JPWO2013186968A1 - 電磁波伝搬システム、インターフェース装置および電磁波伝搬シート - Google Patents

電磁波伝搬システム、インターフェース装置および電磁波伝搬シート Download PDF

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Abstract

接続インターフェース装置(200)は、第1導体層(210)と、第2導体層(270)と、誘電体層(260)と、を備える。第1導体層(210)には、両側が帯状の導波スロットになっている伝送線路である導波ライン(222)が設けられているとともに、導波ライン(222)の一端と他端とには第2結合スロット(231)で環囲されたアンテナとしての第2結合ライン(232)がそれぞれ設けられ、第2導体層(270)には、第2結合ライン(232)に対向する位置にそれぞれ第3スロット(271)が設けられ、電磁波伝搬シート(100)の表面導体層(130)には、インターフェース装置(200)が当該電磁波伝搬シート(100)に重ねられた際に、第3スロット(200)を通して第2結合ライン(232)と共振結合するように、第1結合スロット(151)中に配置されたアンテナとしての第1結合ライン(152)が設けられている。

Description

本発明は、電磁波伝搬システムに関する。具体的には、電磁波を伝搬する電磁波伝搬シートに対して電磁波を入出力するための電磁波インターフェース装置に関し、例えば、給電装置から電磁波伝搬シートに電磁波を入力するインターフェース装置、および、電磁波伝搬シート同士を繋ぐためのインターフェース装置に関する。
シート状媒体を介して電子機器の間で通信を行うシステムとして、二次元通信システムが知られている。二次元通信システムは、電磁波伝搬シートと、電磁伝搬シートの上に載置される近接カプラと、を有する。電磁波伝搬シートの表面から電磁界が染み出してくる現象を利用することにより、近接カプラは、電磁波伝搬シートの内部との間で電磁波の入出力を行う電磁結合デバイスとなる。近接カプラを電子機器のアンテナ端子に電気接続すれば、電磁波伝搬シート上の任意の位置において電子機器同士の通信が可能になる。この技術は、通信のみならず、電力伝送にも適用できる。
このような二次元通信システムは、電磁波伝搬シートの表面上で通信が可能になることから、サーフェイス通信システムと呼ばれることもある。
このような電磁波伝搬シートに給電するための方法がいくつか提案されている。
例えば、特許文献1(特開2010−16592号公報)や特許文献2(特開2011―9801号公報)には、クリップ型の電磁波インターフェース装置が提案されている。このクリップ型の電磁波インターフェース装置は、電磁波伝搬シートの辺縁部を上下方向から挟み込むクリップ部を有している。電磁波インターフェース装置は、このクリップ部で電磁波伝搬シートの側面部に取り付き、そして、電磁波伝搬シートの側面から電磁波を給電する。
また、特許文献3(特開2010−56952号公報)には、電磁波伝搬シート同士を、電磁波が伝達できるように接合する構造が開示されている。特許文献3では、一方の電磁波伝搬シートと他方の電磁波伝搬シートとを接合するにあたって、互いの端部同士が近接かつ対向するようにして二つのシートを並べる。そして、近接かつ対向している両者の端部を上下一対の導体板で挟み込む。このような構造によって、一方の端面から出た電磁波が他方の端面から入力されるようにできる。
特開2010−16592号公報 特開2011―9801号公報 特開2010−56952号公報
上記先行技術のように電磁波伝搬シートを上下両面から導体板で挟み込むような仕様とした場合、隙間が生じていけない。この隙間から電磁波が漏洩してしまい、給電あるいは伝送の効率が落ちてしまうからである。
しかし、シートの端面を隙間が生じないように上下両面から挟み込むようにすることは、案外、容易なことではない。
電磁波伝搬シートは、柔軟性を持たせるようにできることも利点の一つであるが、柔軟性をもつシートを二枚の板で隙間無く挟めるようにすることは益々難しい。しかも、電気工事の専門家ではなく、エンドユーザーが自分で給電したり、シート同士を接合したりすることも考慮しなければならない。
また、インターフェース装置の導体板の間隔を極めて精密に管理しなければならないが、これには相当のコストが予想される。また、繰り返しの使用に耐えなければならないが、導体板の間隔はわずかな外力で容易にずれてしまう恐れもある。すると、電磁伝搬シートの端部を上下方向から導体板で挟み込むようにして電磁波を入出力させる構造には課題が多いことがわかる。
本発明の目的は、簡易な構造でありながらも、高効率に二つ以上の電磁波伝搬シートを電磁波伝達可能に接続できる電磁波伝搬システムを提供することにある。
本発明の電磁波伝搬システムは、
一方の電磁伝搬シートと、他方の電磁波伝搬シートと、前記一方の電磁波伝搬シートと前記他方の電磁波伝搬シートとを電磁波が伝達できるように接続する接続インターフェース装置と、を具備する電磁波伝搬システムであって、
前記接続インターフェース装置は、
第1導体層と、前記第1導体層に対向配置された第2導体層と、前記第1導体層と前記第2導体層とに挟まれた誘電体層と、を備え、
前記第1導体層には、
両側が帯状の導波スロットになっている伝送線路である導波ラインが設けられているとともに、前記導波ラインの一端と他端とには第2結合スロットで環囲されたアンテナとしての第2結合ラインがそれぞれ設けられており、
前記第2導体層には、前記第2結合ラインに対向する位置にそれぞれ第3スロットが設けられており、
前記一方の電磁波伝搬シートおよび前記他方の電磁伝搬シートは、ともに、
少なくとも一部がメッシュ状になっている表面導体層と、前記表面導体層に対向配置された裏面導体層と、前記表面導体層と前記裏面導体層との間に挟まれた誘電体層と、を備え、
前記表面導体層および前記裏面導体層のいずれか一方には、
前記接続インターフェース装置が一方および他方の電磁波伝搬シートに重ねられた際に、前記第3スロットを通して前記第2結合ラインと共振結合するように、第1結合スロット中に配置されたアンテナとしての第1結合ラインが設けられている
ことを特徴とする。
