JPWO2013129447A1 - 方向性結合器 - Google Patents

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Abstract

方向性結合器において、磁界結合係数が低くても、良好な方向性を実現する。方向性結合器(1)は、主線路(2)と、副線路(3)と、インピーダンス変換部(4,5)とを備えている。主線路(2)は、信号入力ポート(RFin)と信号出力ポート(RFout)との間に接続されている。副線路(3)は、結合容量と相互インダクタンスとにより主線路(2)に結合している。インピーダンス変換部(4,5)は、カップリングポート(CPL)またはアイソレーションポート(ISO)と副線路(3)との間に接続されていて、副線路(3)からみたインピーダンスとポート側からみたインピーダンスとが相違し、副線路(3)からみたインピーダンスが互いに一致する。

Description

この発明は、高周波信号の測定などの用途に利用される方向性結合器に関し、特に伝送線路型の方向性結合器に関する。
従来、高周波信号の測定などの用途に方向性結合器が用いられている。
図7(A)は、携帯電話装置等のRF(Radio Furequency)送信回路100の一般的なブロック図である。RF送信回路100は、アンテナ111、方向性結合器120A、送信電力増幅器113、変調回路112、および検波回路114を備えている。方向性結合器120Aは伝送線路型のものであり、主線路121と結合線路(副線路)122とを備えている。主線路121はアンテナ111と送信電力増幅器113との間に接続されている。検波回路114は方向性結合器120Aの副線路122に接続されており、主線路121と結合する副線路122からの信号に基づいて送信電力増幅器113を制御する。
図7(B)および図7(C)は、方向性結合器120Aの等価回路図である。ここでは、方向性結合器120Aは、主線路121と副線路122との間に発生する相互インダクタンスMの磁界結合係数(Km)が1である理想的な回路としている。主線路121の両端は信号入力ポートRFinと信号出力ポートRFoutとに接続されている。信号入力ポートRFinは、送信電力増幅器113が接続されるものである。信号出力ポートRFoutは、アンテナ111が接続されるものである。副線路122の両端はカップリングポートCPLとアイソレーションポートISOとに接続されている。カップリングポートCPLは、検波回路114が接続されるものである。アイソレーションポートISOは、終端抵抗が接続されるものである。主線路121と副線路122とは、両線路間の分布容量(結合容量)Cにより互いに電界結合するとともに、相互インダクタンスMにより互いに磁界結合する。
図7(B)に示すように、信号入力ポートRFinから信号S1が入力されると、電界結合によって、副線路122でカップリングポートCPLの方向に信号S2が、アイソレーションポートISOの方向に信号S3が伝搬する。また、磁界結合によって、副線路122とグランド(GND)とによる閉ループでアイソレーションポートISOからカップリングポートCPLの方向に信号S4、信号S5が伝搬する。カップリングポートCPLに流れる信号S2,S4は位相が揃い、カップリングポートCPLからは信号S2と信号S4の電力を加算した信号が出力される。一方、アイソレーションポートISOに流れる信号S3,S5は位相が逆相であり、アイソレーションポートISOでは信号S3と信号S5の電力が打ち消し合うことになる。したがって、方向性結合器120AのカップリングポートCPLの出力から、RF送信回路100の出力電力を検出することが可能である。
また、図7(C)に示すように、アンテナからの反射等により信号出力ポートRFoutに信号S6が入力されると、電界結合によって、副線路122でカップリングポートCPLの方向に信号S7が、アイソレーションポートISOの方向に信号S8が伝搬する。また、磁界結合によって、カップリングポートCPLからアイソレーションポートISOの方向に信号S9、信号S10が伝搬する。アイソレーションポートISOに流れる信号S8,S10は位相が揃い、アイソレーションポートISOからは信号S8と信号S10の電力を加算した信号が出力される。一方、カップリングポートCPLに流れる信号S7,S9は位相が逆相であり、カップリングポートCPLでは信号S7と信号S9の電力が打ち消し合うことになる。したがって、アンテナからの反射等による信号S6の影響は、カップリングポートCPLには及ばず、アイソレーションポートISOにのみ及ぶことになる。通常は、アイソレーションポートISOには、終端抵抗が接続されるが、近年では、アンテナからの反射を検出して、RF送信回路を制御するために検波回路が設けられることもある。なお、アンテナからの反射を検出する場合、各ポート(信号入力ポート、信号出力ポート、カップリングポート、アイソレーションポート)の名前と機能とが異なることになるが、以下の説明では、送信信号に対する各ポートの名称をそのまま使用する。
このようにRF通信回路で利用される方向性結合器では、結合容量Cは電界結合係数(Kc)に応じたものになり、相互インダクタンスMは磁界結合係数(Km)に応じたものになる。理想的な方向性結合器では、電界結合係数(Kc)と磁界結合係数(Km)とがともに1であり、電界結合による信号と磁界結合による信号とを、アイソレーションポートやカップリングポートで完全に打ち消し合わせることが可能である。しかしながら、実際の方向性結合器では、引き回し配線やワイヤ等の周辺回路による寄生インダクタンスが存在して、磁界結合係数(Km)を上述のように1にすることは困難である。そのため、電界結合による信号と磁界結合による信号とを完全に打ち消しあわせることが難しく、方向性結合器の理想的な方向性を実現することは困難である。
方向性結合器の磁界結合係数(Km)の低下に合わせて、電界結合係数(Kc)を調整する(低下させる)ことにより、電界結合による信号と磁界結合による信号とを、アイソレーションポートやカップリングポートで完全に打ち消し合わせることは可能である。しかしながら、電界結合係数(Kc)を低下させるためには、主線路と副線路との間の線路間隔を大きくするなどの物理的構造の変更が必要になる。そのような物理的構造の変更により、方向性結合器の大型化が招来されたり、磁界結合係数(Km)のさらなる変動や低下が招来されたりする。このため、電界結合係数(Kc)の調整は極力回避すべきである。
そこで、アイソレーションポートに接続される終端抵抗に替えて、インピーダンスを調整可能な負荷回路が用いられることがある(例えば、特許文献1参照)。図8(A)は、負荷回路が接続された方向性結合器の構成例を示す回路図である。この方向性結合器120Bは、アイソレーションポートISOに負荷回路123が設けられている。負荷回路123は、アイソレーションポートISOとグランド電位との間に並列に接続された、抵抗Rと、インダクタンスLと、コンデンサCとを備えている。この負荷回路123では、抵抗RやインダクタンスL、コンデンサCの調整により、インピーダンスを変更することができ、これにより、方向性結合器120Bの方向性を改善可能になっている。
