JPWO2014016867A1 - 半導体装置および電子装置 - Google Patents
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Abstract
一実施形態において、半導体装置(20)は、機能ブロック(201、202、203等)、及び温度センサ(208)が形成された半導体チップ(200)を含む。一実施形態において、オンチップ温度センサ(208)は、半導体装置(20)の動作状態の変更に応じて、チップ温度を連続的に計測する連続動作からチップ温度を間欠的に計測する間欠動作に切り替わるか、又はチップ温度を間欠的に計測する時間間隔を変更するよう動作する。
Description
本出願は、半導体装置およびそれを用いた無線通信端末等の電子装置に関する。
特許文献1は、半導体チップ(ダイ)を複数の回路ブロックに分割し、回路ブロック毎に電源供給を制御する技術を開示している。例えば、動作していない不要な回路ブロックへの電源供給を停止することでリーク電流が低減される。したがって、当該技術は、半導体集積回路装置(例えば、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)、システムLSI、及びSoC(System on a Chip)デバイス)の低消費電力化に貢献できる。
本件の発明者等は、無線通信端末向けシステムLSI(SoCデバイス)などの半導体装置(半導体集積回路装置)の開発を行う際に様々な課題を見出した。これらの課題に対処するために本件の発明者等により得られた技術思想は、無線通信端末等に好適に使用できる半導体集積回路装置およびこの半導体集積回路装置を用いた無線通信端末の提供に寄与する。当該技術思想の幾つかの具体例は、後述する実施形態の記述及び添付図面によって明らかにされる。
一態様では、半導体装置は、温度センサが形成された半導体チップを含む。前記温度センサは、前記半導体チップのチップ温度に基づくセンサ信号を間欠的に生成できるよう構成された回路を含む。
上述した態様によれば、無線通信端末等に好適に使用できる半導体装置およびこの半導体装置を用いた無線通信端末等の電子装置を提供できる。
以下では、具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
<比較例の説明>
始めに、本件発明者等が検討した比較例に係る半導体装置について説明する。無線通信端末向けSoCデバイスなどの半導体装置は、微細化、高機能化、及び高性能化の進展に伴って、消費電力および発熱量が増大する傾向にある。半導体装置の熱暴走を防止するために、温度センサを他の機能ブロックと共に半導体チップ上に形成し、このオンチップ温度センサによって半導体チップの温度を計測する構成が知られている。なお、熱暴走とは、発熱量が放熱量を上回るためにICパッケージ内の温度が上昇し続ける状態を意味する。また、既に述べた通り、半導体装置の消費電力低減が大きな課題となっている。その一方で、オンチップ温度センサは、BGR(Band Gap Reference)、コンパレータ、及び出力バッファ等のアナログモジュールを含むため、動作中の消費電力の抑制には限界がある。したがって、温度計測が不要であるときにオンチップ温度センサの動作を停止することが考えられる。
始めに、本件発明者等が検討した比較例に係る半導体装置について説明する。無線通信端末向けSoCデバイスなどの半導体装置は、微細化、高機能化、及び高性能化の進展に伴って、消費電力および発熱量が増大する傾向にある。半導体装置の熱暴走を防止するために、温度センサを他の機能ブロックと共に半導体チップ上に形成し、このオンチップ温度センサによって半導体チップの温度を計測する構成が知られている。なお、熱暴走とは、発熱量が放熱量を上回るためにICパッケージ内の温度が上昇し続ける状態を意味する。また、既に述べた通り、半導体装置の消費電力低減が大きな課題となっている。その一方で、オンチップ温度センサは、BGR(Band Gap Reference)、コンパレータ、及び出力バッファ等のアナログモジュールを含むため、動作中の消費電力の抑制には限界がある。したがって、温度計測が不要であるときにオンチップ温度センサの動作を停止することが考えられる。
以上の背景に基づき、本件発明者等が検討した比較例にかかる半導体装置は、オンチップ温度センサを含む。比較例にかかる半導体装置は、装置全体の消費電力が大きいために熱暴走のおそれが大きい第1の動作状態(高消費電力状態)においては、オンチップ温度センサに給電してチップ温度を連続的に計測する。なお、本明細書では、常時給電されたオンチップ温度センサがチップ温度を連続的に計測する動作を"連続動作"と呼ぶ。一方、比較例にかかる半導体装置は、装置全体の消費電力が小さいために熱暴走のおそれが比較的小さい第2の動作状態(低消費電力状態)においては、オンチップ温度センサの動作を停止するとともに、オンチップ温度センサのアナログモジュールへの電源供給を停止する。第2の動作状態における半導体装置は、第1の動作状態に比べて動作中の回路(例えば、回路モジュール、機能ブロック、マクロ、又はIPコア)が少なく、第1の動作状態に比べて消費電力が小さい。
半導体装置が無線通信端末向けSoCデバイスの場合、無線データ通信または動画再生などが行われる動作状態(例えば、 通常動作状態、通信中状態(接続状態)、動画再生状態、最大動作状態)が第1の動作状態に対応する。例えば、SoCデバイスは、第1の動作状態において、アプリケーションプロセッサ、画像プロセッサ、及びベースバンドプロセッサ等の消費電力の大きな機能ブロックに電源を供給し、これらの機能ブロックを動作させる。これに対して、無線通信端末向けSoCデバイスの待ち受け状態は、第2の動作状態に対応する。待ち受け状態では、無線通信ネットワークからのページングに応答するための間欠受信を含む限られた動作のみが行われる。したがって、SoCデバイスは、待ち受けモードにおいて、ベースバンドプロセッサ(又はその一部)を動作させることでページング検出を行いつつ、アプリケーションプロセッサ(又はその一部)及び画像プロセッサへの電源供給を停止するか電源電圧を低下させればよい。
<温度解析シミュレーションに基づく考察>
しかしながら、本件発明者等は、温度解析シミュレーションに基づく詳細な検討を行った結果、待ち受け状態などの低消費電力状態においても半導体装置が熱暴走に陥るおそれがあることを見出した。この原因は、主としてリーク電流の増加にある。リーク電流について図1を用いて説明する。図1は、MOSFETの断面図を示している。MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)のしきい値電圧の低下に従ってMOSFETがオフであるときにドレイン93とソース92の間を流れるサブスレッショルド・リーク電流が増大する。サブスレッショルド・リーク電流は温度依存性が大きいことが特徴であり、MOSFETのジャンクション温度(チャネル温度)が上昇するとサブスレッショルド・リーク電流も増える。また、MOSFETの微細化よりゲート絶縁膜94が薄くなるに従って、ゲートリーク電流(ゲートトンネル電流)及びGIDL(Gate-Induced Drain Leakage)が増大する。ゲートリーク電流は、電子が薄いゲート絶縁膜をトンネル効果によって通過するためにゲート91とシリコン基板90の間(又はゲート91とソース92の間、若しくはゲート91とドレイン93の間)を流れる電流である。GIDLは、ゲート91とドレイン92の間の電界がトンネル現象を引き起こすために、ドレイン93と基板90を流れる電流である。
しかしながら、本件発明者等は、温度解析シミュレーションに基づく詳細な検討を行った結果、待ち受け状態などの低消費電力状態においても半導体装置が熱暴走に陥るおそれがあることを見出した。この原因は、主としてリーク電流の増加にある。リーク電流について図1を用いて説明する。図1は、MOSFETの断面図を示している。MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)のしきい値電圧の低下に従ってMOSFETがオフであるときにドレイン93とソース92の間を流れるサブスレッショルド・リーク電流が増大する。サブスレッショルド・リーク電流は温度依存性が大きいことが特徴であり、MOSFETのジャンクション温度(チャネル温度)が上昇するとサブスレッショルド・リーク電流も増える。また、MOSFETの微細化よりゲート絶縁膜94が薄くなるに従って、ゲートリーク電流(ゲートトンネル電流)及びGIDL(Gate-Induced Drain Leakage)が増大する。ゲートリーク電流は、電子が薄いゲート絶縁膜をトンネル効果によって通過するためにゲート91とシリコン基板90の間(又はゲート91とソース92の間、若しくはゲート91とドレイン93の間)を流れる電流である。GIDLは、ゲート91とドレイン92の間の電界がトンネル現象を引き起こすために、ドレイン93と基板90を流れる電流である。
図2は、ある無線通信端末向けSoCデバイスに関する温度解析シミュレーションによって得られたSoCデバイスの最大動作状態における消費電力とジャンクション温度(チャネル温度)Tjとの関係を示すグラフである。図2の実線L1は、SoCデバイスの総消費電力を示している。SoCデバイスの総消費電力は、SoCデバイスの動作時に流れる電流に起因する消費電力(動作電流成分)と、リーク電流に起因する消費電力(リーク電流成分)を含む。図2の一点鎖線L2は動作電流成分を示し、点線L3はリーク電流成分を示している。図2から理解されるように、ジャンクション温度が高くなるとリーク電流成分(L3)が動作電流成分(L2)を上回る。
図3は、図2と同様のSoCデバイスの最大動作状態における消費電力(図3のL4)と、当該SoCデバイスの待ち受け状態における消費電力(図3のL5)を示している。また、図3に破線で示された2つの直線L6及びL7は、周囲温度Taが30℃及び90℃であるときの最大許容電力Pdを示している。最大許容電力Pdは、以下の(1)式によって定義される。ここで、Tjはジャンクション温度であり、Taは周囲温度であり、θjaはジャンクション温度(Tj)と周囲温度(Ta)間の熱抵抗[℃/W]である。
Pd=(Tj−Ta)/θja (1)
SoCデバイスは、SoCデバイスの消費電力を示す曲線(L4及びL5)と最大許容電力Pdを示す直線(L6及びL7)との交点が無くなる環境において熱暴走に陥るおそれがある。すなわち、図3のSoCデバイスは、待ち受け状態においても、周囲温度Taが約90℃になると熱暴走に陥るおそれがある。
