本発明の第1の態様に係る操作装置は、複数の工程からなる複数の運転動作のうち、選択された運転動作を実行する電気機械器具において各工程の設定を行う操作装置であって、前記各工程の運転時間の長さと相関する第1方向のサイズを有する第1表示画像それぞれを表示させる第1表示ユニットと、ユーザの操作入力に応じて、前記第1表示ユニットにより表示された前記第1表示画像それぞれの前記第1方向のサイズを伸縮させる第1操作ユニットと、前記第1表示ユニットによって表示された前記第1表示画像の前記第1方向のサイズに応じて、各工程の運転時間を決定する運転時間決定部と、前記運転動作ごとに設定されている、前記各工程の運転時間についての設定可能範囲の情報を記憶する第1記憶部と、を備え、所定の運転動作において該運転動作に含まれる工程の運転時間の設定を行う場合、前記第1表示ユニットは、前記第1記憶部で記憶された情報に基づき、該所定の運転動作に応じた前記工程の前記運転時間についての設定可能範囲を、前記第1方向の範囲として前記第1表示画像と共に表示する。
上記した構成によると、操作装置は、第1表示ユニットおよび第1操作ユニットを備えるため、選択した運転動作の運転時間を第1表示画像のサイズで表現することができるとともに、この第1表示画像のサイズを適宜、第1方向に変更させることができる。また、操作装置は、運転時間決定部を備えるため、この第1表示画像の第1方向範囲のサイズに応じて運転時間を決定することができる。このため、電気機械器具は、決定された運転時間で各工程の運転を実施することができる。したがって、第1表示画像のサイズを第1操作ユニットで第1方向に伸縮させることで、電気機械器具において、各工程の運転時間を変更することができる。
また、各工程の第1表示画像それぞれのサイズを第1方向に伸縮させて運転時間の設定を行う場合、第1記憶部において記憶されている運転時間についての設定可能範囲に関する情報を表示することができる。このため、運転時間の設定を行う際に、選択された運転動作の各工程における運転時間について設定可能な範囲を表示することができる。
よって、本発明に係る操作装置は、複数の工程からなる複数の運転動作のうち、選択された運転動作を実行する電気機械器具において、この選択された運転動作の各工程における運転時間について設定可能な範囲を表示することができるという効果を奏する。
また、本発明の第2の態様に係る操作装置は、上記した第1の態様において、前記各工程で実行される機能に関する強度の大きさと相関し、前記第1方向とは異なる方向である第2方向のサイズを有する第2表示画像それぞれを表示する第2表示ユニットと、ユーザの操作入力に応じて、前記第2表示ユニットにより表示された前記第2表示画像それぞれのサイズを、前記第2方向に伸縮させる第2操作ユニットと、前記第2表示ユニットによって表示された第2表示画像の前記第2方向のサイズに応じて、各工程で実行される機能に関する前記強度を決定する強度決定部と、前記運転動作ごとに応じて設定されている、前記各工程で実行される前記機能に関する前記強度についての設定可能範囲の情報を記憶する第2記憶部と、をさらに備え、所定の運転動作において該運転動作に含まれる工程の前記機能に関する前記強度の設定を行う場合、前記第2表示ユニットは、前記第2記憶部で記憶された情報に基づき、該所定の運転動作に応じた前記強度についての設定可能範囲を、前記第2方向の範囲として前記第2表示画像と共に表示する。
ここで機能に関する強度とは、例えば、電気機械器具が洗濯機であって、機能が洗濯機における洗い機能である場合、洗濯槽内で回転させるモータの回転数などを規定する出力電力などに基づき定めることができる値である。
上記した構成によると、操作装置は、第2表示ユニットおよび第2操作ユニットを備えるため、選択した運転動作の各工程で実行される機能に関する強度を第2表示画像のサイズで表現することができるとともに、この第2表示画像のサイズを適宜、第2方向に変更させることができる。
また、操作装置は、強度決定部を備えるため、この第2表示画像のサイズに応じた強度で各工程で実行される機能の強度を決定することができる。このため、電気機械器具は、決定された強度で各工程で行われる機能を実行させることができる。したがって、第2表示画像のサイズを第2操作ユニットで第2方向に伸縮させることで、電気機械器具において、各工程で実行される機能に関する強度を変更することができる。
なお、この第2方向は第1方向と異なる方向であるため、第1表示画像と第2表示画像とが共通する1つの表示画像により示される場合であっても、運転時間とは別に機能に関する強度も設定することができる。
また、各工程の第2表示画像それぞれのサイズを第2方向に伸縮させて機能に関する強度の設定を行う場合、第2記憶部において記憶されている機能の強度についての設定可能範囲に関する情報を表示することができる。このため、機能の強度について設定を行う際に、選択された運転動作の各工程で実行する機能の強度について設定可能な範囲を表示することができる。
よって、本発明に係る操作装置は、複数の工程からなる複数の運転動作のうち、選択された運転動作を実行する電気機械器具において、この選択された運転動作の各工程で実行する機能の強度について設定可能な範囲を表示することができるという効果を奏する。
また、本発明の第3の態様に係る操作装置は、上記した第2の態様において、前記第1表示画像および前記第2表示画像において一方のサイズが変更させられたとき、そのサイズの変更に連動して変化する他方の変化量を記憶する第3記憶部と、前記第1表示画像と前記第2表示画像とにおいて、一方のサイズが変更された場合、前記第3記憶部から、そのサイズの変更に連動して変化する他方の変化量を読み出し表示する第3表示ユニットと、をさらに備える構成であってもよい。
上記した構成によると、前記第3記憶部と前記第3表示ユニットとを備えるため、第1表示画像および第2表示画像において一方のサイズが変更させられると、その変更に連動した変化量で変更させられた他方を表示することができる。このため、一方の表示画像のサイズを変更させるだけで、この表示画像と相関する設定項目とは異なる、別の設定項目についても自動的に変更することができる。このため、ユーザは設定にかかる手数を低減させることができる。
また、本発明の第4の態様に係る操作装置は、上記した第3の態様において、前記第1操作ユニットにより第1表示画像のサイズを前記第1方向に伸縮させて運転時間の設定を行う場合、該第1表示画像を伸縮可能とする所定単位を表示し、前記第2表示ユニットは、前記第2操作ユニットにより第2表示画像のサイズを前記第2方向に伸縮させて前記強度の設定を行う場合、該第2表示画像を伸縮可能とする所定単位を表示させるように構成してもよい。
また、本発明の第5の態様に係る操作装置は、上記した第4の態様において、前記第1表示ユニットおよび前記第2表示ユニットは、前記第1操作ユニットおよび前記第2操作ユニットにより第1表示画像のサイズおよび第2表示画像のサイズを伸縮させた工程に応じて、前記設定可能範囲を表す単位を異ならせるように構成してもよい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。なお同一構成要素に関しては、同じ番号を付し説明を省略する。
図1は本発明の実施の形態における操作表示部(操作装置)4を備えた洗濯機の外観構成の一例を示す図である。図2は本発明の実施の形態における洗濯機の操作表示部4を示す図である。図3は操作表示部4のブロック構成図である。図1、図2、図3を用いて本実施の形態の構成を説明する。なお、本実施の形態では操作表示部(操作装置)4を備えた電気機械器具のうち、家電機器の一例として洗濯機を採用して説明するが、この洗濯機に限定されるものではない。
図1に示すように、洗濯機は洗濯機筐体1、ドア2、ドア開ボタン3、操作表示部4、洗剤ケース5を備えてなる構成である。なお、操作表示部4によって本発明の操作装置を実現する。
本実施の形態の洗濯機は、例えば、ドラム式の洗濯機で、洗濯機の外装である洗濯機筐体1の前面に設けられたドア2より衣類をドラム内に入れ洗濯を行う。ドア2は、その側部に設けられたドア開ボタン3を押下すると、ドア2が開き、ドア2を閉めるときは、このドア2がロックされる位置まで手動により閉じる構成である。
洗濯する衣類を、洗濯機のドラム内に入れたら、ユーザは操作表示部4を操作し、洗濯運転に関する設定および指示を行う。詳細は図示していないが、後述するキー操作部202の電源入キーを押下することにより、電源を入れ、操作表示部4において洗濯コース選択ボタン207にタッチすることで洗濯コースの設定を行い、布質設定ボタン208にタッチすることで布質の設定を行う。さらに、特に図示していないが他の設定ボタンにタッチして水位などの各種設定も行う。このように各種の設定が完了すると、キー操作部202のスタートキーを押下することにより洗濯開始する。なお、本実施の形態に係る洗濯機において設定可能な洗濯コース(運転動作)としては、例えば「おまかせコース」、「お急ぎコース」、「ゴシゴシコース」、および「ナイトコース」が予め設けられているが、これらのコースに限定されるものではない。なお、「おまかせコース」とは、標準的な洗濯運転を実行するコースとして予め設定されているコースである。「お急ぎコース」とは標準的な洗濯運転よりも運転時間を短縮したコースとして予め設定されているコースである。「ゴシゴシコース」とは、汚れが多い衣類を洗濯する際に選択するコースである。「ゴシゴシコース」では、標準的な洗濯運転よりも洗濯槽内で回転させる衣類の回転回数を多くしたり、回転させている時間を長くしたりするなど衣類にかかる負荷を強め、汚れに対する洗浄力を高めている。「ナイトコース」とは、夜中などに音を抑えて洗う目的で選択するコースである。「ナイトコース」では、標準的な洗濯運転よりも運転時に発生する音(例えば、衣類を回転させる際に発生するモータの駆動音、注水時に発生する水の音)が抑制されるように構成されている。
また、上述した布質設定は、例えば、ドライクリーニングや手洗いが必要な繊維でできたデリケートな衣類(ウール、カシミヤのセーターなど)や、毛布や布団を洗濯する時に行う。布質設定に応じて、洗濯機は洗濯制御方法を変えて運転を行う。また、水位は、自動、高め、低めの3種類の設定を行う。
本実施の形態の洗濯機の洗濯運転は、洗い、すすぎ、脱水の3つの異なる工程から構成される。これらの工程うちいずれか1つが本発明の第1工程であり、この第1工程とは異なる、別の工程が本発明の第2工程となる。各工程は、洗濯コース、衣類の量、布質設定値によって、洗濯運転の強度、および運転時間または運転回数がそれぞれ設定されるように構成されている。例えば、洗濯機の攪拌方式がドラム式の場合は、洗濯運転の強度とは、洗濯槽で回転させるモータの回転数などを規定する出力電力の電力量などに基づき定めることができる。また、例えば、洗濯機の攪拌方式がパルセータ式の場合、洗濯運転の強度とは洗濯槽内に設けられた回転羽根(パルセータ)を回転させるモータの回転数などを規定する出力電力などに基づき定めることができる値である。モータの回転数が大きくなればなるほどより強度が大きくなるといえる。逆に、モータの回転数が小さくなればなるほど強度が小さくなるといえる。なお、洗濯運転の強度、運転時間、運転回数に関する情報は、予め洗濯機の制御回路内に設けられたメモリ(後述する記憶部306)に記憶されている。また、各洗濯コースに応じた、例えば、洗い工程の運転時間、すすぎ工程の運転回数、脱水工程の運転時間は、ユーザ自身によって変更が可能である。なお、すすぎ工程では、洗濯槽内に注水し衣類を回転させてすすぎ、洗濯槽内に溜まった水を全て排水する一連の動きが1回の運転動作となる。このため、本実施形態ではすすぎ工程については運転時間ではなく運転回数により動作量を規定している。
また、すすぎ工程には、ドラム内に水を貯めてすすぐ、ためすすぎ(標準でのすすぎ方)と、水を流しながらすすぎを行う注水すすぎがある。すすぎ方は、洗濯コースによって異なる。またユーザの設定により変更することも可能である。なお、ためすすぎの場合は、洗濯槽内に注水し、所定量の水が溜まってから衣類を回転させてすすぐ。そして、洗濯槽内に溜まった水をすべて排水する一連の動きが1回の運転動作となる。これに対して、注水すすぎの場合は、洗濯槽内に注水をしながら衣類を回転させてすすぐ。なおこのとき、供給された水は洗濯槽内から排水されている。ただし、洗濯槽内から完全には供給された水が排水されないため、一定時間、注水しながら衣類のすすぎを行うと、注水と衣類の回転を停止させ、洗濯槽内に溜まっている水をすべて排水する。ここまでの一連の動きが注水すすぎの1回の運転動作となる。
