JPWO2013100018A1 - 複素環化合物 - Google Patents

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JPWO2013100018A1 JP2013551773A JP2013551773A JPWO2013100018A1 JP WO2013100018 A1 JPWO2013100018 A1 JP WO2013100018A1 JP 2013551773 A JP2013551773 A JP 2013551773A JP 2013551773 A JP2013551773 A JP 2013551773A JP WO2013100018 A1 JPWO2013100018 A1 JP WO2013100018A1
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広行 筧
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Abstract

本発明は、CENP−E阻害作用を有し、癌等の予防・治療に有用であり、かつ優れた薬効を有する化合物複素環誘導体を提供する。【解決手段】本発明は、式[式中、各記号は本明細書中で定義した通りである。]で表される化合物またはその塩に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、CENP−E阻害活性を有し、癌の予防または治療等に有用な複素環化合物ならびにその用途に関する。
[発明の背景]
Centromere-associated protein-E(本明細書中、「CENP−E」とも称される)は、キネシンスーパーファミリーに属するモーター蛋白質の一つである(非特許文献1)。CENP−Eは、有糸分裂中期の染色体整列が正常に行われるために必要な因子であり、CENP−E機能を欠損した細胞においては、有糸分裂中期の染色体不整列が生じることが知られている(非特許文献2)。CENP−E機能を阻害すると染色体整列が生じず、紡錘体形成チェックポイント(spindle assembly checkpoint (SACと称されることもある))が活性化され、細胞死が誘導される(非特許文献3)。CENP−E機能低下により抗癌効果が得られることから、CENP−Eの機能の阻害は癌治療の有効な方法の一つであることが示唆されている(非特許文献4)。
既知のイミダゾピリジン誘導体として、以下の文献に記載の化合物が知られている。
(1)特許文献1に開示されたJNK1及びERK阻害薬であり、癌等の治療に有用な式:
[式中、
Kは、CH、N、−C(置換されていてもよいアルキル)−等を;
Lは、CHまたはNを;
は、H、アルキル、無置換へテロアリール、置換へテロアリール等を;
は、H、アルキル、アリール等を;
は、H、−CON(R12、−N(R12、−NH、−NHアルキル等を;
は、Hまたはアルキルを示す。]
で表される化合物。
(2)特許文献2に開示された電位依存性Kチャネル(KCNQ2,KCNQ3)調節剤であり、片頭痛、脳腫瘍等の治療に有用な式:
[式中、
Q、WおよびZは、全て炭素原子か、あるいは何れか一つが窒素原子で、他は炭素原子を;
Xは、炭素原子または窒素原子を;
Yは、−(CH−CO−NR−、−(CH−NR−CO−、−(CH−SO−NR−等(ここでn:0〜6を示し、R:H、置換されていてもよいC1−7アルキル等を示す。)を;
およびRは、それぞれH、置換されていてもよいC1−7アルキル、CN、CF等を;
は、CF、置換されていてもよいC1−9アルキル、置換されていてもよいアリール等を;
は、置換されていてもよいC1−9アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール等を;
11およびR12は、それぞれH、ハロ、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ等を;
は、=N−OR=C(R16)−、Zは、=N−OR=C(R17)−(ここで、R16およびR17は、それぞれH、C1−8アルキル、−CN等を示す)を示す。]
で表される化合物。
(3)特許文献3に開示されたGnRHアンタゴニストであり、精巣癌、乳癌等の治療に有用な式:
[式中、
〜Rは、それぞれH、Cを介する基、Nを介する基、Oを介する基またはSを介する基を;
A環:R以外に置換基を有していてもよい環を示す。]
で表される化合物。
(4)特許文献4に開示されたHDAC阻害剤、CDK阻害剤であり、癌等の治療に有用な式:
[式中、
〜Rは、それぞれH、ハロ、置換されていてもよいC1−10アルキル、置換されていてもよいカルバモイル、または置換されていてもよいN−(C1−10アルキル)カルバモイルを;
は、H、ハロ、置換されていてもよいC1−10アルキル、置換されていてもよいカルバモイル、または置換されていてもよいN−(C1−10アルキル)カルバモイルを;
Xは、フェニルまたは5または6−員のヘテロアリールを;
は、置換基を;
nは、0〜4を;
は、H、アリール、ヘテロアリール等を;
は、H、アルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール等を示す。]
で表される化合物。
(5)特許文献5に開示された抗腫瘍化合物である、式:
[式中、
は、式R−X−基(Rは、H、炭素数1ないし6個のアルキル基、1ないし3置換された炭素数1ないし6個のアルキル基等を、Xは、単結合、カルボニル基、スルホニル基等を示す。)を;
は、Hを;
〜Rは、それぞれハロ、シアノ、ニトロ、またはR10−X(R10は、H、炭素数1ないし6個のアルキル基、1ないし3置換された炭素数1ないし6個のアルキル基等を、Xは、単結合、酸素原子(−O−)、硫黄原子(−S−)等を示す。)を;
は、酸素原子、硫黄原子またはNHを示す。]
で表される化合物。
(6)特許文献6に開示されたHCV、HIV等の治療に有用な式:
[式中、
、W、W、W、WおよびWは、それぞれCまたはNを;
は、ハロ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、−CONR1011、−COR12等を;
は、ハロ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル等を;
は、ハロ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル等を示す。]
で表される化合物。
(7)特許文献7に開示されたPI3キナーゼ阻害剤であり、癌等の治療に有用な式:
[式中、
Zは、O、S、またはNRを;
(U、V)は、(窒素原子、炭素原子)、または(炭素原子、窒素原子)を;
(X、Y)は、(窒素原子またはCR、CRまたは窒素原子)等を;
は、H、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、NR1†2†等(「オキソ」の記載なし)を示す。]
で表される化合物。
(8)特許文献8に開示された電位依存性Kチャネル(KCNQ2、KCNQ3)調節剤であり、片頭痛、脳腫瘍等の治療に有用な式:
[式中、
Q、W、およびZは、全て炭素原子、またはいずれか1つが窒素原子であり、他は炭素原子を;
Xは、炭素原子、または窒素原子を;
Yは、−(CH−CO−NR−、−(CH−NR−CO−、−(CH−SO−NR−等を;
nは、0〜6を;
は、H、置換されていてもよいC1−7アルキル等を;
およびRは、それぞれH、置換されていてもよいC1−7アルキル、CN、CF等を;
は、CF、置換されていてもよいC1−9アルキル、置換されていてもよいアリール等を;
は、置換されていてもよいC1−9アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいC3−9シクロまたはビシクロアルキル、または−(CHCFを;
は、H、置換されていてもよいC1−7アルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキルを;
11およびR12は、それぞれH、ハロ、C1−8アルキル、C1−8アルコキシ等を;
は、=N−または=C(R16)−を;
は、=N−または=C(R17)−を;
16およびR17は、それぞれH、C1−8アルキル、−CN等を示す。]
で表される化合物。
(9)特許文献9に開示されたCENP−E阻害作用を有し、癌等の治療に有効な式:
[式中、
は、置換基を示し、
は、水素原子または置換基を示し、
は、水素原子または置換基を示し、
Ar環は、置換されていてもよい芳香環を示し、
およびRは、同一または異なって、それぞれ置換されていてもよいC1−6アルキルを示す。]
で表される化合物。
国際公開第2008/082490号パンフレット 国際公開第2009/026254号パンフレット 国際公開第2002/066477号パンフレット 国際公開第2009/002534号パンフレット 特開2004−2826号公報 国際公開第2009/023179号パンフレット 国際公開第2011/075643号パンフレット 国際公開第2011/102964号パンフレット 国際公開第2012/008508号パンフレット
Nature, 1992, 359, p.536-539 J. Cell Biol., 1997, 139, p.1373-1382 Nat. Cell. Biol., 2000, 2, p.484-491 Mol. Cancer Ther., 2009, 8(1), p.36-44
CENP−E阻害作用を有し、癌等の予防・治療に有用であり、かつ優れた薬効を有する新規な化合物の開発が望まれている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記の式:
[式中、
、XおよびXは、同一または異なって、CHまたはNを示し、
は、CH、CO、O、NR、S、SOまたはSOを示し、
は、結合手、CO、O、NR、S、SOまたはSOを示し、
は、置換基を示し、
、R、R、R、R、R、RおよびR10は、同一または異なって、水素原子または置換基を示し、また、RおよびRは互いに結合してこれらが隣接する炭素原子とともに環を形成してもよく、
は、置換されていてもよいC1−6アルキル基を示し、
Ar環は、置換されていてもよい芳香環を示し、
nは、1ないし3の整数を示す。]
で表される化合物[以下、化合物(I)と称する場合がある]またはその塩が、優れたCENP−E阻害作用を有し、癌等の予防・治療に有用であり、かつ優れた薬効を有することを初めて見いだした。この知見に基づいて、本発明者らは、鋭意研究を行い、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 式:
[式中、
、XおよびXは、同一または異なって、CHまたはNを示し、
は、CH、CO、O、NR、S、SOまたはSOを示し、
は、結合手、CO、O、NR、S、SOまたはSOを示し、
は、置換基を示し、
、R、R、R、R、R、RおよびR10は、同一または異なって、水素原子または置換基を示し、また、RおよびRは互いに結合してこれらが隣接する炭素原子とともに環を形成してもよく、
は、置換されていてもよいC1−6アルキル基を示し、
Ar環は、置換されていてもよい芳香環を示し、
nは、1ないし3の整数を示す。]
で表される化合物またはその塩。
[2]X、XおよびXが、CHであり;
が、OまたはSOであり;
が、結合手であり;
およびRが、水素原子であり;
およびR10が、同一または異なって、それぞれ
(1)ハロゲン原子、
(2)シアノ、または
(3)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルであり;
nが、1である、上記[1]記載の化合物またはその塩。
[3]Rが、C1−6アルコキシである、上記[1]または[2]記載の化合物またはその塩。
[4]Rが、水素原子である、上記[1]ないし[3]のいずれかに記載の化合物またはその塩。
[5]Rが、水素原子である、上記[1]ないし[4]のいずれかに記載の化合物またはその塩。
[6]Rが、
(1)C1−6アルキルを1または2個有するアミノ、および
(2)(i)C1−6アルキル、および
(ii)ヒドロキシ
から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキルである、上記[1]ないし[5]のいずれかに記載の化合物またはその塩。
[7]Ar環が、
(1)ハロゲン原子、および
(2)C1−6アルキル
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼンである、上記[1]ないし[6]のいずれかに記載の化合物またはその塩。
[8]Rが、1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシであり;
が、水素原子であり;
が、
(1)水素原子、または
(2)ハロゲン原子であり;
Ar環が、
(1)ハロゲン原子、および
(2)C1−6アルキル
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼンであり;
が、
(1)(i)5ないし12員の芳香族複素環、
(ii) C1−6アルコキシ、および
(iii)ヒドロキシ
から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキルを1または2個有するアミノ、および
(2)(i)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル、および
(ii)ヒドロキシ
から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキルであり;
が、
(1)水素原子、
(2)C1−6アルキル−カルボニル、
(3)C1−6アルコキシ−カルボニル、または
(4)C1−6アルキルを1または2個有していてもよいカルバモイルであり;
およびRが、同一または異なって、それぞれ
(1)水素原子、または
(2)C1−6アルキルであり;
およびR10が、同一または異なって、それぞれ
(1)水素原子、
(2)ハロゲン原子、
(3)シアノ、または
(4)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルであり;
およびXが、同一または異なって、それぞれCHまたはNであり;
が、CHであり;
が、CH、O、NR(Rは、前記と同義である。)、S、またはSOであり;
が、結合手であり;
nが、1ないし3の整数である、上記[1]記載の化合物またはその塩。
[9](+)−N−(6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−メトキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミドまたはその塩。
[10](+)−N−(6,7−ジクロロ−1,1−ジオキシド−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル)−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−メトキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミドまたはその塩。
[11](+)−N−[7−シアノ−1,1−ジオキシド−6−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−メトキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミドまたはその塩。
[12] 上記[1]ないし[11]のいずれかに記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬。
[13] CENP−E阻害剤である、上記[12]記載の医薬。
[14] 癌の予防または治療剤である、上記[12]記載の医薬。
[15] 哺乳動物に対し、上記[1]ないし[11]のいずれかに記載の化合物またはその塩の有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるCENP−E阻害方法。
[16] 哺乳動物に対し、上記[1]ないし[11]のいずれかに記載の化合物またはその塩の有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物における癌の予防または治療方法。
[17] 癌の予防・治療剤を製造するための、上記[1]ないし[11]のいずれかに記載の化合物またはその塩の使用。
[18] 癌の予防・治療に使用するための、上記[1]ないし[11]のいずれかに記載の化合物またはその塩、
等に関する。
化合物(I)またはその塩は、優れたCENP−E阻害作用を有し、癌等の予防・治療に有用であり、かつ優れた薬効を有する。
(発明の詳細な説明)
本明細書中、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を示す。
本明細書中、「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」とは、例えば、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、C3−10シクロアルキル、C3−10シクロアルケニル、C4−10シクロアルカジエニル、C6−14アリール、C7−13アラルキル、C8−13アリールアルケニルを示す。
本明細書中、「C1−10アルキル」とは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルを示す。なかでも、C1−6アルキルが好ましい。
本明細書中、「C1−6アルキル」とは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルを示す。
本明細書中、「C2−10アルケニル」とは、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−ヘプテニル、1−オクテニルを示す。なかでも、C2−6アルケニルが好ましい。
本明細書中、「C2−6アルケニル」とは、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニルを示す。
本明細書中、「C2−10アルキニル」とは、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−ヘプチニル、1−オクチニルを示す。なかでも、C2−6アルキニルが好ましい。
本明細書中、「C2−6アルキニル」とは、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルを示す。
本明細書中、「C3−10シクロアルキル」とは、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルを示す。なかでも、C3−8シクロアルキルが好ましい。
本明細書中、「C3−8シクロアルキル」とは、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルを示す。
本明細書中、「C3−10シクロアルケニル」とは、例えば、2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イルを示す。なかでも、C3−6シクロアルケニルが好ましい。
本明細書中、「C3−6シクロアルケニル」とは、例えば、2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イルを示す。
本明細書中、「C4−10シクロアルカジエニル」とは、例えば、2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イルを示す。なかでも、C4−6シクロアルカジエニルが好ましい。
本明細書中、「C4−6シクロアルカジエニル」とは、例えば、2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イルを示す。
本明細書中、「C3−10シクロアルキル」、「C3−10シクロアルケニル」および「C4−10シクロアルカジエニル」は、それぞれベンゼン環と縮合して縮合環基を形成してもよく、このような縮合環基としては、例えば、インダニル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニルが挙げられる。
本明細書中、「C3−10シクロアルキル」、「C3−10シクロアルケニル」および「C4−10シクロアルカジエニル」は、橋かけ式縮合環基であってもよい。このような橋かけ式縮合環基の例としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル(ノルボルニル)、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[3.2.2]ノニル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[4.2.1]ノニル、ビシクロ[4.3.1]デシル、アダマンチルが挙げられる。
本明細書中、「C3−10シクロアルキル」、「C3−10シクロアルケニル」および「C4−10シクロアルカジエニル」は、それぞれC3−10シクロアルカン、C3−10シクロアルケンまたはC4−10シクロアルカジエンとスピロ環基を形成してもよい。ここで、C3−10シクロアルカン、C3−10シクロアルケンおよびC4−10シクロアルカジエンとしては、「C3−10シクロアルキル」、「C3−10シクロアルケニル」および「C4−10シクロアルカジエニル」に対応する環が挙げられる。このようなスピロ環基の例としては、スピロ[4.5]デカン−8−イルが挙げられる。
本明細書中、「C6−14アリール」とは、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル、ビフェニリルを示す。なかでも、C6−10アリールが好ましい。
本明細書中、「C6−10アリール」とは、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチルを示す。
本明細書中、「C7−13アラルキル」とは、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、ビフェニリルメチルを示す。
本明細書中、「C8−13アリールアルケニル」とは、例えば、スチリルを示す。
本明細書中、「C1−6アルコキシ」とは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシを示す。
本明細書中、「C1−6アルキル−カルボニル」とは、例えば、アセチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec-ブチルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、ヘキシルカルボニルを示す。
本明細書中、「C1−6アルコキシ−カルボニル」とは、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルを示す。
本明細書中、「C1−10アルキル」、「C2−10アルケニル」、「C2−10アルキニル」「C1−6アルキル」、「C2−6アルキニル」、「C1−6アルキル−カルボニル」が有していてもよい置換基としては、、以下の置換基A群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
置換基A群:
(1)ハロゲン原子;
(2)シアノ;
(3)ニトロ;
(4)ヒドロキシ;
(5)カルボキシ;
(6)(a)ハロゲン原子、
(b)ヒドロキシ、
(c)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(d)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、および
(e)オキソ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル;
(7)(a)ハロゲン原子、
(b)ヒドロキシ、
(c)シアノ、
(d)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(e)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
(f)4ないし12員の非芳香族複素環基(例、ピロリジニル)、および
(g)1ないし5個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいスルファニル
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール;
(8)(a)ハロゲン原子、
(b)ヒドロキシ、
(c)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、および
(d)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5ないし12員の芳香族複素環基;
(9)(a)ハロゲン原子、
(b)ヒドロキシ、
(c)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(d)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
(e)1ないし3個のC6−10アリール(例、フェニル)を有していてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル、
(f)オキソ、および
(g)C7−13アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基;
(10)(a)(i)ヒドロキシ、
(ii)(A)5ないし12員の芳香族複素環基(例、イミダゾリル)、
(B)C1−6アルキル(例、メチル)を1または2個有していてもよいアミノ、
(C)ヒドロキシ、
(D)C1−3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ)、および
(E)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル)
から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール(例、フェニル、ナフチル)、
(iii)(A)1ないし3個のヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル)、
(B)C1−6アルコキシ(例、メトキシ)、
(C)C1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル)、および
(D)1ないし3個のC1−6アルキル(例、メチル)を有していてもよいC6−10アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル)
から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい5ないし12員の芳香族複素環基(例、イミダゾリル、インドリル、フリル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、ピロリル、インダゾリル、ピロロピリジル、ピラゾロピリジル、イミダゾピリジル)、
(iv)オキソを有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基(例、ジヒドロピリジル)、
(v)C1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル)、
(vi)シアノ、
(vii)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(viii)カルバモイル、
(ix)C1−6アルキルスルファニル(例、メチルスルファニル)、
(x)1ないし3個のC1−6アルコキシ−カルボニル(例、エトキシカルボニル)を有していてもよいC3−10シクロアルキル(例、シクロプロピル)、および
(xi)(A)C1−6アルコキシ−カルボニル(例、tert-ブトキシカルボニル)、
(B)C1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル)、
(C)C1−6アルコキシ(例、メトキシ)、4ないし12員の非芳香族複素環基(例、ピペリジル、モルホリニル)、C1−6アルキル(例、メチル)を1または2個有していてもよいアミノ、およびヒドロキシから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロパノイル、ピバロイル)、
(D)5ないし12員の芳香族複素環カルボニル(例、ピリダジニルカルボニル、ピラゾリルカルボニル)、および
(E)オキソを有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環カルボニル(例、ピロリジニルカルボニル)
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいアミノ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル、
(b)(i)ヒドロキシ、
(ii)シアノ、
(iii)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(iv)C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ)、
(v)C1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル)、
(vi)(A)C1−6アルキル(例、メチル、エチル)、および
(B)C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル)
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいアミノ、
(vii)カルバモイル、
(viii)ウレイド、
(ix)(A)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(B)C1−6アルキル(例、メチル)を1または2個有していてもよいアミノ、
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール(例、フェニル)、
(x)5ないし12員の芳香族複素環基(例、イミダゾリル、テトラゾリル、ピリジル、インドリル)、および
(xi)4ないし12員の非芳香族複素環基(例、ピロリジニル、ピペリジル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル、
(c)(i)ハロゲン原子、および
(ii)C6−10アリール
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル(例、tert-ブトキシカルボニル)、
(d)C3−10シクロアルキル−カルボニル(例、シクロプロピルカルボニル)、
(e)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル(例、ベンゾイル、ビフェニリルカルボニル)、
(f)カルボキシ、
(g)(i)ハロゲン原子、および
(ii)C6−10アリール
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル)、
(h)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC6−10アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル)、
(i)(i)ハロゲン原子、および
(ii)ヒドロキシ
から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキルを1または2個有していてもよいカルバモイル、
(j)(i)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(ii)ヒドロキシ、
(iii)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、および
(iv)ハロゲン原子
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5ないし12員の芳香族複素環基(例、ピリジル、ピリミジニル)、および
(k)(i)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(ii)ヒドロキシ、
(iii)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
(iv)ハロゲン原子、
(v)オキソ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基、
(l)(a)C1−6アルキル(例、メチル)、および
(b)ヒドロキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5ないし12員の芳香族複素環カルボニル(例、チエニルカルボニル、イミダゾリルカルボニル、ピラゾリルカルボニル、ピリジルカルボニル、インドリルカルボニル)、および
(m)オキソを有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環カルボニル(例、テトラヒドロフリルカルボニル、ピロリジニルカルボニル、チアゾリジニルカルボニル、ジヒドロインドリルカルボニル)
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいアミノ;
(11)イミノ;
(12)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル;
(13)(a)ハロゲン原子、
(b)C1−6アルコキシ、
(c)C6−10アリール、
(d)(i)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(ii)ヒドロキシ、
(iii)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、および
(iv)ハロゲン原子
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5ないし12員の芳香族複素環基、および
(e)(i)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(ii)ヒドロキシ、
(iii)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、
(iv)ハロゲン原子、および
(v)オキソ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル;
(14)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、イソプロピルスルホニル);
(15)C6−10アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル);
(16)(a)(i)ハロゲン原子、
(ii)1ないし3個のヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル)を1または2個有していてもよいアミノ、
(iii)ヒドロキシ、
(iv)1ないし3個のヒドロキシを有していてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ)、
(v)C6−10アリール(例、フェニル)、
(vi)1ないし3個のC1−6アルキル(例、メチル)を有していてもよい5ないし12員の芳香族複素環基(例、ピリジル、イミダゾリル、オキサゾリル、インドリル)、
(vii)4ないし12員の非芳香族複素環基(例、モルホリニル、テトラヒドロフリル)、および
(viii)カルバモイル
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、tert-ブチル)、
(b)C3−10シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロペンチル)、および
(c)C6−10アリール(例、フェニル)
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいカルバモイル;
(17)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルを1または2個有していてもよいチオカルバモイル;
(18)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルを1または2個有していてもよいスルファモイル;
(19)(a)ハロゲン原子、
(b)カルボキシ、
(c)C1−6アルコキシ、
(d)1ないし3個のC6−10アリールを有していてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル、
(e)C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシ−カルボニルから選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいアミノ、
(f)C3−8シクロアルキル、
(g)(i)ハロゲン原子、
(ii)ヒドロキシ、
(iii)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、および
(iv)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5ないし12員の芳香族複素環基、
(h)(i)ハロゲン原子、
(ii)ヒドロキシ、
(iii)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、
(iv)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ、および
(v)オキソ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基、および
(i)ヒドロキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルコキシ;
(20) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC2−6アルケニルオキシ(例、エテニルオキシ);
(21)(a)ハロゲン原子、および
(b)C1−6アルコキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキルオキシ(例、シクロプロポキシ、シクロペンチルオキシ);
(22)C6−10アリールオキシ(例、フェニルオキシ、ナフチルオキシ);
(23)C7−13アラルキルオキシ(例、ベンジルオキシ);
(24)C1−6アルキル−カルボニルオキシ(例、アセチルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ);
(25)(a)ハロゲン原子、および
(b)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル(例、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイル);
(26)(a)ハロゲン原子、
(b)(i)ハロゲン原子、
(ii)ヒドロキシ、および
(iii)4ないし12員の非芳香族複素環基(例、ピロリジニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル、
(c)ヒドロキシ、および
(d)4ないし12員の非芳香族複素環基(例、ピロリジニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5ないし12員の芳香族複素環カルボニル(例、チエニルカルボニル、ピラゾリルカルボニル、ピラジニルカルボニル、イソキサゾリルカルボニル、ピリジルカルボニル、チアゾリルカルボニル、ピロリジニルカルボニル、ピペリジルカルボニル、モルホリニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、テトラヒドロピラゾロピリジルカルボニル);
(27)(a)ハロゲン原子、および
(b)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環カルボニル(例、ピロリジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル);
(28)C7−13アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル);
(29)メルカプト;
(30)(a)ハロゲン原子、および
(b)C1−6アルコキシ−カルボニル
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキルチオ(例、メチルチオ、エチルチオ);
(31)C7−13アラルキルチオ(例、ベンジルチオ);
(32)C6−10アリールチオ(例、フェニルチオ、ナフチルチオ);および
(33)C7−10橋かけ式シクロアルキル(例、アダマンチル)。
本明細書中、「C6−14アリール」、「C7−13アラルキル」および「C8−13アリールアルケニル」が有していてもよい置換基としては、以下の置換基B群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
置換基B群:
(1) 前記置換基A群から選ばれる置換基;
(2)(a)ハロゲン原子、
(b)ヒドロキシ、
(c)カルボキシ、
(d)C1−6アルコキシ、
(e)C1−6アルコキシ−カルボニル、および
(f)1または2個のC1−6アルキルを有していてもよいアミノ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル;
(3)(a)ハロゲン原子、
(b)ヒドロキシ、
(c)カルボキシ、
(d)C1−6アルコキシ、
(e)C1−6アルコキシ−カルボニル、および
(f)C1−6アルキルを1または2個有していてもよいアミノ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC2−6アルケニル;
(4)(a)ハロゲン原子、
(b)ヒドロキシ、
(c)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、および
(d)C1−6アルコキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC7−13アラルキル;および
(5)(a)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(b)シアノ、
(c)1ないし3個のヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(d)C1−6アルコキシ(例、メトキシ)、および
(e)C2−6アルキニル(例、エチニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC2−6アルキニル(例、エチニル)。
本明細書中、「C3−10シクロアルキル」、「C3−10シクロアルケニル」および「C4−10シクロアルカジエニル」が有していてもよい置換基としては、以下の置換基C群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
置換基C群:
(1) 前記置換基A群から選ばれる置換基;
(2)(a)ハロゲン原子、
(b)ヒドロキシ、
(c)カルボキシ、
(d)C1−6アルコキシ、
(e)C1−6アルコキシ−カルボニル、および
(f)C1−6アルキルを1または2個有していてもよいアミノ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル;
(3)(a)ハロゲン原子、
(b)ヒドロキシ、
(c)カルボキシ、
(d)C1−6アルコキシ、
(e)C1−6アルコキシ−カルボニル、および
(f)C1−6アルキルを1または2個有していてもよいアミノ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC2−6アルケニル;
(4)(a)ハロゲン原子、
(b)ヒドロキシ、
(c)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル、および
(d)C1−6アルコキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC7−13アラルキル;および
(5)オキソ。
本明細書中、「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」とは、芳香族複素環基および非芳香族複素環基を示す。
本明細書中、「芳香族複素環基」とは、単環式芳香族複素環基および縮合芳香族複素環基を示す。
該単環式芳香族複素環基としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5ないし7員(好ましくは、5または6員)の単環式芳香族複素環基、例えば、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、チエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、ピラジニル(例、2−ピラジニル)、ピロリル(例、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、ピラゾリル(例、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、オキサジアゾリル(例、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、チアジアゾリル(例、1,3,4−チアジアゾール−2−イル)、トリアゾリル(例、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル)、テトラゾリル(例、テトラゾール−1−イル、テトラゾール−5−イル)、トリアジニル(例、1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−トリアジン−6−イル)が挙げられる。
該縮合芳香族複素環基としては、例えば、8ないし12員の縮合芳香族複素環基、具体的には、上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環とC6−10アレーン(例えば、ベンゼン、ナフタレン)とが縮合して形成する縮合環から誘導される基;上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環同士が縮合して形成する縮合環から誘導される基、例えば、キノリル(例、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、6−キノリル)、イソキノリル(例、3−イソキノリル)、キナゾリル(例、2−キナゾリル、4−キナゾリル)、キノキサリル(例、2−キノキサリル、6−キノキサリル)、ベンゾフラニル(例、2−ベンゾフラニル、3−ベンゾフラニル)、ベンゾチエニル(例、2−ベンゾチエニル、3−ベンゾチエニル)、ベンズオキサゾリル(例、2−ベンズオキサゾリル)、ベンズイソオキサゾリル(例、3−ベンズイソオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(例、2−ベンゾチアゾリル)、ベンゾイソチアゾリル(例、3−ベンゾイソチアゾリル)、ベンズイミダゾリル(例、ベンズイミダゾール−1−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ベンズイミダゾール−5−イル)、ベンゾトリアゾリル(例、1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)、インドリル(例、インドール−1−イル、インドール−2−イル、インドール−3−イル、インドール−5−イル)、インダゾリル(例、1H−インダゾール−3−イル)、ピロロピラジニル(例、1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル、1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−6−イル)、イミダゾピリジニル(例、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル、1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル、2H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イル)、チエノピリジニル(例、チエノ[2,3−b]ピリジン−3−イル)、イミダゾピラジニル(例、1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−イル)、ピラゾロピリジニル(例、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)、ピラゾロチエニル(例、2H−ピラゾロ[3,4−b]チオフェン−2−イル)、ピラゾロトリアジニル(例、ピラゾロ[5,1−c][1,2,4]トリアジン−3−イル)が挙げられる。
本明細書中、「5ないし12員の芳香族複素環基」とは、上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基および8ないし12員の縮合芳香族複素環基を示す。
本明細書中、「非芳香族複素環基」とは、単環式非芳香族複素環基および縮合非芳香族複素環基を示す。
該単環式非芳香族複素環基としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、4ないし7員(好ましくは、5または6員)の単環式非芳香族複素環基、例えば、アゼチジニル(例、1−アゼチジニル、2−アゼチジニル)、ピロリジニル(例、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル)、ピペリジル(例、ピペリジノ、2−ピペリジル、3−ピペリジル、)、モルホリニル(例、モルホリノ)、チオモルホリニル(例、チオモルホリノ)、ピペラジニル(例、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル、3−ピペラジニル)、オキサゾリジニル(例、オキサゾリジン−2−イル)、チアゾリジニル(例、チアゾリジン−2−イル)、イミダゾリジニル(例、イミダゾリジン−2−イル、イミダゾリジン−3−イル)、オキサゾリニル(例、オキサゾリン−2−イル)、チアゾリニル(例、チアゾリン−2−イル)、イミダゾリニル(例、イミダゾリン−2−イル、イミダゾリン−3−イル)、ジオキソリル(例、1,3−ジオキソール−4−イル)、ジオキソラニル(例、1,3−ジオキソラン−4−イル)、ジヒドロオキサジアゾリル(例、4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)、ピラニル(例、2−ピラニル、4−ピラニル)、テトラヒドロピラニル(例、2−テトラヒドロピラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル)、チオピラニル(例、4−チオピラニル)、ジヒドロチオピラニル(例、ジヒドロチオピラン−3−イル、ジヒドロチオピラン−4−イル)、テトラヒドロチオピラニル(例、2−テトラヒドロチオピラニル、3−テトラヒドロチオピラニル、4−テトラヒドロチオピラニル)、1−オキシドテトラヒドロチオピラニル(例、1−オキシドテトラヒドロチオピラン−4−イル)、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオピラニル(例、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオピラン−4−イル)、テトラヒドロフリル(例、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロフラン−2−イル)、ピラゾリジニル(例、ピラゾリジン−1−イル、ピラゾリジン−3−イル)、ピラゾリニル(例、ピラゾリン−1−イル)、テトラヒドロピリミジニル(例、テトラヒドロピリミジン−1−イル)、ジヒドロトリアゾリル(例、2,3−ジヒドロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)、テトラヒドロトリアゾリル(例、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)、アゼパニル(例、1−アゼパニル、2−アゼパニル、3−アゼパニル、4−アゼパニル)、ジヒドロピリジル(例、ジヒドロピリジン−1−イル、ジヒドロピリジン−2−イル、ジヒドロピリジン−3−イル、ジヒドロピリジン−4−イル)、ジヒドロピリジル(例、1,6−ジヒドロピリジン−1−イル、1,6−ジヒドロピリジン−2−イル、1,6−ジヒドロピリジン−3−イル、1,6−ジヒドロピリジン−4−イル)が挙げられる。
該縮合非芳香族複素環基としては、例えば、8ないし12員の縮合非芳香族複素環基、具体的には、上記4ないし7員の単環式非芳香族複素環基に対応する環とC6−10アレーン(例えば、ベンゼン、ナフタレン)とが縮合して形成する縮合環から誘導される基;上記4ないし7員の単環式非芳香族複素環基に対応する環同士が縮合して形成する縮合環から誘導される基;上記4ないし7員の単環式非芳香族複素環基に対応する環と上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環とが縮合して形成する縮合環から誘導される基;これらの基の部分飽和により得られる基、例えば、ジヒドロインドリル(例、2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)、ジヒドロイソインドリル(例、1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)、ジヒドロベンゾフラニル(例、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)、テトラヒドロベンゾフラニル(例、4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)、ジヒドロベンゾジオキシニル(例、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシニル)、ジヒドロベンゾジオキセピニル(例、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピニル)、クロメニル(例、4H−クロメン−2−イル、2H−クロメン−3−イル)、ジヒドロクロメニル(例、3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−2−イル)、ジヒドロキノリニル(例、1,2−ジヒドロキノリン−4−イル)、テトラヒドロキノリニル(例、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−イル)、ジヒドロイソキノリニル(例、1,2−ジヒドロイソキノリン−4−イル)、テトラヒドロイソキノリニル(例、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−4−イル)、ジヒドロフタラジニル(例、1,4−ジヒドロフタラジン−4−イル)、アザビシクロヘキシル(例、2−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)が挙げられる。
本明細書中、「4ないし12員の非芳香族複素環基」とは、上記4ないし7員の単環式非芳香族複素環基および8ないし12員の縮合非芳香族複素環基を示す。
本明細書中、「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」が「芳香族複素環基」である場合、該芳香族複素環基が有してしていてもよい置換基としては上記置換基B群から選ばれる置換基が挙げられる。また「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」が「非芳香族複素環基」である場合、該非芳香族複素環基が有してしていてもよい置換基としては上記置換基C群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換されていてもよいヒドロキシ」とは、例えば、それぞれ置換されていてもよい、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−10シクロアルキル、C3−10シクロアルケニル、C6−14アリール、C7−13アラルキル、C8−13アリールアルケニル、C1−6アルキル−カルボニル、複素環基から選ばれる置換基を有していてもよいヒドロキシを示す。
前記「置換されていてもよいヒドロキシ」の具体例としては、例えば、ヒドロキシ;それぞれ置換されていてもよい、C1−10アルコキシ、C2−10アルケニルオキシ、C3−10シクロアルキルオキシ、C3−10シクロアルケニルオキシ、C6−14アリールオキシ、C7−13アラルキルオキシ、C8−13アリールアルケニルオキシ、C1−6アルキル−カルボニルオキシ、複素環オキシが挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいメルカプト」とは、例えば、それぞれ置換されていてもよい、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−10シクロアルキル、C3−10シクロアルケニル、C6−14アリール、C7−13アラルキル、C8−13アリールアルケニル、C1−6アルキル−カルボニル、複素環基から選ばれる置換基を有していてもよいメルカプトを示す。
前記「置換されていてもよいメルカプト」の具体例としては、例えば、メルカプト;それぞれ置換されていてもよい、C1−10アルキルチオ、C2−10アルケニルチオ、C3−10シクロアルキルチオ、C3−10シクロアルケニルチオ、C6−14アリールチオ、C7−13アラルキルチオ、C8−13アリールアルケニルチオ、C1−6アルキル−カルボニルチオ、複素環チオが挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいアミノ」とは、例えば、それぞれ置換されていてもよい、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−10シクロアルキル、C3−10シクロアルケニル、C6−14アリール、C7−13アラルキル、C8−13アリールアルケニル、複素環基;アシルから選ばれる1ないし2個の置換基を有していてもよいアミノを示す。
前記「置換されていてもよいアミノ」の具体例としては、例えば、アミノ;それぞれ置換されていてもよい、モノ−またはジ−C1−10アルキル−アミノ、モノ−またはジ−C2−10アルケニル−アミノ、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキル−アミノ、モノ−またはジ−C3−10シクロアルケニル−アミノ、モノ−またはジ−C6−14アリール−アミノ、モノ−またはジ−C7−13アラルキル−アミノ、モノ−またはジ−C8−13アリールアルケニル−アミノ、モノ−またはジ−複素環−アミノ;モノ−またはジ−アシル−アミノが挙げられる。
本明細書中、「アシル」とは、例えば、式:−COR、−CO−OR、−SO、−S(O)、−SOR、−CO−NR’R’、−CS−NR’R’、−S(O)NR’R’[式中、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示す。R’およびR’は、同一または異なって、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、または置換されていてもよい複素環基を示すか、R’およびR’は、隣接する窒素原子とともに、置換されていてもよい含窒素複素環を形成する]で表される基を示す。
本明細書中、「置換されていてもよい含窒素複素環」における「含窒素複素環」とは、環構成原子として少なくとも1個の窒素原子を有する、含窒素芳香族複素環および含窒素非芳香族複素環を示す。
該含窒素芳香族複素環としては、例えば、5ないし7員(好ましくは、5または6員)の単環式含窒素芳香族複素環および8ないし12員の縮合含窒素芳香族複素環が挙げられる。
5ないし7員(好ましくは、5または6員)の単環式含窒素芳香族複素環の具体例としては、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール(例、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール)、テトラゾール、トリアジンが挙げられる。
8ないし12員の縮合含窒素芳香族複素環の具体例としては、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、ベンズオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール(例、1H−ベンズイミダゾール)、ベンゾトリアゾール(例、1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール)、インドール、インダゾール、ピロロピラジン、イミダゾピリジン(例、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン)、チエノピリジニン、イミダゾピラジン、ピラゾロピリジン、ピラゾロチオフェン、ピラゾロトリアジンが挙げられる。
該含窒素非芳香族複素環としては、例えば、4ないし7員(好ましくは、5または6員)の単環式含窒素非芳香族複素環、6ないし12員の縮合含窒素非芳香族複素環が挙げられる。