本発明によれば、インターフェース装置と電磁波伝搬シートとの間で共振結合により、電磁波伝搬シートに対して電磁波を高効率に供給することができる。したがって、接続インターフェース装置を介して一方の電磁波伝搬シートと他方の電磁波伝搬シートとを繋ぐことができる。さらに、接続インターフェース装置は極めて簡易な構成であり、かつ、電磁波伝搬シートと同様に平面的な構造であるので、複数の電磁波伝搬シートを接続インターフェース装置を用いて接続した場合でも全体としての平面性を維持することができる。
第1実施形態において、電磁波伝搬シートとインターフェース装置とを結合する前の状態を示す図。 第1実施形態において、電磁波伝搬シートにインターフェース装置を接合した状態を示す図。 電磁波伝搬シートの断面図。 電磁波伝搬シートのおもて面を平面視した図。 電磁波伝搬シートの裏面を示す図。 インターフェース装置の分解斜視図。 インターフェース装置の断面図。 インターフェース装置の上面図。 インターフェース装置を裏面から見た図。 実験例を説明するための図。 実験結果を示す図。 第2実施形態において、電磁波伝搬シートのおもて面を示す図。 第2実施形態において、電磁波伝搬シートの裏面を示す図。 インターフェース装置の変形例を示す図。 インターフェース装置の変形例を示す図。 インターフェース装置の変形例を示す図。 第3実施形態において、接続インターフェース装置と二つの電磁波伝搬シートとを示す図。 接続インターフェース装置の上面図。 接続インターフェース装置を裏面から見た図。 接続インターフェース装置を用いて二つの電磁波伝搬シートを接続した状態を示す図。 変形例として、一つの電磁波伝搬シートに二つの第1共振アンテナを設けた例を示す図。 複数の電磁波伝搬シートを一次元的に繋げた例を示す図。 複数の電磁波伝搬シートを一次元的に繋げた例を示す図。 矩形の電磁波伝搬シートに4つの結合部を設けた例を示す図。 多数の電磁波伝搬シートを2次元的に接続した例を示す図。 裏面に結合部を有する電磁波伝搬シートのおもて面を示す図。 電磁波伝搬シートの裏面を示す図。 変形例として、二つのインターフェース装置をケーブルで接続した状態を示す図。 短冊状の電磁波伝搬シートを複数並列に並べた状態で接続した例を示す図。
本発明の実施形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態としては、電磁波伝搬システムとして、電磁波伝搬シート100に給電を行うためのインターフェース装置200と、このインターフェース装置200に結合可能な電磁波伝搬シート100と、について説明する。
図1は、電磁波伝搬シート100と、インターフェース装置200と、を結合する前の状態を示している。一方、図2は、電磁波伝搬シート100にインターフェース装置200を接合した状態を示す図である。
図2のように、電磁波伝搬シート100にインターフェース装置200を接合し、さらに、インターフェース装置200に高周波で電力を供給する。すると、インターフェース装置200を介して電磁波伝搬シート100に電力が給電される。
この状態で、電磁波伝搬シート100から染み出す電力を吸い上げる近接カプラ900を電磁波伝搬シート100に載置する。すると、電子機器910は、近接カプラ900で吸い上げられた電力を利用して動作することができるようになる。
本実施形態の特徴の一つ目は、電磁波伝搬シート100が平面形状であることに合わせて、インターフェース装置200に平面回路を採用した点にある。また本実施形態の特徴の二つ目は、インターフェース装置200から電磁波伝搬シート100への電力伝達に共振結合を利用した点にある。
以下、順に説明する。
(電磁波伝搬シートの構成)
まず、電磁波伝搬シート100の構造について説明する。
電磁波伝搬シート100の基本的構造は従来知られているものと同等であるが、本実施形態においては、電磁波伝搬シート100はインターフェース装置200と共振結合するための結合部120を有している。図1に示すように、電磁波伝搬シート100の表面は、ほぼ全面にわたってメッシュ状(140)になっており、メッシュ(140)の開口から電磁波が浸出してくるようになっている。
なお、「メッシュ状」とは、規則的な網目である状態の他、規則的又は不規則的な形状の複数の開口が形成されている状態を言う。メッシュ状としては、開口部の形状が矩形である格子パターンが典型的ではあるが、その他、開口部の形状としては亀甲形、菱形、円形、三角形など各種形状をとり得る。
図1に示す例では、電磁波伝搬シート100は、いわゆる短冊形状であって、長手方向と短手方向とを有する矩形である。そして、図1または図2のように電磁波伝搬シート100を左右方向に長さを有するように配置したとき、右端から約三分の2の長さにかけて表面がメッシュ状になっている。一方、左端から約三分の一の長さにかけては表面がメッシュ状ではなく、スロット151を有するプレーン板部145になっており、この部分がインターフェース装置200と結合する結合部120になる。
メッシュ状(140)である右側部分は、電磁波を外部に浸出させてサーフェイス通信を実現する部分となるので、この部分をサーフェイス通信部110と称する。
メッシュ状ではなく、プレーン板部145になっている左側部分は、インターフェース装置200との結合を実現する部分となるので、この部分を結合部120と称する。
サーフェイス通信部110と結合部120とは連続的に繋がっており、すなわち、サーフェイス通信部110と結合部120とは一連かつ一体になっている。
図3に電磁波伝搬シートの断面図を示す。
また、図4は、電磁波伝搬シートのおもて面を平面視した図であり、図5は、電磁波伝搬シートの裏面を示す図である。
電磁波伝搬シート100は、表面導体層130と、誘電体層101と、裏面導体層102と、ショート導体103と、を備える。図3に示すように、真ん中の誘電体層101が表面導体層130と裏面導体層102とで挟まれ、3層構造となっている。
表面導体層130は、サーフェイス通信部110に相当するメッシュ状になった部分140と、結合部120に相当するプレーン板の部分145と、を有している。サーフェイス通信部110において、複数の縦方向の配線141と、複数の横方向の配線142と、が格子状に配列されている。(短手方向を縦方向とし、長手方向を横方向とした。)
プレーン板の部分145には、短手方向に長さを有する細長い第1結合スロット151が開口形成されており、さらに、この第1結合スロット151の内側には細長い直線状の導体線152が配置されている。この導体線152は共振器としての結合ラインとなるので、導体線152を第1結合ライン152と称することにする。そして、第1結合スロット151と第1結合ライン152とにより、インターフェース装置200からの電磁波と共振する第1共振アンテナ150が構成される。
