JPWO2014148437A1 - 磁気センサ - Google Patents

磁気センサ Download PDF

Info

Publication number
JPWO2014148437A1
JPWO2014148437A1 JP2015506770A JP2015506770A JPWO2014148437A1 JP WO2014148437 A1 JPWO2014148437 A1 JP WO2014148437A1 JP 2015506770 A JP2015506770 A JP 2015506770A JP 2015506770 A JP2015506770 A JP 2015506770A JP WO2014148437 A1 JPWO2014148437 A1 JP WO2014148437A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current line
current
magnetic sensor
magnetoresistive effect
magnetic field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015506770A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6406245B2 (ja
Inventor
高木 保規
保規 高木
川上 誠
川上  誠
泰典 阿部
泰典 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Publication of JPWO2014148437A1 publication Critical patent/JPWO2014148437A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6406245B2 publication Critical patent/JP6406245B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/0023Electronic aspects, e.g. circuits for stimulation, evaluation, control; Treating the measured signals; calibration
    • G01R33/0041Electronic aspects, e.g. circuits for stimulation, evaluation, control; Treating the measured signals; calibration using feed-back or modulation techniques
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/09Magnetoresistive devices
    • G01R33/093Magnetoresistive devices using multilayer structures, e.g. giant magnetoresistance sensors
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B61/00Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/10Magnetoresistive devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one galvanomagnetic or Hall-effect element covered by groups H10N50/00 - H10N52/00

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Abstract

より少ない消費電力、とりわけ少ないフィードバック電流により作動する磁気センサを提供する。幅方向に順に互いに平行に配置され、電気的に直列に接続されている第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線と、該第2の電流線の下部に配置され、該第2の電流線の延在する方向に沿って延在し、前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線を流れる電流により生じた誘導磁界により電気抵抗が変化す磁気抵抗効果素子と、を有し、幅方向における、前記第1の電流線の外側から前記第3の電流線の外側までの長さLsと前記磁気抵抗効果素子の幅方向の長さWgとが下記(1)式を満足することを特徴とする磁気センサである。Ls/Wg≦5 (1)

Description

本発明は磁気センサ、磁気抵抗効果素子を用いる磁気センサに関する。
ハイブリッドカーおよび電気自動車の電流制御、及び電池の充放電制御、パワーエレクトロニクス分野の電力変換装置、スマートグリッド等多くの分野において非接触で電流を測定するため、またはスロットルポジション、アクセル位置もしくは電動パワステトルクなどの磁界強度を測定するために磁気センサが用いられている。
このような磁気センサとして、電流線等の導電体の周りを取り囲むようにリング形状を有し、リング形状の一部分にギャップが設けられた磁心(C型形状の磁心)と、ギャップ部に配置されたホール素子等の磁気検出素子と、磁心の周りに巻き付けられた巻線(コイル)とを有する磁気センサが知られている。
この磁気センサでは、導電体を流れる電流によって磁心内に誘導された磁界をギャップに配置した磁気検出素子が検出し、磁心内の磁界がゼロになるように巻線にフィードバック電流を流し、この電流値を検出抵抗により電圧換算し、この電圧値より導電体を流れる電流の大きさを求めている。
しかし、上述の磁心を有する磁気センサは、磁心が導電体の周囲を取り囲むように形成されていることから、磁心内に生ずる誘導磁界が大きくなる。従って、フィードバック電流として流す電流量が大きくなり、この結果、消費電力が大きくなるという問題があった。
このため、例えば、バッテリーにより電流を供給している装置では、1回の充電で使用可能な時間が短くなる等の諸々の問題が生じていた。
例えば特許文献1に示されるように、直線状に延在する複数の電流線が平行に配置されている直線部を含む平面コイルと、直線部の電流線が延在する方向と同じ方向に延在する1または2以上の磁気抵抗効果素子とを有する磁気センサ(電流センサー)が知られている。
この磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサは、測定対象の導電体を流れる電流(検出対象電流)による誘導磁界のうち、一部分(測定対象の導電体を取り囲む円周方向の一部分)の磁界を磁気抵抗効果素子により検出し、検出した磁界をキャンセルするように(検出対象電流により磁気抵抗効果素子に印加された外部磁界と反対向きで同じ大きさの磁界を磁気抵抗効果素子に印加するように)電流線(平面コイル)にフィードバック電流を流し、このフィードバック電流の大きさから検出対象電流の大きさを求めている。
このような構成を有する磁気センサは、測定対象である導電体の周囲を取り囲むように磁心を形成する上述の磁気センサと比べて消費電力を低減できるという利点がある。
特開2011−196798号公報
しかしながら、各種装置の小型化、軽量化に対する要望は益々増加しており、例えば、より小型で小容量のバッテリーを最大容量まで充電して使用する際に使用回数や使用時間を従来と同じにしたいとの要望がある。また、従来と同じバッテリーを最大容量まで充電して使用する際でも、より長い時間使用したいまたは使用回数を増やしたいとの要望がある。さらには、バッテリーを用いずに商用電源を用いる装置であっても省エネルギーに対する要望はよりいっそう強くなっている。
そして、これらの要望は全て、より少ない消費電力で機能する磁気センサを求めていることに他ならない
そこで本発明はより少ない消費電力、とりわけ少ないフィードバック電流により作動する磁気センサを提供することを目的とする。
本発明者らは、1つの磁気抵抗効果素子に対し、当該磁気抵抗効果素子に最も近接した1つの電流線により発生した誘導磁界により駆動する方式ではなく、1つの磁気抵抗効果素子に対し、直列に接続した複数の電流線により発生した誘導磁界により実用的に駆動する方式を見出し、本発明に到達した。
本発明の態様1は、幅方向に順に互いに平行に配置され、電気的に直列に接続されている第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線と、該第2の電流線の下部に配置され、該第2の電流線の延在する方向に沿って延在し、前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線を流れる電流により生じた誘導磁界により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子と、を有し、幅方向における、前記第1の電流線の外側から前記第3の電流線の外側までの長さLと前記磁気抵抗効果素子の幅方向の長さWとが下記(1)式を満足することを特徴とする磁気センサである。

/W≦5 (1)
本発明の態様2は、前記第2の電流線の幅方向の長さWと前記磁気抵抗効果素子の幅方向の長さWとが下記(2)式を満足することを特徴とする態様1に記載の磁気センサである。

