JPWO2014148437A1 - 磁気センサ - Google Patents
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Abstract
Description
この磁気センサでは、導電体を流れる電流によって磁心内に誘導された磁界をギャップに配置した磁気検出素子が検出し、磁心内の磁界がゼロになるように巻線にフィードバック電流を流し、この電流値を検出抵抗により電圧換算し、この電圧値より導電体を流れる電流の大きさを求めている。
このため、例えば、バッテリーにより電流を供給している装置では、1回の充電で使用可能な時間が短くなる等の諸々の問題が生じていた。
この磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサは、測定対象の導電体を流れる電流(検出対象電流)による誘導磁界のうち、一部分(測定対象の導電体を取り囲む円周方向の一部分)の磁界を磁気抵抗効果素子により検出し、検出した磁界をキャンセルするように(検出対象電流により磁気抵抗効果素子に印加された外部磁界と反対向きで同じ大きさの磁界を磁気抵抗効果素子に印加するように)電流線(平面コイル)にフィードバック電流を流し、このフィードバック電流の大きさから検出対象電流の大きさを求めている。
そして、これらの要望は全て、より少ない消費電力で機能する磁気センサを求めていることに他ならない
そこで本発明はより少ない消費電力、とりわけ少ないフィードバック電流により作動する磁気センサを提供することを目的とする。
本発明の態様1は、幅方向に順に互いに平行に配置され、電気的に直列に接続されている第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線と、該第2の電流線の下部に配置され、該第2の電流線の延在する方向に沿って延在し、前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線を流れる電流により生じた誘導磁界により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子と、を有し、幅方向における、前記第1の電流線の外側から前記第3の電流線の外側までの長さLsと前記磁気抵抗効果素子の幅方向の長さWgとが下記(1)式を満足することを特徴とする磁気センサである。
Ls/Wg≦5 (1)
Wp≦Wg (2)
図1は、フィードバック電流を流すための1本の電流線20と磁気抵抗効果素子10とを示す図である。図1(a)は斜視図であり、図1(b)は断面図であり、図1(c)は平面図である。図2は、図1に示す電流線20を含む平面コイル70を示す平面図である。
図1(a)に示すように測定対象の導電体による誘導磁界の一部である外部磁界32が磁気抵抗効果素子10に印加されると磁気抵抗効果素子10の電気抵抗が変化する。磁気抵抗効果素子10の電気抵抗が変化すると、外部磁界32を打ち消す(すなわち外部磁界32と同じ大きさでかつ反対方向の)フィードバック磁界30を形成するように、フィードバック回路から電流線20にフィードバック電流34が供給される。
なお、本明細書において用語「外部磁界」とは検出対象を流れる電流(測定対象となる電流)による誘導磁界を意味する。
Ls/Wg≦5 (1)
以下に本発明の詳細を説明する。
1−1.磁気センサ100の構成
図3(a)は、本発明の実施形態1に係る磁気センサ100の上面図であり、図3(b)は、図3(a)の1b−1b断面を示す断面図である。
磁気センサ100は、同じ方向に延在し、かつ直列に電気的に接続されている複数の電流線20を有している。好ましい実施形態の1つでは電流線20は、図2に示す平面コイル70の直線部Bを構成する電流線である。平面コイルの両端部に電圧を印加することにより全ての電流線20にフィードバック電流を流すことができるからである。
図3(a)に示す実施形態では、11本の電流線20が配置されているが、3本以上であれば任意の本数の電流線20が配置されてよい。
同様に、図2に示す平面コイル70の直線部Bには7本の電流線20しか描かれていないが、コイル70の巻数を変えることにより直線部Bの電流線20の数を3本以上であれば任意の本数としてよい。
図3では、電流線20を個別に識別するために、電流線20のそれぞれに符号「20a」〜「20k」のいずれかを付している。
ことが好ましい。
前記2個の磁気抵抗効果素子の延在方向と平行な両隣に磁気抵抗効果素子10があると磁気抵抗効果素子の磁束密度が増幅されるため、磁気抵抗効果素子10が4個以上配置されていることがより好ましい。図3に示す実施形態では、磁気センサ100は、5つの磁気抵抗効果素子10を有している。
図3を用いて磁気抵抗効果素子10と電流線20との位置関係を以下に説明する。図3では、磁気抵抗効果素子を個別に識別するために、個々の磁気抵抗効果素子10のそれぞれに符号「10a」〜「10e」のいずれかを付している。
磁気抵抗効果素子10aは電流線(第2の電流線)20bの下部(電流線の高さ方向(図3のZ方向)における下部(または直下))にその延在方向が電流線20bの延在方向と平行になるように配置されている。
