JP5610455B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などに搭載する内燃機関の点火装置であって、重ね放電を行う内燃機関用点火装置に関するものである。
自動車などの車両に搭載される内燃機関は、燃費改善のためにリーンバーンによる運転や、排気ガス浄化のために高EGRによる運転を行っている。これらの運転においては、混合気の着火性が良好ではないことから、高エネルギの点火装置を備える必要がある。
上記のように希薄な混合気や、EGRガスを多く含む混合気に点火するときには、電流遮断方式の点火コイルによって発生させた放電電圧に、DC−DCコンバータ等を用いて昇圧した高電圧を重畳して点火プラグへ印加し、重ね放電による点火が行われる(例えば、特許文献1参照)。
上記のように構成された点火装置は、点火コイルの1次側コイルに流れる電流を遮断したときに2次側コイルに発生する数[kV]の高電圧を点火プラグへ供給し、当該点火プラグの放電電極間に絶縁破壊を発生させる。また、上記の2次側コイルから放電電流が流れ始めた後、点火プラグの放電電極間に発生した放電火花を維持し得る放電維持電圧値以上の直流電圧、例えば500[V]程度の電圧やそれ以上の高電圧を昇圧回路によって生成する。この直流電圧を上記の2次側コイルの出力電圧に重畳して点火プラグへ供給し、当該点火プラグの放電火花を維持するようにしている。このような点火方式によると、点火プラグに比較的長い時間に亙って大きな放電エネルギを供給することができるため、内燃機関の燃焼室に吸気された混合気への着火性が向上し、内燃機関が稼動する際の燃費も向上する。
また、内燃機関に使用する点火装置には、混合気の燃焼時に発生するイオン電流を検出し、検出したイオン電流値をECU等の制御部へ出力するものがある。
上記のECUは、イオン電流値の大きさから燃焼状態を判断して、稼動中の内燃機関が安定するように点火装置の動作を制御する(例えば特許文献2参照)。
特開平8−68372号公報 特開平4−194367号公報
従来の重ね放電を行う点火装置は上記のように構成されており、点火コイルの2次側コイルから出力される放電電圧にDC−DCコンバータなどの昇圧回路から出力される高電圧を重畳するため、2次側コイル等に流れる放電電流を監視して定電流制御を行うと、上記の昇圧回路から出力される高電圧を点火コイルの出力電圧に画一的に重畳することになる。
そのため、高EGRをかけた場合のように混合気の着火性が低下する状況下では、上記の放電電流が途切れて失火が生じ易くなり、また完全燃焼状態に遷移することが難しくなる。また、低い比率でEGRをかけた場合には過剰な放電電流を流すことになり、またさらに、予め設定された一定時間において重ね放電を行うため、点火動作に要するエネルギ効率が好ましくないという問題点があった。
また、上記のように2次側コイルに昇圧回路を接続した回路構成においてイオン電流を検出する場合には、点火プラグへ供給する放電電流とイオン電流検出時に点火プラグに流れる電流が逆向きになる。
詳しくは、イオン電流検出回路は、イオン電流検出用の電源として電荷を充電するコンデンサを備えている。コンデンサに蓄積されている電力は、点火プラグの火花放電が終了した後、2次側コイルを介して点火プラグへ供給される。そのため、コンデンサからイオン電流検出用の電圧を点火プラグへ出力するときには、放電火花を発生させる放電電流に対して逆方向の電流が流れることになるが、上記の点火コイルには、出力する放電電圧の極性を制限する高圧ダイオードが接続されており、上記のイオン電流検出用電圧によって流れるイオン電流が高圧ダイオードによって抑止されてしまう。
このことから、2次側コイルに昇圧回路等を接続して重ね放電を行う点火装置には、点火プラグをイオンセンサとして用いたイオン電流検出回路等を備えることができず、双方とも着火性を改善する技術でありながら、共存することができないという問題点があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、イオン電流を検出して内燃機関の燃焼状態を認識し、この燃焼状態に応じて重ね放電を行うことにより、燃焼効率を向上させるとともに消費電力を抑制する内燃機関用点火装置を提供することを目的とする。
この発明に係る内燃機関用点火装置は、1次側コイルに流れる電流をオン・オフすることにより点火プラグへ供給する放電電圧を2次側コイルに発生させる点火コイルと、前記2次側コイルから出力される放電電圧の極性を制限する高圧ダイオードと、直流の高電圧を生成し、前記2次側コイルから出力される放電電圧と同極性となるように前記高電圧の出力点を前記高圧ダイオードに接続させた昇圧回路と、前記2次側コイルを介して燃焼室内を流れるイオン電流を検出するイオン電流検出部と、前記高圧ダイオードの両端間を接続し、前記昇圧回路の出力点が短絡とならず、かつ、前記イオン電流検出部の検出動作の妨げとならない抵抗値を有するイオン電流経路抵抗と、前記2次側コイルに発生した放電電圧へ前記昇圧回路が生成した高電圧を重畳して重ね放電を前記点火プラグに行わせる制御を、前記イオン電流検出部から出力されるイオン電流検出信号に応じて行う制御部とを備え、前記イオン電流検出部は、前記重ね放電の終了後、前記2次側コイルおよび前記昇圧回路から出力する電圧とは逆極性のイオン電流検出用電圧を、前記イオン電流経路抵抗および前記2次側コイルを介して前記点火プラグへ印加して前記イオン電流を検出することを特徴とする。
