JPWO2013094237A1 - 量子ナノ接合トムソン素子とその製造方法 - Google Patents

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太陽光の平均照射電力に匹敵する非常に大きな熱電変換エネルギーを昼夜間連続で獲得できる量子効果を利用した2つのナノ接合トムソン素子を接続した量子ナノ接合トムソン素子を利用した冷却システムからなる量子ナノ接合トムソン素子である。この量子ナノ接合トムソン素子は、原子間力顕微鏡(AFM)法によりSi単結晶基板に集積化が可能な原子レベルの加工をするスピン量子ナノ接合トムソン素子の製造方法で作製され、その工業的価値は極めて高い。

Description

本発明の熱電変換装置は、太陽光発電のように太陽光を必要としないで太陽光の平均照射電力に匹敵する非常に大きな熱電変換エネルギーを獲得できる昼夜連続運転が可能なナノ接合トムソン素子から構成されてなる。ナノ接合トムソン素子に電流を流し、電流方向でゼーベック係数の差により冷却あるいは発熱を発現させ、ナノ接合トムソン素子の発熱部に他のナノ接合トムソン素子の発熱部を接続して生じる熱流の温度勾配を形成してなる冷却機能を有する熱電変換装置と、ナノ接合トムソン素子の冷却部に他のナノ接合トムソン素子の冷却部を接続して生じる熱流の温度勾配を形成してなる発熱機能を有する熱電変換装置を実現できる。
本発明は、太陽光の平均照射電力に匹敵する非常に大きな熱電変換エネルギーを獲得できる量子効果を利用したナノ接合トムソン素子で、エッチピットやエッチチャンネルが発生しないほとんど完全結晶と見なせる単結晶Si基板をエッチング加工して、量子ナノ接合トムソン素子を単結晶Si基板上に形成する製造方法に関する。
トムソン素子の特性の中でもっとも重要な冷却量は、一般的に次式で表される。

冷却量= ペルチェ効果−ジュール熱−熱伝導損失

したがって、トムソン素子の能力を効率良く取り出すためには、ジュール熱の発生を極力抑えるような使い方をすることと、トムソン素子両面の温度差を極力少なくすることである。
非特許文献1には、コンダクタンスの量子化が報告されている。Figure 1(図2)に示すインプレインゲート・トランジスタ(IPG Tansistor)は、電子伝達の場が電子の平均自由行程より小さくなると、電子は不純物による散乱を受けずにその場を透過できるようになる。このとき電子は散乱を受けずに弾道的に振る舞うことから、この状態をバリスティックな状態という。理想的なバリスティックな系では伝導特性は導体の形状により決定され、物質内部における不純物や格子欠陥による散乱などの確率的プロセスにより特性がゆらぐことはなく、電子伝導過程においてサイズの微細化と同時に伝導に関与する電子準位が限定されてくると、コンダクタンスの量子化が起こり、比較的簡単にナノ接合が実現できる。
金属ナノギャップとn型半導体のナノ接合について考えると、接合前は金属とn型半導体のフェルミ準位は異なるが、接合による電子の移動(拡散)でフェルミ準位が一致する。この電子移動により金属ナノギャップとn型半導体からなる系の電子のエネルギー分布が均一になる。次にn型半導体の両側を金属により接合し、エネルギー帯に外部から電圧印加により金属ナノギャップとn型半導体からなる回路に電流を流すと、接合部の一部に吸熱が、そして他方に発熱が生じる。金属ナノギャップを構成する金属のマイナス電極から半導体の伝導帯に電子が移動する際、フェルミ準位とn型半導体の伝導帯のエネルギーレベルの差に相当するエネルギーを吸収するため、吸熱が生じる。反対にn型半導体の伝導帯にある電子が金属ナノギャップを構成する金属のプラス電極の伝導帯に移る場合は発熱する。なおp型半導体は、キャリアが正孔であるため、n型半導体に比べ応答速度は遅い。このナノ接合トムソン素子を用いた電子冷却システムは、冷却効率が高い為、移動体車両の壁面や窓に生じる放射や輻射による熱を利用した冷暖房システムに活用できる。また、半導体分野やパーソナルコンピュータの冷却システムに最適である。