≦W (2)
本発明の態様3は、前記磁気抵抗効果素子が複数配置されていることを特徴とする態様1又は2に記載の磁気センサである。
本発明の態様4は、前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線が、平面コイルの一部であることを特徴とする態様1〜3のいずれかに記載の磁気センサである。
本発明の態様5は、前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線を覆うヨーク層が、該第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線の上に配置されていることを特徴とする態様1〜4のいずれかに記載の磁気センサである。
本発明の態様6は、前記前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線が、それぞれ、上下方向に2層以上形成されていることを特徴とする態様1〜5のいずれかに記載の磁気センサである。
本発明の態様7は、前記の第2の電流線の延在する方向に垂直な方向に延在する複数のバイアス磁界印加用電流線であって、流れる電流により生じた誘導磁界により前記磁気抵抗効果素子にバイアス磁界を印加するバイアス磁界印加用電流線をさらに有することを特徴とする態様1〜6のいずれかに記載の磁気センサである。
本発明の態様8は、前記複数のバイアス磁界印加用電流線が、前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線よりも上部に配置されることを特徴とする態様7に記載の磁気センサである。
本発明の態様9は、前記複数のバイアス磁界印加用電流線が、前記第2の電流線と前記磁気抵抗効果素子との間に配置されることを特徴とする態様7に記載の磁気センサである。
本発明の態様10は、前記複数のバイアス磁界印加用電流線が、前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線よりも下部に配置されることを特徴とする態様7に記載の磁気センサである。
本発明の態様11は、前記磁気抵抗効果素子が、スピンバルブ巨大磁気抵抗効果素子であることを特徴とする態様1〜10のいずれかに記載の磁気センサである。
本発明の態様12は、前記第1の電流線と平行に延在し、かつ前記第1の電流線よりも外側に配置された第4の電流線と、前記第3の電流線と平行に延在し、かつ前記第3の電流線よりも外側に配置された第5の電流線と、前記第4の電流線の下部に配置され、軟磁性材料を含んで成り、前記第1〜第5の電流線および前記磁気抵抗効果素子と電気的に接続されていない第1のヨーク層と、前記第5の電流線の下部に配置され、軟磁性材料を含んで成り、前記第1〜第5の電流線および前記磁気抵抗効果素子と電気的に接続されていない第2のヨーク層と、を更に含むことを特徴とする態様1〜11のいずれかに記載の磁気センサである。
本発明の態様13は、前記磁気抵抗効果素子が2つ以上配置され、該2つ以上の磁気抵抗効果素子が、ブリッジ回路を形成するように電気的に接続されていることを特徴とする態様1〜12のいずれかに記載の磁気センサである。
本発明の態様14は、前記ブリッジ回路が、ハーフブリッジ回路であることを特徴とする態様13に記載の磁気センサである。
本発明の態様15は、前記磁気抵抗効果素子が4つ以上配置され、かつ前記ブリッジ回路が該4つ以上の磁気抵抗効果素子を用いたフルブリッジ回路であることを特徴とする態様13に記載の磁気センサ
本発明に係る磁気センサは、フィードバック電流を流す電流線と、電流線を流れる電流により生じた誘導磁界(フィードバック磁界)により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子との配置を適正にしたものである。これにより少ない消費電力で作動する磁気センサを提供できる。
図1は、フィードバック電流を流すための1本の電流線20と磁気抵抗効果素子10とを示す図である。図1(a)は斜視図であり、図1(b)は断面図であり、図1(c)は平面図である。 図2は、図1に示す電流線20を含む平面コイル70を示す平面図である。 図3(a)は、本発明の実施形態1に係る磁気センサ100の上面図であり、図3(b)は、図3(a)の1b−1b断面を示す断面図である。 図4は、長さLと磁気抵抗効果素子10の長さWの関係を例示する断面図である。 図5は複数の磁気抵抗効果素子10を配置する形態を例示する上面図である。 図6は、電流線の個数の影響を調べるために用いたモデルを示す図である。 図7はシミュレーション結果を示すグラフである。 図8は、磁気抵抗効果素子の個数の影響を調べるために用いたモデルを示す図である。 図9はシミュレーション結果を示すグラフである。 図10は、シミュレーション結果を示すグラフである。 図11は、図10と別のシミュレーション結果を示すグラフである。 図12は、上述した実施形態1の変形例である磁気センサ120を示し、図12(a)は磁気センサ120の上面図であり、図12(b)は図12(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図12(c)は図12(b)の2c−2c断面を示す断面図である。 図13は、本発明の実施形態2に係る磁気センサ130を示し、図13(a)は磁気センサ130の上面図であり、図13(b)は図13(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図13(c)は図13(b)の3c−3c断面を示す断面図である。 図14はシミュレーション結果を示すグラフである。 図15は、本発明の実施形態3に係る磁気センサ140を示し、図15(a)は磁気センサ140の上面図であり、図15(b)は図15(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図15(c)は図15(b)の4c−4c断面を示す断面図である。 図16はシミュレーション結果を示すグラフである。 図17は、本発明の実施形態4に係る磁気センサ150を示し、図17(a)は磁気センサ150の上面図であり、図17(b)は図17(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図17(c)は図17(b)の5c−5c断面を示す断面図である。 図18は、実施形態4の変形例に係る磁気センサ160を示し、図18(a)は磁気センサ160の上面図であり、図18(b)は図18(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図18(c)は図18(b)の6c−6c断面を示す断面図である。 図19は、本発明の実施形態5に係る磁気センサ170を示し、図19(a)は磁気センサ170の上面図であり、図19(b)は図19(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図19(c)は図19(b)の7c−7c断面を示す断面図である。 図20は、本発明の実施形態6に係る磁気センサ180を示し、図20(a)は磁気センサ180の上面図であり、図20(b)は図20(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図20(c)は図20(b)の8c−8c断面を示す断面図である。 図21は、実施形態6の変形例に係る磁気センサ190を示し、図21(a)は磁気センサ190の上面図であり、図21(b)は図21(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図21(c)は図21(b)の9c−9c断面を示す断面図である。 図22は、本発明の実施形態7に係る磁気センサ200を示し、図22(a)は磁気センサ200の上面図であり、図22(b)は図22(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図22(c)は図22(b)の10c−10c断面を示す断面図である。 図23は、実施形態7の変形例に係る磁気センサ210を示し、図23(a)は磁気センサ210の上面図であり、図23(b)は図23(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図23(c)は図23(b)の11c−11c断面を示す断面図である。 図24は、本発明の実施形態8に係る磁気センサ220を示し、図24(a)は磁気センサ220の上面図であり、図24(b)は図24(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図24(c)は図24(b)の12c−12c断面を示す断面図である。 図25は、実施形態8の変形例に係る磁気センサ230を示し、図25(a)は磁気センサ230の上面図であり、図25(b)は図25(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図25(c)は図25(b)の13c−13c断面を示す断面図である。 図26は本発明の実施形態9に係る磁気センサ240を示す平面図である。 図27は、磁気センサ回路(フィードバック回路)の例を示す概略回路図である。 図28は、4つの磁気抵抗効果素子10を用いてフルブリッジ回路を構成した例を示す概略回路図である。 図29は、実施例サンプル1の断面を示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は、特に断らない限り同一の部分又は部材を示す。
本発明の理解を容易にするために、最初に図1および図2を用いて磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサにより磁気および/または電流を検出する仕組み概要を説明する。
図1は、フィードバック電流を流すための1本の電流線20と磁気抵抗効果素子10とを示す図である。図1(a)は斜視図であり、図1(b)は断面図であり、図1(c)は平面図である。図2は、図1に示す電流線20を含む平面コイル70を示す平面図である。
図1(以下、図1(a)〜図1(c)のように図を示す番号が同じで番号の後ろのアルファベットのみが異なる複数の図を総称して「図1」のように図の番号で呼ぶ場合がある。)に示すように、必要に応じて配置される絶縁層12を介して電流線20の下部に磁気抵抗効果素子10が配置されている。磁気抵抗効果素子10は、電流線20が延在する方向に平行に延在している(すなわち、磁気抵抗効果素子10は、電流線20が延在する方向に沿って延在している)。磁気抵抗効果素子10は、外部から印加された磁界(外部磁界)の向きおよび強さに応じて電気抵抗が変化する素子であり、好ましくはGMR素子(巨大磁気抵抗効果素子)であり、より好ましくはSVGMR素子(spin valve giant magnetic resistance(スピンバルブ巨大磁気抵抗効果素子))である。
電流線20は、直線的に延在する導電体であり、例えば図2に示す平面コイル70の平面視した(図2の−Z方向から見た)長方形形状の外観における長辺方向(Y方向)に平行に延在して配置され伝導体が複数配置されている部分(図2に示す直線部B)の導電体の1つである。
磁気抵抗効果素子10および電流線20(例えばコイル70)は、図1および2に図示しないフィードバック回路(磁気センサ回路)に接続されている。
図1(a)に示すように測定対象の導電体による誘導磁界の一部である外部磁界32が磁気抵抗効果素子10に印加されると磁気抵抗効果素子10の電気抵抗が変化する。磁気抵抗効果素子10の電気抵抗が変化すると、外部磁界32を打ち消す(すなわち外部磁界32と同じ大きさでかつ反対方向の)フィードバック磁界30を形成するように、フィードバック回路から電流線20にフィードバック電流34が供給される。
このフィードバック電流34の大きさ(または電流34を流すための電圧の大きさ)を求めることで、外部磁界32の大きさを求めることができる。そして、外部磁界32の大きさから検出対象導体を流れる電流の大きさを求めることができる。
なお、本明細書において用語「外部磁界」とは検出対象を流れる電流(測定対象となる電流)による誘導磁界を意味する。
このような測定原理により磁界の大きさおよび電流の大きさを測定できる、磁気抵抗効果素子10を用いた磁気センサでは、フィードバック電流34が、センサ全体の消費電力のかなりの部分を占めることから、フィードバック電流を減らすことがセンサ全体の消費電力を低減することに繋がる。
本願発明者らは、その詳細を後述するように、幅方向に順に互いに平行に配置され、電気的に直列に接続された3本の電流線(順に、第1の電流線、第2の電流線、第3の電流線)20と、第2の電流線(真ん中の電流線)の下部に、第2の電流線の延在する方向に平行な方向に延在して配置された磁気抵抗効果素子10とを有する磁気センサにおいて、幅方向における前記第1の電流線の外側から前記第3の電流線の外側までの長さL(すなわち、Lは、幅方向における、第1の電流線の長さと、第1の電流線と第2の電流線との間の距離(隙間)と、第2の電流線の長さと、第2の電流線と第3の電流線との間の距離と、第3の電流線の長さの合計である。)と、前記磁気抵抗効果素子の幅方向の長さWとが以下の(1)式を満足するように、第1〜第3の電流線と磁気抵抗効果素子とを配置することにより、第2の電流線により形成されるフィードバック磁界に加えて、第1の電流線により形成されるフィード磁界と第3の電流線により形成されるフィードバック磁界とが効果的に磁気抵抗効果素子に印加でき、少ない電流で所望のフィードバック磁界を磁気抵抗効果素子に印加できることを見出し本発明に至ったものである。

/W≦5 (1)

