JPWO2014156655A1 - 非接触電力伝送装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の非接触電力伝送装置は、地上コイル14を覆うようにセンサコイルが平面的に配置されたサーチコイル19を備え、サーチコイル19の近傍に異物が存在しないときにセンサコイルに生じる電圧を基準電圧テーブルとして記憶する。そして、非接触電力伝送装置は、センサコイルに生じた電圧と基準電圧テーブルとを比較してサーチコイル19の近傍に異物が存在するか否かを判断する。

Description

本発明は、電力伝送用コイルを介して非接触で電力を送信、或いは受信する非接触電力伝送装置に関する。
従来では、プラグ接続を必要とせずに非接触で電気自動車のバッテリに電力を充電する非接触電力伝送装置として、国際公開2011/142419号公報(特許文献1)に記載された給電システムが知られている。該特許文献1に記載された給電システムでは、車両に設けられたコイルと、給電装置側に設けられたコイルとを対向配置し、この状態で給電側のコイルに電流を流すことによって充電側のコイルに電力を伝達している。そして、このような構成により、特許文献1に記載された給電システムは、プラグ接続等の操作を必要とせずに簡易に車両のバッテリへ電力を充電することができる。
このような従来の給電システムでは、給電装置側の電力伝送用コイルと充電側の電力伝送用コイルとの間に強い磁界が発生するので、コイルの近傍に鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属性の異物が置かれると、この異物によって磁界が乱されることがある。その結果、異物が発熱して高温となる場合がある。例えば、給電装置側の電力伝送用コイル上に鉄製の異物(ボルトや釘)が落ちている場合には、この異物が渦電流によって加熱して温度が上昇するという不具合が発生する。
国際公開2011/142419号公報
上述したように、特許文献1に開示された従来例では、電力伝送用コイルの近傍に金属製の異物が存在する場合には、この異物が発熱して高温状態になってしまうという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、電力伝送用コイルの近傍に存在する異物を検出することのできる非接触電力伝送装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る非接触電力伝送装置は、電力伝送用コイルを覆うように複数のセンサコイルが平面的に配置されたサーチコイルを備え、複数のセンサコイルに生じた電圧を検出する。また、非接触電力伝送装置は、サーチコイルの近傍に異物が存在しないときに複数のセンサコイルに生じる電圧を基準電圧テーブルとして記憶する。そして、非接触電力伝送装置は、複数のセンサコイルに生じた電圧と基準電圧テーブルとを比較し、この比較結果に基づいてサーチコイルの近傍に異物が存在するか否かを判断する。
図1は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置が採用された非接触充電システムの構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置に用いられるサーチコイルの詳細な構成を示す説明図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置に用いられる地上コイルと車両側コイルの位置関係を示す説明図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置に用いられる地上コイルと車両側コイルに生じる磁束の方向を示す説明図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置に設けられた電圧検出制御部の詳細な構成を示すブロック図である。 図6は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置の地上コイル及び車両側コイルとして用いられるソレノイド型コイルの構成を示す説明図である。 図7は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置の地上コイル及び車両側コイルとして用いられるソレノイド型コイルに生じる磁束を示す説明図である。 図8は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置の地上コイル及び車両側コイルとして用いられるソレノイド型コイルに生じる磁束分布を示す説明図である。 図9は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置の地上コイル及び車両側コイルとして用いられるディスク型コイルの構成を示す説明図である。 図10は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置の地上コイル及び車両側コイルとして用いられるディスク型コイルに生じる磁束を示す説明図である。 図11は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置で用いられる基準電圧テーブルの電圧分布を示す特性図である。 図12は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置で用いられる基準電圧テーブルと実際に測定された電圧との対比を示す特性図である。 