JPWO2014097863A1 - 音響発生器、音響発生装置および電子機器 - Google Patents

音響発生器、音響発生装置および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な音圧の周波数特性を得ること。【解決手段】本発明の音響発生器は、枠体10と、この枠体10に固定された振動板20と、この振動板20上に設けられた励振器としての圧電振動素子30とを備えている。そして、振動板20の主面に対して垂直な面で枠体10を切断したときに、枠体10の幅が厚み方向で不均一になっている部位を有している。【選択図】図2

Description

開示の実施形態は、音響発生器、音響発生装置および電子機器に関する。
従来、圧電スピーカに代表される音響発生器は、小型で薄型のスピーカとして利用できることが知られている。かかる音響発生器は、携帯電話機や薄型テレビなどをはじめとする電子機器に組み込まれるスピーカとして使用することができる。
音響発生器としては、たとえば、矩形形状の枠体と、該枠体に張設されたフィルムと、該フィルム上に設けられた圧電振動素子とを備えたものがある(特許文献1参照)。これは、枠体により外側縁部が支持されたフィルムを励振し、フィルムの共振現象を利用して発音する構成となっている。
特開2004−23436号公報
しかしながら、上記した従来の音響発生器は、振動板の共振を積極的に利用するが故に、音圧の周波数特性においてピーク(周囲よりも音圧が高い部分)およびディップ(周囲よりも音圧が低い部分)が生じやすく、良質な音質を得にくいという問題があった。
また、上記音響発生器を備えた音響発生装置および電子機器も、同様に良好な音質を得にくいという問題があった。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、良好な音圧の周波数特性を得ることができる音響発生器、音響発生装置および電子機器を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る音響発生器は、枠体と、該枠体に固定された振動板と、該振動板上に設けられた励振器とを備え、前記振動板の主面に対して垂直な面で前記枠体を切断したときに、前記枠体の幅が厚み方向で不均一になっている部位を有している。
また、実施形態の一態様に係る音響発生装置は、上記の音響発生器と、該音響発生器を収容する筐体とを備えている。
また、実施形態の一態様に係る電子機器は、上記の音響発生器と、該音響発生器に接続された電子回路と、該電子回路および前記音響発生器を収容する筐体とを備え、前記音響発生器から音響を発生させる機能を有している。
実施形態の一態様によれば、良好な音質の周波数特性を得ることのできる音響発生器、音響発生装置および電子機器を実現できる。
図1は、音響発生器の一実施形態の模式的な平面図である。 図2(a)は図1のA−A’線で切断した一例を示す断面図、図2(b)は図2(a)に示す破線領域の概略拡大図である。 図3(a)は、図1のA−A’線で切断した他の例を示す断面図、図3(b)は図3(a)に示す破線領域の概略拡大図である。 図4(a)は、図1のA−A’線で切断した他の例を示す断面図、図4(b)は図4(a)に示す破線領域の概略拡大図である。 図5(a)および図5(b)は、図1に示す枠体の他の例の模式的な平面図である。 図6は、図1に示す枠体の他の例の模式的な平面図である。 図7は、音響発生装置のブロック図である。 図8は、電子機器のブロック図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する音響発生器、音響発生装置および電子機器の実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
本実施形態に係る音響発生器の構成について、図1および図2を用いて説明する。
本実施形態に係る音響発生器1は、いわゆる圧電スピーカと呼ばれるものであり、振動板の共振現象を用いて音圧を発生させる構成を備える。具体的には、音響発生器1は、図1および図2に示すように、枠体10と、この枠体10に固定された振動板20と、この振動板20上に設けられた励振器としての圧電振動素子30とを備えている。そして、振動板20の主面に対して垂直な面で枠体10を切断したときに、枠体10の幅が厚み方向で不均一になっている部位を有している。