非特許文献2の264頁の左側上段から9行目以降に、「・・・この巨大な熱電効果が生じる理由として1つ考えられるのが次元性に起因した解釈である。通常の金属のゼーベック係数は、モットの式より状態密度のエネルギーに微分に比例している。つまり、ポイントコンタクトに近い状態を実現するNiスピン量子ナノ接合や上記のナノキャップ接合では、次元性は0次元に近く、状態密度は理論的には、発散している。このため、状態密度のエネルギー微分は極めて大きくなる。これにより、巨大な熱起電力が発生すると考えられる。しかしながら、定量的な説明には未だ至っていないため、メカニズム解明は今後の課題といえる。」と記載されているが、この現象をナノ接合トムソン素子とすれば、技術的解釈に何ら矛盾はない。図3は、非特許文献2の図6(a)である。「図6(a)に示したように、環境温度を6K変化させるだけで起電力が13.4mVも変化する。ただし電流は〜nA程度と小さい。パワーに換算すると4.5pWとなる。しかしながら、このスピン量子ナノ接合では集積化が可能であるため、非常に大きな電力を取り出すことができる。たとえば、20G/cm2の面密度で集積化すれば、89.2mW/cm2の電力が得られる。太陽光の平均照射強度はエアーマス(AM)1.5の100mW/cm2であるため、これに匹敵する値である。」と記載されている。
モットの式で熱起電力の符号は有効質量をフェルミ面で平均した量の符号、すなわちキャリアが電子であるかホールであるかで決まり、電気伝導率σの微分成分σ‘=constをみなすことができる。ゼーベック係数Sの絶対値は、電気伝導率σに反比例するので、電気伝導率σが0に近くなるとゼーベック係数Sの絶対値は、状態密度が理論的に発散することになり、無限大に近づく。したがって、ナノ接合トムソン素子に巨大な熱起電力が発生する。
本発明は、量子ナノ接合トムソン素子を構成する1nm以下の極微細量子細線デバイスを実現する方法である。2020年代には半導体製造方法は、シングルnmのレンジに入ってくるため、それに対応したスケーリング技術が必要になってくる。一方チップ多層化は2020年代まで続き、メモリーの集積化は着実に進み18層程度の集積化が必要といわれている。システムLSIとあわせ、必要とされるTSV(Through Silicon Via)の径は1ミクロン程度になる。スケーリング技術やメモリーの集積化は、低コスト・高精度でつくる技術が必要となってくる。Siにエッチングを行う場合、エッチングを行ってもエッチピットやエッチチャンネルが発生しないSi単結晶は一つの原子面で表面を形成しているため化学加工・異方性エッチングでnmオーダー以下のエッチングを行うことができる。このエッチング技術を如何にして量子ナノ接合トムソン素子の製造方法として実現することができるかが課題となる。
金属ナノギャップとn型半導体のナノ接合について考える。接合前は金属とn型半導体のフェルミ準位は異なるが、接合による電子の移動(拡散)でフェルミ準位が一致する。この電子移動により金属ナノギャップとn型半導体からなる系の電子のエネルギー分布が均一になる。n型半導体の両側を金属により接合し、エネルギー帯に外部から電圧印加により金属ナノギャップとn型半導体からなる回路に電流を流すと、接合部の一部に吸熱が、そして他方に発熱が生じる。金属ナノギャップを構成する金属のマイナス電極から半導体の伝導帯に電子が移動する際、フェルミ準位とn型半導体の伝導帯のエネルギーレベルの差に相当するエネルギーを吸収するため、吸熱が生じる。反対にn型半導体の伝導帯にある電子が金属ナノギャップを構成する金属のプラス電極の伝導帯に移る場合は発熱する。このナノ接合トムソン素子を用いた電子冷却システムは、冷却効率が高い。特許文献1、2、3、5、6、7は、トムソン素子についての特許である。
モットの式で熱起電力の符号は有効質量をフェルミ面で平均した量の符号、すなわちキャリアが電子であるかホールであるかで決まり、電気伝導率σの微分成分σ‘=constとみなすことができる。ゼーベック係数Sの絶対値は、電気伝導率σに反比例するので、電気伝導率σが0に近くなるとゼーベック係数Sの絶対値は、状態密度が理論的に発散することになり、無限大に近づく。したがって、ナノ接合トムソン素子に巨大な熱起電力が発生する。
非特許文献2にある量子十字デバイスと特許文献5の量子ナノ接合トムソン素子の生産性を比較すると、特許文献7の半導体製造方法は蓄積されたデータも多く、量産性の高い量子ナノ接合デバイスとして適している。しかしながら、設備投資額が膨大である。幸い非特許文献3のようにp型半導体細線やn型半導体細線を利用したトムソン素子をエッチピットやエッチチャンネルが発生しないSi基板を使って、異方性エッチングによる製造方法で作製した場合、設備も簡素でプロセスも簡単にできる。
