JPWO2014136437A1 - 無線送信装置および無線送信方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本発明の第1の実施形態に係る無線送信装置の構成を示すブロック図である。本実施形態による無線送信装置1000は、送信機遅延補正部1101、歪補償制御信号生成部1102、マルチバンドRF信号発生器1002、および電力増幅器1003を少なくとも有する。上記構成において、特に、送信機遅延補正部1101が本実施形態による無線送信装置1000の特徴的な構成である。
bx(t)=[bx1(t),・・・,bxn(t)]=[z1(t−τTX1),・・・, zn(t−τTXn)] (1)
ここで、式(1)の右辺をzin(t)=[z1(t−τTX1),・・・,zn(t−τTXn)]と定義する。
by1(t)=g1[bx1(t),・・・,bxn(t)],
・・・, (2)
byn(t)=gn[bx1(t),・・・,bxn(t)],
これは背景技術で説明したように、複数のバンドの信号を同時に送信する場合、送信機の非線形性による周波数ミキシング効果が生じるため、RF出力信号の各バンドにおける成分は送信機に入力される全てのバンドのベースバンド信号に依存するからである。ここでg1,・・・,gnはn個の変数bx1(t),・・・,bxn(t)を引数とした非線形の関数であり、電力増幅器1003の各バンドにおける入出力特性の非線形性を表している。
by(t)=g[bx(t)] (3)
ここでgは非線形写像であり、関数g1,・・・,gnをまとめて表記したものである。
bx1(t)=h1[by1(t),・・・,byn(t)],
・・・, (4)
bxn(t)=hn[by1(t),・・・,byn(t)],
ここで、h1,・・・,hnはn個の変数by1(t),・・・,byn(t)を引数とした非線形の関数である。式(4)と同じ内容は下記の式(5)によっても表わすことができる。
bx(t)=h[by(t)] (5)
ここでhは非線形写像であり、関数h1,・・・,hnをまとめて表記したものである。式(3)の非線形写像gと式(5)の非線形写像hはお互いに逆写像の関係にある。
τkj = τTXj−τTXk+τC (k,j=1,・・・,n) (6)
ここでτCは定数の遅延時間であり、任意の値に取ることができる。ただし、実装する遅延時間τkj (k,j=1,・・・,n)は非負でなければならないという条件から、τC=Max(|τTXj−τTXk|)とするのが望ましい。ここで、「Max」は最大値を表わす。
w1(t) = h1[v11(t),・・・,v1n(t)] = h1[z1(t−τ11),・・・,zn(t−τ1n)],
・・・, (7)
wn(t) = hn[vn1(t),・・・,vnn(t)] = hn[z1(t−τn1),・・・,zn(t−τnn)],
マルチバンドRF信号発生器1002は、トレーニング期間と同様に送信期間においても、端子10121,・・・,1012nから入力されたベースバンド信号w(t)の各成分w1(t),・・・,wn(t)を、それぞれバンド1,・・・,バンドnのキャリア周波数に周波数変換する。そしてRF信号x(t)=[x1(t),・・・,xn(t)]を生成し、端子1013に出力する。
bx1(t) = w1(t−τTX1) = h1[z1(t−(τTX1+τC)),・・・,zn(t−(τTXn+τC))],
・・・, (8)
bxn(t) = wn(t−τTXn) = hn[z1(t−(τTX1+τC)),・・・,zn(t−(τTXn+τC))],
ここで、式(1)の右辺で定義したトレーニング時の電力増幅器1003のRF入力信号の複素振幅zin(t)= [z1(t−τTX1),・・・,zn(t−τTXn)]を用いると、式(8)は下記の式(9)のようにまとめることができる。
bx(t)=h[zin(t−τC)] (9)
式(9)の複素振幅bx(t)を持つRF信号x(t)が電力増幅器1003に入力され、複素振幅by(t)を有するRF信号y(t)が電力増幅器1003から端子1014に出力される。この端子1014に出力されたマルチバンドのRF信号y(t)が送信に用いられる。
by(t) = g[bx(t)] = g・h[zin(t−τC)] = zin(t−τC) (10)