なお、図1は、音響発生器の一実施形態の模式的な平面図であり、図2(a)は図1のA−A’線で切断した一例を示す断面図、図2(b)は図2(a)に示す破線領域の概略拡大図である。図2においては、理解を容易にするために、音響発生器1を上下方向に拡張してデフォルメして示している。
振動板20は、樹脂、金属、紙などの種々の材料を用いて形成することができる。例えば、厚さ10〜200μmのポリエチレン、ポリイミド、ポリプロピレンなどの樹脂フィルムにより薄板状の振動板20を構成することができる。樹脂フィルムは金属板などに比べて弾性率および機械的なQ値の低い材料であるため、振動板20を樹脂フィルムにより構成することで、振動板20を大きな振幅で屈曲振動させ、音圧の周波数特性における共振ピークの幅を広く、高さを低くして共振ピークとディップとの差を低減することができる。なお、金属と樹脂との複合体を振動板20として用いてもよい。
枠体10は、振動板20を保持して振動の固定端を形成する役割を担っている。たとえば、図2に示すように、上枠部材10−1と下枠部材10−2とで枠体10を構成している。そして、上枠部材10−1と下枠部材10−2との間に樹脂フィルムからなる振動板20の外周部を挟み込み、所定の張力を付与した状態で固定している。したがって、長期間使用してもたわみなどの変形の少ない振動板20を備えた音響発生器1となる。
枠体10を構成する上枠部材10−1および下枠部材10−2の厚みおよび材質は、機械的強度および耐食性に優れているという理由から、たとえば、厚さ100〜5000μmのステンレス製の材料を用いることができる。ただし、枠体10の材質としてはステンレスに限られず、ガラス、樹脂などを用いることもできる。
励振器としての圧電振動素子30は、積層体33と、この積層体33の上面および下面に形成された表面電極層34、35と、積層体33の内部電極層32の端面が露出する側面に形成された外部電極36、37とを備えている。そして、外部電極36、37にリード端子38、39が接続されている。
積層体33は、セラミックスからなる4層の圧電体層31a、31b、31c、31dと、3層の内部電極層32とが交互に積層されて形成される。また、圧電振動素子30は、上面側および下面側の主面を矩形状としており、圧電体層31aと31b、圧電体層31cと31dは、それぞれ厚み方向に互いに異なる向きに分極されており、圧電体層31bと31cは同じ向きに分極されている。
したがって、リード端子38、39を介して圧電振動素子30に電圧が印加された場合、例えば圧電振動素子30の下面側、換言すれば振動板20側の圧電体層31c、31dは縮む一方、上面側の圧電体層31a、31bは伸びるように変形する。このように、圧電振動素子30の上面側の圧電体層31a、31bと下面側の圧電体層31c、31dとが、相反する伸縮挙動を示し、その結果、圧電振動素子30がバイモルフ型の屈曲振動をすることにより、振動板20に一定の振動を与えて音を発生させることができる。
このように、圧電振動素子30がバイモルフ型の積層型圧電振動素子であり、圧電振動素子30自体が単独で屈曲振動することから、振動板20の材質によらず、例えば柔らかい振動板20であっても強い振動を発生させることができ、少数の圧電振動素子30により充分な音圧を得ることができる。
ここで、圧電体層31a、31b、31c、31dを構成する材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛、Bi層状化合物、タングステンブロンズ構造化合物などの非鉛系圧電体材料などの、従来から用いられている圧電セラミックスを用いることができる。 また、内部電極層32の材料は、金属、例えば銀とパラジウムを主成分とする。なお、内部電極層32には圧電体層31a、31b、31c、31dを構成するセラミック成分を含有しても良く、これにより、圧電体層31a、31b、31c、31dと内部電極層32、32、32との熱膨張差による応力を低減した圧電振動素子30を得ることができる。
また、表面電極層34、35と外部電極36、37は、金属、例えば銀などを主成分とする。また、ガラス成分を含有しても良い。ガラス成分を含有させることによって、圧電体層31a、31b、31c、31dや内部電極層32と、表面電極層34、35または外部電極36、37との間に強固な密着力を得ることができる。ガラス成分の含有量は、たとえば20体積%以下とすればよい。
また、リード端子38、39に接続する配線としては、圧電振動素子30の低背化を図るために、銅またはアルミニウムなどの金属箔を樹脂フィルムで挟んだフレキシブル配線を用いるのが好ましい。