電流線20(20b)と磁気抵抗効果素子10(10a)との間の絶縁をより確実に行うために、図3に示すように電流線20(20b)と磁気抵抗効果素子10(10a)との間に絶縁層12(12a)を配置してよい。
図3(b)に示す長さLsは、幅方向における前記第1の電流線20aの外側(図3(b)では第1の電流線20aの左側の端部)から前記第3の電流線の外側(図3(b)では第3の電流線20cの右側の端部)までの長さである。
換言すれば、長さLsは、幅方向における、第1の電流線20aの長さと、第1の電流線20aと第2の電流線20bとの間の距離(隙間)と、第2の電流線20bの長さと、第2の電流線20bと第3の電流線20cとの間の距離(隙間)と、第3の電流線20cの長さの合計であり、図3の実施形態ではLsは3Wp+2d2となる。
Ls/Wg≦5 (1)
(1)式を満足することは、電流線20(電流線20a〜20c)の幅方向の長さに対して磁気抵抗効果素子10aが十分な幅方向の長さを有することにより、磁気抵抗効果素子10aには、その直上に位置する電流線20bによるフィードバック磁界に加えて、電流線20bの両隣に位置する電流線20aと電流線20cによるフィードバック磁界も効率的に印加されることを意味する。
そして、このことは、電流線20a、電流線20bおよび電流線20cは同じ向きに、同じ電流が流れるように直列に接続されていることから、磁気センサ100では1本の電流線に電流を流した場合より少ない電流量で、より強いフィードバック磁界を磁気抵抗効果素子10に印加できることを意味する。
Ls/Wg≦3 (1A)
(1)式および(1A)式を満足することにより得られる効果については、後述するシミュレーションの結果でも明らかになっている。
また、好ましくは、磁気抵抗効果素子10の幅方向の長さWgと電流線20の幅方向の長さWpは以下に示す(2)式を満足する。(2)式は、磁気抵抗効果素子10の幅方向の長さが電流線20(とりわけ、電流線20b)の幅方向の長さより長いことを意味する。これにより、磁気抵抗効果素子10内の反磁界が小さくでき、感度が上がりやすくなる。そのため少ない消費電流でも高い出力が得られる。また、(2)式を満足していることは、磁気抵抗効果素子10の幅方向の端部が、第1の電流線20aまたは第3の電流線20cに接近していることを意味する。これにより、磁気抵抗効果素子10に電流線20aおよび電流線20cによるフィードバック磁界を確実に印可することができる。
Wp≦Wg (2)
図4は、長さLsと磁気抵抗効果素子10の長さWgの関係を例示する断面図である。図4(a)は、Wg≦Wp+2d2の場合を示し、図4(b)は、Wg≧Wp+2d2の場合を示し、図4(c)はWg=Lsの場合を示し、図4(d)はWg>Lsの場合を示す。
図4(a)は、図3(b)の実施形態と同じであり、幅方向の位置において、磁気抵抗効果素子10aの端部(両方の端部)は、第1の電流線20aと第2の電流線20bとの間および第2の電流線20bと第3の電流線20cとの間のどちらかに位置している。
図4(b)の場合、幅方向の位置において、磁気抵抗効果素子10aの端部(両方の端部)は、第1の電流線20aおよび第3の電流線20cのどちらかと重なる。
また、図4(b)の実施形態は、Wg=2Wpである場合を含み得る。
図4(c)の場合、幅方向の位置において、磁気抵抗効果素子10aの端部(両方の端部)は、第1の電流線20aの外側端部(図4(c)では左側端部)および第3の電流線20cの外側端部(図4(c)では右側端部)のどちらかと一致する。
図4(d)の場合、幅方向の位置において、磁気抵抗効果素子10aの端部(両方の端部)は、第1の電流線20aの外側端部(図4(d)では左側端部)および第3の電流線20cの外側端部(図4(d)では右側端部)のどちらかよりも外側となっている。
さらに磁気抵抗効果素子(第3の磁気抵抗効果素子)10cが絶縁層12cを介して電流線20fの下部に、その延在方向が電流線20fの延在方向と平行になるように配置されている。この場合、第1の電流線が電流線20eであり、第2の電流線が電流線20fであり、第3の電流線が電流線20gであり、(1)式を満足している。
また、磁気抵抗効果素子(第4の磁気抵抗効果素子)10dが絶縁層12dを介して電流線20hの下部に、その延在方向が電流線20hの延在方向と平行になるように配置されている。この場合、第1の電流線が電流線20gであり、第2の電流線が電流線20hであり、第3の電流線が電流線20iであり、(1)式を満足している。
さらにまた、磁気抵抗効果素子(第5の磁気抵抗効果素子)10eが絶縁層12eを介して電流線20jの下部に、その延在方向が電流線20jの延在方向と平行になるように配置されている。この場合、第1の電流線が電流線20iであり、第2の電流線が電流線20jであり、第3の電流線が電流線20kであり、(1)式を満足している。
また、例えば電流線20bと電流線20dの間、電流線20dと電流線20fとの間、電流線20fと電流線20hの間、および電流線20hと電流線20jの間に、それぞれ、その下部に磁気抵抗効果素子が配置されていない電流線を2本以上配置する等により、電流線が第1〜第3の電流線のいずれか1つとしてのみ機能するようにしてもよい。
図5(a)は、図3と同じ形態であり、順に並ぶ電流線20a〜20dの1つおきにその下部に磁気抵抗効果素子10を配置している。