以下に本発明の詳細を説明する。
1.実施形態1
1−1.磁気センサ100の構成
図3(a)は、本発明の実施形態1に係る磁気センサ100の上面図であり、図3(b)は、図3(a)の1b−1b断面を示す断面図である。
磁気センサ100は、同じ方向に延在し、かつ直列に電気的に接続されている複数の電流線20を有している。好ましい実施形態の1つでは電流線20は、図2に示す平面コイル70の直線部Bを構成する電流線である。平面コイルの両端部に電圧を印加することにより全ての電流線20にフィードバック電流を流すことができるからである。
図3(a)に示す実施形態では、11本の電流線20が配置されているが、3本以上であれば任意の本数の電流線20が配置されてよい。
同様に、図2に示す平面コイル70の直線部Bには7本の電流線20しか描かれていないが、コイル70の巻数を変えることにより直線部Bの電流線20の数を3本以上であれば任意の本数としてよい。
図3では、電流線20を個別に識別するために、電流線20のそれぞれに符号「20a」〜「20k」のいずれかを付している。
磁気センサ100は、1または複数の磁気抵抗効果素子10を有している。外部磁界をより高精度に検出するためには磁気抵抗効果素子10の個数は多い方が良い。また、感磁軸方向を複数持つと、外付け抵抗など無しで、磁気抵抗効果素子を含むセンサチップのみで差動出力が得られるため、磁気抵抗効果素子10は少なくとも2個以上配置されている
ことが好ましい。
前記2個の磁気抵抗効果素子の延在方向と平行な両隣に磁気抵抗効果素子10があると磁気抵抗効果素子の磁束密度が増幅されるため、磁気抵抗効果素子10が4個以上配置されていることがより好ましい。図3に示す実施形態では、磁気センサ100は、5つの磁気抵抗効果素子10を有している。
図3を用いて磁気抵抗効果素子10と電流線20との位置関係を以下に説明する。図3では、磁気抵抗効果素子を個別に識別するために、個々の磁気抵抗効果素子10のそれぞれに符号「10a」〜「10e」のいずれかを付している。
図3(a)に示すように、その幅方向(X方向)に沿って順に電流線(第1の電流線)20a、電流線(第2の電流線)20b、電流線(第3の電流線)20c、・・・電流線20kと互いに平行に配置されている。図3の実施形態では、図3(b)に示すように電流線20a〜20kは、それぞれ、幅方向(X方向)の長さがWであり、隣り合う電流線20は距離(電流線20同士の間の隙間)dを有して離間している。
磁気抵抗効果素子10aは電流線(第2の電流線)20bの下部(電流線の高さ方向(図3のZ方向)における下部(または直下))にその延在方向が電流線20bの延在方向と平行になるように配置されている。
電流線20(20b)と磁気抵抗効果素子10(10a)との間の絶縁をより確実に行うために、図3に示すように電流線20(20b)と磁気抵抗効果素子10(10a)との間に絶縁層12(12a)を配置してよい。
磁気抵抗効果素子10aはその幅方向(X方向)の長さがWである(図3の実施形態では他の磁気抵抗効果素子10b〜10eも幅方向の長さはWである)。
図3(b)に示す長さLは、幅方向における前記第1の電流線20aの外側(図3(b)では第1の電流線20aの左側の端部)から前記第3の電流線の外側(図3(b)では第3の電流線20cの右側の端部)までの長さである。
換言すれば、長さLは、幅方向における、第1の電流線20aの長さと、第1の電流線20aと第2の電流線20bとの間の距離(隙間)と、第2の電流線20bの長さと、第2の電流線20bと第3の電流線20cとの間の距離(隙間)と、第3の電流線20cの長さの合計であり、図3の実施形態ではLは3W+2dとなる。
そして、磁気センサ100は、長さLと長さWが(1)式を満足するように構成されている。

/W≦5 (1)

(1)式を満足することは、電流線20(電流線20a〜20c)の幅方向の長さに対して磁気抵抗効果素子10aが十分な幅方向の長さを有することにより、磁気抵抗効果素子10aには、その直上に位置する電流線20bによるフィードバック磁界に加えて、電流線20bの両隣に位置する電流線20aと電流線20cによるフィードバック磁界も効率的に印加されることを意味する。
そして、このことは、電流線20a、電流線20bおよび電流線20cは同じ向きに、同じ電流が流れるように直列に接続されていることから、磁気センサ100では1本の電流線に電流を流した場合より少ない電流量で、より強いフィードバック磁界を磁気抵抗効果素子10に印加できることを意味する。
また好ましくは、長さLと長さWは(1A)式を満足する。少ない電流でより確実に強いフィードバック磁界を磁気抵抗効果素子10に印加できるからである。

/W≦3 (1A)

(1)式および(1A)式を満足することにより得られる効果については、後述するシミュレーションの結果でも明らかになっている。
好ましくは、長さLの中心と磁気抵抗効果素子10の長さWの中心(磁気抵抗効果素子10の幅方向の中心)とは一致している。磁気抵抗効果素子10が、第2の電流線20bの両隣に位置する第1の電流線20aおよび第3の電流線20cのからのフィードバック磁界を効率的に受けることが出来るからである。
また、好ましくは、磁気抵抗効果素子10の幅方向の長さWと電流線20の幅方向の長さWは以下に示す(2)式を満足する。(2)式は、磁気抵抗効果素子10の幅方向の長さが電流線20(とりわけ、電流線20b)の幅方向の長さより長いことを意味する。これにより、磁気抵抗効果素子10内の反磁界が小さくでき、感度が上がりやすくなる。そのため少ない消費電流でも高い出力が得られる。また、(2)式を満足していることは、磁気抵抗効果素子10の幅方向の端部が、第1の電流線20aまたは第3の電流線20cに接近していることを意味する。これにより、磁気抵抗効果素子10に電流線20aおよび電流線20cによるフィードバック磁界を確実に印可することができる。

