JPWO2014136213A1 - 光源装置およびその製造方法 - Google Patents

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俊一郎 信木
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Abstract

本発明の目的は、ロール・ツー・ロール法に適合した封止工程及び同封止工程に適した有機発光素子並びに光源装置の構造を提供することである。本発明に係る光源装置は、基板と、前記基板の上に設けられた下部電極と、前記下部電極の上に設けられた有機層と、前記有機層の上に設けられた上部電極と、前記上部電極の上に設けられた透明樹脂層と、を有し、前記透明樹脂層は、熱硬化樹脂で構成する第1の樹脂層と、光硬化樹脂で構成する第2の樹脂層とで構成され、面方向に、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層が並んで設けられている。

Description

本発明は有機発光素子を用いた光源装置およびその製造方法に関する。
有機発光素子を用いた光源装置の低コスト化には、ロール・ツー・ロール法で代表される高速印刷形成による作製が必須である。特許文献1では、有機発光素子のロール・ツー・ロール法を用いた作製方法が報告されている。
特開2007−264308号公報
ロール・ツー・ロール法を用いた有機発光素子の作製方法の最大の課題は、封止工程の高速化である。有機発光素子は酸素、水分に弱い。そのため、有機発光素子を大気雰囲気に晒さないため、有機発光素子の基板と封止基板を貼り付ける封止工程が必要である。特許文献1では、封止性能を向上させる技術に関して開示されているが、ロール・ツー・ロール法に適合した封止工程に関する技術の開示はない。
本発明の目的は、ロール・ツー・ロール法に適合した封止工程及び同封止工程に適した有機発光素子並びに光源装置の構造を提供することである。
本発明に係る光源装置は、基板と、前記基板の上に設けられた下部電極と、前記下部電極の上に設けられた有機層と、前記有機層の上に設けられた上部電極と、前記上部電極の上に設けられた透明樹脂層と、を有し、前記透明樹脂層は、熱硬化樹脂で構成する第1の樹脂層と、光硬化樹脂で構成する第2の樹脂層とで構成され、面方向に、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層が並んで設けられている。
本発明により、ロール・ツー・ロール法に適合した封止工程、及び、同封止工程に最適な素子構造が提供される。そのため、低コストな有機発光素子並びに光源装置の提供が実現可能となる。
光源装置の一実施の形態における断面図である。 有機発光素子の一実施の形態における断面図である。 有機発光素子の一実施の形態における断面図である。 有機発光素子の一実施の形態における断面図である。 有機発光素子の製造工程の模式図である。 有機発光素子の製造工程の模式図である。 有機発光素子の製造工程の模式図である。 有機発光素子の製造工程の模式図である。 有機発光素子の製造工程の模式図である。 光源装置の一実施の形態における俯瞰図である。 光源装置の一実施の形態における俯瞰図である。 有機発光素子の製造工程の模式図である。
以下、図面等により本発明を詳細に説明する。以下の説明は本願発明の内容の具体例を示すものであり、本願発明がこれらの説明に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能である。また、本発明を説明するための全図において、同一の機能を有するものは、同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
図1は、本発明における光源装置の一実施の形態における断面図である。図1は、基板101側から光を取り出すボトムエミッション型の光源装置である。図1では、基板101上に下部電極102、有機層103、上部電極104、第1の樹脂層106と第2の樹脂層107と第3の樹脂層110、封止基板108が順に配置されている。また、端部では、バンク109が配置されている。また、図1に図示されていない駆動回路および筐体などが備えられることで光源装置となる。光源装置の構成要素である有機発光素子は、上部電極104、下部電極102および有機層103を有する。この有機発光素子が形成された基板101を有機発光基板105と称する。第1の樹脂層106と第2の樹脂層107と第3の樹脂層110とを合わせて、透明樹脂層と称する。
下部電極102は陽極である。下部電極102を陰極として用いても良い。下部電極102は、スパッタ、蒸着法で形成した膜をホトリソグラフィーによりパターニングして形成される。また、印刷等の塗布法でパターニングしながら形成してもよい。
下部電極102が陽極の場合、上部電極104は陰極となる。下部電極102が陰極の場合、上部電極104は陽極となる。上部電極104が酸化インジウム錫(ITO)または酸化インジウム亜鉛(IZO)であるとき、ITOまたはIZOをスパッタ法で形成する際には、スパッタによるダメージを緩和するため、有機層103および上部電極104の間にバッファ層を設けることがある。バッファ層には、酸化モリブデン、酸化バナジウムなどの金属酸化物、或いは、MgAg合金の極薄膜などを用いる。
有機発光素子の端部に形成されたバンク109は下部電極102の上に形成されており、有機層103、上部電極104はバンク109の内側部分に形成されている。バンク109として、感光性ポリイミドが好ましい。また、バンク109として、アクリル樹脂、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、非感光性有機材料なども用いることができる。有機発光素子の端部は、後述する封止より外側に端子部を有する。同端子部は下部電極を引き出して作製してもよいし、下部電極と電気的に接続された引き出し線を引き出して作製してもよい。
