JP2023139824A - 電磁波伝達シートおよび電磁波伝達シートの接続構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易に電磁波を放射させることが可能な電磁波伝達シートを実現すること。【解決手段】電磁波伝達シートは、誘電体からなる誘電体層1と、誘電体層1の一方の面に設けられた導電体層2と、誘電体層1の他方の面に設けられたメッシュ状の導電体からなるメッシュ層3と、によって構成されている。導電体層2は、誘電体層1の一方の面に全面的に設けられている。導電体層2のうち、電磁波を外部に放射させる領域には、スロットアンテナ4が設けられている。スロットアンテナ4は、導電体層2の一部に所定の平面パターンの貫通孔を設けることで、電磁波を送受信するアンテナとして機能させたものである。【選択図】図1

Description

本発明は、電磁波を2次元的に伝搬させる電磁波伝達シートに関するものである。
有線による1次元的な通信や、電磁波の空間伝搬による3次元的な通信に替わる通信として、電磁波伝達シートによる2次元的な通信が知られている。電磁波伝達シートは、特許文献1のように、誘電体からなるシートの一方の面に全面的に導電体からなる導電体層を設け、他方の面にメッシュ状の導電体からなるメッシュ層を設けた構造である。
特許文献1には、電磁波伝達シートとの電磁波の入出力を行うための電磁波インターフェイスが記載されている。電磁波インターフェイスは、複数の給電点を有した方形のパッチアンテナを備えることが記載されている。この電磁波インターフェイスをメッシュ層上に置くことで、電磁波の入出力を行う。
特許文献2には、放射器を電磁波伝達シート上に配置することで電磁波の入出力を行うことが記載されている。放射器は、誘電体層と導電体層の積層であり、誘電体層が電磁波伝達シートに接するように配置することが記載されている。
また、電磁波伝達シートを車載通信などに利用する場合、大きな電磁波伝達シートを製造することは困難であるため、複数の電磁波伝達シートを接続する必要がある。そこで特許文献3には、2枚の電磁波伝達シートの端部を、一対の導電体板で裏表から挟むように包み込むことで電磁波伝達シート同士を接続することが記載されている。
特開2011-193604号公報 特開2014-107755号公報 特開2010-56952号公報
特許文献1、2では、電磁波インターフェイスや放射器を別途用意して電磁波伝達シートからの電磁波の出力を行っており、構造の複雑化、高コスト化を招くことになる。また、電磁波伝達シートのメッシュ層からの電磁波放射は弱く、電磁波伝達シートから離れると電界強度が急激に低下するため、電磁波インターフェイスや放射器と電磁波伝達シートに隙間が生じると、その透過損失が急激に増大するという問題がある。
また、特許文献3の電磁波伝達シートの接続方法では、別途導電体板が必要となり、やはり構造の複雑化、高コスト化を招くことになる。さらに、接続する2枚の電磁波伝達シートの高さを揃える必要があるため、適用が限定的である。たとえば、高さの異なる2枚の電磁波伝達シートの接続には適用できなかった。
そこで本発明の目的は、簡易に電磁波を放射させることが可能な電磁波伝達シートを実現することである。
本発明は、誘電体からなる誘電体層と、前記誘電体層の一方の面に全面に設けられ、導電体からなる導電体層と、前記誘電体層の他方の面に設けられ、メッシュ状の導電体からなるメッシュ層と、を有した電磁波伝達シートであって、前記導電体層または前記メッシュ層に、スロットアンテナが設けられている、ことを特徴とする電磁波伝達シートである。
また、本発明は、上記本発明の電磁波伝達シート同士が接続された電磁波伝達シートの接続構造体であって、一方の前記電磁波伝達シートの前記スロットアンテナと、他方の前記電磁波伝達シートの前記スロットアンテナとが対向するように配置されている、ことを特徴とする電磁波伝達シートの接続構造体である。
