JPWO2014002291A1 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

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義文 内勢
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Abstract

高耐圧の配線を減少させてコストを抑制するとともに設置スペースを抑えることができる重ね放電型の内燃機関用点火装置を提供する。重ね時間制御部20aは、外部から点火コイルユニット11a〜14aにそれぞれ対応する点火信号を入力し、いずれかの点火信号が有意を示したとき、所定の時間が経過する間、有意を示した点火信号に対応する点火コイルユニットへDC−AC昇圧駆動回路21から第1交流電圧を供給し、有意を示した点火信号に対応する点火コイルユニットは、第1交流電圧が供給される昇圧トランス34が昇圧した第2交流電圧を用いて倍電圧回路35が高電圧を生成し、点火コイル31から出力される放電電圧に高電圧を重ねて点火プラグ22へ供給する。

Description

この発明は、点火コイルから出力される放電電圧に、交流電圧を用いて生成した高電圧を重畳して重ね放電を行う内燃機関用点火装置に関するものである。
内燃機関を稼動させるとき、特に車両の動力源として使用する場合には、燃費等を向上させるために希薄燃焼(以下、リーンバーンと記載する)による動作が望まれる。また、燃焼時に発生する窒素酸化物等を抑制するため、EGRを多用する必要性が生じている。
リーンバーンや多くのEGRガスを混合気に含めた場合など、混合気に良好な着火が難しくなる状況においては、電流遮断方式による点火コイルが発生した高電圧にDC−DCコンバータ等が昇圧した高電圧を重畳して点火プラグへ印加し、重ね放電による点火が行われる(例えば、特許文献1参照)。
前述の重ね放電は、点火コイルの一次側電流を遮断することにより当該点火コイルの二次側に数kVの高電圧を発生させ、点火プラグの放電電極に放電火花を発生させる。すると、点火プラグの放電電極間で絶縁破壊が生じ、点火コイルの二次側から放電電流が流れ始めた後、点火プラグの放電状態を維持し得る電圧をDC−DCコンバータ等の昇圧回路によって発生させ、この電圧を点火コイルの二次側コイルから出力される電流に重畳して点火プラグの放電火花を維持するものである。
このように、比較的長時間にわたって点火プラグに放電エネルギを供給し、混合気への着火性を向上させ、燃費等も向上させている。
次に、従来の重ね放電型の内燃機関用点火装置の具体的な構成ならびに動作を説明する。
図6は、従来の重ね放電型の内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。図示した回路は、特許文献1に記載されたものと概ね同様に構成されている。
図示した内燃機関用点火装置は、バッテリ100の電圧VBを点火コイル120の一次側コイル121へ供給し、ECU130からの制御信号によってスイッチトランジスタ123をon/offさせて一次側コイル121に流れる電流の導通と遮断とを制御している。また、点火コイル120の二次側コイル122の一端には点火プラグ200が接続されており、二次側コイルの他端にはDC−DCコンバータ140が接続されている。
DC−DCコンバータ140は、バッテリ100の電圧VBを昇圧させる昇圧トランス141、昇圧トランス141を励振させる、詳しくは当該昇圧トランス141の一次側巻線に流れる電流の導通・遮断を行うスイッチトランジスタ142、スイッチトランジスタ142を所定周波数でon/offさせる発振回路143を備えている。
ECU130の制御によってスイッチトランジスタ123が動作し、点火コイル120の一次側コイル121にバッテリ100から供給される電流が流れたとき、二次側コイル122には高電圧が発生する。
一方、DC−DCコンバータ140は、発振回路143およびスイッチトランジスタ142の動作によって昇圧トランス141が稼働してバッテリ100からの電圧VBを昇圧し、この電圧を出力コンデンサ144によって安定させ、例えば直流500V程度の高電圧を点火コイル120の二次側コイル122へ供給する。
点火コイル120は、DC−DCコンバータ140の出力電圧を、二次側コイル122に発生した高電圧に重畳して点火プラグ200へ供給し、点火プラグ200に放電火花を発生させる。
特開平8−68372号公報
従来の内燃機関用点火装置は上記のように構成されているので、点火コイルの二次側から出力される高電圧がDC−DCコンバータの出力側に印加される。そのため、DC−DCコンバータの出力側高圧回路、特に昇圧トランスと、この昇圧トランスの二次側巻線に接続される出力コンデンサは高耐圧のものが必要になるため、DC−DCコンバータの小型化が難しくなる。
そのため、点火コイルの近傍にDC−DCコンバータを設置することが困難になり、これらを離間して設置すると、DC−DCコンバータと点火コイルとを接続する高耐圧配線が必要になる。そのため、コストが高騰するとともに、高耐圧配線のための設置スペースが必要になるという問題点があった。
また、内燃機関の燃焼行程において、リーンバーンや高EGRなどの混合気の状態により、点火を行う際に同じ高エネルギであっても高電流が良い場合と長期放電が良い場合がある。放電電圧の重ね時間や重ね電流値、即ちDC−DCコンバータの出力時間や出力電力の大きさは、当該DC−DCコンバータの出力コンデンサの容量に依存することから、点火プラグへ供給する放電電圧の重ね時間や電力エネルギの大きさを適当に設定することが難しく、必要以上の放電エネルギを供給した場合には消費電力の増大や点火プラグの電極消耗が早くなるという問題点があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、高耐圧の配線を減少させてコストを抑制するとともに設置スペースを抑えることができる重ね放電型の内燃機関用点火装置を提供することを目的とする。