また、前記2次側コイルは、一端が前記点火プラグの第1電極に接続され、他端が前記高圧ダイオードのアノードおよび前記イオン電流経路抵抗の一端に接続され、前記イオン電流検出部は、前記高圧ダイオードのカソードおよび前記イオン電流経路抵抗の他端の接続点と前記点火プラグの第2電極との間に接続され、前記イオン電流経路抵抗および前記2次側コイルを含むイオン電流経路に備えられることを特徴とする。
また、前記制御部は、前記イオン電流検出部から入力するイオン電流が良好な燃焼状態を示すように前記昇圧回路を制御して前記高電圧を出力する期間を調整することを特徴とする。
また、前記制御部は、前記イオン電流検出部から入力するイオン電流が良好な燃焼状態を示すように前記昇圧回路を制御して前記高電圧の大きさを調整することを特徴とする。
また、前記2次側コイルに流れる放電電流を検出する放電電流検出部をさらに備え、前記制御部は、前記放電電流検出部から入力する放電電流値が任意の電流値となるように前記昇圧回路を制御して前記高電圧の大きさを調整することを特徴とする。
この発明によれば、イオン電流を検出して実際の燃焼状態に対応した重ね放電を行うことにより、混合気の燃焼効率を向上させることができる。
図1は、参考例による内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。
図2は、この発明の実施例1による内燃機関用点火装置の構成を示す回路図である。
図3は、図2の点火コイルユニットの構成を示す回路図である。
図4は、図2の内燃機関用点火装置の動作を示す説明図である。
図5は、この発明の実施例2による内燃機関用点火装置の構成を示す回路図である。
図6は、図5の点火コイルユニットの構成を示す回路図である。
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
参考例
初めに、本発明による内燃機関用点火装置の基本的な重ね放電について説明する。
図1は、参考例による内燃機関用点火装置の概略構成を示す回路図である。図示した内燃機関用点火装置1は、本発明の内燃機関用点火装置と同様に、DC−AC昇圧回路10や倍電圧回路20を備え、点火コイル30の出力電圧に重畳する高電圧を生成するように構成されている。
内燃機関用点火装置1は、前述のようにDC−AC昇圧回路10、倍電圧回路20、点火コイル30を備え、また、重ね時間制御部40を備えて構成されており、内燃機関のシリンダブロック等に固定された点火プラグ60、および、図示を省略したECU(エンジン制御ユニット)に接続されている。
DC−AC昇圧回路10は、直流電圧を交流電圧に変換し、さらに、この交流電圧を例えば高耐圧配線を必要としない程度の電圧へ昇圧するように構成されている。
倍電圧回路20は、例えば、それぞれ6個のコンデンサおよびダイオードを用いて、入力した交流電圧を整流して6倍の電圧に昇圧する多段倍電圧整流回路である。倍電圧回路20の入力点はDC−AC昇圧回路10の出力点に接続され、倍電圧回路20の高電位側の出力点は、高圧ダイオード50のカソードならびに内燃機関のシリンダブロックなどのグランド(以下、GNDと記載する)部分に接続されている。
また、倍電圧回路20の低電位側の出力点、もしくはDC−AC昇圧回路10の片側の出力点は、高圧ダイオード50のアノードと点火コイル30の2次側コイル32との接続点に接続される。
点火コイル30は、点火コイル本体を構成する1次側コイル31および2次側コイル32、ならびにスイッチトランジスタ33を備えている。
1次側コイル31の一端は、図示を省略したバッテリ等から直流電圧VBが供給されるように配線接続されており、他端はスイッチトランジスタ33の開閉接点の一端に接続されている。スイッチトランジスタ33の開閉接点の他端はGNDに接続されている。
2次側コイル32の一端は、シリンダブロック等に固定されている点火プラグ60の頭部電極に接続されており、他端は高圧ダイオード50のアノードに接続されている。即ち、上記の高圧ダイオード50は、2次側コイル32に直列接続されている。
スイッチトランジスタ33の制御端子、例えばIGBTをスイッチトランジスタ33として使用した場合にはゲート端子に図示を省略したECU(エンジン制御ユニット)から点火信号が入力される。
重ね時間制御部40は、プロセッサ等の制御デバイスと、制御プログラムや制御データ等を記憶するメモリなどによって構成されており、DC−AC昇圧回路10の動作を制御するように配線接続されている。また、重ね時間制御部40は、前述のECUから点火信号を入力するように配線接続されている。この点火信号は、ECUが生成する制御信号であり、内燃機関の燃焼行程における点火タイミングを示すものである。
次に、動作について説明する。
