JPWO2013140514A1 - 作業ロボットおよびロボットシステム - Google Patents
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Abstract
人共存型として、安全面においてより信頼性を高めることのできる作業ロボット(1)およびロボットシステムを提供する。作業ロボット(1)は、軸周りに回転自在に連結された複数のリンク体と、リンク体を駆動するモータと、所定エリア内における人を含む移動体(6)の検知結果に基づいてモータの巻線の使用状態を切り替える制御部(5)とを備える。制御部(5)は、移動体(6)が不在の場合、モータの巻線の使用状態を切り替えて、モータの回転数またはトルクが相対的に大きな第1のモードでリンク体を駆動し、移動体(6)が存在する場合、モータの巻線の使用状態を切り替えて、モータの回転数またはトルクが相対的に小さな第2のモードでリンク体を駆動する。
Description
開示の実施形態は、作業ロボットおよびロボットシステムに関する。
従来、人共存型のロボットとして、軸周りに回転自在に連結された複数のリンク体を備え、かつ人間と共に作業する作業ロボットが知られている。このようなアームを備える作業ロボットには、人間を含む他物体とアームとの干渉回避や、仮に接触したとしても相手にダメージを与えないことが求められる。
そこで、アームなどが接触しても人に対してダメージを与えることなく、人と共存できるようにアームの動作制御を行う制御部を備えたロボットが提案された。これは、制御部のソフトウェアによるアーム動作制御によって、人間との最適な接触動作を行わせている(たとえば、特許文献1を参照)。
しかしながら、人共存型の作業ロボットとしては、上記特許文献1に開示されているようなソフトウェアのみに頼った動作制御よりも、より信頼性を高めることのできる動作制御の実現が望ましい。また、作業ロボットには、より効率良く作業を行うことが望まれている。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、人共存型として、安全面においてより信頼性を高めることのできる作業ロボットおよびロボットシステムを提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る作業ロボットは、軸周りに回転自在に連結された複数のリンク体と、前記リンク体を駆動するモータと、所定エリア内における人を含む移動体の検知結果に基づいて前記モータの巻線の使用状態を切り替える制御部とを備える。
実施形態の一態様によれば、安全面においてより信頼性の高い、人共存型の作業ロボットを提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する作業ロボットおよびロボットシステムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る作業ロボット1を有するロボットシステム10が設備された作業エリア100を示す説明図である。また、図2Aは、同ロボットシステム10における作業ロボット1のアーム部4の旋回領域を示す説明図、図2Bは、制御部とロボットとを示す説明図である。
図1は、第1の実施形態に係る作業ロボット1を有するロボットシステム10が設備された作業エリア100を示す説明図である。また、図2Aは、同ロボットシステム10における作業ロボット1のアーム部4の旋回領域を示す説明図、図2Bは、制御部とロボットとを示す説明図である。
なお、本実施形態に係る作業ロボット1は、例えば、自動車製造ラインなどで用いることができるが、ロボットの用途や作業内容は特に限定されるものではなく、様々な用途および作業に用いることができる。
本実施形態に係るロボットシステム10は、図1に示すように、所定エリアとしての作業エリア100における所定位置に作業ロボット1を設置することにより設備される。なお、作業ロボット1の設置位置は、作業に応じて適宜設定することができるが、ここでは作業エリア100の略中央位置としている。また、作業エリア100は、例えば、自動車製造ラインにおいて作業ブース(不図示)として区画される。
また、ロボットシステム10は、図2A及び図2Bに示すように、作業ロボット1の動作を制御する制御部5を備えている。この制御部5には、予め作業ロボット1への制御指令の内容が記憶されており、かかる記憶内容に基づいて、作業ロボット1のモータMが制御されることになる。なお、制御部5については後に詳述する。