図13は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置のサーチコイル上に鉄が置かれている場合の電圧分布の変化を示す説明図である。 図14は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置のサーチコイル上にアルミニウムが置かれている場合の電圧分布の変化を示す説明図である。 図15は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置のサーチコイル中央部に棒状の鉄が置かれている場合の磁束を示す説明図である。 図16は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置のサーチコイル端部に鉄が置かれている場合の磁束を示す説明図である。 図17は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置のサーチコイル近傍に鉄が置かれた場合の各センサコイルに生じる電圧の変化を示す図である。 図18は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置のサーチコイル中央部にシート状のアルミニウムが置かれている場合の磁束を示す説明図である。 図19は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置のサーチコイル端部にシート状のアルミニウムが置かれている場合の磁束を示す説明図である。 図20は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置のサーチコイル近傍にアルミニウムが置かれた場合の各センサコイルに生じる電圧の変化を示す図である。 図21は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置における棒状の鉄の向きと磁束の方向による温度上昇を説明するための図である。 図22は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置による基準電圧テーブル作成処理の処理手順を示すフローチャートである。 図23は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置による異物検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る非接触電力伝送装置が採用された非接触充電システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、この非接触充電システム100は、電気自動車(以下、「車両」という)に搭載される車両側装置101と、地上側に設置されて車両に電力を供給する給電装置102とから構成されている。そして、給電装置102から電力を送信し、この電力を車両側装置101が非接触で受信し、受信した電力を電気自動車に搭載されたバッテリに充電する。
ここで、本実施形態に係る「非接触電力伝送装置」は車両側装置101、及び給電装置102の双方のことを示している。つまり、給電装置102は、電力伝送用コイル(後述する地上コイル14)を介して非接触で電力を送信する非接触電力伝送装置である。また、車両側装置101は、電力伝送用コイル(後述する車両用コイル35)を介して非接触で電力を受信する非接触電力伝送装置である。以下、非接触充電システム100の構成について説明する。
図1に示す給電装置102は、商用電源10(例えば、100V、50Hz)からの交流電力を整流して直流電力を出力する直流電源11と、該直流電源11から出力される直流電力を所望の周波数の交流電力に変換するインバータ12と、車両を駐車する駐車スペースの路面に設けられた給電用の地上コイル14と、該地上コイル14との間で電力を共振させる共振コンデンサ13と、を備えている。また、給電装置102は、直流電源11及びインバータ12の電圧、電流、温度を検出する電圧・電流・温度センサ16と、地上側制御部15と、異物の判定に用いる基準電圧データ(後述)を取得する際に操作する校正スイッチ18と、基準電圧テーブルを記憶する基準電圧記憶部21(基準電圧テーブル記憶部)と、車両側装置101との間で近距離通信を行う無線LAN17と、各種の情報(特に、異物の存在に関する情報)を表示する表示部22と、を備えている。
更に、給電装置102は、地上コイル14の上面側(電力の送信側)に設置され、該地上コイル14と略平行に配置された平面形状のサーチコイル19と、該サーチコイル19に生じる電圧を測定する電圧検出制御部20(電圧検出部)と、を備えている。
地上コイル14は、例えばソレノイド型コイルやディスク型コイルを用いることができる。これらのコイルの詳細については、後述する。サーチコイル19は、図2の平面図に示すように、複数のセンサコイル19L(図では、一例として9×6の54個を示している)が地上コイル14の上面側(電力の送信側)を覆うように平面的に配置されて構成されている。そして、各センサコイル19Lには、地上コイル14から出力される磁束に起因した電圧が発生する。
図1に示す電圧検出制御部20は、サーチコイル19で発生した電圧を測定する。より詳細には、電圧検出制御部20は、サーチコイル19を構成する各センサコイル19Lに生じた電圧を個別に検出し、検出した各電圧データを地上側制御部15に送信する。詳細については後述する。