式(10)において、非線形写像gとhは互いに逆写像であるため打ち消しあっている。すなわち式(10)から、本実施形態による無線送信装置1000においては、電力増幅器1003から出力されるRF信号の複素振幅by(t)から電力増幅器1003の非線形性gの影響が取り除かれていることがわかる。その結果、無線送信装置1000に入力された元のベースバンド信号z(t)は歪むことなく電力増幅器1003のRF出力信号に搬送されて送信される。つまり、本実施形態の無線送信装置によれば、複数の経路における遅延時間の差に起因して生じる出力信号における歪量の増大を抑制することができる。
w1(t) = h1[z1(t),・・・,zn(t)],
・・・, (11)
wn(t) = hn[z1(t),・・・,zn(t)],
マルチバンドRF信号発生器1002は、端子10121,・・・,1012nから入力されたベースバンド信号w(t)の各成分w1(t),・・・,wn(t)を、それぞれバンド1,・・・,バンドnのキャリア周波数に周波数変換したRF信号x(t)=[x1(t),・・・,xn(t)]を生成し、端子1013に出力する。電力増幅器1003に入力されるRF信号の複素振幅bx(t)=[bx1(t),・・・,bxn(t)]は、マルチバンドRF信号発生器1002におけるバンド1,・・・,nの遅延時間τTX1,・・・,τTXnによって、下記の式(12)で表される波形になる。
bx1(t) = w1(t−τTX1) = h1[z1(t−τTX1),・・・,zn(t−τTX1)],
・・・, (12)
bxn(t) = wn(t−τTXn) = hn[z1(t−τTXn),・・・,zn(t−τTXn)],
この場合、関数h1の引数はz(t−τTX1)=[z1(t−τTX1),・・・,zn(t−τTX1)],・・・,であり、関数hnの引数はz(t−τTXn)=[z1(t−τTXn),・・・,zn(t−τTXn)]となる。式(12)のように関数h1,・・・, hnに異なる引数を代入して生成される複素振幅bx(t)を持つRF信号を電力増幅器1003に入力した場合、電力増幅器1003のRF出力信号から電力増幅器1003の非線形性gの影響を除くことはできない。その理由は以下の通りである。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図4は、本実施形態に係る無線送信装置2000の構成を示すブロック図である。無線送信装置2000は、プリディストーション部1001、マルチバンドRF信号発生器1002、電力増幅器1003、および復調器1004を有する。ここでプリディストーション部1001は、送信機遅延補正部1101、歪補償制御信号生成部1102、全体経路遅延補正部1103、および歪特性演算部1104を備える。
u(t)=[u1(t),・・・,un(t)]=[by1(t−τDM1),・・・, byn(t−τDMn)] (13)
ここで、遅延時間τDM1,・・・,τDMnは、復調器1004でそれぞれ生じるバンド1,・・・,nにおける遅延時間である。
遅延量τ1=τTX1+τDM1,・・・,τn=τTXn+τDMn
送信機遅延補正部1101に入力されたベースバンド信号z(t)=[z1(t),・・・,zn(t)]の各成分は、全体経路遅延補正部1103が備える可変遅延手段11031,・・・,1103nによって遅延を受ける。その結果、遅延を受けたベースバンド信号zd(t)=[z1(t−τ1),・・・,zn(t−τn)]が全体経路遅延補正部1103から出力される。ここで、可変遅延手段11031,・・・,1103nは、例えばディジタルフィルタによって実装することができる。
上述の説明では、プリディストーション部1001はディジタル回路を用いて実装することとしたが、プリディストーション部1001の構成の一部をアナログ回路により実装することとしてもよい。