特許文献4は、等方性エッチングによる特許である。この特許は、水晶は格子欠陥が多いが、エッチングを行ってもエッチピットやエッチチャンネルが発生しない等方性エッチングによる方法である。一方現時点でのSi単結晶は、ほとんど完全結晶と見做せるため高速エッチング法は適用しない。
図7は、異方性エッチングの断面形状を表した図である。(100)Si単結晶に対して、701のV溝形状が形成される。ダイヤモンド結晶構造は原子位置が互いに等距離にある結晶構造なので、相対する底角は70.5°である。(110)の面方位に切り出されたSi単結晶は、702に示すように表面に垂直な深い溝を形成できる。
単結晶Siの熱伝導率は148W/(m・℃)である。石英ガラスの熱伝導率は1.38W/(m・℃)で単結晶Siの方が約100倍早く熱伝導するため、冷却用ヒートシンクを必要としない。単結晶Siは熱が電気に変換されるよりも、熱が逃げていく方が大きいことから、熱電変換システムを単結晶Si基板を使用して作製する場合、Si基板の表面を石英ガラスのような酸化物絶縁体に形成する必要がある。
特許第4782897号 特許第4791611号 特許第4856282号 特許第3947211号 特許第4950356号 特許第4965736号 特許第4974260号
Tscheuschner,Ralf D. and Wiech, Andreas D, "Quantum ballistic transportin in−pahse−gate transistorsshowing onset ofa novel ferromagneticphase transisition ", Third International Symposium on Nanostructuresand Mesoscopic Systems, May19−24, 1996, SantaFe, Neweico, USA 海住英生、"スピン量子ナノ接合における巨大熱電効果に関する研究"、A9111、村田学術振興財団 編、No.24、pp.256−265、2010 M.エツベンポ−ク/H.V.ヤンセン著"シリコンマイクロ加工の基礎"シュプリンガー・フェアラーク東京株式会社発行、2001年12月10日
これまでのペルチェ素子やトムソン素子では、冷却作用と発熱作用が同時に発生する。冷却は冷却、発熱は発熱と分離利用できる新しい機能を有する熱電変換システムが望まれている。この問題を解決できる方法として、このナノ接合トムソン素子に電流を流して、ゼーベック係数の差による冷却あるいは発熱を独立に発現させるようにした熱電変換システムが望まれる。
本発明が解決しようとする課題は、ナノメータレベルのスピン量子ナノ接合トムソン素子を既存の製造技術で実現させることである。
本発明は、金属ナノギャップに半導体を形成してなるナノ接合トムソン素子を高分子膜またはガラス基板に形成する熱電変換装置において、n型半導体からなるナノ接合トムソン素子の発熱部にp型半導体からなるトムソン素子の発熱部が接続された冷却機能を有する熱電変換装置である。また逆にナノ接合トムソン素子の冷却部に他のナノ接合トムソン素子の冷却部を接続して生じる熱流の温度勾配を形成してなる発熱機能を有する熱電変換装置を実現できる。
本発明は、ナノ接合トムソン素子に発生する巨大な熱起電力を利用することである。スピン量子ナノ接合によるトムソン素子のゼーベック係数Sの絶対値が電気伝導率σに反比例するので、電気伝導率σが0に近くなるとゼーベック係数Sの絶対値は、状態密度が理論的に発散することになり、無限大に近づく。したがって、ナノ接合トムソン素子に巨大な熱起電力が発生する。70℃の過熱温度にしたTMAH(tetramethyl ammonium hydroxide、(CH3)4NOH)水溶液40wt%中で、Si単結晶基板を異方性エッチングし、スケール拡大したマスクパターンを使ってp型半導体細線やn型半導体細線からなるスピン量子ナノ接合トムソン素子を極微小面積に作製することで、課題を解決できる。