なお、方向性結合器の副線路にはアッテネータが付設されることがある(例えば、特許文献2)。図8(B)は、アッテネータを設けた方向性結合器の構成例を示す回路図である。この方向性結合器120Cは、カップリングポートCPLやアイソレーションポートISOでの不整合による影響を除くために、カップリングポートCPLやアイソレーションポートISOにアッテネータ124A,124Bが接続されている。
特開平01−274502号公報 特開2009−044303号公報
方向性結合器のアイソレーションポートに負荷回路を設ける場合、信号入力ポートからの入力信号に対して、方向性結合器の方向性を改善することが可能である。しかしながら、信号出力ポートからの反射信号を検波することはできず、反射信号に対する検波を行えるように構成を変更することも困難である。
これは、以下の理由による。
理由1)カップリングポートに接続される検波回路と同様な構成の検波回路を、負荷回路と並列にアイソレーションポートに接続しても、負荷回路による反射によって、アイソレーションポートでアンテナ反射信号の検波に必要な電力が得られない。
理由2)アイソレーションポートに接続される負荷回路と同様な構成の負荷回路を、検波回路と並列にカップリングポートに接続しても、負荷回路による反射によって、カップリングポートで送信信号の検波に必要な電力が得られない。
そこで、この発明の目的は、信号入力ポートからの信号に対しても、信号出力ポートからの信号に対しても検波を実現でき、良好な方向性を得ることができる方向性結合器を提供することにある。
この発明に係る方向性結合器は、主線路と、副線路と、第1のインピーダンス変換部と、第2のインピーダンス変換部と、を備えている。主線路は、信号入力ポートと信号出力ポートとの間に接続されている。副線路は、結合容量と相互インダクタンスとにより主線路に結合している。副線路は、カップリングポートとアイソレーションポートとの間に接続されている。第1のインピーダンス変換部は、カップリングポートと副線路との間に接続されていて、副線路からみたインピーダンスが、カップリングポートからみたインピーダンスと相違する。第2のインピーダンス変換部は、アイソレーションポートと副線路との間に接続されていて、副線路からみたインピーダンスが、アイソレーションポートからみたインピーダンスと相違している。
この構成では、第1のインピーダンス変換部と第2のインピーダンス変換部とを設けることにより、副線路の見かけの負荷を変更することが可能になる。この負荷の変更に対して、電界結合により副線路に発生する電流の振幅は独立であるが、磁界結合により副線路に発生する電流の振幅は変動する。したがって、この負荷を適切に調整することで、磁界結合により副線路に発生する電流の振幅を、電界結合により副線路に発生する電流に一致させ、方向性結合器の方向性を改善することが可能になる。
上述の方向性結合器において、各インピーダンス変換部を副線路側からみたインピーダンスがポート側からみたインピーダンスよりも小さいと好適である。
上述の方向性結合器において、各インピーダンス変換部を副線路側からみたインピーダンスとポート側からみたインピーダンスとの比は、磁界結合係数と電界結合定数との比と略等しいと好適である。
上述の方向性結合器において、主線路、副線路、第1のインピーダンス変換部、及び第2のインピーダンス変換部は、薄膜プロセスにより形成されていると好適である。
上述の方向性結合器において、主線路、副線路、第1のインピーダンス変換部、及び第2のインピーダンス変換部が同一主面上に形成されている半絶縁性基板を備えると好適である。
この発明によれば、第1のインピーダンス変換部と第2のインピーダンス変換部とを副線路の両端に設けて、第1のインピーダンス変換部および第2のインピーダンス変換部を副線路からみたインピーダンスを調整することで、副線路の見かけの負荷を調整できる。この負荷の調整を適切に行うことにより、方向性結合器の方向性を改善することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る方向性結合器を示す模式図である。←インピーダンス調整部、をインピーダンス変換図、修正ください。 本発明の第2の実施形態に係る方向性結合器を示す模式図である。←同上です 本発明の実施例に係る方向性結合器の構成例を示す平面図である。 本発明の実施例に係る方向性結合器の等価回路について説明する図である。 実施例との比較に係る方向性結合器の等価回路について説明する図である。 実施例との比較に係る方向性結合器の等価回路について説明する図である。 方向性結合器の従来構成例を示す回路図である。 方向性結合器の従来構成例を示す回路図である。
以下、本発明の実施形態に係る方向性結合器の概略構成および動作について説明する。
《第1の実施形態》
図1は、本発明の第1の実施形態に係る方向性結合器1の模式図である。
方向性結合器1は、外部接続端子として、信号入力ポートRFinと信号出力ポートRFoutとカップリングポートCPLとアイソレーションポートISOとを備えている。この方向性結合器1がRF送信回路に用いられる場合には、信号入力ポートRFinは、送信電力増幅器が接続されるものである。信号出力ポートRFoutは、アンテナが接続されるものである。カップリングポートCPLは、検波回路または終端抵抗が接続されるものである。アイソレーションポートISOは、終端負荷または検波回路が接続されるものである。
また、方向性結合器1は、内部要素として、主線路2と結合線路(副線路)3とインピーダンス変換部4,5とを備えている。主線路2は、信号入力ポートRFinと信号出力ポートRFoutとの間に接続されている。副線路3は、主線路2との電界結合係数Kcが約1となるように構成されていて、その電界結合係数Kcに応じて定まる分布容量(結合容量)により主線路2と容量結合する。また、副線路3は、主線路2との磁界結合係数Kmが1よりも小さくなるように構成されていて、その磁界結合係数Kmに応じて定まる相互インダクタンスにより主線路2と磁界結合する。
インピーダンス変換部4は、カップリングポートCPLと副線路3の第一端との間に接続されている。このインピーダンス変換部4は、副線路3側からみたインピーダンスZ1が、カップリングポートCPL側からみたインピーダンスZcplよりも小さい所定値( Zcpl * Km / Kc )に設定されている。インピーダンス変換部5は、アイソレーションポートISOと副線路3の第二端との間に接続されていて、副線路3側からみたインピーダンスZ2が、アイソレーションポートISO側からみたインピーダンスZisoよりも小さい所定値( Ziso * Km / Kc )に設定されている。