本発明において、スロットアンテナは、導電体層に設けられていてもよい。メッシュ層に設ける場合よりもアンテナとしての機能を十分に発揮させることができる。
本発明において、スロットアンテナは平面パターンがクロススロットであってもよい。クロススロットとすることで、電磁波伝達シートを伝搬する電磁波の伝搬モードによらず、効率的に電磁波の送受信が可能となる。
本発明において、スロットアンテナは平面パターンが単スロットであり、その長辺方向が電磁波伝達シートを伝搬する電磁波の電界方向と直交するようにしてもよい。これにより効率的に電磁波の送受信が可能となる。
本発明の電磁波伝達シートの接続構造体において、一方の電磁波伝達シートの所定領域において導電体層とメッシュ層を入れ替えることにより、一方の電磁波伝達シートの面と他方の電磁波伝達シートの面を導電体層に揃えてもよい。
本発明によれば、電磁波伝達シートからの電磁波放射を簡易に行うことができる。また、電磁波伝達シート同士の接続も容易に行うことができる。
第1実施形態の電磁波伝達シートの構成を示した図。 第1実施形態の電磁波伝達シートの平面図。 スロットアンテナ4の平面パターンの変形例を示した図。 スロットアンテナ4の平面パターンの変形例を示した図。 スロットアンテナ4の平面パターンの変形例を示した図。 電磁波伝達シート同士を接続した構造を示した図。 電磁波伝達シート同士を接続した構造を示した図。 第2実施形態の電磁波伝達シートの平面図。 パッチアンテナのポート位置を示した図。 スロットアンテナ4間の距離S(mm)と透過損失(dB)の関係を示したグラフ。 スロットアンテナ4の平面パターンをクロススロット、単スロットとした場合のそれぞれの透過損失を示したグラフ。 導電体層2とメッシュ層3を入れ替えた例を示した図。
以下、本発明の実施形態について図を参照に説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の電磁波伝達シートの構成を示した図である。図1のように、第1実施形態の電磁波伝達シートは、誘電体からなる誘電体層1と、誘電体層1の一方の面に設けられた導電体層2と、誘電体層1の他方の面に設けられたメッシュ状の導電体からなるメッシュ層3と、によって構成されている。この電磁波伝達シートでは、誘電体層1内部とメッシュ層3表面に電磁波を伝搬させることができ、高速な通信が可能である。
誘電体層1は、誘電体からなるシート状の構造体である。低損失な任意の誘電体材料でよく、たとえば樹脂、ゴムなどである。好ましくは比誘電率(電磁波伝達シートにおいて伝搬させる電磁波の周波数における値)が1~5の材料である。電磁波伝達シートの配置の自由度の点から、繰り返し折り曲げ可能な材料を用いるとよい。誘電体層1は、誘電体材料自体をシート状に成型したものであってもよいし、布や不織布のように誘電体からなる繊維をシート状に加工したものであってもよい。誘電体層1の厚さは、たとえば0.5~10mmである。
メッシュ層3は、誘電体層1の他方の面に設けられている。また、メッシュ層3は、メッシュ状の導電体からなる。メッシュ層3の材料は、導電体であれば任意の材料でよく、導電体層2と同一材料でもよい。メッシュの目の形状は正方形、ひし形、正六角形などである。メッシュの線幅は、たとえば0.1~2mm、メッシュの周期は、たとえば2~20mmである。また、メッシュ層3の厚さは、たとえば0.5~100μmである。メッシュ層3のメッシュは、線状の導電体を編み込むことで構成してもよいし、孔を開けることによって構成してもよい。また、メッシュの目は誘電体によって埋められていてもよい。
導電体層2は、誘電体層1の一方の面に全面に設けられている。導電体層2は、グランド導体として機能するものである。導電体層2の材料は、導電体であれば任意の材料でよく、たとえばCu、Al、Ag、Au、ステンレス、などである。導電体層2のシート抵抗は、1Ω/□以下が好ましい。効率的に電磁波を伝搬するためである。導電体層2の厚さは、たとえば0.5~100μmである。
