JPWO2014133120A1 - 標識酵素を用いた染色用dab含有基質キット - Google Patents

標識酵素を用いた染色用dab含有基質キット Download PDF

Info

Publication number
JPWO2014133120A1
JPWO2014133120A1 JP2015503043A JP2015503043A JPWO2014133120A1 JP WO2014133120 A1 JPWO2014133120 A1 JP WO2014133120A1 JP 2015503043 A JP2015503043 A JP 2015503043A JP 2015503043 A JP2015503043 A JP 2015503043A JP WO2014133120 A1 JPWO2014133120 A1 JP WO2014133120A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dab
solution
kit
staining
containing substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015503043A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6393252B2 (ja
Inventor
敏幸 笠松
敏幸 笠松
由里子 北野
由里子 北野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichirei Biosciences Inc
Original Assignee
Nichirei Biosciences Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichirei Biosciences Inc filed Critical Nichirei Biosciences Inc
Publication of JPWO2014133120A1 publication Critical patent/JPWO2014133120A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6393252B2 publication Critical patent/JP6393252B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/26Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving oxidoreductase
    • C12Q1/28Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving oxidoreductase involving peroxidase
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/5306Improving reaction conditions, e.g. reduction of non-specific binding, promotion of specific binding

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

ペルオキシダーゼ標識抗体を用いた発色反応を、DAB及びその増感剤としてのイミダゾールを含む発色反応液を用い、特異染色強度を増強させるとともに、DABの凝集によるDAB含有基質溶液への沈澱、及びバックグラウンド染色等の非特異的な染色を抑制することが可能なDAB含有基質キットを提供する。本発明のキットは、ペルオキシダーゼ発色団としてのDABと水とを含む発色団含有溶液(A)、並びにEDTA・2Na、EDTA・2NH4、GEDTA及びNTAの少なくとも1種のキレート剤と、POEアルキルエーテル系非イオン界面活性剤及び/又はPOPアルキルエーテル系非イオン界面活性剤と、イミダゾールと、過酸化水素と、水とを含む発色試薬(B)を含み、少なくとも発色団含有溶液(A)及び発色試薬(B)が別に保管される2液タイプ以上である。