重ね放電を行う内燃機関用点火装置1の動作は、点火信号が有意を示したとき、例えばoffを示すローレベルからonを示すハイレベルに遷移したとき、この信号の立ち上がりタイミングでスイッチトランジスタ33がon状態となって1次側コイル31に1次電流が流れ始める。この1次電流は、点火信号がonを示すハイレベルの期間において流れ続け、上記の点火信号がonからoffへ遷移したタイミングで遮断される。
1次電流が遮断されると、2次側コイル32に2次電圧が発生し、即ち点火プラグ60に放電火花を誘起する放電電圧が発生する。
また、重ね時間制御部40は、上記の点火信号がonからoffへ遷移したとき、重ね時間制御信号をoffを示すレベルからonを示すレベルに遷移させる。また、このように重ね時間制御信号が遷移するとDC−AC昇圧回路10が動作を開始する。
DC−AC昇圧回路10は、重ね時間制御信号がonからoffへ遷移するまでの間、交流電圧を生成して倍電圧回路20へ出力する。
倍電圧回路20は、入力した交流電圧を整流するとともに昇圧して直流の高電圧を生成し、2次側コイル32へ出力して前述の2次電圧(放電電圧)に重畳して点火プラグ60へ印加する。
このような電圧が供給された点火プラグ60は、重ね時間制御信号が有意を示している期間において放電火花を維持する。
倍電圧回路20から出力された高電圧によって流れる放電電流は、図1の矢印Aが示すように流れる。
上記の放電電流は、2次側コイル32に発生した放電電圧によって流れ始め、その後、上記の放電電圧に重畳された倍電圧回路20から出力される高電圧によって流れる。倍電圧回路20が高電圧を生成すると、放電電流は、倍電圧回路20の高電位側の出力点から出力されて、高圧ダイオード50のカソードへ、即ちGNDへ流れ、当該GNDレベルとなるシリンダブロックなどを介して点火プラグ60のGND側放電電極から頭部電極へ流れる。さらに、点火プラグ60の頭部電極から2次側コイル32を介して倍電圧回路20の低電位側の出力点、即ち、DC−AC昇圧回路10の片側の出力端へ帰還する。
上記のように放電電流が流れ、点火プラグ60に発生した放電火花によって燃焼室内で混合気が燃焼すると、正負いずれかの電荷を有する(陽と陰の)各イオンが発生する。
このとき、点火プラグ60の放電電極間に電位差が存在すると、上記のイオンが正負の電荷ごとに分かれて各放電電極に移動する。このようにイオン電荷が移動することによって、例えば図1に示した矢印Bのようにイオン電流が流れる。イオン電流の流れる方向は、点火プラグ60の各放電電極が有する電位によって定まる。例えば、前述のように放電火花を発生させる電圧を印加したとき、この電圧方向が点火プラグ60の放電電極間に生じていると、イオン電流は図1に示したように点火プラグ60の頭部電極から2次側コイル32へ流れ、さらに高圧ダイオード50を介してGNDへ流れる。即ち、放電電流とイオン電流は、タイミングは異なるが内燃機関用点火装置1の回路の同一部分を流れることになる。
図2は、この発明の実施例1による内燃機関用点火装置の構成を示す回路図である。この図は、4気筒の内燃機関に用いる点火装置の一例を示したもので、図示した内燃機関用点火装置2は、1つのDC−AC昇圧回路10、ACスイッチ11、重ね時間制御部40a、4つの点火コイルユニット12a,12b,12c,12dを備えている。なお、本発明の内燃機関用点火装置は、気筒数と同じ数の点火コイルユニットを備え、例えば6気筒の内燃機関に用いるものは、6個の点火コイルユニットを備える。
DC−AC昇圧回路10は、直流電圧を交流電圧に変換出力するインバータ、このインバータが生成した交流電圧を昇圧する回路(例えば昇圧トランスを含む昇圧回路)を備えている。詳しくは、重ね時間制御部40aからの制御信号に応じて、例えば図示を省略したバッテリから供給される直流電圧VB、または重ね時間制御部40aなどの回路デバイスの電源電圧5[V]と同様な直流電圧を用いて、所定の周波数を有する、例えば30[kHz]の交流電圧を生成し、さらにこの交流電圧を、高耐圧配線を必要としない程度の電圧(例えば500[V])へ昇圧するように構成されている。なお、ここで例示したDC−AC昇圧回路10が生成する交流電圧の周波数は、倍電圧回路20の回路定数等に適合するように設定されたものである。
ACスイッチ11は、例えば半導体素子によって構成されており、内燃機関の気筒数または点火プラグ60と同数のon/off(開閉)接点を有している。また、ACスイッチ11は、重ね時間制御部40aから制御信号を入力し、各シリンダに備えられた点火コイルユニット12a〜12dを個別にDC−AC昇圧回路10の出力端子と接続させる構成を有する。
重ね時間制御部40aは、プロセッサ等の制御デバイスと、制御プログラムや制御データ等を記憶するメモリなどによって構成されており、DC−AC昇圧回路10およびACスイッチ11の動作を制御するように配線接続されている。また、重ね時間制御部40aは、図示を省略したECUから点火信号を入力するように配線接続されている。