この発明に係る内燃機関用点火装置は、点火プラグに直接接続して該点火プラグに放電火花を発生させる放電電圧を生成する点火コイルユニットを前記点火プラグ毎に複数備える内燃機関用点火装置であって、直流電圧から第1交流電圧を生成するDC−AC変換駆動部と、前記DC−AC変換昇圧駆動部の動作を制御する制御部とを備え、前記点火コイルユニットは、外部から前記点火プラグの放電動作を制御する点火信号を入力し、前記点火信号が有意を示したとき直流電圧を用いて前記放電電圧を出力する点火コイルと、前記第1交流電圧を昇圧する昇圧トランスと、前記昇圧トランスによって昇圧された第2交流電圧を用いて前記放電火花を維持する高電圧を生成する倍電圧回路と、を含み、前記制御部は、前記外部から前記複数の点火コイルユニットにそれぞれ対応する点火信号を入力し、いずれかの点火信号が有意を示したとき、所定の時間が経過する間、前記有意を示した点火信号に対応する点火コイルユニットへ前記DC−AC変換昇圧駆動部から前記第1交流電圧を供給し、前記有意を示した点火信号に対応する点火コイルユニットは、前記第1交流電圧が供給される所定の時間が経過する間に、前記昇圧トランスが昇圧した第2交流電圧を用いて前記倍電圧回路が前記高電圧を生成し、前記点火コイルから出力される放電電圧に前記高電圧を重ねて該点火コイルユニットに直接接続している点火プラグへ供給する、ことを特徴とする。
また、この発明に係る内燃機関用点火装置は、点火プラグに直接接続して該点火プラグに放電火花を発生させる放電電圧を生成する点火コイルユニットを前記点火プラグ毎に複数備える内燃機関用点火装置であって、前記各点火コイルユニットにそれぞれ対応する点火信号を入力し、該点火信号に応じて前記各点火コイルユニットの動作を制御する制御部を備えて、前記点火コイルユニットは、自身に対応する点火信号を入力し、該点火信号が有意を示したとき直流電圧を用いて前記放電電圧を出力する点火コイルと、前記制御部の制御により入力した直流電圧を用いて所定電圧の交流電圧を生成するDC−AC変換昇圧部と、前記DC−AC変換昇圧部から出力される交流電圧を用いて、前記点火プラグに発生する放電火花を維持する高電圧を生成する倍電圧回路と、を含み、前記制御部は、いずれかの点火信号が有意を示したとき、前記有意を示した点火信号に対応する点火コイルユニットのDC−AC変換昇圧部の動作を制御し、所定の時間が経過する間に、前記DC−AC変換昇圧部から交流電圧を前記倍電圧回路へ供給させて高電圧を生成し、前記点火コイルから出力される放電電圧に前記高電圧を重ねて該点火コイルユニットに直接接続している点火プラグへ供給する、ことを特徴とする。
また、この発明に係る内燃機関用点火装置は、点火プラグに直接接続して該点火プラグに放電火花を発生させる放電電圧を生成する点火コイルユニットを備える内燃機関用点火装置であって、前記点火コイルユニットは、外部から入力した点火信号が有意を示したとき直流電圧を用いて前記放電電圧を出力する点火コイルと、前記制御部の制御により入力した直流電圧を用いて所定電圧の交流電圧を生成するDC−AC変換昇圧部と、前記DC−AC変換昇圧部から出力される交流電圧を用いて、前記点火プラグに発生する放電火花を維持する高電圧を生成する倍電圧回路と、前記点火信号が有意を示したとき、前記DC−AC変換昇圧部の動作を制御して、所定の時間が経過する間に、前記DC−AC変換昇圧部から交流電圧を前記倍電圧回路へ供給させて高電圧を生成し、前記点火コイルから出力される放電電圧に前記高電圧を重ねて該点火コイルユニットに直接接続している点火プラグへ供給させる制御部と、を備えることを特徴とする。
この発明は前記した構成からなるので、以下に説明するような効果を奏することができる。
この発明によれば、高耐圧を要する配線を抑制して、各部の配置の自由度を向上させることができる。
図1は、この発明の実施例1による重ね放電型の内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。
図2は、図1の内燃機関用点火装置の動作を示すフローチャートである。
図3は、この発明の実施例2による重ね放電型の内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。
図4は、図3の内燃機関用点火装置の動作を示すフローチャートである。
図5は、この発明の実施例3による重ね放電型の内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。
図6は、従来の重ね放電型の内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
図1は、この発明の実施例1による重ね放電型の内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。この図は、例えば4気筒の内燃機関に備えられた点火プラグに重ね放電を行うための電圧を供給する内燃機関用点火装置1の概略構成を示している。
図示した内燃機関用点火装置1は、4つの点火コイルユニット11a〜14a、重ね時間制御部20a、DC−AC昇圧駆動回路21を備えている。
点火コイルユニット11aは、内燃機関のシリンダヘッドに設置された点火プラグ22の頭部電極にそれぞれ直接接続するように構成されている。例えば4気筒の内燃機関において、点火コイルユニット11aは1気筒目の点火プラグ22に、点火コイルユニット12aは2気筒目の点火プラグ22に、点火コイル13aは3気筒目の点火プラグ22に、点火プラグユニット14aは4気筒目の点火プラグ22に接続されている。