Description

本発明は、ペルオキシダーゼ標識抗体を用いた、免疫組織化学染色(IHC)法、免疫細胞化学染色(ICC)法等の免疫染色法や、in situハイブリダイゼーション(ISH)法における発色反応を、ジアミノベンジジン(DAB)及びその増感剤としてのイミダゾールを含む発色反応液を用い、DABの凝集によるDAB含有基質溶液への沈澱及び非特異的な染色による、例えば、バックグラウンド染色を抑制して、特異染色強度を増強させることが可能なDAB含有基質キットに関する。
現在、病理や分子生物学の分野ではIHC法、ICC法又はISH法に用いる発色反応液は、発色するための標識酵素の種類に応じて試薬の使い分けが行われている。標識酵素として現在最も使用されているのはペルオキシダーゼであり、多くは植物性の西洋わさび由来のペルオキシダーゼ(HRP)(分子量40〜45kDa)が用いられることが非特許文献1に記載されている。HRPの酵素反応水素供与体としては、茶色に発色するジアミノベンジジン(DAB)及び過酸化水素を含むDAB含有基質溶液が日常的に用いられている。
DAB含有基質溶液は、2液または3液に分けられ(DABが反応しないようにDABと過酸化水素が分けられている場合が一般的である)、用事調製を行う高濃度ストック溶液、または乾燥品であるタブレット錠が市販されている。例えば、Dako社製のLiquid DAB+ Substrate Chromogen System(Code: K3468)、Thermo SCIENTIFIC社製のDAB Quanto (Code: TA-XXX-QHDX)、Life Technologies社製のStable DAB(Code:750118)、ニチレイバイオサイエンス社製のDAB基質キットが挙げられる。しかし、その組成については公開されていない場合がほとんどである。
非特許文献1には、DAB発色の増感剤としてイミダゾールを添加することが記載されている。これまでの経験上、イミダゾールはDAB反応を早める効果はあるが、同時にDABの凝集を引き起こし、一定時間経過後に反応液中への沈殿を引き起こすことがわかっていた。加えて、増感効果が高いが故に、組織上の目的物質以外のHRP存在下周辺にも非特異的な染色、例えば、バックグラウンド染色を引き起こすことがわかっていた。
ところで、特許文献1には、DAB含有基質溶液に必要により非イオン性界面活性剤を含有させうること、特許文献2及び3には、DAB含有基質溶液にEDTAを配合できることが記載されている。しかし、これら文献には、上記イミダゾールを配合した場合の課題については何等検討されていない。
特許第3503890号公報 カナダ特許出願公開第2417671号明細書 ドイツ特許出願公開第3812605号明細書
名倉宏,長村義之,堤寛:改訂四版 渡辺・中根 酵素抗体法 学際企画 2002)「酵素抗体法」(改訂四版 渡辺・中根 学際企画2002)
本発明の課題は、ペルオキシダーゼ標識抗体を用いた、免疫組織化学染色法、免疫細胞化学染色法等の免疫染色法やin situハイブリダイゼーション法等における発色反応を、DAB及びその増感剤としてのイミダゾールを含むDAB含有基質溶液を用い、特異染色強度を増強させるとともに、非特異的な染色を抑制することが可能なDAB含有基質キットを提供することにある。
本発明の他の課題は、ペルオキシダーゼ標識抗体を用いた、免疫染色法やin situハイブリダイゼーション法における発色反応を、DAB及びその増感剤としてのイミダゾールを含む発色反応液を用い、特異染色強度を増強させるとともに、DAB含有基質溶液中におけるDABの凝集による沈澱を抑制し、非特異的な染色をも抑制することが可能なDAB含有基質キットを提供することにある。
本発明の別の課題は、ペルオキシダーゼ標識抗体を用いた、免疫染色法やin situハイブリダイゼーション法における発色反応を、DAB及びその増感剤としてのイミダゾールを含むDAB含有基質溶液を用い、特異染色強度を増強させるとともに、バックグラウンド染色等の非特異的な染色を抑制し、且つDAB含有基質溶液中におけるDABの凝集による沈澱を長期間抑制して使用感及び保存安定性をも改善したDAB含有基質キットを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、従来、免疫染色法の酵素抗体法や、in situハイブリダイゼーション法に一般的に使用されている発色のためのDAB含有基質溶液組成に、増感剤として知られるイミダゾールを含有させて、特異染色強度を増加させた場合であっても、特定のキレート剤と、特定の非イオン界面活性剤とを含有させることにより、非特異的な染色を軽減しつつ、スライドガラスを用いた場合に生じる、例えばバックグラウンド染色を抑制しうることを見出した。更に、DAB含有基質溶液を調製後のDABの凝集を阻害することができ、更には、2液タイプ以上とし、その組成を調製することにより、その保存安定性も格段に良くなり、4℃遮光保存下では各液の混合後2週間まで沈殿が起こることなく、且つDAB含有基質溶液の調製直後と同等の染色性が得られることを見出し、本発明を完成した。
ここで、本発明においてDAB含有基質溶液とは、本発明のキットを混合又は混合希釈して得られる基質溶液を意味する。また、本明細書中においては、染色を、染色又は発色の意味で用いる場合がある。
本発明によれば、ペルオキシダーゼ発色団としてのジアミノベンジジン(DAB)と水とを含む発色団含有溶液(A)、並びにテトラエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水和物(EDTA・2Na)、エチレンジアミン四酢酸・ジアンモニウム塩(EDTA・2NH4)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、及びニトリロ三酢酸(NTA)からなる群より選択される少なくとも1種のキレート剤と、ポリオキシエチレン(以下POEと略す)アルキルエーテル系非イオン界面活性剤及びポリオキシプロピレン(以下POPと略す)アルキルエーテル系非イオン界面活性剤の少なくとも1種からなる非イオン界面活性剤と、イミダゾールと、過酸化水素と、水とを含む発色試薬(B)を含有し、少なくとも発色団含有溶液(A)及び発色試薬(B)が別に保管される2液タイプ以上の、ペルオキシダーゼ標識抗体を用いた、例えば、IHC法、ICC法、又はISH法の染色に使用するためのDAB含有基質キット(以下、本発明のキットと略すことがある)が提供される。
また、本発明によれば、前記発色試薬(B)が、過酸化水素及び水を含む発色化溶液(B1)、並びに前記キレート剤、POEアルキルエーテル系非イオン界面活性剤及びPOPアルキルエーテル系非イオン界面活性剤の少なくとも1種からなる非イオン界面活性剤、イミダゾール、及び水を含む基質安定化溶液(B2)とが別に保管される2液タイプであり、キットを3液タイプとした上記キットが提供される。
更に本発明によれば、DABを用いた組織、細胞又はこれらの一部の染色に、本発明のキットを使用する、IHC法、ICC法、又はISH法が提供される。
更にまた、本発明によれば、DABを用いた組織、細胞又はこれらの一部の染色に、本発明のキットを用いることを特徴とする染色法が提供される。
本発明のキットは、ペルオキシダーゼ発色団としてのDABと水とを含む発色団含有溶液(A)、並びに特定のキレート剤と、特定の界面活性剤と、イミダゾールと、過酸化水素と、水とを含む発色試薬(B)を含有し、少なくとも発色団含有溶液(A)及び発色試薬(B)が別に保管される2液タイプ以上のキットであるので、ペルオキシダーゼを用いた、IHC法、ICC法や、ISH法において、特異染色強度を増強させるとともに、非特異的な染色を抑制し、且つDABの凝集によるDAB含有基質溶液中での沈澱を抑制することができる。更には、上記沈澱を長期間抑制して使用感及び保存安定性をも改善することができる。このような効果を有する本発明のキットは、スライドガラスに貼付した組織検体をIHC法により染色する際、ICC法により細胞検体を染色する際、更にはISH法により組織や細胞検体を染色する際に特に有用である。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明のキットは、ペルオキシダーゼ標識抗体を用いた、IHC法及びICC法における染色や、ISH法における発色を基盤にして、生体の正常又は腫瘍組織や細胞等に存在する、例えば、抗原、mRNA、DNA等の特定の物質を、DAB発色団を用いて染色することにより、病理診断や生物分子学実験等を行うための、2液タイプ以上のDAB含有基質キットである。