点火コイルユニット12a〜12dは、内燃機関のシリンダヘッドに設置された点火プラグ60の頭部電極にそれぞれ直接接続するように構成されている。例えば4気筒の内燃機関において、点火コイルユニット12aは1気筒目の点火プラグ60に接続され、点火コイルユニット12bは2気筒目の点火プラグ60に、点火コイルユニット12cは3気筒目の点火プラグ60に、点火プラグユニット12dは4気筒目の点火プラグ60に接続される。
図3は、図2の点火コイルユニットの構成を示す回路図である。この図は、点火コイルユニット12a〜12dの回路構成を示している。点火コイルユニット12a〜12dは、いずれも同様に構成されており、ここでは点火コイルユニット12aを例示して説明する。
点火コイルユニット12aは、倍電圧回路20、点火コイル30a、スイッチトランジスタ33、高圧ダイオード50、イオン電流検出回路100、イオン電流経路抵抗150を備え、さらに図示を省略したプラグキャップを備えて一体構成されている。
点火コイルユニット12aは、内燃機関の本体、例えばヘッドカバー等に設置すると、シリンダヘッド等に固定されている点火プラグ60の頭部電極へ上記のプラグキャップが接続するように構成されている。プラグキャップは絶縁素材によって構成されており、その内部には点火コイル60の2次側コイル32が発生した放電電圧を伝導する導電部材が配置固定されている。
倍電圧回路20は、参考例で説明したものと同様に、例えばそれぞれ6個のダイオードとコンデンサによって構成された多段倍電圧整流回路であり、図2に示したDC−AC昇圧回路10から出力された交流電圧を整流するとともに6倍の電圧に昇圧する構成を有している。
点火コイル30aは、参考例で説明した点火コイル30と同様に1次側コイル31と2次側コイル32を備え、1次側コイルの一端には例えば電圧VBが供給され、当該1次側コイル31の他端にはスイッチトランジスタ33のスイッチ接点の一端が接続されている。また、このスイッチ接点の他端はGND接続されている。
スイッチトランジスタ33の制御端子、例えばスイッチトランジスタ33としてIGBTを用いた場合には、当該IGBTのゲート端子に前述のECU等から点火信号が入力され、また、この点火信号を入力する図2に示した重ね時間制御部40aに接続される。なお、点火コイル30aは、前述の点火コイル30と同様にスイッチトランジスタ33を含めて構成してもよい。
2次側コイル32の一端は、前述のように点火プラグ60の頭部電極に接続されており、2次側コイル32の他端は、倍電圧回路20の低電位側の出力点、ならびに高圧ダイオード50のアノードに接続されている。
倍電圧回路20は、高電位側の出力点を高圧ダイオード50のカソードへ接続し、昇圧生成した直流の重ね放電用高電圧を、後述するツェナーダイオード102、ダイオード103、GND部分を介して点火プラグ60へ供給するように接続されており、また、低電位側の出力点を2次側コイル32の片端へ接続して、点火プラグ60と回路接続されている。即ち、倍電圧回路20の各出力点は、当該倍電圧回路20が生成した高電圧が、2次側コイル32から出力される放電電圧と同極性となって点火プラグ60へ供給されるように、2次側コイル32ならびに高圧ダイオード50と接続されている。
高圧ダイオード50は、スイッチトランジスタ33がoffからonへ遷移したときに2次側コイル32に電圧が発生することを防ぐもので、前述のように自身の極性を定めて2次側コイル32に直列接続されており、当該2次側コイル32に流れる電流の方向を規制している。即ち、高圧ダイオード50は、2次側コイル32から点火プラグ60へ出力される放電電圧の極性を制限している。
また、高圧ダイオード50は、点火プラグ60へ印加される放電電圧などに対応する高耐圧の構成を有している。
イオン電流検出回路100は、イオン電流の検出に使用する電力(電荷)を蓄積するコンデンサ101、コンデンサ101の両端電圧を制限するツェナーダイオード102、放電電流の経路を構成するダイオード103、イオン電流の経路を構成する抵抗104およびダイオード105、イオン電流の大きさを表す信号を生成するオペアンプ106などによって構成されている。
コンデンサ101は、前述のようにイオン電流を検出する際に用いる電力を蓄積する電源であり、一端子を高圧ダイオード50のカソードに接続し、他端子をダイオード103のアノードに接続している。
コンデンサ101と高圧ダイオード50のカソードとの接続点には、ツェナーダイオード102のカソードが接続され、さらに、倍電圧回路20の高電位側の出力点が接続されている。
コンデンサ101とダイオード103の接続点には、ツェナーダイオード102のアノードが接続され、さらに、抵抗104の一端が接続されている。ツェナーダイオード102は、例えば、内燃機関用点火装置2の動作環境において降伏電圧がDC75[V]であり、また2次側コイル32ならびに倍電圧回路20から出力される放電電流を流すことが可能な耐性を有する。
抵抗104の他端には、ダイオード105のカソードおよびオペアンプ106の反転入力端子が接続されている。オペアンプ106の非反転入力端子および低電位側(マイナス)電源端子、ダイオード105のアノード、ダイオード103のカソードはGNDに接続されている。
