JPWO2013098961A1 - 停止機構付きスライダー - Google Patents

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Abstract

本発明の停止機構付きスライダー(1,2,4)は、プレス成形されたスライダー胴体(10,10a)と、停止爪体(20,50,60,80)とを有する。停止爪体(20,50,60,80)は、本体部(21,51,61,81)と、本体部(21,51,61,81)の一端側から延出した爪部(22,52,62,82)と、本体部(21,51,61,81)の他端側から延出した延出部(23,53,63,83)と、延出部(23,53,63,83)の先端部から突出した突出部(24,54,64,84)とを有し、前記延出部(23,53,63,83)は、停止爪体(20,50,60,80)の回動支点部を有する。前記上翼板(11)の回動支点部が接触する接触面は平坦面(11a)に形成されている。これにより、スライダー(1,2,4)に停止機構の不良や故障が発生し難くなり、停止機構を長期間に渡って安定して働かせることができる。

Description

本発明は、停止爪体による停止機構を備えたスライドファスナー用スライダーに関し、特に、スライダー胴体がプレス加工により成形されており、且つ、停止機構を安定して作用させることが可能なスライダーに関する。
スライドファスナーは、例えば衣服や鞄類の開口部などに取り付けられており、スライダーを摺動させて左右のエレメント列を噛合又は分離させることにより、衣服や鞄類の開閉を容易に行うことが可能となる。また、スライドファスナーに用いられるスライダーの中には、エレメント列に対してスライダーを停止させたときに、そのスライダーの停止状態を保持することが可能な停止機構を有するものが知られている。
このような停止機構付きのスライダーの例が、例えば実公昭45−7842号公報(特許文献1)や実開昭53−61203号公報(特許文献2)に開示されている。
例えば特許文献1に記載されている停止機構付きスライダー100は、図16に示したように、スライダー胴体110と、取付軸部107を有する引手106と、スライダー胴体110に組み付けられる停止爪体120と、引手106の取付軸部107を保持するとともに停止爪体120を内部に収容するカバー体130とを有している。
このスライダー100において、スライダー胴体110は、上下翼板111,112と、上下翼板111,112の前端部間を連結する案内柱113と、上下翼板111,112の左右側縁部に配されたフランジ部114と、上翼板111に立設された前方及び後方支柱115,116と、前方及び後方支柱115,116からスライダー長さ方向に沿って内側へ延設された前後の隆起部117とを有している。
また、スライダー胴体110の上下翼板111,112間にはエレメント案内路が形成されており、上翼板111には、上翼板111をスライダー100高さ方向に貫通する爪孔118と、停止爪体120の一部を嵌入させる凹部119とが設けられている。更に、スライダー胴体110の前端部(案内柱113の前面側)と後端部には、カバー体130の一部を嵌入するための嵌入部がそれぞれ形成されている。
停止爪体120は、後方に向けて上り傾斜するように配された弾性片部121と、前端部の下端に配され、スライダー100幅方向に沿って外側に向けて延設された左右の突片部122と、後端部に垂設された爪部123とを有している。停止爪体120の爪部123は、スライダー胴体110の爪孔118を介してエレメント案内路内に進出可能に形成されている。また、この停止爪体120は、スライダー胴体110における前後の隆起部117に被せられるとともに、左右の突片部122がスライダー胴体110の凹部119内に挿入されることにより、スライダー胴体110に対して位置決めされている。
カバー体130は、箱状のカバー本体部と、カバー本体部の前端部及び後端部から垂設された第1及び第2取付片部131,132とを有しており、カバー本体部には、引手106の取付軸部107を保持するための切欠き状の引手保持部(空間部)が形成されている。
このカバー体130は、カバー本体部内にスライダー胴体110の前方及び後方支柱115,116を収容するとともに、当該カバー体130の第1及び第2取付片部131,132をスライダー胴体110の嵌入凹部に嵌入させることにより、スライダー胴体110に取り付けられている。
このような特許文献1のスライダー100を組み立てる場合には、スライダー胴体110の上翼板111上に引手106の取付軸部107を載置し、更にその上に停止爪体120を載置する。このとき、停止爪体120をスライダー胴体110の隆起部117に被せるように配置するとともに、停止爪体120の突片部122をスライダー胴体110の凹部119に挿入することによって、停止爪体120がスライダー胴体110に対して位置決めされる。また、停止爪体120の爪部123は、スライダー胴体110の爪孔118に挿入される。
その後、引手106の取付軸部107及び停止爪体120が載置されたスライダー胴体110にカバー体130を装着することにより、停止機構を備えたスライダー100が組み立てられる。更に、このように組み立てられた特許文献1のスライダー100では、弾性片部121によって押圧される停止爪体120の可動範囲がスライダー胴体110の隆起部117によって規制されるため、エレメント案内路に進入する爪部123の進入長さが一定の大きさに制限されている。
このため、特許文献1のスライダー100では、引手106の非操作時に、停止爪体120の爪部123がエレメント案内路に所定の長さで進入してファスナーエレメントと係合することにより、スライダー100の停止機構を有効に働かせることができる。また、引手106を引っ張ってスライダー100を摺動させるときは、引手106の取付軸部107により停止爪体120が持ち上げられて爪部123がエレメント案内路から退出するため、スライダー100をエレメント列に沿って円滑に摺動させることができる。
一方、特許文献2に記載されている停止機構付きスライダー140は、図17及び図18に示したように、スライダー胴体150と、取付軸部147を有する引手146と、スライダー胴体150に組み付けられる停止爪体142と、停止爪体142を弾性的に押圧する舌片部を備えた弾性部材149と、引手146の取付軸部147を保持するとともに停止爪体142及び弾性部材149を内部に収容するカバー体160とを有している。
特許文献2において、スライダー胴体150は、上下翼板151,152と、上下翼板151,152の前端部間を連結する案内柱153と、上下翼板151,152の左右側縁部に配されたフランジ部154とを有している。
このスライダー胴体150は、金属板をプレス加工することにより成形されており、上翼板151の上面側には、例えば前述の特許文献1のスライダー胴体110に配されている前方及び後方支柱115,116や前後の隆起部117のようなダイカスト成形等によって形成される突起状の部位を設けることが難しい。
また、当該スライダー胴体150の上下翼板151,152間にはエレメント案内路が形成されており、上翼板151には、上翼板151をスライダー高さ方向に貫通する爪孔155と、停止爪体142の一端部を嵌入させる凹部156とが形成されている。更に、スライダー胴体150の前端部には、カバー体160の一部を挿入して係合させるための凹溝部157が配されている。
停止爪体142は、引手146の取付軸部147を跨ぐように配される本体部と、本体部の一端部(前端部)に配され、スライダー胴体150の凹部156に嵌入する嵌入部と、本体部の他端部(前端部)に配され、スライダー胴体150の爪孔155に挿入される爪部143とを有している。