点火コイルユニット11aは、点火コイル31、スイッチトランジスタ32、高圧ダイオード33、昇圧トランス34、倍電圧回路35を備えており、さらに図示を省略したプラグキャップを備えて一体構成されている。また、点火コイルユニット11aは、内燃機関の本体、例えばヘッドカバー等に設置すると、シリンダヘッド等に固定されている点火プラグ22の頭部電極へ上記のプラグキャップが接続するように構成されている。プラグキャップは絶縁素材によって構成されており、その内部には点火コイル31の2次側コイルが発生した放電電圧を伝導する導電部材が配置固定されている。
点火コイル31は、1次側コイルの一端に図示を省略したバッテリから供給される直流電圧VBを入力し、2次側コイルの一端に点火プラグ22の頭部電極を接続している。1次側コイルの他端にはスイッチトランジスタ32が接続され、1次側コイルに流れる電流の導通と遮断を制御するように回路構成されている。2次側コイルの他端には高圧ダイオード33のアノードが接続されている。高圧ダイオード33のカソードはグランド(以下、GNDと記載する)に接続されている。
スイッチトランジスタ32の制御端子は、内燃機関用点火装置1の外部から1気筒目の点火信号が入力されるように配線接続されている。スイッチトランジスタ32として、例えばIGBTを用いた場合には、スイッチトランジスタ32のゲート端子に前述の点火信号が入力される。この点火信号は、例えば図示を省略したECU(エンジン制御ユニット)から出力される制御信号である。
昇圧トランス34は、後述するDC−AC昇圧駆動回路21から出力される交流電圧を入力し、また、例えばバッテリから供給される直流電圧VBをさらに入力して、上記の交流電圧を所定の高電圧に昇圧する構成を有している
倍電圧回路35は、例えば、それぞれ6個のコンデンサおよびダイオードを用いて、入力した交流電圧を6倍の大きさの直流電圧に昇圧する多段倍電圧整流回路である。倍電圧回路35の入力点は昇圧トランス34の出力端子に接続され、直流の高電圧が生じる出力点はGNDに接続されている。また、前述の倍電圧回路35の入力点の片側、もしくは当該倍電圧回路35の出力電圧において低電位側となる接続点は、点火コイル31の2次側コイルと高圧ダイオード33のアノードとの接続点に接続されている。即ち、高圧ダイオード33の両端には、倍電圧回路35の出力電圧が印加される。
上記のように回路接続された高圧ダイオード33は、スイッチトランジスタ32がoffからonに遷移したときに点火コイル31の2次側コイルに電圧が発生することを防ぐもので、点火プラグ22へ印加される放電電圧などに対応する高耐圧の構成を有している。
点火コイルユニット12a〜14aは、前述の点火コイルユニット11aと同様に構成されており、点火コイルユニット12aは2気筒目の点火信号を入力し、点火コイルユニット13aは3気筒目の点火信号を入力し、点火コイルユニット14aは4気筒目の点火信号を入力するように配線接続されている。
点火コイルユニット11a〜14aは、それぞれ直接接続される点火プラグ22へ供給する放電電圧を、内部に備えた点火コイル31ならびに倍電圧回路35で発生するように構成されている。また、点火プラグ22に流れる電流は、点火コイルユニット11a〜14aに備えられる前述のプラグキャップ内部や、GND即ち点火プラグ22が設置されているシリンダブロック等を経路としている。そのため、点火コイル31が発生する放電電圧、および倍電圧回路35が発生する高電圧を伝達する配線は、内燃機関の外装部分には存在しない。
重ね時間制御部20aは、プロセッサ等の制御デバイスと、制御プログラムや制御データ等を記憶するメモリなどによって構成されており、前述のECUから出力される各シリンダに対応する点火信号を入力し、DC−AC昇圧駆動回路21の動作を制御するように配線接続されている。また、重ね時間制御部20aを、上記のプロセッサや制御プログラム等を使用せず、論理回路等を用いてDC−AC昇圧駆動回路21の制御信号を生成するように構成してもよい。
DC−AC昇圧駆動回路21は、直流電圧を交流電圧に変換するインバータ等によって構成されている。詳しくは、上記のインバータはバッテリから供給される直流電圧VBを入力し、重ね時間制御部20aの制御信号に応じて、例えばバッテリから供給される直流電圧VB、または各回路を構成するデバイスの電源電圧5[V]と同様な直流電圧を用いて、所定の周波数を有する、例えば30[kHz]の交流電圧を生成するように構成されている。図1に例示したDC−AC昇圧駆動回路21は、バッテリから出力される直流電圧と同様な12[V]の交流電圧を生成するように回路構成されており、上記の交流電圧を各点火コイルユニット11a〜14aへ供給するように配線接続されている。また、DC−AC昇圧駆動回路21は、このように出力する交流電圧は低電圧であることから、低耐圧の配線部材によって各点火コイルユニット11a〜14aと接続されている。
次に動作について説明する。
図2は、図1の内燃機関用点火装置の動作を示すフローチャートである。この図は、重ね時間制御部20aによるDC−AC昇圧駆動回路21の動作制御を示しており、詳しくは、DC−AC昇圧駆動回路21から点火コイルユニット11a〜14aの各昇圧トランス34へ供給される電圧出力のon/off制御を示している。
重ね時間制御部20aは、ECU等から出力される各シリンダの点火信号、即ち各点火コイルユニット11a〜14aに対応する点火信号が有意を示したか否か、具体的にはoffを示す信号レベルからonを示す信号レベルに遷移したか否かを判定する(ステップS101)。この判定は、点火コイルユニット11a〜14aにそれぞれ対応する各点火信号について行われる。ここでは、1気筒目の点火信号ならびに点火コイルユニット11aを例示して動作を説明する。