導電体層2のうち、電磁波を外部に放射させる領域には、スロットアンテナ4が設けられている。スロットアンテナ4は、導電体層2の一部に所定の平面パターンの貫通孔を設けることで、電磁波を送受信するアンテナとして機能させたものである。スロットアンテナ4を設ける位置は、電磁波を放射させたい任意の位置でよい。スロットアンテナ4からの電磁波の放射方向は、電磁波伝達シートの面に垂直方向となる。
図2は、電磁波伝達シートの端部を導電体層2側から見た平面図である。図2のように、電磁波伝達シートの端部には、複数のスロットアンテナ4が一列に等間隔に配列して設けられている。複数のスロットアンテナ4の配列方向は、電磁波伝達シートの幅方向(電磁波の伝搬方向に垂直な方向)である。隣接するスロットアンテナ4の間隔は、互いに干渉しない範囲であれば任意である。スロットアンテナ4の平面パターンは、クロススロット(十字型)である。クロススロットは、2つの長方形を十字型に組み合わせたパターンであり、長方形の長さはたとえば実効波長(電磁波伝達シートを伝搬中の電磁波の波長)の1/2である。クロススロットの2つの長方形の長辺方向は、それぞれ電磁波伝達シートの幅方向とそれに垂直な方向に平行である。2つの長方形はそれぞれの中心でクロスさせてもよいし、中心からずらしてクロスさせてもよい。クロススロットとすることで、電磁波伝達シートを伝搬する電磁波の伝搬モードによらず安定して電磁波の送受信が可能となる。そのため、クロススロットは電磁波伝達シートによる双方向通信に好適である。
もちろん、スロットアンテナ4の平面パターンはクロススロットに限らない。アンテナとして機能し電磁波の送受信が可能なパターンであれば、任意の平面パターンとしてよい。
たとえば、図3(a)のように単スロット(長方形のパターン)としてもよい。長方形の長辺の長さは、たとえば実効波長の1/2である。この場合、長方形の長辺の方向と、電磁波伝達シートを伝搬する電磁波の電界方向とを直交させることで、効率的にスロットアンテナ4を介して電磁波の送受信を行うことができる。長方形の長辺の方向と、電磁波伝達シートを伝搬する電磁波の電界方向とが平行である場合は、効率的に電磁波の送受信ができない。単スロットは、電磁波伝達シートによる一方向通信に好適である。
また、たとえば、図3(b)のように、テーパースロット(ボウタイ型)としてもよい。テーパースロットは、2つの三角形を頂点が重なるように向い合せたパターンであり、線路の中央から離れるほど線路の幅が広がるようなパターンである。テーパースロットとすることで、広帯域化を図ることができる。
スロットアンテナ4では、その平面パターンについて相似形を保ったまま拡大縮小してサイズを変えることで共振周波数を変えることができる。そこで、サイズの異なる相似形の平面パターンを複数用いることで、複数の周波数帯で送受信できるようにしてもよい。図4は、サイズの異なるクロススロットの平面パターンを交互に一列に配置した例である。たとえば、サイズの大きい方(スロットアンテナ4A)は2.4GHz帯、サイズの小さい方(スロットアンテナ4B)は5.2GHz帯の送受信が可能とすることで、無線LANと同様の周波数帯での通信が可能となる。
異なる平面パターンを組み合わせて用いてもよい。たとえば、図5のように、長辺方向が互いに直交する単スロットを交互に並べて配置してもよい。クロススロットの場合と同様に、電磁波伝達シートを伝搬する電磁波の伝搬モードによらず安定して電磁波の送受信が可能となる。
また、スロットアンテナ4は複数である必要はないが、効率的に電磁波の送受信を行う点から複数設けることが好ましい。隣接するスロットアンテナ4間の距離は等間隔でなくともよい。また、第1実施形態では複数のスロットアンテナ4を一列に配置しているが、2列以上に配置してもよい。2列以上に配列する場合、たとえば正方格子状であってもよいし、正三角格子状の配列でもよい。