図5(b)では、隣り合う電流線20bと電流線20cの両方に磁気抵抗効果素子10を配置している。この場合、磁気抵抗効果素子10aにとっては電流線20bが第2の電流線であり、電流線20cが第3の電流線であり、磁気抵抗効果素子10bにとっては電流線20cが第2の電流線であり、電流線20bが第1の電流線である。
図5(c)では、1本の電流線の下部に複数の磁気抵抗効果素子10(図5(c)では磁気抵抗効果素子10a、10bの2つ)が配置されている。
図5に示したいずれの形態も(1)式を満足させることが可能である。
同様に、電流線20d、電流線20f、電流線20hおよび電流線20jの幅方向の中心は、それぞれ、磁気抵抗効果素子10b、磁気抵抗効果素子10c、磁気抵抗効果素子10dおよび磁気抵抗効果素子10eの幅方向の中心と一致している。
次に、本発明の効果をより明確にするために行ったシミュレーションの結果を説明する。
[電流線の個数の影響]
図6は、電流線の個数の影響を調べるために用いたモデルを示す図であり、図6(a)のモデルでは1本の電流線20とその下に絶縁層12(不図示)を介して配置されている1つの磁気抵抗効果素子10とを有しており、図6(b)のモデルでは、図6(a)のモデルの構成に加えて、その下部に磁気抵抗効果素子10が配置されている電流線20の両隣に、その下に磁気抵抗効果素子が配置されていない電流線20をそれぞれ1本ずつ配置し、図6(c)のモデルでは、図6(a)のモデルの構成に加えて、その下部に磁気抵抗効果素子10が配置されている電流線20の両隣に、その下に磁気抵抗効果素子が配置されていない電流線20をそれぞれ2本ずつ配置している。
すなわち、図6(a)のモデルでは電流線20が合計1本、図6(b)のモデルでは電流線20が合計3本、図6(c)のモデルでは電流線20が合計5本配置されている。
絶縁層12は、厚さ1μmとした。
磁気抵抗効果素子10は、SVGMR素子を想定した。通常SVGMR素子は、スピンの方向を固定した、例えばCoFe層等を含む1または複数の層から成る固定層と、外部磁界により容易にスピンの向きが変わる、例えばNiFe層等から成るフリー層とを有するが、単純化のため、磁気抵抗効果素子10は、飽和磁束密度Bsが1.4T、長さ100μm、幅10μm、厚さ20nmのNiFeの単層膜としてシミュレーションを行った。
これらのモデルおよびパラメータを用い、シミュレーションは株式会社JSOL社製の磁界解析ソフトJ−MAGを用いて行った。
なお、図7のグラフの横軸「X方向位置」は、磁気抵抗効果素子10の幅方向の位置を示し、0μmが磁気抵抗効果素子10の幅方向の中心であり、幅方向の中心からの距離をX方向を正、−X方向を負で示している。
図7から判るように、電流線20が1本の場合と比べて、電流線20が3本となることで磁気抵抗効果素子10内の磁束密度が顕著に増加する。一方、電流線20が3本と5本の場合では、5本の場合の方が磁気抵抗効果素子10内の磁束密度は大きいが、その差は小さい。
図8は、磁気抵抗効果素子の個数の影響を調べるために用いたモデルを示す図であり、いずれのモデルも図3と同じ11本の電流線20を有しているが、図8(a)のモデルでは、磁気抵抗効果素子10は真ん中(図で上から6本目)の電流線20の下に絶縁層12(不図示)を介して1つ配置されているだけであり、図8(b)のモデルでは、磁気抵抗効果素子10は、図で上から4本目、6本目および8本目の電流線20の下に絶縁層12を介して合計3つ配置されており、図8(c)のモデルは図3に示した磁気センサ100と同じ構成を有しており、従って合計5つの磁気抵抗効果素子10が配置されている。
このようなモデルを用いて、上述の[電流線の個数の影響]で示したのと同じ条件でシミュレーションを行った。
図9から判るように、磁気抵抗効果素子10を複数配置することにより、磁気抵抗効果素子10内の磁束密度は顕著に増加する。一方、磁気抵抗効果素子10が3個と5個の場合では、磁気抵抗効果素子10内の磁束密度の大きさに大きな違いは認められない。
図3(b)に示す構成の一部である、電流線(第1の電流線)20a、電流線(第2の電流線)20bおよび電流線(第3の電流線)20cと、絶縁層12aを介して電流線20bの下部に配置されている磁気抵抗効果素子10aとから成る構成を用いてシミュレーションを行った。
電流線20a、20b、20cは、それぞれ幅Wpを有し、隣り合う電流線との距離(隙間)はd2となっている。従って、ここで、電流線20a〜20cの幅(合計:3×Wp)と、電流線20aと電流線20bとの間の距離d2と、電流線20bと電流線20cとの間の距離d2との合計3Wp+2d2が長さLsである。
磁気抵抗効果素子10aは幅Wgを有している。
長さLsの幅Wgに対する比率であるLs/Wgを変化させた場合の磁気抵抗効果素子10a内の磁束密度をシミュレーションにより求めた。Wpを2μm〜10μmまで変化させ、Wgを5μm〜20μmまで変化させ、d2を2μm〜10μmまで変化させることによりLs/Wgを変化させた。シミュレーションのその他の条件は上述の[電流線の個数の影響]で示したのと同じ条件である。
図10から、Ls/Wgが5以下であると磁気抵抗効果素子内の磁束密度を0.15(T)以上と十分に大きな値とできることが判る。特に、Ls/Wgが3以下であると、磁気抵抗効果素子内の磁束密度が0.26以上と顕著に大きなフィードバック磁界を与えることできることが判る。
