JPWO2014034275A1 - 核酸分析装置 - Google Patents
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Abstract
高い並列処理かつ高精度でDNA配列を長塩基解読できる核酸分析装置を提供する。本発明の核酸分析装置は、同一塩基配列をもつDNA断片が2つ以上集合したDNA断片の集合が2つ以上固定され、少なくとも一部が透明の材質で作られたフローセルと、前記DNA断片の集合が固定された箇所を照射する照射部と、蛍光発光を集めるレンズと、集めた光を検出する光検出素子と、を備えた核酸分析装置であり、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdATPのみを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdCTPのみを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdGTPのみを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdTTPのみを含む溶液、および前記塩基を洗い流す緩衝液、を前記DNA断片の集合が固定された箇所へ逐次的に送液することを特徴とする。
Description
本発明は核酸分析装置に関する。
近年、次世代DNAシーケンサは、キャピラリー電気泳動を用いたサンガー法DNAシーケンサよりも高い並列処理能力をもつDNA塩基配列解読(DNA解読)技術として注目されている。次世代DNAシーケンサは、基板上に高密度にスポットした解読対象のDNA断片を伸長反応させ、その際の発光を検出することで、超並列処理を実現する。
非特許文献1は、蛍光検出に基づいた次世代DNAシーケンサのDNA解読技術を開示している。ガラス製のサンプル基板上には、増幅処理により同一のDNA断片が複数密集して形成した反応スポットが高密度に配置されている。4種類の蛍光体で標識された4種塩基(A,T,G,C)が基板上に導入されると、DNA断片に相補的な塩基がポリメラーゼの伸長反応により取り込まれる。蛍光標識塩基の3’末端には、伸長反応を阻害するための官能基(ターミネータ)が修飾されているため、DNA断片あたり1塩基より多くは取り込まれない。伸長反応後、余分な浮遊塩基を洗い流して、反応スポットから発せられる蛍光を蛍光スポットとして検出し、色の違いによって蛍光体種を同定する。蛍光検出後、化学反応によりDNA断片上のターミネータと蛍光体を解離させて、次の塩基が取り込まれる状態にする。以上の伸長反応・蛍光検出・ターミネータ解離を逐次的に繰り返すことで、DNA断片の配列を100塩基程度解読する。
非特許文献2は、化学発光検出に基づく次世代DNAシーケンサのDNA解読技術(パイロシーケンス)を開示している。増幅処理により同一のDNA断片が固定された約30μm径のビーズが約50μm径のウェルに収まっている。サンプル基板上には、このようなウェル構造の反応スポットが最密に蜂の巣状に並んでいる。基板は光ファイバを介してイメージセンサと対向しており、反応スポットからの光が常に同じイメージセンサの画素で検出されるように固定されている。この構成により解析が容易になるが、複数視野をスキャンして並列処理することは困難である。1種類の塩基(例えばA)がビーズ上のDNA断片に導入されると、相補的な塩基がAの場合にポリメラーゼの伸長反応に取り込まれる。ビーズ周辺には、ピロリン酸により発光するルシフェラーゼ発光試薬が存在するので、伸長反応が進行しているときに反応スポットから発せられるルシフェラーゼ発光をイメージセンサで検出することで、伸長したことを知ることができる。理論上は、ルシフェラーゼ発光量はピロリン酸の量に比例するので、ホモポリマーの場合は、取り込まれた塩基数に比例したルシフェラーゼ発光量が検出される。上記伸長反応を、A、T、G、Cと繰り返すことでDNA断片の配列を400塩基程度解読する。上記方法では、ターミネータを用いていないので、基板上に4種塩基を別々に導入する必要がある。
D. R. Bentley et al., Accurate whole human genome sequencing using reversible terminator chemistry, Nature 456, 53−59 (2008) .
M. Margulies et al., Genome sequencing in microfabricate high−density picolitre reactors, Nature 437, 376−380 (2005) .
非特許文献1の次世代DNAシーケンサは、反応スポットの微小化と高密度配置により高い並列処理能力を有するが、解読塩基長が短い(100塩基以下)という欠点がある。ターミネータを用いて、伸長反応を1塩基毎に止めるために、ターミネータを解離させる反応効率が悪いためである(反応効率が仮に99%であったとしても100塩基で約1/3のシグナル強度になる)。また、解離反応を十分行うために反応時間が長くすると解析時間がかかる。一方、非特許文献2の次世代シーケンサは、ターミネータを用いていないため、長塩基長解読(400塩基以上)を達成し得る。しかしながら、以下に示す2つの理由により並列処理能力が低いという欠点がある。1つ目は、生物化学発光は蛍光よりも光が弱いために、反応スポットを小さくできないことである。2つ目は、反応スポットの発光は常に同じイメージセンサの位置で検出されるように、反応スポットからの光を光ファイバを介して、イメージセンサ素子に入射させるために、スキャンができないことである。上記で述べたように、生物化学発光は蛍光よりも弱いため、その検出感度は蛍光検出の場合に比べて低い。このため、非特許文献2の次世代シーケンサは解読精度が低い。
以上のように、長塩基長解読かつ高並列処理能力かつ高解読精度を同時に達成し得る蛍光検出を用いた次世代シーケンサの例はない。
本発明は、ターミネータを用いずに逐次的伸長反応を行い、リアルタイムに蛍光を検出することでDNA配列解読を行う技術を提供する。上記技術を達成するための構成および手段は:
同一塩基配列をもつDNA断片が2つ以上集合したDNA断片の集合が2つ以上固定され、少なくとも一部が透明の材質で作られたフローセルと、
前記DNA断片の集合が固定された箇所を照射する照射部と、
蛍光発光を集めるレンズと、
集めた光を検出する光検出素子と、を備えた核酸分析装置であり、
リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdATPのみを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdCTPのみを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdGTPのみを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdTTPのみを含む溶液、および前記塩基を洗い流す緩衝液、を前記DNA断片の集合が固定された箇所へ逐次的に送液することを特徴とする、核酸分析装置である。
同一塩基配列をもつDNA断片が2つ以上集合したDNA断片の集合が2つ以上固定され、少なくとも一部が透明の材質で作られたフローセルと、
前記DNA断片の集合が固定された箇所を照射する照射部と、
蛍光発光を集めるレンズと、
集めた光を検出する光検出素子と、を備えた核酸分析装置であり、
リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdATPのみを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdCTPのみを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdGTPのみを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdTTPのみを含む溶液、および前記塩基を洗い流す緩衝液、を前記DNA断片の集合が固定された箇所へ逐次的に送液することを特徴とする、核酸分析装置である。
長塩基長解読かつ高並列処理能力かつ高い解読精度を有する次世代DNAシーケンサを提供する。
以下、本発明の新規な特徴と利益を、図面を参酌して説明する。ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
(装置構成)
実施例1の装置構成を図1に示す。装置は、照射部112、フローセル110、検出部120、送液部104、制御PC101、廃液槽102dより構成される。まず光の進む順に、照射部112と検出部120を説明する。
実施例1の装置構成を図1に示す。装置は、照射部112、フローセル110、検出部120、送液部104、制御PC101、廃液槽102dより構成される。まず光の進む順に、照射部112と検出部120を説明する。
光源111から射出する励起光は遮光シャッター140が開いているときにだけ、励起フィルタ113で余分な波長成分を除かれて、集光レンズ119で絞られながら照射部112を出た後に、全反射プリズム137に垂直に入射する。全反射プリズム137を透過した励起光は、全反射プリズム137とフローセル110を構成するサンプル基板210(図2)の間を満たすマッチング材を透過して、フローセル110を構成するサンプル基板210とその基板上を満たす溶液の界面で全反射して、全反射プリズム137から射出して終端に入射する。全反射によりサンプル基板210表面に発生する近接場(エバネッセント場)により、サンプル基板210表面の蛍光体が励起される。基板上の光は検出部120内の対物レンズ121で集められ、検出フィルタ122で励起光の散乱成分を除かれて、蛍光成分だけが結像レンズ130を透過して、イメージセンサ134上に蛍光スポットとして結像される。イメージセンサ134は、蛍光画像を連続的に取得して制御PC101に送る。
実施例1の具体的な条件は以下であるが、この条件以外でも構わない:蛍光体にはCy3を、対物レンズ121には開口数0.75(倍率20)を、光源111には532nmで連続的に発振する半導体レーザをそれぞれ用いた。検出フィルタ122には、Cy3の蛍光だけを透過させるバンドパスフィルタを用いた。イメージセンサ134には、検出素子サイズ2560×2160画素、1画素サイズ6.5μmのCMOSセンサを用いた。結像レンズ130の焦点距離は180mmであり、結像倍率は20倍なので、観察視野は、832×702μmである。この観察視野をエバネッセント場が含むように、集光レンズ119を光軸方向に前後させて、サンプル基板210に入射する励起ビームの径を調節した。イメージセンサ134は蛍光画像を100Hzの時間間隔で取得した。