4ないし7員(好ましくは、5または6員)の単環式含窒素非芳香族複素環の具体例としては、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、オキサゾリジン、チアゾリジン、イミダゾリジン、オキサゾリン、チアゾリン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ジヒドロピリジン(例、1,2−ジヒドロピリジン)、テトラヒドロピリジン(例、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン)、ジヒドロピリミジン(例、1,2−ジヒドロピリミジン)、テトラヒドロピリミジン(例、1,2,5,6−テトラヒドロピリミジン)が挙げられる。
6ないし12員の縮合含窒素非芳香族複素環の具体例としては、ジヒドロインドール(例、インドリン)、ジヒドロイソインドール(例、イソインドリン)、ジヒドロキノリン(例、1,2−ジヒドロキノリン)、テトラヒドロキノリン(例、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン)、ジヒドロイソキノリン(例、1,2−ジヒドロイソキノリン)、テトラヒドロイソキノリン(例、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン)、ジヒドロフタラジン(例、1,2−ジヒドロフタラジン)、アザビシクロヘキサン(例、2−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン)が挙げられる。
本明細書中、「含窒素複素環」が「含窒素芳香族複素環」である場合、置換可能な位置に、上記置換基B群から選ばれる置換基を有していてもよい。また「含窒素複素環」が「含窒素非芳香族複素環」である場合、上記置換基C群から選ばれる置換基を有していてもよい。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
「アシル」の好適な例としては、
(1)ホルミル;
(2)カルボキシ;
(3)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル;
(4)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル;
(5)C3−10シクロアルキル−カルボニル;
(6)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC6−14アリール−カルボニル;
(7)(a)ハロゲン原子、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシ−カルボニルおよびカルボキシから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル、および
(b)C1−6アルコキシ−カルボニルを1または2個有していてもよいアミノ
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいカルバモイル;
(8)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルスルホニル;
(9)C6−14アリールスルホニル;
(10)スルファモイル;
(11)チオカルバモイル;
(12)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい芳香族複素環カルボニル;および
(13)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい非芳香族複素環カルボニル;
が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよい芳香環」における「芳香環」とは、C6−14芳香族炭化水素または芳香族複素環を示す。
本明細書中、「C6−14芳香族炭化水素」とは、「C6−14アリール」に対応する環を示す。C6−14芳香族炭化水素としては、「C6−10アリール」に対応する環が好ましく、ベンゼンが特に好ましい。
本明細書中、「芳香族複素環」とは、「芳香族複素環基」に対応する環を示す。なかでも、単環式芳香族複素環が好ましく、5または6員の単環式芳香族複素環が特に好ましい。
本明細書中、「芳香環」は、置換可能な位置に、上記置換基B群から選ばれる置換基を有していてもよい。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換されていてもよい非芳香環」における「非芳香環」とは、非芳香族炭化水素または非芳香族複素環を示す。
本明細書中、「非芳香族炭化水素」とは、「C3−10シクロアルカン」、「C3−10シクロアルケン」または「C4−10シクロアルカジエン」を示し、これらは、それぞれ「C3−10シクロアルキル」、「C3−10シクロアルケニル」または「C4−10シクロアルカジエニル」に対応する環を示す。また、「C3−10シクロアルキル」、「C3−10シクロアルケニル」および「C4−10シクロアルカジエニル」は、それぞれC3−10シクロアルカン、C3−10シクロアルケンまたはC4−10シクロアルカジエンとスピロ環基を形成してもよい。
本明細書中、「非芳香族複素環」とは、「非芳香族複素環基」に対応する環を示す。なかでも、単環式非芳香族複素環が好ましく、5または6員の単環式非芳香族複素環が特に好ましい。
本明細書中、「非芳香環」は、置換可能な位置に、上記置換基B群から選ばれる置換基を有していてもよい。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換されていてもよいC1−6アルキル基」におけるC1−6アルキル基の好ましい例として、メチル、エチル、プロピルが挙げられる。該C1−6アルキル基は、置換可能な位置に、上記置換基A群から選ばれる置換基を有していてもよい。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
以下、化合物(I)について説明する。
、XおよびXは、同一または異なって、CHまたはNを示す。
は、CH、CO、O、NR、S、SOまたはSOを示す。
は、結合手、CO、O、NR、S、SOまたはSOを示す。
は、置換基を示す。
、R、R、R、R、R、RおよびR10は、同一または異なって、水素原子または置換基を示し、また、RおよびRは互いに結合してこれらが隣接する炭素原子とともに環を形成してもよい。
nは、1ないし3の整数を示す。
は、置換基を示す。
は、水素原子または置換基を示す。
は、水素原子または置換基を示す。
、R、R、R、R、R、R、RまたはR10で示される「置換基」としては、「置換されていてもよい炭化水素基」、「置換されていてもよい複素環基」、「置換されていてもよいヒドロキシ」、「置換されていてもよいメルカプト」、「置換されていてもよいアミノ」、「シアノ」、「ニトロ」、「アシル」、「ハロゲン原子」等が挙げられる。
は、好ましくは、置換されていてもよいC1−6アルコキシである。
は、より好ましくは、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ)であり、
なかでも、
1−6アルコキシ(例、メトキシ)が好ましい。
は、より好ましくは、水素原子である。
は、好ましくは、
(1)水素原子、または
(2)ハロゲン原子(例、フッ素原子)である。
は、より好ましくは、水素原子である。
Ar環は、置換されていてもよい芳香環を示す。
Ar環は、好ましくは、置換されていてもよいC6−10芳香族炭化水素(例、ベンゼン)である。
Ar環は、より好ましくは、
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(2)C1−6アルキル(例、メチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10芳香族炭化水素(例、ベンゼン)
である。
そのようなAr環を有する本発明化合物は、CENP-E酵素阻害活性が強く、低用量で薬効を得ることが可能となるため、副作用が低下した優れた癌等の予防・治療剤となる。
Ar環は、さらに好ましくは、
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(2)C1−6アルキル(例、メチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン
である。
は、置換されていてもよいC1−6アルキルを示す。
は、好ましくは、
(1)(i)5ないし12員の芳香族複素環(例、インドリル)、
(ii) C1−6アルコキシ(例、メトキシ)、および
(iii) ヒドロキシ
から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル)を1または2個有するアミノ、および
(2)(i)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル)、および
(ii)ヒドロキシ
から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基(例、モルホリニル、ピロリジニル、アゼチジニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル(例、エチル、プロピル、ブチル)である。
は、より好ましくは、
(1)5ないし12員の芳香族複素環基(例、インドリル)で置換されていてもよいC1−6アルキル(例、メチル)を1または2個有していてもよいアミノ、および
(2)(i) ヒドロキシ、および
(ii)1ないし3個のヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基(例、モルホリニル、ピロリジニル、アゼチジニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル(例、エチル、プロピル、ブチル)
である。
このようなRを有する本発明化合物は、in vitroや癌細胞におけるCENP-E酵素阻害活性、薬物動態および安全性が特に優れている。
は、さらに好ましくは、
(1)C1−6アルキル(例、メチル)を1または2個有するアミノ、および
(2)(i)C1−6アルキル(例、メチル)、および
(ii)ヒドロキシ
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基(例、アゼチジニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル(例、エチル、プロピル)
であり、
とりわけN,N-ジメチルアミノプロピル基、N-メチルアゼチジン-2-イル-エチル基、N,N-ジメチルアミノエチル基が好ましい。
およびRは、好ましくは、同一または異なって、それぞれ
(1)水素原子、または
(2)アシル
である。
およびRは、より好ましくは、同一または異なって、それぞれ
(1)水素原子、
(2)C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル)、
(3)C1−6アルコキシ−カルボニル(例、エトキシカルボニル)、または
(4)C1−6アルキル(例、エチル)を1または2個有していてもよいカルバモイル
である。
およびRは、好ましくは、同一または異なって、それぞれ
(1)水素原子、または
(2)置換されていてもよいC1−6アルキル
である。
およびRは、より好ましくは、同一または異なって、それぞれ
(1)水素原子、または
(2)C1−6アルキル(例、メチル)
であり、
さらに好ましくは、水素原子である。
また、RおよびRは、互いに結合してこれらが隣接する炭素原子とともに環を形成していてもよい。
およびRが、互いに結合してこれらが隣接する炭素原子とともに形成する環としては、「置換されていてもよい芳香環」および「置換されていてもよい非芳香環」が挙げられる。
およびR10は、好ましくは、同一または異なって、それぞれ
(1)水素原子、
(2)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3)シアノ、または
(4)置換されていてもよいC1−6アルキル
である。
およびR10は、より好ましくは、同一または異なって、それぞれ
(1)水素原子、
(2)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3)シアノ、または
(4)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル)
である。
およびR10は、さらに好ましくは、同一または異なって、それぞれ
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2)シアノ、または
(3)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル)
である。
およびXは、好ましくは、同一または異なって、それぞれCHまたはNであり、
さらに好ましくは、CHである。
は、好ましくは、CHである。
は、好ましくは、CH、O、NR(Rは、前記と同義である。)、S、またはSOであり、
さらに好ましくは、O、またはSOである。
は、好ましくは、結合手である。
nは、より好ましくは、1である。
化合物(I)としては、以下の化合物が好適である。
[化合物A−1−p]
が、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ)であり;
が、水素原子であり;
が、(1)水素原子、または
(2)ハロゲン原子(例、フッ素原子)であり;
Ar環が、
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(2)C1−6アルキル(例、メチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼンであり;
が、
(1)(i)5ないし12員の芳香族複素環(例、インドリル)、
(ii) C1−6アルコキシ(例、メトキシ)、および
(iii) ヒドロキシ
から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル)を1または2個有するアミノ、および
(2)(i)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル)、および
(ii)ヒドロキシ
から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基(例、モルホリニル、ピロリジニル、アゼチジニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル(例、エチル、プロピル、ブチル)であり;
が、
(1)水素原子、
(2)C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル)、
(3)C1−6アルコキシ−カルボニル(例、エトキシカルボニル)、または
(4)C1−6アルキル(例、エチル)を1または2個有していてもよいカルバモイルであり;
およびRが、同一または異なって、それぞれ
(1)水素原子、または
(2)C1−6アルキル(例、メチル)であり;
およびR10が、同一または異なって、それぞれ
(1)水素原子、
(2)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3)シアノ、または
(4)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル)であり;
およびXが、同一または異なって、それぞれCHまたはNであり;
が、CHであり;
が、CH、O、NR(Rは、前記と同義である。)、S、またはSOであり;
が、結合手であり;
nが、1ないし3の整数である、化合物(I)。
[化合物A−1]
が、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルコキシ(例、メトキシ)であり;
およびRが、水素原子であり;
Ar環が、
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(2)C1−6アルキル(例、メチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼンであり;
が、
(1)5ないし12員の芳香族複素環(例、インドリル)で置換されていてもよいC1−6アルキル(例、メチル)を1または2個有するアミノ、および
(2)(i)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル)、および
(ii)ヒドロキシ
から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基(例、モルホリニル、ピロリジニル、アゼチジニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル(例、エチル、プロピル、ブチル)であり;
が、
(1)水素原子、
(2)C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル)、
(3)C1−6アルコキシ−カルボニル(例、エトキシカルボニル)、または
(4)C1−6アルキル(例、エチル)を1または2個有していてもよいカルバモイルであり;
およびRが、同一または異なって、それぞれ
(1)水素原子、または
(2)C1−6アルキル(例、メチル)であり;
およびR10が、同一または異なって、それぞれ
(1)水素原子、
(2)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(3)シアノ、または
(4)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル)であり;
およびXが、同一または異なって、それぞれCHまたはNであり;
が、CHであり;
が、CH、O、NR(Rは、前記と同義である。)、S、またはSOであり;
が、結合手であり;
nが、1ないし3の整数である、化合物(I)。
[化合物A−2]
が、C1−6アルコキシ(例、メトキシ)であり;
およびRが、水素原子であり;
Ar環が、
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(2)C1−6アルキル(例、メチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼンであり;
が、
(1)C1−6アルキル(例、メチル)を1または2個有するアミノ、および
(2)(i)C1−6アルキル(例、メチル)、および
(ii)ヒドロキシ
から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基(例、アゼチジニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル(例、エチル、プロピル)であり;
およびRが、水素原子であり;
およびR10が、同一または異なって、それぞれ
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2)シアノ、または
(3)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル)であり;
、XおよびXが、CHであり;
が、OまたはSOであり;
が、結合手であり;
nが、1である、化合物(I)。
[化合物A−3]
(+)−N−(6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−メトキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド(実施例5a);
(+)−N−(6,7−ジクロロ−1,1−ジオキシド−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル)−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−メトキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド(実施例30b);
(+)−N−[7−シアノ−1,1−ジオキシド−6−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−メトキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミド(実施例52b)、
またはそれらの塩。
化合物(I)の塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩が挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。薬学的に許容し得る塩としては、例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合には、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩)等の無機塩、アンモニウム塩等が、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
次に、化合物(I)またはその塩の製造方法について述べる。
化合物(I)またはその塩は、自体公知の方法、例えば、以下に詳述する方法、あるいはこれに準ずる方法に従って製造することができる。
以下の反応において、反応溶媒として用いられるアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール(2-プロパノール)、ブタノール、tert-ブタノールが挙げられる。
以下の反応において、反応溶媒として用いられるエーテル類としては、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、エチレングリコール−ジメチルエーテルが挙げられる。
以下の反応において、反応溶媒として用いられるエステル類としては、例えば、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチルが挙げられる。
以下の反応において、反応溶媒として用いられるハロゲン化炭化水素類としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレンが挙げられる。
以下の反応において、反応溶媒として用いられる炭化水素類としては、例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエンが挙げられる。
以下の反応において、反応溶媒として用いられるアミド類としては、例えば、ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドが挙げられる。
以下の反応において、反応溶媒として用いられるニトリル類としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリルが挙げられる。
以下の反応において、反応溶媒として用いられるスルホキシド類としては、例えば、ジメチルスルホキシドが挙げられる。
以下の反応において、反応溶媒として用いられる芳香族炭化水素類としては、例えばベンゼン、トルエンが挙げられる。
以下の反応において、反応溶媒として用いられるケトン類としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが挙げられる。
以下の反応において、塩基としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化アルカリ土類金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド(2-メチルプロパン-2-オラート)等のアルカリ金属C1−6アルコキシド;トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン)、ピリジン、ピコリン、N-メチルピロリジン、N-メチルモルホリン、N,N-ジメチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)、テトラメチルグアニジン等の有機塩基類;メチルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム等の有機リチウム類;リチウムジイソプロピルアミド等のリチウムアミド類が挙げられる。
以下の反応において、酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、過塩素酸等の無機酸;メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等のスルホン酸類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸が挙げられる。
以下の反応において、アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなどが用いられる。
以下の反応において、アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウムなどが用いられる。
以下の反応において、水酸化アルカリ金属としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムなどが用いられる。
以下の反応において、水酸化アルカリ土類金属としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどが用いられる。
以下の反応において、アンモニウム塩としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウムなどの無機酸アンモニウム、あるいは、酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム、クエン酸アンモニウムなどの有機酸アンモニウムなどが用いられる。
以下の反応において、原料化合物や製造中間体は、塩であってもよい。このような塩としては、前述の化合物(I)の塩と同様のものが挙げられる。
また、各工程で得られた化合物は、反応液のままあるいは粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法(例えば、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段)に従って反応混合物から単離してもよい。
以下に、化合物(I)の製造法について述べる。
化合物(I)は、例えば、以下の反応式1で示される方法またはこれに準じた方法によって製造することができる。
反応式1
[式中の記号は前記と同意義である。]
化合物(I)は、化合物(I−A)と化合物(I−B)を縮合反応に付すことにより製造することができる。
縮合反応は、化合物(I−A)またはその反応性誘導体(例えば、酸ハライド、酸無水物、活性エステル、酸イミダゾリド)と化合物(I−B)とを反応させることにより行うことができる。
該化合物(I−B)の使用量は、化合物(I−A)またはその反応性誘導体1当量に対して、通常0.8〜10当量である。
この反応は、塩基の存在下でも行うことができる。
該塩基の使用量は、化合物(I−A)またはその反応性誘導体1当量に対して、通常1〜10当量である。
また、この反応は縮合剤の存在下でも行うことができる。上記縮合剤としては、例えば、カルボジイミド系縮合試薬(例、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル-3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド (EDC) およびその塩酸塩 (EDC・HCl))、リン酸系縮合試薬(例、シアノリン酸ジエチル、アジ化ジフェニルホスホリル)、N,N’-カルボニルジイミダゾール、2-クロロ-1,3-ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボラート、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩 (HATU))が挙げられる。
縮合剤の使用量は、化合物(I−A)またはその反応性誘導体1当量に対して、通常0.1〜10当量である。
この反応は、縮合促進剤の存在下でも行なうことができる。上記縮合促進剤の例としては、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、N-ヒドロキシこはく酸イミド、N-ヒドロキシフタルイミドが挙げられる。
縮合促進剤の使用量は、化合物(I−A)またはその反応性誘導体1当量に対して、通常0.1〜10当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ピリジン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミドが挙げられる。
反応温度は、通常-30〜120℃、好ましくは0〜100℃である。
反応時間は、通常0.1〜30時間である。
化合物(I−A)は市販の試薬を用いるか、自体公知の反応または以下の反応式2で示される方法またはこれに準じた方法によって製造することができる。
化合物(I−B)は市販の試薬を用いるか、自体公知の反応で製造することができる。
また、化合物(I−B)は以下の反応式4ないし反応式8に記載する方法によっても製造することができる。
反応式2
[式中、X1は脱離基を示し、Xは脱離基を示し、Xは脱離基を示し、Pは水素原子またはアミノの保護基を示し、Pはカルボキシの保護基を示し、その他の記号は前記と同意義である。]
で示される「脱離基」としては、例えば、アシルオキシ(例、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ)、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、トリクロロメタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシ[トリフラート])、置換されていてもよいC6−14アリールスルホニルオキシが挙げられる。「置換されていてもよいC6−14アリールスルホニルオキシ」としては、例えばC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル)、C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ)およびニトロから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−14アリールスルホニルオキシが挙げられ、具体例としては、ベンゼンスルホニルオキシ、m-ニトロベンゼンスルホニルオキシ、p-トルエンスルホニルオキシ、ナフチルスルホニルオキシが挙げられる。
で示される「脱離基」としては、Xで示される「脱離基」として例示したものと同様のものが挙げられる。
で示される「脱離基」としては、例えば、ジヒドロキシボラニル基(−B(OH))、ジアルコキシボラニル基(好ましくは4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)、トリC1−6アルキルスタンニル基(好ましくは、トリメチルスタンニル基、n-トリブチルスタンニル基)が挙げられる。
で示される「アミノの保護基」は、環化反応後、除去可能な基であればよく、例えば、ハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル(好ましくは、アセチル、トリフルオロアセチル)、置換されていてもよいC1−6アルキル−オキシカルボニル(好ましくは、tert-ブチルオキシカルボニル)、C7−13アラルキル−オキシカルボニル(好ましくは、ベンジルオキシカルボニル)、ハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1−3アルキルスルホニルオキシ(好ましくは、トリフルオロメタンスルホニルオキシ[トリフラート]等)、置換されていてもよいC6−14アリールスルホニルが挙げられる。「置換されていてもよいC6−14アリールスルホニル」としては、例えばC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル)、C1−6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ)およびニトロから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−14アリールスルホニルが挙げられ、具体例としては、ベンゼンスルホニル、p-トルエンスルホニルが挙げられる。
で示される「カルボキシの保護基」としては、例えば、C1−6アルキル(例、メチル、エチル、tert-ブチル)、C7−11アラルキル(例、ベンジル)、フェニル、トリチル、置換シリル(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、tert-ブチルジエチルシリル)、C2−6アルケニル(例、1-アリル)が挙げられる。
化合物(I−A)は、化合物(I−A−(a))を加水分解反応に付すことにより製造することができる。
上記加水分解反応は、自体公知の方法(例えば、Comprehensive Organic Transformations, John Wiley and Sons編 (1999)に記載の方法)に従って行なうことができる。
具体的には、化合物(I−A)は、化合物(I−A−(a))に水酸化アルカリ金属または水酸化アルカリ土類金属を反応させることにより製造することができる。
水酸化アルカリ金属または水酸化アルカリ土類金属の使用量は、化合物(I−A)1当量に対して、通常1〜1000当量、好ましくは1〜20当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、アルコール類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類、アミド類、ニトリル類、スルホキシド類、スルホラン、ヘキサメチルホスホルアミド、水、またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
本反応で使用される化合物(I−A−(a))は、化合物(I−A−(b))を化合物(I−C1)とのカップリング反応に供することにより製造することができる。
上記カップリング反応における化合物(I−C1)の使用量は、化合物(I−A−(b))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行なうことができる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−A−(b))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、パラジウムや銅などの金属錯体またはホスフィン配位子の存在下に行なうことができる。
上記金属錯体としては、例えば、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン錯体、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ヨウ化銅(I)、酸化銅(I) が挙げられる。
上記ホスフィン配位子としては、例えば1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル (BINAP)、トリフェニルホスフィン、トリス(2-メチルフェニル)ホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン (Xantphos) が挙げられる。
金属錯体の使用量は、化合物(I−A−(b))1当量に対して、通常0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量である。
ホスフィン配位子の使用量は、化合物(I−A−(b))1当量に対して、通常0.1〜20当量、好ましくは0.1〜4当量である。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
化合物(I−C1)は市販の試薬を用いるか、自体公知の反応で製造することができる。
化合物(I−A−(b))は化合物(I−A−(c))から製造することができる。
例えば、Xがハロゲン原子である化合物(I−A−(b))は、化合物(I−A−(c))にハロゲン化剤(例、ヨウ素、臭素、塩素、N-ヨードコハク酸イミド、N-ブロモコハク酸イミド、N-クロロコハク酸イミド)を作用させることにより製造することができる。
ハロゲン化剤の使用量は、化合物(I−A−(c))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応はラジカル開始剤の存在下でも行なうことができる。上記ラジカル開始剤の例としては、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル) が挙げられる。
ラジカル開始剤の使用量は、化合物(I−A−(c))1当量に対して、通常、0.05〜1当量、好ましくは0.1〜0.5当量である。
この反応は、酸の存在下でも行なうことができる。上記酸の例として、酢酸、トリフルオロ酢酸が挙げられる。
酸の使用量は、化合物(I−A−(c))1当量に対して、通常、0.1〜1000当量、好ましくは1〜100当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜24時間、さらに好ましくは1〜12時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
化合物(I−A−(c))は、化合物(I−A−(d))を化合物(I−D)と反応させた後、分子内環化させることで製造することができる。
化合物(I−A−(d))の使用量は、化合物(I−D)1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行なうこともできる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−D)1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約20〜200℃、好ましくは約20〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜24時間、さらに好ましくは1〜12時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
化合物(I−A−(d))および化合物(I−D)は市販の試薬を用いるか、自体公知の反応で製造することができる。
化合物(I−A−(a))は以下の反応式3で示される方法またはこれに準じる方法によっても製造することができる。
反応式3
[式中の記号は前記と同意義である。]
化合物(I−A−(a))は、化合物(I−A−(e))を化合物(I−D)と反応させた後、分子内で環化させることにより製造することができる。
化合物(I−A−(e))の使用量は、化合物(I−D)1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行なうこともできる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−D)1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、室温下または加熱下(通常約20〜200℃、好ましくは約20〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜48時間、好ましくは1〜24時間、さらに好ましくは1〜12時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
また、化合物(I−A−(a))に、自体公知の手段を適用してさらに置換基変換(置換基の導入や官能基変換)を行い、化合物(I−A−(a))で表される別の化合物を製造することもできる。
例えば、化合物(I−A−(a))のRが脱離基(例、臭素原子)の場合、有機金属試薬(例、トリブチル(エチニル)スタンナン、シアン化銅)を作用させて、Rがエチニル、シアノ等である別の化合物(I−A−(a))を製造することができる。
このような反応の有機金属試薬の使用量は、化合物(I−A−(a))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が用いられる。
この反応はまた、塩基またはアンモニウム塩の存在下で行うことができる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−A−(a))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応はまた、パラジウムや銅などの金属錯体またはホスフィン配位子存在下に行なうことができる。
上記金属錯体として、例えば、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン錯体、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ヨウ化銅(I)、酸化銅(I) が挙げられる。
上記ホスフィン配位子として、例えば、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル (BINAP)、トリフェニルホスフィン、トリス(2-メチルフェニル)ホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン (Xantphos) が挙げられる。
金属錯体の使用量は、化合物(I−A−(a))1当量に対して、通常0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量である。
ホスフィン配位子の使用量は、化合物(I−A−(a))1当量に対して、通常0.1〜20当量、好ましくは0.1〜4当量である。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
化合物(I−A−(a))のうちRが臭素原子である化合物は、化合物(I−A−(a))のRが水素原子である化合物と臭素化剤(例、N-ブロモスクシンイミド)を反応させることにより製造することができる。
このような反応の臭素化剤の使用量は、前記化合物(I−A−(a))のRが水素原子である化合物1当量に対して、通常、1〜3当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
また、化合物(I−A−(a))のRがメチル、エチニルまたはシアノである化合物は、化合物(I−A−(a))のRが脱離基(例、臭素原子)である化合物と有機金属試薬(例、テトラメチルスタンナン、トリブチル(エチニル)スタンナン、トリメチル[(トリブチルスタンナニル)エチニル]シラン、シアン化銅、シアン化亜鉛)を反応させて、必要に応じて適切な後処理をすることにより、製造することができる。
このような反応の有機金属試薬の使用量は、前記化合物(I−A−(a))のうちRが脱離基である化合物1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応はまた、塩基またはアンモニウム塩の存在下で行うことができる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、前記化合物(I−A−(a))のうちRが脱離基である化合物1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応はまた、パラジウムや銅などの金属錯体またはホスフィン配位子存在下に行なうことができる。
上記金属錯体として、例えば、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン錯体、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ヨウ化銅(I)、酸化銅(I) が挙げられる。
上記ホスフィン配位子として、例えば、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル (BINAP)、トリフェニルホスフィン、トリス(2-メチルフェニル)ホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン (Xantphos) が挙げられる。
金属錯体の使用量は、前記化合物(I−A−(a))のうちRが脱離基である化合物1当量に対して、通常0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量である。
ホスフィン配位子の使用量は、前記化合物(I−A−(a))のうちRが脱離基である化合物1当量に対して、通常0.1〜20当量、好ましくは0.1〜4当量である。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
また、例えば、化合物(I−A−(a))のRがアミノまたはシクロプロピル等である化合物は、化合物(I−A−(a))のRが脱離基(例、臭素原子)である化合物と基質を金属錯体またはホスフィン配位子存在下でカップリング反応に付すことによって製造することもできる。
上記基質としては、アミン類(例、ジフェニルメタンイミン)、ボロン酸類(例、シクロプロピルボロン酸)が挙げられる。
この基質の使用量は、前記化合物(I−A−(a))のうちRが脱離基である化合物1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応はまた、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行うこともできる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、前記化合物(I−A−(a))のうちRが脱離基である化合物1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応はまた、パラジウムや銅などの金属錯体またはホスフィン配位子存在下に行なうことができる。
上記金属錯体として、例えば、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン錯体、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ヨウ化銅(I)、酸化銅(I) が挙げられる。
上記ホスフィン配位子として、例えば、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル (BINAP)、トリフェニルホスフィン、トリス(2-メチルフェニル)ホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン (Xantphos) が挙げられる。
金属錯体の使用量は、前記化合物(I−A−(a))のうちRが脱離基である化合物1当量に対して、通常0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量である。
ホスフィン配位子の使用量は、前記化合物(I−A−(a))のうちRが脱離基である化合物1当量に対して、通常0.1〜20当量、好ましくは0.1〜4当量である。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
化合物(I−A−(e))は、化合物(I−A−(g))を芳香族アルデヒドである化合物(I−C2)とのアルドール付加反応に付して化合物(I−A−(f))を調製した後、オキシランを開環させることにより製造することができる。本反応において、化合物(I−A−(f))はAr環の種類によって化学的安定性が異なり、化合物(I−A−(f))として単離できる場合もあれば、化合物(I−A−(e))として単離できる場合もある。また多くの場合、化合物(I−A−(e))は化合物(I−A−(f))との混合物として得られる。次工程の化合物(I−A−(e))から化合物(I−A−(a))を得る反応において、化合物(I−A−(f))は化合物(I−A−(e))の等価体として機能するため、化合物(I−A−(e))に化合物(I−A−(f))が混入していたとしても、そのまま次工程に用いることができる。
化合物(I−A−(g))の使用量は、化合物(I−C2)1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行なうこともできる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−A−(g))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、冷却下(通常、約-78〜20℃)または室温下(通常、約20〜40℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜24時間、好ましくは1〜12時間、さらに好ましくは1〜6時間である。
本反応の進行は、化合物(I−C2)の減少率あるいは化合物(I−A−(f))の生成率を1H NMRやLC/MSなどで観測することで、確認できる。
化合物(I−A−(f))は同反応系中でそのまま、反応時間を延長することで化合物(I−A−(e))へと変換することができる。また、変換が遅い場合には、反応温度を上げることで化合物(I−A−(e))への変換を加速することができる。また、化合物(I−A−(f))が分液操作に対して十分安定な場合には、化合物(I−A−(f))として単離後、保管中に徐々に化合物(I−A−(e))へと変換することもできる。
この変換反応は、室温下(通常、約20〜40℃)または加熱下(通常約40〜120℃、好ましくは約40〜80℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜72時間、好ましくは1〜48時間、さらに好ましくは1〜24時間である。
化合物(I−A−(g))および化合物(I−C2)は市販の試薬を用いるか、または自体公知の反応で製造することができる。
前記反応式1において使用される化合物(I−B)のうち、Nに結合する環構成炭素原子に水素原子が付加した化合物(以下、化合物(I−B1)と記す)は、以下の反応式4で示される方法またはこれに準じた方法によっても製造することができる。
反応式4
[式中、Xは脱離基を示し、その他の記号は前記と同意義である。]
で示される「脱離基」としては、Xで示される「脱離基」として例示したものと同様のものが挙げられる。
化合物(I−B1)は、化合物(I−F)と化合物(I−E1)を還元的アミノ化反応に付すことにより製造することができる (Route A)。
具体的には、化合物(I−F)と化合物(I−E1)の混合により反応系中で生じたヘミアミナールまたはイミンに対して、適切な還元剤を反応させることにより製造することができる。
化合物(I−E1)の使用量は、化合物(I−F)1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
上記還元剤としては一般的な還元剤が広く用いられる。一般的な還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、2-メチルピリジン ボラン錯体が挙げられる。
還元剤の使用量は、化合物(I−F)1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、酸の存在下に行なうこともできる。このような酸としては、例えば酢酸が挙げられる。
酸の使用量は、化合物(I−F)1当量に対して、通常、1〜5当量である。
また、酸は溶媒として用いてもよい。
この反応は、ルイス酸の存在下に行うこともできる。このようなルイス酸としては、チタニウム(IV) イソプロポキシドが挙げられる。
ルイス酸の使用量は、化合物(I−F)1当量に対して、通常、1〜5当量である。
また、ルイス酸は溶媒として用いてもよい。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−E1)および化合物(I−F)は市販の試薬を用いるか、または自体公知の反応で製造することができる。
また、化合物(I−F)は以下の反応式9ないし反応式12に記載する方法によっても製造することができる。
また、化合物(I−B1)は、化合物(I−F)のカルボニルを還元し、得られた化合物(I−B1−(b))のヒドロキシを脱離基Xに変換した化合物(I−B1−(a))と化合物(I−E1)を反応させることによっても製造することができる (Route B)。
具体的には、化合物(I−B1)は、例えば、Xが−O−SOMe、−Clあるいは−Brである化合物(I−B1−(a))に対して、化合物(I−E1)を反応させることで製造することができる。
化合物(I−E1)の使用量は、化合物(I−B1−(a))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応はまた、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行うこともできる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−B1−(a))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応はまた、ヨウ化カリウムあるいはヨウ化ナトリウムなどの添加剤の存在下に行うこともできる。
添加剤の使用量は化合物(I−B1−(a))1当量に対して、通常、0.01〜5当量、好ましくは0.1〜1当量である。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
化合物(I−B1−(a))は、市販のものを使用するか、または自体公知の反応で製造することができる。
また、化合物(I−B1−(a))は、化合物(I−B1−(b))を自体公知の変換反応に付すことによっても製造することができる。
具体的には、化合物(I−B1−(a))のうちXが−O−SOMeである化合物は、化合物(I−B1−(b))に対して、メタンスルホニルクロリドないしメタンスルホン酸無水物を反応させることで製造することができる。
この反応で用いるメタンスルホニルクロリドないしメタンスルホン酸無水物の使用量は、化合物(I−B1−(b))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応はまた、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行うこともできる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−B1−(b))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
また、化合物(I−B1−(a))のうちXが−Clないし−Brである化合物は、化合物(I−B1−(b))に対して、塩素化剤ないし臭素化剤を反応させて製造することができる。
上記塩素化剤としては、例えば、チオニルクロリド、リン酸トリクロリド、リン酸ペンタクロリド、塩化水素が挙げられる。
上記臭素化剤としては、例えば、リン酸トリブロミド、臭化水素、臭素、N-ブロモスクシンイミドが挙げられる。
この反応で用いる塩素化剤ないし臭素化剤の使用量は、化合物(I−B1−(b))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)などのラジカル開始剤存在下で行ってもよい。
ラジカル開始剤の使用量は、化合物(I−B1−(b))1当量に対して、通常0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応はまた、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行うこともできる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−B1−(b))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
化合物(I−B1−(b))は、市販のものを使用するか、または自体公知の反応で製造することができる。
また、化合物(I−B1−(b))は、化合物(I−F)に対して還元剤を作用させて製造することができる。
上記還元剤としては一般的な還元剤が広く用いられる。一般的な還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、ボラン ジメチルスルフィド錯体、ボラン テトラヒドロフラン錯体が挙げられる。
還元剤の使用量は、化合物(I−F)1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−B1)は、以下の方法(反応式5)またはこれに準じた方法によっても製造することができる (Route C)。
反応式5
[式中、R11は水素原子またはアルコールの置換基を示し、
12は、RをR12−CH−と示した場合の部分構造を示し、
はアミノの保護基を示し、Xは脱離基を示し、
その他の記号は前記と同意義である。]
11で示される「アルコールの置換基」としては、例えば、C6−10アリール基で置換されていてもよいC1−6アルキル基 (例、メチル、ベンジル) が挙げられる。
で示される「アミノの保護基」としては、Pで示される「アミノの保護基」として例示したものと同様のものが挙げられる。
で示される「脱離基」としては、Xで示される「脱離基」として例示したものと同様のものが挙げられる。
化合物(I−B1)は、化合物(I−B1−(d))と化合物(I−E2)とを縮合反応に付し、化合物(I−B1−(c))へと誘導化した後、アミドの還元反応により製造することができる。
上記の縮合反応としては、自体公知の条件が用いられるほか、反応式1で示した条件を用いることもできる。
化合物(I−B1−(c))のアミドの還元反応で用いる還元剤としては、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化アルミニウム、ボラン テトラヒドロフラン錯体、ボラン ジメチルスルフィド錯体が挙げられる。
還元剤の使用量は、化合物(I−B1−(c))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−B1−(d))および化合物(I−E2)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して製造することができる。
また、化合物(I−B1−(d))は、化合物(I−F)をオキシム化反応に付し、化合物(I−B1−(e))に誘導化した後、得られたオキシムを還元反応に付すことにより製造することができる。
オキシム化反応に用いるヒドロキシアミン誘導体(式:R11−O-NH2)は、例えば、ヒドロキシアミン、O-メチルヒドロキシアミン、O-ベンジルヒドロキシアミンが挙げられる。
ヒドロキシアミン誘導体の使用量は、化合物(I−F)1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、水またはこれらの混合溶媒などが挙げられる。
この反応はまた、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行うこともできる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−F)1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
前記還元反応に用いる還元条件としては、自体公知の水素添加法や自体公知の還元法が用いられる。
具体的には、この還元反応は、例えば、パラジウム-炭素、ラネーニッケル等を触媒とする水素添加法で行うことができる。
触媒の使用量は、化合物(I−B1−(e))に対して、通常、5〜50 w/w %、好ましくは10〜20 w/w %である。
この還元反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
また、この還元反応は、アンモニアを含有する溶媒の存在下に行うこともできる。
この還元反応に用いる水素ガスの気圧は、通常、1〜10気圧、好ましくは1〜3気圧である。
この還元反応は、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この還元反応は、例えば、ボラン テトラヒドロフラン錯体やボラン ジメチルスルフィド錯体等を還元剤として用いて行うこともできる。
還元剤の使用量は、化合物(I−B1−(e))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この還元反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応は、酸性溶媒中に亜鉛末を還元剤として用いる方法で行うこともできる。
亜鉛末の使用量は、化合物(I−B1−(e))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は酸の存在下に行うこともできる。
酸の使用量は、化合物(I−B1−(e))1当量に対して、通常、1〜1000当量、好ましくは1〜100当量である。また、酸は溶媒として用いてもよい。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことができる。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、化合物(I−B1)は、化合物(I−B1−(d))と化合物(I−E3)とを用いる還元的アミノ化反応により製造することができる。
上記の還元的アミノ化反応としては、自体公知の条件が用いられるほか、反応式4のRoute Aで示した条件を用いることもできる。
化合物(I−E3)は市販の試薬を用いるか、自体公知の反応で製造することができる。
また、さらに、化合物(I−B1)は、化合物(I−B1−(d))のアミノ基へアミノの保護基P3を導入して得られた化合物(I−B1−(g))を化合物(I−E4)を用いたアルキル化反応に付し、得られた化合物(I−B1−(f))からPを除去することにより製造することができる。
具体的には、化合物(I−B1−(g))は、化合物(I−B1−(d))を自体公知の保護基の導入反応(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons刊(1980)に記載の方法)に付すことによって製造することができる。
化合物(I−B1−(f))は、化合物(I−B1−(g))と化合物(I−E4)とを反応させて製造することができる。