第1の樹脂層106は、上部電極104の上に形成される。第1の樹脂層106は、有機発光素子と封止基板108が接触するのを避ける目的で設けられている。これにより有機発光素子の劣化の要因となるガスや水分の浸入を防ぐ効果がある。第1の樹脂層106として、エポキシ樹脂などの各種ポリマーを用いることができる。これらの硬化反応には、ラジカル重合反応、カチオン重合反応、アニオン重合反応、ラジカル架橋反応、酸触媒架橋反応、SiHへの付加反応、シロキサン縮合反応、ウレタン生成反応、アリル基酸素酸化反応が挙げれられるが、これらに限定されない。また、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリメタクリル酸メチル、アクリル樹脂、熱可塑性樹脂を用いてもよい。封止性能を向上させるために、第1の樹脂層106と上部電極104の間に無機パッシベーション膜を用いることもできる。
第2の樹脂層107は、上部電極104の上に形成される。第3の樹脂層110は、バンク109の上に形成される。第2の樹脂層107および第3の樹脂層110は、第1の樹脂層106の硬化工程において、有機発光基板105と封止基板108を貼り合せた状態で保持するために用いられる。また、第1の樹脂層106と同様に、有機発光素子へのガスや水分の侵入を防ぐために用いられる。第2の樹脂層107および第3の樹脂層110として、エポキシ樹脂などの各種ポリマー或いは低融点ガラスを用いることができる。光硬化樹脂の硬化反応には、ラジカル重合反応、エン・チオール反応、カチオン重合反応、アニオン重合反応、光二量化反応が挙げれられるが、これらに限定されない。ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合等の反応では光重合開始材が用いられる。光重合開始材としては、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン、チオキサントン誘導体、ベンゾイン誘導体、ベンジルジメチルケタール、α―ヒドロキシアルキルフェノン、α―アミノアルキルフェノン、アシルホスフィンオキサイド、アルクルフェニルグリオキシレート、ジエトキシアセトフェノン、チタノセン化合物、カンファーキノン、トリアリールスルホニウム塩、ジアリールヨウドニウム塩、アリールジアゾニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、マレイイミド誘導体、チオールエン、等が挙げられるが、これらに限定されない。また、光重合開始材は、光硬化後も光硬化樹脂内に微量残留する。
封止基板108は第1の樹脂層106、第2の樹脂層107、第3の樹脂層110の上に形成される。封止基板108として、適切なガスバリア膜を有するプラスチック基板を用いることができる。また、0.3mm以下の厚さのガラス基板或いは、0.3mm以下の厚さのガラス基板にプラスチック樹脂を貼ったものを用いてもよい。
有機発光素子、或いは、光源装置では、屈折率1.8前後の有機層103の内部で発光した光を、屈折率1.0の空気層に効率的に取り出すために、ボトムエミッション構造では、基板101の裏面、或いは、基板101と下部電極102の間に光取出し層を設ける。トップエミッション構造では、上部電極104と第1の樹脂層106或いは第2の樹脂層107の間、或いは、封止基板108の上面に光取出し層を設ける。光取出し層として、例えば、マイクロレンズなどの構造体や、散乱性、拡散反射性を有するフィルムが用いられる。
ここで用いる有機発光素子は、単一の素子でも、複数に分割された素子でもかまわない。複数の素子を接続する方法は、各素子を直列、並列またはそれらを組み合わせた方法が挙げられる。
次に、図2〜図4において、本発明の一実施形態に係る有機発光素子の断面図を示す。図2の下側から基板101、下部電極102、有機層103、上部電極104の順に配置されている有機発光素子は下部電極102側から有機層103の発光を取り出すボトムエミッション型である。下部電極102は陽極となる透明電極、上部電極104は陰極となる反射電極である。なお、下部電極102を反射電極、上部電極104を透明電極としたトップエミッション型の素子構造でも構わない。基板101および下部電極102、下部電極102および有機層103、有機層103および上部電極104はそれぞれ接していても構わず、各層の間に無機のバッファ層や注入層などを介在させてもよい。無機のバッファ層としては、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステン等が挙げられる。注入層としては、電子注入層、正孔注入層などが挙げられる。
図2では、有機層103として、下部電極102側から、電荷輸送層201、第1の発光層202、及び電荷輸送層203の順に形成されている。
図3では、有機層103として、下部電極102側から、電荷輸送層201、第2の発光層204、第3の発光層205、電荷輸送層203の順に形成されている。
図4では、有機層103として、下部電極102側から、電荷輸送層201、第4の発光層206、第5の発光層207、第6の発光層208、及び電荷輸送層203の順に形成されている。
電荷輸送層として、電子輸送層および正孔輸送層などが考えられる。陰極に近い側に配置されている電荷輸送層203は電子輸送層、陽極に近い側に配置されている電荷輸送層201は正孔輸送層となる。
図2に示した、第1の発光層202には、ホスト、第一のドーパント、第二のドーパント、第三のドーパントが含まれる。各ドーパントより発光した光が混色することにより、白色発光が得られる。各ドーパントの発光色の例として、青、緑、赤があげられる。
図3に示した、第2の発光層204には、ホスト、第一のドーパント、と第二のドーパントが含まれ、第3の発光層205には、ホストと第三のドーパントが含まれる。第2の発光層204と第3の発光層205の組合せは、上記組合せの逆でも構わない。
図4に示した、第4の発光層206、第5の発光層207、及び第6の発光層208には、それぞれ、ホストと第一のドーパント、ホストと第二のドーパント、ホストと第三のドーパントが考えられる。