カバー体160は、箱状のカバー本体部161と、カバー本体部161の前端部から垂設された第1取付片部162と、カバー本体部161の後端部から垂設された第2取付片部163とを有しており、カバー本体部161には、引手146の取付軸部147を保持するための切欠き状の引手保持部(空間部)が形成されている。また、カバー本体部161の前壁部内面と後壁部内面とには、弾性部材149を係着して保持する保持溝部164が形成されている。
このような特許文献2のスライダー140を組み立てる場合には、先ず、カバー体160の内部に弾性部材149を取り付けて保持する。次に、スライダー胴体150の上翼板151上に引手146の取付軸部147と停止爪体142とを順番に載置する。このとき、停止爪体142の嵌入部をスライダー胴体150の凹部156に嵌入させることにより、スライダー胴体150に対する停止爪体142の位置決めを行う。また、停止爪体142の爪部143をスライダー胴体150の爪孔155に挿入する。
続いて、引手146の取付軸部147及び停止爪体142が載置されたスライダー胴体150に、弾性部材149を保持したカバー体160を被せて、更に、カバー体160における第2取付片部163の先端部を内側に曲げるように加締めることにより、カバー体160をスライダー胴体150に取り付ける。これにより、特許文献2のスライダー140が組み立てられる。
特許文献2のスライダー140では、上述のようにスライダー胴体150が金属板のプレス加工により成形されて、上翼板151の上面側に突起状の部位が設けられていない場合でも、スライダー胴体150に対して停止爪体142を所定の位置に取り付けることが可能であるため、スライダー140の組立て作業を容易に行うことができる。
また、特許文献2のスライダー140では、停止爪体142が、上翼板151の凹部156に嵌入した部位を支点として回動(又は揺動)可能に保持されているため、引手146を操作して停止爪体142を持ち上げることにより、停止爪体142の爪部143をエレメント案内路から容易に退出させることができる。また、引手146の操作終了時には、停止爪体142が弾性部材149から押圧力(付勢力)を受けて爪部143をエレメント案内路に進入させるため、停止機構を働かせることができる。
実公昭45−7842号公報 実開昭53−61203号公報
特許文献2に記載されているスライダー140のようにスライダー胴体150がプレス加工により成形されている場合、そのプレス成形されたスライダー胴体150は、銅合金などの金属材料により構成されていることが多く、例えば亜鉛合金などの金属材料をダイカスト成形して得られるスライダー胴体に比べて耐食性に優れるという利点を有する。また、プレス成形されたスライダー胴体150は、一般的に応力を受けたときに撓み易いため、スライダー胴体150に欠けや割れといった破損が生じ難く、耐久性にも優れている。
その一方、スライダー胴体150をプレス成形する場合、上述したように、例えば特許文献1のスライダー胴体110に配されているような前方及び後方支柱115,116や前後の隆起部117などの突起状の部位を上翼板151に設けることが難しい。このため、プレス成形される従来のスライダー胴体150では、突起状の部位を設ける代わりに、上翼板151の上面側に凹部156が設けられている。
このように凹部156が上翼板151に設けられていれば、例えばスライダー140の組立て時に、上翼板151の凹部156に停止爪体142の一部を嵌入させることによって、スライダー140に対する停止爪体142の位置決めを行うことができ、また、組立て後のスライダー140においては、停止爪体142の位置がずれないように停止爪体142を保持できる。更に、停止爪体142の爪部143をエレメント案内路に対して進入又は退出させるときには、上翼板151の凹部156に嵌入した停止爪体142の前端部を支点として停止爪体142を回動させることができる。
しかし、このようにプレス成形されたスライダー胴体150は、例えばダイカスト成形されたスライダー胴体に比べて寸法精度や形状精度が低く、複数のスライダー胴体150をプレス成形した場合に、各スライダー胴体150間にて、パンチプレスにより上翼板151に形成される凹部156の形状や寸法にバラツキが生じることがある。
このように上翼板151の凹部156の形状や寸法にバラツキが生じる場合、スライダー140の組立て時に、停止爪体142を上翼板151の凹部156に十分に嵌入することができず、スライダー胴体150に対する停止爪体142の位置や姿勢が不安定になることがあり、停止機構の不良や故障を生じさせる要因となっていた。
また、停止爪体142が上翼板151の凹部156に嵌入されていても、上翼板151の凹部156の形状や寸法にバラツキが生じている場合には、停止爪体142の動き(揺動)が阻害されることがあった。
例えば、上翼板151に形成した凹部156の形状が歪んでいる場合などでは、スライダー140の引手146を操作して停止爪体142の爪部143をエレメント案内路から退出させたときに、停止爪体142において上翼板151の凹部156に嵌入して支点となる部分が当該凹部156に引っ掛かり易くなる。この場合、その停止爪体142の引っ掛かった状態が弾性部材149から付勢力を受けることにより保持されてしまい、停止爪体142の動きが固まる(停止爪体142が動かなくなる)ことがあった。
このように停止爪体142の動きが上翼板151の凹部156によって妨げられてしまうと、引手146の操作終了時に停止爪体142が弾性部材149から押圧力を受けても、停止爪体142の爪部143をエレメント案内路に進入(突出)させることができず、スライダー140の停止機構が働かなくなることがあった。
また、停止爪体142の凹部156に収納される側の端部は、比較的角張っているため、その角が回動支点となった時に、凹部内で引っ掛かることによって停止爪体142の動きが妨げられることがあった。このようなこともスライダー140の停止機構が働かなくなる要因の一つであった。
なお、例えば特許文献1に記載されているスライダー100にあっても、停止爪体120の突片部122が上翼板111の凹部119内に嵌入している。このため、上翼板111に形成される凹部119の形状や寸法にバラツキが生じる場合には、特許文献2のスライダー140と同様に、引手106を操作して停止爪体120の爪部123をエレメント案内路から退出させたときに、停止爪体120の回動支点となる突片部122が上翼板111の凹部119とカバー体130との間に引っ掛かって停止爪体120が動かなくなり、スライダー100の停止機構が働かなくなる虞があった。