図11は図10と別のシミュレーション結果を示すグラフである。
図10から、Ls/Wgが5以下であると、フィードバック電流による磁気抵抗効果素子内の磁束密度が0.15(T)以上になる。図10はフィードバック電流10mAの結果であるため、測定対象の外部磁界(例えば、測定対象の電流により誘起される外部磁界)印加による磁気抵抗効果素子内の磁束密度が0.15(T)であればフィードバック電流10mAでキャンセルでき磁気平衡状態にできる。
図11(a)は、幅Wgが5μmの磁気抵抗効果素子10に幅方向に平行な外部磁界が印加された場合の磁気抵抗効果素子10内の磁束密度を示す。50Oeの外部磁界で該磁束密度が約0.6T、同じく20Oeの測定対象磁界で該磁束密度が約0.2Tとなっていることがわかる。図10はフィードバック電流10mAの結果であるため、約13mAのフィードバック電流で20Oeの測定対象磁界をキャンセルできることがわかる。また、例え50Oeの外乱磁界が印加されてもリセット電流39mAを瞬間的に印加すれば磁気抵抗効果素子10を磁気的に初期状態にすることができることも判る。これらの消費電流はいずれも従来型の磁気センサよりも明らかに低い消費電流である。従来型の磁気平衡型電流センサの1つは、上述したように、測定対象の電流線がC型のコア内に誘導磁界を発生させ、その誘導磁界をキャンセルするようにフィードバック電流を巻線に流し、その電流値、またはそれに比例した電圧値を測定することにより測定対象電流を測定するものである。測定電流線の巻線数N1をフィードバック巻線の巻線数N2で割り、測定電流値Iをかけた数値、I×(N1/N2)がフィードバックに必要な消費電流値になる。センサ自体の大きさがコンパクトであることが要求され(たとえば車載のため)、電流線の許容電流値による制限などからN2を増やすことには限界があり、結果として消費電流は大きくなってしまう。
ここでLs/Wg=5の例として、Wp=5μm、Wg=5μm、d2=5μmなどWp=Wg=d2の条件を挙げることができる。
また、磁気抵抗効果素子10の幅Wgは好ましくは4μm〜20μmである。磁気抵抗効果素子10の長さ(電流線20に沿った方向の長さ)は、絶縁耐圧を考慮すると500μm以上であることが好ましい。
それぞれの実施形態を説明する前にこれらの実施形態の説明に用いる図との比較を容易にする目的で磁気センサ120について説明しておく。
図12は、実施形態1の変形例である磁気センサ120を示し、図12(a)は磁気センサ120の上面図であり、図12(b)は図12(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図12(c)は図12(b)の2c−2c断面を示す断面図である。
磁気センサ120では、コイル70の直線部に配置されている電流線20の数が9本であり、磁気抵抗効果素子10の数が4つである点が磁気センサ100と異なる。これ以外の構成は磁気センサ100と同じである。
図13は、本発明の実施形態2に係る磁気センサ130を示し、図13(a)は磁気センサ130の上面図であり、図13(b)は図13(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図13(c)は図13(b)の3c−3c断面を示す断面図である。
磁気センサ130は、電流線20の上部にヨーク層16を有する点が実施形態1に係る磁気センサ120と異なる。
また、ヨーク層16と電流線20との間の絶縁を確実に行うために、図13(c)に示すように、ヨーク層16と電流線20との間に絶縁層12を形成してよい。
なお、ヨーク層16等のヨーク層は、既知の任意の軟磁性材料により構成してよく、好適な軟磁性材料の例としてパーマロイ(Ni−Fe合金)を挙げることができる。ヨーク層は、例えば、軟磁性材料をスパッタまたはめっきすることにより構成できる。
また、図13(c)に示すように電流線20とヨーク層16との間に絶縁層12を形成しヨーク層が導伝性である場合、絶縁層12の厚さは1μm以上であることが好ましい。
次に、本実施形態の効果をより明確にするために行ったシミュレーションの結果を説明する。
図12に示す構成を有する磁気センサ120と図13に示す構成を有する磁気センサ130をモデルとしてシミュレーションを行った。
電流線20と磁気抵抗効果素子10との間に配置した絶縁層12は、長さ(Y方向長さ)100μm、幅4μm、厚さ1μmとした。
磁気抵抗効果素子10は、SVGMR素子を想定した。通常SVGMR素子は、スピンの方向を固定した、例えばCoFe層等を含む1または複数の層から成る固定層と、外部磁界により容易にスピンの向きが変わる、例えばNiFe層等から成るフリー層とを有するが、単純化のため、磁気抵抗効果素子10は、飽和磁束密度Bsが1.4T、総磁化量28、長さ100μm、幅10μm、厚さ20nmのNiFeの単層膜とした。
さらに、磁気センサ130については長さ(Y方向)100μm、幅(X方向)10μm、厚さ0.2μmのヨーク層16を図13に示すように配置した。
電流線20とヨーク層16との間に配置した絶縁層12は、長さ100μm、幅4μm、厚さ1μmとした。