この方向性結合器1では、主線路2と副線路3との磁界結合により副線路3に電流(Im)が発生する。この電流Imは、主線路2と副線路3の線路幅、線路厚、主線路2と副線路3との線路間隔、周辺誘電率などの物理的構造により定まる磁界結合係数Kmと、副線路3の見かけの負荷Z(=Z1,Z2)とに応じたものになる。具体的には、磁界結合による電流Imは、角周波数ω、磁界結合係数Km、磁界結合係数Kmが1の理想的な回路での相互インダクタンスMo、主線路の電流I、副線路のみかけの負荷Z、として、以下の式1で決定される。
式1・・・Im = j * ω * Km * Mo * I / ( 2 * Z )
即ち、磁界結合による電流Imは、副線路のみかけの負荷Zに応じて変動する。
また、主線路2と副線路3との電界結合により副線路3に電流(Ic)が発生する。この電流Icは、主線路2と副線路3の線路幅、線路厚、主線路2と副線路3との線路間隔、周辺誘電率などの物理的構造により定まる電界結合係数Kcに応じたものになる。具体的には、電界結合による電流Icは、角周波数ω、電界結合係数Kc、電界結合係数Kcが1の理想的な回路での結合容量Co、主線路の電圧Vとして、以下の式2で決定される。
式2・・・Ic = j * ω * Kc * Co * V / 2
即ち、電界結合による電流Icは、副線路のみかけの負荷Zから独立して定まる。
信号入力ポートRFinから入力される信号(RF送信回路における送信信号)に対して、電流Imと電流Icとは、カップリングポートCPLでは位相が同相となり、振幅が加算される。一方、アイソレーションポートISOでは電流Imと電流Icとの位相が逆相となり、振幅が打ち消しあう。
また、信号出力ポートRFoutから入力される信号(RF送信回路におけるアンテナ反射信号)に対して、電流Imと電流Icとは、アイソレーションポートISOでは位相が同相となり、振幅が加算される。一方、カップリングポートCPLでは電流Imと電流Icとの位相が逆相となり、振幅が打ち消しあう。
アイソレーションポートISOやカップリングポートCPLで、電流Imと電流Icとが完全に打ち消しあうためには、電流Imの振幅と電流Icの振幅とが一致する必要がある。そのためには、式1と式2とに基づく次の式3が成り立つ必要がある。
式3・・・Im / Ic = j * ω * Km * Mo * I / ( 2 * Z) / (( * j * ω * Kc * Co * V)/ 2)
= Km * Mo * I / ( Z * Kc * Co * V)
= 1
ここで、磁界結合係数Kmと電界結合係数Kcとが1であり、インピーダンス変換部4,5が無い理想的な方向性結合器での電流Imと電流Icとの比を考えると、このときの副線路3の見かけの負荷をZoとして、式3に基づく次の式4がなりたつ。
式4・・・Im / Ic = Mo*I / ( Co* V * Zo ) = 1
即ち、次の式5が成り立つ。
式5・・・Mo*I / ( Co* V ) = Zo
そして、式3に式5を代入すると、次の式6が成り立つ。
式6・・・Im / Ic = Km * Mo* I / ( Kc * Co* V * Z ) = ( Km / Kc ) / ( Z / Zo )
したがって、この方向性結合器1において、インピーダンス変換部4,5を設けた場合の副線路の見かけの負荷Zと、インピーダンス変換部4,5の無い理想的な回路での副線路の負荷Zoとの比(Z / Zo)を、磁界結合係数と電界結合定数との比( Km / Kc )と等しくすることで、電流Imと電流Icとを等しくすることができる。
この比(Z / Zo)は、インピーダンス変換部4,5を副線路3側からみたインピーダンス(Z1,Z2)とポート側からみたインピーダンス(Zcpl,Ziso)との比と等価である。したがって、インピーダンス変換部4,5を副線路3側からみたインピーダンス(Z1,Z2)を所定値( Zcpl * Km / Kc および Ziso * Km / Kc )に調整することで、磁界結合係数Kmがどのようなものであっても、電界結合による電流Icから独立に、磁界結合による電流Imを、振幅が電流Icの振幅と一致するように調整することができる。このため、方向性結合器1の方向性を改善することができる。

≪第2の実施形態≫
図2は、本発明の第2の実施形態に係る方向性結合器11の模式図である。
この方向性結合器11は、内部要素として、主線路12と副線路13とインピーダンス変換部14,15とを備えている。方向性結合器11は、第1の実施形態で示した方向性結合器と同様な構成であるが、副線路13のみかけの負荷が異なる。具体的には、インピーダンス変換部14を副線路13側からみたインピーダンス(Z1)が、インピーダンス変換部14をカップリングポートCPL側からみたインピーダンス(Zcpl)よりも小さい。また、インピーダンス変換部15を副線路13側からみたインピーダンス(Z2)が、インピーダンス変換部15をアイソレーションポートISO側からみたインピーダンス(Ziso)よりも小さい。
このような構成であっても、磁界結合係数Kmが1よりも低下していることによる電流Imの低下を、副線路のみかけの負荷Z(Z1,Z2)の低減による電流Imの増加により相殺することができる。したがって、インピーダンス変換部14,15を設けない場合よりも、方向性結合器11の方向性を改善できる。
≪実施例≫
以下、インピーダンス変換部として、抵抗をL字型に接続した抵抗回路を採用する実施例を説明する。なお、インピーダンス変換部としては、その他の構成、例えば、抵抗をπ型やT字型に接続し、各抵抗の抵抗値を非対称に配置した抵抗回路なども採用することができる。
図3は、本発明の実施例に係る方向性結合器21の平面図である。また、図4(A)は、方向性結合器21の等価回路図である。
図3に示すように、方向性結合器21は、半絶縁性のGaAs基板20を備えている。GaAs基板20は、主面上に、主線路22、副線路23、信号入力電極(信号入力ポート)RFin、信号出力電極(信号出力ポート)RFout、カップリング電極(カップリングポート)CPL、アイソレーション電極(アイソレーションポート)ISO、グランド電極GND、および高抵抗ラインR1,R2が形成されている。主線路22と副線路23とは互いの長手方向が同方向を向き、互いに並行するように形成されている。信号入力電極RFinは、主線路22の一端に接続して形成されている。信号出力電極RFoutは、主線路22の他端に接続して形成されている。カップリング電極CPLは、副線路23の一端に高抵抗ラインR1を介して接続して形成されている。アイソレーション電極ISOは、副線路23の他端に高抵抗ラインR1を介して接続されている。グランド電極GNDは、副線路23の両端それぞれに高抵抗ラインR2を介して接続されている。
