JPWO2013065197A1 - 多孔質体、及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

高強度の多孔質体、及びその製造方法を提供する。多孔質体1は、炭素を主成分とする多孔質材料である炭素発泡体10と、炭素発泡体10の表面に形成された炭素膜20とを具備し、炭素膜20は、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンナノコイル、及びカーボンナノフィラメント等の繊維状のナノカーボン類である、多数の微細炭素繊維21・21・・・と、多数の炭素原子から構成された略球状のナノカーボン類である、多数のフラーレン22・22・・・とを含む。

Description

本発明は、多孔質体、及びその製造方法に関する。
従来、鋳造用の鋳型、及び電池のセパレータ等に多孔質体が利用されている。
特許文献1には、ステンレス鋼等の金属粉からなる多孔質体(多孔質材料)をキャビティの一部に用いた鋳型(金型)が開示されている。
特許文献1に記載の金型によれば、多孔質体の気孔を通してキャビティ内のガスを外部に排出することができるため、溶湯にガスが残留することなく、良好に鋳造を行うことができる。
しかしながら、特許文献1に記載の金型は、多数の気孔を有する多孔質体の構造上、従来の金型と比較して、強度が低いという問題を有する。例えば、鋳造時に溶湯の熱等によって金型が伸縮し、それに伴って金型に割れが生じるおそれがある。
また、電池においても、熱及び衝撃等により、多孔質体からなるセパレータが損傷するおそれがあり、セパレータの高強度化が望まれている。
特開2005−334898号公報
本発明は、高強度の多孔質体、及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る多孔質体は、炭素を主成分とする多孔質材料である炭素発泡体と、前記炭素発泡体の表面に形成され、少なくとも一種のナノカーボン類を含む炭素膜と、を具備する。
本発明に係る多孔質体において、前記炭素発泡体は、鋳型として構成され、その成形面には、前記炭素膜が形成されることが好ましい。
本発明に係る多孔質体において、前記炭素発泡体の気孔率は、10〜70%であることが好ましい。
本発明に係る多孔質体において、前記炭素発泡体は、炭素を90wt%以上含有することが好ましい。
本発明に係る多孔質体の製造方法は、炭素を主成分とする多孔質材料である炭素発泡体を作製する炭素発泡体作製工程と、少なくとも一種のナノカーボン類を含む炭素膜を前記炭素発泡体の表面に形成する炭素膜形成工程と、を具備する。
本発明によれば、多孔質体の高強度化が実現できる。
本発明に係る多孔質体を示す図。 本発明に係る多孔質体の製造工程を示す図。 本発明に係る多孔質体の湯流れ性を確認する実験を示す図。 本発明に係る多孔質体の別形態を示す図。
以下では、図1を参照して、本発明に係る多孔質体の一実施形態である多孔質体1について説明する。
図1に示すように、多孔質体1は、鋳造用の鋳型であり、炭素発泡体10と、炭素膜20とを具備する。
炭素発泡体10は、鋳造用の鋳型として構成され、一面(図1における上面)が成形面として形成されている。炭素発泡体10は、ピッチ又は石炭等から作製された、炭素を主成分とする多孔質材料である。炭素発泡体10は、多数の気孔を有しており、当該多数の気孔によって表面が凹凸面となっている。炭素発泡体10は、炭素を90wt%以上含有し、気孔率が10〜70%である。
ここで、気孔率とは、所定の多孔質材料において気孔が占める比率であり、対象となる多孔質材料の体積、真密度、及び重量に基づいて算出される。
なお、炭素発泡体10としては、米国のタッチストーンリサーチラボラトリー社によって開発されたCFOAM(登録商標)を採用可能である。
炭素発泡体10に存在する多数の気孔は、多数の大気孔11・11・・・、及び多数の大気孔11・11・・・より小径である多数の小気孔12・12・・・を含む。
大気孔11は、1500μm程度の比較的大きい径を有する気孔であり、小気孔12は、50μm程度の比較的小さい径を有する気孔である。