なお、第1結合スロット151および第1結合ライン152の位置やサイズについては後述する。
表面導体層130は、金属(例えばアルミニウム)の薄板をエッチングすることによって製造でき、製造時にメッシュ状の部分140と第1結合スロット151とを同時にパターン形成してしまえばよい。
裏面導体層102は、図5に示すように、単なるプレーンの導体薄板である。
また、図3の断面図に示すように、表面導体層130と裏面導体層102とは、電磁波伝搬シート100の端部でショート導体103により接続されている。すなわち、電磁波伝搬シート100の4つの端面全てがショート導体103で囲まれている。ショート導体103は、導電性テープの貼付け、金属めっき、導電性塗料の塗布などにより実現可能である。
(インターフェース装置の構成)
次に、インターフェース装置200について説明する。
図1を参照してわかるように、インターフェース装置200も電磁波伝搬シート100と同じように全体として偏平薄板形状である。
図6は、インターフェース装置200の分解斜視図である。
また、図7は、インターフェース装置200の断面図である。
インターフェース装置200も電磁波伝搬シート100と同じように3層構造であり、誘電体層260を二枚の導体層210、270で挟んだ構造を有する。
説明のため、図6または図7において、誘電体層260の上面に配置される層を第1導体層210とし、誘電体層の下面に配置される層を第2導体層270とする。
図8は、インターフェース装置200の上面図であり、すなわち、第1導体層210の平面図である。
第1導体層210には、電磁波を伝送しかつ電磁波を電磁波伝搬シート100に向けて放射できる平面回路として、いわゆるコプレーナ線路が設けられている。
図8のように第1導体層210を配置したとき、紙面左右方向にx軸をとり、紙面上下方向にy軸をとる。
すると、第1導体層210の上下方向(y軸方向)略中央において左端からx軸方向に延びる細長いスロット221が形成されている。このスロット221はさらに、第1導体層210のx軸方向長さの約3/5のところで直角に曲がって+y軸方向と−y軸方向に延びている。説明のために、スロットのうち、x軸方向に延びる部分を導波スロット221と称し、y軸方向に延びる部分を第2結合スロット231と称することにする。
導波スロット221の内側にはx軸方向に延びる導体のライン222が設けられており、このライン222と導波スロット221とによりマイクロ波導波路220が構成されている。この導体のライン222を導波ライン222と称する。
また、第2結合スロット231の内側には、y軸方向に延びる導体のライン232が設けられている。この導体ライン232を第2結合ライン232と称することにする。
第2結合スロット231と第2結合ライン232とによって、電磁波を電磁波伝搬シート100に向けて放射する第2共振アンテナ230が構成されることになる。
導波ライン222は、第2結合ライン232の中央付近に接続されている。ただし、マッチングのために、導波ライン222と第2結合ライン232との接合点は、第2結合ライン232の中央からわずかにずれた位置である。
第2結合スロット231および第2結合ライン232の位置やサイズについては後述する。
図9は、インターフェース装置200を裏面から見た図であり、すなわち、第2導体層270を平面視した図である。
図9に示すように、第2導体層270にも細長いスロット271が開口形成されている。
このスロット271を、第3スロット271と称することにする。
第3スロット271は、第1導体層210と第2導体層270とが誘電体層260を挟んで対向したときに、第2共振アンテナ230(第2結合スロット231および第2結合ライン232)に対向する位置に形成されている。さらに、第3スロット271の形状は、第2共振アンテナ230(第2結合スロット231および第2結合ライン232)に対応した形状である。すなわち、図9のように第2導体層270を配置したとき、第3スロット271は、左端から約3/5の位置においてy軸に長さをもつように細長い形状に形成されている。
さらに、図6に示すように、第1導体層210および誘電体層260には、導波スロット221および第2結合スロット231を取り囲むように複数のビア240が貫通形成されている。ビア240には導電材料が充填されており、ビア240によって第1導体層210と第2導体層270とが電気的に接続されている。ビア240の列に囲まれることによって、マイクロ波導波路220および第2共振アンテナ230がシールドされる。
また、第1導電層210の左端にはコネクタ280を取り付けられるようになっており、マイクロ波導波路220に高周波電力を供給できるようになっている(図1または図2参照)。
そして、インターフェース装置200を介して電磁波伝搬シート100に給電する際にはインターフェース装置200を電磁波伝搬シート100の上に重ねるように配置する。このとき、図2のようにインターフェース装置200を電磁波伝搬シート100の結合部120に重ねると、第1結合ライン152の直上に第2結合ライン232が位置するようになっている。第2導体層270には第3スロット271が開口形成されているので、この第3スロット271の開口を通して、第1結合ライン152と第2結合ライン232とは共振結合できるようになっている。
(デザインコンセプト)
次に、インターフェース装置200から電磁波伝搬シート100へ効率よく電力を伝送するための各要素の設計思想(デザインコンセプト)について説明する。
まず、インターフェース装置200のデザインコンセプトを説明する。
図8において、第2結合ライン232の長さをLL2と表すと、第2結合ライン232の長さLL2はλ/4からλ/2とする。
(λは、自由空間における波長λに対し、誘電体層の実効誘電率で決まる波長短縮率を乗じた実効波長である)
好ましい例として、第2結合ラインの長さLL2は、1/4波長(λ/4)を基準としつつ、結合度等を考慮して、λの1/3とすることが例として挙げられる。
y軸方向における第2結合ライン232と第2スロット231との間のギャップをGaとし、x軸方向における第2結合ライン232と第2結合スロット231との間のギャップをGbとする。ギャップGaおよびギャップGbは狭いほど良いが、製造上の制約で決定され、最小のオーダーとしては例えば100μm程度になる。
次に、図9において、第2導体層270に形成する第3スロット271のサイズについて説明する。