この反応に用いる化合物(I−E4)の使用量は、化合物(I−B1−(g))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応はまた、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行うこともできる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−B1−(g))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応はまた、ヨウ化カリウムあるいはヨウ化ナトリウムなどの添加剤の存在下に行うこともできる。
添加剤の使用量は化合物(I−B1−(g))1当量に対して、通常、0.01〜5当量、好ましくは0.1〜1当量である。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
化合物(I−E4)は市販の試薬を用いるか、自体公知の反応で製造することができる。
化合物(I−B1)は化合物(I−B1−(f))を、自体公知の脱保護反応(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons刊(1980)に記載の方法)に付すことによって製造することができる。
前記反応式1において使用される化合物(I−B)のうちYがSOであり、Yが結合手であり、かつnが1である化合物(以下、化合物(I−B2)と示す)は、以下の方法(反応式6)またはこれに準じた方法によっても製造することができる (Route D)。
反応式6
[式中の記号は前記と同意義である。]
化合物(I−B2)は化合物(I−B2−(a))と化合物(I−E1)を反応させて製造することができる。
この反応に用いる化合物(I−E1)の使用量は、化合物(I−B2−(a))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
化合物(I−B2−(a))は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して製造することができる。
化合物(I−B2−(a))は、化合物(I−B2−(b))を酸化剤存在下に酸化反応に付すことによって製造することができる。
上記酸化剤としては、例えば、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)、モノ過フタル酸またはその塩、過酸化水素水、過炭酸塩、過酢酸またはその塩、ペルオキシ一硫酸カリウムが挙げられる。
酸化剤の使用量は、化合物(I−B2−(b))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
また、酸化剤が液体の場合は、溶媒として用いてもよい。
また、この反応は触媒の存在下に行うこともできる。
この反応に用いられる触媒としては、例えば、タングステン酸ナトリウムおよびその水和物が挙げられる。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−B2−(b))は、市販のものを使用するか、または自体公知の反応で製造することができる。
また、化合物(I−B2−(b))は化合物(I−B2−(c))を脱水反応に付すことによって製造することができる。
上記脱水反応は酸の存在下に行うことができる。
この反応に用いられる酸としては、例えば、4-メチルベンゼンスルホン酸、塩酸、ギ酸、ホウ素トリフルオリド、チタントリクロリドが挙げられる。
酸の使用量は、化合物(I−B2−(c))1当量に対して、通常、0.1〜10当量、好ましくは0.5〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−B2−(c))は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して製造することができる。
また、化合物(I−B2−(c))は化合物(I−F1)に対して還元剤を作用させて製造することもできる。
上記還元剤としては一般的な還元剤が広く用いられる。一般的な還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、ボラン ジメチルスルフィド錯体、ボラン テトラヒドロフラン錯体が挙げられる。
還元剤の使用量は、化合物(I−F1)1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、エステル類、アミド類、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
前記反応式1において使用される化合物(I−B)のうち、YがSOまたはCOであり、Yが結合手であり、かつnが1である化合物(以下、化合物(I−B3)と示す)は、以下の方法(反応式7)またはこれに準じた方法によっても製造することができる。
反応式7
[式中の記号は前記と同意義である。]
化合物(I−B3)は、化合物(I−G)と化合物(I−E1)を反応させてイミン(I−B3−(a))ないしイミンの等価体(例、ヘミアミナール)に誘導した後、Yに隣接するメチル基の分子内環化反応で製造することができる(Route E)。
上記の分子内環化反応において、中間体であるイミン(I−B3−(a))ないしイミンの等価体(例、ヘミアミナール)は、化学的に安定であれば単離可能なこともあるが、この反応では中間体を単離することなく、引き続く分子内環化反応を行うことができる。
この分子内環化反応は、化合物(I−G)と化合物(I−E1)の混合により反応系中で生じたイミン(I−B3−(a))ないしイミンの等価体(例、ヘミアミナール)に対して、適切な活性化剤を添加し、Yに隣接するメチル基を活性化することで進行させることができる。
化合物(I−E1)の使用量は、化合物(I−G)1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応に用いられるYに隣接するメチル基の活性化剤としては塩基が用いられる。
塩基の使用量は、イミン(I−B3−(a))あるいはイミンの等価体(例、ヘミアミナール)1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−G)は、市販のものを使用するか、または自体公知の方法で製造することができる。
また、化合物(I−B3)は、化合物(I−G)の分子内環化により得られた化合物(I−B3−(c))のヒドロキシ基を脱離基Xへと変換して化合物(I−B3−(b))を得た後、その化合物(I−B3−(b))に対して化合物(I−E1)を反応させることにより製造することができる(Route F)。
具体的には、化合物(I−B3)は、例えば、化合物(I−B3−(b))のうちXが−O−SOMe、−Clまたは−Brである化合物に対して、化合物(I−E1)を反応させることで製造することができる。
化合物(I−E1)の使用量は、化合物(I−B3−(b))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応はまた、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行うこともできる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−B3−(b))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応はまた、ヨウ化カリウムあるいはヨウ化ナトリウムなどの添加剤の存在下に行うこともできる。
添加剤の使用量は化合物(I−B3−(b))1当量に対して、通常、0.1〜5当量、好ましくは0.1〜1当量である。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
化合物(I−B3−(b))は、市販のものを使用するか、または自体公知の反応で製造することができる。
また、化合物(I−B3−(b))は、化合物(I−B3−(c))を自体公知の反応に付すことによっても製造することができる。
具体的には、例えば、化合物(I−B3−(b))のうちXが−O−SOMeである化合物は、化合物(I−B3−(c))に対して、メタンスルホニルクロリドまたはメタンスルホン酸無水物等を反応させることで製造することができる。
この反応で用いるメタンスルホニルクロリドないしメタンスルホン酸無水物の使用量は、化合物(I−B3−(c))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応はまた、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行うこともできる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−B3−(c))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
また、化合物(I−B3−(b))のうちXが−Clないし−Brである化合物は、化合物(I−B3−(c))に対して、塩素化剤ないし臭素化剤を反応させて製造することができる。
上記塩素化剤としては、例えば、チオニルクロリド、リン酸トリクロリド、リン酸ペンタクロリド、塩化水素が挙げられる。
上記臭素化剤としては、例えば、リン酸トリブロミド、臭化水素、臭素、N-ブロモスクシンイミドが挙げられる。
この反応で用いる塩素化剤ないし臭素化剤の使用量は、化合物(I−B3−(c))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)などのラジカル開始剤存在下に行ってもよい。
ラジカル開始剤の使用量は、化合物(I−B3−(c))1当量に対して、通常0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応はまた、塩基またはアンモニウム塩の存在下に行うこともできる。
塩基またはアンモニウム塩の使用量は、化合物(I−B3−(c))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間である。
また、この反応はマイクロウェーブ照射下で行ってもよい。
化合物(I−B3−(c))は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して製造することができる。
化合物(I−B3−(c))は、化合物(I−G)の分子内環化により製造することができる。
上記の分子内環化反応は、化合物(I−G)に対して、適切な活性化剤を添加し、Yに隣接するメチル基を活性化することで進行させることができる。
この反応に用いられるYに隣接するメチル基の活性化剤としては塩基が用いられる。
塩基の使用量は、化合物(I−G)1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
前記反応式1において使用される化合物(I−B)のうち、YがSまたはOであり、Yが結合手であり、かつnが1である化合物(以下、化合物(I−B4)と記す)は、以下の方法(反応式8)またはこれに準じた方法によっても製造することができる (Route G)。
反応式8
[式中の記号は前記と同意義である。]
化合物(I−B4)は、化合物(I−H)と化合物(I−E1)を反応させてイミン(I−B4−(a))に誘導した後、イリドを用いるCorey-Chaykovskyの条件に付すことで生じるアジリジンに対して、Yのアニオンを分子内求核反応させることによって製造することができる。
上記の反応において、中間体であるイミン(I−B4−(a))は、化学的に安定であれば単離可能なこともあるが、この反応では中間体を単離することなく、イリドとの反応、ついで、分子内求核反応を行い、化合物(I−B4)を製造することができる。
化合物(I−E1)の使用量は、化合物(I−H)1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
上記の反応に用いるイリドとしては、例えば、ジメチルスルホニウム メチリドあるいはジメチルスルホキソニウム メチリドが挙げられる。
イリドは自体公知の方法、例えば、E. J. Corey, Michael ChaykovskyによるJournal of the American Chemical Society, 1965, 87 (6), 1353-1364に報告された方法を用いて製造することができる。
上記の分子内求核反応は溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−H)および化合物(I−E1)は、市販のものを使用するか、または自体公知の反応で製造することができる。
前記反応式4ないし6において使用される化合物(I−F)は、以下の方法(反応式9)またはこれに準じた方法によっても製造することができる。
反応式9
[式中の記号は前記と同意義である。]
化合物(I−F)は、カルボン酸(I−I)あるいはカルボン酸(I−I)から誘導される反応性誘導体 (例えば、酸ハライド、酸無水物)と酸との共存下に分子内環化反応を行うことにより製造することができる。
カルボン酸(I−I)の分子内環化反応に用いる酸としては、硫酸、ポリリン酸、酸化リン(V)-メタンスルホン酸混合物(Eaton's試薬)が挙げられる。
この反応に用いる酸の量は、カルボン酸(I−I)に対して、通常、10当量以上用いられる。
また、この反応に用いる酸は溶媒として用いることもできる。
この反応は、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
カルボン酸(I−I)を酸ハライドに誘導化する場合、酸ハライドの調製に用いる試薬としては、例えば、チオニルクロリド、オキサリルクロリド、亜リン酸 トリクロリドが挙げられる。
酸ハライドの調製に用いる試薬の使用量は、化合物(I−I)1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アセトニトリル、またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
上記の反応で得られる酸ハライドは化学的に安定な場合、単離して用いることもできるが、この反応では酸ハライドを単離することなく、次の分子内Friedel-Crafts反応に用いることもできる。
上記の分子内Friedel-Crafts反応には、一般的なルイス酸が広く用いられるが、一般的なルイス酸としては、例えば、アルミニウムトリクロリドが挙げられる。
この反応に用いるルイス酸の使用量は化合物(I−I) 1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−I)は、市販のものを使用するか、または自体公知の反応で製造することができる。
前記反応式4ないし6において使用される化合物(I−F)は、以下の方法(反応式10)またはこれに準じた方法によっても製造することができる。
反応式10
[式中、PおよびPは同一または異なって、水素原子またはカルボキシの保護基を示し、その他の記号は前記と同意義である。]
ないしPで示される「カルボキシの保護基」としては、例えば、C1−6アルキル(メチル、エチル、tert-ブチル)、C7−11アラルキル(例、ベンジル)、フェニル、トリチル、置換シリル(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、tert-ブチルジエチルシリル)、C2−6アルケニル(例、1-アリル)が挙げられる。
化合物(I−F)は、ジカルボン酸誘導体(I−J)のDieckmann縮合反応によりβ-ケトエステル等価体(I−F−(a))へと変換した後、脱カルボキシ(脱炭酸)反応を行うことにより製造することができる。
上記のDieckmann縮合反応は塩基の存在下に行うことができる。
この反応で用いる塩基の使用量は化合物(I−J)1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−J)は、市販のものを使用するか、または自体公知の反応で製造することができる。
上記のDieckmann縮合反応で得られるβ-ケトエステル等価体(I−F−(a))は1H NMRの測定溶媒によって、ケト体で観測されることもあれば、エノール体(I−F−(a))で観測されることもある。以下に示す実施例では1H NMRの帰属にしたがって、ケト体とエノール体のどちらか一方の構造を記載してあるが、両者は次の反応に付すにあたり等価である。
β-ケトエステル等価体(I−F−(a))の脱カルボキシ(脱炭酸)反応は自体公知の反応条件で行うことができる。
β-ケトエステル等価体(I−F−(a))がエステルの場合(Pが水素原子ではない)、カルボキシの保護基Pの脱保護反応により、カルボン酸(Pが水素原子)に変換することで、脱炭酸の進行を加速することもできる。
保護基Pの脱保護反応には、自体公知の脱保護反応の条件(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons刊(1980)に記載の方法)を用いることができる。
上記の脱カルボキシ(脱炭酸)反応は、酸の存在下に行うことができる。酸の使用量は化合物(I−F−(a))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
また、酸は溶媒として用いてもよい。
また、上記の脱カルボキシ(脱炭酸)反応は、塩基の存在下に行うこともできる。
塩基の使用量は化合物(I−F−(a))1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
また、上記の脱カルボキシ(脱炭酸)反応は、添加剤の存在下に行うこともできる。このような添加剤として、例えば、塩化ナトリウムが挙げられる。
添加剤の使用量は化合物(I−F−(a))1当量に対して、通常、0.1〜5当量、好ましくは0.5〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
前記反応式4または5において使用される化合物(I−F)のうち、YがSOまたはCOであり、Yが結合手であり、かつnが1である化合物(本明細書中、化合物(I−F1)と示す)は、以下の方法(反応式11)またはこれに準じた方法によっても製造することができる。
反応式11
[式中の記号は前記と同意義である。]
化合物(I−F1)は、化合物(I−K)のYに隣接するメチル基の分子内環化反応で製造することができる。
上記の分子内環化反応は、化合物(I−K)に対して、適切な活性化剤を添加し、Yに隣接するメチル基を活性化することで進行させることができる。
この反応に用いられるYに隣接するメチル基の活性化剤としては塩基が用いられる。
塩基の使用量は、化合物(I−K)1当量に対して、通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−K)は、市販のものを使用するか、または自体公知の反応で製造することができる。
前記反応式4または5において使用される化合物(I−F)のうち、YがNRであり、かつYが結合手である化合物(以下、化合物(I−F2)と示す)は、以下の方法(反応式12)またはこれに準じた方法によっても製造することができる。
反応式12
[式中の記号は前記と同意義である。]
化合物(I−F2)は、化合物(I−L)をホルミル化反応に付して得られる化合物(I−F2−(b))に対してBaeyer-Villiger酸化反応を行って得られるO-ホルミル化合物(I−F2−(a))からホルミル基を除去することで製造することができる。
化合物(I−F2)は、化合物(I−F2−(a))のホルミル基を、自体公知のホルミル基の脱保護反応により除去することで、製造することができる。
また、この反応は塩基の存在下に行うこともできる。
塩基の使用量は、化合物(I−F2−(a))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜5当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−F2−(a))は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して製造することができる。
化合物(I−F2−(a))は、化合物(I−F2−(b))を酸化剤存在下でBaeyer-Villiger酸化反応に付すことにより製造することができる。
この反応に用いる酸化剤としては、例えば、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)、過酸化水素水、過炭酸塩、過酢酸またはその塩が挙げられる。
酸化剤の使用量は、化合物(I−F2−(b))1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
また、酸化剤が液体の場合は、溶媒として化合物(I−F2−(b))に対して、10当量以上用いてもよい。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−F2−(b))は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して製造することができる。
化合物(I−F2−(b))は、化合物(I−L)を自体公知のホルミル化反応に付すことにより製造することができる。
この反応に用いるホルミル化剤には、例えば、(クロロメチレン)ジメチルイミニウムクロリド(Vilsmeier試薬)が挙げられる。
ホルミル化剤の使用量は、化合物(I−L)1当量に対して、通常、1〜10当量、好ましくは1〜2当量である。
この反応は、溶媒中で行うのが好ましい。このような溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、酢酸、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応は、冷却下(通常約-78〜20℃、好ましくは約-10〜10℃)、室温下または加熱下(通常約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができる。
反応時間は、通常1〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1〜10時間である。
化合物(I−L)は、市販のものを使用するか、または自体公知の反応で製造することができる。
また、化合物(I)に対する置換基変換(すなわち、置換基の導入や官能基変換)は公知の一般的方法が用いられるが、例えば、エステルの加水分解によるカルボキシへの変換、カルボキシのアミド化によるカルバモイルへの変換、カルボキシの還元によるヒドロキシメチルへの変換、カルボニルの還元やカルボニルへのアルキルの付加反応によるアルコール体への変換、カルボニルの還元的アミノ化、カルボニルのオキシム化、アミノのアシル化、アミノのウレア化、アミノのスルホニル化、アミノのアルキル化、アミンによる活性ハロゲンの置換またはアミノ化、ヒドロキシのアルキル化、ヒドロキシの置換またはアミノ化が用いられる。
この置換基の導入や官能基変換を行うに際し、目的以外の反応が起きる反応性部位が存在する場合は、必要に応じて自体公知の手段によりその反応性部位に事前に保護基を導入し、目的の反応を行った後にその保護基をやはり自体公知の手段により除去して、本発明の範囲に含まれる化合物を製造することもできる。
例えば、原料化合物や中間体が、置換基としてアミノ、カルボキシまたはヒドロキシを有する場合、これらの基は、ペプチド化学などで一般的に用いられるような保護基で保護されていてもよい。この場合、反応後に、必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
アミノの保護基としては、例えば、上記でPとして例示したものが挙げられる。
カルボキシの保護基としては、例えば、上記でPとして例示したものが挙げられる。
ヒドロキシの保護基としては、例えば、C1−6アルキル、フェニル、トリチル、C7−10アラルキル(例、ベンジル)、ホルミル、C1−6アルキル−カルボニル、ベンゾイル、C7−10アラルキル−カルボニル(例、ベンジルカルボニル)、2-テトラヒドロピラニル、2-テトラヒドロフラニル、置換シリル(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、tert-ブチルジエチルシリル)、C2−6アルケニル(例、1-アリル)が挙げられる。
上記した保護基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはニトロから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい。
上記した保護基の除去は、自体公知の方法、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons 編 (1980) に記載の方法などが挙げられる。具体的には、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N-メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム、トリアルキルシリルハライド(例えば、トリメチルシリルヨージド、トリメチルシリルブロミド)などを使用する方法や還元法などにより行なわれる。
また、原料化合物の置換基の種類によっては、上記製造法によって製造された化合物を原料として、上記置換基変換によって置換基が異なる原料化合物を製造することができる。
本反応における生成物である化合物(I)またはその塩は単一の化合物として、または混合物として製造されてもよい。
かくして得られた化合物(I)またはその塩は、自体公知の分離手段、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィー等により単離、精製することができる。
化合物(I)が遊離体で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によって目的とする塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法により、遊離体または、目的とする他の塩に変換することができる。
化合物(I)またはその塩が、光学異性体、立体異性体、位置異性体等の異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も化合物(I)またはその塩に包含される。例えば、化合物(I)またはその塩に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も化合物(I)またはその塩に包含される。これらの異性体は、自体公知の合成手法、分離手法(例、濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶)によりそれぞれを単品として得ることができる。
化合物(I)またはその塩は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(I)またはその塩に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
また、化合物(I)は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的性質(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性および安定性)を持つ、室温で二種またはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
化合物(I)またはその塩は、水和物であっても、非水和物であっても、溶媒和物であっても、無溶媒和物であってもよい。
化合物(I)またはその塩はまた、同位元素(例、H,14C,35S,125I)などで標識されていてもよい。
さらに、化合物(I)またはその塩は、重水素変換体であってもよい。
化合物(I)若しくはその塩、またはそのプロドラッグ(本明細書中、「本発明化合物」と略記することがある)は、CENP−E阻害活性を有し、癌の臨床上有用な予防または治療剤、癌の増殖阻害剤、癌の転移抑制剤、アポトーシス促進剤などとして有用である。
また、本発明化合物は、哺乳動物におけるCENP−E関連疾患の予防または治療に用いることができる。
本発明化合物は、膜透過性に優れており、低用量で薬効を得ることが可能となるため、副作用が低下した優れた癌等の予防・治療剤となる。
化合物(I)またはその塩のプロドラッグとは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)またはその塩に変換する化合物、即ち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)またはその塩に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)またはその塩に変化する化合物をいう。化合物(I)またはその塩のプロドラッグの例としては、化合物(I)のアミノがアシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノがエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジニルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert-ブチル化された化合物); 化合物(I)のヒドロキシがアシル化、アルキル化、リン酸化、ほう酸化された化合物(例、化合物(I)のヒドロキシがアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物); 化合物(I)のカルボキシがエステル化、アミド化された化合物(例、化合物(I)のカルボキシがエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物) が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)またはその塩から製造することができる。
また、化合物(I)またはその塩のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
本発明化合物は、CENP−Eに対し強い阻害活性を示す。
また、本発明化合物は、薬効発現、薬物動態(吸収性、分布、代謝、排泄等)、溶解性(水溶性等)、他の医薬品との相互作用、安全性(急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心臓毒性、癌原性等の毒性が低い)、安定性(化学的安定性、酵素に対する安定性等)等の点でも優れているので、医薬として有用である。
従って、本発明化合物は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト)に対して、安全に投与することができる。
従って、本発明化合物は、CENP−E関連疾患、例えば、癌[例えば、大腸癌(例、家族性大腸癌、遺伝性非ポリポーシス大腸癌、消化管間質腫瘍)、肺癌(例、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、悪性中皮腫)、中皮腫、膵臓癌(例、膵管癌)、胃癌(例、乳頭腺癌、粘液性腺癌、腺扁平上皮癌)、乳癌(例、浸潤性乳管癌、非浸潤性乳管癌、炎症性乳癌)、卵巣癌(例、上皮性卵巣癌、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣性胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍)、前立腺癌(例、ホルモン依存性前立腺癌、ホルモン非依存性前立腺癌)、肝臓癌(例、原発性肝癌、肝外胆管癌)、甲状腺癌(例、甲状腺髄様癌)、腎臓癌(例、腎細胞癌、腎盂と尿管の移行上皮癌)、子宮癌、脳腫瘍(例、松果体星細胞腫瘍、毛様細胞性星細胞腫、びまん性星細胞腫、退形成性星細胞腫)、黒色腫(例、メラノーマ)、肉腫、膀胱癌、血液癌(例、多発性骨髄腫)]の予防または治療剤;癌の増殖阻害剤;癌の転移抑制剤;アポトーシス促進剤;等の医薬として用いられる。
特に、本発明化合物は、乳癌、卵巣癌、膵臓癌、肺癌および血液癌などに対して有効である。
本発明化合物は、そのままあるいは薬理学的に許容される担体を配合し、医薬(本明細書中、「本発明の医薬」と称することがある)として、経口的または非経口的に投与することができる。
本発明化合物を経口投与する場合の剤形としては、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、バッカル錠、口腔内速崩錠を含む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、フィルム剤(例、口腔粘膜貼付フィルム)等の経口剤が挙げられる。また、本発明化合物を非経口投与する場合の剤形としては、例えば、注射剤、注入剤、点滴剤、坐剤、経皮剤(イオントフォレシス経皮剤を含む)が挙げられる。また、本発明化合物を適当な基剤(例、酪酸の重合体、グリコール酸の重合体、酪酸−グリコール酸の共重合体、酪酸の重合体とグリコール酸の重合体との混合物、ポリグリセロール脂肪酸エステル)と組み合わせて徐放性製剤とすることも有効である。
本発明の医薬を製造する方法としては、当該分野で一般的に用いられている公知の製造方法(例えば、日本薬局方に記載の方法)を適用することができる。また、本発明の医薬を製造する場合には、必要に応じて、製剤分野において通常用いられる賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤等の添加剤を適宜、適量添加することができる。
例えば、本発明化合物を含む錠剤を製造する場合には、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等を用いることができ、丸剤及び顆粒剤を製造する場合には、賦形剤、結合剤、崩壊剤等を用いることができる。また、散剤及びカプセル剤を製造する場合には賦形剤等を、シロップ剤を製造する場合には甘味剤等を、乳剤または懸濁剤を製造する場合には懸濁化剤、界面活性剤、乳化剤等を用いることができる。
賦形剤の例としては、乳糖、白糖、ブドウ糖、デンプン、蔗糖、微結晶セルロース、カンゾウ末、マンニトール、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウムが挙げられる。
結合剤の例としては、5ないし10重量%デンプンのり液、10ないし20重量%アラビアゴム液またはゼラチン液、1ないし5重量%トラガント液、カルボキシメチルセルロース液、アルギン酸ナトリウム液、グリセリンが挙げられる。
崩壊剤の例としては、デンプン、炭酸カルシウムが挙げられる。
滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製タルクが挙げられる。
甘味剤の例としては、ブドウ糖、果糖、転化糖、ソルビトール、キシリトール、グリセリン、単シロップが挙げられる。
界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル40が挙げられる。
懸濁化剤の例としては、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ベントナイトが挙げられる。
乳化剤の例としては、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、ポリソルベート80が挙げられる。
更に、本発明の医薬を製造する場合には、所望により、製剤分野において通常用いられる着色剤、保存剤、芳香剤、矯味剤、安定剤、粘稠剤等を適宜、適量添加することができる。
前記注射剤としては、静脈注射剤のほか、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤等が含まれる。
かかる注射剤は、自体公知の方法、すなわち、本発明化合物を無菌の水性液もしくは油性液に溶解、懸濁または乳化することによって調製される。注射用の水性液としては、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩化ナトリウム)等が挙げられ、適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例えば、エタノール)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソルベート80、HCO−50)と併用してもよい。油性液としては、ゴマ油、大豆油等が挙げられ、溶解補助剤として、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等と併用してもよい。また、緩衝剤(例えば、リン酸緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイン)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコール)、保存剤(例えば、ベンジルアルコール、フェノール)等と配合してもよい。調製された注射液は、通常、アンプルに充填される。
本発明の医薬中の本発明化合物の含有量は、製剤の形態に応じて相違するが、通常、製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約2ないし85重量%、さらに好ましくは約5ないし70重量%である。
本発明の医薬中の薬理学的に許容される担体(例えば、前記した添加剤)の含有量は、製剤の形態に応じて相違するが、通常、製剤全体に対して約1ないし99.9重量%、好ましくは約10ないし90重量%である。
本発明化合物は、安定かつ低毒性で安全に使用することができる。その1日の投与量は患者の状態や体重、化合物の種類、投与経路等によって異なるが、例えば、癌治療目的で患者に経口投与する場合には、成人(体重約60kg)1日当りの投与量は、有効成分(本発明化合物)として約1ないし2000mg、好ましくは約3ないし1000mg、さらに好ましくは約10ないし250mgであり、これらを1回または2ないし3回に分けて投与することができる。
本発明化合物を非経口的に投与する場合は、通常、液剤(例えば、注射剤)の形で投与する。その1回投与量は、投与対象、対象臓器、症状、投与方法等によっても異なるが、例えば、注射剤の形にして、通常体重1kgあたり約0.01ないし約40mg、好ましくは約0.05ないし約20mg、さらに好ましくは約0.1ないし約5mgを静脈注射または点滴により投与するのが好都合である。
本発明化合物は、他の薬物と併用して用いることができる。具体的には、本発明化合物は、ホルモン療法剤、化学療法剤、免疫療法剤または細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤等の薬物と併用して用いることができる。以下、本発明化合物と併用し得る薬物を「併用薬物」と略記する。
「ホルモン療法剤」としては、例えば、ホスフェストロール、ジエチルスチルベストロール、クロロトリアニセン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロテロン、ダナゾール、アリルエストレノール、ゲストリノン、メパルトリシン、ラロキシフェン、オルメロキシフェン、レボルメロキシフェン、抗エストロゲン(例、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン)、ピル製剤、メピチオスタン、テストロラクトン、アミノグルテチイミド、LH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、酢酸リュープロレリン)、ドロロキシフェン、エピチオスタノール、スルホン酸エチニルエストラジオール、アロマターゼ阻害薬(例、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタン)、抗アンドロゲン(例、フルタミド、ビカルタミド、ニルタミド)、5α−レダクターゼ阻害薬(例、フィナステリド、エプリステリド)、副腎皮質ホルモン系薬剤(例、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン)、アンドロゲン合成阻害薬(例、アビラテロン)、レチノイドおよびレチノイドの代謝を遅らせる薬剤(例、リアロゾール)、甲状腺ホルモン、およびそれらのDDS(Drug Delivery System)製剤が用いられる。
「化学療法剤」としては、例えば、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、植物由来抗癌剤が用いられる。
「アルキル化剤」としては、例えば、ナイトロジェンマスタード、塩酸ナイトロジェンマスタード−N−オキシド、クロラムブチル、シクロフォスファミド、イホスファミド、チオテパ、カルボコン、トシル酸インプロスルファン、ブスルファン、塩酸ニムスチン、ミトブロニトール、メルファラン、ダカルバジン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウム、トリエチレンメラミン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ピポブロマン、エトグルシド、カルボプラチン、シスプラチン、ミボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、アルトレタミン、アンバムスチン、塩酸ジブロスピジウム、フォテムスチン、プレドニムスチン、プミテパ、リボムスチン、テモゾロミド、トレオスルファン、トロフォスファミド、ジノスタチンスチマラマー、アドゼレシン、システムスチン、ビゼレシン、およびそれらのDDS(Drug Delivery System)製剤が用いられる。
「代謝拮抗剤」としては、例えば、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、チオイノシン、メトトレキサート、ペメトレキセド、エノシタビン、シタラビン、シタラビンオクフォスファート、塩酸アンシタビン、5−FU系薬剤(例、フルオロウラシル、テガフール、UFT、ドキシフルリジン、カルモフール、ガロシタビン、エミテフール、カペシタビン)、アミノプテリン、ネルザラビン、ロイコボリンカルシウム、タブロイド、ブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォリネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、ペントスタチン、ピリトレキシム、イドキシウリジン、ミトグアゾン、チアゾフリン、アンバムスチン、ベンダムスチン、およびそれらのDDS製剤が用いられる。
「抗癌性抗生物質」としては、例えば、アクチノマイシンD、アクチノマイシンC、マイトマイシンC、クロモマイシンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸エピルビシン、ネオカルチノスタチン、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロン、塩酸イダルビシン、およびそれらのDDS製剤が用いられる。
「植物由来抗癌剤」としては、例えば、エトポシド、リン酸エトポシド、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、テニポシド、パクリタキセル、ドセタクセル、ビノレルビン、およびそれらのDDS製剤が用いられる。
「免疫療法剤」としては、例えば、ピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、レンチナン、ウベニメクス、インターフェロン、インターロイキン、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポイエチン、リンホトキシン、BCGワクチン、コリネバクテリウムパルブム、レバミゾール、ポリサッカライドK、プロコダゾール、抗CTLA4抗体が用いられる。
「細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤」としては、例えば、EGF阻害剤、TGFα阻害剤、ハーレギュリン阻害剤、インシュリン阻害剤、IGF阻害剤、FGF阻害剤、KGF阻害剤、CSF阻害剤、EPO阻害剤、IL−2阻害剤、NGF阻害剤、PDGF阻害剤、TGFβ阻害剤、HGF阻害剤、VEGF阻害剤、アンジオポエチン阻害剤、EGF受容体阻害剤、HER2阻害剤、HER4阻害剤、インシュリン受容体阻害剤、IGF−1受容体阻害剤、IGF−2受容体阻害剤、FGF受容体−1阻害剤、FGF受容体−2阻害剤、FGF受容体−3阻害剤、FGF受容体−4阻害剤、VEGF受容体阻害剤、Tie−2阻害剤、PDGF受容体阻害剤、Abl阻害剤、Raf阻害剤、FLT3阻害剤、c−Kit阻害剤、Src阻害剤、PKC阻害剤、Trk阻害剤、Ret阻害剤、mTOR阻害剤、Aurora阻害剤、PLK阻害剤、MEK(MEK1/2)阻害剤、MET阻害剤、CDK阻害剤、Akt阻害剤、ERK阻害剤等が用いられる。このような薬剤としては、より具体的には、抗VEGF抗体(例、Bevacizumab)、抗HER2抗体(例、Trastuzumab、Pertuzumab)、抗EGFR抗体(例、Cetuximab、Panitumumab、Matuzumab、Nimotuzumab)、抗VEGFR抗体、抗HGF抗体、Imatinib mesylate、Erlotinib、Gefitinib、Sorafenib、Sunitinib、Dasatinib、Lapatinib、Vatalanib、4-(4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イルオキシ)-6-メトキシ-7-[3-(1-ピロリジニル)プロポキシ]キナゾリン(AZD-2171)、Lestaurtinib、Pazopanib、Canertinib、Tandutinib、3-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンジルオキシ)-5-[3-[4-(1-ピロリジニル)ブチル]ウレイド]イソチアゾール-4-カルボキサミド(CP-547632)、Axitinib、N-(3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-6-イル)-2-(ピリジン-4-イルメチルアミノ)ピリジン-3-カルボキサミド(AMG-706)、Nilotinib、6-[4-(4-エチルピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-N-[1(R)-フェニルエチル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(AEE-788)、Vandetanib、Temsirolimus、Everolimus、Enzastaurin、N-[4-[4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-6-(3-メチル-1H-ピラゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-2-イルスルファニル]フェニル]シクロプロパンカルボキサミド(VX-680)、リン酸 2-[N-[3-[4-[5-[N-(3-フルオロフェニル)カルバモイルメチル]-1H-ピラゾール-3-イルアミノ]キナゾリン-7-イルオキシ]プロピル]-N-エチルアミノ]エチル エステル(AZD-1152)、4-[9-クロロ-7-(2,6-ジフルオロフェニル)-5H-ピリミド[5,4-d][2]ベンズアゼピン-2-イルアミノ]安息香酸(MLN-8054)、N-[2-メトキシ-5-[(E)-2-(2,4,6-トリメトキシフェニル)ビニルスルホニルメチル]フェニル]グリシン ナトリウム塩(ON-1910Na)、4-[8-シクロペンチル-7(R)-エチル-5-メチル-6-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロプテリジン-2-イルアミノ]-3-メトキシ-N-(1-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド(BI-2536)、5-(4-ブロモ-2-クロロフェニルアミノ)-4-フルオロ-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボヒドロキサム酸 2-ヒドロキシエチルエステル(AZD-6244)、N-[2(R),3-ジヒドロキシプロポキシ]-3,4-ジフルオロ-2-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)ベンズアミド(PD-0325901)、エベロリムス(RAD001)が用いられる。
上記の薬剤の他に、L−アスパラギナーゼ、アセグラトン、塩酸プロカルバジン、プロトポルフィリン・コバルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナトリウム、トポイソメラーゼI阻害薬(例、イリノテカン、トポテカン)、トポイソメラーゼII阻害薬(例、ソブゾキサン)、分化誘導剤(例、レチノイド、ビタミンD類)、他の血管新生阻害薬(例、フマギリン、さめ抽出物、COX−2阻害薬)、α−ブロッカー(例、塩酸タムスロシン)、ビスホスホン酸(例、パミドロネート、ゾレドロネート)、サリドマイド、5−アザシチジン、デシタビン、プロテアソーム阻害薬(例、ボルテゾミブ)、アポトーシス誘導剤(例、TRAIL受容体作動薬、抗TRAIL抗体、Bcl-2阻害薬)、抗腫瘍性抗体(例、抗CD20抗体)、毒素標識抗体等も併用薬物として用いることができる。
本発明化合物と併用薬物とを組み合わせることにより、
(1) 本発明化合物または併用薬物を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる;
(2) 患者の症状(軽症、重症等)に応じて、本発明化合物と併用する薬物を選択することができる;
(3) 治療期間を長く設定することができる;
(4) 治療効果の持続を図ることができる;
(5) 本発明化合物と併用薬物とを併用することにより、相乗効果が得られる;等の優れた効果を得ることができる。
本発明化合物と併用薬物を併用する場合、本発明化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明化合物と併用薬物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を投与した後1分ないし3日以内、好ましくは10分ないし1日以内、より好ましくは15分ないし1時間以内に本発明化合物を投与する方法が挙げられる。本発明化合物を先に投与する場合、本発明化合物を投与した後、1分ないし1日以内、好ましくは10分ないし6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内に併用薬物を投与する方法が挙げられる。
併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
本発明化合物と併用薬物を併用する場合の投与形態としては、
(1) 本発明化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与;
(2) 本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与;
(3) 本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与;
(4) 本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与;
(5) 本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明化合物、次いで併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与);
等が挙げられる。
併用薬物の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬物を0.01ないし100重量部用いればよい。
さらに、本発明化合物は、非薬剤療法と併用して用いることができる。具体的には、本発明化合物は、例えば、(1)手術;(2)アンジオテンシンII等を用いる昇圧化学療法;(3)遺伝子療法;(4)温熱療法;(5)凍結療法;(6)レーザー焼灼法;(7)放射線療法;等の非薬剤療法と組み合わせることもできる。
例えば、本発明化合物を前記した非薬剤療法の前または後に使用することによって、耐性発現の阻止、無病期(Disease-Free Survival)の延長、癌転移あるいは再発の抑制、延命等の効果が得られる。
また、本発明化合物による治療と、支持療法〔(i)各種感染病の併発に対する抗生物質(例、パンスポリン等のβ−ラクタム系、クラリスロマイシン等のマクロライド系)の投与;(ii)栄養障害改善のための高カロリー輸液、アミノ酸製剤、総合ビタミン剤の投与;(iii)疼痛緩和のためのモルヒネ投与;(iv)悪心、嘔吐、食欲不振、下痢、白血球減少、血小板減少、ヘモグロビン濃度低下、脱毛、肝障害、腎障害、DIC、発熱等のような副作用を改善する薬剤の投与;および(v)癌の多剤耐性を抑制するための薬剤の投与;等〕を組み合わせることもできる。
前記した非薬剤療法の前または後に、本発明化合物を経口投与(徐放性を含む)、静脈内投与(ボーラス(bolus)、輸液(infusion)、包接体を含む)、皮下投与および筋肉注射(ボーラス(bolus)、輸液(infusion)、徐放性を含む)、経皮投与、腫瘍内投与、近位投与などによって投与するのが好ましい。
前記した非薬剤療法の前に本発明化合物を投与する場合、例えば、前記した非薬剤療法の約30分ないし24時間前に1回投与することもできるし、あるいは前記した非薬剤療法の約3ヶ月ないし6ヶ月前に1ないし3サイクルに分けて投与することもできる。このように、前記した非薬剤療法の前に本発明化合物を投与することにより、例えば、癌組織を縮小させることができるので、前記した非薬剤療法がしやすくなる。
前記した非薬剤療法の後に本発明化合物を投与する場合、前記した非薬剤療法の約30分ないし24時間後に、例えば、数週間ないし3ヶ月単位で反復投与することができる。このように、前記した非薬剤療法の後に本発明化合物を投与することにより、前記した非薬剤療法の効果を高めることができる。
以下に、実施例、製剤例および試験例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下の実施例中の「室温」は通常約10℃ないし約35℃を示す。混合溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。%は、特に断らない限り重量%を示す。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて、NHと記載した場合は、アミノプロピルシラン結合シリカゲルを用いた。HPLC (高速液体クロマトグラフィー) において、C18と記載した場合は、オクタデシル結合シリカゲルを用いた。
混合溶媒の比は、特に断らない限り容量比を示す。
以下の実施例および試験例中の略号は、本技術分野で現在通常用いられている用例に従うものであり、例えば、次のような意味である。
1H NMR: プロトン核磁気共鳴スペクトル
HPLC: 高速液体クロマトグラフィー
SFC: 超臨界流体クロマトグラフィー
MS:マススペクトル
LC/MS: 液体クロマトグラフ質量分析計
ESI法: エレクトロスプレーイオン化法
APCI法: 大気圧化学イオン化法
HATU: O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート
BINAP: 2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル
DBU: 2,3,4,6,7,8,9,10-オクタヒドロピリミド[1,2-a]アゼピン (1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン)
EDC: 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
mCPBA: m-クロロ過安息香酸
Xantphos: 4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン
DMSO: ジメチルスルホキシド
EGTA: エチレングリコールビス-2-アミノエチルエーテル四酢酸
BSA: 牛血清アルブミン
1H NMR はフーリエ変換型NMRで測定した。解析にはACD/SpecManager (商品名) などを用いた。水酸基やアミノ基などのプロトンが非常に緩やかなピークについては記載していない。
MS は、LC/MS により測定した。イオン化法としては、ESI 法、APCI法、または同時ESI/APCIマルチ法を用いた。データは実測値 (found) を記載した。通常、分子イオンピークが観測されるが、tert-ブトキシカルボニル基 (-Boc) を有する化合物の場合、フラグメントイオンとして、tert-ブトキシカルボニル基あるいはtert-ブチル基が脱離したピークが観測されることもある。また、水酸基 (-OH) を有する化合物の場合、フラグメントイオンとして、H2Oが脱離したピークが観測されることもある。塩の場合は、通常、フリー体の分子イオンピークもしくはフラグメントイオンピークが観測される。
比旋光度は旋光計 (光源:ナトリウムD線、波長: 589 nm) を用いて測定した。データは測定温度 (単位:℃)、試料濃度c (単位: g/100 mL)、測定溶媒 (例、CHCl3)、左記条件において複数回測定した比旋光度の平均値 (単位: °) を記載した。
実施例1
(±)-N-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) エチル 5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラート
6-メトキシピリジン-2-アミン (10 g) のエタノール (150 mL) 溶液へ、エチル 3-ブロモ-2-オキソプロパノアート(21 g) を40℃下、30分間かけて滴下した。反応混合物を40℃で14時間攪拌し、酢酸エチル/ヘキサン (2:1) (450 mL) で希釈した。得られた溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、得られた有機層を塩基性シリカゲルのパッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、ヘキサンを加えることによって析出した固体を濾取し、標題化合物 (11 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 221.0.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.32 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.11 (3H, s), 4.31 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.45 (1H, d, J = 7.0 Hz), 7.26 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.41 (1H, dd, J = 9.1, 7.6 Hz), 8.22 (1H, s).
B) エチル 3-ブロモ-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラート
エチル 5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラート (5.0 g) のN,N-ジメチルホルムアミド (150 mL) 溶液へ、4℃下、N-ブロモコハク酸イミド(4.0 g) を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌し、減圧下で濃縮した。濃縮した油状物質に水 (100 mL) を加え、室温で1時間攪拌した。得られた析出物を濾取し、水 (100 mL) で洗浄し、標題化合物 (6.5 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 299.0.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.32 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.04 (3H, s), 4.31 (2H, q, J = 7.1 Hz), 6.42 (1H, dd, J = 7.6, 0.9 Hz), 7.14-7.32 (1H, m), 7.32-7.55 (1H, m).
C) エチル 3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラート
エチル 3-ブロモ-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラート (5.8 g)、(4-フルオロ-3-メチルフェニル)ボロン酸 (4.6 g)、炭酸セシウム(20 g)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン錯体 (1.6 g)、水 (30 mL) および、1,2-ジメトキシエタン (150 mL) の混合物を窒素雰囲気下、90℃で1.5時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル (300 mL) に懸濁し、飽和食塩水 (150 mL) で洗浄した。水層を酢酸エチル (100 mL) で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (5.8 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 329.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.06 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.27 (3H, d, J = 1.5 Hz), 3.67 (3H, s), 3.99-4.18 (2H, m), 6.32 (1H, dd, J = 7.5, 0.8 Hz), 7.03-7.18 (1H, m), 7.19-7.29 (2H, m), 7.29-7.41 (2H, m).
