JPWO2014157561A1 - 整髪剤組成物及び整髪剤組成物の製造方法 - Google Patents

整髪剤組成物及び整髪剤組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

整髪したときに、髪を立ち上げるという初期整髪力に優れ、フレーキングの発生及びべたつきを抑え、髪をしなやかにまとめるとともに、整髪した髪を保持し続けることができ、更に整髪後の洗い落ちを良好にすることができる整髪剤組成物を提供する。本発明に係る整髪剤組成物は、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、及び水酸化マグネシウムからなる群より選ばれた粒子(成分A)0.1質量%以上、10質量%以下と、数平均分子量が150以上、450以下であるポリエチレングリコール(成分B)と、数平均分子量が550以上、2000以下であるポリエチレングリコール(成分C)と、数平均分子量が2500以上、4000以下であるポリエチレングリコール(成分D)とを含む。

Description

本発明は、毛髪を整える整髪剤に好適に用いられる整髪剤組成物及び該整髪剤組成物の製造方法に関する。
毛髪を整えるために、液状、ジェル状、クリーム状及び固形状などの種々の性状の整髪剤組成物が用いられている。従来、整髪剤組成物に主機能である整髪力を付与するために、皮膜形成ポリマーが用いられることが多い。しかしながら、有効量の皮膜形成ポリマーを配合すると、整髪直後の初期整髪力が高くなる一方で、毛髪上での整髪剤組成物の延び及び馴染みが悪くなったり、べたつきが生じたりするという問題がある。また、皮膜形成ポリマーを用いた整髪剤組成物では、整髪後に、皮膜形成ポリマーに由来して、毛髪の表面に皮膜が形成される。このため、毛髪を自然な状態で整えることが困難であり、更に整髪後に、手又は櫛などで毛髪に刺激を与えると、毛髪の表面から皮膜が剥離して(所謂、フレーキングが生じる)、整髪力が大きく低下しやすい。
そこで、皮膜形成ポリマーを用いる方法とは異なる方法が検討されており、具体的には、粉体を用いて、整髪剤組成物に整髪力を付与することが検討されている。
下記の特許文献1には、比表面積が50m/g以上である微粒子粉末を0.1〜10質量%で含む毛髪化粧料(整髪剤組成物)が開示されている。特許文献1では、特定の上記微粒子粉末を特定の上記含有量で用いることで、良好な感触が得られ、優れた整髪力が得られ、かつ良好な感触を長時間持続でき、かつ優れた再整髪性が得られることが記載されている。
特開2003−342130号公報
特許文献1に記載のように、微粒子粉末を含む整髪剤組成物を用いて整髪したときに、髪を立ち上げるという初期整髪力、更には、立ち上げた髪が保持し続けるという整髪保持力が十分に高くならないことがある。また、フレーキングが生じたり、べたつきが生じたりすることもある。加えて、整髪後の洗い落ちが悪いという問題もある。
特に、液状又はジェル状の整髪剤組成物において、特許文献1に記載のような微粒子粉末を用いた場合には、整髪剤組成物の流動性が高いために、微粒子粉末の分散性及び安定性が低くなる傾向がある。このため、上記液状又はジェル状の整髪剤組成物では、髪を立ち上げる力及びその髪を保持する力にむらが生じやすくなり、フレーキング及びべたつきも生じやすくなる。
本発明の目的は、整髪したときに、髪を立ち上げるという初期整髪力に優れ、フレーキングの発生及びべたつきを抑え、髪をしなやかにまとめるとともに、整髪した髪を保持し続けることができ、更に整髪後の洗い落ちを良好にすることができる整髪剤組成物及び該整髪剤組成物の製造方法を提供することである。
本発明に係る整髪剤組成物は、下記成分(A)と、下記成分(B)と、下記成分(C)と、下記成分(D)とを含み、前記成分(A)の含有量が0.1質量%以上、10質量%以下である、整髪剤組成物である。
成分(A):シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、及び水酸化マグネシウムからなる群より選ばれた粒子
成分(B):数平均分子量が150以上、450以下であるポリエチレングリコール
成分(C):数平均分子量が550以上、2000以下であるポリエチレングリコール
成分(D):数平均分子量が2500以上、4000以下であるポリエチレングリコール
本発明に係る整髪剤組成物では、前記成分(A)の含有量と、前記成分(B)、前記成分(C)及び前記成分(D)の合計の含有量との質量比が、1:2〜1:25であることが好ましい。
本発明に係る整髪剤組成物は、さらに、下記成分(E)を含むことが好ましい。
成分(E):粘土鉱物
本発明に係る整髪剤組成物は、さらに、下記成分(F)を含むことが好ましい。
成分(F):多糖系化合物
本発明に係る整髪剤組成物では、前記成分(E)の含有量と前記成分(F)の含有量との質量比が、2:1〜15:1であることが好ましい。
また、本発明に係る整髪剤組成物の製造方法では、前記成分(A)と、前記成分(B)と、前記成分(C)と、前記成分(D)とを配合して、前記成分(A)の含有量が0.1質量%以上、10質量%以下である整髪剤組成物を得る。
本発明に係る整髪剤組成物の製造方法では、さらに、前記成分(E)を配合することが好ましく、更に前記成分(F)を配合することが好ましい。
本発明に係る整髪剤組成物は、特定の成分(A),(B),(C),(D)を含み、更に成分(A)の含有量が特定の範囲内であるため、整髪したときに、髪を立ち上げるという初期整髪力に優れ、フレーキングの発生及びべたつきを抑え、髪をしなやかにまとめるとともに、整髪した髪を保持し続けることができ、更に整髪後の洗い落ちを良好にすることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る整髪剤組成物は、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、及び水酸化マグネシウムからなる群より選ばれた粒子と、数平均分子量が150以上、450以下であるポリエチレングリコールと、数平均分子量が550以上、2000以下であるポリエチレングリコールと、数平均分子量が2500以上、4000以下であるポリエチレングリコールとを含む。
本明細書においては、上記「シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、及び水酸化マグネシウムからなる群より選ばれた粒子」を「成分(A)」と称する場合がある。また、上記「数平均分子量が150以上、450以下であるポリエチレングリコール」を「成分(B)」と称する場合がある。また、上記「数平均分子量が550以上、2000以下であるポリエチレングリコール」を「成分(C)」と称する場合がある。さらに、上記「数平均分子量が2500以上、4000以下であるポリエチレングリコール」を「成分(D)」と称する場合がある。
本発明に係る整髪剤組成物は、さらに、粘土鉱物を含むことが好ましい。本明細書においては、上記「粘土鉱物」を「成分(E)」と称する場合がある。
本発明に係る整髪剤組成物は、さらに、多糖系化合物を含むことが好ましい。本明細書においては、上記「多糖系化合物」を「成分(F)」と称する場合がある。
本発明に係る整髪剤組成物は、さらに、下記第1のポリマー及び下記第2のポリマーからなる群より選ばれたポリマーを含んでもよい。第1のポリマーは、モノマー成分として、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる群より選ばれた2以上のモノマーを用いて得られるポリマーである。第2のポリマーは、モノマー成分として、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる群より選ばれたモノマーと、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル、イタコン酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル、及びネオデカン酸ビニルからなる群より選ばれたモノマーとを用いて得られるポリマーである。