第3スロット271の開口サイズとして、縦の長さをLS3とし、幅をWS3とする。
長さLS3およびWS3を決定する要素としては、例えば、第2結合スロット231のサイズ、インターフェース装置200の厚み、電磁波伝搬シート100の厚み、および、各材料定数がある。
例えば、インターフェース装置200と電磁波伝搬シート100とで材料定数が同じであり、かつ、インターフェース装置200と電磁波伝搬シート100との厚みがほぼ同じであるとする。
この場合、第2導体層270の第3スロット271の開口サイズとしては、第2結合スロット231のサイズよりも前記厚み分の程度広げるとよい。すなわち、第2結合スロット231のy軸方向の長さをLS2とし、x軸方向の長さをWS2とする。さらに、インターフェース装置200の厚みと電磁波伝搬シート100の厚みとが同じHであるとする。この場合、第2導体層270の第3スロット271の開口サイズを、例えば、LS3=LS2+H、WS3=WS2+H、とする。
次に、電磁波伝搬シート100の結合部120の設計思想(デザインコンセプト)を説明する。
図4において、第1結合スロット151の開口サイズは、前記第3スロット271の開口サイズと同じとしてもよい。すなわち、第1結合スロット151のy軸方向の長さをLS1とし、x軸方向の長さをWS1とすると、例えば、LS1=LS3、WS1=WS3、としてもよい。
また、第1結合ライン152の長さをLL1とすると、第1結合ラインの長さLL1は、λ/4からλ/2とする。
(λは、自由空間における波長λに対し、誘電体層の実効誘電率で決まる波長短縮率を乗じた実効波長である)
好ましい例として、第1結合ライン152の長さLL1は、1/4波長(λ/4)を基準としつつ、結合度を考慮して、λの1/3とすることが例として挙げられる。
次に、電磁波伝搬シート100における第1共振アンテナ150の位置について説明する。
図4において、電磁波伝搬シート100の左端から第1結合ライン152までの距離をD1とする。すなわち、結合部120においてサーフェイス通信部110とは反対側の端部から第1結合ライン152までの距離をD1とする。
このとき、D1をλf/4からλf/2とし、たとえば、λf/3としてもよい。
電磁波伝搬シート100は周囲をショート導体103で囲まれた構造をしているので、誘電体導波管として扱うことができる。
電磁波伝播シート100を導波管とみなしたときの管内波長λを考えると、最も単純には、シート端部から1/4波長(λ/4)で最大電界となり、第1結合ライン152から入力された電磁波が電磁波伝搬シート100の内部の誘電体層101に効率よく結合できると考えることができる。
なお、実際の結合のしやすさは、インターフェース装置200と電磁波伝搬シート100とがそれぞれ作る電界と磁界とのバランスで決まるものであり、端部からλf/4〜λf/2の範囲に結合効率が最もよいポイントを見いだせると考えられる。
(使用形態)
実際の使用にあたっては、第1結合ライン152の直上に第2結合ライン232が位置するようにして、インターフェース装置200を電磁波伝搬シート100の結合部120に重ねる(図2参照)そして、インターフェース装置200の導波ライン222にコネクタ280を取り付けて、マイクロ波導波路220に高周波電力を供給する。高周波電力は、マイクロ波導波路220によって伝送されて、第2結合ライン232から電磁波伝搬シート100に放射されることになる。このとき、第2結合ライン232は、第3スロット271の開口を介して電磁波伝搬シート100の第1結合ライン152と対向した状態になっているので、第2結合ライン232と第1結合ライン152とが共振カップリングする。第2結合ライン232と第1結合ライン152とが共振結合することにより、第1共振アンテナ150(第1結合ライン152および第1結合スロット151)を介して、電力が電磁波伝搬シート100の内部に投入されることになる。
電磁波伝搬シート100内に伝わった電磁波は、シート内を伝搬していく。そして、電磁波は、サーフェイス通信部110のメッシュ構造(140)の開口から染み出す。サーフェイス通信部110の上に所定構造のカプラ900を載置して、染み出してくる電磁波を吸い上げる。吸い上げた電磁波(電力)を電子機器910に供給することによって電子機器910を動作させることができる。
(実験例)
次に実験例を説明する。
図10のように、長手方向を有する短冊状の電磁波伝搬シート100Aを用意し、さらに、この電磁波伝搬シート100Aの両端にそれぞれ結合部120、120を設けるとする。そして、二つの結合部120、120にそれぞれインターフェース装置200、200を接合し、二つのインターフェース装置200、200を入出力ポートとする。
各種設定値を次のようにした。
電磁波伝搬シート100Aの横幅を60mmとし、電磁波伝搬シート100の結合部120、120を除いたサーフェイス通信部110に相当する部分の長さを320mmとした。
第1結合ライン152の長さLL1を27.7mmとし、第1結合ライン152の幅WL1を1.55mmとし、第1結合ライン152と第1結合スロット151との間のギャップをx方向、y方向ともに1.5mmとした。
第2結合ライン232の長さLL2を27.7mmとし、第2結合ライン232の幅WL2を1.55mm、とした。
また、第2結合ライン232と第2結合スロット231とのギャップGa、Gbをともに、1.5mmとした。
また、導波ライン222と第2結合ライン232との接続点は、第2結合ラインの中心から2.4mmずらした。
なお、第3スロット271のサイズは、第1結合スロット151および第2結合スロット231と同じサイズとした。
なお、27.7mmは、波長λの3分の1に相当する。
電磁波伝搬シート100の端から第1結合ライン152までの距離D1は40mmとした。これは、管内波長の3分の1に相当する。
インターフェース装置200、200の厚みを0.5mmとし、電磁波伝搬シート100の厚みを1.0mmとした。
インターフェース装置200および電磁波伝搬シート100の誘電体層101、260の比誘電率は2.2であり、損失(tanδ)は0.0009であった。
上記のような条件のもとで電磁界シミュレーション(CST社 MW Studio2011)をしたときのポート間の反射特性および透過特性を図11に示す。
周波数2.45GHzの電磁波を用いたとき、透過特性が−1.2dB程度となっている。したがって、インターフェース装置−電磁波伝搬シート−インターフェース装置で高効率のマイクロ波伝送ができることが示されている。
