JPWO2014192848A1 - アルベカシン誘導体、並びにその製造及び利用 - Google Patents

アルベカシン誘導体、並びにその製造及び利用 Download PDF

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Abstract

アルベカシン遊離塩基を含有する溶液に二酸化炭素などを加えることでアルベカシン炭酸塩とアルベカシンのカルバミン酸体とを含むアルベカシン誘導体を製造することができることを見出した。また、当該アルベカシン誘導体が高い安定性を有し、それを利用すれば、効率的に高純度のアルベカシン遊離塩基やその医薬上許容し得る塩を製造することができることを見出した。

Description

本発明は、アルベカシン誘導体、並びにその製造及び利用に関する。
アルベカシン(遊離塩基)は、下記の構造を有する化合物であり、その硫酸塩がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌に起因する肺炎や敗血症の治療に用いられている。
アルベカシン硫酸塩は、通常、特公昭52−33629号公報(特許文献1)等に記載されている方法で合成されたアルベカシン遊離塩基を用い、そのアルベカシン遊離塩基の水溶液に硫酸を加え、続いて凍結乾燥することにより固体として取得する方法が一般的である。この場合、合成されたアルベカシン遊離塩基はクロマトグラフィーにより精製される。しかしながら、精製効果を上げるために、通常、大量の樹脂が必要であること、溶離液の濃度を段階的に変えて類縁物質を除去する必要があること、大量の溶離液を必要とすること、また、作業に長時間を要することなどから、この方法は、効率的ではない。また、この方法よって得られるアルベカシン硫酸塩は、ジベカシン等の類縁物質を1〜2%程度含有してしまう。
アルベカシンは、硫酸塩のような医薬上許容し得る塩に変換せず、アルベカシン遊離塩基として利用することも可能である。また、アルベカシン遊離塩基は、硫酸以外の医薬上許容し得る塩に変換して利用することも可能である。しかしながら、アルベカシン遊離塩基は分解しやすく、特に、1’’’位で分解し、下記式に示すように、ジベカシンが生成してしまう。そのため低温での保管が必要であり、産業上不利である。
なお、特公昭63−32799号公報(特許文献2)及びジャーナル・オブ・アンチビオティクス26巻、1973年、412項(非特許文献1)には、反応により得られたアルベカシン遊離塩基の粗精製体を、クロマトグラフィーにより精製し、濃縮乾固することでアルベカシン・ジ炭酸塩が得られる旨、記載されている。しかし、これらの方法は、アルベカシン遊離塩基をクロマトグラフィーにより精製した後の溶液を濃縮する間に、アルベカシン炭酸塩が偶発的に形成され、精製工程を経ることなく乾固した結果、アルベカシン・ジ炭酸塩が得られているものであり、アルベカシン炭酸塩を意図的に形成し、それを単離することによる精製は含まれていない。また、これらの文献には、アルベカシンのカルバミン酸体や、アルベカシン誘導体は開示されていない。
特公昭52−33629号公報 特公昭63−32799号公報
ジャーナル・オブ・アンチビオティクス26巻、1973年、412項
本発明は、アルベカシン遊離塩基やその医薬上許容し得る塩に変換可能で安定性が高いアルベカシン誘導体及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、当該アルベカシン誘導体を経由することで、アルベカシン遊離塩基を、クロマトグラフィーによる精製を行う場合よりも効率的かつ高純度で製造する方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、当該アルベカシン誘導体を利用して、アルベカシンの医薬上許容し得る塩を効率的かつ高純度で製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、アルベカシン遊離塩基を含有する液に二酸化炭素、炭酸塩又は炭酸水素塩を加えることで、液中にアルベカシン炭酸塩と共にアルベカシンのカルバミン酸誘導体を形成させ、それを析出させて分離することで、アルベカシン炭酸塩とアルベカシンのカルバミン酸体とを含むアルベカシン誘導体(アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体)が固体として得られることを見出した。また、本発明者らは、析出させた固体を分離することで得た、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は、(i)元のアルベカシン遊離塩基に含まれていた類縁物質が除去され、純度が向上していること、(ii)アルベカシン遊離塩基と比較して、安定性が高いこと、(iii)クロマトグラフィー法により、容易に二酸化炭素(炭酸ガス)を失い、高純度のアルベカシン遊離塩基に変換可能であること、(iv)アルベカシン遊離塩基と同様に、それが溶解した溶液に、酸を加えることで、容易に二酸化炭素(炭酸ガス)を失い、高純度のアルベカシンの医薬上許容し得る塩に変換可能であること、を見出した。以上の概要を図1に示す。図1において、R、R、R、Rのうち、少なくとも一つはカルボキシ基(COOH)を示し、残りは水素原子(H)を示し、x及びyはそれぞれ独立に1〜5の数を示す。
すなわち、本発明は、以下を提供するものである。
[1]下記式(1)
[式中、xは1〜5を表す。]
で表わされるアルベカシン炭酸塩を含む、下記式(2)
[式中、R、R、R、Rのうち、少なくとも一つがCOOHであり、残りがHを表
す。]
で表わされる、アルベカシンのカルバミン酸誘導体の製造方法であって、
(a)アルベカシン遊離塩基を含有する液に二酸化炭素、炭酸塩又は炭酸水素塩を加えることによってアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を含有する液を調製する工程、
(b)液中のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させる工程、
(c)析出させたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を分離する工程、
を含む製造方法。
[2]工程(a)において、アルベカシン遊離塩基を含有する液に二酸化炭素を加えて、pHを6.1〜10.5とすることによって、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を含有する液を調製する、[1]に記載の製造方法。
[3]工程(a)において、アルベカシン遊離塩基を含有する液に0.5当量以上の炭酸塩又は炭酸水素塩を加えることで、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を含有する液を調製する、[1]に記載の製造方法。
[4]工程(b)において、工程(a)で調製された液と有機溶媒とを混合することにより、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させる、[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]工程(b)において使用する有機溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ピリジン、テトラヒドロフラン、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、及びそれらを組合せた溶媒からなる群より選択される、[4]に記載の製造方法。