図14のグラフの横軸は電流線に流す電流(フィードバック電流)の大きさを示し、縦軸は磁気抵抗効果素子10に印加される磁界(磁束密度)の大きさを示す。図14では、磁界の大きさをマイナスで示しているが絶対値が大きいほどより大きな磁界が印加されることを示す。
図14の結果より、同じ電流を流した場合、ヨーク層16を有する磁気センサ130は、軟磁性材料16を有しない磁気センサ120と比べて、より大きなフィードバック磁界を磁気抵抗効果素子10に印加できることが判る。
図15は、本発明の実施形態3に係る磁気センサ140を示し、図15(a)は磁気センサ140の上面図であり、図15(b)は図15(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図15(c)は図15(b)の4c−4c断面を示す断面図である。
磁気センサ140は、コイル70が2層構造を有することにより、図15(c)に示すように、高さ方向(Z方向)に第1の電流線20Aとその上に絶縁層12を介して配置されている第2の電流線20Bの2層になっている点が実施形態1に係る磁気センサ120と異なる。
すなわち、本実施形態においては電流線20は、絶縁層12を介して積層された第1の電流線20Aと第2の電流線20Bとから成る。
このように、電流線を2層にすることにより、電流線20Aと電流線20Bの両方で形成されたフィードバック磁界が磁気抵抗効果素子10に印加されることから、同じ電流値でより多くのフィードバック磁界を磁気抵抗効果素子10に印加できる。
第1の電流線20Aおよび第2の電流線20Bは、その寸法、構成する材料等は電流線20と同じであってよい。
またフィードバック電流を流す電流線を3層以上(高さ方向に3層以上)形成してもよい。
次に、本実施形態の効果をより明確にするために行ったシミュレーションの結果を説明する。
図15に示す構成を有する磁気センサ140をモデルとしてシミュレーションを行った。
第1の電流線20Aと磁気抵抗効果素子10との間に配置した絶縁層12は、長さ(Y方向長さ)100μm、幅4μm、厚さ1μmとした。
第2の電流線20Bも銅より成る幅4μm、厚さ1μmの断面が長方形形状の導体とした。また隣り合う電流線20Bの間の距離(隙間)は4μmとした。
第1の電流線20Aと第2の電流線20Bとの間に配置した絶縁層12は、長さ100μm、幅4μm、厚さ1μmとした。
これ以外の条件は、実施形態2に示した磁気センサ120のシミュレーション条件と同じにした。
図16のグラフの横軸は第1の電流線20Aと第2の電流線20Bとに流す電流(フィードバック電流)の大きさを示し、縦軸は磁気抵抗効果素子10に印加される磁界(磁束密度)の大きさを示す。
図16には、実施形態2で示した磁気センサ120のシミュレーション結果を再度示した。
図16では、磁界の大きさをマイナスで示しているが絶対値が大きいほどより大きな磁界が印加されることを示す。
図16の結果より、同じ電流を流した場合、電流線が2層構造となっている磁気センサ140は、電流線が1層構造である磁気センサ120と比べて磁気抵抗効果素子10により大きなフィードバック磁界が印加されることが判る。
図17は、本発明の実施形態4に係る磁気センサ150を示し、図17(a)は磁気センサ150の上面図であり、図17(b)は図17(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図17(c)は図17(b)の5c−5c断面を示す断面図である。
磁気センサ150は、電流線20の上に絶縁層12を介してバイアス磁界印加用電流線22を有している点が実施形態1に係る磁気センサ120と異なる。
バイアス磁界印加用電流線22は、磁気抵抗効果素子10の延在方向(Y方向)に垂直な方向(すなわち電流線20の延在方向に垂直な方向)に延在している。
磁気抵抗効果素子10の全長に亘ってバイアス磁界を印加できるように、バイアス磁界印加用電流線22は、図17に示すように、磁気抵抗効果素子10の延在方向に亘って、平行に複数配置されていることが好ましい。図17の実施形態では11本配置されている。
なおバイアス磁界印加用電流線22の寸法および構成材料は電流線20と同じであってよい。
磁気センサ160は、磁気抵抗効果素子10と電流線20との間に絶縁層12を介して(磁気抵抗効果素子との間および電流線20との間の両方に絶縁層12が配置されてよい)バイアス磁界印加用電流線22を有している点が実施形態1に係る磁気センサ120と異なる。その他の磁気センサ160の構成は磁気センサ150の構成とおなじでよい。
すなわち、磁気センサ150ではバイアス磁界印加用電流線22よりも電流線20の方が磁気抵抗効果素子10に近い位置に配置され、磁気センサ160では電流線20よりもバイアス磁界印加用電流線22の方が磁気抵抗効果素子10に近い位置に配置されている。
被測定磁界範囲を大きくしたい場合つまりフィードバック磁界を大きくしたい場合は、磁気センサ150の配置の方が好ましく、より高精度な測定が必要な場合は、磁気センサ160の配置の方が好ましい。
図19は、本発明の実施形態5に係る磁気センサ170を示し、図19(a)は磁気センサ170の上面図であり、図19(b)は図19(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図19(c)は図19(b)の7c−7c断面を示す断面図である。