上述したように洗濯コースの設定などの各種設定が完了すると、洗濯機は、スタートキーの押下に基づき洗濯が開始される。そして、洗濯が開始されると、洗濯機では、洗濯する衣類の量をセンシングし、衣類の量に応じて給水する(図示しない)。また給水量に応じて、洗剤量を操作表示部4に表示し、その表示に従い、ユーザは、洗剤を洗剤ケース5に投入する。また同時に適宜、柔軟剤を投入する。
なお、本実施の形態の操作表示部4は、フルドット液晶にGUI(グラフィカルユーザインタフェース、以下GUI)を表示し、フルドット液晶の上に設けた静電容量式タッチパネルで操作を行うことができるように構成されている。そして、静電容量式タッチパネル上でユーザの指を検出すると、その位置を判定する。例えば、指の位置がGUIで表現した洗濯コース洗濯ボタン207の範囲にあると判定した場合、洗濯機では洗濯コース洗濯ボタン207に対する押下があると判定し洗濯コース洗濯ボタン207に応じた設定指示を行う。
(操作表示部の外観構造)
ここで、図2を用いて、上述した操作表示部4の外観構造の一例を説明する。
図2に示すように操作表示部4は、GUI操作表示部201、キー操作部202、工程設定部203、洗いボタン204、すすぎボタン205、脱水ボタン206、洗濯コース選択ボタン207、布質設定ボタン208、および運転時間表示部209を備えている。
GUI操作表示部201は、フルドット液晶と静電容量式タッチパネルとから構成されている。GUI操作表示部201では、液晶表示画面上に、キー操作部202、工程設定部203、洗いボタン204、すすぎボタン205、脱水ボタン206、洗濯コース選択ボタン207、布質設定ボタン208などの各種GUIボタンを示す表示画像に加え、運転時間表示部209を示す表示画像をそれぞれ表示している。そして、GUI操作表示部201では、表示されているGUIボタンいずれかに対するユーザのタッチ操作により、タッチされたGUIボタンに応じた洗濯機の設定操作を行う。なお、本実施の形態におけるタッチ操作とは、GUI操作表示部201に表示されたGUIボタンを指で触る、ボタンを押下するような操作である。
キー操作部202は、例えば、タクトスイッチ(登録商法)などで知られるタクタイルスイッチで構成される。筐体面にはメンブレンフィルムやボタンキーなどを取り付け、同スイッチの押下により、洗濯機に制御信号を入力する。キー操作部202は、電源ONを行う電源入キー、電源OFFを行う電源切キー、洗濯の運転開始または一時停止を行うためのスタートキーの3つから成り、GUI操作表示部201が備える各種のGUIボタンとは独立した入力手段として設けることにより、いつでも電源ON、電源OFF、洗濯開始、一時停止が可能となるように構成されている。
工程設定部203は、洗濯運転の3つの工程(洗い、すすぎ、脱水)の設定ボタンから形成され、これら設定ボタンの表示画像のサイズにより、各工程の運転時間を表示するように構成されている。つまり、各工程の設定ボタンの表示画像(洗いボタン204、すすぎボタン205、および脱水ボタン206などの表示画像)のサイズは、各工程の運転時間の長さと相関しており、運転時間の設定の変更に応じて所定の方向(時間軸方向、第一方向)にサイズは変化する。例えば、工程設定部203において、各工程の設定ボタンの表示画像を時間軸方向に一致する左右方向にドラッグ操作することにより各工程の運転時間の長さを変化させることができる。
なお、この時間軸方向が本発明の第1方向に相当する。ここでドラッグ操作とは、タッチした状態で画面の操作対象をずらして移動させる、引っ張るような操作である。このように、各設定ボタンの表示画像の長さ(サイズ)により、ユーザは、直感的に運転時間の長さを認識でき、また各工程にどの程度の時間がかかっているかを直感的に把握できるようにしている。また運転中は、完了した工程は残時間に応じて、色が変化していき、視覚的に洗濯運転がどれぐらい進行したかを把握できるようにしている。
なお、後述する制御部(運転時間決定部)303が、この各工程の設定ボタンのサイズに応じて各工程の運転時間を決定する。そして、制御部303は、洗濯機の各種動作を制御する洗濯機制御部(不図示)に決定した運転時間を通知する。洗濯機制御部は、この通知された運転時間の間、洗濯機の所定の工程に応じた運転を実行するように制御する。
上記した各工程の運転時間の設定に加えて、さらに各設定ボタンは、ユーザのタッチ操作により各工程の機能に関する強度の設定(強度設定)を可能としている。つまり、各工程の設定ボタン内には、各工程の機能に関する強度と相関するようにサイズが規定された表示画像が表示されている。そして、各設定ボタン内のこの表示画像を上下方向(第2方向)にドラッグ操作し、表示画像の長さを伸縮させることにより、各工程の強度の設定を変更することができるように構成されている。このように、各設定ボタンの中の表示画像の長さを上下方向に伸張させることで強度設定レベルを変化させることができるため、ユーザは直感的に強度設定レベルの変更を認識できる。なお、後述するように、制御部(強度決定部)303がさらに、この各工程の設定ボタン内の表示画像のサイズに応じて各工程で実行される機能に関する強度を決定する。そして、制御部303は、洗濯機の各種動作を制御する洗濯機制御部(不図示)に決定した各工程の機能に関する強度を通知する。洗濯機制御部は、この通知された強度に応じて、洗濯機の所定の工程の運転を実行するように制御する。
洗いボタン204、すすぎボタン205、脱水ボタン206それぞれは、洗濯運転の各工程の設定を行うための入力手段として機能するGUIボタンである。これら3つのGUIボタンは、入力手段として機能するとともに、ボタン表示画像の長さ(ボタン表示画像の時間軸上に沿った長さであって、紙面の左右方向の長さ)によって、運転時間(洗い、脱水)、あるいは各工程の運転回数(すすぎ)を示している。またこれら3つのボタン表示を足し合わせた全長が現在設定している洗濯コースの運転時間を示している。さらに、上述した3つのGUIボタンでは、ボタン内に各工程における強度設定を示すレベルを表示するように構成されている。つまり、これら3つのGUIボタン内のレベル表示をユーザがタッチして、上述した時間軸に沿った方向とは異なる方向、すなわち、上下方向にドラッグ操作することにより、各工程における強度設定を行うことができるように構成される。
ここで各工程の運転時間の設定を行う場合、具体的には、各工程のGUIボタン同士の境界線を、ドラッグすることにより、各工程の時間設定(標準時間より短くしたり、長くしたりする設定、以下、短縮、伸長と称する)または運転回数の減少または増加の設定を行うことができるように構成されている。
洗濯コース選択ボタン207は、洗濯機が有する運転コースを選択するための入力ユニットである。本実施の形態に係る洗濯機は、上述したように洗濯コースとして、「おまかせコース(標準コース)」、短時間で洗濯するための「お急ぎコース」、汚れが多い衣類を洗濯する「ゴシゴシコース」、夜中に音を抑えて洗う「ナイトコース」を備え、ユーザが適宜切り替えて使用する。
布質設定ボタン208は、デリケートな衣類や特殊なものを洗う場合に布質設定を行うための入力ユニットである。ウール、カシミヤのセーターなどのデリケートな衣類、毛布、布団などを洗濯する場合に、適切な布質を布質設定ボタン208により選択し、設定する。
運転時間表示部209は、現在設定されている洗濯コースの運転時間の予測値を表示する表示部分である。この予測値は、洗濯する衣類の量や汚れ具合によって変動する。すすぎ工程は、回数で設定を行うが、1回のすすぎ工程の予測される運転時間に実行する回数を乗じて合計し、運転時間に換算している。つまり運転時間表示部209は、洗いボタン204、すすぎボタン205、脱水ボタン206の長さ(時間)の合計値を示している。洗濯運転中は、時間経過ごとに運転時間表示部209で示される運転表示が減少していき、洗濯完了までの残時間を示す。
(操作表示部の機能に関する構成)
次に図3を用いて、操作表示部4の機能に関する構成を説明する。
操作表示部4は、タッチ操作ユニット(第1操作ユニット、第2操作ユニット)301、タッチ検知ユニット302、制御部(運転時間決定部、強度決定部)303、GUI表示ユニット(第1表示ユニット、第2表示ユニット、第3表示ユニット)304、SW操作ユニット305、記憶部(第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部)306、布量検知ユニット307、布質設定ユニット308で構成される。これらのユニットを協働させ、操作表示部4を機能させている。
ハードウェアとしては、マイクロコンピュータ、フルドット液晶、静電容量式タッチパネル、静電容量式タッチセンサIC、スイッチ、モータ等の各部材を備え、マイクロコンピュータを動作させるソフトウェアと協働することで各部材を機能させている。
タッチ操作ユニット301は、静電容量式タッチパネルで構成される。ユーザの指が接触すると静電容量が変化し、後述するタッチ検知ユニット302で検知する。
タッチ検知ユニット302は、前記タッチ操作ユニット301の静電容量変化を検出するセンサICである。検出した静電容量変化量、座標を出力する。
制御部303はマイクロコンピュータ及びソフトウェアで構成され、各種センサの検知情報や操作表示部4の設定値を取得する。なお、本実施の形態のように洗濯機に操作装置を搭載した場合であれば、洗濯機は、例えば、洗濯槽用モータや給水ポンプなどを駆動し洗濯機の各種制御を実行することができる洗濯機制御部を備える。そして、制御部303は、各工程の設定ボタンのサイズに応じて運転時間または機能に関する強度を決定し、この決定した運転時間または機能に関する強度を洗濯機制御部に通知する。この通知された運転時間または機能に関する強度に応じて洗濯機制御部が洗濯機の各種制御を行う。
GUI表示ユニット304は、フルドット液晶である。制御部303で描画するGUIをビデオRAMに作成し、所定タイミングごとに前記液晶へ信号出力を行い、GUI表示を行う。
SW操作ユニット305は、タクタイルスイッチ(SW)で構成される。電源ON、電源OFF、スタートを行うキー入力ユニットを構成する。
記憶部306は、ROMやRAMなどのメモリである。記憶部306は、例えば、洗濯コースごとの洗濯槽モータの回転数、その回転方向、洗濯コースを構成する各工程の運転時間または運転回数のデフォルト設定値、および設定可能な範囲などを記憶している。また、各洗濯コースに応じて実行される洗濯シーケンスなども記憶する。ユーザが設定変更した場合は、適宜RAMや書換え可能なROM(例えば、FlashROMやEEPROMなど)に記憶される。
布量検知ユニット307は、洗濯槽に入れられた衣類量を検出する。布量検知ユニット307は、例えば、回転させたパルセータに加わる負荷などから衣類量を検出することができる。洗濯する衣類を洗濯槽に投入し電源ONした後、スタートキーで洗濯を開始し、洗濯槽を駆動するモータを回転させ、その負荷で衣類量を検出する。その後、洗濯槽の回転数等の設定または各工程の運転時間の設定を変更する場合、布量検知ユニット307で検知した布量に応じて、各工程でユーザが設定可能な強度(洗濯槽の回転数等)、各工程において設定する運転時間、各工程での運転回数を制御部303が演算する。そして、タッチ操作ユニット301にユーザがタッチすると、布量に応じて設定されている各工程の設定可能な運転時間または運転回数をGUI表示する。
布質設定ユニット308は、布質設定ボタン208に相当する。ユーザのタッチ操作によって、設定メニューを表示させ、デリケートな衣類(カシミヤ、ウールなど)、また毛布、布団などの布質を洗濯する時に設定する。布質を設定すると記憶部306に記憶され、設定された布質に応じて、各工程でユーザが設定可能な強度(洗濯槽の回転数等)、各工程において設定する運転時間、各工程での運転回数を演算し、タッチ操作した時にGUI表示される。
なお、操作表示部4は、図3の点線部分で示されるタッチ操作ユニット301、タッチ検知ユニット302、制御部303、GUI表示ユニット304、SW操作ユニット305、記憶部306から構成される。
(実施例1)
次に、上述した構成を有する操作表示部4を備えた本実施の形態に係る洗濯機に関して、タッチ操作による各工程の運転時間設定、運転回数を変更する動作、およびその動作の作用について上述した図3とともに図4〜6を参照して説明する。
図4および図5は、本実施の形態の実施例1に係る洗濯機における洗い工程の運転時間を変更する時の工程設定部203における表示例を示す図である。図6は、図4および図5に示す洗濯機において、タッチ操作で洗い工程の運転時間の変更を行う動作の一例を示すフローチャートである。