Z軸駆動部138は、対物レンズ121フォーカスを合わせるための駆動ステージである。制御PC101によって制御されている。蛍光像のボケに合わせてフォーカスを自動で合わせることができる。加えて、対物レンズ121がフローセル110に衝突しないように駆動範囲が装置毎に設定されている。
図1では、マッチング材と終端を省略した。全反射プリズム137には合成石英を、マッチング材にはグリセロールをそれぞれ用いた。全反射プリズム137には、BK7等他の透明材質を用いることができる。マッチング材には、全反射プリズム137とサンプル基板210の屈折率の中間程度の屈折率を有する透明材質のものであればよい。例えば、マッチング材にPDMAを用いれば、マッチング材が装置に滴下しないので、操作性が向上する効果がある。終端を設置することで、励起光が装置内で発生する迷光を防ぐ効果がある。
遮光シャッター140は制御PC101で制御されて、蛍光検出をしないときは、閉じられて励起光がサンプル基板210に届かないようにする。これにより、サンプル基板210上のポリメラーゼ301(図4)へのフォトダメージを抑制する効果がある。遮光シャッター140を用いない別の方法として、光源111の電源のオン−オフをスイッチ制御により切り替える方法がある。この方法でも同様の効果を得ることができる。
本実施例ではエバネッセント場を形成させるために、全反射照明を用いた。溶液中に浮遊する蛍光体が励起されることによる背景光を抑制する効果がある。全反射照明以外にも、斜光照明を用いても同様の効果が得られる。他の照明方法として、落射照明を用いても構わない。
図2はフローセル110を構成するサンプル基板210上の構成である。サンプル基板210上には同一DNA断片201が密集して形成した反応スポット105がランダムに配置されているが、格子状に配置されてもよい。反応スポット105は図2(a)のように同一DNA断片201を固定したビーズ204の場合や図2(b)のように同一DNA断片201がクラスターとなって形成される場合のどちらでも構わない。ビーズ204の大きさは好ましくは直径500 nm以下である。前記ビーズ作成方法は、非特許文献2に記載されている。前記クラスターの作成方法は非特許文献1に記載されている。以下、逐次的伸長反応によるDNA配列解読方法を記す。
図3はフローセル110の構成である。5つの液注入口308と1つの液排出口309ならびに液を送液するための流路311を有する一体型反応デバイスであり、カバー基板301と、一部がくり貫かれたスペーサ306と、サンプル基板210が貼り合わされた構造である。流路311は、カバー基板301とスペーサ306くり貫き部とサンプル基板210より形成される。反応溶液は、液注入口308より注入されて、液排出口309より排出される。サンプル基板210に制限はないが、材料としては、ガラス、サファイア、石英などの無機材料やカーボンファイバや無機フィラーを配合した高熱伝導性の樹脂材料が挙げられる。サンプル基板210の厚さに制限はないが、熱伝導性を高めるために、厚さ10mm以下が望ましい。スペーサ306に制限はないが、熱硬化性、光硬化性などのエポキシ接着剤、アクリル接着剤などを用いることができる。また、アクリル樹脂をベースとした両面テープなどを用いても良い。より好ましい材料として、ガラス、石英、サファイア、または透明樹脂との接着強度が高いポリジメチルシロキサンを挙げることができる。スペーサの厚さは薄いほど流路内容量を低減することができ、使用する試薬量を少なくすることができる。さらに、厚さ50μm以下が望ましい。カバー基板301には、0.17μm厚の蛍光顕微鏡用のカバーガラス素材を用いることが望ましい。
フローセル110の周辺には温調機構184が設けられているが、図1では省略されている。本実施例では、酵素反応が最も活発になる37度に調節されている。ペルチェ素子付き金属板を温調機構184として、フローセル110の光路以外の部分に接触させたり、酸化インジウムスズを含有した透明導電膜を温調機構184としてフローセル110に貼ったりしても良い。また、フローセル110に向けて温風を吹き付けても良い。
送液部104の構成を説明する。送液部104は、5つの溶液槽102a, 102t, 102g, 102c, 102bと送液ポンプ103a, 103t, 103g, 103c, 103bから成る。5つ溶液槽と送液ポンプと5つの液注入口308は配管で接続されている。送液ポンプは接続された制御PC101の命令によって、1度に1つの送液ポンプが駆動して、フローセル110内に送液する。フローセル110から押し出された廃液は、液排出口309から排出されて廃液槽102dに貯められる。溶液槽102aには、ポリメラーゼ301とリン酸基末端が蛍光修飾された塩基Aを含むバッファー溶液が入っている。溶液槽102tには、ポリメラーゼ301とリン酸基末端が蛍光修飾された塩基Tを含むバッファー溶液が入っている。溶液槽102gには、ポリメラーゼ301とリン酸基末端が蛍光修飾された塩基Gを含むバッファー溶液が入っている。溶液槽102cには、ポリメラーゼ301とリン酸基末端が蛍光修飾された塩基Cを含むバッファー溶液が入っている。溶液槽102bには、洗浄バッファー溶液のみが入っている。ポリメラーゼ301は、上記4つの溶液槽に含めたが、どれか一つの溶液槽に含まれているだけでも構わない。加えて、独立に6つ目の溶液槽と液注入口を設けてもよい。蛍光修飾塩基の濃度は50−500nMが望ましい。バッファー溶液の組成は、50 mM ACES, pH 7.1, 75 mM, potassium acetate and 5 mM dithiothreitol, 1x protocatechuate dioxygenase, 4 mM protocatechuic acid and 6 mM nitrobenzoic acid(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO), 0.5 mM manganese acetateなどがあるが、同様に酵素反応を行うことが可能な溶液でも良い。上記には、溶存酸素を除去するスカベンジャが含まれている。溶存酸素と励起光の連続的な照射により蛍光体は徐々に退色する。スカベンジャは退色を防ぐ効果がある。
蛍光体は、リンカーを介してリン酸基末端に修飾されている。このようなリン酸基末端の修飾方法は、Brent A. Mulder et al., Nucleic Acids Research, 2005, Vol. 33, No. 15 4865−4873やJonas Korlach et al., Nucleosides, Nucleotides and Nucleic Acids, 27:1072−1083, 2008に記載されている。
(DNA配列解読原理)
図4は、逐次的伸長反応の模式図である。反応スポット105中の1つのDNA断片201に着目して伸長反応を説明する。反応開始前、DNA断片201は、解読対象の一本鎖DNAにプライマがハイブリダイズした状態である(図4(a))。プライマ3’末端から伸長反応が進行する。周囲はバッファー溶液で満たされている。溶液槽102aからポリメラーゼ301とリン酸基末端がリンカーを介して蛍光体(発色団)で標識された塩基(図ではA)(図4(b)の塩基構造の拡大図)が基板上に導入される(図4(b))。Aはプライマ3’末端の次の塩基(T)に相補的な塩基なので、ポリメラーゼ301によって捕捉されて、蛍光輝点として検出される(図4(c))。その後、伸長反応の完了と共にリン酸基が解離するので、それに伴って蛍光体も遊離して蛍光輝点として検出されなくなる(図4(d))。ターミネータがないので、次の相補的な塩基が存在すれば、DNA断片201は伸長反応が進行する。したがって、蛍光標識された4種塩基を逐次的にサンプル基板210上に流して、その際に反応スポット105の蛍光強度の上昇が確認されれば、伸長されたことを知ることができる。4種塩基にはCy3蛍光体が標識されているが、そのほかの蛍光体でも構わない。
図4は、逐次的伸長反応の模式図である。反応スポット105中の1つのDNA断片201に着目して伸長反応を説明する。反応開始前、DNA断片201は、解読対象の一本鎖DNAにプライマがハイブリダイズした状態である(図4(a))。プライマ3’末端から伸長反応が進行する。周囲はバッファー溶液で満たされている。溶液槽102aからポリメラーゼ301とリン酸基末端がリンカーを介して蛍光体(発色団)で標識された塩基(図ではA)(図4(b)の塩基構造の拡大図)が基板上に導入される(図4(b))。Aはプライマ3’末端の次の塩基(T)に相補的な塩基なので、ポリメラーゼ301によって捕捉されて、蛍光輝点として検出される(図4(c))。その後、伸長反応の完了と共にリン酸基が解離するので、それに伴って蛍光体も遊離して蛍光輝点として検出されなくなる(図4(d))。ターミネータがないので、次の相補的な塩基が存在すれば、DNA断片201は伸長反応が進行する。したがって、蛍光標識された4種塩基を逐次的にサンプル基板210上に流して、その際に反応スポット105の蛍光強度の上昇が確認されれば、伸長されたことを知ることができる。4種塩基にはCy3蛍光体が標識されているが、そのほかの蛍光体でも構わない。
図5は反応スポット105がある画素位置での画素値の時間変化である。(a)は反応スポット105で塩基が伸長された場合、(b)は反応スポット105で塩基が伸長されなかった場合をそれぞれ表わしている。(a)の場合、蛍光標識されたA塩基がサンプル基板210上に注入されるとほぼ同時にA塩基が反応スポット105上到達して伸長反応が進行することで、A塩基注入前の画素値(ベースラインと呼ぶ;30ADU程度)が、反応スポット105からの蛍光により急上昇する。その後、未反応のDNA断片数が少なくなるため、徐々に蛍光強度が減少し、洗浄液の注入によってA塩基が洗いながされると、反応スポット105の画素値はベースラインに下がる。一方、(b)の場合、伸長反応が進行しないため、浮遊塩基や反応スポット105への浮遊塩基の非特異的な結合によって画素値が上昇し、洗浄液の注入と共にベースラインまで下がる。反応スポット105が存在しない画素の画素値を背景光強度とすると、蛍光強度変化を、i)画素値の極大値から背景光強度を差し引いた値、またはii)塩基注入から塩基洗いまでの画素強度の積分値から同じ時間間隔での背景光強度の積分値を差し引いた値とする。伸長反応が進行したことは、蛍光強度変化が閾値を超えることで知ることができる。