図5で示したマルチバンドRF信号発生器1002における遅延時間τTX1,・・・,τTXnの主要な原因は、ローパスフィルタ12021,・・・,1202nである。したがって、ローパスフィルタ12021,・・・,1202nの遅延時間をマルチバンドRF信号発生器1002における遅延時間τTX1,・・・,τTXnと見なすことができる。このとき、図9に示したマルチバンドRF信号発生器1002のように、ローパスフィルタ12021,・・・,1202nの遅延時間を検出する遅延検出器17011,・・・,1701nを追加した構成とすることができる。そして、遅延検出器17011,・・・,1701nで検出された遅延時間をマルチバンドRF信号発生器1002の遅延時間τTX1,・・・,τTXnとすればよい。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図11は、本実施形態に係る無線送信装置3000の構成を示すブロック図である。無線送信装置3000は、プリディストーション部1001A、マルチバンドRF信号発生器1002D、電力増幅器1003、および復調器1004を少なくとも有する。
bx1(t) = h1[z1(t−τTX1),・・・,zn(t−τTXn)],
・・・, (15)
bxn(t) = hn[z1(t−τTX1),・・・,zn(t−τTXn)],
このように、電力増幅器1003に入力されるべきRF信号の複素振幅bx(t)=[bx1(t),・・・,bxn(t)]が式(15)によって表わすことができる理由を以下に説明する。RF信号位相補正器1501およびRF信号利得補正器1502において位相シフトおよび利得変化を加えない場合、電力増幅器1003に入力されるRF信号の複素振幅bx(t)=[bx1(t),・・・,bxn(t)]は、下記の式(16)で与えられる。
bx1(t) = z1(t−τTX1),
・・・ (16)
bxn(t) = zn(t−τTXn)
ここで、RF信号利得補正器15021,・・・,1502nにおける利得変化量ΔG1,・・・, ΔGnおよびRF信号位相補正器15011,・・・,1501nにおける位相変化量Δθ1,・・・, Δθnを、式(15)および式(16)の複素振幅bx(t)の各成分の比に設定する。すなわち、利得変化量ΔG1,・・・, ΔGnについては、下記の式(17)に示すように設定する。
ΔG1= |h1[z1(t−τTX1),・・・,zn(t−τTXn)]/z1(t−τTX1)|,
・・・, (17)
ΔGn = |hn[z1(t−τTX1),・・・,zn(t−τTXn)]/zn(t−τTXn)|,
また、位相変化量Δθ1,・・・, Δθnについては、下記の式(18)に示すように設定する。
Δθ1= ∠(h1[z1(t−τTX1),・・・,zn(t−τTXn)]/z1(t−τTX1)),
・・・, (18)
Δθn= ∠(hn[z1(t−τTX1),・・・,zn(t−τTXn)]/zn(t−τTXn)),
RF信号位相補正器1501およびRF信号利得補正器1502をこのように設定することにより、電力増幅器1003に入力されるRF信号の複素振幅bx(t)を式(16)の状態から式(15)の状態に変化させることができる。すなわち、電力増幅器1003に入力されるRF信号の複素振幅が式(15)で表わされる値に設定され、電力増幅器1003の線形化が達成される。
第2の実施形態の第1の変形例と同様に、本実施形態による無線送信装置3000においても、プリディストーション部1001Aの構成の一部をアナログ回路で実装することとしてもよい。例えば、送信機遅延補正部1101Aが備える可変遅延手段1101A1,・・・,1101Anおよび全体経路遅延補正部1103が備える可変遅延手段11031,・・・,1103nを、ディジタルフィルタに替えてアナログフィルタで実装してもよい。
第2の実施形態の第2の変形例と同様に、図12に示したマルチバンド送信ブロック1002Aにおいても、ローパスフィルタ12021,・・・,1202nの遅延時間を検出する遅延検出器17011,・・・,1701nを追加した構成とすることができる。この場合は、遅延検出器17011,・・・,1701nで検出された遅延時間をマルチバンドRF信号発生器1002Dにおける遅延時間τTX1,・・・,τTXnと見なすことができる。ここで検出された遅延時間τTX1,・・・,τTXnを表す信号は、図9の端子17041,・・・,1704nを経由して送信機遅延補正部1101Aに送信され、送信機遅延補正部1101Aが備える可変遅延手段1101Ak(k=1,・・・,n)の遅延時間の設定に用いることができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図13は、本実施形態に係る無線送信装置4000の構成を示すブロック図である。無線送信装置4000は、プリディストーション部1001A、マルチバンドRF信号発生器1002E、電力増幅器1003、および復調器1004を少なくとも有する。マルチバンドRF信号発生器1002Eは、マルチバンド送信機ベースバンド部1002B、ベースバンド信号位相補正器1501B、ベースバンド信号利得補正器1502B、およびマルチバンド送信機RF部1002Cを少なくとも備える。