ステップS101の過程において、点火信号がoffからonへ遷移していないと判定したときにはステップS101の過程を繰り返し、この点火信号の監視を継続する。
ステップS101の過程において、offからonへ遷移したと判定したときには、この点火信号がonからoffへ遷移したか否かを判定する(ステップS102)。onからoffへ遷移していないと判定したときには、ステップS102の過程を繰り返し、この点火信号がoffへ遷移するタイミングを検知する。
一方、1気筒目の点火信号がoffからonへ遷移し、さらにonからoffへ遷移したとき、この点火信号を入力した点火コイルユニット11aのスイッチトランジスタ32は、当該点火信号に応じて点火コイル31の1次側コイルに流れる電流の導通・遮断を行う。
上記の点火信号に応じて、スイッチトランジスタ32が点火コイル31の1次側コイルに流れる電流を遮断すると、2次側コイルに例えば3[kV]の放電電圧が発生する。この放電電圧は、点火コイルユニット11aに接続されている点火プラグ22へ供給される。点火プラグ22は、点火コイル31から供給された放電電圧によって放電電極間に放電火花を発生する。
重ね時間制御部20aは、ステップS102の過程において点火信号がonからoffへ遷移したと判定したとき、駆動開始もしくは駆動の実行を示す制御信号をDC−AC昇圧駆動回路21へ出力し、DC−AC昇圧駆動回路21の駆動を開始する(ステップS103)。
詳しくは、上記の制御信号に応じて動作を開始したDC−AC昇圧駆動回路21は、点火コイルユニット11aへ前述のような低電圧の交流電圧を出力し、この点火コイルユニット11aに備えられている昇圧トランス34の駆動を開始する。
具体的には、DC−AC昇圧駆動回路21は、重ね時間制御部20aから出力された制御信号に応じて、点火コイルユニット11aの外部から入力した直流電圧を用いて12[V]の交流電圧を生成し、点火プラグユニット11aの昇圧トランス34へ供給する。この昇圧トランス34は、入力した交流電圧を例えば500[V]に昇圧し、倍電圧回路35へ出力する。
倍電圧回路35は、自ら備える各コンデンサに電荷を蓄積して入力電圧の6倍の電圧を出力点に発生し、前述のように500[V]の交流電圧が入力された場合には、直流3[kV]の高電圧を発生する。
ここで、DC−AC昇圧駆動回路21は、点火信号がonからoffへ遷移した時点から昇圧トランス34の駆動を開始することから、倍電圧回路35は、点火コイル31から出力される放電電圧がピーク値を迎えて下降に遷移したときに、前述の高電圧の出力を開始する。
また、重ね時間制御部20aからの制御信号が駆動終了を示すまで、DC−AC昇圧駆動回路21は昇圧トランス34を駆動して、倍電圧回路35からの高電圧出力を継続させる。
倍電圧回路35が発生する高電圧は、点火コイル31から出力した放電電圧によって発生させた点火プラグ22の放電火花を維持することができる程度であればよく、上記の電圧3[kV]に限定されない。稼働する内燃機関において、特に燃焼室内の流動が高い場合やEGRを高く作用させた場合に失火することなく確実に放電火花を維持するためには、点火コイル31が発生する放電電圧と同様な電圧を供給する必要がある。
運転中の内燃機関は、概ね1.4[kV]の放電電圧を点火プラグ22へ供給することにより、燃焼室内の混合気への点火を安定させることができる。そのため、倍電圧回路35は、昇圧トランス34の出力電圧を用いて1.4[kV]以上の高電圧を発生するように構成されている必要がある。
ここで例示した倍電圧回路35は、点火コイル31の出力電圧3[kV]と同様な高電圧を発生させている。
重ね時間制御部20aは、ステップS103の過程において、DC−AC昇圧駆動回路21を駆動させると、当該DC−AC昇圧駆動回路21から交流電圧を出力している時間、即ちDC−AC昇圧駆動回路21を稼動させている経過時間を計測し、例えば予め自身に記憶設定されている重ね時間を経過したか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、入力した点火信号がonからoffへ遷移した時点から経過時間を計測し、この経過時間が予め記憶している閾値(重ね時間)を超えたか否かを判定する。
ステップS104の過程において、重ね時間を経過していないと判定したときには、ステップS103の過程に戻り、DC−AC昇圧駆動回路21の出力動作を継続させる。また、重ね時間を経過したと判定したときには、駆動終了を示す制御信号を出力し、DC−AC昇圧駆動回路21の駆動を終了して交流電圧の出力動作を停止させる(ステップS105)。
なお、重ね時間に関する制御は内燃機関のシリンダごとに行われ、ステップS102の過程において、いずれか1つの点火コイルユニットでも点火信号がonからoffへ遷移したときにはステップS103の過程が実行され、DC−AC昇圧駆動回路21の駆動が開始される。
また、ステップS104の過程においては、各シリンダごとに重ね時間を経過したか否かを判定し、ステップS105の過程においては、いずれか1つの点火コイルユニットでも放電点火を行っているときには、DC−AC昇圧駆動回路21の駆動を継続させる。
ステップS105ならびにステップS104の過程において、所定の重ね時間が経過していない点火コイルユニットには、DC−AC昇圧駆動回路21から交流電圧が供給される。この交流電圧が供給されている間は、昇圧トンランス34から倍電圧回路35へ電圧出力が行われ、倍電圧回路35から高電圧が出力される。