磁気センサ170は、上述の磁気センサ130において、電流線20が、上述の磁気センサ140に示した第1の電流線20Aと第2の電流線20Bとから成る2層構造に変更された構成を有している。
図20は、本発明の実施形態6に係る磁気センサ180を示し、図20(a)は磁気センサ180の上面図であり、図20(b)は図20(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図20(c)は図20(b)の8c−8c断面を示す断面図である。
磁気センサ180は、上述の磁気センサ150において、バイアス磁界印加用電流線の上に、絶縁層12を介して、上述の磁気センサ130に示したヨーク層16を設けた構成を有している。
磁気センサ190は、上述の磁気センサ160において、電流線20の上に、絶縁層12を介して、上述の磁気センサ130に示したヨーク層16を設けた構成を有している。
図22は、本発明の実施形態7に係る磁気センサ200を示し、図22(a)は磁気センサ200の上面図であり、図22(b)は図22(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図22(c)は図22(b)の10c−10c断面を示す断面図である。
磁気センサ200は、上述の磁気センサ140において、第2の電流線20Bの上に、絶縁層12を介して、上述の磁気センサ150に示したバイアス磁界印加用電流線22を設けた構成を有している。
磁気センサ210は、上述の磁気センサ140において、磁気抵抗効果素子10と第1の電流線20Aとの間に絶縁層12を介して(磁気抵抗効果素子10との間および電流線20との間の両方に絶縁層12が配置されてよい)、上述の磁気センサ160に示したバイアス磁界印加用電流線22を設けた構成を有している。
図24は、本発明の実施形態8に係る磁気センサ220を示し、図24(a)は磁気センサ220の上面図であり、図24(b)は図24(a)に示した平面コイル70の直線部Bを拡大した上面図であり、図24(c)は図24(b)の12c−12c断面を示す断面図である。
磁気センサ220は、上述の磁気センサ200において、バイアス磁界印加用電流線22の上に、絶縁層12を介して、上述の磁気センサ130に示したヨーク層16を設けた構成を有している。
磁気センサ230は、上述の磁気センサ210において第2の電流線20Bの上に、絶縁層12を介して、上述の磁気センサ130に示したヨーク層16を設けた構成を有している。
図26は本発明の実施形態9に係る磁気センサ240を示す平面図である。
磁気センサ240では、その下部に磁気抵抗効果素子10が配置された第2の電流線20と、この電流線20の両隣に配置された第1の電流線(第2の電流線からX方向に位置)と第3の電流線(第2の電流線から−X方向に位置)に加えて、第1の電流線よりも外側(X方向)に位置し、その下部にヨーク層14を備えた電流線(第4の電流線)20と、第3の電流線よりも外側(−X方向)に位置し、その下部にヨーク層14を備えた電流線(第5の電流線)20とを有する。
第4の電流線20および第5の電流線20は、第1の電流線20と平行に延在している(すなわち第2および第3の電流線とも平行に延在している。)
ヨーク層14として、例えばパーマロイ等の合金膜を形成してよい。また、軟磁性材料層を含む多層膜であってもよい。このような多層膜のヨーク層14の1つの形態として、電気的に接続されていない磁気抵抗効果素子(ダミーの磁気抵抗効果素子)を形成することを例示できる(例えば、図26において、ヨーク層14をダミーの磁気抵抗効果素子としてよい)。
さらに、例えば、図3に示す磁気センサにおいて、磁気抵抗効果素子10a、10b、10d、10eを電気的に接続せず(磁気抵抗効果素子として用いず)ヨーク層14として用い、磁気抵抗効果素子としては磁気抵抗効果素子10cのみを用いてもよい。
磁気センサ回路は既知の任意の構成を有してよい。
図27は、磁気センサ回路(フィードバック回路)の例を示す概略回路図である。
図27に示す磁気センサ回路は、いわゆる磁気平衡型の回路であり、例えば電流センサとして利用できる。この磁気センサ回路は、磁気抵抗効果素子10(2つ以上の磁気抵抗効果素子10であってもよい)の一端側は直流の定電流源Iccまたは定電圧源Vccから電流の供給を受けるよう接続され、また、コンパレータ314の負極(−)端子に接続される。また、磁気抵抗効果素子10の他端側は固定抵抗を介して共通端子(GND)に接続される。磁気抵抗効果素子10が、固定層が反対向きの2種類の場合は、上記固定抵抗部分が2種類のうちのひとつとなる。なお、コンパレータ314の正極(+)端子は、基準電源315を介して共通端子(GND)に接続される。基準電源315の出力電位は、磁界のない場所における磁気抵抗効果素子10の電位とする。
図27に示す回路を備えた磁気センサは、磁気抵抗効果素子10が出力する電圧信号を、コンパレータ314、波形整形部341及びLPF342を通じて得る。このLPF342を介して得られた出力は、基準電源の電位と磁気抵抗効果素子10の出力する電圧信号の電位との差に比例する電圧信号となる。
