JPWO2013099512A1 - 振動装置,音響発生装置,スピーカーシステム,電子機器 - Google Patents

振動装置,音響発生装置,スピーカーシステム,電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 特定の周波数における振幅の急激な変化が低減された振動装置と、それを用いた、音響発生装置,スピーカーシステム,電子機器とを提供する。【解決手段】 振動体10と、振動体10を振動させる励振器1と、振動体10の一部分に励振器1と非接触に取り付けられて、取り付けられた部分の振動体10の振幅を小さくする負荷部材41とを少なくとも有していることを特徴とする振動装置とする。特定の周波数における振幅の急激な変化が低減された振動装置および特定の周波数における音圧の急激な変化が低減された振動装置を得ることができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、振動装置,音響発生装置,スピーカーシステム,電子機器に関するものである。
従来、振動板に圧電素子を取り付けたスピーカーが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2004−23436号公報
しかしながら、上述した従来のスピーカーは、特定の周波数において音圧が急激に変化して、音圧の周波数特性上に大きなピーク・ディップが生じやすいという問題があった。
本発明はこのような従来の技術における問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、特定の周波数における振幅の急激な変化が低減された振動装置と、それを用いた、音響発生装置,スピーカーシステム,電子機器とを提供することにある。
本発明の振動装置は、振動体と、該振動体を振動させる励振器と、前記振動体の一部分に前記励振器と非接触に取り付けられて、取り付けられた部分の前記振動体の振幅を小さくする負荷部材とを少なくとも有していることを特徴とするものである。
本発明の音響発生装置は、少なくとも1つのスピーカーと、該スピーカーが取り付けられた支持体とを少なくとも有しており、前記スピーカーが前記振動装置を用いて構成されていることを特徴とするものである。
本発明のスピーカーシステムは、少なくとも1つの低音用スピーカーと、少なくとも1つの高音用スピーカーと、前記低音用スピーカーおよび前記高音用スピーカーを支持する支持体とを少なくとも有しており、前記低音用スピーカーおよび前記高音用スピーカーの少なくとも1つが、前記振動装置を用いて構成されていることを特徴とするものである。
本発明の電子機器は、少なくとも1つのスピーカーと、該スピーカーが取り付けられた支持体と、前記スピーカーに接続された電子回路とを少なくとも有しており、前記スピーカーが前記振動装置を用いて構成されており、前記スピーカーから音響を発生させる機能を有していることを特徴とするものである。
本発明の振動装置によれば、特定の周波数における振幅の急激な変化が低減された振動装置を得ることができる。
本発明の音響発生装置によれば、特定の周波数における音圧の急激な変化が低減された音響を発生させることが可能な音響発生装置を得ることができる。
本発明のスピーカーシステムによれば、特定の周波数における音圧の急激な変化が低減された音響を発生させることが可能なスピーカーシステムを得ることができる。
本発明の電子機器によれば、特定の周波数における音圧の急激な変化が低減された音響を発生させることが可能な電子機器を得ることができる。
本発明の実施の形態の第1の例の振動装置を模式的に示す平面図である。 図1におけるA−A’線断面図である。 本発明の実施の形態の第2の例の振動装置を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態の第3の例の振動装置を模式的に示す平面図である。 図4におけるB−B’線断面図である。 本発明の実施の形態の第4の例の振動装置を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態の第5の例の振動装置を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態の第6の例の音響発生装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態の第7の例のスピーカーシステムを示す斜視図である。 本発明の実施の形態の第8の例の電子機器の構成を示す図である。 本発明の実施の形態の第2の例の振動装置の音圧の周波数特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態の第4の例の振動装置の音圧の周波数特性を示すグラフである。 比較例の振動装置の音圧の周波数特性を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態である振動装置,音響発生装置,スピーカーシステム,電子機器を添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
(実施の形態の第1の例)
