JP2012249442A - 振動発電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 往復動を伴う振動による運動エネルギーを電力に変換する振動発電機に関し、振動発電機の共振周波数を容易に変更できるようにして、小型の筐体であっても電力の変換効率に優れ、出力電圧を高めることができる振動発電機を提供する。
【解決手段】 振動発電機は、コイルと、コイルが巻回される筒状の筐体と、筐体の両端にそれぞれ設けられる固定体と、着磁された磁石を含んでそれぞれの固定体との間を筐体の内面に沿って往復動可能に設置される磁石体と、を備え、固定体が、筐体の内面の側に、磁石体との間で反発力を作用させる緩衝磁石を有し、筐体および少なくとも一方の固定体が、筐体の一方の端部と固定体が備える緩衝磁石との離間距離を調整可能な螺合機構を有する。
【選択図】 図1

Description

往復動を伴う振動による運動エネルギーを電力に変換する振動発電機に関し、小型の筐体であっても電力の変換効率に優れ、出力電圧を高めることができる振動発電機に関する。
運動エネルギーを電力に変換する振動発電機では、人が携帯する場合、あるいは、振動する機器に取り付ける場合に、内部の振動体に往復動の振動を発生させて、その運動エネルギーを高い変換効率で電力に変換することが要望されている。特に、往復動する磁石、または、往復動するコイルを備える振動発電機では、小型化を図る場合に、コイル長、あるいは、磁気回路の構成の制限、等により発電効率が低くなりやすいという不利な点がある。したがって、従来には、これらの問題を解決するために様々な振動発電機が提案されている。
従来には、充電可能なバッテリーと、筒状のコイルと、該コイルの軸芯部分に挿入されると共に軸方向に移動可能にバネで保持された棒状の永久磁石と、整流器とを含み構成し、携帯時の振動や揺動に基づく該永久磁石の軸方向振動により該コイルに発生する交流電圧を該整流器で整流し、該整流された直流電圧で該バッテリーを充電する携帯型発電機において、前記永久磁石と前記バネで構成された永久磁石系の軸方向の共振振動数を、概ね、携帯時に前記軸方向振動を生じしめる主要な振動源の平均周期に合わせたことを特徴とする携帯型発電機がある。(特許文献1)。
また、機械的振動エネルギーを電気エネルギーに変換するための電気機械的デバイスであって、減衰係数および共振周波数を持つ速度減衰共振器である電気機械的デバイスと、前記電気機械的デバイスが出力した電力を検出するための電力検出器と、制御装置と、前記電気機械的デバイスの前記減衰係数を調節するための減衰係数調節器と、を備え、前記制御装置は、前記電力検出器が検出した電力出力に応じて前記減衰係数調節器を制御するように構成されていることを特徴とする電気機械的発電機がある(特許文献2)。
特開2002−374661号公報(図1〜5) 特表2008−536470号公報(図1〜6)
一般的に、上記特許文献1または2のような動電型の振動発電機では、振動発電機の振動する磁石体の共振周波数と、振動発電機に振動を励起する往復動の振動周波数とが略一致しないと、磁石体の往復動の速度が最大化されないので大きな電流および大きな電圧を取り出すことが難しいという問題がある。また、振動発電機の磁石体の共振周波数は、磁石体の重量と、往復動の両端部に設けられる弾性体の弾性力、あるいは、磁石体に対して反発する反発磁石との反発力で定まる弾性力で決まるので、振動発電機の共振周波数を事前に任意の値に設定する、あるいは、振動発電機の共振周波数を製造後に変更するのは、実質的に困難である、という問題がある。
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、往復動を伴う振動による運動エネルギーを電力に変換する振動発電機に関し、振動発電機の共振周波数を容易に変更できるようにして、小型の筐体であっても電力の変換効率に優れ、出力電圧を高めることができる振動発電機を提供することにある。