また、本実施形態に係る音響発生器1は、図2に示すように、圧電振動素子30を埋設するように、枠体10内に充填された樹脂製の被覆層40を備える。このように、圧電振動素子30を樹脂製の被覆層40で埋設することにより、適度なダンピング効果を誘発させることができ、共振現象を抑制するとともに、共振ピークとディップとの差をより小さく抑えることができる。さらに、圧電振動素子30を外部環境から保護することもできる。
なお、本実施形態では、振動板20の表面全てが被覆層40により被覆されているが、全てが被覆される必要はない。すなわち、音響発生器1は、圧電振動素子30と、この圧電振動素子30が配置されている側の振動板20の表面の少なくとも一部が被覆層40により被覆されていればよい。
そして、本実施形態に係る音響発生器1において、図2に示すように、振動板20の主面に対して垂直な面で枠体10を切断したときに、枠体10の幅が厚み方向で不均一になっている部位を有している。
具体的には、図2には、枠体10の内壁11に凹部または凸部が設けられた形態が示されており、枠体10は振動板20の主面に平行な方向の幅が厚み方向で不均一になっている部位を有している。
これにより、枠体10は、振動板20の幅が厚み方向で均一な従来の枠体と比較して、対称性が低下した形状となる。枠体10の対称性を低下させることにより、枠体10、振動板20、圧電振動素子30および被覆層40によって構成される複合振動体の対称性が低下するため、振動モードの縮退を解いて複数の振動モードに分散させることができる。
したがって、本実施形態に係る音響発生器1によれば、共振周波数のピークのレベルを小さくして、変動の小さい、良好な音圧の周波数特性を得ることができる。
また、枠体10の内壁11に凹部11aまたは凸部11bが設けられることによって、枠体10の振動が内壁11のいびつな形状で乱されて振動板20や被覆層40に伝達し難くなるため、枠体10の振動に起因する、音圧の周波数特性におけるピークやディップのレベルを小さくすることができる。
このような凹部11aまたは凸部11bは、枠体10の内壁11のどの位置に設けられてもよいが、平面視したときに枠体10が内側に少なくとも一つの角部13を有する場合において、枠体10の角部13に設けられることによって、振動波が回折して重なり合っても、重なり合う振動波の位相が一致せずに共鳴しにくく、きれいに反射しなくなるとの効果を奏することができる。
特に、内壁11の全周にわたって凹部11aまたは凸部11bが設けられてもよく、これにより、枠体10から振動板20や被覆層40に伝わる振動をより低減することができる。
また、凸部11bを振動板20に接するように枠体10の内壁11に設けることで、振動板20の振動波が凸部11bに衝突して回折するため、共振を抑止することができる。さらに、凸部11bが枠体10に沿って全周にわたって形成されると、振動板20の振動領域から枠体10の開口部へ音声信号が伝搬する時に、凸部11bを通過した後に開口面積が段差を有して広がるために信号波が乱され共鳴しにくく、きれいに反射しなくなるとの効果を奏することができる。
また、枠体10の幅が厚み方向で不均一になっている部位を有している例として、例えば図3に示すように、枠体10の内壁11が振動板20側に傾斜している形態も挙げられる。具体的には、図3に示す形態は、枠体10を構成する上枠部材10−1および下枠部材10−2の内壁11がともに振動板20側(内側)に向かって傾斜し、振動板20に近づくにしたがって上枠部材10−1および下枠部材10−2の幅が狭くなっている。
かかる場合にも、図2に示した例と同様に、枠体10の振動が内壁11の形状によって乱されて振動板20や被覆層40に伝達し難くなるため、枠体10の振動に起因する、音圧の周波数特性におけるピークやディップのレベルを小さくすることができる。
このような傾斜は、枠体10の内壁11のどの位置に設けられてもよいが、平面視したときに枠体10が内側に少なくとも一つの角部13を有する場合において、枠体10の角部13に設けられることによって、振動波が回折して重なり合っても、重なり合う振動波の位相が一致せずに共鳴しにくく、きれいに反射しなくなるとの効果を奏することができる。
特に、内壁11を全周にわたって傾斜させることで、振動板20の振動領域から枠体10の開口部へ音声信号が伝搬する時に、開口面積が変化することで、開口端部の信号波が乱され、共鳴しにくく、きれいに反射しなくなるとの効果を奏することができる。