図1は本発明の実施の形態の第1の例の振動装置を模式的に示す平面図である。図2は図1におけるA−A’線断面図である。なお、構造を理解しやすくするために、図1においては樹脂層20の図示を省略しており、図2においては、振動装置の厚み方向(図のz軸方向)に拡大して示している。
本例の振動装置は、図1,図2に示すように、複数の励振器1と、フィルム3と、枠部材5a,5bと、樹脂層20と、導線22a,22b,22cとを有している。そして、枠部材5a、5bの内側の領域が振動体10として機能するようになっている。また、本例の振動装置は、振動体10上に負荷部材41を有している。
枠部材5a,5bは、矩形の枠状の形状を有している。枠部材5a、5b間にはフィルム3の外周部が挟み込まれ、フィルム3に張力を加えた状態で固定している。枠部材5a、5bは、例えば、厚み100〜1000μmのステンレス製のものを好適に用いることができるが、材質および厚みは特に限定されるものではなく、振動体10を構成するフィルム3および樹脂層20よりも変形し難いものであれば良い。例えば、硬質樹脂、プラスチック、エンジニアリングプラスチック、セラミックス等を用いて枠部材5a、5bを形成することができる。また、枠部材5a、5bの形状も、矩形状に限定されるものではなく、円形や菱形であってもよい。
フィルム3は、面方向に張力をかけられた状態で、矩形状の周縁部を全体的に枠部材5a、5bで挟持されて固定されており、枠部材5a、5bによって振動可能に支持されている。フィルム3の厚みは、例えば、10〜200μmとされる。フィルム3は、例えば、ポリエチレン、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリスチレン等の樹脂、あるいはパルプや繊維等からなる紙から構成することができる。これらの材料を用いることにより、振動特性におけるピーク・ディップを抑えることができる。
励振器1は、圧電素子であり、電気信号が加わることによって振動する。また、複数の励振器1は、2個ずつペアになっており、ペアを構成する2個の励振器1は、フィルム3の両面にフィルム3を挟むように配置されている。そして、ペアを構成する一方の励振器1が縮むときは、他方の励振器1が伸びるようにされている。
また、励振器1は、フィルム3の両面にそれぞれ2個ずつ、合計4個がフィルム3に取り付けられている。また、フィルム3の両面のそれぞれにおいて、矩形状のフィルム3の長手方向(図のx軸方向)の中央部に、幅方向(図のy軸方向)に互いに間隔を開けて2個の励振器1が取り付けられている。
励振器1は、上下の主面が矩形状の板状の形状を有している。また、励振器1は、セラミックスからなる4層の圧電体層7と3層の内部電極層9とを交互に積層してなる積層体と、この積層体の上下面(図のz軸方向の両端面)に形成された表面電極層15a、15bと、積層体の長手方向(図のx軸方向)の両端面(両側面)にそれぞれ設けられた一対の外部電極(図示せず)とで構成されている。なお、積層体の長手方向(図のx軸方向)の両端面には、内部電極層9が交互に引き出されており、それぞれ図示せぬ一対の外部電極に接続されている。
励振器1においては、一方の外部電極(図示せず)は、表面電極層15a、15bと、中央の1層の内部電極層9とに接続され、他方の外部電極(図示せず)は、上下の2層の内部電極層9に接続されている。圧電体層7は、圧電体層7の厚み方向(図のz軸方向)に分極されており、隣り合う圧電体層7の分極方向が逆になるようにされている。そして、フィルム3上面に配置された励振器1の圧電体層7が縮む場合には、フィルム3下面に配置された励振器1の圧電体層7が延びるように、それぞれの励振器1の一対の外部電極(図示せず)に電圧が印加されるように構成されている。
他方の外部電極(図示せず)の上下端部は、積層体の上下面まで延長されてそれぞれ延長部19aが形成されており、これらの延長部19aは、積層体の表面に形成された表面電極層15a、15bに接触しないように、表面電極層15a、15bと所定間隔をおいて配置されている。
2つの励振器1は、フィルム3と反対側の表面において、延長部19a同士が導線22aによって接続されているとともに、表面電極層15b同士が導線22aによって接続されている。また、一方の励振器1には、延長部19aに導線22bの一端部が接続されるとともに、表面電極層15bに導線22cの一端部が接続されている。そして、導線22bおよび導線22c他端部は外部に引き出されている。このように、2つの励振器1は並列に接続されており、導線22b、22cを介して、同一電圧が印加される。
圧電体層7としては、ジルコン酸鉛(PZ)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、Bi層状化合物、タングステンブロンズ構造化合物等の非鉛系圧電体材料等、従来用いられている圧電セラミックスを用いることができる。圧電体層7の1層の厚みは、低電圧駆動という観点から、10〜100μmとするのが望ましい。大きな屈曲撓み振動を誘起させ音圧を高めるために、圧電体層7の圧電d31定数が180pm/V以上であることが望ましい。
内部電極層9としては、銀とパラジウムとからなる金属成分と圧電体層7を構成する材料成分とを含有することが望ましい。内部電極層9に圧電体層7を構成するセラミック成分を含有することにより、圧電体層7と内部電極層9との熱膨張差による応力を低減することができ、積層不良のない圧電素子を得ることができる。内部電極層9は、特に、銀とパラジウムとからなる金属成分に限定されるものではなく、また、セラミック成分として、圧電体層7を構成する材料成分に限定されるものではなく、他のセラミック成分であっても良い。