第3の実施形態の第1の変形例と同様に、本実施形態による無線送信装置4000においても、プリディストーション部1001Aの構成の一部をアナログ回路で実装することとしてもよい。
第2の実施形態の第2の変形例と同様に、図14に示した本実施形態によるマルチバンド送信機ベースバンド部1002Bにおいて、ローパスフィルタ12021,・・・,1202nの遅延時間を検出する遅延検出器17011,・・・,1701nを追加した構成としてもよい。このとき、遅延検出器17011,・・・,1701nで検出された遅延時間をマルチバンドRF信号発生器1002Eの遅延時間τTX1,・・・,τTXnと見なすことができる。検出された遅延時間τTX1,・・・,τTXnを表す信号は、端子17041,・・・,1704nを経由して送信機遅延補正部1101Aに送信され、送信機遅延補正部1101Aが備える可変遅延手段1101Ak(k=1,・・・,n)の遅延時間の設定に用いられる。
前記無線周波数信号を増幅して出力する電力増幅器と、
前記複数の入力ベースバンド信号に、前記電力増幅器の歪特性を補償する歪補償関数をそれぞれ施す歪補償制御信号生成部と、
前記マルチバンドRF信号発生器において前記複数の入力ベースバンド信号がそれぞれ受ける遅延時間の差を補正する送信機遅延補正部、とを有する
無線送信装置。
前記復調器は、前記電力増幅器から出力される前記無線周波数信号を搬送波の周波数帯域ごとに出力ベースバンド信号に変換し、
前記全体経路遅延補正部は、前記歪補償制御信号生成部の出力から前記復調器の出力までの経路における前記搬送波の周波数帯域ごとの全体経路遅延時間に対応して、前記複数の入力ベースバンド信号ごとに遅延時間の補正を加え、
前記歪特性演算部は、前記全体経路遅延補正部から出力される遅延時間の補正を受けた前記複数の入力ベースバンド信号と、前記復調器から出力される複数の前記出力ベースバンド信号とに基づいて、前記歪補償関数を前記搬送波の周波数帯域ごとに算出し、前記歪補償関数を前記歪補償制御信号生成部に受け渡し、
さらに前記歪特性演算部は、前記入力ベースバンド信号と前記出力ベースバンド信号の相関関数を算出し、前記相関関数に基づいて前記全体経路遅延時間を算出し、算出した前記全体経路遅延時間に基づいて前記全体経路遅延補正部で加える遅延時間の補正量を決定する
付記1に記載した無線送信装置。
前記遅延時間はそれぞれ、前記一の搬送波によって搬送される入力ベースバンド信号が前記マルチバンドRF信号発生器において受ける遅延と、他の搬送波によって搬送される入力ベースバンド信号が前記マルチバンドRF信号発生器において受ける遅延との差である
付記1または2に記載した無線送信装置。
前記ローパスフィルタは、前記歪補償制御信号生成部から入力されたベースバンド信号の高周波成分を除去し、
前記周波数変換器は、前記ローパスフィルタから出力された前記ベースバンド信号を搬送波の周波数帯域の無線周波数信号に搬送させて出力し、
前記RF信号合成器は、複数の前記周波数変換器から出力された前記搬送波の周波数帯域の各無線周波数信号を合成して出力する
付記1から3のいずれか一項に記載した無線送信装置。
前記複数の入力ベースバンド信号の高周波成分を除去する複数のローパスフィルタと、
前記ローパスフィルタから出力された前記複数の入力ベースバンド信号を搬送波の周波数帯域の無線周波数信号にそれぞれ搬送させて出力する複数の周波数変換器と、
前記周波数変換器から出力された前記無線周波数信号の位相をそれぞれ補正する複数のRF信号位相補正器と、
前記周波数変換器から出力された前記無線周波数信号の利得をそれぞれ補正する複数のRF信号利得補正器と、