Pd=(Tj−Ta)/θja (1)
SoCデバイスは、SoCデバイスの消費電力を示す曲線(L4及びL5)と最大許容電力Pdを示す直線(L6及びL7)との交点が無くなる環境において熱暴走に陥るおそれがある。すなわち、図3のSoCデバイスは、待ち受け状態においても、周囲温度Taが約90℃になると熱暴走に陥るおそれがある。
以上に述べたことから理解されるように、第1の動作状態(例えば、通常動作状態、通信中状態(接続状態)、動画再生状態、最大動作状態)においてオンチップ温度センサが連続動作し、第2の動作状態(例えば、低消費電力状態、待ち受け状態)においてオンチップ温度センサの動作を停止する比較例に係る半導体装置は、第2の動作状態において熱暴走に陥るおそれがあるという問題がある。この問題に対処するために、オンチップ温度センサが第2の動作状態においても第1の動作状態と同様に連続動作することが考えられる。しかしながら、これでは第2の動作状態における消費電力を十分に抑制することができない。
そこで、本件発明者等は、第2の動作状態においてオンチップ温度センサによる温度計測を行いつつ消費電力の増加を抑制することが可能な半導体装置(例えば、 SoCデバイス)の構成及び動作について検討を行った。本件発明者等は、第2の動作状態における装置全体の消費電力及び発熱量は第1の動作状態と比べて小さいから、第2の動作状態におけるチップ温度の上昇速度(上昇率)は第1の動作状態に比べて緩やかであることに着目した。本件発明者等によって得られた技術思想に係る実施形態の1つは、オンチップ温度センサがチップ温度を間欠的に計測する構成を有する。当該実施形態については以下に説明される。
第1の実施形態
<無線通信端末(電子装置)概要>
本実施形態に係る無線通信端末100は、半導体装置(例えば、SoCデバイス等の半導体集積回路装置)20、並びにSoCデバイス20に結合された周辺IC(例えば、パワーマネジメントIC、RF(Radio Frequency)−IC等)及び周辺デバイス(例えば、ディスプレイ、カメラ、及び入力デバイス等)を含む。図4A及び4Bは、無線通信端末100の構成例を示す外観図である。また、図5は、無線通信端末100の構成例を示す機能ブロック図である。なお、図4A、図4B、及び図5に示された構成例は、無線通信端末100がスマートフォンである場合について示している。しかしながら、無線通信端末100は、その他の無線通信端末、例えば、フィーチャーフォン(例えば、 折り畳み式の携帯電話端末)、携帯ゲーム端末、タブレットコンピュータ、ノートPC(Personal Computer)等であってもよい。以下では、無線通信端末100の構成及び機能に関して図4A、図4B、及び図5を用いて説明する。
<無線通信端末(電子装置)概要>
本実施形態に係る無線通信端末100は、半導体装置(例えば、SoCデバイス等の半導体集積回路装置)20、並びにSoCデバイス20に結合された周辺IC(例えば、パワーマネジメントIC、RF(Radio Frequency)−IC等)及び周辺デバイス(例えば、ディスプレイ、カメラ、及び入力デバイス等)を含む。図4A及び4Bは、無線通信端末100の構成例を示す外観図である。また、図5は、無線通信端末100の構成例を示す機能ブロック図である。なお、図4A、図4B、及び図5に示された構成例は、無線通信端末100がスマートフォンである場合について示している。しかしながら、無線通信端末100は、その他の無線通信端末、例えば、フィーチャーフォン(例えば、 折り畳み式の携帯電話端末)、携帯ゲーム端末、タブレットコンピュータ、ノートPC(Personal Computer)等であってもよい。以下では、無線通信端末100の構成及び機能に関して図4A、図4B、及び図5を用いて説明する。
図4Aは、無線通信端末100の筐体101の一方の主面(前面)を示している。筐体101の前面には、ディスプレイ102、タッチパネル103、幾つかの操作ボタン104、及びカメラ105が配置されている。一方、図4Bは、筐体101の他方の主面(背面)を示している。筐体101の背面には、カメラ106が配置されている。
ディスプレイ102は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)又はOLED(Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイであり、その表示面が筐体101の前面に位置するように配置されている。タッチパネル103は、ディスプレイ102の表示面を覆うように配置されるか、或いはディスプレイ102の裏面側に配置され、ユーザーによる表示面への接触位置を検知する。つまり、ユーザーは、指や専用のペン(一般に、スタイラスと呼称される)等でディスプレイ102の表示面に触れることで、無線通信端末100を直感的に操作することができる。また、操作ボタン104も、無線通信端末100の操作のために用いられる。なお、無線通信端末によっては、このような操作ボタンが設けられないこともある。
カメラ106は、そのレンズユニットが筐体101の背面に位置するように配置されたメインカメラである。一方、カメラ105は、そのレンズユニットが筐体101の前面に位置するように配置されたサブカメラである。なお、無線通信端末によっては、このようなサブカメラが設けられないこともある。
<SoCデバイス(半導体装置)に関する説明>
続いて、無線通信端末100の内部構造に関して図5を用いて説明する。図5の構成例は、SoCデバイス20、並びにSoCデバイス20に結合された周辺IC及び周辺デバイスを示している。SoCデバイスは、一般的に、電子的なシステム(例えば、無線通信端末、デジタルカメラ、デジタルテレビ、オーディオプレーヤ)に必要とされる多くの回路が1つの半導体チップに集積されたICデバイスを意味する。SoCデバイスは、システムLSIと呼ばれる場合もある。図5に示されたSoCデバイス20は、無線通信端末向けのSoCデバイスであり、CPU(Central Processing Unit)、及びその他の多くの回路(回路モジュール、機能ブロック、マクロ、又はIP(intellectual Property)コアと呼ばれる)が集積された半導体チップ200を有する。図5の例では、半導体チップ200は、アプリケーションプロセッサ(又はCPU)201、画像プロセッサ202、ベースバンドプロセッサ203、オーディオCODEC204、ディスプレイコントローラ205、メモリコントローラ206、メモリ207、及び温度センサ208を集積している。なお、図5の構成例は一例に過ぎない。すなわち、無線通信端末100は、図5に示されていない機能ブロック、IC、又はデバイスを有してもよいし、図5に示された機能ブロック、IC、及びデバイスの一部を有していなくてもよい。
続いて、無線通信端末100の内部構造に関して図5を用いて説明する。図5の構成例は、SoCデバイス20、並びにSoCデバイス20に結合された周辺IC及び周辺デバイスを示している。SoCデバイスは、一般的に、電子的なシステム(例えば、無線通信端末、デジタルカメラ、デジタルテレビ、オーディオプレーヤ)に必要とされる多くの回路が1つの半導体チップに集積されたICデバイスを意味する。SoCデバイスは、システムLSIと呼ばれる場合もある。図5に示されたSoCデバイス20は、無線通信端末向けのSoCデバイスであり、CPU(Central Processing Unit)、及びその他の多くの回路(回路モジュール、機能ブロック、マクロ、又はIP(intellectual Property)コアと呼ばれる)が集積された半導体チップ200を有する。図5の例では、半導体チップ200は、アプリケーションプロセッサ(又はCPU)201、画像プロセッサ202、ベースバンドプロセッサ203、オーディオCODEC204、ディスプレイコントローラ205、メモリコントローラ206、メモリ207、及び温度センサ208を集積している。なお、図5の構成例は一例に過ぎない。すなわち、無線通信端末100は、図5に示されていない機能ブロック、IC、又はデバイスを有してもよいし、図5に示された機能ブロック、IC、及びデバイスの一部を有していなくてもよい。
アプリケーションプロセッサ201は、CPU、MPU(Micro Processing Unit)、又はマイクロプロセッサとも呼ばれる。すなわち、アプリケーションプロセッサ201は、メモリ207又は外部メモリ28から読み出されたシステムソフトウェアプログラム(OS(Operating System)プログラム)及びアプリケーションプログラム(例えば、 WEBブラウザ、メーラ、カメラ操作アプリケーション、音楽再生アプリケーション)を実行することによって、無線通信端末100の各種機能を実現する。
画像プロセッサ202は、ハードウェアによる画像処理を行う。画像プロセッサ202は、ビデオデータ(例えば、 H.264、MPEG−4)のデコード若しくはエンコード又はこれら両方を行なってもよい。また、画像プロセッサ202は、静止画データ(例えば、 JPEG)のデコード若しくはエンコード又はこれら両方を行なってもよい。
ベースバンドプロセッサ203は、無線通信のためのデジタルベースバンド信号処理を行う。デジタルベースバンド信号処理は、(a) データ圧縮/復元、(b) データのセグメンテーション/コンカテネーション、(c) 伝送フォーマット(伝送フレーム)の生成/分解、(d) 伝送路符号化/復号化、(e) 変調(シンボルマッピング)/復調、(f) 拡散/逆拡散、及び(g) IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)によるOFDMシンボルデータ(ベースバンドOFDM信号)の生成などを含む。
オーディオCODEC204は、マイクロフォン26によって受信されたアナログ音声信号のエンコード、及びスピーカ27から出力するための音声データのデコードを行う。ディスプレイコントローラ205は、ディスプレイ23を駆動するコントローラ・ドライバである。ディスプレイコントローラ205は、ディスプレイ23に映像信号及びタイミング信号(例えば、 水平同期信号および垂直同期信号)を供給するためのドライバ群と、映像信号及びタイミング信号の送信を制御する制御回路を含む。メモリコントローラ206は、外部メモリ28へのデータ書き込み、及び外部メモリからのデータ読み出しを制御する。