表面電極層15a,15bおよび一対の外部電極(図示せず)は、銀からなる金属成分にガラス成分を含有することが望ましい。ガラス成分を含有することにより、圧電体層7や内部電極層9と、表面電極層15a,15bまたは一対の外部電極(図示せず)との間に強固な密着力を得ることができる。
励振器1のフィルム3側の主面とフィルム3とは接着剤層21で接合されている。接着剤層21の厚みは20μm以下が望ましく、10μm以下がさらに望ましい。接着剤層21の厚みが20μm以下とすることにより、励振器1の振動をフィルム3に伝えやすくなる。接着剤層21を形成するための接着剤としては、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、ポリエステル系樹脂等公知のものを使用することができる。
樹脂層20は、励振器1を埋設するように、枠部材5a、5bの内側の全体に渡って充填されている。導線22aならびに導線22bおよび導線22cの一部も、樹脂層20中に埋設されている。樹脂層20は、例えば、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂等の樹脂や、あるいはゴム等を用いることができ、ヤング率が1MPa〜1GPaの範囲にあるものが望ましく、特には、1MPa〜850MPaであるものが望ましい。また、樹脂層20の厚みは、スプリアスを抑制するという点から、励振器1を完全に覆う程度の厚みであることが望ましい。
そして、フィルム3およびその上に配置された複数の励振器1,導線22aならびに導線22bおよび導線22cの一部分が、樹脂層20によって被覆されて一体化しており、これら全体で振動体10が構成されている。すなわち、振動体10は、扁平状(膜状)であり、矩形状の周囲(周縁部)が全体的に枠部材5a、5bによって支持されている。そして、導線22a,22b,22cを介して電気信号が入力されて複数の励振器1が振動し、その振動によって振動体10が振動し、音を発生するスピーカーとして機能する。すなわち、励振器1は、電気信号が入力されて、振動体10を振動させる。
負荷部材41は、矩形の外形を有するシート状であり、振動体10の中央部に取り付けられている。すなわち、振動体10の長手方向(図のx軸方向)における中央部であり、且つ振動体10の幅方向(図のy軸方向)における中央部に貼り付けられている。また、負荷部材41は、励振器1と非接触に振動体10に取り付けられている。すなわち、負荷部材41は、励振器1と直接接触しないように、振動体10に取り付けられている。
負荷部材41は、合成樹脂、金属、セラミック等の種々の材料を用いて形成することができるが、振動体10上の振幅分布の乱れを低減するという観点では、柔らかく変形しやすいことが望ましく、例えば、ウレタンゴム,シリコーンゴム,アクリルゴム等のゴム材料を用いて形成することができる。特に、ウレタンゴム,シリコーンゴム,ポリエチレンゴム等のゴム材料を用いて形成された多孔質ゴム(発泡ゴム)を好適に用いることができる。また、特に、ウレタンフォームを好適に用いることができる。
負荷部材41の外形は、振動を抑制したい領域に合わせて、正方形状、矩形状、円形状、楕円状、帯状等適宜設定することができる。負荷部材41の厚みは、負荷部材41を構成する材料の密度に応じて適宜設定することができ、密度が小さい場合は厚く、密度が大きい場合は薄く設定する。負荷部材41の長さ及び幅寸法は、例えば、振動体10の長さ及び幅寸法の10%〜70%程度に設定され、負荷部材41の厚みは、例えば、振動体10の厚みの、0.5倍〜3倍程度に設定される。
本例の振動装置は、振動体10の一部に負荷部材41が取り付けられていることから、負荷部材41が取り付けられた部分の振動体10の振幅を小さくすることができるので、特定の周波数における振幅の急激な変化が低減することができる。これにより、振動体10の振動によって発生する音の周波数特性において、特定の周波数における音圧の急激な変化を防止することができる。これにより、歪みの少ない良質の音を発生させることが可能な振動装置を得ることができる。
また、本例の振動装置は、負荷部材41が励振素子1に接触しないように振動体10に取り付けられていることから、振動を発生させる励振素子1の振動を負荷部材41が直接的に妨げないので、振動体10の振動が全体的に弱くなってしまうのを低減することができる。
また、本例の振動装置においては、矩形状の振動体10の周囲(周縁部)が全体的に枠部材5a、5bによって支持されており、振動体10の中央部(長手方向および幅方向の中央部)に負荷部材41が取り付けられている。本発明者の検討によれば、振動体10の中央部は、振動体10が振動する周波数領域における複数の周波数において振幅が最大になる位置であり、そこに負荷部材41が取り付けられている。これにより、振動体10が振動する周波数領域における複数の周波数において、振幅の急激な変化を低減することができる。なお、振動体10において、振動体10が振動する周波数領域の少なくとも一部の周波数において振幅が最大となる部分に負荷部材41が取り付けることにより、その周波数における振幅の急激な変化を低減することができる。