作業ロボット1は、フロア200上に設置された基台2と、この基台2上に旋回自在に設けられた胴体部3と、この胴体部3に取付けられたアーム部4とを備える。
すなわち、アーム部4は、それぞれ軸を介して順次連結される第1アーム41と、第2アーム42と、第1リスト部431、第2リスト部432および第3リスト部433からなるリスト部43とを備えている。そして、第3リスト部433の先端に、作業ロボット1に与えられた作業内容に適したエンドエフェクタ(不図示)が取り付けられる。かかる作業ロボット1のアーム部4を最大に伸長させた状態での最大旋回軌跡900を、図2Aに示す。
このように、本実施形態に係る作業ロボット1は、胴体部3、第1アーム41、第2アーム42、およびリスト部43を可動部位とする多関節ロボットで構成されている。
可動部位の1つを構成する胴体部3は、フロア200に固定状態に設置された略円筒状の基台2に対し、第1関節部21を介して回転可能に連結されている。第1関節部21は、基台2の略中央に設けられており、垂直方向(Z方向)に延在する第1軸11を備えている。
そして、この第1軸11を、第1のモータM1と第1の減速機とを備える第1の伝動機構(図示せず)に連動連結している。こうして、胴体部3は、フロア200に固定された基台2に対して、第1の伝動機構により、第1軸11周りに水平方向に回転することになる(矢印300を参照)。なお、以下では、水平方向の回転を旋回と表現する場合がある。
また、胴体部3の一側部分には第2関節部22が設けられており、この第2関節部22を介して第1アーム41が回転可能に連結されている。
第2関節部22は、第1軸11と直交方向、すなわち、図面上の前後水平方向(Y方向)に延在する第2軸12を備えている。そして、この第2軸12は、第2のモータM2と第2の減速機とを備える第2の伝動機構(図示せず)に連動連結している。こうして、第1アーム41は、第2の伝動機構により、第2軸12周りに回転、つまり、上下方向に揺動する(矢印400を参照)。
なお、第1アーム41は、第1軸11に偏心した位置に連結されているため、この第1アーム41を含み、これにそれぞれ軸を介して順次連結される第2アーム42、およびリスト部43についても第1軸11を中心に旋回することになる。
可動部位の中で最も長尺な第1アーム41の先端側には第3関節部23が設けられており、この第3関節部23を介して略L字状の第2アーム42が連結されている。
第3関節部23は、第2軸12と平行方向、すなわち、第1軸11と直交する第2軸12と同方向に延在する第3軸13を備えている。そして、この第3軸13は、第3のモータM3と第3の減速機とを備える第3の伝動機構(図示せず)に連動連結している。こうして、第2アーム42は、第3の伝動機構により、第3軸13周りに回転、つまり、上下方向に揺動する(矢印500を参照)。
また、第2アーム42の先端側には第4関節部24が設けられており、この第4関節部24を介して、第1リスト部431が連結されている。
なお、リスト部43は、第4関節部24に連結する円筒状の第1リスト部431と、この第1リスト部431に連結する第2リスト部432と、エンドエフェクタを設けた第3リスト部433とから構成される。
第1リスト部431を連動連結する第4関節部24は、第3軸13と直行する方向、すなわち、図面上の左右水平方向(X方向)に延在する第4軸14を備えている。そして、この第4軸14は、第4のモータM4と第4の減速機とを備える第4の伝動機構(図示せず)に連動連結している。こうして、第4軸14と同軸方向に連動連結された第1リスト部431は、第4の伝動機構により、第4軸14周りに回転、つまり、第4軸14周りに自転する(矢印600を参照)。
第1リスト部431の先端側には、第5関節部25が設けられており、この第5関節部25を介して、第2リスト部432が同軸方向に連結されている。
第5関節部25は、第4軸14と同軸方向、すなわち、図面上の左右水平方向(X方向)に延在する第5軸15を備えている。そして、この第5軸15は、第5のモータM5と第5の減速機とを備える第5の伝動機構(図示せず)に連動連結している。したがって、第5軸15と同軸方向に連動連結された第2リスト部432は、第5の伝動機構により、第5軸15周りに回転、つまり、第5軸15周りに自転する(矢印700を参照)。