有機発光素子の製造方法は真空蒸着法と塗布法に大別される。真空蒸着法では、各層を積層する事が容易である。また、不純物の少ない真空雰囲気で各層を形成するため、高性能特性が得られる。しかし、複数の真空槽を準備する必要があり、蒸着速度等の制限からスループットが低く、低コスト化が課題である。一方、塗布法は大面積の成膜が容易で、材料の利用効率が高く、スループットが高いなどの利点がある。しかし、塗布法では、積層膜を形成するためには、積層する材料が溶解し、下地層を溶解させない溶媒を用いる必要がある。そのため、有機発光素子の層数を少なくする必要があり、発光層を単層或いは二層にすることが求められている。
図10は、図1の光源装置を上方から俯瞰的に見た図である。図1は、図10のA−B方向の断面を示しており、面方向に、第3の樹脂層110と、第1の樹脂層106と、第2の樹脂層107と、第1の樹脂層106と、第3の樹脂層110とが順に設けられていることを示す。各樹脂層は奥行き方向に伸びているので図10の俯瞰図においても同様の順序で並んでいることが分かる。図1の断面を第1の断面(A−B方向)とすると、第1の断面と直交する断面において、各樹脂層が連続的に設けられている。例えば、第1の断面と直交する第2の断面(C−D方向)において、第2の樹脂層107が連続的に設けられている。第1の断面と直交する第3の断面(E−F方向)において、第1の樹脂層106が連続的に設けられている。
本発明の光源装置は左右方向に運搬しつつ上下のフィルム(有機発光基板フィルムと封止基板フィルム)を貼り付けて進めるものであり、第3の樹脂層110と、第2の樹脂層107とについて、光硬化工程により仮硬化をしたのちに、第1の樹脂層106について、熱硬化工程により本硬化を行い製造するものである。図10に示した光源装置では、第1の樹脂層106が形成される領域が2つ示されているが、3つ以上あってもよい。その場合、図10同様、第1の樹脂層106の間には、第2の樹脂層107が配置される。第1の樹脂層110の両側にある第3の樹脂層110の塗布幅のAB方向の中心から第2の樹脂層107の塗布幅の中心までの距離を基本ユニットの長さL0とする。第1の樹脂層106が3つ以上ある場合は、両端の第1の樹脂層106以外では、第2の樹脂層107の塗布幅のAB方向の中心から第2の樹脂層107の塗布幅の中心までの距離を基本ユニットの長さL0とする。
図11は、図10の別の例である。図10と同様に図1の光源装置を上方から俯瞰的に見た図である。図1の断面図は、面方向に、第3の樹脂層110と、第1の樹脂層106と、第2の樹脂層107と、第1の樹脂層106と、第3の樹脂層110とが順に設けられていることを示す。図1の断面を第1の断面(G−H方向)とすると、第1の断面と平行な第2の断面(I−J方向)において、第3の樹脂層110と、第2の樹脂層107と、第3の樹脂層110とが順に設けられている。第1の断面と直交する第2の断面(K−L方向)において、第2の樹脂層107が連続的に設けられている。第1の断面と直交する第3の断面(M−N方向)において、第2の樹脂層107と、第1の樹脂層106と、第2の樹脂層107とが連続的に設けられている。俯瞰的に見ると、第1の樹脂層106は第2の樹脂層107および第3の樹脂層110により囲まれて形成されている。このような配置とすることで、光源装置の端部から水が第1の樹脂層106へ侵入することを防止できる。また、図10の光源装置と同様に、第1の樹脂層106が形成される領域が3つ以上あってもよい。第1の樹脂層110の両側にある第3の樹脂層110の塗布幅のAB方向の中心から第2の樹脂層107の塗布幅の中心までの距離を基本ユニットの長さL0とする。第1の樹脂層106が3つ以上ある場合は、両端の第1の樹脂層106以外では、第2の樹脂層107の塗布幅のAB方向の中心から第2の樹脂層107の塗布幅の中心までの距離を基本ユニットの長さL0とする。
図5は有機発光素子を用いた光源装置の作製工程の一例を示す模式図である。同工程には、少なくとも、有機発光素子を構成する有機薄膜形成工程2、有機発光素子の上部電極形成工程3、封止基板貼り合せ工程4、基板切断工程5が含まれる。
有機薄膜形成工程2を、図6を用いて説明する。基板供給部601から、前述の基板フィルムが搬送され、基板フィルムを洗浄及び表面改質する洗浄・表面改質処理部602、塗布・乾燥部603、等を経て、基板巻き取り部604にて回収される。
基板供給部601では、ガスバリア膜と下部電極が形成された基板フィルムが巻芯に巻き取られたロール状基板フィルムとして供給されている。
洗浄・表面改質処理部602は、有機薄膜形成用塗布液を塗布する前に基板供給部601から送られてきた基板フィルムの下部電極表面を洗浄して改質する洗浄表面改質手段と徐電処理手段を有する。洗浄表面改質手段は、純水、有機溶剤による超音波洗浄、UV/O3処理、大気圧プラズマ処理が挙げられるが、これらに限定されないし、挙げた手法を組み合せてもよい。
塗布・乾燥部603は、基板フィルムを保持するバックアップロール、同バックアップロールに保持された基板フィルムに有機薄膜形成用塗布液を塗布する湿式塗布機、基板フィルム上に形成された有機薄膜の溶媒を除去する乾燥装置、及び徐電処理手段を有している。上記有機薄膜が基板フィルム全体に形成される場合、端子部等の特定のエリアの有機膜を除去する有機膜除去装置を有する。この有機膜除去工程は、有機発光素子の有機薄膜層が全て形成された後に行ってもよい。湿式塗布機、乾燥装置、徐電処理等は、図2或いは図3に示された、有機発光素子を形成する複数の有機層103の総数に等しくなるよう配置する。全ての有機層が形成された基板フィルムは基板巻き取り部604で巻き取って回収する事が望ましい。
次に、図7を用いて、上部電極形成工程3を説明する。上部電極形成工程3は、第1上部電極形成部702、第2上部電極形成部703、基板巻き取り部708を有している。上部電極形成工程3は真空雰囲気で行うのが一般的である。その場合、基板供給部701から基板巻き取り部708までを真空雰囲気下で連続的に行う。別の構成としては、基板供給部701を大気雰囲気下にし、第1上部電極形成部702までの間に段階的に真空雰囲気にしていき、第1上部電極形成部702及び第2上部電極形成部703は真空雰囲気とする。第2電極形成部703から基板巻き取り部708の間で段階的に真空雰囲気から大気圧雰囲気に変えていき、基板巻き取り部708では大気圧雰囲気にする事も可能である。この場合、前述の有機薄膜形成工程2の基板巻き取り部604と上部電極形成工程3の基板供給部701を無くして、有機薄膜層と上部電極層を連続形成することも可能である。電極となる材料が含有される溶液を用いた塗布法等により、上部電極形成を大気圧下で行う事も可能である。その場合も、上電極形成工程3と有機薄膜形成工程2とを連続で行う事が可能となる。