本発明の振動発電機は、コイルと、コイルが巻回される筒状の筐体と、筐体の両端にそれぞれ設けられる固定体と、着磁された磁石を含んでそれぞれの固定体との間を筐体の内面に沿って往復動可能に設置される磁石体と、を備え、固定体が、筐体の内面の側に、磁石体との間で反発力を作用させる緩衝磁石を有し、筐体および少なくとも一方の固定体が、筐体の一方の端部と固定体が備える緩衝磁石との離間距離を調整可能な螺合機構を有する。
好ましくは、本発明の振動発電機は、螺合機構が、筐体の外側円筒面に形成される雄ネジ部と、固定体の内側円筒面に形成される雌ネジ部と、を含む。
また、好ましくは、本発明の振動発電機は、螺合機構が、筐体の内側円筒面に形成される雌ネジ部と、固定体の外側円筒面に形成される雄ネジ部と、を含む。
さらに好ましくは、本発明の振動発電機は、螺合機構が、筐体と一方の固定体との螺合状態を固定する固定機構をさらに備える。
また、好ましくは、本発明の振動発電機は、コイルが、筐体に複数設けられて、複数のコイルが、直列接続および/または並列接続される。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明の振動発電機は、コイルと、コイルが巻回される筒状の筐体と、筐体の両端にそれぞれ設けられる固定体と、着磁された磁石を含んでそれぞれの固定体との間を筐体の内面に沿って往復動可能に設置される磁石体と、を備える。この振動発電機では、往復動可能に設置される磁石体が移動すると磁石による磁界が変化して、磁石体が往復動する範囲に対応して設けられているそれぞれのコイルに、電磁誘導によりコイル起電力が発生する。
ここで、振動発電機は、固定体が、筐体の内面の側に、磁石体との間で反発力を作用させる緩衝磁石を有し、磁石体の往復動方向と略一致する方向に反発磁界を形成し、磁石体との間に作用する反発力を発生させる。好ましくは、筐体および少なくとも一方の固定体は、筐体の一方の端部と固定体が備える緩衝磁石との離間距離を調整可能な螺合機構を有する。具体的には、この螺合機構は、筐体の外側円筒面に形成される雄ネジ部または内側円筒面に形成される雌ネジ部と、固定体の内側円筒面に形成される雌ネジ部または外側円筒面に形成される雄ネジ部と、を含む。つまり、振動発電機は、固定体の少なくとも一方に、反発力を調整可能な螺合機構を有する。なお、他方の固定体は、筐体の内面の側に磁石体との間で反発力を作用させる緩衝磁石を有していてもよい。
この振動発電機の磁石体の共振周波数は、磁石体の重量と、筐体の両端に設けられる固定体の緩衝磁石による反発力で定まる弾性力とで決まる。磁石体と固定体の緩衝磁石とによる反発力が強まれば共振周波数は高くなり、反発力が弱まれば共振周波数は低くなる。この振動発電機の螺合機構は、筐体の一方の端部と固定体が備える緩衝磁石との離間距離を調整可能に構成されているので、この離間距離を変更して調節することで、共振周波数調整機構として反発力で定まる弾性力の調整が可能になる。
より具体的には、本発明の振動発電機では、この螺合機構が、筐体もしくは固定体のいずれか一方の外側円筒面に形成される雄ネジ部と、他方の内側円筒面に形成される雌ネジ部と、を含み、さらに、筐体と一方の固定体との螺合状態を固定する固定機構を備える。したがって、螺合機構により筐体と固定体が備える緩衝磁石との離間距離を調整し、この固定機構を使って特定の離間距離で螺合状態を固定すると、反発力で定まる弾性力を調整でき、その結果、振動発電機の磁石体の共振周波数を調整することができる。振動発電機の振動する磁石体の共振周波数と、振動発電機に振動を励起する往復動の振動周波数とを略一致させると、磁石体の往復動の速度が最大化されるので、大きな電流および大きな電圧を取り出すことができ、発電効率を向上させることができる。