前記利得補正器および位相補正器において利得と位相が補正された前記無線周波数信号を合成して出力するRF信号合成器、とを少なくとも備え、
前記歪補償制御信号生成部は、前記複数の入力ベースバンド信号に前記電力増幅器の歪特性を補償する歪補償関数をそれぞれ施した補正ベースバンド信号を生成し、前記補正ベースバンド信号を搬送する搬送波の周波数帯域の無線周波数信号が前記マルチバンドRF信号発生器から出力するように、前記RF信号利得補正器における利得補正量および前記RF信号位相補正器における位相補正量を制御する
付記1または2に記載した無線送信装置。
前記複数の入力ベースバンド信号の高周波成分を除去する複数のローパスフィルタと、
前記ローパスフィルタから出力された前記複数の入力ベースバンド信号の位相をそれぞれ補正する複数のベースバンド信号位相補正器と、
前記ローパスフィルタから出力された前記複数の入力ベースバンド信号の利得をそれぞれ補正する複数のベースバンド信号利得補正器と、
前記ベースバンド信号位相補正器および前記ベースバンド信号利得補正器から出力された前記複数の入力ベースバンド信号を搬送波の周波数帯域の無線周波数信号にそれぞれ搬送させて出力する複数の周波数変換器と、
前記周波数変換器からそれぞれ出力された前記無線周波数信号を合成して出力するRF信号合成器、とを少なくとも備え、
前記歪補償制御信号生成部は、前記複数の入力ベースバンド信号に前記電力増幅器の歪特性を補償する歪補償関数をそれぞれ施した補正ベースバンド信号を生成し、前記補正ベースバンド信号を搬送する搬送波の周波数帯域の無線周波数信号が前記マルチバンドRF信号発生器から出力するように、前記ベースバンド信号利得補正器における利得補正量および前記ベースバンド信号位相補正器における位相補正量を制御する
付記1または2に記載した無線送信装置。
前記遅延検出器は、検出した前記ローパスフィルタの遅延時間を前記送信機遅延補正部に送出し、
前記送信機遅延補正部は、前記ローパスフィルタの遅延時間を、前記マルチバンドRF信号発生器において前記複数の入力ベースバンド信号がそれぞれ受ける遅延の差として補正する
付記4から6のいずれか一項に記載した無線送信装置。
前記遅延時間の差を補正された前記複数の入力ベースバンド信号に、前記無線周波数信号を増幅する際における歪特性を補償する歪補償関数をそれぞれ施す
無線送信方法。
前記入力ベースバンド信号と前記出力ベースバンド信号の相関関数を算出し、
前記相関関数に基づいて、前記入力ベースバンド信号が前記歪補償関数を施されてから前記出力ベースバンド信号に変換されるまでに受ける遅延時間である全体経路遅延時間を算出し、
前記全体経路遅延時間に基づいて、前記入力ベースバンド信号ごとに遅延時間の差を補正し、
前記遅延時間の差の補正を受けた前記入力ベースバンド信号と、前記出力ベースバンド信号とに基づいて、前記歪補償関数を前記搬送波の周波数帯域ごとに算出する
付記8に記載した無線送信方法。
一の前記搬送波によって搬送される入力ベースバンド信号を、前記異なる周波数の個数分に分岐し、前記分岐した入力ベースバンド信号にそれぞれ遅延時間を付与し、
前記遅延時間はそれぞれ、前記増幅する際に前記一の搬送波によって搬送される入力ベースバンド信号が受ける遅延と、前記増幅する際に他の搬送波によって搬送される入力ベースバンド信号が受ける遅延との差である
付記8または9に記載した無線送信方法。
通過帯域を変更でき、指定した搬送波の周波数帯域の無線周波数信号のみ通過させる可変バンドパスフィルタと、
前記指定した搬送波の周波数帯域の無線周波数信号をアナログベースバンド信号に変換する可変周波数変換器と、
カットオフ周波数を変更でき、前記可変周波数変換器から出力される前記アナログベースバンド信号から高周波を除去する可変ローパスフィルタと、
前記可変ローパスフィルタから出力されるアナログベースバンド信号をディジタル信号に変換するアナログ−ディジタル変換器、とを少なくとも備え、
前記電力増幅器から出力される複数の搬送波の周波数帯域の無線周波数信号のうち、指定した搬送波の周波数帯域の無線周波数信号のみをベースバンド信号に変換して前記歪特性演算部へと出力し、指定した搬送波の周波数帯域を切り替えて異なる搬送波の周波数帯域の無線周波数信号をそれぞれベースバンド信号に変換することによって、複数の搬送波の周波数帯域のベースバンド信号を前記歪特性演算部へ出力する
