JPWO2013129271A1 - Esd保護デバイス - Google Patents

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    • H01T4/12Overvoltage arresters using spark gaps having a single gap or a plurality of gaps in parallel hermetically sealed

Abstract

絶縁信頼性が高く、良好な放電特性を有する、ESD保護デバイスを提供する。互いに対向するように配置された第1および第2の放電電極と、第1および第2の放電電極間に跨るように形成された放電補助電極(18)と、第1および第2の放電電極ならびに放電補助電極(18)を保持する絶縁体基材とを備える、ESD保護デバイスにおいて、放電補助電極(18)が、第1の金属を主成分とするコア部(22)と第2の金属を含む金属酸化物を主成分とするシェル部(23)とからなるコア−シェル構造を有する複数の金属粒子(24)の集合体から構成される。金属粒子(24)のコア部(22)のアスペクト比は1.5以上、好ましくは10以上である。金属粒子(24)のコア部(22)のアスペクト比が高くなると、金属粒子(24)の表面の放電面積が大きくなるため、放電開始電圧を低くすることができる。

Description

この発明は、ESD(Electrostatic Discharge; 静電気放電)保護デバイスに関するもので、特に、ESD保護デバイスにおいて静電気放電を促進するために設けられる放電補助電極についての改良に関するものである。
この発明にとって興味ある過電圧保護素子が、たとえば特開2008−85284号公報(特許文献1)に記載されている。
特許文献1には、放電を促進するために設けられる放電補助電極となるべき過電圧保護素子材料として、非導体粉末(たとえば、炭化ケイ素:粒径1〜50m)と、金属導体粉末(たとえば、銅:粒径0.01〜5μm)と、粘着剤(たとえば、ガラス粉末)とを含むものが記載されている。
また、特許文献1には、過電圧保護素子の製造方法として、所定の割合で非導体粉末と金属導体粉末と粘着剤とを均一に混合させて、材料ペーストを形成する工程と、基板上にその材料ペーストを印刷する工程と、その基板に焼成処理(温度:300〜1200℃)を施す工程とを含むものが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術には、以下のような解決すべき課題がある。
まず、金属導体粉末の表面が露出しているため、放電時に露出した金属導体同士が結合し、絶縁信頼性が低下することがある。また、非導体粉末として用いられる炭化ケイ素は、絶縁抵抗の比較的低い半導体であるため、絶縁信頼性を向上させることが困難である。
上記のような課題を解決し得るものとして、たとえば国際公開第2009/098944号パンフレット(特許文献2)に記載されたものがある。
特許文献2には、放電補助電極として、無機材料(Al等)によりコートされた導電材料(Cu粉末等)を分散させたものを用いることが記載されている。特許文献2に記載の技術によれば、特許文献1に記載の技術に比べて、導電材料の露出が少ないため、絶縁信頼性を高くすることができる。また、導電材料の含有量を増やしても、導電材料同士の短絡が生じにくいため、導電材料を増やすことによって、放電しやすくすることができ、それによって、ピーク電圧を下げることができる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術についても、以下のような解決すべき課題がある。
特許文献2に記載の技術における、「無機材料によりコートされた導電材料」は、特許文献2の段落[0034]および[0094]ならびに図4に記載されているように、無機材料からなる微粒子を導電材料の表面にコートしたものにすぎない。したがって、導電材料の表面を完全に無機材料で覆うのは比較的困難である。また、焼成前の段階で、仮に、導電材料の表面を無機材料で完全に覆っていたとしても、図10に示すように、焼成時に導電材料1が熱膨張した際には、無機材料2で完全に覆いきれなくなり、焼成後は、導電材料1が露出してしまう可能性がある。そのため、絶縁信頼性に関しては、一層の改善が求められるところである。
特開2008−85284号公報 国際公開第2009/098944号パンフレット
そこで、この発明の目的は、上述したような問題を解決し得る、すなわち、絶縁信頼性が高く、また、良好な放電特性を有する、ESD保護デバイスを提供しようとすることである。