操作表示部4において表示された工程設定部203には図4、5に示すように洗濯コースに応じた各工程を示すボタン(洗いボタン204、すすぎボタン205、脱水ボタン206)が紙面における左右方向に時系列に並んで表示されている。図4、5に示す例では、時間の経過方向は紙面の左から右に向かう方向となっている。したがって、図4、5に示す洗濯コースの場合、まず、洗い工程が実行され、つづいてすすぎ工程(2回)、脱水工程の順にそれぞれ実行されることとなる。ここで、洗い工程の運転時間を変更する場合、実施例1に係る洗濯機では、図4で示すように、ユーザはGUI操作表示部4において表示された工程設定部203の洗いボタン204とすすぎボタン205との境界線付近に対応するタッチ操作ユニット301部分(図4参照)を指402でタッチする(S501)。
このように境界線付近に対応するタッチ操作ユニット301部分を指でタッチすると、タッチ検知ユニット302が、ユーザによるタッチ操作を検知すると同時に、タッチされた座標を検知し、この座標を制御部303へ出力する(S502)。
タッチ検知ユニット302によって検知された座標(タッチ座標)を受信すると、制御部303は、記憶部306に保持する洗いボタン204とすすぎボタン205との境界線座標と、この受信したタッチ座標とを比較して、この境界線座標を含む所定のエリア内であるタッチ操作ユニット301部分がタッチされたかどうかを、判定する(S503、S504)。
制御部303は、タッチ座標が上述した境界線座標を含む所定のエリア内であると判定すると(ステップS504において「YES」)、現在の設定値403(図4の例では10分)と設定可能な範囲406(最小値、最大値を含む)とを記憶部306から読み出す。そして、GUI表示ユニット304は、読み出された現在の設定値403と設定可能な範囲406を、GUI操作表示部201において、GUI表示させる(S505)。具体的な表示は、例えば、図5の斜線部で示すように、現在、選択されている洗濯コースでの洗い工程の設定可能な範囲406と現在の設定値403とを工程設定部203の表示と重ね合わせてGUI表示する。図5に示す本実施例1の場合は、最小値0分から最大値30分の範囲で洗い工程の運転時間が設定可能であることが分かるように、現在の設定値403(10分)を含むその設定可能な範囲406の色を他の範囲の色とは変えて表示している。さらに、設定可能な範囲406を他の範囲と区別できるよう視覚効果を得るためにハッチングをこの設定可能な範囲406内に付している。また、上述したGUI表示では、設定可能な範囲406の中で変化させる時間量を直感的に把握できるように、所定単位ごとに目盛407を付して示している。
例えば、図5の上段に示す工程設定部203の表示において、洗いとすすぎとの境界線をタッチしている指402を図5の下段に示す工程設定部203の表示のように紙面左側に移動させる。つまり、指の動きとして図5の下段に示すように、境界線に置いた指402を、目盛407の5分の位置までドラッグすると(S506)、タッチ検知ユニット302は指がタッチしているタッチ操作ユニット301部分の座標を所定時間間隔(数10ミリ秒程度)で検知する。そして、タッチ検知ユニット302は、検知したタッチ操作ユニット301部分のタッチ座標を制御部303に送出する。制御部303は、タッチ検知ユニット302からタッチ座標を受信すると、操作表示部4の工程設定部203においてドラッグ操作が実行されたと判定する(S507)。また、制御部303はタッチ座標を取得すると、この取得したタッチ座標に応じて操作GUI画面(第1表示画像)を表示するための画面データを作成し、記憶部306に記憶させる。GUI表示ユニット304では、記憶部306に記憶された前記操作GUI画面の画面データを、画面更新タイミング毎に、操作表示部4上に表示する(S508)。表示的には、例えば、図5の下段に示すように現在の設定値403で示す時間表示が5分になり境界線が移動し、バー表示されている洗いボタン204の長さが短くなる。
操作表示部4においてタッチしている指402をリリース(リリースとは、指402でタッチした操作対象から指を離す動作である)すると(ステップS509において「YES」)、タッチ検知ユニット302は指402がリリースされたことを検知し、指402がリリースされたことを示すリリース情報と指402がリリースされた位置を示すタッチ操作ユニット301部分の座標を制御部303に送出する。そして、制御部303が、これらの情報を取得する。制御部303は、「洗い」の設定値が5分に更新されたGUI画面を表示する画面データを作成し、該画面データに基づきGUI画面をGUI表示ユニット304で表示する(S510)。
具体的には、洗い工程の運転時間の設定変更(10分→5分)が確定し、GUI表示された設定範囲406、現在の設定値403の表示が消え、洗い工程の運転時間の変更が完了する。同時に工程設定部203の全体を示すバー表示が短くなり、視覚的、直感的に従前に設定されていた洗濯運転時間よりも洗濯運転時間が短縮されたことを認識できる。
また続けて、すすぎ工程の運転時間を変更する時の動作、およびその動作の作用を図7〜図9を用いて説明する。図7および図8は、本実施の形態の実施例1に係る洗濯機において、すすぎ回数(時間)を変更する時の工程設定部203の表示例を示す図である。図9は、図7および図8に示す工程設定部203に対してタッチ操作ですすぎ回数(時間)の変更を行う動作の一例を示すフローチャートである。
すすぎ工程の運転時間を変更する場合、洗い工程の運転時間の変更と同様に、図7に示すように、ユーザは工程設定部203のすすぎボタン205と脱水ボタン206との境界線付近に対応するタッチ操作ユニット301部分を指402でタッチする(S701)。
このようにタッチ操作ユニット301部分を指でタッチすると、前記した洗い工程と同様にタッチ検知ユニット302が、ユーザによるタッチ操作を検知すると同時に、タッチされたタッチ座標を検知し、この座標を制御部303へ出力する(S702)。
タッチ検知ユニット302によって検知されたタッチ座標を受信すると、制御部303は、記憶部306に保持する「すすぎ」アイコン(すすぎボタン205)と「脱水」アイコン(脱水ボタン206)との境界線の座標と、この受信したタッチ座標とを比較して、この境界線座標を含む所定のエリア内(境界線座標エリア)であるタッチ操作ユニット301部分がタッチされたかどうかを、判定する(S703、S704)。
制御部303は、タッチ座標が上述した境界線座標を含む所定のエリア内であると判定すると(ステップS704において「YES」)、GUI表示ユニット304は、現在の設定値403(図8の例ではすすぎ回数が2回)と設定可能な範囲406(最小値、最大値を含む)とを示すようにGUI操作表示部201において、GUI表示させる(S705)。具体的な表示は、例えば、図8の斜線部のように、現在、選択されている洗濯コースでのすすぎ工程の設定可能な範囲406と現在の設定値403とを、工程設定部203の表示と重ね合わせてGUI表示する。図8に示す本実施例1の場合は、最小値0回から最大値4回の範囲ですすぎ工程の実行回数が設定可能なことが分かるように、現在の設定値403(2回)を含むその設定可能な範囲406の色を他の範囲の色とは変えて表示している。さらに、設定可能な範囲406を他の範囲と区別できるよう視覚効果を得るためにハッチングをこの設定可能な範囲406内に付している。また、上述したGUI表示では、設定可能な範囲406の中で変化させる回数を直感的に把握できるように、所定単位ごとに目盛407を付して表示している。
このようにすすぎ工程の場合、設定は時間ではなく回数で行う。回数と衣類の量で算出される予想運転時間をすすぎ工程の運転時間として表示する。予想運転時間は、洗濯運転状況によって、運転中に可変する。またすすぎ方法は、貯めすすぎ(通常のすすぎ)、注水すすぎを、設定によって選択することも可能である。
ここで例えば、図8の上段に示す工程設定部203の表示において、すすぎと脱水との境界線をタッチしている指402を図8の下段に示す工程設定部203の表示のように紙面左側に移動させる。つまり、指の動きとして図8の下段に示すように、境界線に置いた指402を、目盛407の1回の位置までドラッグすると(S706)、タッチ検知ユニット302は指がタッチしているタッチ操作ユニット301部分の座標を前記した説明と同様に所定時間間隔で検知する。そして、タッチ検知ユニット302は、検知したタッチ操作ユニット301部分のタッチ座標を制御部303に送出する。制御部303は、タッチ検知ユニット302からタッチ座標を受信すると、操作表示部4の工程設定部203においてドラッグ操作が実行されたと判定する(S707)。また、制御部303はタッチ座標を取得すると、この取得したタッチ座標に応じて操作用GUI画面を表示するための画面データを作成し、記憶部306に記憶させる。GUI表示ユニット304は、記憶部306に記憶された前記操作GUI画面の画面データを、画面更新タイミング毎に、GUI操作表示部201上に表示する(S708)。表示的には、例えば、図8の下段に示すように現在の設定値403で示す回数表示が1回表示になり境界線が移動し、バー表示されているすすぎボタン205の長さが短くなる。
操作表示部4においてタッチしている指402をリリースすると(ステップS709において「YES」)、タッチ検知ユニット302は指402がリリースされたことを検知し、指402がリリースされたことを示すリリース情報と指402がリリースされた位置を示すタッチ操作ユニット301の座標を制御部303に送出する。そして、制御部303が、これらの情報を取得すると、「すすぎ」回数の設定値が1回に更新されたGUI画面を表示するための画面データを作成する。そして、該画面データに基づきGUI画面をGUI表示ユニット304が表示する(S710)。
具体的には、すすぎ回数(時間)の設定値の変更(2回→1回)が確定すると、GUI表示ユニット304は、GUI表示された設定範囲406および現在の設定値403の表示を消す。これによって、すすぎ回数(時間)変更が完了する。このように洗い工程に加えて、すすぎ工程の時間(回数)も低減される。このとき、工程設定部203の全体を示すバー表示が短くなり、視覚的、直感的に従前に設定されていた洗濯運転時間よりも洗濯運転時間が短縮されたことを認識できる。
なお、図示していないが、上述した洗い工程の設定とすすぎ工程の設定とでは、強度設定レベルの設定範囲を示す表示色を変更しており、ユーザが強度設定を変更する時に直感的にどの工程の強度設定を変更しているかを認識しやすくしている。また表示色を変更する代わりに、表示模様(ハッチング)またはそれぞれの設定範囲を示す位置などを変えて表示してもよい。なお、設定範囲を示す位置を変えて表示するとは、例えば、洗い設定とすすぎ設定とにおいて、一方を工程設定部203の上側に他方を下側にそれぞれ設定範囲を表示したり、両者を重ねて区別できるように表示したりすることである。
なお、各工程の運転時間、運転回数の低減だけでなく、各工程の運転時間、運転回数の増大も同様に操作可能である。また脱水工程においても洗い工程またはすすぎ工程と同様な操作によって、運転時間の短縮、伸長を実現することができる。
また、説明では各工程の境界線をタッチ操作して、時間変更、回数変更を行うように説明したが、各工程アイコンのどこか一部を特定方向にドラッグすることで各工程の運転時間(回数)を短縮(低減)、伸長(増大)させる構成とすることもできる。
また現在の設定値、各工程の設定範囲のGUI表示形態は、工程設定部203において適宜、表現できる形態であればよく、本実施の形態のGUIの表示形態に限定されない。
加えてタッチ操作時に表示される設定範囲は、少なくとも布量検知ユニット307の検知情報および布質設定ユニット308の設定値のうちの1つと、洗濯コースとから算出された範囲をGUI表示し、ユーザからの操作を待ち受ける。例えば、布量検知ユニット307で検知された衣類量が少ない場合は、各工程の設定範囲の最大時間、回数を通常より少なめに設定された状態を表示する。
また、布質設定ユニット308でデリケートな取り扱いを要する衣類の設定が行われている場合は、脱水時間の最大時間をより少なめに表示し、操作させることにより、必要以上に洗濯運転することを抑制し、最適かつ省エネに運転制御させることが可能となる。
