JPWO2014207974A1 - エネルギ変換装置 - Google Patents

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健雄 白井
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Abstract

エネルギ変換装置(1a)は、磁石(2)とコイル(4)と支持部(9)とを備え、磁石とコイルとが第1方向(F1)で対向配置されており、第1方向に直交する第2方向(F2)に変形可能な第1のばね(5)によって支持部に接続された第1の可動部(6)と、第2のばね(7)によって第1の可動部に接続され磁石を備えた第2の可動部(8)とを備え、磁石とコイルとが第2方向において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換する機能を有する。

Description

本発明は、エネルギ変換装置に関し、より詳細には、電磁誘導方式のエネルギ変換装置に関する。
エネルギ変換装置としては、例えば、電磁誘導作用により運動エネルギを電気エネルギに変換する機能を有するエネルギ変換装置が提案されている(例えば、日本国特許出願公開番号2013−39021(以下、「文献1」という))。
文献1には、エネルギ変換装置の一例として、図29に示す構成を有する発電装置100が記載されている。
発電装置100は、下ケース121と、複数のばね122と、可動ユニット123と、固定ユニット124と、上ケース125と、を備えている。
ばね122は、左右方向に伸縮するねじりばねである。
可動ユニット123は、下ヨーク131と、上ヨーク132と、磁石133A、133Bと、接続板134と、を備えている。
また、磁石133A、133Bは、長方形の板状に形成されている。磁石133Aは、上面がS極、下面がN極となるように着磁されている。磁石133Bは上面がN極、下面がS極となるように着磁されている。
接続板134は、真鍮等の非磁性体を材料とする金属板である。接続板134は、長方形の板状に形成されている。可動ユニット123は、磁石133A、133Bに接続板134が接続されている。接続板134は、可動ユニット123が左右に振動する際に、錘として機能する。可動ユニット123は、接続板134の重量を変化させることで振動の共振周波数を調整できる。
可動ユニット123は、左右からばね122により付勢され、下ケース121の略中央に位置するものとなっている。
固定ユニット124は、コイル141と、ヨークガイド142と、を備えて構成されている。
発電装置100は、組み合わされた下ケース121及び上ケース125内で、可動ユニット123がコイル141に対し左右に可動するように構成されている。そして、発電装置100は、可動ユニット123が左右に動くと、固定ユニット124のコイル141に対し、可動ユニット123の磁石133A、133Bが左右に動き、コイル141に電磁誘導により電流が流れる。なお、可動ユニット123の共振周波数は、ばね122のばね定数と可動ユニット123の質量から概ね定まる。
発電装置100のようなエネルギ変換装置では、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上が望まれている。
本発明の目的は、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能なエネルギ変換装置を提供することにある。
本発明のエネルギ変換装置は、磁石と、コイルと、支持部と、を備え、前記磁石と前記コイルとが第1方向で対向配置され、前記磁石と前記コイルとが前記第1方向に直交する第2方向において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換装置であって、前記第2方向に変形可能な第1のばねと、前記第1のばねによって前記支持部に接続された第1の可動部と、前記第2方向に変形可能な第2のばねと、前記第2のばねによって前記第1の可動部に接続され前記磁石と前記コイルとの一方を備えた第2の可動部と、を備えることを特徴とする。
このエネルギ変換装置において、前記第1の可動部の質量をM1、前記第2の可動部の質量をM2、前記第1のばねの前記第2方向のばね定数をk1、前記第2のばねの前記第2方向のばね定数をk2、前記第1の可動部の前記第2方向における初期変位に応じて前記第1のばねに蓄積されるエネルギで規定される速度をvとし、前記第2の可動部の最高速度をv2とするとき、v2>vとなるように、M1、M2、k1及びk2を設定してあることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記第1のばね及び前記第2のばねは、それぞれ、シリコン、ステンレス鋼、鋼、銅、銅合金、チタン合金、アルミニウム合金、炭素及びガラスの群から選択される1種の材料により形成されていることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記第1のばねと前記第2のばねとの関係をk1<k2とすることで、v2>vとなるように構成されていることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記第1の可動部の質量と前記第2の可動部の質量との関係をM1>M2とすることで、v2>vとなるように構成されていることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記第1のばねは、圧縮コイルばねであることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記第1のばねは、板ばねであることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記支持部は、前記板ばねにおける前記第1の可動部側とは反対側で前記板ばねに一体に形成された固定部を備え、前記第1のばねは、前記第1方向と前記第2方向とに直交する第3方向において前記第1の可動部から離れるにつれて厚さが徐々に厚くなる形状に形成されており、前記固定部の厚さと前記第1のばねの最大厚さとを同じに設定してある。
このエネルギ変換装置において、前記第1のばねは、前記第2方向に変形するとき前記支持部と前記第1のばねとの境界において断面係数が最大となる形状としてあるのが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記第2のばねは、前記第2方向に変形するとき前記第1の可動部と前記第2のばねとの境界において断面係数が最大となる形状としてあるのが好ましい。
本発明のエネルギ変換装置においては、前記第2方向に変形可能な第1のばねと、前記第1のばねによって前記支持部に接続された第1の可動部と、前記第2方向に変形可能な第2のばねと、前記第2のばねによって前記第1の可動部に接続され前記磁石と前記コイルとの一方を備えた第2の可動部と、を備えるので、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
図1は、実施形態1のエネルギ変換装置の概略分解斜視図である。 図2は、実施形態1のエネルギ変換装置の概略斜視図である。 図3は、実施形態1のエネルギ変換装置の概略断面図である。 図4は、実施形態1のエネルギ変換装置の要部概略平面図である。 図5は、実施形態1のエネルギ変換装置の模式的な説明図である。 図6は、実施形態1のエネルギ変換装置の比較例の要部概略平面図である。 図7は、実施形態1のエネルギ変換装置の比較例の模式的な説明図である。 図8は、実施形態1のエネルギ変換装置の第1変形例の要部概略平面図である。 図9は、実施形態1のエネルギ変換装置の第2変形例の概略分解斜視図である。 図10Aは、実施形態1のエネルギ変換装置の第2変形例の要部概略平面図である。図10Bは、実施形態1のエネルギ変換装置の第2変形例の要部概略正面図である。図10Cは、実施形態1のエネルギ変換装置の第2変形例の要部概略側面図である。 図11は、実施形態2のエネルギ変換装置の概略分解斜視図である。 図12は、実施形態3のエネルギ変換装置の概略分解斜視図である。 図13は、実施形態3のエネルギ変換装置の概略斜視図である。 図14は、実施形態3のエネルギ変換装置の概略断面図である。 図15は、実施形態3のエネルギ変換装置のカバーを取り外した状態における概略分解斜視図である。 図16Aは、実施形態3のエネルギ変換装置の要部概略平面図である。図16Bは、実施形態3のエネルギ変換装置の要部概略正面図である。図16Cは、実施形態3のエネルギ変換装置の要部概略下面図である。図16Dは、実施形態3のエネルギ変換装置の要部概略側面図である。 図17A〜17Dは、実施形態3のエネルギ変換装置を備えた椅子の説明図である。 