この方向性結合器21は、ウェハ状のGaAs基板20を用いた半導体薄膜プロセスにより形成される。半導体薄膜プロセスでは、蒸着、スパッタリング、またはメッキ等により、ウェハ上に電極材を形成した後、フォトリソグラフィプロセスによりレジスト膜を形成し、不要な電極材をエッチングにより除去する。または、先にフォトリソグラフィプロセスによりレジスト膜のパターンを形成した後、蒸着、スパッタリング、またはメッキ等によりレジスト膜パターン以外の部分に電極材を堆積させ、最後にレジスト膜を剥離(リフトオフ)することによって電極パターンを形成する。
より具体的には、ウェハ状のGaAs基板20上に、複数の方向性結合器21を構成する高抵抗ラインR1,R2を一度に形成し、その後に、複数の方向性結合器21を構成する主線路22、副線路23、信号入力電極RFin、信号出力電極RFout、カップリング電極CPL、アイソレーション電極ISO、およびグランド電極GNDを一度に形成し、ウェハ分割により、複数の方向性結合器21が一度に製造される。
このように半導体薄膜プロセスを用いて方向性結合器21を製造すれば、各電極の形状精度を極めて高くでき、入力電力に対して−30dB〜−60dBと極めて小さい結合量やアイソレーションの出力特性であっても安定して実現することができる。したがって、方向性結合器21を歩留まり良く実現できる。また、半導体薄膜プロセスを用いる場合、一般的なSi基板を用いると基板の損失が大きく、方向性結合器21の挿入損失が増加するが、GaAs基板のような半絶縁性の基板を用いることで、挿入損失を小さくすることができる。また、半絶縁性の基板に方向性結合器だけでなく、他の能動素子を混載してデバイスの小型化や低価格化などを進めることもできる。
図4(A)に示すように、方向性結合器21は、インピーダンス変換部24,25を備えている。インピーダンス変換部24,25は、それぞれ高抵抗ラインR1,R2をL字型に接続してなる抵抗回路であり、インピーダンス変換の機能とともに、減衰器(アッテネータ)としての機能も有している。
ここで、主線路22の構成するインダクタンスと副線路23の構成するインダクタンスとはそれぞれ0.4nHとし、両インダクタンス間の磁界結合係数は0.7とする。また、インダクタンスの両脇それぞれに配置される主線路22と副線路23との構成するキャパシタンスは0.08pFとし、電界結合係数は1.0とする。高抵抗ラインR1の構成する抵抗値は27Ωとし、高抵抗ラインR2の構成する抵抗値は64Ωとする。
このような数値設定であれば、CPL,ISOポートに接続される負荷Zoが50Ωの場合、副線路23側からみた見かけ上のインピーダンスZは約35Ωとなり、インピーダンス比のZ/Zoは約0.7となる。即ち、磁界結合係数Kmと電界結合係数Kcとの比0.7と略等しくなる。したがって、この方向性結合器21では電界結合により副線路23に発生する電流と、磁界結合により副線路23に発生する電流とで、振幅が略一致することになり、良好な方向性を実現することが可能になる。
図4(C)は、シミュレーションに基づくインピーダンス変換部24,25の特性を示す図である。このインピーダンス変換部24,25の構成では、−6dBの減衰量を持つアッテネータとしても、インピーダンス変換部24,25が機能している。
ここで、本実施例と比較例とでの出力特性の差について説明する。図5(A)は、第1の比較例に係る方向性結合器31の等価回路図であり、図6(A)は、第2の比較例に係る方向性結合器41の等価回路図である。
方向性結合器31は、電界結合係数Kcと磁界結合係数Kmとがともに1である理想回路であり、副線路の両端それぞれに一般的な−6dB減衰器(アッテネータ)を設けた構成である。また、方向性結合器41は、電界結合係数Kcは1であるが磁界結合係数Kmが0.7であり、副線路の両端それぞれに一般的な−6dB減衰器(アッテネータ)を設けた構成である。
図4(B)は、シミュレーションに基づく本実施例に係る方向性結合器21の出力特性を示す図である。図5(B)は、シミュレーションに基づく第1の比較例に係る方向性結合器31の出力特性を示す図である。図6(B)は、シミュレーションに基づく第2の比較例に係る方向性結合器41の出力特性を示す図である。
なお、図中に示す結合特性とは、信号入力ポートRFinとカップリングポートCPLとの間での結合度の周波数特性を指している。アイソレーション特性とは、信号入力ポートRFinとアイソレーションポートISOとの間での結合度(アイソレーション)の周波数特性を指している。挿入損失特性とは、信号入力ポートRFinと信号出力ポートRFoutとの間での結合度(結合損失)の周波数特性を指している。反射損失特性とは、信号入力ポートRFinでの入出力の結合度(挿入損失)の周波数特性を指している。方向性特性とは、アイソレーション特性と結合特性との差分にあたる周波数特性を指している。
理想回路である方向性結合器31では、約2GHzでの方向性が60.05dBであり、結合特性での結合量が−26.03dBである。一方、従来回路である方向性結合器41では、2GHzでの方向性が9.54dBで、結合特性での結合量が−28.52dBである。本実施例に係る方向性結合器21は、2GHzでの方向性が34.74dBで、結合特性での結合量が−26.85dBである。このように理想回路である方向性結合器31では、高い方向性を実現できているが、従来回路である方向性結合器41では低い方向性しか実現できていない。これにたいして本実施例に係る方向性結合器21は、従来回路である方向性結合器41と同様の磁界結合係数Kmであるにも関わらず、比較的高い方向性を実現できている。
このように、本実施例の構成においては、磁界結合係数Kmが低いものであっても、インピーダンス変換部を設けることにより、副線路23の見かけの負荷を調整し、ひいては方向性結合器の方向性を改善できることがわかる。
以上に示した実施形態や実施例のように本発明は実施できるが、本発明の範囲は上述の実施形態の記載に制限されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
CPL…カップリングポート
ISO…アイソレーションポート
RFin…信号入力ポート
RFout…信号出力ポート
1,11,21…方向性結合器
2,12,22…主線路
3,13,23…副線路
4,5,14,15,24,25…インピーダンス変換部
20…GaAs基板
この発明は、高周波信号の測定などの用途に利用される方向性結合器に関し、特に伝送線路型の方向性結合器に関する。
従来、高周波信号の測定などの用途に方向性結合器が用いられている。