メモリ207は、例えば、ブートコードを格納したROM(Read Only Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、若しくはフラッシュメモリ、又はこれらの組み合わせを含む。
<温度センサ概要>
温度センサ208は、いわゆるオンチップ温度センサであり、半導体チップ200のチップ温度(ジャンクション温度又はチャネル温度と言うこともできる)を計測する。本実施形態に係るオンチップ温度センサ208は、チップ温度を間欠的に計測できるよう構成されている。具体的には、オンチップ温度センサ208は、SoCデバイス20の第2の動作状態(例えば、低消費電力状態、待ち受け状態)における温度計測間隔を第1の動作状態(例えば、通常動作状態、通信中状態(接続状態)、動画再生状態、最大動作状態)における温度計測間隔に比べて長くすればよい。言い換えると、オンチップ温度センサ208は、SoCデバイス20の第2の動作状態であるときに第1の動作状態であるときと比べて、温度センサ208又はその一部(例えば、アナログ回路)の停止時間を長くすればよい。一方、第1の動作状態における温度センサ208による温度計測は、連続的に行われてもよいし、第2の動作状態に比べて短い時間間隔で間欠的に行われてもよい。これにより、本実施形態に係るSoCデバイス20は、第2の動作状態(例えば、 待ち受け状態)において間欠的な温度計測を行うことができるため、チップ温度の計測結果に基づいてSoCデバイス20の熱暴走を回避するための制御(すなわち、 更なる低消費電力状態への遷移)を行うことができる。さらに、本実施形態に係るSoCデバイス20は、第2の動作状態での温度計測間隔を第1の動作状態に比べて長くするため、第2の動作状態における消費電力の増加を抑制することができる。本実施形態のSoCデバイス20は、第2の動作状態における低消費電力化が要求されるともに、様々な周囲温度環境下で使用される可能性のある無線通信端末などの携帯型電子機器に特に有効である。温度センサ208の構成及び動作の詳細については後述する。
温度センサ208は、いわゆるオンチップ温度センサであり、半導体チップ200のチップ温度(ジャンクション温度又はチャネル温度と言うこともできる)を計測する。本実施形態に係るオンチップ温度センサ208は、チップ温度を間欠的に計測できるよう構成されている。具体的には、オンチップ温度センサ208は、SoCデバイス20の第2の動作状態(例えば、低消費電力状態、待ち受け状態)における温度計測間隔を第1の動作状態(例えば、通常動作状態、通信中状態(接続状態)、動画再生状態、最大動作状態)における温度計測間隔に比べて長くすればよい。言い換えると、オンチップ温度センサ208は、SoCデバイス20の第2の動作状態であるときに第1の動作状態であるときと比べて、温度センサ208又はその一部(例えば、アナログ回路)の停止時間を長くすればよい。一方、第1の動作状態における温度センサ208による温度計測は、連続的に行われてもよいし、第2の動作状態に比べて短い時間間隔で間欠的に行われてもよい。これにより、本実施形態に係るSoCデバイス20は、第2の動作状態(例えば、 待ち受け状態)において間欠的な温度計測を行うことができるため、チップ温度の計測結果に基づいてSoCデバイス20の熱暴走を回避するための制御(すなわち、 更なる低消費電力状態への遷移)を行うことができる。さらに、本実施形態に係るSoCデバイス20は、第2の動作状態での温度計測間隔を第1の動作状態に比べて長くするため、第2の動作状態における消費電力の増加を抑制することができる。本実施形態のSoCデバイス20は、第2の動作状態における低消費電力化が要求されるともに、様々な周囲温度環境下で使用される可能性のある無線通信端末などの携帯型電子機器に特に有効である。温度センサ208の構成及び動作の詳細については後述する。
<周辺IC及び周辺デバイス概要>
次に、図2に示された周辺IC及び周辺デバイスについて説明する。図2の構成例では、パワーマネジメントIC21、RFユニット22、ディスプレイ23、入力デバイス24、カメラ25、マイクロフォン26、スピーカ27、及び外部メモリ28がSoCデバイス20に結合されている。ディスプレイ23は、図1Aに示されたディスプレイ102に対応する。カメラ25は、図1A及び1Bに示されたカメラ105及び106に対応する。
次に、図2に示された周辺IC及び周辺デバイスについて説明する。図2の構成例では、パワーマネジメントIC21、RFユニット22、ディスプレイ23、入力デバイス24、カメラ25、マイクロフォン26、スピーカ27、及び外部メモリ28がSoCデバイス20に結合されている。ディスプレイ23は、図1Aに示されたディスプレイ102に対応する。カメラ25は、図1A及び1Bに示されたカメラ105及び106に対応する。
パワーマネジメントIC21は、バッテリ又は外部電源から内部電源を生成する。この内部電源は、無線通信端末100の各IC及び各デバイスに与えられる。パワーマネジメントIC21は、内部電源の供給を受けるブロック(IC又はデバイス)に応じて内部電源の電圧を制御する。パワーマネジメントIC21は、SoCデバイス20(例えば、アプリケーションプロセッサ201)からの指示に基づき内部電源の電圧制御を行う。パワーマネジメントIC21は、ブロック(IC又はデバイス)毎に内部電源の供給を停止することもできる。パワーマネジメントIC21は、バッテリの充電制御を行なってもよい。
RFユニット22は、アナログRF信号処理を行う。アナログRF信号処理は、周波数アップコンバージョン、周波数ダウンコンバージョン、増幅などを含む。RFユニット22は、ベースバンドプロセッサ203と結合される。すなわち、RFユニット22は、変調シンボルデータ(又はOFDMシンボルデータ)をベースバンドプロセッサ203から受信し、送信RF信号を生成し、送信RF信号をアンテナに供給する。また、RFユニット22は、アンテナによって受信された受信RF信号に基づいてベースバンド受信信号を生成し、これをベースバンドプロセッサ203に供給する。
<温度センサに関する詳細な説明>
続いて以下では、本実施形態に係るオンチップ温度センサ208の構成及び動作の具体例について詳細に説明する。オンチップ温度センサ208は、SoCデバイス20の動作状態の変更に応じて、チップ温度を連続的に計測する連続動作からチップ温度を間欠的に計測する間欠動作に切り替わるか、又はチップ温度を間欠的に計測する時間間隔を変更できるよう構成されている。温度センサ208は、間欠動作を行う場合に、チップ温度を周期的かつ間欠的に計測してもよい。
続いて以下では、本実施形態に係るオンチップ温度センサ208の構成及び動作の具体例について詳細に説明する。オンチップ温度センサ208は、SoCデバイス20の動作状態の変更に応じて、チップ温度を連続的に計測する連続動作からチップ温度を間欠的に計測する間欠動作に切り替わるか、又はチップ温度を間欠的に計測する時間間隔を変更できるよう構成されている。温度センサ208は、間欠動作を行う場合に、チップ温度を周期的かつ間欠的に計測してもよい。
本明細書では、温度センサ208がチップ温度の計測の実行と停止を短い周期(例えば、数百秒から数秒周期)で間欠的に繰り返す動作を "間欠動作"と呼ぶ。温度センサ208がチップ温度の計測を停止する際には、温度センサ208の少なくとも一部(例えば、温度センサ素子を含むアナログ回路)への電源供給が停止される。温度センサ208の連続動作と間欠動作の違いは、例えば、温度センサ208又はその一部(例えば、アナログ回路)の動作を制御するためのイネーブル信号ENBの波形の違いとして表すことができる。図6(a)は連続動作に対応するイネーブル信号ENBの波形の一例を示しており、図6(b)は間欠動作に対応するイネーブル信号のENBの波形の一例を示している。イネーブル信号ENBがHIGHレベルであるとき、温度センサ208又はその一部(例えば、アナログ回路)に電源が供給され、温度センサ208はチップ温度を計測する。一方、イネーブル信号ENBがLOWレベルであるとき、温度センサ208又はその一部(例えば、アナログ回路)に電源供給が停止され、温度センサ208は動作を停止する。図6(a)では、イネーブル信号ENBは常にHIGHレベルであるから、温度センサ208は常に給電され、チップ温度を連続的に計測する。一方、図6(b)では、イネーブル信号ENBは、パルス波形を示し、HIGHレベルとLOWレベルを周期的に繰り返す。図6(b)のイネーブル信号のデューティ比(X/Y)は、HIGH期間Xおよび信号周期Yによって定まる。
なお、温度センサ208の間欠動作の周期は、SoCデバイス20の温度上昇速度(上昇率)を考慮して適宜設定すればよい。図6(b)の例では、パルス信号としてのイネーブル信号の周期YがSoCデバイス20の温度上昇速度(上昇率)に基づいて設定される。また、間欠動作中における温度センサ208の動作時間は、温度センサ208の応答時間と、温度センサ208の出力が安定するまでに要する時間(安定時間)を考慮して適宜設定すればよい。図6(b)の例では、イネーブル信号のHIGHレベル期間、又はイネーブル信号のデューティ比(X/Y)が温度センサ208の応答時間及び安定時間に基づいて設定される。
<温度センサの構成及び動作の説明>
図7及び図8は、温度センサ208の構成例を示している。図8は、図7に示されたコンパレータ623の詳細構成図である。温度センサ208は、一例において、制御ロジックユニット61及びアナログ回路62を含む。アナログ回路62は、チップ温度に基づくセンサ信号THSENを生成するよう構成される。制御ロジックユニット61は、アナログ回路62に供給される制御信号(すなわち、イネーブル信号)を生成するよう構成される。アナログ回路62は、制御ロジックユニット61からの制御信号(イネーブル信号)に従って、センサ信号THSENを連続的に生成する連続動作からセンサ信号THSENを間欠的に生成する間欠動作に切り替わるか、又はセンサ信号を間欠的に生成する時間間隔を変更するよう動作する。
図7及び図8は、温度センサ208の構成例を示している。図8は、図7に示されたコンパレータ623の詳細構成図である。温度センサ208は、一例において、制御ロジックユニット61及びアナログ回路62を含む。アナログ回路62は、チップ温度に基づくセンサ信号THSENを生成するよう構成される。制御ロジックユニット61は、アナログ回路62に供給される制御信号(すなわち、イネーブル信号)を生成するよう構成される。アナログ回路62は、制御ロジックユニット61からの制御信号(イネーブル信号)に従って、センサ信号THSENを連続的に生成する連続動作からセンサ信号THSENを間欠的に生成する間欠動作に切り替わるか、又はセンサ信号を間欠的に生成する時間間隔を変更するよう動作する。