本発明において、IHC法に用いる組織検体、ICC法に用いる細胞検体や、ISH法に用いる組織や細胞検体は、組織や細胞が変性しないように固定後薄切して用いる。例えば、長期保存等を目的として、通常ホルマリンやアルコール等によって検体を固定し、続いてパラフィン等を含む包埋媒体により包埋した後、組織検体を薄切りし、スライドガラスに貼付したものを好ましく用いることができる。染色に先立つ抗原抗体反応や、DIG(Digoxigenin)標識を施したプローブを用いたハイブリダイゼーションの後の抗体反応は、ペルオキシダーゼ標識抗体を用いた、直接法又は間接法等の公知の方法で行うことができる。この際、ペルオキシダーゼとしては、HRPを好ましく用いることができる。
本発明のキットは、好ましくは、上記組織や細胞検体を貼付したスライドガラスを用いた間接法の酵素抗体反応に用いることができる。例えば、検体をホルマリンで固定した後にパラフィン包埋したスライドガラスを脱パラフィンし、親水化した後、必要により抗原性賦活化を行い、内因性ペルオキシダーゼ除去を行った後、一次抗体を反応させるか、あるいはDIG標識を施したプローブを反応させ、次いで、ペルオキシダーゼ、及び二次抗体又は抗DIG抗体が結合したポリマー等を反応させた後、本発明のキットの各溶液を混合して調製したDAB含有基質溶液を反応させて、ペルオキシダーゼを触媒としてその箇所を特異的に発色させる方法に用いることができる。また、発色後、更にヘマトキシリン等により核染色を行うことにより形態を見やすくすることも可能である。
前記DAB含有基質溶液の調製は、例えば、本発明のキットに含まれる各溶液を混合する方法、又は本発明のキットに含まれる各濃縮溶液を、特定量の蒸留水等の水に混合する方法により行うことができる。
本発明のキットを用いて、IHC法における染色や、ISH法による発色に用いることができる組織としては、例えば、大腸(正常・癌)、小腸(正常)、十二指腸(正常)、結腸(正常)、胃(正常・癌)、食道(正常)、舌(正常)、肝臓(癌)、膵臓(正常)、腎臓(正常)、脳(正常)、小脳(正常)、心臓(正常)、乳腺(正常・癌)、胎盤、前立腺(正常・癌)、肺(正常・癌)、甲状腺(正常)、扁桃(正常)、リンパ節(正常)、子宮頚部(正常)、悪性黒色腫、ホジキンリンパ腫、胸腺過形成症例、GIST (Gastrointestinal stromal tumor)、中皮腫が挙げられる。以上の組織のうち、大腸(正常・癌)、小腸(正常)、十二指腸(正常)、結腸(正常)、胃(正常・癌)など筋組織または結合組織を含む部分にはバックグラウンド染色が特に見られる傾向があるので、本発明のキットはこれらの組織の染色に極めて有効である。
本発明のキットを用いて、ICC法における染色やISH法における発色に用いることができる細胞としては、例えば、乳癌細胞、肺癌細胞、リンパ芽球(正常)が好ましく挙げられる。
本発明のキットは、ペルオキシダーゼ発色団としてのDABと水とを含む発色団含有溶液(A)を含む。この溶液(A)に含まれるDABは、後述する過酸化水素が、ペルオキシダーゼと反応し、その際の酵素反応の水素供与体として作用する。そして、該DABが、重合反応することにより、ペルオキシダーゼ結合部分を特異的に茶系色に発色させることができる。
溶液(A)において、DABの含有量は、最終的にIHC法やICC法の染色又はISH法の発色に用いるDAB含有基質溶液として発色反応しうる量であれば良く、好ましくは、用いるDAB含有基質溶液中の濃度として、0.1〜10mg/mLである。0.1mg/mL未満では、発色反応が十分に生じないおそれがあり、一方、10mg/mLを超えると、DAB含有基質溶液とした際にDABが凝集等して沈澱が生じるおそれがある。
溶液(A)において、水としては、例えば、蒸留水又は超純水を用いることができる。水の量は、溶液(A)においてDABを溶解しうる量であって、最終的にDAB含有基質溶液とした際に、各成分の含有量が適当な範囲となるように適宜選択して決定することができる。
溶液(A)には、DAB及び水の他に、DABの溶解性又は安定性を向上させるために、各種有機溶媒を含有させることもでき、その含有量は、その目的に応じて適宜選択することができる。
本発明のキットは、特定のキレート剤と、POEアルキルエーテル系非イオン界面活性剤及び/又はPOPアルキルエーテル系非イオン界面活性剤と、イミダゾールと、過酸化水素と、水とを含む発色試薬(B)を含む。
発色試薬(B)は、例えば、過酸化水素及び水を含む発色化溶液(B1)と、特定のキレート剤、POEアルキルエーテル系非イオン界面活性剤及び/又はPOPアルキルエーテル系非イオン界面活性剤、イミダゾール及び水を含む基質安定化溶液(B2)とに分割することができる。
本発明のキットは、DABと過酸化水素とを別に保管する2液タイプ以上のキットであれば何液タイプであっても良いが、効率性を考慮した場合、前記発色団含有溶液(A)及び前記発色試薬(B)からなる2液タイプ、又は前記発色団含有溶液(A)、前記発色化溶液(B1)及び前記基質安定化溶液(B2)からなる3液タイプにすることが好ましい。
発色試薬(B)又は基質安定化溶液(B2)に用いる特定のキレート剤は、EDTA・2Na、EDTA・2NH4、GEDTA、及びNTAからなる群より選択される少なくとも1種であり、特にその効果の点からEDTA・2Na又はGEDTAの使用が好ましい。これらの特定のキレート剤は、特に、DABの非特異的な結合を抑制し、特に、スライドガラスに貼付した組織検体を用いる場合に、バックグラウンド染色を抑制することができる。また、後述する特定の非イオン界面活性剤との組み合わせにより、検体組織が、筋組織や結合組織等であっても、DABの非特異的結合を有効に抑制することができる。
前記発色試薬(B)又は前記基質安定化溶液(B2)中の前記キレート剤の含有量は、用量依存的に上記作用効果が改善される傾向にあり、その作用効果を考慮して適宜選択することができる。具体的には、用いるDAB含有基質溶液中の濃度として、好ましくは0.1〜10mMとなる量、特に好ましくは0.3〜3mMとなる量で含有させることができる。
発色試薬(B)又は基質安定化溶液(B2)に用いる特定の界面活性剤は、POE(23)ラウリルエーテル(Brij 35)、POE(20)セチルエーテル(Brij 58)、POEステアリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEミリスチルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル等のPOEアルキルエーテルや、POPラウリルエーテル、POPセチルエーテル、POPステアリルエーテル、POPオレイルエーテル、POPミリスチルエーテル、POPオクチルドデシルエーテル等のPOPアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられ、特にBrij 35の使用が好ましい。これらの特定の非イオン界面活性剤は、特に、DABと過酸化水素を含むDAB含有基質溶液とした際に、DABの水溶液中での重合や沈澱を抑制する効果に優れ、また、DABの発色強度を増強することもできる。他の界面活性剤、例えば、Triton X-100(4−(1,1,3,3−Tetramethylbutyl) phenyl-polyethylene glycol)、NP-40(4−Nonylphenyl−polyethylene glycol)もしくはTween 20(Polyoxyethylenesorbitan monolaurate)を用いた場合、又は非プロトン性極性溶媒、例えば、DMSO(Dimethyl sulfoxide)を用いた場合には、所望の効果が得られない。
発色試薬(B)又は基質安定化溶液(B2)中の前記POEアルキルエーテル系非イオン界面活性剤及び/又はPOPアルキルエーテル系非イオン界面活性剤の含有量は、用量依存的に上記作用効果が改善される傾向にあり、その作用効果を考慮して適宜選択することができる。具体的には、IHC法、ICC法やISH法に用いるDAB含有基質溶液中の含有割合として、好ましくは0.05〜30質量%となる量、特に好ましくは0.1〜5質量%となる量で含有させることができる。