また、本発明の振動発電機は、コイルが、筐体に複数設けられて、複数のコイルが、直列接続および/または並列接続されていてもよい。複数のコイルの巻線方向、あるいは、直列接続および/または並列接続する極性は、磁石体からの磁束の向きに応じて反転させる。磁石体の磁束が有効に鎖交する位置、つまり、磁束密度が高い位置に複数のコイルを設けることで、コイルにおける出力電圧をさらに高めることができる。また、複数のコイルが直列接続および/または並列接続されていれば、出力電圧をより持続的にすることができ、小型の筐体であっても電力の変換効率を高めることができ、出力電圧をさらに高めることができる。
往復動を伴う振動による運動エネルギーを電力に変換する振動発電機に関し、振動発電機の磁石体の共振周波数を調整でき、小型の筐体であっても電力の変換効率に優れ、出力電圧を高めることができる振動発電機を提供することができる。
本発明の好ましい実施形態による振動発電機1を説明する断面図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態による振動発電機1を説明する断面図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態による振動発電機1Aの整流器の接続を説明する図である。(実施例1)
以下、本発明の好ましい実施形態による振動発電機について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1および図2は、本発明の好ましい実施形態による振動発電機1を説明する図である。具体的には、図1および図2は、図示する上下方向の中心軸に沿った断面図であり、振動発電機1では、振動子である磁石体10がこの中心軸の方向に移動して振動する。また、図1および図2は、振動発電機1の一方端に設けられる固定体4aおよびその共振周波数調整機構5を説明する図であり、図1の場合と図2の場合とでは、共振周波数調整機構5により共振周波数が異なる状態になっている。さらに、図3は、振動発電機1および整流器を含む振動発電機1Aの接続を説明する図である。なお、後述するように、振動発電機1の一部の構造や、内部構造等は、省略している。
振動発電機1は、コイル2と、コイル2が巻回される筒状の筐体3と、筐体3の一方端に設けられる固定体4aおよび共振周波数調整機構5と、筐体3の他方端に設けられる固定体4bおよび緩衝磁石6bと、着磁された磁石11を含んでそれぞれの固定体4aおよび4bとの間を筐体3の内面に沿って往復動可能に設置される磁石体10と、を含む振動発電機である。本実施例の振動発電機1は、長径方向長が約65mm、短径直径がφ約22mmの略円筒形状を有する小型で軽量な振動発電機である。例えば、外部の振動により図示する変位Z0で振動発電機1が振動すると、その内部で振動子である磁石体10が変位Z1で振動するので、振動発電機1は、この磁石体10の振動による運動エネルギーを電力に変換することができる。
本実施例の磁石体10は、外径直径がφ約10mmで長さが約20mmの円柱状の希土類の磁石11を含む。磁石体10の磁石11は、図1に示すように、振動する上下方向にそれぞれ異なる磁極(N極、S極)が現れるように着磁されている。なお、希土類磁石とは、Nd−Fe−B系のネオジウム磁石、もしくは、Sm−Co系のサマリウムコバルト磁石であって、磁石の最大エネルギー積(BH)maxが大きな値をとる磁石であり、残留磁化および保磁力がさらに大きく、小さい体積でも保磁力の強いNd−Fe−B系の希土類磁石であってもよい。もちろん、磁石11は、フェライト系磁石であってもよい。なお、磁石体10は、場合によっては磁石11の両端面にそれぞれ連結する軟鉄の部材であるポールを備えていてもよい。