基板供給部701では、有機薄膜形成工程2で作製された、巻芯で巻き取られたロール状の基板フィルムが供給される。
基板供給部701から巻き出された基板フィルムの上に積層された複数の有機薄膜層の上に第1上部電極形成部702でキャリア注入層としてLiF極薄膜が形成される。基板フィルムが蒸着真空槽704の中を搬送される際に、基板フィルムに対し、蒸発源容器705からLiFを蒸着する。第2上部電極形成部703では、キャリア注入層上に上部電極としてAl膜が形成される。基板フィルムが蒸着真空槽706の中を搬送される際に、基板フィルムに対し、蒸発源容器707からAl膜の材料が蒸着する。第1上部電極形成部702と第2上部電極形成部703のどちらかで上部電極を形成してもよい。その場合、使わない電極形成部では蒸発源容器に原料を供給する事が可能となる。上部電極が形成された基板フィルムは基板巻き取り部708で巻芯に巻き取られ、ロール状の基板フィルムとなる。
次に、図8を用いて、封止基板貼り合せ工程4を説明する。上部電極まで形成されたロール状の基板フィルムを有する基板供給部801、封止基板供給部802、第1の樹脂塗布部803、第2の樹脂塗布部804、基板と封止基板を貼り合わせる貼合部805、第1の樹脂硬化処理部807、第2の樹脂硬化処理部806、ヒータ808、及び、基板巻き取り部809を有する。この貼り合せ工程は大気圧雰囲気で行う事が望ましい。或いは、貼合部805内の圧力を調整する機構を設けて、他の部分を大気圧雰囲気にしてもよい。貼合部805の雰囲気を減圧雰囲気にして基板と封止基板を貼合せて、貼合せ後、大気圧に雰囲気に戻す。その場合、第1の樹脂層106、第2の樹脂層107、第3の樹脂層110内に混入する気泡が低減される。また、貼合部805を含めて全ての部分を真空雰囲気にしてもよい。貼合部805を大気圧雰囲気にする場合は、第1の樹脂塗布部803、第2の樹脂塗布部804を減圧雰囲気にして樹脂内の気泡を脱泡するか、両塗布部と貼合部805の間に真空脱泡部を設けてもよい。
第1の樹脂塗布部803では、有機発光素子が形成された基板フィルム上に、図10或いは図11で示した領域に第1の樹脂層106を塗布する。同領域は、基板搬送方向に垂直な領域(C−D方向(図10)、K−L方向(図11))と基板搬送方向に平行な領域(I−J方向(図11))に分けられる。垂直な領域の塗布は、出射口の長手方向が搬送方向に垂直な配置の塗布機から第1の樹脂層106を間欠的に塗布する方法が望ましい。上記塗布機としては、スロットダイコータ、グラビアコータ、リバースロールコータ、キスコータ−、ロールナイフコータ、ロッドコータ、リップコータが挙げられるが、これらに限定されない。また、他の塗布機として、複数のヘッドを並べたディスペンサ−、スクリーン印刷等が挙げられるが、これらに限定されない。平行な領域の形成には、ディスペンサから第1の樹脂層106を塗布する方法が望ましい。図11で示した第1の樹脂層106の塗布領域では、前述した垂直領域で形成された塗布領域と平行領域で形成された塗布領域が重ならない塗布機の配置が望ましい。また、第1の樹脂層106を基板上に形成したが、封止基板上に形成してもよい。また、図11で示した第1の樹脂層106の塗布領域では、垂直領域、平行領域を基板、封止基板、或いは、その反対に塗布してもよい。
なお、熱硬化樹脂と光硬化樹脂の両方をスロットダイ方式により塗布して、シンプルな構造とすることも可能である。一方、熱硬化樹脂をスロットダイ方式により塗布し、光硬化樹脂をディスペンサ方式により塗布して、それぞれの領域の長さや広さに合致した構造とすることも可能である。
第2の樹脂塗布部804では、封止基板上に、図10或いは図11で示した領域に第2の樹脂層107を塗布する。出射口の長手方向が搬送方向に垂直な配置の塗布機から第2の樹脂層107を間欠的に塗布する方法が望ましい。或いは、塗布部分の封止基板を間欠的に停止させ、スクリーン印刷で第2の樹脂層107を塗布してもよい。また、第2の樹脂層107は基板上に形成してもよい。図10或いは図11で示した有機発光素子の端部にある第3の樹脂層110は、第2の樹脂と同様な手法で作製する。そのため、第2の樹脂塗布部804を用いて作製してもよいし、別に、第3の樹脂塗布部を設けてもよい。
貼合部805では、基板と封止基板を貼り合せして、一体化した基板をローラ等の押し圧で保持する。貼合部805の雰囲気は、前述したように、大気圧でも真空下でもよい。貼合せが保持された状態で、第2の樹脂層107を第2の樹脂硬化処理部806を用いて光硬化する。同硬化処理部の光源としては、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、パルス発光キセノンランプが挙げられるが、これに限定されない。他硬化源として、電子線、レーザ光、加熱も挙げられる。また、光源と他硬化源を組合せてもよい。前述した様に、貼合部805に圧力を調整する機構を設けてある場合、真空下で貼り合せを行い、その後、大気圧雰囲気にする。そのため、第2の樹脂層107の硬化処理は大気圧雰囲気下で行う事が望ましい。有機発光素子の端部では、第3の樹脂層110を硬化させる。同硬化には、第2の樹脂硬化処理部806を用いる事が望ましいが、第2の樹脂と第3の樹脂に異なる材料を用いる場合は、第3の樹脂硬化処理部を設けてもよい。構成は、第2の樹脂硬化処理部と同じものを用いる事が望ましい。貼り合された基板と封止基板は一体化されて、第1の樹脂硬化処理部807に搬送される。一体化された基板と封止基板が第1の樹脂硬化処理部807内を搬送される際、第1の樹脂層106が熱硬化される。第1の樹脂層106の熱硬化時間が長い、或いは、搬送速度が速い場合、図8に示した様に、複数の搬送ローラで一体化された基板の搬送方向を180°反転させて搬送される配置が望ましい。また、第1の樹脂層106の熱硬化に用いられるヒータ808は、図8に示した様に、搬送される基板に対して、基板と封止基板の両側から加熱する配置が望ましい。また、どちらか片側の配置でもよい。熱硬化中、基板と封止基板の一体基板の搬送方向を180°反転させるローラ配置では、搬送中に2つの基板が剥がれ難くするために、一体化基板が同ローラに接している領域の搬送方向に平行な辺の長さL1(図12)が、基本ユニットの長さL0(図10、図11)と同等或いは短い方が望ましい。