地上側制御部15は、給電装置102を総括的に制御する。特に、地上側制御部15は、インバータ12、及び直流電源11の動作を含む各種の制御を行う。具体的に、地上側制御部15は、車両側装置101に対して電力を送信する際に、インバータ12から出力される交流電力を地上コイル14に供給して、地上コイル14を励磁する制御を行う。また、操作者がサーチコイル19の周囲に異物(釘、ボルト、空き缶等)が存在しないことを確認して校正スイッチ18を操作した際には、地上側制御部15は、地上コイル14を励磁し、このときに各センサコイル19Lで発生した電圧を基準電圧として測定し、この基準電圧を基準電圧テーブルとして、基準電圧記憶部21に記憶する処理を行う。更に、地上側制御部15は、電圧検出制御部20で検出された電圧データと上記の基準電圧テーブルとを対比して、地上コイル14の近傍に異物が存在するか否かを判断する。加えて、異物が存在する場合には、地上側制御部15は、異物が存在する位置、及び異物の材質を判断して、給電装置102の操作者や車両の運転者に報知することや、警報の出力、強制的に電力を遮断する制御等を行う。
即ち、地上側制御部15は、電圧検出制御部20(電圧検出部)で検出された電圧と、基準電圧テーブルとを比較し、この比較結果に基づいて、サーチコイル19の近傍に異物が存在するか否かを判断する異物検出部としての機能を備えている。
一方、車両側装置101は、車両の底面に設けられた車両用コイル35と、該車両用コイル35との間で電力を共振させる共振コンデンサ34と、車両用コイル35を介して受信した交流電力を整流して直流電力に変換する整流回路33と、直流電力を充電するバッテリ31と、該バッテリ31の充電、放電を切り替えるリレーボックス32と、を備えている。
また、車両側装置101は、バッテリ31の入出力電圧、電流、及びリレーボックス32の温度を検出する電圧・電流・温度センサ38と、車両側制御部39と、異物の判定に用いる基準電圧テーブルを取得する際に操作する校正スイッチ44と、基準電圧テーブルを記憶する基準電圧記憶部43(基準電圧テーブル記憶部)と、給電装置102との間で近距離通信を行う無線LAN41と、各種の情報(特に、異物の存在に関する情報)を表示する表示部42と、を備えている。
また、車両側制御部39は、車両ネットワーク40に接続されており、車両内のECU等の車載機器との間でデータの送受信を行うことが可能となっている。
更に、車両側装置101は、車両用コイル35の下面側(電力の受信側)を覆うように設置され、該車両用コイル35と略平行に配置された平面形状のサーチコイル36と、該サーチコイル36に生じる電圧を測定する電圧検出制御部37と、を備えている。
車両用コイル35は、前述した地上コイル14と同様に、ソレノイド型コイル、或いはディスク型コイルを用いることができる。サーチコイル36は、前述した給電装置102側のサーチコイル19と同様に、複数のセンサコイルが車両用コイル35の下面側(電力の受信側)を覆うように平面的に配置された構成を有している。
電圧検出制御部37は、サーチコイル36で発生した電圧を測定する。より詳細には、電圧検出制御部37は、サーチコイル36を構成する各センサコイルに生じた電圧を個別に検出し、検出した各電圧データを車両側制御部39に送信する。
車両側制御部39は、車両側装置101を総括的に制御する。特に、車両側制御部39は、サーチコイル36の周囲に異物が存在しないことを確認した上で車両用コイル35を励磁し、このときに各センサコイルで発生した電圧を測定し、この電圧を基準電圧テーブルとして基準電圧記憶部43に記憶する。また、車両側制御部39は、電圧検出制御部37による検出信号に基づいて、サーチコイル36の近傍に異物が存在するか否かを判断する。更に、車両側制御部39は、異物が存在すると判断した場合には、この異物が存在する位置、及び異物の材質を判断して、給電装置102の操作者や車両の運転者に報知することや、警報の出力、強制的にバッテリ31への充電を遮断する制御等を行う。即ち、車両側制御部39は、電圧検出制御部37(電圧検出部)で検出された電圧と基準電圧テーブルとを比較し、この比較結果に基づいて、サーチコイル36の近傍に異物が存在するか否かを判断する異物検出部としての機能を備えている。
ここで、車両側制御部39、及び前述した地上側制御部15は、例えば、中央演算ユニット(CPU)や、RAM、ROM、ハードディスク等の記憶手段からなる一体型のコンピュータとして構成することができる。
次に、図3を参照して、非接触充電が行われる際の、地上コイル14と車両用コイル35との位置関係について説明する。図3は、地上コイル14と車両用コイル35が対向したときの状態を模式的に示す側面図である。
図3に示すように、駐車スペースの路面に設けられた地上コイル14の上面側を覆うようにサーチコイル19が設けられ、且つ、車両底面に設けられた車両用コイル35の下面側を覆うようにサーチコイル36が設けられている。そして、車両が駐車スペースの所定の位置に停車すると、地上コイル14と車両用コイル35が互いに対向した状態となる。そして、地上コイル14に電力が供給されると、この電力が車両用コイル35に伝送され、図1に示したバッテリ31を充電することができる。
図4は、地上コイル14の周囲に生じる磁束の方向を示す説明図であり、図4(a)は平面図、(b)は側面図を示している。図4から理解できるように、地上コイル14に電力を供給すると、地上コイル14の一端側から他端側に向く方向に磁束が発生し、この磁束が図3に示した車両用コイル35を通過するので、該車両用コイル35に電力が発生する。従って、非接触での電力伝送が可能となる。