図7(A)は、携帯電話装置等のRF(Radio Furequency)送信回路100の一般的なブロック図である。RF送信回路100は、アンテナ111、方向性結合器120A、送信電力増幅器113、変調回路112、および検波回路114を備えている。方向性結合器120Aは伝送線路型のものであり、主線路121と結合線路(副線路)122とを備えている。主線路121はアンテナ111と送信電力増幅器113との間に接続されている。検波回路114は方向性結合器120Aの副線路122に接続されており、主線路121と結合する副線路122からの信号に基づいて送信電力増幅器113を制御する。
図7(B)および図7(C)は、方向性結合器120Aの等価回路図である。ここでは、方向性結合器120Aは、主線路121と副線路122との間に発生する相互インダクタンスMの磁界結合係数(Km)が1である理想的な回路としている。主線路121の両端は信号入力ポートRFinと信号出力ポートRFoutとに接続されている。信号入力ポートRFinは、送信電力増幅器113が接続されるものである。信号出力ポートRFoutは、アンテナ111が接続されるものである。副線路122の両端はカップリングポートCPLとアイソレーションポートISOとに接続されている。カップリングポートCPLは、検波回路114が接続されるものである。アイソレーションポートISOは、終端抵抗が接続されるものである。主線路121と副線路122とは、両線路間の分布容量(結合容量)Cにより互いに電界結合するとともに、相互インダクタンスMにより互いに磁界結合する。
図7(B)に示すように、信号入力ポートRFinから信号S1が入力されると、電界結合によって、副線路122でカップリングポートCPLの方向に信号S2が、アイソレーションポートISOの方向に信号S3が伝搬する。また、磁界結合によって、副線路122とグランド(GND)とによる閉ループでアイソレーションポートISOからカップリングポートCPLの方向に信号S4、信号S5が伝搬する。カップリングポートCPLに流れる信号S2,S4は位相が揃い、カップリングポートCPLからは信号S2と信号S4の電力を加算した信号が出力される。一方、アイソレーションポートISOに流れる信号S3,S5は位相が逆相であり、アイソレーションポートISOでは信号S3と信号S5の電力が打ち消し合うことになる。したがって、方向性結合器120AのカップリングポートCPLの出力から、RF送信回路100の出力電力を検出することが可能である。
また、図7(C)に示すように、アンテナからの反射等により信号出力ポートRFoutに信号S6が入力されると、電界結合によって、副線路122でカップリングポートCPLの方向に信号S7が、アイソレーションポートISOの方向に信号S8が伝搬する。また、磁界結合によって、カップリングポートCPLからアイソレーションポートISOの方向に信号S9、信号S10が伝搬する。アイソレーションポートISOに流れる信号S8,S10は位相が揃い、アイソレーションポートISOからは信号S8と信号S10の電力を加算した信号が出力される。一方、カップリングポートCPLに流れる信号S7,S9は位相が逆相であり、カップリングポートCPLでは信号S7と信号S9の電力が打ち消し合うことになる。したがって、アンテナからの反射等による信号S6の影響は、カップリングポートCPLには及ばず、アイソレーションポートISOにのみ及ぶことになる。通常は、アイソレーションポートISOには、終端抵抗が接続されるが、近年では、アンテナからの反射を検出して、RF送信回路を制御するために検波回路が設けられることもある。なお、アンテナからの反射を検出する場合、各ポート(信号入力ポート、信号出力ポート、カップリングポート、アイソレーションポート)の名前と機能とが異なることになるが、以下の説明では、送信信号に対する各ポートの名称をそのまま使用する。
このようにRF通信回路で利用される方向性結合器では、結合容量Cは電界結合係数(Kc)に応じたものになり、相互インダクタンスMは磁界結合係数(Km)に応じたものになる。理想的な方向性結合器では、電界結合係数(Kc)と磁界結合係数(Km)とがともに1であり、電界結合による信号と磁界結合による信号とを、アイソレーションポートやカップリングポートで完全に打ち消し合わせることが可能である。しかしながら、実際の方向性結合器では、引き回し配線やワイヤ等の周辺回路による寄生インダクタンスが存在して、磁界結合係数(Km)を上述のように1にすることは困難である。そのため、電界結合による信号と磁界結合による信号とを完全に打ち消しあわせることが難しく、方向性結合器の理想的な方向性を実現することは困難である。
方向性結合器の磁界結合係数(Km)の低下に合わせて、電界結合係数(Kc)を調整する(低下させる)ことにより、電界結合による信号と磁界結合による信号とを、アイソレーションポートやカップリングポートで完全に打ち消し合わせることは可能である。しかしながら、電界結合係数(Kc)を低下させるためには、主線路と副線路との間の線路間隔を大きくするなどの物理的構造の変更が必要になる。そのような物理的構造の変更により、方向性結合器の大型化が招来されたり、磁界結合係数(Km)のさらなる変動や低下が招来されたりする。このため、電界結合係数(Kc)の調整は極力回避すべきである。
そこで、アイソレーションポートに接続される終端抵抗に替えて、インピーダンスを調整可能な負荷回路が用いられることがある(例えば、特許文献1参照)。図8(A)は、負荷回路が接続された方向性結合器の構成例を示す回路図である。この方向性結合器120Bは、アイソレーションポートISOに負荷回路123が設けられている。負荷回路123は、アイソレーションポートISOとグランド電位との間に並列に接続された、抵抗Rと、インダクタンスLと、コンデンサCとを備えている。この負荷回路123では、抵抗RやインダクタンスL、コンデンサCの調整により、インピーダンスを変更することができ、これにより、方向性結合器120Bの方向性を改善可能になっている。
なお、方向性結合器の副線路にはアッテネータが付設されることがある(例えば、特許文献2)。図8(B)は、アッテネータを設けた方向性結合器の構成例を示す回路図である。この方向性結合器120Cは、カップリングポートCPLやアイソレーションポートISOでの不整合による影響を除くために、カップリングポートCPLやアイソレーションポートISOにアッテネータ124A,124Bが接続されている。
特開平01−274502号公報 特開2009−044303号公報
方向性結合器のアイソレーションポートに負荷回路を設ける場合、信号入力ポートからの入力信号に対して、方向性結合器の方向性を改善することが可能である。しかしながら、信号出力ポートからの反射信号を検波することはできず、反射信号に対する検波を行えるように構成を変更することも困難である。
これは、以下の理由による。
理由1)カップリングポートに接続される検波回路と同様な構成の検波回路を、負荷回路と並列にアイソレーションポートに接続しても、負荷回路による反射によって、アイソレーションポートでアンテナ反射信号の検波に必要な電力が得られない。