ここで、一体化基板が同ローラに接している領域の搬送方向に平行な辺の長さL1は、搬送ローラの曲率Rに対応し、第1の樹脂層110の両側にある第3の樹脂層110の塗布幅のAB方向の中心から第2の樹脂層107の塗布幅の中心までの距離を基本ユニットの長さL0(光硬化樹脂の塗布間隔)と、「L0≦πR/2」の式の関係を満たす。
次に、図9を用いて基板切断工程5を説明する。基板供給部901と、基板フィルムに配設されているアライメントマークを検出するアライメントマーク検出部902と、基板フィルムに形成された有機発光装置の位置に合わせて切断する断裁装置903を有している。
以上より、有機発光素子を用いた有機発光装置の構造並びに製造方法を説明した。以下に本発明で用いた用語の説明を行う。
<ホスト>
ホストとして、カルバゾール誘導体、フルオレン誘導体またはアリールシラン誘導体などを用いることが好ましい。効率の良い発光を得るためには青色ドーパントの励起エネルギーよりも、ホストの励起エネルギーが十分大きいことが好ましい。なお、励起エネルギーは発光スペクトルを用いて測定される。
<青色ドーパント>
青色ドーパントは400nmから500nmの間に室温におけるPLスペクトルの最大強度が存在する。青色ドーパントの主骨格としては例えばペリレン、イリジウム錯体(Bis(3、5−difluoro−2−(2−pyridyl)phenyl−(2−carboxypyridyl)iridium(III)):FIrpicなど)があげられる。中でも発光特性の面で以下の式(1)で示されるイリジウム錯体がより好ましい。式中X1はNを含む芳香族ヘテロ環を表し、X2は芳香族炭化水素環または芳香族ヘテロ環を表す。
Figure 2014136213
X1で表わされる芳香族ヘテロ環としては、キノリン環、イソキノリン環、ピリジン環、キノキサリン環、チアゾール環、ピリミジン環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、インドール環、イソインドール環などがあげられる。X2で表わされる芳香族炭化水素環または芳香族ヘテロ環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、フラン環、ベンゾフラン環、フルオレン環などがあげられる。式中X3はアセチルアセトナート誘導体、ピコリネート誘導体、テトラキスピラゾリルボレート誘導体などが挙げられる。また、X3はX1−X2と同様でもかまわない。
発光効率やキャリア伝導の観点から、青色ドーパントの濃度はホストに対し10wt%以上が好ましい。青色ドーパントの重量平均分子量は500以上3000以下が望ましい。
<緑色ドーパント>
緑色ドーパントは500nmから590nmの間に室温におけるPLスペクトルの最大強度が存在する。緑色ドーパントの主骨格としては、例えばクマリンおよびその誘導体、イリジウム錯体(Tris(2−phenylpyridine)iridium(III):以下Ir(ppy)3、など)があげられる。中でも発光特性の面で式(1)で示されるイリジウム錯体がより好ましい。式中X1はNを含む芳香族ヘテロ環を表し、X2は芳香族炭化水素環または芳香族ヘテロ環を表す。
X1で表わされる芳香族ヘテロ環としては、キノリン環、イソキノリン環、ピリジン環、キノキサリン環、チアゾール環、ピリミジン環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、インドール環、イソインドール環などがあげられる。X2で表わされる芳香族炭化水素環または芳香族ヘテロ環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、フラン環、ベンゾフラン環、フルオレン環などがあげられる。X3はアセチルアセトナート誘導体、X1−X2と同様のものなどが挙げられる。
発光効率、青色ドーパントからのエネルギー移動の抑制およびキャリア伝導の観点から、有機層3の中での緑色ドーパントの濃度はホストに対し1wt%以下が好ましい。緑色ドーパントの重量平均分子量は500以上3000以下が望ましい。
<赤色ドーパント>
赤色ドーパントは590nmから780nmの間に室温におけるPLスペクトルの最大強度が存在する。赤色ドーパントの主骨格としては、例えばルブレン、(E)−2−(2−(4−(dimethylamino)styryl)−6−methyl−4H−pyran−4−ylidene)malononitrile(DCM)およびその誘導体、イリジウム錯体(Bis(1−phenylisoquinoline)(acetylacetonate)iridium(III)など)、オスミウム錯体、ユーロピウム錯体があげられる。中でも発光特性の面で、式(1)で示されるイリジウム錯体がより好ましい。式中X1はNを含む芳香族ヘテロ環を表し、X2は芳香族炭化水素環または芳香族ヘテロ環を表す。
X1で表わされる芳香族ヘテロ環としては、キノリン環、イソキノリン環、ピリジン環、キノキサリン環、チアゾール環、ピリミジン環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、インドール環、イソインドール環などがあげられる。X2で表わされる芳香族炭化水素環または芳香族ヘテロ環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、フラン環、ベンゾフラン環、フルオレン環などがあげられる。X3はアセチルアセトナート誘導体などが好ましい。
青色ドーパントからのエネルギー移動の抑制およびキャリア伝導の観点から、赤色ドーパントの濃度はホストに対し1wt%以下が好ましい。赤色ドーパントの重量平均分子量は500以上3000以下が望ましい。
<正孔注入層>