図6は、ある2つの反応スポット1と反応スポット2に関して、蛍光強度変化を規格化して伸長反応毎にプロットしたグラフである。グラフでは、A,T,G,Cの伸長反応5サイクルのみ表示したが、伸長反応は100サイクル以上行われる。規格化は、各伸長反応時の蛍光強度変化を1塩基伸長時の蛍光強度変化で乗じることで行われた。ホモポリマーの場合、伸長した塩基数倍の強度変化が得られるので、上記グラフの縦軸が伸長塩基数に相当する。図6では、蛍光強度変化が閾値を超えた場合に関して、ヒストグラムバーの上に伸長塩基数が記されている。
(DNA配列解読のフローチャート)
図7は伸長反応サイクルのフローチャートである。伸長反応サイクルはDNA配列解読のための蛍光画像取得の過程である。このフローはすべて制御PC101によって自動制御される。サンプル基板210上は、バッファー溶液で満たされた中に、図2で示すような反応スポット105が生成された状態であることを前提とする。このフローチャートにしたがって伸長反応サイクルが行われる。
以下はフローチャートの各ステップの補足説明である:ステップ603に示す蛍光スポットは、反応スポット105からの蛍光が結像した蛍光像である。ステップ603の閾値Th1は、Th1 = (全画素値の平均)+4×(全画素値の標準偏差)とした。ステップ604では、Th0は伸長反応が終わったことを判断するための閾値である。Th0=0.1としたが、任意の値を設定することができる。「連続する3フレームの平均」を条件としたが、2フレーム以下もしくは4フレーム以上でも構わない。ステップ605では、「連続する3フレームの平均微分値<Th0」を満たすまで送液を続けているが、送液はステップ601でフローセル110内の溶液が十分に溶液槽102iで置換されていれば、やめても構わない。ただし、送液を継続して行うことで、非特異吸着を防止する効果がある。加えて、送液中の流れによって、DNA断片201を倒してサンプル基板210表面に接近させることができる。これにより、励起強度の強いエバネッセント場にDNA断片201を配置させることができるので、蛍光強度を増大させる効果もある。「連続する3フレームの平均微分値<Th0」になるまでの時間が予めわかっていれば、ステップ603−605をやらずに、送液開始から、所定の時間だけ画像を取得しても構わない。
図7は伸長反応サイクルのフローチャートである。伸長反応サイクルはDNA配列解読のための蛍光画像取得の過程である。このフローはすべて制御PC101によって自動制御される。サンプル基板210上は、バッファー溶液で満たされた中に、図2で示すような反応スポット105が生成された状態であることを前提とする。このフローチャートにしたがって伸長反応サイクルが行われる。
以下はフローチャートの各ステップの補足説明である:ステップ603に示す蛍光スポットは、反応スポット105からの蛍光が結像した蛍光像である。ステップ603の閾値Th1は、Th1 = (全画素値の平均)+4×(全画素値の標準偏差)とした。ステップ604では、Th0は伸長反応が終わったことを判断するための閾値である。Th0=0.1としたが、任意の値を設定することができる。「連続する3フレームの平均」を条件としたが、2フレーム以下もしくは4フレーム以上でも構わない。ステップ605では、「連続する3フレームの平均微分値<Th0」を満たすまで送液を続けているが、送液はステップ601でフローセル110内の溶液が十分に溶液槽102iで置換されていれば、やめても構わない。ただし、送液を継続して行うことで、非特異吸着を防止する効果がある。加えて、送液中の流れによって、DNA断片201を倒してサンプル基板210表面に接近させることができる。これにより、励起強度の強いエバネッセント場にDNA断片201を配置させることができるので、蛍光強度を増大させる効果もある。「連続する3フレームの平均微分値<Th0」になるまでの時間が予めわかっていれば、ステップ603−605をやらずに、送液開始から、所定の時間だけ画像を取得しても構わない。
図8は反応スポット105のベースコールのフローチャートである。このフローにしたがって、シーケンスサイクルで取得した蛍光画像を解析して、反応スポット105毎に塩基配列を決定した。
(フローセルと送液部の他の形態)
フローセル110と送液部104の上記以外の形態を示す。図9はフローセル110と送液部104の別の形態1である。液排出口309と廃液槽102dの間に配置したポンプ901から流路311内の溶液を吸引して送液を行う。この方法により、ポンプを1台にできるので、コストを削減できる。図9(a)では、溶液槽102a,102t,102g,102c,102bのそれぞれに開閉バルブ902a,902t,902g,902c,902bを備えることを特徴とする。5つの溶液槽102からの流路は流路コネクタ903で1つの流路に統合されて、1つの液注入口308に接続されている。ポンプ901と開閉バルブ902a,902t,902g,902c,902bは制御PC101に接続されて、送液のタイミングが自動で制御されている。図9(b)では、切替バルブ904を備えることを特徴とする。切替バルブ904は制御PC101に接続されて、溶液槽102a,102t,102g,102c,102bのいずれか1つの溶液が液注入口308に送液されるように自動で制御される。バルブが1つになるので、構成を簡便にする効果がある。
フローセル110と送液部104の上記以外の形態を示す。図9はフローセル110と送液部104の別の形態1である。液排出口309と廃液槽102dの間に配置したポンプ901から流路311内の溶液を吸引して送液を行う。この方法により、ポンプを1台にできるので、コストを削減できる。図9(a)では、溶液槽102a,102t,102g,102c,102bのそれぞれに開閉バルブ902a,902t,902g,902c,902bを備えることを特徴とする。5つの溶液槽102からの流路は流路コネクタ903で1つの流路に統合されて、1つの液注入口308に接続されている。ポンプ901と開閉バルブ902a,902t,902g,902c,902bは制御PC101に接続されて、送液のタイミングが自動で制御されている。図9(b)では、切替バルブ904を備えることを特徴とする。切替バルブ904は制御PC101に接続されて、溶液槽102a,102t,102g,102c,102bのいずれか1つの溶液が液注入口308に送液されるように自動で制御される。バルブが1つになるので、構成を簡便にする効果がある。
図10はフローセル110と送液部104の別の形態2である。ノズル720を用いて送液をすることで、配管の数を減らせるので、複数流路を備えたフローセル110の構成が簡便になる効果がある。図10では、流路3本の例を示したが、2本以下でも4本以上でも構わない。送液は以下の方法で行われる。流路311aが対物レンズ121の観察視野にあるとする。ノズル720が溶液槽102a,102t,102g,102c,102bのいずれか1つにアクセスし、試薬を送液ユニット719により吸引する。ノズル720を、ノズル搬送ユニット721によりフローセル110上面に搬送して、液注入口308aに接続して試薬を注入する。流路311aから押し出された廃液は、液排出口309aから廃液槽102dに排出される。その後、ノズル720は液注入口308aから離れて、別の溶液槽に関して、アクセス・吸引・搬送・注入の送液サイクルを繰り返すことで送液を実行する。流路311aでのDNA配列解読が完了したら、駆動部712でフローセル110をY軸方向に動かして、流路311bを対物レンズ121の観察視野に移動する。同様に送液動作を実行して、DNA配列解読を行う。この動作を流路311cについても繰り返すことで、3つの流路でDNA配列解読を順次遂行することができる。上記操作は、制御PC101で自動制御される。図10では、説明を簡単にするために、対物レンズ121以外の検出部120構成を省略した。上記例では、1本のノズル720を用いたが、複数のノズルを並列して、流路あたり複数の液注入口を設けて送液を行ってもよい。この場合、あるノズルがアクセス・吸引・搬送している間に、他のノズルで試薬注入を行えるので、送液サイクルの時間を短縮する効果がある。
図11は実施例2のフローセル110周辺の構成である。その他の構成は実施例1と同等である。実施例2では、複数の流路を並べて、送液とフローセル110駆動を同期させることで、複数流路を並列処理することを特徴とする。これにより並列処理数を向上させる効果がある。
フローセル110には、複数の流路311が設けられている。フローセル110は駆動部731に固定されており、順次異なる上記流路を対物レンズ121の観察視野に移動させることができる。フローセル110の各流路には、図9に示す送液部104を接続したが、図では省略した。本実施例では、フローセル110と送液部104の形態は図9を複数並べた形態であるが、実施例1で示したそのほかのフローセル110と送液部104の構成を用いることができる。図11では、10個の流路を並列に並べたが、10個より多くても少なくても構わない。
送液と画像取得とフローセル110の駆動は、図12の複数流路伸長反応サイクル並列処理のフローチャートに従って、制御PC101によって自動的に行われる。このフローチャートの補足説明を以下に記す:ステップ616において、極大値を示すフレームが反応スポット105位置によって異なるため、この時間差を3フレームとして、画像取得の停止を((極大値を示すフレーム)+3フレーム)後とした。この時間差は、流路内を溶液が完全に満たす時間に比例する。観察視野が大きいほど、極大値のフレームから画像取得停止フレームまでの尤度は、大きくなる。尤度は1以上であれば、任意の数値を設定してよい。ステップ617において、本実施例ではt1=0.3 sec、t2=1.0 secとした。t1は、極大値を示した時から伸長反応が完了するまでの時間である。図5の例では90msec付近で極大値を示し、400msec付近で伸長反応が完了しているので、上記差分(310msec)から、t1=0.3 secとした。t2は、流路内の溶液を溶液槽102bの溶液で置換できる時間より長ければ良い。ただし、次の伸長反応が行われるまでには、上記溶液置換が終了していることが望ましい。予め送液開始から極大値を示すまでの時間(この時間をt0とする)が分かっていれば、ステップ613と614を省いて、ステップ611の送液と612の画像取得をt0時間行う、としてもよい。
(フローセルの他の形態)