スロットアンテナ4による電磁波の送受信は、電磁波伝達シート同士の接続に利用することができる。その場合、図6に示すように、一方の電磁波伝達シートのスロットアンテナ4と他方の電磁波伝達シートのスロットアンテナ4とが対向するように、2枚の電磁波伝達シートをオーバーラップさせて配置すればよい。通常、電磁波伝達シートの端部で接続するので、スロットアンテナ4は電磁波伝達シートの端部に設ける。このように2枚の電磁波伝達シートを配置することで、一方の電磁波伝達シートのスロットアンテナ4から放射された電磁波を、他方の電磁波伝達シートのスロットアンテナ4で受信することができる。よって、一方の電磁波伝達シートを伝搬する電磁波を、他方の電磁波伝達シートに伝搬させることができる。
上記のようにして電磁波伝達シート同士を接続する場合、一方の電磁波伝達シートのスロットアンテナ4の平面パターンと、他方の電磁波伝達シートのスロットアンテナ4の平面パターンは異なっていてもよいが、同一パターンとすることが好ましい。効率的に電磁波の送受信を行うためである。また、一方の電磁波伝達シートのスロットアンテナ4と、他方の電磁波伝達シートのスロットアンテナ4の間隔は、なるべく小さいことが好ましく、たとえば実効波長の1/5以下が好ましい。一方の電磁波伝達シートのスロットアンテナ4と、他方の電磁波伝達シートのスロットアンテナ4とが接していてもよい。
電磁波伝達シート同士の接続において、一方のスロットアンテナ4の平面パターンと他方のスロットアンテナ4の平面パターンとが平面視において一致するように対向させることが好ましいが、ずれていたとしても電磁波の送受信が可能な範囲であれば許容される。
一方のスロットアンテナ4と他方のスロットアンテナ4との間隔を固定したり、スロットアンテナ4の相互の位置ずれが生じないようにしてもよい。たとえば、接着剤やスペーサなどで固定してもよい。その場合、接着剤やスペーサは誘電体でも導電体でもよい。
第1実施形態の電磁波伝達シートでは、メッシュ層3上にアンテナを配置することで電磁波伝達シートへの電磁波の入力、あるいは電磁波伝達シートからの電磁波の出力を行うことができる。アンテナは、たとえば矩形、円などの平面パターンのパッチアンテナである。
導電体層2とメッシュ層3は、所定の領域で相互に入れ替えてもよい(図12参照)。入れ替える場合、導電体層2の長さL(電磁波の伝搬方向)が実効波長の0.6倍以上となるようにするとよい。電磁波伝達シートの伝搬特性に大きな影響を与えることなく入れ替えが可能となる。第1実施形態による電磁波伝達シートの接続では、導電体層2に設けられたスロットアンテナ4を対向させるため、一方の電磁波伝達シートの面は導電体層2側、他方の電磁波伝達シートの面はメッシュ層3側となる。そこで、導電体層2とメッシュ層3を途中で入れ替えれば、双方の電磁波伝達シートの面を導電体層2側(またはメッシュ層3側)に揃えることができる。また、一方の電磁波伝達シートのメッシュ層3のうちスロットアンテナ4を設ける領域を導電体層2に置き換え、その導電体層2にスロットアンテナ4を設けて、双方の面を揃えてもよい(図7参照)。
誘電体からなり、導電体層2やメッシュ層3を覆う保護層を設けてもよい。この場合、誘電体層1と同一材料としてもよい。
以上、第1実施形態の電磁波伝達シートでは、導電体層2にスロットアンテナ4を設けることで簡便かつ効率的に電磁波を放射させることができる。また、一方のスロットアンテナ4と他方のスロットアンテナ4とが対向するように2枚の電磁波伝達シートを重ね合わせるだけで、電磁波伝達シート同士を電気的に接続することができる。また、この接続方法は、構造の異なる電磁波伝達シートの接続も可能である。たとえば、厚さの異なる電磁波伝達シートの接続も可能である。
(第2実施形態)