制御ロジックユニット61は、アナログ回路62における電力消費の低減構造を制御するための制御信号(イネーブル信号)を生成する。図7の例では、制御ロジックユニット61は、アナログ回路62に配置された電源スイッチM1〜M4のオン/オフを制御するためのイネーブル信号を生成する。イネーブル信号は、電源スイッチM1〜M4に供給され、これらのオン/オフを制御する。イネーブル信号は、例えば、電源スイッチM1〜M4としてのトランジスタスイッチ(例えば、 MOSFETスイッチ、CMOSトランスミッションゲート)の制御端子(例えば、 ゲート)に供給されるパルス信号であってもよい。このような構成によれば、制御ロジックユニット61は、アプリケーションプロセッサ(CPU)201によるソフトウェア制御に依らず、温度センサ208のアナログ回路62の間欠動作を自律的に制御できる。したがって、待ち受け状態等の低消費電力状態においてアプリケーションプロセッサ(CPU)201の動作が停止する場合にも、温度センサ208は間欠動作を自律的に行うことができる。
また、図7の構成例では、制御ロジックユニット61は、イネーブル信号を生成するためにタイマ611及び遮断制御ロジック612を有する。タイマ611は、カウンタを有し、低周波数クロック信号RCLKに応じて当該タイマをカウントアップ(又はカウントダウン)する。遮断制御ロジック612は、タイマ611のカウント値に基づいて所望のデューティ比のパルス信号(すなわちイネーブル信号)を生成する。イネーブル信号のデューティ比は、アナログ回路62によるセンサ信号の間欠的な生成動作の時間間隔を規定する。イネーブル信号のデューティ比(X/Y)は、温度センサ208の外部から設定可能とされてもよい。具体的には、デューティ比の設定値を保持する設定レジスタを制御ロジックユニット61に設ければよい。例えば、アプリケーションプロセッサ201は、当該設定レジスタにデューティ比の設定値を書き込んでもよい。
さらに、遮断制御ロジック612は、アイドル制御信号(IDLE_CTRL)に応じて、センサ信号を連続的に生成する連続動作からセンサ信号を間欠的に生成する間欠動作に切り替わるか、又はセンサ信号を間欠的に生成する時間間隔を変更できるよう構成されている。アイドル制御信号は、温度センサ208の動作モードの切り替えを指示する。アイドル制御信号は、アプリケーションプロセッサ201から温度センサ208に供給され、SoCデバイス20の動作状態の切り替え(例えば、通常動作状態と待ち受け状態の間の切り替え)に応じてその値が変更されてもよい。アイドル制御信号は、例えば、1ビット信号であってもよい。遮断制御ロジック612は、アイドル制御信号の値に応じてイネーブル信号を変更する。例えば、遮断制御ロジック612は、図9Aに示すように、アナログ回路62の連続動作を示す常時HIGHレベル(又は常時LOWレベル)の波形とアナログ回路62の間欠動作を示すパルス波形との間で、イネーブル信号の波形を変更してもよい。また、遮断制御ロジック612は、図9Bに示すように、アナログ回路62の間欠動作の時間間隔を変更するために、パルス信号としてのイネーブル信号のデューティ比を変更してもよい。
さらに、図7の構成例に示された制御ロジックユニット61は、アナログ回路62によって計測されたチップ温度が所定の閾値を超える場合に割り込み要求信号IRQを出力するよう動作する。そのために、制御ロジックユニット61は、温度レンジ・レジスタ613、閾値レジスタ614、乗算器615、及びコンパレータ616を有する。温度レンジ・レジスタ613は、温度センサ208によって計測される温度レンジの設定値を保持する。閾値レジスタ614は、チップ温度の閾値を保持する。乗算器615は、アナログ回路62に設けられたコンパレータ623の出力信号TAPOUTと温度レンジ・レジスタ613の値を乗算する。なお、信号TAPOUTは、チップ温度に基づくセンサ信号を用いて生成される。コンパレータ616は、乗算器615の出力信号を閾値レジスタ614に保持された閾値と比較し、乗算器615の出力信号が閾値を超えたことに応じて割り込み要求信号IRQを出力する。
次に、図7及び図8に示されたアナログ回路62の構成について説明する。図7のアナログ回路62は、BGR(Band Gap Reference)621、オペアンプ622、コンパレータ623、及び出力バッファ624を含む。これらの回路は、高電位電源VDDQと低電位電源VSSQの間で動作する。BGR621は、チップ温度に基づくセンサ信号を生成する温度センサ素子(具体的にはサーマル・ダイオード)を含む。すなわち、BGR621は、チップ温度に依存しない基準電圧VREFBを生成すると共に、チップ温度に応じて増減するセンサ信号THSENを生成する。
オペアンプ622は、BGR621によって生成された基準電圧VREFBに基づいて基準電圧VREFを生成する。すなわち、オペアンプ622の正入力端には、BGR621によって生成された基準電圧VREFBが供給される。一方、オペアンプ622の負入力端は、出力トランジスタM0の出力に可変抵抗を介して接続されている。出力トランジスタM0は、その入力端が高電位電源VDDQに接続され、その出力端が抵抗ラダー(図8に示された複数の抵抗R)を介して低電位電源VSSQに接続され、その制御端がオペアンプ622によって駆動される。したがって、トランジスタM0の出力端の電位VREFは、BGR621によって生成された基準電圧VREFBと負帰還経路に配置された可変抵抗値によって定まる一定電位となる。
コンパレータ623は、図8に示すように構成されている。コンパレータ623は、複数のコンパレータ素子6231〜6234を有する。複数のコンパレータ素子6231〜6234は、温度センサ信号THSENをそれぞれ異なる電圧と比較する。すなわち、各コンパレータ素子の正入力端には、BGR621により生成された温度センサ信号THSENが供給される。そして、各コンパレータ素子の負入力端には、基準電圧VREFを抵抗ラダー(複数の抵抗R)によって分圧して得られる複数の電圧のうちいずれか1つが供給される。なお、各コンパレータ素子の負入力端と抵抗ラダーの間には可変抵抗VRが配置されている。これらの可変抵抗VRの抵抗値は、温度レンジ・レジスタ613の値に従って調整される。複数のコンパレータ素子6231〜6234の出力信号TAPOUTは、閾値都の比較のために制御ロジックユニット61に供給される。
出力バッファ624は、温度センサ信号THSENをSoCデバイス20の外部に出力するためのバッファである。出力バッファ624のアナログ出力(V_THSENS)は、SoCデバイス20の出力端子(例えば、後述する図12のパッド214)に接続される。なお、センサ信号のSoCデバイス20外への出力が不要である場合は、出力バッファ624は省略されてもよい。
さらに、アナログ回路62は、間欠的に動作を停止するアナログ回路要素(例えば、BGR621、コンパレータ623、出力バッファ624)の電力消費を低減するための構造を有する。アナログ回路62は、いわゆるパワーゲーティングを行なってもよい。図7及び図8の例では、アナログ回路要素、すなわちBGR621、オペアンプ622、コンパレータ623、及び出力バッファ624は、これらの電流経路を遮断するための電源スイッチM1〜M4を有する。電源スイッチM1〜M4は、制御ロジックユニット61から供給されるイネーブル信号に応じて、電流経路を間欠的に遮断するよう動作する。電源スイッチM1〜M4は、例えば、MOSFETスイッチ、又はCMOSトランスミッションゲートであってもよい。図7及び図8は、電源スイッチM1〜M4がVSSQ側に配置される例(いわゆるフッタースイッチ)を示しているが、これらの電源スイッチはVDDQ側に配置されてもよい(いわゆるヘッダースイッチ)。このような構成によれば、センサ信号の生成THSENが不要であるときに温度センサ208のアナログ回路62内の電流経路を遮断することができる。したがって、アナログ回路62のリーク電流を確実に抑えることができ、間欠動作を行う温度センサ208の消費電力を低減できる。
なお、図7及び図8に示した温度センサ208の構成が一例に過ぎないことは勿論である。例えば、図7に示されたイネーブル信号の生成機構(すなわち、タイマ611及び遮断制御ロジック612)は一例に過ぎず、制御ロジックユニット61は、イネーブル信号(パルス信号)を生成するための他の機構を有してもよい。例えば、制御ロジックユニット61は、クロック信号RCLKに対する分周及び間引き処理を行うことによってパルス信号を生成するパルス信号生成回路を有してもよい。
また、図7及び図8では、チップ温度を計測するための温度センサ素子が温度不依存の基準電圧を生成するためのBGR621に含まれるダイオード素子(例えば、 ダイオード接続されたトランジスタ)と兼用される例を示した。しかしながら、温度センサ素子(例えばサーマルダイオード)は、BGR621とは別に設けられてもよい。また、センサ信号をSoCデバイス20の外部に出力する必要がない場合、出力バッファ624は省略されてもよい。
<温度センサのレイアウトに関する説明>
続いて以下では、オンチップ温度センサ208のレイアウトの具体例を説明する。オンチップ温度センサ208は、SoCデバイス20内の主要な発熱源の近くに、好ましくは隣接して、配置されるとよい。図10A及び10Bは、SoCデバイス20のフロアプランの例を示している。図10Aのフロアプランでは、温度センサ208は、アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202の両方に隣接して配置されている。具体的には、温度センサ208は、アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202の間に配置されている。アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202は、通常動作状態(すなわち、第1の動作状態)において高速クロックで動作するため、他の機能ブロックに比べて通常動作状態における動作電流が大きい。さらに、アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202は、半導体チップ200の表面積に占める割合(面積比率)が他の機能ブロックに比べて大きいため、リーク電流も他の機能ブロックに比べて大きい。すなわち、アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202は、通常動作状態における発熱量がSoCデバイス20内の他の機能ブロックに比べて大きい。したがって、SoCデバイス20の通常動作状態における主要な発熱源であるアプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202の間の位置は、半導体チップ200上で最も高温になると予想される。このため、図10Aに示すように温度センサ208を配置することで、通常動作状態において最も高温になると予想されるアプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202の間の位置のチップ温度を計測することができる。