付記2に記載した無線送信装置。
各搬送波の周波数帯域の無線周波数信号のみをそれぞれ通過させる複数のバンドパスフィルタと、
各搬送波の周波数帯域の無線周波数信号をそれぞれアナログベースバンド信号に変換する複数の周波数変換器と、
各搬送波の周波数帯域の前記周波数変換器から出力されたアナログベースバンド信号から高周波を除去する複数のローパスフィルタと、
各搬送波の周波数帯域の前記ローパスフィルタから出力されたアナログベースバンド信号をディジタル信号に変換するアナログ-ディジタル変換器、とを少なくとも備え、
前記電力増幅器から出力される複数の搬送波の周波数帯域の無線周波数信号をそれぞれ各搬送波の周波数帯域のベースバンド信号に変換して前記歪特性演算部へ出力する
付記2に記載した無線送信装置。
前記ローパスフィルタの入力信号および出力信号をそれぞれディジタル信号に変換するアナログ−ディジタル変換器と、
前記ローパスフィルタの前記入力信号と前記出力信号の相関関数を算出する相関関数計算機、を少なくとも備え、
前記相関関数計算機は、前記相関関数に基づいて前記ローパスフィルタにおける遅延時間を算出する
付記7に記載した無線送信装置。
前記遅延時間の差を補正された入力ベースバンド信号の高周波成分を除去し、
前記高周波成分を除去されたベースバンド信号を搬送波の周波数帯域の無線周波数信号に搬送させて出力し、
複数の前記搬送波の周波数帯域の各無線周波数信号を合成して出力する
付記8から10のいずれか一項に記載した無線送信方法。
前記複数の入力ベースバンド信号の高周波成分を除去し、
前記高周波成分を除去された前記複数の入力ベースバンド信号を搬送波の周波数帯域の無線周波数信号にそれぞれ搬送させて出力し、
前記無線周波数信号の位相をそれぞれ補正し、
前記無線周波数信号の利得をそれぞれ補正し、
前記利得と前記位相が補正された前記無線周波数信号を合成して出力し、
前記複数の入力ベースバンド信号に前記歪補償関数をそれぞれ施した補正ベースバンド信号を生成し、
前記補正ベースバンド信号を搬送する搬送波の周波数帯域の無線周波数信号を出力するように、前記利得の補正量および前記位相の補正量を制御する
付記8または9に記載した無線送信方法。
前記複数の入力ベースバンド信号の高周波成分を除去し、
前記高周波成分を除去された前記複数の入力ベースバンド信号の位相をそれぞれ補正し、
前記高周波成分を除去された前記複数の入力ベースバンド信号の利得をそれぞれ補正し、
前記位相と前記利得が補正された前記複数の入力ベースバンド信号を搬送波の周波数帯域の無線周波数信号にそれぞれ搬送させて出力し、
前記位相と前記利得が補正された前記複数の入力ベースバンド信号を搬送する複数の無線周波数信号を合成して出力し、
前記位相と前記利得が補正された前記複数の入力ベースバンド信号に前記歪補償関数をそれぞれ施した補正ベースバンド信号を生成し、
前記補正ベースバンド信号を搬送する搬送波の周波数帯域の無線周波数信号を出力するように、前記利得の補正量および前記位相の補正量を制御する
付記8または9に記載した無線送信方法。
1001、1001A プリディストーション部
1002、1002D、1002E マルチバンドRF信号発生器
1002A マルチバンド送信ブロック
1002B マルチバンド送信機ベースバンド部
1002C マルチバンド送信機RF部
1003 電力増幅器
1004 復調器
1011、1012、1013、1014、1015、1021、1503、1511、1702、1703、1704 端子
1101、1101A 送信機遅延補正部
1101kj、1103j 可変遅延手段
1102、1102A 歪補償制御信号生成部
1103 全体経路遅延補正部
1104 歪特性演算部
1201 ディジタル−アナログ変換器
1202 ローパスフィルタ
1203 周波数変換器
1204 RF信号合成器
1211 ミキサ
1212 局部発振(LO)信号発生器
1221 送信ブロック
1221B 送信ブロックベースバンド部
1301 可変バンドパスフィルタ
1302 可変周波数変換器
1303 可変ローパスフィルタ
1304、1802、1803 アナログ−ディジタル変換器
1311 ミキサ
1312 周波数可変LO信号発生器
1321 復調ブロック