発色試薬(B)又は基質安定化溶液(B2)に用いるイミダゾールは、DABの発色において、発色強度を増強させる増強剤として作用する成分である。このような作用効果を示すイミダゾールは、発色強度を増強させる一方で、過酸化水素の存在下、DABの凝集を引き起こし、一定時間経過後にDAB含有基質溶液中への沈殿を引き起こし、加えて、検体組織や検体細胞上の目的物質以外の非特異的な染色、例えば、バックグラウンド染色を引き起こす原因にもなっている。そこで、本発明のキットでは、前記特定のキレート剤及び前記特定の非イオン界面活性剤を組み合わせた、発色試薬(B)又は基質安定化溶液(B2)にイミダゾールを配合する。
発色試薬(B)又は基質安定化溶液(B2)中のイミダゾール含有量は、用量依存的に上記DABの発色増強作用が得られるが、多いと上記問題点が発生する可能性も高くなるので、IHC法、ICC法や、ISH法に用いるDAB含有基質溶液中の濃度として、通常3〜300mMとなる量、特に5〜100mMとなる量で含有させることが好ましい。また、イミダゾールの濃度を高くする場合には、前記特定のキレート剤の濃度も上記範囲内で高く設定することが好ましい。
発色試薬(B)又は発色化溶液(B1)に用いる過酸化水素は、ペルオキシダーゼに作用してDABの発色反応に係る成分である。過酸化水素の含有量は、過剰量であっても良いが、多すぎると特異染色強度が低下するおそれがある。また、少なすぎると発色反応が十分進行せず、また、DAB含有基質溶液とした後の保存性が低下するおそれがある。
そこで、過酸化水素の含有量は、IHC法、ICC法や、ISH法に用いるDAB含有基質溶液中の含有割合として、好ましくは0.001〜0.3質量%となる量、特に好ましくは0.01〜0.05質量%となる量で含有させることができる。
発色試薬(B)、発色化溶液(B1)及び基質安定化溶液(B2)に用いる水は、例えば、蒸留水又は超純水を用いることができる。水の量は、各成分の含有量が適当な範囲となるように適宜選択して決定することができる。
本発明のキットにおいて、発色試薬(B)又は基質安定化溶液(B2)のpHは、得られるDAB含有基質溶液のpHが、通常、5〜9、特に6〜8となるように調整することが、本発明の所望の効果を効率的に得るために好ましい。
pHの調整は、塩酸等のpH調整剤により行うことができる他、リン酸、Tris、MOPS、HEPES、ADA、CHES、MES等の緩衝剤を用いて行うこともできる。過酸化水素を含む発色試薬(B)又は得られるDAB含有基質溶液の保存安定性をより向上させる点からは塩酸等のpH調整剤の使用が特に好ましい。
本発明のキットに用いる前記各溶液には、本発明の効果が損なわれない範囲で、また、他の効果を得るために他の成分を配合することができる。その他の成分としては、例えば、防腐剤、殺菌剤が挙げられる。
本発明のキットは、用手法でも自動機器を用いる方法のいずれでも使用することができる。特に、温度制御可能な自動機器及び自動免疫組織化学染色機器や、自動in situハイブリダイゼーション装置を用いた方法への使用が簡便で好ましい。
本発明のキットを用いた、IHC法、ICC法及びISH法における染色又は発色は、キットの各溶液を混合し、もしくは特定量の水にキットの各溶液を混合溶解して、DAB含有基質溶液を調製し、例えば、スライドガラスの検体組織や検体細胞を用いた酵素抗体法の場合、DAB含有基質溶液を標識した領域に、通常、室温(15〜30)℃で滴下し、1〜20分間反応させることにより行うことができる。
以下、実施例、対照例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが本発明はこれらに限定されない。
尚、以下に示す例において評価は下記のとおり行った。
評価項目(1)
特異染色強度:得られた試料の特異染色強度を光学顕微鏡により観察した。
評価は、対照例1又は2の特異染色強度を「+」とし、これを基準にその強度が対照例1又は2の何倍であるかで評価した。
評価項目(2)
バックグラウンド染色:得られた試料のバックグラウンド染色を光学顕微鏡により観察した。
評価は、バックグラウンド染色が認められた比較例1又は8を「±」とし、バックグラウンド染色が認められない対照例1又は8を「−」として、比較例1又は8を基準に、その量より多いものを「+」、約2倍多いものを「2+」として評価した。
評価項目(3)
DAB含有基質溶液の色:後述する実施例及び比較例で調製したキットの各溶液を混合した後の混合溶液の色を目視で観察した。
評価項目(4)
DAB含有基質溶液中の沈殿物:後述する実施例及び比較例で調製したキットの各溶液を混合した後の混合溶液中の沈殿物の状態を目視で観察した。
評価項目(5)
保存安定性:後述する実施例及び比較例で調製したキットを、37℃で保存した際に、調製直後のキットを混合して得られたDAB含有基質溶液を用いて評価した特異染色強度及びバックグラウンド染色と同程度の評価結果が得られる保存期間を測定した。
ペルオキシダーゼ標識抗体を用いた免疫組織化学染色試料の作製
(A)脱パラフィン工程及び親水化工程
ホルマリンで固定した後にパラフィン包埋したヒト小腸組織切片をミクロトームで3μmに薄切し、あらかじめシランコーティングされたコーティングスライドガラスに貼り付け、37℃で16時間乾燥させた。これを、キシレン層に3分×3回静置し、脱パラフィンを行った。その後、エタノール層に3分×4回静置し、親水化を行った。
(B)洗浄工程
最後のエタノール層静置後、pH7.6のリン酸緩衝液にて3分×3回の洗浄を行った。
(C)免疫組織化学染色工程
用手法での免疫組織化学染色
(B)洗浄工程を行ったスライドガラスの水気を切り、3%過酸化水素/メタノール溶液に10分間反応させ、内因性ペルオキシダーゼ除去を行い、反応終了後、pH7.6のリン酸緩衝液にて、3分×3回の洗浄を行った。
得られたスライドガラスの水気を切り、組織検体の周りをPAP ペン(大道産業社製)を用いて囲み、試薬の防波堤を作製した。
次いで、スライドガラスの水気を切り、マウス由来の一次抗体として、商品名「抗アクチン(平滑筋)モノクローナル抗体(クローン1A4)」(ニチレイバイオサイエンス社製)を、スライドガラスに100μL滴下し、25℃で60分間反応させた。反応終了後、pH7.6のリン酸緩衝液にて3分×3回の洗浄を行った。
次に、洗浄したスライドガラスの水気を切って、アミノ酸ポリマーにペルオキシダーゼと、Fab'にした抗マウスIg及び抗ウサギIgを二次抗体として結合させた標識ポリマー(商品名「シンプルステインMAX-PO(MULTI)」、ニチレイバイオサイエンス社製)を100μL滴下し、25℃で30分間反応させた。反応終了後、pH7.6のリン酸緩衝液にて3分×3回の洗浄を行った。
該洗浄後、水気を切ったスライドガラスに、発色基質として、各実施例及び比較例で調製したキットにより得られるDAB含有基質溶液を滴下し、室温で5分間反応させた。反応終了後、5分間流水洗浄を行った。続いて、対比染色のためスライドガラスの水気を切り、マイヤーヘマトキシリンに30秒間反応させ核染色させた後、5分間流水洗浄を行った。
次いで、スライドガラスの水気を切り、エタノール層通過×3回、エタノール層静置3分×1回、キシレン層通過1回、キシレン層静置5分×2回を行い、脱水・透徹を行った。その後、非水溶性封入剤(ニチレイバイオサイエンス社製)を用いて、封入を行って各試料を作製した。
対照例1:イミダゾール、特定のキレート剤及び特定の界面活性剤を含まない3液タイプのDAB含有基質キット
最終に得られるDAB含有基質溶液中の濃度が15mg/mLとなる量のDABを蒸留水に溶解し、発色団含有溶液(A)を調製した。また、蒸留水に過酸化水素を0.6質量%となるように溶解した発色化溶液(B1)と、pH7.6のTris-HClの基質安定化溶液(B2')とを調製した。得られた発色団含有溶液(A)、発色化溶液(B1)及び基質安定化溶液(B2')からなるキットを用い、蒸留水1mLに各溶液1滴(約40μL)を混合撹拌して、DAB含有基質溶液を調製した。
得られたDAB含有基質溶液を用いて、上記方法にしたがって免疫組織化学染色試料を作製した。得られた試料について、評価項目(1)及び(2)を行った。結果を表1に示す。
比較例1:特定の界面活性剤を含まない3液タイプのDAB含有基質キット