第2リスト部432の先端側には、第6関節部26が設けられており、この第6関節部26を介して、第3リスト部433が連結されている。
第6関節部26は、第5軸15と直行する方向、すなわち、図面上の前後水平方向(Y方向)に延在する第6軸16を備えている。そして、この第6軸16は、第6のモータM6と第6の減速機とを備える第6の伝動機構(図示せず)に連動連結している。したがって、第3リスト部433は、第6の伝動機構により、第6軸16周りに回転、つまり、上下方向に揺動する(矢印800を参照)。
上述してきたように、本実施形態に係る作業ロボット1は、所定の設置面であるフロア200に設けられる基台2に対して第1軸11周りに回転可能に設けられた胴体部3と、この胴体部3に対して回転可能に設けられたアーム部4とを備えている。
アーム部4は、胴体部3に対して第2軸12周りに回転可能に設けられた第1アーム41と、この第1アーム41に対して第3軸13周りに回転可能に設けられた第2アーム42と、第2アーム42に対して回転可能に設けられたリスト部43とを備えている。
また、リスト部43は、第1リスト部431と第2リスト部432と第3リスト部433とを備える。第1リスト部431は、第2アーム42に対して第4軸14周りに回転可能に設けられている。第2リスト部432は、第1リスト部431に対して第5軸15周りに回転可能に設けられている。また、第3リスト部433は、第2リスト部432に対して第6軸16周りに回転可能に設けられるとともに、先端には所定のエンドエフェクタが取り付けられている。
そして、これらの胴体部3、第1アーム41、第2アーム42、第1リスト部431、第2リスト部432、および第3リスト部433は、軸周りに回転自在に連結された複数のリンク体であり、作業ロボット1の可動部位を構成することになる。
すなわち、本実施形態に係る作業ロボット1は、軸周りに回転自在に連結された複数のリンク体(胴体部3、第1アーム41、第2アーム42、第1リスト部431、第2リスト部432、および第3リスト部433)と、図2Aに示すように、リンク体を駆動するモータM(第1のモータM1、第2のモータM2、第3のモータM3、第4のモータM4、第5のモータM5、および第6のモータM6)を備えている。さらに、作業ロボット1は、図2Aに示すように、各モータMが有する複数種類の通電回路の通電状態を切り替える切替装置としてのコンタクタ8を備えた構成となっている。
ロボットシステム10が備える制御部5は、図2Aおよび図2Bに示すように、作業ロボット1と接続しており、図示しないCPUやROM、RAM、さらにはハードディスクなどの記憶部を備えている。そして、制御部5は、CPUが記憶部に格納されたプログラムを読み出し、プログラムに従ってリンク体である胴体部3、第1アーム41、第2アーム42、第1リスト部431、第2リスト部432、および第3リスト部433を駆動する。
また、制御部5は、図示するように、作業ロボット1とは独立して作業エリア100内に配置され、作業エリア100内における人を含む移動体6を検知する近接センサなどからなる移動体検出部7に対しても電気的に接続している。なお、本実施形態における移動体検出部7は、作業エリア100内に配置されていることとしたが、作業エリア100内における移動体6を検知することができるのであれば、作業エリア100外に配置されていてもよい。
そして、制御部5は、移動体検出部7による検知結果を受信し、受信した検知結果に基づいて、例えば、アーム部4を駆動するモータMのトルクを落としたり、あるいはアーム部4の旋回動作のスピードを落としたりするのである。
すなわち、移動体検出部7からの検知結果を示す情報が制御部5へ送信されて記憶部に記憶されると、CPUは、記憶された情報に基づき、各モータMへの駆動制御信号を割込処理により送信する。すなわち、例えば、アーム部4を駆動するモータMのトルクを落としたり、あるいはアーム部4の旋回動作のスピードを落としたりする駆動制御を割込処理により実行するのである。
このように、上述してきた構成の本実施形態に係る作業ロボット1およびこの作業ロボット1を備えるロボットシステム10は、人共存型により適するように、安全面などの信頼性をより向上させることを目的としているのである。
本実施形態における制御部5の具体的な制御処理としては、移動体検出部7による作業エリア100内における移動体6の検知結果に基づいて、モータMの巻線の使用状態を切り替える処理である。具体的な制御対象となるモータMは、前述のリンク体を軸周りに回動させる第1〜第6の伝動機構における第1〜第6モータM1〜M6のうちの必要なモータMである。