正孔注入層とは発光効率や寿命を改善する目的で使用される。また、特に必須ではないが、陽極の凹凸を緩和する目的で使用される。正孔注入層を単層もしくは複数層設けてもよい。正孔注入層としては、PEDOT(ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)):PSS(ポリスチレンスルホネート)等の導電性高分子が好ましい。その他にも、ポリピロール系やトリフェニルアミン系のポリマー材料を用いることができる。また、低分子(重量平均分子量10000以下)材料系と組合せてよく用いられる、フタロシアニン類化合物やスターバーストアミン系化合物も適用可能である。
<正孔輸送層>
正孔輸送層は発光層に正孔を供給する層である。広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層を単層もしくは複数層設けてもよい。正孔輸送層としては、スターバーストアミン系化合物やスチルベン誘導体、ヒドラゾン誘導体、チオフェン誘導体、フルオレン誘導体などを用いることができる。また、これらの材料に限られるものではなく、これらの材料を2種以上併用しても差し支えない。正孔輸送層を低抵抗化し駆動電圧を低下させるために、正孔輸送層中に電子受容性材料を添加しても良い。
<電子輸送層>
電子輸送層は発光層に電子を供給する層である。広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層を単層もしくは複数層設けてもよい。この電子輸送層の材料としては、例えば、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム(BAlq)や、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)、Tris(2、4、6−trimethyl−3−(pyridin−3−yl)phenyl)borane(3TPYMB)、1、4−Bis(triphenylsilyl)benzene(UGH2)、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フラーレン誘導体、フェナントロリン誘導体、キノリン誘導体、シロール誘導体などを用いることができる。電子輸送層を低抵抗化し素子の駆動電圧を低下させるために、電子輸送層中に電子供与性材料を添加しても良い。
<電子注入層>
電子注入層は陰極から電子輸送層への電子注入効率を向上させる。具体的には、弗化リチウム、弗化マグネシウム、弗化カルシウム、弗化ストロンチウム、弗化バリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムが望ましい。また、もちろんこれらの材料に限られるわけではなく、また、これらの材料を2種以上併用しても差し支えない。
<基板>
基板101として、ガラス基板、金属基板、SiO2、SiNx、Al23等の無機材料を形成したプラスチック基板等が挙げられる。金属基板材料としては、ステンレス、42アロイなどの合金が挙げられる。プラスチック基板材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリメチルメタクリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、ポリイミド等が挙げられる。
<陽極>
陽極材料としては、高い仕事関数を有する材料であれば用いることができる。具体的には、透明電極として用いることができる材料としてはITO、IZOなどの導電性酸化物や、薄いAgなどの仕事関数の大きい金属が挙げられる。また、反射電極としては、Al上にITOを積層したものや、ITO/Ag/ITO積層膜、Cr、Moなどが挙げられる。電極のパターン形成は、下部電極であれば一般的にはガラス等の基板上にホトリソグラフィーなどを用いることで、また、上部電極である場合には成膜時にメタルマスクを用いることで行うことができる。
<陰極>
陰極材料は、仕事関数が小さい金属が好ましい。具体的には、反射電極をして用いる材料としてはLiFとAlの積層体やMg:Ag合金などが好適に用いられる。透明陰極としては薄いMg:Ag合金やITO上に薄いMg:Ag合金を積層したもの、LiFとIZOの積層体などが挙げられる。また、これらの材料に限定されるものではなく、例えばLiFの代わりとして、Cs化合物、Ba化合物、Ca化合物などを用いることができる。電極のパターニングは陽極と同様に行うことができる。
有機層103を成膜するための塗布法としては、スピンコート法、キャスト法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法などを挙げることができる。これらの方法のうち1つを用いて、有機層103を形成する。
以下に具体的な実施例を示して、本願発明の内容をさらに詳細に説明する。
本発明の実施例1として、図2に示す構造の白色発光装置を作製した。基板101にはPENフィルムが用いられた。その片面にパシベーション膜としてSiNx膜、反対の片面に下部電極102としてITO電極が形成された。また、図1に示した様に、ITO電極の画素端部は感光性ポリイミド膜で覆われている(紙面垂直方向含む)。同フィルムは、ロール・ツー・ロールプロセスにおいて、大気圧プラズマでITO電極の表面改質を行った。次に、スロットダイコータを用いて、正孔輸送層(電荷輸送層)201として膜厚60nmのポリマー系の有機膜を形成した。次に、第1の発光層202を形成した。第1の発光層のホストとして式(2)、青色ドーパントには式(3)、緑色ドーパントには式(4)、赤色ドーパントには式(5)を用いた。それぞれの材料の重量比は100:10:1:1とした。
Figure 2014136213
Figure 2014136213
Figure 2014136213
Figure 2014136213
これらのホスト、青色ドーパント材料、緑色ドーパント材料、赤色ドーパント材料をトルエンに溶解させて塗液を作製した。塗液の固形成分濃度は1wt.%に設定した。スロットコーダイを用いて膜厚40nmの第1の発光層202を形成した。
次に、電子輸送層(電荷輸送層)203として、式(6)を用いた。
Figure 2014136213