一つの大気孔11に対して複数の小気孔12・12・・・が結合しており、一つの大気孔11の表面には、複数の小気孔12・12・・・が開口した状態となっている。更に、多数の大気孔11・11・・・、及び多数の小気孔12・12・・・を介して、炭素発泡体10の成形面(図1における上面)側の空間と、炭素発泡体10の成形面とは反対側の空間とが連通した状態となっている。
炭素膜20は、離型抵抗の低減等を実現するための緻密な皮膜であり、炭素発泡体10の成形面上に形成されている。炭素膜20は、多数の微細炭素繊維21・21・・・、及び多数のフラーレン22・22・・・を含む。
微細炭素繊維21は、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンナノコイル、及びカーボンナノフィラメント等の繊維状のナノカーボン類であり、炭素発泡体10の成形面から上方(図1における上側)に向けて延出するように多数形成されている。
フラーレン22は、多数の炭素原子から構成された略球状のナノカーボン類であり、所定の化学修飾が施されたフラーレン誘導体を含む。本実施形態においては、フラーレン22として、60個の炭素原子から構成されたC60フラーレンが採用される。フラーレン22は、多数の微細炭素繊維21・21・・・の間に多数存在している。
以上のように、多孔質体1においては、多数の気孔を有することにより低強度である炭素発泡体10の成形面上に炭素膜20が形成されており、炭素膜20は、多数の微細な繊維状の微細炭素繊維21・21・・・、及び多数の微細な略球状のフラーレン22・22・・・によって、緻密な構造となっている。
これにより、炭素発泡体10の成形面が緻密な炭素膜20によって補強され、溶湯の熱によって炭素発泡体10に割れが発生することを抑制できる。したがって、多孔質体1の高強度化が実現できる。
また、炭素発泡体10の粗い(凹凸面である)成形面が炭素膜20によって緻密な表面性状となり、良好な湯流れ性を実現できる。
炭素発泡体10は、主に炭素から構成されているため、同様に主に炭素から構成された炭素膜20と結合し易い。
したがって、多孔質体1によれば、炭素発泡体10から炭素膜20が剥離することを抑制できる。
また、炭素発泡体10は、主に炭素から構成されているため、一般的に金型として利用される金属に比べて熱伝導性が低く、溶湯(例えば、アルミ合金)との親和性も低い。
したがって、多孔質体1によれば、良好な湯流れ性を実現できる。
更に、多孔質体1の成形面に塗型材を塗布する必要がなく、鋳造に要するコストを低減することができる。
ここで、塗型材とは、雲母等の粉末であり、鋳造において湯流れ性を向上させるために使用される。塗型材を水に分散させて、鋳型の成形面に塗布することで、水が蒸発し、塗型材が鋳型の成形面に固着する。鋳造時には、塗型材が鋳型の成形面と溶湯との間に介在して、鋳型の保温性が向上するため、湯流れ性が向上する。更に、鋳型の成形面に固着した塗型材の粒子間に、溶湯に含まれるガス等が流入するため、湯流れ性が向上する。
更に、上記の点に加え、多孔質体1においては、炭素発泡体10が有する利点を生かすことができる。
詳細には、前述のように、炭素発泡体10においては、多数の大気孔11・11・・・、及び多数の小気孔12・12・・・を介して、炭素発泡体10の成形面側の空間と、炭素発泡体10の成形面とは反対側の空間とが連通した状態となっているため、鋳造時に、キャビティ内のガス、及び溶湯に含まれるガス等を外部(炭素発泡体10の成形面とは反対側の空間)に排出することができる。
したがって、キャビティ内のガス、及び溶湯に含まれるガス等を外部に排出するためのベント機構を多孔質体1に設ける必要なく、鋳造に要するコストを低減することができる。
また、炭素発泡体10は、多数の気孔を有する部材であるため、多数の気孔が存在しない素材と比較して、鋳造時の熱膨張が小さい。
したがって、鋳造時における多孔質体1の歪みが抑制され、作製される鋳物の精度を向上させることができる。
また、炭素発泡体10は、多数の気孔を有する部材であるため、一般的に鋳型に用いられる素材(例えば、ダイス鋼)と比較して、重量が軽い。
したがって、多孔質体1の軽量化を実現できる。特に、炭素発泡体10は、主に炭素から構成されているため、多孔質体1の更なる軽量化を実現できる。
以下では、図2を参照して、本発明に係る多孔質体の製造方法の一実施形態である、多孔質体1の製造工程S1について説明する。