また、特許文献1で示されている停止爪体120の突片部122も回動支点となる部分が比較的角張っているため、停止爪体回動時にこの角が凹部119の一部と接触することによって、停止爪体120の動きが妨げられる虞があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、プレス成形における加工精度の影響を受け難くするために、スライダー胴体に形成される凹部を利用することなく、スライダー胴体に対して停止爪体を所定の位置に保持するとともに停止爪体を回動させることにより停止機構を安定して働かせることが可能であり、更には、スライダーの組立て作業を円滑に行うことも可能となるスライダーを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供される停止機構付きスライダーは、基本的な構成として、プレス加工により成形されたスライダー胴体と、取付軸部を有する引手と、停止爪体と、前記停止爪体と一体に又は別体に設けられ、前記停止爪体を弾性的に押圧する弾性片と、前記停止爪体及び前記弾性片を内部に収容して前記スライダー胴体に取り付けられるカバー体とを有し、前記停止爪体は、前記引手の前記取付軸部を跨いで配される本体部と、前記本体部の一端側から延出し、前記スライダー胴体のエレメント案内路上のファスナーエレメントに係合可能な爪部とを有する停止機構付きスライダーであって、前記停止爪体は、前記本体部の他端側から延出して上翼板に近接する方向に延び、更に前記スライダー胴体の肩口方向側に湾曲又は屈曲した延出部と、前記延出部の先端部から突出し、前記カバー体に保持される突出部とを有し、前記延出部は、前記スライダー胴体の前記上翼板の上面に接触し、前記停止爪体の回動時に支点となる回動支点部を有し、前記上翼板の前記回動支点部が接触する接触面が少なくとも平坦面に形成され、前記カバー体は、前記停止爪体の前記突出部を保持する爪体保持部を有してなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係る停止機構付きスライダーにおいて、前記平坦面は、前記上翼板の主要表面であることが好ましい。また、前記停止爪体の前記突出部は、前記カバー体の前記爪体保持部内に収容保持されていることが好ましい。
更に、前記上翼板の上面側に凹部が配され、前記停止爪体は、前記本体部の他端側から垂設され、前記上翼板の前記凹部内に挿入される挿入片を有していることが好ましい。この場合、前記延出部及び前記突出部がそれぞれ一対ずつ配され、一対の前記延出部間、及び一対の前記突出部間に、前記挿入片が配されていることが特に好ましい。
更にまた、前記延出部の先端部は、前記引手の非操作時に前記上翼板から離間していることが好ましい。
本発明の停止機構付きスライダーにおいて、前記停止爪体の前記突出部は、前記延出部の先端部からスライダー幅方向に突出し、前記爪体保持部は、前記カバー体におけるカバー本体部の左右側壁部に形成されていることが好ましい。
本発明者等は、プレス成形されたスライダー胴体を有する停止機構付きスライダーにて停止機構を安定して働かせるために、プレス成形の加工精度の影響を受け易い上翼板の凹部を利用せずに、スライダー胴体に対して停止爪体を所定の位置に保持するとともに停止爪体を回動させることが可能な構造について検討及び改良を重ねた結果、停止爪体の被保持部と回動支点部と別々に形成すれば良いことを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明に係る停止機構付きスライダーは、スライダー胴体と、取付軸部を有する引手と、停止爪体と、停止爪体と一体に又は別体に設けられた弾性片と、カバー体とを有している。また、スライダー胴体はプレス成形されており、上翼板の上面側には、プレス成形による加工精度の影響を受け難い平坦面が形成されている。
停止爪体は、本体部と、本体部の一端側から延出する爪部と、本体部の他端側から延出する延出部と、延出部の先端部から突出した突出部とを有しており、延出部は、上翼板に近接するように延びる方向からスライダー胴体の肩口方向側に湾曲又は屈曲した湾曲部又は屈曲部を備えるとともに、スライダー胴体における上翼板の平坦面に接触する回動支点部を備えている。また、突出部は、カバー体の爪体保持部内に収容保持されている。
このように、本発明の停止爪体には、回動支点部を備えた延出部と突出部とが別々に配されており、停止爪体の突出部がカバー体の爪体保持部内に保持されることにより、例えば従来のプレス成形されたスライダー胴体のように上翼板に形成される凹部を利用しなくても、スライダー胴体に対して停止爪体を所定の位置に位置決めし、安定して保持することができる。
また本発明のスライダーでは、停止爪体の回動支点部が上翼板の平坦面に載置されているため、引手の操作を受けて停止爪体の爪部を弾性片の付勢力に抗して持ち上げてエレメント案内路から退出させる際や、引手の操作終了時に弾性片の付勢力を受けて爪部をエレメント案内路に進入させる(戻す)際には、上翼板に形成される凹部を利用することなく、停止爪体を円滑に回動(揺動)させることができる。本発明では、このように停止爪体の動きがプレス成形による加工精度の影響を受け難くなるため、従来のスライダーのように停止爪体が上翼板の凹部に引っ掛かって停止爪体が動かなくなるという不具合が生じることを防止できる。
更に、本発明の停止爪体は、弾性片により押圧される本体部と突出部との間に回動支点部が配されており、突出部自体は弾性片の付勢力を直接受け難く構成されている。このため、例えば停止爪体の突出部が上翼板やカバー体の爪体保持部に引っ掛かったとしても、その引っ掛かった状態が弾性片の付勢力を受けて保持(固定)されることは生じ難い。
しかも、停止爪体の突出部と回動支点部が別々に設けられているため、たとえ停止爪体の爪部を持ち上げたときに突出部が上翼板やカバー体の爪体保持部に引っ掛かった場合でも、弾性片が停止爪体を付勢することにより、回動支点部を支点にして停止爪体の本体部を回動させて爪部をエレメント案内路に進入させることが可能である。
すなわち、本発明のスライダーでは、プレス成形による加工精度の影響を受け易い上翼板の凹部を利用することなく、停止爪体を所定の位置に保持し、且つ、停止爪体の円滑な動きを確保することができるため、停止機構の不良や故障が発生する要因が減少し、停止爪体による停止機構を長期間に渡って安定して機能させることができる。
このような本発明の停止機構付きスライダーにおいて、前記平坦面は、上翼板の主要表面として構成されている。ここで、上翼板の主要表面とは、上翼板の表面のうち、一番大きな面積を有する平面部分を言う。このように上翼板の主要表面となる平坦面に停止爪体の回動支点部が載置されていることにより、停止爪体の回動をより円滑に行うことが可能となる。
また、本発明のスライダーにおいて、停止爪体の突出部は、上翼板の上面とカバー体とによりカバー体の爪体保持部内に収容保持されており、特に、爪体保持部内に遊嵌されていることが好ましい。これにより、停止爪体が回動する際に、停止爪体の突出部がカバー体の爪体保持部に引っ掛かる虞を減少又は回避することができる。
更に、本発明のスライダーでは、上翼板の上面側に凹部が配されており、停止爪体は、本体部の他端側から垂設され、上翼板の凹部内に挿入される挿入片を有している。この場合、スライダーの組立て工程において停止爪体をスライダー胴体に載置する際に、停止爪体の挿入片を上翼板の凹部に挿入することにより、スライダー胴体に対して停止爪体を容易に位置決めできるため、スライダーの組立て作業を円滑に行うことが可能となる。
この場合、停止爪体の延出部及び突出部がそれぞれ一対ずつ配され、一対の延出部間、及び一対の突出部間に位置するように挿入片が配されている。このように停止爪体が構成されていることにより、例えば平板状の金属板から停止爪体を形成する際に、上翼板の凹部内に挿入可能な挿入片を容易に設けることができる。
なお、本発明のスライダーでは、上述のように、停止爪体の突出部がカバー体に保持されることにより、停止爪体が所定の位置に装着されるため、停止爪体の挿入片は、カバー体がスライダー胴体に装着されるまでの間だけ停止爪体の位置決めを行えれば良い。また、停止爪体の挿入片は、停止爪体の揺動時に上翼板の凹部に引っ掛かってしまうと、停止爪体の円滑な揺動を阻害する虞がある。このため、停止爪体の挿入片は、上翼板の凹部内に遊嵌されていること(言い換えると、浮いた状態で遊びをもって挿入されていること)が好ましい。
更に、本発明のスライダーでは、停止爪体における延出部の先端部が、引手の非操作時に上翼板から離間して配されていることにより、爪部をエレメント案内路から退出させるように停止爪体を回動させる際に延出部の先端部が下降可能な空間部分を確保できる。また、爪部がエレメント案内路から退出したときに、延出部の先端部が上翼板に強く押し付けられて引っ掛かる虞を減少又は回避できる。このため、停止爪体の動きをより安定して確保できる。