第1実施形態では、スロットアンテナ4を導電体層2に設けていたが、図8に示すようにメッシュ層3に設けてもよい。この場合、導電体層2に設けたスロットアンテナ4とメッシュ層3に設けたスロットアンテナ4とを対向させて2枚の電磁波伝達シートを接続してもよし、メッシュ層3に設けたスロットアンテナ4同士を対向させて2枚の電磁波伝達シートを接続してもよい。ただし、メッシュ層3にスロットアンテナ4を設けると、導電体層2にスロットアンテナ4を設ける場合に比べてアンテナとしての機能が弱くなり、放射される電磁波の強度が弱くなる。そのため、一方の電磁波伝達シートのスロットアンテナ4と他方の電磁波伝達シートのスロットアンテナ4との間隔を十分に近づけるとよい。メッシュ層3に設けたスロットアンテナ4同士を対向させる場合には、その間隔はたとえば自由空間波長の1/10以下とするとよい。
上述のように、メッシュ層3にスロットアンテナ4を設けると、アンテナとしての機能が弱まる。そこで、スロットアンテナ4を設ける領域において導電体層2とメッシュ層3とを入れ替え、導電体層2にスロットアンテナ4を設けるようにしてもよい。あるいは、入れ替えずに単にベタ一面の導電体層2に置き換え(つまりこの場合は誘電体層1の両面が導体層2になる)、その導電体層2にスロットアンテナ4を設けてもよい。
次に、本実施形態に関する各種実験結果について説明する。
以下のような条件で、接続された2枚の電磁波伝達シートの透過損失をシミュレーションした。入出力する電磁波の周波数は2.4~2.5GHzとした。
1枚の電磁波伝達シートの長さを400mm、幅を300mmとし、端部が60mmオーバーラップするように2枚の電磁波伝達シートを配置した。以下、電磁波伝達シートの長さ方向をx軸方向、幅方向をy軸方向、電磁波伝達シートの面に垂直方向をz軸方向とする。
2枚の電磁波伝達シートをオーバーラップさせた領域に、5つのスロットアンテナ4をy軸方向に等間隔に一列に配列させた。そして、一方の電磁波伝達シートの各スロットアンテナ4と、他方の電磁波伝達シートの各スロットアンテナ4とを、z軸方向に距離S隔てて対向させた。メッシュ層3のメッシュの線幅は1mm、周期は6mmとした。誘電体層1は比誘電率1.9とし、厚さは1mmとした。導電体層2およびメッシュ層3の材料はAlとし、厚さは0.1mmとした。
スロットアンテナ4の平面パターンはクロススロットとした。クロススロットを構成する2つの長方形の長さは47mm、幅は5mmとし、2つの長方形のそれぞれの中心で重ねたパターンとした。また、隣接するクロススロットの中心間の距離は54mmとした。また、クロススロットの2つの長方形の長辺はそれぞれx軸方向とy軸方向に揃えた。
電磁波伝達シートへの電磁波の入出力は、正方形のパッチアンテナを電磁波伝達シートのメッシュ層3上に配置して行った。パッチアンテナはオーバーラップさせている側とは反対側の端部中央にそれぞれ配置した。パッチアンテナの正方形の各辺はx軸方向、y軸方向に揃えて配置した。パッチアンテナには2つのポートを設けた。以下、電磁波入力側のパッチアンテナのポートをポート1、2とし、電磁波出力側のポートをポート3、4とする。図9のように、ポート1はパッチアンテナの中心からx軸方向であってオーバーラップ側とは反対方向に所定距離ずらして配置し、ポート2はパッチアンテナの中心からy軸負方向に所定距離ずらして配置した。また、ポート3はパッチアンテナの中心からx軸方向であってオーバーラップ側とは反対方向に所定距離ずらして配置し、ポート4はパッチアンテナの中心からy軸正方向に所定距離ずらして配置した。この場合、ポート1から電磁波伝達シートに電磁波を入力すると、電界がy軸方向の伝搬モードとなり、ポート3から効率的に電波を出力させることができる。一方、ポート2から電磁波伝達シートに電磁波を入力すると、電界がx軸方向の伝搬モードとなり、ポート4から効率的に電波を出力させることができる。