筒状の筐体3は、非磁性体からなる中空の筒であって、本実施例では内径直径がφ約10.6mmの樹脂成形部品の直管パイプであり、その内面に沿って磁石体10が往復動可能に設置される。筒状の筐体3の外側面には、コイル2aとコイル2bとがそれぞれ巻回されており、直列接続されてコイル2を構成する。コイル2aおよびコイル2bは、それぞれ線径がφ約0.18mmの銅線を巻幅約18mmで約14層巻に巻回して構成されたコイルである。図示するように、コイル2aおよびコイル2bは、上下に離れて筐体3に巻回されて、コイル2aとコイル2bとにそれぞれ逆向きの回転方向に電流が流れる様に直列接続されている。コイル2は、コイル2aおよびコイル2bに発生するコイル起電力を出力端子21に出力する。また、筐体3の固定体4a側には、その外側円筒面に雄ネジ部7が形成されて、後述する螺合機構を形成する。
また、固定体4aおよび4bは非磁性の樹脂成形部品であって、筐体3の両端にネジ又は接着剤等により固定体4aおよび4bが固定されて設けられている。固定体4aは、図2に示すように、磁石体10が往復動する筐体3の内面の側に、緩衝磁石6aおよび雌ネジ部8が配置される共振周波数調整機構5を有する。また、固定体4bは、図2に示すように、磁石体10が往復動する筐体3の内面の側に緩衝磁石6bを有する。磁石体10は、緩衝磁石6aまたは緩衝磁石6bと反発するようにされているので、緩衝体である緩衝磁石6aまたは緩衝磁石6bは、磁石体10が移動して筐体3の両端に位置する固定体4aまたは4bに勢いよく衝突して衝撃により破壊されるのを防止する。なお、固定体4aおよび4bはアルミ等の非磁性金属部品でもよい。
本実施例の共振周波数調整機構5は、磁石体10との間で反発力を作用させる固定体4aに設けられる緩衝磁石6aと、筐体3の外側円筒面に形成される雄ネジ部7と、固定体4aの内側円筒面に形成される雌ネジ部8と、を含む螺合機構である。共振周波数調整機構5は、本実施例では図示するような螺合機構であるので、筐体3の固定体4a側の端部と固定体4aが備える緩衝磁石6aとの離間距離を、雄ネジ部7と雌ネジ部8とを螺合させて調整可能である。相対的に筐体3を固定し、図1及び図2に図示するR方向に固定体4aをこの螺合機構により回転させると、磁石体10の振動する方向に沿った方向の離間距離を調整することができる。例えば、この共振周波数調整機構5の緩衝磁石6aは、直径がφ約6mmで厚みが約2mmの円盤状の希土類磁石である。緩衝磁石6aは、磁石体10との間に作用する反発力を発生させることができる。
振動発電機1の共振周波数調整機構5では、その螺合機構において、筐体3と固定体4aとの螺合状態を固定する(図示しない)固定機構をさらに備えていてもよい。例えば、固定体4aの外側円筒面から雌ネジ部8へ貫通する小さな(図示しない)ネジ孔を設けて、(図示しない)ネジの先端を雄ネジ部7に接触させて固定体4aを筐体3に対して固定すればよい。雄ネジ部7と雌ネジ部8からなる螺合機構により筐体3と固定体4aが備える緩衝磁石6aとの離間距離を調整した後に、この固定機構を使って特定の離間距離で螺合状態を固定すると、反発力で定まる弾性力を調整できる。その結果、緩衝磁石6aの反発力を調整して振動発電機1の磁石体10の共振周波数を調整することができる。
図3に示す振動発電機1Aは、上述の振動発電機1と、整流器22を含む振動発電機である。振動発電機1は、コイル2に発生するコイル起電力を出力端子21に出力する。整流器22は、振動発電機1の出力端子21に入力側を接続する全波ブリッジ整流回路であり、交流電圧を全波整流して直流電圧に変換する。つまり、振動発電機1Aでは、振動発電機1の出力端子21が整流器22に接続されて、その出力が出力端子23に接続される。
図1および図2に示す上下方向に外力が加わって変位Z0で振動発電機1が振動すると、その内部で振動子である磁石体10が変位Z1で振動する。筐体3の内面に沿って往復動可能に設置される磁石体10は、筐体3に巻回されたコイル2aおよび2bの内側空間をある程度の相対速度で移動する。磁石体10は、直流磁界を形成するように着磁されているので、磁石体10がコイル2aおよび2bの内側を通過すると、コイル2aおよび2bにはそれぞれ磁石体10が発生する直流磁界の変化を打ち消そうとする起電力が相対速度にほぼ比例して発生する。本実施例の振動発電機1では、外部の振動により磁石体10が筐体3の内部を図1に図示する上下方向に繰り返し振動するので、下側のコイル2aには、磁石体10の下端側が振動して出入りし、上側のコイル2bには、磁石体10の上端側が振動して出入りすることになる。振動発電機1は、この磁石体10の振動による運動エネルギーを、交流のコイル起電力として電力に変換することができる。