図2に示すように、製造工程S1は、炭素発泡体作製工程S10と、炭素膜形成工程S20とを具備する。
炭素発泡体作製工程S10は、炭素発泡体10を作製する工程である。
炭素発泡体作製工程S10においては、ピッチ、又は石炭等を発泡させることによって多孔質材料を作製し、当該多孔質材料を適宜の形状(鋳型の形状)に形成することで、炭素発泡体10を作製する。
なお、炭素発泡体10は、炭素を90wt%以上含有することが好ましい。
これは、炭素発泡体10と炭素膜20とを良好に結合させるためである。
また、炭素発泡体10は、気孔率が10〜70%であることが好ましい。
これは、炭素発泡体10において、気孔率が10%を下回ると、炭素発泡体10の軽量化、及び多数の気孔を介してのガスの排出が困難となり、気孔率が70%を上回ると、炭素発泡体10の強度が不充分となるためである。
なお、炭素発泡体作製工程S10においては、前述のCFOAM(登録商標)を使用して、炭素発泡体10を作製することも可能である。
炭素膜形成工程S20は、炭素発泡体作製工程S10にて作製された炭素発泡体10の成形面に炭素膜20を形成する工程である。
炭素膜形成工程S20においては、まず、炭素発泡体10を雰囲気炉にて、窒素等の不活性ガス雰囲気下でアセチレンガス等の反応ガスを供給しつつ加熱することで、炭素発泡体10の成形面に多数の微細炭素繊維21・21・・・を形成する。
次に、炭素発泡体10の成形面に形成された多数の微細炭素繊維21・21・・・に多数のフラーレン22・22・・・を塗布する。多数のフラーレン22・22・・・を塗布する際、又は塗布した後は、通電加熱等により適宜熱を加えて、多数の微細炭素繊維21・21・・・と、多数のフラーレン22・22・・・との結合を促進させることも可能である。
こうして、炭素発泡体10の成形面に炭素膜20が形成される。
以上のように、製造工程S1においては、炭素発泡体作製工程S10と、炭素膜形成工程S20とを順に経ることによって、多孔質体1が作製される。
以下では、図3を参照して、多孔質体1の特性を説明する。
なお、説明の便宜上、図3における左右方向を単に左右方向と記す。左右方向は、水平面と平行である。
図3に示すように、左右方向に延出するキャビティを有する鋳型を、条件を変えて三つ作製し、多孔質体1の湯流れ性を確認する実験を行った。
当該実験は、各鋳型のキャビティの左端部における上方から溶湯を当該キャビティに供給し(図3における白塗り矢印参照)、溶湯の湯流れ量を測定するものである。
三つの鋳型は、同一の形状に形成されている。
各鋳型のキャビティは、略直方体状に形成し、実験の便宜上、左右方向に沿って14個の区画に分割した。キャビティの左右寸法は、490mmであり、1区画あたりの長さは、35mmである。
溶湯は、アルミニウム合金であるADC12を採用し、溶湯保持温度を700℃とした。
[実施例]
多孔質体1と同様の構成を有する鋳型を用いて実験を行った。当該鋳型の成形面には、離型剤を塗布しなかった。
この場合、溶湯は、キャビティの右端部まで達した。
[比較例1]
鋳型の素材として、従来の金型に一般的に使用されているダイス鋼を使用し、当該鋳型の成形面に炭素膜20と同様の皮膜を形成した。当該鋳型の成形面には、離型剤を塗布しなかった。
この場合、溶湯は、キャビティの左から10番目の区画を越えた位置まで達した。
[比較例2]
鋳型の成形面に離型剤を塗布したこと以外は、比較例1と同様に実験を行った。
この場合、溶湯は、キャビティの左から12番目の区画を越えた位置まで達した。
以上の実験の結果から、多孔質体1は、従来の金型よりも良好な湯流れ性を有することが明らかとなった。特に、多孔質体1は、離型剤を塗布した従来の金型よりも湯流れ性が良く、極めて優れた湯流れ性を有するといえる。
なお、本実施形態においては、炭素発泡体10の成形面上に、多数の微細炭素繊維21・21・・・、及び多数のフラーレン22・22・・・を含む炭素膜20を形成したが、本発明に係る炭素膜は、少なくとも一種のナノカーボン類を含んでいればよい。
例えば、本発明に係る炭素膜をカーボンナノチューブから成る炭素膜とすることも可能である。
また、下記のように、本発明に係る炭素膜を炭素膜120とすることも可能である。
以下では、図4を参照して、本発明に係る多孔質体の別形態である、炭素膜120を具備する多孔質体100について説明する。