この発明は、互いに対向するように配置された第1および第2の放電電極と、第1および第2の放電電極間に跨るように形成された放電補助電極と、第1および第2の放電電極ならびに放電補助電極を保持する絶縁体基材とを備える、ESD保護デバイスにまず向けられるものであって、上述した技術的課題を解決するため、放電補助電極が、第1の金属を主成分とするコア部と第2の金属を含む金属酸化物を主成分とするシェル部とからなるコア−シェル構造を有する複数の金属粒子の集合体から構成されており、かつ金属粒子のコア部のアスペクト比が1.5以上であることを特徴としている。
このように、放電補助電極を構成する金属粒子のコア部のアスペクト比が高くなると、金属粒子の表面の放電面積が大きくなるため、放電開始電圧を低くすることができる。
なお、上述の放電補助電極を構成する金属粒子のコア部のアスペクト比は、放電補助電極の断面をとり、そこに露出する金属粒子のコア部の断面における最も長い径を与える線分を長辺とし、この長辺の中点から垂線を延ばし、この垂線が金属粒子のコア部の輪郭と交差する2点間で延びる線分を短辺としたとき、(長辺の長さ)/(短辺の長さ)の比で表わされるものである。そして、上述の「アスペクト比が1.5以上である」ということは、複数の金属粒子についてのアスペクト比の平均値が1.5以上であるということである。この平均値は、たとえば、放電補助電極の断面をSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて5000倍の倍率で観察し、その範囲に観測されるすべての粒子のうち、長辺の長さが1.0μm以上であり、かつ1つの粒子として観察されるすべての粒子について、アスペクト比を求め、その平均をとることにより計算される。
上記金属粒子のコア部のアスペクト比は、10以上と、より高い方が好ましい。放電開始電圧をより低くすることができるからである。
好ましい実施態様では、シェル部に含まれる第2の金属は、コア部となる金属粒子に含まれる第1の金属よりも酸化されやすいものである。これによって、後述する製造方法を適用して、第1の金属を主成分とするコア部と第2の金属を含む金属酸化物を主成分とするシェル部とからなるコア−シェル構造粒子を容易に得ることができる。
上記実施態様において、好ましくは、第1の金属は、銅または銅を主成分とした銅系合金である。これによって、比較的安価にESD保護デバイスを提供することができる。また、銅は比較的高融点であるので、放電時の絶縁信頼性をより向上させることができる。融点が低いと放電時の熱で金属粒子が溶融して焼結し、ショートするおそれがあるからである。
また、上記実施態様において、好ましくは、第2の金属を含む金属酸化物は、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウムおよび酸化ニッケルから選ばれる少なくとも1種である。これらの酸化物は、絶縁性が高いため、放電時の絶縁信頼性をより向上させることができる。
この発明に係るESD保護デバイスによれば、放電補助電極を構成する金属粒子が、金属酸化物を主成分とするシェル部で完全にまたはほぼ完全に覆われた状態であるので、金属粒子同士の結合による絶縁信頼性の低下に煩わされることなく、金属粒子のコア部のアスペクト比を1.5以上と高めることができる。そして、金属粒子のコア部のアスペクト比を高めることによって、金属粒子の表面の放電面積を大きくすることができ、その結果、比較的低いESD印加電圧で放電を開始することができる。
この発明の場合とは異なり、金属粒子がコア−シェル構造を有していない場合には、金属粒子の表面が露出しているので、アスペクト比を高くすると、放電時に露出した金属粒子同士が結合しやすく、絶縁信頼性が低下することがある。この問題を避けるため、アスペクト比を低くすると、金属粒子の表面が小さくなるため、放電開始電圧が高くなってしまう。この発明によれば、これらの課題を一挙に解決することができる。
したがって、この発明に係るESD保護デバイスは、半導体装置などの種々の機器または装置の保護のために広く用いることができる。
この発明の一実施形態によるESD保護デバイス11を示す断面図である。 図1に示した放電補助電極18を構成する複数の金属粒子24を拡大して示す断面図である。 図2に示した金属粒子24を得るために用意された合金粒子25において、焼成工程で生じる第2の金属としてのAlの挙動を模式的に示す断面図である。 実験例において作製したESD保護デバイス42の製造工程を説明するためのもので、第1のセラミックグリーンシート31上に、未焼成の放電補助電極32を形成した状態を示す平面図である。 実験例において作製したESD保護デバイス42の製造工程を説明するためのもので、図4に示した工程の後、未焼成の第1および第2の放電電極33および34を形成した状態を示す平面図である。 実験例において作製したESD保護デバイス42の製造工程を説明するためのもので、図5に示した工程の後、未焼成の焼失層35を形成した状態を示す平面図である。 実験例において作製したESD保護デバイス42の製造工程を説明するためのもので、図6に示した工程の後、第2のセラミックグリーンシート36を積層した状態を示す断面図である。 実験例において作製したESD保護デバイス42の製造工程を説明するためのもので、図7に示した工程の後、未焼成の外部端子電極38および39を形成した状態を示す断面図である。 実験例において、焼成工程を実施し、完成したESD保護デバイス42を示す断面図である。 特許文献2に記載の技術が遭遇し得る課題を説明するためのもので、焼成後の導電材料1および無機材料2の状態を模式的に示す断面図である。