コイル2aとコイル2bとは、上述したようにそれぞれ逆向きに直列接続されているので、磁石体10とコイル2との間の振動による相対速度の絶対値は、磁石体10が筐体3の中央付近を移動するときに大きくなり、一方で筐体3の端部側である固定体4aおよび4bに達して折り返してくるときに小さくなる。したがって、磁石体10が正弦波的な振動をする場合には、振動発電機1のコイル2に接続する出力端子21に出力されるコイル起電力の波形は、筐体3の中央付近を移動するときに大きくなり(正弦波形の腹)、一方で筐体3の端部側である固定体4aおよび4bに達して折り返してくるとき(速度が最小になるとき)に小さくなる(正弦波形の節)。なお、コイル2aとコイル2bとにそれぞれ逆向きの回転方向に電流が流れる様に直列接続されているが、並列接続であってもよい。
図1および図2を参照して、振動発電機1において磁石体10の共振周波数を調整する場合を説明する。本実施例の場合には、共振周波数調整機構5は、筐体3の固定体4a側の端部と固定体4aが備える緩衝磁石6aとの離間距離を、雄ネジ部7と雌ネジ部8とを螺合させて調整する螺合機構として実現される。反発磁界を形成する緩衝磁石6aは、図1に図示する場合には磁石体10との距離r00(あるいは、筐体3の固定体4a側の端部との距離r01)が遠く離れているので、磁石体10の往復動方向と略一致する方向の反発磁界の磁束密度が小さくなり、図2に図示する場合のように距離r10(または距離r11)が相対的に短くなり、緩衝磁石6aと磁石体10との距離が近づくと、反発磁界の磁束密度が大きくなる。
振動発電機1の磁石体10が振動する場合の共振周波数は、磁石体10の重量と、筐体3に設けられる固定体4aの緩衝磁石6aによる反発力で定まる弾性力とで決まる。磁石体10と緩衝磁石6aとの間に作用する反発力は、それぞれの磁石表面での磁束密度の積に比例し、磁石の間の距離の二乗に反比例する。反発力を一次共振系のスティフネスに換算して考慮すると、共振周波数はスティフネスの平方根((1/2)乗)に比例する。したがって、雄ネジ部7と雌ネジ部8とを螺合させる螺合機構により、緩衝磁石6aを磁石体10に対して接近させる、または、遠ざけることで、磁石体10と固定体4aの緩衝磁石6aとによる反発力が強まれば共振周波数は高くなり、反発力が弱まれば共振周波数は低くなる。
例えば、本実施例の場合には、図2の場合の距離r10(=約25mm)は、図1の場合の距離r00(=約30mm)よりも約5mm短くなっている。磁石体10に最も接近する位置での反発磁界の磁束密度が約4.30×10^(−5)[Wb]であり、緩衝磁石6aに最も接近する位置での反発磁界の磁束密度が約2.42×10^(−5)[Wb]であり、図1に図示する緩衝磁石6aの位置を、図2に図示する位置まで約5.0mm移動して磁石体10に近づけた場合には、磁石体10と緩衝磁石6aとの間に作用する反発力は、図2の場合には図1の場合に比較して約1.44倍になり、共振周波数の増大率としても約1.20倍になる。したがって、例えば、振動発電機1の磁石体10の共振周波数が約100Hzとなる場合に、振動発電機1の製造後に共振周波数を約120Hzにすることができる。
つまり、本実施例では、小さい緩衝磁石6aを備える共振周波数調整機構5であっても、反発力で定まる弾性力の調整の範囲を大きくすることが可能になる。振動発電機1の磁石体10の共振周波数を、振動発電機1の製造後に所定の範囲で調整することができるので、振動発電機1の振動する磁石体10の共振周波数と、振動発電機1に振動を励起する往復動の振動周波数とを略一致させ、磁石体10の往復動の速度が最大化して大きな電流および大きな電圧を取り出すことができ、発電効率を向上させることができる。