最終に得られるDAB含有基質溶液中の濃度が15mg/mLとなる量のDABを蒸留水に溶解し、発色団含有溶液(A)を調製した。また、蒸留水に過酸化水素量が0.6質量%となるように溶解した発色化溶液(B1)と、イミダゾール濃度0.5M、及びEDTA・2Na濃度20mMとなるように蒸留水に溶解し、塩酸でpHを7.5に調整した基質安定化溶液(B2')とを調製した。得られた発色団含有溶液(A)、発色化溶液(B1)及び基質安定化溶液(B2')からなるキットを用い、蒸留水1mLに各溶液1滴(約40μL)を混合撹拌して、DAB含有基質溶液を調製した。得られた溶液中の過酸化水素の含有割合は0.024質量%、イミダゾール濃度は20mM、EDTA・2Na濃度は0.8mMであり、pHは7.5であった。
得られたDAB含有基質溶液を用いて、上記方法にしたがって免疫組織化学染色試料を作製した。得られた試料について、評価項目(1)〜(4)を行った。尚、評価項目(3)及び(4)についてはDAB含有基質溶液の調製後1時間経過後に評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
実施例1:キレート剤としてEDTA・2Naを用いた3液タイプのDAB含有基質キット
基質安定化溶液(B2')の代わりに、イミダゾール濃度0.5M、EDTA・2Na濃度20mM、及びPOE(23)ラウリルエーテル(Brij 35、SIGMA-ALDRICH社製)の含有割合が1質量%となるように蒸留水に溶解し、塩酸でpHを7.5に調整した基質安定化溶液(B2)を調製した。この(B2)溶液の調製以外は、比較例1と同様に、キットを用いてDAB含有基質溶液を調製した。得られた溶液中の過酸化水素濃度は0.024質量%、イミダゾール濃度は20mM、EDTA・2Na濃度は0.8mM、Brij 35の含有割合は0.04質量%であり、pHは7.5であった。また、各評価を比較例1と同様に行った。尚、評価項目(3)及び(4)については、DAB含有基質溶液の調製後3日経過後の評価も行った。結果を表1及び表2に示す。
比較例2〜4:異なる界面活性剤を含む3液タイプのDAB含有基質キット
Brij 35の代わりに、表1に示すポリオキシソルビタン系非イオン界面活性剤であるTween 20、ポリオキシアルキルフェニルエーテル系非イオン界面活性剤であるTriton X-100又はショ糖脂肪酸エステルである商品名「DKエステルSS」(第一工業製薬社製)を用いた以外は、実施例1と同様に基質安定化溶液(B2')を調製した。発色団含有溶液(A)及び発色化溶液(B1)については、比較例1と同様に調製し、3液タイプのキットとした。得られたキットを用いて比較例1と同様にDAB含有基質溶液を調製し、各評価を実施例1と同様に行った。結果を表1及び表2に示す。尚、得られたDAB含有基質溶液中の各濃度は、実施例1と同様である。
実施例2〜5:実施例1で用いたキレート剤の種類又は濃度を変更した3液タイプのDAB含有基質キット
EDTA・2Na20mMの代わりに、表1に示す濃度のEDTA・2NH4、NTA、GEDTA又はEDTA・2Naを用いた以外は、実施例1と同様に基質安定化溶液(B2)を調製した。発色団含有溶液(A)及び発色化溶液(B1)については、比較例1と同様に調製し、3液タイプのキットとした。得られたキットを用いて比較例1と同様にDAB含有基質溶液を調製し、各評価を実施例1と同様に行った。結果を表1及び表2に示す。尚、実施例5で得られたDAB含有基質溶液中の過酸化水素濃度は0.024質量%、イミダゾール濃度は20mM、EDTA・2Na濃度は0.8mM、Brij 35の含有割合は0.04質量%であり、pHは7.5であった。
比較例5〜7:異なるキレート剤を含む3液タイプのDAB含有基質キット
EDTA・2Naの代わりに、表1に示す濃度のクエン酸、酒石酸又は没食子酸を用いた以外は、比較例2と同様に基質安定化溶液(B2')を調製した。発色団含有溶液(A)及び発色化溶液(B1)については、比較例1と同様に調製し、3液タイプのキットとした。得られたキットを用いて比較例1と同様にDAB含有基質溶液を調製し、各評価を実施例1と同様に行った。但し、混合1時間後の溶液の色及び沈殿物の状態の評価については行わなかった。結果を表1及び表2に示す。尚、比較例5〜7で得られたDAB含有基質溶液中の過酸化水素濃度は0.024質量%、イミダゾール濃度は20mM、クエン酸又は酒石酸濃度は0.8mM、没食子酸濃度は0.08mM、Tween 20の含有割合は0.04質量%であった。
Figure 2014133120
Figure 2014133120
表1及び表2より、発色増強作用を有するイミダゾールを含有しない対照例1では、特異染色強度が低いが、バックグラウンド染色は生じなかった。これに対して、イミダゾールを含有する比較例1では、特定のキレート剤であるEDTA・2Naを含有しても、バックグラウンド染色が生じ、混合1時間後という短時間に溶液に沈澱が認められた。比較例3〜4は、POEアルキルエーテル系非イオン界面活性剤及び/又はPOPアルキルエーテル系非イオン界面活性剤以外の非イオン界面活性剤を配合することにより、比較例1よりも更に優れた特異染色強度を示したが、バックグラウンド染色も増強され、更に、混合3日後の溶液にも沈澱が認められた。比較例5〜6は、キレート剤をEDTA・2Naよりもキレート効果が低いものに変更した例であるが、この場合、特異染色強度がEDTA・2Naを用いた比較例2より低下し、バックグラウンド染色及び溶液の状態は比較例2とほぼ同様な結果であった。これに対して、実施例1では、特異染色強度が増強され、バックグラウンド染色も認められず、混合3日後の溶液に沈澱も認められなかった。更に、実施例2〜4より、EDTA・2Naを特定の他のキレート剤に変更した場合であっても実施例1と同様な効果が得られることがわかった。
実施例6:イミダゾールの濃度を変更した3液タイプのDAB含有基質キット
イミダゾールの濃度0.5Mを、0.1M(DAB含有基質溶液中のイミダゾール濃度は4mM)、0.2M(DAB含有基質溶液中のイミダゾール濃度は8mM)、0.3M(DAB含有基質溶液中のイミダゾール濃度は12mM)及び0.4M(DAB含有基質溶液中のイミダゾール濃度は16mM)に変更した以外は、実施例1と同様に基質安定化溶液(B2)を調製し、実施例1と同様に3液タイプのキットとして、同様な評価を行った。その結果、特異染色強度が、+1.5〜+2.5の範囲で、イミダゾール濃度の用量依存的に増加することがわかった。バックグラウンド染色及び混合溶液の色並びに沈澱状態は、いずれも実施例1と同様であった。
実施例7〜13:界面活性剤の濃度を変更した3液タイプのDAB含有基質キット
Brij 35の濃度を表3に示す濃度に変更した以外は、実施例1と同様に基質安定化溶液(B2)を調製した。発色団含有溶液(A)及び発色化溶液(B1)については、比較例1と同様に調製し、3液タイプのキットとした。得られたキットを用いてDAB含有基質溶液を調製し、得られた混合直後の溶液を用いて免疫組織化学染色試料の作製を行った。得られた試料について、評価項目(1)及び(2)の評価を行った。結果を表3に示す。また、DAB含有基質溶液調製後、4℃遮光下にて2週間保存した後の混合溶液を用いて免疫組織化学染色試料の作製を行った。得られた試料について、評価項目(1)及び(2)の評価、並びに4℃遮光下にて2週間保存した後の混合溶液について評価項目(3)及び(4)の評価を行った。結果を表4に示す。尚、調製したDAB含有基質溶液中のBrij 35の濃度は、実施例7で0.02質量%、実施例8で0.06質量%、実施例9で0.08質量%、実施例10で0.1質量%、実施例11で0.12質量%、実施例12で0.2質量%、実施例13で0.4質量%であった。
Figure 2014133120
Figure 2014133120
表4の結果より、特定の界面活性剤の濃度を高くすることで、DAB含有基質溶液を長期保存しても、該溶液に沈澱が生じず、保存安定性に優れることがわかった。
また、実施例13については、キットを加速試験37℃・3ヶ月および凍結融解試験マイナス20℃保存・3日間を行った後に各溶液の混合をした後の評価も行った。その結果、染色性及び沈殿に問題はなかった。更に、加速試験及び凍結融解試験後に、混合溶液の4℃遮光下5日間保存しての評価も行ったが、特異染色強度の低下はほとんど認められず、バックグラウンド染色変化も認められなかった。しかし、7日経過後の混合溶液を用いた場合は、染色はされるが、当日調製したものと比較すると若干特異染色強度の低下が見られた。
実施例14:2液タイプのDAB含有基質キット