理由2)アイソレーションポートに接続される負荷回路と同様な構成の負荷回路を、検波回路と並列にカップリングポートに接続しても、負荷回路による反射によって、カップリングポートで送信信号の検波に必要な電力が得られない。
そこで、この発明の目的は、信号入力ポートからの信号に対しても、信号出力ポートからの信号に対しても検波を実現でき、良好な方向性を得ることができる方向性結合器を提供することにある。
この発明に係る方向性結合器は、主線路と、副線路と、第1のインピーダンス変換部と、第2のインピーダンス変換部と、を備えている。主線路は、信号入力ポートと信号出力ポートとの間に接続されている。副線路は、結合容量と相互インダクタンスとにより主線路に結合している。副線路は、カップリングポートとアイソレーションポートとの間に接続されている。第1のインピーダンス変換部は、カップリングポートと副線路との間に接続されていて、副線路からみたインピーダンスが、カップリングポートからみたインピーダンスと相違する。第2のインピーダンス変換部は、アイソレーションポートと副線路との間に接続されていて、副線路からみたインピーダンスが、アイソレーションポートからみたインピーダンスと相違している。
この構成では、第1のインピーダンス変換部と第2のインピーダンス変換部とを設けることにより、副線路の見かけの負荷を変更することが可能になる。この負荷の変更に対して、電界結合により副線路に発生する電流の振幅は独立であるが、磁界結合により副線路に発生する電流の振幅は変動する。したがって、この負荷を適切に調整することで、磁界結合により副線路に発生する電流の振幅を、電界結合により副線路に発生する電流に一致させ、方向性結合器の方向性を改善することが可能になる。
上述の方向性結合器において、各インピーダンス変換部を副線路側からみたインピーダンスがポート側からみたインピーダンスよりも小さいと好適である。
上述の方向性結合器において、各インピーダンス変換部を副線路側からみたインピーダンスとポート側からみたインピーダンスとの比は、磁界結合係数と電界結合係数との比と略等しいと好適である。
上述の方向性結合器において、主線路、副線路、第1のインピーダンス変換部、及び第2のインピーダンス変換部は、薄膜プロセスにより形成されていると好適である。
上述の方向性結合器において、主線路、副線路、第1のインピーダンス変換部、及び第2のインピーダンス変換部が同一主面上に形成されている半絶縁性基板を備えると好適である。
この発明によれば、第1のインピーダンス変換部と第2のインピーダンス変換部とを副線路の両端に設けて、第1のインピーダンス変換部および第2のインピーダンス変換部を副線路からみたインピーダンスを調整することで、副線路の見かけの負荷を調整できる。この負荷の調整を適切に行うことにより、方向性結合器の方向性を改善することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る方向性結合器を示す模式図である 本発明の第2の実施形態に係る方向性結合器を示す模式図である 本発明の実施例に係る方向性結合器の構成例を示す平面図である。 本発明の実施例に係る方向性結合器の等価回路について説明する図である。 実施例との比較に係る方向性結合器の等価回路について説明する図である。 実施例との比較に係る方向性結合器の等価回路について説明する図である。 方向性結合器の従来構成例を示す回路図である。 方向性結合器の従来構成例を示す回路図である。
以下、本発明の実施形態に係る方向性結合器の概略構成および動作について説明する。
《第1の実施形態》
図1は、本発明の第1の実施形態に係る方向性結合器1の模式図である。
方向性結合器1は、外部接続端子として、信号入力ポートRFinと信号出力ポートRFoutとカップリングポートCPLとアイソレーションポートISOとを備えている。この方向性結合器1がRF送信回路に用いられる場合には、信号入力ポートRFinは、送信電力増幅器が接続されるものである。信号出力ポートRFoutは、アンテナが接続されるものである。カップリングポートCPLは、検波回路または終端抵抗が接続されるものである。アイソレーションポートISOは、終端負荷または検波回路が接続されるものである。
また、方向性結合器1は、内部要素として、主線路2と結合線路(副線路)3とインピーダンス変換部4,5とを備えている。主線路2は、信号入力ポートRFinと信号出力ポートRFoutとの間に接続されている。副線路3は、主線路2との電界結合係数Kcが約1となるように構成されていて、その電界結合係数Kcに応じて定まる分布容量(結合容量)により主線路2と容量結合する。また、副線路3は、主線路2との磁界結合係数Kmが1よりも小さくなるように構成されていて、その磁界結合係数Kmに応じて定まる相互インダクタンスにより主線路2と磁界結合する。
インピーダンス変換部4は、カップリングポートCPLと副線路3の第一端との間に接続されている。このインピーダンス変換部4は、副線路3側からみたインピーダンスZ1が、カップリングポートCPL側からみたインピーダンスZcplよりも小さい所定値( Zcpl * Km / Kc )に設定されている。インピーダンス変換部5は、アイソレーションポートISOと副線路3の第二端との間に接続されていて、副線路3側からみたインピーダンスZ2が、アイソレーションポートISO側からみたインピーダンスZisoよりも小さい所定値( Ziso * Km / Kc )に設定されている。
この方向性結合器1では、主線路2と副線路3との磁界結合により副線路3に電流(Im)が発生する。この電流Imは、主線路2と副線路3の線路幅、線路厚、主線路2と副線路3との線路間隔、周辺誘電率などの物理的構造により定まる磁界結合係数Kmと、副線路3の見かけの負荷Z(=Z1,Z2)とに応じたものになる。具体的には、磁界結合による電流Imは、角周波数ω、磁界結合係数Km、磁界結合係数Kmが1の理想的な回路での相互インダクタンスMo、主線路の電流I、副線路のみかけの負荷Z、として、以下の式1で決定される。
式1・・・Im = j * ω * Km * Mo * I / ( 2 * Z )
即ち、磁界結合による電流Imは、副線路のみかけの負荷Zに応じて変動する。
また、主線路2と副線路3との電界結合により副線路3に電流(Ic)が発生する。この電流Icは、主線路2と副線路3の線路幅、線路厚、主線路2と副線路3との線路間隔、周辺誘電率などの物理的構造により定まる電界結合係数Kcに応じたものになる。具体的には、電界結合による電流Icは、角周波数ω、電界結合係数Kc、電界結合係数Kcが1の理想的な回路での結合容量Co、主線路の電圧Vとして、以下の式2で決定される。
式2・・・Ic = j * ω * Kc * Co * V / 2
即ち、電界結合による電流Icは、副線路のみかけの負荷Zから独立して定まる。