さらに、本例の振動装置においては、負荷部材41が振動体10よりも柔らかくて変形しやすい材料によって形成されている。詳細には、負荷部材41は、振動体10を構成するフィルム3,励振器1,導線22a,22b,22cおよび樹脂層20のそれぞれを構成する材料よりも柔らかくて変形しやすい材料によって形成されている。なお、柔らかくて変形しやすいとは、弾性や剛性が小さく、力によって変形しやすいことである。負荷部材41が振動体10よりも柔らかくて変形しやすい材料によって形成されていることにより、振動体10の負荷部材41が取り付けられている部分の変形の阻害が低減され、振動体10が滑らかに変形することができる。これにより、振動体10の振動によって発生する音の歪みを低減することができる。なお、負荷部材41は、振動体10よりも柔らかくて変形しやすい材料によって形成されていることが望ましいが、そうでなくても構わない。
また、本例の振動装置は、振動体10の振動によって、振動体10の振動方向(振動体10の表面に垂直な方向であり、図のz軸方向)における一方側(図の+z方向)へ向けて音を放射するものであり、負荷部材41は、多孔質であるとともに、振動体10における一方側(図の+z方向側)の表面に取り付けられている。これにより、負荷部材41が振動体10の他方側(図の−z方向側)の表面に取り付けられている場合と比較して、負荷部材41が取り付けられている部分の振動によって発生する音の音圧をさらに小さくすることができる。
本例の振動装置は、例えば次のようにして製造することができる。
まず、圧電材料の粉末にバインダー、分散剤、可塑剤、溶剤を添加して掻き混ぜて、スラリーを作製する。圧電材料としては、鉛系、非鉛系のうちいずれでも使用することができる。次に、得られたスラリーをシート状に成形し、グリーンシートを作製する。このグリーンシートに導体ペーストを印刷して内部電極9となる導体パターンを形成し、この導体パターンが形成されたグリーンシートを積層して、積層成形体を作製する。
次に、この積層成形体を脱脂、焼成し、所定寸法にカットすることにより積層体を得ることができる。必要に応じて、積層体の外周部を加工する。次に、積層体の積層方向の主面に、導体ペーストを印刷して表面電極層15a、15bとなる導体パターンを形成し、積層体の長手方向(図のx軸方向)の両側面に、導体ペーストを印刷して一対の外部電極(図示せず)となる導体パターンを形成する。そして、所定の温度で電極の焼付けを行うことにより、励振器1となる構造体を得ることができる。その後に、励振器1に圧電性を付与するために表面電極層15a,15bまたは一対の外部電極(図示せず)を通じて直流電圧を印加して、励振器1の圧電体層7の分極を行う。このとき、隣り合う誘電体層7の分極方向が逆向きになるようにする。このようにして、図1,2に示す励振器1を得ることができる。
次に、フィルム3を準備し、このフィルム3の外周部を枠部材5a、5b間に挟み、フィルム3に張力をかけた状態で固定する。次に、フィルム3の両面に接着剤を塗布して、フィルム3を挟むようにフィルム3の両面に励振器1を押し当て、接着剤を熱や紫外線照射により硬化させる。そして、導線20a,20b,20cを接続した後に、枠部材5a、5bの内側に樹脂を流し込んで硬化させることにより樹脂層20を形成する。このようにして、本例の振動装置を得ることができる。
(実施の形態の第2の例)
図3は本発明の実施の形態の第2の例の振動装置を模式的に示す断面図である。なお、本例においては、図1,図2に示した実施の形態の第1の例の振動装置と異なる点のみについて説明し、同様の構成要素には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。また、図3においては、構造をわかりやすくするために、振動装置の厚み方向(図のz軸方向)を拡大して示している。
本例の振動装置は、図3に示すように、フィルム3の一方側の表面のみに2つの励振器1が取り付けられている。そして、樹脂層20も、励振器1が取り付けられた側のみに塗布されている。そして、それぞれの励振器1は、バイモルフ型の圧電素子とされており、電気信号が入力されたときに、任意の瞬間において、厚み方向(図のz軸方向)における一方側と他方側とで伸縮が逆になるようにされている。すなわち、厚み方向における一方側が伸びるときには、他方側が縮むようにされている。よって、それぞれの励振器1は、電気信号が入力されると屈曲振動する。このような構成を備えた本例の振動装置も、前述した実施の形態の第1の例の振動装置と同様に機能する。なお、本例の振動装置で使用する励振器1は、例えば、伸縮振動する圧電素子と金属板とを張り合わせて構成したユニモルフ型の振動素子であっても構わない。
(実施の形態の第3の例)
図4は本発明の実施の形態の第3の例の振動装置を模式的に示す平面図である。図5は図4におけるA−A’線断面図である。なお、構造を理解しやすくするために、図4においては樹脂層20の図示を省略しており、図5においては、振動装置の厚み方向(図のz軸方向)を拡大して示している。なお、本例においては、図1,図2に示した実施の形態の第1の例の振動装置と異なる点のみについて説明し、同様の構成要素には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。