すなわち、制御部5は、例えば人などの移動体6が作業エリア100内には不在である場合、モータの巻線の使用状態を切り替えて、当該モータの回転数またはトルクが相対的に大きな第1のモードでリンク体を駆動する。一方、移動体6が作業エリア100内に存在する場合、モータの巻線の使用状態を切り替えて、当該モータの回転数またはトルクが相対的に小さな第2のモードでリンク体を駆動するのである。ここで、リンク体とは、前述した通り、胴体部3、第1アーム41、第2アーム42、第1リスト部431、第2リスト部432、および第3リスト部433を指す。
ところで、移動体検出部7としては、本実施形態で用いた近接センサに限るものではなく、目的を達成できるものであればどのようなデバイスを用いてもよい。例えば、カメラなども好適に用いることができる。
以下、図3A〜図3Cを参照しながら、第1の実施形態に係るモータMの巻線の使用状態の切り替えについて説明する。
図3Aは、第1の実施形態に係る作業ロボット1の駆動源であるモータの巻線Rを示す説明図であり、図3Bおよび図3Cは、巻線Rの使用状態を示す説明図である。
ここでは、巻線Rの使用状態の切り替えを、巻線Rの結線方式を切り替えることによって行っている。つまり、巻線Rの結線方式を、スター結線(Y結線)とデルタ結線(△結線)との間で切り替えるようにしており、本実施形態では、切替装置の一例としてのコンタクタ8が用いられる。すなわち、制御部5からの指令により、切替装置であるコンタクタ8の接点を機械的に切り替えることにより結線方式が変更され、物理的な通電回路が変更されるようになっている。
このように巻線Rの結線方式を切り替え可能とするために、図3Aに示すように、独立したU1―U2巻線R、V1−V2巻線R、およびW1−W2巻線Rを用意しておく。そして、コンタクタ8を用いて、スター結線とデルタ結線とに相互に切り替え自在としている。スター結線は、図3Bに示すように、U2、V2、W2を中性点として互いに接続させる。デルタ結線は、図3Cに示すように、U1―U2巻線RのU1とV1−V2巻線RのV2とを接続し、V1−V2巻線RのV1とW1−W2巻線RのW2とを接続し、W1−W2巻線RのW1とU1―U2巻線RのU2とを接続する。
図3Cに示したデルタ結線は、図3Bに示したスター結線よりも、トルクがルート3倍になることが分かっている。つまり、この例では、図3Cに示すデルタ結線が第1のモードの巻線使用状態となり、図3Bに示すスター結線が第2のモードの巻線使用状態となる。
よって、制御部5は、例えば、移動体6が作業エリア100内には不在である場合は、アーム部4などが移動体6と接触するおそれがないので、モータMの巻線Rの結線方式をデルタ結線に切り替える。すなわち、モータMのトルクが相対的に大きな第1のモードでリンク体を駆動し、この場合は、相対的に大きな負荷が掛かるようなハードな作業を行わせることができる。
一方、作業エリア100内に移動体6が存在する場合、アーム部4などが仮に移動体6と接触しても大きなダメージを与えることがないように、モータMの巻線Rの結線方式をスター結線に切り替える。すなわち、モータMのトルクが相対的に小さな第2のモードでリンク体を駆動する。この場合、作業ロボット1には相対的に負荷の小さなソフトな作業を行わせることになる。
また、作業内容によっては、アーム部4の旋回速度や揺動速度が作業効率に影響する場合がある。その場合、制御部5は、移動体6が作業エリア100内には不在である場合は、アーム部4などは移動体6と接触するおそれがないので、モータMの回転数が相対的に大きな第1のモードでリンク体を駆動し、相対的に高速で作業を行わせることができる。なお、モータMにおけるトルクの大小と回転数の大小とは逆の関係があるため、この場合の第1モードは、モータMの巻線Rの結線方式をスター結線に切り替えることになる。
一方、作業エリア100内に移動体6が存在する場合、アーム部4などが仮に移動体6と接触しても大きなダメージを与えることがないように、制御部5は、モータMの回転数が相対的に小さな第2のモードでリンク体を駆動する。つまり、作業ロボット1には相対的に低速で作業を行わせるようにする。この場合の第2モードは、モータMの巻線Rの結線方式をデルタ結線に切り替えることになる。
(第2の実施形態)