フローセル110の上記以外の形態を示す。図13はフローセル110の別の形態3である。フローセル110を駆動部741上に2つ並べた。駆動部はXY方向に駆動できる。このような形態で、駆動部741を図13の(1)〜(4)の順に駆動させることで、フローセル110表面をスキャンする際の無駄な駆動を低減する効果がある。図14はフローセル110の別の形態4である。フローセル110は中空の円盤形状である。フローセル110は回転駆動部751の上に固定されている。フローセル110の中空部分には溶液槽102a,102t,102g,102c,102bが回転駆動部751の上に乗っている。回転駆動部751を回転させることで、対物レンズ121の観察視野に流路311を順次移動させることができる。溶液槽と注入口308を接続する配管やポンプ等の構成を図から省略したが、これらは図1と同等である。図14では、説明のため廃液槽102dをフローセル110から図の白抜き矢印の方向に分離させて描いた。各液排出口309には配管752が取り付けてあり、この配管を通して廃液が廃液槽102dに滴下する。廃液槽102dは回転駆動部751とは分離しているので、回転しない。図14の構成も、フローセル110表面をスキャンする際の無駄な駆動を低減する効果がある。
フローセル110の上記以外の形態を示す。図13はフローセル110の別の形態3である。フローセル110を駆動部741上に2つ並べた。駆動部はXY方向に駆動できる。このような形態で、駆動部741を図13の(1)〜(4)の順に駆動させることで、フローセル110表面をスキャンする際の無駄な駆動を低減する効果がある。図14はフローセル110の別の形態4である。フローセル110は中空の円盤形状である。フローセル110は回転駆動部751の上に固定されている。フローセル110の中空部分には溶液槽102a,102t,102g,102c,102bが回転駆動部751の上に乗っている。回転駆動部751を回転させることで、対物レンズ121の観察視野に流路311を順次移動させることができる。溶液槽と注入口308を接続する配管やポンプ等の構成を図から省略したが、これらは図1と同等である。図14では、説明のため廃液槽102dをフローセル110から図の白抜き矢印の方向に分離させて描いた。各液排出口309には配管752が取り付けてあり、この配管を通して廃液が廃液槽102dに滴下する。廃液槽102dは回転駆動部751とは分離しているので、回転しない。図14の構成も、フローセル110表面をスキャンする際の無駄な駆動を低減する効果がある。
図15(a)は実施例3の駆動部761とフローセル110周辺の構成である。そのほかの構成は、前記実施例の構成と同等である。本実施例の特徴は、溶液槽102a,102t,102g,102cの塩基を含む溶液の液面が流路を進む速度(流速)と同じ速度でかつ反対方向に駆動部761を駆動させることで、流路内を進む溶液の界面付近を対物レンズ121の観察視野直下に配置して、複数視野を検出することである。この方法により、並列処理数を向上させる効果がある。加えて、流路あたり複数視野を検出できるので、視野あたりの試薬量を微量化する効果がある。
イメージセンサ134の画像取得方法は、その電荷転送方向と速度を駆動部761に合わせて連続的に行う方法(Time Delay Integration;TDI)が有効である。隣り合う観察視野の隙間を最小にできるので、流路311の領域を有効に利用できる効果がある。TDI駆動の場合、上記、観察視野と流路内を進む溶液界面部分の関係を図15(b)に示した。この溶液界面部分は観察視野のスキャン方向側の端に近ければ近いほど良い。これによりスキャン時間を短くする効果がある。図16はTDI駆動時のシーケンスサイクルのフローチャートである。ステップ1603を必ずしもステップ1604の前に行う必要はない。取得画像を記憶媒体に保存しておいて、伸長反応サイクル後に行ってもよい。
フローセル110駆動は、視野毎のステップ駆動でも構わない。この場合、図17のステップ駆動時の伸長反応サイクルのフローチャートに従う。ステップ1606において、t1は、視野内の最も遅く溶液が到達する場所で伸長反応が開始してから、画素値の極大値が見られるまでの時間より長ければよい。本実施例では、t1=0.4秒とした。視野サイズや送液速度に合わせて、t1は設定される。
上記2つのフローチャート(図16と17)では、溶液槽102bのバッファー溶液の注入開始と同時に、駆動部761を駆動させて観察視野1に移動する(1604または1608)。これにより、測定時間を短縮する効果がある。ただし、上記、バッファー溶液の注入開始は、最後の視野の画像取得完了前でも構わない。すべての視野で伸長反応が完了するのに十分な反応時間が確保された後であれば、いつでもバッファー溶液の注入を開始できる。上記観察視野の移動は、フローセル110を移動させる他に、検出部120を駆動させることで行ってもよい。
(フローセルの他の形態)
図18は、実施例3におけるフローセル110の別の形態である。フローセル110に流路を複数設けて、隣り合う流路の送液方向が反対であることを特徴とする。図18では流路を2つ設けた例である。この例では、流路311aに塩基を含む溶液を流して伸長反応の蛍光検出を行う間、流路311bでは流路311aと反対方向にバッファー溶液を流して、未反応の塩基を排出する(図18のステップ1)。流路311aの伸長反応の蛍光検出が最後の視野まで完了したら、駆動部761をX軸方向に駆動させて観察視野を流路311bの視野1に移動させて、伸長反応の蛍光検出を行う。この間、流路311aではバッファー溶液を流して、未反応の塩基を排出する(図18のステップ2)。このような形態にすることで、フローセル110の駆動時間を短縮する効果がある。上記観察視野の移動は、検出部120を駆動させることで行ってもよい。
図18は、実施例3におけるフローセル110の別の形態である。フローセル110に流路を複数設けて、隣り合う流路の送液方向が反対であることを特徴とする。図18では流路を2つ設けた例である。この例では、流路311aに塩基を含む溶液を流して伸長反応の蛍光検出を行う間、流路311bでは流路311aと反対方向にバッファー溶液を流して、未反応の塩基を排出する(図18のステップ1)。流路311aの伸長反応の蛍光検出が最後の視野まで完了したら、駆動部761をX軸方向に駆動させて観察視野を流路311bの視野1に移動させて、伸長反応の蛍光検出を行う。この間、流路311aではバッファー溶液を流して、未反応の塩基を排出する(図18のステップ2)。このような形態にすることで、フローセル110の駆動時間を短縮する効果がある。上記観察視野の移動は、検出部120を駆動させることで行ってもよい。
図19は実施例4のフローセル110の周辺の構成である。そのほかの構成は、前記実施例の構成と同等である。実施例4の特徴は、電気泳動を用いて送液を行うことである。図19のフローセル110には、溶液槽102a,102t,102g,102c,102bが設けられ、各溶液槽には電極153が浸漬されるようになっている。電極153の浸漬は電極スイッチ151の切り替えによって行われる。電極間配線152で接続され、配線の途中には電極153に電圧をかけるための電源150がある。溶液槽102a,102t,102g,102cの溶液を貯める槽は、それぞれ2つ設けられている。図20は実施例4における送液方法の原理である。図20(a)に示すように、溶液槽1と3の間に電圧をかけた後、溶液槽2と廃液槽4の間に電圧をかけることで、溶液槽2と4をつなぐ流路に溶液槽1の試薬を送液することができる。送液量を多くするには、図20(b)に示すように、溶液槽1と2の間の流路をT字形にすればよい。この送液方法は、クロスインジェクション法と呼ばれ、Shaorong Liu et al., Anal. Chem. 1999, 71, 566-573に詳細が記載されている。上記方法により、図19では少量の標識塩基を含む伸長反応試薬と溶液槽102bのバッファー溶液を交互に対物レンズ121の観察視野に送液することができる。これにより、迅速に溶液交換を行うことができる。本実施例は、試薬の微量化に加え、送液時間を短縮する効果がある。
(フローセルの他の形態)
図21は、実施例4におけるフローセル110の別の形態である。フローセル110には複数の流路、さらにフローセル110を動かす駆動部154を設ける。隣り合う流路では、バッファー溶液による洗いと伸長反応試薬のタイミングをずらされて送液されている。図21では流路を2つ設けているが、3つ以上でも構わない。図21(a)では、流路311cの対物レンズ121の観察視野には、溶液槽102aの伸長反応試薬が送液されて、伸長反応の蛍光検出をする(図21(a)ステップ1)。検出を完了すると、駆動部154をX軸方向に動かし、観察視野を流路311dに移動する(図21(b)ステップ2)。移動が完了するタイミングで、流路311dの観察視野では、溶液槽102aの伸長反応試薬が到着して、伸長反応の蛍光検出を開始する。一方、流路311cの観察視野であった場所は、バッファー溶液による未反応塩基の洗浄が行われる。上記ステップ1と2を繰り返すことで、バッファー溶液による未反応塩基の洗浄時間を待つことなく、2つの観察視野を並列に処理することができる。したがって、スループットを向上させる効果がある。
図21は、実施例4におけるフローセル110の別の形態である。フローセル110には複数の流路、さらにフローセル110を動かす駆動部154を設ける。隣り合う流路では、バッファー溶液による洗いと伸長反応試薬のタイミングをずらされて送液されている。図21では流路を2つ設けているが、3つ以上でも構わない。図21(a)では、流路311cの対物レンズ121の観察視野には、溶液槽102aの伸長反応試薬が送液されて、伸長反応の蛍光検出をする(図21(a)ステップ1)。検出を完了すると、駆動部154をX軸方向に動かし、観察視野を流路311dに移動する(図21(b)ステップ2)。移動が完了するタイミングで、流路311dの観察視野では、溶液槽102aの伸長反応試薬が到着して、伸長反応の蛍光検出を開始する。一方、流路311cの観察視野であった場所は、バッファー溶液による未反応塩基の洗浄が行われる。上記ステップ1と2を繰り返すことで、バッファー溶液による未反応塩基の洗浄時間を待つことなく、2つの観察視野を並列に処理することができる。したがって、スループットを向上させる効果がある。
本実施例は、検出部120と照射部112を複数備えることを特徴とする。図22(a)は、図11の複数流路構造のフローセル110を並列処理するために、検出部120と照射部112を2つ設けた例である。対物レンズ121以外の検出部120と照射部112のすべての構成は図から省略されている。図12に示すフローチャートを2つの検出部120と照射部112で並列処理することで、スループットを向上する効果がある。図22(b)は、検出部120と照射部112の別の並べ方である。 (a)と(b)のどちらの並べ方でも本実施例の効果を示すが、 (a)の並べ方の方が、スキャンの駆動範囲を小さくする効果がある。(a)は10個の流路に対して、1番目と6番目の流路に検出部120と照射部112を配置した(図では対物レンズ121aと121bのみ図示)。この場合、流路間の距離をL mmとすると、すべての流路をスキャンするには、4L mmだけフローセル110を駆動部731で移動させればよい。一方、(b)の場合、すべての流路をスキャンするには、8L mm必要となる。