また洗濯運転全体の運転時間を一度に変更する場合、図10の上段に示すように工程設定部203の右下端の角410を指402でタッチし、紙面において左に向かってドラッグする。このようにして、洗濯コース全体としての時間短縮の設定を行うことができる。なお、図10は、図7および図8に示す工程設定部に対してタッチ操作で洗濯コース全体の時間短縮を行う際の、操作表示部4における表示例を示す図である。なお、脱水工程のみの運転時間を伸縮または短縮したいときには、脱水ボタン206の右側部近傍をユーザはタッチ操作する。このように洗濯運転全体の運転時間を一度に変更する場合と、脱水工程のみについて運転時間を変更する場合とでは、タッチ操作可能とする位置が異なっている。
この時、図10の上段では、おまかせコースで運転時間が44分に設定されていた洗濯運転が、上述したタッチ操作による時間変更により、図10の下段に示すように運転時間が約19分の洗濯運転に短縮する。この場合、制御部303は、短縮された当該運転時間に応じた最適な洗濯コースとなるように各種設定値を変更する。また、洗濯コースを変更する時、GUI操作表示部201では、図11において示すポップアップ表示901のメッセージ:「設定が変更されました。最適に洗濯するために、『お急ぎコース』に変更してもよろしいですか?」を通知する。そして、その後、表示される確認ボタン押下により、制御部303は洗濯コースの変更を決定する。そして、制御部303は変更された選択コースに応じた各種設定値を洗濯機制御部に通知する。洗濯機制御部は、制御部303から通知された各種設定値に基づき、洗濯機の最適な制御を行う。この時、GUI操作表示部201における洗濯コース表示801も、「おまかせコース」から「お急ぎコース」へと変更される。なお、図11は、本実施の形態の実施例1に係る操作表示部において表示される、ポップアップ表示901の一例を示す図である。
なお、本実施の形態では洗濯コース全体の時間変更を行う場合を例にあげて説明した。しかしながら、洗濯コース全体の時間変更を行う場合だけではなく、各工程の洗い、すすぎ、および脱水のそれぞれを個別に変更した場合であっても、変更後の当該時間設定に最適な洗濯コースへと洗濯コース名を変更させることができるように構成されている。そして、GUI表示を変更後の洗濯コース名に応じた表示となるように変更させる。
また、本実施の形態の洗濯機では、洗い工程の運転時間の設定の変更に応じて、すすぎ工程の回数の設定を連動させて変更させるように、設定変更前から設定変更後のすすぎ回数の変化量を記憶部306に記憶させることが可能である。具体的には、洗い工程を5分以上短縮した場合、すすぎ回数を−1回と記憶部306に記憶させておく。このように、洗い工程の運転時間を5分短縮するように変更すると、この洗い工程の運転時間の設定変更に連動してすすぎ回数の設定値が−1回に変更される。このように、特定の工程の時間設定を変更するだけで、他の工程においても、より最適な時間設定で運転できるように設定を変更することができる。また一方の工程の設定変更に応じて他方の工程の設定も連動して変更させることができるため、設定の変更に係る操作回数を少なくすることができ、利便性が向上する。
また、全体時間に対して、洗い工程の運転時間、すすぎ工程の運転回数、脱水工程の運転時間の最適値が記憶部306に予め記憶されている。このため、前述のように、洗濯コース全体の時間を短縮させる時には、記憶部306に記憶された最適値に基づき、各工程は、それぞれ適した設定値に変更される。このように本実施の形態の洗濯機では、全体時間を変更するだけで、各工程の設定変更を行うことができるため、設定変更に関する操作回数を少なくでき利便性が向上する。
また上記では洗い工程の運転時間の設定変更に応じてすすぎ工程の運転時間(運転回数)の設定変更を行う構成を例に挙げて説明した。しかしながら、制御部303は、すすぎ工程または脱水工程それぞれの時間の設定変更に関しても、他の工程の設定値が連動して変更されるように上述した洗い行程と同様に制御することが可能である。また上記では設定された運転時間を短縮させる場合を例に挙げて説明したが運転時間の設定を伸長させる場合に関しても同様である。また一方の工程における設定値の変更に応じて他方の工程における設定値を連動して変更させる場合と連動して変更させない場合とを適宜切り替えることができることが好適である。
このように本実施の形態によれば、少なくとも複数の工程からなる洗濯機などの家電機器において、タッチ操作ユニット301に対するユーザからのタッチ操作により任意の工程の時間の長さを設定変更することができる。すなわち、このようにして設定変更する場合、第1工程と前記第2工程の境目付近におけるタッチ操作ユニット301部分をユーザがタッチすると、その位置に応じて制御部303が記憶部306に記憶された伸縮可能な設定範囲を読み出す。そして、GUI表示ユニット304が、この読み出された設定範囲を表示させる。これにより、時間の長さの設定変更を行う工程に応じた伸縮範囲を視覚的に示すことができるため、ユーザの利便性と操作性を向上させる。またGUI表示ユニット304は、各工程に応じた伸縮範囲を示すことができるため、家電機器の工程と状態に応じた異なる最適範囲での時間変更が可能となる。
また、本実施の形態に係る操作表示部、時間設定の範囲を示すGUI表示ユニット304によるGUI表示において、所定単位ごとに目盛やレベル数値を設けて表示する構成である。このため、ユーザは、例えば、変更後の時間設定の値など現時点で設定されている値を容易に把握することができる。このため、必要に応じて現時点で設定されている値よりも大きくしたり、小さくしたりする作業を容易とし、その結果、操作性と利便性が向上する。
また、洗濯機などの家電機器(電気機械器具)の各工程に応じて、時間の長さの伸縮設定を行うための目盛またはレベルを表示する構成において、時間の単位幅(1分単位、10分単位など)や単位(分や回)を変更できる。このため、各工程において最適な単位幅で伸縮可能な設定範囲を表示することができるようになり、利便性と操作性とが向上する。
また、本実施の形態に係る操作表示部4は、タッチ操作ユニット301に対するユーザのタッチによる時間の長さの設定変更に伴い変化した各工程の運転時間、またはこの各工程の運転時間の変化を反映させた全工程の運転時間についての予想時間を視覚的に示しながら、操作、設定変更ができる構成である。このため、ユーザの操作性と利便性とを向上させることができる。
また、本実施形態の操作表示部4では、GUI表示ユニット304が、設定変更を行う工程の表示形態(色や模様など)を異ならせて表示するように構成されていてもよい。このように構成することにより、ユーザは、設定変更した工程がいずれの工程であるかを直感的に認識することができ、誤操作を抑制すると共に操作性と利便性を向上する。
また、本実施の形態の操作表示部4は、記憶部306が第1工程の設定変更に対応付けられた第2工程の変化量を記憶する構成である。そして、第1工程の運転時間などについて設定変更することで、連動して第2工程の設定値も変更することができる構成である。このように、第1工程の設定変更と連動して第2工程の設定値を変更させることができるため、各工程の設定値を適切な値とすることができ本実施の形態に係る洗濯機をより最適に制御できる。さらに、第1工程の設定変更と連動させて第2工程の設定値までもあわせて変更させることができるため、ユーザの操作性と利便性とを向上させることができる。また、逆に記憶部306は第2工程の設定変更に対応付けて第1工程の変化量を記憶することができる。このため、前記同様に、本実施の形態に係る洗濯機をより最適に制御できるようにすると共に、ユーザの操作性と利便性とを向上させることができる。
また、本実施の形態に係る操作表示部4では、ユーザが洗濯コースを選ぶと、GUI表示ユニット304が当該洗濯コースの各工程の時間の長さと全所要時間を視覚的にGUI表示する。そして、各工程のGUI表示部分(タッチ操作ユニット301部分)に対してユーザがタッチした時、タッチした当該工程と次工程の境目表示の前後に、予め各洗濯コースの工程ごとに記憶部306において記憶されている設定範囲と現在設定値とを表示する。このため、ユーザは、洗濯に要する全時間を直感的に認識しながら、所望の工程の時間変更を簡単に行うことができるようになる。また同時に洗濯コースごとに当該工程に最適な設定範囲を表示することができるため、この最適な設定範囲内で設定値を設定するように制御することができる。また、当該洗濯コースの各工程における設定値を効率的に設定できるように制御することもできる。
また、本実施の形態に係る洗濯機は、布量検知ユニット307を備えている。ここで、操作表示部4が有する制御部303は、洗濯コースと布量検知ユニット307により検知された布量検知情報とから各工程についての最適な実行時間の値とユーザが設定可能な設定範囲とを算出することができる。そして、制御部303により算出された最適な実行時間と設定可能な範囲とをGUI表示ユニット304がGUI表示させることができる。
このため、本実施の形態の操作表示部4は、各工程についての実行時間または設定可能な範囲を適切に表示することができ、これらの設定にかかる利便性を向上させることができる。
また、上述したように布量検知ユニット307を備えるため、この布量検知ユニット307により検知された洗濯物の布量情報に基づき、制御部303が最適な設定範囲を算出し、GUI表示ユニット304がこの算出した設定範囲をGUI操作表示部201に表示させることができる。このため、本実施形態の洗濯機では、制御部303により算出された最適な実行時間と設定可能な範囲を参照して、ユーザの操作により入力された実行時間によって洗濯機制御部が洗濯機の各種制御を行うことができる。したがって、洗濯機は、布量に応じた洗濯コースを実行するように制御することができ、不必要な洗濯コースの実行制御を防ぎ、省エネ性を向上させることができる。
さらにまた、本実施形態の洗濯機は、布質設定ユニット308を備えている。ここで、操作表示部4が有する制御部303は、布質設定ボタン208および洗濯コース選択ボタンを押下してユーザが設定した布質情報と洗濯コースとから、各工程についての最適な実行時間の値とユーザが設定可能な設定範囲とを算出する。そして、制御部303により算出された最適な実行時間と設定可能な範囲とをGUI表示ユニット304がGUI表示させることができる。このため、本実施形態に係る操作表示部4では、各工程についての実行時間または設定可能な範囲を適切に表示することができ、これらの設定にかかる利便性向上させることができる。
また、上述したように布質設定ユニット308を備えるため、布質設定ユニット308を介して設定された洗濯物の布質情報に基づき、制御部303が最適な設定範囲を算出し、GUI表示ユニット304がこの算出した設定範囲をGUI操作表示部201に表示させることができる。このため、本実施形態の洗濯機では、操作表示部4が布質に合わせて設定範囲を示すことができ、洗濯機の機能性と利便性を向上させることができる。
また、本実施形態の洗濯機では、操作表示部4において、洗い、すすぎ、脱水等の各工程のいずれかの工程時間を変更すると、変更した設定時間の値に応じて、当該洗濯機の制御のベースとなる洗濯コースを、最適な洗濯コースに変更することができる。このため、洗濯機はより最適に制御され、該洗濯機の機能性と利便性とが向上する。
また、本実施形態の洗濯機では、洗濯コースが変更になる時、GUI操作表示部201においてGUI表示ユニット304が、当該洗濯機の制御のベースとなる洗濯コースが変更される旨を通知する。このため、ユーザは洗濯コース変更を認識でき、利便性が向上する。
なお、本実施の形態では上述したように設定時間の短縮操作に応じて洗濯コースを変更する構成について説明したが、時間伸長操作でも同様に変更させることができる。
(実施例2)
次に上述した構成を有する洗濯機について、実施例1で言及した運転時間を設定する構成と組み合わせて行う、各工程の強度を設定する構成について説明する。すなわち、実施例2では、ユーザのタッチ操作による各工程の強度設定を変更する動作、およびその動作の作用に注力して説明する。この実施の形態の実施例2に係る洗濯機については、上述した図1から3に加えて、図12〜15を参照して説明する。
図12〜14は、本実施の形態の実施例2に係る洗濯機において、洗い工程の強度設定を変更する時の工程設定部203の表示例を示す図である。図15は、図12から図14に示す工程設定部に対してタッチ操作で洗い工程の強度設定を変更する動作の一例を示すフローチャートである。
操作表示部4において表示された工程設定部203には図12〜14に示すように洗濯コースに応じた各工程を示すボタン(洗いボタン204、すすぎボタン205、脱水ボタン206)が表示されている。図12〜14に示す例では、時間の経過方向は紙面の左から右に向かう方向となっている。したがって、図12〜14に示す洗濯コースの場合、まず、洗い工程が実行され、つづいてすすぎ工程、脱水工程の順にそれぞれ実行されることとなる。ここで、各工程についての強度設定を変更する場合、実施例2に係る洗濯機では、図12〜14で示すように、ユーザは工程設定部203の例えば、洗いボタン204を指402でタッチする(S601)。