次に、図4A〜図6を参照しながら、第2の実施形態に係るモータMの巻線の使用状態の切り替えについて説明する。図4Aは、第2の実施形態に係る作業ロボット1の駆動源となるモータMの巻線Rを示す説明図である。図4Bおよび図4Cは、同巻線Rの使用状態を示す説明図である。また、図5および図6は、同モータMの巻線Rの変形例を示す説明図である。
次に、図4A〜図6を参照しながら、第2の実施形態に係るモータMの巻線の使用状態の切り替えについて説明する。図4Aは、第2の実施形態に係る作業ロボット1の駆動源となるモータMの巻線Rを示す説明図である。図4Bおよび図4Cは、同巻線Rの使用状態を示す説明図である。また、図5および図6は、同モータMの巻線Rの変形例を示す説明図である。
第2の実施形態に係る作業ロボット1における制御部5は、巻線Rの使用状態の切り替えを、使用する巻線Rの巻数を切り替えることによって行っている。つまり、巻線Rの巻数を、コンタクタ8を用いて変更することにより、物理的な通電回路の変更を行っている。
このように巻線Rの結線方式を切り替え可能とするために、図4Aに示すように、それぞれ独立したU1―X1巻線R1、V1−Y1巻線R1、およびW1−Z1巻線R1と、スター結線からなるU2、V2、W2巻線R2とを用意しておく。そして、コンタクタ8を用いて、X1−U2、Y1−V2、Z1−W2を接続させて巻数を大きくした巻線R1+R2の第1のモード(図4B)と、巻数が少ない巻線R2のみの第2のモード(図4C)とに切り替え自在としている。この場合、同じスター結線ではあるが、巻線Rの巻数が異なるため、モータMの定格トルクや定格回転数を変更することができる。
かかる構成により、制御部5は、例えば、移動体6が作業エリア100内には不在である場合は、アーム部4などが移動体6と接触するおそれがないので、モータMの巻線の巻数が多くなるように切り替える。つまり、モータMのトルクや回転数を相対的に大きくした第1のモードでリンク体を駆動することができる。この場合、作業ロボット1には相対的に大きな負荷が掛かるハードな作業や高速作業を行わせることができる。
一方、作業エリア100内に移動体6が存在する場合、アーム部4などが仮に移動体6と接触しても大きなダメージを与えることがないように、モータMの巻線Rの巻数が少なくなるように切り替える。つまり、モータMのトルクや回転数を相対的に小さくした第2のモードでリンク体を駆動することができる。この場合、作業ロボット1には相対的に負荷の小さなソフトな作業や低速作業を行わせることができる。
ところで、図4A〜図4Cに示した例では、巻線Rの種類が巻線R1と巻線R2としかないため、巻線R1+R2のときが巻数は最大である。
しかし、第1変形例として、巻線の数を3以上とすることにより、制御部5は、第1のモードにおいては使用する巻線の巻数を最大に設定し、第2のモードにおいては、使用する巻線の巻数を複数段に切り替えて設定することが可能となる。
例えば、図5に示すように、それぞれ独立した巻線R1および巻線R2bと、予めスター結線された巻線R2bとを用意しておく。ここで、独立した巻線R1および巻線R2bは、U1―X1巻線R1およびU2―X2巻線R2bと、V1−Y1巻線R1およびV2−Y2巻線R2bと、W1−Z1巻線R1およびW2−Z2巻線R2bである。また、スター結線された巻線R3は、U3,V3、W3巻線R3である。
そして、移動体6が作業エリア100内には不在である場合、制御部5は、コンタクタ8を用いて、X1−U2およびX2−U3、Y1−V2およびY2−V3、Z1−W2およびZ2−W3を接続させて、巻数が最大となる第1のモードとする。このとき、巻線R1+巻線R2a+巻線R2bが巻線使用状態となる。
一方、移動体6が作業エリア100内に存在する場合、制御部5は、使用する巻線の巻数を減少させる制御を実行する。このとき、例えば、X2−U3、Y2−V3、およびZ2−W3の接続を切って、巻線R2aのみからなる第2のモードとしたり、あるいは、X1−U2、Y1−V2、およびZ1−W2の接続のみを切って、巻線R2a+R2bからなる第2のモードとしたりする。
このように、第2のモードにおいては、使用する巻線の巻数を複数段に切り替えて設定可能にすることができる。かかる構成であれば、モータMの回転数またはトルクの変更を、作業エリア100内における移動体6の位置に応じて変更したり、移動体6が人であるか何らかの装置などであるかに応じて変更したりすることができる。