本例の振動装置は、図4,図5に示すように、負荷部材41が、矩形状の振動体10の長手方向(図のx軸方向)の中央部において、振動体10の幅方向(図のy軸方向)の中央部および両端部に配置されている。すなわち、矩形状の振動体10の長手方向の中央部に、励振器1および負荷部材41が振動体10の幅方向に並ぶように配置されており、且つそれぞれの励振器1を複数の負荷部材41が挟むように、励振器1と負荷部材41とが互い違いに配置されている。
このような構成を備える本例の振動装置によれば、他の部分に対して振幅が大きくなりやすい振動体10の長手方向中央部の振動を、全体的に負荷部材41によって抑制することができるとともに、振動体10の厚み方向に励振器1と負荷部材41とが重なって配置されることによる滑らかな振動の阻害を防止することができる。
(実施の形態の第4の例)
図6は本発明の実施の形態の第4の例の振動装置を模式的に示す断面図である。なお、本例においては、図4,図5に示した実施の形態の第3の例の振動装置と異なる点のみについて説明し、同様の構成要素には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。また、図6においては、構造をわかりやすくするために、振動装置の厚み方向(図のz軸方向)を拡大して示している。
本例の振動装置は、図6に示すように、フィルム3の一方側の表面のみに2つの励振器1が取り付けられている。そして、樹脂層20も、励振器1が取り付けられた側のみに塗布されている。そして、それぞれの励振器1は、前述した実施の形態の第2の例の振動装置と同様に、バイモルフ型の圧電素子とされている。このような構成を備えた本例の振動装置も、前述した実施の形態の第3の例の振動装置と同様に機能する。
(実施の形態の第5の例)
図7は本発明の実施の形態の第5の例の振動装置を模式的に示す平面図である。なお、構造を理解しやすくするために、図7においては樹脂層20の図示を省略している。なお、本例においては、図6に示した実施の形態の第4の例の振動装置と異なる点のみについて説明し、同様の構成要素には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。
本例の圧電振動装置は、図7に示すように、扁平状の振動体10の長さ方向(図のx軸方向)の中央部に励振器1が取り付けられているとともに、振動体10における、励振器1が取り付けられた部分と長さ方向の端部との間の位置にも負荷部材41が取り付けられている。なお、負荷部材41は、励振器1が取り付けられた部分と長さ方向の両端との間の位置に、それぞれ1つずつ取り付けられている。また、負荷部材41は、励振器1が取り付けられた部分と長さ方向の端部との間の中央よりも端部側に取り付けられている。この負荷部材41が取り付けられた位置は、振動体10の長さ方向における3次共振の振幅が大きい位置に一致する。
このような構成を有する本例の振動装置は、振動体10の長さ方向における3次共振の振幅が大きい位置に負荷部材41が取り付けられていることから、振動体10の長さ方向における3次共振の周波数における振幅の急激な増大を小さくすることができる。これにより、振動体10の振動によって音響を発生する場合には、振動体10の長さ方向における3次共振の周波数における音圧の急激な増大を小さくすることができるため、特定の周波数における音圧の急激な増大をさらに低減することができる。なお、図7では、扁平状の振動体10の周縁が全体に渡って支持された例を示したが、これに限定されるものではない。振動体10は、少なくとも長さ方向における両端が支持されていればよい。
(実施の形態の第6の例)
図8は、本発明の実施の形態の第6の例の音響発生装置を示す斜視図である。本例の音響発生装置は、図8に示すように、スピーカー31と、筐体32とを有している。
スピーカー31は、電気信号が入力されて音響(可聴周波数帯域外の音響も含む)を発生させるものであり、詳細の図示を省略するが、前述した実施の形態の第1〜第5の例のような本発明の振動装置で構成されている。
筐体32は、直方体の箱状の形状を有している。また、筐体32は、少なくとも1つの開口を有しており、少なくとも1つの開口にスピーカー31が取り付けられている。筐体32は、スピーカー31を支持する支持体として機能している。また、筐体32は、スピーカー31の裏面から発生する逆相の音の回り込みを低減する機能や、スピーカー31から発生する音響を内部で反射させる機能を有していても。このような筐体32は、スピーカー31を支えられる程度の剛性を有する種々の材料を用いて形成することができ、例えば、木材、合成樹脂、金属等の材料を用いて形成することができる。
本例の音響発生装置は、前述した実施の形態の第1〜第5の例のような本発明の振動装置で構成されたスピーカー31を用いて音響を発生させることから、特定の周波数における音圧の急激な変化が低減され、音圧の周波数特性におけるピーク・ディップが低減された音響を発生させることができる。
また、本例の音響発生装置は、筐体32を有していることから、スピーカー31を支えることができるとともに、発生させる音響をスピーカー31単独のときよりも良くすることも可能となる。
(実施の形態の第7の例)