≦W (2)
なお、(1)式を満足する磁気抵抗効果素子10の長さWの形態は図3(b)に示す実施形態に限定されるものではなく複数の形態が可能である。
図4は、長さLと磁気抵抗効果素子10の長さWの関係を例示する断面図である。図4(a)は、W≦W+2dの場合を示し、図4(b)は、W≧W+2dの場合を示し、図4(c)はW=Lの場合を示し、図4(d)はW>Lの場合を示す。
図4(a)は、図3(b)の実施形態と同じであり、幅方向の位置において、磁気抵抗効果素子10aの端部(両方の端部)は、第1の電流線20aと第2の電流線20bとの間および第2の電流線20bと第3の電流線20cとの間のどちらかに位置している。
図4(b)の場合、幅方向の位置において、磁気抵抗効果素子10aの端部(両方の端部)は、第1の電流線20aおよび第3の電流線20cのどちらかと重なる。
また、図4(b)の実施形態は、W=2Wである場合を含み得る。
図4(c)の場合、幅方向の位置において、磁気抵抗効果素子10aの端部(両方の端部)は、第1の電流線20aの外側端部(図4(c)では左側端部)および第3の電流線20cの外側端部(図4(c)では右側端部)のどちらかと一致する。
図4(d)の場合、幅方向の位置において、磁気抵抗効果素子10aの端部(両方の端部)は、第1の電流線20aの外側端部(図4(d)では左側端部)および第3の電流線20cの外側端部(図4(d)では右側端部)のどちらかよりも外側となっている。
図3に示す実施形態では、さらに磁気抵抗効果素子(第2の磁気抵抗効果素子)10bが絶縁層12bを介して電流線20dの下部にその延在方向が電流線20dの延在方向と平行になるように配置されている。この場合、第1の電流線が電流線20cであり、第2の電流線が電流線20dであり、第3の電流線が電流線20eであり、(1)式を満足している。
さらに磁気抵抗効果素子(第3の磁気抵抗効果素子)10cが絶縁層12cを介して電流線20fの下部に、その延在方向が電流線20fの延在方向と平行になるように配置されている。この場合、第1の電流線が電流線20eであり、第2の電流線が電流線20fであり、第3の電流線が電流線20gであり、(1)式を満足している。
また、磁気抵抗効果素子(第4の磁気抵抗効果素子)10dが絶縁層12dを介して電流線20hの下部に、その延在方向が電流線20hの延在方向と平行になるように配置されている。この場合、第1の電流線が電流線20gであり、第2の電流線が電流線20hであり、第3の電流線が電流線20iであり、(1)式を満足している。
さらにまた、磁気抵抗効果素子(第5の磁気抵抗効果素子)10eが絶縁層12eを介して電流線20jの下部に、その延在方向が電流線20jの延在方向と平行になるように配置されている。この場合、第1の電流線が電流線20iであり、第2の電流線が電流線20jであり、第3の電流線が電流線20kであり、(1)式を満足している。
図3に示す実施形態では、例えば電流線20cは、磁気抵抗効果素子10aが配置されている電流線20bを第2の電流線とする場合の第3の電流線であるとともに、その下部に磁気抵抗効果素子10bが配置されている電流線20dを第2の電流線とする場合の第1の電流線でもある(電流線20e、20g、20iも同様)。このように、1本の電流線を第1〜第3の電流線のうちの2つ役割を兼用させてよい。
また、例えば電流線20bと電流線20dの間、電流線20dと電流線20fとの間、電流線20fと電流線20hの間、および電流線20hと電流線20jの間に、それぞれ、その下部に磁気抵抗効果素子が配置されていない電流線を2本以上配置する等により、電流線が第1〜第3の電流線のいずれか1つとしてのみ機能するようにしてもよい。
また、複数の磁気抵抗効果素子10を配置する形態は、図3の形態に限定されるものではない。図5は複数の磁気抵抗効果素子10を配置する形態を例示する上面図である。
図5(a)は、図3と同じ形態であり、順に並ぶ電流線20a〜20dの1つおきにその下部に磁気抵抗効果素子10を配置している。
図5(b)では、隣り合う電流線20bと電流線20cの両方に磁気抵抗効果素子10を配置している。この場合、磁気抵抗効果素子10aにとっては電流線20bが第2の電流線であり、電流線20cが第3の電流線であり、磁気抵抗効果素子10bにとっては電流線20cが第2の電流線であり、電流線20bが第1の電流線である。
図5(c)では、1本の電流線の下部に複数の磁気抵抗効果素子10(図5(c)では磁気抵抗効果素子10a、10bの2つ)が配置されている。
図5に示したいずれの形態も(1)式を満足させることが可能である。
図3に示す電流線20(電流線20a〜20k)は、上述したように、同じ幅Wを有し、等間隔dで配置されている。形成されるフィードバック磁界を均一にできることからこの形態が好ましい。しかし、これに限定されるものではない。(1)式を満足する限りは、第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線の幅方向の長さのうち少なくとも1つが他と異なっていてもよい。また、幅方向において第1の電流線と第2の電流線との間の距離と、第2の電流線と第3の電流線との間の距離が異なっていてもよい。
また、図3に示すように、電流線20bの幅方向(X方向)の中心(図3(a)で電流線20bを通る一点鎖線36および図3(b)で電流線20bを通る一点鎖線38)と磁気抵抗効果端子10aの幅方向(X方向)の中心とは一致している(すなわち、電流線20bを通る一点鎖線36、38は磁気抵抗効果素子10aの幅方向の中心線でもある)ことが好ましい。電流線20により生じたフィードバック磁界がより均一に磁気抵抗効果素子10aに印加されるからである。
同様に、電流線20d、電流線20f、電流線20hおよび電流線20jの幅方向の中心は、それぞれ、磁気抵抗効果素子10b、磁気抵抗効果素子10c、磁気抵抗効果素子10dおよび磁気抵抗効果素子10eの幅方向の中心と一致している。
1−2.シミュレーション結果
次に、本発明の効果をより明確にするために行ったシミュレーションの結果を説明する。
[電流線の個数の影響]
図6は、電流線の個数の影響を調べるために用いたモデルを示す図であり、図6(a)のモデルでは1本の電流線20とその下に絶縁層12(不図示)を介して配置されている1つの磁気抵抗効果素子10とを有しており、図6(b)のモデルでは、図6(a)のモデルの構成に加えて、その下部に磁気抵抗効果素子10が配置されている電流線20の両隣に、その下に磁気抵抗効果素子が配置されていない電流線20をそれぞれ1本ずつ配置し、図6(c)のモデルでは、図6(a)のモデルの構成に加えて、その下部に磁気抵抗効果素子10が配置されている電流線20の両隣に、その下に磁気抵抗効果素子が配置されていない電流線20をそれぞれ2本ずつ配置している。
すなわち、図6(a)のモデルでは電流線20が合計1本、図6(b)のモデルでは電流線20が合計3本、図6(c)のモデルでは電流線20が合計5本配置されている。
シミュレーションは、電流線20を銅より成る幅(X方向長さ)4μm、厚さ(Z方向の長さ)0.8μmの断面が長方形形状の導体とし、電流線20のそれぞれには10mAの電流を流すこととした。また隣り合う電流線20同士の距離(隙間)は4μmとした。
絶縁層12は、厚さ1μmとした。
磁気抵抗効果素子10は、SVGMR素子を想定した。通常SVGMR素子は、スピンの方向を固定した、例えばCoFe層等を含む1または複数の層から成る固定層と、外部磁界により容易にスピンの向きが変わる、例えばNiFe層等から成るフリー層とを有するが、単純化のため、磁気抵抗効果素子10は、飽和磁束密度Bsが1.4T、長さ100μm、幅10μm、厚さ20nmのNiFeの単層膜としてシミュレーションを行った。
これらのモデルおよびパラメータを用い、シミュレーションは株式会社JSOL社製の磁界解析ソフトJ−MAGを用いて行った。
図7はシミュレーション結果を示すグラフである。
なお、図7のグラフの横軸「X方向位置」は、磁気抵抗効果素子10の幅方向の位置を示し、0μmが磁気抵抗効果素子10の幅方向の中心であり、幅方向の中心からの距離をX方向を正、−X方向を負で示している。
図7から判るように、電流線20が1本の場合と比べて、電流線20が3本となることで磁気抵抗効果素子10内の磁束密度が顕著に増加する。一方、電流線20が3本と5本の場合では、5本の場合の方が磁気抵抗効果素子10内の磁束密度は大きいが、その差は小さい。
[磁気抵抗効果素子の個数の影響]
図8は、磁気抵抗効果素子の個数の影響を調べるために用いたモデルを示す図であり、いずれのモデルも図3と同じ11本の電流線20を有しているが、図8(a)のモデルでは、磁気抵抗効果素子10は真ん中(図で上から6本目)の電流線20の下に絶縁層12(不図示)を介して1つ配置されているだけであり、図8(b)のモデルでは、磁気抵抗効果素子10は、図で上から4本目、6本目および8本目の電流線20の下に絶縁層12を介して合計3つ配置されており、図8(c)のモデルは図3に示した磁気センサ100と同じ構成を有しており、従って合計5つの磁気抵抗効果素子10が配置されている。
このようなモデルを用いて、上述の[電流線の個数の影響]で示したのと同じ条件でシミュレーションを行った。
図9はシミュレーション結果である。図9のグラフの横軸「X方向位置」は、それぞれのモデルにおいて幅方向の真ん中の磁気抵抗効果素子10(図8(a)では唯一図示されている磁気抵抗効果素子10、図8(b)では3つ図示されている磁気抵抗効果素子10のうち、紙面の上から2つ目の磁気抵抗効果素子10、図8(c)では5つ図示されている磁気抵抗効果素子10のうち、紙面の上から3つ目の磁気抵抗効果素子10)内での幅方向の位置を示し、0μmが当該磁気抵抗効果素子10の幅方向の中心であり、幅方向の中心からの距離を、X方向を正、−X方向を負で示している。
図9から判るように、磁気抵抗効果素子10を複数配置することにより、磁気抵抗効果素子10内の磁束密度は顕著に増加する。一方、磁気抵抗効果素子10が3個と5個の場合では、磁気抵抗効果素子10内の磁束密度の大きさに大きな違いは認められない。
次にL/Wと磁気抵抗効果素子に印加される磁界(磁束密度)との関係をシミュレーションした結果を示す。
[L/Wと磁気抵抗効果素子に印加される磁界(磁束密度)との関係]
図3(b)に示す構成の一部である、電流線(第1の電流線)20a、電流線(第2の電流線)20bおよび電流線(第3の電流線)20cと、絶縁層12aを介して電流線20bの下部に配置されている磁気抵抗効果素子10aとから成る構成を用いてシミュレーションを行った。
電流線20a、20b、20cは、それぞれ幅Wを有し、隣り合う電流線との距離(隙間)はdとなっている。従って、ここで、電流線20a〜20cの幅(合計:3×W)と、電流線20aと電流線20bとの間の距離dと、電流線20bと電流線20cとの間の距離dとの合計3W+2dが長さLである。