これにより、平面回路であるインターフェース装置200を用い、さらに、共振結合を利用して、電磁波伝搬シート100にマイクロ波を伝送できることが示された。
このような構成を備える本実施形態によれば、次の効果を奏する。
(1)本実施形態では、シート状の電磁波伝搬シート100に給電するにあたって、インターフェース装置200としても電磁波伝搬シート100の結合部120としても平面回路を利用している。電磁波伝搬シート100は平面的であることにメリットがあるのであるが、電磁波伝搬シートをクリップ状に上下方向から挟むような従来の給電方式ではデコボコしてしまって、給電インターフェースを取り付けた状態では平面シートとしてのメリットが減殺されてしまう恐れもあった。この点、本実施形態では、電磁波伝搬シート100にインターフェース装置200を取り付けた状態でも全体としての平面性を保つことができる。
(2)結合部120は、プレーン板部145に第1結合スロット151と第1結合ライン152とを配置しただけの構成であるので、結合部120とメッシュ状部分140とは面一(つらいち)に作ることができる。したがって、電磁波伝搬シート100に結合部120を連続一体的に設けたとしても電磁波伝搬シート100の平面性を害することがない。また、表面導体層130にメッシュ状部分140を作り込む際にプレーン板の部分145に第1結合スロット151や第1結合ライン152も同時に作り込むことができるので、製造コストの上昇を招来することもない。
(3)従来の給電インターフェースは、電磁波伝搬シートを上下方向からクリップ状に挟持するものであったところ、電磁波伝搬シートを挟持する二枚の導体板のギャップが次第に変化してしまう恐れもあった。この点、本実施形態では、スロット(151、231)内に結合ライン(152、232)を配する構造であるので、ユーザの繰り返しの使用に耐え、耐用年数が格段に長くなることが期待できる。
(4)従来のように電磁波伝搬シートを上下方向からクリップ状に挟む給電インターフェースを使用するとなると、給電インターフェースと電磁波伝搬シートとの間に隙間が生じないようにするのが難しかった。この点、本実施形態では、平面的なインターフェース装置200を平面的な電磁波伝搬シート100に重ねるだけでよく、つまり、平面に平面を重ねるだけである。これは、電磁波伝搬シートを上下両方向から隙間無く挟み込もうとする構造に比べて格段に簡単であり、本実施形態によれば、電気専門家ではないエンドユーザーであっても電磁波伝搬シート100とインターフェース装置200とを簡単に重ねるだけで隙間無く両者を結合できる。
(5)電磁波伝搬シート100とインターフェース装置200との間で第1結合ライン152と第2結合ライン232との共振結合を利用して電力伝送を行うので、所定の周波数において極めて高効率の電力伝送を実現することができる。
(6)結合部120において、電磁波伝搬シート100の端からλf/4〜λf/2の位置に第1結合ライン152を配置した。これによって、第1結合ライン152で受けた電磁波を電磁波伝搬シート100の内部にスムースに導入することができる。
(第2実施形態)
図12A、図12Bを参照して、第2実施形態を説明する。
第2実施形態の基本的構成は第1実施形態と同じであるが、第2実施形態では、電磁波伝搬シート100Bの結合部120Bが裏面側に設けられている点に特徴を有する。
図12Aは、第2実施形態に係る電磁波伝搬シート100Bのおもて面を示す図である。図12Bは、第2実施形態に係る電磁波伝搬シート100Bの裏面を示す図である。
図12Aおよび図12Bを参照してわかるように、第1共振アンテナ150Bが電磁波伝搬シートの裏面に設けられている。すなわち、第1結合スロット151Bおよび第1結合ライン152Bが裏面導体層102に設けられている。裏面導体層102において、端から第1結合スロット151Bまでの範囲を結合部120Bと称することにする。
表面導体層130において、裏面の第1結合スロット151Bおよび第1結合ライン152Bに対向する位置にはプレーン部分143を設けている。すなわち、表面導体層130においてこのプレーン部分143にはメッシュの開口が無いことになる。一方、表面導体層130において、プレーン部分143を除く部分はメッシュ構造140になっている。図12Aを参照してわかるように、端からプレーン部分143までの範囲にもメッシュ構造140が設けられている。
なお、このプレーン部分143は、第1結合アンテナ150Bに対向する位置の開口を塞ぐものである。仮にプレーン部分143に相当する領域にもメッシュの開口を設けていると、第1結合アンテナ150Bから導入されてきた電磁波の多くがこの領域の開口からすぐに抜けてしまって電磁波伝搬シート中を伝搬する電磁波が少なくなってしまうことも考えられる。そこで本実施形態では、表面導体層130において裏面の第1共振アンテナ150Bに対向する領域には開口のないプレーン部分143を設けているのであるが、このプレーン部分143を設けるか否か、プレーン部分143のサイズをどの程度にするかについては、使用する電磁波の強度、周波数、電磁波伝搬シートの大きさ(サーフェイス通信部の大きさ)等を勘案しつつ適宜選択すればよい。
この第2実施形態に電力を給電するにあたって使用するインターフェース装置200は、第1実施形態で説明したものと同じである。ただし、当然のことながら、使用にあたっては、インターフェース装置200を裏面導体層102の側に重ねる。
本第2実施形態によれば、上記第1実施形態の効果に加えて、次の効果を奏する。
(7)結合部120を表面導体層130に設けていた第1実施形態に比べて、第2実施形態では表面導体層130においてメッシュ構造にできる領域が格段に広がっている。第1実施形態においては、表面導体層130にインターフェース装置200を重ねていたので、両者が重なり合う部分はサーフェイス通信部110として利用できなかった。一方、本第2実施形態によれば、電磁波伝搬シート100Bのおもて面をほぼ全面に渡ってサーフェイス通信部110として利用できるようになる。
(変形例1)
上記第1実施形態で説明したインターフェース装置200においては、導波ライン222を第2結合ライン232のほぼ中心に接続していた。
ここで、インピーダンスマッチングのために、例えば、図13Aのようにスタブ233を設けてもよい。
図13Aにおいては、スタブ233は、グランドとなる第1導体層210に連結されているのでショートスタブとなっている。