1501 RF信号位相補正器
1501B ベースバンド信号位相補正器
1502 RF信号利得補正器
1502B ベースバンド信号利得補正器
1601 アナログ乗算器
1602 可変利得アンプ列
1603 ベースバンド信号加算器
1701 遅延検出器
1801 相関関数計算機
100、200 関連する無線送信装置
110A、110B 入力ベースバンド信号
115A、115B ベースバンド信号
120 プリディストーション部
125A、125B プリディストータ
130 デュアル・バンド送信機
135A、135B ローパスフィルタ
140A、140B 局部発振(LO)信号発生器
145A、145B ミキサ
150 電力合成器
160 電力増幅器
170 RF信号
Claims (10)
- 複数の入力ベースバンド信号をそれぞれ異なる周波数の搬送波に搬送させ、無線周波数信号として出力するマルチバンドRF信号発生手段と、
前記無線周波数信号を増幅して出力する電力増幅手段と、
前記複数の入力ベースバンド信号に、前記電力増幅手段の歪特性を補償する歪補償関数をそれぞれ施す歪補償制御信号生成手段と、
前記マルチバンドRF信号発生手段において前記複数の入力ベースバンド信号がそれぞれ受ける遅延時間の差を補正する送信機遅延補正手段、とを有する
無線送信装置。 - 請求項1に記載した無線送信装置において、
復調手段と、全体経路遅延補正手段と、歪特性演算手段とをさらに有し、
前記復調手段は、前記電力増幅手段から出力される前記無線周波数信号を搬送波の周波数帯域ごとに出力ベースバンド信号に変換し、
前記全体経路遅延補正手段は、前記歪補償制御信号生成手段の出力から前記復調手段の出力までの経路における前記搬送波の周波数帯域ごとの全体経路遅延時間に対応して、前記複数の入力ベースバンド信号ごとに遅延時間の補正を加え、
前記歪特性演算手段は、前記全体経路遅延補正手段から出力される遅延時間の補正を受けた前記複数の入力ベースバンド信号と、前記復調手段から出力される複数の前記出力ベースバンド信号とに基づいて、前記歪補償関数を前記搬送波の周波数帯域ごとに算出し、前記歪補償関数を前記歪補償制御信号生成手段に受け渡し、
さらに前記歪特性演算手段は、前記入力ベースバンド信号と前記出力ベースバンド信号の相関関数を算出し、前記相関関数に基づいて前記全体経路遅延時間を算出し、算出した前記全体経路遅延時間に基づいて前記全体経路遅延補正手段で加える遅延時間の補正量を決定する
無線送信装置。 - 請求項1または2に記載した無線送信装置において、
前記送信機遅延補正手段は、一の前記搬送波によって搬送される入力ベースバンド信号を、前記異なる周波数の個数分に分岐し、前記分岐した入力ベースバンド信号にそれぞれ遅延時間を付与し、
前記遅延時間はそれぞれ、前記一の搬送波によって搬送される入力ベースバンド信号が前記マルチバンドRF信号発生手段において受ける遅延と、他の搬送波によって搬送される入力ベースバンド信号が前記マルチバンドRF信号発生手段において受ける遅延との差である
無線送信装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載した無線送信装置において、
前記マルチバンドRF信号発生手段は、複数のローパスフィルタと、複数の周波数変換手段と、RF信号合成手段、とを少なくとも備え、
前記ローパスフィルタは、前記歪補償制御信号生成手段から入力されたベースバンド信号の高周波成分を除去し、
前記周波数変換手段は、前記ローパスフィルタから出力された前記ベースバンド信号を搬送波の周波数帯域の無線周波数信号に搬送させて出力し、
前記RF信号合成手段は、複数の前記周波数変換手段から出力された前記搬送波の周波数帯域の各無線周波数信号を合成して出力する
無線送信装置。 - 請求項1または2に記載した無線送信装置において、
前記マルチバンドRF信号発生手段は、
前記複数の入力ベースバンド信号の高周波成分を除去する複数のローパスフィルタと、
前記ローパスフィルタから出力された前記複数の入力ベースバンド信号を搬送波の周波数帯域の無線周波数信号にそれぞれ搬送させて出力する複数の周波数変換手段と、
前記周波数変換手段から出力された前記無線周波数信号の位相をそれぞれ補正する複数のRF信号位相補正手段と、