本実施形態の実施例2に係る洗濯機の電源がONされると、GUI操作表示部201には、現在選択されている洗濯コースでの各工程の強度設定レベルを示す表示画像(第2表示画像)が表示される。なお、各工程の強度の大きさは、強度設定レベルを示す表示画像のサイズと相関している。また、この強度設定レベルは、設定変更される前は標準設定値(デフォルト値)で表示されるように構成されている(例えば、図12参照)。このようにGUI操作表示部201において強度設定レベルを示す表示画像を表示することで、ユーザが洗い工程において直感的にどの程度の強度で衣類が洗濯されるかを見てわかるようにしている。なお、図12では、洗濯コースはおまかせコースに設定されており、各工程の強度設定レベルは標準として定められている設定値が設定されているものとする。
なお、GUI操作表示部201において強度設定レベルを示す表示画像を表示するタイミングは、例えば、ユーザがタッチ操作ユニット301を指402でタッチした時(ユーザが設定変更したい時)とすることができる。すなわち、洗濯機では、強度設定レベルを示す表示画像を、必要に応じて表示するように構成されている。
また、強度設定レベルを示す表示画像は、GUI操作表示部201に表示された各工程を示すボタン(洗いボタン204、すすぎボタン205、脱水ボタン206)の上、またはその周囲に、数値で表示されてもよい。
まず、ユーザが、GUI操作表示部201において洗いボタン204を表示する表示領域に対応するタッチ操作ユニット301部分を指でタッチすると、タッチ検知ユニット302が、ユーザによるタッチ操作を検知すると同時にタッチされた座標を検知し、制御部303へ出力する(S602)。
そして、タッチ検知ユニット302によって検知された座標(タッチ座標)を受信すると、制御部303は、記憶部306から洗いボタン204の表示領域の座標エリアの情報を読み出す。そして、制御部303は、この座標エリアの情報と取得したタッチ座標とを比較して、洗いボタン204の表示領域の座標エリア内がタッチされたかどうかを判定する(S603、S604)。
制御部303は、タッチ座標が上述した洗いボタン204の表示領域の座標エリア内であると判定すると(ステップS604において「YES」)、おまかせコースに応じて設定されている、洗いの行程の強度設定レベルの現在の設定値403(標準設定値)と、この強度設定レベルの設定可能範囲とに関する情報を記憶部306より取得する。そして、GUI表示ユニット304は、この取得された現在の設定値403(レベル2)と設定可能範囲(最小値、最大値を含む)とをGUI操作表示部201において、GUI表示する(S605)。具体的には、GUI表示ユニット304は、現在の設定値403を示す位置には、「標準」を表示させる。このように強度設定レベルを示す、洗い工程の枠内において、デフォルトとする標準設定値(現在の設定値403)の設定位置をユーザに示すことで、強度設定レベルの変更操作を分かりやすくしている。表示的には図13のように、現在の洗濯コースでの洗い工程の強度設定レベルを示す強度設定目盛401を、洗いボタン204の表示位置の左横において、上下方向にGUI表示している。図13の例では、紙面の上方向に向かって強度設定レベルの値が大きくなるように強度設定目盛401はGUI表示される。また図13に示すように、GUI表示ユニット304は、強度設定目盛401の上方向には洗い方の態様を表現する言葉である「しっかり」を対応づけて表示させ、下方向には洗い方の態様を表現する言葉である「やさしく」を対応づけて表示させている。このため、GUI操作表示部201は、強度設定レベルの値を変えることで洗い方がどのように変化するかを示すことができる。
本実施の形態に係る洗濯機が備えるGUI操作表示部201では、強度設定レベルの値を最小値(レベル0)から最大値(レベル4)の範囲で設定可能となっている。また、GUI表示ユニット304は、GUI表示また洗いボタン204の枠内において現在設定されている強度設定レベルを示す表示を重畳させてGUI表示している。具体的には、洗いボタン204の領域内において、現在設定されている強度設定レベルの範囲を示すために、強度設定レベルの最小値からこの現在設定されている強度設定レベルまでの範囲を、異なる色でGUI表示する。これにより、現在設定されている強度設定レベルの値がレベル2であることを示すことができる。また変化させることができる強度設定レベルの値の範囲は強度設定目盛401を付して示す。
強度設定レベルの設定時におけるユーザの指402の動きとしては、図13に示す状態から図14に示す状態となる。具体的には、図13に示すように、現在設定されている強度設定レベルを示す範囲と強度設定レベルが設定されていない範囲との境界線(レベル線)近傍に置いた指402で、強度設定目盛り401の上方向にドラッグする(S606)。このようにユーザが指402を移動させてドラッグすると、タッチ検知ユニット302は指402がタッチしているタッチ操作ユニット301部分の座標(タッチ座標)を所定時間間隔(数10ミリ秒程度)で検知し、この検知結果に関する情報を制御部303に送出する。制御部303は、タッチ検知ユニット302から、その検知結果に関する情報を取得すると、ユーザによりドラッグ操作が行われていると判定する(S607)。そして、制御部303は、このタッチ座標に応じた操作GUI画面を表示するための画面データを作成し、記憶部306に記憶させる。
GUI表示ユニット304では、記憶部306に記憶された前記操作GUI画面の画面データを、画面更新タイミング毎に取得し、操作表示部4のGUI操作表示部201上に表示する(S608)。
ここで、ユーザがレベル4を示す目盛位置までドラッグし、指402をリリースすると(ステップS609において「YES」)、タッチ検知ユニット302は指402がリリースされたことを検知する。なお、リリースするとは、指402でタッチした操作対象から指を離す動作である。そして、タッチ検知ユニット302は、指402がリリースされたことを示すリリース情報と指402がリリースされた位置を示すタッチ操作ユニット301における座標とを制御部303に送出する。そして、制御部303が、これらの情報を取得する。制御部303は、「洗い」の強度設定値がレベル4に更新されたGUI画面の画面データを作成し、該画面データに基づきGUI画面をGUI表示ユニット304で表示する(S610)。このときの表示は、図14に示すように、洗いボタン204においてレベル4の目盛位置まで色を変化させて、強度設定レベルの表示がレベル4まで伸長された状態を示したものとなる。
そして洗い工程についての強度設定レベルの変更(レベル2→レベル4)が確定すると、GUI操作表示部201においてGUI表示された強度設定レベルの設定範囲、設定された強度設定レベルの値を示す表示が消える。すなわち、制御部303は、GUI表示ユニット304を制御して、強度設定レベルの設定範囲、設定された強度設定レベルの値を示す表示を消すとともに、設定された強度設定レベルで洗い工程を実施するように各種設定を変更する。このようにして、洗い工程における強度設定の変更を完了させる(図示しない)。
次に、すすぎの強度設定を変更する場合の動作、およびその動作の作用を図16から19を用いて説明する。図16から図18は、本実施の形態の実施例2に係る洗濯機においてすすぎ工程の強度設定レベルを変更する時の工程設定部203の表示例を示す図である。図19は、図12から図14に示す工程設定部に対してタッチ操作ですすぎ工程における強度設定レベル変更を行う動作の一例を示すフローチャートである。
すすぎ工程における強度設定レベルを変更する場合、図16に示すように、ユーザは工程設定部203のすすぎボタン205のタッチ操作ユニット301部分を指402でタッチする(S801)。
ユーザがタッチ操作ユニット301部分を指402でタッチすると、前記した洗い工程と同様にタッチ検知ユニット302が、ユーザによるタッチ操作を検知すると同時に、タッチされたタッチ座標を検知し、この座標を制御部303へ出力する(S802)。
タッチ検知ユニット302によって検知されたタッチ座標を受信すると、制御部303は、記憶部306に保持するすすぎボタン205の表示領域の座標エリアの情報を読み出す。そして、制御部303は、この座標エリアと受信したタッチ座標とを比較して、すすぎボタン205の表示領域の座標エリア内がタッチされたかどうかを判定する(S803、S804)。
制御部303が、タッチ座標が上述した座標エリア内であると判定すると(ステップS804において「YES」)、おまかせコースのすすぎ工程で設定されている標準設定の値と強度設定の設定可能範囲とを記憶部306から読み出す。そして、GUI表示ユニット304は、制御部303により読み出された標準設定の値と設定可能範囲とをGUI操作表示部201において、GUI表示する。なお、すすぎの強度設定では、洗い工程のようなレベル数値ではなく、すすぎ方法を選択できるようにしている点で、洗い工程とは異なっている。つまり、本実施の形態に係る洗濯機の操作表示部4では、洗濯コースにおける各工程に応じて、強度設定として設定可能な項目を異なるようにしている。
本実施形態の実施例2に係るすすぎ工程では、すすぎなし、ためすすぎ(洗濯槽に水を貯めて、洗濯槽を回転してすすぐ方法)、注水すすぎ(洗濯槽に水を注水しながら、洗濯槽を回転してすすぐ方法)を強度設定として選択できるようにしている。そして、強度設定の設定範囲の表示は、すすぎ力の小さい項目から順に下から上に向かって並べて選択できるようにしている。このように、ユーザがよりすすぎ力が高い方、もしくは低い方を直感的に選択しやすいように表示している。
より具体的には、図17に示すように、GUI表示ユニット304は、現在の洗濯コースでのすすぎ工程の強度設定を示す強度設定目盛401を、すすぎボタン205の表示位置の左横において、上下方向にGUI表示する。このとき強度設定目盛401の最小値は、すすぎ「なし」が該当し、最大値は、「注水」すすぎが該当する。また、図17に示すように、本実施形態では、現在設定されている強度設定が注水すすぎである為、GUI表示ユニット304は、強度設定目盛401の「注水」の位置まで色を変えた表示を、すすぎボタン205上に重畳させて表示している(S805)。
そして、図18に示すように、すすぎボタン205をタッチした指402で強度設定目盛401における下方向に向かってドラッグすると(S806)、タッチ検知ユニット302は指402がタッチしているタッチ操作ユニット301部分のタッチ座標を前記説明と同様に所定時間間隔で検知する。そして、タッチ検知ユニット302は、所定時間間隔で検知したタッチ座標の情報を制御部303に送出する。制御部303はこの情報を取得すると、ユーザによりドラッグ操作が行われていると判定する(S807)。そして、制御部303は、このタッチ座標に応じた操作GUI画面を表示するための画面データを作成し、記憶部306に格納させる。GUI表示ユニット304では、記憶部306に各納された前記操作GUI画面の画面データを、画面更新タイミング毎に読み出し、操作表示部4のGUI操作表示部201上に表示する(S808)。
ここで、ユーザが「ため」すすぎを示す目盛位置までドラッグし、指402をリリースすると(ステップS809において「YES」)、タッチ検知ユニット302は指402がリリースされたことを検知する。そして、タッチ検知ユニット302は、指402がリリースされたことを示すリリース情報と指402がリリースされた位置を示すタッチ操作ユニット301における座標を制御部303に送出する。そして、制御部303がこれらの情報を取得する。制御部303は、「すすぎ」の強度設定が「ため」すすぎに更新されたGUI画面を表示する画面データを作成し、該画面データに基づきGUI画面をGUI表示ユニット304で表示する(S810)。このときの表示は、図18に示すように、強度設定の表示位置が「注水」すすぎから「ため」すすぎに変更される(S810)。
そしてすすぎ工程についての強度設定変更(注水→ため)が確定すると、GUI操作表示部201においてGUI表示された強度設定範囲、設定された強度設定(「ため」すすぎ)の表示が消える。すなわち、制御部303は、GUI表示ユニット304を制御して、強度設定範囲、設定された強度設定を示す表示を消すとともに、設定された強度設定ですすぎ工程を実施するように各種設定を変更する。このようにして、すすぎ工程における強度設定の変更を完了させる。