また、前述の図2に示したように、サーチコイル19は、複数のセンサコイル19Lを備えている。即ち、複数のセンサコイル19Lが平面状に並べられてサーチコイル19が形成されている。また、各センサコイル19Lの側部には、電圧検出制御部20が設けられている。そして、各センサコイル19Lは、それぞれ電圧検出制御部20と接続されている。
図5は、電圧検出制御部20の詳細な構成を示すブロック図である。図5に示すように、電圧検出制御部20は、各センサコイル19L(図5では、各センサコイル19Lを、チャンネル1,チャンネル2,・・・チャンネルnと表記)と接続され、各センサコイル19Lで検出された電圧信号を順次切り替えて出力するマルチプレクサ51と、該マルチプレクサ51から出力される電圧信号を増幅する差動増幅器52と、該差動増幅器52から出力される電圧信号を整流する整流器53と、交流成分を除去するフィルタ54と、電圧信号をA/D変換するCPU55と、を備えている。
CPU55は、マルチプレクサ51にチャンネル指定信号を送信する機能を備えている。従って、各センサコイル19Lで検出された電圧信号は、アナログ信号としてCPU55に入力され、更に該CPU55でディジタル化されて、図1に示した地上側制御部15に送信される。なお、車両側装置101に設けられた電圧検出制御部37についても、図5と同様の構成を備えている。
次に、図6〜10を参照して、地上コイル14及び車両用コイル35として用いるソレノイド型コイル、及びディスク型コイルについて説明する。図6は、ソレノイド型コイル61の構成を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は側面図を示している。図示のように、該ソレノイド型コイル61は、平面形状のフェライト62の周囲を絶縁材63で覆い、更に、その周囲に電線64を巻回して構成されている。また、電線64の端部にはそれぞれ接続用の端子65が設けられている。そして、端子65をインバータ12(図1参照)に接続し、電線64に交流電流を流すことにより、ソレノイド型コイル61の周囲に磁束を発生させることができる。この磁束は、車両用コイル35側に伝達されるので、車両用コイル35に電力を伝送することができる。
図7は、ソレノイド型コイル61の周囲に発生する磁束を示す説明図であり、ソレノイド型コイル61を側面方向から見たときの磁束を矢印で示している。図7の領域R1に示すように、ソレノイド型コイル61の一方の端部から他方の端部(図中、右側から左側)に向かう磁束が発生している。
図8は、地上コイル14(この場合は、ソレノイド型コイル61)の上面側に設けられた複数のセンサコイル19L1〜19L9と、磁束との関係を模式的に示す説明図である。なお、図8では、一列に配置された各センサコイル19Lを区別するために、末尾に数値を付して示している。即ち、一列に配置された各センサコイル19Lを、19L1〜19L9として示している。
そして、図8に示すように、ソレノイド型コイル61に生じる磁束は、端部側となるセンサコイル19L1,19L2,19L8,19L9を集中して通過することが分かる。また、地上コイル14から出力される電力に応じて、磁束の大きさが変化する。
従って、出力電力が決定すれば、各センサコイル19L1〜19Ln(nは、センサコイルの個数)を通過する磁束がほぼ一定値に決定するので、各センサコイル19L1〜19Lnに生じる電圧が決定する。このため、地上コイル14の近傍に磁束を乱すような異物(例えば、金属)が存在する場合には、各センサコイル19L1〜19Lnに生じる電圧が、基準電圧(異物が存在しないときに予め取得した各センサコイル19L1〜19Lnに生じる電圧)に対して変化する。したがって、この電圧変化を検出することにより、地上コイル14の近傍に異物が存在するか否かを検出することができる。更に、異物の存在する位置も検出することができる。
なお、図8では、煩雑さを避けるため図中に4本の磁束のみを記載しているが、実際にはより複雑に磁束が発生している。
次に、ディスク型コイルについて説明する。図9は、ディスク型コイル71の構成を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は側面図を示している。図示のように、ディスク型コイル71は、平板円形状のフェライト72の上面を覆うように絶縁材73が設けられ、更に、該絶縁材73の上面側には電線74が渦巻き状、且つドーナツ状(中央に穴のあいた形状)に巻回されている。更に、電線74の端部にはそれぞれ端子75が設けられている。そして、端子75をインバータ12(図1参照)に接続し、電線74に交流電流を流すことにより、ディスク型コイル71の周囲に磁束を発生させることができる。この磁束は、車両用コイル35側に伝達されるので、車両用コイル35に電力を伝送することができる。
図10は、ディスク型コイル71の周囲に発生する磁束を示す説明図であり、ディスク型コイル71を側面方向から見たときの磁束を矢印で示している。図10の領域R2(右半分の領域)に示すように、ディスク型コイル71の一方の端部から他方の端部に向かう磁束が発生している。従って、この領域R2についても前述した図8に示したように、各センサコイル19L(19L1〜19L9)で磁束が検出される。但し、これは右側の半分の領域を示しているので、図10に示す磁束と対称的な形状となる磁束が左側の半分の領域にも発生している。
従って、各センサコイル19Lに生じる電圧は予め判るので、この電圧を基準電圧とすれば、異物の存在を検出することができる。