本明細書においては、上記「第1のポリマー及び第2のポリマーからなる群より選ばれたポリマー」を「成分(F’)」と称する場合がある。また、上記「第1のポリマー」を「成分(F’1)」と称する場合があり、上記「第2のポリマー」を「成分(F’2)」と称する場合がある。また、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸の内の一方又は両方を意味する。
上記のように、本発明に係る整髪剤組成物は、成分(A)と成分(B)と成分(C)と成分(D)とを少なくとも含む。本発明に係る整髪剤組成物は、さらに、成分(E)、及び成分(F)からなる群より選ばれた成分(少なくとも1の成分)を含むことが好ましい。成分(E)を用いる場合には、成分(E)と、成分(F)及び成分(F’)からなる群より選ばれた成分とを併用することが好ましく、成分(E)と成分(F)とを併用することが好ましい。中でも、本発明に係る整髪剤組成物は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)及び成分(F)の全てを含むことが好ましい。本発明に係る整髪剤組成物は、さらに他の成分を含んでいてもよい。上記の成分、例えば、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)、成分(F)、成分(F’)や他の成分は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
なお、上記成分(F’)は、成分(F’1)及び成分(F’2)からなる群より選ばれた化合物(少なくとも1の化合物)である。また、上記の成分(F’1)、成分(F’2)は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
以下、本発明に係る整髪剤組成物に用いられる各成分の詳細を説明する。
(成分(A))
上記成分(A)は、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、及び水酸化マグネシウムからなる群より選ばれた粒子(少なくとも1の粒子)である。上記成分(A)は、主として、べたつきを抑え、初期整髪力及び整髪保持力を高める役割を有する。また、上記成分(A)の使用により、皮膜形成ポリマーを用いた場合と比べて、一旦整髪した後に整髪を再度行うことを容易にし、再整髪性を高めることも可能である。
上記成分(A)としては、中でも、整髪性能を良好にする観点から、シリカ、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、及び水酸化マグネシウムからなる群より選ばれた粒子(少なくとも1の粒子)が好ましく、シリカ、ケイ酸マグネシウム、及び水酸化マグネシウムからなる群より選ばれた粒子(少なくとも1の粒子)がより好ましい。上記成分(A)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
<シリカ>
上記シリカとして、公知慣用のシリカ(無水ケイ酸)を用いることができる。上記シリカは、疎水化処理されていない無水ケイ酸(親水性のシリカ)であってもよいし、疎水化無水ケイ酸であってもよい。また、アミノ酸、エステル又はレシチン等で表面処理されたシリカであってもよい。また、上記シリカは、所謂、易崩壊性シリカ粒子であってもよい。上記シリカは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
上記疎水化無水ケイ酸は、無水ケイ酸(例えば、未処理の無水ケイ酸)が疎水化処理された物質である。疎水化処理に用いられる処理剤としては、有機シリル化合物及びシリコーン化合物等が挙げられる。上記有機シリル化合物としては、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリアルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、トリメチルアルコキシシラン、エチルトリクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、ヘキシルトリクロロシラン、長鎖アルキルトリクロロシラン、エチルトリアルコキシシラン、プロピルトリアルコキシシラン、ヘキシルトリアルコキシシラン、長鎖アルキルトリアルコキシシラン、メタクリルシラン、フルオロアルキルシラン及びペルフルオロアルキルシラン等が挙げられる。上記シリコーン化合物としては、ジメチルポリシロキサン(シリコーンオイル)、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン及びアミノ変性シリコーン等が挙げられる。上記疎水化処理の方法として、公知の方法を採用可能である。上記疎水化処理の方法としては、液相法、気相法及びオートクレーブ法等が挙げられる。
上記疎水化無水ケイ酸の好ましい例としては、ジメチルシロキシル化無水ケイ酸、トリメチルシロキシル化無水ケイ酸、オクチルシロキシル化無水ケイ酸、シリコーンオイル処理無水ケイ酸及びメタクリルシロキシル化無水ケイ酸等が挙げられる。
上記易崩壊性シリカ粒子は、複数のシリカ一次粒子が集合して形成された粒子である。上記シリカ一次粒子としては、特に限定されないが、例えば、球状シリカ粒子、鱗片状シリカ粒子及び不定形シリカ粒子等が挙げられる。上記シリカ一次粒子の平均粒径は、特に限定されない。
また、上記易崩壊性シリカ粒子は、シリカ以外の成分を内包していてもよい。上記シリカ以外の成分(以下、「内包成分」と称する場合がある)としては、特に限定されないが、例えば、界面活性剤、多価アルコール、高級アルコール、糖アルコール、シリコーン油、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、植物抽出エキス、染料、顔料、香料、保湿剤、ビタミン類、アミノ酸類及び清涼剤等が挙げられる。中でも、アミノ酸類、シリコーン油、ビタミン類が好ましい。上記アミノ酸類としては、特に限定されないが、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa(例えば、旭化成ケミカルズ社製、商品名「ペリセア」)、トリメチルグリシン及びグルタミン酸等が挙げられる。上記易崩壊性シリカ粒子が上記内包成分を内包することにより、整髪時に上記易崩壊性シリカ粒子が崩壊すると内包成分が放出され、内包成分の種類に応じた効果が発揮される。例えば、上記易崩壊性シリカ粒子がアミノ酸類を内包することにより、毛髪のダメージケア機能が発揮される。
上記易崩壊性シリカ粒子の製造方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
上記シリカの吸油量は、好ましくは100mL/100g以上、より好ましくは150mL/100g以上、更に好ましくは200mL/100g以上、好ましくは1000mL/100g以下、より好ましくは800mL/100g以下、更に好ましくは700mL/100g以下である。上記シリカの吸油量が上記下限以上及び上記上限以下であると、初期整髪力、整髪保持力及び再整髪性がより一層良好になる。上記吸油量は、JIS K5101に記載の方法に準拠して測定される。