図18は、実施形態3のエネルギ変換装置の第1変形例の概略分解斜視図である。 図19は、実施形態3のエネルギ変換装置の第1変形例を示し、カバーを取り外した状態の概略分解斜視図である。 図20Aは、実施形態3のエネルギ変換装置の第1変形例の要部概略平面図である。図20Bは、実施形態3のエネルギ変換装置の第1変形例の要部概略正面図である。図20Cは、実施形態3のエネルギ変換装置の第1変形例の要部概略側面図である。 図21Aは、実施形態3のエネルギ変換装置の第2変形例の要部概略平面図である。図21Bは、実施形態3のエネルギ変換装置の第2変形例の要部概略正面図である。図21Cは、実施形態3のエネルギ変換装置の第2変形例の要部概略側面図である。 図22は、実施形態3のエネルギ変換装置の第2変形例の要部概略斜視図である。 図23Aは、実施形態3のエネルギ変換装置の第3変形例の要部概略平面図である。図23Bは、実施形態3のエネルギ変換装置の第3変形例の要部概略正面図である。図23Cは、実施形態3のエネルギ変換装置の第3変形例の要部概略側面図である。 図24は、実施形態3のエネルギ変換装置の第3変形例の要部概略斜視図である。 図25は、実施形態3のエネルギ変換装置の第4変形例の概略分解斜視図である。 図26は、実施形態3のエネルギ変換装置の第4変形例を示し、カバーを取り外した状態の概略分解斜視図である。 図27Aは、実施形態3のエネルギ変換装置の第4変形例の要部概略平面図である。図27Bは、実施形態3のエネルギ変換装置の第4変形例の要部概略正面図である。図27Cは、実施形態3のエネルギ変換装置の第4変形例の要部概略側面図である。 図28は、実施形態3のエネルギ変換装置の第4変形例の要部概略斜視図である。 図29は、従来例の発電装置の断面図である。
(実施形態1)
以下では、本実施形態のエネルギ変換装置1aについて図1〜4に基づいて説明する。
エネルギ変換装置1aは、磁石2と、コイル4と、支持部9と、を備えている。エネルギ変換装置1aは、磁石2とコイル4とが第1方向F1(図1、3参照)で対向配置されている。エネルギ変換装置1aは、磁石2とコイル4とが第1方向F1に直交する第2方向F2(図1、3参照)において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換する機能を有する。
エネルギ変換装置1aは、第2方向F2に変形可能な第1のばね5と、第1のばね5によって支持部9に接続された第1の可動部6と、第2方向F2に変形可能な第2のばね7と、第2のばね7によって第1の可動部6に接続され磁石2を備えた第2の可動部8と、を備える。これにより、エネルギ変換装置1aは、第2の可動部8が第2方向F2に沿って振動するときの速度の高速化を図れ、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。本明細書では、第1方向F1と第2方向F2とに直交する方向を第3方向F3(図1参照)とする。要するに、第1方向F1と第2方向F2と第3方向F3とは、互いに直交する方向である。
エネルギ変換装置1aの各構成要素については、以下に詳細に説明する。
支持部9は、磁石2、コイル4、第1の可動部6、第1のばね5及び第2のばね7等を収納するケース10により構成されている。ケース10には、磁石2を備えた第2の可動部8も収納される。要するに、エネルギ変換装置1aは、ケース10内において磁石2とコイル4とが第1方向F1で対向配置されている。
ケース10は、ベース20と、カバー30と、を結合して構成されている。
ベース20は、板状に形成されている。カバー30は、ベース20側が開放された箱状に形成されている。より具体的には、ケース10は、ベース20が、矩形板状に形成され、カバー30が、矩形箱状に形成されている。ベース20及びカバー30の材料としては、非磁性体材料が好ましい。非磁性体材料としては、例えば、エンジニヤリングプラスチック等の樹脂、セラミック、シリコン、金属等を採用することができる。エンジニヤリングプラスチックとしては、例えば、ポリカーボネート樹脂等を採用することができる。金属としては、例えば、鉄、銅、亜鉛等を採用することができるが、非磁性のステンレス鋼が好ましい。
エネルギ変換装置1aは、ベース20とカバー30とを、複数個(例えば、4個)のねじ(図示せず)により結合するようにしてもよいし、接着剤により結合するようにしてもよい。また、エネルギ変換装置1aは、ベース20とカバー30とを結合するための固定部材として、ねじと接着剤とを併用してもよい。
また、エネルギ変換装置1aは、ベース20とカバー30とに、相互に嵌合可能な構造を設けて嵌合させることで結合するようにしてもよい。
エネルギ変換装置1aは、ベース20、カバー30それぞれの四隅に、固定用のねじを挿通可能な貫通孔20a、30aをそれぞれ形成してある。各貫通孔20a、30aの平面視での開口形状は、円形状としてある。
磁石2は、永久磁石により構成することが好ましい。永久磁石の材料としては、例えば、ネオジム、サマリウムコバルト、アルニコ(alnico)、フェライト等を採用することができる。
磁石2は、矩形板状に形成されている。また、磁石2は、厚み方向の一面側がN極、他面側がS極となるように着磁されている。磁石2を構成する永久磁石は、例えば、磁石材料を切削、研磨等で整形加工した後、パルス着磁法等によって着磁することにより、形成することができる。
ベース20は、第1面21の中央部に、コイル4を位置決めする第1の凹部24が形成されている。また、ベース20は、第1面21とは反対の第2面22(図3参照)側に、コイル4の両端それぞれに電気的に接続された一対の外部電極(図示せず)が配置されている。ベース20の第2面22側には、外部電極に接続されるコイル4のコイル線材を這わせる溝(図示せず)が形成されているのが好ましい。
また、カバー30は、内底面30aa(図3参照)の中央部に、コイル4を位置決めする第2の凹部34が形成されている。カバー30の内底面30aaは、ベース20の第1面21に対向している。
コイル4は、ケース10内において、ケース10内の定位置に固定されている。コイル4は、中心線(中心軸)が第1方向F1と平行になるように配置されているのが好ましい。
コイル4は、コイル線材が巻回され構成されている。コイル線材としては、例えば、絶縁被覆付きの銅線を採用することができる。銅線を被覆する絶縁膜の材料としては、例えば、ウレタン、ホルマール、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド等を採用することができる。
コイル4は、空芯コイルであるが、これに限らず、例えば、ボビンに巻回されたコイル線材により構成してもよい。ボビンの材料としては、例えば、電気絶縁性材料を採用することが好ましい。この電気絶縁性材料としては、エンジニヤリングプラスチック等の樹脂や、セラミック等を採用することができる。エンジニヤリングプラスチックとしては、例えば、ポリカーボネート樹脂等を採用することができる。
コイル4は、外周形状が長円状の形状に形成されており、短手方向が第2方向F2に一致し且つ長手方向が第3方向F3に一致するように、配置されている。コイル4は、短手方向の一端部を、ベース20の第1の凹部24に挿入し固定し、短手方向の他端部を、カバー30の第2の凹部34に挿入し固定してある。コイル4とベース20及びカバー30とは、例えば、接着剤等で接着することで固定すればよい。
コイル4の両端の線端部は、それぞれ、ベース20の厚み方向に貫通した孔(図示せず)を通してベース20の第2面22側に引き出され、上記溝に這わせて、外部電極に電気的に接続されている。コイル4の線端部と外部電極とは、例えば、導電性接合材で接合され電気的に接続されている。導電性接合材の材料としては、例えば、半田や銀ペースト等を採用することができる。導電性接合材としては、金属製のねじ等を用いてもよい。
コイル4は、コイル線材を巻回したものに限らず、例えば、平面コイルにより構成してもよい。平面コイルの材料としては、例えば、銅、金、銀等を採用することができる。また、平面コイルの材料としては、パーマロイ、コバルト基アモルファス合金、フェライト等を採用してもよい。平面コイルは、例えば、薄膜形成技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術等を利用して形成することができる。薄膜形成技術としては、例えば、蒸着法、スパッタ法等が挙げられる。
第1のばね5は、例えば、圧縮コイルばねにより構成してある。これにより、エネルギ変換装置1aは、第1のばね5の1個当たりの蓄積エネルギを大きくすることが可能となり、エネルギ変換装置1aの小型化を図ることが可能となる。第1のばね5の1個当たりの蓄積エネルギは、ばね定数と、圧縮時のたわみと、の積に比例する。圧縮コイルばねからなる第1のばね5のばね定数は、例えば、線径、外径、内径、自由長、材料等により、調整することができる。第1のばね5は、第1のばね5の軸方向が第2方向F2に沿うように配置されている。第1のばね5の軸方向は、第1のばね5が圧縮コイルばねの場合、自由長方向に沿った方向である。