磁気抵抗効果素子10aは幅Wを有している。
長さLの幅Wに対する比率であるL/Wを変化させた場合の磁気抵抗効果素子10a内の磁束密度をシミュレーションにより求めた。Wを2μm〜10μmまで変化させ、Wを5μm〜20μmまで変化させ、dを2μm〜10μmまで変化させることによりL/Wを変化させた。シミュレーションのその他の条件は上述の[電流線の個数の影響]で示したのと同じ条件である。
図10はシミュレーション結果を示す。グラフ上の各点は計算値であり、曲線はこれらのグラフ上の点(計算値)から求めた累乗近似曲線である。
図10から、L/Wが5以下であると磁気抵抗効果素子内の磁束密度を0.15(T)以上と十分に大きな値とできることが判る。特に、L/Wが3以下であると、磁気抵抗効果素子内の磁束密度が0.26以上と顕著に大きなフィードバック磁界を与えることできることが判る。
図11は図10と別のシミュレーション結果を示すグラフである。
図10から、L/Wが5以下であると、フィードバック電流による磁気抵抗効果素子内の磁束密度が0.15(T)以上になる。図10はフィードバック電流10mAの結果であるため、測定対象の外部磁界(例えば、測定対象の電流により誘起される外部磁界)印加による磁気抵抗効果素子内の磁束密度が0.15(T)であればフィードバック電流10mAでキャンセルでき磁気平衡状態にできる。
図11(a)は、幅Wが5μmの磁気抵抗効果素子10に幅方向に平行な外部磁界が印加された場合の磁気抵抗効果素子10内の磁束密度を示す。50Oeの外部磁界で該磁束密度が約0.6T、同じく20Oeの測定対象磁界で該磁束密度が約0.2Tとなっていることがわかる。図10はフィードバック電流10mAの結果であるため、約13mAのフィードバック電流で20Oeの測定対象磁界をキャンセルできることがわかる。また、例え50Oeの外乱磁界が印加されてもリセット電流39mAを瞬間的に印加すれば磁気抵抗効果素子10を磁気的に初期状態にすることができることも判る。これらの消費電流はいずれも従来型の磁気センサよりも明らかに低い消費電流である。従来型の磁気平衡型電流センサの1つは、上述したように、測定対象の電流線がC型のコア内に誘導磁界を発生させ、その誘導磁界をキャンセルするようにフィードバック電流を巻線に流し、その電流値、またはそれに比例した電圧値を測定することにより測定対象電流を測定するものである。測定電流線の巻線数N1をフィードバック巻線の巻線数N2で割り、測定電流値Iをかけた数値、I×(N1/N2)がフィードバックに必要な消費電流値になる。センサ自体の大きさがコンパクトであることが要求され(たとえば車載のため)、電流線の許容電流値による制限などからN2を増やすことには限界があり、結果として消費電流は大きくなってしまう。
ここでL/W=5の例として、W=5μm、W=5μm、d=5μmなどW=W=dの条件を挙げることができる。
また、図11(b)は、電流線が1本の場合の磁気抵抗効果素子内の磁束密度、に対する、電流線が3本の場合の磁気抵抗効果素子内磁束密度の比率を増幅率とし、この増幅率とL/Wの関係を示すグラフである。磁気抵抗効果素子の幅方向長さWは5μmとした。図11(b)より、L/Wが5以下になると顕著に大きなフィードバック磁界を与えることできることが判る。即ち、Wが5μmの場合、Lは25μm以下であることが好ましい。
なお、本発明において、電流線20の厚さは、0.4μm〜5μm、幅Wは2μm〜10μm、隣り合う電流線20の距離(隙間)は2μm〜10μmであることが好ましい。電流線20は、例えば銅、銀またはアルミニウムのような電気伝導性に優れた材料により形成される。
また、磁気抵抗効果素子10の幅Wは好ましくは4μm〜20μmである。磁気抵抗効果素子10の長さ(電流線20に沿った方向の長さ)は、絶縁耐圧を考慮すると500μm以上であることが好ましい。
以下に、本発明に係る他の実施形態について説明する。これらの実施形態において、特段の断りの無い部分の構成は、実施形態1と同じであってよい。また特に断りがない限り、同じ符号を有する要素は、異なる実施形態間であっても同じ構成を有してよい。
それぞれの実施形態を説明する前にこれらの実施形態の説明に用いる図との比較を容易にする目的で磁気センサ120について説明しておく。
図12は、実施形態1の変形例である磁気センサ120を示し、図12(a)は磁気センサ120の上面図であり、図12(b)は図12(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図12(c)は図12(b)の2c−2c断面を示す断面図である。
磁気センサ120では、コイル70の直線部に配置されている電流線20の数が9本であり、磁気抵抗効果素子10の数が4つである点が磁気センサ100と異なる。これ以外の構成は磁気センサ100と同じである。
2.実施形態2
図13は、本発明の実施形態2に係る磁気センサ130を示し、図13(a)は磁気センサ130の上面図であり、図13(b)は図13(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図13(c)は図13(b)の3c−3c断面を示す断面図である。
磁気センサ130は、電流線20の上部にヨーク層16を有する点が実施形態1に係る磁気センサ120と異なる。
ヨーク層16は、その下部に磁気抵抗効果素子10が配置されている1つの電流線20と、この電流線20の両隣に配置されている電流線2つを含む、3つの電流線(すなわち、第1〜第3の電流線)の組合せを少なくとも1組を覆うように電流線20の上に配置されている。好ましくは、2組以上、より好ましくは図13に示すように、全て組の電流線20(図13では、4つの電流線がその下部に磁気抵抗効果素子10が配置されており、その電流線20それぞれの両隣に配置された電流線20が全部で5本あり、合計9つの電流線20が示されている)を覆うようにヨーク層16が電流線20の上(上部)に設けられている。
なお、図13(b)、(c)に示す実施形態では最も外側に位置する2つの電流線20(図13(b)において一番上の電流線20と一番下の電流線20)は、幅方向(X方向)の一部しかヨーク層16により覆われていないが、このように下部に磁気抵抗効果素子が配置されていない電流線20については幅方向について一部を覆うだけでもよい。
また、ヨーク層16と電流線20との間の絶縁を確実に行うために、図13(c)に示すように、ヨーク層16と電流線20との間に絶縁層12を形成してよい。
なお、ヨーク層16等のヨーク層は、既知の任意の軟磁性材料により構成してよく、好適な軟磁性材料の例としてパーマロイ(Ni−Fe合金)を挙げることができる。ヨーク層は、例えば、軟磁性材料をスパッタまたはめっきすることにより構成できる。
このようなヨーク層16を電流線20の上に配置することにより、電流線20の周りに形成されるフィードバック磁界のうち、電流線20の上を通る磁界(すなわち、電流線20を挟んで磁気抵抗効果素子10がある側と反対側を通る磁界)がヨーク層16を通ることで当該部分の磁束密度が大きくなり、電流線20の下側に位置する磁気抵抗効果素子10とともに磁気回路が高効率に形成されることから、同じ大きさの電流を電流線20に流した場合、より多くのフィードバック磁界は磁気抵抗効果素子10に印加されると考えられる。
ヨーク層16は、好ましくは0.2μm以上の厚さを有する。また、ヨーク層は、図13に示すように、平面視した場合に、長さ方向について磁気抵抗効果素子10を覆うことができる長さ(Y方向長さ)を有することが好ましい。
また、図13(c)に示すように電流線20とヨーク層16との間に絶縁層12を形成しヨーク層が導伝性である場合、絶縁層12の厚さは1μm以上であることが好ましい。
[シミュレーション結果]
次に、本実施形態の効果をより明確にするために行ったシミュレーションの結果を説明する。
図12に示す構成を有する磁気センサ120と図13に示す構成を有する磁気センサ130をモデルとしてシミュレーションを行った。
シミュレーションは、電流線20を銅より成る幅(X方向長さ)4μm、厚さ(Z方向長さ)1μmの断面が長方形形状の導体とした。また隣り合う電流線20の間の距離(隙間)は4μmとした。
電流線20と磁気抵抗効果素子10との間に配置した絶縁層12は、長さ(Y方向長さ)100μm、幅4μm、厚さ1μmとした。
磁気抵抗効果素子10は、SVGMR素子を想定した。通常SVGMR素子は、スピンの方向を固定した、例えばCoFe層等を含む1または複数の層から成る固定層と、外部磁界により容易にスピンの向きが変わる、例えばNiFe層等から成るフリー層とを有するが、単純化のため、磁気抵抗効果素子10は、飽和磁束密度Bsが1.4T、総磁化量28、長さ100μm、幅10μm、厚さ20nmのNiFeの単層膜とした。
さらに、磁気センサ130については長さ(Y方向)100μm、幅(X方向)10μm、厚さ0.2μmのヨーク層16を図13に示すように配置した。
電流線20とヨーク層16との間に配置した絶縁層12は、長さ100μm、幅4μm、厚さ1μmとした。
これらのモデルおよびパラメータを用い、シミュレーションは上述の磁界解析ソフトJ−MAGを用いて行った。
図14はシミュレーション結果を示すグラフである。
図14のグラフの横軸は電流線に流す電流(フィードバック電流)の大きさを示し、縦軸は磁気抵抗効果素子10に印加される磁界(磁束密度)の大きさを示す。図14では、磁界の大きさをマイナスで示しているが絶対値が大きいほどより大きな磁界が印加されることを示す。
図14の結果より、同じ電流を流した場合、ヨーク層16を有する磁気センサ130は、軟磁性材料16を有しない磁気センサ120と比べて、より大きなフィードバック磁界を磁気抵抗効果素子10に印加できることが判る。
3.実施形態3
図15は、本発明の実施形態3に係る磁気センサ140を示し、図15(a)は磁気センサ140の上面図であり、図15(b)は図15(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図15(c)は図15(b)の4c−4c断面を示す断面図である。
磁気センサ140は、コイル70が2層構造を有することにより、図15(c)に示すように、高さ方向(Z方向)に第1の電流線20Aとその上に絶縁層12を介して配置されている第2の電流線20Bの2層になっている点が実施形態1に係る磁気センサ120と異なる。
すなわち、本実施形態においては電流線20は、絶縁層12を介して積層された第1の電流線20Aと第2の電流線20Bとから成る。
磁気センサ140では、第1の電流線20Aおよび磁気抵抗効果素子10は磁気センサ120と同じ構成を有している。そして、それぞれの第1の電流線20Aの上に絶縁層12を介して第2の電流線20Bが配置されている。
このように、電流線を2層にすることにより、電流線20Aと電流線20Bの両方で形成されたフィードバック磁界が磁気抵抗効果素子10に印加されることから、同じ電流値でより多くのフィードバック磁界を磁気抵抗効果素子10に印加できる。