なお、多孔質体1と共通する部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図4に示すように、多孔質体100は、鋳造用の鋳型であり、炭素発泡体10と、炭素膜120とを具備する。
炭素膜120は、離型抵抗の低減等を実現するための緻密な皮膜であり、炭素発泡体10の成形面上に形成されている。炭素膜120は、多数のフラーレン122・122・・・を含む。
フラーレン122は、多数の炭素原子から構成された略球状のナノカーボン類であり、所定の化学修飾が施されたフラーレン誘導体を含む。本実施形態においては、フラーレン122として、60個の炭素原子から構成されたC60フラーレンが採用される。フラーレン122は、炭素発泡体10の成形面上に多数存在している。
フラーレン122は、その外径が約1nmであるため、炭素発泡体10における、約1500μmの径を有する大気孔11内、及び約50μmの径を有する小気孔12内に進入可能となっている。そのため、多数のフラーレン122・122・・・が、炭素発泡体10の成形面近傍における、多数の大気孔11・11・・・の表面、及び多数の小気孔12・12・・・の表面に存在している。
これにより、多数の大気孔11・11・・・の表面、及び多数の小気孔12・12・・・の表面に存在する多数のフラーレン122・122・・・が炭素発泡体10から脱落することを抑制でき、延いては炭素発泡体10から炭素膜120が剥離することを抑制できる。
以上のように、多孔質体100においては、多数の気孔により低強度である炭素発泡体10の成形面上に、緻密な炭素膜120が形成されている。
これにより、炭素発泡体10の成形面が緻密な炭素膜120によって補強され、溶湯の熱によって炭素発泡体10に割れが発生することを抑制できる。したがって、多孔質体100の高強度化が実現できる。
また、炭素発泡体10の粗い(凹凸面である)成形面が炭素膜120によって緻密な表面性状となり、良好な湯流れ性を実現できる。
炭素発泡体10は、主に炭素から構成されているため、同様に主に炭素から構成された炭素膜120と結合し易い。
したがって、多孔質体100によれば、炭素発泡体10から炭素膜120が剥離することを抑制できる。
また、炭素発泡体10は、主に炭素から構成されているため、一般的に金型として利用される金属に比べて熱伝導性が低く、溶湯(例えば、アルミ合金)との親和性も低い。
したがって、多孔質体100によれば、良好な湯流れ性を実現できる。
更に、多孔質体100の成形面に塗型材を塗布する必要がなく、鋳造に要するコストを低減することができる。
また、上記の点に加え、多孔質体100においては、前述のような、炭素発泡体10が有する利点を生かすことができる。
以下では、図2を参照して、本発明に係る多孔質体の製造方法の別形態である、多孔質体100の製造工程S100について説明する。
図2に示すように、製造工程S100は、炭素発泡体作製工程S10と、炭素膜形成工程S120とを具備する。
炭素膜形成工程S120は、炭素発泡体作製工程S10にて作製された炭素発泡体10の成形面に炭素膜120を形成する工程である。
炭素膜形成工程S120においては、まず、炭素発泡体10の成形面に多数のフラーレン122・122・・・を塗布する。
次に、通電加熱等により、400℃以上の温度(例えば、500℃)まで炭素発泡体10を昇温させる。
こうして、炭素発泡体10と多数のフラーレン122・122・・・とが結合し、炭素発泡体10の成形面に炭素膜120が形成される。
この時、炭素発泡体10は、主に炭素から構成されているため、炭素膜120における多数のフラーレン122・122・・・の一部が炭素発泡体10内に拡散することがない。つまり、従来の金型の成形面に炭素膜120を形成した場合には、炭素膜120における多数のフラーレン122・122・・・の一部が当該金型内に拡散し、炭素膜120を強固なものとすることができないが、多孔質体100によれば、炭素膜120を強固なものとすることができるのである。
なお、本発明に係る多孔質体は、鋳造用の鋳型だけではなく、電池のセパレータ、及びフィルタ等、様々な用途に適用可能であると考えられる。
本発明は、多孔質体、及びその製造方法に利用できる。
1 多孔質体
10 炭素発泡体
11 大気孔
12 小気孔
20 炭素膜
21 微細炭素繊維