上記シリカの市販品としては、例えば、無水ケイ酸である富士シリシア化学社製、商品名「サイリシア 320」、商品名「サイリシア 310P」、商品名「サイリシア 250」、商品名「サイリシア 250N」、商品名「サイリシア 350」、商品名「サイリシア 370」、商品名「サイリシア 380」、商品名「サイリシア 420」、商品名「サイリシア 430」、商品名「サイリシア 440」、商品名「サイリシア 450」及び商品名「サイリシア 470」;無水ケイ酸である日本アエロジル社製、商品名「AEROSIL 50」、商品名「AEROSIL 90G」、商品名「AEROSIL 130」、商品名「AEROSIL 150」、商品名「AEROSIL 200」、商品名「AEROSIL 300」、商品名「AEROSIL 380」、商品名「AEROSIL 200V」及び商品名「AEROSIL OX50」;無水ケイ酸であるAGCエスアイテック社製、商品名「サンスフェアH−31」、商品名「サンスフェアH−51」、商品名「サンスフェアH−121」、商品名「サンスフェアH−201」、商品名「サンスフェアH−32」、商品名「サンスフェアH−52」、商品名「サンスフェアH−122」、商品名「サンスフェアH−33」及び商品名「サンスフェアH−53」等;ジメチルシロキシル化無水ケイ酸である日本アエロジル社製、商品名「AEROSIL R972」、商品名「AEROSIL R974」及び商品名「AEROSIL R9200」;トリトリメチルシロキシル化無水ケイ酸である日本アエロジル社製、商品名「AEROSIL RX200」、商品名「AEROSIL R8200」、商品名「AEROSIL RX300」及び商品名「AEROSIL R812S」;オクチルシロキシル化無水ケイ酸である日本アエロジル社製、商品名「AEROSIL R805」;シリコーンオイル処理無水ケイ酸である日本アエロジル社製、商品名「AEROSIL R202」、商品名「AEROSIL RY200」、商品名「AEROSIL RY200S」及び商品名「AEROSIL RY300」;シリコーンコーティング処理無水ケイ酸であるAGCエスアイテック社製、商品名「サンスフェア H−52−ET」;メタクリルシロキシル化無水ケイ酸である日本アエロジル社製、商品名「AEROSIL R711」;上記昜崩壊性シリカである三好化成社製、商品名「シリカビーズSB−705」、鈴木油脂社製、商品名「ゴッドポールSF−16C」、商品名「ゴッドポールAF−6C」及び商品名「ゴッドポールAF−16C」等が挙げられる。
<炭酸カルシウム>
上記炭酸カルシウムは、例えば、INCI名「CALCIUM CARBONATE」で表される。上記炭酸カルシウムは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。上記炭酸カルシウムの市販品としては、例えば、堺化学工業社製、商品名「かるまる SCS M5」;白石カルシウム社製、商品名「ふわカル」等が挙げられる。
<炭酸マグネシウム>
上記炭酸マグネシウムは、例えば、INCI名「MAGNESIUM CARBONATE」で表される。上記炭酸マグネシウムは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。上記炭酸マグネシウムの市販品としては、例えば、富田製薬社製、商品名「軽質炭酸マグネシウム」等が挙げられる。
<ヒドロキシアパタイト>
上記ヒドロキシアパタイトは、例えば、INCI名「HYDROXYAPATITE」で表される。上記ヒドロキシアパタイトは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
上記ヒドロキシアパタイトとしては、特に限定されず、例えば、球状のヒドロキシアパタイト、板状のヒドロキシアパタイト、及び非晶質のヒドロキシアパタイト等が挙げられる。中でも、高い整髪性能を発揮する観点から、球状のヒドロキシアパタイトが好ましい。上記ヒドロキシアパタイトの市販品としては、例えば、太平化学産業社製、商品名「板状HAP」、商品名「球状HAP」、商品名「HAP−100」、商品名「HAP−200」及び商品名「HAP−300」等が挙げられる。
<酸化チタン>
上記酸化チタンは、例えば、INCI名「TITANIUM DIOXIDE」で表される。上記酸化チタンは、特に限定されず、例えば、微粒子酸化チタンであってもよく、顔料チタンであってもよい。上記酸化チタンは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。上記酸化チタンの市販品としては、例えば、石原産業社製、商品名「TTO−55(A)」及び商品名「CR−50」等が挙げられる。
<酸化亜鉛>
上記酸化亜鉛は、例えば、INCI名「ZINC OXIDE」で表される。上記酸化亜鉛は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。上記酸化亜鉛の市販品としては、例えば、堺化学工業社製、商品名「FINEX−30S−LP2」等が挙げられる。
<ケイ酸カルシウム>
上記ケイ酸カルシウムは、例えば、INCI名「CALCIUM SILICATE」で表される。上記ケイ酸カルシウムは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。上記ケイ酸カルシウムの市販品としては、例えば、富田製薬社製、商品名「フローライトR」;日本インシュレーション社製、商品名「ゾノトライトパウダーXJ」及び商品名「トバモライトパウダーTK」等が挙げられる。
<ケイ酸マグネシウム>
上記ケイ酸マグネシウムは、例えば、INCI名「MAGNESIUM SILICATE」で表される。上記ケイ酸マグネシウムは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。上記ケイ酸マグネシウムの市販品としては、例えば、富田製薬社製、商品名「ケイ酸マグネシウム(軽質)」等が挙げられる。
<ケイ酸アルミニウム>
上記ケイ酸アルミニウムは、例えば、INCI名「ALUMINUM SILICATE」で表される。上記ケイ酸アルミニウムは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。ケイ酸アルミニウムとしては、特に限定されないが、合成ケイ酸アルミニウムが好ましい。合成方法としては、例えば、ミョウバンにNaSiOを加え、生成した沈殿を乾燥する方法や、電気透析法によりケイ酸ゾルを作り、これによりゲルを生成する方法、並びに、水ガラスにアルミニウム塩の水溶液を加える方法等が挙げられる。上記ケイ酸アルミニウムの市販品としては、例えば、富田製薬社製、商品名「合成ケイ酸アルミニウム(重質)」等が挙げられる。
<水酸化マグネシウム>
上記水酸化マグネシウムは、例えば、INCI名「MAGNESIUM HYDROXIDE」で表される。上記水酸化マグネシウムは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。上記水酸化マグネシウムの市販品としては、例えば、富田製薬社製、商品名「水酸化マグネシウム(重質)」等が挙げられる。
本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、上記成分(A)の含有量、0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、10質量%以下、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。上記成分(A)の含有量が上記下限以上であることにより、整髪直後の髪を立ち上げるという初期整髪力がより一層付与され、整髪した髪をより一層保持し続けることができ、更にべたつきをより一層抑えることができる。上記成分(A)の含有量が上記上限以下であることにより、フレーキングの発生をより一層抑えることができる。上記成分(A)の含有量は、本発明に係る整髪剤組成物中の全ての成分(A)の含有量の合計量である。また、本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、シリカの含有量、並びに、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、及び水酸化マグネシウムからなる群より選ばれた粒子の含有量(合計の含有量)は、それぞれ、0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、10質量%以下、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
(成分(B)、成分(C)、成分(D))