第1の電流線20Aおよび第2の電流線20Bは、その寸法、構成する材料等は電流線20と同じであってよい。
好ましい実施形態においては、図15(a)に示すように、第1の電流線20Aにより構成されるコイル70の第1層と第2の電流線20Bにより構成されるコイル70Bの第2層とは上面視した場合一致する。また、好ましくはコイル70の第1層とコイル70の第2層等は直列に接続されており、第1の電流線20Aと第2の電流線20Bとには同じ大きさの電流が流れる。
またフィードバック電流を流す電流線を3層以上(高さ方向に3層以上)形成してもよい。
[シミュレーション結果]
次に、本実施形態の効果をより明確にするために行ったシミュレーションの結果を説明する。
図15に示す構成を有する磁気センサ140をモデルとしてシミュレーションを行った。
シミュレーションは、第1の電流線20Aを銅より成る幅(X方向長さ)4μm、厚さ(Z方向長さ)1μmの断面が長方形形状の導体とした。また隣り合う電流線20Aの間の距離(隙間)は4μmとした。
第1の電流線20Aと磁気抵抗効果素子10との間に配置した絶縁層12は、長さ(Y方向長さ)100μm、幅4μm、厚さ1μmとした。
第2の電流線20Bも銅より成る幅4μm、厚さ1μmの断面が長方形形状の導体とした。また隣り合う電流線20Bの間の距離(隙間)は4μmとした。
第1の電流線20Aと第2の電流線20Bとの間に配置した絶縁層12は、長さ100μm、幅4μm、厚さ1μmとした。
これ以外の条件は、実施形態2に示した磁気センサ120のシミュレーション条件と同じにした。
図16はシミュレーション結果を示すグラフである。
図16のグラフの横軸は第1の電流線20Aと第2の電流線20Bとに流す電流(フィードバック電流)の大きさを示し、縦軸は磁気抵抗効果素子10に印加される磁界(磁束密度)の大きさを示す。
図16には、実施形態2で示した磁気センサ120のシミュレーション結果を再度示した。
図16では、磁界の大きさをマイナスで示しているが絶対値が大きいほどより大きな磁界が印加されることを示す。
図16の結果より、同じ電流を流した場合、電流線が2層構造となっている磁気センサ140は、電流線が1層構造である磁気センサ120と比べて磁気抵抗効果素子10により大きなフィードバック磁界が印加されることが判る。
4.実施形態4
図17は、本発明の実施形態4に係る磁気センサ150を示し、図17(a)は磁気センサ150の上面図であり、図17(b)は図17(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図17(c)は図17(b)の5c−5c断面を示す断面図である。
磁気センサ150は、電流線20の上に絶縁層12を介してバイアス磁界印加用電流線22を有している点が実施形態1に係る磁気センサ120と異なる。
磁気抵抗効果素子10として、例えばSVGMR素子を用いる場合、外部磁化によってスピンの向きが変わるフリー層は、より高い測定精度を得るために、バイアス磁界を印加し磁区を揃えておくことが好ましい。このため、本実施形態に係る磁気センサでは電流線20に加えて、磁気抵抗効果素子10にバイアス磁界を印加するためのバイアス磁界印加用電流線22を有する。
バイアス磁界印加用電流線22は、磁気抵抗効果素子10の延在方向(Y方向)に垂直な方向(すなわち電流線20の延在方向に垂直な方向)に延在している。
磁気抵抗効果素子10の全長に亘ってバイアス磁界を印加できるように、バイアス磁界印加用電流線22は、図17に示すように、磁気抵抗効果素子10の延在方向に亘って、平行に複数配置されていることが好ましい。図17の実施形態では11本配置されている。
バイアス磁界印加用電流線22は、平面コイル72の一部分であることが好ましい。平面コイル72の両端に電圧を印加することで、複数のバイアス磁界印加用電流線22に電流を流すことができるからである。
なおバイアス磁界印加用電流線22の寸法および構成材料は電流線20と同じであってよい。
図18は、実施形態4の変形例に係る磁気センサ160を示し、図18(a)は磁気センサ160の上面図であり、図18(b)は図18(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図18(c)は図18(b)の6c−6c断面を示す断面図である。
磁気センサ160は、磁気抵抗効果素子10と電流線20との間に絶縁層12を介して(磁気抵抗効果素子との間および電流線20との間の両方に絶縁層12が配置されてよい)バイアス磁界印加用電流線22を有している点が実施形態1に係る磁気センサ120と異なる。その他の磁気センサ160の構成は磁気センサ150の構成とおなじでよい。
すなわち、磁気センサ150ではバイアス磁界印加用電流線22よりも電流線20の方が磁気抵抗効果素子10に近い位置に配置され、磁気センサ160では電流線20よりもバイアス磁界印加用電流線22の方が磁気抵抗効果素子10に近い位置に配置されている。
被測定磁界範囲を大きくしたい場合つまりフィードバック磁界を大きくしたい場合は、磁気センサ150の配置の方が好ましく、より高精度な測定が必要な場合は、磁気センサ160の配置の方が好ましい。
5.実施形態5
図19は、本発明の実施形態5に係る磁気センサ170を示し、図19(a)は磁気センサ170の上面図であり、図19(b)は図19(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図19(c)は図19(b)の7c−7c断面を示す断面図である。
磁気センサ170は、上述の磁気センサ130において、電流線20が、上述の磁気センサ140に示した第1の電流線20Aと第2の電流線20Bとから成る2層構造に変更された構成を有している。
6.実施形態6
図20は、本発明の実施形態6に係る磁気センサ180を示し、図20(a)は磁気センサ180の上面図であり、図20(b)は図20(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図20(c)は図20(b)の8c−8c断面を示す断面図である。
磁気センサ180は、上述の磁気センサ150において、バイアス磁界印加用電流線の上に、絶縁層12を介して、上述の磁気センサ130に示したヨーク層16を設けた構成を有している。
図21は、実施形態6の変形例に係る磁気センサ190を示し、図21(a)は磁気センサ190の上面図であり、図21(b)は図21(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図21(c)は図21(b)の9c−9c断面を示す断面図である。
磁気センサ190は、上述の磁気センサ160において、電流線20の上に、絶縁層12を介して、上述の磁気センサ130に示したヨーク層16を設けた構成を有している。
7.実施形態7
図22は、本発明の実施形態7に係る磁気センサ200を示し、図22(a)は磁気センサ200の上面図であり、図22(b)は図22(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図22(c)は図22(b)の10c−10c断面を示す断面図である。
磁気センサ200は、上述の磁気センサ140において、第2の電流線20Bの上に、絶縁層12を介して、上述の磁気センサ150に示したバイアス磁界印加用電流線22を設けた構成を有している。
図23は、実施形態7の変形例に係る磁気センサ210を示し、図23(a)は磁気センサ210の上面図であり、図23(b)は図23(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図23(c)は図23(b)の11c−11c断面を示す断面図である。
磁気センサ210は、上述の磁気センサ140において、磁気抵抗効果素子10と第1の電流線20Aとの間に絶縁層12を介して(磁気抵抗効果素子10との間および電流線20との間の両方に絶縁層12が配置されてよい)、上述の磁気センサ160に示したバイアス磁界印加用電流線22を設けた構成を有している。
8.実施形態8
図24は、本発明の実施形態8に係る磁気センサ220を示し、図24(a)は磁気センサ220の上面図であり、図24(b)は図24(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図24(c)は図24(b)の12c−12c断面を示す断面図である。
磁気センサ220は、上述の磁気センサ200において、バイアス磁界印加用電流線22の上に、絶縁層12を介して、上述の磁気センサ130に示したヨーク層16を設けた構成を有している。
図25は、実施形態8の変形例に係る磁気センサ230を示し、図25(a)は磁気センサ230の上面図であり、図25(b)は図25(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図25(c)は図25(b)の13c−13c断面を示す断面図である。
磁気センサ230は、上述の磁気センサ210において第2の電流線20Bの上に、絶縁層12を介して、上述の磁気センサ130に示したヨーク層16を設けた構成を有している。
9.実施形態9
図26は本発明の実施形態9に係る磁気センサ240を示す平面図である。
磁気センサ240では、その下部に磁気抵抗効果素子10が配置された第2の電流線20と、この電流線20の両隣に配置された第1の電流線(第2の電流線からX方向に位置)と第3の電流線(第2の電流線から−X方向に位置)に加えて、第1の電流線よりも外側(X方向)に位置し、その下部にヨーク層14を備えた電流線(第4の電流線)20と、第3の電流線よりも外側(−X方向)に位置し、その下部にヨーク層14を備えた電流線(第5の電流線)20とを有する。
第4の電流線20および第5の電流線20は、第1の電流線20と平行に延在している(すなわち第2および第3の電流線とも平行に延在している。)
このように第4の電流線、第5の電流線およびヨーク層を配置することにより、電流線の作る磁界がヨーク層と磁気抵抗効果素子により磁気回路を形成するため、同じ電流でより高い磁界を磁気抵抗効果素子10に印加できる。
第4の電流線および第5の電流線は、第1〜第3の電流線と直列に電気的に接続されていることが好ましい。
またヨーク層14は、軟磁性材料を含んで成り、第1〜第5の電流線20および磁気抵抗効果素子10と電気的に接続されていない。
ヨーク層14として、例えばパーマロイ等の合金膜を形成してよい。また、軟磁性材料層を含む多層膜であってもよい。このような多層膜のヨーク層14の1つの形態として、電気的に接続されていない磁気抵抗効果素子(ダミーの磁気抵抗効果素子)を形成することを例示できる(例えば、図26において、ヨーク層14をダミーの磁気抵抗効果素子としてよい)。