D) 3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸
エチル 3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラート (5.7 g)、2 N 水酸化ナトリウム水溶液 (18 mL)、メタノール (10 mL)、テトラヒドロフラン (10 mL) の混合物を室温で8時間攪拌した。混合物のpHを0℃下、6 N 塩酸および1 N 塩酸を用いて、4から5に調整し、得られた溶液を酢酸エチル (2×200 mL) で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水 (50 mL) で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (3.9 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 301.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.26 (3H, d, J = 1.3 Hz), 3.66 (3H, s), 6.35 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.02-7.19 (1H, m), 7.20-7.36 (3H, m), 7.36-7.49 (1H, m).
E) (±)-N'-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン
7,8-ジクロロクロマン-4-オン(500 mg) のメタノール (7.3 mL) および酢酸(0.73 mL) 溶液へ、室温でN,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (240 mg) および2-メチルピリジン ボラン錯体 (320 mg) を加え、室温で24時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル (10 mL) およびヘキサン (10 mL) で希釈した後、2 N 塩酸 (20 mL) を加えて、30分間攪拌した。得られた水層に8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (5 mL) および 2 N 水酸化ナトリウム水溶液 (2 mL) を加えてアルカリ性にした後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (390 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 289.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.97-2.04 (2H, m), 2.23 (6H, s), 2.40-2.47 (2H, m), 2.66-2.84 (2H, m), 3.77 (1H, t, J = 4.3 Hz), 4.31-4.51 (2H, m), 6.95-7.00 (1H, m), 7.06-7.11 (1H, m).
F) (±)-N-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(150 mg) のN,N-ジメチルホルムアミド (3 mL) 溶液へ、(±)-N'-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (150 mg)、HATU (210 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (160 mg) を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル (20 mL) に懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (190 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 571.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.85-2.43 (12H, m), 2.52-3.02 (2H, m), 3.20-3.66 (1H, m), 3.73-3.81 (3H, m), 3.92-4.33 (1H, m), 4.36-4.52 (1H, m), 5.05-5.91 (1H, m), 6.00-6.08 (1H, m), 6.24-6.62 (1H, m), 6.71-6.89 (1H, m), 6.99-7.12 (1H, m), 7.18-7.26 (2H, m), 7.27-7.40 (2H, m).
実施例2
(±)-N-(5,6-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-N'-(5,6-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン
5,6-ジクロロインダン-1-オンを用いて、実施例1の工程Eと同様の方法により、標題化合物(420 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 273.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.22 (6H, s), 2.36-2.82 (7H, m), 2.90-3.00 (1H, m), 4.20 (1H, t, J = 6.8 Hz), 7.29 (1H, s), 7.41 (1H, s).
B) (±)-N-(5,6-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N'-(5,6-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物(200 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 555.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.89-2.15 (7H, m), 2.17-2.28 (1H, m), 2.33 (3H, s), 2.38-2.53 (2H, m), 2.54-2.67 (1H, m), 2.80-3.04 (2H, m), 3.12-3.40 (1H, m), 3.75-3.79 (3H, m), 5.23-5.97 (1H, m), 6.04 (1H, d, J = 7.2 Hz), 6.52-6.73 (1H, m), 7.01-7.11 (1H, m), 7.19-7.25 (2H, m), 7.27-7.40 (3H, m).
実施例3
(±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-N,N-ジメチル-N'-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]エタン-1,2-ジアミン
6-(トリフルオロメチル)インダン-1-オンを用いて、実施例1の工程Eと同様の方法により、標題化合物(630 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 273.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.81-1.97 (1H, m), 2.28 (6H, s), 2.44-2.54 (4H, m), 2.76-3.13 (4H, m), 4.30 (1H, t, J = 6.8 Hz), 7.31 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.46 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.60 (1H, s).
B) (±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N,N-ジメチル-N'-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]エタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物(220 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 555.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.80-2.19 (8H, m), 2.28-2.41 (4H, m), 2.43-2.59 (1H, m), 2.63-2.82 (1H, m), 2.86-3.14 (2H, m), 3.18-3.32 (1H, m), 3.72-3.80 (3H, m), 5.43 (1H, t, J = 8.1 Hz), 6.01-6.06 (1H, m), 6.87-7.11 (2H, m), 7.18-7.25 (2H, m), 7.27-7.47 (4H, m).
実施例4
(±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[4-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-N,N-ジメチル-N'-[4-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]エタン-1,2-ジアミン
4-(トリフルオロメチル)インダン-1-オンを用いて、実施例1の工程Eと同様の方法により、標題化合物(560 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 273.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.84-1.99 (1H, m), 2.24 (6H, s), 2.36-2.58 (4H, m), 2.76-2.81 (2H, m), 2.89-3.26 (2H, m), 4.28 (1H, t, J = 6.6 Hz), 7.26-7.32 (1H, m), 7.47 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.53 (1H, d, J = 7.6 Hz).
B) (±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[4-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N,N-ジメチル-N'-[4-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル]エタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物(210 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 555.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.82-2.16 (8H, m), 2.25-2.35 (3H, m), 2.39-2.56 (2H, m), 2.67-3.50 (4H, m), 3.75-3.80 (3H, m), 5.30-6.10 (2H, m), 6.90-7.09 (2H, m), 7.17-7.25 (2H, m), 7.27-7.48 (4H, m).
実施例5
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-N'-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン
6,7-ジクロロ-1-ベンゾフラン-3(2H)-オン (1.0 g) のテトラヒドロフラン (15 mL)、メタノール (5.0 mL) および酢酸 (2.0 mL) 溶液へ、室温で2-メチルピリジン ボラン錯体 (800 mg) およびN,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(650 mg) を加え、室温で23時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に2 N 塩酸 (40 mL) を加えて、1時間攪拌した。不溶物を濾別し、濾液を酢酸エチル (30 mL) およびヘキサン (50 mL) で洗浄した。得られた水層に8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (10 mL) および 2 N 水酸化ナトリウム水溶液 (3 mL) を加えてアルカリ性にした後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (820 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 274.9.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.18 (6H, s), 2.35-2.44 (2H, m), 2.53-2.65 (2H, m), 2.68-2.81 (1H, m), 4.49-4.59 (2H, m), 4.63-4.75 (1H, m), 7.00 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.15 (1H, d, J = 7.9 Hz).
B) (±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(450 mg) のN,N-ジメチルホルムアミド (8 mL) 溶液へ、(±)-N'-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(460 mg)、HATU (630 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (490 mg) を加え、室温で2.5時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルに懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。水層を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (680 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+557.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.78-1.88 (3H, m), 2.04-2.12 (4H, m), 2.33 (3H, s), 2.40-2.63 (1H, m), 3.02-3.46 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.41-4.87 (2H, m), 5.71-6.25 (2H, m), 6.82-7.09 (3H, m), 7.19-7.26 (2H, m), 7.27-7.35 (2H, m).
実施例5a
(+)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例5で製造した(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (670 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (NF001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (320 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 14.20 分 (CHIRALPAK ADH (KD137)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. +101.0 (c 0.231, CHCl3)
実施例5b
(-)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例5で製造した(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (670 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (NF001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (320 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 18.82 分 (CHIRALPAK ADH (KD137)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. -97.4 (c 0.231, CHCl3)
実施例6
(±)-N-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-tert-ブチル{2-[(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート
7,8-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-4H-クロメン-4-オンおよびtert-ブチル (2-アミノエチル)メチルカルバマートを用いて、実施例1の工程Eと同様の方法により、標題化合物(220 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 375.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.34-1.70 (12H, m), 1.83-2.12 (1H, m), 2.74-2.95 (5H, m), 3.22-3.49 (2H, m), 4.30-4.49 (1H, m), 6.97 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.05-7.19 (1H, m).
B) (±)-tert-ブチル{2-[(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマート
(±)-tert-ブチル{2-[(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物(140 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 657.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.21-1.45 (9H, m), 1.58-1.69 (2H, m), 1.91-2.26 (1H, m), 2.28-2.36 (3H, m), 2.62-2.94 (3H, m), 3.09-3.64 (3H, m), 3.74-3.75 (3H, m), 3.94-4.32 (1H, m), 4.35-4.59 (1H, m), 5.07-6.01 (1H, m), 6.01-6.09 (1H, m), 6.17-6.62 (1H, m), 6.69-6.93 (1H, m), 6.96-7.12 (1H, m), 7.19-7.26 (3H, m), 7.27-7.40 (1H, m).
C) (±)-N-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル{2-[(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマート (130 mg) を0℃でトリフルオロ酢酸 (1 mL) に溶解し、室温で0.5時間攪拌した。反応混合物をジエチルエーテル (15 mL) で希釈した後、残渣に2 N 水酸化ナトリウム水溶液を加え (pH >11)、ジエチルエーテルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (100 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 557.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.85-2.40 (10H, m), 2.63-2.90 (2H, m), 3.18-3.63 (1H, m), 3.76 (3H, s), 3.92-4.32 (1H, m), 4.35-4.53 (1H, m), 5.08-5.92 (1H, m), 6.05 (1H, d, J = 6.8 Hz), 6.25-6.61 (1H, m), 6.70-6.89 (1H, m), 6.95-7.25 (3H, m), 7.28-7.39 (2H, m).
実施例7a
(-)-N-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(1H-インドール-3-イルメチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-N-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(1H-インドール-3-イルメチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (100 mg) のメタノール (2.3 mL) および酢酸 (0.23 mL) 溶液へ、室温で1H-インドール-3-カルバルデヒド(130 mg) および2-メチルピリジン ボラン錯体 (45 mg) を加え、室温で25時間攪拌した。反応混合物へ、室温で、さらに1H-インドール-3-カルバルデヒド(26 mg) および2-メチルピリジン ボラン錯体 (26 mg) を加え、室温で14時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に1 N 塩酸 (15 mL) を加えて、酢酸エチル (7.5 mL) およびヘキサン (7.5 mL) で順次洗浄した。得られた水層に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性 (pH 8) にした後、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (73 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 686.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.85-2.46 (11H, m), 2.55-3.13 (2H, m), 3.38 (1H, d, J = 3.4 Hz), 3.74 (3H, d, J = 1.5 Hz), 3.78-4.30 (2H, m), 4.91-5.86 (1H, m), 5.98-6.09 (1H, m), 6.13-6.53 (1H, m), 6.63-7.24 (9H, m), 7.27-7.47 (2H, m), 7.60-8.04 (1H, m).
B) (-)-N-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(1H-インドール-3-イルメチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(1H-インドール-3-イルメチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (67 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:メタノール) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (34 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 10.19 分 (CHIRALCEL OD (HD070)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:メタノール)
比旋光度: [α]25. D. -97.3 (c 0.150, CHCl3)
実施例7b
(+)-N-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(1H-インドール-3-イルメチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(1H-インドール-3-イルメチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (67 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:メタノール) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (33 mg) を得た。
光学純度: 99.4 % ee, 保持時間: 14.63 分 (CHIRALCEL OD (HD070)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:メタノール)
比旋光度: [α]25. D. +90.3 (c 0.150, CHCl3)
実施例8
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(1H-インドール-3-イルメチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) tert-ブチル{2-[(1H-インドール-3-イルメチル)(メチル)アミノ]エチル}カルバマート
tert-ブチル [2-(メチルアミノ)エチル]カルバマート 塩酸塩(2.11 g) のメタノール (70 mL) 溶液へ、室温で酢酸ナトリウム (0.82 g)、酢酸 (7 mL)、1H-インドール-3-カルバルデヒド (2.90 g) および2-メチルピリジン ボラン錯体 (1.07 g) を加え、室温で終夜攪拌した。この混合物へ、さらに、2-メチルピリジン ボラン錯体 (1.07 g) を加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に10% 炭酸ナトリウム水溶液を加え (pH >9)、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール/酢酸エチル) および (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で順次精製し、標題化合物 (1.99 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 304.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.42 (9H, s), 2.24 (3H, s), 2.52 (2H, t, J = 5.9 Hz), 3.23 (2H, q, J = 5.5 Hz), 3.71 (2H, s), 5.01 (1H, brs), 7.07-7.24 (3H, m), 7.37 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.71 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.04 (1H, brs).
B) N-(1H-インドール-3-イルメチル)-N-メチルエタン-1,2-ジアミン
tert-ブチル {2-[(1H-インドール-3-イルメチル)(メチル)アミノ]エチル}カルバマート (1.98 g) を氷冷下で攪拌しながらトリフルオロ酢酸 (8 mL) に溶解し、反応混合物を氷冷下で30分間攪拌した。トリフルオロ酢酸を減圧下で留去し、残渣を氷冷下で攪拌しながら酢酸エチルで希釈し、2 N 水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性 (水層のpH >11) にした後、10% 炭酸ナトリウム水溶液で希釈した。得られた混合物を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (1.21 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 204.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.24 (2H, s), 2.29 (3H, s), 2.52 (2H, t, J = 5.9 Hz), 2.79 (2H, t, J = 5.9 Hz), 3.76 (2H, s), 7.05-7.23 (3H, m), 7.36 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.69 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.21 (1H, brs).
C) (±)-N'-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-(1H-インドール-3-イルメチル)-N-メチルエタン-1,2-ジアミン
N-(1H-インドール-3-イルメチル)-N-メチルエタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例5の工程Aと同様の方法により、標題化合物(130 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 390.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.22 (3H, d, J = 5.1 Hz), 2.49-2.81 (4H, m), 3.67 (2H, d, J = 4.5 Hz), 4.29-4.45 (2H, m), 4.50-4.63 (1H, m), 6.89-7.00 (2H, m), 7.01-7.11 (2H, m), 7.13-7.22 (1H, m), 7.29-7.37 (1H, m), 7.58-7.67 (1H, m), 8.08 (1H, brs).
D) (±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(1H-インドール-3-イルメチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N'-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-(1H-インドール-3-イルメチル)-N-メチルエタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物(170 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 672.0.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.06-2.69 (8H, m), 2.98-3.64 (4H, m), 3.73-3.78 (3H, m), 4.30-4.78 (2H, m), 5.68-6.28 (2H, m), 6.64-6.74 (1H, m), 6.78-7.25 (8H, m), 7.27-7.45 (3H, m), 7.54-8.06 (1H, m).
実施例8a
(+)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(1H-インドール-3-イルメチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(1H-インドール-3-イルメチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (100 mg) をHPLC (CHIRALPAK AY-H (OC006)、20 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:エタノール) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (39 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 8.63 分 (CHIRALPAK AY-H (NA006)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:エタノール)
比旋光度: [α]25. D. +55.0 (c 0.150, CHCl3)
実施例9a
(+)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-tert-ブチル {2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート
6,7-ジクロロ-1-ベンゾフラン-3(2H)-オン(1030 mg) のテトラヒドロフラン (10 mL)、メタノール (14 mL) および酢酸 (1.4 mL) 溶液へ、室温でtert-ブチル (2-アミノエチル)メチルカルバマート(1060 mg) を加え、40℃で3時間攪拌した。反応混合物へ2-メチルピリジン ボラン錯体 (710 mg) を加え、室温で46時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に0.5 N 塩酸 (30 mL)、酢酸エチル (10 mL) およびヘキサン (10 mL)を加えて、氷冷下、20分間攪拌した。混合物を酢酸エチル (10 mL) およびヘキサン (10 mL) で洗浄した後、得られた水層に2 N 水酸化ナトリウム水溶液 (8 mL) を加えてアルカリ性にした。得られた水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (47 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 361.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43-1.45 (9H, m), 1.56-1.81 (1H, m), 2.68-2.83 (2H, m), 2.85 (3H, s), 3.20-3.48 (2H, m), 4.44-4.51 (1H, m), 4.52-4.60 (1H, m), 4.63-4.74 (1H, m), 6.99-7.03 (1H, m), 7.13 (1H, d, J = 7.9 Hz).
B) (±)-tert-ブチル{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマート
(±)-tert-ブチル{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物(210 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 643.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.16-1.41 (9H, m), 2.28-2.44 (4H, m), 2.76 (2H, s), 2.97-3.50 (4H, m), 3.75-3.79 (3H, m), 4.26-4.88 (2H, m), 5.74-6.43 (2H, m), 6.79-7.12 (3H, m), 7.19-7.25 (1H, m), 7.27-7.34 (3H, m).
C) (±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例6の工程Cと同様の方法により、標題化合物(190 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 543.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.25-2.63 (9H, m), 3.16-3.47 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.36-4.93 (2H, m), 5.66-6.37 (2H, m), 6.87-7.09 (3H, m), 7.20-7.25 (1H, m), 7.27-7.32 (3H, m).
D) (+)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (190 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (AK001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 300/700) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (83 mg) を得た。
光学純度: 97.7 % ee, 保持時間: 11.54 分 (CHIRALPAK AD (KF051)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 300/700)
比旋光度: [α]25. D. +83.3 (c 0.160, CHCl3)
実施例9b
(-)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (190 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (AK001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 300/700) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (77 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 14.64 分 (CHIRALPAK AD (KF051)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 300/700)
比旋光度: [α]25. D. -103.4 (c 0.150, CHCl3)
実施例10
(±)-N-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-tert-ブチル{2-[(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート
4,5-ジクロロインダン-1-オン (500 mg) のテトラヒドロフラン (10 mL)、メタノール (2 mL) 溶液へ、室温でtert-ブチル (2-アミノエチル)メチルカルバマート(570 mg)、2-メチルピリジン ボラン錯体 (400 mg) および酢酸 (1.2 mL) を加え、室温で66時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、氷冷下、残渣に0.5 N 塩酸 (20 mL) を加えて、室温で30分間攪拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (570 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 359.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 1.77-1.91 (1H, m), 2.38-2.52 (1H, m), 2.75-2.87 (3H, m), 2.88 (3H, s), 3.00-3.13 (1H, m), 3.23-3.48 (2H, m), 4.29 (1H, t, J = 6.7 Hz), 7.15 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.27-7.31 (1H, m).
B) (±)-tert-ブチル{2-[(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマート
(±)-tert-ブチル{2-[(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物(340 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 641.3.
C) (±)-N-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル{2-[(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例6の工程Cと同様の方法により、標題化合物(270 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 541.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.03-2.34 (8H, m), 2.45-2.71 (3H, m), 2.92-3.14 (2H, m), 3.22-3.46 (1H, m), 3.77 (3H, s), 5.34-6.00 (1H, m), 6.04 (1H, dd, J = 7.2, 1.1 Hz), 6.53-6.63 (1H, m), 6.95-7.09 (1H, m), 7.16-7.25 (3H, m), 7.28-7.36 (2H, m).
実施例10a
(-)-N-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (228 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CG002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (114 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 5.09 分 (CHIRALCEL OD (HD070)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300)
比旋光度: [α]25. D. -126.2 (c 0.150, CHCl3)
実施例10b
(+)-N-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (228 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CG002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (112 mg) を得た。
光学純度: 99.7 % ee, 保持時間:8.70 分 (CHIRALCEL OD (HD070)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300)
比旋光度: [α]25. D. +120.9 (c 0.150, CHCl3)
実施例11a
(+)-trans-N-(6,7-ジクロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) N'-(6,7-ジクロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (trans : cis = 4 : 1混合物)
6,7-ジクロロ-2-メチル-1-ベンゾフラン-3(2H)-オンを用いて、実施例5の工程Aと同様の方法により、N'-(6,7-ジクロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (trans : cis = 1 : 1混合物) を得た。得られたN'-(6,7-ジクロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (trans : cis = 1 : 1混合物) をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (54 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 289.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.40-1.48 (2.4H, m), 1.51-1.58 (0.6H, m), 2.12-2.25 (6H, m), 2.32-2.46 (2H, m), 2.53-2.66 (2H, m), 2.67-2.78 (1H, m), 4.06-4.12 (0.8H, m), 4.17-4.23 (0.2H, m), 4.70-4.79 (0.8H, m), 4.80-4.88 (0.2H, m), 6.93-7.04 (1H, m), 7.07-7.17 (1H, m).
B) (±)-trans-N-(6,7-ジクロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
N'-(6,7-ジクロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (trans : cis = 4 : 1混合物) を用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物(63 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 571.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.41-1.53 (3H, m), 1.79-2.09 (7H, m), 2.32 (3H, s), 2.39-2.65 (1H, m), 2.97-3.40 (2H, m), 3.78 (3H, d, J = 1.9 Hz), 4.68-5.02 (1H, m), 5.19-5.90 (1H, m), 6.00-6.11 (1H, m), 6.55-7.23 (4H, m), 7.27-7.42 (3H, m).
C) (+)-trans-N-(6,7-ジクロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-trans-N-(6,7-ジクロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (56 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (LF001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 600/400) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (30 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 12.26 分 (CHIRALPAK AD (MF012)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 600/400)
比旋光度: [α]25. D. +89.8 (c 0.155, CHCl3)
実施例11b
(-)-trans-N-(6,7-ジクロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-trans-N-(6,7-ジクロロ-2-メチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (56 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (LF001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 600/400) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (25 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間:19.53 分 (CHIRALPAK AD (MF012)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 600/400)
比旋光度: [α]25. D. -94.5 (c 0.150, CHCl3)
実施例12
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) 6,7-ジクロロ-2,2-ジメチル-1-ベンゾフラン-3(2H)-オン
6,7-ジクロロ-1-ベンゾフラン-3(2H)-オン(1090 mg) のテトラヒドロフラン (40 mL) 溶液へ、-30℃で、ヨードメタン (2290 mg)、次いで、水素化ナトリウム (油性、60%) (650 mg) を加え、窒素雰囲気下、混合物を-30℃で30分間攪拌した。反応混合物を0℃まで昇温後、30分間攪拌し、さらに室温まで昇温後、30分間攪拌した。反応混合物に1 N 塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (330 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.53 (6H, s), 7.19 (1H, dd, J = 8.2, 0.8 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 8.2, 0.8 Hz).
B) (±)-6,7-ジクロロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-オール
6,7-ジクロロ-2,2-ジメチル-1-ベンゾフラン-3(2H)-オン(430 mg) のテトラヒドロフラン (8 mL) およびメタノール (3 mL) 溶液へ、室温で、水素化ホウ素ナトリウム (170 mg) を加え、混合物を室温で5.5時間攪拌した。反応混合物に1 N 塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (350 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.41 (3H, s), 1.56 (3H, s), 1.73 (1H, dd, J = 8.3, 1.5 Hz), 4.82 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.03 (1H, dd, J = 8.0, 1.7 Hz), 7.23 (1H, dd, J = 8.0, 1.0 Hz).
C) (±)-N'-(6,7-ジクロロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン
(±)-6,7-ジクロロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-オール (290 mg) およびトリエチルアミン (690 μL) のテトラヒドロフラン(6 mL) 溶液へ、0℃で、メタンスルホニルクロリド (190 μL) を加え、0℃で30分間攪拌した。反応混合物へN,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(670 μL) を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に2 N 塩酸 (20 mL) を加えて、10分間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル (5 mL) およびヘキサン (25 mL) で洗浄した。得られた水層に8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (5 mL) および 1 N 水酸化ナトリウム水溶液 (2 mL) を加えてアルカリ性にした後、ジエチルエーテルで抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (85 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 303.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (3H, s), 1.50 (3H, s), 2.20 (6H, s), 2.38-2.44 (2H, m), 2.54-2.87 (3H, m), 3.97 (1H, s), 6.96 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.11 (1H, d, J = 7.9 Hz).
D) (±)-N-(6,7-ジクロロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N'-(6,7-ジクロロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物(160 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 585.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.53-1.61 (6H, m), 1.64-1.98 (7H, m), 2.28-2.36 (3H, m), 2.38-2.66 (1H, m), 2.83-3.33 (1H, m), 3.73-3.81 (3H, m), 3.81-3.94 (1H, m), 4.98-5.85 (1H, m), 5.98-6.12 (1H, m), 6.49-7.26 (5H, m), 7.27-7.38 (2H, m).
実施例12a
(+)-N-(6,7-ジクロロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (116 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (NF001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (57 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間:5.27 分 (CHIRALPAK AD (MF012)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 700/300)
比旋光度: [α]25. D. +21.8 (c 0.222, CHCl3)
実施例12b
(-)-N-(6,7-ジクロロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (116 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (NF001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (55 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 12.00 分 (CHIRALPAK AD (MF012)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 700/300)
比旋光度: [α]25. D. -21.9 (c 0.150, CHCl3)
実施例13
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-(トリフルオロメトキシ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) 2-クロロ-6-(トリクロロメトキシ)ピリジン
6-クロロピリジン-2-オール (5.0 g) を5% 水酸化ナトリウム水溶液 (34 mL) へ溶解させ、混合物にチオホスゲン (3.0 mL) のクロロホルム (24 mL) 溶液を0℃でゆっくり加え、反応混合物を0℃で2時間攪拌した。反応混合物をクロロホルムで抽出し、得られた有機層を1 N 塩酸および水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を塩素ガスで飽和させ、室温で2時間撹拌した。反応混合物の色が黄色に変化するまで、さらに過剰量の塩素ガスを加え、室温で24時間撹拌した。窒素気流下、過剰量の塩素ガスを除去し、混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ペンタン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (4.3 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.15 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.31 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.82 (1H, t, J = 8.0 Hz).
B) 2-クロロ-6-(トリフルオロメトキシ)ピリジン
三フッ化アンチモン (64 g) および五塩化アンチモン (7.3 g) の混合物へ、120℃で2-クロロ-6-(トリクロロメトキシ)ピリジン(43 g) を加え、反応混合物を140℃で4時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、ジクロロメタン (400 mL) で希釈した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (700 mL) および20% フッ化カリウム水溶液 (300 mL) を加えて中和した。不溶物を濾別後、濾液をジクロロメタンで抽出し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、残渣を蒸留し、標題化合物 (30 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.96 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.27 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.76 (1H, t, J = 8.0 Hz).
C) 2-ブロモ-6-(トリフルオロメトキシ)ピリジン
2-クロロ-6-(トリフルオロメトキシ)ピリジン(14 g) および33% 臭化水素 / 酢酸溶液 (150 mL) の混合物を、100℃で5日間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (500 mL) を加えて中和した。混合物を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (6.5 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.03 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.69 (1H, t, J = 8.0 Hz).
D) 2,2-ジメチル-N-[6-(トリフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル]プロパンアミド
2-ブロモ-6-(トリフルオロメトキシ)ピリジン(2.0 g) のトルエン(20 mL) 溶液へ、ピバルアミド (1.1 g)、リン酸三カリウム (3.9 g)、Xantphos (840 mg) およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (660 mg) を加え、窒素雰囲気下、反応混合物を110℃で4時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/n-ペンタン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (1.8 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.25 (9H, s), 6.68 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.46 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.86 (1H, brs), 8.10 (1H, d, J = 8.0 Hz ).
E) 6-(トリフルオロメトキシ)ピリジン-2-アミン
2,2-ジメチル-N-[6-(トリフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル]プロパンアミド (2.5 g) のエタノール (10 mL) 溶液へ、9 N 塩酸 (20 mL) を加え、窒素雰囲気下、反応混合物を攪拌下で終夜加熱還流した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をメタノール (20 mL) で希釈した後、炭酸カリウム (2.0 g) を加え、室温で30分間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣をジクロロメタン (50 mL) で希釈した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (1.5 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.57 (2H, brs), 6.34-6.38 (2H, m), 7.48 (1H, t, J = 8.0 Hz).
F) 5-(トリフルオロメトキシ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸エチル
6-(トリフルオロメトキシ)ピリジン-2-アミンを用いて、実施例1の工程Aと同様の方法により、標題化合物(680 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.38 (3H, t, J = 7.6 Hz), 4.41 (2H, q, J = 7.6 Hz), 6.76-6.78 (1H, m), 7.31 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.65 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.29 (1H, s).
G) 3-ブロモ-5-(トリフルオロメトキシ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸エチル
5-(トリフルオロメトキシ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸エチルを用いて、実施例1の工程Bと同様の方法により、標題化合物(780 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.46 (3H, t, J = 6.8 Hz), 4.49 (2H, q, J = 6.8 Hz), 6.80-6.82 (1H, m), 7.28-7.32 (1H,m), 7.68-7.70 (1H, m).
H) 3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-(トリフルオロメトキシ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸エチル
3-ブロモ-5-(トリフルオロメトキシ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸エチルを用いて、実施例1の工程Cと同様の方法により、標題化合物(810 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.25 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.32 (3H, s), 4.30 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.69 (1H, dd, J = 6.4, 0.8 Hz), 7.08 (1H, t, J = 9.2 Hz), 7.19-7.31 (3H, m), 7.71 (1H, d, J = 9.2 Hz).
I) 3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-(トリフルオロメトキシ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-(トリフルオロメトキシ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸エチル (850 mg) のメタノール (16 mL)、テトラヒドロフラン (16 mL) および水 (8 mL) 溶液へ、水酸化リチウム一水和物 (550 mg) を加え、混合物を室温で30分間攪拌した。メタノールおよびテトラヒドロフランを減圧下で留去し、残渣を水で希釈した後、混合物のpHを1 N 塩酸を用いて、4から5に調整した。析出した固体を濾取後、水で洗浄した。濾液を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、固体を得た。得られた固体を合わせて、酢酸エチル/n-ペンタン (1:10) で洗浄し、標題化合物 (680 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 355.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.26 (3H, s), 6.99 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.16 (1H, t, J = 9.2 Hz), 7.28-7.32 (1H, m), 7.37-7.43 (2H, m), 7.68 (1H, d, J = 9.2 Hz).
J) [(2,3-ジクロロフェニル)スルファニル]酢酸
2,3-ジクロロベンゼンチオール(20 g) を2 N 水酸化ナトリウム水溶液 (560 mL) に溶解し、この溶液へ25℃でクロロ酢酸 (26.38 g) および水酸化ナトリウム (14.5 g) を加え、100℃で1時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、2 N 塩酸 (10 mL) を用いて、pHを3に調整した。析出物を濾取し、氷冷水で洗浄し、標題化合物 (24 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.97 (2H, s), 7.29 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.35 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.42-7.46 (1H, m), 13.04 (1H, brs).
K) 6,7-ジクロロ-1-ベンゾチオフェン-3(2H)-オン
[(2,3-ジクロロフェニル)スルファニル]酢酸 (12 g) のクロロベンゼン(100 mL) 溶液へ、25℃で亜リン酸トリクロリド(23.1 mL) をゆっくり加え、70℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、アルミニウムトリクロリド (23.7 g) を少量ずつ30分間かけて加え、60℃でさらに3時間攪拌した。反応混合物を冷却した後、氷へ加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (6.0 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) ケト−エノール混合物 δ 4.15 (1H, s), 6.65 (0.5H, s), 7.53-7.73 (2H, m), 10.48 (0.5H, s).
L) 6,7-ジクロロ-N-ヒドロキシ-1-ベンゾチオフェン-3(2H)-イミン
6,7-ジクロロ-1-ベンゾチオフェン-3(2H)-オン (11.0 g) のメタノール (440 mL) 溶液へ、室温でヒドロキシルアミン塩酸塩 (18.5 g) および酢酸ナトリウム (25.6 g) を加え、3時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチルで4回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (11 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.26 (2H, s), 7.39 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.52 (1H, d, J = 8.3 Hz), 11.77 (1H, s).
M) (±)-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-アミン
6,7-ジクロロ-N-ヒドロキシ-1-ベンゾチオフェン-3(2H)-イミン (4.0 g) のメタノール (1300 mL) 溶液へ、60℃で亜鉛末 (27.94 g) を加えた。続いて同温で6 N 塩酸 (127 mL) をゆっくり30分間以上かけて加え、さらに30分間攪拌した。反応混合物を室温に冷却した後、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチルで4回抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮して標題化合物を含む残渣を得た。6,7-ジクロロ-N-ヒドロキシ-1-ベンゾチオフェン-3(2H)-イミン (4 × 5 g, 4 g, 2 g) を用いて、上述の方法により得られた残渣を合わせ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮した。残渣をペンタンで洗浄し、標題化合物 (5.1 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 220.1.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.27 (2H, brs), 3.10-3.16 (1H, m), 3.53-3.58 (1H, m), 4.59 (1H, t, J = 8.3 Hz), 7.24 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.0 Hz).
N) (±)-tert-ブチル(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)カルバマート
(±)-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-アミン(0.88 g) のテトラヒドロフラン (10 mL) 溶液へ、室温でジ-tert-ブチル ジカルボナート (1.02 mL) を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物(1.27 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.42 (9H, s), 3.26 (1H, dd, J = 11.1, 9.3 Hz), 3.64 (1H, dd, J = 11.2, 8.1 Hz), 5.37 (1H, q, J = 8.5 Hz), 7.07 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.35 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.68 (1H, d, J = 8.2 Hz).
O) (±)-tert-ブチル (6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)カルバマート
(±)-tert-ブチル (6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル) カルバマート (1.10 g) の酢酸エチル (20 mL) 溶液へ、室温でmCPBA (1.86 g) を加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物に1 N 水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (1.20 g) を得た。
MS (ESI-): [M-H]- 350.0.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.42 (9H, s), 3.54 (1H, dd, J = 13.5, 7.0 Hz), 4.17 (1H, dd, J = 13.5, 7.9 Hz), 5.24-5.38 (1H, m), 7.49 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.77 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.98 (1H, d, J = 8.3 Hz).
P) (±)-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-アミン1,1-ジオキシド
(±)-tert-ブチル (6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)カルバマート (1.05 g) を室温で攪拌しながらトリフルオロ酢酸 (5 mL) に溶解し、室温で2時間攪拌した。この混合物を氷冷下で攪拌しながら酢酸エチルで希釈し、8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (8 mL)、水および10% 炭酸ナトリウム水溶液を加えた。この混合物を酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (751 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 252.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.41 (1H, dd, J = 13.3, 7.1 Hz), 4.01 (1H, dd, J = 13.3, 7.3 Hz), 4.55 (1H, t, J = 7.1 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.98 (1H, d, J = 8.3 Hz).
Q) (±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N2,N2-ジメチルグリシンアミド
(±)-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-アミン1,1-ジオキシド (725 mg)、N,N-ジメチルグリシン (445 mg)、EDC・HCl (827 mg)、1H-ベンゾトリアゾール-1-オール (583 mg) およびN,N-ジメチルホルムアミド (15 mL) の混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物を水および10% 炭酸ナトリウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を濾取し、酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテルで洗浄し、標題化合物 (905 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 337.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.22 (6H, s), 2.98 (2H, s), 3.74 (1H, dd, J = 13.4, 7.0 Hz), 4.12 (1H, dd, J = 13.4, 7.8 Hz), 5.61 (1H, q, J = 7.7 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.97 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.64 (1H, d, J = 8.3 Hz).
R) (±)-N'-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N2,N2-ジメチルグリシンアミド(337 mg) のテトラヒドロフラン (10 mL) 溶液へ、アルゴン雰囲気下、室温で1 M ボラン テトラヒドロフラン錯体のテトラヒドロフラン溶液 (10 mL) を加え、60℃で終夜攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、メタノール (10 mL) を加えた後、減圧下で濃縮した。残渣をメタノール (10 mL) に溶解し、6 N 塩酸(10 mL) を加え、60℃で3時間攪拌した。反応混合物へアンモニア水を加えてアルカリ性 (pH 9) にした後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (328 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 323.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.13 (6H, s), 2.24-2.41 (2H, m), 2.55-2.71 (2H, m), 3.56 (1H, dd, J = 13.5, 5.6 Hz), 4.07 (1H, dd, J = 13.4, 7.3 Hz), 4.56-4.66 (1H, m), 7.69 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.96 (1H, d, J = 8.3 Hz).
S) (±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-(トリフルオロメトキシ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-(トリフルオロメトキシ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸、および(±)-N'-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物(93 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 659.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.99-2.13 (6H, m), 2.17-2.72 (6H, m), 3.35-4.23 (3H, m), 4.61-6.05 (1H, m), 6.74 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.96-7.25 (2H, m), 7.27-7.39 (3H, m), 7.48-7.71 (2H, m).
実施例14
(±)-N-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-N'-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン
1-ベンゾフラン-3(2H)-オン(268 mg) の酢酸 (0.8 mL)、テトラヒドロフラン(2 mL) およびメタノール (6 mL) 溶液へ、窒素雰囲気下、室温でN,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(229 mg) を加え、50℃で2時間攪拌した。反応混合物へ、室温で2-メチルピリジン ボラン錯体 (278 mg) を加え、窒素雰囲気下、室温で終夜攪拌した。反応混合物へ、0℃で2 N 塩酸 (10 mL) を加えて、室温で30分間攪拌した。反応混合物へ、0℃で8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (3 mL) および10% 炭酸ナトリウム水溶液 (10 mL) を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (103 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 207.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.18 (6H, s), 2.40 (2H, td, J = 6.0, 1.4 Hz), 2.58-2.69 (1H, m), 2.73-2.84 (1H, m), 4.35-4.42 (1H, m), 4.44-4.60 (2H, m), 6.83 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.89 (1H, td, J = 7.5, 0.9 Hz), 7.19 (1H, td, J = 7.7, 1.3 Hz), 7.31-7.36 (1H, m).
B) (±)-N-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(89 mg) および(±)-N'-(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (130 mg) のテトラヒドロフラン (5 mL) およびピリジン (1 mL) 溶液へ、室温でHATU (197 mg) を加え、60℃で2時間攪拌した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール/酢酸エチル) および (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で順次精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮した。残渣をジエチルエーテル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物 (96 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 489.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.69-2.62 (11H, m), 3.01-3.42 (2H, m), 3.74-3.81 (3H, m), 4.24-4.74 (2H, m), 5.56-6.24 (2H, m), 6.73-7.40 (9H, m).
実施例15
(±)-N-(8,9-ジクロロ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1-ベンゾオキセピン-5-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-N'-(8,9-ジクロロ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1-ベンゾオキセピン-5-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン
8,9-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-1-ベンゾオキセピン-5(2H)-オン(100 mg)、N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (114 mg) および酢酸 (0.2 mL) のテトラヒドロフラン (0.4 mL) およびメタノール (2 mL) 溶液へ、室温で2-メチルピリジン ボラン錯体 (93 mg) を加え、室温で2時間、60℃で4時間攪拌した。N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(76 mg)、2-メチルピリジン ボラン錯体 (46 mg) を加え、60℃で終夜攪拌した。反応混合物へ2 N 塩酸 (4 mL) を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで洗浄した。水層に8 N 水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性 (pH >11) にした後、10% 炭酸ナトリウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (109 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 303.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.74-2.64 (14H, m), 3.78 (1H, dd, J = 6.8, 2.3 Hz), 3.90 (1H, ddd, J = 11.9, 9.4, 2.4 Hz), 4.18-4.29 (1H, m), 7.04-7.11 (1H, m), 7.11-7.18 (1H, m).
B) (±)-N-(8,9-ジクロロ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1-ベンゾオキセピン-5-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N'-(8,9-ジクロロ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1-ベンゾオキセピン-5-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例14の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (156 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 585.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.76-2.55 (14H, m), 2.57-3.14 (1H, m), 3.17-4.41 (7H, m), 5.07-5.31 (1H, m), 5.96-6.10 (1H, m), 6.54-6.75 (1H, m), 6.80-7.47 (6H, m).
実施例16
(±)-N-(6-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-tert-ブチル{2-[(6-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート
6-クロロ-1-ベンゾフラン-3(2H)-オン (506 mg) および酢酸 (1 mL) のテトラヒドロフラン (5 mL) およびエタノール (5 mL) 溶液へ、室温でtert-ブチル (2-アミノエチル)メチルカルバマート(784 mg) および2-メチルピリジン ボラン錯体(481 mg) を加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物へ1 N 塩酸 (10 mL) を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物へ10% 炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (147 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 327.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.65-2.94 (5H, m), 3.18-3.48 (2H, m), 4.32-4.41 (1H, m), 4.41-4.51 (1H, m), 4.51-4.63 (1H, m), 6.79-6.92 (2H, m), 7.21 (1H, d, J = 7.9 Hz).