倍電圧回路35が生成した高電圧は、GND部分を介して点火プラグ22の一方の放電電極に印加される。このとき、点火プラグ22は、点火コイル31から出力された放電電圧によって放電火花を発生させており、上記のGNDを介して印加された高電圧により放電火花を維持する。この放電状態を維持させた電流は、点火プラグ22の他方の放電電極から点火コイル31の2次側コイルを介して昇圧トランス34へ帰還する。
なお、倍電圧回路35から出力される電流は、点火コイル31が放電電圧を発生したときに2次側コイルに流れる電流に対して順方向に流れる。換言すると、倍電圧回路35の出力電流はマイナス電流となる。
重ね時間制御部20aは、ステップS105の過程でDC−AC昇圧駆動回路21の駆動を終了させると、ステップS101の過程に戻って以降の各処理過程を同様に繰り返す。
以上のように、この実施例1による内燃機関用点火装置1は、点火プラグ22の頭部電極に直接接続する点火コイルユニット11a〜14aのそれぞれに、昇圧トランス34および倍電圧回路35と点火コイル31とを備え、重ね時間制御部20aの制御によってDC−AC昇圧駆動回路21から出力される交流電圧を各点火コイルユニット11a〜14aへ供給し、それぞれの点火コイルユニット11a〜14aにおいて所定の時間が経過するまで、点火プラグ22に重ね放電を行うように構成したので、高耐圧の配線を少なく抑えることが可能になり、漏電等の発生を防ぐことができる。
また、各点火コイルユニット11a〜14aに、それぞれ昇圧トランス34を備えたので、個々の昇圧トランス34にかかる負荷を軽くすることができ、熱耐性等の小さい昇圧トランスを使用することが可能になる。
図3は、この発明の実施例2による重ね放電型の内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。図1に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。
図3の内燃機関用点火装置2は、4つの点火コイルユニット11b〜14b、重ね時間制御部20bを備えている。
点火コイルユニット11b〜14bは、点火コイルユニット11a〜14aと同様に前述のプラグキャップを備えて点火プラグ22の頭部電極へ直接接続するように一体構成されている。また、点火コイルユニット11b〜14bには、それぞれ点火コイル31、スイッチトランジスタ32、高圧ダイオード33、倍電圧回路35、DC−AC昇圧回路40が備えられている。
DC−AC昇圧回路40は、直流電圧を交流電圧に変換出力するインバータ、このインバータが生成した交流電圧を昇圧する回路(例えば昇圧トランスを含む昇圧回路)を備えている。詳しくは、重ね時間制御部20bの制御信号に応じて、例えばバッテリから供給される直流電圧VB、または重ね時間制御部20などの各回路を構成するデバイスの電源電圧5[V]と同様な直流電圧を用いて、所定の周波数を有する、例えば30[kHz]の交流電圧を生成し、さらにこの交流電圧を所定の電圧へ昇圧するように構成されている。
重ね時間制御部20bは、前述の重ね時間制御部20aと同様に、プロセッサ等の制御デバイスならびに制御プログラム等を記憶格納しているメモリ等によって構成されている。また、点火コイルユニット11b〜14bに備えられる各DC−AC昇圧回路40をそれぞれ個別に制御するように構成されており、上記の点火コイルユニット11b〜14bと低耐圧の配線によって接続されている。また、重ね時間制御部20bを、上記のプロセッサや制御プログラム等を使用せず、論理回路等を用いて、点火コイルユニット11b〜14bに備えられた各DC−AC昇圧回路40の動作制御を行うように構成してもよい。
次に動作について説明する。
図4は、図3の内燃機関用点火装置の動作を示すフローチャートである。この図は、図3の重ね時間制御部20bによる各DC−AC昇圧回路40の動作制御を示したもので、図2のフローチャートの過程と同様な過程に同じ符号を使用している。
重ね時間制御部20bは、点火コイルユニット11b〜14bの各DC−AC昇圧回路40に対して個別のタイミングで同様な制御を行う。ここでは点火コイルユニット11bのDC−AC昇圧回路40に対する制御を例示して説明する。
重ね時間制御部20bは、ECU等から点火コイルユニット11bを対象とした点火信号を入力し、この信号がoffからonへ遷移したか否かを判定する(ステップS101)。offからonへ遷移していないときには、この点火信号の監視を継続する。
ステップS101の過程において、点火信号がoffからonへ遷移したと判定したときには、この点火信号がonからoffへ遷移したか否かを判定する(ステップS102)。onからoffへ遷移していないと判定したときには、この点火信号の監視を継続する。
ステップS102の過程において、onからoffへ遷移したと判定したとき、即ち、点火コイルユニット11bの点火コイル31から放電電圧が点火プラグ22へ出力されたと判定したときには、点火コイルユニット11bのDC−AC昇圧回路40へ所定の直流電圧、例えばバッテリから供給される直流電圧VB、または前述の電源電圧と同様な5[V]の直流電圧を供給し、このDC−AC昇圧回路40の駆動を開始する(ステップS203)。
または、ステップS102の過程において点火信号がonからoffへ遷移したと判定したとき、重ね時間制御部20bは、駆動開始もしくは駆動の実行を示す制御信号を生成して、外部から上記のような直流電圧が供給されているDC−AC昇圧回路40へ出力し、当該DC−AC昇圧回路40の駆動を開始する。
あるいは、重ね時間制御部20bは、前述の制御信号を使用せず、自身から供給する直流電圧のon/offによってDC−AC昇圧回路40の駆動を制御してもよい。
前述の直流電圧を入力したDC−AC昇圧回路40は、この直流電圧を所定の周波数、例えば30[kHz]の交流電圧に変換し、さらに、この交流電圧を500[V]に昇圧して倍電圧回路35へ出力する。