オペアンプ106は、電源として電圧VBが供給され、並列接続された抵抗およびコンデンサによって構成された負帰還路を備えて積分回路を形成している。また、オペアンプ106の出力端子には、当該オペアンプ106から出力されるイオン電流検出信号を、例えば重ね時間制御部40aなどの制御手段へ入力するための抵抗等が接続されている。
高圧ダイオード50の両端にはイオン電流経路抵抗150が並列接続されている。このイオン電流経路抵抗150は、例えば数百[kΩ]〜数[MΩ]の抵抗値を有し、倍電圧回路20の出力点が短絡状態にならない程度、また、点火信号がoffからonへ遷移したときに2次側コイル32に発生する2次電圧によって放電電流が流れることを抑止することができる程度であり、なおかつイオン電流を検出する際に妨げとならない程度の抵抗値を有するものである。
イオン電流検出回路100は、イオン電流経路抵抗150と高圧ダイオード50のアノードとの接続点と、点火プラグ60のGND側電極との間に接続されて、2次側コイル32やイオン電流経路抵抗150を含めて形成されるイオン電流経路内に設けられている。
次に、動作について説明する。
内燃機関用点火装置2は、図示を省略したECU等から入力した点火信号が有意を示すと、当該点火信号に対応する例えば点火コイルユニット12aのスイッチトランジスタ33がoff状態からon状態へ遷移し、1次側コイル31に1次電流が流れる。この後、上記の点火信号が有意を示さなくなると、スイッチトランジスタ33がoff状態に遷移し、上記の1次電流が遮断されて2次側コイル32に例えば3[kV]程度の放電電圧が発生し、点火プラグ60へ供給される。
上記の放電電圧が印加された点火プラグ60は、放電電極間に放電火花を発生させる。
一方、重ね時間制御部40aは、いずれかの点火信号が有意を示すと、DC−AC昇圧回路10を駆動して500[V]の交流電圧を生成させる。また、ACスイッチ11を制御して有意を示した点火信号に対応する接点を閉じる。すると、上記の点火信号に対応する例えば点火コイルユニット12aに、DC−AC昇圧回路10から上記の交流電圧が供給される。
点火コイルユニット12aの倍電圧回路20は、上記の交流電圧を入力すると、自身を構成する各ダイオードによって整流を行うとともに各コンデンサに電荷を蓄積して昇圧を行い、例えば直流3[kV]の高電圧を生成する。
このとき、点火プラグ60には、前述の2次側コイル32から出力された放電電圧によって放電火花が発生しており、放電電流が流れている。
なお、燃焼室内の混合気は、概ね1.4[kV]の高電圧を点火プラグ60へ供給すると点火(燃焼)が安定するため、倍電圧回路20は、DC−AC昇圧回路10の出力電圧を用いて1.4[kV]以上の高電圧を発生するように構成されている。
また、稼働する内燃機関において、特に燃焼室内の流動が高い場合やEGRを高く作用させたとき、失火することなく確実に放電火花を維持するためには、点火コイル30aが発生する放電電圧と同様な高電圧を供給することが好ましい。そのため、ここで例示したDC−AC昇圧回路10および倍電圧回路20は、点火コイル30aの出力電圧3[kV]と同様な高電圧を発生している。
図4は、図2の内燃機関用点火装置の動作を示す説明図である。この図は、内燃機関用点火装置2が稼動して点火プラグ60に重ね放電を行わせるとき、当該装置の回路内に流れる放電電流と、シリンダ内の混合気が燃焼したときに発生するイオン電流を示している。図中、矢印Aは放電電流が流れる経路を示し、矢印Bはイオン電流が流れる経路を示している。
2次側コイル32から放電電圧が出力されると、倍電圧回路20から前述の直流高電圧が出力され、上記の2次側コイル32が発生した放電電圧に、倍電圧回路20から出力された高電圧が重畳される。また、上記の2次側コイル32が発生した放電電圧によってコンデンサ101が充電される。
上記の2次側コイル32が発生した放電電圧によって流れる放電電流は、高圧ダイオード50の順方向に出力され、ツェナーダイオード102およびダイオード103を介してGNDへ流れる。
この後、放電電流は、GNDとなっているシリンダブロック等を介して、点火プラグ60のGND側の放電電極に達する。このとき点火プラグ60は放電火花を発生しているので、点火プラグ60の放電電極間を流れた放電電流は頭部電極へ達し、当該頭部電極から2次側コイル32へ流れる。
また、倍電圧回路20が高電圧を出力しているときには、放電電流は倍電圧回路20の高電位側の出力点からツェナーダイオード102およびダイオード103を介してGNDへ流れる。この後、前述のようにGNDであるシリンダブロック等を介して点火プラグ60へ流れて放電火花を維持し、点火プラグ60の頭部電極から2次側コイル32へ流れ、2次側コイル32と高圧ダイオード50のアノードとの接続点から倍電圧回路20の低電位側の出力点(DC−AC昇圧回路10の片側の出力点)へ帰還する。
なお、倍電圧回路20から出力される電流は、点火コイル30aが放電電圧を発生したとき、2次側コイル32から流れる電流に対して順方向に流れる。換言すると、倍電圧回路20の出力電流はマイナス電流となる。