B) (±)-tert-ブチル{2-[(6-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマート
(±)-tert-ブチル{2-[(6-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例14の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (232 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 609.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.09-1.44 (9H, m), 2.23-2.79 (6H, m), 2.79-3.50 (4H, m), 3.70-3.82 (3H, m), 4.17-4.77 (2H, m), 5.60-6.34 (2H, m), 6.74-7.13 (4H, m), 7.16-7.38 (4H, m).
C) (±)-N-(6-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル{2-[(6-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマート (227 mg) を氷冷下で攪拌しながらトリフルオロ酢酸 (1 mL) に溶解し、室温で1時間攪拌した。反応混合物を氷冷下で攪拌しながら酢酸エチルで希釈し、2 N 水酸化ナトリウム水溶液 (6 mL) および10% 炭酸ナトリウム水溶液 (10 mL) を加えた。反応混合物を酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (186 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 509.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.01-2.78 (8H, m), 3.06-3.48 (2H, m), 3.78 (3H, s), 4.27-4.80 (2H, m), 5.57-6.27 (2H, m), 6.74-7.14 (4H, m), 7.18-7.38 (4H, m).
実施例16a
(+)-N-(6-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (110 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (AK001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (54 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 11.06 分 (CHIRALPAK AD (KF051)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 500/500/1)
比旋光度: [α]25. D. +109.4 (c 0.400, CHCl3)
実施例16b
(-)-N-(6-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (110 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (AK001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (51 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 19.75 分 (CHIRALPAK AD (KF051)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 500/500/1)
比旋光度: [α]25. D. -106.2 (c 0.407, CHCl3)
実施例17
(±)-N-(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-tert-ブチル{2-[(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート
7-クロロ-1-ベンゾフラン-3(2H)-オンを用いて、実施例16の工程Aと同様の方法により、標題化合物 (90 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 327.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.67-2.90 (5H, m), 3.20-3.45 (2H, m), 4.39-4.49 (1H, m), 4.51-4.71 (2H, m), 6.80-6.90 (1H, m), 7.17-7.24 (2H, m).
B) (±)-tert-ブチル{2-[(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマート
(±)-tert-ブチル{2-[(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例14の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (226 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 609.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.06-1.49 (9H, m), 2.24-2.78 (6H, m), 2.82-3.51 (4H, m), 3.71-3.81 (3H, m), 4.19-4.84 (2H, m), 5.74-6.45 (2H, m), 6.76-7.13 (3H, m), 7.14-7.39 (5H, m).
C) (±)-N-(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル{2-[(7-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例16の工程Cと同様の方法により、標題化合物 (162 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 509.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.97-2.77 (8H, m), 3.04-3.43 (2H, m), 3.72-3.83 (3H, m), 4.36-4.84 (2H, m), 5.70-6.36 (2H, m), 6.73-7.12 (3H, m), 7.15-7.38 (5H, m).
実施例18
(±)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]-N-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) メチル 2-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアート
2-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)安息香酸 (6.18 g) のメタノール (20 mL) 溶液へ、室温で硫酸 (1.3 mL) を滴下し、2日間還流した。反応混合物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性 (pH 8) とし、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (5.92 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.99 (3H, s), 7.12 (1H, dd, J = 8.3, 1.3 Hz), 7.25 (1H, s), 7.95 (1H, d, J = 8.3 Hz), 10.88 (1H, s).
B) メチル 2-(2-エトキシ-2-オキソエトキシ)-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアート
メチル 2-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアート (5.85 g) のアセトン (30 mL) 溶液へ、室温で炭酸カリウム (5.51 g) を加えた。続いてエチル ブロモアセタート (4.42 mL) を滴下し、55℃で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (8.18 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 307.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.30 (3H, t, J = 7.2 Hz), 3.94 (3H, s), 4.28 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.75 (2H, s), 7.10 (1H, s), 7.28-7.35 (1H, m), 7.91 (1H, d, J = 8.1 Hz).
C) 2-(カルボキシメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)安息香酸
メチル 2-(2-エトキシ-2-オキソエトキシ)-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアート (4.90 g) のメタノール (60 mL) 溶液へ、室温で2 N 水酸化ナトリウム水溶液 (32 mL) を加え、室温で3日間攪拌した。反応混合物を6 N 塩酸 (12 mL) を用いて酸性にした後、減圧下で濃縮した。析出物を濾取し、水で洗浄し、標題化合物 (3.77 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.93 (2H, s), 7.33 (1H, s), 7.38 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.80 (1H, d, J = 7.9 Hz), 13.18 (2H, brs).
D) 6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾフラン-3-イル アセタート
2-(カルボキシメトキシ)-4-(トリフルオロメチル)安息香酸 (3.70 g)、無水酢酸(13.2 mL)、酢酸 (1.92 mL) および酢酸ナトリウム (1.38 g) の混合物を120℃で終夜攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下で濃縮した。残渣へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (2.20 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.40 (3H, s), 7.53 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.67 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.75 (1H, s), 8.16 (1H, s).
E) 6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾフラン-3(2H)-オン
6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾフラン-3-イル アセタート (2.15 g) のメタノール (24 mL) 溶液へ、室温で1 N 塩酸 (6 mL) を加え、終夜還流した。メタノールを減圧下で留去した。残渣へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (965 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.72 (2H, s), 7.35 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.43 (1H, s), 7.80 (1H, d, J = 7.9 Hz).
F) (±)-tert-ブチル メチル(2-{[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]アミノ}エチル)カルバマート
6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾフラン-3(2H)-オン (404 mg) および酢酸 (0.8 mL) のエタノール (8 mL) 溶液へ、室温でtert-ブチル (2-アミノエチル)メチルカルバマート (523 mg) および2-メチルピリジン ボラン錯体 (428 mg) を加え、室温で2日間攪拌した。反応混合物へ1 N 塩酸 (10 mL) を加え、室温で20分間攪拌した。反応混合物へ10% 炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (197 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 361.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.68-2.95 (5H, m), 3.19-3.47 (2H, m), 4.37-4.46 (1H, m), 4.50-4.66 (2H, m), 7.06 (1H, s), 7.16 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.41 (1H, d, J = 7.6 Hz).
G) (±)-tert-ブチル[2-({[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]アミノ)エチル]メチルカルバマート
(±)-tert-ブチル メチル(2-{[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]アミノ}エチル)カルバマートを用いて、実施例14の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (235 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 643.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.09-1.49 (9H, m), 2.27-2.78 (6H, m), 2.82-3.53 (4H, m), 3.71-3.81 (3H, m), 4.22-4.79 (2H, m), 5.77-6.41 (2H, m), 6.98-7.37 (8H, m).
H) (±)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]-N-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル[2-({[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]アミノ)エチル]メチルカルバマートを用いて、実施例16の工程Cと同様の方法により、標題化合物 (169 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 543.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.98-2.80 (8H, m), 3.03-3.55 (2H, m), 3.70-3.84 (3H, m), 4.34-4.82 (2H, m), 5.71-6.30 (2H, m), 6.97-7.40 (8H, m).
実施例18a
(+)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]-N-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]-N-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (120 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (AF003)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (80 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 11.03 分 (CHIRALPAK ADH (DJ153)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. +94.4 (c 0.400, CHCl3)
実施例18b
(-)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]-N-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]-N-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (120 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (AF003)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (80 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 17.90 分 (CHIRALPAK ADH (DJ153)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. -94.1 (c 0.400, CHCl3)
実施例19
(±)-N-(5-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-tert-ブチル{2-[(5-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート
5-クロロ-1-ベンゾフラン-3(2H)-オンを用いて、実施例16の工程Aと同様の方法により、標題化合物 (176 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 327.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 2.61-2.92 (5H, m), 3.21-3.48 (2H, m), 4.31-4.39 (1H, m), 4.42-4.61 (2H, m), 6.75 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.15 (1H, dd, J = 8.5, 2.3 Hz), 7.27 (1H, d, J = 2.3 Hz).
B) (±)-tert-ブチル{2-[(5-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマート
(±)-tert-ブチル{2-[(5-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例14の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (247 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 609.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.07-1.49 (9H, m), 2.24-2.81 (6H, m), 2.81-3.51 (4H, m), 3.69-3.83 (3H, m), 4.21-4.75 (2H, m), 5.63-6.38 (2H, m), 6.65-7.39 (8H, m).
C) (±)-N-(5-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル{2-[(5-クロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例16の工程Cと同様の方法により、標題化合物 (164 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 509.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.00-2.79 (8H, m), 3.03-3.54 (2H, m), 3.71-3.85 (3H, m), 4.31-4.78 (2H, m), 5.59-6.27 (2H, m), 6.64-7.42 (8H, m).
実施例20
(±)-N-[7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) 2-[2-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]テトラヒドロ-2H-ピラン
2-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェノール (1.97 g) および3,4-ジヒドロ-2H-ピラン (1.83 mL) のトルエン (10 mL) 溶液へ、室温でピリジニウム 4-メチルベンゼンスルホナート (251 mg) を加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物へ10% 炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (2.29 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.57-2.20 (6H, m), 3.57-3.69 (1H, m), 3.87 (1H, td, J = 10.9, 3.1 Hz), 5.54 (1H, t, J = 2.7 Hz), 7.23-7.42 (3H, m).
B) メチル 3-クロロ-2-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアート
N,N,N',N'-テトラメチルエタン-1,2-ジアミン (0.905 mL) のテトラヒドロフラン (4 mL) 溶液へ、窒素雰囲気下、-15℃で1.6 M ブチルリチウムのヘキサン溶液 (3.75 mL) を加え、同温で10分間攪拌した。2-[2-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェノキシ]テトラヒドロ-2H-ピラン (1.12 g) のテトラヒドロフラン (2 mL) 溶液を同温で滴下し、同温で1時間攪拌した。過剰量の粉砕したドライアイスを同温で加え、同温で1時間、室温で1時間攪拌した。反応混合物へ2 N 塩酸を加えて酸性にした後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール/酢酸エチル) で精製し、3-クロロ-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)-4-(トリフルオロメチル)安息香酸を含む粗生成物 (1.27 g) を得た。この粗生成物 (1.21 g) のメタノール (5 mL) 溶液へ、室温で硫酸 (0.20 mL) を滴下し、2時間還流した。硫酸 (0.50 mL) を加え、終夜還流した。反応混合物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性 (pH 8) とし、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (755 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.03 (3H, s), 7.24 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.87 (1H, d, J = 8.5 Hz), 11.52 (1H, s).
C) メチル 3-クロロ-2-(2-エトキシ-2-オキソエトキシ)-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアート
メチル 3-クロロ-2-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアートを用いて、実施例18の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (5.24 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.33 (3H, t, J = 7.2 Hz), 3.93 (3H, s), 4.31 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.72 (2H, s), 7.56 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.78 (1H, dd, J = 8.3, 0.8 Hz).
D) 2-(カルボキシメトキシ)-3-クロロ-4-(トリフルオロメチル)安息香酸
メチル 3-クロロ-2-(2-エトキシ-2-オキソエトキシ)-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアートを用いて、実施例18の工程Cと同様の方法により、標題化合物 (4.35 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.64 (2H, s), 7.73 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.84 (1H, d, J = 8.1 Hz).
E) 7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾフラン-3-イル アセタート
2-(カルボキシメトキシ)-3-クロロ-4-(トリフルオロメチル)安息香酸を用いて、実施例18の工程Dと同様の方法により、標題化合物 (3.47 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.40 (3H, s), 7.52-7.58 (1H, m), 7.58-7.64 (1H, m), 8.23 (1H, s).
F) 7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾフラン-3(2H)-オン
7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾフラン-3-イル アセタートを用いて、実施例18の工程Eと同様の方法により、標題化合物 (625 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.83 (2H, s), 7.46 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 7.9, 0.8 Hz).
G) (±)-tert-ブチル(2-{[7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]アミノ}エチル)メチルカルバマート
7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾフラン-3(2H)-オン(600 mg) を用いて、実施例18の工程Fと同様の方法により、標題化合物 (144 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 395.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.60-2.93 (5H, m), 3.19-3.47 (2H, m), 4.49 (1H, dd, J = 9.3, 3.7 Hz), 4.57-4.67 (1H, m), 4.67-4.76 (1H, m), 7.21-7.32 (2H, m).
H) (±)-tert-ブチル(2-{[7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]{[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ}エチル)メチルカルバマート
(±)-tert-ブチル(2-{[7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]アミノ}エチル)メチルカルバマートを用いて、実施例14の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (209 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 677.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.11-1.46 (9H, m), 2.27-2.82 (6H, m), 2.84-3.55 (4H, m), 3.73-3.79 (3H, m), 4.33-4.89 (2H, m), 5.90-6.49 (2H, m), 6.95-7.38 (7H, m).
I) (±)-N-[7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル(2-{[7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]{[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ}エチル)メチルカルバマートを用いて、実施例16の工程Cと同様の方法により、標題化合物 (153 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 577.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.01-2.83 (8H, m), 2.98-3.56 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.46-4.92 (2H, m), 5.84-6.37 (2H, m), 6.94-7.41 (7H, m).
実施例20a
(+)-N-[7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (121 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (LF001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (57 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 10.26 分 (CHIRALPAK AD-H (MB053)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300)
比旋光度: [α]25. D. +115.2 (c 0.205, CHCl3)
実施例20b
(-)-N-[7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (121 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (LF001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (60 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 13.37 分 (CHIRALPAK AD-H (MB053)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300)
比旋光度: [α]25. D. -115.3 (c 0.205, CHCl3)
実施例21
(±)-N-(6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-tert-ブチル{2-[(6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート
6-フルオロ-1-ベンゾフラン-3(2H)-オンを用いて、実施例18の工程Fと同様の方法により、標題化合物 (28 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 311.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.67-2.92 (5H, m), 3.19-3.45 (2H, m), 4.34-4.50 (2H, m), 4.53-4.63 (1H, m), 6.50-6.64 (2H, m), 7.18-7.28 (1H, m).
B) (±)-tert-ブチル{2-[(6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマート
(±)-tert-ブチル{2-[(6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例14の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (62 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 593.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.05-1.52 (9H, m), 2.26-2.79 (6H, m), 2.84-3.49 (4H, m), 3.72-3.81 (3H, m), 4.18-4.78 (2H, m), 5.60-6.31 (2H, m), 6.44-6.67 (2H, m), 6.85-7.37 (6H, m).
C) (±)-N-(6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル{2-[(6-フルオロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例16の工程Cと同様の方法により、標題化合物 (27 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 493.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.97-2.79 (8H, m), 3.02-3.56 (2H, m), 3.71-3.82 (3H, m), 4.25-4.80 (2H, m), 5.55-6.23 (2H, m), 6.43-6.67 (2H, m), 6.83-7.37 (6H, m).
実施例22
(±)-N-(1-アセチル-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) 6,7-ジクロロ-1H-インドール
1,2-ジクロロ-3-ニトロベンゼン(9.60 g) のテトラヒドロフラン (500 mL) 溶液へ、窒素雰囲気下、-45℃で1 M ブロモ(ビニル)マグネシウムのテトラヒドロフラン溶液 (100 mL) を滴下し、-45℃から-40℃下で30分間攪拌した。反応混合物へ、同温にて飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、得られた混合物を室温まで昇温し、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (6.14 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.57 (1H, dd, J = 3.0, 2.3 Hz), 7.18 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.23-7.28 (1H, m), 7.46 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.37 (1H, brs).
B) 6,7-ジクロロ-1H-インドール-3-カルバルデヒド
N,N-ジメチルホルムアミド (20 mL) へ窒素雰囲気下、0℃でリン酸トリクロリド (4.78 mL) を滴下し、0℃で30分間攪拌した。反応混合物へ0℃で6,7-ジクロロ-1H-インドール(6.13 g) のN,N-ジメチルホルムアミド (30 mL) 溶液を加えた。反応混合物を室温まで昇温し、1時間攪拌した。反応混合物を氷冷水へ加えた後、8 N 水酸化ナトリウム水溶液を用いてアルカリ性 (pH >11) にし、60℃で1時間攪拌した。反応混合物を6 N 塩酸を用いて酸性 (pH <2) にした後、析出物を濾取し、水、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、標題化合物 (5.73 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.43 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.04 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.43 (1H, s), 9.97 (1H, s), 12.70 (1H, brs).
C) tert-ブチル 6,7-ジクロロ-3-ホルミル-1H-インドール-1-カルボキシラート
6,7-ジクロロ-1H-インドール-3-カルバルデヒド (3.21 g) およびテトラヒドロフラン (50 mL) の混合物へ、室温でジ-tert-ブチル ジカルボナート (3.83 mL) およびN,N-ジメチルピリジン-4-アミン(92 mg) を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物へ0.1 N 塩酸を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を濾取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、標題化合物 (4.03 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.69 (9H, s), 7.50 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.14 (1H, s), 8.18 (1H, d, J = 8.5 Hz), 10.06 (1H, s).
D) tert-ブチル 6,7-ジクロロ-3-(ホルミルオキシ)-1H-インドール-1-カルボキシラート
tert-ブチル 6,7-ジクロロ-3-ホルミル-1H-インドール-1-カルボキシラート(5.40 g) のトルエン (150 mL) 溶液へ、室温でmCPBA (5.08 g) を加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (3.78 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.65 (9H, s), 7.35-7.45 (2H, m), 7.81 (1H, s), 8.34 (1H, s).
E) tert-ブチル 6,7-ジクロロ-3-オキソインドリン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 6,7-ジクロロ-3-(ホルミルオキシ)-1H-インドール-1-カルボキシラート (3.67 g) のテトラヒドロフラン (50 mL) 溶液へ、室温で亜硫酸ナトリウム (1.39 g) の水 (33 mL) 溶液を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (3.09 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.56 (9H, s), 4.34 (2H, s), 7.36 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.56 (1H, d, J = 8.1 Hz).
F) (±)-tert-ブチル6,7-ジクロロ-3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}インドリン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 6,7-ジクロロ-3-オキソインドリン-1-カルボキシラート (1.2 g) および酢酸 (4 mL) のテトラヒドロフラン (20mL) およびエタノール (20 mL) 溶液へ、室温でN,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(700 mg) および2-メチルピリジン ボラン錯体(850 mg) を加え、室温で3日間攪拌した。反応混合物へ0℃で2 N 塩酸 (10 mL) を加え、0℃で1時間攪拌した。反応混合物を半分の容量まで減圧下で濃縮し、2 N 水酸化ナトリウム水溶液 (40 mL) および10% 炭酸ナトリウム水溶液 (40 mL) を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (885 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 374.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.53 (9H, s), 2.18 (6H, s), 2.28-2.50 (2H, m), 2.59-2.70 (2H, m), 3.96-4.05 (1H, m), 4.06-4.16 (1H, m), 4.19-4.25 (1H, m), 7.12-7.18 (1H, m), 7.18-7.23 (1H, m).
G) (±)-tert-ブチル6,7-ジクロロ-3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]{[3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ}インドリン-1-カルボキシラート
3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(698 mg) および(±)-tert-ブチル 6,7-ジクロロ-3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}インドリン-1-カルボキシラート (870 mg) のテトラヒドロフラン (20 mL) およびピリジン(4 mL) 溶液へ、室温でHATU (1.06 g) を加え、室温で終夜攪拌した。3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(140 mg) およびHATU (177 mg) を加え、室温で1時間、50℃で2時間攪拌した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール/酢酸エチル) および (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で順次精製し、標題化合物 (1.08 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 656.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.47-1.55 (9H, m), 1.74-2.62 (11H, m), 3.06-3.39 (2H, m), 3.80 (3H, s), 3.91-4.31 (2H, m), 5.40-5.86 (1H, m), 6.00-6.13 (1H, m), 6.74-7.02 (1H, m), 7.07-7.35 (6H, m).
H) (±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル 6,7-ジクロロ-3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]{[3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ}インドリン-1-カルボキシラート (1.00 g) を氷冷下で攪拌しながらトリフルオロ酢酸 (5 mL) に溶解し、0℃で30分間、室温で30分間攪拌した。反応混合物を氷冷下で攪拌しながら酢酸エチルで希釈し、8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (8 mL) および10% 炭酸ナトリウム水溶液 (20 mL) を加えた。10分後、反応混合物を酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物 (760 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 556.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.78-2.65 (11H, m), 3.09-3.99 (7H, m), 3.99-4.23 (1H, m), 5.51-6.25 (2H, m), 6.60-6.88 (2H, m), 7.08-7.34 (5H, m).
I) (±)-N-(1-アセチル-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (65 mg) および無水酢酸 (1 mL) の混合物を80℃で8時間攪拌した。反応混合物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性 (pH 8) とし、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いでメタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(55 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 598.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.76-2.60 (14H, m), 2.83-3.53 (2H, m), 3.80 (3H, s), 4.01-4.41 (2H, m), 5.51-5.73 (1H, m), 6.08 (1H, t, J = 5.6 Hz), 6.72-7.03 (1H, m), 7.07-7.34 (6H, m).
実施例23
(±)-エチル 6,7-ジクロロ-3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]{[3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ}インドリン-1-カルボキシラート
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (65 mg) およびジエチル ジカルボナート (2 mL) の混合物を100℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いでメタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(64 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 628.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.33 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.76-2.56 (11H, m), 2.93-3.44 (2H, m), 3.80 (3H, s), 3.97-4.34 (4H, m), 5.46-5.84 (1H, m), 6.03-6.11 (1H, m), 6.76-6.99 (1H, m, J = 7.9 Hz), 7.05-7.35 (6H, m).
実施例24
(±)-N-[6,7-ジクロロ-1-(エチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (65 mg)、イソシアナトエタン (0.1 mL)、ピリジン (0.1 mL) およびアセトニトリル (1 mL) の混合物を60℃で4時間攪拌した。イソシアナトエタン (0.1 mL) を加えて60℃で終夜攪拌した。メタノール (2 mL) を加えて室温で30分間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物 (69 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 627.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.15-1.24 (3H, m), 1.79-2.58 (11H, m), 2.99-3.53 (4H, m), 3.80 (3H, s), 3.96-4.40 (2H, m), 4.72-4.88 (1H, m), 5.48-5.82 (1H, m), 6.01-6.13 (1H, m), 6.73-7.00 (1H, m), 7.05-7.33 (6H, m).
実施例25
(±)-N-(1-カルバモイル-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (65 mg)、シアン酸カリウム (95 mg)、酢酸 (2 mL) および水 (1 mL) の混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (4 mL) および10% 炭酸ナトリウム水溶液 (10 mL) を加えた。反応混合物を酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物 (53 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 599.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.79-2.62 (11H, m), 2.94-3.55 (2H, m), 3.80 (3H, s), 4.05-4.42 (2H, m), 4.89 (2H, brs), 5.53-5.81 (1H, m), 6.02-6.13 (1H, m), 6.75-7.03 (1H, m), 7.06-7.36 (6H, m).
実施例26a
(-)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例22の工程Hで製造した(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (140 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:メタノール) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (66 mg) を得た。
光学純度: 99.3 % ee, 保持時間: 8.61 分 (CHIRALCEL OD (OG015)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:メタノール)
比旋光度: [α]25. D. -135.7 (c 0.400, CHCl3)
実施例26b
(+)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例22の工程Hで製造した(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (140 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:メタノール) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (58 mg) を得た。
光学純度: 99.7 % ee, 保持時間: 9.51 分 (CHIRALCEL OD (OG015)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:メタノール)
比旋光度: [α]25. D. +144.4 (c 0.200, CHCl3)
実施例27
(±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロフロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) エチル 2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ニコチナート
2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ニコチン酸 (5 g) のエタノール(20 mL) 溶液へ、室温で硫酸 (1.18 mL) を滴下し、70℃で終夜攪拌した。反応混合物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性 (pH 8) とし、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (5.27 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 254.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.35 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.40 (2H, q, J = 7.1 Hz), 8.10 (1H, d, J = 7.9 Hz), 8.50-8.58 (1H, m).
B) エチル 3-ヒドロキシ-6-(トリフルオロメチル)フロ[2,3-b]ピリジン-2-カルボキシラート
水素化ナトリウム (油性、60%) (1.80 g) の1,2-ジメトキシエタン (40 mL) 懸濁液へ、0℃でエチル グリコラート (3.88 mL) を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物へ室温でエチル 2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ニコチナート(5.20 g) の1,2-ジメトキシエタン (10 mL) 溶液を加え、70℃で終夜攪拌した。反応混合物を酢酸 (3 mL) を用いて酸性にした後、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を濾取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、標題化合物 (3.58 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 276.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.33 (3H, t, J = 7.1 Hz), 4.35 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.92 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.65 (1H, d, J = 8.1 Hz), 11.65 (1H, brs).
C) 6-(トリフルオロメチル)フロ[2,3-b]ピリジン-3(2H)-オン
エチル 3-ヒドロキシ-6-(トリフルオロメチル)フロ[2,3-b]ピリジン-2-カルボキシラート (1.45 g)、水酸化リチウム一水和物 (1.11 g)、DMSO (26 mL) および水 (26 mL) の混合物を80℃で1時間攪拌した。反応混合物へ、氷冷水および1 N 塩酸 (28 mL) を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (710 mg) を得た。
MS (ESI-): [M-H]- 202.4.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.86 (2H, s), 7.53 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.23 (1H, d, J = 7.6 Hz).
D) (±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロフロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
6-(トリフルオロメチル)フロ[2,3-b]ピリジン-3(2H)-オン(609 mg) および2-メチルピリジン ボラン錯体(481 mg) のテトラヒドロフラン (9 mL) およびメタノール (3 mL) 溶液へ、室温で酢酸 (1.2 mL) およびN,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(397 mg) を加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物へ2 N 塩酸 (10 mL) を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物へ10% 炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、(±)-N,N-ジメチル-N'-[6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロフロ[2,3-b]ピリジン-3-イル]エタン-1,2-ジアミンを含む生成物 (144 mg) を得た。この生成物を用いて、実施例14の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (163 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 558.3.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.71-2.42 (11H, m), 3.00-3.67 (2H, m), 3.78 (3H, s), 4.36-4.93 (2H, m), 5.34-5.91 (1H, m), 6.29-6.46 (1H, m), 7.04-7.94 (7H, m).
実施例28
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N2,N2-ジメチルグリシンアミド
(±)-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-アミンを用いて、実施例13の工程Qと同様の方法により、標題化合物 (660 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 305.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.22 (6H, s), 2.95 (2H, s), 3.40 (1H, dd, J = 11.2, 8.5 Hz), 3.64 (1H, dd, J = 11.2, 8.1 Hz), 5.61-5.75 (1H, m), 7.08 (1H, dd, J = 8.1, 1.0 Hz), 7.35 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.45 (1H, d, J = 8.4 Hz).
B) (±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)- N2,N2-ジメチルグリシンアミドを用いて、実施例13の工程Rと同様の方法により、(±)-N'-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミンを含む生成物 (363 mg) を得た。この生成物 (363 mg) を用いて、実施例14の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (139 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 573.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.81-2.40 (11H, m), 2.95-3.83 (7H, m), 5.68-5.86 (1H, m), 6.33-6.43 (1H, m), 6.75-7.05 (1H, m), 7.10-7.45 (6H, m).
実施例28a
(-)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (100 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 600/400) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (54 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 7.07 分 (CHIRALCEL OD (DB195)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 600/400)
比旋光度: [α]25. D. -117.2 (c 0.202, CHCl3)
実施例28b
(+)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (100 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 600/400) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (56 mg) を得た。
光学純度: 99.8 % ee, 保持時間: 12.17 分 (CHIRALCEL OD (DB195)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール = 600/400)
比旋光度: [α]25. D. +101.8 (c 0.207, CHCl3)
実施例29
(±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(ピロリジン-1-イル)プロピル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-6,7-ジクロロ-N-[3-(ピロリジン-1-イル)プロピル]-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-アミン
3,4-ジクロロ-2-ヒドロキシベンズアルデヒド (96 mg) のエタノール (3 mL) 溶液へ、室温で3-(ピロリジン-1-イル)プロパン-1-アミン (64 mg) を加え、60℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、イミン中間体を得た。ヨウ化トリメチルスルホキソニウム (220 mg) のDMSO (3 mL) 溶液へ、室温で水素化ナトリウム (油性、60%) (40 mg) を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物へ、上記で合成したイミン中間体のDMSO (3 mL) 溶液を室温で加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (45 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 315.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.45-1.73 (6H, m), 2.28-2.64 (8H, m), 4.36-4.45 (1H, m), 4.47-4.56 (1H, m), 4.63-4.72 (1H, m), 7.12 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.29 (1H, d, J = 7.9 Hz).
B) (±)-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(ピロリジン-1-イル)プロピル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-6,7-ジクロロ-N-[3-(ピロリジン-1-イル)プロピル]-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-アミンを用いて、実施例14の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (74 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 597.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.94-1.73 (6H, m), 1.89-2.35 (9H, m), 2.82-3.26 (2H, m), 3.79 (3H, s), 4.33-4.93 (2H, m), 5.63-5.93 (1H, m), 6.35-6.43 (1H, m), 7.00-7.44 (7H, m).
実施例30
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(123 mg) および(±)-N'-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (120 mg) のテトラヒドロフラン (5 mL) およびピリジン (1 mL) 溶液へ、室温でHATU (212 mg) を加え、室温で終夜攪拌し、さらに60℃で3時間攪拌した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物 (153 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 605.0.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.95 (6H, s), 2.22-2.45 (5H, m), 3.67-4.26 (7H, m), 5.38-6.01 (1H, m), 6.38 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.10-7.59 (6H, m), 7.82-8.09 (1H, m).
実施例30a
(-)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (123 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 600/400) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (70 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 5.50 分 (CHIRALCEL OD (OG015)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 600/400)
比旋光度: [α]25. D. -100.7 (c 0.205, CHCl3)
実施例30b
(+)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (123 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 600/400) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (66 mg) を得た。
光学純度: 99.9 % ee, 保持時間: 9.36 分 (CHIRALCEL OD (OG015)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 600/400)
比旋光度: [α]25. D. +98.1 (c 0.113, CHCl3)
実施例31
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-tert-ブチル{2-[(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)アミノ]-2-オキソエチル}メチルカルバマート
N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-メチルグリシンを用いて、実施例13の工程Qと同様の方法により、標題化合物 (795 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.28-1.48 (9H, m), 2.75-2.90 (3H, m), 3.50-3.65 (1H, m), 3.77-3.89 (2H, m), 4.10-4.25 (1H, m), 5.55-5.68 (1H, m), 7.43-7.55 (1H, m), 7.94-8.07 (1H, m), 8.65-8.80 (1H, m).
B) (±)-tert-ブチル{2-[(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート
(±)-tert-ブチル{2-[(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)アミノ]-2-オキソエチル}メチルカルバマート(212 mg) のテトラヒドロフラン (5 mL) 溶液へ、アルゴン雰囲気下、室温で1 M テトラヒドロフラン ボラン錯体のテトラヒドロフラン溶液 (5 mL) を加え、60℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、メタノール (5 mL) を注意深く加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣へ10% 炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (139 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 409.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.26-1.49 (9H, m), 2.56-2.74 (3H, m), 2.80 (3H, brs), 3.11-3.38 (2H, m), 3.50 (1H, dd, J = 13.4, 6.0 Hz), 4.11 (1H, dd, J = 13.5, 7.3 Hz), 4.56-4.69 (1H, m), 7.66 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.97 (1H, d, J = 8.3 Hz).
C) (±)-tert-ブチル{2-[(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマート
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(137 mg) および(±)-tert-ブチル {2-[(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート (156 mg) のN,N-ジメチルホルムアミド (5 mL) 溶液へ、室温でHATU (217 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (0.20 mL) を加え、室温で終夜、60℃で10時間、室温で3日間攪拌した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (222 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 691.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.94-1.46 (9H, m), 2.21-2.32 (3H, m), 2.57-2.67 (3H, m), 2.68-4.39 (9H, m), 5.41-6.14 (1H, m), 6.38 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.07-8.10 (7H, m).
D) (±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル{2-[(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマートを用いて、実施例16の工程Cと同様の方法により、標題化合物 (119 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 591.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.52-2.39 (7H, m), 2.52-2.63 (2H, m), 3.48-3.92 (6H, m), 4.16 (1H, dd, J = 12.9, 8.2 Hz), 5.41-5.99 (1H, m), 6.38 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.09-7.52 (6H, m), 7.79-8.09 (1H, m).
実施例31a
(-)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (93 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (43 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 15.89 分 (CHIRALCEL OD (OG015)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300)
比旋光度: [α]25. D. -111.4 (c 0.105, CHCl3)
実施例31b
(+)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (93 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (42 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 20.91 分 (CHIRALCEL OD (OG015)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300)
比旋光度: [α]25. D. +104.9 (c 0.111, CHCl3)
実施例32
(±)-N-(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) 3-[(2,3-ジクロロフェニル)アミノ]プロパンニトリル
2,3-ジクロロアニリン (9.7 g) の酢酸 (30 mL) 溶液へ、アクリロニトリル (32 g) およびヨウ化銅(I) (250 mg) を加え、還流装置の装着下、100℃で3時間攪拌した。反応混合物に、さらにヨウ化銅(I) (1.2 g) を加え、さらに100℃で20時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、28% アンモニア水 (150 mL) で希釈し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をジエチルエーテルおよびヘキサンで洗浄し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (3.0 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ2.78 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3,41-3.58 (2H, m), 5.99-6.03 (1H, m), 6.74-6.93 (2H, m), 7.04-7.34 (1H, m).
B) N-(2,3-ジクロロフェニル)-β-アラニン
3-[(2,3-ジクロロフェニル)アミノ]プロパンニトリル (1.7 g) の入った反応容器に、10%水酸化ナトリウム水溶液 (14 mL) を加え、100℃で6時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、1 N 塩酸 (36 mL) を加えて中和した後、水層を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (1.5 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 234.0.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.55 (2H, t, J = 6.9 Hz), 3.27-3.45 (2H, m), 5.45-5.86 (1H, m), 6.72 (1H, dd, J = 8.3, 1.3 Hz), 6.80 (1H, dd, J = 7.9, 1.3 Hz), 7.15 (1H, dd, J = 8.3, 7.9 Hz), 12.30 (1H, brs).
C) 7,8-ジクロロ-2,3-ジヒドロキノリン-4(1H)-オン
N-(2,3-ジクロロフェニル)-β-アラニン (2.2 g) の入った反応容器に、酸化リン(V)-メタンスルホン酸混合物 (Eaton’s試薬) (25 mL) を加え、70℃で3時間攪拌した。反応混合物を氷水(100 mL) に加え、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (1.6 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.55-2.63 (2H, m), 3.54 (2H, td, J = 7.2, 2.5 Hz), 6.83 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.97 (1H, brs), 7.58 (1H, d, J = 8.5 Hz).
D) 7,8-ジクロロ-1-(トリフルオロアセチル)-2,3-ジヒドロキノリン-4(1H)-オン
7,8-ジクロロ-2,3-ジヒドロキノリン-4(1H)-オン (550 mg) のピリジン (13 mL) 溶液に、0℃でトリフルオロ酢酸 無水物 (0.61 mL) を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を氷水 (50 mL) に加え、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (0.77 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.71-2.89 (1H, m), 3.08-3.28 (1H, m), 4.07-4.48 (2H, m), 7.77-8.00 (2H, m).
E) (±)-N'-(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン
7,8-ジクロロ-1-(トリフルオロアセチル)-2,3-ジヒドロキノリン-4(1H)-オン (310 mg) のメタノールおよび酢酸 (10:1) 混合溶液 (3.3 mL) に、N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (180 mg) および2-メチルピリジン ボラン錯体 (320 mg) を加え、室温で24時間攪拌した。反応混合物を1 N 塩酸 (30 mL) で希釈し、室温で30分間攪拌した。反応混合物をジエチルエーテル (30 mL) で洗浄し、水層に8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (4 mL) を加え、アルカリ性にした後、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いで、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(160 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 288.1
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ2.12 (6H, s), 2.28-2.34 (2H, m), 2.54-2.74 (2H, m), 3.19-3.52 (4H, m), 3.63 (1H, t, J = 3.8 Hz), 5.93-6.09 (1H, m), 6.66 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.00 (1H, d, J = 8.1 Hz).
F) (±)-N-(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N'-(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (160 mg) のテトラヒドロフラン (4 mL) 溶液に、3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(170 mg)、HATU (300 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (0.20 mL) を加え、室温で20時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を濃縮した。残渣を分取HPLC (C18、移動相: 水/アセトニトリル (0.1% トリフルオロ酢酸含有系)) にて精製し、得られた画分を減圧下で濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (50 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 570.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.65-1.81 (1H, m), 1.86-2.45 (12H, m), 2.57-3.70 (4H, m), 3.71-3.85 (3H, m), 4.29-4.70 (1H, m), 4.74-5.93 (1H, m), 6.04 (1H, s), 6.17-6.46 (1H, m), 6.57 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.90-7.11 (1H, m), 7.16-7.42 (4H, m).
実施例33
(±)-N-(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-tert-ブチル{2-[(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート
7,8-ジクロロ-1-(トリフルオロアセチル)-2,3-ジヒドロキノリン-4(1H)-オン (920 mg) のメタノールおよび酢酸 (10:1) 混合溶液 (9.9 mL) に、tert-ブチル(2-アミノエチル)メチルカルバマート (0.70 mL) および2-メチルピリジン ボラン錯体 (630 mg) を加え、室温で24時間攪拌した。反応混合物を1 N 塩酸 (20 mL) で希釈し、室温で30分間攪拌した。反応混合物をジエチルエーテル (30 mL) で洗浄し、水層に8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (5 mL) を加えてアルカリ性とし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物(150 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 374.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.19-1.29 (1H, m), 1.44 (9H, s), 1.73-1.98 (2H, m), 2.74-2.95 (5H, m), 3.25-3.44 (3H, m), 3.44-3.59 (1H, m), 3.71-3.83 (1H, m), 4.58-4.81 (1H, m), 6.67 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.97 (1H, d, J = 8.1 Hz).
B) (±)-tert-ブチル{2-[(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマート
(±)-tert-ブチル{2-[(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート (148 mg) のテトラヒドロフラン (4 mL) 溶液に、3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(125 mg)、HATU (226 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (0.21 mL) を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (220 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 656.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.19-1.47 (10H, m), 1.60 (2H, s), 1.68-1.94 (1H, m), 2.04 (1H, s), 2.25-2.41 (4H, m), 2.62-2.97 (1H, m), 3.08-3.68 (4H, m), 3.70-3.85 (3H, m), 4.47-4.69 (1H, m), 4.89-6.64 (4H, m), 6.89-7.12 (4H, m), 7.12-7.46 (1H, m).
C) (±)-N-(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル{2-[(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}メチルカルバマート (60 mg) をトリフルオロ酢酸 (1.0 mL) に溶解し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (20 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いで、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(33 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 556.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.64-1.81 (1H, m), 1.88-2.15 (2H, m), 2.27-2.34 (3H, m), 2.35-2.40 (2H, m), 2.44-3.09 (3H, m), 3.13-3.29 (1H, m), 3.30-3.68 (2H, m), 3.70-3.82 (3H, m), 4.46-4.70 (1H, m), 4.87-5.91 (1H, m), 5.93-6.10 (1H, m), 6.16-6.68 (2H, m), 6.94-7.11 (1H, m), 7.14-7.43 (4H, m).