図1を参照して、この発明の一実施形態によるESD保護デバイス11について説明する。
ESD保護デバイス11は、絶縁体基材12を備えている。絶縁体基材12は、たとえば、ガラスセラミック等の低温焼結セラミック(LTCC)、窒化アルミニウム、アルミナ等の高温焼結セラミック(HTCC)、フェライト等の磁性体セラミックから構成される。絶縁体基材12は、少なくとも上層部13と下層部14とを含む積層構造を有している。
絶縁体基材12の内部であって、上層部13と下層部14との間には、所定のギャップGを隔てて互いに対向するように配置された第1および第2の放電電極16および17と、第1および第2の放電電極16および17間に跨るように形成された放電補助電極18とが設けられている。絶縁体基材12における上記ギャップGが位置する部分は、空洞19とされる。
絶縁体基材12の外表面上には、第1および第2の外部端子電極20および21が形成される。第1および第2の外部端子電極20および21は、それぞれ、前述した第1および第2の放電電極16および17に電気的に接続される。
このようなESD保護デバイス11において、放電補助電極18は、図2に示すように、第1の金属を主成分とするコア部22と第2の金属を含む金属酸化物を主成分とするシェル部23とからなるコア−シェル構造を有する複数の金属粒子24の集合体から構成されている。金属粒子24は、コア部22のアスペクト比が1.5以上であり、好ましくは10以上である。このように、金属粒子24のコア部22のアスペクト比を高めることによって、金属粒子24の表面の放電面積を大きくすることができ、その結果、比較的低いESD印加電圧で放電を開始することができる。
上述のように、放電補助電極18を構成する金属粒子24が、コア−シェル構造を有し、金属酸化物を主成分とするシェル部23で完全にまたはほぼ完全に覆われた状態とされると、コア部22のアスペクト比が1.5以上、好ましくは10以上と高くされても、放電時の絶縁信頼性を高く維持することができる。シェル部23は、微粒子が集まった状態ではなく、図2に示すように、膜状に形成されていることに注目すべきである。
なお、金属粒子24には、絶縁信頼性を実質的に損なわない限り、金属酸化物を主成分とするシェル部23によって覆われない部分がわずかに存在していてもよい。金属粒子24のコア部22の全周囲の長さをL1とし、シェル部23で被覆されたコア部22の周囲の長さをL2としたとき、L2/L1の比率が75%以上のものを、この発明でいう「コア−シェル構造」が達成されたものと定義する。
シェル部23の少なくとも一部には、空孔26が形成されていてもよい。このように、シェル部23に空孔26が存在すると、空孔26周辺においてシェル部23が薄くなるため、比較的低いESD印加電圧で放電を開始することができる。
また、放電補助電極18において、複数の金属粒子24は、ガラス質含有物質27で互いに結合されていることが好ましい。これによって、落下衝撃後のピーク電圧特性の劣化を抑制することができる。
シェル部の厚みは50〜1500nmであることが好ましい。これによって、高い絶縁信頼性だけでなく、良好な放電特性、特に、より低いピーク電圧を実現することができる。
第2の金属として、第1の金属よりも酸化されやすいものが用いられると、後述する製造方法を適用して、第1の金属を主成分とするコア部22と第2の金属を含む金属酸化物を主成分とするシェル部23とからなるコア−シェル構造を有する複数の金属粒子24を容易に得ることができる。
たとえば、第1の金属として、銅または銅を主成分とした銅系合金が用いられる。第1の金属として、銅または銅系合金が用いられると、第2の金属としては、たとえば、アルミニウム、ニッケル、ビスマス、ガリウム、ゲルマニウム、インジウム、マグネシウム、リン、ケイ素、錫などを用いることができる。なお、第1の金属として、銅または銅系金属が用いられ、放電補助電極18が絶縁体基材12と共焼成される場合には、絶縁体基材12はLTCCから構成されることが好ましい。
第1の金属として、その他、銀、アルミニウム、モリブデン、タングステン等を用いることもできる。いずれの場合にしても、第2の金属としては、第1の金属よりも酸化されやすいものを選べばよい。