倍電圧回路35は、自ら備える各コンデンサに電荷を蓄積して入力電圧の6倍の電圧を出力点に発生し、前述のように500[V]の交流電圧が入力された場合には3[kV]の直流高電圧を生成し、これをGNDへ印加する。
倍電圧回路35から出力された高電圧は、GNDを介して点火プラグ22へ印加される。この高電圧は、点火コイル31からの放電電圧によって放電火花を発生させている点火プラグ22の、GNDに接続している放電電極へ供給され、上記の放電火花を維持する。この高電圧によって放電電極間を流れた電流は、当該点火プラグ22の頭部電極ならびに点火コイル31の2次側コイルを介してDC−AC昇圧回路40へ帰還する。
重ね時間制御部20bは、例えば入力した点火信号がonからoffへ遷移した時点から経過時間を計測し、予め設定されている重ね時間が経過したか否かを判定する(ステップS104)。ここで、重ね時間が経過していないと判定したときには、ステップS203の過程に戻り、DC−AC昇圧回路40の動作を継続させる。
ステップS104の過程において、重ね時間が経過したと判定したときには、DC−AC昇圧回路40へ供給している直流電圧を遮断し、または駆動終了を示す制御信号を出力して、DC−AC昇圧回路40の駆動を終了する(ステップS205)。
ステップS205の過程においてDC−AC昇圧回路40の駆動を終了させた後、ステップS101の過程に戻り、以降の各過程を同様に実行する。
ステップS205の過程においてDC−AC昇圧回路40の駆動が終了すると、倍電圧回路35は高電圧の出力を停止する。この高電圧の出力停止に伴い、点火プラグ22が行っている重ね放電が終了する。
重ね時間制御部20bは、点火コイルユニット11bに対応する点火信号を入力して、前述のように点火コイルユニット11bの動作を制御し、さらに点火コイルユニット12b〜14bに対応する点火信号をそれぞれ入力し、これらの点火コイルユニット12b〜14bをそれぞれのタイミングで、点火コイルユニット11bと同様に動作を制御する。
以上のように、実施例2の内燃機関用点火装置2によれば、各点火コイルユニット11b〜14bに、それぞれDC−AC昇圧回路40を備え、各点火コイルユニット11b〜14bにおいて点火コイル31が放電電圧を発生し、また倍電圧回路35が高電圧を発生するように構成したので、点火コイルユニット11b〜14bには、例えばバッテリから出力される直流電圧VB程度の低電圧を供給することから、低い耐圧の配線のみで各部と接続することができ、重ね放電制御部20bを含む各部と点火コイルユニット11b〜14bとの接続に、高耐圧の配線を少なく抑えることが可能になる。
また、点火コイルユニット11b〜14bに、それぞれDC−AC昇圧回路40を備えたので、個々のDC−AC昇圧回路40にかかる負荷を軽くすることができ、熱耐性等の小さいデバイスや昇圧トランスなどによって構成されたDC−AC昇圧回路40を使用することが可能になる。
図5は、この発明の実施例3による重ね放電型の内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。図1および図3に示したものと同様、あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その説明を省略する。
図5の内燃機関用点火装置3は、4つの点火コイルユニット11c〜14cを備えている。点火コイルユニット11c〜14cは、それぞれ同様に構成されており、外部から各点火コイルユニットに対応する点火信号が入力されるように接続配線されている。また、点火プラグ22の頭部電極と接続する前述のプラグキャップを備えて、点火コイルユニット11a〜14a等と同様に一体構成されている。ここでは、点火コイルユニット11cを例示して構成を説明する。
点火コイルユニット11cは、重ね時間制御部20c、DC−AC昇圧回路41、点火コイル31、スイッチトランジスタ32、高圧ダイオード33、倍電圧回路35を備えている。
重ね時間制御部20cは、当該点火コイルユニット11cに備えられているDC−AC昇圧回路41のみを制御するもので、前述の重ね時間制御部20a,20bと同様に、プロセッサ等の制御デバイスや制御プログラム等を記憶格納しているメモリ等によって構成されている。
また、重ね時間制御部20cを、上記のプロセッサや制御プログラム等を使用せず、論理回路等を用いてDC−AC昇圧回路41を制御するように構成してもよい。
点火コイルユニット11cのDC−AC昇圧回路41は、図3に示したDC−AC昇圧回路40と同様に構成されており、重ね時間制御部20cから入力した直流電圧、または図示されない外部から入力した直流電圧を所定周波数の交流電圧に変換するインバータ等と、この交流電圧を所定電圧に昇圧する昇圧回路や昇圧トランス等を備えている。
点火コイルユニット11cの倍電圧回路35は、自らの入力点へDC−AC昇圧回路41の出力電圧を入力するように接続されている。
次に動作について説明する。
点火コイルユニット11c〜14cの各重ね時間制御部20cは、それぞれ同様な制御を行う。ここでは図4のフローチャートに示した各過程と同様な処理動作について、図4に使用した符号を用いて点火コイルユニット11cの重ね時間制御部20cによる処理、もしくは制御動作を説明する。
重ね時間制御部20cは、ECU等から出力される点火コイルユニット11cに対応する点火信号が有意を示したか否か、具体的にはoffを示す信号レベルからonを示す信号レベルに遷移したか否かを判定する(ステップS101)。
ステップS101の過程において、点火信号がoffからonへ遷移していないと判定したときにはステップS101の過程を繰り返し、この点火信号の監視を継続する。