同電子輸送層は蒸着法により膜厚40nmの蒸着膜を形成した。続いて、膜厚0.5nmのLiFと膜厚150nmのAlの積層体を上部電極104として形成し、有機発光素子を作製した。
上記有機発光素子を形成したPENフィルム上に、図10で示した領域に、第2の樹脂層107と第3の樹脂層110として、膜厚20μmの光硬化性エポキシ樹脂を、第1の樹脂塗布部(スロットダイコータ)803を用いて形成した。封止基板108には、片面にパシベーション膜としてSiNx膜が形成されたPENフィルムが用いられた。その反対の片面に、第1の樹脂層106として膜厚20μmの熱硬化性エポシキ樹脂を、第2の樹脂塗布部(スロットダイコータ)804を用いて形成した。次に、貼合部805で、基板101と封止基板108を大気圧雰囲気で貼り合せた。始めに、図10に示した、B方向にある第1の樹脂層106とその両側にある第3の樹脂層110と第2の樹脂層107を圧着し、第2の樹脂硬化処理部806にて第3の樹脂層110及び第2の樹脂層107を光硬化させた。次に、A方向側の第1の樹脂層106とA方向側の第3の樹脂層110を圧着し、第2の樹脂硬化処理部806にて第3の樹脂層110を光硬化させた。同圧着・光硬化工程は、2つの第1の樹脂層106と第2の樹脂層107、及び2つの第3の樹脂層110を圧着させて光硬化させてもよい。次に、第2の樹脂層107及び第3の樹脂層110を光硬化させて基板101と封止基板108を一体化させた基板を第1の樹脂硬化処理部807に送り、80℃、10分間の条件で加熱硬化させて、断裁装置903にて断裁し、白色発光装置を完成させた。
この白色発光装置では、ロール・ツー・ロール法にて基板と封止基板を貼り合せた。ロール・ツー・ロール法では、基板を高速で搬送する。第2の樹脂層107及び第3の樹脂層110を光硬化させる事で、第1の樹脂層106がロールツーロール法にて熱硬化する事ができた。
本発明の実施例2として、図2に示す別構造の白色発光素子を作製した。基板101、下部電極102、正孔輸送層(電荷輸送層)201は実施例1と同条件で作製した。第1の発光層202は、ホストとして上述の式(2)、緑色ドーパントには上述の式(4)、赤色ドーパントには式(7)を用いた。
Figure 2014136213
それぞれの材料の重量比は100:10:1とした。これらのホスト、緑色ドーパント材料、赤色ドーパント材料をトルエンに溶解させて塗液を作製した。塗液の固形成分濃度は1wt.%に設定した。この塗液を用いて、スロットダイコータで膜厚40nmの発光層を形成した。
次に、電荷輸送層203を形成した。同輸送層は、式(8)のホスト、式(9)の青色ドーパント、式(10)の電子輸送性材料からなる。
Figure 2014136213
Figure 2014136213
Figure 2014136213
それぞれの材料の重量比は100:10:100とした。これらのホスト、青色ドーパント材料、電子輸送材料を2−プロパノールに溶解させて塗液を作製した。塗液の固形成分濃度は1wt.%に設定した。この塗液を用いて、スロットダイコータで膜厚40nmの電荷輸送層を形成した。電子輸送材料は上側に上がっていくため、電荷輸送層203は、下側から、青色発光層と電子輸送層の疑似積層構造となる。続いて、上部電極104を実施例1と同条件で形成し、有機発光素子を作製した。
上記有機発光素子を形成した基板上に、実施例1と同条件で、第2の樹脂層107と第3の樹脂層110を形成した。また、実施例1と同条件で、封止基板108に第1の樹脂層106を形成した。次に、貼合部805で、基板101と封止基板108を貼り合せた。始めに、貼合部805内の真空度を200Paまで真空にした。次に、基板101と封止基板108を圧着して、圧着を保持した状態で大気圧雰囲気に戻した。その後、第2の樹脂硬化処理部806にて第2の樹脂層107及び第3の樹脂層110を光硬化させた。次に、基板101と封止基板108を一体化させた基板を第1の樹脂硬化処理部807に送り、実施例1と同条件で第1の樹脂の熱硬化、断裁を行い、白色発光装置を完成させた。
この白色発光装置では、ロール・ツー・ロール法にて基板101と封止基板108を貼り合せた。第2の樹脂層107及び第3の樹脂層110を光硬化させる事で、第1の樹脂層106がロール・ツー・ロール法にて熱硬化する事ができた。また、真空雰囲気で貼り合せる事により、第1、第2、及び第3の樹脂には気泡が存在しない封止状態を達成した。
本発明の実施例3として、図3に示す構造の白色発光素子を作製した。基板101、下部電極102、正孔輸送層(電荷輸送層)201は実施例1と同条件で作製した。第2の発光層204は、ホストとして上述の式(2)、緑色ドーパントには上述の式(4)、赤色ドーパントには式(7)を用いた。作製条件は、実施例2の第1の発光層202と同じである。
次に、第2の発光層205を形成した。ホストは、上述の式(8)、青色ドーパントは式(3)からなる。
それぞれの材料の重量比は100:10とした。これらのホスト、青色ドーパント材料を2−プロパノールに溶解させて塗液を作製した。塗液の固形成分濃度は1wt.%に設定した。この塗液を用いて、スロットダイコータで膜厚40nmの発光層を形成した。続いて、上部電極104を実施例1と同条件で形成し、有機発光素子を作製した。
次に、貼り合せ工程を説明する。貼り合せ工程は真空雰囲気(200Pa)で行われた。上記有機発光素子を形成した基板上に、図11に示した第2の樹脂層107と第3の樹脂層110の内、LK方向に平行で第1の樹脂のLK方向の幅と等しい領域に膜厚20μmの光硬化性エポキシ樹脂をスロットダイコータで塗布形成した。また、封止基板108に、IJ方向と平行な2つの領域にディスペンサを用いて膜厚20μmの光硬化性樹脂を塗布した。次に、封止基板108に実施例1と同条件で第1の樹脂層106を形成した。次に、貼合部805で、基板101と封止基板108を圧着して貼り合せた。その後、第2の樹脂硬化処理部806にて第2の樹脂層107及び第3の樹脂層110を光硬化させた。次に、基板101と封止基板108を一体化させた基板を第1の樹脂硬化処理部807に送り、実施例1と同条件で第1の樹脂層の熱硬化、断裁を行い、白色発光装置を完成させた。
