスに代えて、図5(c)に示すように、ドラムミキサー1による混合工程後かつペレタイザー2前の段階に、アイリッヒミキサーの如き高速攪拌機4を使って、微粉鉄鉱石の均一分散(拡散)ならびに水分の均一分散処理する工程を入れる方法である。
そこで、本発明では、こうした微粉鉄鉱石を5mass%以上〜50mass%以下含む焼結配合原料については、図5(c)のように、ドラムミキサー1後のパンペレタイザー2による造粒処理前に、前記高速攪拌機(アイリッヒミキサー4)によって、とくに微粉鉄鉱石に対して水分を過不足なく適量供給して、両者の均一分散処理を図ることにしたのである。その理由は、以下に説明する実験室での造粒試験結果から導き出されたものである。即ち、少なくとも最終造粒処理の前段階の前までには、焼結配合原料の均一な拡散、粒径と初期水分とに応じた水分の適量添加によって均一に分散させることが有効だと考えられたからである。例えば、焼結配合原料の初期水分値(0.1〜10mass%程度)に応じ、高速攪拌機による高速攪拌に適した適正水分値(例えば約7mass%)にするには、該焼結配合原料の初期水分が少ない場合(0.1〜5.5mass%)、攪拌時に散水を行なう。一方、該焼結配合原料の初期水分が適正水分値に近い場合(例えば、6.5mass%)は、散水を停止することが好ましい。
前記の実験について、これを総合的に評価すると、高速攪拌機(アイリッヒミキサー)の設置位置としては、ドラムミキサー後のパン型ペレタイザーの前に設置すると、よい結果が得られることがわかり、これらの方法を本発明方法として採用する。

Claims (10)

  1. 微粉鉄鉱石を含有する焼結配合原料から焼結用造粒原料を製造する方法において、
    前記焼結配合原料として、5〜50mass%のペレットフィードまたはテーリング鉱である微粉鉄鉱石と、シンターフィードである粉鉄鉱石と、その他、副原料粉、雑原料粉および固体燃料粉のうちいずれか一種以上を含む焼結配合原料を用い、これを高速攪拌機を使って前記微粉鉄鉱石および水分についてそれぞれ均一分散処理を行なってから、ドラムミキサーおよびパン型ペレタイザーのいずれか少なくとも一方を使って攪拌混合し造粒することを特徴とする焼結用造粒原料の製造方法。
  2. 前述の水分の均一分散処理は、前記焼結配合原料の水分が少ない場合は、適正水分値を超えない範囲で散水を行ない、一方、該焼結配合原料の水分が適正水分値に近い水分である場合には散水を行なわない処理であることを特徴とする請求項1に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  3. 前記ペレットフィードは、平均粒径が40μm〜100μmの大きさの微粉鉄鉱石であり、前記テーリング鉱は、平均粒径が10μm以下の大きさの微粉鉄鉱石の残渣であり、そして、シンターフィードは、平均粒径が1000μm以上の大きさの粉鉄鉱石であることを特徴とする請求項1または2に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  4. 前記高速攪拌機は、原料および粒成長した粗粒の解砕機能をもつ解砕用アイリッヒミキサーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  5. 前記高速攪拌機は、ドラムミキサーの前、もしくはドラムミキサーの後かつパン型ペレタイザーの前に設置することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  6. 前記解砕用アイリッヒミキサーは、混合パンの回転中心に対し半径方向に偏心した位置に高速回転する攪拌羽根を配置したものであることを特徴とする請求項4に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  7. 前記攪拌羽根の回転数は、100〜500rpm程度とすることを特徴とする請求項6に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  8. 前記副原料粉は、石灰石、ドロマイト、珪石、蛇紋岩のうちから選ばれるいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  9. 前記雑原料粉は、ダスト、スケール、返鉱のうちから選ばれるいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  10. 前記固体燃料粉は、コークスであることを特徴とする請求項1に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
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