図9は、本発明の実施の形態の第7の例のスピーカーシステムを模式的に示す斜視図である。本例のスピーカーシステムは、図9に示すように、少なくとも1つの高音用スピーカー33と、少なくとも1つの低音用スピーカー34と、支持体35とを有している。
低音用スピーカー34は、主に低音を出力するためのスピーカーである。例えば、20KHz程度以下の周波数の音を出力するために使用される。高音用スピーカー33は、主に高音を出力するためのスピーカーである。例えば、20KHz程度以上の周波数の音を出力するために使用される。高音用スピーカー33は、高い周波数の音を出力しやすくする観点から、低音用スピーカー34よりも最長辺を短くしたものであり、その他は低音用スピーカー34と同様の構成を有したものである。そして、高音用スピーカー33および低音用スピーカー34のうち少なくとも1つが、前述した実施の形態の第1〜第5の例のような本発明の振動装置で構成されている。
支持体35は、2つの開口部に高音用スピーカー33および低音用スピーカー34をそれぞれ収容して固定している。すなわち、支持体35は、高音用スピーカー33および低音用スピーカー34を支える支持体として機能している。このような支持体35は、高音用スピーカー33および低音用スピーカー34を支えられる程度の剛性を有する種々の材料を用いて形成することができ、例えば、木材、合成樹脂、金属等の材料を用いて形成することができる。
このような構成を備える本例のスピーカーシステムは、高音用スピーカー33および低音用スピーカー34の少なくとも1つが、前述した実施の形態の第1〜第5の例のような本発明の振動装置で構成されていることから、特定の周波数における音圧の急激な変化が低減され、音圧の周波数特性におけるピーク・ディップが低減された音を出力することができる。
(実施の形態の第8の例)
図10は、本発明の実施の形態の第8の例の電子機器50の構成を示す図である。本例の電子機器50は、図10に示すように、スピーカー30と、筐体40と、電子回路60と、キー入力部50cと、マイク入力部50dと、表示部50eと、アンテナ50fとを有している。
電子回路60は、制御回路50aと、通信回路50bとを有している。また、電子回路60は、スピーカー30に接続されており、スピーカーへ音声信号を出力する機能を有している。制御回路50aは、電子機器50の制御部である。通信回路50bは、制御回路50aの制御に基づき、アンテナ50fを介してデータの送信や受信などを行う。
キー入力部50cは、電子機器50の入力デバイスであり、操作者によるキー入力操作を受け付ける。マイク入力部50dは、同じく電子機器50の入力デバイスであり、操作者による音声入力操作などを受け付ける。表示部50eは、電子機器50の表示出力デバイスであり、制御回路50aの制御に基づき、表示情報の出力を行う。
スピーカー30は、前述したスピーカー31,高音用スピーカー33,低音用スピーカー34と同様に、前述した実施の形態の第1〜第5の例のような本発明の振動装置で構成されている。そして、スピーカー30は、電子機器50における音響出力デバイスとして機能しており、電子回路60から入力された音声信号に基づいて音響(可聴周波数帯域外の音響も含む)を発生させる。なお、スピーカー30は、電子回路60の制御回路50aに接続されており、制御回路50aによって制御された電圧の印加を受けて音響を発生させる。
筐体40は、電子回路60等を収容して保護する機能を有している。また、スピーカー30,キー入力部50c,マイク入力部50d,表示部50e,アンテナ50fは筐体40に取り付けられて固定されており、筐体40は、スピーカー30,キー入力部50c,マイク入力部50d,表示部50e,アンテナ50fを支える支持部材として機能している。なお、図10では、スピーカー30,電子回路60,キー入力部50c,マイク入力部50d,表示部50eが筐体40内に収容されているような図となっているが、これに限定されるものではない。スピーカー30,電子回路60,キー入力部50c,マイク入力部50d,表示部50e等が電子機器50の表面に露出していても構わない。このような筐体40は、スピーカー30等を支えられる程度の剛性を有する種々の材料を用いて形成することができ、例えば、木材、合成樹脂、金属等の材料を用いて形成することができる。
本例の電子機器50は、前述した実施の形態の第1〜第5の例のような本発明の振動装置で構成されたスピーカー30を用いて音響を発生させることから、特定の周波数における音圧の急激な変化が低減され、音圧の周波数特性におけるピーク・ディップが低減された音響を発生させることができる。
なお、電子機器50は、スピーカー30と、スピーカー30を支える支持体と、電子回路60とを少なくとも有していればよい。電子機器50は、スピーカー30と、筐体40と、電子回路60と、キー入力部50cと、マイク入力部50dと、表示部50eと、アンテナ50fとを全て有している必要はなく、また、他の構成要素を有していても良い。電子回路60も、上述した構成の電子回路60に限定されるものではなく、他の構成を有する電子回路であっても構わない。