第1の可動部6は、枠状に形成されている。より具体的には、第1の可動部6は、矩形枠状に形成されている。第1の可動部6は、それぞれが矩形枠状に形成された第1の錘部61と第2の錘部62とを重ねて一体化することで構成してある。
第1の可動部6は、第1の錘部61から第2の錘部62側に突設された円柱状の突起61aが設けられ、第2の錘部62に、突起61aが挿通される円形状の孔62aが形成されている。そして、第1の可動部6は、第1の錘部61の突起61aを第2の錘部62の孔62aに挿通して接着剤等により接着してある。これにより、第1の可動部6は、第1の錘部61と第2の錘部62とが一体化されている。
第1の錘部61の材料は、第2の錘部62と同じ材料に限らず、例えば、エンジニヤリングプラスチック(例えば、ポリカーボネート等)等の樹脂、セラミック、シリコン等を採用してもよい。
エネルギ変換装置1aは、第2方向F2における第1の可動部6の両側それぞれに、第1のばね5が2個ずつ設けられている。エネルギ変換装置1aは、第2方向F2における第1の可動部6の両側それぞれに、第1のばね5が複数個ずつ設けられているのが好ましい。エネルギ変換装置1aは、第1の可動部6の両側それぞれにおいて、複数個の第1のばね5が第1の可動部6の周方向に等間隔で配置されているのが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1aは、第2方向F2における第1の可動部6の両側に、第1のばね5が1個ずつ設けられている場合に比べて、第1の可動部6の振動方向の更なる単方向化(unilateralization)が可能となり、エネルギ変換効率の更なる向上を図ることが可能となる。更に、エネルギ変換装置1aは、個々の第1のばね5にかかる応力を低減することが可能となり、耐久性の向上を図ることが可能となる。第2方向F2における第1の可動部6の両側それぞれの第1のばね5の個数は、特に限定するものではない。エネルギ変換装置1aは、第1の可動部6の両側で第1のばね5の個数を同じ個数としてあるが、これに限らず、第1の可動部6の両側で第1のばね5の個数が異なっていてもよい。
ベース20の第1面21には、圧縮コイルばねにより構成された第1のばね5の一端部側を収納する穴25が形成されている。穴25の内底面には、第1のばね5の一端部が嵌め込まれる突起25a(図3参照)が一体に突設されている。また、第1の可動部6は、ベース20の第1面21に対向する面に、第1のばね5の他端部が嵌め込まれる突起6a(図3参照)が突設されている。よって、エネルギ変換装置1aは、ベース20と第1の可動部6との間に第1のばね5を保持することができ、ベース20と第1の可動部6とを第1のばね5により接続することができる。第1のばね5とベース20及び第1の可動部6とは、接着剤等によって固定してもよい。
カバー30の内底面30aaには、第1の可動部6における内底面30aa側に配置された第1のばね5の一端部側を収納する穴35が形成されている。穴35の内底面には、第1のばね5の一端部が嵌め込まれる突起35a(図3参照)が一体に突設されている。また、第1の可動部6は、カバー30の内底面30aaに対向する面に、第1のばね5の他端部が嵌め込まれる突起6b(図3参照)が突設されている。よって、エネルギ変換装置1aは、カバー30と第1の可動部6との間に第1のばね5を保持することができ、カバー30と第1の可動部6とを第1のばね5により接続することができる。第1のばね5とカバー30及び第1の可動部6とは、接着剤等によって固定してもよい。
エネルギ変換装置1aは、第1の可動部6が振動していない状態では、第2方向F2において第1の可動部6のベース20側に配置された第1のばね5が、第1の可動部6をベース20から離れる向きへ付勢し、第1の可動部6のカバー30側に配置された第1のばね5が、第1の可動部6をカバー30から離れる向きへ付勢している。したがって、第1の可動部6は、厚み方向の両側から付勢され、ケース10の厚み方向の略中央に位置するものとなっている。第1の可動部6をベース20から離れる向きへ付勢とは、第1の可動部6にベース20から離れる向きの力を加えることを意味する。第1の可動部6をカバー30から離れる向きへ付勢とは、第1の可動部6にカバー30から離れる向きの力を加えることを意味する。ケース10の厚み方向は、第2方向F2に沿った方向であり、図3の上下方向である。
第1のばね5は、第2方向F2におけるばね定数が第1方向F1及び第3方向F3それぞれのばね定数よりも小さいのが好ましい。要するに、第1のばね5は、第2方向F2における剛性が第2方向F2に直交する方向の剛性に比べて小さいのが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1aは、第1の可動部6の振動方向の第2方向F2への単方向化を実現することが可能となる。よって、エネルギ変換装置1aは、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
ベース20及びカバー30は、第1のばね5を保持している部分の第2方向F2における剛性が、第1のばね5の第2方向F2における剛性よりも大きいのが好ましい。言い換えれば、エネルギ変換装置1aは、ケース10において第1のばね5を保持している部分の第2方向F2のばね定数が、第1のばね5の第2方向F2のばね定数よりも大きいのが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1aは、第1のばね5にエネルギを蓄積するときにケース10が撓むのを抑制することが可能となり、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。ケース10において第1のばね5を保持している部分の第2方向F2のばね定数は、例えば、第1のばね5の第2方向F2のばね定数の10倍以上であるのが、より好ましい。
第1の可動部6は、第2の錘部62に、第2のばね7が一体に形成されている。
第2のばね7の材料は、対数減衰率の低い材料が好ましく、例えば、対数減衰率が0.08以下の材料が好ましい。これにより、エネルギ変換装置1aは、第2のばね7において振動エネルギのうち熱エネルギに変換される量を低減することが可能となり、エネルギ変換効率を向上させることが可能となる。第2のばね7の材料は、対数減衰率が0.08以下の場合、例えば、ステンレス鋼、鋼、銅、銅合金、チタン合金、アルミニウム合金、炭素、ガラスの群から選択される1種の材料により形成されているのが好ましい。第2のばね7の材料は、対数減衰率が0.04以下の材料がより好ましい。
下記の表1には、各種材料の対数減衰率の値を例示してある。表1中の数値は、参考文献1(“材料の振動減衰能 データブック”、2007年、日本学術振興会「材料の微細組織と機能性」委員会編)に基づいた値である。ただし、SUS304の対数減衰率に関しては、組成が近いFe−22.5%Crの値を引用してある。また、ベリリウム銅の対数減衰率に関しては、銅及びベリリウムそれぞれの値を引用してある。炭素、ガラスの対数減衰率の値は、それぞれ、0.08、0.0006である。これらの数値は、参考文献1に基づいた数値である。
Figure 2014207974
上述の対数減衰率が0.04以下の材料とは、表1から分かるように、銅の対数減衰率以下の対数減衰率となる材料を意味している。なお、対数減衰率をδ、振動の1周期当たりの振動エネルギ損失率をΔW/Wとすれば、対数減衰率δは、下記の(1)式で表わすことができる。
Figure 2014207974
第2の錘部62に第2のばね7を一体に形成する場合、第2の錘部62の材料は、例えば、シリコン、ステンレス鋼(例えば、SUS304等)、鋼、銅、銅合金(真鍮、ベリリウム銅)、チタン合金、アルミニウム合金、炭素、ガラス等を採用することが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1aは、第2のばね7において振動エネルギのうち熱エネルギに変換される量を低減することが可能となり、エネルギ変換効率を向上させることが可能となる。
第2の錘部62及び第2のばね7の材料がシリコンの場合、第2の錘部62及び第2のばね7は、例えば、高抵抗率のシリコン基板から形成することができる。高抵抗率のシリコン基板は、例えば、抵抗率が100Ωcm以上であることが好ましく、1000Ωcm以上であることがより好ましい。第2の錘部62及び第2のばね7は、例えば、MEMS(micro electro mechanical systems)の製造技術を利用して一体に形成することができる。要するに、エネルギ変換装置1aは、第2の錘部62と第2のばね7とが、1枚のシリコン基板から一体に形成された構成とすることができる。