[6][1]〜[5]のいずれかに記載の方法によって製造される、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体。
[7][6]に記載のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体から、二酸化炭素を除去する工程を含む、類縁物質含量が0.5%以下であるアルベカシン遊離塩基の製造方法。
[8][6]に記載のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体に酸を加える工程を含む、類縁物質含量が0.5%以下である下記式(3)で表わされるアルベカシンの医薬上許容し得る塩の製造方法。
[式中、yは1〜5を表し、HAは医薬上許容される酸を表す。]
[9][7]に記載の方法によって製造される、類縁物質含量が0.5%以下であるアルベカシン遊離塩基。
[10][8]に記載の方法によって製造される、類縁物質含量が0.5%以下であるアルベカシンの医薬上許容し得る塩。
[11][1]〜[5]のいずれかに記載の方法によってアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を製造する工程、及び前記アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体から二酸化炭素を除去する工程を含む、類縁物質含量が0.5%以下であるアルベカシン遊離塩基の製造方法。
[12][1]〜[5]のいずれかに記載の方法によってアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を製造する工程、及び前記アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体に酸を加える工程を含む、類縁物質含量が0.5%以下であるアルベカシンの医薬上許容し得る塩の製造方法。
本発明の方法によれば、アルベカシン遊離塩基を、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体に変換し、析出させて分離することで、アルベカシン遊離塩基をクロマトグラフィーによって精製する方法を用いずに、容易に類縁物質を除去することが可能である。
本発明により得られるアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体の固体は、アルベカシン遊離塩基と比較して、安定性が高く、かつ、吸湿性が低い。従って、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は、アルベカシン遊離塩基及びアルベカシンの医薬上許容し得る塩の原料として、簡便に保管することが可能である。
さらに、アルベカシン遊離塩基はその水溶液を凍結乾燥するか、噴霧乾燥することで固形化する必要があるが、本発明により得られるアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は、反応液中で析出させ、凍結乾燥や噴霧乾燥を用いない一般的でより簡便な方法(例えば、濾過)で分離した後、乾燥して、固体を得ることができる。また、クロマトグラフィーによらない、当業者に知られた任意の精製の方法で精製することが可能である。このため工業的にも有利である。
また、本発明により得られるアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は、酸と混合することにより、容易に炭酸ガスを失い、医薬上許容し得る塩(例えば、アルベカシン硫酸塩)となる。従って、この点からもアルベカシンの医薬上許容し得る塩の原料として有利である。
本発明のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体の特徴、製造方法、及び利用の概略を示す図である。 炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム及び炭酸アンモニウムの13C−NMRスペクトルの測定結果を示す図である。 アルベカシン遊離塩基+炭酸ナトリウムの13C−NMRスペクトルの測定結果を示す図である。 アルベカシン遊離塩基+二酸化炭素の13C−NMRスペクトルの測定結果を示す図である。 アルベカシン遊離塩基+二酸化炭素のHMBCスペクトルの測定結果を示す図である。
<アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体の製造方法>
本発明は、下記式(1)
[式中、xは1〜5を表す。]
で表わされるアルベカシン炭酸塩を含む、下記式(2)
[式中、R、R、R、Rのうち、少なくとも一つがCOOHであり、残りがHを表す。]
で表わされるアルベカシンのカルバミン酸誘導体の製造方法であって、
(a)アルベカシン遊離塩基を含有する液に二酸化炭素、炭酸塩又は炭酸水素塩を加えることによってアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を含有する液を調製する工程、
(b)液中のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させる工程、
(c)析出させたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を分離する工程、
を含む製造方法を提供する。なお、本発明において、本発明に係る「アルベカシン炭酸塩」には、CO 2−で表わされる炭酸イオンを含むアルベカシン炭酸塩と、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)とを含む。
−二酸化炭素を使用する場合−
工程(a)において、アルベカシン遊離塩基を含有する液に二酸化炭素を加える場合、用いる溶媒は、アルベカシン遊離塩基を溶解することができればよく、水、又は水とメタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ピリジン、テトラヒドロフラン、アセトン、もしくはN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒を用いることができる。好ましくは水である。溶媒の使用量は、原料であるアルベカシン遊離塩基を溶解し得る量であれば、特に制限されないが、好ましくはアルベカシン遊離塩基に対し1.6倍量〜200倍量である。アルベカシン遊離塩基を含有する液に二酸化炭素を吹き込むときの温度は特に制限されず、任意の温度で実施可能である。好ましくは0〜30℃である。
アルベカシン遊離塩基を含有する液に、二酸化炭素を吹き込み、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシン遊離塩基のカルバミン酸誘導体を形成させるときのpHは、好ましくは6.1〜10.5、さらに好ましくは7.5〜9.0である。これにより式(1)で表わされるアルベカシン炭酸塩及び式(2)で表わされるアルベカシンのカルバミン酸体を含むアルベカシン誘導体(アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体)を含有する液を調製することができる。なお、このようにアルベカシン遊離塩基を含有する液に二酸化炭素を加える場合、前記アルベカシン炭酸塩としては、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)が得られる。