ここで、この磁気センサを被測定電流の流れる導体(例えばバス・バー)の近傍に配すると、この被測定電流により生じる誘導磁界により磁気抵抗効果素子10の抵抗値が変化する。すると、その出力電位が磁界のないときの電位(既に述べたように基準電源の電位はこの電位に等しくしておく)からずれるので(オフセット)、コンパレータ314、波形整形部341及びLPF342を通じて得られる出力は、この電位のずれ量に応じた大きさの電圧信号となる。この電圧信号が被測定電流(バス・バー内を流れる電流)により生じる誘導磁界の強さを表す。
しかし、2つ以上の磁気抵抗効果素子10を電気的に接続して、ブリッジ回路を形成する構成はこれに限定されるものでなく、既知の任意の構成を用いてよい。
図28は、4つの磁気抵抗効果素子10を用いてフルブリッジ回路を構成した例を示す概略回路図である。
図28に示すように、1つの磁気センサに、4つの磁気抵抗効果素子10を配置して、フルブリッジの構成とすることで、磁気抵抗効果素子10がコモンモードノイズなどの電圧変化をキャンセルして、測定精度が向上する。
その場合に磁気抵抗効果素子10をフィードバックコイルの1つの電流線に、当該電流線の電流が流れる方向に沿って2つ配置することで、1つの電流線に1つの磁気抵抗効果素子10を配置した場合と比べ、フィードバックコイルの巻数を少なくできる。この結果、フィードバックコイルの長さを短くでき、フィードバックコイルの抵抗が下がるため、フィードバック電圧を下げる事ができ、低電圧で動作可能になる。
さらに、その感磁軸の向きを考慮して磁気抵抗効果素子10を配置することで磁気的なノイズのキャンセルも期待できる。例えば2つのハーフブリッジでフルブリッジ回路を構成した場合であれば、同じ電流線から発生する誘導磁界の向きが反対になる位置に、ハーフブリッジをそれぞれ配置することで、均一な外部磁界によるノイズはキャンセルされる。
なお、フルブリッジ回路は、上述のように、4つまたは4つ以上の磁気抵抗効果素子10を用いて構成する以外に、例えば3つの磁気抵抗効果素子10を用いて構成してもよい。
詳細を以下に示す。
表1は、作製したサンプルの詳細および得られた検出効率の結果を示す。
また、それぞれのサンプルと同じ構成を示す図、より具体的な、フィードバックコイルと、バイアスコイルと、ヨーク層(配置された場合のみ)の積層順を示す図を「図」欄に記載した。
なお、「図」欄では、フィードバックコイルと、バイアスコイルと、ヨーク層(配置された場合のみ)のうち、最も下側(磁気抵抗効果素子10に近い側)に位置するものを左に記載し、積層したフィードバックコイルと、バイアスコイルと、ヨーク層とを積層順左から右に記載している。
図29を用いて、実施例サンプルの詳細を説明する。以下に説明する寸法はいずれも設計値(狙い値)であり、製造上の精度の問題から、実際の寸法は、本発明の効果を確認するのに問題のない範囲でこの設計値から若干ずれている可能性があることに留意されたい。
いずれのサンプルも非磁性であるシリコンから成る基板40上に形成した。具体的には、基板40の表面を酸化して形成したSiO2の絶縁層12の上に2つの磁気抵抗効果素子10を配置した。用いた磁気抵抗効果素子10はGMR感磁膜(SVGMR感磁膜)を有する、SVGMR素子である。なお、図29から判るように、2つの磁気抵抗効果素子10のうちの1つ(図29の左側)は、上述のSiO2の絶縁層12の上に更に厚さ0.03μmの絶縁層12を形成した後、この厚さ0.03μmの絶縁層12上に形成した。磁気抵抗効果素子10のGMR感磁膜の幅(X方向の長さ)Wgは、それぞれLs/Wgが表1に記載した条件になるように適宜選択し、磁気抵抗効果素子10のGMR感磁膜の長さ(Y方向の長さ)は、全ての条件で電気抵抗が一定となるように幅に応じて長さを選択した。
2つの磁気抵抗効果素子10を覆うように、厚さ0.2μmの絶縁層12を形成した後、更に厚さ1.3μmの絶縁層12を形成した。
いずれの実施例サンプルでもフィードバックコイルは、7巻の平面コイルであり、図29に示す断面上に1つのフィードバックコイルについて7つの電流線20が形成された。
電流線20の幅Wpは4μm(幅は、例えば、上面視における端部間の距離を計測することにより測定可能)であり、隣り合う電流線20の距離d2は4μmであり、厚さは0.8μmであった。
従って、第1の電流線の外側から前記第3の電流線の外側までの長さLsは20μmであった。
フィードバックコイル、バイアスコイルおよび配線はAl−Cuをスパッタにより形成した。
また、ヨーク層を設ける場合は、幅52μm、長さ138μm、厚さ1μmのヨーク層をNi−Feをめっきにより形成した。
従って、図29に示すサンプル1の場合、1つ目のフィードバックコイルの電流線である第1の電流線20Aの上に厚さ1.3μmの絶縁層12が形成され、この絶縁層12の上に2つ目のフィードバックコイルの電流線である第2の電流線20Bが形成されている。そして、第2の電流線20Bの上に絶縁膜12が形成され、この絶縁層12の上にバイアスコイルの電流線22が形成されている。さらに、電流線22の上にも絶縁層12が形成されている。
なお、実施例サンプルで用いた絶縁層12は、SiO2膜、Al2O3膜、ハードベークレジストの中から適宜選択して形成した。
フィードバックに必要な最大電流の測定を行った。得られた最大フィードバック電流(表1の最大FB電流)を表1に示す。
検出効率=(動作範囲/2)/最大フィードバック電流