また、スピーカー30が搭載される電子機器は、携帯電話やタブレット端末のような携帯端末に限定されるものではない。音響を発生させる機能を有する種々の電子機器において、前述した実施の形態の第1〜第5の例のような振動装置を用いたスピーカー30を、音響発生装置として用いることができる。例えば、薄型テレビやカーオーディオ機器は無論のこと、音響や音声を発生させる機能を有する、掃除機,洗濯機,冷蔵庫,電子レンジ等の電子機器において、前述した実施の形態の第1〜第5の例のような振動装置で構成されたスピーカー30を、音響発生装置として用いることができる。
(変形例)
本発明は上述した実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更,改良が可能である。
例えば、前述した実施の形態の例においては、図示を容易にするために、フィルム3の1つの表面に2個の励振器1が取り付けられた例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、フィルム3上にもっと多数の励振器1を取り付けても構わない。
また、前述した実施の形態の例においては、負荷部材41の個数が、1個,3個,5個の場合を示したが、これに限定されるものではない。例えば、もっと多くの負荷部材41を取り付けてもよい。負荷部材41を取り付ける場所も、上述した実施形態で示した場所に限定されるものではない。例えば、フィルム3における励振素子1が取り付けられた側と反対側の表面に、負荷部材41が取り付けられるようにしても構わない。
さらに、前述した実施の形態の例においては、振動板としてフィルム3を用いた例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、金属や樹脂で形成された板状の振動板を用いても構わない。
またさらに、前述した実施の形態の例においては、フィルム3および励振器1の表面を被覆する樹脂層20を形成した例を示したが、これに限定されるものではない。樹脂層20を形成しないようにしても構わない。
さらにまた、前述した実施の形態の例においては、励振器1として圧電素子を用いた例を示したが、これに限定されるものではない。励振器1は、電気信号を機械的振動に変換する機能を有していればよく、電気信号を機械的振動に変換する機能を有する他のものを励振器1として用いても構わない。例えば、スピーカーを振動させる励振器としてよく知られた、動電型の励振器や、静電型の励振器や、電磁型の励振器を励振器1として用いても構わない。なお、動電型の励振器は、永久磁石の磁極の間に配置されたコイルに電流を流してコイルを振動させるようなものであり、静電型の励振器は、向き合わせた2つの金属板にバイアスと電気信号とを流して金属板を振動させるようなものであり、電磁型の励振器は、電気信号をコイルに流して薄い鉄板を振動させるようなものである。
次に、本発明の振動装置の具体例について説明する。図3に示した本発明の実施の形態の第2の例の振動装置および図6に示した実施の形態の第4の例の振動装置を作製して、その特性を測定した。
まず、Zrの一部をSbで置換したチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含有する圧電粉末と、バインダーと、分散剤と、可塑剤と、溶剤とをボールミル混合により24時間混練してスラリーを作製した。そして、得られたスラリーを用いてドクターブレード法によりグリーンシートを作製した。このグリーンシートにAgおよびPdを含有する導体ペーストをスクリーン印刷法により所定形状に塗布して、内部電極層9となる導体パターンを形成した。そして、導体パターンが形成されたグリーンシートおよびその他のグリーンシートを積層して加圧し、積層成形体を作製した。そして、この積層成形体を500℃で1時間、大気中で脱脂し、その後、1100℃で3時間、大気中で焼成して、積層体を得た。
次に、得られた積層体の長手方向の両端面部をダイシング加工によりカットし、内部電極層9の先端を積層体の側面に露出させた。そして、積層体の両側主面にAgとガラスを含有する導体ペーストをスクリーン印刷法により塗布して、表面電極層15a,15bおよび電極層19aを形成した。その後、積層体の長手方向の両側面に、Agとガラスを含有する導体ペーストをディップ法により塗布し、700℃で10分間、大気中で焼き付けて、一対の外部電極を形成した。これによって、積層体を作製した。作製された積層体の主面の寸法は、幅を18mm、長さを46mmとした。積層体の厚みは100μmとした。そして、一対の外部電極を通して100Vの電圧を2分間加えて分極を行い、バイモルフ型の積層型圧電素子である励振器1を得た。
次に、厚み25μmのポリイミド樹脂からなるフィルム3を準備し、張力を与えた状態で枠部材5a、5bに固定した。枠部材5a、5bは、それぞれ厚さ0.5mmのステンレス製のものを用いた。枠部材5a、5b内のフィルム3の寸法は、長さが100mm、幅が70mmとした。そして、固定されたフィルム3の一方主面にアクリル樹脂からなる接着剤にて励振器1を接着した。隣り合う励振器1の間隔を10mmとした。この後、励振器1に導線2a,2b,2cを接合して配線を行った。そして、枠部材5aの内側に、枠部材5aと同じ高さとなるように、固化後のヤング率が17MPaとなるアクリル系樹脂を充填して固化させて、樹脂層20を形成した。