22 フラーレン
【0001】
技術分野
[0001]
本発明は、多孔質体、及びその製造方法に関する。
背景技術
[0002]
従来、鋳造用の鋳型、及び電池のセパレータ等に多孔質体が利用されている。
[0003]
特許文献1には、ステンレス鋼等の金属粉からなる多孔質体(多孔質材料)をキャビティの一部に用いた鋳型(金型)が開示されている。
特許文献1に記載の金型によれば、多孔質体の気孔を通してキャビティ内のガスを外部に排出することができるため、溶湯にガスが残留することなく、良好に鋳造を行うことができる。
[0004]
しかしながら、特許文献1に記載の金型は、多数の気孔を有する多孔質体の構造上、従来の金型と比較して、強度が低いという問題を有する。例えば、鋳造時に溶湯の熱等によって金型が伸縮し、それに伴って金型に割れが生じるおそれがある。
[0005]
また、電池においても、熱及び衝撃等により、多孔質体からなるセパレータが損傷するおそれがあり、セパレータの高強度化が望まれている。
先行技術文献
特許文献
[0006]
特許文献1:特開2005−334898号公報
発明の概要
発明が解決しようとする課題
[0007]
本発明は、高強度の多孔質体、及びその製造方法を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段
[0008]
本発明に係る多孔質体は、鋳型として構成され、炭素を主成分とする多孔
【0002】
質材料である炭素発泡体と、前記炭素発泡体の成形面に形成され、少なくとも一種のナノカーボン類を含む炭素膜と、を具備する。
[0009]
[0010]
本発明に係る多孔質体において、前記炭素発泡体の気孔率は、10〜70%であることが好ましい。
[0011]
本発明に係る多孔質体において、前記炭素発泡体は、炭素を90wt%以上含有することが好ましい。
[0012]
本発明に係る多孔質体の製造方法は、鋳型として構成され、炭素を主成分とする多孔質材料である炭素発泡体を作製する炭素発泡体作製工程と、少なくとも一種のナノカーボン類を含む炭素膜を前記炭素発泡体の成形面に形成する炭素膜形成工程と、を具備する。
発明の効果
[0013]
本発明によれば、多孔質体の高強度化が実現できる。
図面の簡単な説明
[0014]
[図1]本発明に係る多孔質体を示す図。
[図2]本発明に係る多孔質体の製造工程を示す図。
[図3]本発明に係る多孔質体の湯流れ性を確認する実験を示す図。
[図4]本発明に係る多孔質体の別形態を示す図。
発明を実施するための形態
[0015]
以下では、図1を参照して、本発明に係る多孔質体の一実施形態である多孔質体1について説明する。
[0016]
図1に示すように、多孔質体1は、鋳造用の鋳型であり、炭素発泡体10と、炭素膜20とを具備する。
[0017]
炭素発泡体10は、鋳造用の鋳型として構成され、一面(図1における上面)が成形面として形成されている。炭素発泡体10は、ピッチ又は石炭等から作製された、炭素を主成分とする多孔質材料である。炭素発泡体10は、多数の気孔を有しており、当該多数の気孔によって表面が凹凸面となって

Claims (5)

  1. 炭素を主成分とする多孔質材料である炭素発泡体と、
    前記炭素発泡体の表面に形成され、少なくとも一種のナノカーボン類を含む炭素膜と、
    を具備する多孔質体。
  2. 請求項1に記載の多孔質体において、
    前記炭素発泡体は、鋳型として構成され、その成形面には、前記炭素膜が形成される。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の多孔質体において、
    前記炭素発泡体の気孔率は、10〜70%である。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の多孔質体において、
    前記炭素発泡体は、炭素を90wt%以上含有する。
  5. 炭素を主成分とする多孔質材料である炭素発泡体を作製する炭素発泡体作製工程と、
    少なくとも一種のナノカーボン類を含む炭素膜を前記炭素発泡体の表面に形成する炭素膜形成工程と、
    を具備する、多孔質体の製造方法。
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