続いて以下では、オンチップ温度センサ208のレイアウトの具体例を説明する。オンチップ温度センサ208は、SoCデバイス20内の主要な発熱源の近くに、好ましくは隣接して、配置されるとよい。図10A及び10Bは、SoCデバイス20のフロアプランの例を示している。図10Aのフロアプランでは、温度センサ208は、アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202の両方に隣接して配置されている。具体的には、温度センサ208は、アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202の間に配置されている。アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202は、通常動作状態(すなわち、第1の動作状態)において高速クロックで動作するため、他の機能ブロックに比べて通常動作状態における動作電流が大きい。さらに、アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202は、半導体チップ200の表面積に占める割合(面積比率)が他の機能ブロックに比べて大きいため、リーク電流も他の機能ブロックに比べて大きい。すなわち、アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202は、通常動作状態における発熱量がSoCデバイス20内の他の機能ブロックに比べて大きい。したがって、SoCデバイス20の通常動作状態における主要な発熱源であるアプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202の間の位置は、半導体チップ200上で最も高温になると予想される。このため、図10Aに示すように温度センサ208を配置することで、通常動作状態において最も高温になると予想されるアプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202の間の位置のチップ温度を計測することができる。
なお、温度センサ208は、アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202のいずれか一方のみの近くに、好ましくは隣接して、配置されてもよい。また、温度センサ208は、通常動作状態(すなわち、第1の動作状態)における消費電力が最も大きい機能ブロック(例えば、 アプリケーションプロセッサ201、又は画像プロセッサ202)の近くに、好ましくは隣接して、配置されてもよい。これにより、温度センサ208は、通常動作状態において最も高温になると予想される機能ブロック周辺のチップ温度を計測することができる。
また、温度センサ208は、半導体チップ200の表面積に占める面積比率が大きい((例えば面積比率が5%以上、好ましくは8%以上の)機能ブロックの近くに、好ましくは隣接して、配置されてもよい。面積比率が大きい機能ブロックほどリーク電流が大きいと考えられる。したがって、面積比率が大きい機能ブロックは、通常動作状態(すなわち、 第1の動作状態)だけでなく待ち受け状態(すなわち、 第2の動作状態)においても主要な発熱源となる可能性が高い。したがって、面積比率が大きい機能ブロックに隣接して温度センサ208を配置することにより、通常動作状態及び待ち受け状態における主要な発熱源である機能ブロック周辺のチップ温度を計測することができる。
図10Bのフロアプランでは、待ち受け状態(すなわち、第2の動作状態)において間欠動作を行う温度センサ208は、ベースバンドプロセッサ203に隣接して配置されている。ベースバンドプロセッサ203は、上述したように、待ち受け状態においてページング信号の受信のために間欠受信動作を行う。一方、あるアーキテクチャにおいては、待ち受け状態において、アプリケーションプロセッサ201(又はその一部)及び画像プロセッサ202のうち少なくとも一方は、消費電力が低減されるよう動作を抑制する。例えば、待ち受け状態において、アプリケーションプロセッサ201(又はその一部)及び画像プロセッサ202への電源供給が停止されるか電源電圧が低下される。このようなアーキテクチャでは、待ち受け状態(すなわち、 第2の動作状態)における主要な発熱源は、ベースバンドプロセッサ203であると考えられる。すなわち、図10Bの例では、待ち受け状態において間欠動作する温度センサ208は、待ち受け状態において主要な発熱源となる機能ブロック(例えば、 ベースバンドプロセッサ203)に隣接して配置されている。したがって、図10Bの温度センサ208は、待ち受け状態において主要な発熱源となる機能ブロック周辺の温度を計測することができる。
さらに、図10Bの例では、温度センサ209が、アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202の間に配置されている。このように2つ以上のオンチップ温度センサが半導体チップ200上に配置されてもよい。温度センサ209は、通常動作状態において、アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202周辺のチップ温度を連続的に計測してもよい。一方、待ち受け状態(すなわち、 第2の動作状態)において、温度センサ209は、間欠動作を行なってもよいし、動作を停止してもよい。特に、アプリケーションプロセッサ201及び画像プロセッサ202が待ち受け状態における主要な発熱源ではない場合、温度センサ209は待ち受け状態において動作を停止することが好ましい。すなわち、通常動作状態(すなわち、 第1の動作状態)と待ち受け状態(すなわち、 第2の動作状態)とでSoCデバイス20内の主要な発熱源が異なる場合、待ち受け状態における主要な発熱源の近くに配置された温度センサ208が待ち受け状態において間欠動作し、他の温度センサ209は待ち受け状態において動作を停止してもよい。これにより、待ち受け状態における消費電力を低減できる。
<SoCデバイス(半導体装置)の電源領域に関する説明>
次に、SoCデバイス20内の電源領域の階層について説明する。消費電力の低減を目的として、半導体チップを複数の電源領域(電圧アイランドとも呼ばれる)に分割し、電源領域毎に電源供給を停止可能とする技術が知られている。図11は、この技術を適用した場合のSoCデバイス20内の電源領域の階層構造の一例を示している。複数の電源領域は、これらに含まれる回路ブロックの接続関係や機能の関係に応じて、従属関係又は入れ子(ネスティング)関係を持つ。図11の例では、最も上位の電源階層V1が電源オフとされやすい電源領域に対応し、最も下位の電源階層V5が最も電源オフとなり難い(例えば、常時電源オンの)電源領域に対応する。各電源領域および電源階層に供給される内部電源は、例えば、パワーマネジメントIC21から供給される。上位階層(例えばV1)の電源は、下位階層(例えば、V2、V3又は、V4)の電源から生成されてもよい。各電源領域の電源遮断は、パワーマネジメントIC21によって行われてもよい。また、電源領域の電源遮断は、パワーゲーティングのために各電源領域に設けられた電源スイッチを制御することによって行われてもよい。SoCデバイス20内のシステム制御ロジック(システムコントローラ)は、これらの電源スイッチの制御を行なってもよい。各電源領域の電源遮断は、入れ子(ネスティング)関係に従って行われなければならない。例えば、最上位のN個の電源階層V1−1〜V1−Nのうち少なくとも1つが動作する場合、これらと入れ子(ネスティング)関係を有する第2の電源階層V2及び第3の電源階層V3−1に対応する電源領域にも電源が供給されなければならない。一方、第3の電源階層V3−2は最上位の電源階層V1−1〜V1−Nと入れ子(ネスティング)関係を有していないため、第3の電源階層V3−2に供給される電源は、これらの最上位の電源階層の動作に関わらずオフされてもよい。
次に、SoCデバイス20内の電源領域の階層について説明する。消費電力の低減を目的として、半導体チップを複数の電源領域(電圧アイランドとも呼ばれる)に分割し、電源領域毎に電源供給を停止可能とする技術が知られている。図11は、この技術を適用した場合のSoCデバイス20内の電源領域の階層構造の一例を示している。複数の電源領域は、これらに含まれる回路ブロックの接続関係や機能の関係に応じて、従属関係又は入れ子(ネスティング)関係を持つ。図11の例では、最も上位の電源階層V1が電源オフとされやすい電源領域に対応し、最も下位の電源階層V5が最も電源オフとなり難い(例えば、常時電源オンの)電源領域に対応する。各電源領域および電源階層に供給される内部電源は、例えば、パワーマネジメントIC21から供給される。上位階層(例えばV1)の電源は、下位階層(例えば、V2、V3又は、V4)の電源から生成されてもよい。各電源領域の電源遮断は、パワーマネジメントIC21によって行われてもよい。また、電源領域の電源遮断は、パワーゲーティングのために各電源領域に設けられた電源スイッチを制御することによって行われてもよい。SoCデバイス20内のシステム制御ロジック(システムコントローラ)は、これらの電源スイッチの制御を行なってもよい。各電源領域の電源遮断は、入れ子(ネスティング)関係に従って行われなければならない。例えば、最上位のN個の電源階層V1−1〜V1−Nのうち少なくとも1つが動作する場合、これらと入れ子(ネスティング)関係を有する第2の電源階層V2及び第3の電源階層V3−1に対応する電源領域にも電源が供給されなければならない。一方、第3の電源階層V3−2は最上位の電源階層V1−1〜V1−Nと入れ子(ネスティング)関係を有していないため、第3の電源階層V3−2に供給される電源は、これらの最上位の電源階層の動作に関わらずオフされてもよい。