第2のばね7と第2の錘部62とが接着用の樹脂からなる接続部で接続されている場合には、第2の可動部8の振動エネルギが接続部において熱エネルギとなって損なわれる。これに対して、第2のばね7と第2の錘部62とが1枚のシリコン基板から一体に形成された構成では、第2のばね7と第2の錘部62とが低減衰材料であるシリコンにより一体に形成されているので、振動時のエネルギ損失を低減することが可能となり、エネルギ変換効率を向上することが可能となる。
第1の可動部6は、第1の錘部61と第2の錘部62との2部材で構成されるものに限らず、例えば、1部材で構成され、第2のばね7が一体に形成されたものでもよい。この場合、第1の可動部6の材料としては、対数減衰率の低い材料が好ましく、例えば、対数減衰率が0.08以下の材料が好ましい。これにより、エネルギ変換装置1aは、第2のばね7において振動エネルギのうち熱エネルギに変換される量を低減することが可能となり、エネルギ変換効率を向上させることが可能となる。第1の可動部6の材料は、対数減衰率が0.04以下の材料であるのが好ましい。
また、上述の第1のばね5の材料としては、ステンレス鋼(例えば、SUS304等)を採用することができるが、これに限らない。第1のばね5の材料は、例えば、ステンレス鋼、鋼、銅、銅合金、チタン合金、アルミニウム合金、炭素、ガラスの群から選択される1種の材料により形成されているのが好ましい。要するに、第1のばね5の材料は、第2のばね7の材料と同様、対数減衰率が0.08以下の材料が好ましい。これにより、エネルギ変換装置1aは、第1のばね5において振動エネルギのうち熱エネルギに変換される量を低減することが可能となり、エネルギ変換効率を向上させることが可能となる。第1のばね5の材料は、対数減衰率が0.04以下の材料がより好ましい。銅合金としては、例えば、真鍮、ベリリウム銅を挙げることができる。
エネルギ変換装置1aは、第1の可動部6の内側に、第2の可動部8が配置されている。第2の可動部8は、第1の可動部6の内側面から離れて配置されている。第2の可動部8は、磁石2と、磁性体板3と、を備えている。
第2の可動部8は、4個の磁石2を備えており、第1方向F1におけるコイル4の両側で、2個の磁石2が第2方向F2に並ぶように配置されている。各磁石2は、厚み方向が第1方向F1に一致するように配置されている。第2方向F2において隣り合う2個の磁石2は、離れて配置されている。第1方向F1において互いに対向する2個の磁石2は、磁化の向きを逆としてある。要するに、第1方向F1において互いに対向する2個の磁石2は、一方の磁石2のN極と他方の磁石2のS極とが対向している。また、第2方向F2において隣り合う2個の磁石2は、磁化の向きを逆向きとしてある。要するに、第2方向F2において隣り合う2個の磁石2は、一方の磁石2のN極がコイル4に対向し、他方の磁石2のS極がコイル4に対向している。
磁性体板3の材料としては、例えば、鉄−コバルト合金、電磁軟鉄、電磁ステンレス、パーマロイ(Permalloy)等を採用することができる。
磁性体板3は、第1方向F1において磁石2よりもコイル4から遠い側に位置している。また、磁性体板3は、第2方向F2において隣接する2個の磁石2に跨るように配置されている。磁性体板3と2個の磁石2とは、密接していてもよいし、接着剤等によって接着されていてもよい。第2の可動部8は、4個の磁石2と2個の磁性体板3とで閉磁路が構成されるように、各磁石2及び各磁性体板3が配置されている。
磁性体板3は、第3方向F3に沿った方向の寸法を、磁石2と同じ寸法に設定してあるのが好ましい。また、磁性体板3は、第2方向F2に沿った方向の寸法を、第2方向F2において隣接する2個の磁石2の合計寸法と、当該2個の磁石2間の寸法と、を合わせた寸法と同じに設定してあるのが好ましい。
エネルギ変換装置1aは、第2のばね7が4つ設けられている。エネルギ変換装置1aは、第3方向F3に並んで配置された2つの第2のばね7の間に、2個の磁石2と1個の磁性体板3とが配置されている。第2のばね7は、板ばねであり、第2の錘部62に一体に形成されている。第2のばね7は、短冊状に形成されており、長さ方向の一端が第1の可動部6に固定され、他端が第2の可動部8に固定されている。第2のばね7のばね定数は、第2のばね7の長さや、幅、厚さ、材料等を適宜設定することにより、調整することができる。
エネルギ変換装置1aは、第2の可動部8が、第3方向F3において隣り合う2つの第2のばね7同士を連結する連結片81を備えた構成とすることができる。これにより、エネルギ変換装置1aは、連結片81に対して、磁石2及び磁性体板3を、接着剤により固定することで、第2の可動部8を第2のばね7に接続した構成とすることができる。また、エネルギ変換装置1aは、第2の可動部8が連結片81を備えない構成としてもよい。この場合、エネルギ変換装置1aは、第3方向F3において隣り合う2つの第2のばね7に対して、磁石2及び磁性体板3を、接着剤により固定することで、第2の可動部8を第2のばね7に接続した構成とすることができる。
また、エネルギ変換装置1aは、ベース20の第1面21に、第2の可動部8の変位空間を確保するための第3の凹部28が形成され、カバー30の内底面30aaに、第2の可動部8の変位空間を確保するための第4の凹部38(図3参照)が形成されている。要するに、エネルギ変換装置1aは、第2の可動部8が、ケース10内において、第2方向F2に沿った方向に変位できるようになっている。言い換えれば、エネルギ変換装置1aは、ケース10内において第2の可動部8が第2方向F2に沿った方向に振動可能となっている。
更に説明すれば、第2の可動部8は、第2のばね7と第1の可動部6と第1のばね5とを介してケース10に支持されており、ケース10内において、第2方向F2に変位できるようになっている。要するに、エネルギ変換装置1aは、磁石2を備えた第2の可動部8が、ケース10内で第2方向F2に振動できるようになっている。
エネルギ変換装置1aは、第2のばね7に関して、第2方向F2におけるばね定数が第1方向F1及び第3方向F3それぞれのばね定数よりも小さくなるように形成してある。これにより、エネルギ変換装置1aは、第2の可動部8の振動方向を第2方向F2に単方向化することが可能となり、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。よって、エネルギ変換装置1aは、コイル4と第2の可動部8との間のギャップの狭ギャップ化を図りながらも、コイル4と第2の可動部8との接触を防止することが可能となる。エネルギ変換装置1aは、コイル4と第2の可動部8との間のギャップの狭ギャップ化により、磁束の利用効率の向上を図ることが可能となって、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。なお、ばね定数の測定に関しては、例えば、微小引張試験機、あるいはフォースゲージ(force gauge)とマイクロメータ(micrometer)とを組み合わせた測定システムを用いることができる。ばね定数の測定に関しては、第2の可動部8に対して第1方向F1、第2方向F2及び第3方向F3それぞれの力を加えたときの変位を測定することで、ばね定数を算出することができる。
エネルギ変換装置1aは、第1の可動部6の外側面から第1方向F1に突出する2つの突出部64を備えている。2つの突出部64は、第1方向F1に沿って互いに反対向きに突出している。突出部64は、第1の錘部61に一体に形成されているが、これに限らない。ケース10は、第1方向F1に交差する2つの側壁それぞれに、突出部64を露出させる開口部11(図3参照)が形成されている。開口部11は、第2方向F2に沿った方向における突出部64の変位を可能とするように形成されている。したがって、エネルギ変換装置1aは、突出部64に外力を与えることで第1の可動部6を第2方向F2に沿って変位させることにより、第1のばね5にエネルギを蓄積させることが可能となる。これにより、エネルギ変換装置1aは、第1の可動部6及び第2の可動部8を第2方向F2に沿って変位させた後で、外力を与えるのをやめれば、第1の可動部6及び第2の可動部8が減衰振動する。よって、エネルギ変換装置1aは、減衰振動に応じた交流電圧を発生することが可能となる。要するに、エネルギ変換装置1aは、第2の可動部8の第2方向F2への振動に伴って発生する電磁誘導によって、交流の誘導起電力が発生する。エネルギ変換装置1aの開放電圧は、第2の可動部8の振動に応じた交流電圧となる。
突出部64は、例えば、エネルギ変換装置1aの使用者等が指等で操作可能な大きさに形成されているのが好ましい。突出部64の先端部は、第1方向F1において第1の可動部6の外側面から離れるにつれて第2方向F2における厚さが小さくなるように形成されている。エネルギ変換装置1aの突出部64は、別途に設けたカム等により操作することもできる。