重ね時間制御部40aは、DC−AC昇圧回路10、およびACスイッチ11を制御して、例えば重ね放電期間が適当な長さとなるように、DC−AC昇圧回路10が生成する交流電圧を点火コイルユニット12aに供給する。この制御により、点火コイルユニット12aの倍電圧回路20から前述の放電電流が流れ、点火プラグユニット12aと接続されている点火プラグ60の放電火花が所定期間維持(延長)され、重ね放電が行われる。
倍電圧回路20の高電位側の出力点は、ツェナーダイオード102のカソードに接続されており、倍電圧回路20から出力される高電圧はコンデンサ101にも印加される。即ち、2次側コイル32から放電電圧が印加され、また倍電圧回路20から高電圧が印加されることによって、コンデンサ101に充電が行われる。この充電により、コンデンサ101は、高圧ダイオード50のカソードと接続する第1端子が高電位側(プラス側)となり、ダイオード103のアノードと接続する第2端子が低電位側(マイナス側)となって電力を蓄積する。
上記の充電動作は、コンデンサ101の両端電圧がツェナーダイオード102の降伏電圧に達するまで行われ、上記の両端電圧が降伏電圧に達すると、2次側コイル32が発生した放電電圧や倍電圧回路20が生成した高電圧によって流れる放電電流がツェナーダイオード102、ダイオード103などを介して点火プラグ60へ流れ、前述の重ね放電が行われる。
倍電圧回路20から点火プラグ60へ流れていた放電電流が消失して重ね放電が終了すると、倍電圧回路20から出力されていた高電圧が無くなり、コンデンサ101に蓄積されている電荷が放出され、コンデンサ101の両端電圧がイオン電流経路抵抗150、2次側コイル32、また、ダイオード103やGND部分を介して点火プラグ60の放電電極間に印加される。
コンデンサ101の高電位側の第1端子は、前述のように高圧ダイオード50のカソードに接続されていることから、コンデンサ101の第1端子(高電位側)から2次側コイル32へ流れるイオン電流が阻止される。
そこで、コンデンサ101と2次側コイル32との間にイオン電流経路抵抗150を備えて、点火プラグ60の放電電極間にイオン電流検出用の電圧を印加し、上記のイオン電流が流れる経路を確保する。
このように、点火プラグ60にイオン電流検出用の電圧が印加されて2つの放電電極に正負いずれかの電位が生じると、燃焼室内のイオンが自身の電荷に応じていずれかの放電電極へ移動する。
イオン電流検出用電圧を、点火コイル30aから出力される放電電圧や倍電圧回路20から出力される高電圧に対して、逆極性となるように点火プラグ60へ印加することにより、具体的には点火プラグ60の放電電極のうち、中心電極にプラス電圧を印加することにより、燃焼開始から燃焼終了に至るまでに発生したイオン電流を測定することが可能になる。
そのため、内燃機関用点火装置2は、2次側コイル32や倍電圧回路20が発生させた電圧によって流れる放電電流(矢印A)に対してイオン電流(矢印B)が逆方向へ流れるように回路構成されている。即ち、2次側コイル32が発生する放電電圧および倍電圧回路20が生成する高電圧とは逆極性のイオン電流検出電圧を点火プラグ60へ印加するように回路構成されている。
上記のように、各イオン電荷が移動することによって流れたイオン電流は、点火プラグ60のGND接続点から、例えばシリンダブロックなどのGND部分を介してイオン電流検出回路100のGND接続点へ流れる。イオン電流検出回路100は、ダイオード105のアノード等からイオン電流を入力する。このイオン電流は、ダイオード105のカソードから抵抗104を介してコンデンサ101の低電位側の第2端子へ帰還する。
イオン電流が抵抗104を通過するときに生じる電圧信号は、積分回路を形成しているオペアンプ106へ入力される。上記のイオン電流の大きさを示す電圧信号を入力したオペアンプ106は、経時変化するイオン電流を時間積分して電荷量を表すイオン電流検出信号を生成する。上記の電荷量は、燃焼室内で混合気が燃焼する際に発生したイオン量を示すものである。
燃焼室内で混合気が長い期間にわたって燃焼したときには、イオン電流も長い間流れる。このことから、混合気が完全燃焼したとき、もしくは完全燃焼に近似するときにはイオン電流が長期間流れる。イオン電流検出回路100は、イオン電流の時間積分を行うことにより、1回の燃焼行程において発生したイオン量(電荷量)を求めている。
イオン電流検出回路100から出力されたイオン電流検出信号は、例えば重ね時間制御部40aやECUなどの制御部へ入力され、燃焼効率が向上し、また、内燃機関の運転状態が安定するように点火時期、重ね放電時間や重ね放電電流の大きさなどを調整(設定)する際に用いられる。
以上のように、この実施例1によれば、2次側コイル32に倍電圧回路20の出力点を接続して重ね放電を行う回路構成において、2次側コイル32に流れる電流方向を規制する高圧ダイオードに並列接続されたイオン電流経路抵抗を備えたので、放電電流とは逆方向に流れるイオン電流を検出するイオン電流検出回路100を、2次側コイルならびに倍電圧回路20の出力側に備えることができ、イオン電流を精度よく検出して重ね放電を制御することができる。
また、検出したイオン電流の大きさに応じて重ね放電を制御することにより、燃焼状態に応じて重ね放電を行って内燃機関の運転効率を向上させることが可能になる。