最終に得られるDAB含有基質溶液中の濃度が20mg/mLとなる量のDABを、蒸留水に溶解し、発色団含有溶液(A)を調製した。また、過酸化水素の含有割合が0.025質量%、イミダゾール濃度が20mM、EDTA・2Na濃度が2mM、及びBrij 35の含有割合が0.4質量%となるように蒸留水に溶解し、塩酸のみでpHを7.5に調整した発色試薬(B)を調製した。得られた発色団含有溶液(A)及び発色試薬(B)からなる2液タイプのキットを用い、(B)液500μLに対して、(A)液1滴(約20μL)を混合撹拌して、DAB含有基質溶液を調製した。得られた溶液中の過酸化水素の含有割合は0.025質量%、イミダゾール濃度は20mM、EDTA・2Na濃度は2mM、Brij 35の含有割合は0.4質量%であり、pHは7.5であった。
得られたDAB含有基質溶液を用いて、上記方法にしたがって免疫組織化学染色試料を作製した。得られた試料について、評価項目(1)及び(2)を行い、得られたキットについて、評価項目(5)の保存安定性試験を行った。結果を表5に示す。
実施例15〜18
塩酸のみでpHを7.5に調整せずに、表5に示す緩衝液をHCl又はNaOHにて滴定し表5に示すpHに調整した以外は、実施例14と同様に発色試薬(B)を調製した。その他、発色団含有溶液(A)の調製、並びに各評価は実施例14と同様に行った。結果を表5に示す。
Figure 2014133120
MOPS:3-モルホリノプロパンスルホン酸、
HEPES:4-(2-ハイドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸、
ADA:N-(2-アセトアミド)イミドジ酢酸、
CHES:N-シクロヘキシル-2-アミノエタンスルホン酸。
表5の結果より、発色試薬(B)は保存試験において、いずれも保存安定性に優れ、緩衝液を含まない実施例14が特に優れていることがわかった。
実施例19
EDTA・2Naの濃度を2mMから1mM、1.5mMに変更した以外は、実施例14と同様に発色試薬(B)を調製した。その他、発色団含有溶液(A)を調製し、特異染色強度、バックグラウンド染色の評価を行ったところ、いずれも実施例14と同様であった。また、染色の色調を観察したところ、EDTA・2Na濃度が1mMまでは、黄土色であったが、1.5mM以上の場合は、こげ茶色であり、より好ましい色調を示すことがわかった。
用手法でのCISH(Chromogenic in situ Hybridization)
(A)組織切片作製、脱パラフィン、親水化工程
パラフィン包埋した、あらかじめHER2陽性であることが確認されているヒト乳がん組織ホルマリン固定組織切片をミクロトームで5μmに薄切し、あらかじめシランコーティングされたスライドガラスに貼り付け、37℃、16時間乾燥させた。これをキシレン3分×3回静置し、脱パラフィンを行った。その後、エタノール3分×4回静置し、親水化を行った。
(B)前処理工程
最後のエタノール静置後、スライドの水気を切り、3%過酸化水素/水に入れ、内因性ペルオキシダーゼ除去を行い、25℃、5分間反応させた。反応終了後、リン酸緩衝液(pH7.6)にて1分×2回の洗浄を行った。
スライドの水気を切り、事前に温浴にて98℃に温めておいた10mMクエン酸緩衝液(pH6.0)の中にスライドを入れ、30分間反応させた。
反応終了後、リン酸緩衝液(pH7.6)にて2分×2回の洗浄を行った。
スライドの水気を切り、プロテアーゼ(ニチレイバイオサイエンス社製)を1/5に希釈した溶液を100μL滴下し、25℃で3分間反応させ、反応終了後、リン酸緩衝液(pH7.6)にて5分×3回の洗浄を行った。
脱水操作のため、70%、90%及び100%エタノール(残り成分は脱イオン水)と25℃で各1分間反応後、ドライヤーで冷風を直接スライドガラスにあて、組織を乾燥させた。
変性及びハイブリダイゼーション
ヒト17番染色体上(17q21.1)に存在する、約220kbの相補鎖となるような配列にリンカーを介してDIG標識を施したHER2プローブを乾燥した組織周辺に10μL滴下した。
泡を避けながら、22mm×22mmのカバーガラス(松浪硝子工業社製)を組織上に載せ、カバーガラスの周りをペーパーボンドでシールした。シール後、スライドガラスを75℃に設定されたホットプレートに置き、5分間熱変性を行った。反応後、スライドガラスを湿潤箱に移動し、37℃で一晩反応させた。
ポストハイブリダイゼーション及び検出
次に、注意して、ペーパーボンドをはがし、2×SSC(クエン酸緩衝液)バッファーにて25℃、5分間反応させた。その後、あらかじめ72℃に温めた2×SSCバッファーにて5分間、その後リン酸緩衝液(pH7.6)にて1分×2回の洗浄を行った。
アミノ酸ポリマーにペルオキシダーゼとFab'にした抗DIG抗体を結合させた標識ポリマーを100μL滴下し、25℃で30分間反応させ、反応終了後、リン酸緩衝液(pH7.6)にて1分×3回の洗浄を行った。
反応前に実施例及び比較例で調製した各溶液からなるキットを用いてDAB含有基質溶液を調製した。スライドガラスの水気を切り、各100μLのDAB含有基質溶液を滴下し、室温で10分間反応させた。反応終了後、5分間流水洗浄を行った。
続いて、対比染色のためスライドガラスの水気を切り、マイヤーヘマトキシリンに15秒間反応させ核染色させた後、5分間流水洗浄を行った。
次いで、流水洗浄後、水気を切り、エタノール通過×3回、エタノール静置3分×1回、キシレン通過1回、キシレン静置5分×2回を行い、脱水・透徹を行った。その後、非水溶性封入剤(ニチレイバイオサイエンス社製)を用いて、封入を行って、各試料を作製した。
対照例2:イミダゾール、特定のキレート剤及び特定の界面活性剤を含まない3液タイプのDAB含有基質キット
最終に得られるDAB含有基質溶液中の濃度が15mg/mLとなる量のDABを蒸留水に溶解し、発色団含有溶液(A)を調製した。また、蒸留水に過酸化水素を0.6質量%となるように溶解した発色化溶液(B1)と、pH7.6のTris-HClの基質安定化溶液(B2')とを調製した。得られた発色団含有溶液(A)、発色化溶液(B1)及び基質安定化溶液(B2')からなるキットを用い、蒸留水1mLに各溶液1滴(約40μL)を混合撹拌して、DAB含有基質溶液を調製した。
得られたDAB含有基質溶液を用いて、上記方法にしたがってCISH試料を作製した。得られた試料について、評価項目(1)及び(2)を行った。結果を表6に示す。
比較例8:特定の界面活性剤を含まない3液タイプのDAB含有基質キット
最終に得られるDAB含有基質溶液中の濃度が15mg/mLとなる量のDABを蒸留水に溶解し、発色団含有溶液(A)を調製した。また、蒸留水に過酸化水素量が0.6質量%となるように溶解した発色化溶液(B1)と、イミダゾール濃度0.5M、及びEDTA・2Na濃度20mMとなるように蒸留水に溶解し、塩酸でpHを7.5に調整した基質安定化溶液(B2')とを調製した。得られた発色団含有溶液(A)、発色化溶液(B1)及び基質安定化溶液(B2')からなるキットを用い、蒸留水1mLに各溶液1滴(約40μL)を混合撹拌して、DAB含有基質溶液を調製した。得られた溶液中の過酸化水素の含有割合は0.024質量%、イミダゾール濃度は20mM、EDTA・2Na濃度は0.8mMであり、pHは7.5であった。
得られたDAB含有基質溶液を用いて、上記方法にしたがってCISH試料を作製した。得られた試料について、評価項目(1)〜(4)を行った。尚、評価項目(3)及び(4)についてはDAB含有基質溶液の調製後1時間経過後に評価を行った。結果を表6に示す。
実施例20:キレート剤としてEDTA・2Naを用いた3液タイプのDAB含有基質キット
基質安定化溶液(B2')の代わりに、イミダゾール濃度0.5M、EDTA・2Na濃度20mM、及びBrij 35(SIGMA-ALDRICH社製)の含有割合が10質量%となるように蒸留水に溶解し、塩酸でpHを7.5に調整した基質安定化溶液(B2)を調製した。この(B2)溶液の調製以外は、比較例8と同様にキットを用いてDAB含有基質溶液を調製した。得られた溶液中の過酸化水素濃度は0.024質量%、イミダゾール濃度は20mM、EDTA・2Na濃度は0.8mM、Brij 35の含有割合は0.4質量%であり、pHは7.5であった。また、各評価を比較例8と同様に行った。尚、評価項目(3)及び(4)については、DAB含有基質溶液の調製後3日経過後の評価も行った。結果を表6及び表7に示す。
Figure 2014133120
Figure 2014133120
以上の結果から本発明のキットは、CISHに使用した際でも、特異染色強度の増強、バックグラウンド染色の低減及びDAB含有基質溶液中の沈澱抑制効果があることがわかった。