エネルギ変換装置1aは、初期位置にある各突出部64に対して例えばベース20側の第1のばね5のばね力に抗して外力を与えることにより、第1の可動部6及び各突出部64が、第2方向F2に沿ってベース20に近づく向きへ変位する。そして、エネルギ変換装置1aは、突出部64へ与えられていた外力がなくなると、第1のばね5のばね力によって、第1の可動部6及び各突出部64が初期位置に戻る向きへ変位するようになっている。
また、エネルギ変換装置1aは、初期位置にある各突出部64に対して例えばカバー30側の第1のばね5のばね力に抗して外力を与えることにより、第1の可動部6及び各突出部64が、第2方向F2に沿ってカバー30に近づく向きへ変位する。そして、エネルギ変換装置1aは、突出部64へ与えられていた外力がなくなると、第1のばね5のばね力によって、第1の可動部6及び各突出部64が初期位置に戻る向きへ変位するようになっている。
エネルギ変換装置1aは、第2方向F2への第1の可動部6の変位量を、開口部11により規定することもできる。これにより、エネルギ変換装置1aでは、突出部64に外力を与えて第1の可動部6を第2方向F2へ変位させる際に、第1の可動部6の変位量を規定値に制限することが可能となるから、第1のばね5の蓄積エネルギを略一定値とすることが可能となる。よって、エネルギ変換装置1aでは、外力を与える度に発電出力がばらつくのを抑制することが可能となる。
上述の説明から分かるように、エネルギ変換装置1aは、第1の可動部6を変位させて作動させることが可能である。なお、エネルギ変換装置1aは、例えば、エネルギ変換装置1aの共振周波数と一致する環境振動(外部振動)を利用して発電させることもでき、共振周波数と一致しない環境振動を利用する場合に比べて、効率良く発電させることが可能となる。環境振動としては、例えば、稼動中のFA(factory automation)機器で発生する振動、車両の走行によって発生する振動、人の歩行によって発生する振動、エネルギ変換装置1aを搭載する電子機器の動作によって発生する振動等、種々の環境振動がある。エネルギ変換装置1aで発生する交流電圧の周波数は、環境振動の周波数がエネルギ変換装置1aの共振周波数と一致する場合、エネルギ変換装置1aの共振周波数と同じになる。
以上説明したように、エネルギ変換装置1aは、第2方向F2に変形可能な第1のばね5と、第1のばね5によって支持部9に接続された第1の可動部6と、第2方向F2に変形可能な第2のばね7と、第2のばね7によって第1の可動部6に接続され磁石2を備えた第2の可動部8と、を備える。これにより、エネルギ変換装置1aは、第2の可動部8が第2方向F2に沿って振動するときの速度の高速化を図れ、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
エネルギ変換装置1aは、ばね−質点系のモデルとして、図5に示すような模式図で表すことができる。図5は、第1の可動部6及び第2の可動部8が第1のばね5、第2のばね7によって接続されている接続関係のみを模式的に示している。これに対し、図6に示すように第1の可動部6と第2の可動部8とが直接的に接続された比較例のエネルギ変換装置は、ばね−質点系のモデルとして、図7に示すような模式図で表すことができる。「第1の可動部6と第2の可動部8とが直接的に接続された」とは、エネルギ変換装置1aの第1の可動部6とエネルギ変換装置1aの第2の可動部8とがエネルギ変換装置1aの第2のばね7を介することなく一体化されていることを意味する。なお、図5の模式図で表した、ばね−質点系のモデルでは、第1のばね5及び第2のばね7の質量を0と仮定してある。また、図7の模式図で表した、ばね−質点系のモデルでは、第1のばね5の質量を0と仮定してある。
エネルギ変換装置1aでは、第1のばね5の第2方向F2のばね定数をk1、第1の可動部6の第2方向F2における初期変位xに応じて第1のばね5に蓄積されるエネルギをEとすると、エネルギEが、下記(2)式で規定される。下記(2)式については、比較例のエネルギ変換装置も同じである。
Figure 2014207974
また、エネルギ変換装置1aでは、第1の可動部6の質量をM1、第2の可動部8の質量をM2とすると、第1のばね5に蓄積されるエネルギEで規定される速度vが、下記(3)式で表される。下記(3)式については、比較例のエネルギ変換装置も同じである。
Figure 2014207974
エネルギ変換装置1aは、第2のばね7の第2方向F2のばね定数をk2、第2の可動部8の最高速度をv2とするとき、v2>vとなるように、M1、M2、k1及びk2を設定してある。これにより、エネルギ変換装置1aは、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
エネルギ変換装置1aは、例えば、M1=1.5〔g〕、M2=0.8〔g〕、k1=10000〔N/m〕、k2=17500〔N/m〕とすることで、E=5〔mJ〕の場合のv2を3〔m/s〕程度にすることが可能となり、vの1.5倍程度の値とすることができる。これにより、エネルギ変換装置1aは、比較例のエネルギ変換装置に比べて、発電電圧を1.5倍程度に向上させることができ、エネルギ変換効率を向上させることが可能となる。
ところで、図29の従来の発電装置100は、ばね−質点系のモデルとして考えた場合、比較例のエネルギ変換装置と同様のモデルである。よって、本実施形態のエネルギ変換装置1aは、従来の発電装置100に比べて、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。発電装置100では、磁石133A、133Bの質量を小さくすることで可動ユニット123の速度を速めることも考えられるが、この場合、磁石133A、133Bの磁束密度が小さくなって、電磁誘導による起電圧が小さくなってしまう。
これに対して、エネルギ変換装置1aは、磁石2以外の構成要素の質量やばね定数等を適宜設定することで、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
エネルギ変換装置1aは、例えば、第1のばね5と第2のばね7との関係をk1<k2とすることで、v2>vとなるように構成されているのが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1aは、第2のばね7に蓄積されるエネルギ量を低減することが可能となり、第2のばね7を小型化することが可能となる。よって、エネルギ変換装置1aは、小型化を図ることが可能となる。第2のばね7のばね定数k2は、例えば、第2のばね7の幅を広げたり、第2のばね7の厚みを増やしたりすることで、大きくすることができる。
また、エネルギ変換装置1aの第1変形例では、第2のばね7の形状を、例えば、図8に示すように、つづら折れ状の形状とすることができる。図8では、第2の可動部8が矩形枠状に形成されている。第2のばね7は、一端が、第2の可動部8の角部に接続され、他端が、第1の可動部6の第3方向F3に沿った内側面に接続されている。
第2のばね7は、つづら折れ状の形状とする場合、平面視形状における折り返し部分のコーナ部が丸みを有して角のない形状のほうが、角のある形状よりも好ましい。エネルギ変換装置1aは、第2のばね7の折り返し部分に角のない形状を採用することにより、第2のばね7の折り返し部分での応力集中に起因した破損やクラックの発生等を抑制することが可能となる。
第2のばね7は、平面視において蛇行した形状であれば、つづら折れ状の形状に限らず、例えば、波形状(例えば、平面視で正弦波状)の形状でもよい。
また、エネルギ変換装置1aは、例えば、第1の可動部6の質量と第2の可動部8の質量との関係をM1>M2とすることで、v2>vとなるように構成されているのが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1aは、第2の可動部8の振動する速度を向上させることが可能となり、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
エネルギ変換装置1aは、例えば、携帯端末等の携帯可能な電子機器に使用する二次電池の充電等の用途に利用してもよい。
エネルギ変換装置1aは、可動部として第1の可動部6と第2の可動部8とを備えているが、少なくとも第2のばね7によって第2の可動部8が第1の可動部6に接続されていればよい。要するに、エネルギ変換装置1aは、第1の可動部6と第2のばね7との間に、第3のばねと第3の可動部との組を1組以上、備えていてもよい。例えば、エネルギ変換装置1aは、第2の可動部8が第2のばね7と第3の可動部と第3のばねとを介して第1の可動部6と接続されていてもよい。