図12は、SoCデバイス20内の機能ブロック群と電源領域の階層との対応関係の一例を示している。図12の例では、温度センサ208、システム制御ロジック(システムコントローラ)210、並びにパッド(端子)213及び214は、最下位レベルの電源階層V5に指定されている。システム制御ロジック210は、各機能ブロックのクロック制御およびリセット制御を行う。つまり、システム制御ロジック210は、クロック周波数の変更、クロック信号の供給停止、及びリセット信号の送信を行う。システム制御ロジック210は、パワーゲーティングのために各電源領域に設けられた電源スイッチを制御してもよい。パッド213及び214は、周辺デバイス(例えば、ディスプレイ23、外部メモリ28)との間で信号を送受するために使用される。また、機能ブロック間を接続するバス212は、下から2番目の電源階層V4に指定されている。画像プロセッサ202及びその他のIPコア211は、下から3番目の電源階層V3−1及びV3−2に指定されている。アプリケーションプロセッサ(CPU)201は、電源階層V1及びV2に指定されている。すなわち、CPU201は、入れ子関係を有する複数の電源領域に分割されている。CPU201内のN個の電源領域2011、2012、・・・、201Nは、最上位の電源階層V1−1〜V1−Nに対応する。
図12に示したように温度センサ208が常時電源オンの電源領域(V5)に配置される場合に間欠的なチップ温度の計測を行うためには、図7及び図8に示したように、温度センサ208のアナログ回路62内の電流経路に電源スイッチ(例えば、スイッチM1〜M4)を設ければよい。
<温度センサを含むSoCデバイスの全体動作に関する説明>
続いて以下では、SoCデバイス20の第2の動作状態(例えば、待ち受け状態)における熱暴走回避制御の一例について説明する。既に述べたように、SoCデバイス20の第2の動作状態では、温度センサ208は、半導体チップ200のチップ温度を間欠的に計測する。そして、所定の閾値温度を超えるチップ温度が温度センサ208によって計測された場合に、SoCデバイス20は第2の動作状態(例えば、待ち受け状態)から更に消費電力の低い第3の動作状態(例えば、最小動作状態)に遷移する。なお、閾値温度は、SoCデバイス20の温度解析シミュレーションの結果に基づいて、第2の動作状態(例えば、待ち受け状態)において熱暴走のおそれがある温度付近に設定すればよい。第3の動作状態(例えば、最小動作状態)では、第2の動作状態にて動作する機能ブロックのクロック周波数が低下されてもよい。これにより、第2の動作状態に比べて動作電流を低減できる。また、第3の動作状態(例えば、最小動作状態)では、第2の動作状態にて動作する機能ブロック(又は電源領域)への給電が停止されてもよい。これにより、第2の動作状態に比べてリーク電流も低減できる。
続いて以下では、SoCデバイス20の第2の動作状態(例えば、待ち受け状態)における熱暴走回避制御の一例について説明する。既に述べたように、SoCデバイス20の第2の動作状態では、温度センサ208は、半導体チップ200のチップ温度を間欠的に計測する。そして、所定の閾値温度を超えるチップ温度が温度センサ208によって計測された場合に、SoCデバイス20は第2の動作状態(例えば、待ち受け状態)から更に消費電力の低い第3の動作状態(例えば、最小動作状態)に遷移する。なお、閾値温度は、SoCデバイス20の温度解析シミュレーションの結果に基づいて、第2の動作状態(例えば、待ち受け状態)において熱暴走のおそれがある温度付近に設定すればよい。第3の動作状態(例えば、最小動作状態)では、第2の動作状態にて動作する機能ブロックのクロック周波数が低下されてもよい。これにより、第2の動作状態に比べて動作電流を低減できる。また、第3の動作状態(例えば、最小動作状態)では、第2の動作状態にて動作する機能ブロック(又は電源領域)への給電が停止されてもよい。これにより、第2の動作状態に比べてリーク電流も低減できる。
SoCデバイス20の第3の動作状態への遷移は、温度センサ208からの割り込み要求を受信したアプリケーションプロセッサ201(及びシステムソフトウェア(OS))によって制御されてもよい。また、SoCデバイス20の第3の動作状態への遷移は、温度センサ208のアナログ出力V_THSENSを受信するSoCデバイスの外部IC(例えば、パワーマネジメントIC21)によって制御されてもよい。後者の制御は、アプリケーションプロセッサ201を含むSoCデバイス20の主要部分への電源供給が停止される場合に有効である。
図13は、SoCデバイス20の第2及び第3の動作状態における消費電力とジャンクション温度(チャネル温度)Tjとの関係の一例を示すグラフである。図13の実線L5は待ち受け状態(第2の動作状態)におけるSoCデバイス20の消費電力を示し、図13の実線L8は最小動作状態(第3の動作状態)におけるSoCデバイス20の消費電力を示している。なお、図13の実線L5は、図3の実線L5と同じである。したがって、図13の例では、SoCデバイス20は、待ち受け状態においても、周囲温度Taが約90℃になると熱暴走に陥るおそれがある。このため、温度センサ208が計測するチップ温度に対する閾値温度は、90℃に設定されてもよく、例えば105℃に設定されてもよい。105℃を超えるチップ温度が計測されると、SoCデバイス20は最小動作状態(図13のL8)に遷移する。これにより、仮に周囲温度Taが90℃の環境であっても、半導体チップ200のチップ温度(ジャンクション温度)は直線L7との交点(すなわち、95℃)に収束し、熱暴走は発生しない。
図14は、第2の動作状態から第3の動作状態への遷移を行う際のSoCデバイス20の動作の一例を示す概念図である。まず、図14中の破線矢印Aで示されているように、間欠動作中の温度センサ208は、閾値温度を超えるチップ温度を検出し、アプリケーションプロセッサ(CPU)201に割り込み要求を送る。温度センサ208からの割り込み要求を受信したアプリケーションプロセッサ(CPU)201は、外部メモリ28(又はSoCデバイス20の内部メモリ207)に格納されたシステムソフトウェア281を読み出して割り込み処理を起動する(図14中の破線矢印B)。割り込み処理が実行されることにより、図14中の破線矢印Cで示されているように、システム制御ロジック210は、アプリケーションプロセッサ(CPU)201によって指定された機能ブロックに供給される動作クロックの周波数を下げる。また、図14中の破線矢印Dで示されているように、システム制御ロジック210は、アプリケーションプロセッサ(CPU)201によって指定された機能ブロック(電源領域)への電源供給を停止してもよい。例えば、他の機能ブロックに比べて消費電力の大きいアプリケーションプロセッサ(CPU)201は、電源領域2011を除いて、電源領域2012〜201Nの電源供給が停止される。例えば、SoCデバイス20は、2つの閾値温度TH1及びTH2(ただし、TH1<TH2)を設定し、チップ温度がTH1を超えたことに応じて動作クロックの低下(図14中の破線矢印C)を実施し、さらにチップ温度がTH2を超えたことに応じて電源供給の停止(図14中の破線矢印D)を実施してもよい。
図15A及び15Bは、第2の動作状態から第3の動作状態へのSoCデバイス20の状態遷移とチップ温度の概念的な関係を示すグラフである。図15Aに示されるように、温度センサ208によって計測されたチップ温度が第1の閾値温度TH1に到達したことに応じて(図中の時刻T1)、SoCデバイス20は、動作クロック周波数を低下させてもよい。これにより、SoCデバイス20の動作電流が減少し、従ってSoCデバイス20の発熱量も減少するため、半導体チップ200のチップ温度の低下が期待できる。しかしながら、図15Bに示されるように、動作クロック周波数の低下のみではSoCデバイス20の発熱量が十分に下がらず、チップ温度が上昇し続けることも考えられる。この場合、温度センサ208によって計測されたチップ温度が第2の閾値温度TH2に到達したことに応じて(図15B中の時刻T2)、SoCデバイス20の主要部分への電源供給が停止される。これにより、SoCデバイス20の動作電流および発熱量がさらに減少するため、半導体チップ200のチップ温度の低下が期待できる。
以上に述べたように、本実施形態にかかるSoCデバイス20は、第2の動作状態において温度センサ208が間欠動作を行う。したがって、本実施形態にかかるSoCデバイス20は、第2の動作状態においてオンチップ温度センサによる温度計測を行いつつ消費電力の増加を抑制することができる。例えば、VDDQ=1.05Vであり、クロックRCLKの周波数が32kHzである条件下における温度センサ208の消費電力は、例えば以下の通りである。
(1)連続動作(デューティ比=1):温度センサ208の消費電力P0=約1mW、
(2)間欠動作1(デューティ比=500ms/1s=0.500):温度センサ208の消費電力P1=約500μW、
(3)間欠動作2(デューティ比=250ms/1s=0.250):温度センサ208の消費電力P2=約250μW、
(4)間欠動作3(デューティ比=125ms/1s=0.125):温度センサ208の消費電力P3=約125μW、
(5)間欠動作4(デューティ比=1ms/1s=0.001):温度センサ208の消費電力P4=約1μW。
(1)連続動作(デューティ比=1):温度センサ208の消費電力P0=約1mW、
(2)間欠動作1(デューティ比=500ms/1s=0.500):温度センサ208の消費電力P1=約500μW、
(3)間欠動作2(デューティ比=250ms/1s=0.250):温度センサ208の消費電力P2=約250μW、
(4)間欠動作3(デューティ比=125ms/1s=0.125):温度センサ208の消費電力P3=約125μW、
(5)間欠動作4(デューティ比=1ms/1s=0.001):温度センサ208の消費電力P4=約1μW。
第2の実施形態