Claims (12)

  1. ペルオキシダーゼ発色団としてのジアミノベンジジン(DAB)と水とを含む発色団含有溶液(A)、並びにテトラエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水和物、エチレンジアミン四酢酸・ジアンモニウム塩、グリコールエーテルジアミン四酢酸、及びニトリロ三酢酸からなる群より選択される少なくとも1種のキレート剤と、ポリオキシエチレン(POE)アルキルエーテル系非イオン界面活性剤及びポリオキシプロピレン(POP)アルキルエーテル系非イオン界面活性剤の少なくとも1種からなる非イオン界面活性剤と、イミダゾールと、過酸化水素と、水とを含む発色試薬(B)を含有し、少なくとも発色団含有溶液(A)及び発色試薬(B)が別に保管される2液タイプ以上の、ペルオキシダーゼ標識抗体を用いた染色用DAB含有基質キット。
  2. 発色試薬(B)が、過酸化水素及び水を含む発色化溶液(B1)、並びに前記キレート剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系非イオン界面活性剤、イミダゾール及び水を含む基質安定化溶液(B2)とが別に保管される2液タイプであり、キットを3液タイプとした請求項1記載のキット。
  3. 免疫染色法又はin situハイブリダイゼーション法の染色に使用するための、請求項1又は2記載のキット。
  4. POEアルキルエーテル系非イオン界面活性剤及びPOPアルキルエーテル系非イオン界面活性剤が、POE(23)ラウリルエーテル(Brij 35)、POE(20)セチルエーテル(Brij 58)、POEステアリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEミリスチルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル、POPラウリルエーテル、POPセチルエーテル、POPステアリルエーテル、POPオレイルエーテル、POPミリスチルエーテル及びPOPオクチルドデシルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載のキット。
  5. キレート剤がEDTA・2Naであり、且つPOEアルキルエーテル系非イオン界面活性剤が、POE(23)ラウリルエーテルである請求項1〜3のいずれかに記載のキット。
  6. 発色団含有溶液(A)中のDABの含有量は、用いる前記染色用DAB含有基質キットの各溶液を混合又は混合希釈したDAB含有基質溶液中の濃度として、0.1〜10mg/mLとなる量である請求項1〜5のいずれかに記載のキット。
  7. 前記発色試薬(B)又は前記基質安定化溶液(B2)中の前記キレート剤の含有量は、用いる前記染色用DAB含有基質キットの各溶液を混合又は混合希釈したDAB含有基質溶液中の濃度として、0.1〜10mMとなる量である請求項1〜6のいずれかに記載のキット。
  8. 前記発色試薬(B)又は前記基質安定化溶液(B2)中の前記POEアルキルエーテル系非イオン界面活性剤及びPOPアルキルエーテル系非イオン界面活性剤の少なくとも1種の非イオン界面活性剤の含有量は、用いる前記染色用DAB含有基質キットの各溶液を混合又は混合希釈したDAB基質溶液中の含有割合として、0.05〜30質量%となる量である請求項1〜7のいずれかに記載のキット。
  9. 前記発色試薬(B)又は前記基質安定化溶液(B2)中のイミダゾールの含有量は、用いる前記染色用DAB含有基質キットの各溶液を混合又は混合希釈したDAB含有基質溶液中の濃度として、3〜300mMとなる量である請求項1〜8のいずれかに記載のキット。
  10. 前記発色試薬(B)又は前記発色化溶液(B1)中の過酸化水素の含有量は、用いる前記染色用DAB含有基質キットの各溶液を混合又は混合希釈したDAB含有基質溶液中の含有割合として、0.001〜0.3質量%となる量である請求項1〜9のいずれかに記載のキット。
  11. 発色試薬(B)又は基質安定化溶液(B2)のpHを、用いる前記染色用DAB含有基質キットの各溶液を混合又は混合希釈したDAB含有基質溶液のpHが、5〜9となるように調整した請求項1〜10のいずれかに記載のキット。
  12. ペルオキシダーゼが、西洋わさび由来のペルオキシダーゼである請求項1〜11のいずれかに記載のキット。
JP2015503043A 2013-02-28 2014-02-28 標識酵素を用いた染色用dab含有基質キット Active JP6393252B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013039672 2013-02-28
JP2013039672 2013-02-28
PCT/JP2014/055004 WO2014133120A1 (ja) 2013-02-28 2014-02-28 標識酵素を用いた染色用dab含有基質キット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014133120A1 true JPWO2014133120A1 (ja) 2017-02-02
JP6393252B2 JP6393252B2 (ja) 2018-09-19