図9は、エネルギ変換装置1aの第2変形例のエネルギ変換装置1aaの概略分解斜視図である。エネルギ変換装置1aaは、第2のばね7(図10A参照)の形状が、エネルギ変換装置1aと相違する。なお、エネルギ変換装置1aaについては、エネルギ変換装置1aと同様の構成要素に同一の符号を付して説明を適宜省略する。
第2変形例のエネルギ変換装置1aaにおける第2のばね7は、第2方向F2に変形するとき第1の可動部6と第2のばね7との境界B2において断面係数が最大となる形状としてある。これにより、エネルギ変換装置1aaでは、第1の可動部6と第2のばね7との境界B2において負荷応力が最大となるのを抑制することが可能となり、耐久性を向上させることが可能となる。
エネルギ変換装置1aaでは、第2のばね7の形状に関して、長手方向の一端側において第2の錘部62(図9、10A、10B及び10C参照)に近づくにつれて幅が徐々に広くなり境界B2付近で幅が一定となる形状としてある。これにより、エネルギ変換装置1aaは、第2の錘部62と第1の錘部61との、第3方向F3への相対的な位置ずれに起因して第2のばね7のばね定数がばらつくのを抑制することが可能となり、発電特性のばらつきを抑制することが可能となる。実施形態1のエネルギ変換装置1aは、第1の可動部6と第2の可動部8とが共振し合うように第2のばね7の固有振動数を設計することにより、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。第2変形例のエネルギ変換装置1aaは、第2のばね7のばね定数のばらつきを抑制することで、第1の可動部6及び第2の可動部8の振動数のばらつきを抑制することが可能となり、発電特性及びエネルギ変換効率のばらつきを抑制することが可能となる。
なお、第2のばね7は、長手方向の一端側において第2の錘部62に近づくにつれて幅が徐々に広くなる部位の形状に関して、その両側面が凹曲面状に形成されている。
(実施形態2)
以下では、本実施形態のエネルギ変換装置1bについて図11に基づいて説明する。
実施形態1のエネルギ変換装置1aは、第2の可動部8が磁石2を備え、支持部9にコイル4が固定されている。これに対し、本実施形態のエネルギ変換装置1bは、第2の可動部8がコイル4を備え、支持部9に磁石2が固定されている。なお、実施形態1と同様の構成要素については、実施形態1と同じ符号を付して説明を適宜省略する。
エネルギ変換装置1bは、第2の可動部8の連結片81が4つの第2のばね7に接続さており、連結片81に対してコイル4を固定してある。また、エネルギ変換装置1bは、2個の磁石2と1個の磁性体板3とで構成される磁石ブロックを2つ備えており、2つの磁石ブロックそれぞれをベース20に固定してある。エネルギ変換装置1bは、2つの磁石ブロックが、第1方向F1において対向配置されており、これら2つの磁石ブロックの間に、コイル4が位置し、コイル4が第2方向F2に変位できるようになっている。
本実施形態のエネルギ変換装置1bは、磁石2と、コイル4と、支持部9と、を備えている。エネルギ変換装置1bは、磁石2とコイル4とが第1方向F1で対向配置されている。エネルギ変換装置1bは、磁石2とコイル4とが第1方向F1に直交する第2方向F2において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換する機能を有する。
エネルギ変換装置1bは、第2方向F2に変形可能な第1のばね5と、第1のばね5によって支持部9に接続された第1の可動部6と、第2方向F2に変形可能な第2のばね7と、第2のばね7によって第1の可動部6に接続されコイル4を備えた第2の可動部8と、を備える。これにより、エネルギ変換装置1aは、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。コイル4の両端の線端部は、それぞれ、リード線と接続されている。各リード線は、ベース20の厚み方向に貫通した孔(図示せず)を通してベース20の第2面22側に引き出され、上記溝に這わせて、各外部電極にそれぞれ電気的に接続されている。各リード線は、コイル4の振動による断線が生じないように長さを設定してある。エネルギ変換装置1bは、各リード線の代わりに、コイル4と一体のコイル線材を用いてもよい。
エネルギ変換装置1bは、例えば、携帯端末等の携帯可能な電子機器に使用する二次電池の充電等の用途に利用してもよい。
エネルギ変換装置1bは、可動部として第1の可動部6と第2の可動部8とを備えているが、少なくとも第2のばね7によって第2の可動部8が第1の可動部6に接続されていればよい。要するに、エネルギ変換装置1bは、第1の可動部6と第2のばね7との間に、第3のばねと第3の可動部との組を1組以上、備えていてもよい。例えば、エネルギ変換装置1cは、第2の可動部8が第2のばね7と第3の可動部と第3のばねとを介して第1の可動部6と接続されていてもよい。
(実施形態3)
以下では、本実施形態のエネルギ変換装置1cについて図12〜15、16A、16B、16C及び16Dに基づいて説明する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、実施形態1と同じ符号を付して説明を適宜省略する。
エネルギ変換装置1cは、磁石2と、コイル4と、支持部9と、を備えている。エネルギ変換装置1cは、磁石2とコイル4とが第1方向F1(図16A参照)で対向配置されている。エネルギ変換装置1cは、磁石2とコイル4とが第1方向F1に直交する第2方向F2(図16B参照)において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換する機能を有する。
エネルギ変換装置1cは、第2方向F2に変形可能な第1のばね5と、第1のばね5によって支持部9に接続された第1の可動部6と、第2方向F2に変形可能な第2のばね7と、第2のばね7によって第1の可動部6に接続され磁石2を備えた第2の可動部8と、を備える。これにより、エネルギ変換装置1cは、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
エネルギ変換装置1cは、第1のばね5が板ばね51により構成されている。これにより、エネルギ変換装置1cは、第1のばね5に関して、第2方向F2以外の方向のばね定数を第2方向F2のばね定数に比べてより大きくすることが可能となる。よって、エネルギ変換装置1cは、第2方向F2以外の不要な振動成分の発生を抑制することが可能となり、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
板ばね51は、板状に形成されている。板ばね51は、厚さ方向が第2方向F2に一致し、且つ、長さ方向が第1方向F1と第2方向F2とに直交する第3方向F3(図16A参照)に一致するように配置されている。
エネルギ変換装置1cは、支持部9が、第1のばね5を構成する板ばね51における第1の可動部6側とは反対側で板ばね51に一体に形成された固定部91を備えている。エネルギ変換装置1cは、支持部9が、ベース20と、カバー30と、固定部91と、で構成されている。固定部91は、板ばね51と同じ厚さに形成されている。
ケース10は、ベース20の第1面21のうちカバー30の第1面31に対向する部位に、固定部91が載せ置かれる第5の凹部20c(図14、15参照)が形成されている。第5の凹部20cの深さは、固定部91の厚さと同じに設定してある。よって、エネルギ変換装置1cは、第5の凹部20cの内底面とカバー30の第1面31(図14参照)との間に固定部91を挟んだ状態とすることにより、第3方向F3における固定部91の位置決めを行うことができる。また、固定部91には、組立用のねじ(図示せず)を挿通可能な孔91bが形成されている。ベース20は、固定部91の孔91bに重なる領域に孔20bが形成されている。また、カバー30は、固定部91の孔91bに重なる領域に孔30bが形成されている。よって、エネルギ変換装置1cは、ケース10の厚み方向において重なる孔30b、91b、20bにねじを挿通して当該ねじのねじ部を図示しないナットにはめ合わせることにより、ケース10に固定部91が固定される。ベース20は、第3方向F3における固定部91の位置を決める突起20dが、第5の凹部20cの内底面から突出して形成されている。突起20dは、ベース20に一体に形成されている。
ケース10は、ベース20の第1面21に、コイル4の略半分(図14中のコイル4の下側の部分)を収納し、且つ、ベース20側での第1の可動部6及び第2の可動部8の振動空間を確保する第6の凹部24c(図14参照)が形成されている。また、ケース10は、カバー30の第1面31に、コイル4の略半分(図14中のコイル4の上側の部分)を収納し、且つ、カバー30側での第1の可動部6及び第2の可動部8の振動空間を確保する第7の凹部34c(図14参照)が形成されている。