上記成分(B)は、数平均分子量が150以上、450以下であるポリエチレングリコールである。上記成分(C)は、数平均分子量が550以上、2000以下であるポリエチレングリコールである。上記成分(D)は、数平均分子量が2500以上、4000以下であるポリエチレングリコールである。上記成分(B)、上記成分(C)、上記成分(D)はそれぞれ、主として、初期整髪力及び整髪保持力を効果的に高める役割を有する。また、上記成分(A)と組み合わせて用いるポリエチレングリコールが、数平均分子量が特定の範囲内である上記成分(B)と上記成分(C)と上記成分(D)とであることにより、フレーキングの発生を抑え、髪をしなやかにまとめるとともに、整髪後の洗い落ちを良好にすることができる。上記成分(B)、上記成分(C)及び上記成分(D)は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、上記成分(B)の含有量は、0質量%を超え、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下である。上記成分(B)の含有量が上記下限以上であることにより、フレーキングの発生をより一層抑え、髪をより一層しなやかにまとめることができる。上記成分(B)の含有量が上記上限以下であることにより、べたつきをより一層抑えることができる。上記成分(B)の含有量は、本発明に係る整髪剤組成物中の全ての成分(B)の含有量の合計量である。
本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、上記成分(C)の含有量は、0質量%を超え、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下である。上記成分(C)の含有量が上記下限以上であることにより、初期整髪力を効果的に高め、かつフレーキングをより一層抑えることができる。上記成分(C)の含有量が上記上限以下であることにより、べたつきをより一層抑えることができる。上記成分(C)の含有量は、本発明に係る整髪剤組成物中の全ての成分(C)の含有量の合計量である。
本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、上記成分(D)の含有量は、0質量%を超え、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、好ましくは12質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。上記成分(D)の含有量が上記下限以上であることにより、整髪保持力を効果的に高めることができる。上記成分(D)の含有量が上記上限以下であることにより、べたつき、かつフレーキングをより一層抑えることができる。上記成分(D)の含有量は、本発明に係る整髪剤組成物中の全ての成分(D)の含有量の合計量である。
本発明に係る整髪剤組成物において、上記成分(A)の含有量と、上記成分(B)、上記成分(C)及び上記成分(D)の合計の含有量との質量比(上記成分(A)の含有量:上記成分(B)、上記成分(C)及び上記成分(D)の合計の含有量)は、1:2〜1:25であることが好ましく、1:3〜1:20であることがより好ましい。上記成分(A)の含有量が相対的に多くなると、髪を立ち上げるという初期整髪力がより一層良好になる。上記成分(B)、上記成分(C)及び上記成分(D)との合計の含有量が相対的に多くなると、髪のしなやかさがより一層良好になる。シリカの含有量と、上記成分(B)、上記成分(C)及び上記成分(D)の合計の含有量との質量比、並びに、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、及び水酸化マグネシウムからなる群より選ばれた粒子の含有量(合計の含有量)と、上記成分(B)、上記成分(C)及び上記成分(D)の合計の含有量との質量比は、それぞれ、1:2〜1:25であることが好ましく、1:3〜1:20であることがより好ましい。
本発明に係る整髪剤組成物において、上記成分(B)、上記成分(C)及び上記成分(D)の合計の含有量100質量%中、上記成分(B)の含有量は、好ましくは10質量%以上、好ましくは80質量%以下であり、上記成分(C)の含有量は、好ましくは10質量%以上、好ましくは80質量%以下であり、上記成分(D)の含有量は、好ましくは10質量%以上、好ましくは80質量%以下である。上記成分(B)、上記成分(C)又は上記成分(D)の各含有量が上記下限以上及び上記上限以下であることにより、初期整髪力及び整髪保持力をより一層高め、フレーキングの発生をより一層抑え、髪をより一層しなやかにまとめることができる。
(成分(E))
上記成分(E)は、粘土鉱物である。上記成分(E)の使用により、初期整髪力及び整髪剤組成物の保存安定性がより一層良好になる。上記成分(E)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
上記成分(E)は、天然物であってもよく、合成物であってもよい。上記成分(E)としては、特に限定されないが、例えば、カオリン族粘土鉱物、アンティゴライト族粘土鉱物、パイロフィライト族粘土鉱物、雲母族粘土鉱物、スメクタイト族粘土鉱物、バーミキュライト族粘土鉱物、緑泥石族粘土鉱物及び有機変性粘土鉱物等が挙げられる。
上記カオリン族粘土鉱物としては、カオリン、ナクライト、ディッカイト及びハロサイト等が挙げられる。上記アンティゴライト族粘土鉱物としては、アンティゴライト、アメサイト及びクロンステダイト等が挙げられる。上記パイロフィライト族粘土鉱物としては、パイロフィライト及びタルク(滑石)等が挙げられる。上記雲母族粘土鉱物としては、イライト、海緑石、セラドナイト、セリサイト、マイカ(雲母)、白雲母、クロム白雲母及び黒雲母等が挙げられる。上記スメクタイト族粘土鉱物としては、ベントナイト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントナイト、サポナイト、ヘクトライト及びルーセンタイト等が挙げられる。上記バーミキュライト族粘土鉱物としては、バーミキュライト等が挙げられる。上記緑泥石族粘土鉱物としては、緑泥石(クロライト)等が挙げられる。上記有機変性粘土鉱物としては、スメクタイト族粘土鉱物又はバーミキュライト族粘土鉱物などが有機変性処理された有機変性粘土鉱物等が挙げられる。有機変性処理には、第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤が好適に用いられる。上記第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤としては、上記塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム及び塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。
髪を立ち上げるという初期整髪力をより一層良好にする観点、並びに整髪剤組成物の保存安定性や使用感をより一層良好にする観点からは、上記成分(E)は、合成ケイ酸塩及びその誘導体からなる群より選ばれた粘土鉱物であることが好ましい。上記合成ケイ酸塩及びその誘導体とは、少なからず不純物が含まれる天然由来のケイ酸マグネシウムやケイ酸(ナトリウム/マグネシウム)などを主成分とするケイ酸塩鉱物ではなく、合成によって得られるケイ酸塩及びケイ酸塩誘導体のことを言う。
上記合成ケイ酸塩及びその誘導体としては、例えば、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第2巻,CTFA,2012年,p.3076):SODIUM MAGNESIUM SILICATEで表記される合成ケイ酸(ナトリウム/マグネシウム)、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第2巻,CTFA,2012年,p.1793):MAGNESIUM FLUOROSILICATEで表記されるフルオロケイ酸マグネシウム、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第2巻,CTFA,2012年,p.3076):SODIUM MAGNESIUM FLUOROSILICATEで表記されるフルオロケイ酸(ナトリウム/マグネシウム)、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第2巻,CTFA,2012年,p.1799):MAGNESIUM POTASSIUM FLUOROSILICATEで表記されるフルオロケイ酸(マグネシウム/カリウム)、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第2巻,CTFA,2012年,p.1800):MAGNESIUM SODIUM FLUOROSILICATEで表記されるフルオロケイ酸(マグネシウム/ナトリウム)、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第1巻,CTFA,2012年,p.156):ALUMINUM SILICATEで表記される合成ケイ酸アルミニウム等が挙げられる。