次に、地上側制御部15で実行される異物の検出手法について説明する。本実施形態では、初期的な操作として、サーチコイル19の近傍に異物が存在しないときに、地上側制御部15は、地上コイル14に電力を供給して該地上コイル14を励磁し、サーチコイル19の各センサコイル19Lに生じる電圧を検出する。そして、検出された電圧データは基準電圧テーブルとして基準電圧記憶部21に記憶される。
図11は、各出力電力毎に設定された基準電圧テーブルの例を示す特性図である。図11において、曲線s1は、地上コイル14の出力電力が1KWである場合における各センサコイル19Lで検出される基準電圧を示している。なお、図11の横軸は、発生電圧が小さい順に「チャンネル」を並べている。即ち、曲線s1の左端は発生電圧が最も小さいチャンネルを示し、右端は発生電圧が最も大きいチャンネルを示している。同様に、曲線s2は出力電力が2KWの場合、曲線s3は出力電力が3KWの場合の基準電圧を示している。
そして、実際の電力送信時に、サーチコイル19の近傍に存在する異物を検出する際には、電圧検出制御部20で検出された各センサコイル19Lの電圧と基準電圧テーブルとの差分を演算する。その結果、例えば図12に示すように、測定された電圧データ(曲線s12)と、基準電圧テーブルに記憶されている基準電圧(曲線s11)との差分が求められ、この差分に基づいて異物の存在を検出する。
つまり、地上側制御部15は、各センサコイル19Lで検出された電圧と基準電圧とを対比し、大きな相違が生じている場合には、サーチコイル19の近傍、すなわち地上コイル14の近傍に金属製の異物が存在するものと判断する。
ここで、図1に示した車両用コイル35の下面側に設けられたサーチコイル36についても、上記と同様の手法によって異物の存在を検出することができる。詳細な説明は省略する。これにより、車両用コイル35に金属製の異物が絡まる等の理由によって車両用コイル35の近傍に異物が存在する場合でも、サーチコイル36を用いることによって異物を検出することができる。
なお、サーチコイルは、車両側装置101及び給電装置102の双方に設ける必要はなく、いずれか一方に設ける構成としても良い。即ち、地上コイル14の近傍に存在する異物のみを検出する場合には、図1に示すサーチコイル36、及び電圧検出制御部37は不要となる。また、車両用コイル35の近傍に存在する異物のみを検出する場合には、図1に示すサーチコイル19、及び電圧検出制御部20は不要となる。
次に、地上コイル14の近傍に実際に異物が存在する場合の磁束の乱れについて説明する。初めに、サーチコイル19の近傍に、鉄等の透磁率の高い異物が置かれている場合について、図13を参照して説明する。図13(a)は、サーチコイル19のほぼ中央部に棒状で透磁率の高い異物(例えば、鉄)が置かれている場合、図13(b)は、サーチコイル19の中央から若干ずれた位置に塊状で透磁率の高い異物(例えば、鉄)が置かれている場合の電圧変化を示す説明図である。
図13(a)に示すように、棒状の異物x1が置かれている場合には、この異物x1の中央部の領域r1に生じる電圧は基準電圧に対して低下し、両端部の領域r2,r3に生じる電圧は上昇する。一方、図13(b)に示すように、塊状の異物x2が置かれている場合には、この異物x2が存在する領域r4に生じる電圧は基準電圧に対して上昇し、両端の領域r5,r6に生じる電圧は低下する。従って、このような電圧変化のパターンに基づいて、異物が存在する位置、及び材質を認識することができる。
次に、サーチコイル19の近傍にアルミニウムや銅等の透磁率の低い異物が置かれている場合について説明する。図14(a)は、サーチコイル19のほぼ中央部に透磁率の低い棒状の異物(例えば、アルミニウム)が置かれている場合、図14(b)は、サーチコイル19の中央から若干ずれた位置に透磁率の低い塊状の異物が置かれている場合の電圧変化を示す説明図である。
図14(a)に示すように、サーチコイル19上の磁束の方向に棒状の異物x3が置かれている場合には、この異物x3は、磁束の変化にほとんど影響しない。従って、サーチコイル19で検出される電圧に変化は生じない。また、図14(b)に示すように、塊状の異物x4が置かれている場合には、この異物x4が存在する領域r7に生じる電圧が低下する。従って、このような電圧変化のパターンに基づいて、異物が存在する位置、及び材質を認識することができる。
次に、各センサコイル19Lに生じる電圧の変化について、より詳細に説明する。図15は、サーチコイル19の上面の略中央に棒状の鉄81(例えば、鉄製の釘やボルト)が横方向を向いて置かれている場合における磁束の変化を示す説明図である。鉄81は透磁率が高いので、サーチコイル19の中央に鉄が置かれていると、磁束はこの鉄81を通過するように変化する。その結果、各センサコイル19Lを通過する磁束が変化し、これによって各センサコイル19Lに発生する電圧が変化する。具体例として、例えば、図17(a)に示すように電圧が変化する。図17に示す「チャンネル番号」は、センサコイル19Lの番号を示しており、上向きの矢印「↑」は基準電圧に対して電圧が上昇することを示し、下向きの矢印「↓」は基準電圧に対して電圧が下降することを示している。また、「−」は変化しないことを示している。
図15に示したように、サーチコイル19の中央部に棒状の鉄81が置かれている場合には、図17(a)に示すように、両端部のセンサコイル19L1〜19L3,19L7〜19L9に生じる電圧が上昇し、中央部のセンサコイル19L4〜19L6に生じる電圧が低下する。従って、このような電圧変化が検出された場合には、サーチコイル19(地上コイル14)の略中央部に鉄等の透磁率の高い金属製の異物が存在するものと判断できる。