次に、樹脂層20の表面に、アクリル樹脂からなる接着剤にて負荷部材41を貼り付けた。負荷部材41は、厚さ1mmのウレタンフォームを使用した。負荷部材41を取り付ける位置は、実施の形態の第2の例の振動装置については図1および図3に示す位置とし、実施の形態の第4の例の振動装置については、図4および図6に示す位置とした。
そして、作製した振動装置から発生する音響における音圧の周波数特性を、JEITA(電子情報技術産業協会規格)EIJA RC−8124Aに準じて測定した。測定においては、振動装置の導線22b,22c間に、実効値5Vの正弦波信号を入力し、振動装置の基準軸上0.1mの点にマイクを設置して音圧を測定した。本発明の実施の形態の第2の例の振動装置から発生する音響の測定結果を図11に示し、実施の形態の第4の例の振動装置から発生する音響の測定結果を図12に示す。また、負荷部材41を取り付けていない比較例の振動装置から発生する音響の測定結果を図13に示す。なお、図11〜図13のグラフにおいて、横軸は周波数を示し、縦軸は音圧を示す。
図13に示す比較例の振動装置から発生する音響の音圧の周波数特性と比較すると、図11に示す実施の形態の第2の例の振動装置から発生する音響の音圧の周波数特性は、ピーク・ディップが低減された滑らかな音圧特性である。さらに、図12に示す実施の形態の第4の例の振動装置から発生する音響の音圧の周波数特性は、さらにピーク・ディップが低減された、さらに滑らかな音圧特性であることが判る。これにより本発明の有効性が確認できた。
1:励振器
10:振動体
30,31:スピーカー
32,40:筐体
33:高音用スピーカー
34:低音用スピーカー
35:支持体
41:負荷部材
50:電子機器
60:電子回路
本発明の振動装置は、振動体と、振動体の一部分に取り付けられて、取り付けられた部分の前記振動体の振幅を小さくする負荷部材と、を少なくとも有しており、前記振動体は、励振器と、樹脂層と、を含んで構成されており、前記樹脂層は、前記励振器よりも厚く、かつ前記励振器を覆うように配置されており、前記負荷部材は、前記励振器と非接触となるように前記樹脂層に取り付けられていることを特徴とするものである。

Claims (9)

  1. 振動体と、
    該振動体を振動させる励振器と、
    前記振動体の一部分に前記励振器と非接触に取り付けられて、取り付けられた部分の前記振動体の振幅を小さくする負荷部材とを少なくとも有していることを特徴とする振動装置。
  2. 前記負荷部材は、前記振動体において、該振動体が振動する周波数領域の少なくとも一部において振幅が最大となる部分に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の振動装置。
  3. 前記振動体は、一方向に長くなっているとともに、少なくとも長さ方向における両端が支持されており、前記振動体の長さ方向の中央部の少なくとも一部に前記負荷部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の振動装置。
  4. 前記振動体は、一方向に長くなっているとともに、少なくとも長さ方向における両端が支持されており、前記振動体の長さ方向の中央部に前記励振器が取り付けられているとともに、前記振動体における、前記励振器が取り付けられた部分と長さ方向の端部との間の位置に前記負荷部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の振動装置。
  5. 前記振動体は、板状または膜状であり、且つ周囲が全体的に支持されており、前記振動体の中央部に前記負荷部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の振動装置。
  6. 前記振動装置は、前記振動体の振動によって、該振動体の振動方向における一方側へ音を放射するものであり、前記負荷部材は、多孔質であるとともに、前記振動体における前記一方側の表面に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の振動装置。
  7. 少なくとも1つのスピーカーと、該スピーカーが取り付けられた支持体とを少なくとも有しており、前記スピーカーが請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の振動装置を用いて構成されていることを特徴とする音響発生装置。
  8. 少なくとも1つの低音用スピーカーと、少なくとも1つの高音用スピーカーと、前記低音用スピーカーおよび前記高音用スピーカーを支持する支持体とを少なくとも有しており、前記低音用スピーカーおよび前記高音用スピーカーの少なくとも1つが、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の振動装置を用いて構成されていることを特徴とするスピーカーシステム。
  9. 少なくとも1つのスピーカーと、該スピーカーが取り付けられた支持体と、前記スピーカーに接続された電子回路とを少なくとも有しており、前記スピーカーが請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の振動装置を用いて構成されており、前記スピーカーから音響を発生させる機能を有していることを特徴とする電子機器。
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