なお、図示していないが、上述した洗い工程の設定とすすぎ工程の設定とでは、強度設定の設定範囲を示す表示色を変更しており、ユーザが強度設定を変更する時に直感的にどの工程の強度設定を変更しているかを認識しやすくしている。また表示色を変更する代わりに表示模様(ハッチング)またはそれぞれの設定範囲を示す位置などを変えて表示してもよい。なお、強度設定の設定範囲を示す位置を変えて表示するとは、例えば、洗い設定とすすぎ設定とにおいて、一方を工程設定部203の上側に他方を下側にそれぞれ設定範囲を表示したり、両者を重ねて区別できるように表示したりすることである。
なお、本実施形態に係る実施例2では、洗い工程、すすぎ工程を例に挙げて説明したが、脱水工程においても同様に強度設定の変更ができる。脱水工程の場合、強度設定は、洗い工程のような強度設定レベルもしくは洗濯槽モータの回転数で表すことができる。
強度設定のレベル表示は、各工程それぞれ異なっていてもよい。ただし、強度設定レベルは、例えば上下方向など一方向に配置されるように表示させることで、ユーザはより直感的に操作することができる。ただし、この上下方向とは、強度設定のレベルの大小関係と、強度設定の表示位置の上下関係とが対応していればよい。
また、変更前の強度設定の値である現在の設定値を、標準設定値と一致するものとして説明したが、この現在の設定値と標準設定値とが必ずしも一致する必要はない。例えば、この現在の設定値は、最小または最大となる強度設定の設定値であってもよい。また、変更対象となる強度設定の設定値と、各洗濯コースに応じて規定されている各工程における標準設定値とを別々にGUI表示するように構成されてもよい。
また標準設定値と強度設定の設定可能な範囲とに関するGUI表示の表示形態は、洗濯運転の各工程を示す設定ボタンから形成される工程設定部203に付加される形で表現されればよく、本実施形態の実施例1および実施例2に係るGUI形状に限定されない。また表示が消えるタイミングも限定されない。また強度設定の変更後においては、工程設定部203の任意の工程において設定した強度設定のレベル値を表示したままにしてもよい。
加えてタッチ操作に応じて表示される強度設定の設定範囲は、布量検知ユニット307の検知情報や布質設定ユニット308の設定値と洗濯コースとにより算出され、GUI表示される。そして、ユーザによる操作を受付けることができる。また、布量検知ユニット307で検知された衣類量が少ない場合は、より省エネで洗濯運転させる為に洗濯運転の各工程の強度設定範囲をより小さくして表示する構成であってもよい。
操作表示部4は、布質設定ユニット308でデリケートな衣類の設定が行われている場合は、脱水工程の強度設定範囲をより少なめに表示し、ユーザからの操作を受付ける構成であってもよい。このように構成することにより、洗濯機は、必要以上に脱水運転することで衣類が傷むのを抑制し、最適かつ省エネに運転制御させることが可能となる。
また本実施の形態の洗濯機の操作表示部4は、実施例2の構成で示すように、上下方向のタッチ操作で各工程の強度設定を変更させ、加えて実施例1の構成に示すように、左右方向のタッチ操作で時間設定を変更させることができる。
具体的には、図20に示すように、工程設定部203の右端を指402でタッチすると、各工程についてその上下方向にそれぞれ現在設定されている強度設定の値が表示される。一方、工程設定部203の左右方向には各工程の運転時間の現在の設定値(合計表示)が表示される。また洗濯運転の予測運転時間は、右上に大きく表示される。なお、図20は、本実施の形態の実施例2に係る洗濯機において各工程の強度設定レベルとともに運転時間を変更する時の工程設定部の表示例を示す図である。
ここで、ユーザが指402を左方向にドラッグ操作する(洗濯運転を短く設定する)と、洗濯運転の全体時間が短くなると共に、洗い、すすぎ、脱水の各工程の設定時間と強度設定とが連動して変更される。すなわち、洗濯運転が所望の時間で終了するように、洗い、すすぎ、脱水の各工程の設定時間と強度設定とが最適となるように連動して変更される。
本実施の形態の実施例2の場合、図21に示すように、洗濯運転の全体時間は44分から19分に変更されている。また、この選択運転時間の変更に応じて脱水工程の強度設定のレベルを2から3に自動設定変更される。このように、操作表示部4では、ユーザの意図に合わせた制御を行うように、運転時間と強度設定とが連動して設定変更することができる。また同時に、ユーザが変更した設定に合わせて、洗濯コース801を、「おまかせコース」から「お急ぎコース」に変更する。図21は、本実施の形態の実施例2に係る洗濯機において各工程の強度設定レベルとともに運転時間を変更する時の工程設定部の表示例を示す図である。
なお、上述した各工程の強度設定と運転時間設定の連動制御は、ユーザが所望する洗濯コース801によって異なるものである。例えば、おまかせコースを所望する場合であって、運転時間の設定を短縮させる場合は、各工程の少なくともいずれか一つ以上の工程の強度設定レベルを高くする制御を行う。逆に、洗濯運転時間の設定を伸長する場合、時間をかけて洗濯したいというユーザの意図から、各工程の少なくともいずれか一つ以上の工程の強度設定のレベルを低く設定する。
また洗い工程における強度設定の変更前から変更後の変化量に伴い、すすぎ工程の強度設定や運転時間設定の値が連動するように、例えば、すすぎ方(「注水」すすぎ、「ため」すすぎ)や、すすぎ回数を記憶部306に記憶させることが可能である。また他の工程間でも同様に連動制御が可能であり、連動して強度設定および運転時間設定の設定値を変更するように構成する。このように構成することで、例えば、ある工程の強度設定または運転時間設定を設定するだけでユーザの設定意図を反映させるように他の工程の強度設定または運転時間設定が可能となる。このように手数を少なく洗濯運転に関する各工程の設定が可能となり利便性、操作性を高めることができる。
また上述したような連動制御によって各工程について変更する場合、GUI操作表示部201においてポップアップ表示で「設定が変更されました。最適に洗濯するために、お急ぎコースに変更してもよろしいですか?」のメッセージを通知し、より最適な制御コースに変更されることを通知する(図示しない)。
なお、上述した強度設定と運転時間設定とは、選択された洗濯コース801に応じて、連動制御される構成であった。しかしながら、このような構成に限定されるものではない。例えば、布量検知ユニット307によって検知された布量の情報、布質設定ユニット308により設定された布質の情報に応じて適切に連動制御する構成であってもよい。
より具体的には、検知された布量の情報から、布量が標準的な量よりも多い場合に、運転時間を短縮するように設定されたとき、洗い工程における強度について強度設定のレベルを大きくなるように設定する。あるいは、布質設定ユニット308によりデリケートな衣類の布質が設定されている場合において、運転時間を短縮するように設定されたときは強度設定のレベルを大きくなるように設定しないが、通常の衣類の布質が設定されている場合では、強度設定のレベルを大きくするように設定する。このように、布量や布質に応じて強度設定と運転時間設定とは適切に連動制御するように構成されていてもよい。
また本実施形態の実施例2では、GUI操作表示部201において強度設定レベルの値とともに「標準」と表示することで、標準設定値(デフォルト値)を明示する構成について説明した。しかしながら、図22に示すように標準設定値に加え、前回設定値1001を表示して示す機能を備えてもよい。図22は、本実施の形態の実施例2に係る洗濯機における工程設定部の他の表示例を示す図である。標準設定値に加えて前回設定値1001の表示を行うかどうかは、ユーザの設定変更で容易に切り替えることが可能である。前回設定値1001を示すことにより、前回の洗濯運転に比して、今回の洗濯運転はどうしたいかをより具体的にイメージして設定できるようになるので利便性が高まる。
実施例1および実施例2で上述したGUI操作表示部201では、工程設定部203は各工程を時系列に連続して配した表示となっている。そしてその表示上に、強度設定のレベル値、設定可能範囲など強度設定にかかる情報を重畳させて表示させる構成であった。すなわち、各工程の運転時間を示す本発明の第1表示画像と、機能に関する強度の大きさ(強度設定)を示す本発明の第2表示画像とを共通する1つの表示画像により表現する構成であった。
しかしながら工程設定部203の表示形態はこれに限定されるものではない。例えば、各工程の運転時間の表示と強度設定のレベル値とを別々の表示画像によりそれぞれ個別に表示する構成であってもよい。この場合、本発明の第1表示画像と第2表示画像とは別々の表示画像として表現されることとなる。
さらには、工程設定部203は、各工程の強度設定を行うための強度設定ボタンをそれぞれ独立して表示させる構成とし、各強度設定ボタン自体が、ユーザのタッチ操作に応じて、伸縮するGUIとすることもできる。より具体的には、GUI操作表示部201において、図23に示すように、洗い、すすぎ、脱水の各工程の強度設定ボタンを独立して設けた構成とする。図23は、本実施の形態の工程設定部の他の表示例を示す図である。
ここで、洗いボタン204を指402でタッチすると、同ボタンの左横に、選択した洗濯コースにおける洗い工程の強度設定範囲が表示される(図24参照)。図24に示す例では、強度設定範囲およびこの強度設定範囲における強度設定の値を洗濯槽の回転数で示している。なお、図24は、本実施の形態の工程設定部の他の表示例を示す図である。
ここで、ユーザが洗いボタン204にタッチした状態で、現在の設定値403(標準設定値)の1200回転から800回転の方向に指402をドラッグして、洗い工程の強度設定を変更させたとする(図25)。この場合、洗いボタン204の表示寸法は、指402によりドラッグして設定された値を表す位置まで縮小する。なお、図25は、本実施の形態の工程設定部の他の表示例を示す図である。また、逆に指402によりドラッグして強度設定の値を大きくする場合は、洗いボタン204の表示寸法(サイズ)は伸長することとなる。
なお、上記ではGUI操作表示部201において、独立して設けられた洗いボタン204を例に挙げて説明したが、変更させる値は各工程における強度設定の値のみならず、運転時間または運転回数を規定する値も含まれる。また、本実施の形態では、強度設定の値を変更させるボタンを矩形で示したが、円形、楕円形、アイコンなどであってもよい。なお、強度設定の値を変更させる際には紙面の上下方向に設定範囲が示され、この上下方向に、ユーザがタッチした指204を移動させることで、強度設定の値を設定可能とさせる構成であれば同様の効果がある。また、図23から図25では特に図示していないが、運転時間または運転回数を変更させる際には紙面の左右方向に設定範囲が示され、この左右方向にユーザがタッチした指204を移動させることで、運転時間または運転回数を設定可能とさせる構成とする。
すすぎ工程および脱水工程それぞれに関しても同様にして強度設定を行うことができる。また、強度設定により変更させられる値は、洗濯槽モータの回転数でもよいし、設定されているレベル値であっても構わない。
また、本実施の形態に係る操作表示部4は、上述した洗濯機以外の他の家電機器にも適用可能である。例えば、図26に示すように、電子レンジなどの家電機器が備える操作表示部4として適用することができる。図26は電子レンジに備えられた本実施の形態に係る操作表示部4の一例を示す図である。電子レンジの操作表示部4が備えるGUI操作表示部1201では、以下のように表示される。すなわち、操作表示部4を洗濯機に備えた構成では、上述したように、GUI操作表示部201には、洗いボタン204、すすぎボタン205、脱水ボタン206からなる工程設定部203が表示されていた。これに対して、操作表示部4を電子レンジに備えた構成では、GUI操作表示部1201には、電磁波の出力設定(強度設定)を行うための出力設定ボタン1202と、運転時間設定を行うための時間設定ボタン1203とが表示されている。そして、出力設定する場合、まず、ユーザが指402で出力設定ボタン1202をタッチすると、図26に示すように電子レンジの出力電力(W)を示す設定範囲目盛1204が表示される。そして、ユーザが指402を上下方向にドラッグ操作すると、例えば、図27のように出力設定ボタン1202のGUI表示が上方向に伸長し、500Wから1000Wに変更される。図27もまた電子レンジに備えられた本実施の形態に係る操作表示部4の一例を示す図である。ここで、指402をリリースするとこの変更が確定する。さらに、時間設定ボタン1203を左右方向にドラッグ操作して運転時間を設定する。また設定した出力設定値や運転時間は、操作表示部1201の上部に表示され、ユーザの利便性を高めている。
また図示しないが、IHクッキングヒータのコンロの火力調整、エアコンの温度設定などの強度設定においても操作表示部4は同様な構成とすることができる。
このように本実施の形態に係る操作表示部4は、洗濯機の操作装置として機能する場合、衣類を洗濯する洗濯運転の強度についての強度設定を視覚的に表示するGUI表示ユニット304を備える。操作表示部4は、さらに、GUI表示ユニット304で表示される強度設定の設定範囲を例えば、上下方向に伸縮させて強度設定を設定することを可能とする入力装置としてタッチ操作ユニット301を備える。また、操作表示部4は、このような強度設定の伸縮可能な設定範囲に関する情報を記憶する記憶部306を備える。そして、タッチ操作ユニットに301より各工程の強度設定の設定範囲の伸縮を行う場合、伸縮可能な設定範囲についてGUI表示ユニット304によって表示させる。このように、タッチ操作ユニット301を利用したタッチ操作により強度設定の値を変更させる場合、GUI表示ユニット304がGUI操作表示部201において例えば上下方向に伸縮可能となるように設定範囲を表示させる。このように設定範囲を視覚的に示すことでユーザは直感的な操作が可能となる。また、ユーザは、手数少なく強度設定できるようになるので操作性と利便性が向上する。
また、操作表示部4は、例えば、上下方向に伸縮可能な設定範囲を示し、設定範囲をタッチ操作ユニット301へのユーザのタッチにより、伸縮させることで強度設定を行うことができる。一方、例えば、左右方向に伸縮可能な設定範囲を示し、設定範囲をタッチ操作ユニット301へのユーザのタッチにより伸縮させることで運転時間設定を行うように構成することができる。このように、操作表示部4は、多くの家電機器で設定が要求される、制御対象物に応じた強度設定と運転時間設定とを上述したように上下方向と左右方向との2軸で設定できるようになるので、より直観的にかつ手数少なく操作できるようになる。
また、操作表示部4では、強度設定を伸縮させて設定変更させた場合、それに連動して時間設定も変更される。また逆に、時間設定を伸縮させて設定変更させた場合、それに連動して強度設定も変更される。このように、ユーザは、自身の嗜好に合わせて強度の大小または運転時間の長短に関してマニュアルで設定することができるようになる。また、操作表示部4では、家電機器の制御に関連する設定項目(運転強度および運転時間等)の設定値が最適となるようにそれぞれが連動して変更され、またその変更が視覚的に表示される。このため、ユーザは、より直感的に家電機器の制御に関連する設定項目の設定を操作することができるようになり利便性が高まる。またユーザが強度設定と時間設定とを別々に設定変更しなくても済むので、手数が少なく設定できるようになる。
また、洗濯機において複数の洗濯コースを有する場合、操作表示部4は、設定された洗濯コースにごとに各行程の運転時間および各工程における強度設定についてそれぞれの設定値とその設定範囲を記憶部306に記憶している。このため、操作表示部4では、選択した洗濯コースに応じて各工程における最適な設定値とその設定可能な範囲を表示することができ、これによりユーザによる洗濯機に対する最適な制御が可能となる。
また、上述したように、強度設定についてその設定範囲を目盛または強度設定レベルなどで表示させることにより、強度設定の強度レベルを認識しやすくなり利便性が高まる。
また設定範囲の表示において標準設定位置を示すことで、それを基準にしてどれだけ強度設定を強めるのか、あるいは弱めるのかがより分かりやすくなる。
また設定範囲表示において前回の設定位置を示すことで、前回の仕上がりに対してどれだけ強度設定を強めるのか、あるいは弱めるのかがより分かりやすくなる。
また複数の各工程に対して異なる単位でそれぞれ設定範囲を示すことができる。このため、例えば、洗い工程で設定される強度を、洗濯槽内に設けられたパルセータを回転させるモータの回転数とし、すすぎ工程で設定される強度を、そのすすぎ形態(例えば、注水すすぎ、ためすすぎなど)として、各工程で異なる基準により強度設定を行うことができ、ユーザに分かりやすく示すことができる。
また洗い、すすぎ、脱水それぞれの各工程を有する洗濯機において、タッチ操作ユニット301を利用したユーザのタッチ操作により各工程での強度設定をそれぞれ変更させる場合、GUI表示ユニット304は各工程に応じた設定範囲を記憶部306より取得し、例えば上下方向に伸縮可能とする設定範囲を表示する。このように各工程の伸縮可能な設定範囲を視覚的に示すことができるため、ユーザは直感的な操作が可能となり、手数少なく強度設定できるので、利便性と操作性が向上する。
また、本実施形態に係る洗濯機では、タッチ操作ユニット301を利用したユーザのタッチ操作によるタッチ操作に応じて、例えば、上下方向に伸縮可能な設定範囲を示し、この設定範囲を伸縮させることで洗い、すすぎ、脱水の強度設定を行う構成であった。また逆に、例えば、左右方向に伸縮可能な設定範囲を示し、この設定範囲を伸縮させることで各工程の時間設定を行う構成でもあった。このように、洗濯における各工程の強度設定と時間設定とを上下方向および左右方向といった異なる軸方向で設定可能とするため、ユーザはより直観的にかつ手数少なく操作できるようになり、利便性が向上する。
また、本実施形態に係る洗濯機では、布量検知ユニット307によって洗濯する布量検知し、洗濯に係る各工程の強度設定の設定範囲を算出することができる構成である。このため、本実施の形態に係る洗濯機は、必要以上に運転時間をかけたり、運転強度を強めたりすることがなく、省エネで効率的に動作することができるように、ユーザに強度設定させることができる。
また、本実施形態に操作表示部4では、布質設定ユニット308によって洗濯する布質設定により、洗濯に係る各工程の強度設定の設定範囲を算出することができる構成である。このため、本実施の形態に係る操作表示部4は、洗濯する衣類等の布質にあわせてより最適に各工程の制御を行うことができるとともに、ユーザに対して適切な強度設定範囲を提示し、該強度設定範囲内で設定させることができる。
なお、洗濯に係る運転時間表示は予測時間であり、衣類の種類や片寄りなどによっても変化するため、洗濯運転中に運転時間表示の残時間の表示が変更される場合もある。
また、本実施の形態に係る洗濯機では、布量検知ユニット307による衣類量の検知を、スタートキーを押下した洗濯開始後とする構成であった。しかしながら、布量検知のタイミングはこれに限定されるものではなく、洗濯機の電源入押下時や、洗濯コース選択ボタン207による洗濯コース設定時でもよい。このように、本実施の形態に係る洗濯機は、布量検知ユニット307により衣類量の検知を衣類等の洗濯開始時に行うことができるため、より正確な運転時間を算出して表示することができる。また算出された運転時間に基づき、各工程の運転時間の設定も可能なため、より利便性がよくなる。
また、洗濯工程は、洗い、すすぎ、脱水の3つの工程で構成すると説明したがこれに限定されない。除菌・消臭工程や乾燥工程などを設けてもよい。
また、本発明は洗濯機で説明したが、複数の工程からなる制御データに基づいて運転する家電機器全般あるいは電気機械器具に適用することもできる。
また、タッチ操作ユニット301は、静電容量式タッチパネルと説明したが、タッチやドラッグ操作が可能な、抵抗膜方式タッチパネルなどの別方式のタッチパネルであってもよい。
また、設定範囲を示すGUI表示の説明において、時間の場合5分単位、回数の場合1回単位の目盛で説明したが、この単位幅に限定されるものではない。レベル表示で設定範囲が表示されていてもよい。すなわち、各工程にかかる時間をユーザが直感的に把握できるようにすればよく、設定範囲については、模様を付したり色を異ならせたりするなどして表現してもよい。
また、各工程の運転時間の時間変更操作として、各工程間の境界線に対するドラッグ操作で、時間の伸張または短縮するように説明したが、境界線ではなく各工程ボタンを表示する表示領域内の任意の位置を左右にドラッグして短縮、伸長するようにすることもでき、時間変更操作における利便性がより向上する。
また、運転時間の伸長を行う場合、運転時間についての設定範囲が液晶画面からはみ出る場合は、画面を左右にスクロールできるように構成されていてもよい。また表示する時間の縮尺を変更して、当該画面内に収まるように表示することも可能である。
また、本実施の形態の操作装置は、ワイヤレスで通信を行うタッチ操作が可能なスマートホン、タブレット、PCなどであってもよく、家電機器の遠隔操作が可能となるので利便性が向上する。
また本実施の形態の操作装置を備える家電機器は、洗濯機以外であってもよく、特に複数の工程からなる運転動作を行う家電機器に操作装置を備えることが好ましい。洗濯機以外の例としては、洗濯乾燥機、食器洗い乾燥機、電子レンジ、オーブン、炊飯器、IH調理器、空調機器リモコン、マッサージチェアなどの健康機器、ロボット掃除機などが考えられる。またFA機器や医療機器の操作装置に利用することも考えられる。
また、上記した操作表示部(操作装置)4およびこの操作表示部4を備えた洗濯機は以下の構成を有するものであるとも言える。
本発明に係る操作装置は、少なくとも第1工程と第2工程からなる運転動作を行う家電機器を操作するための操作装置であって、前記第1工程と第2工程の時間の長さを視覚的に表示する表示ユニットと、前記表示ユニットで表示される前記第1工程と第2工程のそれぞれの時間の長さを伸長または短縮設定する操作ユニットと、前記第1工程と第2工程のそれぞれの伸縮設定可能範囲を記憶する記憶部とを備え、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより時間の長さの伸縮設定がされる場合に、前記第1工程と前記第2工程の境目付近に、前記記憶部で記憶された伸縮可能な設定範囲を表示するように構成されている。
そして、少なくとも第1工程と第2工程からなる家電機器において、操作ユニットにより当該工程の時間の長さを設定変更する場合、第1工程と前記第2工程の境目付近に記憶部に記憶された伸縮可能な設定範囲を表示することにより、時間の長さの設定変更を行う工程に応じた伸縮範囲を視覚的に示すので利便性と操作性を向上させる。また各工程に応じた伸縮範囲を示すので、家電機器の工程と状態に応じた異なる最適範囲での時間変更が可能となる。
また、本発明に係る操作装置は、上記した構成において、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより時間の長さの伸縮設定がされる場合に、伸縮可能な所定単位を示す目盛またはレベルを表示するように構成されていてもよい。
そして、時間設定の範囲を示す表示において、所定単位ごとに目盛やレベル数値を設けて表示することにより、工程の時間設定のフィードバック性が高まり、操作性と利便性が向上する。
また、本発明に係る操作装置は、上記した構成において、前記表示ユニットは、時間の長さの伸縮設定がなされる工程に応じて、異なる目盛またはレベルを表示するように構成されていてもよい。
そして、時間の長さの伸縮設定を行う家電機器の各工程に応じた目盛またはレベルを表示することにより、時間の単位幅や単位を変更できるので、工程に要する時間に最適な表示で伸縮可能な設定範囲を表示することができるようになり、利便性と操作性を向上する。
また、本発明に係る操作装置は、上記した構成において、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより時間の長さの伸縮設定がなされることに伴い変化する運転時間に要する予想時間を視覚的に表示するように構成されていてもよい。
そして、各工程や全工程に要する予想時間を視覚的に表示し、ユーザはそれを確認しながら操作、設定変更ができるようになり操作性と利便性が向上する。
また、本発明に係る操作装置は、上記した構成において、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより伸縮設定される工程に応じて表示形態を異ならせるように構成されていてもよい。
そして、工程に応じて表示形態(色や模様等)を変えるようにすることにより、設定変更している工程が何かを直感的に認識しやすくなり、誤操作を抑制すると共に操作性と利便性を向上する。
また、本発明に係る操作装置は、上記した構成において、前記記憶部は、前記第1工程の伸縮設定変更に連動する前記第2工程の変化量、若しくは前記第2工程の伸縮設定変更に連動する前記第1工程の変化量を記憶し、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより伸縮設定される第1工程に連動して前記第2工程の変化量を表示し、前記操作ユニットにより伸縮設定される第2工程に連動して前記第1工程の変化量を表示するように構成されていてもよい。
そして、第1工程の設定変更の変化量に応じた第2工程の変化量を記憶するので、第1工程を設定変更することで、連動して第2工程の設定値も変更され、関連する工程の設定時間を変更するので、家電機器を最適に制御できるようにすると共に操作性と利便性を向上する。また同様に第2工程の設定変更の変化量に応じた第1工程の変化量を記憶するので、前記同様に、家電機器を最適に制御できるようにすると共に操作性と利便性を向上する。
また、本発明に係る洗濯機は、洗い、すすぎ、脱水等の洗濯工程の時間の長さを視覚的に表示する表示ユニットと、前記表示ユニットで示した前記工程の時間の長さを伸縮する操作ユニットと、洗濯コースごとに各工程時間の設定範囲を記憶する記憶部とを備え、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより時間の長さの伸縮設定される場合に、伸縮設定される工程と次工程の境目付近に、前記記憶部で記憶された伸縮可能な設定範囲を表示する操作装置を備えるように構成されていてもよい。
そして、洗濯コースを選ぶと当該洗濯コースの各工程の時間の長さと全所要時間を視覚的に表示し、各工程の表示部分をタッチ操作した時、タッチした当該工程と次工程の境目表示の前後に、予め各洗濯コースの工程ごとに記憶している設定範囲を表示するので、洗濯に要する全時間を直感的に認識させながら、所望の工程の時間変更が容易にできる。同時に各洗濯コースの当該工程に最適な設定範囲で制御できるようになり、当該洗濯コースがより最適な制御できるようになる。
また、本発明に係る洗濯機は、上記した構成において、洗濯物の布量検知ユニットを備え、前記洗濯の各工程の設定範囲は、予め設定された洗濯コースと前記布量検知ユニットで検知した布量情報から設定範囲を算出する操作装置を備えた構成としてもよい。
そして、布量検知ユニットを設け、洗濯コースと布量検知情報から計算された最適な工程時間値とユーザが設定可能な設定範囲を算出して表示するので、より利便性を向上する。また検知された洗濯物の布量情報に基づき、最適な設定範囲を表示、設定させることが可能となり、不必要な制御がなくなり省エネ性を向上させる。
また、本発明に係る洗濯機は、上記した構成において、洗濯物の布質設定ユニットを備え、前記洗濯の各工程の設定範囲は、予め設定された洗濯コースと前記布質設定ユニットで設定された布質情報から設定範囲を算出する操作装置を備えた構成としてもよい。
そして、布質設定ユニットを設け、ユーザが設定した布質情報と洗濯コースから計算された最適な工程時間値とユーザが設定可能な設定範囲を算出して表示するので、より利便性を向上する。また設定された洗濯物の布質情報に基づき、最適な設定範囲を表示、設定させることが可能となり、布質に合わせて設定範囲を示すことができるので、洗濯機の機能性と利便性を向上する。
また、本発明に係る洗濯機は、上記した構成において、洗い、すすぎ、脱水等の洗濯工程のいずれかの工程時間を変更した時、変更した時間に応じて、適切な洗濯コースに設定変更する操作装置を備えた構成としてもよい。
そして、洗い、すすぎ、脱水等の洗濯工程のいずれかの工程時間を変更すると、変更した設定時間に応じて、洗濯制御のベースとなる洗濯コースを、最適な洗濯コースに変更することにより、洗濯機の機能性と利便性を向上する。
また、本発明に係る洗濯機は、上記した構成において、洗濯コースが変更になる時、コース変更内容をユーザに通知するように構成されていてもよい。
そして、洗濯コースが変更になる時、洗濯機制御のベースの洗濯コースが変更される旨が通知されるので、現在どの洗濯コースになったかを認識でき、利便性が向上する。
また、上記した操作表示部(操作装置)4およびこの操作表示部4を備えた洗濯機は以下の構成を有するものであるとも言える。
本発明に係る操作装置は、家電機器を操作するための操作装置であって、対象物を制御する強度設定を視覚的に表示する表示ユニットと、前記表示ユニットで表示される強度設定を上下方向で伸縮する操作ユニットと、伸縮可能範囲を記憶する記憶部を備え、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより強度設定の伸縮を行う場合に、前記記憶部で記憶された伸縮可能な設定範囲を表示するように構成されていてもよい。
そして、家電機器において、操作ユニットにより対象物を制御する強度設定を設定変更する場合、制御に応じた設定範囲を記憶部より取得し、表示ユニットに伸縮可能な設定範囲を上下方向に表示することで、設定範囲を視覚的に示し直感的な操作が可能となり、手数少なく強度設定できるので利便性と操作性が向上する。また複数の制御工程がある場合、家電機器の工程と状態に応じて最適な設定範囲で設定変更が可能となる。
また、本発明に係る操作装置は、上記した構成において、家電機器を操作するための操作装置であって、対象物を制御する強度設定と時間設定を視覚的に表示する表示ユニットと、前記表示ユニットで表示される強度設定を上下方向で伸縮すると共に、時間設定を左右方向で伸縮する操作ユニットと、前記強度設定と時間設定の伸縮可能範囲を記憶する記憶部を備え、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより強度設定の伸縮を行う場合に、前記記憶部で記憶された伸縮可能な設定範囲を上下方向に表示し、また前記操作ユニットにより時間設定の伸縮を行う場合に、前記記憶部で記憶された伸縮可能な設定範囲を左右方向に表示するように構成されていてもよい。
そして、操作ユニットにより、上下方向に設定範囲を示し伸縮することで強度設定、左右方向に設定範囲を示し伸縮することで時間設定させることで、多くの家電機器で設定する制御対象に対する強度設定と時間設定を2軸で設定できるようになるので、より直観的にかつ手数少なく簡単に操作できるようになりより利便性が向上する。
また、本発明に係る操作装置は、上記した構成において、前記記憶部は、強度設定の伸縮設定変更に連動する時間設定の変化量、若しくは時間設定の伸縮設定変更に連動する強度設定の変化量を記憶し、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより伸縮設定される強度設定に連動して時間設定の変化量を表示し、前記操作ユニットにより伸縮設定される時間設定に連動して強度設定の変化量を表示するように構成されていてもよい。
そして、強度設定を伸縮設定変更した場合、それに連動して時間設定が変更され、また時間設定を伸縮設定変更した場合、それに連動して強度設定が変更されるので、ユーザの嗜好に合わせて強度方向または時間方向でマニュアル設定することができると共に、制御に関連する設定値が最適に連動して変更され視覚的に表示されるので、より直感的に操作設定できるようになり、利便性が高まる。またユーザが強度設定と時間設定を別々に設定変更しなくても済むので、手数が少なく簡単に設定できるようになる。
また、本発明に係る操作装置は、上記した構成において、家電機器を制御する複数の制御コースを備え、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより強度設定の伸縮を行う場合に、制御コースごとに記憶された伸縮可能な設定範囲を表示するように構成されていてもよい。
そして複数の制御コース(制御シーケンス)を備える家電機器の場合、設定された制御コースにごとに記憶部に記憶された設定範囲を表示するので、選択した制御コースに最適な設定範囲を示すことが可能となり最適に制御できるようになるので、よりユーザの利便性が高まる。
また、本発明に係る操作装置は、上記した構成において、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより強度設定の伸縮設定が行われる場合に、伸縮可能な所定単位を示す目盛またはレベルを表示するように構成されていてもよい。
そして、強度設定の設定範囲の表示に目盛またはレベルを表示することにより、ユーザに分かりやすく設定範囲を示すことができるようになり利便性が高まる。
また、本発明に係る操作装置は、上記した構成において、前記表示ユニットは、設定範囲を表示する場合、合わせて標準設定位置を示すように構成されていてもよい。
そして、設定範囲表示において標準設定位置を示すことで、基準に対してどれだけ強度設定を強めたい、弱めたいがより分かりやすくなる。
また、本発明に係る操作装置は、上記した構成において、前記表示ユニットは、設定範囲を表示する場合、合わせて前回の設定位置を示すように構成されていてもよい。
そして、設定範囲表示において前回設定位置を示すことで、前回の仕上がりに対して、どれだけ強度設定を強めたい、弱めたいがより分かりやすくなる。
また、本発明に係る操作装置は、上記した構成において、少なくとも2つ以上の異なる制御工程を備え、各工程に応じて、設定範囲の単位を変更するように構成されていてもよい。
そして、複数の制御工程で異なる単位で設定範囲を示すので、設定する強度が、洗い工程のモータ回転数と、すすぎ工程のすすぎ方法のように、軸の異なる制御の設定であっても、ユーザに分かりやすく示すことができるので利便性がさらに高まる。
また、本発明に係る洗濯機は、洗い、すすぎ、脱水等の洗濯工程における強度設定を視覚的に表示する表示ユニットと、前記表示ユニットで示した前記工程の強度設定を上下方向に伸縮する操作ユニットと、洗濯コースごとに各工程時間の設定範囲を記憶する記憶部を備え、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより各工程の強度設定の伸縮設定が行われる場合に、当該工程を示す表示ユニットに、前記記憶部で記憶された伸縮可能な設定範囲を表示する操作装置を備えた構成であってもよい。
そして洗い、すすぎ、脱水の制御工程を備える洗濯機において、操作ユニットにより衣類を洗濯制御する強度設定を変更する場合、各工程に応じた設定範囲を記憶部より取得し、表示ユニットに伸縮可能な設定範囲を上下方向に表示することで、設定範囲を視覚的に示し直感的な操作が可能となり、手数少なく簡単に強度設定できるので、利便性と操作性が向上する。また各工程の状態に応じて最適な設定範囲で設定変更が可能となる。
また、本発明に係る洗濯機は、上記した構成において、洗い、すすぎ、脱水等の洗濯工程における強度設定と時間設定を視覚的に表示する表示ユニットと、前記表示ユニットで示した前記工程の強度設定を上下方向に伸縮すると共に、時間設定を左右方向で伸縮する操作ユニットと、洗濯コースごとに各工程の強度設定または時間設定の設定範囲を記憶する記憶部を備え、前記表示ユニットは、前記操作ユニットにより各工程の強度設定の伸縮設定が行われる場合に、当該工程を示す表示ユニットに、前記記憶部で記憶された伸縮可能な設定範囲を上下報告に表示し、また前記操作ユニットにより時間設定の伸縮を行う場合に、前記記憶部で記憶された伸縮可能な設定範囲を左右方向に表示する操作装置を備えた構成としてもよい。
そして、操作ユニットにより、上下方向に設定範囲を示し伸縮することで洗い、すすぎ、脱水の洗濯制御の強度設定、左右方向に設定範囲を示し伸縮することで各工程の時間設定をさせることで、洗濯制御の強度設定と時間設定を2軸で設定できるようになるので、より直観的にかつ手数少なく簡単に操作できるようになり利便性が向上する。
また、本発明に係る洗濯機は、上記した構成において、洗濯物の布量検知ユニットを備え、前記洗濯の各工程の設定範囲は、予め設定された洗濯コースと前記布量検知ユニットで検知した布量情報から設定範囲を算出する操作装置を備えた構成としてもよい。
そして、布量検知ユニットによって洗濯する布量検知し、洗濯工程の強度設定の設定範囲を算出することで、布量に応じて設定範囲を変更することが可能となり、より最適に制御できるので効率的にユーザに強度設定させることが可能となる。
また、本発明に係る洗濯機は、上記した構成において、洗濯物の布質設定ユニットを備え、前記洗濯の各工程の設定範囲は、予め設定された洗濯コースと前記布質設定ユニットで設定された布質情報から設定範囲を算出する操作装置を備えた構成としてもよい。
そして、布質設定ユニットによって洗濯する布質設定により、洗濯工程の強度設定の設定範囲を算出することで、布質に応じて設定範囲を変更可能となり、より最適に制御できるので効率的にユーザに強度設定させることが可能となる。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。