また、本発明のスライダーにおいて、停止爪体の突出部は、延出部の先端部からスライダー幅方向に突出し、爪体保持部は、カバー体におけるカバー本体部の左右側壁部に形成されている。このような突出部がカバー体の爪体保持部内に保持されることにより、スライダー胴体に対して、停止爪体を所定の位置に、特にスライダー長さ方向における所定の位置に安定して保持することができる。
本発明の実施例1に係る停止機構付スライダーが分解された状態を示す斜視図である。 同スライダーに配される停止爪体を示す側面図である。 同停止爪体の正面図である。 同スライダーに配されるカバー体を示す斜視図である。 同カバー体の側面図である。 同スライダーの側面図である。 引手の取付軸部及び停止爪体を載置したスライダー胴体に対してカバー体を装着する前の状態を示す断面図である。 スライダーの停止機構が作用している状態を示す断面図である。 スライダーの停止機構が解除されている状態を示す断面図である。 実施例1の変形例に係るカバー体を示す斜視図である。 本発明の実施例2に係る停止機構付スライダーの停止爪体を示す斜視図である。 同スライダーの要部を示す断面図である。 本発明の実施例3に係る停止機構付スライダーの停止爪体を示す斜視図である。 同スライダーのカバー体を示す斜視図である。 本発明の実施例4に係る停止機構付スライダーを示す断面図である。 従来の停止機構付スライダーを示す断面図である。 従来の別の停止機構付スライダーを示す斜視図である。 同スライダーの断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。例えば、本発明において、スライダーを構成する各構成部品の材質は特に限定されるものではなく、任意に変更することが可能である。
図1は、本実施例1に係る停止機構付スライダーが分解された状態を示す斜視図である。また、図2及び図3は、同スライダーに配される停止爪体を示す側面図及び正面図であり、図4及び図5は、同スライダーに配されるカバー体を示す斜視図及び側面図である。更に、図6は、組み立てられた状態のスライダーの側面図である。
なお、以下の説明において、スライダーの前後方向とは、スライダーの摺動方向に平行な方向(スライダーの長さ方向)を指し、左右のエレメント列を噛合させるように摺動させる方向を前方(肩口側方向)とし、左右のエレメント列を分離させるように摺動させる方向を後方(後口側方向)とする。
また、スライダーの上下方向とは、スライダーの高さ方向を指し、スライダー胴体に対して引手が取り付けられる側の方向を上方とし、その反対側の方向を下方とする。スライダーの左右方向とは、スライダーの摺動方向に直交する方向で、スライダーの幅方向を指すものとする。
本実施例1に係るスライダー1は、スライドファスナーの構成部品の一つであり、エレメント列5に対してスライダー1を停止させたときにその停止状態を保持することが可能な停止機構付きのスライダー1として構成されている(図8を参照)。このスライダー1は、スライダー胴体10と、取付軸部7を一端に有する引手6と、弾性片29が一体に配された停止爪体20と、スライダー胴体10に装着されるカバー体30とを有している。
この場合、スライダー胴体10、引手6、及びカバー体30は、銅合金などの金属板をプレス加工することによって、また、停止爪体20は、ステンレスなどの金属板をプレス加工することによって、所定の形状に成形されている。なお、本発明において、スライダー胴体10はプレス成形されているものに限られるが、引手6、停止爪体20、及びカバー体30の成形方法については特に限定されるものではない。
スライダー胴体10は、上翼板11と、上翼板11から離間して配された下翼板12と、上下翼板11,12の前端部(肩口側端部)間を連結する案内柱13と、上下翼板11,12の左右側縁に配されたフランジ部14とを有している。このスライダー胴体10の前端部には、上翼板11の上面側から案内柱13の前面側を介して下翼板12の下面側にかけて、カバー体30の後述する前方取付片部32を係着させるための係着凹陥部15が配されている。
また、スライダー胴体10の前端部には、案内柱13を間に挟んで左右の肩口が形成されており、スライダー胴体10の後端部には後口が形成されている。更に、上下翼板11,12間には、左右の肩口と後口とを連通するY字形状のエレメント案内路16が形成されている。
上翼板11の上面側には、平坦面11aが主要表面として配されており、この平坦面11aは、金属板に対するプレス加工が直接施されずに形成された面である。また、上翼板11には、停止爪体20の後述する爪部22を挿入する爪孔11bと、爪孔11bよりも前方に配され、停止爪体20の後述する挿入片25を挿入する凹部11cとが形成されている。更に、上翼板11の後端部には、カバー体30の後述する後方取付片部33が加締められて係着する後方係着部11dが配されている。
本実施例1の停止爪体20は、図2及び図3に示したように、下方に開口するように曲げられた形状を有する本体部21と、本体部21の後端から垂設され、上翼板11の爪孔11bに挿入される爪部22と、本体部21の前端から延設され、且つ、前方に向けて湾曲した左右一対の延出部23と、各延出部23の先端部から左右方向の外側へ向けて突出した一対の突出部24と、左右の延出部23間に挟まれるように本体部21の前端から垂設された挿入片25と、本体部21の上面側に延出した弾性片29とを有している。
この停止爪体20の本体部21は、スライダー長さ方向に沿うように延びる中間部と、中間部の前端から湾曲して延びる前端部と、中間部の後端から湾曲して延びる後端部とを有しており、この本体部21の内側には、引手6の取付軸部7が収容される空間部分が形成されている。
爪部22は、本体部21の後端部よりも幅寸法を小さくして、本体部21の後端部と平行に下方へ向けて延びている。この爪部22の先端部には、爪部22の幅寸法を先端に向けて漸減させる漸減部が形成されている。
左右の延出部23は、挿入片25を間に挟んで本体部21の前端から上翼板11に近接する下方側に延び、更に、湾曲部23aを介して前方側(スライダー胴体10の肩口方向側)に向けて延びている。この延出部23(特に、湾曲部23a)は、停止爪体20をスライダー胴体10に取り付けてスライダー1を構成したときに、上翼板11の平滑な平坦面11aに接触しており、延出部23における湾曲部23aの外周面(湾曲面)は、上翼板11の平坦面11aに接触する接触面となる。
また、延出部23(特に延出部23の湾曲面)は、後述するように停止爪体20を持ち上げて爪部22をエレメント案内路16から退出させる際や、爪部22をエレメント案内路16内に進入させる際に、上翼板11の平坦面11aに接触して停止爪体20の回動(揺動)を支える回動支点部として機能する。
更に、延出部23の先端部は、スライダー1にて停止機構が働いているときに(言い換えると、引手6の非操作時に)、上翼板11の上面(平坦面11a)から上方に離間して浮いた状態となるように(図8を参照)、延出部23の湾曲部23aから先端縁に向けて上り傾斜状に形成されている。
これにより、スライダー1の引手6が操作されていないときには、延出部23の先端部と上翼板11との間に間隙部分が設けられるため、この間隙部分を、停止爪体20が爪部22を持ち上げるように回動する際における延出部23の可動領域として利用できる。従って、停止爪体20の回動が円滑化されるとともに、爪部22を持ち上げたときに、延出部23の先端部が上翼板11に強く押し付けられて引っ掛かる可能性を低減できる。
更に、この延出部23の先端部には、スライダー幅方向に沿って延出部23から外側へ向けて突出した左右一対の突出部24が設けられており、これらの左右の突出部24は、カバー体30の後述する爪体保持部35の位置に対応して配されている。