更に、図16に示すように、サーチコイル19の端部に鉄82が縦方向を向いて置かれている場合には、磁束がこの鉄82を通過するように変化するので、端部から2番目のセンサコイル19L2に磁束が集中する。したがって、図17(b)に示すように、センサコイル19L1,19L3〜19L5に生じる電圧が低下し、センサコイル19L2に生じる電圧が上昇する。そこで、このような電圧変化が検出された場合には、サーチコイル19の端部に鉄等の透磁率の高い金属性の異物が存在するものと判断することができる。即ち、図17に示す電圧の変化パターンを参照することにより、サーチコイル19の上側に存在する異物の位置、及び材質(透磁率が高い材質か、或いは、低い材質か)を判断することができる。
また、図21(a)に示すように、磁束の方向と平行に棒状の鉄が置かれている場合には、この鉄に磁束が集中するので、発熱して温度が上昇する。そして、各センサコイル19Lで検出される電圧が変化するので、異物の存在を検出できる。これに対して、図21(b)に示すように、磁束の方向と直交するように棒状の鉄が置かれている場合には、この鉄に磁束が集中しないので(或いは、集中の度合いが小さいので)、この鉄は発熱せず温度は上昇しない(或いは、発熱量が極めて小さい)。この際、各センサコイル19Lで検出される電圧は大きく変化せず、異物の存在を検出できない。
つまり、磁束に影響を与えない異物は、そもそも発熱するという問題が発生しないので、この異物を検出する必要はない。換言すれば、発熱の要因とならない異物については、これを検出しないので、不要な警報信号の発生や回路の遮断を回避できる。
次に、サーチコイル19の近傍に透磁率の低い金属製の異物(例えば、銅やアルミニウム)が存在する場合について説明する。図18は、サーチコイル19の上側の中央部にシート状のアルミニウム83が置かれている場合における磁束の変化を示す説明図である。アルミニウムは透磁率が低いので、磁束はアルミニウムを避けるようにして通過する。しかし、図18に示す例では、シート状のアルミニウム83がサーチコイル19の略中央に置かれ、且つ、サーチコイル19の面と略平行となっているので、磁束に影響を与えない。従って、図20(a)に示すように、各センサコイル19L1〜19L9に生じる電圧は変化しない。また、磁束が変化しないので、シート状のアルミニウム83が発熱するという問題も発生しない。
一方、図19に示すように、サーチコイル19上面の端部にシート状のアルミニウム84が置かれた場合には、磁束がこのアルミニウム84を避けて通過するように変化する。従って、図20(b)に示すように、センサコイル19L8に生じる電圧が上昇し、センサコイル19L9に生じる電圧は低下する。従って、このような電圧変化が検出された場合には、サーチコイル19の端部近傍にアルミニウム等の透磁率の低い金属性の異物が存在するものと判断できる。即ち、図20に示す電圧の変化に基づいて、サーチコイル19上に存在する異物の位置、及び材質(透磁率が高い材質か、或いは、低い材質か)を判断することができる。
次に、上述のように構成された本実施形態に係る非接触充電システム100で、異物の存在を検出する際の作用について、図22,図23に示すフローチャートを参照して説明する。本実施形態に係る非接触充電システム100は、サーチコイル19,36の近傍に異物が存在しないときに、各センサコイル19Lで検出された電圧データを予め取得する。そして、非接触充電システム100は、この電圧データを基準電圧テーブルとして基準電圧記憶部21,43(図1参照)に記憶保存する。
以下、基準電圧記憶部21に記憶される基準電圧テーブルを作成する際の処理手順について、図22に示すフローチャートを参照して説明する。初めに、ステップS31において、図1に示す地上側制御部15は、出力が0.5KWとなるように、地上コイル14に電力を給電する。そして、ステップS32において、地上側制御部15は、このときのサーチコイル19の各センサコイル19Lにおける電圧分布を取得し、0.5KW用の基準電圧テーブルとして基準電圧記憶部21に記憶保存する。
ステップS33において、地上側制御部15は、出力が1KWとなるように、地上コイル14に電力を給電する。そして、ステップS34において、地上側制御部15は、このときのサーチコイル19の各センサコイル19Lにおける電圧分布を取得し、1KW用の基準電圧テーブルとして基準電圧記憶部21に記憶保存する。
更に、ステップS35において、地上側制御部15は、出力が1.5KWとなるように、地上コイル14に電力を給電する。そして、ステップS36において、地上側制御部15は、このときのサーチコイル19の各センサコイル19Lにおける電圧分布を取得し、1.5KW用の基準電圧テーブルとして基準電圧記憶部21に記憶保存する。
ステップS37において、地上側制御部15は、出力が2KWとなるように、地上コイル14に電力を給電する。そして、ステップS38において、地上側制御部15は、このときのサーチコイル19の各センサコイル19Lにおける電圧分布を取得し、2KW用の基準電圧テーブルとして基準電圧記憶部21に記憶保存する。
ステップS39において、地上側制御部15は、出力が2.5KWとなるように、地上コイル14に電力を給電する。そして、ステップS40において、地上側制御部15は、このときのサーチコイル19の各センサコイル19Lにおける電圧分布を取得し、2.5KW用の基準電圧テーブルとして基準電圧記憶部21に記憶保存する。