上記成分(E)としては、中でも、合成ケイ酸(ナトリウム/マグネシウム)及びフルオロケイ酸(ナトリウム/マグネシウム)からなる群より選ばれた粘土鉱物(少なくとも1の粘土鉱物)が特に好ましい。
上記成分(E)の市販品としては、例えば、ロックウッド社製、商品名「ラポナイトXLG」及び商品名「ラポナイトXL21」等が挙げられる。
本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、上記成分(E)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。上記成分(E)の含有量が上記下限以上であると、初期整髪力がより一層良好になる。上記成分(E)の含有量が上記上限以下であると、整髪剤組成物の保存安定性がより一層良好になる。
(成分(F))
上記成分(F)は、多糖系化合物である。上記成分(F)の使用により、整髪剤組成物が適度に増粘するため、上記成分(A)の分散性がより一層良好になり、さらに整髪剤組成物が分離しにくくなり保存安定性がより一層良好になる。上記成分(F)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
上記成分(F)としては、特に限定されないが、多糖、変性多糖(例えば、アルキル変性多糖など)等が好ましく、例えば、アルギン酸、カラギーナン、寒天、ファーセラン、グアーガム、クインスシード、コンニャクマンナン、タマリンドガム、タラガム、デキストリン、デンプン、ローカストビーンガム、アラビアガム、ガッティガム、カラヤガム、トラガカントガム、アラビノガラクタン、ペクチン及びマルメロなどの植物由来多糖系化合物;キトサン及びヒアルロン酸などの動物由来多糖系化合物;カードラン、キサンタンガム、ジェランガム、シクロデキストリン、デキストラン、プルラン及びヒアルロン酸などの微生物由来多糖系化合物;微結晶セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの非イオン性セルロース;カルボキシメチルセルロースなどの陰イオン性セルロース;塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースなどのカチオン化セルロース;塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアーガムなどのカチオン化グアーガム等が挙げられる。
上記成分(F)としては、中でも、キサンタンガム、グアーガム、タマリンドガム及びジェランガムからなる群から選択された化合物(少なくとも1の化合物)が好ましい。
上記成分(F)の市販品としては、例えば、キサンタンガムである大日本住友製薬社製、商品名「エコーガムT」、商品名「ケルデント」及び商品名「モナートガム」;グアーガムである伊那食品工業社製、商品名「イナゲル グアーガムCS」;タマリンドガムであるDSP五協フード&ケミカル社製、商品名「グリロイド6C」;ジェランガムであるCP Kelco U.S.,Inc.製、商品名「ケルコゲル」等が挙げられる。
本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、上記成分(F)の含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。上記成分(F)の含有量が上記下限以上であると、整髪剤組成物の保存安定性がより一層良好になる。上記成分(F)の含有量が上記上限以下であると、べたつきがより一層抑えられる。上記成分(F)の含有量は、本発明に係る整髪剤組成物中の全ての成分(F)の含有量の合計量である。なお、上記成分(F’)を用いる場合には特に、本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、上記成分(F)の含有量は0質量%(未使用)であってもよい。
整髪剤組成物をより一層適度に増粘させて、整髪剤組成物の保存安定性をより一層高める観点、更には髪を立ち上げるという初期整髪力をより一層高める観点からは、本発明に係る整髪剤組成物は、上記成分(E)と上記成分(F)とを含むことが好ましい。上記成分(E)と上記成分(F)との併用により、上記成分(A)の分散安定性がより一層高くなり、整髪剤組成物の分離がより一層生じ難くなる。
上記成分(E)と上記成分(F)とを併用する場合に、上記成分(E)と上記成分(F)との質量比(上記成分(E)の含有量:上記成分(F)の含有量)は、本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、2:1〜15:1であることが好ましく、2.5:1〜10:1であることがより好ましい。上記質量比を満足すると、整髪剤組成物の保存安定性、特に長期間保管したときの保存安定性がより一層良好になる。
上記成分(E)と上記成分(F)とを併用する場合に、本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、上記成分(E)と上記成分(F)との合計の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、好ましくは15質量%以下、より好ましくは7質量%以下である。上記合計の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、整髪剤組成物の保存安定性、特に長期間保管したときの保存安定性がより一層良好になる。更には髪を立ち上げるという初期整髪力がより一層良好になる。
(成分(F’))
上記成分(F’)は、上記成分(F’1)及び上記成分(F’2)からなる群より選ばれた少なくとも1のポリマーである。上記成分(F’)の使用により、整髪剤組成物が適度に増粘するため、上記成分(A)の分散性がより一層良好になり、さらに整髪剤組成物が分離しにくくなり保存安定性がより一層良好になる。また、整髪性がより一層良好になる。上記成分(F’)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。なお、上記成分(F’1)、上記成分(F’2)も、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
上記成分(F’1)のポリマーを得るために用いられるモノマー成分は、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる群より選ばれた2以上のモノマーを少なくとも含む。すなわち、上記成分(F’1)は、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位からなる群より選ばれた2以上の構成単位を少なくとも含むポリマーである。なお、本明細書において、上記成分(F’1)と上記成分(F’2)との双方に該当し得るポリマーは、成分(F’1)ではなく、成分(F’2)とする。
上記成分(F’1)としては、特に限定されないが、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第1巻,CTFA,2012年,p.60〜61)で「ACRYLATES COPOLYMER(アクリレーツコポリマー)」と表記される化合物が好ましい。
上記成分(F’1)の市販品としては、例えば、ダウケミカル社製、商品名「アキュリン33」及び商品名「アキュリン33A」等が挙げられる。
上記成分(F’1)は、特に限定されないが、塩基性物質で中和されているか、又は塩基性物質で中和して用いられることが好ましい。上記塩基性物質としては、例えば、トリエタノールアミン及びモノエタノールアミンなどのアルカノールアミン類;アンモニア、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムなどの無機塩基化合物;アルギニンなどの塩基性アミノ酸等が挙げられる。また、上記塩基性物質の添加量は、充分に中和された成分(F’1)となる量であるか、又は上記成分(F’1)を中和するのに充分な量であり、上記成分(F’1)及び上記塩基性物質の種類や上記成分(F’1)の使用量に応じて適宜配合すればよい。