工程(a)において、溶媒として水と有機溶媒との混合液を用いた場合には、二酸化炭素を吹き込むことにより、さらなる有機溶媒の添加なしに、液中にアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体が析出し得る(すなわち、スラリー液になり得る)。この場合は、工程(a)と工程(b)は、一体不可分の工程となる。
一方、工程(a)において、溶媒として水を用いた場合には、二酸化炭素を吹き込んでも、液中にアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は析出しない。そこで、工程(b)において、工程(a)で調製された液と有機溶媒とを混合することにより、アルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させる。この場合において使用する有機溶媒は、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させ得るものであれば特に制限されないが、好ましくは、メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ピリジン、テトラヒドロフラン、アセトン、及びN,N−ジメチルホルムアミドからなる群より選択される、単一もしくは混合溶媒であり、さらに好ましくは、メタノール又はエタノールである。溶媒の使用量は、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させ得る量であれば特に制限されないが、好ましくはアルベカシン遊離塩基溶液の1.5倍量〜5倍量である。析出させたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は、好ましくは、常用の方法、例えば、濾過によって分離された後、乾燥される。
−炭酸塩又は炭酸水素塩を使用する場合−
工程(a)において、アルベカシン遊離塩基を含有する液に炭酸塩又は炭酸水素塩を添加する場合、用いられる溶媒は、アルベカシン遊離塩基と炭酸塩を完全に溶解することができればよく、水、又は水とメタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ピリジン、テトラヒドロフラン、アセトン、もしくはN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶媒を用いることができる。好ましくは、水である。溶媒の使用量は、原料であるアルベカシン遊離塩基と炭酸塩を溶解し得る量であれば特に制限されないが、好ましくはアルベカシン遊離塩基に対し1.6倍量〜200倍量である。アルベカシン遊離塩基を含有する液に炭酸塩を添加するときの温度は特に制限されず、任意の温度で実施可能である。好ましくは0〜30℃である。アルベカシン遊離塩基を含有する液に炭酸塩を添加することにより、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を形成させるときに使用される炭酸塩は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウムのような炭酸イオンの金属塩もしくはアンモニウム塩、又は炭酸水素ナトリウムや炭酸水素アンモニウムのような炭酸水素イオンの金属塩もしくはアンモニウム塩を使用することができる。好ましくは、炭酸アンモニウム又は炭酸水素アンモニウムである。炭酸塩の好ましい使用量はアルベカシン遊離塩基1モルに対し、0.5モル(0.5当量)以上であり、より好ましくは0.5モル〜3.0モルである。特に、炭酸アンモニウム又は炭酸水素アンモニウムをアルベカシン遊離塩基1モルに対して0.5〜3.0モル加えることが好ましい。これにより式(1)で表わされるアルベカシン炭酸塩及び式(2)で表わされるアルベカシンのカルバミン酸体を含むアルベカシン誘導体(アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体)を含有する液を調製することができる。なお、このようにアルベカシン遊離塩基を含有する液に炭酸塩を加える場合、前記アルベカシン炭酸塩としては、CO 2−で表わされる炭酸イオンを含むアルベカシン炭酸塩が得られ、炭酸水素塩を加える場合、前記アルベカシン炭酸塩としては、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)が得られる。
工程(a)において、溶媒として水と有機溶媒との混合液を用いた場合には、炭酸塩又は炭酸水素塩を添加することにより、さらなる有機溶媒の添加なしに、液中にアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体が析出し得る(すなわち、スラリー液になり得る)。この場合は、工程(a)と工程(b)は、一体不可分の工程となる。
一方、工程(a)において、溶媒として水を用いた場合には、炭酸塩又は炭酸水素塩を添加しても、液中にアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は析出しない。そこで、工程(b)において、工程(a)で調製された液と有機溶媒とを混合することにより、アルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させる。この場合において使用する有機溶媒は、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させ得る溶媒であれば特に制限されないが、好ましくは、メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ピリジン、テトラヒドロフラン、アセトン、及びN,N−ジメチルホルムアミドからなる群より選択される、単一もしくは混合溶媒であり、さらに好ましくは、メタノール又はエタノールである。媒の使用量は、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させ得る量であれば特に制限されない。析出させたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は、好ましくは、常用の方法、例えば、濾過によって分離された後、乾燥される。
−さらなる精製−
分離されたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は、当業者に知られた任意の精製の方法(例えば、単離されたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を適当な溶媒に溶解した後、冷却もしくは有機溶媒の添加により析出させ、例えば、濾過によって分離する方法、又は、単離されたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体に溶媒を加えてかき混ぜる方法など)を繰り返して、さらに精製することも可能である。
<アルベカシン遊離塩基の製造方法>
当業者に知られた任意の方法で製造されるアルベカシン遊離塩基は、通常、類縁物質を1〜2%程度含有する。一方、本発明によって、アルベカシン遊離塩基からアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を製造し、必要であれば当業者に知られた任意の精製の方法で精製し、精製物から二酸化炭素を除去することにより、アルベカシン遊離塩基を製造する場合には、類縁物質含量は0.5%以下にまで低減される。
従って、本発明は、上記方法で製造されたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体から二酸化炭素を除去する工程を含む、類縁物質含量が0.5%以下であるアルベカシン遊離塩基の製造方法を提供する。