図23は本実施例の別の形態である。図19の流路上に検出部120と照射部112を2つ設けた(図では対物レンズ121cと121dのみ図示)。このように、同一流路上に検出部120と照射部112を複数備えても構わない。
上記では2つの例を示したが、前述のいずれの実施例とも組み合わせることができる。また、上記例では、検出部120と照射部112を2つ設けた例を示したが、3つ以上でも構わない。
本実施例は、伸長反応に非標識塩基を用いることを特徴とする。非標識塩基は、蛍光標識塩基と混合して伸長反応に用いる場合と蛍光標識塩基送液後に用いられる場合がある。蛍光標識塩基と混合して伸長反応に用いる場合のシーケンスサイクルのフローチャートは、前述の実施例に記したフローチャートと同等である。ただし、溶液槽102a,102t,102g,102cには、標識塩基と同一種の非標識塩基が含まれている。本実施例では、蛍光体標識塩基と非標識塩基を30対1の濃度比で混ぜた。図24は、非標識塩基を混合した場合と混合しない場合の反応スポット105の伸長反応過程での画素値の変化である。非標識塩基の方が標識塩基よりも反応効率が良いので、非標識塩基ありの場合の方が、反応スポット105内の伸長反応がより迅速に進み、伸長反応による蛍光強度の上昇が小さく、減衰も速い。反応スポット105には同一塩基配列をもつDNAが複数存在する。
すべてのDNAの伸長を標識塩基のみで行うには十分な時間が必要となるが、このように、非標識塩基を入れることで伸長反応を速めることができるので、DNA配列解読時間を短縮する効果と反応収率の向上により解読長を長くできる。
すべてのDNAの伸長を標識塩基のみで行うには十分な時間が必要となるが、このように、非標識塩基を入れることで伸長反応を速めることができるので、DNA配列解読時間を短縮する効果と反応収率の向上により解読長を長くできる。
非標識塩基を蛍光標識塩基の送液後に用いる場合は、図25に示すように、非標識のみが入った溶液槽162a,162t, 162g,162cを設ける。溶液槽162aには、非標識塩基Aを含むバッファー溶液が入っている。溶液槽162tには、非標識塩基Tを含むバッファー溶液が入っている。溶液槽162gには、非標識塩基Gを含むバッファー溶液が入っている。溶液槽162cには、非標識塩基Cを含むバッファー溶液が入っている。図25は、図9(b)の構成を拡張したものである。溶液槽の数が増えたことと、切替バルブ904bが9つの溶液槽からの送液を切り替えられる機能を有する以外の構成は、図9(b)と同等である。この構成を用いたときの伸長反応サイクルのフローチャートを図26に示す。ステップ173において、予め送液開始から極大値を示すまでの時間(この時間をt0とする)が分かっていれば、ステップ173と174を省いて、ステップ171の送液と172の画像取得をt0時間行う、としてもよい。本実施例では、非標識塩基の濃度を10μMとして、t4=0.5秒間送液したのち、t5=1秒間とした。上記値を任意に変更することができる。一般にDNAシーケンシングでは反応サイクルの後期に蛍光強度が減少することがあるので、初期にはt5を長く後期にはt4を長くすることにより、強度の減少を抑えることができる。非標識塩基を蛍光標識塩基送液後に用いる場合、伸長反応時間を短縮するだけでなく、高濃度の標識塩基で効率よく伸長反応を進めるので、未反応のDNA断片を低減することができる。すなわち、未反応DNA断片によるフェーズシフトが抑制されるので、解読長を長くする効果がある。
本実施例は、2つの場所に観察視野を動かして、交互に画像取得を繰り返すことを特徴とする。図27は、実施例2の図11の構成を用いた本実施例の形態である。図27(a)では、対物レンズ121の観察視野を流路311dに合わせて、画像を取得する(ステップ1)。その後、
図27(b)に示すように、駆動部731でフローセル110をY方向に駆動させて、観察視野を流路311eに移動させて、画像を取得する(ステップ2)。ステップ1と2を繰返して、流路311dと311eの伸長反応による蛍光強度変化を交互に取得する。図27(c)は、上記方法で取得した同一画素の強度変化である。この画素位置には、2つの流路とも反応スポット105が存在するために、伸長反応を示す画素値の上昇が見られる。2つの流路における極大値は、プロットをカーブフィッティングすることで求められる。上記例では、2つの流路間で観察視野を移動させたが、3つ以上でも構わない。加えて、本実施例は、実施例2以外の形態と組み合わせても構わない。
図27(b)に示すように、駆動部731でフローセル110をY方向に駆動させて、観察視野を流路311eに移動させて、画像を取得する(ステップ2)。ステップ1と2を繰返して、流路311dと311eの伸長反応による蛍光強度変化を交互に取得する。図27(c)は、上記方法で取得した同一画素の強度変化である。この画素位置には、2つの流路とも反応スポット105が存在するために、伸長反応を示す画素値の上昇が見られる。2つの流路における極大値は、プロットをカーブフィッティングすることで求められる。上記例では、2つの流路間で観察視野を移動させたが、3つ以上でも構わない。加えて、本実施例は、実施例2以外の形態と組み合わせても構わない。
通常、複数の観察視野を並列に処理するには、観察視野と同数の検出部120と照射部112が必要であるが、本実施例によると、1つの検出部120と照射部112で複数視野を並列処理できる。したがって、装置コストを低減する効果がある。
図28は、実施例8の照射部112と検出部120の構成である。光源111をフローセル110に対して検出部120と同じ側から照射する(同軸照明にする)ことを特徴とする。これによって、フローセル110に対して、検出部120と反対側に空間を設ける効果がある。図28では、この空間に温調機構184を設けて、伸長反応が効率的に進む温度にフローセル110を保った。温調機構184にはペルチェ素子を用いて、伸長反応中の温度を37度に設定したが、上記以外の温調機構184や温度設定でも構わない。図28では、照明方法にケーラー照明を用いた。光源111として532nmで連続発振する半導体レーザを用いた。光源111からの励起ビームは遮光シャッター140が開いているときに、励起フィルタ113で余分な波長成分を除かれて、ビームエキスパンダ181でビーム径を広げられ、集光レンズ119で絞られながらミラー182およびダイクロイックミラー183で反射したのち、対物レンズ121の後ろ側焦点位置に集光する。その後、対物レンズ121内で観察視野よりも大きな径を持った平行光束となって、フローセル110に入射する。照射方法はケーラー照明以外にもクリティカル照明等用いることができるが、ケーラー照明の場合、照射領域を均一に照射する効果がある。加えて、光源111はレーザの他にもキセノンランプやハロゲンランプや水銀ランプ等を用いることができる。ダイクロイックミラー183は、光源111からの光を反射させて、標識塩基からの蛍光を透過させるような透過率特性をもつ。
図29は本実施例の照射部112の別の形態である。ミラー182の位置を移動させて、励起ビームの集光点を対物レンズ軸からずらすことで、斜光照明とした。これによって、背景光を低減できるので、検出感度を向上させる効果がある。斜光照明の形態としては、Highly inclined thin illumination(Makio Tokunaga et al., Nat. Methods 5, 159−161 (2008))やlow-angle oblique illumination(Yasushi Sako, Molecular Systems Biology 56 (2006))に記載の形態を用いることができる。斜光照明の場合、油浸対物レンズを用いることで、入射角を大きくできるので、背景光低減効果はさらに大きくなる。対物レンズ121に油浸対物レンズを用いる場合、ミラー182をさらに移動させて、図30に示すような全反射照明が可能である。この場合、対物レンズ121とフローセル110の間をイマージョンオイル185で満たす必要がある。全反射照明にすることで、背景光低減効果はさらに大きくなる。図30の構成は、さらにPeter Kner et al., Nature Methods, vol.6, No.5, 339-342 (2009)に記載の超解像技術と組み合わせることで、より高密度に配置された反応スポット105を検出できる。
図31は本実施例の検出部120の別の形態である。本形態の特徴は、コンフォーカルを用いることである。サンプル基板210上の蛍光スポットを結像レンズ130aで結像させた1次像を結像レンズ130bと130cでイメージセンサ134上に結像させる。1次結像面にはピンホール186を配置する。ピンホール186の孔径を小さくすることで、背景光を抑制する効果がある。もし、反応スポット105が格子状に並んでいれば、一次像の反応スポット105位置毎にピンホール186を設ければ(マルチピンホール)、さらに観察視野を広くできる。
図32は本実施例のサンプル基板210周辺の構成である。サンプル基板210上に遮光性薄膜191が蒸着され、遮光性薄膜191に格子状に直径500nm以下の開口192が設けられていることを特徴とする。図32(a)はサンプル基板210を上から見た図である。図32(b)と(c)はAA’断面の一部である。(b)は反応スポット105として、同一DNA断片201を固定したビーズ204を用いる場合である。(c)は反応スポット105として、同一DNA断片201が密集したクラスターを用いる場合である。
図32のサンプル基板210の詳細を説明する。石英ガラスなどの光学的に透明なサンプル基板210、サンプル基板210上に形成された遮光性薄膜191,遮光性薄膜191に形成された開口192から構成される。作成にはまず,サンプル基板210にアルミニウムを200 nmの厚さになるよう蒸着して遮光性薄膜191とする。アルミニウム以外の材質として,銀,金,クロム,炭化シリコンなどを用いて遮光性薄膜191としても良い。遮光性薄膜191上に,Electron beam lithography技術により径200nmの開口192を1μmの間隔で複数形成する。前記開口192は,貫通穴でも良いし,サンプル基板210にわずかな厚さの膜が残った状態であっても良い。
開口192の直径を波長以下(500nm以下)とすることで、サンプル基板210下から垂直に入射する励起光は開口を透過せず、開口底面近傍にとどまる(サンプル基板210表面に近接場を形成する。これにより、背景光を低減する効果がある。検出部120と照射部112の構成は、図31の構成を用いることができる。この場合、ピンホール186をマルチピンホール化することで、広視野化の効果がある。図31以外の構成を組み合わせても構わない。