実施例33a
(+)-N-(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例33と同様の方法によって製造した(±)-N-(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (113 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (AK001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 700/300/1) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いで、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(22 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 16.03 分 (CHIRALPAK ADH (CG075)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 700/300/1)
比旋光度: [α]25. D. +86.2 (c 0.313, CHCl3)
実施例33b
(-)-N-(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例33aで製造した(±)-N-(7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-4-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (113 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (AK001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 700/300/1) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いで、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(20 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 24.31 分 (CHIRALPAK ADH (CG075)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 700/300/1)
比旋光度: [α]25. D. -101.1 (c 0.333, CHCl3)
実施例34a
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマーA)
A) tert-ブチル(2S)-2-{2-[メトキシ(メチル)アミノ]-2-オキソエチル}ピロリジン-1-カルボキシラート
[(2S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-2-イル]酢酸 (1.0 g) のN,N-ジメチルホルムアミド (20 mL) 溶液に、N-メトキシメタンアミン 塩酸塩 (470 mg) 、ジイソプロピルエチルアミン (1.9 mL)、1H-ベンゾトリアゾール-1-オール(650 mg) およびEDC・HCl (920 mg) を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) で希釈し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を0.1 N 水酸化ナトリウム水溶液および飽和食塩水を用いて順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (1.2 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 273.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.39 (9H, s), 1.57-2.01 (4H, m), 2.32-2.48 (1H, m), 2.66-2.88 (1H, m), 3.08 (3H, s), 3.17-3.30 (2H, m), 3.65 (3H, s), 3.94-4.07 (1H, m).
B) tert-ブチル(2S)-2-(2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル(2S)-2-{2-[メトキシ(メチル)アミノ]-2-オキソエチル}ピロリジン-1-カルボキシラート(590 mg) のテトラヒドロフラン (10 mL) 溶液へ、0℃で1 M 水素化ジイソブチルアルミニウム/トルエン溶液 (3.0 mL) を加え、同温で1時間攪拌した。反応混合物を0.1 N 塩酸 (20 mL) で希釈し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物をセライトを用いて濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (230 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ1.38 (9H, s), 1.51-1.67 (1H, m), 1.72-1.91 (2H, m), 1.94-2.08 (1H, m), 2.52-2.78 (2H, m), 3.23 (2H, t, J = 7.0 Hz), 4.04-4.16 (1H, m), 9.65 (1H, brs).
C) tert-ブチル(2S)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}ピロリジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2S)-2-(2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルボキシラート(300 mg) のメタノール/テトラヒドロフラン (1:1) 混合溶液 (8.0 mL) に、酢酸 (1.0 mL)、(±)-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-アミン 塩酸塩(260 mg) および2-メチルピリジン ボラン錯体(170 mg) を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を1 N 塩酸 (20 mL) およびジエチルエーテル (20 mL) で希釈し、有機層を1 N 塩酸 (20 mL) で抽出した。合わせた水層を8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (7.0 mL) でアルカリ性にした後、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (130 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 401.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.37-1.69 (11H, m), 1.70-2.02 (5H, m), 2.45-2.80 (2H, m), 3.23-3.50 (2H, m), 3.74-4.03 (1H, m), 4.37-4.81 (3H, m), 6.87-7.08 (1H, m), 7.06-7.25 (1H, m).
D) tert-ブチル(2S)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}ピロリジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2S)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}ピロリジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物) を用いて、実施例33の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (290 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 683.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.00-1.63 (13H, m), 1.65-1.95 (2H, m), 2.32 (3H, s), 2.75-3.64 (5H, m), 3.69-3.84 (3H, m), 4.20-5.04 (2H, m), 5.62-6.41 (2H, m), 6.71-7.13 (3H, m), 7.14-7.37 (4H, m).
E) N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2S)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}ピロリジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物) (290 mg) をトリフルオロ酢酸 (3.0 mL) に溶解し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) で希釈し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物を含む混合物 (280 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 583.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.04 (6H, s), 2.21-2.49 (3H, m), 2.69-3.68 (5H, m), 3.72-3.93 (3H, m), 4.20-4.90 (2H, m), 5.63-6.32 (1H, m), 6.32-6.84 (1H, m), 6.91-7.18 (2H, m), 7.30-7.96 (5H, m), 8.55-11.08 (1H, m).
F) N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー A)
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) を含む混合物 (280 mg) をSFC (カラム:CHIRALPAK IC (MB001)、20 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:二酸化炭素/メタノール/ジエチルアミン = 660/340/3) にて分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (97 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % de, 保持時間: 12.35 分 (CHIRALPAK IC (LH119)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 500/500/1)
比旋光度: [α]25. D. -98.8 (c 0.333, CHCl3)
MS (ESI+): [M+H]+ 583.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.63-1.83 (6H, m), 2.32 (3H, d, J = 1.5 Hz), 2.47-3.02 (3H, m), 3.07-3.29 (2H, m), 3.72-3.83 (3H, m), 4.27-4.90 (2H, m), 5.66-6.39 (2H, m), 6.74-6.92 (1H, m), 6.91-7.12 (2H, m), 7.18-7.37 (4H, m).
実施例34b
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー B)
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) を含む混合物 (280 mg) をSFC (カラム:CHIRALPAK IC (MB001)、20 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:二酸化炭素/メタノール/ジエチルアミン = 660/340/3) にて分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (100 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % de, 保持時間: 16.65 分 (CHIRALPAK IC (LH119)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 500/500/1)
比旋光度: [α]25. D. +106.1 (c 0.333, CHCl3)
MS (ESI+): [M+H]+ 583.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.70-1.39 (3H, m), 1.41-1.82 (3H, m), 2.23-2.39 (3H, m), 2.40-2.96 (3H, m), 2.98-3.43 (2H, m), 3.66-3.86 (3H, m), 4.25-4.89 (2H, m), 6.05 (2H, s), 6.75-7.13 (3H, m), 7.16-7.41 (4H, m).
実施例35a
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-1-メチルピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマーA) 二塩酸塩
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー A) (56 mg) のギ酸 (0.50 mL) 溶液に、37% ホルムアルデヒド水溶液 (0.25 mL) を加え、4時間加熱還流した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いで、メタノール/酢酸エチル) で精製した。目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、残渣をジエチルエーテル (1.0 mL) に溶解し、4 N 塩化水素/酢酸エチル溶液 (0.10 mL) を加え、室温で30分間攪拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣をジエチルエーテルで洗浄し、標題化合物 (31 mg) を得た。
比旋光度: [α]25. D. -137.3 (c 0.433, CHCl3)
MS (ESI+): [M+H]+ 597.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.14-2.18 (8H, m), 2.24-2.33 (3H, m), 2.64-2.78 (3H, m), 2.86-3.15 (3H, m), 3.80 (3H, s), 4.26-4.98 (2H, m), 5.67-5.94 (1H, m), 6.36-6.60 (1H, m), 6.94-7.69 (7H, m), 9.34-10.39 (1H, m).
実施例35b
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-1-メチルピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマーB) 二塩酸塩
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー B) を用いて、実施例35aと同様の方法により、標題化合物 (44 mg) を得た。
比旋光度: [α]25. D. +83.3 (c 0.387, CHCl3)
MS (ESI+): [M+H]+ 597.2
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.21-2.05 (6H, m), 2.22-2.35 (3H, m), 2.57-2.72 (3H, m), 2.84-3.22 (3H, m), 3.27-3.52 (2H, m), 3.81 (3H, brs), 4.30-4.95 (2H, m), 5.59-5.93 (1H, m), 6.43-6.65 (1H, m), 6.84-7.76 (7H, m), 9.88-10.65 (1H, m).
実施例36
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((3R)-モルホリン-3-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
A) tert-ブチル(3R)-3-{2-[メトキシ(メチル)アミノ]-2-オキソエチル}モルホリン-4-カルボキシラート
[(3R)-4-(tert-ブトキシカルボニル)モルホリン-3-イル]酢酸を用いて、実施例34aの工程Aと同様の方法により、標題化合物 (2.2 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 289.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.38 (9H, s), 2.34-2.49 (1H, m), 2.89 (1H, s), 2.98-3.20 (4H, m), 3.32 (1H, s), 3.41-3.49 (1H, m), 3.55-3.70 (5H, m), 3.73-3.83 (1H, m), 4.17-4.30 (1H, m).
B) tert-ブチル(3R)-3-(2-オキソエチル)モルホリン-4-カルボキシラート
tert-ブチル(3R)-3-{2-[メトキシ(メチル)アミノ]-2-オキソエチル}モルホリン-4-カルボキシラート (2.2 g) のテトラヒドロフラン (37 mL) 溶液に、-78℃で1.5M 水素化ジイソブチルアルミニウム/トルエン溶液 (7.5 mL) を加え、同温で1時間攪拌した。反応混合物に硫酸ナトリウム十水和物 (11 g) を加え、室温まで昇温し、さらに18時間攪拌した。反応混合物に無水硫酸マグネシウムを加え、不溶物を濾別し、不溶物をテトラヒドロフラン (50 mL) で洗浄した。合わせた濾液および洗浄液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (0.59 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 2.68-2.82 (1H, m), 2.85-2.99 (1H, m), 3.02-3.22 (1H, m), 3.39-3.51 (1H, m), 3.57-3.66 (1H, m), 3.70-3.92 (3H, m), 4.41-4.56 (1H, m), 9.80 (1H, t, J = 2.0 Hz).
C) (±)-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-アミン
市販の(±)-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-アミン 塩酸塩(750 mg) を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) に懸濁し、酢酸エチル (30 mL) で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (500 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.20 (2H, brs), 4.18 (1H, dd, J = 9.1, 5.7 Hz), 4.55-4.66 (1H, m), 4.69-4.80 (1H, m), 7.12 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.29 (1H, dd, J = 7.9, 0.8 Hz).
D) tert-ブチル(3R)-3-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}モルホリン-4-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物)
(±)-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-アミン (500 mg) の入った反応容器に、tert-ブチル(3R)-3-(2-オキソエチル)モルホリン-4-カルボキシラート (720 mg) のメタノール/酢酸(10:1) の混合溶液(8.0 mL) 、2-メチルピリジン ボラン錯体 (500 mg) を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物に1 N 塩酸 (30 mL) を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物 をジエチルエーテル (30 mL) で洗浄後、洗液を再度1 N 塩酸 (30 mL) で2回抽出した。合わせた水層を8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (15 mL) を加えてアルカリ性とし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (270 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 417.1
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.36-1.49 (9H, m), 1.62-1.84 (2H, m), 1.95-2.23 (1H, m), 2.43-2.72 (2H, m), 2.97-3.18 (1H, m), 3.32-3.51 (1H, m), 3.52-3.63 (1H, m), 3.63-3.86 (3H, m), 3.94-4.06 (1H, m), 4.42-4.75 (3H, m), 6.90-7.05 (1H, m), 7.08-7.20 (1H, m).
E) tert-ブチル(3R)-3-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}モルホリン-4-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(3R)-3-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}モルホリン-4-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物) (270 mg) のテトラヒドロフラン (3.3 mL) 溶液に、3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(260 mg)、ジイソプロピルエチルアミン (0.23 mL) を加え、室温で20時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物(410 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 699.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.09-1.49 (9H, m), 1.59 (4H, s), 1.65-2.19 (1H, m), 2.37 (3H, brs), 2.73-3.69 (6H, m), 3.71-3.96 (3H, m), 4.21-4.98 (2H, m), 5.63-6.54 (2H, m), 6.85-7.34 (7H, m).
F) N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((3R)-モルホリン-3-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(3R)-3-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}モルホリン-4-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物) を用いて、実施例33の工程Cと同様の方法により、標題化合物 (270 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 599.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.01-1.53 (2H, m), 2.28-2.42 (3H, m), 2.46-2.88 (3H, m), 2.90-3.76 (6H, m), 3.81 (3H, s), 4.29-5.02 (2H, m), 5.54-6.51 (2H, m), 6.84-7.36 (7H, m).
実施例37
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((3R)-4-メチルモルホリン-3-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((3R)-モルホリン-3-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) (140 mg) のギ酸 (1.0 mL) 溶液に、37% ホルムアルデヒド水溶液 (0.50 mL) を加え、2時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (60 mL) を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を濃縮した。残渣を分取HPLC (C18、移動相: 水/アセトニトリル (0.1% トリフルオロ酢酸含有系)) にて精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し標題化合物 (78 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 613.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.64-1.53 (2H, m), 1.70-2.27 (5H, m), 2.37 (3H, s), 2.40-2.62 (1H, m), 2.66-3.75 (6H, m), 3.77-3.86 (3H, m), 4.17-4.92 (2H, m), 6.08 (2H, s), 6.84-7.35 (7H, m).
実施例38
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-N-{2-[(2S)-1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン-2-イル]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
A) tert-ブチル(2S)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}ピロリジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2S)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}ピロリジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物) を用いて、実施例36の工程Eと同様の方法により、標題化合物 (5.2 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 683.3.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.91-1.83 (15H, m), 2.32 (3H, s), 2.74-3.20 (4H, m), 3.34-3.62 (1H, m), 3.75-3.88 (3H, m), 4.27-4.98 (2H, m), 5.50-6.13 (1H, m), 6.41 (1H, d, J = 7.6 Hz), 6.94-7.48 (7H, m).
B) N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2S)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}ピロリジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物) を用いて、実施例34aの工程Eと同様の方法により、標題化合物 (4.5 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 583.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.69-1.80 (6H, m), 2.36 (3H, s), 2.43-2.98 (3H, m), 2.99-3.45 (2H, m), 3.81 (3H, s), 4.26-4.94 (2H, m), 5.66-6.39 (2H, m), 6.82-7.40 (7H, m).
C) エチル((2S)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}ピロリジン-1-イル)アセタート (ジアステレオマー混合物)
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) (410 mg) のメタノール/酢酸 (10:1) 混合溶液 (6.9 mL) に、47%エチル グリオキシラート/トルエン溶液 (300 mg) および2-メチルピリジン ボラン錯体 (150 mg) を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を1 N 塩酸 (20 mL) で希釈し、室温で1時間攪拌した。反応混合物を1 N 水酸化ナトリウム水溶液 (20 mL) および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (20 mL) を加えてアルカリ性とし、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (370 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 669.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.74-1.39 (5H, m), 1.42-1.78 (2H, m), 1.95-2.17 (1H, m), 2.19-2.30 (1H, m), 2.36 (3H, s), 2.61-3.52 (5H, m), 3.56-3.88 (5H, m), 3.95-4.91 (4H, m), 5.49-6.60 (2H, m), 6.79-7.44 (7H, m).
D) N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-N-{2-[(2S)-1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン-2-イル]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
エチル ((2S)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}ピロリジン-1-イル)アセタート (ジアステレオマー混合物) (320 mg) のテトラヒドロフラン/メタノール混合溶液(3.5 mL) に、水素化ホウ素リチウム (21 mg) を加え、60℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、1 N 塩酸 (40 mL) を用いて希釈し、室温で16時間攪拌した。反応混合物を8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (6.0 mL) を加えてアルカリ性とし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いで、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(134 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 627.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.70-1.36 (2H, m), 1.38-1.80 (4H, m), 1.80-2.10 (2H, m), 2.13-2.42 (5H, m), 2.60-3.67 (6H, m), 3.81 (3H, s), 4.23-4.97 (2H, m), 5.59-6.51 (2H, m), 6.80-7.08 (2H, m), 7.08-7.38 (5H, m).
実施例39
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-N-{2-[(2S)-1-(3-ヒドロキシプロピル)ピロリジン-2-イル]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
A) メチル3-((2S)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}ピロリジン-1-イル)プロパノアート (ジアステレオマー混合物)
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) (410 mg) のテトラヒドロフラン溶液 (6.0 mL) に、メチル アクリラート (0.63 mL) およびナトリウム メトキシド (45 mg) を加え、60℃で18時間攪拌した。反応混合物にメタノール (10 mL) を加えて不溶物を溶解し、60℃でさらに1時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、水 (30 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (330 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 669.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.64-1.59 (5H, m), 1.62-2.19 (4H, m), 2.21-2.32 (1H, m), 2.33-2.48 (4H, m), 2.53-3.43 (4H, m), 3.58-3.70 (3H, m), 3.74-3.84 (3H, m), 4.22-5.01 (2H, m), 5.60-6.54 (2H, m), 6.80-7.41 (7H, m).
B) N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-N-{2-[(2S)-1-(3-ヒドロキシプロピル)ピロリジン-2-イル]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
メチル 3-((2S)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}ピロリジン-1-イル)プロパノアート (ジアステレオマー混合物) を用いて、実施例38の工程Dと同様の方法により、標題化合物 (95 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 641.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.53-1.18 (1H, m), 1.25-1.39 (2H, m), 1.40-1.89 (7H, m), 1.90-2.17 (2H, m), 2.21-2.51 (4H, m), 2.67-3.43 (4H, m), 3.54-4.92 (7H, m), 5.63-6.52 (1H, m), 6.83-7.41 (7H, m).
実施例40
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2R)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
A) tert-ブチル(2R)-2-{2-[メトキシ(メチル)アミノ]-2-オキソエチル}ピロリジン-1-カルボキシラート
((2R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピロリジン-2-イル)酢酸を用いて、実施例34aの工程Aと同様の方法により、標題化合物 (3.8 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 272.8.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ1.30-1.45 (9H, m), 1.55-1.68 (1H, m), 1.72-1.81 (2H, m), 1.91-1.93 (1H, m), 2.40-2.48 (1H, m), 2.76-2.79 (1H, m), 3.07 (3H, brs), 3.15-3.28 (2H, m), 3.65 (3H, s), 3.98-4.00 (1H, m).
B) tert-ブチル (2R)-2-(2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル(2R)-2-{2-[メトキシ(メチル)アミノ]-2-オキソエチル}ピロリジン-1-カルボキシラートを用いて、実施例34aの工程Bと同様の方法により、標題化合物 (1.2 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ1.39 (9H, s), 1.59 (1H, brs), 1.73-1.79 (3H, m), 2.52-2.67 (2H, m), 3.22 (2H, brs), 4.10 (1H, brs), 9.64 (1H, brs).
C) tert-ブチル(2R)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}ピロリジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2R)-2-(2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルボキシラートを用いて、実施例34aの工程Cと同様の方法により、標題化合物 (1.8 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 401.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.27-1.44 (11H, m), 1.52-1.92 (5H, m), 2.25-2.46 (2H, m), 3.11-3.26 (2H, m), 3.63-3.79 (1H, m), 4.32-4.78 (3H, m), 7.12 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.29 (1H, d, J = 8.0 Hz).
D) tert-ブチル(2R)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}ピロリジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2R)-2-(2-オキソエチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物) を用いて、実施例33の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (570 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 683.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.99-1.41 (11H, m), 1.47-1.82 (4H, m), 2.27 (3H, s), 2.69-3.28 (4H, m), 3.35-3.57 (1H, m), 3.79 (3H, s), 4.22-4.97 (2H, m), 5.63-6.03 (1H, m), 6.36-6.43 (1H, m), 6.97-7.45 (7H, m).
E) N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2R)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2R)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}ピロリジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物) を用いて、実施例34aの工程Eと同様の方法により、標題化合物 (390 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 583.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.70-1.82 (6H, m), 2.31-2.34 (3H, m), 2.45-2.98 (3H, m), 3.05-3.41 (2H, m), 3.75-3.80 (3H, m), 4.28-4.88 (2H, m), 5.70-6.33 (2H, m), 6.79-7.10 (3H, m), 7.15-7.36 (4H, m).
実施例41
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2R)-1-メチルピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2R)-ピロリジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) を用いて、実施例35aと同様の方法により、標題化合物 (57 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 597.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.69-1.52 (5H, m), 1.64-2.07 (4H, m), 2.10-2.16 (2H, m), 2.28-2.36 (3H, m), 2.78-3.48 (3H, m), 3.72-3.82 (3H, m), 4.25-4.88 (2H, m), 5.67-6.39 (2H, m), 6.80-7.10 (3H, m), 7.17-7.35 (4H, m).
実施例42
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(メチルアミノ)ブチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
A) (±)-3-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸
(±)-3-アミノブタン酸 (7.2 g) のテトラヒドロフラン (70 mL) 溶液に、ジ-tert-ブチル ジカルボナート (15.3 g) および1 N 水酸化ナトリウム水溶液 (70 mL) を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を1 N 塩酸 (80 mL) を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を1 N 水酸化ナトリウム水溶液 (75 mL) で2回抽出し、合わせた水層を6 N 塩酸(25 mL) で中和した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水で3回、続いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (12 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.04 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.37 (9H, s), 2.15-2.26 (1H, m), 2.33-2.45 (1H, m), 3.69-3.89 (1H, m), 6.45-6.96 (1H, m), 11.81-12.34 (1H, m).
B) (±)-3-[(tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]ブタン酸
(±)-3-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸 (5.8 g) のテトラヒドロフラン (190 mL) 溶液に、0℃で水素化ナトリウム (油性、60%) (3.4 g) を加え、同温で30分間攪拌した。反応混合物に0℃でヨードメタン (21 mL) を加えた後、室温に昇温し、さらに16時間攪拌した。反応混合物を水 (75 mL) で希釈し、減圧下、有機溶媒を留去した。残った水層を酢酸エチル (75 mL) で2回洗浄後、1 N 塩酸 (40 mL) を加えて酸性とし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (4.2 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.08 (3H, d, J = 6.7 Hz), 1.38 (9H, s), 2.29-2.45 (2H, m), 2.64 (3H, s), 4.23-4.50 (1H, m), 12.10 (1H, s).
C) (±)-tert-ブチル{4-[メトキシ(メチル)アミノ]-4-オキソブタン-2-イル}メチルカルバマート
(±)-3-[(tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]ブタン酸を用いて、実施例34aの工程Aと同様の方法により、標題化合物 (3.2 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.09 (3H, d, J = 6.7 Hz), 1.38 (9H, s), 2.51-2.58 (2H, m), 2.65 (3H, s), 3.07 (3H, s), 3.66 (3H, s), 4.26-4.50 (1H, m).
D) (±)-tert-ブチル メチル(4-オキソブタン-2-イル)カルバマート
(±)-tert-ブチル {4-[メトキシ(メチル)アミノ]-4-オキソブタン-2-イル}メチルカルバマートを用いて、実施例36の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (1.6 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.09 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.38 (9H, s), 2.61-2.65 (3H, m), 3.34-3.42 (2H, m), 4.38-4.80 (1H, m), 9.50-9.68 (1H, m).
E) tert-ブチル {4-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]ブタン-2-イル}メチルカルバマート (ジアステレオマー混合物)
(±)-tert-ブチル メチル(4-オキソブタン-2-イル)カルバマートを用いて、実施例34aの工程Cと同様の方法により、標題化合物 (410 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 389.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.95-1.06 (3H, m), 1.24-1.74 (11H, m), 2.23-2.45 (2H, m), 2.53-2.61 (3H, m), 3.96-4.26 (1H, m), 4.34-4.45 (1H, m), 4.45-4.60 (1H, m), 4.60-4.75 (1H, m), 7.12 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.26 (1H, d, J = 7.9 Hz).
F) tert-ブチル{4-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]ブタン-2-イル}メチルカルバマート (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル {4-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]ブタン-2-イル}メチルカルバマート (ジアステレオマー混合物) を用いて、実施例33の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (470 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 671.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.76-0.99 (3H, m), 1.08-1.76 (11H, m), 2.02-2.46 (7H, m), 2.79-3.51 (2H, m), 3.79 (3H, s), 4.17-5.03 (2H, m), 5.53-6.02 (1H, m), 6.29-6.52 (1H, m), 6.85-7.56 (7H, m).
G) N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(メチルアミノ)ブチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル {4-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]ブタン-2-イル}メチルカルバマート (ジアステレオマー混合物) を用いて、実施例33の工程Cと同様の方法により、標題化合物 (380 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 571.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.52-0.93 (3H, m), 1.10-1.81 (2H, m), 1.96-2.46 (7H, m), 3.03-3.33 (2H, m), 3.72-3.84 (3H, m), 4.26-4.88 (2H, m), 5.69-6.37 (2H, m), 6.77-7.08 (3H, m), 7.14-7.39 (4H, m).
実施例42a
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(メチルアミノ)ブチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマーA)
実施例42で製造したN-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) (310 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (NF001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 700/300/1) で分取し、目的物を含む保持時間の1番目に小さい画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (69 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % de, 保持時間: 9.41 分 (CHIRALPAK AD (KF051)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 700/300/1)
比旋光度: [α]25. D. +137.3 (c 0.200, DMSO)
MS (ESI+): [M+H]+ 571.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.58-1.00 (3H, m), 1.17-1.52 (2H, m), 2.02-2.50 (7H, m), 3.02-3.43 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.27-4.92 (2H, m), 5.69-6.40 (2H, m), 6.84-7.11 (3H, m), 7.17-7.35 (4H, m).
実施例42b
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(メチルアミノ)ブチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマーB)
実施例42で製造したN-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) (310 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (NF001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 700/300/1) で分取し、目的物を含む保持時間の2番目に小さい画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (70 mg) を得た。
光学純度: 99.2 % de, 保持時間: 10.64 分 (CHIRALPAK AD (KF051)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 700/300/1)
比旋光度: [α]25. D. -150.9 (c 0.200, DMSO)
MS (ESI+): [M+H]+ 571.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.62-0.94 (3H, m), 1.06-1.49 (2H, m), 2.07-2.53 (7H, m), 3.06-3.41 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.28-4.92 (2H, m), 5.69-6.41 (2H, m), 6.79-7.15 (3H, m), 7.18-7.39 (4H, m).
実施例42c
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(メチルアミノ)ブチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマーC)
実施例42で製造したN-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) (310 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (NF001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 700/300/1) で分取し、目的物を含む保持時間の3番目に小さい画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (71 mg) を得た。
光学純度: 98.4 % de, 保持時間: 12.71 分 (CHIRALPAK AD (KF051)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 700/300/1)
比旋光度: [α]25. D. +109.9 (c 0.150, DMSO)
MS (ESI+): [M+H]+ 571.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.65-1.00 (3H, m), 1.06-1.36 (2H, m), 2.08-2.59 (7H, m), 3.05-3.49 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.30-4.93 (2H, m), 5.71-6.37 (2H, m), 6.79-7.13 (3H, m), 7.19-7.35 (4H, m).
実施例42d
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(メチルアミノ)ブチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマーD)
実施例42で製造したN-(7,8-ジクロロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (310 mg) (ジアステレオマー混合物)をHPLC (CHIRALPAK AD (NF001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 700/300/1) で分取し、目的物を含む保持時間の4番目に小さい画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (66 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % de, 保持時間: 17.26 分 (CHIRALPAK AD (KF051)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン = 700/300/1)
比旋光度: [α]25. D. -138.8 (c 0.200, DMSO)
MS (ESI+): [M+H]+ 571.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.63-1.03 (3H, m), 1.17-1.39 (2H, m), 2.09-2.58 (7H, m), 3.00-3.56 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.31-4.88 (2H, m), 5.75-6.44 (2H, m), 6.88-7.13 (3H, m), 7.18-7.37 (4H, m).
実施例43
N-[2-((2S)-アゼチジン-2-イル)エチル]-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
A) 1-tert-ブチル 2-メチル (2S)-アゼチジン-1,2-ジカルボキシラート
(2S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)アゼチジン-2-カルボン酸 (5.5 g) のメタノール (140 mL) 溶液に、0℃で2 M (ジアゾメチル)トリメチルシラン/ジエチルエーテル溶液 (20 mL) を加え、同温で1時間攪拌した。反応混合物に2 M (ジアゾメチル)トリメチルシラン/ジエチルエーテル溶液 (20 mL) を加え、0℃でさらに1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、標題化合物 (5.8 g) を得た。
1H NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 1.34 (9H, s), 1.97-2.14 (1H, m), 2.39-2.57 (1H, m), 3.68 (3H, s), 3.73-3.95 (2H, m), 4.56 (1H, dd, J = 9.2, 5.2 Hz).
B) tert-ブチル(2S)-2-(ヒドロキシメチル)アゼチジン-1-カルボキシラート
1-tert-ブチル 2-メチル (2S)-アゼチジン-1,2-ジカルボキシラート (5.8 g) のテトラヒドロフラン (140 mL) 溶液に、0℃で水素化ホウ素リチウム (1.2 g) を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を氷冷した飽和塩化アンモニウム水溶液 (100 mL) に加え、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (4.9 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ1.37 (9H, s), 1.98-2.24 (2H, m), 3.43-3.54 (1H, m), 3.55-3.76 (3H, m), 4.06-4.17 (1H, m), 4.72 (1H, t, J = 5.6 Hz).
C) tert-ブチル(2S)-2-{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}アゼチジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル (2S)-2-(ヒドロキシメチル)アゼチジン-1-カルボキシラート(2.6 g) のテトラヒドロフラン (34 mL) 溶液に、0℃でトリエチルアミン (2.9 mL) およびメタンスルホニルクロリド (1.2 mL) を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を水 (150 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (3.3 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.38 (9H, s), 2.00-2.13 (1H, m), 2.18-2.34 (1H, m), 3.21 (3H, s), 3.58-3.82 (2H, m), 4.23-4.31 (1H, m), 4.34-4.46 (2H, m).
D) tert-ブチル(2S)-2-(シアノメチル)アゼチジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル(2S)-2-{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}アゼチジン-1-カルボキシラート(2.6 g) のN,N-ジメチルホルムアミド (66 mL) 溶液に、室温でトリメチルシランカルボニトリル (1.8 mL) および 1 M N,N,N-トリブチルブタン-1-アミニウム フロリド/テトラヒドロフラン溶液 (13 mL) を加え、50℃に昇温し、18時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、水 (150 mL) で希釈し、酢酸エチル/ヘキサン (1:1) 混合溶媒で2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (1.6 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.39 (9H, s), 1.89-2.08 (1H, m), 2.25-2.43 (1H, m), 2.80-3.02 (2H, m), 3.56-3.86 (2H, m), 4.26-4.42 (1H, m).
E) tert-ブチル(2S)-2-(2-オキソエチル)アゼチジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル (2S)-2-(シアノメチル)アゼチジン-1-カルボキシラート(420 mg) のトルエン (13 mL) 溶液に、-60℃で1.5 M 水素化ジイソブチルアルミニウム/トルエン溶液 (3.0 mL) を加え、同温で45分間攪拌した。反応混合物を2 M 酒石酸水溶液 (30 mL) およびジエチルエーテル (20 mL) で希釈し、室温に昇温後、2時間激しく攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (120 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 1.88-2.03 (1H, m), 2.34-2.49 (1H, m), 2.67-2.84 (1H, m), 2.93-3.09 (1H, m), 3.78-3.95 (2H, m), 4.57-4.73 (1H, m), 9.81 (1H, s).
F) tert-ブチル(2R)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}アゼチジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2S)-2-(2-オキソエチル)アゼチジン-1-カルボキシラート (65 mg) のメタノール (2 mL) 溶液に、(±)-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-アミン 塩酸塩(110 mg) 、2-メチルピリジン ボラン錯体 (70 mg) および酢酸 (0.20 mL) を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物(61 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 387.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.38-1.49 (9H, m), 1.70-1.89 (2H, m), 1.90-2.07 (1H, m), 2.22-2.39 (1H, m), 2.53-2.86 (2H, m), 3.75-3.86 (2H, m), 4.21-4.31 (1H, m), 4.47-4.57 (2H, m), 4.63-4.73 (1H, m), 6.95-7.04 (1H, m), 7.09-7.18 (1H, m).
G) tert-ブチル(2R)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}アゼチジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2R)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)アミノ]エチル}アゼチジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物) (61 mg) のテトラヒドロフラン (1.1 mL) 溶液に、3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(52 mg)、HATU (90 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (83 μL) を加え、室温で60時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物(91 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 669.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.13-1.46 (10H, m), 1.66-2.24 (3H, m), 2.33 (3H, s), 2.96-3.37 (2H, m), 3.59-4.08 (6H, m), 4.26-4.91 (2H, m), 5.70-6.37 (2H, m), 6.74-7.13 (3H, m), 7.19-7.37 (4H, m).
H) N-[2-((2S)-アゼチジン-2-イル)エチル]-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2R)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}アゼチジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物) (89 mg) をトリフルオロ酢酸 (1.0 mL) に溶解し、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (57 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 569.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.32-1.59 (2H, m), 1.72-2.18 (2H, m), 2.33 (3H, s), 2.99-3.73 (5H, m), 3.77 (3H, s), 4.30-4.91 (2H, m), 5.66-6.33 (2H, m), 6.71-7.12 (3H, m), 7.18-7.38 (4H, m).
実施例44
N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-1-メチルアゼチジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
N-[2-((2S)-アゼチジン-2-イル)エチル]-N-(6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) (46 mg) のアセトニトリル (2.0 mL) 溶液に、37%ホルムアルデヒド水溶液 (0.36 mL)、およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム (86 mg) を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物(21 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 583.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.38-1.89 (4H, m), 1.90-1.99 (1H, m), 2.07-2.18 (2H, m), 2.33 (3H, s), 2.39-3.34 (5H, m), 3.78 (3H, s), 4.26-4.91 (2H, m), 5.66-6.40 (2H, m), 6.76-7.16 (3H, m), 7.20-7.35 (4H, m).
実施例45
N-[2-((2S)-アゼチジン-2-イル)エチル]-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
A) tert-ブチル(2R)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)アミノ]エチル}アゼチジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2S)-2-(2-オキソエチル)アゼチジン-1-カルボキシラート(540 mg) のメタノール (13 mL) 溶液に、6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-アミン 1,1-ジオキシド(550 mg)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム (800 mg) および酢酸 (1.3 mL) を加え、反応混合物を4時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で2回精製し、標題化合物 (170 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 435.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.35-1.47 (9H, m), 1.74-2.07 (4H, m), 2.25-2.42 (1H, m), 2.58-2.87 (2H, m), 3.42-3.58 (1H, m), 3.71-3.90 (3H, m), 4.21-4.37 (1H, m), 4.45-4.67 (1H, m), 7.48-7.61 (1H, m), 7.61-7.73 (1H, m).
B) tert-ブチル(2R)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}アゼチジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2R)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)アミノ]エチル}アゼチジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物) (170 mg) のテトラヒドロフラン (4.0 mL) 溶液に、3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(170 mg)、HATU (230 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (0.21 mL) を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物に、さらに、3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(25 mg)、HATU (75 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (0.10 mL) を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を50℃に昇温し、同温で16時間攪拌した。反応混合物に、さらに、3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(25 mg) を加え、50℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物(240 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 717.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.22-1.38 (9H, m), 1.70-2.26 (4H, m), 2.27-2.36 (3H, m), 2.82-4.02 (10H, m), 5.81-6.18 (2H, m), 6.90-7.33 (6H, m), 7.45-7.67 (1H, m).
C) N-[2-((2S)-アゼチジン-2-イル)エチル]-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
tert-ブチル(2R)-2-{2-[(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル){[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ]エチル}アゼチジン-1-カルボキシラート (ジアステレオマー混合物) (245 mg) をトリフルオロ酢酸 (3.0 mL) に溶解し、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (200 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いで、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(140 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 617.0.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.57-2.02 (3H, m), 2.09-2.25 (1H, m), 2.33 (3H, s), 2.52-3.31 (2H, m), 3.34-4.06 (8H, m), 5.59-6.17 (2H, m), 6.80-7.18 (2H, m), 7.19-7.33 (4H, m), 7.42-7.65 (1H, m).
実施例46
N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-1-メチルアゼチジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物)
N-[2-((2S)-アゼチジン-2-イル)エチル]-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) (130 mg) のアセトニトリル (5.6 mL) 溶液に、37%ホルムアルデヒド水溶液 (1.0 mL) およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム (230 mg) を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (50 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いで、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(120 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 631.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.46-1.97 (4H, m), 2.01-2.23 (3H, m), 2.33 (3H, s), 2.50-3.35 (4H, m), 3.39-3.57 (2H, m), 3.63-3.96 (4H, m), 5.89-6.14 (2H, m), 6.90-7.33 (6H, m), 7.46-7.66 (1H, m).
実施例46a
N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-1-メチルアゼチジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー A)
実施例46 で製造したN-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-1-メチルアゼチジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) (110 mg) をHPLC (CHIRALPAK IC (ME001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 300/700/1) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (39 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % de, 保持時間: 16.42 分 (CHIRALPAK IC (LG009)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 300/700/1)
比旋光度: [α]25. D. -115.1 (c 0.205, DMSO)
MS (ESI+): [M+H]+ 631.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45-1.98 (4H, m), 2.02-2.21 (3H, m), 2.34 (3H, s), 2.58-3.10 (3H, m), 3.16-3.36 (2H, m), 3.42-3.92 (5H, m), 5.91-6.16 (2H, m), 6.98-7.37 (6H, m), 7.51-7.69 (1H, m).
実施例46b
N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-1-メチルアゼチジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー B)
実施例46 で製造したN-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-((2S)-1-メチルアゼチジン-2-イル)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (ジアステレオマー混合物) (110 mg) をHPLC (CHIRALPAK IC (ME001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 300/700/1) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (59 mg) を得た。
光学純度: 99.3 % de, 保持時間: 21.81 分 (CHIRALPAK IC (LG009)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 300/700/1)
比旋光度: [α]25. D. +75.4 (c 0.200, DMSO)
MS (ESI+): [M+H]+ 631.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.46-1.97 (4H, m), 2.01-2.23 (3H, m), 2.33 (3H, s), 2.50-3.35 (4H, m), 3.39-3.57 (2H, m), 3.63-3.96 (4H, m), 5.89-6.14 (2H, m), 6.90-7.33 (6H, m), 7.46-7.66 (1H, m).
実施例47
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[4-(ジメチルアミノ)ブチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-4-(ジメチルアミノ)ブタンアミド
(±)-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-アミン1,1-ジオキシド (180 mg) のN,N-ジメチルホルムアミド (5.0 mL) 溶液へ、4-(ジメチルアミノ)ブタン酸 塩酸塩 (180 mg)、1H-ベンゾトリアゾール-1-オール (150 mg)、EDC (0.19 mL)、およびトリエチルアミン (0.20 mL) を加え、室温で21時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いで、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(230 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 365.0.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.74 (2H, dd, J = 10.5, 5.6 Hz), 2.03 (6H, s), 2.27-2.45 (4H, m), 3.42 (1H, dd, J = 14.0, 2.9 Hz), 3.89 (1H, dd, J = 14.0, 7.8 Hz), 5.76 (1H, td, J = 7.8, 3.1 Hz), 7.42 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.69 (1H, d, J = 8.2 Hz), 9.45-9.57 (1H, m).
B) (±)-N'-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N,N-ジメチルブタン-1,4-ジアミン
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-4-(ジメチルアミノ)ブタンアミド(230 mg) のテトラヒドロフラン (7.2 mL) 溶液に、室温で1.0 M ボラン/テトラヒドロフラン溶液 (6.2 mL) を加え、60℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、メタノール (10 mL) で希釈し、減圧下溶媒を留去した。残渣をメタノール (10 mL) および6 N 塩酸 (10 mL) に溶解し、60℃で3時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、28%アンモニア水溶液 (20 mL) を加えてアルカリ性とし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (210 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 351.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.49-1.58 (4H, m), 2.22 (6H, s), 2.24-2.32 (2H, m), 2.61-2.73 (2H, m), 3.44 (1H, dd, J = 13.5, 5.0 Hz), 3.81 (1H, dd, J = 13.4 7.3 Hz), 4.55 (1H, dd, J = 7.0, 5.1 Hz), 7.50 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.67 (1H, d, J = 8.2 Hz).
C) (±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[4-(ジメチルアミノ)ブチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N'-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N,N-ジメチルブタン-1,4-ジアミン (110 mg) のテトラヒドロフラン (2.0 mL) 溶液に、3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(120 mg)、HATU (190 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (0.16 mL) を加え、50℃で18時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (30 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いで、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(98 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 633.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.11-1.47 (4H, m), 1.87-2.26 (8H, m), 2.34 (3H, s), 2.76-2.94 (1H, m), 3.08-3.60 (3H, m), 3.78 (3H, s), 5.85-6.14 (2H, m), 6.89-7.20 (2H, m), 7.28 (4H, s), 7.49-7.69 (1H, m).