例えば、制御部5は、先ず、移動体検出部7による検知結果によって、作業エリア100内における移動体6の位置が作業ロボット1のアーム部4の最大旋回軌跡900に対してどの程度離隔しているかを判断する。そして、制御部5は、その距離に応じてモータMの巻線の使用状態を切替えるのである。つまり、移動体6と作業ロボット1との間の距離に応じて、モータMの回転数またはトルクを、同じ第2のモードであっても段階的に低下させたりすることができる。
あるいは、移動体検出部7による検知結果が、作業エリア100内に存在する場合でも、存在する移動体6が人であるか否かに応じて、モータMの回転数またはトルクの低下度合いを可変とするのである。
なお、移動体6が人か否かを判断する場合、移動体検出部7としては、近接センサではなくカメラを用い、カメラで検出した画像から人体検出する処理を行うようにするとよい。
図6は、本実施形態に係る作業ロボット1のモータMの巻線の第2変形例を示す説明図である。図4Aおよび図5に示した例では、巻線R1と巻線R2とは直列に接続可能としていたが、図6に示す第2変形例では、互いに巻数の異なる巻線R1と巻線R2とを並列に配設している。そして、巻線R1あるいは巻線R2のみ、または巻線R1+巻線R2として巻数を変更することができる。なお、並列させる巻線の数は3つ以上であってもよい。
なお、上述した第2の実施形態に係るモータMにおける巻線の使用状態の切り替えは、いずれもスター結線の下で、使用する巻線の巻数を切り替えるようにしていた。しかし、巻線の巻数を切り替えるだけではなく、第1の実施形態で説明した巻線Rの使用状態の切り替えの方式、すなわち、結線方式をデルタ結線との間で切り替える技術を組み合わせることもできる。
ところで、上述してきた実施形態において、移動体検出部7による検知結果に応じて制御部5が制御対象とするモータMとしては、基台2と胴体部3とを連結する第1関節部21(図1を参照)の第1の伝動機構が有する第1のモータM1としている。
これは、アーム部4を支持する胴体部3の旋回を担う第1のモータM1の負荷が相対的に大きいことと、移動体6と作業ロボット1とが干渉するアーム部4の全体についても胴体部3の旋回と一体的に行われることになるからである。
しかし、制御対象は、必ずしも第1のモータM1に限定されるものではなく、適切なモータMを制御対象とすることができる。また、各リンク体を軸周りに回動させる図示しない第1〜第6の伝動機構における各モータM1〜M6の巻線の使用状態を同時に切り替えることもできるし、全体のモータMの中から、必要なモータMを適宜組み合わせて制御することもできる。
また、巻線の使用状態の切り替えを、巻線の結線方式を切り替えることとした第1の実施形態で説明したモータMは、使用状態の切り替え前後で巻線の巻数は変わることがなく、構成的にもコンパクトにすることができる。
したがって、かかるモータMについては、例えば、比較的にモータ負荷が小さいと考えられる第3〜第6のモータM3〜M6に採用し、第2の実施形態で説明した巻線のモータMを、比較的にモータ負荷が大きいと考えられる第1のモータM1や第2のモータM2に採用することもできる。
以上、説明してきた実施形態に係る作業ロボット1は、モータMの巻線の使用状態を機械的に切り替えるようにしている。したがって、作業ロボット1の動作を、ソフトウェアのみに頼った動作制御とするよりも、信頼性を高めることができ、より人共存型に適した作業ロボット、ロボットシステムが実現できる。
ところで、モータMの巻線を機械的に変更するものであれば、上述した実施形態以外の構成であっても本発明に含まれる。例えば、1つの界磁に対して複数の電機子を設け、複数のうち、使用する電機子の数を可変とすることも考えられる。
また、上述してきた実施形態では、移動体検出部7を、作業ロボット1と独立して作業エリア100内に配置されたものとしたが、移動体検出部7は、作業ロボット1に一体的に設けられていても構わない。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細及び代表的な実施例に限定されるものではない。従って、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 作業ロボット
4 アーム部
5 制御部
6 移動体
7 移動体検出部
8 コンタクタ(切替装置)
100 作業エリア(所定エリア)
M モータ
R,R1,R2 巻線
4 アーム部
5 制御部
6 移動体
7 移動体検出部
8 コンタクタ(切替装置)
100 作業エリア(所定エリア)
M モータ