このようなアルベカシン遊離塩基の製造方法としては、クロマトグラフィーが挙げられる。クロマトグラフィーに使用される担体としては、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂、多孔性樹脂を用いることができる。担体の使用量としては、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のアルベカシンを保持し、二酸化炭素を除ける(脱炭酸できる)量、もしくはアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体の二酸化炭素(炭酸イオン)を保持し、アルベカシン遊離塩基を洗い流せる量であれば、特に制限されない。クロマトグラフィーに使用される溶媒としては、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂、多孔性樹脂に一般的に用いられる溶媒であれば使用できる。好ましくは、陽イオン交換樹脂であれば、水、又はアンモニア水であり、陰イオン交換樹脂であれば水、多孔性樹脂であれば、水、メタノール、エタノール、及びプロパノールからなる群より選択される、単一もしくは混合溶媒である。得られたアルベカシン遊離塩基は、濃縮乾固、スプレードライ、凍結乾燥などによって単離される。
<アルベカシンの医薬上許容し得る塩の製造方法>
当業者に知られた任意の方法で製造されるアルベカシンの医薬上許容し得る塩は、通常、類縁物質を1〜2%程度含有する。一方、本発明によって、アルベカシン遊離塩基からアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を製造し、必要であれば当業者に知られた任意の精製の方法で精製し、精製物に酸を加えることにより、アルベカシンの医薬上許容し得る塩を製造する場合には、類縁物質含量は0.5%以下にまで低減される。
従って、本発明は、上記方法で製造されたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体に酸を加える工程を含む、類縁物質含量が0.5%以下である、下記式(3)で表わされるアルベカシンの医薬上許容し得る塩の製造方法を提供する。
[式中、yは1〜5を表し、HAは医薬上許容される酸を表す。]
この方法において、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は、溶媒に分散させ、もしくは、溶媒に溶解させて用いることができる。分散もしくは溶解させる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ピリジン、テトラヒドロフラン、アセトン、及びN,N−ジメチルホルムアミドからなる群より選択される、単一もしくは混合溶媒である。溶媒の使用量は、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を溶解、もしくは分散させ得る量であれば、特に制限されない。用いる酸は、アルベカシンと医薬上許容される塩(酸塩)を形成し得るものであれば特に制限なく使用することができる。ここで、「医薬上許容し得る」とは、化合物又は化合物の組合せが、製剤の残余成分と適合し、かつそれを受容する患者又は対象に対して有害ではないことを意味する。医薬上許容されるアルベカシンの酸塩を形成するのに用いることができる酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸及びリン酸などの無機酸、並びにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸及びクエン酸、スルホン酸類などの有機酸が挙げられるが、これらに限定されない。得られたアルベカシンの医薬上許容し得る塩は、濃縮乾固、スプレードライ、凍結乾燥などによって単離することができる。アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体に酸を加えることによってアルベカシンの医薬上許容し得る塩を製造するとき、当該塩が析出する場合には、常用の方法、例えば濾過によって分離した後、乾燥し、固体を得ることができる。なお、「アルベカシンの医薬上許容し得る塩」は、当該塩の水和物及び溶媒和物も含む意である。溶媒和物としては、例えば、エタノール和物が挙げられる。
<本発明の好ましい態様>
本発明の好ましい態様としては、
[13]下記式(1)
[式中、xは1〜5を表す。]
で表わされるアルベカシン炭酸塩を含む、下記式(2)
[式中、R、R、R、Rのうち、少なくとも一つがCOOHであり、残りがHを表す。]
で表わされる、アルベカシンのカルバミン酸誘導体の製造方法であって、
(a)アルベカシン遊離塩基を1.6倍量から200倍量の水で溶解した液に二酸化炭素を加えることによってpH7.5〜9.0のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を含有する液を調製するか、もしくは、アルベカシン遊離塩基を1.6倍量から200倍量の水で溶解した液に0.5〜3.0当量の炭酸アンモニウム又は炭酸水素アンモニウムを加えることによってアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を含有する液を調製する工程、
(b)調製した液に1.5〜5倍量のメタノール又はエタノールを混合して、液中のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させる工程、
(c)析出させたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を分離する工程、
を含む製造方法が挙げられる。
より好ましい態様としては、
[14](a)アルベカシン遊離塩基を1.6倍量から200倍量の水で溶解した液に二酸化炭素を加えることによってpH7.5〜9.0のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を含有する液を調製する工程、
(b)調製した液に1.5〜5倍量のメタノール又はエタノールを混合して、液中のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させる工程、
(c)析出させたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を分離する工程、
を含む、[13]に記載の製造方法が挙げられる。
特に好ましい態様としては、
[15](a)アルベカシン遊離塩基を5倍量の水で溶解した液に二酸化炭素を加えることによってpH7.5〜9.0のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を含有する液を調製する工程、
(b)調製した液に2倍量のエタノールを混合して、液中のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させる工程、
(c)析出させたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を分離する工程、
を含む、[13]に記載の製造方法が挙げられる。
他の特に好ましい態様としては、
[16](a)アルベカシン遊離塩基を5倍量の水で溶解した液に、0.5〜3.0当量の炭酸アンモニウム又は炭酸水素アンモニウムを加えることによってアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を含有する液を調製する工程、
(b)調製した液に2倍量のエタノールを混合して、液中のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させる工程、