表1に示すように、比較例に対して、本発明の実施例ではフィードバック電流あたりの検出効率が大きくなっており、消費電流が小さくなっていることが確認できた。また、ヨーク層を設けることにより、さらに検出効率が高くなることもわかった。
12 絶縁層
14、16 ヨーク層
20 電流線
20A 第1の電流線
20B 第2の電流線
20C 第3の電流線
22 バイアス磁界印加用電流線
36、38 中心線
70、72 平面コイル
100、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240 磁気センサ
Claims (15)
- 幅方向に順に互いに平行に配置され、電気的に直列に接続されている第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線と、
該第2の電流線の下部に配置され、該第2の電流線の延在する方向に沿って延在し、前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線を流れる電流により生じた誘導磁界により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子と、
を有し、
幅方向における、前記第1の電流線の外側から前記第3の電流線の外側までの長さLsと前記磁気抵抗効果素子の幅方向の長さWgとが下記(1)式を満足することを特徴とする磁気センサ。
Ls/Wg≦5 (1)
- 前記第2の電流線の幅方向の長さWpと前記磁気抵抗効果素子の幅方向の長さWgとが下記(2)式を満足することを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
Wp≦Wg (2)
- 前記磁気抵抗効果素子が複数配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサ。
- 前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線が、平面コイルの一部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気センサ。
- 前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線を覆うヨーク層が、該第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線の上に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気センサ。
- 前記前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線が、それぞれ、上下方向に2層以上形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気センサ。
- 前記の第2の電流線の延在する方向に垂直な方向に延在する複数のバイアス磁界印加用電流線であって、流れる電流により生じた誘導磁界により前記磁気抵抗効果素子にバイアス磁界を印加するバイアス磁界印加用電流線をさらに有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気センサ。
- 前記複数のバイアス磁界印加用電流線が、前記第1の電流線、第2の電流線および第3の電流線よりも上部に配置されることを特徴とする請求項7に記載の磁気センサ。
- 前記複数のバイアス磁界印加用電流線が、前記第2の電流線と前記磁気抵抗効果素子との間に配置されることを特徴とする請求項7に記載の磁気センサ。
- 前記複数のバイアス磁界印加用電流線が、前記第1の電流線、第2の電流線および第3
の電流線よりも下部に配置されることを特徴とする請求項7に記載の磁気センサ。 - 前記磁気抵抗効果素子が、スピンバルブ巨大磁気抵抗効果素子であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の磁気センサ。
- 前記第1の電流線と平行に延在し、かつ前記第1の電流線よりも外側に配置された第4の電流線と、
前記第3の電流線と平行に延在し、かつ前記第3の電流線よりも外側に配置された第5の電流線と、
前記第4の電流線の下部に配置され、軟磁性材料を含んで成り、前記第1〜第5の電流線および前記磁気抵抗効果素子と電気的に接続されていない第1のヨーク層と、
前記第5の電流線の下部に配置され、軟磁性材料を含んで成り、前記第1〜第5の電流線および前記磁気抵抗効果素子と電気的に接続されていない第2のヨーク層と、
を更に含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の磁気センサ。 - 前記磁気抵抗効果素子が2つ以上配置され、該2つ以上の磁気抵抗効果素子が、ブリッジ回路を形成するように電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の磁気センサ。
- 前記ブリッジ回路が、ハーフブリッジ回路であることを特徴とする請求項13に記載の磁気センサ。
- 前記ブリッジ回路が、フルブリッジ回路であることを特徴とする請求項13に記載の磁気センサ。
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