本実施例では、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を用いたDNA配列解読を特徴とする。図33に示すように、塩基のリン酸基末端を修飾する蛍光体にはアクセプタ発光体251を用いた。ポリメラーゼ301にはドナー発光体252が標識されている。本実施例では、アクセプタ発光体251にCy5を、ドナー発光体252にCy3を用いたが、他の蛍光体種でも構わない。図33(b)に示すように、光源111からの励起光により、ドナー発光体252は蛍光を発している。そこにアクセプタ発光体251が標識された塩基が伸長反応により取り込まれると、FRETによりドナー発光体252の発光がなくなり、アクセプタ発光体251の蛍光が発せられる(図33(c))。リン酸基と共にアクセプタ発光体251が解離すると、ドナー発光体252の蛍光のみが発せられる。
図34(a)に示すような構成の検出部120を用いて、上記2つの発光体の蛍光変化を検出することができる。ダイクロイックミラー253は、アクセプタ発光体251の発光を透過して、ドナー発光体252の発光を反射する。検出フィルタ122fと検出フィルタ122gはそれぞれアクセプタ発光体251とドナー発光体252の発光のみを透過させるバンドパスフィルタである。上記検出フィルタ122を透過したアクセプタ発光体251とドナー発光体252の蛍光は、それぞれ結像レンズ130fと130gでイメージセンサ134fと134g上にそれぞれ結像する。図34(b)は、ある反応スポット105の伸長反応中の画素値の時間変化である。イメージセンサ134gの画素値変化はドナー発光体252の蛍光強度の時間変化を示している。イメージセンサ134fの画素値変化はアクセプタ発光体251の蛍光強度の時間変化を示している。塩基が注入され、伸長反応が開始するとドナー発光体252の発光強度が下がり、アクセプタ発光体の発光強度が上昇する。伸長反応が進むにつれて、未反応DNA断片が少なくなるので、ドナー発光体252とアクセプタ発光体251の発光強度は逆転する。
本実施例の検出部120には、図34(a)の他に前述の実施例で示したような検出部120構成でも構わない。ただし、検出フィルタ122には、アクセプタ発光体251の蛍光のみを透過させる透過率特性が備わっていることが望ましい。図34(a)のようにドナー発光体252の蛍光強度を同時に検出することで、検出精度を向上させる効果がある。さらに、ドナー発光体252が消光した場合、蛍光強度の減少から、これを知ることができる。この場合、ポリメラーゼ301を追加することで、新たなドナー発光体252を供給することができる。
ドナー発光体252には、蛍光体の他に量子ドット(Quantum dot)を用いてもよい。量子ドットは消光しにくいため、より長塩基解読の効果がある。ドナー発光体252には、図35に示すようにドナー発光体252が埋め込まれたビーズ204を用いることもできる。この場合、ポリメラーゼ301にはドナー発光体252を修飾しない。他にもドナー発光体252は、図36に示すように、インターカレータ254にドナー発光体252を修飾した分子でも構わない。この場合、DNA断片の二本鎖部分に複数個のドナー発光体252がインターカレートする。伸長反応が進むと、ドナー発光体と取り込まれる塩基との距離が遠くなるので、FRETが起こりにくくなる。その場合、ドナー発光体252を流路に注入することで、新たに伸長された二本鎖部分にドナー発光体がインターカレートするので、FRETは起こりやすくなる。ドナー発光体252修飾インターカレータ254を用いることで、容易にドナー発光体252を供給できるので、長塩基解読の効果がある。
FRETの効率は、アクセプタ発光体251とドナー発光体252の距離がフェルスター距離(約5nm)のときに50%となり、この効率は距離の6乗に反比例して減少する。このため、アクセプタ発光体251の発光は、アクセプタ発光体251とドナー発光体252がフェルスター距離程度に接近する伸長反応時のみ観察される。浮遊している塩基からのアクセプタ発光は抑制されるので、背景光が小さくなる効果がある。
FRETの効率は、アクセプタ発光体251とドナー発光体252の距離がフェルスター距離(約5nm)のときに50%となり、この効率は距離の6乗に反比例して減少する。このため、アクセプタ発光体251の発光は、アクセプタ発光体251とドナー発光体252がフェルスター距離程度に接近する伸長反応時のみ観察される。浮遊している塩基からのアクセプタ発光は抑制されるので、背景光が小さくなる効果がある。
本実施例は、反応スポット105からの蛍光を結像させずに、直接イメージセンサ134で検出することを特徴とする。イメージセンサ134とフローセル110の間のレンズが不要なので、装置を小型にする効果がある。
図37は本実施例における、イメージセンサ134とカバー基板301周辺の構成である。他の構成およびDNA配列解読方法等は、前述の実施例と同等である。検出部120は、イメージセンサ134と検出フィルタ122から構成される。反応スポット105はカバー基板301上に配置される。反応スポット105は検出素子323の画素間隔の整数倍の間隔で格子状に配置される。図では、簡略のため、1つの反応スポット105に同一DNA断片201を描いた。DNA断片201は、ビーズ204に固定されてもよい。反応スポット105を格子状に配置する方法は、R. Drmanac et al., Science 327, 78-81 (2010)に記載されている。図では省略されているが、カバー基板301の上には、図3で示したようなスペーサ306とサンプル基板210が重なって、フローセル構造を形成している。したがって、反応スポット105が配置された領域は流路311が形成されている。ただし、サンプル基板210には反応スポットはない。照射部112は、実施例1で記した構成を用いることができる。カバー基板301と検出素子323の間には検出フィルタ122があり、これら3つの部材は密着して固定されている。検出フィルタ122は、塩基に標識された蛍光体の蛍光のみを透過させる特性をもつ。光の広がりによる隣接反応スポット105へのクロストークを低減するために、検出フィルタ122の厚みは薄い方が良い。本実施例では、5-90μmの厚みの干渉フィルタを用いた。反応スポット105からの蛍光は、検出フィルタ122を透過して、対向する画素領域で検出される。反応スポット105を画素サイズ以下の大きさにして、画素間隔と同じ格子間隔で並べれば、1画素で1反応スポット105を検出できるので、並列処理数を最大にできる。反応スポット105を検出フィルタ122上に配置して、検出フィルタ122をカバー基板301としてもよい。この場合、反応スポット105と検出素子323がより接近するので、クロストークを低減する効果がある。
図38は、本実施例の他の形態である。反応スポット105からの光が遮光性の基板321に設けられた開口322を透過して検出されることを特徴とする。これにより、クロストークを低減する効果がある。反応スポット105は検出フィルタ122上に配置されている。
検出フィルタ122はカバー基板301でもある。反応スポット105が固定されていない検出フィルタ122面は基板321と密着している。基板321には検出スポットとほぼ同サイズの開口322が開けられている。開口322は、反応スポット105と同じ格子間隔で配置されており、1反応スポット105が1開口322と対向している。基板321には、60μm厚のシリコンを用いた。シリコン表面を膜厚が200nmになるようにアルミニウムを蒸着したのち、フォトリソグラフィーにより開口パターンを設けた。上記アルミ膜をマスクとして、シリコン基板をドライエッチすることで開口322となる貫通穴をシリコン基板にあけた。基板321の作製には、上記以外の方法を用いても構わない。
検出フィルタ122はカバー基板301でもある。反応スポット105が固定されていない検出フィルタ122面は基板321と密着している。基板321には検出スポットとほぼ同サイズの開口322が開けられている。開口322は、反応スポット105と同じ格子間隔で配置されており、1反応スポット105が1開口322と対向している。基板321には、60μm厚のシリコンを用いた。シリコン表面を膜厚が200nmになるようにアルミニウムを蒸着したのち、フォトリソグラフィーにより開口パターンを設けた。上記アルミ膜をマスクとして、シリコン基板をドライエッチすることで開口322となる貫通穴をシリコン基板にあけた。基板321の作製には、上記以外の方法を用いても構わない。
図39(a)は、本実施例の他の形態である。反応スポット105を開口内に配置することを特徴とする。上記形態には、クロストークを低減するだけでなく、流路の体積を小さくできるので、試薬量を低減する効果もある。図39(b)は、(a)のBB’断面の一部である。断片反応スポット105は開口322内の領域に閉じ込められている。溶液が漏れないように基板321と検出フィルタ122は密着して固定されている。検出フィルタ122はカバー基板301でもある。図では省略しているサンプル基板210がスペーサ306を介して基板321上に配置され、流路311を形成している。流路の体積は基板321の体積分少なくなるので、試薬量が少なくて済む。
本実施例は、塩基のリン酸基末端を修飾する蛍光体として、複数種の蛍光体を用いることを特徴とする。これにより、伸長反応による蛍光変化を検出する場合のダイナミックレンジを広げることができるので、より長塩基のホモポリマーを解読できる。
2種類の蛍光体(蛍光体1と蛍光体2とする)を用いる場合の構成には、図34(a)の形態を用いることができる。この場合、検出フィルタ130fと130gには,蛍光体1と蛍光体2の蛍光のみをそれぞれ透過させるバンドパスフィルタを用いることが望ましい。蛍光体にはCy3とCy5を用いた。検出フィルタ130gはCy3のみを,検出フィルタ130fはCy5のみをそれぞれ透過させるバンドパスフィルタである。図40は、本実施例におけるイメージセンサ134gと134fの反応スポット105の伸長反応過程での画素値の変化である。イメージセンサ134gと134fの値は、同一のスポットのそれぞれCy3とCy5の蛍光強度の変化を表わしている。Cy3とCy5の強度変化が同様の挙動を示すことから,反応スポット105には、上記2色の蛍光体で修飾された塩基(A)が取り込まれていることがわかる。実施例1で定義した蛍光強度変化の値には,イメージセンサ134gと134fで取得した蛍光強度変化の和を用いる。図は20個のA塩基が伸長したときの反応スポット105から発せられる蛍光の強度変化を表わしている。本実施例で用いたイメージセンサの画素値のダイナミックレンジは0-4095である。実施例1のようにCy3のみを用いた場合、4095を超える。しかしながら、本実施例のように2種蛍光体を用いることで、ダイナミックレジを増やせるので,長塩基のホモポリマーを検出することができる。