本実施形態では、第1の実施形態で説明したオンチップ温度センサ208の変形例につて説明する。本実施形態に係るオンチップ温度センサ308は、温度センサ208と同様に、制御ロジックユニットおよびアナログ回路を含む。当該アナログ回路は、センサ信号を生成する温度センサ素子(例えば、 サーマル・ダイオード、BGR)及び出力バッファを含むアナログ回路要素を有する。また、当該アナログ回路は、第1の実施形態と同様に、これらのアナログ回路要素の電力消費を低減するため機構(例えば、 電源スイッチ)を有する。さらに、本実施形態の温度センサ308は、温度センサ素子とは独立に出力バッファの動作を停止できるよう構成されている。例えば、出力バッファの電流経路に設けられた電源スイッチは、温度センサ素子の電流経路に設けられた電源スイッチとは独立に、制御ロジックユニットによってオン/オフ制御される。既に述べたように、温度センサ308のセンサ信号をSoCデバイス20の外部に出力する必要がない場合、温度センサ308が有する出力バッファは冗長な要素となる。本実施形態は、出力バッファへの電源供給を他のアナログ回路要素(例えば、温度センサ素子)とは独立に停止できるため、これら他のアナログ回路要素がチップ温度測定のための間欠動作を行う期間中であっても出力バッファへの電源供給を常に停止することができる。したがって、本実施形態に係る温度センサ308は、間欠動作を行う際の消費電力を第1の実施形態の温度センサ208に比べて低減することができる。
本実施形態では、第1の実施形態で説明したオンチップ温度センサ208の変形例につて説明する。本実施形態に係るオンチップ温度センサ308は、温度センサ208と同様に、制御ロジックユニットおよびアナログ回路を含む。当該アナログ回路は、センサ信号を生成する温度センサ素子(例えば、 サーマル・ダイオード、BGR)及び出力バッファを含むアナログ回路要素を有する。また、当該アナログ回路は、第1の実施形態と同様に、これらのアナログ回路要素の電力消費を低減するため機構(例えば、 電源スイッチ)を有する。さらに、本実施形態の温度センサ308は、温度センサ素子とは独立に出力バッファの動作を停止できるよう構成されている。例えば、出力バッファの電流経路に設けられた電源スイッチは、温度センサ素子の電流経路に設けられた電源スイッチとは独立に、制御ロジックユニットによってオン/オフ制御される。既に述べたように、温度センサ308のセンサ信号をSoCデバイス20の外部に出力する必要がない場合、温度センサ308が有する出力バッファは冗長な要素となる。本実施形態は、出力バッファへの電源供給を他のアナログ回路要素(例えば、温度センサ素子)とは独立に停止できるため、これら他のアナログ回路要素がチップ温度測定のための間欠動作を行う期間中であっても出力バッファへの電源供給を常に停止することができる。したがって、本実施形態に係る温度センサ308は、間欠動作を行う際の消費電力を第1の実施形態の温度センサ208に比べて低減することができる。
図16は、本実施形態に係るオンチップ温度センサ308の構成例を示す図である。図14に示された温度センサ308は、制御ロジックユニット71及びアナログ回路72を有する。図16に示されたアナログ回路72の構成は、図7及び8に示されたアナログ回路62と同様とすればよい。ただし、図16のアナログ回路72では、出力バッファ624に配置された電源スイッチM4のオン/オフが、他のアナログ回路要素に配置された電源スイッチM1〜M3に供給される第1のイネーブル信号ENB1とは異なる第2のイネーブル信号ENB2によって制御される。遮断制御ロジック712は、出力バッファ624が使用されない場合に、第2のイネーブル信号ENB2をLOWレベルに維持する。これにより、遮断制御ロジック712は、BGR621、オペアンプ622、及びコンパレータ623が間欠動作を行う間であっても、電源スイッチM4を常にオフし、出力バッファ624の動作を常に停止させることができる。
出力バッファ624を使用するか否かは、アイドル制御信号(IDLE_CTRL)によって指定されてもよい。例えば、アイドル制御信号は、2ビット信号とされてもよい。アイドル制御信号の第1ビットは温度センサ308の動作モード(例えば、連続動作か間欠動作か)を指定し、第2ビットは出力バッファ624の動作の要否を指定してもよい。
第3の実施形態
本実施の形態では、第1の実施形態で説明した温度センサ208の動作モード切り替えの変形例について説明する。第1の実施形態では、SoCデバイス20の動作状態の変更に応じて、温度センサ208の動作モード(例えば、連続動作か間欠動作か、又は異なる時間間隔での間欠動作)を切り替える例について説明した。しかしながら、温度センサ208の動作モード切り替えは、他の条件に基づいて行われてもよい。本実施形態では、チップ温度の時間変化に応じて、温度センサ208の動作モードを切り替える例について説明する。すなわち、本実施形態の温度センサ208は、チップ温度の時間変化に応じて、チップ温度を連続的に計測する連続動作からチップ温度を間欠的に計測する間欠動作に切り替わるか、又はチップ温度を間欠的に計測する時間間隔を変更するよう動作する。なお、本実施形態にかかる温度センサ、SoCデバイス、および無線通信端末の構成例は、第1の実施形態と同様とすればよい。したがって、本実施形態では、これらの説明を省略する。また、本実施形態では、第1の実施形態と同様の符号を用いて説明する。
本実施の形態では、第1の実施形態で説明した温度センサ208の動作モード切り替えの変形例について説明する。第1の実施形態では、SoCデバイス20の動作状態の変更に応じて、温度センサ208の動作モード(例えば、連続動作か間欠動作か、又は異なる時間間隔での間欠動作)を切り替える例について説明した。しかしながら、温度センサ208の動作モード切り替えは、他の条件に基づいて行われてもよい。本実施形態では、チップ温度の時間変化に応じて、温度センサ208の動作モードを切り替える例について説明する。すなわち、本実施形態の温度センサ208は、チップ温度の時間変化に応じて、チップ温度を連続的に計測する連続動作からチップ温度を間欠的に計測する間欠動作に切り替わるか、又はチップ温度を間欠的に計測する時間間隔を変更するよう動作する。なお、本実施形態にかかる温度センサ、SoCデバイス、および無線通信端末の構成例は、第1の実施形態と同様とすればよい。したがって、本実施形態では、これらの説明を省略する。また、本実施形態では、第1の実施形態と同様の符号を用いて説明する。
図17は、本実施形態に係る温度センサ208の動作モード切り替え手順の一例を示すフローチャートである。ステップS11では、アプリケーションプロセッサ(CPU)201は、温度センサ208によって計測された半導体チップ200のチップ温度の時間変化を観測する。ステップS12では、アプリケーションプロセッサ201は、チップ温度の時間的な変化量(変化率)が所定の閾値を下回るか否かを判定する。チップ温度の変化率が閾値以上である場合(ステップS12でNO)、アプリケーションプロセッサ201は、温度センサ208の動作モードを"連続動作"とする(ステップS13)。一方、チップ温度の変化率が閾値を下回る場合(ステプS12でYES)、アプリケーションプロセッサ201は、温度センサ208の動作モードを"間欠動作"とする(ステップS14)。
なお、図17のステップS13で決定される温度センサ208の動作モードは、連続動作ではなく、ステップS14に比べて短い時間間隔での間欠動作モードであってもよい。また、図17のステップS102では、チップ温度が実質的な定常状態にあるか否かが判定されてもよい。実質的な定常状態とは、例えば、チップ温度が温度センサ208の測定精度の範囲内に収束した状態とすればよい。また、図17の例では、アプリケーションプロセッサ201がチップ温度の変化率を判定し、温度センサ208の動作モード変更を決定するが、この処理を温度センサ208が自律的に行なってもよい。すなわち、温度センサ208の制御ロジックユニット61は、アナログ回路62の動作間隔を、チップ温度の変化率に応じて自律的に切り替えてもよい。
チップ温度の時間変動が大きいことは、チップ温度の急激な上昇によって熱暴走に陥る可能性が高いことを意味する。一方、チップ温度の時間変動が小さいことは、チップ温度の急激な上昇が起こりにくいことを意味する。したがって、本実施形態のオンチップ温度センサ208は、チップ温度の時間変化に応じて、チップ温度を計測するためのアナログ回路62の動作間隔を動的に変更する。具体的には、温度センサ208は、チップ温度の時間変化が小さくなるにしたがって、チップ温度を計測するためのアナログ回路62の間欠動作間隔を長くすればよい。言い換えると、オンチップ温度センサ208は、チップ温度の時間変化が小さくなるにしたがって、アナログ回路62の停止時間を長くすればよい。これにより、本実施形態は、チップ温度の時間的な変化率が小さために急激に熱暴走に陥るおそれが少ない状況において、温度センサ208の消費電力を低減することができる。すなわち、本実施形態は、チップ温度の変化状況に応じて温度センサ208によるチップ温度の計測を確実に行いながら、温度センサ208の消費電力を低減することができる。
なお、本実施形態で述べたチップ温度の変化率に応じた温度センサ208の動作モード切り替えは、SoCデバイス20の動作状態に関わらず行われてもよいし、特定のSoCデバイス20の動作状態において限定的に行われてもよい。例えば、本実施形態の動作は、SoCデバイスが第1の動作状態(例えば、 最大動作状態、通常動作状態)であるときに行われてもよい。SoCデバイス20が第1の動作状態であっても、周囲温度Taが十分に低い状況下ではチップ温度の上昇速度は緩やかである。したがって、本実施形態を適用することで、SoCデバイス20の動作状態の変更に関わらず、温度センサ208の消費電力を低減することができる。
その他の実施形態
第1〜第3の実施形態は、適宜組み合わせて実施されてもよい。
第1〜第3の実施形態は、適宜組み合わせて実施されてもよい。
第1〜第3の実施形態では、無線通信端末用のSoCデバイスに関して主に説明したが、これらの実施形態で説明されたオンチップ温度センサを含むSoCデバイスの構成及び動作は、他の電子的なシステム(例えば、デジタルカメラ、デジタルテレビ、オーディオプレーヤ)向けのSoCデバイスにも広く適用できる。また、第1〜第3の実施形態では、SoCデバイスに主に関して主に説明したが、これらの実施形態で説明されたオンチップ温度センサの構成及び動作は、オンチップ温度センサを有するICに広く適用できる。
さらに、上述した実施形態は本件発明者等によって得られた技術思想の適用に関する例示に過ぎない。すなわち、当該技術思想は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは勿論である。