(c)析出させたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を分離する工程、
を含む、[13]に記載の製造方法が挙げられる。
別の好ましい態様としては、
[17][13]〜[16]のいずれかに記載の方法で得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を、必要であれば当業者に知られた任意の精製の方法で精製し、これから陽イオン交換樹脂を用いて二酸化炭素を除去することによる、類縁物質含量が0.5%以下である、アルベカシン遊離塩基の製造方法が挙げられる。
さらに別の好ましい態様としては、
[18][13]〜[16]のいずれかに記載の方法で得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を、必要であれば当業者に知られた任意の精製の方法で精製し、これに希硫酸を加えることによる、類縁物質含量が0.5%以下であるアルベカシン硫酸塩の製造方法が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[原料]
本発明の原料としては、アルベカシン遊離塩基が使用される。アルベカシン遊離塩基は、当業者に知られた任意の方法、例えば有機合成化学協会誌57(5),368−373(1999)に記載の方法、又は、市販のアルベカシン硫酸塩からイオン交換樹脂を用いたカラムクロマトグラフィー法により硫酸を除去する方法、にて製造されたものを用いることができる。
[NMRによる構造解析]
本発明者らは、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)、炭酸ナトリウム(NaCO)水溶液の13C−NMRの測定結果から、炭酸水素塩(HCO で表わされる炭酸水素イオンを含む塩)の炭素のシグナルは163ppm付近、炭酸塩(CO 2−で表わされる炭酸イオンを含む塩)の炭素のシグナルは171ppm付近であることを確認した(図2)。また、炭酸水素アンモニウム(NHHCO)及び炭酸アンモニウム((NHCO、炭酸水素アンモニウムとカルバミン酸アンモニウムとの混合物)水溶液の13C−NMRの測定結果から、カルバミン酸の炭素のシグナルは169ppm付近であると考えられた(図2)。
次に、アルベカシン遊離塩基の水溶液に15当量の炭酸ナトリウムを加え、13C−NMRで新たに生成するシグナルを確認した結果、170.87ppmに炭酸塩(CO 2−で表わされる炭酸イオンを含むアルベカシン炭酸塩)の炭素、166.73〜167.13ppmにカルバミン酸(アルベカシンのカルバミン酸体)の炭素と考えられる複数のシグナルが生成することを確認した(図3の上段)。
しかし、アルベカシン遊離塩基の水溶液に炭酸ナトリウムを加える場合には、カルバミン酸と考えられる十分なシグナルを生成させるために、アルベカシン遊離塩基に対し、3当量を超える量の炭酸ナトリウムが必要であった(図3)。そこで、効率的にカルバミン酸を形成する条件を鋭意検討した結果、アルベカシン遊離塩基の水溶液に二酸化炭素を加える方法を見出した。さらに、この水溶液にエタノールを添加することで、固体が析出することを見出した。このようにして得られた固体を13C−NMRで分析した結果、163.95ppmに炭酸水素塩(HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸水素塩)、166.15〜167.95ppmにカルバミン酸(アルベカシンのカルバミン酸体)と考えられる複数のシグナルが観測された(図4)。この結果から、アルベカシン遊離塩基の水溶液に二酸化炭素を加えることにより、アルベカシンの炭酸塩(HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩))、及び、アルベカシンのカルバミン酸体が同時に生成することが示唆された。
さらに、このようにして得られた固体を、2次元NMR(2〜3結合離れた1Hと13Cの相関(下記式参照)を観測するHMBC(Heteronuclear Multiple Bond Correlation spectroscopy)法)で測定した結果、166ppm付近に、アルベカシンの6’、4’’’、3、3’’位からのHMBC相関ピークが観測された(図5)。この結果から、アルベカシンと二酸化炭素とは、カルバミン酸の形成により結合していることがわかった。以上の結果から、アルベカシン遊離塩基の溶液に二酸化炭素、炭酸塩又は炭酸水素塩を加えることでアルベカシン炭酸塩及びアルベカシンのカルバミン酸体を含むアルベカシン誘導体(アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体)が形成されることが明らかとなった。
続いて、アルベカシン遊離塩基の水溶液に二酸化炭素を加えたときのpHを変えて、アルベカシン炭酸塩(HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩))を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を単離し、13C−NMRで分析した。下記の実施例2及び実施例3において得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体について13C−NMR測定を行った結果を下記の表1〜2に示す。二酸化炭素を加えた時の溶液のpHが6.1(実施例2)の結果とpHが10.5(実施例3)の結果とを比較すると、シグナル数が大きく異なるほか、177〜179ppm付近の1’’’位カルボニル炭素と考えられるシグナルの個数の違い、そのほかのシグナルのケミカルシフトの違いから、生成するカルバミン酸の位置、個数、また、炭酸塩の個数が変化した、複数の状態の混合物となることが判明した。
さらに本発明者らは、二酸化炭素を用いる以外の、効率的にカルバミン酸を形成する条件を鋭意検討した結果、アルベカシン遊離塩基の水溶液に炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムを添加する方法によって、アルベカシン炭酸塩(CO 2−で表わされる炭酸イオンを含むアルベカシン炭酸塩又はHCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸水素塩)を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体が効率よく形成されることを見出した。この場合も、13C−NMRの測定結果から、添加する炭酸塩の量によって、生成するカルバミン酸の位置、個数、炭酸塩の個数が変化した、複数の状態の混合物となることが判明した。下記の実施例6及び実施例7において得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体について13C−NMR測定を行った結果を下記の表1〜2に示す。なお、下記式には、アルベカシン遊離塩基の各基の位置を示す。
[実施例1]
アルベカシン遊離塩基1gを水5.5mLに溶解した後、二酸化炭素を吹き込み、pH9.0に調整した。この液にエタノール11mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシンの炭酸塩及びアルベカシンのカルバミン酸体を含むアルベカシン誘導体(アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体)0.95gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.4%、そのうちジベカシン含量は0.1%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例2]