ステップS101の過程において、offからonへ遷移したと判定したときには、この点火信号がonからoffへ遷移したか否かを判定する(ステップS102)。onからoffへ遷移していないと判定したときには、ステップS102の過程を繰り返し、この点火信号がoffへ遷移するタイミングを検知する。
一方、点火コイルユニット11cに対応する点火信号がoffからonへ遷移し、さらにonからoffへ遷移したとき、この点火信号を入力した点火コイルユニット11cのスイッチトランジスタ32は、当該点火信号に応じて点火コイル31の1次側コイルに流れる電流の導通・遮断を行う。
点火コイル31は、1次側コイルに流れている電流が遮断されることによって、2次側コイルに例えば3[kV]の放電電圧を発生して点火プラグ22へ出力する。点火プラグ22は、点火コイル31から供給された放電電圧によって放電電極間に放電火花を発生する。
重ね時間制御部20cは、ステップS102の過程において点火信号がonからoffへ遷移したと判定したとき、駆動開始もしくは駆動の実行を示す制御信号をDC−AC昇圧回路41へ出力し、当該DC−AC昇圧回路41の駆動を開始する(ステップS203)。
詳しくは、上記の制御信号に応じて動作を開始したDC−AC昇圧回路41は、例えばバッテリから供給される直流電圧VB、または重ね時間制御部20cなどの回路動作に用いる電源電圧5[V]と同様な直流電圧を外部から入力する。または上記のような直流電圧を重ね時間制御部20cを介して入力し、この直流電圧を交流電圧に変換する動作を開始する。
あるいは、重ね時間制御部20cは、制御信号を使用せず、自身から前述のような直流電圧を供給し、この直流電圧の供給のon/offによってDC−AC昇圧回路41の駆動を制御してもよい。
DC−AC昇圧回路41は、入力した直流電圧から生成した交流電圧を例えば500[V]に昇圧して倍電圧回路35へ出力する。
倍電圧回路35は、自ら備える各コンデンサに電荷を蓄積して入力電圧の6倍の電圧を出力点に発生し、前述のように500[V]の交流電圧が入力された場合には、直流3[kV]の高電圧を発生する。
ここで、重ね時間制御部20cは、点火信号がonからoffへ遷移した時点からDC−AC昇圧回路41の駆動を開始することから、倍電圧回路35は、点火コイル31から出力される放電電圧がピーク値を迎えて下降に遷移したときに、前述の高電圧の出力を開始する。
また、重ね時間制御部20cからの制御信号が駆動終了を示すまで、または前述の直流電圧の入力が遮断されるまで、DC−AC昇圧回路41は前述の交流電圧を出力し、倍電圧回路35からの高電圧出力を継続させる。
重ね時間制御部20cは、ステップS203の過程において、DC−AC昇圧回路41を駆動させると、当該DC−AC昇圧回路41から交流電圧を出力している時間、即ちDC−AC昇圧回路41を稼動させている経過時間を計測し、例えば予め自身に記憶設定されている重ね時間を経過したか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、入力した点火信号がonからoffへ遷移した時点から経過時間を計測し、この経過時間が予め記憶している閾値(重ね時間)を超えたか否かを判定する。
ステップS104の過程において、重ね時間を経過していないと判定したときには、ステップS203の過程に戻り、DC−AC昇圧回路41の出力動作を継続させる。また、重ね時間を経過したと判定したときには、DC−AC昇圧回路41へ供給している直流電圧を遮断し、または駆動終了を示す制御信号を出力し、DC−AC昇圧回路41の駆動を終了して交流電圧の出力動作を停止させる(ステップS205)。
倍電圧回路35が生成した高電圧は、GND部分を介して点火プラグ22の一方の放電電極に印加される。このとき、点火プラグ22は、点火コイル31から出力された放電電圧によって放電火花を発生させており、上記のGNDを介して印加された高電圧によって放電火花を維持する。この放電状態を維持させた電流は、点火プラグ22の他方の放電電極から点火コイル31の2次側コイルを介してDC−AC昇圧回路41へ帰還する。
なお、倍電圧回路35から出力される電流は、点火コイル31が放電電圧を発生したときに2次側コイルに流れる電流に対して順方向に流れる。換言すると、倍電圧回路35の出力電流はマイナス電流となる。
重ね時間制御部20cは、ステップS205の過程でDC−AC昇圧回路41の駆動を終了させると、ステップS101の過程に戻って以降の各処理過程を同様に繰り返す。
このように、点火コイルユニット11cの重ね時間制御部20cは、上記の各過程において実施例2で説明した重ね時間制御部20bと同様な処理を行い、当該点火コイルユニット11cに備えられたDC−AC昇圧回路41の動作を制御する。
また、点火コイルユニット12c〜14cの各重ね時間制御部20cも同様に、各点火コイルユニット12c〜14cに備えられたDC−AC昇圧回路41の動作を制御する。
各重ね時間制御部20cは、それぞれ単一の点火信号を入力して各制御を行う点で、複数の点火信号を入力する重ね時間制御部20bと異なる。
以上のように、この発明の実施例3による内燃機関用点火装置3によれば、各点火コイルユニット11c〜14cに、点火コイル31、倍電圧回路35、DC−AC昇圧回路41、重ね時間制御部20c等を備えたので、各点火コイルユニット11c〜14cと他の各部を接続する配線は、信号線やバッテリなどから供給される低電圧の直流電圧を伝送するものとなり、高耐圧の配線を少なくすることができる。
また、重ね時間制御部20cの制御対象は単一のDC−AC昇圧回路41のみであることから、当該重ね時間制御部20cの構成を簡易なものとすることができる。
また、各DC−AC昇圧回路41は、単一の点火プラグ22に重ね放電を行わせるための交流電圧を生成することから、個々のDC−AC昇圧回路41にかかる負荷を軽くすることができ、熱耐性の小さいデバイスや昇圧トランスなどによって構成されたDC−AC昇圧回路41を使用することが可能になる。