上記のように、第2の金属として、第1の金属よりも酸化されやすいものが選ばれるが、第2の金属を含む金属酸化物は、特に、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウムおよび酸化ニッケルから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらの酸化物は、絶縁性が高いため、放電時の絶縁信頼性をより向上させることができるからである。
ESD保護デバイス11は、たとえば、次にようにして製造される。
まず、絶縁体基材12となるべき複数のセラミックグリーンシートが用意される。複数のセラミックグリーンシートのうち、第1のセラミックグリーンシートは、絶縁体基材12のたとえば下層部14を形成するためのものであり、第2のセラミックグリーンシートは、同じく上層部13を形成するためのものである。
また、放電補助電極18を形成するためのものであって、第1の金属および第1の金属よりも酸化されやすい第2の金属を含む合金からなる合金粉末が用意される。この合金粉末は、好ましくは、アトマイズ法を用いて製造される。アトマイズ法によれば、合金の組成の制御が容易である。放電補助電極18において、前述したようなコア部22のアスペクト比の高い金属粒子24を得るため、この合金粉末を構成する合金粒子として、高アスペクト比のものが用いられる。
次に、第1のセラミックグリーンシート上に、上記合金粉末を含むペーストを用いて、放電補助電極18となるべき未焼成のペースト膜が所定のパターンをもって形成される。この放電補助電極18を形成するためのペーストに、所望の特性を満たす範囲で、たとえばSiCを含有させてもよい。
次に、第1のセラミックグリーンシート上であって、上記未焼成の放電補助電極18としてのペースト膜上において所定のギャップGを隔てて互いに対向するように、第1および第2の放電電極16および17が形成される。放電電極16および17は、たとえば、導電性ペーストを付与することによって形成される。
次に、第1および第2の放電電極16および17間のギャップGを覆うように焼失層が形成される。焼失層は、後述する焼成工程において焼失して、前述した空洞19を絶縁体基材12の内部に残すためのものである。焼失層は、たとえば、樹脂ビーズを含むペーストによって形成される。
なお、上述した放電補助電極18、第1および第2の放電電極16および17ならびに焼失層をそれぞれ形成するために用いるペーストは、直接付与対象物上に付与されても、あるいは、転写法などを用いて付与されてもよい。
次に、第1のセラミックグリーンシート上に、未焼成の放電補助電極18、第1および第2の放電電極16および17ならびに焼失層を覆うように第2のセラミックグリーンシートが積層され、圧着される。これによって、未焼成の絶縁体基材12が得られる。
次に、未焼成の絶縁体基材12の表面上に、第1および第2の外部端子電極20および21が形成される。外部端子電極20および21は、たとえば、導電性ペーストを付与することによって形成される。
次に、焼成工程が実施される。焼成工程は、未焼成の放電補助電極18に含まれる合金粉末を構成する第1の金属が酸化されず、第2の金属が酸化される酸素濃度を有する雰囲気下で実施される。
焼成工程では、セラミックグリーンシートが焼結してなる絶縁体基材12が得られるとともに、放電電極16および17、放電補助電極18ならびに外部端子電極20および21が焼結する。
上述の焼成工程では、放電補助電極18に含まれる合金粉末を構成する各合金粒子において、次のような現象が生じる。合金を構成する第1の金属がCuであり、第2の金属がAlであるとして、図3を参照しながら説明する。図3には、合金粉末を構成する1個の合金粒子25が示されている。
焼成工程を進めると、CuおよびAlからなる合金粒子25において、Alは、矢印で示すように、当該合金粒子25の表面に向かって移動し、表面に達した時点で酸化され、Alとなる。したがって、合金粒子25のシェル部が、Alによって形成される。このような現象からわかるように、合金粒子25のコア部には、第2の金属としてのAlが残ることもある。
上記合金粉末がアトマイズ法を用いて製造されると、合金の組成の制御が容易であることは、前述したとおりであるが、合金を構成する第1の金属と第2の金属との組成比を変えれば、上記焼成工程によって、第2の金属を含む金属酸化物をもって形成されたシェル部の厚みを制御できるということがわかっている。したがって、前述した50〜1500nmといったシェル部の好ましい厚みを得るため、たとえば、第1の金属と第2の金属との組成比を制御することが行なわれる。また、合金粒子25の粒径を変えることによっても、第2の金属を含む金属酸化物をもって形成されたシェル部の厚みを制御できることもわかっている。