アルベカシン遊離塩基1gを水200mLに溶解した後、二酸化炭素を吹き込み、pH6.1に調整した。この液にエタノール1000mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体0.64gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.3%、そのうちジベカシン含量は0.1%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例3]
アルベカシン遊離塩基1gを水1.6mLに溶解した後、二酸化炭素を吹き込み、pH10.5に調整した。この液にエタノール20mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体0.91gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は1.2%、そのうちジベカシン含量は0.5%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例4]
アルベカシン遊離塩基1gを水2.4mLに溶解した後、二酸化炭素を吹き込み、pH8.9に調整した。この液をエタノール8mLに加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体1.00gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は1.8%、そのうちジベカシン含量は0.8%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例5]
アルベカシン遊離塩基1gを水10mLに溶解した後、二酸化炭素を吹き込み、pH8.0に調整した。この液にエタノール25mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体1.07gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.8%、そのうちジベカシン含量は0.4%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例6]
アルベカシン遊離塩基1gと炭酸アンモニウム3当量を水10mLに溶解した。この液にエタノール25mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体0.96gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.3%、そのうちジベカシン含量は0.1%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、CO 2−で表わされる炭酸イオンを含むアルベカシン炭酸塩であった。
[実施例7]
アルベカシン遊離塩基1gと炭酸アンモニウム0.5当量を水1.6mLに溶解した。この液にエタノール8mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体0.35gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.5%、そのうちジベカシン含量は0.1%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、CO 2−で表わされる炭酸イオンを含むアルベカシン炭酸塩であった。
[実施例8]
アルベカシン遊離塩基1gと炭酸アンモニウム102当量を水200mLに溶解した。この液にエタノール1000mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体1.04gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.6%、そのうちジベカシン含量は0.2%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、CO 2−で表わされる炭酸イオンを含むアルベカシン炭酸塩であった。
[実施例9]
アルベカシン遊離塩基1gと炭酸水素アンモニウム3当量を水10mLに溶解した。この液にエタノール25mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体0.96gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.2%、そのうちジベカシン含量は0.0%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例10]
アルベカシン遊離塩基1gと炭酸水素ナトリウム3当量を水10mLに溶解した。この液をエタノール25mLに加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体0.35gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は1.4%、そのうちジベカシン含量は0.4%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例11]
アルベカシン遊離塩基3.0gを水16.4mLに溶解した後、二酸化炭素を吹き込み、pHを8.9に調整した。この液にメタノール34mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、メタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体1.93gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.4%、そのうちジベカシン含量は0.1%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例12]
アルベカシン遊離塩基2.0gを水5.5mLに溶解した後、二酸化炭素を吹き込み、pHを8.9に調整した。この液に2−プロパノール22.7mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、2‐プロパノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体1.90gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は1.3%、そのうちジベカシン含量は0.4%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例13]
アルベカシン遊離塩基3.0gを水16.4mLに溶解した後、二酸化炭素を吹き込み、pHを8.9に調整した。この液にジメチルスルホキシド34mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、ジメチルスルホキシドで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体3.32gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.1%、そのうちジベカシン含量は0.0%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例14]