2種類の蛍光体(蛍光体1と蛍光体2とする)を用いる場合の構成には、図34(a)の形態を用いることができる。この場合、検出フィルタ130fと130gには,蛍光体1と蛍光体2の蛍光のみをそれぞれ透過させるバンドパスフィルタを用いることが望ましい。蛍光体にはCy3とCy5を用いた。検出フィルタ130gはCy3のみを,検出フィルタ130fはCy5のみをそれぞれ透過させるバンドパスフィルタである。図40は、本実施例におけるイメージセンサ134gと134fの反応スポット105の伸長反応過程での画素値の変化である。イメージセンサ134gと134fの値は、同一のスポットのそれぞれCy3とCy5の蛍光強度の変化を表わしている。Cy3とCy5の強度変化が同様の挙動を示すことから,反応スポット105には、上記2色の蛍光体で修飾された塩基(A)が取り込まれていることがわかる。実施例1で定義した蛍光強度変化の値には,イメージセンサ134gと134fで取得した蛍光強度変化の和を用いる。図は20個のA塩基が伸長したときの反応スポット105から発せられる蛍光の強度変化を表わしている。本実施例で用いたイメージセンサの画素値のダイナミックレンジは0-4095である。実施例1のようにCy3のみを用いた場合、4095を超える。しかしながら、本実施例のように2種蛍光体を用いることで、ダイナミックレジを増やせるので,長塩基のホモポリマーを検出することができる。
本実施例は、2種類のFRET現象を同時に検出することを特徴とする。これにより、反応スポット105上のセンスとアンチセンスDNA断片を同時に解読できるので、解読時間を短縮する効果がある。
非特許文献1や非特許文献2に記載の反応スポット作成方法では、反応スポット内にセンスとアンチセンスのDNA断片を増幅させることができる。センスとアンチセンスは相補的な配列をもったDNA断片である。前述の実施例では、一度の伸長反応で、どちらか片方のDNA断片を伸長させる。これに対し、本実施例では、センスとアンチセンスの両方のDNA断片にプライマをハイブリダイズさせて、上記2種のDNA断片上での伸長反応を同時に行う。図41は本実施例における蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を用いた逐次的伸長反応の模式図である。アンチセンスDNA断片201bとセンスDNA断片201aのプライマ末端には異なるドナー発光体252aと252bが標識されている(図41(a))。アクセプタ蛍光体251aと251bで標識された塩基Aが導入される(図41(b))。ドナー発光体252aからアクセプタ発光体251aに、ドナー発光体252bからアクセプタ発光体251bに、それぞれエネルギー移動(FRET)が起こるような発光体種が選ばれている。塩基AはアンチセンスDNA断片201bとセンスDNA断片201a上の塩基(T)と相補的なので、ともに伸長反応により塩基Aを取り込むことで、FRETが発生する図41(c))。ここでは、FRETを起こすアクセプタ発光体251aと251bが取り込まれたので、どちらのDNA断片においてもFRETが観察されたが、例えば、アンチセンスDNA断片201bにアクセプタ発光体251aが標識された塩基Aが取り込まれた場合FRETは観察されない。伸長反応が終わりアクセプタ蛍光体が解離すると、FRETを発生しなくなる(図41(d))。溶液槽102bの送液で余分な塩基が洗いながされて、次の塩基(C)が導入される(図41(e))。アンチセンスDNA断片201bのみが塩基Cに対して相補的な塩基(G)を持つので、FRETが観察される。センスDNA断片201aでは、FRETは観察されない(図41(f))。ドナー発光体252aにはAlexa488を、ドナー発光体252bにはAlexa647を用いたが他の発光体でも構わない。アクセプタ発光体251aにはAlexa555を、アクセプタ発光体251aにはAlexa700を用いた。
図42(a)は本実施例における照射部112と検出120の形態である。光源111aと111bは、ダイクロイックミラー331で1つの光路に統合されて、実施例1で示したようにフローセル110に全反射角で入射してサンプル基板210状にエバネッセント場を形成する。ドナー発光体252aは光源111aで、ドナー発光体252bは光源111bでそれぞれ励起される。ドナー発光体252aの蛍光はイメージセンサ134gで、ドナー発光体252bの蛍光はイメージセンサ134fでそれぞれ検出されるようにダイクロイックミラー253および検出フィルタ122fと122gの波長特性は設計されている。130fと130gは結像レンズである。光源111aには、488nmで発振するアルゴンイオンレーザを、光源111bには594nmで発振するヘリウムネオンレーザを用いた。図42(b)はイメージセンサ134gと134fの反応スポット105の伸長反応過程での画素値の変化である。イメージセンサ134gでは、ドナー発光体252bのFRETによる蛍光強度の減少が見られるため、アンチセンスDNA断片201bに塩基が取り込まれたことがわかる。イメージセンサ134gではドナー発光体252aの蛍光は変化しないため、塩基は取り込まれていない。
図43は本実施例における検出部120の別の形態である。イメージセンサ134f,134g,134h,134iと結像レンズ130f,130g,130h,130iと検出フィルタ122f,122g,122h,122iを4組備えることを特徴とする。対物レンズ121で集められた発光はダイクロイックミラー253aでドナー発光体252aとアクセプタ発光体251aの発光が反射され、ダイクロイックミラー253cでドナー発光体252aの蛍光が反射されてイメージセンサ134iで検出され、ダイクロイックミラー253cで透過したアクセプタ発光体251aの発光はイメージセンサ134hで検出される。一方、ダイクロイックミラー253aを透過したドナー発光体252bとアクセプタ発光体251bの発光のうち、ドナー発光体252bの発光はダイクロイックミラー253bで反射してイメージセンサ134gで検出され、アクセプタ発光体251bの発光はダイクロイックミラー253bを透過してイメージセンサ134fで検出される。このように、ドナー発光体252aとbとアクセプタ発光体251aとbの蛍光強度の変化を同時に検出することで、解読精度を向上させる効果がある。
上記では、ドナー発光体252として、蛍光体を用いたが、2種類の量子ドットを用いても構わない。この場合、光源111を1台にすることができるので、構成を廉価かつ簡便にする効果がある。また、アクセプタ発光体251は1種類でも3種類以上でも構わない。その場合、2種類のドナー発光体252からエネルギー移動が起こるような、2種類のドナー発光体252と1種または3種以上のアクセプタ発光体251を選ぶ必要がある。アクセプタ発光体251が1種類の場合、図43の構成には3台のイメージセンサ134を用いても構わない。アクセプタ発光体251を1種類にすることで試薬量を低減する効果がある。
図42(a)は本実施例における照射部112と検出120の形態である。光源111aと111bは、ダイクロイックミラー331で1つの光路に統合されて、実施例1で示したようにフローセル110に全反射角で入射してサンプル基板210状にエバネッセント場を形成する。ドナー発光体252aは光源111aで、ドナー発光体252bは光源111bでそれぞれ励起される。ドナー発光体252aの蛍光はイメージセンサ134gで、ドナー発光体252bの蛍光はイメージセンサ134fでそれぞれ検出されるようにダイクロイックミラー253および検出フィルタ122fと122gの波長特性は設計されている。130fと130gは結像レンズである。光源111aには、488nmで発振するアルゴンイオンレーザを、光源111bには594nmで発振するヘリウムネオンレーザを用いた。図42(b)はイメージセンサ134gと134fの反応スポット105の伸長反応過程での画素値の変化である。イメージセンサ134gでは、ドナー発光体252bのFRETによる蛍光強度の減少が見られるため、アンチセンスDNA断片201bに塩基が取り込まれたことがわかる。イメージセンサ134gではドナー発光体252aの蛍光は変化しないため、塩基は取り込まれていない。
図43は本実施例における検出部120の別の形態である。イメージセンサ134f,134g,134h,134iと結像レンズ130f,130g,130h,130iと検出フィルタ122f,122g,122h,122iを4組備えることを特徴とする。対物レンズ121で集められた発光はダイクロイックミラー253aでドナー発光体252aとアクセプタ発光体251aの発光が反射され、ダイクロイックミラー253cでドナー発光体252aの蛍光が反射されてイメージセンサ134iで検出され、ダイクロイックミラー253cで透過したアクセプタ発光体251aの発光はイメージセンサ134hで検出される。一方、ダイクロイックミラー253aを透過したドナー発光体252bとアクセプタ発光体251bの発光のうち、ドナー発光体252bの発光はダイクロイックミラー253bで反射してイメージセンサ134gで検出され、アクセプタ発光体251bの発光はダイクロイックミラー253bを透過してイメージセンサ134fで検出される。このように、ドナー発光体252aとbとアクセプタ発光体251aとbの蛍光強度の変化を同時に検出することで、解読精度を向上させる効果がある。
上記では、ドナー発光体252として、蛍光体を用いたが、2種類の量子ドットを用いても構わない。この場合、光源111を1台にすることができるので、構成を廉価かつ簡便にする効果がある。また、アクセプタ発光体251は1種類でも3種類以上でも構わない。その場合、2種類のドナー発光体252からエネルギー移動が起こるような、2種類のドナー発光体252と1種または3種以上のアクセプタ発光体251を選ぶ必要がある。アクセプタ発光体251が1種類の場合、図43の構成には3台のイメージセンサ134を用いても構わない。アクセプタ発光体251を1種類にすることで試薬量を低減する効果がある。
以上の実施例では、観察視野の移動や複数視野のスキャンにフローセル110を駆動させることで実施したが、検出部120を駆動させることで実施してもよい。
以上、本発明の例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能であることは当業者に理解される。各実施例を適宜組み合わせることも、本発明の範囲である。
112 照射部
113、113a、113b 励起フィルタ
110 フローセル
120 検出部
104 送液部
101 制御PC
102d 廃液槽
111、111a、111b 光源
140 遮光シャッター
119 集光レンズ