また、この焼成工程の結果、図2に示すように、シェル部23内に空孔26が形成される。この空孔26は次のようにして生成されたものと推測される。すなわち、金属の方が酸化物よりも熱膨張係数が大きいため、焼成工程における降温過程において、酸化物が主成分のシェル部23よりも金属が主成分のコア部22の方がより大きく収縮しようとする。ここで、コア部22の収縮に伴われてシェル部23の一部が収縮すると、シェル部23内で構造破壊が起き、その結果、シェル部23内で空孔26が生み出されたものと推測される。
また、上述した焼成工程の結果、放電補助電極18において、好ましくは、複数の金属粒子24がガラス質含有物質27で互いに結合された状態が得られる。たとえば、絶縁体基材12が、ガラスセラミック等の低温焼結セラミック(LTCC)からなる場合のように、ガラス質含有物質を含む場合、焼成工程において、ガラス質含有物質27は、放電補助電極18中へと拡散し、複数の金属粒子24間を結合する状態となる。
この焼成工程では、また、焼失層が焼失し、空洞19が絶縁体基材12の内部に形成される。
以上のようにして、ESD保護デバイス11が完成される。
この発明の範囲内において、さらに、以下のような変形例も可能である。
図示の実施形態では、放電電極16および17ならびに放電補助電極18が、絶縁体基材12の内部に配置されたが、絶縁体基材の外表面上に配置されてもよい。
また、放電電極16および17ならびに放電補助電極18が絶縁体基材12の内部に配置される場合であっても、空洞19は、必ずしも形成されていなくてもよい。
また、前述した製造方法では、放電電極16および17ならびに放電補助電極18を焼結させるための焼成と同時に、絶縁体基材12を焼結させるための焼成を実施したが、焼結したセラミックからなる絶縁体基材を予め用意し、この絶縁体基材上に、放電電極および放電補助電極を形成するようにしてもよい。
次に、この発明による効果を確認するために実施した実験例について説明する。
[実験例1]
〈評価試料の作製〉
(1)セラミックグリーンシートの作製
セラミック材料として、Ba、Al、およびSiを主たる成分とする材料を用意した。そして、各材料を所定の組成になるよう調合し、800〜1000℃で仮焼した。得られた仮焼粉末をジルコニアボールミルで12時間粉砕し、セラミック粉末を得た。
次に、このセラミック粉末に、トルエンおよびエキネンを含む有機溶剤を加え、これらを混合した後、さらに、バインダおよび可塑剤を加え、再びこれらを混合することにより、スラリーを得た。
次に、このスラリーをドクターブレード法により成形し、厚さ50μmのセラミックグリーンシートを作製した。ここで作製されたセラミックグリーンシートの1つが、図4ないし図8において、セラミックグリーンシート31として図示され、また、他の1つが、図7および図8において、セラミックグリーンシート36として図示されている。
(2)放電補助電極用ペーストの作製
(2)−1.金属粉末の準備
放電補助電極を形成するために用いられるペーストに含有させるべき金属粉末として、以下の表1に示した金属粉末M−1、M−2、H−1〜H−4、ならびにC−1およびC−2を用意した。
ここで、金属粉末M−1およびM−2は、アトマイズ法で作製したものである。金属粉末H−1〜H−4は、アトマイズ法で作製した粉末を機械的に扁平化したものである。金属粉末C−1およびC−2は、ナノサイズのAl粉末をメカノヒュージョン法でCu表面に固定化して作製したものである。
表1に示した「粒度分布」はレーザー回折式粒度分布法により、「組成」はICP-AES法(誘導結合プラズマ発光分析)により求めた。
また、各試料に係る金属粉末を、エポキシ樹脂に埋め硬化させた。硬化後、研磨によって露出した金属粉末に対して、FIB(収束イオンビーム)加工を行なった。FIB加工によってサンプリングした金属粒子を、SEM(走査型電子顕微鏡)観察よる分析を行なった。なお、SEM観察は、加速電圧5kVとし、5000倍で行なった。次いで、SEMで観察される金属粒子の長辺を求め、長辺の中点から垂線を延ばし、この垂線の金属粒子の輪郭と交差する点までの長さを短辺の長さとし、表1の「短辺」に示した。金属粒子の粒度分布測定で得たD50と短辺の長さとの比(D50/短辺の長さ)を、金属粒子の未焼成時のアスペクト比とし、これを表1の「アスペクト比1」の欄に示した。
Figure 2013129271
(2)−2.酸化物粉末の準備
放電補助電極を形成するために用いられるペーストに必要に応じて含有させるべき酸化物粉末として、以下の表2に示した酸化物粉末O−1およびO−2を用意した。「粒度分布」は、金属粉末の場合と同様の方法により求めたものである。「SSA」は、ガス吸着法によって測定した比表面積である。
Figure 2013129271
(2)−3.有機ビヒクルの準備