以上説明したように本発明の熱電変換装置は、建築物や移動体車両の壁や窓のみでなくあらゆる物体に生じる放射や輻射による熱を利用した熱電変換装置において、金属ナノギャップに半導体を形成してなるナノ接合トムソン素子を高分子膜またはガラス基板に形成し、この二つのナノ接合トムソン素子に電流を流し、DC電流の流れる方向で、ゼーベック係数の差による冷却あるいは発熱を発現させるようにした熱電変換システムである。本願発明は、熱力学の第一法則のエネルギー保存則に沿ったもので、内部では発熱を伴うがシステムとしては冷却機能を有し、根源的なヒートシンクの問題を解決できることになる。本願発明の熱電変換装置は、薄膜技術により大面積にナノ接合トムソン素子を集積形成できることから、太陽光の平均照射電力に匹敵する非常に大きな熱電変換エネルギーを獲得でき、その工業的価値は極めて高い。
本発明の量子ナノ接合トムソン素子は、スピン量子ナノ接合によるトムソン素子として集積化されているため、ゼーベック係数Sの絶対値は状態密度が理論的に発散することになり、無限大に近づく。量子ナノ接合トムソン素子に巨大な熱起電力が発生する効果を利用しているので、したがって、非常に大きな太陽光の平均照射強度に匹敵する熱電変換エネルギーを獲得でき、その工業的価値は極めて高い。
本発明は、金属ナノギャップに半導体を形成してなるナノ接合トムソン素子を高分子膜またはガラス基板に形成し、n型半導体からなるナノ接合トムソン素子の発熱部にp型半導体からなるナノ接合トムソン素子の発熱部が接続された熱電変換装置である。またp型半導体からなるナノ接合トムソン素子の冷却部にn型半導体からなるトムソン素子の冷却部が接続された熱電変換装置である。
本発明は、異方性エッチングを形成してなるナノ接合トムソン素子をSi基板上に集積化し量子細線効果を利用した量子ナノ接合トムソン素子でゼーベック係数が無限大に近くなるように、n型半導体またはp型半導体からなるナノ接合トムソン素子とn型半導体またはp型半導体からなるナノ接合トムソン素子をSi基板上に作製する量子ナノデバイスの製造方法である。具体的には、Si基板上に異方性エッチングによりL字形V溝を形成する工程と、Si基板を酸化炉で熱酸化する工程とSi基板上に設けられたL字形V溝に金属膜とn型半導体細線またはp型半導体細線をスパッタリングまたは蒸着で埋め込む工程からなる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の二つのナノ接合トムソン素子を接続してなる量子ナノ接合トムソン素子を利用した冷却システムである。これまでのペルチェ素子は、かならず冷却と発熱が同時に起こることは避けられない。本願発明は、内部では発熱を伴うが出力は冷却部を有した冷却システムを実現するものである。薄膜の原子レベルの制御と個々の極めて微小なナノ接合を再現性よく作製できるステップアンドリピートに対応したSTM−BJ法でナノ接合トムソン素子を作製した。AFM(Atomic
Force Microscope)−BJ(Break Junction)で電流を測りながら、STM(Scanning
Tunneling Microscope)の針(金ワイヤ)を基板(Cu単結晶)にぶつけた後、引き離す。引き離す際、単一金原子からなる接点(量子ポイントコンタクト)ができ、原子移動を制御することが可能となる。量子化された電気伝導度(G0=2e2/h=77.4マイクロ秒)を観測しながら、製作することができる。109と110は、高分子膜またはガラス基板である。Ni細線101とNiO(p型半導体)細線102とNi細線103からなるトムソン素子にDC電圧104を印加すると、Ni細線101は冷却部114、Ni細線103は発熱部113となる。Ni細線103と金属細線105の原子境界面は、115である。Cu細線105とZnO(n型半導体)細線106とCu細線107からなるトムソン素子にDC電圧108を10mV印加すると、Cu細線105は発熱部112、Cu細線107は冷却部111が生じる。20℃の常温状態で二つのトムソン素子の109と110の高分子膜またはガラス基板側の114と111からなる表面温度は8℃になっており、冷却システムとして動作していることがわかる。また、n型半導体からなるナノ接合トムソン素子の冷却部にp型半導体からなるナノ接合トムソン素子の冷却部が接触した場合、発熱システムとして動作する熱電変換装置が実現できる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。図4は、本発明の量子ナノ接合トムソン素子の製造プロセス・フローチャートであり、右端に各工程のSi基板の加工断面図を示す。プロセスS11では、(100)Si基板を70℃に過熱したTMAH水溶液40wt%に浸漬することで、SiO2膜が覆われていないSi基板の表面に原子レベルの異方性エッチングが進む。