ステップS41において、地上側制御部15は、出力が3KWとなるように、地上コイル14に電力を給電する。そして、ステップS42において、地上側制御部15は、このときのサーチコイル19の各センサコイル19Lにおける電圧分布を取得し、3KW用の基準電圧テーブルとして基準電圧記憶部21に記憶保存する。
このようにして、本実施形態に係る非接触充電システム100は、各出力でのサーチコイル19の電圧分布を示す基準電圧テーブルを取得することができる。なお、図22のフローチャートでは、サーチコイル19に対して基準電圧テーブルを取得する場合について示したが、車両側装置101に設けられたサーチコイル36に対しても同様の処理により、各出力電力毎の基準電圧テーブルを作成することができる。
次に、図23に示すフローチャートを参照して、サーチコイル19の近傍に存在する異物を検出する際の具体的な処理手順について説明する。この処理は、図1に示した地上側制御部15の制御によって実行される。
初めにステップS11において、地上側制御部15は、初期診断を行って、異物の検知処理を開始すると、ステップS12において、基準電圧テーブルの校正処理を行うか否かを判断する。この処理は、操作者が校正スイッチ18を押したか否かにより判断することができる。そして、校正スイッチ18が押された場合には(ステップS12でオン)、ステップS13において、地上側制御部15は、前述の図22に示した処理を実行し、新たな基準電圧テーブルを作成する。
一方、校正スイッチ18が押されていない場合には(ステップS12でオフ)、ステップS14において、地上側制御部15は、サーチコイル19に含まれる各センサコイル19Lで検出された電圧データを取得する。即ち、図1に示した電圧検出制御部20で検出された各センサコイル19L毎の電圧データを取得する。
次いで、ステップS15において、地上側制御部15は、基準電圧記憶部21に予め記憶保存されている基準電圧テーブルを読み込む。この際、地上コイル14の出力電力に対応する基準電圧テーブルを用いる。例えば、地上コイル14の出力電力が2KWである場合には、この2KWに対応する基準電圧テーブルを読み込む。
ステップS16において、地上側制御部15は、ステップS15で読み込んだ基準電圧テーブルと、ステップS14で取得した電圧データを対比し、差分電圧を求める。
ステップS17において、地上側制御部15は、差分電圧が予め設定された閾値電圧以上となる領域(センサコイル19Lの設置位置)の電圧変化のパターンを判断する。そして、この電圧変化のパターンに基づいて、地上側制御部15は、サーチコイル19上の異物が存在する位置を特定する。更に、異物の材質、即ち、鉄等の透磁率の高い異物であるか、或いは、銅やアルミニウム等の透磁率の低い異物であるかを判断する。
具体的には、前述した図17,図20に記載したデータを参照して、異物の位置、及び材質を特定する。
例えば、磁束が垂直方向に発生する領域(サーチコイル19と直交する方向に磁束が発生する領域)において、中央の電圧が高く、その周囲電圧が低くなる場合(図16、図17(b)に示した例)には、地上側制御部15は、サーチコイル19の端部となる位置に、鉄等の透磁率の高い材質の異物が存在するものと判断する。
また、磁束が垂直方向に発生する領域において、中央の電圧が低く、その周囲電圧が高くなる場合(図19、図20(b)に示した例)には、地上側制御部15は、サーチコイル19の端部となる位置に、アルミニウムや銅等の透磁率の低い材質の異物が存在するものと判断する。即ち、図19に示すように、サーチコイル19の端部に異物(シート状のアルミニウム84)が置かれている場合には、このアルミニウム84を避けるように磁束が通過するので、中央(この場合は、センサコイル19L9)の電圧が低下し、その周囲部(この場合は、センサコイル19L8)の電圧が高くなっている。よって、端部に透磁率の低いアルミニウム84が存在すると推定できる。
更に、磁束が水平方向に発生する領域(サーチコイル19と平行な方向に磁束が発生する領域)において、中央の電圧が低く、その周囲電圧が高くなる場合(図15、図17(a)に示した例)には、地上側制御部15は、サーチコイル19の中央となる位置に、鉄等の透磁率の高い材質の異物が存在するものと判断する。
一方、磁束が水平方向に発生する領域において、中央の電圧が高く、その周囲電圧に変化が生じていない場合には、地上側制御部15は、サーチコイル19の中央となる位置に、アルミニウムや銅等の透磁率の低い異物が立った状態で存在するものと判断する。
そして、これらの情報を、表示部22に表示することにより、地上側制御部15は、給電装置102の操作者に対してサーチコイル19の近傍に異物が存在することを報知することができる。また、給電装置102の無線LAN17と、車両側装置101の無線LAN41との間の通信により、異物の検出情報を車両側装置101に通知することができる。したがって、この検出情報を車両側装置101の表示部42に表示することによって、異物が存在することを車両の運転者に報知することができる。その結果、サーチコイル19の近傍に異物が存在する場合には、異物の存在を認識した作業者等が事前に異物を除去することができるので、サーチコイル19の近傍に置かれた金属製の異物が発熱するといった問題の発生を回避することができる。
なお、図23に示すフローチャートは、地上コイル14の上面側に設置したサーチコイル19による異物の検出手順について説明したが、車両用コイル35の下面側に設置したサーチコイル36についても同様の手順で異物を検出することができる。