アルベカシン遊離塩基2.0gを水5.5mLに溶解した後、二酸化炭素を吹き込み、pHを8.9に調整した。この液にアセトニトリル91mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、アセトニトリルで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体2.50gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は1.5%、そのうちジベカシン含量は0.5%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例15]
アルベカシン遊離塩基2.0gを水5.5mLに溶解した後、二酸化炭素を吹き込み、pHを8.9に調整した。この液にテトラヒドロフラン91mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、テトラヒドロフランで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体2.12gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は1.5%、そのうちジベカシン含量は0.5%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例16]
アルベカシン遊離塩基2.0gを水10.9mLに溶解した後、二酸化炭素を吹き込み、pHを8.9に調整した。この液にピリジン34mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、ピリジンで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体2.58gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は1.3%、そのうちジベカシン含量は0.4%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例17]
アルベカシン遊離塩基2.0gを水10.9mLに溶解した後、二酸化炭素を吹き込み、pHを8.9に調整した。この液にN,N−ジメチルホルムアミド22.7mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、N,N−ジメチルホルムアミドで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体2.23gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は1.0%、そのうちジベカシン含量は0.1%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例18]
アルベカシン遊離塩基2.0gを水10.9mLに溶解し、二酸化炭素を吹き込み、pHを8.9に調整した。この液にアセトン22.7mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、アセトンで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体2.13gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.9%、そのうちジベカシン含量は0.3%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例19]
アルベカシン遊離塩基3.0gを水16mLに溶解し、二酸化炭素を吹き込み、pHを7.5に調整した。この液にエタノール32mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体3.40gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.4%、ジベカシン含量は0.1%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[参考例]
アルベカシン遊離塩基5.0gを水20mLに溶解し、希硫酸でpHを7.0に調整した。この液を凍結乾燥してアルベカシン硫酸塩7.17gを得た。得られたアルベカシン硫酸塩のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は2.1%、そのうちジベカシン含量は1.0%であった。
[実施例20]
(i)参考例で用いたロットのアルベカシン遊離塩基10.0gを水52mLに溶解し、二酸化炭素を吹き込み、pHを8.9に調整した。この液にエタノール78mLを加えて撹拌し、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体10.73gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.4%、そのうちジベカシン含量は0.1%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
(ii)(i)で得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体4.0gを水160mLに溶解し、弱酸性陽イオン交換樹脂50mLに吸着させた。樹脂を水で洗浄して二酸化炭素を除去した後、1mol/Lのアンモニア水を樹脂に通液してアルベカシン遊離塩基を含む溶液を得た。この液を凍結乾燥してアルベカシン遊離塩基3.91gを得た。得られたアルベカシン遊離塩基のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.4%、そのうちジベカシン含量は0.2%であった。
[実施例21]
実施例20(i)で得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体4.0gを水14mLに溶解し、希硫酸でpHを7.0に調整した。この液を凍結乾燥してアルベカシン硫酸塩4.45gを得た。得られたアルベカシン硫酸塩のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.4%、そのうちジベカシン含量は0.2%であった。
[実施例22]
アルベカシン遊離塩基3.0gをメタノール50mL、水10mLの混合液に溶解し、二酸化炭素を60分間吹き込み、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させた。析出した固体をろ過により単離し、メタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体3.30gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.4%、ジベカシン含量は0.2%であった。なお、このときの前記アルベカシン炭酸塩は、HCO で表わされる炭酸水素イオンを含むアルベカシン炭酸塩(アルベカシン炭酸水素塩)であった。
[実施例23]
実施例14で得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体1.0gに、エタノール/水=1/1の混合液6mLを加えて撹拌し、溶解させた。この液にエタノール4mLを加えて固体を析出させ、これをろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体0.75gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.3%、ジベカシン含量は0.0%であった。