前記周波数変換手段から出力された前記無線周波数信号の利得をそれぞれ補正する複数のRF信号利得補正手段と、
前記RF信号利得補正手段および前記RF信号位相補正手段において利得と位相が補正された前記無線周波数信号を合成して出力するRF信号合成手段、とを少なくとも備え、
前記歪補償制御信号生成手段は、前記複数の入力ベースバンド信号に前記電力増幅手段の歪特性を補償する歪補償関数をそれぞれ施した補正ベースバンド信号を生成し、前記補正ベースバンド信号を搬送する搬送波の周波数帯域の無線周波数信号が前記マルチバンドRF信号発生手段から出力するように、前記RF信号利得補正手段における利得補正量および前記RF信号位相補正手段における位相補正量を制御する
無線送信装置。 - 請求項1または2に記載した無線送信装置において、
前記マルチバンドRF信号発生手段は、
前記複数の入力ベースバンド信号の高周波成分を除去する複数のローパスフィルタと、
前記ローパスフィルタから出力された前記複数の入力ベースバンド信号の位相をそれぞれ補正する複数のベースバンド信号位相補正手段と、
前記ローパスフィルタから出力された前記複数の入力ベースバンド信号の利得をそれぞれ補正する複数のベースバンド信号利得補正手段と、
前記ベースバンド信号位相補正手段および前記ベースバンド信号利得補正手段から出力された前記複数の入力ベースバンド信号を搬送波の周波数帯域の無線周波数信号にそれぞれ搬送させて出力する複数の周波数変換手段と、
前記周波数変換手段からそれぞれ出力された前記無線周波数信号を合成して出力するRF信号合成手段、とを少なくとも備え、
前記歪補償制御信号生成手段は、前記複数の入力ベースバンド信号に前記電力増幅手段の歪特性を補償する歪補償関数をそれぞれ施した補正ベースバンド信号を生成し、前記補正ベースバンド信号を搬送する搬送波の周波数帯域の無線周波数信号が前記マルチバンドRF信号発生手段から出力するように、前記ベースバンド信号利得補正手段における利得補正量および前記ベースバンド信号位相補正手段における位相補正量を制御する
無線送信装置。 - 請求項4から6のいずれか一項に記載した無線送信装置において、
前記マルチバンドRF信号発生手段は、前記ローパスフィルタの遅延時間を検出する遅延検出手段をさらに有し、
前記遅延検出手段は、検出した前記ローパスフィルタの遅延時間を前記送信機遅延補正手段に送出し、
前記送信機遅延補正手段は、前記ローパスフィルタの遅延時間を、前記マルチバンドRF信号発生手段において前記複数の入力ベースバンド信号がそれぞれ受ける遅延の差として補正する
無線送信装置。 - 複数の入力ベースバンド信号をそれぞれ異なる周波数の搬送波に搬送させた無線周波数信号を生成する際に、前記複数の入力ベースバンド信号がそれぞれ受ける遅延時間の差を補正し、
前記遅延時間の差を補正された前記複数の入力ベースバンド信号に、前記無線周波数信号を増幅する際における歪特性を補償する歪補償関数をそれぞれ施す
無線送信方法。 - 請求項8に記載した無線送信方法において、
増幅された前記無線周波数信号を搬送波の周波数帯域ごとに出力ベースバンド信号に変換し、
前記入力ベースバンド信号と前記出力ベースバンド信号の相関関数を算出し、
前記相関関数に基づいて、前記入力ベースバンド信号が前記歪補償関数を施されてから前記出力ベースバンド信号に変換されるまでに受ける遅延時間である全体経路遅延時間を算出し、
前記全体経路遅延時間に基づいて、前記入力ベースバンド信号ごとに遅延時間の差を補正し、
前記遅延時間の差の補正を受けた前記入力ベースバンド信号と、前記出力ベースバンド信号とに基づいて、前記歪補償関数を前記搬送波の周波数帯域ごとに算出する
無線送信方法。 - 請求項8または9に記載した無線送信方法において、
前記遅延時間の差を補正する際に、
一の前記搬送波によって搬送される入力ベースバンド信号を、前記異なる周波数の個数分に分岐し、前記分岐した入力ベースバンド信号にそれぞれ遅延時間を付与し、
前記遅延時間はそれぞれ、前記増幅する際に前記一の搬送波によって搬送される入力ベースバンド信号が受ける遅延と、前記増幅する際に他の搬送波によって搬送される入力ベースバンド信号が受ける遅延との差である
無線送信方法。
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