なお、スタブ233と第1導体層210との連結を切って、オープンスタブにしてもよい。
スタブ233は、第2結合ライン232の長さ方向(インターフェース装置200の短手方向、すなわちy軸方向)に対して直交方向に配置されている。第2結合ライン232は、一方の端でx方向に屈曲し、スタブ233に繋がる。
導波ライン222は、左端からx軸方向へ延びたあと、途中でy方向に屈曲し、スタブ233と第2結合ライン232との接合点(給電点)に接合されている。第2結合ライン232のy方向長さLL2aは、第1実施形態と同様に、4分の一波長(λ/4)から半波長(λ/2)とする。
なお、図13Bに示すように、第2導体層270に形成する第3スロット271は、第1実施形態と同様の形状およびサイズでよい。
このようにマッチング用のスタブ233を利用することによりインピーダンス整合を図ることができ、第2結合ライン232に対する給電の効率が向上する。そして、この場合であってもx軸方向に長さを持つようにマッチングスタブ233を配することにより、インターフェース装置200のy軸方向長さに影響はなく、効率向上を図りつつも小型のインターフェース装置を実現できる。
(変形例2)
上記第1実施形態では、共振アンテナ構造としての第1結合ライン152および第2結合ライン232は直線的形状であったが、別の形状を採用してもよい。
例えば、図14は、共振器構造としてオープンリング形状を採用した場合を示す図である。
図14は、インターフェース装置200Cの第1導体層210を平面視した図であり、第1導体層210に導波スロット221および導波ライン222が設けられている点は第1実施形態と同じである。ここで、図14の変形例2においては、第2結合スロット231Cがほぼ正方形になっており、その中にリング状の第2結合ライン232Cが配置されている。
詳しく図示しないが、インターフェース装置200Cに対応して、電磁波伝搬シート100の結合部120としても図14と同じオープンリング型の共振器を設けておく。
このようにオープンリング型の共振器構造を用いた場合でも、電磁波伝搬シート100の結合部120およびインターフェース装置200Cの構造として平面回路構造とできるので、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
次に第3実施形態について説明する。
第3実施形態としては、二つの電磁波伝搬シートを電気的に接続する接続インターフェース装置を説明する。
図15は、接続インターフェース装置400と、二つの電磁波伝搬シート100C、100Dと、を示す図である。
電磁波伝搬シートの構成は、第1実施形態で説明したものと同じである。図15において、左側の電磁波伝搬シートを第1電磁波伝搬シート100Cとし、右側の電磁波伝搬シートを第2電磁波伝搬シート100Dとする。
接続インターフェース装置400の構造は、第1実施形態の給電用インターフェース装置200と対応する要素を備えている。そこで、接続インターフェース装置400の構成を説明するにあたって、対応する要素については第1実施形態で説明した給電用インターフェース装置200の要素の符号を400番台に変えて使用する。接続インターフェース装置400の説明は簡約にするが、対応する要素については第1実施形態の説明を参照されたい。
接続インターフェース装置400も、第1実施形態の給電用インターフェース装置200と同様に、三層構造になっており、第1導体層410と、誘電体層460と、第2導体層470と、を有する。
図16Aは、接続インターフェース装置400の上面図であり、すなわち、第1導体層410の平面図である。また、図16Bは、接続インターフェース装置400を裏面から見た図であり、すなわち、第2導体層470を平面視した図である。
図15および図16Aに示すように、第1導体層410の上下中央において、x軸方向に長さを有するマイクロ波導波路420が形成されている。
マイクロ波導波路420は、導波スロット421と導波ライン422とによって構成されている。そして、マイクロ波導波路220の両端にはそれぞれ第2共振アンテナ430A、430Bが設けられている。
図15および図16Aにおいて、左側の第2共振アンテナの符号を430Aとし、右側の第2共振アンテナの符号を430Bとする。左側の第2共振アンテナ430Aは第2結合スロット431Aと第2結合ライン432Aとを有し、同じく右側の第2共振アンテナ430Bは第2結合スロット431Bと第2結合ライン432Bとを有する。
第2導体層470には、図16Bに示されるように、第1導体層410の二つの第2共振アンテナ430A、430Bに対応して、二つの第3スロット471A、471Bが設けられている。図16Bの第2導体層470において、左側の第3スロットを471Aとし、右側の第3スロットを471Bとする。
図16A、図16Bに示すように、マイクロ波導波路420および第2共振アンテナ430A、430Bを囲むように複数のビア440が設けられている。
なお、図16Bを見てわかるように、本実施形態においては、ビア440を第2導体層470にも貫通形成している。ただし、マイクロ波導波路420および第2共振アンテナ430A、430Bをシールドできればよいので、ビアを設ける際に第1導体層410および第2導体層470を貫通させるかどうかは適宜選択できる設計的事項である。
図17は、接続インターフェース装置400を用いて二つの電磁波伝搬シート100C、100Dを接続した状態を示している。
二つの電磁波伝搬シート100C、100Dを接続するにあたっては、図15に示すように、第1電磁波伝搬シート100Cと第2電磁波伝搬シート100Dとを互いの結合部120、120が近位するように並列に配置する。
この状態で、上側から(表面導体層130の側から)接続インターフェース装置400を二つの結合部120、120に重ねる。このとき、左側の第2共振アンテナ430Aが第1電磁波伝搬シート100Cの第1共振アンテナ150に重なるようにし、かつ、右側の第2共振アンテナ430Bが第2電磁波伝搬シート100Dの第1共振アンテナ150に重なるようにする。