なお、図2に示した内燃機関用点火装置2の構成は一例であり、当該内燃機関用点火装置2は、倍電圧回路20を点火コイルユニット12a〜12dにそれぞれ備えて、1つのDC−AC昇圧回路10から各点火コイルユニット12a〜12dへ重ね放電に用いる電圧を供給する構成に限定されない。
図5は、この発明の実施例2による内燃機関用点火装置の構成を示す回路図である。この図は、図2と同様に4気筒の内燃機関に用いる点火装置を例示したもので、図示した内燃機関用点火装置3は、1つのDC−AC昇圧回路10、ACスイッチ11、重ね時間制御部40b、4つの点火コイルユニット13a,13b,13c,13dを備えている。
なお、重ね時間制御部40bは、前述の重ね時間制御部40aと同様にプロセッサやメモリ等によって構成され、DC−AC昇圧回路10およびACスイッチ11の動作を制御するように配線接続されている。
また、重ね時間制御部40bは、点火コイルユニット13a〜13dから、後述する放電電流検出用抵抗200によって検出される放電電流検出信号と、イオン電流検出回路110から出力されるイオン電流検出信号とを入力するように配線接続されている。
図6は、図5の点火コイルユニットの構成を示す回路図である。この図は、点火コイルユニット13a〜13dの回路構成を示している。点火コイルユニット13a〜13dは、いずれも同様に構成されている。ここでは点火コイルユニット13aを例示して説明する。また、図3に示したものと同様に構成された部分に同じ符号を使用し、その部分の重複説明を省略する。
点火コイルユニット13aは、倍電圧回路20、点火コイル30a、スイッチトランジスタ33、高圧ダイオード50、イオン電流検出回路110、イオン電流経路抵抗150を備え、さらに実施例1で説明したものと同様なプラグキャップ(図示省略)を備えて一体構成されている。
イオン電流検出回路110は、前述のイオン電流検出回路100と同様に、コンデンサ101、ツェナーダイオード102、ダイオード103、抵抗104、ダイオード105、オペアンプ106などを備え、さらにダイオード103のカソードとGND接続点との間に放電電流検出用抵抗200を備えている。
ダイオード103のカソードと放電電流検出用抵抗200との接続点は、重ね時間制御部40bの、例えば所定の入力ポートに接続されている。
また、点火コイルユニット13a〜13dは、イオン電流検出回路110から出力されるイオン電流検出信号が各々重ね時間制御部40bへ入力されるように接続配線されている。
なお、イオン電流検出回路110は、2次側コイル32に流れる電流を検出する放電電流検出用抵抗200を備えた以外は、前述のイオン電流検出回路100と同様に回路構成されている。
次に、動作について説明する。
ここでは、実施例1で説明したものと同様に動作する部分の重複説明を省略し、内燃機関用点火装置3の特徴となる動作を説明する。
重ね時間制御部40bは、ECU(図示省略)等から入力した点火信号によって点火コイル30aが放電電圧を発生し、上記の点火信号に応じてDC−AC昇圧回路10を制御して倍電圧回路20から高電圧を出力させて重ね放電を行うとき、即ち点火プラグ60が放電火花を発生しているときに2次側コイル32に流れる2次電流(放電電流)を、放電電流検出用抵抗200を用いて検出する。
また、重ね時間制御部40bは、点火コイルユニット13a〜13dの各イオン電流検出回路110から出力されるイオン電流検出信号を入力し、各シリンダの燃焼状態を監視する。
重ね時間制御部40bは、例えば、予め自らに設定されている電流基準値と、上記の放電電流検出用抵抗200を用いて検出した放電電流検出信号が示す値(以下、放電電流値と記載する)とを比較し、この比較結果に基づいて放電電流値が電流基準値となるようにDC−AC昇圧回路10の動作を制御する。具体的には、DC−AC昇圧回路10に含まれるインバータ回路の動作においてPWMduty等の調整を行い、放電電流値を電流基準値へ近付けるように、好ましくは電流基準値と等しくなるようにフィードバック制御を行う。
ここで、イオン電流検出回路110から入力したイオン電流検出信号が燃焼状態の悪化を示したとき、放電電流検出用抵抗200から入力する放電電流値が増大するように、例えば前述のようにDC−AC昇圧回路10の動作を制御して倍電圧回路20から出力する高電圧を増大させる。
また、重ね時間制御部40bが、燃焼状態を良好にするためイオン電流検出信号を用いて重ね放電を制御するとき、重ね放電を行う期間を調整し、即ち、倍電圧回路20から高電圧を出力する期間を延長または短縮する制御を行ってもよい。またさらに、この重ね放電期間の調整と上記の放電電流の調整とを併せて行い、燃焼状態を良好にする制御を行うようにしてもよい。
また、イオン電流検出信号が、燃焼状態が良好であることを示しているときには、任意のタイミングで上記の放電電流を小さくし、具体的には、DC−AC昇圧回路10の動作を制御して倍電圧回路20から出力する高電圧を小さくし、または高電圧の出力期間を短縮して、燃焼状態を良好に維持することができる限界値を探る制御を行い、消費電力を低減して省エネルギ化を図る。