実施例48
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N3,N3-ジメチル-β-アラニンアミド
(±)-6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-アミン1,1-ジオキシド (370 mg) のN,N-ジメチルホルムアミド (7.5 mL) 溶液へ、N,N-ジメチル-β-アラニン (260 mg) 1H-ベンゾトリアゾール-1-オール (300 mg)、EDC (0.39 mL) およびトリエチルアミン (0.41 mL) を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (50 mL) で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いで、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(400 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 351.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ2.13 (6H, s), 2.25-2.33 (2H, m), 2.40-2.49 (2H, m), 3.54 (1H, dd, J = 13.7, 6.0 Hz), 4.15 (1H, dd, J = 13.7, 7.9 Hz), 5.52-5.62 (1H, m), 7.54 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.99 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.76 (1H, d, J = 7.8 Hz).
B) (±)-N'-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N,N-ジメチルプロパン-1,3-ジアミン
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N3,N3-ジメチル-β-アラニンアミド (390 mg) のテトラヒドロフラン (14 mL) 溶液に、1.0 M ボラン/テトラヒドロフラン溶液 (11 mL) を加え、60℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、メタノール (10 mL) で希釈し、減圧下溶媒を留去した。残渣をメタノール (10 mL) および6 N 塩酸 (10 mL) に溶解し、60℃で2.5時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、28%アンモニア水溶液 (10 mL) を加えてアルカリ性とし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (390 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 337.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ1.48-1.61 (2H, m), 2.04-2.18 (6H, m), 2.25 (2H, t, J = 7.1 Hz), 2.52-2.60 (2H, m), 2.62-2.84 (1H, m), 3.50 (1H, dd, J = 13.5, 5.9 Hz), 4.04-4.15 (1H, m), 4.49-4.65 (1H, m), 7.69 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.96 (1H, d, J = 8.2 Hz).
C) (±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N'-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N,N-ジメチルプロパン-1,3-ジアミン (160 mg) のテトラヒドロフラン (4 mL) 溶液に、3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(190 mg)、HATU (280 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (0.24 mL) を加え、50℃で18時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (40 mL) で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いで、メタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物(150 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 619.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.51-2.24 (10H, m), 2.34 (3H, s), 2.75-3.58 (3H, m), 3.70-3.96 (4H, m), 5.82-6.15 (2H, m), 6.92-7.16 (2H, m), 7.19-7.37 (4H, m), 7.51-7.67 (1H, m).
実施例48a
(-)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例48で製造した(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (100 mg) をSFC (カラム:CHIRALPAK IA (MB001)、20 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:二酸化炭素/メタノール/ジエチルアミン = 660/340/1) にて分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (30 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 3.65 分 (CHIRALPAK IA (LG021)、4.6 mmID×150 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 660/340/1)
比旋光度: [α]25. D. -103.0 (c 0.240, CHCl3)
MS (ESI+): [M+H]+ 619.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.54-1.81 (2H, m), 1.93-2.18 (8H, m), 2.32 (3H, brs), 2.73-3.59 (3H, m), 3.67-3.98 (4H, m), 5.77-6.12 (2H, m), 6.88-7.14 (2H, m), 7.18-7.38 (4H, m), 7.45-7.69 (1H, m).
実施例48b
(+)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例48で製造した(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (100 mg) をSFC (カラム:CHIRALPAK IA (MB001)、20 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:二酸化炭素/メタノール/ジエチルアミン = 660/340/1) にて分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (36 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 6.01 分 (CHIRALPAK IA (LG021)、4.6 mmID×150 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 660/340/1)
比旋光度: [α]25. D. +103.9 (c 0.230, CHCl3)
MS (ESI+): [M+H]+ 619.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ1.48-1.80 (2H, m), 1.91-2.19 (8H, m), 2.32 (3H, brs), 2.73-3.56 (3H, m), 3.67-3.96 (4H, m), 5.75-6.16 (2H, m), 6.89-7.15 (2H, m), 7.18-7.34 (4H, m), 7.46-7.65 (1H, m).
実施例49
(±)-N-(1-アセチル-7,8-ジクロロ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンゾアゼピン-5-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) メチル 2-アミノ-4,5-ジクロロベンゾアート
2-アミノ-4,5-ジクロロ安息香酸 (18.0 g) のメタノール (300 mL) 溶液へ、室温で硫酸 (50.0 mL) を滴下し、終夜還流した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を2 N 水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した (pH 7)。得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (17.8 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.87 (3H, s), 5.77 (2H, br s), 6.79 (1H, s), 7.92 (1H, s).
B) メチル 4,5-ジクロロ-2-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}ベンゾアート
メチル 2-アミノ-4,5-ジクロロベンゾアート (20.0 g) のピリジン (500 mL) 溶液へ (4-メチルフェニル)スルホニルクロリド (21.7 g) を加え、混合物を50℃で終夜攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水で希釈した後、2 N 塩酸を用いて中和した (pH 7)。得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (20.0 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.39 (3H, s), 3.90 (3H, s), 7.27 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.75 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.87 (1H, s), 7.99 (1H, s), 10.57 (1H, s).
C) メチル 4,5-ジクロロ-2-{(4-エトキシ-4-オキソブチル)[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}ベンゾアート
メチル 4,5-ジクロロ-2-{[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}ベンゾアート (26.0 g) の2-ブタノン(400 mL) 溶液へ、炭酸セシウム (45 g) を加え、さらにエチル 4-ブロモブチラート (16.2 g) を室温で滴下し、混合物を80℃で72時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、水および酢酸エチルで希釈した。有機層を分離後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (30.0 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.15-1.30 (3H, m), 1.82-1.89 (2H, m), 2.39-2.46 (5H, m), 3.49 (1H, br s), 3.73 (1H, br s), 3.89 (3H, s), 4.08-4.15 (2H, m), 6.99 (1H, s), 7.27 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.46 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.98 (1H, s).
D) エチル 7,8-ジクロロ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-5-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンゾアゼピン-4-カルボキシラートとメチル 7,8-ジクロロ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-5-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンゾアゼピン-4-カルボキシラートの混合物
カリウム tert-ブトキシド(15.3 g) をトルエン (136 mL) に溶解し、70℃下、メチル 4,5-ジクロロ-2-{(4-エトキシ-4-オキソブチル)[(4-メチルフェニル)スルホニル]アミノ}ベンゾアート (30 g) のトルエン(450 mL) 溶液を滴下した。反応混合物を室温まで冷却後、水で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出後、合わせた有機層を減圧下で濃縮し、標題化合物を含む混合物 (28 g) を得た。少量のサンプルをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、エチル 7,8-ジクロロ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-5-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンゾアゼピン-4-カルボキシラートとメチル 7,8-ジクロロ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-5-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンゾアゼピン-4-カルボキシラートを単離し、1H NMRを用いて確認した。
エチル 7,8-ジクロロ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-5-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンゾアゼピン-4-カルボキシラート:
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.31 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.30 (2H, t, J = 6.8 Hz), 2.40 (3H, s), 4.07 (2H, t, J = 6.8 Hz), 4.17 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.18 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.39 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.60 (1H, s), 7.70 (1H, s), 11.94 (1H, s).
メチル 7,8-ジクロロ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-5-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンゾアゼピン-4-カルボキシラート:
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.30 (2H, t, J = 6.4 Hz), 2.41 (3H, s), 3.73 (3H, s), 4.07 (2H, t, J = 6.4 Hz), 7.18 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.39 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.60 (1H, s), 7.69 (1H, s), 11.84 (1H, s).
E) 7,8-ジクロロ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-1-ベンゾアゼピン-5-オン
エチル 7,8-ジクロロ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-5-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンゾアゼピン-4-カルボキシラートとメチル 7,8-ジクロロ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-5-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンゾアゼピン-4-カルボキシラートを含む混合物 (28.0 g) の酢酸 (150 mL) 溶液へ、塩酸 (44 mL) を加え、混合物を80℃で5時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を2 N 水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した (pH 7)。混合物を酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (石油エーテル/酢酸エチル) で精製し、標題化合物 (23.0 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.97-2.02 (2H, m), 2.38-2.43 (2H, m), 2.45 (3H, s), 3.84 (2H, t, J = 6.4 Hz), 7.31 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.61-7.64 (3H, m), 7.80 (1H, s).
F) 7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-1-ベンゾアゼピン-5-オン
7,8-ジクロロ-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-1-ベンゾアゼピン-5-オン(23.0 g) をポリリン酸 (50 mL) に懸濁し、混合物を80℃で終夜攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、2 N 水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した (pH 7)。得られた混合物を水および酢酸エチルで希釈し、有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (石油エーテル/酢酸エチル) で精製し、標題化合物 (12.0 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.06-2.11 (2H, m), 2.66 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.08-3.13 (2H, m), 7.16 (1H, s), 7.19 (1H, s), 7.54 (1H, s).
G) 1-アセチル-7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-1-ベンゾアゼピン-5-オン
7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-1-ベンゾアゼピン-5-オン(8.0 g) の酢酸 (50 mL) 溶液へ、無水酢酸(150 mL) を加え、混合物を85℃で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を2 N 水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した (pH 7)。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (石油エーテル/酢酸エチル) で精製し、標題化合物 (5.0 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.84 (1H, br s), 2.09 (3H, s), 2.12-3.17 (4H, m), 4.78 (1H, br s), 7.37 (1H, s), 7.98 (1H, s).
H) (±)-tert-ブチル{2-[(1-アセチル-7,8-ジクロロ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンゾアゼピン-5-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート
1-アセチル-7,8-ジクロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-1-ベンゾアゼピン-5-オン (777 mg) とtert-ブチル (2-アミノエチル)メチルカルバマート(545 mg) の混合物へ、チタニウム(IV) イソプロポキシド (1.03 g) を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物をエタノール (10 mL) で希釈し、水素化ホウ素ナトリウム (330 mg) を加え、さらに室温で2時間攪拌した。反応混合物に1 N 水酸化ナトリウム水溶液 (2 mL) を加え、不溶物を濾別した後、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (石油エーテル/酢酸エチル) で精製し、標題化合物 (750 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.44 (4H, s), 1.48 (5H, s), 1.61 (2H, br s), 1.86-1.92 (3H, m), 1.95-2.28 (2H, m), 2.53-2.76 (3H, m), 2.82-2.91 (3H, m), 3.19-3.43 (2H, m), 3.67-3.85 (1H, m), 4.45-4.66 (1H, m), 7.24-7.25 (1H, m), 7.34-7.68 (1H, m).
I) (±)-N-(1-アセチル-7,8-ジクロロ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンゾアゼピン-5-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸 (142 mg) のピリジン (2 mL) 溶液へ、(±)-tert-ブチル {2-[(1-アセチル-7,8-ジクロロ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1-ベンゾアゼピン-5-イル)アミノ]エチル}メチルカルバマート (200 mg) およびHATU (269 mg) を加え、60℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルに懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮した。得られた残渣を4℃下、トリフルオロ酢酸 (2 mL) に懸濁し、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (35 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 612.2.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 0.60-1.40 (4H, m), 1.50-2.50 (14H, m), 2.75-3.00 (1H, m), 3.74 (3H, m), 3.95-4.30 (1H, m), 4.35-5.05 (1H, m), 6.37 (1H, br s), 6.75-7.80 (7H, m).
実施例50a
(-)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) 5,6-ジクロロ-4-(メチルスルファニル)ニコチン酸
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン (2650 mg) のテトラヒドロフラン (10 mL) 溶液へ、窒素雰囲気下、-50℃で1.6 M n-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (11 mL) をゆっくりと加え、同温で30分間攪拌した。反応混合物へ、窒素雰囲気下、同温で5,6-ジクロロニコチン酸 (1500 mg) のテトラヒドロフラン (6 mL) 溶液をゆっくりと加え、同温で30分間攪拌した。反応混合物へ、窒素雰囲気下、同温で二硫化ジメチル (2.5 mL) のテトラヒドロフラン (2 mL) 溶液をゆっくりと加え、-10℃まで昇温し、100分間攪拌した。反応混合物へ、氷冷下、2 N 塩酸を加え、混合物のpHを2に調整した。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた固体を酢酸エチルで洗浄し、標題化合物 (1210 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 238.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.55 (3H, s), 8.50 (1H, s), 14.06 (1H, brs).
B) 5,6-ジクロロ-4-(メチルスルファニル)ニコチン酸メチル
5,6-ジクロロ-4-(メチルスルファニル)ニコチン酸 (490 mg) のテトラヒドロフラン (6 mL) およびメタノール (3 mL) 溶液へ、2 M (ジアゾメチル)トリメチルシラン/ヘキサン溶液 (3 mL) を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物へ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (410 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 252.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.51 (3H, s), 3.97 (3H, s), 8.45 (1H, s).
C) [5,6-ジクロロ-4-(メチルスルファニル)ピリジン-3-イル]メタノール
5,6-ジクロロ-4-(メチルスルファニル)ニコチン酸メチル (260 mg) のエタノール (10 mL) およびテトラヒドロフラン (5 mL) 溶液へ、塩化カルシウム (230 mg) を加え、次いで水素化ホウ素ナトリウム (160 mg) を加えた。反応混合物を室温で30分間攪拌した後、さらに40℃で30分間攪拌した。反応混合物へ0℃で2 N 塩酸を加え、混合物のpHを1から2に調整した。得られた水性懸濁液へ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性(pH 8) にした後、その混合物を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (230 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 224.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.52 (3H, s), 4.87 (2H, d, J = 5.8 Hz), 8.34 (1H, s).
D) [5,6-ジクロロ-4-(メチルスルホニル)ピリジン-3-イル]メタノール
[5,6-ジクロロ-4-(メチルスルファニル)ピリジン-3-イル]メタノール (590 mg) のメタノール (20 mL) および酢酸 (10 mL) 溶液へ、タングステン酸ナトリウム二水和物 (260 mg) を加え、次いで、35% 過酸化水素水 (10 mL) を加えた。反応混合物を室温で20分間攪拌した後、さらに65℃で2.5時間攪拌した。メタノールおよび酢酸を減圧下で留去し、残渣を酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した。混合物を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (610 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 256.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.13 (1H, t, J = 7.4 Hz), 3.40 (3H, s), 5.01 (2H, d, J = 7.4 Hz), 8.56 (1H, s).
E) 5,6-ジクロロ-4-(メチルスルホニル)ニコチンアルデヒド
[5,6-ジクロロ-4-(メチルスルホニル)ピリジン-3-イル]メタノール (610 mg) のテトラヒドロフラン (30 mL) 溶液へ、二酸化マンガン (2430 mg) を加え、室温で15.5時間攪拌した。反応混合物へ、さらに二酸化マンガン (1220 mg) を加え、室温で24時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた固体を酢酸エチルおよびヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、標題化合物 (230 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.45 (3H, s), 8.68 (1H, s), 10.68 (1H, s).
F) (±)-N'-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン
5,6-ジクロロ-4-(メチルスルホニル)ニコチンアルデヒド (110 mg) のテトラヒドロフラン (2.5 mL) 溶液へ、酢酸 (48 μL) およびN,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(55 μL) を加え、反応混合物を室温で40分間攪拌した。反応混合物をテトラヒドロフラン (2.5 mL) で希釈した後、混合物へ0℃でカリウム tert-ブトキシド (200 mg) のテトラヒドロフラン (2.5 mL) 懸濁液を加え、同温で20分間攪拌した。反応混合物を水に懸濁後、得られた水性懸濁液を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (40 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 324.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.21 (6H, s), 2.39-2.51 (2H, m), 2.69-2.82 (2H, m), 3.44-3.52 (1H, m), 3.82-3.91 (1H, m), 4.68-4.77 (1H, m), 8.66 (1H, s).
G) (±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N'-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物(53 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 606.2.
H) (-)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (53 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:メタノール) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (27 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 606.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.03-2.11 (6H, m), 2.29-2.85 (5H, m), 3.53-3.98 (6H, m), 4.16-4.80 (1H, m), 5.36-6.39 (2H, m), 7.00-7.25 (3H, m), 7.27-7.31 (2H, m), 8.20-8.43 (1H, m).
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 8.96 分 (CHIRALCEL OD (DB195)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:メタノール)
比旋光度: [α]25. D. -62.9 (c 0.158, CHCl3)
実施例50b
(+)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (53 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:メタノール) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (25 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 606.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.04-2.09 (6H, m), 2.29-2.84 (5H, m), 3.53-3.88 (6H, m), 4.15-4.78 (1H, m), 5.39-6.38 (2H, m), 6.99-7.24 (3H, m), 7.27-7.32 (2H, m), 8.19-8.40 (1H, m).
光学純度: 99.5 % ee, 保持時間: 15.82 分 (CHIRALCEL OD (DB195)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:メタノール)
比旋光度: [α]25. D. +65.1 (c 0.161, CHCl3)
実施例51
(±)-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) メチル 3-フルオロ-2-(メチルスルファニル)-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアート
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン (4070 mg) のテトラヒドロフラン (15 mL) 溶液へ、窒素雰囲気下、-40℃で1.6 M n-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (16.6 mL) をゆっくりと加え、同温で30分間攪拌した。反応混合物へ、窒素雰囲気下、同温で3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)安息香酸(2500 mg) のテトラヒドロフラン (9 mL) 溶液をゆっくりと加え、同温で30分間攪拌した。反応混合物へ、窒素雰囲気下、同温で二硫化ジメチル (4.2 mL) のテトラヒドロフラン (3 mL) 溶液をゆっくりと加え、0℃まで昇温し、85分間攪拌した。反応混合物へ、氷冷下、2 N 塩酸を加え、混合物のpHを2に調整した。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた固体を酢酸エチルで洗浄した。得られた残渣をテトラヒドロフラン (40 mL) およびメタノール (20 mL) に溶解させ、混合物へ2 M (ジアゾメチル)トリメチルシラン/ヘキサン溶液 (12 mL) を加え、室温で40分間攪拌した。反応混合物へ、水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (2830 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 269.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.52 (3H, d, J = 2.1 Hz), 3.96 (3H, s), 7.47-7.59 (2H, m).
B) [3-フルオロ-2-(メチルスルファニル)-4-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール
メチル 3-フルオロ-2-(メチルスルファニル)-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアート (2830 mg) のエタノール (60 mL) およびテトラヒドロフラン (30 mL) 溶液へ、塩化カルシウム (2360 mg) を加え、次いで水素化ホウ素ナトリウム (1600 mg) を加えた。反応混合物を室温で30分間攪拌した後、さらに45℃で30分間攪拌した。反応混合物へ0℃で2 N 塩酸を加え、混合物のpHを2から3に調整した。混合物を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (1750 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.28 (1H, t, J = 6.2 Hz), 2.47 (3H, d, J = 0.8 Hz), 4.89 (2H, d, J = 5.8 Hz), 7.38 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.51-7.59 (1H, m).
C) [3-フルオロ-2-(メチルスルホニル)-4-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール
[3-フルオロ-2-(メチルスルファニル)-4-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール (2490 mg) のメタノール (80 mL) および酢酸 (40 mL) 溶液へ、タングステン酸ナトリウム二水和物 (1030 mg) を加え、次いで、35% 過酸化水素水 (39 mL) を加えた。反応混合物を室温で30分間攪拌した後、さらに60℃で1.5時間攪拌した。メタノールおよび酢酸を減圧下で留去し、残渣を酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した。混合物を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた固体を、ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (2820 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.09 (1H, brs), 3.36 (3H, d, J = 1.9 Hz), 5.06 (2H, d, J = 3.9 Hz), 7.54-7.59 (1H, m), 7.86 (1H, t, J = 7.6 Hz).
D) 3-フルオロ-2-(メチルスルホニル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
[3-フルオロ-2-(メチルスルホニル)-4-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール (2820 mg) のアセトニトリル (50 mL) 溶液へ、二酸化マンガン (5300 mg) を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物へ、さらに二酸化マンガン (5300 mg) を加え、室温で14時間攪拌した。反応混合物へ、さらに二酸化マンガン (1570 mg) を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物へ、さらに二酸化マンガン (1060 mg) を加え、室温で4時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた固体を酢酸エチルおよびヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、標題化合物 (1600 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.43 (3H, d, J = 1.6 Hz), 7.77 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.97-8.05 (1H, m), 10.83 (1H, s).
E) (±)-N'-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N,N-ジメチルプロパン-1,3-ジアミン
3-フルオロ-2-(メチルスルホニル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド (300 mg) のテトラヒドロフラン (5 mL) 溶液へ、酢酸 (126 μL) およびN,N-ジメチルプロパン-1,3-ジアミン (152 μL) を加え、反応混合物を室温で20分間攪拌した。反応混合物をテトラヒドロフラン (5 mL) で希釈した後、混合物へ0℃で1.11 M リチウムジイソプロピルアミド/ヘキサンおよびテトラヒドロフラン混合溶液 (4.0 mL) をゆっくり加え、窒素雰囲気下、同温で30分間攪拌した。混合物に2 N 塩酸(30 mL) を加え、酢酸エチル (30 mL) およびヘキサン (30 mL) で順次洗浄した。得られた水層に2 N 水酸化ナトリウム水溶液 (30 mL) および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性 (pH 8) にした後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (140 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 355.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.71 (2H, t, J = 6.6 Hz), 2.26 (6H, s), 2.42 (2H, t, J = 6.7 Hz), 2.75 (2H, t, J = 6.4 Hz), 3.48 (1H, dd, J = 13.3, 5.5 Hz), 3.84 (1H, dd, J = 13.4, 7.1 Hz), 4.68 (1H, t, J = 6.3 Hz), 7.57 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.86 (1H, t, J = 7.2 Hz).
F) (±)-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸 (145 mg) のN,N-ジメチルホルムアミド (4 mL) 溶液へ、室温で、(±)-N'-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N,N-ジメチルプロパン-1,3-ジアミン(143 mg)、HATU (230 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (156 mg) を加え、混合物を50℃で6時間攪拌した。混合物を酢酸エチル (20 mL) に懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (20 mL) で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (150 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 637.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.66-1.80 (2H, m), 2.02-2.13 (8H, m), 2.27-2.35 (3H, m), 2.67-2.85 (1H, m), 3.51-4.12 (6H, m), 5.99-6.13 (2H, m), 6.90-7.25 (5H, m), 7.27-7.31 (1H, m), 7.59-7.82 (1H, m).
実施例51a
(-)-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例51で製造した(±)-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (150 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 800/200/1) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (65 mg) を得た。
光学純度: 99.0 % ee, 保持時間: 8.60 分 (CHIRALCEL OD (CG017)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 800/200/1)
比旋光度: [α]25. D. -86.5 (c 0.220, CHCl3)
実施例51b
(+)-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例51で製造した(±)-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (150 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 800/200/1) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (68 mg) を得た。
光学純度: 97.2 % ee, 保持時間: 11.78 分 (CHIRALCEL OD (CG017)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 800/200/1)
比旋光度: [α]25. D. +81.9 (c 0.201, CHCl3)
実施例52
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) 2-フルオロ-3-ホルミル-6-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
2,2,6,6-テトラメチルピペリジン (980 mg) のテトラヒドロフラン (6.5 mL) 溶液へ、窒素雰囲気下、-50℃で1.6 M n-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (4.0 mL) をゆっくりと加え、同温で30分間攪拌した。反応混合物へ、窒素雰囲気下、-60℃で2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル (1005 mg) のテトラヒドロフラン (3 mL) 溶液をゆっくりと加え、-50℃で30分間攪拌した。反応混合物へ、窒素雰囲気下、同温でN,N-ジメチルホルムアミド (1170 mg) のテトラヒドロフラン (1 mL) 溶液をゆっくりと加え、同温で15分間攪拌した後、-10℃まで昇温し、20分間攪拌した。反応混合物へ、同温で酢酸 (1 mL) および水を順次加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (1130 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.77 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.25 (1H, t, J = 7.4 Hz), 10.42 (1H, s).
B) 3-ホルミル-2-(メチルスルホニル)-6-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
2-フルオロ-3-ホルミル-6-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル (1090 mg) のDMSO (13 mL) 溶液へ、メタンスルフィン酸ナトリウム (630 mg) を加え、室温で2.5時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(30 mL) に懸濁後、水 (30 mL) で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた固体を酢酸エチルおよびヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、標題化合物 (890 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.51 (3H, s), 8.12-8.17 (1H, m), 8.19-8.23 (1H, m), 10.73 (1H, s).
C) (±)-3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド
3-ホルミル-2-(メチルスルホニル)-6-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル (570 mg) のテトラヒドロフラン (25 mL) 溶液へ、N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(290 μL) を加え、反応混合物を室温で2時間攪拌した。混合物へ0℃で1.11 M リチウムジイソプロピルアミド/ヘキサンおよびテトラヒドロフラン混合溶液 (3720 μL) をゆっくり加え、窒素雰囲気下、同温で50分間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル (30 mL) に懸濁後、水 (30 mL) で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (116 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 348.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.19-2.24 (6H, m), 2.36-2.55 (2H, m), 2.65-2.80 (2H, m), 3.49 (1H, dd, J = 13.4, 5.9 Hz), 3.93 (1H, dd, J = 13.5, 7.2 Hz), 4.70-4.81 (1H, m), 7.99-8.05 (1H, m), 8.06-8.12 (1H, m).
D) (±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸 (120 mg) のN,N-ジメチルホルムアミド (4 mL) 溶液へ、室温で、(±)-3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド(116 mg)、HATU (190 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (130 mg) を加え、混合物を50℃で6時間攪拌した。混合物を酢酸エチル (20 mL) に懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (20 mL) で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮した。得られた固体を酢酸エチルおよびヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、標題化合物 (140 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 630.3.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.07 (6H, s), 2.23-2.35 (3H, m), 2.37-2.64 (2H, m), 3.55-3.92 (6H, m), 4.18-4.81 (1H, m), 5.33-6.30 (2H, m), 6.90-7.24 (3H, m), 7.28 (2H, d, J = 4.2 Hz), 7.51-8.02 (2H, m).
実施例52a
(-)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例52で製造した(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (132 mg) をSFC (CHIRALCEL ODH (KC003)、20 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:二酸化炭素/2-プロパノール/アセトニトリル = 800/100/100) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (63 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 1.71 分 (CHIRALCEL ODH (LD029)、4.6 mmID×150 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:二酸化炭素/2-プロパノール/アセトニトリル = 800/100/100)
比旋光度: [α]25. D. -76.9 (c 0.208, CHCl3)
実施例52b
(+)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例52で製造した(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (132 mg) をSFC (CHIRALCEL ODH (KC003)、20 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:二酸化炭素/2-プロパノール/アセトニトリル = 800/100/100) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (61 mg) を得た。
光学純度: 99.8 % ee, 保持時間: 3.15 分 (CHIRALCEL ODH (LD029)、4.6 mmID×150 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:二酸化炭素/2-プロパノール/アセトニトリル = 800/100/100)
比旋光度: [α]25. D. +74.3 (c 0.231, CHCl3)
実施例53
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-[3-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル)プロピル]-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) 6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-オール
6,7-ジクロロ-1-ベンゾチオフェン-3(2H)-オン (700 mg) のメタノール (35 mL) 溶液へ、4℃下、水素化ホウ素ナトリウム (245 mg) を加え、混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣に2 N 塩酸 (20 mL) を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で2回洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (695 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.22 (1H, dd, J = 11.7, 5.9 Hz), 3.64 (1H, dd, J = 11.7, 7.0 Hz), 5.39 (1H, q, J = 6.2 Hz), 5.95 (1H, d, J = 5.9 Hz), 7.19-7.30 (1H, m), 7.31-7.41 (1H, m).
B) 6,7-ジクロロ-1-ベンゾチオフェン
6,7-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-オール(695 mg) の酢酸(8 mL) 溶液へ、4℃下、ホウ素トリフルオリド ジエチルエーテル錯体 (2 mL) を加え、混合物を室温で15分間攪拌した後、120℃で、さらに15分間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、2 N 水酸化ナトリウム水溶液 (約20 mL) を加え、pH 8とした。得られた混合物を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で2回洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (526 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.58 (1H, d, J = 5.5 Hz), 7.64 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.79-8.09 (2H, m).
C) 6,7-ジクロロ-1-ベンゾチオフェン 1,1-ジオキシド
6,7-ジクロロ-1-ベンゾチオフェン (80 mg) の酢酸エチル (3 mL) 溶液へ、mCPBA (70%, 243 mg) を加え、室温で24時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび1 N 水酸化ナトリウム水溶液 (10 mL) で希釈し、分離した有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(76 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.53 (1H, d, J = 6.8 Hz), 7.59 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.67 (1H, d, J = 6.9 Hz), 7.98 (1H, d, J = 8.0 Hz).
D) (±)-1-{3-[(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)アミノ]プロピル}アゼチジン-3-オール
6,7-ジクロロ-1-ベンゾチオフェン1,1-ジオキシド (100 mg) の2-プロパノール (4 mL) 溶液へ、1-(3-アミノプロピル)アゼチジン-3-オール (111 mg) を加え、70℃で24時間攪拌した。さらに、1-(3-アミノプロピル)アゼチジン-3-オール (55 mg) を加え、70℃で3日間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、メタノール/酢酸エチル) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (48.6 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 365.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.50-1.58 (2H, m), 2.52 (2H, t, J = 6.7 Hz), 2.68 (2H, t, J = 6.5 Hz), 2.84 (2H, br s), 3.46 (1H, dd, J = 13.5, 4.9 Hz), 3.61 (2H, t, J = 6.7 Hz), 3.80 (1H, dd, J = 13.7, 7.1 Hz), 4.34-4.47 (1H, m), 4.51 (1H, t, J = 5.9 Hz), 7.49 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.68 (1H, d, J = 8.3 Hz).
E) (±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-[3-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル)プロピル]-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸 (44 mg) のテトラヒドロフラン (2 mL) 溶液へ、ピリジン (0.5 mL)、(±)-1-{3-[(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)アミノ]プロピル}アゼチジン-3-オール (45 mg) およびHATU (56 mg) を加え、室温で20時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を20% テトラヒドロフラン/酢酸エチルに懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (45 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 647.2.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.32-1.92 (2H, m), 2.10-2.47 (5H, m), 2.58-3.02 (4H, m), 3.32-3.71 (4H, m), 3.76 (3H, s), 4.21-4.42 (1H, m), 5.83 (1H, t, J = 7.1 Hz), 6.02-6.21 (1H, m), 6.80-7.13 (2H, m), 7.21-7.38 (4H, m), 7.39-7.71 (1H, m).
実施例53a
N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-[3-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル)プロピル]-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (エナンチオマーA)
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-[3-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル)プロピル]-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (67 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 600/400) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (33 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 10.60 分 (CHIRALCEL OD-3 (NL002)、4.6 mID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 600/400/1)
実施例53b
N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-[3-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル)プロピル]-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (エナンチオマーB)
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-[3-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル)プロピル]-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (67 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 600/400) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (33 mg) を得た。
光学純度: 99.6 % ee, 保持時間: 16.43 分 (CHIRALCEL OD-3 (NL002)、4.6 mID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 600/400/1)
実施例54a
(-)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(モルホリン-4-イル)プロピル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-6,7-ジクロロ-N-[3-(モルホリン-4-イル)プロピル]-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-アミン1,1-ジオキシド
6,7-ジクロロ-1-ベンゾチオフェン1,1-ジオキシド (100 mg) の2-プロパノール (4 mL) 溶液へ、3-モルホリノプロパン-1-アミン (123 mg) を加え、70℃で24時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、メタノール/酢酸エチル) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (153 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 379.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.70 (2H, quin, J = 6.6 Hz), 1.87 (1H, br s), 2.29-2.51 (6H, m), 2.72 (2H, t, J = 6.4 Hz), 3.47 (1H, dd, J = 13.4, 4.6 Hz), 3.68 (4H, t, J = 4.4 Hz), 3.80 (1H, dd, J = 13.3, 7.2 Hz), 4.53 (1H, t, J = 5.9 Hz), 7.49 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.68 (1H, d, J = 8.2 Hz).
B) (±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(モルホリン-4-イル)プロピル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸(119 mg) のテトラヒドロフラン (3 mL) 溶液へ、ピリジン (1 mL)、(±)-6,7-ジクロロ-N-[3-(モルホリン-4-イル)プロピル]-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-アミン1,1-ジオキシド (150 mg) およびHATU (165 mg) を加え、60℃で4時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (158 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 661.1.
C) (-)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(モルホリン-4-イル)プロピル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(モルホリン-4-イル)プロピル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド(158 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (NL001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 800/200) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (61 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 16.10 分 (CHIRALCEL OD (DL068)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 800/200)
比旋光度: [α]25. D. -77.5 (c 0.110, CHCl3)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.26 (2 H, br s), 1.42-1.92 (4H, m), 1.97-2.52 (7 H, m), 2.66 - 3.31 (1 H, m), 3.32 - 4.09 (8 H, m), 5.65 - 6.36 (2 H, m), 6.81 - 7.32 (6 H, m), 7.43 - 7.72 (1 H, m).
実施例54b
(+)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(モルホリン-4-イル)プロピル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[3-(モルホリン-4-イル)プロピル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド(158 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (NL001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 800/200) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (62 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 20.97 分 (CHIRALCEL OD (DL068)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 800/200)
比旋光度: [α]25. D. +97.7 (c 0.114, CHCl3)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.26 (2H, br s), 1.41-1.93 (4H, m), 1.96-2.45 (7H, m), 2.62-3.31 (1H, m), 3.34-4.10 (8H, m), 5.61-6.32 (2H, m), 6.70-7.43 (6H, m), 7.46-7.73 (1H, m).
実施例55
(±)-N-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) メチル 3-クロロ-4-(トリフルオロメチル)-2-{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ベンゾアート
氷冷したメチル 3-クロロ-2-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアート(2.33 g) およびピリジン (3.70 mL) のテトラヒドロフラン(20 mL) 溶液へ、0℃でトリフルオロメタンスルホン酸無水物 (2.32 mL) を滴下し、0℃で1時間攪拌した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物 (0.77 mL) を滴下し、0℃で1時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび水で希釈し、1 N 塩酸を用いて酸性 (pH <2) にした後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (3.42 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.94 (3H, s), 8.13-8.21 (2H, m).
B) メチル 3-クロロ-2-[(2-エトキシ-2-オキソエチル)スルファニル]-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアート
メチル 3-クロロ-4-(トリフルオロメチル)-2-{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ベンゾアート (3.00 g) のトルエン (40 mL) 溶液へ、アルゴン雰囲気下、室温でエチル スルファニルアセタート (1.02 mL)、ジイソプロピルエチルアミン (1.63 mL)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン (172 mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (142 mg)、を加え、100℃で1時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、シリカゲルのパッドに通して濾過し、50% 酢酸エチル/ヘキサンで溶出した。溶出液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (1.75 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 356.8.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.02 (3H, t, J = 7.1 Hz), 3.71 (2H, s), 3.88 (3H, s), 3.95 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.76 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.03 (1H, d, J = 8.1 Hz).
C) 7-クロロ-3-ヒドロキシ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸
メチル 3-クロロ-2-[(2-エトキシ-2-オキソエチル)スルファニル]-4-(トリフルオロメチル)ベンゾアート (754 mg) のメタノール (12 mL) 溶液へ、室温で8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (4 mL) を加え、室温で2日間、70℃で3時間攪拌した。反応混合物へ水 (4 mL) を加え、70℃で2時間攪拌した。反応混合物を6 N 塩酸を用いて酸性 (pH <2) にし、水で希釈した後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (606 mg) を得た。
MS (ESI-): [M-H]- 295.0.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.08 (1H, d, J = 8.3 Hz).
D) 7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾチオフェン-3-オール
7-クロロ-3-ヒドロキシ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸(606 mg)、6 N 塩酸 (7 mL) および酢酸 (14 mL) を80℃で7時間攪拌した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (411 mg) を得た。
MS (ESI-): [M-H]- 251.0.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 6.88 (1H, s), 7.77-7.85 (1H, m), 7.86-7.94 (1H, m), 10.67 (1H, s).
E) (±)-7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-オール
7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾチオフェン-3-オール(500 mg) のメタノール (15 mL) 溶液へ、0℃で水素化ホウ素ナトリウム (150 mg) を少量ずつ加え、0℃で1時間攪拌した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (494 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.25 (1H, dd, J = 11.6, 6.6 Hz), 3.66 (1H, dd, J = 11.6, 7.1 Hz), 5.47 (1H, q, J = 6.3 Hz), 6.12 (1H, d, J = 6.0 Hz), 7.43 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.60 (1H, d, J = 7.8 Hz).
F) 7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾチオフェン
(±)-7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-オール (490 mg) の酢酸(5 mL) 溶液へ、室温でホウ素トリフルオリド ジエチルエーテル錯体 (0.5 mL) を加え、100℃で20分間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン) で精製し、標題化合物(365 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.71 (1H, d, J = 5.5 Hz), 7.85 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.09 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.16 (1H, d, J = 5.5 Hz).
G) 7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾチオフェン 1,1-ジオキシド
7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾチオフェン (348 mg) の酢酸 (5 mL) 溶液へ、室温で35% 過酸化水素水 (2.5 mL) を加え、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび水で希釈し、0℃で8 N 水酸化ナトリウム水溶液(12 mL) を用いてアルカリ性にした後、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を10% チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (382 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.66-7.73 (1H, m), 7.77 (2H, d, J = 7.2 Hz), 8.19 (1H, d, J = 7.9 Hz).
H) (±)-N'-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N,N-ジメチルプロパン-1,3-ジアミン
7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾチオフェン 1,1-ジオキシド (180 mg)、N,N-ジメチルプロパン-1,3-ジアミン (0.17 mL) および2-プロパノール (5 mL) の混合物を80℃で終夜攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (118 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 370.9.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.45-1.63 (2H, m), 2.10 (6H, s), 2.24 (2H, t, J = 7.1 Hz), 2.51-2.76 (3H, m), 3.54 (1H, dd, J = 13.4, 6.3 Hz), 4.15 (1H, dd, J = 13.4, 7.5 Hz), 4.59-4.72 (1H, m), 7.88 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.18 (1H, d, J = 8.1 Hz).
I) (±)-N-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸 (140 mg) および(±)-N'-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N,N-ジメチルプロパン-1,3-ジアミン (115 mg) のN,N-ジメチルホルムアミド (5 mL) 溶液へ、室温でHATU (236 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (0.16 mL) を加え、60℃で3時間攪拌した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (150 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 653.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.27-2.17 (10H, m), 2.19-2.32 (3H, m), 2.80-3.57 (2H, m), 3.70-4.38 (5H, m), 5.48-6.11 (1H, m), 6.39 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.09-7.75 (6H, m), 7.99-8.30 (1H, m).
実施例55a
(-)-N-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (131 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 800/200) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (52 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 8.27 分 (CHIRALCEL OD (OG017)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 800/200/1)
比旋光度: [α]25. D. -73.8 (c 0.214, CHCl3)
実施例55b
(+)-N-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (131 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 800/200) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (48 mg) を得た。
光学純度: 99.0 % ee, 保持時間: 12.02 分 (CHIRALCEL OD (OG017)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 800/200/1)
比旋光度: [α]25. D. +79.8 (c 0.209, CHCl3)
実施例56
(±)-N-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-N'-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン
7-クロロ-6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾチオフェン 1,1-ジオキシド (160 mg)、N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (0.098 mL) および2-プロパノール (5 mL) の混合物を60℃で12時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (132 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 356.9.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.12 (6H, s), 2.22-2.42 (2H, m), 2.50-2.76 (3H, m), 3.60 (1H, dd, J = 13.5, 6.1 Hz), 4.14 (1H, dd, J = 13.5, 7.3 Hz), 4.62-4.75 (1H, m), 7.87 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.17 (1H, d, J = 8.1 Hz).
B) (±)-N-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸 (160 mg) および(±)-N'-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (127 mg) のN,N-ジメチルホルムアミド (5 mL) 溶液へ、室温でHATU (271 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (0.19 mL) を加え、60℃で3時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、目的物を含む画分を減圧下で濃縮した。残渣を濾取し、アセトン/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (182 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 639.0.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.90-2.02 (6H, m), 2.21-2.31 (3H, m), 2.37-2.48 (2H, m), 3.70-4.34 (7H, m), 5.41-6.14 (1H, m), 6.39 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.09-7.81 (6H, m), 8.00-8.32 (1H, m).