上記成分(F’2)のポリマーを得るために用いられるモノマー成分は、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる群より選ばれた少なくとも1のモノマー成分(f2a)と、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル、イタコン酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びネオデカン酸ビニルからなる群より選ばれた少なくとも1のモノマー成分(f2b)とを少なくとも含む。すなわち、上記成分(F’2)は、上記モノマー成分(f2a)に由来する構成単位と上記モノマー成分(f2b)に由来する構成単位とを少なくとも含むポリマーである。上記モノマー成分(f2a)、上記モノマー成分(f2b)は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
上記成分(F’2)としては、特に限定されないが、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第1巻,CTFA,2012年,p.66〜67)で「ACRYLATES/STEARETH−20 METHACRYLATE COPOLYMER((アクリレーツ/メタクリル酸ステアレス−20)コポリマー)」と表記される化合物;INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第1巻,CTFA,2012年,p.67)で「ACRYLATES/STEARETH−20 METHACRYLATE CROSSPOLYMER((アクリレーツ/メタクリル酸ステアレス−20)クロスポリマー)」と表記される化合物;INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第1巻,CTFA,2012年,p.57)で「ACRYLATES/BEHENETH−25 METHACRYLATE COPOLYMER((アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス−25)コポリマー)」と表記される化合物;INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第1巻,CTFA,2012年,p.68〜69)で「ACRYLATES/VINYL NEODECANOATE CROSSPOLYMER((アクリレーツ/ネオデカン酸ビニル)クロスポリマー)」と表記される化合物;INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第1巻,CTFA,2012年,p.66)で「ACRYLATES/STEARETH−20 ITACONATE COPOLYMER((アクリレーツ/イタコン酸ステアレス−20)コポリマー)」と表記される化合物;INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第14版,第1巻,CTFA,2012年,p.60)で「ACRYLATES/CETETH−20 ITACONATE COPOLYMER((アクリレーツ/イタコン酸セテス−20)コポリマー)」と表記される化合物等が好ましい。
上記成分(F’2)の市販品としては、例えば、ダウケミカル社製、商品名「アキュリン22」、商品名「アキュリン88」、商品名「アキュリン28」及び商品名「アキュリン38」;アクゾノーベル社製、商品名「STRUCTURE 2001」及び商品名「STRUCTURE 3001」等が挙げられる。
上記成分(F’2)は、特に限定されないが、塩基性物質で中和されているか、又は塩基性物質で中和して用いられることが好ましい。この場合の塩基性物質としては、上述した塩基性物質が挙げられる。また、上記塩基性物質の添加量は、充分に中和された成分(F’2)となる量であるか、又は上記成分(F’2)を中和するのに充分な量であり、上記成分(F’2)及び上記塩基性物質の種類や上記成分(F’2)の使用量に応じて適宜配合すればよい。
本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、上記成分(F’)の含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。上記成分(F’)の含有量が上記下限以上であると、整髪剤組成物の保存安定性がより一層良好になる。上記成分(F’)の含有量が上記上限以下であると、べたつきがより一層抑えられる。上記成分(F’)の含有量は、本発明に係る整髪剤組成物中の全ての成分(F’)の含有量の合計量である。なお、上記成分(F)を用いる場合には特に、本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、上記成分(F’)の含有量は0質量%(未使用)であってもよい。
(他の成分)
また、本発明に係る整髪剤組成物には、フレーキングをより一層抑え、かつ整髪後の洗い落ちをより一層良好にし、かつ高い初期整髪力を維持しつつ整髪後の髪により一層良好な手触りを付与し、自然な風合い(仕上がり状態)で整髪する観点から、さらに、ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド及びポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステルからなる群より選ばれた化合物(少なくとも1の化合物)を含有させてもよい。これら化合物は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
上記ポリオキシアルキレンアルキルグルコシドにおけるオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基等が挙げられる。上記オキシアルキレン基の平均付加モル数は、特に限定されないが、好ましくは5以上、好ましくは40以下である。また、上記ポリオキシアルキレンアルキルグルコシドにおけるアルキル基の炭素数は好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3であり、メチル基又はエチル基であることが好ましい。
具体的な上記ポリオキシアルキレンアルキルグルコシドとしては、例えば、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシエチレンエチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド及びポリオキシプロピレンエチルグルコシド等が挙げられる。
上記ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステルにおける脂肪酸の炭素数は好ましくは8以上、好ましくは22以下である。上記ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステルにおけるオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基等が挙げられる。上記オキシアルキレン基の平均付加モル数は好ましくは5以上、好ましくは40以下である。
上記脂肪酸は分岐脂肪酸であることが好ましく、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステルは、ポリオキシアルキレングリセリン分岐脂肪酸エステルであることが好ましい。
上記ポリオキシアルキレングリセリン分岐脂肪酸エステルにおける分岐脂肪酸の炭素数は好ましくは8以上、好ましくは22以下である。上記ポリオキシアルキレングリセリン分岐脂肪酸エステルにおける分岐脂肪酸としては、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、イソパルミチン酸及びイソステアリン酸等が挙げられる。