Si基板は、0.37μm/分の異方性エッチングで表面から0.5μmの深さまで削られ、Si基板にL字形V溝101がテーパ角70.5度で加工され形成される。プロセスS12では、Si基板を熱酸化炉で1000℃にして、熱酸化膜がSi基板の表面全体を20nmの厚さで覆われるように15分間高温加熱する。プロセスS13では、Si基板上に設けられたL字形V溝に金属膜とn型半導体細線をプリンティド・エレクトロニクスでパターンニングする。もちろん半導体リソグラフィにより、サブミクロンリソグラフィを適用できる。図5は、プリンティド・エレクトロニクスで作製されたスケール拡大したマスクパターンである。スケール拡大したマスクパターンは、レイヤー502、503、504を重ね合わせることで501の極微小スケール部がSi基板上に転写される。501は、量子ナノ接合トムソン素子のL字形V溝パターンである。502と504はNi膜パターンである。503は、量子ナノ接合の心臓部のp型半導体の長さ2nmのNiO細線である。図5のマスクパターンで、Ni+NiO+Ni構造のナノ接合トムソン素子が形成できる。プロセスS14では、Ni膜202、Ni膜204を熱酸化膜で覆われたV溝にスパッタリングや蒸着で埋め込み、NiO細線のマスクパターン203を使う。図6は、Si基板上に設けられたL字形V溝に量子ナノ接合トムソン素子が作製できることを表した図である。一方、n型半導体の場合も同様で、Cu膜パターン602、Cu膜パターン604をV溝にスパッタリングや蒸着で埋め込む。603は、n型半導体のCuO細線で厚みは0.5nmである。このCuO細線により、Cu+CuO+Cu構造のナノ接合トムソン素子が形成される。本願発明は、Cu+CuO+Cu構造のナノ接合トムソン素子を、異方性エッチングによる製造方法とマスクパターンをスケール拡大する方法により製造する。
本発明の量子ナノ接合トムソン素子を利用した冷却システムである。 従来のIPCトランジスタ(量子バリスティク)の構造と電流特性である。 従来のスピン量子ナノ接合の電圧・電流特性である。 本発明の量子ナノ接合トムソン素子の製造プロセス・フローチャートである。 本発明の量子ナノ接合トムソン素子の製造工程のスケール拡大したマスクパターンである。 本発明のSi基板上に設けられたL字形V溝に形成された量子ナノ接合トムソン素子である。 従来のSi基板の異方性エッチングによる加工である。
101 Ni細線
102 NiO(p型半導体)細線
103 Ni細線
104 DC電圧
105 Cu細線
106 ZnO(n型半導体)細線
107 Cu細線
108 DC電圧
109 高分子膜またはガラス基板
110 高分子膜またはガラス基板
111 冷却部
112 発熱部
113 発熱部
114 冷却部
115 原子境界面
401 V溝
402 酸化膜V溝
403 酸化膜レジストパターン
404 V溝埋め込み
501 量子ナノ接合トムソン素子パターン
502 Ni膜パターン
503 量子ナノ細線パターン
504 Ni膜パターン
601 Ni膜
602 NiO(p型半導体)細線
603 Ni膜
701 V溝
702 Si表面








Claims (3)

  1. 金属ナノギャップに半導体を形成してなるナノ接合トムソン素子を高分子膜またはガラス基板に形成する熱電変換装置において、n型半導体からなるナノ接合トムソン素子の発熱部にp型半導体からなるナノ接合トムソン素子の発熱部が接合され二つのナノ接合トムソン素子のそれぞれに独立したDC電源が接続されたことを特徴とする熱電変換装置。
  2. 金属ナノギャップに半導体を形成してなるナノ接合トムソン素子を高分子膜またはガラス基板に形成する熱電変換装置において、p型半導体からなるナノ接合トムソン素子の吸熱部にn型半導体からなるナノ接合トムソン素子の吸熱部が接合され二つのナノ接合トムソン素子のそれぞれに独立したDC電源が接続されたことを特徴とする熱電変換装置。
  3. Si基板上に異方性エッチングによりL字形V溝を形成する工程と、前記Si基板を酸化炉で熱酸化する工程と前記熱酸化工程後のL字形V溝からなる量子ナノ接合トムソン素子パターンに金属膜とn型半導体薄膜またはp型半導体薄膜をスパッタリングまたは蒸着で埋め込む工程からなる量子ナノ接合トムソン素子とその製造方法。

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