さらに、例えば、図3に示す磁気センサにおいて、磁気抵抗効果素子10a、10b、10d、10eを電気的に接続せず(磁気抵抗効果素子として用いず)ヨーク層14として用い、磁気抵抗効果素子としては磁気抵抗効果素子10cのみを用いてもよい。
また、この第4の電流線、第5の電流線およびヨーク層を用いる構成を上述した実施形態1〜8の1以上の構成と組み合わせてもよい。
なお、以上に示した本発明に係る磁気センサ100、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240は、例えばスパッタリング、フォトリソグラフィー、エッチング、メッキの様な既知のプロセスにより形成することができる。
なお、本発明の磁気センサは例えばコイル70の両端および磁気抵抗効果素子10を磁気センサ回路(フィードバック回路)に接続することで、磁気センサおよび/または電流センサとして利用できる。
磁気センサ回路は既知の任意の構成を有してよい。
図27は、磁気センサ回路(フィードバック回路)の例を示す概略回路図である。
図27に示す磁気センサ回路は、いわゆる磁気平衡型の回路であり、例えば電流センサとして利用できる。この磁気センサ回路は、磁気抵抗効果素子10(2つ以上の磁気抵抗効果素子10であってもよい)の一端側は直流の定電流源Iccまたは定電圧源Vccから電流の供給を受けるよう接続され、また、コンパレータ314の負極(−)端子に接続される。また、磁気抵抗効果素子10の他端側は固定抵抗を介して共通端子(GND)に接続される。磁気抵抗効果素子10が、固定層が反対向きの2種類の場合は、上記固定抵抗部分が2種類のうちのひとつとなる。なお、コンパレータ314の正極(+)端子は、基準電源315を介して共通端子(GND)に接続される。基準電源315の出力電位は、磁界のない場所における磁気抵抗効果素子10の電位とする。
このコンパレータ314の出力は、コイル313の一端側に、波形整形部341とローパスフィルタ(LPF)342とを介して接続され、また、出力端子OUTに接続される。さらにコイル313(これがフィードバックコイル20となる)の他端側は固定抵抗器316を介して共通端子(GND)に接続される。
図27に示す回路を備えた磁気センサは、磁気抵抗効果素子10が出力する電圧信号を、コンパレータ314、波形整形部341及びLPF342を通じて得る。このLPF342を介して得られた出力は、基準電源の電位と磁気抵抗効果素子10の出力する電圧信号の電位との差に比例する電圧信号となる。
ここで、この磁気センサを被測定電流の流れる導体(例えばバス・バー)の近傍に配すると、この被測定電流により生じる誘導磁界により磁気抵抗効果素子10の抵抗値が変化する。すると、その出力電位が磁界のないときの電位(既に述べたように基準電源の電位はこの電位に等しくしておく)からずれるので(オフセット)、コンパレータ314、波形整形部341及びLPF342を通じて得られる出力は、この電位のずれ量に応じた大きさの電圧信号となる。この電圧信号が被測定電流(バス・バー内を流れる電流)により生じる誘導磁界の強さを表す。
この電圧信号はコイル313の一端側に供給され、コイル313に電流が流れることにより、フィードバック磁界(キャンセル磁界)を生じる。そしてこのキャンセル磁界による磁束が、被測定電流から生じる誘導磁界とともに、磁気抵抗効果素子10に印加される。そして磁気抵抗効果素子10を通る磁束がゼロとなるとき(磁気抵抗効果素子10の出力電圧が基準電位315と同じとなるとき)のコイル313に供給した電流量に比例した電圧信号Vを固定抵抗器316の両端電圧として取り出す(OUT)。すると、この電圧信号Vが、被測定電流(上記の例ではバス・バー内を流れる電流)の電流量に比例した出力信号となる。
図27の「低電圧の場合(2)」に示すように、2つの磁気抵抗効果素子10をその極性が反対(すなわち、磁気抵抗効果素子10の固定層の磁化方向が反対)となるように配置し、ハーフブリッジ回路を構成することでフィードバックコイル全体のサイズ(従って、磁気センサ全体のサイズ)を小さく構成でき、抵抗も小さくできる。また、検出信号が2つ重畳されることになり、出力が向上する。
しかし、2つ以上の磁気抵抗効果素子10を電気的に接続して、ブリッジ回路を形成する構成はこれに限定されるものでなく、既知の任意の構成を用いてよい。
図28は、4つの磁気抵抗効果素子10を用いてフルブリッジ回路を構成した例を示す概略回路図である。
図28に示すように、1つの磁気センサに、4つの磁気抵抗効果素子10を配置して、フルブリッジの構成とすることで、磁気抵抗効果素子10がコモンモードノイズなどの電圧変化をキャンセルして、測定精度が向上する。
その場合に磁気抵抗効果素子10をフィードバックコイルの1つの電流線に、当該電流線の電流が流れる方向に沿って2つ配置することで、1つの電流線に1つの磁気抵抗効果素子10を配置した場合と比べ、フィードバックコイルの巻数を少なくできる。この結果、フィードバックコイルの長さを短くでき、フィードバックコイルの抵抗が下がるため、フィードバック電圧を下げる事ができ、低電圧で動作可能になる。
さらに、その感磁軸の向きを考慮して磁気抵抗効果素子10を配置することで磁気的なノイズのキャンセルも期待できる。例えば2つのハーフブリッジでフルブリッジ回路を構成した場合であれば、同じ電流線から発生する誘導磁界の向きが反対になる位置に、ハーフブリッジをそれぞれ配置することで、均一な外部磁界によるノイズはキャンセルされる。
なお、フルブリッジ回路は、上述のように、4つまたは4つ以上の磁気抵抗効果素子10を用いて構成する以外に、例えば3つの磁気抵抗効果素子10を用いて構成してもよい。
次に、上述の実施形態4、7および8に係る、フィードバックコイルおよびバイアスコイルの構成を有する実施例サンプルを作製し、その消費電力1mAあたりの検出した磁界の強さである検出効率により評価した。
詳細を以下に示す。
表1は、作製したサンプルの詳細および得られた検出効率の結果を示す。
Figure 2014148437
「FB」はフィードバックコイルを意味し、「Bias」はバイアスコイルを意味し、「NiFe」はヨーク層を意味する。
表1には、各サンプルの対応する実施形態を示している。但し、これは最も近い実施形態を示すものであって、表1に記載した実施形態以外の実施形態の構成要件を満足しないことを意味するものではないことに留意されたい。
また、それぞれのサンプルと同じ構成を示す図、より具体的な、フィードバックコイルと、バイアスコイルと、ヨーク層(配置された場合のみ)の積層順を示す図を「図」欄に記載した。
なお、「図」欄では、フィードバックコイルと、バイアスコイルと、ヨーク層(配置された場合のみ)のうち、最も下側(磁気抵抗効果素子10に近い側)に位置するものを左に記載し、積層したフィードバックコイルと、バイアスコイルと、ヨーク層とを積層順左から右に記載している。
図29は、実施例サンプル1の断面を示す断面図である。図29の断面は、図22cに相当する断面、すなわち図22bの10c−10c断面に相当する断面である。
図29を用いて、実施例サンプルの詳細を説明する。以下に説明する寸法はいずれも設計値(狙い値)であり、製造上の精度の問題から、実際の寸法は、本発明の効果を確認するのに問題のない範囲でこの設計値から若干ずれている可能性があることに留意されたい。
いずれのサンプルも非磁性であるシリコンから成る基板40上に形成した。具体的には、基板40の表面を酸化して形成したSiOの絶縁層12の上に2つの磁気抵抗効果素子10を配置した。用いた磁気抵抗効果素子10はGMR感磁膜(SVGMR感磁膜)を有する、SVGMR素子である。なお、図29から判るように、2つの磁気抵抗効果素子10のうちの1つ(図29の左側)は、上述のSiOの絶縁層12の上に更に厚さ0.03μmの絶縁層12を形成した後、この厚さ0.03μmの絶縁層12上に形成した。磁気抵抗効果素子10のGMR感磁膜の幅(X方向の長さ)Wは、それぞれL/Wが表1に記載した条件になるように適宜選択し、磁気抵抗効果素子10のGMR感磁膜の長さ(Y方向の長さ)は、全ての条件で電気抵抗が一定となるように幅に応じて長さを選択した。
2つの磁気抵抗効果素子10を覆うように、厚さ0.2μmの絶縁層12を形成した後、更に厚さ1.3μmの絶縁層12を形成した。
そして、さらにこの絶縁層12の上に表1の「構成」欄に示す順序で、フィードバックコイルおよびバイアスコイル、さらに表1に記載のある場合はヨーク層を設けた。
いずれの実施例サンプルでもフィードバックコイルは、7巻の平面コイルであり、図29に示す断面上に1つのフィードバックコイルについて7つの電流線20が形成された。
電流線20の幅Wは4μm(幅は、例えば、上面視における端部間の距離を計測することにより測定可能)であり、隣り合う電流線20の距離dは4μmであり、厚さは0.8μmであった。
従って、第1の電流線の外側から前記第3の電流線の外側までの長さLは20μmであった。
また、いずれの実施例サンプルでもバイアスコイルは、16巻の平面コイルであり、その電流線22が幅は4μmであり、隣り合う電流線22の距離は4μmであり、厚さは0.8μmであった。
フィードバックコイル、バイアスコイルおよび配線はAl−Cuをスパッタにより形成した。
また、ヨーク層を設ける場合は、幅52μm、長さ138μm、厚さ1μmのヨーク層をNi−Feをめっきにより形成した。
フィードバックコイル、バイアスコイル、ヨーク層の何れかを積層し、更に別のフィードバックコイル、バイアスコイル、ヨーク層の何れかする場合、その間に厚さ1.3μmの絶縁層12を設けた。また、フィードバックコイル、バイアスコイル、ヨーク層の何れかのうち最も上側に位置するものの上にも厚さ1.3μmの絶縁層12を設けた。
従って、図29に示すサンプル1の場合、1つ目のフィードバックコイルの電流線である第1の電流線20Aの上に厚さ1.3μmの絶縁層12が形成され、この絶縁層12の上に2つ目のフィードバックコイルの電流線である第2の電流線20Bが形成されている。そして、第2の電流線20Bの上に絶縁膜12が形成され、この絶縁層12の上にバイアスコイルの電流線22が形成されている。さらに、電流線22の上にも絶縁層12が形成されている。
なお、実施例サンプルで用いた絶縁層12は、SiO膜、Al膜、ハードベークレジストの中から適宜選択して形成した。
このようにして作製した実施例サンプル1〜18のそれぞれについて、バイアス電流を流した状態で、磁界を印加した。磁界に対して線形に出力される範囲を動作範囲として、
フィードバックに必要な最大電流の測定を行った。得られた最大フィードバック電流(表1の最大FB電流)を表1に示す。
比較例サンプルとして、L/W≦5を満たさない条件のサンプルを作製し、実施例と比較した。最大フィードバック電流(表1の最大FB電流)を表1に示す。
消費電流の比較は動作範囲内のフィードバックに必要な電流量の検出効率によって比較した。より具体的には、以下の式を用いて動作範囲の半分の磁界の強さを最大フィードバック電流で除した値を検出効率として求めた。