R,R1,R2 巻線
Claims (8)
- 軸周りに回転自在に連結された複数のリンク体と、
前記リンク体を駆動するモータと、
所定エリア内における人を含む移動体の検知結果に基づいて前記モータの巻線の使用状態を切り替える制御部と
を備えることを特徴とする作業ロボット。 - 前記制御部は、
前記移動体が不在の場合、前記モータの巻線の使用状態を切り替えて、当該モータの回転数またはトルクが相対的に大きな第1のモードで前記リンク体を駆動し、
前記移動体が存在する場合、前記モータの巻線の使用状態を切り替えて、当該モータの回転数またはトルクが相対的に小さな第2のモードで前記リンク体を駆動すること
を特徴とする請求項1に記載の作業ロボット。 - 前記制御部は、
前記巻線の使用状態の切り替えを、前記巻線の結線方式を切り替えることによって行うこと
を特徴とする請求項1または2に記載の作業ロボット。 - 前記制御部は、
前記巻線の使用状態の切り替えを、使用する巻線の巻数を切り替えることによって行うこと
を特徴とする請求項1または2に記載の作業ロボット。 - 前記制御部は、
前記第1のモードにおいては前記使用する巻線の巻数を最大に設定し、
前記第2のモードにおいては、前記使用する巻線の巻数を複数段に切り替えて設定することが可能であること
を特徴とする請求項4に記載の作業ロボット。 - 前記所定エリア内における人を含む移動体を検知し、検知結果を前記制御部に出力する移動体検出部を備えること
を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の作業ロボット。 - 所定エリア内に配置される請求項1〜5のいずれか1つに記載の作業ロボットと、
前記作業ロボットと独立して配置され、前記所定エリア内における人を含む移動体を検知し、検知結果を前記制御部に出力する移動体検出部と
を備えることを特徴とするロボットシステム。 - 軸周りに回転自在に連結された複数のリンク体と、
前記リンク体を駆動するモータと、を有し、
前記モータは、
通電により駆動力を発生させる複数種類の通電回路と、
前記複数種類の通電回路の通電状態を切り替える切替装置と
を有することを特徴とする作業ロボット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014505845A JPWO2013140514A1 (ja) | 2012-03-19 | 2012-03-19 | 作業ロボットおよびロボットシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014505845A JPWO2013140514A1 (ja) | 2012-03-19 | 2012-03-19 | 作業ロボットおよびロボットシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2013140514A1 true JPWO2013140514A1 (ja) | 2015-08-03 |
Family
ID=53772626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014505845A Abandoned JPWO2013140514A1 (ja) | 2012-03-19 | 2012-03-19 | 作業ロボットおよびロボットシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPWO2013140514A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016014572A (ja) * | 2014-07-01 | 2016-01-28 | 富士電機株式会社 | 安全制御装置および安全制御システム |
-
2012
- 2012-03-19 JP JP2014505845A patent/JPWO2013140514A1/ja not_active Abandoned
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016014572A (ja) * | 2014-07-01 | 2016-01-28 | 富士電機株式会社 | 安全制御装置および安全制御システム |
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