すると、図17において、左側で第1共振アンテナ150と第2共振アンテナ430Aとが共振結合し、右側で第1共振アンテナ150と第2共振アンテナ430Bとが共振結合し、さらに、マイクロ波導波路420(導波スロット421、導波ライン222)により第2共振アンテナ430Aと第2共振アンテナ430Aとが繋がっている。したがって、第1電磁波伝搬シート100Cの電磁界と第2電磁波伝搬シート100Dの電磁界とは接続インターフェース装置400を介して繋がる。そして、図17に示すように、第1電磁波伝搬シート100Cの上にカプラ付きの第1電子機器910Aを載置し、第2電磁波伝搬シート100Dの上にカプラ付きの第2電子機器910Bを載置する。すると、第1電子機器910Aと第2電子機器910Bとが電気的に繋がることになる。例えば、第1電子機器910Aと第2電気機器910Bとは電磁波伝搬シート100C、100Dを介した通信を行うことができる。
このような構成を有する第3実施形態によれば、二つの電磁波伝搬シート(100C、100D)を接続して使用することができる。例えば、個々の電磁波伝搬シートの面積がそれほど大きくないとしても、二つを連結することによって広い面積でサーフェイス通信を行うことができるようになる。さらに、本実施形態の接続インターフェース装置400は平面的であるので、第1実施形態と同様の作用効果を奏することは容易に理解できるであろう。
(変形例3)
第3実施形態の変形例を説明する。
第3実施形態においては、一の電磁波伝搬シートは一つの第1共振アンテナを有していた。ここで、図18のように、一つの電磁波伝搬シート100Eに二つの第1共振アンテナ150C、150Dを設けておいてもよい。すると、接続インターフェース装置400を用いて、図19のように複数の電磁波伝搬シートを一次元的に繋げていくことができる。
また、第1実施形態の図12A、図12Bで説明したように電磁波伝搬シートにおいて結合部を裏面側に設けるとよい。すると、図20のように、複数の電磁波伝搬シート100Fを繋げたときのデッドスペースが少なくなり、電磁波伝搬シート100Fの表側のほぼ全面をサーフェイス通信部として利用できるようになる。
また、図21に示すように、電磁波伝搬シート100Gが矩形である場合に、4辺それぞれに結合部120、120、120、120を設けてもよい。
このように電磁波伝搬シート100Gに4つの結合部120、120、120、120が設けられていれば、図22のように、多数の電磁波伝搬シート100Gを2次元的に配列することができる。
なお、平面を敷きつめる多角形は、四角形の他、三角形、六角形などがある。
したがって、電磁波伝搬シートの形状を三角形や六角形等にして、辺縁部に複数の結合部を設けるなどは適宜工夫すればよい。
また、この場合も、図23A、図23Bに示すように、結合部120を電磁波伝搬シートの裏面側に配置すれば、複数の電磁波伝搬シートを連結した際にデッドスペースが少なくなることは容易に理解できるであろう。
(変形例4)
図24のように、第1実施形態で説明したインターフェース装置200、200を二つ用意し、これらを同軸ケーブル500で接続してもよい。すると、図24のように、第1電磁波伝搬シート100Cと第2電磁波伝搬シート100Dとが同一平面上ではない場合でも、二つの電磁波伝搬シート100C、100Dを電気的に接続することができる。
あるいは、図25に示すように、両端に結合部120、120を有する短冊状の電磁波伝搬シート100Eを複数並列に並べた状態で電気的に結合させることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
インターフェース装置200において、マイクロ波導波路(導波スロット、導波ライン)および第2共振アンテナ(第2結合スロット、第2結合ライン)を囲むように複数のビアを設けた。
これにより、マイクロ波導波路および第2共振アンテナをシールドしていた。
マイクロ波導波路および第2共振アンテナをシールドできればよいのであるから、ビアに限らず、マッシュルーム型EBG構造やビアレスEBG構造など、EBG(Electromagnetic Band Gap)構造でマイクロ波導波路および第2共振アンテナを取り囲んでシールドしてもよいことはもちろんである。
上記説明では、インターフェース装置と電磁波伝搬シートとを結合させた状態で固定する手段については特に触れなかったが、このような固定手段としては、係脱可能な係合手段で両者を係合させてもよく、螺合手段で螺合してもよく、粘着テープで貼り付けるようにしてもよいのであり、その手段は特に限定されない。
また、電磁波伝搬シートとインターフェース装置とを重ねたときに第1共振アンテナと第2共振アンテナとが適切に対向するように、位置決めのマークや嵌合手段などを適宜設けてもよい。
上記実施形態の説明では、説明の都合上、第1実施形態のインターフェース装置200を主として給電用インターフェースとし、第3実施形態のインターフェース装置400を主として接続用インターフェースとするなど用途を分けて説明した。
しかし、給電用の電磁波と通信用の電磁波というのは電磁波という点で本質的同じなのであって、例えば、第1実施形態で説明した(給電用)インターフェース装置200を通信用電磁波の媒介に利用したり、第3実施形態で説明した(接続用)インターフェース装置400を給電用電磁波の媒介に利用したりするなどは当然のことであり、両者を区別する必要はない。
この出願は、2012年6月11日に出願された日本出願特願2012−132009を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
100、100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G、・・・電磁波伝搬シート、101・・・誘電体層、102・・・裏面導体層、103・・・ショート導体、110・・・サーフェイス通信部、120・・・結合部、120B・・・結合部、130・・・表面導体層、140・・・メッシュ状部分、141・・・縦配線、142横配線、143・・・プレーン部分、145・・・プレーン板部、150、150B、150C・・・第1共振アンテナ、151、151B・・・第1結合スロット、152、152B・・・第1結合ライン、200、200C・・・インターフェース装置、210・・・第1導体層、220・・・マイクロ波導波路、221・・・導波スロット、222・・・導波ライン、230・・・第2共振アンテナ、231、231C・・・第2結合スロット、232、232C・・・第2結合ライン、233・・・マッチングスタブ、240・・・ビア、260・・・誘電体層、270・・・第2導体層、271・・・第3スロット、280・・・コネクタ、400・・・接続インターフェース装置、410・・・第1導体層、420・・・マイクロ波導波路、421・・・導波スロット、422・・・導波ライン、430A、430B・・・第2共振アンテナ、431A、431B・・・第2結合スロット、432A、432B・・・第2結合ライン、440・・・ビア、460・・・誘電体層、470・・・第2導体層、471A・・・第3スロット、500・・・同軸ケーブル、900・・・近接カプラ、910、910A、910B・・・電子機器。