停止爪体20の挿入片25は、左右一対の延出部23間及び左右一対の突出部24間に位置するように、本体部21の前端から下方に向けて延設されている。この挿入片25は、本体部21の前端から後方側へ向けて斜めに下り傾斜する下り傾斜部分と、下り傾斜部から屈曲部を介して垂設された垂設部分とを有しており、スライダー1を組み立てたときに、挿入片25の先端部(すなわち、垂設部分の先端部)が、上翼板11の凹部11cに挿入されるように構成されている。
特に本実施例1のスライダー1において、挿入片25の先端部は、停止爪体20が揺動する際に上翼板11の凹部11cに引っ掛かることを防ぐために、凹部11c内に挿入されていても、引手6の操作時及び非操作時において上翼板11の凹部11cの内周面及び底面に接することなく、凹部11c内で浮いた状態で保持されていることが好ましい。換言すれば、引手操作時においては、挿入片25が停止爪体20の支点とならないようにすることが好ましい。
弾性片29は、停止爪体20と一体に形成されており、本体部21の後端部から中間部にかけて湾曲している部分から上方へ分岐するように延設されているとともに、本体部21に接続している接続側の端部から先端部に向けて上り傾斜するように配されている。このように弾性片29が停止爪体20と一体的に構成されていることにより、スライダーの構成部品点数を減少させることができるため、スライダーの組立作業が簡略化されるとともに、スライダーのコスト削減を図ることができる。
この弾性片29は、当該弾性片29の先端部がカバー体30の内壁上面に摺接しながら撓むことにより、爪部22がスライダー胴体10の爪孔11bを介してエレメント案内路16内に進入するように停止爪体20(特に停止爪体20の本体部21)を弾性的に押圧している。この場合、停止爪体20を揺動させても弾性片29の先端部がカバー体30の内壁上面に引っ掛かり難くするために、弾性片29におけるカバー体30の内壁上面に摺接する先端部上面は、湾曲面状に形成されている。
この場合、本実施例1の停止爪体20は、突出部24は、延出部23における回動支点部よりも前方側の位置に配されており、突出部24が弾性片29の押圧力(付勢力)を直接受け難く構成されている。このため、例えば突出部24が上翼板11の平坦面11aやカバー体30の後述する爪体保持部35に引っ掛かることを減らし、仮に引っ掛かったとしても、その引っ掛かった状態が保持され難くなっている。
また、本実施例1の停止爪体20は、図8に示したように、延出部23の回動支点部(上翼板11の平坦面11aに接触する接触部)の位置と、弾性片29の先端部がカバー体30の内壁上面に接触する接触部の位置とがスライダー長さ方向に相対的にずれており、両者を結ぶ直線28がスライダー高さ方向に対して斜めに傾斜するように構成されている。
このように停止爪体20が構成されていることにより、例えば延出部23の回動支点部の位置と弾性片29の先端部がカバー体30に接触する接触部の位置とがスライダー長さ方向に近づいている場合(両者を結ぶ直線28がスライダー高さ方向に対してより平行に近づく場合)に比べて、後述するように爪部22をエレメント案内路16から退出させるように停止爪体20を持ち上げたときに、当該停止爪体20が上翼板11とカバー体30の内壁上面との間に挟まれて引っ掛かることを生じ難くすることができる。
本実施例1のカバー体30は、図4及び図5に示したように、下方(底面側)が開口した箱状のカバー本体部31と、カバー本体部31の前端部及び後端部から垂設された前方取付片部32及び後方取付片部33とを有しており、カバー本体部31の内部に停止爪体20を収容するように構成されている。
また、カバー本体部31の左右側壁部には、引手6の取付軸部7を保持するための切欠き状の引手保持部34と、停止爪体20の突出部24を保持するための切欠き状の爪体保持部35とが形成されている。この場合、カバー本体部31の引手保持部34は、引手保持部34のスライダー長さ方向における寸法が上方に向けて漸増するように形成されている。
カバー本体部31の爪体保持部35は、図6に示したように、爪体保持部35のスライダー高さ方向における寸法が前方に向けて漸増するように形成されており、且つ、爪体保持部35内に、停止爪体20の突出部24を収容保持するように、言い換えると、遊嵌するように形成されている。
カバー体30の前方取付片部32は、スライダー胴体10に設けた係着凹陥部15に対応した形状を有しており、当該前方取付片部32の左右側縁部には、前方取付片部32の幅寸法を部分的に小さくする括れ部32aが設けられている。カバー体30の後方取付片部33の前面には、スライダー幅方向に沿って形成された凹溝部33aが配されている。これにより、カバー体30をスライダー胴体10に取り付けるために後方取付片部33をスライダー胴体10に加締める際に、後方取付片部33を所定の位置で安定して且つ容易に屈曲させることが可能となる。
次に、本実施例1のスライダー1を組み立てる手順について説明する。
組立工程を行う前に、金属板をプレス加工することによって所定の形状に成形された一組のスライダー胴体10、引手6、停止爪体20、及びカバー体30を準備する。
先ず、引手6の取付軸部7をスライダー胴体10の上翼板11に載置する。このとき、引手6の取付軸部7は、上翼板11の凹部11cと爪孔11bとの間に、スライダー幅方向に沿うようにして上翼板11の上面(平坦面11a)に載置される。
続いて、引手6の取付軸部7が載置された上翼板11に、図7に示したように、停止爪体20を載置する。なお、図7では、スライダー胴体10と停止爪体20との位置関係を判り易く表示するために、引手6の取付軸部7は仮想線で表示されている。
このとき、停止爪体20の本体部21が引手6の取付軸部7を跨ぐようにして停止爪体20を上翼板11に載置するとともに、停止爪体20の延出部23を上翼板11の平坦面11aに接触させる。また、停止爪体20の爪部22を上翼板11の爪孔11bに挿入するとともに、停止爪体20の挿入片25を上翼板11の凹部11cに挿入することにより、スライダー胴体10に対する停止爪体20の相対的な位置を一時的に仮決めする。
引手6の取付軸部7及び停止爪体20をスライダー胴体10に載置した後、当該スライダー胴体10にカバー体30を被せる。このとき、停止爪体20の本体部21をカバー体30のカバー本体部31内に収容するとともに、引手6の取付軸部7をカバー体30の引手保持部34内に保持し、また、停止爪体20の突出部(被係止部)24をカバー体30の爪体保持部35内に保持する。
本実施例1の場合、上述のように停止爪体20の挿入片25が上翼板11の凹部11cに挿入されて停止爪体20の位置決めがなされているため、カバー体30をスライダー胴体10に対して位置を合わせながら被せることにより、停止爪体20の本体部21がカバー本体部31内に収容されるとともに、停止爪体20の突出部24がカバー体30の爪体保持部35内に安定して保持される。従って、本実施例1のスライダー1では、カバー体30をスライダー胴体10に被せる際に、停止爪体20の位置調整をその都度行う必要がなく、スライダー1の組立て作業を簡単に勝つ円滑に行うことができる。
カバー体30をスライダー胴体10に被せた後、カバー体30における後方取付片部33の先端部を前方に折り曲げるように押圧して塑性変形させる加締め加工を行う。このとき、後方取付片部33の前面には上述のように凹溝部33aが形成されているため、後方取付片部33を所定の位置で容易に折り曲げることができる。
また、このように後方取付片部33を塑性変形させると同時に、スライダー胴体10の前端側の一部をカバー体30の前方取付片部32に向けて押圧して折り曲げることにより、カバー体30の前方取付片部32をスライダー胴体10に固定する加締め加工を行う。これにより、図6及び図8に示したような本実施例1のスライダー1が組み立てられる。