放電補助電極を形成するために用いられるペーストにおける上述した金属粉末等を分散させる分散媒となるべき有機ビヒクルとして、重量平均分子量が5×10のエトセル樹脂と重量平均分子量が8×10のアルキッド樹脂とをターピネオールに溶解することによって、有機ビヒクルを得た。有機ビヒクル中において、エトセル樹脂の含有率を9.0重量%、アルキッド樹脂の含有率を4.5重量%、ターピネオールの含有率を86.5重量%とした。
(2)−4.分散処理
次に、上記金属粉末と、上記有機ビヒクルと、必要に応じて、酸化物粉末とを、表3に示す体積比となるように調合し、三本ロールにて分散処理し、放電補助電極用ペーストP−1〜P−11を得た。
Figure 2013129271
(3)放電電極用ペーストの作製
平均粒径1μmのCu粉末を40重量%と、平均粒径3μmのCu粉末を40重量%と、エチルセルロースをターピネオールに溶解して作製した有機ビヒクルを20重量%とを調合し、3本ロールにより混合することにより、放電電極用ペーストを作製した。
(4)焼失層用樹脂ビーズペーストの作製
焼成時に焼失して空洞となる焼失層を形成するために樹脂ビーズペーストを作製した。平均粒径1μmの架橋アクリル樹脂ビーズ38重量%と、エチルセルロースをジヒドロターピニルアセテートに溶解して作製した有機ビヒクル62重量%とを調合し、3本ロールにより混合することにより、焼失層用樹脂ビーズペーストを作製した。
(5)外部端子電極用ペーストの作製
平均粒径が約1μmのCu粉末を80重量%と、転移点620℃、軟化点720℃で平均粒径が約1μmのホウケイ酸アルカリ系ガラスフリットを5重量%と、エチルセルロースをターピネオールに溶解して作製した有機ビヒクルを15重量%とを調合し、3本ロールにより混合することにより、外部端子電極用ペーストを作製した。
(6)各ペーストの印刷
まず、図4に示すように、セラミックグリーンシート31の一方主面上に放電補助電極用ペーストを塗布することによって、150μm×100μmの寸法の未焼成の放電補助電極32を形成した。ここで、放電補助電極用ペーストとして、表3に示した種々の放電補助電極用ペーストP−1〜P−11のいずれかを、表4の「放電補助電極ペースト記号」の欄に示すように用いた。
次いで、セラミックグリーンシート31の上記主面上であって、未焼成の放電補助電極32と一部重なるように、放電電極用ペーストを塗布することによって、図5に示すように、未焼成の第1および第2の放電電極33および34を形成した。未焼成の第1および第2の放電電極33および34は、未焼成の放電補助電極32の上において、20μmのギャップGを隔てて互いに対向するものであり、対向部の幅Wは100μmとした。図5には、その他の部分の寸法も表示されている。
次いで、図6に示すように、未焼成の第1および第2の放電電極33および34のギャップGを覆うようにして焼失層用樹脂ビーズペーストを塗布して、140μm×150μmの寸法の未焼成の焼失層35を形成した。
(7)積層・圧着
上記のように、未焼成の放電補助電極層32、未焼成の放電電極33および34ならびに未焼成の焼失層35を形成した第1のセラミックグリーンシート31の主面上に、図7に示すように、ペーストが塗布されていない第2のセラミックグリーンシート36を複数枚、積層・圧着し、未焼成の絶縁体基材37を得た。この絶縁体基材37は、焼成後の厚みが0.3mmになるようにした。
(8)カットおよび外部電極用ペーストの印刷
上記絶縁体基材37を、焼成後において1.0mm×0.5mmの平面寸法となるように、マイクロカッターにてカットした。なお、図5に示した寸法および図4ないし図7に示したセラミックグリーンシート31等の外形状は、このカット工程の後の段階でのものであると理解すべきである。
次いで、図8に示すように、絶縁体基材37の外表面上に外部電極用ペーストを塗布し、それによって、第1および第2の放電電極33および34とそれぞれ接続される未焼成の第1および第2の外部端子電極38および39を形成した。このようにして、未焼成のESD保護デバイス40を得た。
(9)焼成
上記未焼成のESD保護デバイス40を、980〜1000℃の範囲にある適当な最高温度で焼成し、図9に示すような空洞部41を有するESD保護デバイス42を得た。
焼成にあたっては、銅が酸化せず、アルミニウムが酸化する酸素濃度となるように、焼成炉の雰囲気を、N2/H2/H2Oを用いて制御した。なお、放電補助電極において用いられた各金属が温度T(K)において酸化する酸素分圧は、以下の式により算出した。
・ln(CuPO2)>{-338904+(-33TlogT)+247T}/(8.314T)
・ln(AlPO2)>{-1117993+(-11TlogT)+244T}/(8.314T)
〈特性評価〉
次に、上述のようにして作製した各試料に係るESD保護デバイスについて、以下の方法で各特性を調べた。