[実施例24]
実施例15で得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体1.0gに、エタノール/水=2/1の混合液10mLを加えて撹拌した。固体をろ過により単離し、エタノールで洗浄した後に乾燥してアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体0.88gを得た。得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体のHPLC分析における相対保持時間(サンプルの保持時間/標準物質の保持時間)は1.0であり、類縁物質含量は0.2%、ジベカシン含量は0.1%であった。
[HPLC分析]
HPLCの分析条件は、日本薬局方第16改正アルベカシン硫酸塩純度試験(3)ジベカシン、(4)類縁物質に記載の通りである。
これまで述べたように、本発明で得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は、その形成条件によって、生成するカルバミン酸の位置、個数、炭酸塩の個数が変化した複数の状態の混合物であるが、これらをHPLCで分析すると、容易に二酸化炭素を失い、原料として用いたアルベカシン遊離塩基と同じ保持時間にのみ、ピークが検出される。表3に、各実施例で原料として用いたアルベカシン遊離塩基、並びに、上記の本発明で得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体(アルベカシン誘導体)についてHPLCで分析した結果を示す。表3に示した結果より、原料として用いたアルベカシン遊離塩基と比較して、類縁物質が減少していることが判明した。すなわち、本発明の方法により、アルベカシン遊離塩基を、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体に変換し、固体として単離することで、従来のアルベカシン遊離塩基をクロマトグラフィーによって精製する方法を用いずに、容易に類縁物質が除去できることがわかった。
さらに、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体の固体は、アルベカシン遊離塩基と比較して、安定性が高いことが判明した(表4)。
すなわち、アルベカシン遊離塩基を、40℃、湿度75%において1か月及び2か月保存し、類縁物質の変化量をHPLCによる分析によってそれぞれ確認した結果、類縁物質の変化量(増加量)は4%以上であったのに対し、同一の条件で保存した、本発明で得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体の類縁物質の変化量は0.3%以下の上昇にとどまった。これらの効果は、好ましい条件の範囲内で得られたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体であれば、カルバミン酸の位置、個数、炭酸塩の個数が変化しても保持されていることが判明した。
さらに、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は、アルベカシン遊離塩基と比較して吸湿性が低いことが判明した。表5に、本発明の実施例19で得られた化合物及びアルベカシン遊離塩基をそれぞれ40℃、湿度12、22、30、43、53%において保管したときの吸湿性を測定した結果を示す。
以上より、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体は、アルベカシンの医薬上許容し得る塩の原料として、簡便に保管することができることが判明した。
本発明により、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体が提供され、アルベカシン遊離塩基やその医薬上許容し得る塩を効率的かつ高純度で製造することが可能となった。本発明は、特に医療分野において大きく貢献し得る。

Claims (10)

  1. 下記式(1)
    [式中、xは1〜5を表す。]
    で表わされるアルベカシン炭酸塩を含む、下記式(2)
    [式中、R、R、R、Rのうち、少なくとも一つがCOOHであり、残りがHを表す。]
    で表わされるアルベカシンのカルバミン酸誘導体の製造方法であって、
    (a)アルベカシン遊離塩基を含有する液に二酸化炭素、炭酸塩又は炭酸水素塩を加えることによってアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を含有する液を調製する工程、
    (b)液中のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させる工程、
    (c)析出させたアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を分離する工程、
    を含む製造方法。
  2. 工程(a)において、アルベカシン遊離塩基を含有する液に二酸化炭素を加えて、pHを6.1〜10.5とすることによって、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を含有する液を調製する、請求項1に記載の製造方法。
  3. 工程(a)において、アルベカシン遊離塩基を含有する溶液に0.5当量以上の炭酸塩又は炭酸水素塩を加えることで、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を含有する液を調製する、請求項1に記載の製造方法。
  4. 工程(b)において、工程(a)で調製された液と有機溶媒とを混合することにより、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体を析出させる、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 工程(b)において使用する有機溶媒が、メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ピリジン、テトラヒドロフラン、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、及びそれらを組合せた溶媒からなる群より選択される、請求項4に記載の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の方法によって製造される、アルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体。
  7. 請求項6に記載のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体から二酸化炭素を除去する工程を含む、類縁物質含量が0.5%以下であるアルベカシン遊離塩基の製造方法。
  8. 請求項6に記載のアルベカシン炭酸塩を含むアルベカシンのカルバミン酸誘導体に酸を加える工程を含む、類縁物質含量が0.5%以下である下記式(3)で表わされるアルベカシンの医薬上許容し得る塩の製造方法。
    [式中、yは1〜5を表し、HAは医薬上許容される酸を表す。]
  9. 請求項7に記載の方法によって製造される、類縁物質含量が0.5%以下であるアルベカシン遊離塩基。
  10. 請求項8に記載の方法によって製造される、類縁物質含量が0.5%以下であるアルベカシンの医薬上許容し得る塩。
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