枠体10(上枠部材10−1および下枠部材10−2)の内壁11に凹部11aまたは凸部11bを設けたり、内壁11を傾斜させたりするためには、例えば、表面にこのような形状を有する金型を用いて打ち抜いたり、エッチングにて形成したり、鋳型に流し込んで固めたりする方法などが挙げられるが、特に限定はない。
なお、枠体10が上枠部材10−1または下枠部材10−2の1枚の場合、振動板20に近づくにしたがって枠体10の幅が広くなるように枠体10の内壁11が傾斜している形態では、枠の開口部において枠の剛性が小さくなるので、音声が大きくなった時に開口部がひずみやすくなり、開口端部の信号波が乱され、共鳴しにくく、きれいに反射しなくなるとの効果を奏することができる。
一方、枠体10が上枠部材10−1または下枠部材10−2の1枚の場合、振動板20に近づくにしたがって枠体10の幅が狭くなるように枠体10の内壁11が傾斜している形態では、枠の開口部において枠の剛性が大きくなるので、音声が大きくなっても開口部が変形せず音圧の大きな音響発生器とすることができる。
また、枠体10が上枠部材10−1および下枠部材10−2の2枚の場合において、
図3に示すような振動板20に近づくにしたがって幅が狭くなるように上枠部材10−1と下枠部材10−2の内壁が傾斜している形態では、振動板20の振動領域を確保しつつ、振動板20から枠体10の開口部にむけて表面と裏面に発生した音声信号を、再度振動板20に反射させることができるので、開口部の端部付近で振動波を乱す効果が生じ共鳴しにくく、きれいに反射しなくなるとの効果を奏することができる。
一方、枠体10が上枠部材10−1および下枠部材10−2の2枚の場合において、図4に示すように、振動板20に近づくにしたがって幅が広くなるように上枠部材10−1と下枠部材10−2の内壁が傾斜している形態も採用できる。この形態によれば、振動板20側の開口幅よりも振動板20と反対側の開口幅を大きくすることができるので、最低共振周波数を低音側へ広げることができる。この時、傾斜により共振点での振動波を乱すことができるので、最低共振周波数での音圧を抑えることで、最低共振周波よりも低音の出力音圧を向上させることができるので、音域の広い音響機器とすることができる。
なお、上枠部材10−1が振動板20に近づくにしたがって幅が広くなるように内壁が傾斜した形状で、下枠部材10−2が振動板20に近づくにしたがって幅が狭くなるように内壁が傾斜した形状であってもよく、それぞれが逆の形状であっても採用できる。
また、傾斜した内壁11が断面視において直線状に形成される場合の例を示したが、傾斜した内壁11は、図2に示すような凹部11aまたは凸部11bを有していてもよい。
さらには、枠体10は、上述の構成に加えて、内壁11と外壁12との間の幅を不均一に形成してもよく、例えば、振動板20の主面を平面視した場合に、内周と外周のうち、内周の形状を対称性の低い形状としてもよい。この点について図5および図6を参照して説明する。
図5(a)に示すように、枠体10の内周は、振動板体20を平面視した場合に複数(ここでは、2つ)の対角線L1、L2を有する形状であり、これら複数の対角線L1、L2のうち、少なくとも2つの対角線L1、L2の長さが互いに異なるように構成される。これにより、枠体10の内周は、回転対称性や鏡面対称性などの対称性を持たない形状となっている。
すなわち、回転対称性や鏡面対称性などの対称性を持たない枠体10により、樹脂フィルムからなる振動板20の外周部が保持・固定され、2つの対角線L1、L2の長さが異なり、4回対称の対称点や線対称の対称軸を持たない四角形の平面形状を有する振動板20を備えた音響発生器1となる。
このように、本実施形態に係る音響発生器1は、枠体10の内周の平面形状が、少なくとも2つの対角線の長さが互いに異なる四角形状となっていることにより、かかる枠体10に固定される振動板20の平面形状も、少なくとも2つの対角線の長さが互いに異なる四角形状となる。これにより、回転対称性や鏡面対称性などの対称性を持たない、または対称性が低下した振動板20を得ることができる。こうして振動板20の構造的な対称性を崩すことによって、縮退した振動モードを複数の振動モードに分散させ、複数の共振ピークを発生させて、音圧の平坦化によるさらなる音質の向上を図ることができる。
すなわち、枠体10の内周の平面形状の対称性を低下させることで、枠体10、振動板20、圧電振動素子30および被覆層40によって構成される複合振動体の対称性をより一層低下させることができるため、より効果的に音質の向上を図ることができる。