(1)放電補助電極中に含まれる金属粒子構造特性
各ESD保護デバイスを、エポキシ樹脂に埋め、硬化させた。硬化後、研磨によって、長さ方向に延びる辺と厚み方向に延びる辺とによって規定されるLT面を露出させた。なお、研磨は、幅方向寸法の1/2に達するまで行なった。次いで、研磨によって露出した放電補助電極に対して、FIB(収束イオンビーム)加工を行なった。
FIB加工によってサンプリングした放電補助電極に対して、STEM(走査透過型電子顕微鏡)観察および各種金属と酸素についてのEDS(エネルギー分散型X線分析装置)による分析を行なった。なお、STEM観察は加速電圧5kVで5000倍と25000倍とで行なった。このSTEM観察およびEDS分析から、放電補助電極の金属粒子が「金属酸化物のシェル部を有するコア−シェル構造金属粒子であるのか」の判定を行なった。
表4の「コア−シェル構造」の欄において、金属酸化物のシェル部が認められたものを「○」と表示し、金属酸化物のシェル部が認められなかったものを「×」と表示した。なお、「コア−シェル構造」についての「○」および「×」の判定基準は、前述した定義のとおり、金属粒子のコア部の全周囲の長さをL1とし、シェル部で被覆されたコア部の周囲の長さをL2としたとき、L2/L1の比率が75%以上のものを「○」と判定し、75%未満のものを「×」と判定するようにした。
また、上記研磨によって露出した放電補助電極に対して、SEM観察を、加速電圧5kVにし、5000倍で行なった。画像処理ソフトSMileView(JEOL社製)を用いてSEM観察画像の測長解析を行なった。放電補助電極中の金属粒子のコア部の断面における最も長い径を与える線分をコア部の長辺とし、この長辺を測長した。この長辺の長さが表4の「長辺」の欄に示されている。次に、長辺の中点から垂線を延ばし、この垂線がコア部の輪郭と交差する2点間で延びる線分を短辺とし、短辺を測長した。この短辺の長さが表4の「短辺」の欄に示されている。また、表4の「アスペクト比2」の値は、放電補助電極の金属粒子のコア部についての(長辺の長さ)/(短辺の長さ)を示したものであり、長辺が0.5μm以上の金属粒子についてのみ測長した。
(2)初期ショート特性
各試料に係るESD保護デバイスの外部端子電極間に50Vの直流電圧を印加して、絶縁抵抗を測定した。10Ω以上の絶縁抵抗を示したものを初期ショート特性が良好であると判定し、表3および表4の「初期ショート」の欄に「○」と表示し、10Ω未満の絶縁抵抗を示したものを初期ショート特性が不良であると判定し、同欄に「×」と表示した。
なお、初期ショート特性が不良と判定されたESD保護デバイスについては、実用に供し得ないと判定し、以降の特性評価(ショート耐性、ピーク電圧特性、落下衝撃後のピーク電圧特性)を実施しなかった。
(3)ショート耐性
各試料に係るESD保護デバイスに対して、0.2kV印加を10回→0.4kV印加を10回→0.6kV印加を10回→1kV印加を10回→2kV印加を10回→4kV印加を10回順次実施した。印加毎に各試料の絶縁抵抗を測定し、1度も106Ω未満の抵抗値が測定されなかったものをショート耐性が良好であると判定し、同欄に「○」と表示し、1度でも106Ω未満の抵抗値が測定されたものをショート耐性が不良であると判定し、同欄に「×」と表示した。
(4)ピーク電圧特性
静電気試験ガンを用いて、各試料に係るESD保護デバイスに8kVの静電気を印加した。その際に、オシロスコープで測定される電圧をピーク電圧と定義し、ピーク電圧が700V未満のものをピーク電圧特性が良好であると判定し、同欄に「○」と表示し、ピーク電圧が700V以上のものをピーク電圧特性が不良であると判定し、同欄に「×」と表示した。
(5)放電開始電圧特性
静電気試験ガンを用いて、各試料に係るESD保護デバイスに静電気を印加した。その際に、3kV未満の印加電圧で放電を開始するものを放電開始電圧特性が最も優れていると判定し、表4の「放電開始電圧」の欄に「◎」と表示し、3kV以上8kV以下の静電気を印加したときに放電を開始するものを放電開始電圧特性がより良好であると判定し、同欄に「○」と表示し、8kVより高い静電気で印加しなければ放電を開始しないものを放電開始電圧特性が不良であると判定し、同欄に「×」と表示した。
(6)総合評価
上記「初期ショート」、「ショート耐性」、「ピーク電圧」および「放電開始電圧」の評価において、「初期ショート」、「ショート耐性」および「ピーク電圧」が「○」と評価された試料のうち、「放電開始電圧」が「◎」と評価された試料については、表4の「総合評価」の欄に「◎」と表示し、「放電開始電圧」が「○」と評価された試料については、同欄に「○」と表示した。
また、「初期ショート」、「ショート耐性」、「ピーク電圧」および「放電開始電圧」の評価において、少なくとも1つについて「×」と評価された試料については、同欄に「×」と表示した。