この白色発光装置では、ロール・ツー・ロール法にて基板と封止基板を貼り合せた。第2の樹脂及び第3の樹脂を光硬化させる事で、第1の樹脂がロールツーロール法にて熱硬化する事ができた。また、真空雰囲気で貼り合せる事により、第1、第2、及び第3の樹脂には気泡が存在しない封止状態を達成した。
本発明の実施例4として、図4に示す構造の白色発光素子を作製した。基板101、下部電極102、正孔輸送層(電荷輸送層)201は実施例1と同条件で作製した。その上に、膜厚20nmの第4の発光層206の形成した。ホストとして上述の式(2)、緑色ドーパントには上述の式(4)を用いた。作製条件は、真空下で抵抗加熱蒸着法を用いた。その上に、膜厚20nmの第5の発光層207を形成した。ホストは、上述の式(2)、赤色ドーパントは上述の式(7)を用いた。形成方法は真空抵抗加熱蒸着法である。その上に、膜厚20nmの第6の発光層208を形成した。ホストは、上述の式(8)、青色ドーパントは上述の式(3)を用いた。形成方法は真空抵抗加熱蒸着法である。続いて、電子輸送層203、上部電極104を実施例1と同条件で形成し、有機発光素子を作製した。
次に、有機発光素子を作製した基板101と封止基板104の貼り合せを行った。基板101及び封止基板104への第1の樹脂層106、第2の樹脂層107、及び第3の樹脂層110の形成は実施例3と同条件で行い、貼り合せ、切断は実施例2と同条件で行い、白色発光装置を完成させた。
この白色発光装置では、ロールツーロール法にて基板と封止基板を貼り合せた。第2の樹脂層107及び第3の樹脂層110を光硬化させる事で、第1の樹脂層106がロールツーロール法にて熱硬化する事ができた。また、真空雰囲気で貼り合せる事により、第1、第2、及び第3の樹脂には気泡が存在しない封止状態を達成した。
2…有機薄膜形成工程、3…上部電極形成工程、4…封止基板貼り合せ工程、5…基板切断工程、101…基板、102…下部電極、103…有機層、104…上部電極、105…有機発光基板、106…第1の樹脂層、107…第2の樹脂層、108…封止基板、109…バンク、110…第3の樹脂層、201…電荷輸送層、202…第1の発光層、203…電荷輸送層、204…第2の発光層、205…第3の発光層、206…第4の発光層、207…第5の発光層、208…第6の発光層、601,701,801,901…基板供給部、602…洗浄・表面改質処理部、603…塗布・乾燥部、604,708,809…基板巻き取り部、702…第1上部電極形成部、703…第2上部電極形成部、704,706…蒸着真空槽、705,707…蒸着源容器、802…封止基板供給部、803…第1の樹脂塗布部、804…第2の樹脂塗布部、805…貼合部、806…第2の樹脂硬化処理部、807…第1の樹脂硬化処理部、808…ヒータ、902…アライメントマーク検出部、903…断裁装置

Claims (11)

  1. 基板と、
    前記基板の上に設けられた下部電極と、
    前記下部電極の上に設けられた有機層と、
    前記有機層の上に設けられた上部電極と、
    前記上部電極の上に設けられた透明樹脂層と、を有し、
    前記透明樹脂層は、熱硬化樹脂で構成する第1の樹脂層と、光硬化樹脂で構成する第2の樹脂層とで構成され、
    面方向に、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層が並んで設けられた光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置において、
    面方向に、前記第1の樹脂層と、前記第2の樹脂層と、前記第1の樹脂層とが順に設けられた光源装置。
  3. 請求項1に記載の光源装置において、
    前記下部電極の上であって前記有機層及び前記上部電極の側面に、バンクが設けられ、 前記バンクの上であって前記第1の樹脂層の側面に、光硬化樹脂で構成する第3の樹脂層が設けられた光源装置。
  4. 請求項3に記載の光源装置において、
    面方向に、前記第3の樹脂層と、前記第1の樹脂層と、前記第2の樹脂層と、前記第1の樹脂層と、前記第3の樹脂層とが順に設けられた光源装置。
  5. 請求項3に記載の光源装置において、
    第1の断面において、面方向に、前記第3の樹脂層と、前記第1の樹脂層と、前記第2の樹脂層と、前記第1の樹脂層と、前記第3の樹脂層とが順に設けられ、
    前記第1の断面に平行な第2の断面において、連続的に前記第2の樹脂層が設けられ、 前記第1の断面に直交する第3の断面において、連続的に前記第2の樹脂層が設けられ、
    前記第1の樹脂層が前記第2の樹脂層及び前記第3の樹脂層に囲まれている光源装置。
  6. 請求項1または2に記載の光源装置において、
    前記第2の樹脂層は、光重合開始剤を含有する光源装置。
  7. 請求項3乃至5のいずれかに記載の光源装置において、
    前記第2の樹脂層及び第3の樹脂層は、光重合開始剤を含有する光源装置。
  8. 下部電極と、有機層と、上部電極とを有機発光基板フィルムに形成する工程と、
    前記有機発光基板フィルムまたは封止基板フィルムに、光硬化樹脂及び熱硬化樹脂を交互に塗布する工程と、
    塗布された前記光硬化樹脂を硬化させて、前記有機発光基板フィルムと前記封止基板フィルムとを貼り合わせる光硬化工程と、
    前記光硬化工程の後に、塗布された前記熱硬化樹脂を硬化させて、前記有機発光基板フィルムと前記封止基板フィルムとを貼り合わせる熱硬化工程とを含む光源装置の製造方法。
  9. 請求項8に記載の光源装置の製造方法において、
    前記有機発光基板フィルムと前記封止基板フィルムを一体で搬送する搬送部の曲率Rと前記光硬化樹脂の塗布間隔Lが以下の式(1)を満たす光源装置の製造方法。
    L≦πR/2…(式1)。
  10. 請求項8に記載の光源装置の製造方法において、
    前記熱硬化樹脂と前記光硬化樹脂を、スロットダイ方式により塗布する発光装置の製造方法。
  11. 請求項8に記載の光源装置の製造方法において、
    前記熱硬化樹脂をスロットダイ方式により塗布し、前記光硬化樹脂をディスペンサ方式により塗布する発光装置の製造方法。
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