また、図5(a)に示すように、枠体10の内周は、対角線L1の中点D1と対角線L2の中点D2とが互いに一致しないように形成される。このように、複数の対角線L1、L2の中点D1、D2を互いに重ならない位置に配置することにより、各対角線L1、L2に沿って伝わる振動波の腹同士が重なり難くなる。これにより、特定の周波数で強い共振が発生し難くなるため、音圧の周波数特性における共振ピークとディップとの差を低減させることが可能となる。
また、図5(b)に示すように、枠体10の外周も、振動板20を平面視した場合に複数(ここでは、2つ)の対角線L3、L4を有する形状であり、枠体10は、外周の対角線L3、L4同士の交点C2と内周の対角線L1、L2同士の交点C1とが互いに一致しないように形成される。このように、外周の対角線L3、L4同士の交点C2と内周の対角線L1、L2同士の交点C1とを互いに重ならない位置に配置することにより、枠体10の固有振動の振幅を小さくすることができる。つまり、振動板20に伴う枠体10の振動をさらに抑えることができる。
一方、図6に示す枠体10のように、内壁11によって囲まれる内周の平面形状を矩形状とし、外壁12によって囲まれる外周の平面形状を対称性の低い形状とすることによって、内壁11と外壁12との間の幅を不均一に形成してもよい。
かかる場合であっても、枠体10の対称性を低下させることができるため、枠体10B、振動板20、圧電振動素子30および被覆層40によって構成される複合振動体の対称性が低下する。これにより、振動モードの縮退を解いて複数の振動モードに分散させることができる。
さらに、内壁11によって囲まれる内周の平面形状および外壁12によって囲まれる外周の平面形状の双方を対称性の低い形状とすることによって、内壁11と外壁12との間の幅を不均一に形成してもよい。このように構成することにより、枠体10の対称性をさらに低下させることができる。
以上、説明してきたように、本実施形態ならびに各変形例に係る音響発生器によれば、音圧の周波数特性における共振ピークとディップとの差が低減されて周波数変動が可及的に抑えられるため、音質を向上させることができる。
次に、本実施形態に係る音響発生器1を搭載した音響発生装置について図7を参照して説明する。図7は、音響発生装置のブロック図である。
図7に示すように、上述してきた構成の音響発生器1を、共鳴ボックス400に収納することにより音響発生装置4を構成することができる。共鳴ボックス400は、音響発生器1を収納する筐体であり、音響発生器1の発する音響を共鳴させて筐体面から音波として放射する。かかる音響発生装置4は、スピーカとして単独で用いることができる他、例えば、各種電子機器2へ好適に組み込むことが可能である。
上述してきたように、圧電スピーカでは不利であった音圧の周波数特性における共振ピークとディップとの差を低減させることができるため、本実施形態に係る音響発生器1は、携帯電話機や薄型テレビ、あるいはタブレット端末などの電子機器2へ好適に組み込むことが可能である。
なお、音響発生器1が組み込まれる対象となりうる電子機器2としては、前述の携帯電話機や薄型テレビ、あるいはタブレット端末などに限らず、たとえば、冷蔵庫、電子レンジ、掃除機、洗濯機などのように、従来、音質については重視されなかった家電製品も含まれる。
ここで、上述した音響発生器1を備える電子機器2について、図8を参照しながら簡単に説明する。図8は、電子機器2のブロック図である。電子機器2は、上述してきた音響発生器1と、音響発生器1に接続された電子回路と、音響発生器1および電子回路を収納する筐体200とを備えている。
具体的には、図8に示すように、電子機器2は、音響発生器1と、制御回路21、信号処理回路22および入力装置としての無線回路23を含む電子回路と、アンテナ24と、これらを収納する筐体200とを備えている。なお、無線による入力装置を図8に図示しているが、通常の電気配線による信号入力としても当然設けることができる。
なお、ここでは、電子機器2が備える他の電子部材(たとえば、ディスプレイ、マイク、スピーカなどのデバイスや回路)については記載を省略した。また、図8では、1つの音響発生器1を例示したが、2つ以上の音響発生器1やその他の発振器を設けることもできる。
制御回路21は、信号処理回路22を介して無線回路23を含む電子機器2全体を制御する。音響発生器1への出力信号は、信号処理回路22から入力される。そして、制御回路21は、無線回路23へ入力された信号を、信号処理回路22を制御することによって音声信号Sを生成し、音響発生器1に対して出力する。