Claims (12)

  1. 一方の電磁伝搬シートと、他方の電磁波伝搬シートと、前記一方の電磁波伝搬シートと前記他方の電磁波伝搬シートとを電磁波が伝達できるように接続する接続インターフェース装置と、を具備する電磁波伝搬システムであって、
    前記接続インターフェース装置は、
    第1導体層と、前記第1導体層に対向配置された第2導体層と、前記第1導体層と前記第2導体層とに挟まれた誘電体層と、を備え、
    前記第1導体層には、
    両側が帯状の導波スロットになっている伝送線路である導波ラインが設けられているとともに、前記導波ラインの一端と他端とには第2結合スロットで環囲されたアンテナとしての第2結合ラインがそれぞれ設けられており、
    前記第2導体層には、前記第2結合ラインに対向する位置にそれぞれ第3スロットが設けられており、
    前記一方の電磁波伝搬シートおよび前記他方の電磁伝搬シートは、ともに、
    少なくとも一部がメッシュ状になっている表面導体層と、前記表面導体層に対向配置された裏面導体層と、前記表面導体層と前記裏面導体層との間に挟まれた誘電体層と、を備え、
    前記表面導体層および前記裏面導体層のいずれか一方には、
    前記接続インターフェース装置が一方および他方の電磁波伝搬シートに重ねられた際に、前記第3スロットを通して前記第2結合ラインと共振結合するように、第1結合スロット中に配置されたアンテナとしての第1結合ラインが設けられている
    ことを特徴とする電磁波伝搬システム。
  2. 請求項1に記載の電磁波伝搬システムにおいて、
    前記第2結合ラインおよび前記第1結合ラインは、直線的形状またはオープンリング形状であって、λ/2からλ/4の長さを有する
    ことを特徴とする電磁波伝搬システム。
    ただし、λは、伝搬される電磁波の実効波長である。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電磁波伝搬システムにおいて、
    前記接続インターフェース装置には、前記導波スロットおよび前記第2結合スロットを環囲するように電磁シールド手段が設けられている
    ことを特徴とする電磁波伝搬システム。
  4. 請求項3に記載の電磁波伝搬システムにおいて、
    前記電磁シールド手段は、前記導波スロットおよび前記第2結合スロットを環囲するように設けられた複数のビアまたはEBG構造である
    ことを特徴とする電磁波伝搬システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電磁波伝搬システムにおいて、
    前記電磁波伝搬シートは、前記表面導体層と前記裏面導体層とを当該電磁波伝搬シートの端部で接続するショート導体をさらに備え、
    前記第1結合ラインは、当該電磁波伝搬シートの端部からλf/4〜λf/2の位置に配置されている
    ことを特徴とする電磁波伝搬システム。
    ただし、λfは、電磁波伝播シートを導波管とみなしたときの管内波長である。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の電磁波伝搬システムにおいて、
    一つの前記電磁波伝搬シートに二つ以上の前記第1結合ラインが設けられている
    ことを特徴とする電磁波伝搬システム。
  7. 請求項6に記載の電磁波伝搬システムにおいて、
    複数の前記電磁波伝搬シートを一次元的または二次元的に配列し、これら複数の電磁波伝搬シートを複数の前記接続インターフェース装置で接続した
    ことを特徴とする電磁伝搬システム。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の電磁波伝搬システムと、
    前記電磁波伝搬シートに対して電磁波の送信または受信を行う電磁波結合部を有する近接カプラと、
    この近接カプラに電気的に接続された電子機器と、を備える二次元通信システム。
  9. 二つの電磁波伝搬シートを電磁波が伝達できるように接続する接続インターフェース装置であって、
    第1導体層と、前記第1導体層に対向配置された第2導体層と、前記第1導体層と前記第2導体層とに挟まれた誘電体層と、を備え、
    前記第1導体層には、
    両側が帯状の導波スロットになっている伝送線路である導波ラインが設けられているとともに、前記導波ラインの一端と他端とには第2結合スロットで環囲されたアンテナとしての第2結合ラインがそれぞれ設けられており、
    前記第2導体層には、前記第2結合ラインに対向する位置にそれぞれ第3スロットが設けられている
    ことを特徴とする接続インターフェース装置。
  10. 請求項9に記載の接続インターフェース装置によって接続される電磁波伝搬シートであって、
    少なくとも一部がメッシュ状になっている表面導体層と、前記表面導体層に対向配置された裏面導体層と、前記表面導体層と前記裏面導体層との間に挟まれた誘電体層と、を備え、
    前記表面導体層および前記裏面導体層のいずれか一方には、
    前記接続インターフェース装置が当該電磁波伝搬シートに重ねられた際に、前記第3スロットを通して前記第2結合ラインと共振結合するように、第1結合スロット中に配置されたアンテナとしての第1結合ラインが設けられており、
    前記第1結合ラインは、一つの電磁波伝搬シートに対して二つ以上設けられている
    ことを特徴とする電磁波伝搬シート。
  11. 請求項10に記載の電磁波伝搬シートにおいて、
    当該電磁波伝搬シートは短冊形状であって、長手方向の両端部にそれぞれ前記第1結合ラインが設けられている
    ことを特徴とする電磁波伝搬シート。
  12. 請求項10に記載の電磁波伝搬シートにおいて、
    当該電磁波伝搬シートは矩形状であって、矩形の各辺に前記第1結合ラインが設けられている
    ことを特徴とする電磁波伝搬シート。
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