このようにして、本実施形態に係る非接触電力伝送装置では、地上コイル14の上面側に複数のセンサコイル19Lから成るサーチコイル19を設け、各センサコイル19Lに生じた電圧を検出する。更に、検出した電圧データと予め取得した基準電圧テーブルに設定された基準電圧とを対比し、電圧の増減のパターンに基づいて、異物の存在位置、及び異物の材質を検出する。
従って、サーチコイル19の近傍に存在する金属製の異物の位置、及び材質を確実に検出して給電装置102の操作者、及び車両の運転者に報知することができる。
即ち、車両を充電用の駐車スペースに停車させている場合には、路面に設けられたサーチコイル19上の状況を周囲から視認することは難しい。そこで、本実施形態のサーチコイル19を用いることにより、確実に異物の存在、及び位置確認、及び材質の確認が可能となり、即時に異物の除去作業を行うことができる。
これと同様に、車両用コイル35の下面側にサーチコイル36を設けたことにより、該車両用コイル35の近傍に存在する金属製の異物の位置、及び材質を検出して、車両の運転者、及び給電装置102の操作者に報知することができる。
また、複数のセンサコイル19Lにおける電圧変化のパターンに基づいて、異物の存在位置、及び材質を検出できる。即ち、図17、図20に示したセンサコイル19Lにおける電圧変化のパターンに基づき、サーチコイル19上のどの位置に異物が存在するかを認識でき、且つ、この異物の材質を認識できる。従って、車両の運転者、或いは操作者は、サーチコイル19近傍の異物が存在する位置、及び材質を認識できるので、この異物を取り除く作業を即時に行うことができる。なお、車両側装置101のサーチコイル36についても上記と同様の効果を達成できる。
以上、本発明の非接触電力伝送装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
例えば、上述した実施形態では、地上コイル14としてソレノイド型コイルを用いる例について説明したが、ディスク型コイルについても同様に異物の存在を検出できる。つまり、前述の図10に示したように、ディスク型コイル71では、右半分の磁束の発生パターンが図7に示したソレノイド型コイル61の場合とほぼ一致するので、これと対称な形状となる左半分についても同様の手法を採用すれば、上記の実施形態と同様の手法により異物の存在位置、及び材質を検出することが可能となる。
また、上述した実施形態では、車両用コイル35の下面側にサーチコイル36を設け、地上コイル14の上面側にサーチコイル19を設ける例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも一方にサーチコイルを設ける構成としてもよい。例えば、地上コイル14の上面側にのみサーチコイル19を設ける構成とすれば、地上コイル14の近傍に存在する異物を検出することができる。また、車両用コイル35の下面にのみサーチコイル36を設ける構成とすれば、車両用コイル35の近傍に存在する異物を検出することができる。
本出願は、2013年3月29日に出願された日本国特許願第2013−071268号に基づく優先権を主張しており、この出願の内容が参照により本発明の明細書に組み込まれる。
10 商用電源
11 直流電源
12 インバータ
13、34 共振コンデンサ
14 地上コイル
15 地上側制御部
16、38 電圧・電流・温度センサ
17、41 無線LAN
18、44 校正スイッチ
19、36 サーチコイル
19L センサコイル
20、37 電圧検出制御部
21、43 基準電圧記憶部
22、42 表示部
31 バッテリ
32 リレーボックス
33 整流回路
35 車両用コイル
39 車両側制御部
40 車両ネットワーク
51 マルチプレクサ
52 差動増幅部
53 整流器
54 フィルタ
55 CPU
61 ソレノイド型コイル
62、72 フェライト
63、73 絶縁材
64、74 電線
65、75 端子
71 ディスク型コイル
81、82 鉄
83、84 アルミニウム
100 非接触充電システム
101 車両側装置
102 給電装置

Claims (3)

  1. 電力伝送用コイルを介して非接触で電力を送信または受信する非接触電力伝送装置であって、
    前記電力伝送用コイルの送信側または受信側となる面を覆うように複数のセンサコイルが平面的に配置されたサーチコイルと、
    前記電力伝送用コイルで電力を送信または受信しているときに、前記複数のセンサコイルに生じた電圧を検出する電圧検出部と、
    前記サーチコイルの近傍に異物が存在しないときに前記複数のセンサコイルに生じる電圧を基準電圧テーブルとして記憶する基準電圧テーブル記憶部と、
    前記電圧検出部で検出された電圧と前記基準電圧テーブルとを比較し、この比較結果に基づいて前記サーチコイルの近傍に異物が存在するか否かを判断する異物検出部と、
    を備えたことを特徴とする非接触電力伝送装置。
  2. 前記異物検出部は、前記複数のセンサコイルのうち2以上のセンサコイルで検出された電圧と前記基準電圧テーブルに記憶されている各センサコイルに生じる電圧との差分電圧を求め、前記差分電圧の上昇、下降のパターンに基づいて前記異物の存在位置を判断することを特徴とする請求項1に記載の非接触電力伝送装置。
  3. 前記異物検出部は、前記複数のセンサコイルのうち2以上のセンサコイルで検出された電圧と前記基準電圧テーブルに記憶されている各センサコイルに生じる電圧との差分電圧を求め、前記差分電圧の上昇、下降のパターンに基づいて前記異物の材質を判断することを特徴とする請求項1または2に記載の非接触電力伝送装置。
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