このように、重ね時間制御部40bは、イオン電流を検出して燃焼状態を監視し、また2次側コイル32に流れる放電電流を監視しながら、重ね放電期間や重ね放電時に流れる放電電流の大きさを調整し、例えばこれらの調整した値を記憶更新することにより、学習的に上記の重ね放電期間の長さや放電電流の大きさを最適化し、重ね放電の動作制御に用いる。
以上のように、この実施例2によれば、放電電流検出部(放電電流検出用抵抗200)によって検出された放電電流値を任意の値となるように調整するとき、重ね時間制御部40bが、イオン電流検出回路110から入力したイオン電流検出信号が良好な燃焼状態を示すようにDC−AC昇圧回路10ならびに倍電圧回路20を制御するようにしたので、シリンダの燃焼効率を良好にしながら点火動作に要する消費電力を抑制することが可能になる。
なお、図5に示した内燃機関用点火装置3の構成は一例であり、当該内燃機関用点火装置3は、倍電圧回路20を点火コイルユニット13a〜13dにそれぞれ備え、1つのDC−AC昇圧回路10から各点火コイルユニット13a〜13dへ重ね放電に用いる電圧を供給する構成に限定されない。
1 内燃機関用点火装置
2 内燃機関用点火装置
3 内燃機関用点火装置
10 DC−AC昇圧回路
12a 点火コイルユニット
12b 点火コイルユニット
12c 点火コイルユニット
12d 点火コイルユニット
13a 点火コイルユニット
13b 点火コイルユニット
13c 点火コイルユニット
13d 点火コイルユニット
20 倍電圧回路
30 点火コイル
31 1次側コイル
32 2次側コイル
33 スイッチトランジスタ
40 重ね時間制御部
40a 重ね時間制御部
40b 重ね時間制御部
50 高圧ダイオード
60 点火プラグ
100 イオン電流検出回路
101 コンデンサ
102 ツェナーダイオード
103 ダイオード
104 抵抗
105 ダイオード
106 オペアンプ
150 イオン電流経路抵抗
200 放電電流検出抵抗

Claims (5)

  1. 1次側コイルに流れる電流をオン・オフすることにより点火プラグへ供給する放電電圧を2次側コイルに発生させる点火コイルと、
    前記2次側コイルから出力される放電電圧の極性を制限する高圧ダイオードと、
    直流の高電圧を生成し、前記2次側コイルから出力される放電電圧と同極性となるように前記高電圧の出力点を前記高圧ダイオードに接続させた昇圧回路と、
    前記2次側コイルを介して燃焼室内を流れるイオン電流を検出するイオン電流検出部と、
    前記高圧ダイオードの両端間を接続し、前記昇圧回路の出力点が短絡とならず、かつ、前記イオン電流検出部の検出動作の妨げとならない抵抗値を有するイオン電流経路抵抗と、
    前記2次側コイルに発生した放電電圧へ前記昇圧回路が生成した高電圧を重畳して重ね放電を前記点火プラグに行わせる制御を、前記イオン電流検出部から出力されるイオン電流検出信号に応じて行う制御部と、
    を備え、
    前記イオン電流検出部は、
    前記重ね放電の終了後、前記2次側コイルおよび前記昇圧回路から出力する電圧とは逆極性のイオン電流検出用電圧を、前記イオン電流経路抵抗および前記2次側コイルを介して前記点火プラグへ印加して前記イオン電流を検出する、
    ことを特徴とする内燃機関用点火装置。
  2. 前記2次側コイルは、
    一端が前記点火プラグの第1電極に接続され、
    他端が前記高圧ダイオードのアノードおよび前記イオン電流経路抵抗の一端に接続され、
    前記イオン電流検出部は、
    前記高圧ダイオードのカソードおよび前記イオン電流経路抵抗の他端の接続点と前記点火プラグの第2電極との間に接続され、前記イオン電流経路抵抗および前記2次側コイルを含むイオン電流経路に備えられる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火装置。
  3. 前記制御部は、
    前記イオン電流検出部から入力するイオン電流が良好な燃焼状態を示すように前記昇圧回路を制御して前記高電圧を出力する期間を調整する、
    ことを特徴とする請求項1また2に記載の内燃機関用点火装置。
  4. 前記制御部は、
    前記イオン電流検出部から入力するイオン電流が良好な燃焼状態を示すように前記昇圧回路を制御して前記高電圧の大きさを調整する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関用点火装置。
  5. 前記2次側コイルに流れる放電電流を検出する放電電流検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記放電電流検出部から入力する放電電流値が任意の電流値となるように前記昇圧回路を制御して前記高電圧の大きさを調整する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関用点火装置。
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