137 全反射プリズム
210 サンプル基板
121 対物レンズ
122、122f、122g、122h、122i 検出フィルタ
130、130a、130b、130c、130f、130g、130h、130i 結像レンズ
134、134f、134g、134h、134i イメージセンサ
138 Z軸駆動部
201 DNA断片
204 ビーズ
105 反応スポット
311、311a、311b、311c、311d、311e 流路
306 スペーサ
301 カバー基板
308、308a 液注入口
309、309a 液排出口
102,102a, 102t, 102g, 102c, 102b、162a,162t, 162g,162c 溶液槽
103a, 103t, 103g, 103c, 103b 送液ポンプ
301 ポリメラーゼ
902a,902t,902g,902c,902b 開閉バルブ
904、904b 切替バルブ
150 電源
151 電極スイッチ
152 配線
153 電極
720 ノズル
719 送液ユニット
154、712、741、731、761 駆動部
751 回転駆動部
181 ビームエキスパンダ
182 ミラー
183、253、331、253a、253b、253c ダイクロイックミラー
184 温調機構
185 イマージョンオイル
186 ピンホール
191 遮光性薄膜
192、322 開口
251、251a、251b アクセプタ発光体
252、252a、252b ドナー発光体
254 インターカレータ
321 基板
323 検出素子
201b アンチセンスDNA断片
201a センスDNA断片
113、113a、113b 励起フィルタ
110 フローセル
120 検出部
104 送液部
101 制御PC
102d 廃液槽
111、111a、111b 光源
140 遮光シャッター
119 集光レンズ
137 全反射プリズム
210 サンプル基板
121 対物レンズ
122、122f、122g、122h、122i 検出フィルタ
130、130a、130b、130c、130f、130g、130h、130i 結像レンズ
134、134f、134g、134h、134i イメージセンサ
138 Z軸駆動部
201 DNA断片
204 ビーズ
105 反応スポット
311、311a、311b、311c、311d、311e 流路
306 スペーサ
301 カバー基板
308、308a 液注入口
309、309a 液排出口
102,102a, 102t, 102g, 102c, 102b、162a,162t, 162g,162c 溶液槽
103a, 103t, 103g, 103c, 103b 送液ポンプ
301 ポリメラーゼ
902a,902t,902g,902c,902b 開閉バルブ
904、904b 切替バルブ
150 電源
151 電極スイッチ
152 配線
153 電極
720 ノズル
719 送液ユニット
154、712、741、731、761 駆動部
751 回転駆動部
181 ビームエキスパンダ
182 ミラー
183、253、331、253a、253b、253c ダイクロイックミラー
184 温調機構
185 イマージョンオイル
186 ピンホール
191 遮光性薄膜
192、322 開口
251、251a、251b アクセプタ発光体
252、252a、252b ドナー発光体
254 インターカレータ
321 基板
323 検出素子
201b アンチセンスDNA断片
201a センスDNA断片
Claims (20)
- 同一塩基配列をもつDNA断片が2つ以上集合したDNA断片の集合が2つ以上固定され、少なくとも一部が透明の材質で作られたフローセルと、
前記DNA断片の集合が固定された箇所を照射する照射部と、
蛍光発光を集めるレンズと、
集めた光を検出する光検出素子と、を備えた核酸分析装置であり、
リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdATPを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdCTPを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdGTPを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdTTPを含む溶液、および前記塩基を洗い流す緩衝液、を前記DNA断片の集合が固定された箇所へ逐次的に送液することを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項1において、
前記dATPを含む溶液を収容する第1の溶液槽と、dCTPを含む溶液を収容する第2の溶液槽と、dGTPを含む溶液を収容する第3の溶液槽と、dTTPを含む溶液を収容する第4の溶液槽と、緩衝液を収容する第5の溶液槽と、それぞれの溶液槽からフローセルへ送液する送液部とをさらに備えたことを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項1において、
前記フローセルは、前記dATPを含む溶液、前記dCTPを含む溶液、前記dGTPを含む溶液、前記dTTPを含む溶液、および緩衝液を個別に収容する収容部を備えていることを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項1において、
送液前後の前記DNA断片の集合が固定された箇所の蛍光の変化を前記光検出素子で検出することを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項1の核酸分析装置において、
前記フローセルには2つ以上の流路が形成されており、
前記フローセルを駆動させる駆動部を有する核酸分析装置。 - 請求項1の核酸分析装置において、
前記フローセルを駆動させる駆動部を有し、
送液後の溶液先端が光検出視野と略一致となるように前記フローセルを駆動させることができる機構と工程を含む核酸分析装置。 - 請求項6の核酸分析装置において、
前記フローセルには2つ以上の流路が形成されている核酸分析装置。 - 請求項3の核酸分析装置において、
収容部間に電圧を印加する電源を備え、
収容部間の電気泳動によって溶液の送液が行われることを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項8の核酸分析装置において、
2つ以上の流路と、
前記フローセルを駆動させる駆動部と、
溶液の送液と反対方向かつ送液と同じ速度で前記フローセルを駆動させ、
その後に、光検出視野を別の流路に移動する核酸分析装置。 - 請求項1の核酸分析装置において、
前記レンズおよび光検出素子を2組以上備えることを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項1の核酸分析装置において、
dATPを含む溶液には非修飾dATPを含み、dCTPを含む溶液には非修飾dCTPを含み、dGTPを含む溶液には非修飾dGTPを含み、dTTPを含む溶液には非修飾dTTPを含むことを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項2の核酸分析装置において、
非修飾dATPを含む第6の溶液槽と、非修飾dCTPを含む第7の溶液槽と、非修飾dGTPを含む第8の溶液槽と、非修飾dTTPを含む第9の溶液槽と、をさらに備え、前記送液部は、第6〜9の溶液槽からフローセルへ各溶液を送液する核酸分析装置。 - 請求項1の核酸分析装置において、
フローセルには、2つ以上の流路が設けられ、
前記フローセルを駆動する駆動部を備え、
いずれかの流路で囲まれた前記基板表面からの蛍光像を取得する工程1と、工程1の後に前記駆動部で光検出視野を別の流路で囲まれた基板表面に移動する工程2と、当該流路で囲まれた前記基板表面からの蛍光像を取得する工程3と、を繰り返すことを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項1の核酸分析装置において、
前記照射部からの光を反射して前記蛍光体の蛍光を透過させる光学素子と、
前記照射部からの光が前記光学素子で反射後、前記レンズを透過して前記第一の面の表面を照射することを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項1の核酸分析装置において、
前記フローセルは、基板と遮光性膜を備え、
前記遮光性膜には500nm以下の開口が設けられ、
開口底面の前記基板は透明であって、
前記集合は前記開口底面に固定されていることを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項1の核酸分析装置において、
前記集合内に配置された2つ以上の発光体と、
前記塩基に修飾された蛍光体は、前記発光体からのエネルギーを吸収して蛍光を発することを特徴とする核酸分析装置。 - 同一塩基配列をもつDNA断片が2つ以上集合したDNA断片の集合が2つ以上固定され、少なくとも一部が透明の材質で作られたフローセルと、
前記DNA断片の集合が固定された箇所を照射する照射部と、
前記フローセル表面での蛍光の変化を検出する光検出素子と、を備え核酸分析装置であり、
リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdATPを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdCTPを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdGTPを含む溶液、リン酸基末端が蛍光修飾された、4つの塩基のうちdTTPを含む溶液、および前記塩基を洗い流す緩衝液、を前記DNA断片の集合が固定された箇所へ逐次的に送液し、
前記フローセルと、前記光検出素子とが対向して配置されている、することを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項1の核酸分析装置において、
前記DNA断片の集合が固定された側とは反対側の面から光を入射させて、前記DNA断片の集合が固定された側に近接場を形成することを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項1の核酸分析装置において、
塩基を修飾する蛍光体は1種類から3種類であることを特徴とする核酸分析装置。 - 請求項1において、
送液後の前記DNA断片の集合が固定された箇所の極大値を含む蛍光強度変化を前記光検出素子で検出することを特徴とする核酸分析装置。
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