信号入力ポートRFinから入力される信号(RF送信回路における送信信号)に対して、電流Imと電流Icとは、カップリングポートCPLでは位相が同相となり、振幅が加算される。一方、アイソレーションポートISOでは電流Imと電流Icとの位相が逆相となり、振幅が打ち消しあう。
また、信号出力ポートRFoutから入力される信号(RF送信回路におけるアンテナ反射信号)に対して、電流Imと電流Icとは、アイソレーションポートISOでは位相が同相となり、振幅が加算される。一方、カップリングポートCPLでは電流Imと電流Icとの位相が逆相となり、振幅が打ち消しあう。
アイソレーションポートISOやカップリングポートCPLで、電流Imと電流Icとが完全に打ち消しあうためには、電流Imの振幅と電流Icの振幅とが一致する必要がある。そのためには、式1と式2とに基づく次の式3が成り立つ必要がある。
式3・・・Im / Ic = j * ω * Km * Mo * I / ( 2 * Z) / (( j * ω * Kc * Co* V) / 2)
= Km * Mo * I / ( Z * Kc * Co * V)
= 1
ここで、磁界結合係数Kmと電界結合係数Kcとが1であり、インピーダンス変換部4,5が無い理想的な方向性結合器での電流Imと電流Icとの比を考えると、このときの副線路3の見かけの負荷をZoとして、式3に基づく次の式4がなりたつ。
式4・・・Im / Ic = Mo*I/ ( Co* V * Zo ) = 1
即ち、次の式5が成り立つ。
式5・・・Mo*I / ( Co* V) = Zo
そして、式3に式5を代入すると、次の式6が成り立つ。
式6・・・Im / Ic = Km *Mo* I / ( Kc * Co* V * Z ) = ( Km / Kc ) / ( Z / Zo )
したがって、この方向性結合器1において、インピーダンス変換部4,5を設けた場合の副線路の見かけの負荷Zと、インピーダンス変換部4,5の無い理想的な回路での副線路の負荷Zoとの比(Z / Zo)を、磁界結合係数と電界結合係数との比( Km / Kc )と等しくすることで、電流Imと電流Icとを等しくすることができる。
この比(Z / Zo)は、インピーダンス変換部4,5を副線路3側からみたインピーダンス(Z1,Z2)とポート側からみたインピーダンス(Zcpl,Ziso)との比と等価である。したがって、インピーダンス変換部4,5を副線路3側からみたインピーダンス(Z1,Z2)を所定値( Zcpl * Km / Kc および Ziso * Km / Kc )に調整することで、磁界結合係数Kmがどのようなものであっても、電界結合による電流Icから独立に、磁界結合による電流Imを、振幅が電流Icの振幅と一致するように調整することができる。このため、方向性結合器1の方向性を改善することができる。
≪第2の実施形態≫
図2は、本発明の第2の実施形態に係る方向性結合器11の模式図である。
この方向性結合器11は、内部要素として、主線路12と副線路13とインピーダンス変換部14,15とを備えている。方向性結合器11は、第1の実施形態で示した方向性結合器と同様な構成であるが、副線路13のみかけの負荷が異なる。具体的には、インピーダンス変換部14を副線路13側からみたインピーダンス(Z1)が、インピーダンス変換部14をカップリングポートCPL側からみたインピーダンス(Zcpl)よりも小さい。また、インピーダンス変換部15を副線路13側からみたインピーダンス(Z2)が、インピーダンス変換部15をアイソレーションポートISO側からみたインピーダンス(Ziso)よりも小さい。
このような構成であっても、磁界結合係数Kmが1よりも低下していることによる電流Imの低下を、副線路のみかけの負荷Z(Z1,Z2)の低減による電流Imの増加により相殺することができる。したがって、インピーダンス変換部14,15を設けない場合よりも、方向性結合器11の方向性を改善できる。
≪実施例≫
以下、インピーダンス変換部として、抵抗をL字型に接続した抵抗回路を採用する実施例を説明する。なお、インピーダンス変換部としては、その他の構成、例えば、抵抗をπ型やT字型に接続し、各抵抗の抵抗値を非対称に配置した抵抗回路なども採用することができる。
図3は、本発明の実施例に係る方向性結合器21の平面図である。また、図4(A)は、方向性結合器21の等価回路図である。
図3に示すように、方向性結合器21は、半絶縁性のGaAs基板20を備えている。GaAs基板20は、主面上に、主線路22、副線路23、信号入力電極(信号入力ポート)RFin、信号出力電極(信号出力ポート)RFout、カップリング電極(カップリングポート)CPL、アイソレーション電極(アイソレーションポート)ISO、グランド電極GND、および高抵抗ラインR1,R2が形成されている。主線路22と副線路23とは互いの長手方向が同方向を向き、互いに並行するように形成されている。信号入力電極RFinは、主線路22の一端に接続して形成されている。信号出力電極RFoutは、主線路22の他端に接続して形成されている。カップリング電極CPLは、副線路23の一端に高抵抗ラインR1を介して接続して形成されている。アイソレーション電極ISOは、副線路23の他端に高抵抗ラインR1を介して接続されている。グランド電極GNDは、副線路23の両端それぞれに高抵抗ラインR2を介して接続されている。
この方向性結合器21は、ウェハ状のGaAs基板20を用いた半導体薄膜プロセスにより形成される。半導体薄膜プロセスでは、蒸着、スパッタリング、またはメッキ等により、ウェハ上に電極材を形成した後、フォトリソグラフィプロセスによりレジスト膜を形成し、不要な電極材をエッチングにより除去する。または、先にフォトリソグラフィプロセスによりレジスト膜のパターンを形成した後、蒸着、スパッタリング、またはメッキ等によりレジスト膜パターン以外の部分に電極材を堆積させ、最後にレジスト膜を剥離(リフトオフ)することによって電極パターンを形成する。
より具体的には、ウェハ状のGaAs基板20上に、複数の方向性結合器21を構成する高抵抗ラインR1,R2を一度に形成し、その後に、複数の方向性結合器21を構成する主線路22、副線路23、信号入力電極RFin、信号出力電極RFout、カップリング電極CPL、アイソレーション電極ISO、およびグランド電極GNDを一度に形成し、ウェハ分割により、複数の方向性結合器21が一度に製造される。
このように半導体薄膜プロセスを用いて方向性結合器21を製造すれば、各電極の形状精度を極めて高くでき、入力電力に対して−30dB〜−60dBと極めて小さい結合量やアイソレーションの出力特性であっても安定して実現することができる。したがって、方向性結合器21を歩留まり良く実現できる。また、半導体薄膜プロセスを用いる場合、一般的なSi基板を用いると基板の損失が大きく、方向性結合器21の挿入損失が増加するが、GaAs基板のような半絶縁性の基板を用いることで、挿入損失を小さくすることができる。また、半絶縁性の基板に方向性結合器だけでなく、他の能動素子を混載してデバイスの小型化や低価格化などを進めることもできる。