このようにして、図8に示す電子機器2は、小型かつ薄型である音響発生器1を組み込みながらも、共振ピークとディップとの差を低減して周波数変動を可及的に抑制し、周波数の低い低音領域をはじめ、高音領域においても全体的に音質の向上を図ることができる。
なお、図8においては、音響出力デバイスとして音響発生器1を直接搭載した電子機器2を例示したが、音響出力デバイスとしては、たとえば音響発生器1を筐体に収納した音響発生装置4を搭載した構成であってもよい。
また、本実施形態ならびに各変形例に係る音響発生器の振動板に、適宜の形状および長さに形成されたシート状のダンピング材を設けて、更なる音質の改善を図ることとしてもよい。ダンピング材は、たとえば、ウレタンゴムなどのゴム材料で形成することができる。
また、上述してきた音響発生器では、振動板上に1個の圧電振動素子が配置されたものを例示したが、2個以上の圧電振動素子を振動板上に配置しても構わない。また、圧電振動素子を平面視で矩形形状としたが、正方形であってもよい。
また、本実施形態ならびに各変形例では、圧電振動素子として、いわゆるバイモルフ型の積層型圧電振動素子を例示したが、ユニモルフ型の圧電振動素子を用いることもできる。
また、本実施形態ならびに各変形例では、励振器の一例として圧電振動素子を用いる場合を例に挙げて説明したが、励振器は、圧電振動素子に限定されるものではなく、電気信号が入力されて振動する機能を有しているものであれば良い。例えば、スピーカを振動させる励振器としてよく知られた、動電型の励振器や、静電型の励振器や、電磁型の励振器であっても構わない。なお、動電型の励振器は、永久磁石の磁極の間に配置されたコイルに電流を流してコイルを振動させるようなものであり、静電型の励振器は、向き合わせた2つの金属板にバイアスと電気信号とを流して金属板を振動させるようなものであり、電磁型の励振器は、電気信号をコイルに流して薄い鉄板を振動させるようなものである。
1 音響発生器
2 電子機器
4 音響発生装置
10 枠体
11 内壁
11a 凹部
11b 凸部
12 外壁
20 振動板
30 圧電振動素子
40 被覆層
実施形態の態様に係る音響発生器は、振動板と、該振動板の主面の外周部上に固定され 枠体と、前記振動板の主面上に設けられた励振器とを備え、前記枠体は全周にわたって 前記振動板の主面の外周部上に固定されており、前記振動板の主面に対して垂直な面で前記枠体を切断したときに、前記枠体の幅が厚み方向で不均一になっている部位を有している。

Claims (8)

  1. 枠体と、該枠体に固定された振動板と、該振動板上に設けられた励振器とを備え、前記振動板の主面に対して垂直な面で前記枠体を切断したときに、前記枠体の幅が厚み方向で不均一になっている部位を有していることを特徴とする音響発生器。
  2. 前記枠体の内壁に凹部または凸部があることを特徴とする請求項1に記載の音響発生器。
  3. 前記枠体の内壁が前記振動板側に傾斜していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の音響発生器。
  4. 平面視したときに前記枠体は内側に少なくとも一つの角部を有し、前記幅が不均一になっている部位が少なくとも前記枠体の角部にあることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれか一つに記載の音響発生器。
  5. 前記枠体の幅が不均一になっている部位が、前記枠体の全周にわたっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちのいずれか一つに記載の音響発生器。
  6. 平面視したときに内壁と外壁との間の幅が不均一であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちのいずれか一つに記載の音響発生器。
  7. 請求項1〜6のうちのいずれか一つに記載の音響発生器と、該音響発生器を収容する筐体とを備えることを特徴とする音響発生装置。
  8. 請求項1〜6のうちのいずれか一つに記載の音響発生器と、該音響発生器に接続された電子回路と、該電子回路および前記音響発生器を収容する筐体とを備え、
    前記音響発生器から音響を発生させる機能を有することを特徴とする電子機器。
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