20 SoC(System on a Chip)デバイス
21 パワーマネジメントIC(Integrated Circuit)
22 RF(Radio Frequency)ユニット
23 ディスプレイ
24 入力デバイス
25 カメラ
26 マイクロフォン
27 スピーカ
28 外部メモリ
61 ロジックユニット
62 アナログ回路
71 ロジックユニット
72 アナログ回路
100 無線通信端末
101 筺体
102 ディスプレイ
103 タッチパネル
104 操作ボタン
105、106 カメラ
200 半導体チップ
201 アプリケーションプロセッサ(又はCPU(Central Processing Unit)
202 画像プロセッサ
203 ベースバンドプロセッサ
204 オーディオCODEC
205 ディスプレイコントローラ
206 メモリコントローラ
207 メモリ
208 温度センサ
209 温度センサ
210 システム制御ロジック
211 その他のIP(Intellectual Property)コア
212 バス
213、214 パッド
281 システムソフトウェア
611 タイマ
612 遮断制御ロジック
613 温度レンジ・レジスタ
614 閾値レジスタ
615 乗算器
616 コンパレータ
621 温度センサ素子(BGR(Band Gap Reference))
622 出力バッファ
623 コンパレータ
624 オペアンプ
712 遮断制御ロジック
2011、2012、201N 電源領域
6231〜6234 コンパレータ素子
M1〜M4 アナログスイッチ
V1〜V5 電源領域階層
21 パワーマネジメントIC(Integrated Circuit)
22 RF(Radio Frequency)ユニット
23 ディスプレイ
24 入力デバイス
25 カメラ
26 マイクロフォン
27 スピーカ
28 外部メモリ
61 ロジックユニット
62 アナログ回路
71 ロジックユニット
72 アナログ回路
100 無線通信端末
101 筺体
102 ディスプレイ
103 タッチパネル
104 操作ボタン
105、106 カメラ
200 半導体チップ
201 アプリケーションプロセッサ(又はCPU(Central Processing Unit)
202 画像プロセッサ
203 ベースバンドプロセッサ
204 オーディオCODEC
205 ディスプレイコントローラ
206 メモリコントローラ
207 メモリ
208 温度センサ
209 温度センサ
210 システム制御ロジック
211 その他のIP(Intellectual Property)コア
212 バス
213、214 パッド
281 システムソフトウェア
611 タイマ
612 遮断制御ロジック
613 温度レンジ・レジスタ
614 閾値レジスタ
615 乗算器
616 コンパレータ
621 温度センサ素子(BGR(Band Gap Reference))
622 出力バッファ
623 コンパレータ
624 オペアンプ
712 遮断制御ロジック
2011、2012、201N 電源領域
6231〜6234 コンパレータ素子
M1〜M4 アナログスイッチ
V1〜V5 電源領域階層
Claims (20)
- CPU(Central Processing Unit)、機能ブロック、及び第1の温度センサが形成された半導体チップを備え、
前記第1の温度センサは、前記半導体チップのチップ温度を周期的かつ間欠的に計測できるよう構成されている、
半導体装置。 - 前記第1の温度センサは、前記半導体装置の動作状態の変更に応じて、前記チップ温度を連続的に計測する連続動作から前記チップ温度を間欠的に計測する間欠動作に切り替わるか、又は前記チップ温度を間欠的に計測する時間間隔を変更するよう動作する、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第1の温度センサは、前記チップ温度に基づくセンサ信号を生成するよう構成されたアナログ回路と、前記アナログ回路に供給される制御信号を生成するよう構成された制御ロジックユニットを含み、
前記アナログ回路は、少なくとも1つのアナログ回路要素と、前記少なくとも1つのアナログ回路要素の各々の電流経路に配置された電源スイッチを含み、
前記電源スイッチは、前記制御信号に応じて前記電流経路を間欠的に遮断するよう動作する、
請求項1又は2に記載の半導体装置。 - 前記半導体装置は、第1の動作状態と前記第1の動作状態に比べて低消費電力な第2の動作状態の間で切り替え可能に構成され、
前記第1の温度センサは、前記第1の動作状態において、前記チップ温度を連続的に計測するよう動作するか、又は前記チップ温度を第1の時間間隔で間欠的に計測するよう動作し、
前記第1の温度センサは、前記第2の動作状態において、前記第1の時間間隔より長い第2の時間間隔で間欠的に前記チップ温度を計測するよう動作する、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。 - 前記第1の動作状態において、前記CPU及び前記機能ブロックは共に電力を消費するよう動作し、
前記第2の動作状態において、前記CPU及び前記機能ブロックの少なくとも一方は、消費電力が低減されるよう動作を抑制する、
請求項4に記載の半導体装置。 - 前記第1の温度センサは、前記CPU及び前記機能ブロックの少なくとも一方に隣接して配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記CPU及び前記機能ブロックの少なくとも一方は、前記半導体チップの面積に占める面積比率が5%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記CPU又は前記機能ブロックは、前記半導体チップにおいて最も消費電力が大きい機能ブロックである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記半導体チップ上に形成されるとともに、前記第2の動作状態において前記チップ温度の計測を行わない第2の温度センサをさらに備え、
前記機能ブロックは、前記第2の動作状態において電力を消費するよう動作する第1の機能ブロックと、前記第2の動作状態において前記第1の動作状態に比べて消費電力が低減されるよう動作を抑制する第2の機能ブロックを含み、
前記第1の温度センサは、前記第1の機能ブロックに隣接して配置され、
前記第2の温度センサは、前記CPU及び前記第2の機能ブロックの少なくとも一方に隣接して配置されている、
請求項4に記載の半導体装置。 - 前記第1の機能ブロックは、前記第2の動作状態において間欠受信を行う無線通信用のベースバンドプロセッサを含む、請求項9に記載の半導体装置。
- 前記第1の温度センサは、前記半導体チップのチップ温度の時間変化に応じて、前記チップ温度を連続的に計測する連続動作から前記チップ温度を間欠的に計測する間欠動作に切り替わるか、又は前記チップ温度を間欠的に計測する時間間隔を変更するよう動作する、請求項1に記載の半導体装置。
- 半導体装置であって、
機能ブロック及び第1の温度センサが形成された半導体チップを備え、
前記第1の温度センサは、前記半導体装置の動作状態の変更に応じて、前記半導体チップのチップ温度を連続的に計測する連続動作から前記チップ温度を間欠的に計測する間欠動作に切り替わるか、又は前記チップ温度を間欠的に計測する時間間隔を変更するよう動作する、
半導体装置。 - 前記第1の温度センサは、前記半導体装置の第1の動作状態において、前記チップ温度を連続的に計測するよう動作するか、又は前記チップ温度を第1の時間間隔で間欠的に計測するよう動作し、
前記第1の温度センサは、前記第1の動作状態に比べて低消費電力な前記半導体装置の第2の動作状態において、前記第1の時間間隔より長い第2の時間間隔で間欠的に前記チップ温度を計測するよう動作する、
請求項12に記載の半導体装置。 - 前記第1の温度センサは、前記チップ温度に基づくセンサ信号を生成するよう構成されたアナログ回路と、前記アナログ回路に供給される制御信号を生成するよう構成された制御ロジックユニットを含み、
前記アナログ回路は、前記センサ信号の生成動作を前記制御信号に従って変更するよう構成されている、
請求項12又は13に記載の半導体装置。 - 前記アナログ回路は、少なくとも1つのアナログ回路要素と、前記少なくとも1つのアナログ回路要素の各々の電流経路に配置された電源スイッチを含み、
前記電源スイッチは、前記制御信号に応じて前記電流経路を間欠的に遮断するよう動作する、
請求項14に記載の半導体装置。 - 前記少なくとも1つのアナログ回路要素は、前記センサ信号を生成する温度センサ素子、及び前記センサ信号を外部端子に出力するための出力バッファを含み、
前記出力バッファは、前記温度センサ素子とは独立に、消費電力を低減するべく動作を停止できるよう構成されている、
請求項15に記載の半導体装置。 - 前記半導体チップ上に形成されるとともに、前記第2の動作状態において前記チップ温度の計測を行わない第2の温度センサをさらに備え、
前記機能ブロックは、前記第2の動作状態において電力を消費するよう動作する第1の機能ブロックと、前記第2の動作状態において前記第1の動作状態に比べて消費電力が低減されるよう動作を抑制する第2の機能ブロックを含み、
前記第1の温度センサは、前記第1の機能ブロックに隣接して配置され、
前記第2の温度センサは、前記第2の機能ブロックに隣接して配置されている、
請求項12又は13に記載の半導体装置。 - 半導体装置であって、
機能ブロック及び温度センサが形成された半導体チップを備え、
前記温度センサは、前記半導体チップのチップ温度の時間変化に応じて、前記チップ温度を連続的に計測する連続動作から前記チップ温度を間欠的に計測する間欠動作に切り替わるか、又は前記チップ温度を間欠的に計測する時間間隔を変更するよう動作する、
半導体装置。 - 前記温度センサは、前記チップ温度の時間変化の大きさが所定の閾値を下回る場合に、前記連続動作から前記間欠動作に変更するか、又は前記時間間隔を長くする、請求項18に記載の半導体装置。
- 請求項1〜19のいずれか1項に記載の半導体装置と、
前記半導体装置に結合されたRF(Radio Frequency)ユニットと、
を備える電子装置。
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