本実施例の場合には、共振周波数調整機構5において、筐体3の外側円筒面に雄ネジ部7を形成し、固定体4aの内側円筒面に雌ネジ部8を形成する螺合機構を設けているが、螺合機構によって磁石体10が振動可能な筐体3の一方の端部と、その一端に固定される固定体4aが備える緩衝磁石6aとの離間距離を調整可能な螺合機構であれば、他の構成であってもよい。例えば、螺合機構は、筐体3の内側円筒面に形成される(図示しない)雌ネジ部と、固定体4aの外側円筒面に形成される(図示しない)雄ネジ部と、を含むものであってもよい。
なお、振動発電機1では、コイル2を構成するコイル2aおよびコイル2bは、並列接続しても良く、さらに複数のコイルを加えても良い。コイル2は、複数のコイルの巻線方向、あるいは、直列接続および/または並列接続する極性は、磁石体からの磁束の向きに応じて反転させることができる。磁石体の磁束が有効に鎖交する位置、つまり、磁束密度が高い位置に複数のコイルを設けることで、コイルにおける出力電圧をさらに高めることができる。コイル2は、コイル2aおよびコイル2bに発生するコイル起電力を、打ち消しあうことなく出力端子21に出力するように極性を揃えて接続すればよい。
また、固定体4bが備える緩衝磁石6bは、固定体4aに設けられた共振周波数調整機構5と同様の螺合機構、または、他の共振周波数調整機構を含むものであってもよい。また、共振周波数調整機構5は、筐体3の一方の端部と固定体4が備える緩衝磁石6との離間距離を調整可能な螺合機構であって、磁石体10との間に作用する反発力を変化させるものであれば、上記の実施例に限定されない。振動発電機1の磁石体10の共振周波数を、振動発電機1の製造後に所定の範囲で調整することができるので、振動する磁石体10の共振周波数と、振動発電機1に振動を励起する往復動の振動周波数とを略一致させて、発電効率を向上させることができる。
本発明の振動発電機は、整流器、蓄電池、充電回路等を含む発電機、あるいは、充電電池、充電器にも適用が可能である。また、本発明の振動発電機を備える電子機器は、可搬性に優れるので、使用者が持ち運ぶモバイル機器、または、振動が多く発生する車両に取り付ける発電機として、特に適する。
1、1A 振動発電機
2、2a、2b コイル
3 筐体
4a、4b 固定体
5 共振周波数調整機構(螺合機構)
6a、6b 緩衝磁石
7 雄ネジ部
8 雌ネジ部
10 磁石体
11 磁石
21、23 出力端子
22 整流器

Claims (5)

  1. コイルと、該コイルが巻回される筒状の筐体と、該筐体の両端にそれぞれ設けられる固定体と、着磁された磁石を含んでそれぞれの該固定体との間を該筐体の内面に沿って往復動可能に設置される磁石体と、を備え、
    該固定体が、該筐体の該内面の側に、該磁石体との間で反発力を作用させる緩衝磁石を有し、
    該筐体および少なくとも一方の該固定体が、該筐体の一方の端部と該固定体が備える該緩衝磁石との離間距離を調整可能な螺合機構を有する、
    振動発電機。
  2. 前記螺合機構が、前記筐体の外側円筒面に形成される雄ネジ部と、前記固定体の内側円筒面に形成される雌ネジ部と、を含む、
    請求項1に記載の振動発電機。
  3. 前記螺合機構が、前記筐体の内側円筒面に形成される雌ネジ部と、前記固定体の外側円筒面に形成される雄ネジ部と、を含む、
    請求項1に記載の振動発電機。
  4. 前記螺合機構が、前記筐体と一方の前記固定体との螺合状態を固定する固定機構をさらに備える、
    請求項1から3のいずれかに記載の振動発電機。
  5. 前記コイルが、前記筐体に複数設けられて、該複数のコイルが、直列接続および/または並列接続される、
    請求項1から4のいずれかに記載の振動発電機。
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