エネルギ変換装置1cでは、図16A、16Bに示すように、板ばね51の第1面51aが、固定部91の第1面91aと面一に形成され、図16B、16Cに示すように、板ばね51の第1面51aとは反対側の第2面51cが、固定部91の第2面91cと面一に形成されている。板ばね51と固定部91との境界B1は、第3方向F3に直交する1つの断面に相当する。この1つの断面は、板ばね51と固定部91と第2の錘部62と第2のばね7とが一体に形成された板状の部材において、第6の凹部24cと第5の凹部20cとの境界線BL(図14、15参照)の直上の領域に相当する断面である。また、板ばね51と第1の可動部6との境界B3は、板ばね51と固定部91と第2の錘部62と第2のばね7とが一体に形成された板状の部材において、第1の錘部61の垂直投影領域と、その垂直投影領域に隣り合う領域と、の境界を意味する。
板ばね51は、矩形板状であり、長手方向が第1方向F1に一致し且つ短手方向が第3方向F3に一致するように配置されている。固定部91は、矩形板状に形成されている。固定部91は、長手方向が第1方向F1に一致し且つ短手方向が第3方向F3に一致するように配置されている。
エネルギ変換装置1cは、第1の可動部6の外側面から第1方向F1に突出する突出部64が、1つだけ設けられている。突出部64は、第1の錘部61に一体に形成されているが、これに限らない。ケース10は、第1方向に交差する1つの側壁に、突出部64を露出させる開口部11(図14参照)が形成されている。開口部11は、第2方向に沿った方向における突出部64の変位を可能とするように形成されている。したがって、エネルギ変換装置1cは、突出部64に外力を与えることで第1の可動部6を第2方向に沿って変位させることにより、第1のばね5にエネルギを蓄積させることが可能となる。これにより、エネルギ変換装置1cは、第1の可動部6及び第2の可動部8を第2方向に沿って変位させた後で、外力を与えるのをやめれば、第1の可動部6及び第2の可動部8が減衰振動する。よって、エネルギ変換装置1cは、減衰振動に応じた交流電圧を発生することが可能となる。要するに、エネルギ変換装置1cは、第2の可動部8の第2方向への振動に伴って発生する電磁誘導によって、交流の誘導起電力が発生する。エネルギ変換装置1cの開放電圧は、第2の可動部8の振動に応じた交流電圧となる。
エネルギ変換装置1cは、初期位置にある突出部64に対して第1のばね5のばね力に抗して外力を与えることにより、第1の可動部6及び突出部64が、第2方向F2に沿ってベース20に近づく向きへ変位する。そして、エネルギ変換装置1cは、突出部64へ与えられていた外力がなくなると、第1のばね5のばね力によって、第1の可動部6及び突出部64が初期位置に戻る向きへ変位するようになっている。
エネルギ変換装置1cは、例えば、携帯端末等の携帯可能な電子機器に使用する二次電池の充電等の用途に利用してもよい。
エネルギ変換装置1cは、可動部として第1の可動部6と第2の可動部8とを備えているが、少なくとも第2のばね7によって第2の可動部8が第1の可動部6に接続されていればよい。要するに、エネルギ変換装置1cは、第1の可動部6と第2のばね7との間に、第3のばねと第3の可動部との組を1組以上、備えていてもよい。例えば、エネルギ変換装置1cは、第2の可動部8が第2のばね7と第3の可動部と第3のばねとを介して第1の可動部6と接続されていてもよい。
図17A〜17Dには、エネルギ変換装置1cの一応用例であって、エネルギ変換装置1cを備えた椅子200を示してある。椅子200は、クッション性を有する座部201を備えている。また、椅子200は、背もたれ202を好適に備えている。また、椅子200は、座部201を支持する脚(図示せず)を好適に備えている。椅子200は、座部201に対する背もたれ202の傾斜角度が調節可能なものが好ましい。椅子200は、例えば、車両、船舶等の利用客の座席として利用する椅子である。
椅子200は、エネルギ変換装置1cの出力端間に接続された整流平滑回路と、この整流平滑回路の出力端間の電圧を所定の直流電圧に変換して出力するDC−DCコンバータと、このDC−DCコンバータの出力端間に接続された無線回路と、を備えている。無線回路は、無線通信規格として、例えば、EnOcean(登録商標)、Zigbee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、特定小電力無線、微弱無線、Wi-Fi(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)等を採用することができるが、特に限定するものではない。
また、椅子200は、スイッチ210の状態の変化を検知して、その検知結果を無線回路から外部の監視装置等へ送信させる制御回路を備えている。制御回路は、例えば、適宜のプログラムを搭載したマイクロコンピュータ等により構成することができる。スイッチ210としては、例えば、マイクロスイッチを採用することができる。
スイッチ210は、スイッチ本体の上面側に設けられた操作部211が押操作されたときにオンとなり、操作部211の押操作状態が解除されたときにオフとなるものである。
座部201の内部には、座部201に人が着座したときにスイッチ210の操作部211を押操作し、座部201から人が離席したときに操作部211の押操作状態を解除する第1の駆動ピン221が設けられている。また、座部201の内部には、座部201に人が着座したときにエネルギ変換装置1cの突出部64を下方へ操作し、座部201から人が離席したときにエネルギ変換装置1cの突出部64を上方へ操作する第2の駆動ピン231が設けられている。第2の駆動ピン231の先端部には、上下それぞれに移動したときに突出部64を押すことが可能な爪部232が設けられている。なお、第2の駆動ピン231は、第1方向F1に撓み可能となっている。
椅子200は、エネルギ変換装置1c、整流平滑回路、DC−DCコンバータ、無線回路、第1の駆動ピン221及び第2の駆動ピン231等により、座部201に人が着座しているか否かを検知する着座センサを構成している。
着座センサは、座部201に人が着座していない場合、図17Bに示すように、スイッチ210の操作部211と第1の駆動ピン221とが離れ、第2の駆動ピン231がエネルギ変換装置1cの突出部64の上方にある。このため、着座センサは、エネルギ変換装置1cが動作しておらず、無線回路も動作していない。
また、着座センサは、座部201に人が着座したとき、図17Cに示すように、スイッチ210の操作部211が第1の駆動ピン221により押操作され、且つ、第2の駆動ピン231によってエネルギ変換装置1cの突出部64が下方へ押操作され、第2の駆動ピン231の爪部232が突出部64よりも下方へ変位する。この場合、着座センサは、エネルギ変換装置1cを電源として、スイッチ210の状態がオンになったことを人が座部201に着座したことを示す情報として無線回路から送信させる。
また、着座センサは、座部201から人が離席したとき、図17Dに示すように、スイッチ210の操作部211から第1の駆動ピン221が離れ、且つ、第2の駆動ピン231によってエネルギ変換装置1cの突出部64が上方へ押操作され、第2の駆動ピン231の爪部232が突出部64よりも上方へ変位する。この場合、着座センサは、エネルギ変換装置1cを電源として、スイッチ210の状態がオフになったことを人が座部201から離席したことを示す情報として無線回路から送信させる。
図18は、エネルギ変換装置1cの第1変形例のエネルギ変換装置1caの概略分解斜視図である。エネルギ変換装置1caは、第1のばね5(図18、19、20A、20B、20C参照)の形状が、エネルギ変換装置1cと相違する。なお、エネルギ変換装置1caについては、エネルギ変換装置1cと同様の構成要素に同一の符号を付して説明を適宜省略する。
第1変形例のエネルギ変換装置1caにおける第1のばね5は、第2方向F2に変形するとき支持部9と第1のばね5との境界B1において断面係数が最大となる形状としてある。これにより、エネルギ変換装置1caでは、支持部9と第1のばね5との境界において負荷応力が最大となるのを抑制することが可能となり、耐久性を向上させることが可能となる。
エネルギ変換装置1caでは、第1のばね5を構成する板ばね51の形状に関して、長さ方向(図20Aの左右方向)における中央部から離れるにつれて幅が徐々に広くなり、固定部91との境界B1付近で幅が一定となる形状としてある。これにより、エネルギ変換装置1caは、ベース20と第1のばね5との、第3方向F3への相対的な位置ずれに起因して第1のばね5のばね定数がばらつくのを抑制することが可能となり、発電特性のばらつきを抑制することが可能となる。実施形態3のエネルギ変換装置1cは、第1の可動部6と第2の可動部8とが共振し合うように、第1の可動部6と第1のばね5とで構成される振動部の固有振動数を設計することにより、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。第1変形例のエネルギ変換装置1caは、第1のばね5のばね定数のばらつきを抑制することで、第1の可動部6及び第2の可動部8の振動数のばらつきを抑制することが可能となり、発電特性及びエネルギ変換効率のばらつきを抑制することが可能となる。