Family

ID=51428378

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015503043A Active JP6393252B2 (ja) 2013-02-28 2014-02-28 標識酵素を用いた染色用dab含有基質キット

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20160010140A1 (ja)
EP (1) EP2963123B1 (ja)
JP (1) JP6393252B2 (ja)
KR (1) KR102189659B1 (ja)
CN (1) CN105164272A (ja)
ES (1) ES2793177T3 (ja)
RU (1) RU2662681C2 (ja)
WO (1) WO2014133120A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105651579B (zh) * 2015-12-07 2018-10-23 上海太阳生物技术有限公司 一种α-丁酸萘酚酯酶染色试剂盒
CN111426826A (zh) * 2018-12-24 2020-07-17 武汉赛维尔生物科技有限公司 一种免疫组化染色液及其应用
CN110361245B (zh) * 2019-07-30 2021-08-03 河南赛诺特生物技术有限公司 一种dab免疫显色试剂盒及其应用
CN110567785B (zh) * 2019-08-28 2022-04-08 迈克生物股份有限公司 染色试剂盒及使用方法
CN113484313B (zh) * 2021-07-23 2022-06-24 图凌(杭州)生物医药有限公司 用于免疫组化检测的dab显色试剂盒及其应用

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004515752A (ja) * 2000-09-15 2004-05-27 バイオジェネックス ラボラトリーズ insituハイブリダイゼーションの向上
US20120077211A1 (en) * 2008-12-15 2012-03-29 Life Technologies Corporation Stable compositions comprising chromogenic compounds and methods of use
WO2012092322A1 (en) * 2010-12-30 2012-07-05 Ventana Medical Systems, Inc. Enhanced deposition of chromogens utilizing pyrimidine analogs
JP2012517814A (ja) * 2009-02-19 2012-08-09 ダコ・デンマーク・エー/エス コンジュゲート分子

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2417671A (en) 1943-08-02 1947-03-18 Kearney & Trecker Corp Machine tool way guard
DE2234117C2 (de) 1972-07-12 1986-05-28 Sportartikelfabrik Karl Uhl Gmbh, 7460 Balingen Sportschuh mit auswechselbaren Beschlagteilen
JPS503890A (ja) 1973-05-21 1975-01-16
DE3812605A1 (de) 1988-04-15 1990-06-07 Leskovar Peter Dipl Ing Dr Hab Immunregulative stoffe und stoffgemische zur aktiven beeinflussung des krankheitsverlaufes
RU2021208C1 (ru) * 1989-11-14 1994-10-15 Роговин Всеволод Викторович Способ определения активности системы пероксидаза-эндогенная перекись водорода в крови на мазках
US5225325A (en) 1990-03-02 1993-07-06 Ventana Medical Systems, Inc. Immunohistochemical staining method and reagents therefor
US5804404A (en) * 1996-01-22 1998-09-08 Dako Corporation Stable substrate-chromogen solutions for enenzyme activity detection
CA2417671A1 (en) 2000-07-28 2002-02-07 Ulrich Wissenbach Trp8, trp9 and trp10, novel markers for cancer

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004515752A (ja) * 2000-09-15 2004-05-27 バイオジェネックス ラボラトリーズ insituハイブリダイゼーションの向上
US20120077211A1 (en) * 2008-12-15 2012-03-29 Life Technologies Corporation Stable compositions comprising chromogenic compounds and methods of use
JP2012517814A (ja) * 2009-02-19 2012-08-09 ダコ・デンマーク・エー/エス コンジュゲート分子
WO2012092322A1 (en) * 2010-12-30 2012-07-05 Ventana Medical Systems, Inc. Enhanced deposition of chromogens utilizing pyrimidine analogs

Also Published As

Publication number Publication date
EP2963123A4 (en) 2016-09-07
US20160010140A1 (en) 2016-01-14
JP6393252B2 (ja) 2018-09-19
KR102189659B1 (ko) 2020-12-11
EP2963123B1 (en) 2020-04-08
WO2014133120A1 (ja) 2014-09-04
RU2662681C2 (ru) 2018-07-26
ES2793177T3 (es) 2020-11-13
EP2963123A1 (en) 2016-01-06
KR20150122197A (ko) 2015-10-30
CN105164272A (zh) 2015-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6393252B2 (ja) 標識酵素を用いた染色用dab含有基質キット
Zaqout et al. Immunofluorescence staining of paraffin sections step by step
EP1697750B1 (en) Methods and compositions for immuno-histochemical detection
ES2689593T3 (es) Depósito potenciado de cromógenos que utilizan análogos de piridina
JP5662593B2 (ja) 組織試料固定のための方法
CN110337588B (zh) 用于定量免疫组织化学的方法和系统
Shi et al. Antigen retrieval immunohistochemistry based research and diagnostics
JPWO2011096468A1 (ja) 免疫組織化学染色用前処理液及びその濃縮液
CA2770545C (en) Use of a bis-maleic anhydride cross-linking agent for fixation of a cell or tissue sample
ES2939352T3 (es) Procedimientos y sistemas de inactivación de anticuerpo con base termoquímica
Smith Specific staining of tissue components with metal–hematoxylin complexes
JP2006053031A (ja) 免疫組織化学的染色による抗原の検出方法
Lightbody et al. Immunofluorescence labeling of nuclear receptor expression in formalin-fixed, paraffin-embedded tissue
Shi et al. Extended application of antigen retrieval technique in immunohistochemistry and in situ hybridization
Marsch et al. A Dermatopathologist's Guide to Troubleshooting Immunohistochemistry—Part 2: Troubleshooting Immunohistochemical Tests in the Laboratory
Schmitt et al. Comparison of contrast, sensitivity and efficiency of signal amplified and nonamplified immunohistochemical reactions suitable for videomicroscopy-based quantification and neuroimaging
US20220003642A1 (en) Method, solution and kit for preparing a tissue sample for 3d imaging
JP6453734B2 (ja) 免疫染色用増感剤、免疫染色用増感剤キット、及び免疫染色方法
Csizmadia et al. Detection of apoptosis in tissue sections
EP3734276A1 (en) Blocking reagent
JPS63169561A (ja) 鏡検標本用被覆剤
MANUAL Super Sensitive™* IHC
Yhee et al. Immunohistochemical application of an antibody specific for human CD1a to the diagnosis of canine mast cell tumour
JP2009121906A (ja) 抗原賦活化方法
Krause et al. Use of Immunofluorescence with Frozen Sections for the Detection of Vitellogenin Year-2 Class Natural Population Rainbow Trout-A Preliminary Investigation

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170613

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170809

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20170823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171010

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180418

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180814

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180824

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6393252

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250