なお、本発明のスライダーでは、カバー体をスライダー胴体に固定する手段は、上述のような加締め加工を行う構造に限定されるものではなく、例えば、カバー体に可撓性を備えさせてスナップ形式でカバー体をスライダー胴体に固定する構造を採用することも可能である。
上述のようにして組み立てられた本実施例1のスライダー1は、形状が安定している上翼板11の平坦面11aとカバー体30とにより停止爪体20の突出部24がカバー体30の爪体保持部35内に保持されているため、停止爪体20が、スライダー胴体10に対して、所定の位置に、特にスライダー長さ方向における所定の位置に、安定して組み付けられている。なお、停止爪体20のスライダー幅方向における位置は、停止爪体20の本体部21がカバー体30のカバー本体部31の左右内壁面間に配されていること、及び、停止爪体20の爪部22が上翼板11の爪孔11bに挿入されていることにより規制されている。
また、本実施例1のスライダー1は、引手6が操作されておらず、停止爪体20が引手6の取付軸部7によって持ち上げられていない状態のときには、図8に示したように、停止爪体20が弾性片29によって付勢され、爪部22をスライダー胴体10の爪孔11bを介してエレメント案内路16に進出させている。これにより、スライダー1は、スライドファスナーに用いられた場合に、スライダー1をスライドファスナーのエレメント列5に対して停止させた位置で保持する停止機構を働かせることができる。
一方、引手6を操作してスライダー1を摺動させるときには、図9に示したように、停止爪体20が、引手6の取付軸部7によって弾性片29の付勢力に抗して上方に持ち上げられるため、上翼板11の平坦面11aに接触する延出部23の接触面を支点として、爪部22をエレメント案内路16から退出させるように停止爪体20全体が回動する。これにより、スライダー1の停止機構が解除され、スライダー1をスライドファスナーのエレメント列5に沿って自由に摺動させることができる。
このとき、本実施例1のスライダー1では、上述のように、停止爪体20が、延出部23の回動支点部と弾性片29の先端部がカバー体30の内壁上面に接触する接触部とを結ぶ直線28がスライダー高さ方向に対して斜めに傾斜するように構成されているため、停止爪体20が持ち上げられても、当該停止爪体20が上翼板11とカバー体30の内壁上面との間に挟まれて引っ掛かる虞を低くすることができる。
また、図8、図9に示したように、延出部23の回動支点となる位置が引手操作前後において後方側から前方側へ移動している。このように、回動支点を停止爪の動きに合わせて移動できるような構成としているので、延出部23の回動支点部と弾性片29の先端部がカバー体30の内壁上面に接触する接触部とを結ぶ直線28の傾斜の角度が操作前後であまり変わらないようにしており、その結果、停止爪体20が持ち上げられても、当該停止爪体20が上翼板11とカバー体30の内壁上面との間に挟まれて引っ掛かる虞を低くすることができる。
その後、スライダー1の摺動操作が終了したときには、引手6の取付軸部7が停止爪体20を持ち上げる力が作用しなくなるため、図8に示したように、停止爪体20が弾性片29によって付勢され、上翼板11の平坦面11aに接触する延出部23の接触面を支点として、爪部22をエレメント案内路16に進入させるように停止爪体20全体が回動する。これにより、停止機構を再び働かせることができる。
また本実施例1では、停止爪体20が持ち上げられたときに、停止爪体20の突出部24が仮に上翼板11やカバー体30の爪体保持部35に引っ掛かったとしても、突出部24と延出部23の回動支点部とが別々に設けられているため、停止爪体20が弾性片29によって付勢されることにより、爪部22がエレメント案内路16に進入するように停止爪体20を回動させることができる。
すなわち、本実施例1のスライダー1では、停止爪体20を、上翼板11の平坦面11aに接触する接触面を支点として、爪部22がエレメント案内路16から退出する方向及び爪部22がエレメント案内路16に進入する方向に円滑に揺動させることができる。このように、停止爪体20の揺動が、上翼板11にてプレス成形による加工精度の影響を受け難い平坦面11aと停止爪体20との接触面を支点として行われることにより、停止爪体20を上翼板11に引っ掛からせることなく円滑に揺動させることができるため、停止機構の不良や故障が発生し難くなり、停止機構を長期間に渡って安定して働かせることができる。
なお、本発明では、上述の実施例1にて説明したスライダー1の形態に限定されるものではなく、必要に応じて任意に設計変更することが可能である。例えば、スライダーの外観品質(見栄え)を高めるために、停止爪体を外部からなるべく見え難いように隠したい場合などでは、例えば図10に示したようなカバー体40と、突出部のスライダー幅方向における寸法(スライダー幅方向への突出量)を小さくした図示しない停止爪体とを用いて変形例に係るスライダーを構成することも可能である。
ここで、図10に示したカバー体40では、箱状のカバー本体部41の左右側壁部に、引手6の取付軸部7を保持する引手保持部44と、停止爪体の突出部を保持する爪体保持部45とが配されているものの、この爪体保持部45は、カバー本体部41の左右側壁部をエレメント幅方向に貫通するような切欠き状の孔部の形態を有しておらず、左右側壁部の内壁面側に凹設された窪み(凹部)により構成されている。
このような爪体保持部45を有するカバー体40と、突出部の左右方向への突出量が実施例1よりも小さい停止爪体とを有する変形例のスライダーであっても、停止爪体の突出部が、カバー体40の爪体保持部45内に保持されるため、停止爪体が、スライダー胴体に対して所定の位置に安定して保持される。
また、この変形例のスライダーでは、前述の実施例1のスライダー1と同様に、上翼板の平坦面と停止爪体の延出部との接触面を停止爪体の揺動を支える支点として使用できるため、停止機構の不良や故障が発生し難い。更に、カバー体40の爪体保持部45内に保持される停止爪体の突出部が、カバー体40の左右側壁部に隠されて外部から見えなくなるため、スライダーの外観品質も向上する。
図11は、本実施例2に係るスライダーに配される停止爪体を示す斜視図であり、図12は、本実施例2に係るスライダーの要部を示す断面図である。
なお、本実施例2並びに後述する実施例3及び4においては、前述の実施例1に係るスライダーと異なる構成について主に説明することとし、前述の実施例1に係るスライダーと実質的に同じ構成を有する部品及び部材については同じ符号を用いて表すことによって、その説明を省略することとする。
本実施例2に係るスライダー2は、スライダー胴体10aと、取付軸部7を一端に有する引手6と、弾性片59が一体に配された停止爪体50と、スライダー胴体10aに装着されるカバー体30とを有している。
なお、本実施例2における引手6及びカバー体30は、前述の実施例1に係るスライダー1の場合と実質的に同様に構成されており、また、本実施例2におけるスライダー胴体10aは、上翼板11に凹部が形成されていないことを除いては、前述の実施例1におけるスライダー胴体10と同様に構成されている。
本実施例2の停止爪体50は、下方に開口した形状を有する本体部51と、本体部51の後端から垂設された爪部52と、本体部51の前端から延設され、且つ、前方に向けて湾曲した左右一対の延出部53と、各延出部53の先端部から左右方向の外側へ向けて突出した突出部54と、本体部51の上面側に延出した弾性片59とを有しており、当該停止爪体50は、前述の実施例1の停止爪体20に配されている挿入片25が省かれていること以外は、前述の実施例1の停止爪体20と同様に構成されている。