板ばね51は、長さ方向における中央部から離れるにつれて幅が徐々に広くなる部位の形状に関して、その両側面が凹曲面状に形成されているのが好ましい。
エネルギ変換装置1cの第2変形例としては、エネルギ変換装置1cにおける第2のばね7の形状を、図21A、21B、21C及び22に示すような形状とした構成がある。図21A、21B、21C及び22に示す形状の第2のばね7は、第2方向F2に変形するとき第1の可動部6と第2のばね7との境界B2において断面係数が最大となる形状としてある。これにより、エネルギ変換装置1aaでは、第1の可動部6と第2のばね7との境界B2において負荷応力が最大となるのを抑制することが可能となり、耐久性を向上させることが可能となる。
図21A、21B、21C及び22に示す形状の第2のばね7は、長手方向の一端側において第2の錘部62に近づくにつれて幅が徐々に広くなる形状に形成されている。これにより、第2変形例では、第2の錘部62と第1の錘部61との、第3方向F3への相対的な位置ずれに起因して第2のばね7のばね定数がばらつくのを抑制することが可能となり、発電特性のばらつきを抑制することが可能となる。エネルギ変換装置1cは、第1の可動部6と第2の可動部8とが共振し合うように第2のばね7の固有振動数を設計することにより、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。第2変形例では、第2のばね7のばね定数のばらつきを抑制することで、第1の可動部6及び第2の可動部8の振動数のばらつきを抑制することが可能となり、発電特性及びエネルギ変換効率のばらつきを抑制することが可能となる。
エネルギ変換装置1cの第3変形例としては、エネルギ変換装置1cにおける第1のばね5及び固定部91の形状を、図23A、23B、23C及び24に示すような形状とした構成がある。図23A、23B、23C及び24に示す形状の第1のばね5は、第2方向F2に変形するとき支持部9と第1のばね5との境界B1において断面係数が最大となる形状としてある。これにより、エネルギ変換装置1caでは、支持部9と第1のばね5との境界において負荷応力が最大となるのを抑制することが可能となり、耐久性を向上させることが可能となる。
第3変形例では、第1のばね5が、第3方向F3において第1の可動部6から離れるにつれて厚さが徐々に厚くなる形状に形成されており、固定部91の厚さと第1のばね5の最大厚さとを同じに設定してある。これにより、第3変形例では、ベース20と第1のばね5との、第3方向F3への相対的な位置ずれに起因して第1のばね5のばね定数がばらつくのを抑制することが可能となり、発電特性のばらつきを抑制することが可能となる。固定部91は、第1のばね5の厚さが一定の場合、第1のばね5の厚さよりも厚くしてもよい。エネルギ変換装置1cは、第1の可動部6と第2の可動部8とが共振し合うように、第1の可動部6と第1のばね5とで構成される振動部の固有振動数を設計することにより、発電電圧の向上及びエネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。第3変形例では、第1のばね5のばね定数のばらつきを抑制することで、第1の可動部6及び第2の可動部8の振動数のばらつきを抑制することが可能となり、発電特性及びエネルギ変換効率のばらつきを抑制することが可能となる。
図25は、エネルギ変換装置1cの第4変形例のエネルギ変換装置1cbの概略分解斜視図である。エネルギ変換装置1cbは、第5の凹部20cの形状(図26参照)及び固定部91の形状(図26、27A、27B、27C及び28参照)等が、エネルギ変換装置1cと相違する。なお、エネルギ変換装置1cbについては、エネルギ変換装置1cと同様の構成要素に同一の符号を付して説明を適宜省略する。
第4変形例のエネルギ変換装置1cbは、固定部91の幅(図27Aの上下方向の寸法)をケース10の幅と同じに設定してある。また、エネルギ変換装置1cbは、第5の凹部20cと第6の凹部24cとの境界線BLが、第3方向F3における固定部91と第1のばね5との境界B1よりも固定部91側にある。言い換えれば、エネルギ変換装置1cbは、固定部91の垂直投影領域内に、第5の凹部20cと第6の凹部24cとの境界線BLがある。これにより、第4変形例では、ベース20と第1のばね5との、第3方向F3への相対的な位置ずれに起因して第1のばね5のばね定数がばらつくのを抑制することが可能となり、発電特性のばらつきを抑制することが可能となる。
以上、本願発明の構成を、実施形態1〜3等に基いて説明したが、本願発明は、実施形態1〜3等の構成に限らず、例えば、実施形態1〜3等の部分的な構成を、適宜組み合わせてある構成であってもよい。また、実施形態1〜3に記載した材料、数値等は、好ましい例を挙げているだけであり、それに限定するものではない。更に、本願発明は、その技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることが可能である。

Claims (10)

  1. 磁石と、コイルと、支持部と、を備え、前記磁石と前記コイルとが第1方向で対向配置され、前記磁石と前記コイルとが前記第1方向に直交する第2方向において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換装置であって、前記第2方向に変形可能な第1のばねと、前記第1のばねによって前記支持部に接続された第1の可動部と、前記第2方向に変形可能な第2のばねと、前記第2のばねによって前記第1の可動部に接続され前記磁石と前記コイルとの一方を備えた第2の可動部と、を備えることを特徴とするエネルギ変換装置。
  2. 前記第1の可動部の質量をM1、前記第2の可動部の質量をM2、前記第1のばねの前記第2方向のばね定数をk1、前記第2のばねの前記第2方向のばね定数をk2、前記第1の可動部の前記第2方向における初期変位に応じて前記第1のばねに蓄積されるエネルギで規定される速度をvとし、前記第2の可動部の最高速度をv2とするとき、v2>vとなるように、M1、M2、k1及びk2を設定してあることを特徴とする請求項1記載のエネルギ変換装置。
  3. 前記第1のばね及び前記第2のばねは、それぞれ、シリコン、ステンレス鋼、鋼、銅、銅合金、チタン合金、アルミニウム合金、炭素及びガラスの群から選択される1種の材料により形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のエネルギ変換装置。
  4. 前記第1のばねと前記第2のばねとの関係をk1<k2とすることで、v2>vとなるように構成されていることを特徴とする請求項2記載のエネルギ変換装置。
  5. 前記第1の可動部の質量と前記第2の可動部の質量との関係をM1>M2とすることで、v2>vとなるように構成されていることを特徴とする請求項2記載のエネルギ変換装置。
  6. 前記第1のばねは、圧縮コイルばねであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエネルギ変換装置。
  7. 前記第1のばねは、板ばねであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエネルギ変換装置。
  8. 前記支持部は、前記板ばねにおける前記第1の可動部側とは反対側で前記板ばねに一体に形成された固定部を備え、前記第1のばねは、前記第1方向と前記第2方向とに直交する第3方向において前記第1の可動部から離れるにつれて厚さが徐々に厚くなる形状に形成されており、前記固定部の厚さと前記第1のばねの最大厚さとを同じに設定してあることを特徴とする請求項7記載のエネルギ変換装置。
  9. 前記第1のばねは、前記第2方向に変形するとき前記支持部と前記第1のばねとの境界において断面係数が最大となる形状としてあることを特徴とする請求項7又は8記載のエネルギ変換装置。
  10. 前記第2のばねは、前記第2方向に変形するとき前記第1の可動部と前記第2のばねとの境界において断面係数が最大となる形状としてあることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のエネルギ変換装置。
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