図4(A)に示すように、方向性結合器21は、インピーダンス変換部24,25を備えている。インピーダンス変換部24,25は、それぞれ高抵抗ラインR1,R2をL字型に接続してなる抵抗回路であり、インピーダンス変換の機能とともに、減衰器(アッテネータ)としての機能も有している。
ここで、主線路22の構成するインダクタンスと副線路23の構成するインダクタンスとはそれぞれ0.4nHとし、両インダクタンス間の磁界結合係数は0.7とする。また、インダクタンスの両脇それぞれに配置される主線路22と副線路23との構成するキャパシタンスは0.08pFとし、電界結合係数は1.0とする。高抵抗ラインR1の構成する抵抗値は27Ωとし、高抵抗ラインR2の構成する抵抗値は64Ωとする。
このような数値設定であれば、CPL,ISOポートに接続される負荷Zoが50Ωの場合、副線路23側からみた見かけ上のインピーダンスZは約35Ωとなり、インピーダンス比のZ/Zoは約0.7となる。即ち、磁界結合係数Kmと電界結合係数Kcとの比0.7と略等しくなる。したがって、この方向性結合器21では電界結合により副線路23に発生する電流と、磁界結合により副線路23に発生する電流とで、振幅が略一致することになり、良好な方向性を実現することが可能になる。
図4(C)は、シミュレーションに基づくインピーダンス変換部24,25の特性を示す図である。このインピーダンス変換部24,25の構成では、−6dBの減衰量を持つアッテネータとしても、インピーダンス変換部24,25が機能している。
ここで、本実施例と比較例とでの出力特性の差について説明する。図5(A)は、第1の比較例に係る方向性結合器31の等価回路図であり、図6(A)は、第2の比較例に係る方向性結合器41の等価回路図である。
方向性結合器31は、電界結合係数Kcと磁界結合係数Kmとがともに1である理想回路であり、副線路の両端それぞれに一般的な−6dB減衰器(アッテネータ)を設けた構成である。また、方向性結合器41は、電界結合係数Kcは1であるが磁界結合係数Kmが0.7であり、副線路の両端それぞれに一般的な−6dB減衰器(アッテネータ)を設けた構成である。
図4(B)は、シミュレーションに基づく本実施例に係る方向性結合器21の出力特性を示す図である。図5(B)は、シミュレーションに基づく第1の比較例に係る方向性結合器31の出力特性を示す図である。図6(B)は、シミュレーションに基づく第2の比較例に係る方向性結合器41の出力特性を示す図である。
なお、図中に示す結合特性とは、信号入力ポートRFinとカップリングポートCPLとの間での結合度の周波数特性を指している。アイソレーション特性とは、信号入力ポートRFinとアイソレーションポートISOとの間での結合度(アイソレーション)の周波数特性を指している。挿入損失特性とは、信号入力ポートRFinと信号出力ポートRFoutとの間での結合度(結合損失)の周波数特性を指している。反射損失特性とは、信号入力ポートRFinでの入出力の結合度(挿入損失)の周波数特性を指している。方向性特性とは、アイソレーション特性と結合特性との差分にあたる周波数特性を指している。
理想回路である方向性結合器31では、約2GHzでの方向性が60.05dBであり、結合特性での結合量が−26.03dBである。一方、従来回路である方向性結合器41では、2GHzでの方向性が9.54dBで、結合特性での結合量が−28.52dBである。本実施例に係る方向性結合器21は、2GHzでの方向性が34.74dBで、結合特性での結合量が−26.85dBである。このように理想回路である方向性結合器31では、高い方向性を実現できているが、従来回路である方向性結合器41では低い方向性しか実現できていない。これにたいして本実施例に係る方向性結合器21は、従来回路である方向性結合器41と同様の磁界結合係数Kmであるにも関わらず、比較的高い方向性を実現できている。
このように、本実施例の構成においては、磁界結合係数Kmが低いものであっても、インピーダンス変換部を設けることにより、副線路23の見かけの負荷を調整し、ひいては方向性結合器の方向性を改善できることがわかる。
以上に示した実施形態や実施例のように本発明は実施できるが、本発明の範囲は上述の実施形態の記載に制限されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
CPL…カップリングポート ISO…アイソレーションポート RFin…信号入力ポートRFout…信号出力ポート1,11,21…方向性結合器2,12,22…主線路3,13,23…副線路4,5,14,15,24,25…インピーダンス変換部20…GaAs基板

Claims (6)

  1. 信号入力ポートと信号出力ポートとの間に接続されている主線路と、
    結合容量と相互インダクタンスとにより前記主線路に結合しており、カップリングポートとアイソレーションポートとの間に接続されている副線路と、
    前記カップリングポートと前記副線路との間に設けられており、インピーダンスを変換する第1のインピーダンス変換部と、
    前記アイソレーションポートと前記副線路との間に設けられており、インピーダンスを変換する第2のインピーダンス変換部と、
    を備える、方向性結合器。
  2. 前記第1のインピーダンス変換部は、前記副線路側からみたインピーダンスが、前記カップリングポート側からみたインピーダンスと相違しており、
    前記第2のインピーダンス変換部は、前記副線路からみたインピーダンスが、前記アイソレーションポートからみたインピーダンスと相違している、請求項1に記載の方向性結合器。
  3. 前記第1のインピーダンス変換部と前記第2のインピーダンス変換部は、前記副線路側からみたインピーダンスがポート側からみたインピーダンスよりも小さい、請求項1または2に記載の方向性結合器。
  4. 前記第1のインピーダンス変換部と前記第2のインピーダンス変換部は、前記副線路側からみたインピーダンスとポート側からみたインピーダンスとの比が、磁界結合係数と電界結合定数との比と略等しい、請求項1〜3のいずれかに記載の方向性結合器。
  5. 前記主線路、前記副線路、前記第1のインピーダンス変換部、及び前記第2のインピーダンス変換部は、薄膜プロセスにより形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の方向性結合器。
  6. 前記主線路、前記副線路、前記第1のインピーダンス変換部、及び前記第2のインピーダンス変換部が同一主面上に形成されている半絶縁性基板を備える、請求項1〜5のいずれかに記載の方向性結合器。
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