検出効率=(動作範囲/2)/最大フィードバック電流

表1に示すように、比較例に対して、本発明の実施例ではフィードバック電流あたりの検出効率が大きくなっており、消費電流が小さくなっていることが確認できた。また、ヨーク層を設けることにより、さらに検出効率が高くなることもわかった。
10 磁気抵抗効果素子
12 絶縁層
14、16 ヨーク層
20 電流線
20A 第1の電流線
20B 第2の電流線
20C 第3の電流線
22 バイアス磁界印加用電流線
36、38 中心線
70、72 平面コイル
100、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240 磁気センサ

Claims (15)

  1. 幅方向に順に互いに平行に配置され、電気的に直列に接続されている第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線と、
    該第2の電流線の下部に配置され、該第2の電流線の延在する方向に沿って延在し、前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線を流れる電流により生じた誘導磁界により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子と、
    を有し、
    幅方向における、前記第1の電流線の外側から前記第3の電流線の外側までの長さLと前記磁気抵抗効果素子の幅方向の長さWとが下記(1)式を満足することを特徴とする磁気センサ。

    /W≦5 (1)
  2. 前記第2の電流線の幅方向の長さWと前記磁気抵抗効果素子の幅方向の長さWとが下記(2)式を満足することを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。

    ≦W (2)
  3. 前記磁気抵抗効果素子が複数配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサ。
  4. 前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線が、平面コイルの一部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  5. 前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線を覆うヨーク層が、該第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線の上に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  6. 前記前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線が、それぞれ、上下方向に2層以上形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  7. 前記の第2の電流線の延在する方向に垂直な方向に延在する複数のバイアス磁界印加用電流線であって、流れる電流により生じた誘導磁界により前記磁気抵抗効果素子にバイアス磁界を印加するバイアス磁界印加用電流線をさらに有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  8. 前記複数のバイアス磁界印加用電流線が、前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線よりも上部に配置されることを特徴とする請求項7に記載の磁気センサ。
  9. 前記複数のバイアス磁界印加用電流線が、前記第2の電流線と前記磁気抵抗効果素子との間に配置されることを特徴とする請求項7に記載の磁気センサ。
  10. 前記複数のバイアス磁界印加用電流線が、前記第1の電流線、第2の電流線および第3
    の電流線よりも下部に配置されることを特徴とする請求項7に記載の磁気センサ。
  11. 前記磁気抵抗効果素子が、スピンバルブ巨大磁気抵抗効果素子であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  12. 前記第1の電流線と平行に延在し、かつ前記第1の電流線よりも外側に配置された第4の電流線と、
    前記第3の電流線と平行に延在し、かつ前記第3の電流線よりも外側に配置された第5の電流線と、
    前記第4の電流線の下部に配置され、軟磁性材料を含んで成り、前記第1〜第5の電流線および前記磁気抵抗効果素子と電気的に接続されていない第1のヨーク層と、
    前記第5の電流線の下部に配置され、軟磁性材料を含んで成り、前記第1〜第5の電流線および前記磁気抵抗効果素子と電気的に接続されていない第2のヨーク層と、
    を更に含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  13. 前記磁気抵抗効果素子が2つ以上配置され、該2つ以上の磁気抵抗効果素子が、ブリッジ回路を形成するように電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  14. 前記ブリッジ回路が、ハーフブリッジ回路であることを特徴とする請求項13に記載の磁気センサ。
  15. 前記ブリッジ回路が、フルブリッジ回路であることを特徴とする請求項13に記載の磁気センサ。
JP2015506770A 2013-03-18 2014-03-17 磁気センサ Expired - Fee Related JP6406245B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013055449 2013-03-18
JP2013055449 2013-03-18
PCT/JP2014/057152 WO2014148437A1 (ja) 2013-03-18 2014-03-17 磁気センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014148437A1 true JPWO2014148437A1 (ja) 2017-02-16
JP6406245B2 JP6406245B2 (ja) 2018-10-17

Family

ID=51580116

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015506770A Expired - Fee Related JP6406245B2 (ja) 2013-03-18 2014-03-17 磁気センサ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9964602B2 (ja)
EP (1) EP2977777B1 (ja)
JP (1) JP6406245B2 (ja)
CN (1) CN105143902B (ja)
WO (1) WO2014148437A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10545198B2 (en) 2014-11-18 2020-01-28 Hitachi Metals, Ltd. Magnetic sensor, manufacturing method thereof, and current detector using the same
CN104569870B (zh) * 2015-01-07 2017-07-21 江苏多维科技有限公司 一种单芯片具有校准/重置线圈的z轴线性磁电阻传感器
JP6526319B2 (ja) * 2016-03-30 2019-06-05 アルプスアルパイン株式会社 平衡式磁界検知装置
CN107479010B (zh) * 2016-06-07 2019-06-04 江苏多维科技有限公司 一种具有补偿线圈的磁电阻传感器
JP7049102B2 (ja) * 2016-12-07 2022-04-06 旭化成エレクトロニクス株式会社 電流センサ
WO2018143122A1 (ja) 2017-02-02 2018-08-09 アルプス電気株式会社 平衡式電流センサ
US10739165B2 (en) * 2017-07-05 2020-08-11 Analog Devices Global Magnetic field sensor
JP6644343B1 (ja) * 2019-08-09 2020-02-12 ビフレステック株式会社 ゼロフラックス型磁気センサ
CN110780243A (zh) * 2019-11-19 2020-02-11 中国电子科技集团公司第四十九研究所 用于水下导航的高灵敏度微型磁传感单元、含有该传感单元的传感器及传感单元的制备方法
JP7106591B2 (ja) * 2020-03-18 2022-07-26 Tdk株式会社 磁場検出装置および電流検出装置
CN112014001B (zh) * 2020-08-24 2022-06-10 歌尔微电子有限公司 微机电系统力学传感器、传感器单体及电子设备

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003202365A (ja) * 2001-10-29 2003-07-18 Yamaha Corp 磁気センサ
WO2010143666A1 (ja) * 2009-06-12 2010-12-16 アルプス・グリーンデバイス株式会社 磁気平衡式電流センサ
WO2011111493A1 (ja) * 2010-03-12 2011-09-15 アルプス・グリーンデバイス株式会社 電流センサ
JP2011196798A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Tdk Corp 電流センサ
WO2013018665A1 (ja) * 2011-08-01 2013-02-07 アルプス・グリーンデバイス株式会社 電流センサ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2052855B (en) * 1979-03-30 1983-05-18 Sony Corp Magnetoresistive transducers
US5390061A (en) * 1990-06-08 1995-02-14 Hitachi, Ltd. Multilayer magnetoresistance effect-type magnetic head
JP4105147B2 (ja) * 2004-12-06 2008-06-25 Tdk株式会社 電流センサ
CN103069282B (zh) 2010-08-23 2015-06-03 阿尔卑斯绿色器件株式会社 磁平衡式电流传感器
WO2013141124A1 (ja) * 2012-03-23 2013-09-26 日立金属株式会社 磁気センサデバイス

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003202365A (ja) * 2001-10-29 2003-07-18 Yamaha Corp 磁気センサ
WO2010143666A1 (ja) * 2009-06-12 2010-12-16 アルプス・グリーンデバイス株式会社 磁気平衡式電流センサ
WO2011111493A1 (ja) * 2010-03-12 2011-09-15 アルプス・グリーンデバイス株式会社 電流センサ
JP2011196798A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Tdk Corp 電流センサ
WO2013018665A1 (ja) * 2011-08-01 2013-02-07 アルプス・グリーンデバイス株式会社 電流センサ

Also Published As

Publication number Publication date
US9964602B2 (en) 2018-05-08
WO2014148437A1 (ja) 2014-09-25
CN105143902B (zh) 2018-01-23
EP2977777A4 (en) 2017-02-22
EP2977777A1 (en) 2016-01-27
JP6406245B2 (ja) 2018-10-17
EP2977777B1 (en) 2018-07-25
CN105143902A (zh) 2015-12-09
US20160274196A1 (en) 2016-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6406245B2 (ja) 磁気センサ
US8519704B2 (en) Magnetic-balance-system current sensor
JP4458149B2 (ja) 磁気カプラ
US8760158B2 (en) Current sensor
JP5411285B2 (ja) 磁気平衡式電流センサ
JP5888402B2 (ja) 磁気センサ素子
CN103069282B (zh) 磁平衡式电流传感器
US20130057273A1 (en) Current sensor
JP5234459B2 (ja) 電流センサ
WO2012053296A1 (ja) 電流センサ
JP2008203238A (ja) 電流検知デバイス
US20130057274A1 (en) Current sensor
US9146260B2 (en) Magnetic balance type current sensor
WO2015156260A1 (ja) 電流検知装置
WO2011111457A1 (ja) 磁気センサ及びそれを備えた磁気平衡式電流センサ
WO2020054112A1 (ja) 磁気センサおよび電流センサ
JP5509531B2 (ja) 磁気カプラ
JP5422890B2 (ja) 磁気カプラ
WO2015046206A1 (ja) 電流センサ
JP2012198085A (ja) 電流センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180821

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180903

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6406245

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees