JPWO2014045404A1 - 気流を許容する防音板及び防音デバイス - Google Patents

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Abstract

防音板は、1以上の貫通孔を形成した基板と、前記基板の貫通孔に装着される防音デバイスとを備える。防音デバイスは、少なくとも第1の構造体とその入れ子となる第2の構造体を有する多重構造体であり、第1の構造体は、基板の貫通孔に連通する貫通孔(「第1の通気孔」)を中央に有し、両端または一端には第1の通気孔の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した第1の集音部を有し、第2の構造体は、基板の貫通孔に連通する貫通孔(「第2の通気孔」)を中央に有し、両端または一端には第2の通気孔の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した第2の集音部を有する。

Description

本発明は、空気の流通を許容しつつ、同時に透過音響エネルギーを有効に低減する防音板及びこの種の防音板に装着される防音デバイスに関するものである。
室内や室外からの騒音を防音する方法として壁、扉、窓などで遮断する方法が一般的である。また、騒音が特定の領域内で発生している場合は、該当する領域を密閉する方法がとられる。その為に、扉や窓には密閉性の高いサッシの使用や二重構造にする方法、或いは吸音材料を使用する方法がある。何れにしても、一般には、騒音を発する領域と防音したい領域間では相互間の空気の流通が必然的に遮断されることになっていた。
一方で、気体流通が可能な防音方法としては、特開2003−21373号公報に見られる外気自然循環による防音・省エネルギー保険居室システムのように、空気流通孔のある箱筒を設け、空気流通孔の中に吸音材を詰め、更に箱内に騒音を軽減する為の複雑な空気流通路を設けた例や、特開平10−39875公報の遮音材構造および空気調和機の防音構造のように、多孔質の貫通孔に加えて発泡材を使用したものがある。
或いは、エンジンの排気音対策用のマフラーや銃器の発射音を軽減する為の消音器もしくはサイレンサーのような方法もある。特開2006−250022号公報の内燃機関の排気音低減装置およびそれを用いた排気音の調律方法、では、一定の長さ以上の気体の流通経路を持ち、且つ気体の流れを複雑にして遮音効果を上げるものである。
更には、消音スピーカー、若しくはノイズキャンセラーと呼ばれる、騒音の音声信号を操作して消音する方法も知られている。特開2002−367298号公報のノイズキャンセラー装置及びノイズキャンセル方法にその例が見られる。
上述した従来の防音技術を改良するため、本件出願人に係る国際公開WO2012/086680公報では、空気の流通を許容しつつ、同時に透過音響エネルギーを有効に低減する改良された防音板が提案された。ここに、本国際公開公報の全内容を引用により本書に組み入れる。提案された防音板は、貫通孔を形成した基板と、この基板の貫通孔に装着される防音デバイスとを備える。この防音デバイスは、前記基板の貫通孔に連通する貫通孔(「通気孔」)を中央に有し、両端または一端にはデバイスの通気孔よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した集音部を有している。提案された防音板によれば、空調等の人工エネルギーを消費することなく、外気との流通が可能となるとともに有効な防音効果が達成される。しかしながら、提案された防音板にも改良の余地が残されている。
特開2003−21373号公報 特開平10−39875号公報 特開2006−250022号公報 特開2002−367298号公報 国際公開WO2012/086680公報
本発明は、改良された防音板及び防音デバイスを提供することを目的とし、特に、国際公開WO2012/086680公報に開示された種類の防音板及び防音デバイスを改良することを具体的な目的とする。
本発明の一側面は、
1以上の貫通孔を形成した基板と、
前記基板の貫通孔に装着される防音デバイスとを備え、
前記防音デバイスは、少なくとも第1の構造体とその入れ子となる第2の構造体を有する多重構造体であり、
前記第1の構造体は、前記基板の貫通孔に連通する貫通孔(「第1の通気孔」)を中央に有し、両端または一端には前記第1の通気孔の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した第1の集音部を有し、
前記第2の構造体は、前記第1の構造体の入れ子を規定するものであって、前記基板の貫通孔に連通する貫通孔(「第2の通気孔」)を中央に有し、両端または一端には前記第2の通気孔の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した第2の集音部を有する、
防音板を提供するものである。
この構成によれば、国際公開WO2012/086680公報で提案された種類の防音板に比較して、防音効果が改善される。さらに、同公報で提案された種類の防音板では、高周波数帯域(典型的には4000Hz以上の帯域)では、防音効果が低下する傾向にあったが、この構成により、低下傾向を抑制することができる。
また、本発明の別側面は、
基板の貫通孔に装着される防音デバイスであって、
前記防音デバイスは、少なくとも第1の構造体とその入れ子となる第2の構造体を有する多重構造体であり、
前記第1の構造体は、前記基板の貫通孔に連通する貫通孔(「第1の通気孔」)を中央に有し、両端または一端には前記第1の通気孔の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した第1の集音部を有し、
前記第2の構造体は、前記第1の構造体の入れ子を規定するものであって、前記基板の貫通孔に連通する貫通孔(「第2の通気孔」)を中央に有し、両端または一端には前記第2の通気孔の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した第2の集音部を有する、
防音デバイスを提供するものである。
本願発明の特徴に基づいて、防音デバイスは、多重構造体であり、少なくとも第1の構造体(「外側構造体」)とその入れ子となる第2の構造体(「内側構造体」)を有する。ここに「入れ子である」とは、外側構造体の内部に内側構造体が収納されることをいう。典型的には、内側構造体と外側構造体は形状が類似している。
一実施形態において、第1及び第2の集音部は前記多重構造体の両端に配置される。他の一実施形態において、第1の構造体は第1の中空軸部材を有し、その内部に第1の通気孔が規定され、第2の構造体は第2の中空軸部材を有し、その内部に第2の通気孔が規定される。この場合、第1及び第2の中空軸部材の両端に、第1及び第2の集音部が配置されてよい。
一実施形態において、第1の中空軸部材と前記第2の中空軸部材は単一の中空軸部材に一体化されてよい。この場合、第1の通気孔と第2の通気孔は別の孔(同心の2つの孔)ではなく一致することになる。
製造上、第1の通気孔は単一の通気孔であることが容易であるが、所望であれば、複数の通気孔が第1の構造体の中央部に形成されてよい。同様に、第2の通気孔は単一の通気孔であることが製造上、容易であるが、所望であれば、複数の通気孔が第2の構造体の中央部に形成されてよい。
一実施形態において、防音デバイスを構成する多重構造体は、第2の構造体の入れ子を規定する第3の構造体を備えてよい。所望であれば、防音デバイスを構成する多重構造体は4重以上の多重構造をとり得る。
本書において基板とは、開口を塞ぐための板状の構造物であり、板ガラス、鉄板、コンクリート板、プレキャストコンクリート板、合板などからなるものであり、一般的に平板上の構造体であるが、開口をふさぐ目的を達成することができれば、板状の形状に限定されるものではなく、材料もまた上記に限定されない。貫通孔とは、基板の一方の側から他方の側に通じる穴であって、一定の直径を有する直線状の貫通孔が最も代表的なものであるが、貫通孔は折れ曲がった形状であってもよく、直径が途中で変化するものであってもよい。基板には複数の貫通孔が形成されるのが一般的であるが、貫通孔が1つである可能性を排除しない。
第1及び第2の集音部の、基板面に垂直な外側から見える表面(ここでは、「集音面」と称する)は、カルデラ状あるいはすり鉢状の凹部を形成する曲面であってよい。また、集音面の典型的な形状は、基板に垂直な軸を中心とした回転形状であるが、四角錐、六角錐のように、前記軸の周りに角(継ぎ目)のある形状であってもよい。また、第1及び第2の集音部の形状は、構造体の中央部からの距離の増大とともに直径が増大する形状であってよい。
第1及び第2の集音部(多重化した集音部)を備える防音デバイスは、前記基板の一方の側のみに設けられていてもよいし、前記基板の両側(両面)に設けられていてもよい。音源が防音板の一方の側にのみ存在し、一方から他方に伝播する騒音レベルの低減のみを目的する場合や、基板の一方の面を平滑にする必要がある場合など、防音デバイスを基板の一方の側にのみ設ける必然性がある。
多重化した集音部は、防音デバイスの両端に配置されてよく、この防音デバイスを基板に配置して防音板を構成した場合、防音板は、通過する両方向の音について、音圧を低減する。
多重化される集音部の形状は、球面状、楕円面状、パラボリック、円錐状の何れかであるのが好適であるが、形状はこれらの何れかに限定されない。また、基板面に垂直な軸を含む断面は、基板からの距離が増大した場合に直径が増大する曲線であってもよいが、基板からの距離がさらに増大すると逆に直径が減少する曲線、つまり、集音面が口の小さな花瓶状の空間を形成する形状であってもよい。
前記集音部の形状は、2次元における円弧、楕円、放物線、双曲線、直線を二次元面と垂直方向に移動させた軌跡からなる3次元面であって、縁部は矩形であってもよい。さらには、前記移動は二次元面と垂直方向に直線的な移動ではなく、曲線状の移動で有ってもよい。集音面は、例えば、4つの平面によって構成される倒立した四角垂、六角垂、八角錐等の形状であってもよいし、基板の面と垂直な軸を含む平面で切った断面に現れる集音面の斜面は、直線ではなく外側に膨らんだ曲線状、あるいは内側に膨らんだ曲線状であってもよい。さらに、集音面の、基板の面と平行な面で切った断面の形状は、円であってもよいが、多角形あるいは、外に膨らんだ多角形、うちの膨らんだ多角形であってもよい。
防音板に使用される基板と防音デバイスの概念図 比較参照例に係る防音デバイスの概念図 2つの実施形態に基づく防音デバイスの概念図 実施形態に係る防音デバイスの断面図 防音板の実験システムを示す概念図 各種防音板に対する各種音源の防音効果を示すグラフ 各種防音板に対する特定周波数の平均音圧差のグラフ 音源を交通騒音とした場合の各種防音板に対する音圧差の周波数特性を示すグラフ
以下、本発明を実施するための形態について、必要に応じて図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、以下に記載する本発明の実施形態は本発明の理解を助けるために例示するものであって、本発明は以下に記載する実施形態あるいは実験例に限定されるものではない。
以下に、本発明を実施形態について説明する。
図1は、防音板の構成要素である基板100を示す概念図である。ここでは、基板100は、3列に設けられた24個の貫通孔200を有する。参考までに各寸法を記載すれば、基板100は図面上横方向の寸法は300mm〜450mm、貫通孔200の直径は15〜40mm、穴のピッチは30〜180mm程度である。貫通孔200はその名のとおり、基板100を貫通する開口である。
基板100の貫通孔200に防音デバイス300が装着されて、防音板が構成される。以下、防音デバイス300のとり得る複数種の形態について説明する。
図2に示すものは、比較参照例に係る防音デバイス300Aである。防音デバイス300Aは、前記基板100の貫通孔200に連通する貫通孔(「通気孔」)を中央部310に有し、その両端に通気孔の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した集音部320を有している。なお、図2では、中央部310は内部に通気孔を形成した中空軸部材で構成されるが、中央部の長さは実質ゼロで構成してもよい。また、図2では、中央部310(中空軸部材)の両端に集音部320が形成されているが、中央部310の一端のみに集音部が形成されてもよい。
図3に、2つの実施形態に係る防音デバイスを、それぞれ、300B、300Cで示す。比較参照例に係る防音デバイス300Aに代えて、防音デバイス300Bを基板100に装着することにより、実施形態に基づいた防音板が構成される。同様に、防音デバイス300Aに代えて、防音デバイス300Cを基板100に装着することにより、更なる実施形態に基づいた防音板が構成される。
実施形態に係る防音デバイス300B、300Cは多重構造体で構成される。すなわち、防音デバイス300Bの場合、図4に示すように、多重構造体は第1の構造体とその入れ子となる第2の構造体からなる2重構造体であり、第1の構造体は、基板100の貫通孔200に連通する貫通孔(「第1の通気孔」)を中央部310−1に有し、両端または一端には第1の通気孔330−1の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した第1の集音部320−1を有し、第2の構造体は、第1の構造体の入れ子を規定するものであって、基板100の貫通孔200に連通する貫通孔(「第2の通気孔」)を中央部310−2に有し、両端または一端には第2の通気孔330−2の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した第2の集音部320−2を有している。なお、図4の場合、第1の集音部320−1と第2の集音部320−2は別体(別葉)であるが、第1の構造体の中央部310−1と第2の構造体の中央部310−2は一体化されていて、内部に単一の通気孔330を形成した中空軸部材310で実現されている。なお、所望であれば、第1の構造体の中央部310−1の内部に第2の構造体の中央部310−2が収納されるようにして両者は別体化されてもよい。第1の集音部320−1の凹面部は入射音を反射する集音面322−1を形成しており、第2の集音部320−2の凹面部は入射音を反射する集音面322−2を形成している。
もう一つの実施形態に係る防音デバイス300Cの場合、多重構造体は第1の構造体とその入れ子となる第2の構造体とその入れ子となる第3の構造体からなる3重構造体であり、第1の構造体は第1の集音部320−1を、第2の構造体は第1の集音部の入れ子である第2の集音部320−2を、第3の構造体は第2の集音部の入れ子である第3の集音部320−3を備えている。以下の説明において、参照番号300Aで示す比較参照例に係る防音デバイスを1対タイプということがある。同様に、参照番号300Bで示す実施形態に係る防音デバイスを2対タイプということがあり、参照番号300Cで示す実施形態に係る防音デバイスを3対タイプということがある。
上記のように、特定の実施形態に基づく防音デバイス300は中空軸部材310とその両端部に設けられた複数対の集音部320を有する。集音部320について、比較参照例は、1対を備えた集音部320であるのに対して、実施形態は2対を備えた集音部320−1、320−2、及び3対を備えた集音部320−1、320−2、320−3を使用している。このように、2対の集音部320−1、320−2を備えた防音デバイス300Bは、2重構造であり(図4参照)、3対の集音部320−1、320−2、320−3を備えた防音デバイス300Cは、3重構造である。
実施形態において、中空軸部材310の外径(パイプ外径)の集音部最大直径に対する比率は、1/8〜1/1程度の範囲であることが望ましい。また、これに限定されるものではないが、例えば、防音デバイス300の材質はアクリル又はゴム或いは塩化ビニル製で、軸方向の長さは5〜100mm、集音部320の厚さは1〜10mm程度であってよい。
図1において、防音デバイス300は、基板100の片側にのみ配置されている。これに代え、基板100の両側に防音デバイス300が配置される構成であってもよい。また、図1において、防音デバイス300は両端に集音部が形成されているが、一端にのみ集音部が形成されて、他端は中空軸部材で終端してもよい。あるいは、この種の防音デバイス(一端が集音部になった形態のもの)を2つ用意し、貫通孔に合わせて、基板の各側に装着してもよい。すなわち、第1の防音デバイスの端部のうち、中空軸部材で終端した他端を基板の左側に装着し、第2の防音デバイスの端部のうち、中空軸部材で終端した他端を基板の右側に装着して、防音板を組み立ててもよい。
また、基板として、対面配置される第1と第2の基板を使用し、前記多重構造体は、前記第1と第2の基板に装着され、第1の集音部は前記第1と第2の基板の表面に対応して配置され、前記多重構造体は、実質、前記第1の基板から前記第2基板まで延在するようにしてもよい。これは、図1において、基板100の右側に配置された防音デバイス300の右端に位置する集音部を第2の基板に装着することで実現できる。
<実験>
図5は、実施形態に関連する実験装置の模式図である。ボックス400の前面開口部410には、前記の防音板(比較参照例の1対タイプ、実施形態の2対タイプ、実施形態の3対タイプ)若しくは穴(貫通孔)だけの基板100をはめ込み、前面開口部410との隙間をガムテープで密閉した。ボックス400の中には音源として、スピーカである音源420を入れて、各種騒音を再生した。音源420とアンプとの接続配線はボックス400の背面から通し、この隙間もガムテープで密閉した。音源420から発生する音の大きさは凡そ100dBである。防音デバイス形状を変えた防音板(比較参照例の1対タイプ、実施形態の2対タイプ、実施形態の3対タイプ)と穴のみの基板100を入れ替えて、各板の外側60cmの地点で音を測定し、板を付けない場合との比較を行った。
実験では、比較参考例の1対タイプの基板の穴面積/基板の総面積、の比(開口率)を5%とし、実施形態の2対タイプの穴面積/基板の総面積、の比(開口率)は6%(1対に対して120%)、3対タイプの実施形態は開口率9%(1対に対して180%)として実施した。ここに基板の開口率は、流通する空気量の尺度であり、2対タイプの実施形態300B(図3参照)では、比較参照例の1対タイプ300Aより、流通する空気量が120%となり、3対タイプの実施形態300Cでは、流通する空気量が180%になった。
また、集音部のアールはR/パイプ外径比=1.25〜0.5がよい。ここに、パイプ外径とは、中空軸を円筒で構成した場合の外径を意味しており、集音部は円筒形中空軸の両端に形成される。実際には外径40mmの場合にRは20〜40mm(半径)でテストしている。
<実験結果>
各種音源(「発電機」、「JET」、「交通」、「新幹線」、「特急」、「歓声」)について、実験した結果、図6に示すように、比較参照例の1対タイプに比べて、基板の開口率(したがって空気流通量)が増えたのにも関わらず、2対タイプ、3対タイプとも、総じて比較参照例の1対タイプに対して防音効果の改善が見られた。したがって、同一の防音効果をより高い開口率(したがって空気流通量)で実現することが可能となる。換言すれば、基板の開口率が同一であれば、実施形態に係る2対タイプ、3対タイプの防音デバイスは防音効果がより高くなる。
図7は、特定の周波数をスピーカより再生し、測定した結果である。周波数が高くなるほど、実施形態の2対、3対タイプは比較参照例の1対タイプより、防音効果の向上が見られる。実験した2対タイプ、3対タイプは、基板の開口率(したがって空気流通量)が比較参照例の1対タイプより大きいことに配慮すると、基板の開口率(したがって空気流通量)が同一であれば、2対タイプ、3対タイプの防音デバイスは、1対タイプの防音デバイスに対して、高い周波数に対して防音効果を高くできる。
図8は、車両交通騒音をスピーカより鳴らした時の周波数分布を測定したものである。
比較参照例の1対タイプでは高音域(4000Hz近辺以上)で、急激な防音効果の減少傾向が見られるが、2対、3対タイプとも、その減少が抑制されることが確認できた。
また、形状に関しては、1枚の板に開けられた直径15mm以上40mm以下の複数の穴の各々に、「扇形の空洞パイプ」をつけた空気の流通効果がある防音板を用いた。「扇形の空洞パイプ」とは、直径10mm以上30mm以下で長さ5mm以上の「円筒パイプ」の両端にアール(なだらかな曲線)をもった、広い方の直径が15mm以上40mm以下の「ラッパ状パイプ(朝顔管形状)」であり、この片端を前述の板の穴に接続した。
100 基板
200 貫通孔
300 防音デバイス
300A 比較参考例の防音デバイス
300B 実施形態の防音デバイス
300C 実施形態の防音デバイス
320−1 第1の集音部
320−2 第2の集音部
320−3 第3の集音部
310 中央部
310−1 第1の中央部
310−2 第2の中央部
330 防音デバイスの貫通孔(通気孔)

Claims (11)

  1. 1以上の貫通孔を形成した基板と、
    前記基板の貫通孔に装着される防音デバイスとを備え、
    前記防音デバイスは、少なくとも第1の構造体とその入れ子となる第2の構造体を有する多重構造体であり、
    前記第1の構造体は、前記基板の貫通孔に連通する貫通孔(「第1の通気孔」)を中央に有し、両端または一端には前記第1の通気孔の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した第1の集音部を有し、
    前記第2の構造体は、前記第1の構造体の入れ子を規定するものであって、前記基板の貫通孔に連通する貫通孔(「第2の通気孔」)を中央に有し、両端または一端には前記第2の通気孔の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した第2の集音部を有する、
    防音板。
  2. 前記第1及び第2の集音部は前記多重構造体の両端に配置される、
    請求項1に記載の防音板。
  3. 前記第1の構造体は第1の中空軸部材を有し、その内部に前記第1の通気孔が規定され、
    前記第2の構造体は第2の中空軸部材を有し、その内部に前記第2の通気孔が規定される、
    請求項1に記載の防音板。
  4. 前記第1の中空軸部材と前記第2の中空軸部材は単一の中空軸部材に一体化される、請求項3に記載の防音板。
  5. 前記基板は、対面配置される第1と第2の基板を備え、
    前記多重構造体は、前記第1と第2の基板に装着され、
    前記第1の集音部は前記第1と第2の基板の表面に対応して配置され、
    前記多重構造体は、実質、前記第1の基板から前記第2基板まで延在する、
    請求項1に記載の防音板。
  6. 前記多重構造体は、前記第2の構造体の入れ子を規定する第3の構造体を備える、
    請求項1に記載の防音板。
  7. 前記多重構造体は、前記基板の片側にのみ配置される請求項1に記載の防音板。
  8. 前記多重構造体は、前記基板の両側に配置される請求項1に記載の防音板。
  9. 基板の貫通孔に装着される防音デバイスであって、
    前記防音デバイスは、少なくとも第1の構造体とその入れ子となる第2の構造体を有する多重構造体であり、
    前記第1の構造体は、前記基板の貫通孔に連通する貫通孔(「第1の通気孔」)を中央に有し、両端または一端には前記第1の通気孔の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した第1の集音部を有し、
    前記第2の構造体は、前記第1の構造体の入れ子を規定するものであって、前記基板の貫通孔に連通する貫通孔(「第2の通気孔」)を中央に有し、両端または一端には前記第2の通気孔の開口面積よりも大きな寸法であって、入射音を反射するように構成した第2の集音部を有する、
    防音デバイス。
  10. 前記第1及び第2の集音部は前記多重構造体の両端に配置される、
    請求項9に記載の防音デバイス。
  11. 前記多重構造体は、前記第2の構造体の入れ子を規定する第3の構造体を備える、
    請求項9に記載の防音デバイス。
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