Figure 2013129271
表4において、この発明の範囲外の試料については、その試料番号に*を付している。
この発明の範囲内の試料1〜9のESD保護デバイスでは、放電補助電極内の金属粒子のアスペクト比が1.5以上であり、優れたESD保護特性(初期ショート、ショート耐性、ピーク電圧特性、放電開始電圧特性)を有していた。これは、放電補助電極内の金属粒子の表面の放電面積が大きくなったためであると推測される。
特に、試料7〜9のESD保護デバイスでは、放電補助電極内の金属粒子のアスペクト比が10以上であり、特に「放電開始電圧」について「◎」の評価が得られた。これは、放電補助電極内の金属粒子の表面の放電面積がさらに大きくなったためであると推測される。
これらに対して、この発明の範囲外の試料10および11のESD保護デバイスでは、「放電補助電極ペースト記号」の欄に示されるように、放電補助電極用ペーストとして、それぞれ、「P−10」および「P−11」を用い、これら「P−10」および「P−11」は、表3に示すように、金属粉末として、それぞれ、「C−1」および「C−2」を用い、これら「C−1」および「C−2」は、表1に示すように、ナノサイズのAl粉末をメカノヒュージョン法でCu表面に固定化した銅粉末である。そのため、試料10および11では、表4の「コア−シェル構造」の欄に示すように、放電補助電極内の金属粒子はコア−シェル構造とはならなかった。
その結果、試料10では、「初期ショート」、「ショート耐性」および「ピーク電圧」について「○」の評価が得られたが、「放電開始電圧」については「×」の評価となった。「放電開始電圧」については「×」の評価となったのは、アスペクト比が1.5未満であることが起因していると考えられるが、「初期ショート」、「ショート耐性」および「ピーク電圧」について「○」の評価が得られたのは、アスペクト比が1.5未満であることがかえって幸いしたのではないかと推測される。
他方、試料11では、10以上のアスペクト比が得られたが、少なくとも「初期ショート」について「×」の評価となった。このことから、コア−シェル構造を形成しないまま、単にアスペクト比だけを高くしても、絶縁信頼性の低下を招くことが推測される。
11,42 ESD保護デバイス
12 絶縁体基材
16,17 放電電極
18 放電補助電極
19,41 空洞
20,21 外部端子電極
22 コア部
23 シェル部
24 金属粒子
25 合金粒子
G ギャップ
この発明は、互いに対向するように配置された第1および第2の放電電極と、第1および第2の放電電極間に跨るように形成された放電補助電極と、第1および第2の放電電極ならびに放電補助電極を保持する絶縁体基材とを備える、ESD保護デバイスにまず向けられるものであって、上述した技術的課題を解決するため、放電補助電極が、第1の金属を主成分とするコア部と第2の金属を含む金属酸化物を主成分とするシェル部とからなるコア−シェル構造を有する複数の金属粒子の集合体から構成されており、シェル部の少なくとも一部には、空孔が形成され、かつ金属粒子のコア部のアスペクト比が1.5以上であることを特徴としている。
シェル部23の少なくとも一部には、空孔26が形成され。このように、シェル部23に空孔26が存在すると、空孔26周辺においてシェル部23が薄くなるため、比較的低いESD印加電圧で放電を開始することができる。

Claims (5)

  1. 互いに対向するように配置された第1および第2の放電電極と、
    前記第1および第2の放電電極間に跨るように形成された放電補助電極と、
    前記第1および第2の放電電極ならびに前記放電補助電極を保持する絶縁体基材と
    を備え、
    前記放電補助電極は、第1の金属を主成分とするコア部と第2の金属を含む金属酸化物を主成分とするシェル部とからなるコア−シェル構造を有する複数の金属粒子の集合体から構成されており、かつ
    前記金属粒子の前記コア部のアスペクト比が1.5以上である、
    ESD保護デバイス。
  2. 前記金属粒子の前記コア部のアスペクト比が10以上である、請求項1に記載のESD保護デバイス。
  3. 前記第2の金属は、前記第1の金属よりも酸化されやすい、請求項1または2に記載のESD保護デバイス。
  4. 前記第1の金属は、銅または銅を主成分とした銅系合金である、請求項3に記載のESD保護デバイス。
  5. 前記第2の金属を含む前記金属酸化物は、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウムおよび酸化ニッケルから選ばれる少なくとも1種である、請求項3または4に記載のESD保護デバイス。
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