また、本実施例2のスライダー2を組み立てる場合には、引手6の取付軸部7をスライダー胴体10aの上翼板11に載置し、更に、当該上翼板11に停止爪体50を載置する。このとき、本実施例2の上翼板11には、実施例1のような凹部11cが形成されておらず、また、停止爪体50には挿入片25が配されていないものの、停止爪体50の爪部52が上翼板11の爪孔11bに挿入されることにより、スライダー胴体10aに対する停止爪体50の相対的なおおよその位置が一時的に仮決めされる。その後、カバー体30をスライダー胴体10aに被せて加締め加工を行うことによって、スライダー2が組み立てられる。
このような本実施例2のスライダー2では、スライダー胴体10aの上翼板11に実施例1のような凹部11cが形成されておらず、また、停止爪体50に実施例1のような挿入片25が配されていないため、スライダー胴体10a及び停止爪体50の構造を実施例1のスライダー1の場合に比べて簡略化できる。また、本実施例2のスライダー2に実施例1のような凹部11cや挿入片25が設けられていなくても、停止爪体50の突出部54が、上翼板11の平坦面11aとカバー体30とによりカバー体30の爪体保持部35内に収容保持されているため、停止爪体50が、スライダー胴体10aの所定位置に安定して組み付けられている。
更に、本実施例2のスライダー2では、実施例1のスライダー1と同様に、停止爪体50が、上翼板11にてプレス成形による加工精度の影響を受け難い平坦面と停止爪体50の延出部53との接触面を支点として揺動するため、停止機構の不良や故障が発生し難く、停止機構を長期間に渡って安定して働かせることができる。
図13は、本実施例3に係るスライダーの停止爪体を示す斜視図であり、図14は、同スライダーのカバー体を示す斜視図である。
本実施例3に係るスライダーは、スライダー胴体10と、取付軸部7を一端に有する引手6と、弾性片69が一体に配された停止爪体60と、スライダー胴体10に装着されるカバー体70とを有している。なお、本実施例3のスライダーに用いられるスライダー胴体10及び引手6は、前述の実施例1に係るスライダー1の場合と同様に構成されている。
本実施例3の停止爪体60は、下方に開口した形状を有する本体部61と、本体部61の後端から垂設された爪部62と、本体部61の前端から延設され、且つ、前方に向けて湾曲した左右一対の延出部63と、各延出部63の先端部から前方へ向けて突出した左右の突出部64と、本体部61の前端から垂設された挿入片65と、本体部61の上面側に延出した弾性片69とを有している。この停止爪体60は、突出部64の突出方向が前方に向いていること以外は、前述の実施例1の停止爪体20と同様に構成されている。
本実施例3のカバー体70は、下方が開口した箱状のカバー本体部71と、カバー本体部71の前端部及び後端部から垂設された前方取付片部72及び後方取付片部73とを有している。また、カバー本体部71の左右側壁部には、引手6の取付軸部7を保持するための切欠き状の引手保持部74が形成されており、カバー本体部71の前側壁部には、停止爪体60の突出部64を保持するための切欠き状の爪体保持部75が形成されている。
この場合、爪体保持部75は、爪体保持部75内に停止爪体60の突出部64を遊嵌するように(言い換えると、空間的な余裕をもって収容保持するように)形成されている。また、前方取付片部72の左右側縁部には、幅寸法を部分的に小さくする括れ部72aが設けられており、後方取付片部73の前面には、スライダー幅方向に沿って形成された凹溝部73aが設けられている。
このような構成を有する本実施例3のスライダーを組み立てる場合には、引手6の取付軸部7をスライダー胴体10の上翼板11に載置し、更に、当該上翼板11に停止爪体60を載置する。このとき、停止爪体60の延出部63を上翼板11の平坦面11aに接触させる。また、停止爪体60の爪部62を上翼板11の爪孔11bに挿入するとともに、停止爪体60の挿入片65を上翼板11の凹部11cに挿入することにより、停止爪体60の位置が仮決めされる。その後、カバー体70をスライダー胴体10に被せて加締め加工を行うことによって、スライダーが組み立てられる。
このようにして組み立てられた本実施例3のスライダーは、カバー体70の爪体保持部75により停止爪体60の突出部64が保持されているため、停止爪体60が、スライダー胴体10に対して、スライダー幅方向における所定の位置に安定して組み付けられている。なお、停止爪体60のスライダー長さ方向における位置は、停止爪体60の爪部62が上翼板11の爪孔11bに挿入されていること、及び、停止爪体60の挿入片65がカバー体70の凹部11cに挿入されていることにより規制されている。
更に、本実施例3のスライダーでは、実施例1及び2のスライダー1,2と同様に、停止爪体60が、上翼板11にてプレス成形による加工精度の影響を受け難い平坦面11aと停止爪体60の延出部63との接触面を支点として揺動するため、停止機構の不良や故障が発生し難く、停止機構を長期間に渡って安定して働かせることができる。
図15は、本実施例4に係るスライダーを示す断面図である。
本実施例4に係るスライダー4は、スライダー胴体10と、取付軸部7を一端に有する引手6と、爪部82を有する停止爪体80と、スライダー胴体10に装着されるカバー体90と、停止爪体80とは別体に形成された弾性片(弾性部材)89とを有している。なお、本実施例4におけるスライダー胴体10及び引手6は、前述の実施例1に係るスライダー1の場合と同様に構成されている。
本実施例4の停止爪体80は、下方に開口した形状を有する本体部81と、本体部81の後端から垂設された爪部82と、本体部81の前端から延設された左右一対の延出部83と、各延出部83の先端部から左右方向の外側へ向けて突出した突出部84と、左右の延出部83間に挟まれるように本体部81の前端から垂設された挿入片85とを有しており、この停止爪体80は、前述の実施例1の停止爪体20に一体に形成された弾性片29が省かれていること以外は、前述の実施例1の停止爪体20と同様に構成されている。
本実施例4のカバー体90は、下方が開口した箱状のカバー本体部91と、カバー本体部91の前端部及び後端部から垂設された前方取付片部92及び後方取付片部93とを有している。また、カバー本体部91の左右側壁部には、引手6の取付軸部7を保持する引手保持部94と、停止爪体80の突出部84を保持する爪体保持部95とが形成されている。更に、カバー本体部91の前側内壁面及び後側内壁面には、弾性片89を保持するための弾性片保持溝96が形成されている。
本実施例4の弾性片89は、停止爪体80を弾性的に押圧するようにカバー体90に組み付けられている。この弾性片89は、カバー体90に組み付けられる弾性片本体部89aと、弾性片本体部89aの天井部から分岐して形成された弾性押圧部89bとを有しており、弾性押圧部89bは、停止爪体80の爪部82がスライダー胴体10の爪孔11bを介してエレメント案内路16内に進入するように停止爪体80を付勢している。
このような構成を有する本実施例4のスライダー4を組み立てる場合には、先ず、カバー体90のカバー本体部91内に弾性片89を取り付けて保持する。
具体的には、弾性片本体部89aを撓ませるように弾性片89に対して応力を与えながら、当該弾性片89をカバー体90のカバー本体部91内に挿入し、更に、弾性片89の弾性片本体部89aがカバー本体部91の天井面(内壁上面)に接触するように弾性片89を押し込む。これにより、弾性片本体部89aの前端縁及び後端縁が、カバー本体部91の弾性片保持溝96の位置に達すると、弾性片本体部89aが弾性復帰して弾性片本体部89aの前端縁及び後端縁がカバー本体部91の弾性片保持溝96に嵌着するため、弾性部材がカバー本体部91内に保持される。