この発明による内燃機関用点火装置は、点火プラグに長時間の放電火花を発生させる重ね放電を行う構成において、高耐圧の配線を少なく、もしくは不要とすることができることから、各点火プラグの配置が離れている内燃機関や、高圧配線などの取付けスペースが制限される内燃機関の点火装置として使用することに適している。
1 内燃機関用点火装置
2 内燃機関用点火装置
3 内燃機関用点火装置
11a 点火コイルユニット
12a 点火コイルユニット
13a 点火コイルユニット
14a 点火コイルユニット
11b 点火コイルユニット
12b 点火コイルユニット
13b 点火コイルユニット
14b 点火コイルユニット
11c 点火コイルユニット
12c 点火コイルユニット
13c 点火コイルユニット
14c 点火コイルユニット
20a 重ね時間制御部
20b 重ね時間制御部
20c 重ね時間制御部
21 DC−AC昇圧駆動回路
31 点火コイル
32 スイッチトランジスタ
33 高圧ダイオード
34 昇圧トランス
35 倍電圧回路
40 DC−AC昇圧回路
41 DC−AC昇圧回路
100 バッテリ
120 点火コイル
121 一次側コイル
122 二次側コイル
123 スイッチトランジスタ
142 スイッチトランジスタ
140 DC−DCコンバータ
141 昇圧トランス
143 発振回路
144 出力コンデンサ
200 点火プラグ

Claims (3)

  1. 点火プラグに直接接続して該点火プラグに放電火花を発生させる放電電圧を生成する点火コイルユニットを前記点火プラグ毎に複数備える内燃機関用点火装置であって、
    直流電圧から第1交流電圧を生成するDC−AC変換駆動部と、
    前記DC−AC変換昇圧駆動部の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記点火コイルユニットは、
    外部から前記点火プラグの放電動作を制御する点火信号を入力し、前記点火信号が有意を示したとき直流電圧を用いて前記放電電圧を出力する点火コイルと、
    前記第1交流電圧を昇圧する昇圧トランスと、
    前記昇圧トランスによって昇圧された第2交流電圧を用いて前記放電火花を維持する高電圧を生成する倍電圧回路と、
    を含み、
    前記制御部は、
    前記外部から前記複数の点火コイルユニットにそれぞれ対応する点火信号を入力し、いずれかの点火信号が有意を示したとき、所定の時間が経過する間、前記有意を示した点火信号に対応する点火コイルユニットへ前記DC−AC変換昇圧駆動部から前記第1交流電圧を供給し、
    前記有意を示した点火信号に対応する点火コイルユニットは、
    前記第1交流電圧が供給される所定の時間が経過する間に、前記昇圧トランスが昇圧した第2交流電圧を用いて前記倍電圧回路が前記高電圧を生成し、前記点火コイルから出力される放電電圧に前記高電圧を重ねて該点火コイルユニットに直接接続している点火プラグへ供給する、
    ことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  2. 点火プラグに直接接続して該点火プラグに放電火花を発生させる放電電圧を生成する点火コイルユニットを前記点火プラグ毎に複数備える内燃機関用点火装置であって、
    前記各点火コイルユニットにそれぞれ対応する点火信号を入力し、該点火信号に応じて前記各点火コイルユニットの動作を制御する制御部を備え、
    前記点火コイルユニットは、
    自身に対応する点火信号を入力し、該点火信号が有意を示したとき直流電圧を用いて前記放電電圧を出力する点火コイルと、
    前記制御部の制御により入力した直流電圧を用いて所定電圧の交流電圧を生成するDC−AC変換昇圧部と、
    前記DC−AC変換昇圧部から出力される交流電圧を用いて、前記点火プラグに発生する放電火花を維持する高電圧を生成する倍電圧回路と、
    を含み、
    前記制御部は、
    いずれかの点火信号が有意を示したとき、前記有意を示した点火信号に対応する点火コイルユニットのDC−AC変換昇圧部の動作を制御し、
    所定の時間が経過する間に、前記DC−AC変換昇圧部から交流電圧を前記倍電圧回路へ供給させて高電圧を生成し、前記点火コイルから出力される放電電圧に前記高電圧を重ねて該点火コイルユニットに直接接続している点火プラグへ供給する、
    ことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  3. 点火プラグに直接接続して該点火プラグに放電火花を発生させる放電電圧を生成する点火コイルユニットを備える内燃機関用点火装置であって、
    前記点火コイルユニットは、
    外部から入力した点火信号が有意を示したとき直流電圧を用いて前記放電電圧を出力する点火コイルと、
    前記制御部の制御により入力した直流電圧を用いて所定電圧の交流電圧を生成するDC−AC変換昇圧部と、
    前記DC−AC変換昇圧部から出力される交流電圧を用いて、前記点火プラグに発生する放電火花を維持する高電圧を生成する倍電圧回路と、
    前記点火信号が有意を示したとき、前記DC−AC変換昇圧部の動作を制御して、
    所定の時間が経過する間に、前記DC−AC変換昇圧部から交流電圧を前記倍電圧回路へ供給させて高電圧を生成し、前記点火コイルから出力される放電電圧に前記高電圧を重ねて該点火コイルユニットに直接接続している点火プラグへ供給させる制御部と、
    を備える、
    ことを特徴とする内燃機関用点火装置。
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