上記ポリオキシアルキレングリセリン分岐脂肪酸エステルとしては、特に、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリルが好ましい。
上記ポリオキシアルキレンアルキルグルコシドの市販品としては、例えば、日油社製、商品名「マクビオブライド MG−10P」及び商品名「マクビオブライド MG−20P」;ノベオン(Noveon)社製、商品名「グルカムE−10」及び商品名「グルカムE−20」;アマコール(Amerchol)社製、商品名「グルカム P−10」等が挙げられる。
上記ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステルの市販品としては、例えば、第一工業製薬社製、商品名「ノイゲン GIS−125」;日本エマルション社製、商品名「EMALEX GWIS−115」、商品名「EMALEX GWIS−120」、商品名「EMALEX GWIS−125」及び商品名「EMALEX GWIS−130」等が挙げられる。
本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、上記ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド及び上記ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステルからなる群より選ばれた化合物の含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。上記化合物の含有量が上記下限以上であると、初期整髪力がより一層向上し、フレーキングがより一層抑えられ、かつ整髪後の洗い落ちがより一層良好になる。上記化合物の含有量が上記上限以下であると、整髪後の髪により一層良好な手触りが付与される。上記化合物の含有量は、本発明に係る整髪剤組成物中のこれら化合物の含有量の合計量である。
(他の成分)
本発明に係る整髪剤組成物は、特に限定されないが、水を含むことが好ましい。上記水は、化粧料に用いられる水であれば特に限定されないが、精製水が好ましい。本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、水の含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。
また、本発明に係る整髪剤組成物は、特に限定されないが、炭素数2〜5の低級アルコール(特に、エタノール)を含むことが好ましい。本発明に係る整髪剤組成物100質量%中、低級アルコール(特に、エタノール)の含有量は、好ましくは2質量%以上、より好ましくは5質量%以上、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。
本発明に係る整髪剤組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、例えば、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び両性界面活性剤等の界面活性剤;グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール等の多価アルコール;ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール及びオレイルアルコール等の炭素数12〜18の高級アルコール;ソルビトール、マルチトール及びトレハロース等の糖アルコール;シリコーン油;金属イオン封鎖剤;酸化防止剤;植物抽出エキス;染料;顔料;pH調整剤;香料;防腐剤;溶剤等を含んでいてもよい。
(整髪剤組成物の他の詳細)
本発明に係る整髪剤組成物の性状は、特に限定されず、例えば、液状、ジェル状、クリーム状及び固形状等が挙げられる。特に、上記整髪剤組成物は、液状又はジェル状であることが好ましい。
上記整髪剤組成物の25℃における粘度は、好ましくは1000mPa・s以上、より好ましくは2000mPa・s以上、好ましくは100000mPa・s以下、より好ましくは50000mPa・s以下である。上記粘度が上記下限以上及び上記上限以下であると、塗布性がより一層高くなり、更にフレーキングの発生及びべたつきがより一層抑えられ、かつ初期整髪力及び整髪保持力がより一層高くなる。上記整髪剤組成物では、上記粘度が上記上限以下であって、流動性が高くても、フレーキングの発生及びべたつきを抑え、かつ初期整髪力及び整髪保持力を高めることができる。
上記粘度は、粘度計を用いて、No.4ローターを使用して回転速度12rpm、回転時間1分間の条件で測定される。上記粘度計としては、東機産業社製、TV−22型粘度計を使用可能である。
本発明に係る整髪剤組成物の製造方法は、特に限定されず、本発明に係る整髪剤組成物の製造方法として、公知の整髪剤組成物の製造方法を用いることができる。本発明に係る整髪剤組成物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、成分(A)と水(必要に応じて成分(E))をディスパーミキサーで攪拌後、パドルミキサーに交換して攪拌しながら他の成分を配合及び均一化する方法が挙げられる。
本発明に係る整髪剤組成物の製造方法としては、上記成分(A)と、上記成分(B)と、上記成分(C)と、上記成分(D)とを配合して、上記成分(A)の含有量が0.1質量%以上、10質量%以下である整髪剤組成物を得る方法が挙げられる。また、本発明に係る整髪剤組成物の製造方法では、上記成分(E)を配合してもよく、上記成分(F)を配合してもよく、上記成分(F’)を配合してもよい。
本発明に係る整髪剤組成物は、主たる成分として、成分(A)と成分(B)と成分(C)と成分(D)とを少なくとも含む。成分(B)、成分(C)及び成分(D)のみでは髪を立ち上げるという初期整髪力に劣るのに対し、成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(D)とを併用することにより、整髪直後の初期整髪力を高めることができ、整髪保持力を高めることができるとともに、べたつきまでをも抑えることができる。また、成分(B)、成分(C)及び成分(D)を用いることにより、整髪したときに、フレーキング(毛髪上に白い粉や被膜が付着しているように見える現象)の発生を抑えることができる。これにより、本発明に係る整髪剤組成物を用いれば、良好に整髪できるだけでなく、整髪した状態を長期間良好に持続できる。さらに、成分(B)、成分(C)及び成分(D)を用いることにより、整髪後の洗い落ちを良好にすることができる。
さらに、成分(E)と成分(F)及び成分(F’)からなる群から選択された成分とを配合することにより、整髪剤組成物が適度に増粘され、整髪剤組成物の塗布性が向上するだけでなく、髪を立ち上げるという初期整髪力をより一層良好にすることができる。さらに、成分(E)と成分(F)及び成分(F’)からなる群から選択された成分との配合比を特定の好ましい範囲とすることによって、成分(A)が沈降したり、凝集したりしにくくなり、整髪剤組成物の保存安定性が向上する。
本発明に係る整髪剤組成物は、特に限定されないが、例えば、容器に充填された形態で用いることができる。
上記容器としては、ボトル容器、ジャー容器及びチューブ容器等が挙げられる。上記容器は、ボトル容器又はチューブ容器であることが好ましい。
(実施例)
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
実施例及び比較例では、下記の成分を用いた。
(成分(A))
商品名「サイリシア320」:シリカ(富士シリシア化学社製)
商品名「アエロジル200」:シリカ(日本アエロジル社製)
商品名「軽質炭酸マグネシウム」:炭酸マグネシウム(富田製薬社製)
商品名「球状HAP」:ヒドロキシアパタイト(太平化学産業社製)
商品名「フローライトR」:ケイ酸カルシウム(富田製薬社製)
商品名「ケイ酸マグネシウム(軽質)」:ケイ酸マグネシウム(富田製薬社製)
商品名「合成ケイ酸アルミニウム(重質)」:ケイ酸アルミニウム(富田製薬社製)
商品名「水酸化マグネシウム(重質)」:水酸化マグネシウム(富田製薬社製)