また、弾性片89をカバー体90に取り付ける一方で、スライダー胴体10の上翼板11上に、引手6の取付軸部7と停止爪体80とを前述の実施例1の場合と同様の手順で載置する。その後、弾性片89を保持しているカバー体90を、引手6の取付軸部7及び停止爪体80が載置されたスライダー胴体10に被せて加締め加工を行う。これによって、本実施例4のスライダー4が組み立てられる。
このようにして組み立てられた本実施例4のスライダー4では、上翼板11の平坦面11aとカバー体90とにより停止爪体80の突出部84がカバー体90の爪体保持部95内に保持されているため、停止爪体80が、スライダー胴体10に対して所定の位置に安定して組み付けられている。
また、本実施例4のスライダー4において、引手6が操作されておらず、停止爪体80が引手6の取付軸部7によって持ち上げられていない状態のときには、図15に示したように、停止爪体80が弾性片89によって付勢され、爪部82をスライダー胴体10の爪孔11bを介してエレメント案内路16に進出させている。これにより、スライダー4は、スライドファスナーに用いられた場合に停止機構を働かせることができる。
また、引手6を操作してスライダー4を摺動させるときには、停止爪体80が、引手6の取付軸部7によって弾性片89の付勢力に抗して上方に持ち上げられるため、停止爪体80は上翼板11の平坦面11aに接触する延出部83の接触面を支点として全体的に回動し、爪部82をエレメント案内路16から退出させる。これにより、スライダー4の停止機構が解除され、スライダー4をスライドファスナーのエレメント列に沿って自由に摺動させることができる。
その後、スライダー4の摺動操作が終了したときには、停止爪体80が弾性片89によって付勢され、上翼板11の平坦面11aに接触する延出部83の接触面を支点として全体的に回動し、爪部82をエレメント案内路16に進入させる。これにより、停止機構を再び働かせることができる。
すなわち、停止爪体80と弾性片89とが別体に形成された本実施例4のスライダー4でも、停止爪体80を、上翼板11の平坦面11aに接触する接触面を支点として、爪部82がエレメント案内路16から退出する方向及び爪部82がエレメント案内路16に進入する方向に揺動させることができるため、停止機構の不良や故障が発生し難くなり、停止機構を長期間に渡って安定して働かせることができる。
1,2,4 スライダー
5 エレメント列
6 引手
7 取付軸部
10,10a スライダー胴体
11 上翼板
11a 平坦面
11b 爪孔
11c 凹部
11d 後方係着部
12 下翼板
13 案内柱
14 フランジ部
15 係着凹陥部
16 エレメント案内路
20 停止爪体
21 本体部
22 爪部
23 延出部
23a 湾曲部
24 突出部
25 挿入片
28 直線
29 弾性片
30 カバー体
31 カバー本体部
32 前方取付片部
32a 括れ部
33 後方取付片部
33a 凹溝部
34 引手保持部
35 爪体保持部
40 カバー体
41 カバー本体部
44 引手保持部
45 爪体保持部
50 停止爪体
51 本体部
52 爪部
53 延出部
54 突出部
59 弾性片
60 停止爪体
61 本体部
62 爪部
63 延出部
64 突出部
65 挿入片
69 弾性片
70 カバー体
71 カバー本体部
72 前方取付片部
72a 括れ部
73 後方取付片部
73a 凹溝部
74 引手保持部
75 爪体保持部
80 停止爪体
81 本体部
82 爪部
83 延出部
84 突出部
85 挿入片
89 弾性片(弾性部材)
89a 弾性片本体部
89b 弾性押圧部
90 カバー体
91 カバー本体部
92 前方取付片部
93 後方取付片部
94 引手保持部
95 爪体保持部
96 弾性片保持溝

Claims (7)

  1. プレス加工により成形されたスライダー胴体(10,10a)と、取付軸部(7) を有する引手(6) と、停止爪体(20,50,60,80) と、前記停止爪体(20,50,60,80) と一体に又は別体に設けられ、前記停止爪体(20,50,60,80) を弾性的に押圧する弾性片(29,59,69,89) と、前記停止爪体(20,50,60,80) 及び前記弾性片(29,59,69,89) を内部に収容して前記スライダー胴体(10,10a)に取り付けられるカバー体(30,40,70,90) とを有し、前記停止爪体(20,50,60,80) は、前記引手(6) の前記取付軸部(7) を跨いで配される本体部(21,51,61,81) と、前記本体部(21,51,61,81) の一端側から延出し、前記スライダー胴体(10,10a)のエレメント案内路(16)上のファスナーエレメントに係合可能な爪部(22,52,62,82) とを有する停止機構付きスライダー(1,2,4) であって、
    前記停止爪体(20,50,60,80) は、前記本体部(21,51,61,81) の他端側から延出して上翼板(11)に近接する方向に延び、更に前記スライダー胴体(10,10a)の肩口方向側に湾曲又は屈曲した延出部(23,53,63,83) と、前記延出部(23,53,63,83) の先端部から突出し、前記カバー体に保持される突出部(24,54,64,84) とを有し、
    前記延出部(23,53,63,83) は、前記スライダー胴体(10,10a)の前記上翼板(11)の上面に接触し、前記停止爪体(20,50,60,80) の回動時に支点となる回動支点部を有し、
    前記上翼板(11)の前記回動支点部が接触する接触面が少なくとも平坦面(11a) に形成され、
    前記カバー体(30,40,70,90) は、前記停止爪体(20,50,60,80) の前記突出部(24,54,64,84) を保持する爪体保持部(35,45,75,95) を有してなる、
    ことを特徴とする停止機構付きスライダー。
  2. 前記平坦面(11a) は、前記上翼板(11)の主要表面である請求項1記載の停止機構付きスライダー。
  3. 前記停止爪体(20,50,60,80) の前記突出部(24,54,64,84) は、前記カバー体(30,40,70,90) の前記爪体保持部(35,45,75,95) 内に収容保持されてなる請求項1又は2記載の停止機構付きスライダー。
  4. 前記上翼板(11)の上面側に凹部(11c) が配され、
    前記停止爪体(20,60,80)は、前記本体部(21,61,81)の他端側から垂設され、前記上翼板(11)の前記凹部(11c) 内に挿入される挿入片(25,65,85)を有してなる、
    請求項1〜3のいずれかに記載の停止機構付きスライダー。
  5. 前記延出部(23,53,63,83) 及び前記突出部(24,54,64,84) がそれぞれ一対ずつ配され、一対の前記延出部(23,53,63,83) 間、及び一対の前記突出部(24,54,64,84) 間に、前記挿入片(25,65,85)が配されてなる請求項4記載の停止機構付きスライダー。
  6. 前記延出部(23,53,63,83) の先端部は、前記引手(6) の非操作時に前記上翼板(11)から離間してなる請求項1〜5のいずれかに記載の停止機構付きスライダー。
  7. 前記停止爪体(20,50,80)の前記突出部(24,54,84)は、前記延出部(23,53,83)の先端部からスライダー幅方向に突出し、前記爪体保持部(35,45,95)は、前記カバー体(30,40,90)におけるカバー本体部(31,41,91)の左右側壁部に形成されてなる請求項1〜6のいずれかに記載の停止機構付きスライダー。
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