実施例56a
(-)-N-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (158 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (NL001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (77 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 5.77 分 (CHIRALCEL OD (OG015)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300)
比旋光度: [α]25. D. -80.2 (c 0.210, CHCl3)
実施例56b
(+)-N-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-クロロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (158 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (NL001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (80 mg) を得た。
光学純度: 99.6 % ee, 保持時間: 10.42 分 (CHIRALCEL OD (OG015)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300)
比旋光度: [α]25. D. +73.9 (c 0.221, CHCl3)
実施例57
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-3-ヒドロキシ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド
実施例52工程Bで製造した3-ホルミル-2-(メチルスルホニル)-6-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル (3.84 g) のエタノール (380 mL) 溶液へ、氷冷下、ナトリウムエトキシド (1.26 g) のエタノール (50 mL) 溶液を加え、室温まで昇温し、40分間攪拌した。反応混合物へ酢酸 (1 mL) を加え、溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチル (150 mL) および水 (150 mL) で希釈し、水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (2.61 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.63 (1H, dd, J = 13.8, 4.9 Hz), 4.25 (1H, dd, J = 13.8, 7.1 Hz), 5.53 (1H, br s), 6.71 (1H, br s), 8.23 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.38 (1H, d, J = 8.2 Hz).
B) (±)-3-{[3-(ジメチルアミノ)プロピル]アミノ}-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド
(±)-3-ヒドロキシ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド (511 mg) のピリジン (8.0 mL) 溶液へ、60℃下、メタンスルホニル クロリド (215 μL) を加え、反応混合物を同温で1時間45分攪拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、N,N-ジメチルプロパン-1,3-ジアミン (1.16 mL) を加え、室温まで昇温し、30分間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル (30 mL) および水 (30 mL) で希釈し、水層を酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (324 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 361.9.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.69 (2H, t, J = 6.6 Hz), 2.20 (6H, s), 2.35 (2H, t, J = 6.6 Hz), 2.70-2.78 (2H, m), 3.51 (1H, dd, J = 13.4, 5.8 Hz), 3.90 (1H, dd, J = 13.4, 7.2 Hz), 4.67 (1H, t, J = 6.4 Hz), 7.98-8.09 (2H, m).
C) (±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-3-{[3-(ジメチルアミノ)プロピル]アミノ}-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシドを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物 (189 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 644.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.66-1.88 (2H, m), 2.06-2.19 (8H, m), 2.26-2.35 (3H, m), 2.66-3.80 (6H, m), 4.02-4.21 (1H, m), 5.38-6.23 (2H, m), 6.90-7.25 (4H, m), 7.28-7.32 (1H, m), 7.41-8.01 (2H, m).
実施例57a
N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (エナンチオマーA)
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (166 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 800/200) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (86 mg) を得た。
光学純度: 99.0 % ee, 保持時間: 10.96 分 (CHIRALCEL OD-3 (NL002)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 800/200/1)
実施例57b
N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (エナンチオマーB)
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (166 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 800/200) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (83 mg) を得た。
光学純度: 99.5 % ee, 保持時間: 16.17 分(CHIRALCEL OD-3 (NL002)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 800/200/1)
実施例58
(±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) エチル 8-ブロモ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラート
実施例1工程Cで製造したエチル 3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラート (2.51 g) のテトラヒドロフラン (40 mL) 溶液へ、氷冷下、N-ブロモコハク酸イミド (1.54 g) のテトラヒドロフラン (20 mL) 溶液を加え、窒素雰囲気下、混合物を室温まで昇温し、同温で4時間30分攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (2.80 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 407.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.24 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.32 (3H, d, J = 1.8 Hz), 3.67 (3H, s), 4.28 (2H, q, J = 7.1 Hz), 5.90 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.98-7.06 (1H, m), 7.12-7.22 (2H, m), 7.47 (1H, d, J = 7.9 Hz).
B) エチル 3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-8-(トリブチルスタンニル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラート
エチル 8-ブロモ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラート (3.10 g) のトルエン (50 mL) 溶液へ、室温で、ヘキサブチルジスタンナン (1.11 g)、リチウムクロリド (1.62 g) および、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (0.890 g) を加え、窒素雰囲気下、反応混合物を110℃で23時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (2.38 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 618.8.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.85-0.93 (9H, m), 1.10-1.25 (9H, m), 1.32-1.42 (6H, m), 1.54-1.66 (6H, m), 2.30 (3H, s), 3.64 (3H, s), 4.21 (2H, q, J = 7.1 Hz), 5.96 (1H, d, J = 7.0 Hz), 6.94-7.03 (1H, m), 7.12-7.24 (3H, m).
C) エチル 8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラート
エチル 3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-8-(トリブチルスタンニル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラート (2380 mg) のアセトン (40 mL) 溶液へ、炭酸水素ナトリウム (981 mg)、1-(クロロメチル)-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン ビス(テトラフルオロボラート) (2320 mg) および、トリフルオロメタンスルホン酸 銀塩 (98.0 mg) を加え、室温で、反応混合物を4時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (121 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 347.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.26 (3H, t, J = 7.1 Hz), 2.32 (3H, d, J = 1.9 Hz), 3.65 (3H, s), 4.30 (2H, q, J = 7.1 Hz), 5.83 (1H, dd, J = 8.3, 3.2 Hz), 6.93 (1H, dd, J = 9.4, 8.2 Hz), 6.98-7.07 (1H, m), 7.14-7.24 (2H, m).
D) 8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸
エチル 8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキシラートを用いて、実施例1の工程Dと同様の方法により、標題化合物 (124 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 318.9.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.32 (3H, d, J = 1.8 Hz), 3.68 (3H, s), 5.89 (1H, dd, J = 8.4, 3.3 Hz), 6.96-7.07 (2H, m), 7.16-7.25 (2H, m).
E) (±)-N'-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン
実施例51工程Dで製造した3-フルオロ-2-(メチルスルホニル)-4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド (1.02 g) のテトラヒドロフラン (15 mL) 溶液へ、酢酸 (432 μL) およびN,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (474 μL) を加え、反応混合物を室温で40分間攪拌した。反応混合物をテトラヒドロフラン (10 mL) で希釈した後、混合物へ0℃で1.11 M リチウムジイソプロピルアミド/ヘキサン (13.6 mL) をゆっくり加え、窒素雰囲気下、同温で40分間攪拌した。混合物に2 N 塩酸 (15 mL) を加え、次いで、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性 (pH 8) にした後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (310 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 341.0.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.21 (6H, s), 2.35-2.55 (2H, m), 2.63-2.80 (2H, m), 3.46 (1H, dd, J = 13.4, 5.8 Hz), 3.87 (1H, dd, J = 13.4, 7.2 Hz), 4.68-4.80 (1H, m), 7.58 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.82-7.89 (1H, m).
F) (±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボン酸 (123 mg) のN,N-ジメチルホルムアミド (5 mL) 溶液へ、(±)-N'-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (120 mg)、HATU (174 mg) およびジイソプロピルエチルアミン (145 mg) を加え、室温で30分間攪拌した後、50℃で6時間20分攪拌した。反応混合物を酢酸エチル (30 mL) に懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (162 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 641.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.06-2.12 (6H, m), 2.18-2.70 (6H, m), 3.49-3.89 (6H, m), 4.17-4.76 (1H, m), 5.87-5.95 (1H, m), 5.99-7.25 (5H, m), 7.60-7.84 (1H, m).
実施例58a
(-)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (149 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (77 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 5.45 分 (CHIRALCEL OD (DB195)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300)
比旋光度: [α]25. D. -63.1 (c 0.164, CHCl3)
実施例58b
(+)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (149 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (80 mg) を得た。
光学純度: 98.0 % ee, 保持時間: 6.97 分 (CHIRALCEL OD (DB195)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300)
比旋光度: [α]25. D. +63.5 (c 0.186, CHCl3)
実施例59
(±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例58工程Eで製造した(±)-N'-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物 (256 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 623.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.05-2.12 (6H, m), 2.20-2.69 (6H, m), 3.44-3.86 (6H, m), 4.18-4.74 (1H, m), 6.04-6.09 (1H, m), 6.09-7.26 (4H, m), 7.27-7.34 (2H, m), 7.59-7.84 (1H, m).
実施例59a
(-)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (243 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (116 mg) を得た。
光学純度: 99.9 % ee, 保持時間: 8.48 分 (CHIRALCEL OD (DB195)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. -77.7 (c 0.166, CHCl3)
実施例59b
(+)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N-[7-フルオロ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (243 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (120 mg) を得た。
光学純度: 99.5 % ee, 保持時間: 11.75 分 (CHIRALCEL OD (DB195)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. +74.4 (c 0.184, CHCl3)
実施例60
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) 6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド
実施例57工程Aで製造した (±)-3-ヒドロキシ-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド (1.98 g) およびトリエチルアミン (2.49 mL) のテトラヒドロフラン (20 mL) 溶液へ、室温でメタンスルホニルクロリド (0.66 mL) を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、シリカゲルのパッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (1.80 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.80-7.85 (1H, m), 7.85-7.90 (1H, m), 8.15 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.36 (1H, d, J = 7.9 Hz).
B) (±)-tert-ブチル (2-{[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]アミノ}エチル)メチルカルバマート
6-(トリフルオロメチル)-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド(1.5 g)、tert-ブチル (2-アミノエチル)メチルカルバマート (2.07 mL) およびエタノール (40 mL) の混合物を70℃で終夜攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (1.51 g) を得た。
MS (ESI+): [M-Boc+2H]+ 333.9.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.25-1.49 (9H, m), 2.63-2.88 (6H, m), 3.12-3.40 (2H, m), 3.62 (1H, dd, J = 13.5, 6.3 Hz), 4.28 (1H, dd, J = 13.5, 7.3 Hz), 4.80 (1H, q, J = 7.2 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.35 (1H, d, J = 8.3 Hz).
C) (±)-tert-ブチル (2-{[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]{[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ}エチル)メチルカルバマート
(±)-tert-ブチル (2-{[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]アミノ}エチル)メチルカルバマートを用いて、実施例55の工程Iと同様の方法により、標題化合物 (1.36 g) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 716.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.96-1.47 (9H, m), 2.18-2.34 (3H, m), 2.55-4.58 (12H, m), 5.54-6.35 (1H, m), 6.38 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.05-8.54 (7H, m).
D) (±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル (2-{[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]{[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ}エチル)メチルカルバマートを用いて、実施例16の工程Cと同様の方法により、標題化合物 (882 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 616.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.53-2.34 (7H, m), 2.57-2.75 (2H, m), 3.59-3.93 (6H, m), 4.35 (1H, dd, J = 13.1, 8.2 Hz), 5.52-6.25 (1H, m), 6.38 (1H, d, J = 7.0 Hz), 7.07-7.45 (5H, m), 7.92-8.14 (1H, m), 8.17-8.47 (1H, m).
実施例60a
(-)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (850 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (AF003)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 300/700) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (394 mg) を得た。
光学純度: 99.0 % ee, 保持時間: 4.76 分 (CHIRALPAK ADH (OL006)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 300/700/1)
比旋光度: [α]25. D. -74.2 (c 0.206, CHCl3)
実施例60b
(+)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-[2-(メチルアミノ)エチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (850 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (AF003)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 300/700) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (413 mg) を得た。
光学純度: 93.8 % ee, 保持時間: 12.42 分 (CHIRALPAK ADH (OL006)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 300/700/1)
比旋光度: [α]25. D. +66.6 (c 0.203, CHCl3)
実施例61
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-{2-[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-3-({2-[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}アミノ)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド
N-(2-メトキシエチル)-N-メチルエタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例60の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (324 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 392.0.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.17 (3H, s), 2.41-2.51 (4H, m), 2.57-2.75 (3H, m), 3.21 (3H, s), 3.38 (2H, t, J = 5.9 Hz), 3.67 (1H, dd, J = 13.5, 6.1 Hz), 4.25 (1H, dd, J = 13.6, 7.2 Hz), 4.79 (1H, q, J = 6.3 Hz), 8.20-8.28 (1H, m), 8.31-8.38 (1H, m).
B) (±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-{2-[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-3-({2-[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}アミノ)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシドを用いて、実施例55の工程Iと同様の方法により、標題化合物 (329 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 674.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.94-2.09 (3H, m), 2.19-2.32 (3H, m), 2.41 (2H, t, J = 5.5 Hz), 2.47-2.60 (2H, m), 3.09-3.19 (3H, m), 3.28 (2H, t, J = 5.6 Hz), 3.68-4.47 (7H, m), 5.52-6.28 (1H, m), 6.39 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.08-7.46 (5H, m), 7.79-8.51 (2H, m).
実施例61a
(-)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-{2-[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-{2-[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (269 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (126 mg) を得た。
光学純度: 98.4 % ee, 保持時間: 8.81 分 (CHIRALCEL OD (DL068)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. -57.8 (c 0.337, CHCl3)
実施例61b
(+)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-{2-[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシ-N-{2-[(2-メトキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (269 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (134 mg) を得た。
光学純度: 99.2 % ee, 保持時間: 12.20 分 (CHIRALCEL OD (DL068)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. +58.8 (c 0.331, CHCl3)
実施例62
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(エチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) tert-ブチル エチル(2-ヒドロキシエチル)カルバマート
2-(エチルアミノ)エタノール (3.28 mL) のテトラヒドロフラン (30 mL) 溶液へ、室温でジ-tert-ブチル ジカルボナート (7.81 mL) を加え、室温で2日間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、標題化合物 (6.47 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.01 (3H, t, J = 6.4 Hz), 1.38 (9H, s), 3.11-3.25 (4H, m), 3.44 (2H, q, J = 6.0 Hz), 4.64 (1H, t, J = 5.3 Hz).
B) tert-ブチル (2-アジドエチル)エチルカルバマート
tert-ブチル エチル(2-ヒドロキシエチル)カルバマート (1.37 g) およびトリフェニルホスフィン (3.33 g) のテトラヒドロフラン (40 mL) 溶液へ、窒素雰囲気下、0℃でアゾジカルボン酸ジイソプロピルの40%トルエン溶液 (8.72 g) を滴下し、続いてジフェニルリン酸アジド (2.91 g) を加えた。この混合物を窒素雰囲気下、室温で3日間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (1.04 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.04 (3H, t, J = 6.7 Hz), 1.40 (9H, s), 3.20 (2H, q, J = 7.0 Hz), 3.29-3.44 (4H, m).
C) tert-ブチル (2-アミノエチル)エチルカルバマート
tert-ブチル (2-アジドエチル)エチルカルバマート (1.01 g) のテトラヒドロフラン (10 mL) 溶液へ、室温でトリフェニルホスフィン (2.47 g) および水 (0.51 g) を加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いでメタノール/酢酸エチル) および (酢酸エチル、次いで28%アンモニア水/メタノール/酢酸エチル) で順次精製し、標題化合物 (276 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.01 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.38 (9H, s), 2.60 (2H, t, J = 7.0 Hz), 3.08 (2H, t, J = 7.0 Hz), 3.16 (2H, q, J = 7.0 Hz).
D) (±)-tert-ブチル (2-{[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]アミノ}エチル)エチルカルバマート
tert-ブチル (2-アミノエチル)エチルカルバマートを用いて、実施例60の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (460 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 448.3.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.96-1.09 (3H, m), 1.37 (9H, brs), 2.60-2.84 (3H, m), 3.11-3.28 (4H, m), 3.62 (1H, dd, J = 13.6, 6.2 Hz), 4.27 (1H, dd, J = 13.5, 7.3 Hz), 4.80 (1H, q, J = 7.2 Hz), 8.18-8.26 (1H, m), 8.36 (1H, d, J = 8.3 Hz).
E) (±)-tert-ブチル (2-{[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]{[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ}エチル)エチルカルバマート
(±)-tert-ブチル (2-{[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]アミノ}エチル)エチルカルバマートを用いて、実施例55の工程Iと同様の方法により、標題化合物 (440 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 730.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.83-1.00 (3H, m), 1.00-1.45 (9H, m), 2.19-2.33 (3H, m), 2.81-3.24 (3H, m), 3.35-4.56 (8H, m), 5.52-6.35 (1H, m), 6.39 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.05-8.58 (7H, m).
F) (±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(エチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-tert-ブチル (2-{[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]{[3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]カルボニル}アミノ}エチル)エチルカルバマートを用いて、実施例16の工程Cと同様の方法により、標題化合物 (363 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 630.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.84-1.01 (3H, m), 2.18-2.31 (3H, m), 2.42 (2H, q, J = 6.8 Hz), 2.64-2.77 (2H, m), 3.58-4.57 (7H, m), 5.55-6.25 (1H, m), 6.39 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.09-7.44 (5H, m), 7.97-8.16 (1H, m), 8.19-8.49 (1H, m).
実施例62a
(-)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(エチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(エチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (300 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (AF003)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 200/800) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (140 mg) を得た。
光学純度: 99.3 % ee, 保持時間: 6.39 分 (CHIRALCEL OD3 (NL002)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 700/300/1)
比旋光度: [α]25. D. -75.7 (c 0.237, CHCl3)
実施例62b
(+)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(エチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(エチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (300 mg) をHPLC (CHIRALPAK AD (AF003)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 200/800) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (152 mg) を得た。
光学純度: 98.7 % ee, 保持時間: 8.15 分 (CHIRALCEL OD3 (NL002)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 700/300/1)
比旋光度: [α]25. D. +73.1 (c 0.241, CHCl3)
実施例63
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N'-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例58の工程Fと同様の方法により、標題化合物 (128 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 623.0.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.90-2.02 (6H, m), 2.22-2.31 (3H, m), 2.36-2.46 (2H, m), 3.62-4.30 (7H, m), 5.36-6.01 (1H, m), 6.28 (1H, dd, J = 8.5, 3.4 Hz), 7.11-7.58 (5H, m), 7.82-8.13 (1H, m).
実施例63a
(-)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (110 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (NL001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (58 mg) を得た。
光学純度: 99.9 % ee, 保持時間: 4.72 分 (CHIRALCEL OD3 (NL002)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 600/400/1)
比旋光度: [α]25. D. -92.7 (c 0.261, CHCl3)
実施例63b
(+)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6,7-ジクロロ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (110 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (NL001)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 700/300) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (50 mg) を得た。
光学純度: 99.9 % ee, 保持時間: 6.10 分 (CHIRALCEL OD3 (NL002)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール/ジエチルアミン = 600/400/1)
比旋光度: [α]25. D. +93.7 (c 0.285, CHCl3)
実施例64
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-3-({2-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}アミノ)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド
2-[(2-アミノエチル)(メチル)アミノ]エタノールを用いて、実施例60の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (395 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 377.9.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.17 (3H, s), 2.31-2.48 (4H, m), 2.59-2.80 (3H, m), 3.44 (2H, q, J = 5.9 Hz), 3.65 (1H, dd, J = 13.4, 6.2 Hz), 4.26 (1H, dd, J = 13.5, 7.3 Hz), 4.33 (1H, t, J = 5.5 Hz), 4.73-4.84 (1H, m), 8.23-8.29 (1H, m), 8.31-8.37 (1H, m).
B) (±)-3-({2-[(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(メチル)アミノ]エチル}アミノ)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド
(±)-3-({2-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}アミノ)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド (171 mg) およびトリエチルアミン (0.32 mL) のアセトニトリル (5 mL) 溶液へ、室温でtert-ブチル(クロロ)ジメチルシラン (0.17 mL) のアセトニトリル (0.5 mL) 溶液を滴下し、室温で30分間、60℃で1時間攪拌した。反応混合物へ水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、標題化合物 (188 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 492.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.00 (6H, s), 0.82 (9H, s), 2.19 (3H, s), 2.34-2.76 (7H, m), 3.57-3.71 (3H, m), 4.24 (1H, dd, J = 13.5, 7.3 Hz), 4.79 (1H, q, J = 6.7 Hz), 8.20-8.27 (1H, m), 8.31-8.37 (1H, m).
C) (±)-N-(2-[(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(メチル)アミノ]エチル)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-3-({2-[(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(メチル)アミノ]エチル}アミノ)-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシドを用いて、実施例55の工程Iと同様の方法により、標題化合物 (146 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 774.2.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ -0.09-0.02 (6H, m), 0.75-0.85 (9H, m), 1.98-2.12 (3H, m), 2.20-2.31 (3H, m), 2.37 (2H, t, J = 5.9 Hz), 2.54-2.66 (2H, m), 3.52 (2H, t, J = 6.0 Hz), 3.69-4.46 (7H, m), 5.49-6.27 (1H, m), 6.39 (1H, d, J = 7.0 Hz), 7.08-7.47 (5H, m), 7.76-8.49 (2H, m).
D) (±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-{2-[(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(メチル)アミノ]エチル}-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (140 mg)、トリフルオロ酢酸 (1 mL) および水 (0.2 mL) の混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を氷冷下で攪拌しながら酢酸エチルで希釈し、2 N 水酸化ナトリウム水溶液 (6 mL) および10% 炭酸ナトリウム水溶液 (10 mL) を加え、10分間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン、次いでメタノール/酢酸エチル) で精製し、標題化合物 (108 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 660.1.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.92-2.04 (3H, m), 2.19-2.69 (7H, m), 3.43 (2H, q, J = 5.7 Hz), 3.67-4.47 (7H, m), 4.50 (1H, t, J = 5.1 Hz), 5.54-6.24 (1H, m), 6.39 (1H, d, J = 6.9 Hz), 7.08-7.46 (5H, m), 7.89-8.47 (2H, m).
実施例64a
(-)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (98 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (48 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 7.86 分 (CHIRALCEL OD (MC071)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. -23.2 (c 0.325, CHCl3)
実施例64b
(+)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-N-{2-[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]エチル}-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (98 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (48 mg) を得た。
光学純度: 97.9 % ee, 保持時間: 10.77 分 (CHIRALCEL OD (MC071)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. +23.9 (c 0.260, CHCl3)
実施例65
(±)-N-(6-クロロ-7-シアノ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) 6-クロロ-2-フルオロ-3-ホルミルベンゾニトリル
2-クロロ-6-フルオロベンゾニトリルを用いて、実施例52の工程Aと同様の方法により、標題化合物 (5.38 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.50 (1H, dt, J = 8.5, 0.9 Hz), 8.07 (1H, dd, J = 8.5, 7.4 Hz), 10.32 (1H, d, J = 0.5 Hz).
B) 6-クロロ-3-ホルミル-2-(メチルスルホニル)ベンゾニトリル
6-クロロ-2-フルオロ-3-ホルミルベンゾニトリルを用いて、実施例52の工程Bと同様の方法により、標題化合物 (4.54 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.69 (3H, s), 8.07 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.28 (1H, dd, J = 8.5, 0.6 Hz), 10.52 (1H, d, J = 0.6 Hz).
C) (±)-6-クロロ-3-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド
6-クロロ-3-ホルミル-2-(メチルスルホニル)ベンゾニトリルを用いて、実施例57の工程Aと同様の方法により、標題化合物 (4.22 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.48-3.60 (1H, m), 4.19 (1H, dd, J = 13.8, 7.0 Hz), 5.44 (1H, br s), 6.62 (1H, br s), 7.99-8.04 (1H, m), 8.09-8.14 (1H, m).
D) 6-クロロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド
(±)-6-クロロ-3-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド (4.22 g) のテトラヒドロフラン (45 mL) 溶液に、0℃で、トリエチルアミン (6.05 mL) およびメタンスルホニルクロリド (1.62 mL) を加え、室温で40分間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル (100 mL) および水 (100 mL) で希釈し、水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルおよびヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、得られた固体をエタノール/テトラヒドロフランから再結晶し、標題化合物 (1.47 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.63-7.68 (1H, m), 7.73-7.79 (1H, m), 7.95 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.09 (1H, d, J = 8.2 Hz).
E) (±)-6-クロロ-3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド
6-クロロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシド (312 mg) のエタノール (20 mL) 溶液へ、N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (378 μL) を加え、反応混合物を70℃で、4時間30分攪拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に2 N 塩酸 (20 mL) を加え、酢酸エチル (15 mL) およびヘキサン (15 mL) で順次洗浄した。得られた水層に8 N 水酸化ナトリウム水溶液 (5 mL) および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性 (pH 8) にした後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (315 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 313.9.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.21 (6H, s), 2.35-2.54 (2H, m), 2.61-2.78 (2H, m), 3.45 (1H, dd, J = 13.4, 5.6 Hz), 3.88 (1H, dd, J = 13.4, 7.2 Hz), 4.67 (1H, t, J = 6.3 Hz), 7.71-7.77 (1H, m), 7.88 (1H, dd, J = 8.4, 0.8 Hz).
F) (±)-N-(6-クロロ-7-シアノ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-6-クロロ-3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシドを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物 (222 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 596.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.02-2.10 (6H, m), 2.23-2.35 (4H, m), 2.53-2.67 (1H, m), 3.44-3.89 (6H, m), 4.14-4.74 (1H, m), 5.25-6.13 (2H, m), 6.91-7.26 (3H, m), 7.27-7.72 (4H, m).
実施例65a
(-)-N-(6-クロロ-7-シアノ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6-クロロ-7-シアノ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (213 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (100 mg) を得た。
光学純度: 99.8 % ee, 保持時間: 10.42 分 (CHIRALCEL OD (OG019)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. -99.1 (c 0.222, CHCl3)
実施例65b
(+)-N-(6-クロロ-7-シアノ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(6-クロロ-7-シアノ-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (213 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (105 mg) を得た。
光学純度: 99.7 % ee, 保持時間: 16.25 分 (CHIRALCEL OD (OG019)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. +94.9 (c 0.247, CHCl3)
実施例66
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
実施例52工程Cで製造した(±)-3-{[2-(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-7-カルボニトリル 1,1-ジオキシドを用いて、実施例58の工程Fと同様の方法により、標題化合物 (143 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 648.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.05-2.13 (6H, m), 2.26-2.36 (3H, m), 2.40-2.71 (2H, m), 3.66-3.93 (6H, m), 4.16-4.82 (1H, m), 5.23-6.25 (2H, m), 6.94-7.25 (4H, m), 7.55-8.04 (2H, m).
実施例66a
(-)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (137 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 600/400) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (67 mg) を得た。
光学純度: 98.9 % ee, 保持時間: 8.97 分 (CHIRALCEL ODH (MC071)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 600/400)
比旋光度: [α]25. D. -66.0 (c 0.230, CHCl3)
実施例66b
(+)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-[7-シアノ-1,1-ジオキシド-6-(トリフルオロメチル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-3-イル]-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-8-フルオロ-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (137 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 600/400) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (66 mg) を得た。
光学純度: 96.4 % ee, 保持時間: 11.47 分 (CHIRALCEL ODH (MC071)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 600/400)
比旋光度: [α]25. D. +68.9 (c 0.210, CHCl3)
実施例67
(±)-N-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
A) (±)-N'-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン
4,5-ジクロロインダン-1-オンを用いて、実施例1の工程Eと同様の方法により、標題化合物 (384 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 272.9.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.84-1.97 (2H, m), 2.21 (6H, s), 2.36-2.50 (3H, m), 2.70-2.75 (2H, m), 2.79-2.91 (1H, m), 3.01-3.14 (1H, m), 4.29 (1H, t, J = 6.7 Hz), 7.17 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.27-7.31 (1H, m).
B) (±)-N-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N'-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-N,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミンを用いて、実施例1の工程Fと同様の方法により、標題化合物 (299 mg) を得た。
MS (ESI+): [M+H]+ 555.1.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.87-2.16 (7H, m), 2.31 (3H, br s), 2.37-2.53 (2H, m), 2.58-2.74 (1H, m), 2.88-3.07 (2H, m), 3.34-3.53 (1H, m), 3.71-3.80 (4H, m), 5.31-6.02 (1H, m), 6.02-6.07 (1H, m), 6.54-6.64 (1H, m), 6.98-7.25 (4H, m), 7.27-7.39 (2H, m).
実施例67a
(-)-N-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (253 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の小さい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (114 mg) を得た。
光学純度: >99.9 % ee, 保持時間: 8.58 分 (CHIRALCEL OD (OG017)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. -117.2 (c 0.215, CHCl3)
実施例67b
(+)-N-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド
(±)-N-(4,5-ジクロロ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)-N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-メトキシイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-カルボキサミド (253 mg) をHPLC (CHIRALCEL OD (CA002)、50 mmID×500 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500) で分取し、目的物を含む保持時間の大きい方の画分を減圧下で濃縮し、標題化合物 (112 mg) を得た。
光学純度: 98.6 % ee, 保持時間: 19.32 分 (CHIRALCEL OD (OG017)、4.6 mmID×250 mmL、ダイセル化学工業製、移動相:ヘキサン/エタノール = 500/500)
比旋光度: [α]25. D. +121.0 (c 0.200, CHCl3)
実施例1〜67bに記載された化合物の構造式を以下に示す。








製剤例1
本発明化合物を有効成分として含有する医薬は、例えば、次のような処方によって製造することができる。
1.カプセル剤
(1)実施例1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 70mg
(3)微結晶セルロース 9mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル 120mg
(1)、(2)、(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
2.錠剤
(1)実施例1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 58mg
(3)コーンスターチ 18mg
(4)微結晶セルロース 3.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
製剤例2
日局注射用蒸留水50mLに実施例で得られた化合物50mgを溶解した後、日局注射用蒸留水を加えて100mLとする。この溶液を滅菌条件下でろ過し、次にこの溶液1mLずつを取り、滅菌条件下、注射用バイアルに充填し、凍結乾燥して密閉する。
試験例1 CENP-E阻害活性の測定(ADP-Glo法)
N末GSTタグ付きCENP-E モータードメインタンパク質 (1-395 a. a.) ならびにMicrotubuleはCytoskeleton社 (Denver, Colorado, U.S.A.) から購入した。CENP-E酵素活性の検出にはADP-Glo (Promega, U.S.A.) を用いた。384 well Optiplate (Perkin Elmer, U.S.A.) にCENP-E 0.375 ngとMicrotubule 132 ngを含む反応溶液 (20 mM PIPES-KOH (pH 6.8)、3 mM 塩化マグネシウム、3 mM 塩化カリウム、1 mM エチレングリコールビス-2-アミノエチルエーテル四酢酸 (EGTA)、1 mM ジチオスレイトール、0.01% w/v Brij-35, 0.2% w/v 牛血清アルブミン (BSA))を2 μL、ジメチルスルホキシド (DMSO) に溶解した試験化合物を2 μL添加した後、室温で10分間保温した。得られる混合液に75 μM ATP溶液を2 μL添加し、プレートを900 rpmで遠心した後、室温で60分間反応させた。 6 μLのADP-Glo試薬を添加し、室温で30分間保温した。Kinase Detection Reagent (Promega) を12 μL添加し、室温で40分間保温した後、発光量をEnvision (PerkinElmer, U.S.A.) で測定した。試験化合物のCENP-Eに対する阻害率 (%) は、下記の式にて算出した。
阻害率 (%) = (1−(試験化合物のカウント−ブランク) ÷ (コントロール−ブランク))×100
化合物非添加条件のCENP-E反応液のカウントをコントロール、化合物非添加ならびにCENP-E非添加条件でのカウントをブランクと表記した。
得られた結果を表2に示す。

これにより、本発明化合物は優れたCENP-E阻害活性を有することが示された。
試験例2 in vitroにおけるヒト子宮癌細胞Hela細胞の増殖阻害作用
ヒト子宮癌細胞Hela細胞(ATCCより購入) の細胞懸濁液を96穴プレートに播き(100 μL /穴、2,000 細胞/穴)、該96穴プレートを5% 炭酸ガスインキュベーターにて37℃で半日間静置した。6 μM試験化合物溶液を100 μL添加して、5% 炭酸ガスインキュベーターにて3日間静置した。3日間静置後の96穴プレートに50 μLのCellTiter-GloTM Luminescent Cell Viability Assay試薬 (Promega社) を添加して、ルミノメーターにて発光量を計測した。
該発光量を生存細胞数の指標とした。試験化合物が有する細胞増殖阻害活性を、下記の式を用いて増殖阻害率 (%) として算出した。
増殖阻害率 (%) = (1-(試験化合物の発光量)÷(対照群の発光量))×100
(上式において、対照群の発光量とは試験化合物非添加条件下における発光量を意味する。)
試験化合物濃度3 μMにおける試験化合物の細胞増殖阻害率 (%) を表3に示す。
試験例3 結腸直腸癌細胞Colo205担癌マウス腫瘍内リン酸化ヒストンH3タンパク質上昇作用
ヒト結腸直腸癌細胞Colo205を50%マトリゲル溶液に懸濁し、6〜7週齢BALB/c系雌ヌードマウス(日本クレア)の皮下に5.0×106個ずつ移植した。移植7日後から14日後に生着した腫瘍の腫瘍径を測定し、以下の式で腫瘍体積を算出した。

腫瘍体積=長径×短径×短径×(1/2)

腫瘍体積が150〜600 mm3の個体に対し、Vehicle溶媒 (10% DMSO, 9% Cremophor EL, 18% PEG400, 0.09 mol/L クエン酸溶液) に溶解した試験化合物を腹腔内へ1回もしくは2回投与した。なお、2回目の投与は最初の投与から8時間後に行なった。最初の投与から24時間後にエーテル麻酔下で腫瘍を採取し、腫瘍をCell Lysis Buffer (Cell Signaling社) 中にてホモジナイズし、腫瘍溶解液を得た。
得られた腫瘍溶解液のタンパク質濃度はBCA Protein assay kit (Thermo Scientific社) を用いて測定し、各腫瘍溶解液のタンパク質濃度を調整した。得られた各腫瘍溶解液にLaemmli Sample Buffer (BioRad社) を加え、95℃にて5分間加熱してサンプル溶液を得た。
得られたサンプル溶液中に含まれるリン酸化ヒストンH3タンパク質の量はウェスタンブロット法により測定した。すなわち、得られたサンプル溶液をSDS-PAGEに供した後、PVDFメンブレンに転写した。上記PVDFメンブレンをStartingBlock T20 (PBS) Blocking Buffer (Thermo Scientific社) でブロッキングした後、該PVDFメンブレンとCan Get Signal Immunoreaction Enhancer Solution 1 (Toyobo社) で1000倍に希釈した抗リン酸化ヒストンH3 (Ser10) (カタログ番号06570、Upstate Biotechnology社)溶液を反応させた。得られたPVDFメンブレンを、Tween20 (BioRad社) を0.05%含むトリス緩衝生理食塩水(BioRad社) で洗浄後、Can Get Signal Immunoreaction Enhancer Solution 2 (Toyobo社) で10000倍に希釈したHRP標識ラビットIgGポリクローナル抗体 (Amersham Biosciences社 NA9340) と得られたPVDFメンブレンを1時間、室温下で反応させた。PVDFメンブレンをトリス緩衝生理食塩水で洗浄後、SuperSignal West FemtoMaximum Sensitivity Substrate (Pierce Biotechnology) を用いて標識されたタンパク質の量を検出した。なお、検出の際にはルミノイメージアナライザーLAS-1000 (富士フィルム) を使用し、標識されたタンパク質の量を発光量として検出した。
各サンプルのリン酸化ヒストンH3タンパク質増加割合 (倍) を以下の式で計算した。
リン酸化ヒストンH3タンパク質増加割合 (倍) = 試験化合物のリン酸化ヒストンH3タンパク質発光量÷対照群のリン酸化ヒストンH3タンパク質発光量
各試験化合物によるリン酸化ヒストンH3タンパク質増加割合(倍)を表4に示す。
本結果より、本発明化合物が細胞増殖抑制時に観察されるリン酸化ヒストンH3タンパク質の増加を惹起すること、および本願化合物がin vivoにおいて細胞増殖を抑制する活性を有することが示された。
これにより、本発明化合物は癌細胞の増殖阻害活性を有することが示された。
本発明化合物は、CENP−Eに対して優れた阻害作用を示すので、癌等の臨床上有用な予防または治療剤を提供することができる。また、本発明化合物は、薬効発現、薬物動態、溶解性、他の医薬品との相互作用、安全性、安定性の点でも優れているので、医薬として有用である。

Claims (18)

  1. 式:

    [式中、
    、XおよびXは、同一または異なって、CHまたはNを示し、
    は、CH、CO、O、NR、S、SOまたはSOを示し、
    は、結合手、CO、O、NR、S、SOまたはSOを示し、
    は、置換基を示し、
    、R、R、R、R、R、RおよびR10は、同一または異なって、水素原子または置換基を示し、また、RおよびRは互いに結合してこれらが隣接する炭素原子とともに環を形成してもよく、
    は、置換されていてもよいC1−6アルキル基を示し、
    Ar環は、置換されていてもよい芳香環を示し、
    nは、1ないし3の整数を示す。]
    で表される化合物またはその塩。
  2. 、XおよびXが、CHであり;
    が、OまたはSOであり;
    が、結合手であり;
    およびRが、水素原子であり;
    およびR10が、同一または異なって、それぞれ
    (1)ハロゲン原子、
    (2)シアノ、または
    (3)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルであり;
    nが、1である、請求項1記載の化合物またはその塩。
  3. が、C1−6アルコキシである、請求項1記載の化合物またはその塩。
  4. が、水素原子である、請求項1記載の化合物またはその塩。
  5. が、水素原子である、請求項1記載の化合物またはその塩。
  6. が、
    (1)C1−6アルキルを1または2個有するアミノ、および
    (2)(i)C1−6アルキル、および
    (ii)ヒドロキシ
    から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基
    から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキルである、請求項1記載の化合物またはその塩。
  7. Ar環が、
    (1)ハロゲン原子、および
    (2)C1−6アルキル
    から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼンである、請求項1記載の化合物またはその塩。
  8. が、1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシであり;
    が、水素原子であり;
    が、
    (1)水素原子、または
    (2)ハロゲン原子であり;
    Ar環が、
    (1)ハロゲン原子、および
    (2)C1−6アルキル
    から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼンであり;
    が、
    (1)(i)5ないし12員の芳香族複素環、
    (ii) C1−6アルコキシ、および
    (iii)ヒドロキシ
    から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキルを1または2個有するアミノ、および
    (2)(i)ヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル、および
    (ii)ヒドロキシ
    から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員の非芳香族複素環基
    から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキルであり;
    が、
    (1)水素原子、
    (2)C1−6アルキル−カルボニル、
    (3)C1−6アルコキシ−カルボニル、または
    (4)C1−6アルキルを1または2個有していてもよいカルバモイルであり;
    およびRが、同一または異なって、それぞれ
    (1)水素原子、または
    (2)C1−6アルキルであり;
    およびR10が、同一または異なって、それぞれ
    (1)水素原子、
    (2)ハロゲン原子、
    (3)シアノ、または
    (4)1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルであり;
    およびXが、同一または異なって、それぞれCHまたはNであり;
    が、CHであり;
    が、CH、O、NR(Rは、前記と同義である。)、S、またはSOであり;
    が、結合手であり;
    nが、1ないし3の整数である、請求項1記載の化合物またはその塩。
  9. (+)−N−(6,7−ジクロロ−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−メトキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミドまたはその塩。
  10. (+)−N−(6,7−ジクロロ−1,1−ジオキシド−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル)−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−メトキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミドまたはその塩。
  11. (+)−N−[7−シアノ−1,1−ジオキシド−6−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−メトキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボキサミドまたはその塩。
  12. 請求項1記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬。
  13. CENP−E阻害剤である、請求項12記載の医薬。
  14. 癌の予防または治療剤である、請求項12記載の医薬。
  15. 哺乳動物に対し、請求項1記載の化合物またはその塩の有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるCENP−E阻害方法。
  16. 哺乳動物に対し、請求項1記載の化合物またはその塩の有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物における癌の予防または治療方法。
  17. 癌の予防・治療剤を製造するための、請求項1記載の化合物またはその塩の使用。
  18. 癌の予防・治療に使用するための、請求項1記載の化合物またはその塩。
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