(成分(B))
商品名「PEG−200」:ポリエチレングリコール、数平均分子量200(三洋化成工業社製)
商品名「PEG−400」:ポリエチレングリコール、数平均分子量400(三洋化成工業社製)
(成分(C))
商品名「PEG#1000」:ポリエチレングリコール、数平均分子量1000(日油社製)
商品名「PEG−1540」:ポリエチレングリコール、数平均分子量1540(三洋化成工業社製)
(成分(D))
商品名「PEG#4000」:ポリエチレングリコール、数平均分子量4000(日油社製)
(成分(E))
商品名「ラポナイトXL21」:フルオロケイ酸(ナトリウム/マグネシウム)(ロックウッド社製)
商品名「ラポナイトXLG」:合成ケイ酸(ナトリウム/マグネシウム)(ロックウッド社製)
(成分(F))
商品名「エコーガムT」:キサンタンガム(大日本住友製薬社製)
(成分(F’))
商品名「アキュリン22」:(アクリレーツ/メタクリル酸ステアレス−20)コポリマー、30質量%水溶液(ダウケミカル社製)
商品名「アキュリン33A」:アクリレーツコポリマー、28質量%水溶液(ダウケミカル社製)
(実施例1〜51及び比較例1〜17)
下記の表1〜6に示す配合成分を配合(配合単位は質量%)し、整髪剤組成物を調製した。
得られた整髪剤組成物を、プラスチック製容器内に充填し、整髪剤を得た。なお、評価はすべて、23℃、湿度60%の恒温恒湿の一定条件下で実施した。また、表中の配合量は、実配合量(商品の配合量)で示した。
(試験例1:初期整髪力の評価)
専門パネル20名が、容器内の上記整髪剤組成物をウィッグ(レッスンマネキン:ユーカリジャパン社製)の毛髪上に均一に塗布し、髪を根元から立ち上げてまとめるように整髪を施した後、整髪力の有無を回答した。なお、整髪力の評価は、立ち上げた髪の形状がくっきりと保持されている場合を初期整髪力があると判定した。上記回答から、下記の基準で初期整髪力を評価した。
<初期整髪力の評価基準>
○(かなり良好):20名中16名以上が、初期整髪力があると回答
△(良好):20名中10〜15名が、初期整髪力があると回答
×(不良):20名中9名以下が、初期整髪力があると回答
(試験例2:べたつき、及び髪のまとまりの評価)
同専門パネル20名が、試験例1の整髪時のべたつきの有無、並びに整髪後の髪のまとまりを官能評価して回答した。上記回答から、下記の基準でべたつき及び髪のまとまりを評価した。
<べたつきの評価基準>
○(かなり良好):20名中16名以上が、べたつきが無いと回答
△(良好):20名中10〜15名が、べたつきが無いと回答
×(不良):20名中9名以下が、べたつきが無いと回答
<髪のまとまりの評価基準>
○(かなり良好):20名中16名以上が、髪がしなやかにまとまっていると回答
△(良好):20名中10〜15名が、髪がしなやかにまとまっていると回答
×(不良):20名中9名以下が、髪がしなやかにまとまっていると回答
(試験例3:整髪保持力の評価)
同専門パネル20名が、上記試験例1(初期整髪力の評価)の1時間経過後に整髪を施したウィッグの毛髪を観察し、整髪保持力の有無を回答した。なお、整髪保持力の評価は、試験例1の立ち上げた髪の形状が保持され続けている場合を整髪保持力があると判定した。上記回答から、下記の基準で整髪保持力を評価した。
<整髪保持力の評価基準>
○(かなり良好):20名中16名以上が、整髪保持力があると回答
△(良好):20名中10〜15名が、整髪保持力があると回答
×(不良):20名中9名以下が、整髪保持力があると回答
(試験例4:フレーキングの評価)
同専門パネル20名が、上記試験例3(整髪保持力の評価)の後、指先で毛髪の根元から毛先へ連続して5回コーミングし、フレーキングの有無を回答した。なお、毛髪上に白い粉が付着しているように見える場合に、フレーキングがあると判定した。上記回答から、下記の基準でフレーキングを評価した。
<フレーキングの評価基準>
○(かなり良好):20名中16名以上が、フレーキングが無いと回答
△(良好):20名中10〜15名が、フレーキングが無いと回答
×(不良):20名中9名以下が、フレーキングが無いと回答
(試験例5:洗い落ちの評価)
同専門パネル20名が、上記試験例4(フレーキングの評価)の後、ウィッグの毛髪をシャンプー(商品名「ルシード シャンプー」、マンダム社製)を用いて、ぬるま湯にて洗髪した後に、乾燥し、洗い落ちの良否を回答した。なお、洗髪時の毛髪のきしみ感やべたつき感がない場合に、洗い落ちが良いと判定した。上記回答から、下記の基準で洗い落ちを評価した。
<洗い落ちの評価基準>
○(かなり良好):20名中16名以上が、洗い落ちが良いと回答
△(良好):20名中10〜15名が、洗い落ちが良いと回答
×(不良):20名中9名以下が、洗い落ちが良いと回答
結果を下記の表1〜6に示す。表1〜6の各実施例及び各比較例における配合成分の合計は100質量%である。
Figure 2014157561
Figure 2014157561
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Figure 2014157561
Figure 2014157561
Figure 2014157561
実施例、参考例及び比較例では、下記の成分を用いた。
(実施例1〜13、参考例14,15、実施例16〜48、参考例49〜51及び比較例1〜17)
下記の表1〜6に示す配合成分を配合(配合単位は質量%)し、整髪剤組成物を調製した。
結果を下記の表1〜6に示す。表1〜6の各実施例、各参考例及び各比較例における配合成分の合計は100質量%である。
Figure 2014157561
Figure 2014157561

Claims (7)

  1. 下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cと、下記成分Dとを含み、
    前記成分Aの含有量が0.1質量%以上、10質量%以下である、整髪剤組成物。
    成分A:シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、及び水酸化マグネシウムからなる群より選ばれた粒子
    成分B:数平均分子量が150以上、450以下であるポリエチレングリコール
    成分C:数平均分子量が550以上、2000以下であるポリエチレングリコール
    成分D:数平均分子量が2500以上、4000以下であるポリエチレングリコール
  2. 前記成分Aの含有量と、前記成分B、前記成分C及び前記成分Dの合計の含有量との質量比が、1:2〜1:25である、請求項1に記載の整髪剤組成物。
  3. さらに、下記成分Eを含む、請求項1又は2に記載の整髪剤組成物。
    成分E:粘土鉱物
  4. さらに、下記成分Fを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の整髪剤組成物。
    成分F:多糖系化合物
  5. さらに、下記成分Fを含み、
    前記成分Eの含有量と前記成分Fの含有量との質量比が、2:1〜15:1である、請求項3に記載の整髪剤組成物。
    成分F:多糖系化合物
  6. 下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cと、下記成分Dとを配合して、前記成分Aの含有量が0.1質量%以上、10質量%以下である整髪剤組成物を得る、整髪剤組成物の製造方法。
    成分A:シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、及び水酸化マグネシウムからなる群より選ばれた粒子
    成分B:数平均分子量が150以上、450以下であるポリエチレングリコール
    成分C:数平均分子量が550以上、2000以下であるポリエチレングリコール
    成分D:数平均分子量が2500以上、4000以下であるポリエチレングリコール
  7. さらに、下記成分Eと下記成分Fとを配合する、請求項6に記載の整髪剤組成物の製造方法。
    成分E:粘土鉱物
    成分F:多糖系化合物
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