図10は、スロットアンテナ4間の距離S(mm)と透過損失(dB)の関係を示したグラフである。透過損失は、接続のない1枚の電磁波伝達シートとした場合の透過係数との差である。また、透過係数は2.4GHzから2.5GHzの間での平均とした。S31は、ポート1から電磁波を入力しポート3から電磁波を出力する場合の透過損失、S42は、ポート2から電磁波を入力しポート4から電磁波を出力する場合の透過損失である。
図10のように、S31は距離Sが12mm以下、S42は距離Sが18mm以下で10dB以下となった。よって、距離Sを十分に小さくすれば、透過損失を10dB以下に抑えることができ、電磁波伝達シート同士を損失少なく接続できることがわかった。距離Sは、たとえば自由空間波長の1/10以下とすればよいことが推察される。
図11は、距離Sを6mmとし、スロットアンテナ4の平面パターンをクロススロット、単スロットとした場合のそれぞれの透過損失を示したグラフであり、図11(a)はS31、(b)はS42である。単スロットは、その長辺方向がx軸方向とy軸方向の2種類とした。
図11のように、クロススロットの場合はS31、S42のいずれも低かった。したがって、クロススロットの場合はパッチアンテナのポート位置によらず低損失であることがわかった。つまり、電磁波伝達シートを伝搬する電磁波の電界方向によらず、低損失であることがわかった。
一方、x軸方向の単スロットの場合、S42は低かったがS31は高かった。また、y軸方向の単スロットの場合、S31は低かったがS42は高かった。このように、単スロットの場合、パッチアンテナのポート位置に応じて単スロットの長辺方向を変えることで、損失を低減できることがわかった。具体的には、パッチアンテナのポート位置を変えることによって電磁波伝達シートを伝搬する電磁波の電界方向を単スロットの長辺方向と直交させることで、損失を低減できることがわかった。
本発明の電磁波伝達シートは、2次元的な通信の媒体として利用でき、たとえば車載の通信に利用できる。
1:誘電体層
2:導電体層
3:メッシュ層
4:スロットアンテナ

Claims (6)

  1. 誘電体からなる誘電体層と、前記誘電体層の一方の面に全面に設けられ、導電体からなる導電体層と、前記誘電体層の他方の面に設けられ、メッシュ状の導電体からなるメッシュ層と、を有した電磁波伝達シートであって、
    前記導電体層または前記メッシュ層に、スロットアンテナが設けられている、
    ことを特徴とする電磁波伝達シート。
  2. 前記スロットアンテナは、前記導電体層に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の電磁波伝達シート。
  3. 前記スロットアンテナは、平面パターンがクロススロットである、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電磁波伝達シート。
  4. 前記スロットアンテナは、平面パターンが単スロットであり、その長辺方向が電磁波伝達シートを伝搬する電磁波の電界方向と直交する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電磁波伝達シート。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の電磁波伝達シート同士が接続された電磁波伝達シートの接続構造体であって、
    一方の前記電磁波伝達シートの前記スロットアンテナと、他方の前記電磁波伝達シートの前記スロットアンテナとが対向するように配置されている、
    ことを特徴とする電磁波伝達シートの接続構造体。
  6. 一方の前記電磁波伝達シートの所定領域において前記導電体層とメッシュ層を入れ替えることにより、一方の前記電磁波伝達シートの面と他方の前記電磁波伝達シートの面を前記導電体層に揃えた、ことを特徴とする請求項5に記載の電磁波伝達シートの接続構造体。
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