JPWO2013047494A1 - 相平衡データの高精度相関方法及び相平衡推算方法 - Google Patents
相平衡データの高精度相関方法及び相平衡推算方法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
まず、成分1と成分2からなる液相と気相が低圧で平衡状態にある場合を考える。この低圧2成分系気液平衡(VLE)に対して、式(1)は具体的には次式のように表される(例えば、非特許文献3参照)。
一方、2成分系からなる液相IとIIが液液平衡にあるとき、式(1)は次式のように具体的に表される(非特許文献3参照)。
さらに、高圧気液平衡データについての式(1)を具体的に表す一つの方法は、次式である(非特許文献3参照)。
臨界点到達率X:
ここで、式(24)の右辺の分子は系の温度Tにおける(∂P/∂x1)|x1=0(x1=0での∂P/∂x1)に等しく、式(25)の右辺の分子は系の温度Tにおける(∂P/∂x1)|x1=1に等しい。なお、∂P/∂x1はT一定のもとでPをx1によって偏微分することを表す。従って、Y1とY2は無限希釈無次元圧力勾配を表す。本発明の本質は、相平衡データの相関に際して無限希釈圧力勾配を導入することにある。
(i)文献データの収集
(ii)相平衡データを最も良く代表する活量係数式を用いる2成分系パラメータAとBの決定
(iii)熱力学健全性判定直線を決定
(iv)X対Y1とX対Y2相関関数の決定
(v)X対Y1関係とX対Y2関係を相関
これら各工程を、以下さらに具体的に説明する。
(i)文献データの収集
まず、最初に、分離または精製(分離、精製)を行う目的物の成分から、相平衡関係を得たい2成分系を特定し、その2成分系について既存の気液、液液、あるいは固液平衡データを収集する。
(ii)活量係数式を用いる2成分系パラメータAとBの決定
各々の2成分系データセットに対して、例えばVLEデータであれば、定温P−xデータや定圧T−xデータを最もよく代表するMargules式を用いるときは式(4)(5)を用いて2成分系パラメータAとBを決定する。このとき、定温P−x−yデータや定圧T−x−yデータ、さらにはx−yデータを用いてAとBを決定することもできるが、一般には定温P−xデータと定圧T−xデータの精度が高いと認められている(非特許文献3)ことから、定温P−xデータと定圧T−xデータを用いることが好ましい。また、Margules式に代えてUNIQUAC式、Wilson式、NRTL式、van Laar式、及びWohl式など他の活量係数式を用いることもできる。活量係数式としてUNIQUAC式を用いるときは式(38)を用いて2成分系パラメータτij(τ12とτ21からなる)を決定し、Wilson式を用いるときは式(36)(37)を用いて2成分系パラメータΛ12とΛ21を求める。このとき2成分系パラメータを無限希釈活量係数に変換してAとBの値を決定すればよい。たとえば、UNIQUAC式を用いるときは、2成分系パラメータτij(τ12とτ21からなる)を用いて式(42)から無限希釈活量係数を求め、式(6)(7)から2成分系パラメータAとBを決定することができる。重要なことは、相平衡データを最も良く代表する活量係数式を用いることである。
(iii)熱力学健全性判定直線を決定
AとBの値から、式(14)にしたがって式(29)の各βを決定する。さらに、βと圧力Pあるいは平均蒸気圧ps,aveを両対数紙にプロットして、式(29)に示す相対差異Hが一定の誤差範囲(例えば、1%)に収束するデータを信頼性が高いデータとして特定し、熱力学健全性判定直線を得る。得られた熱力学健全性判定直線に基づき、これら信頼性の高いデータから式(14)の定数aとbを定める。ただし、以下の(iv)に述べる相関精度が高い場合には、熱力学健全性判定直線を利用する必要はない。
(iv)X対Y1とX対Y2相関関数の決定
X対Y1関係もX対Y2関係もデータ収束性が高いので、これらを良く代表する関数形を選ぶ。これには、例えば、Xに関する多項式を選ぶことができる。具体的には、次式(30)、(31)が成り立つ場合が比較的多い。
(v)X対Y1関係とX対Y2関係を相関
データ健全性を熱力学健全性判定直線によって考慮して信頼データを選び、さらに相関関数を選定したら、X対Y1関係とX対Y2関係を個別に相関する。あるいは、熱力学健全性判定直線も含めて、X対Y1関係とX対Y2関係及びP対β関係を同時に最適化することもできる。すなわち、実測値から決定するY1,Y2,βと相関式から計算されるそれぞれの値の差の絶対値を最少にする相関定数(s01からs23)を決定できる。そして、これらX対Y1の相関関係とX対Y2相関関係から、式(24)、(25)により一組の無限希釈活量係数(或いは2成分系パラメータAとB)が決定される。
(vi)設計に必要な変数の値の決定
温度、圧力、液相モル分率、気相モル分率の中から、装置設計や操作設計に必要な変数の値を決定し、これを設計条件に加える。
(vii)設計条件に対する無限希釈活量係数の決定
上記(v)で決定した相関関係を用いて(vi)の設計条件に対する無限希釈活量係数の値(あるいはAとBの値)を決定する。
(viii)相平衡関係の計算
設計条件と無限希釈活量係数から式(1)を用いて相平衡関係(温度、圧力、各相におけるモル分率)を計算する。このとき、活量係数式として、(ii)におけるパラメータ決定に利用した活量係数式を利用することが望ましい。
(ix)相平衡データが見出せない系に対して同族列法を利用した相平衡関係の計算
なお、相平衡関係は必要であるがデータが見出せない場合には、同族列に対して(i)−(vii)の手順を繰り返して同族列に対して無限希釈活量係数或いは2成分系パラメータA、Bを決定する。例えば、ペンタノール(1)−水(2)系に対する信頼できる気液平衡データが見出せないときには、メタノール−水系、エタノール−水系、・・・、オクタノール−水系に対する既存のデータを用いてアルカノール(1)−水(2)系に対する無限希釈活量係数を求める。これらの値をアルカノールの炭素数に対して、あるいはアルカノールの分子表面積に対して図に描いて、ペンタノール(1)−水(2)系に対する無限希釈活量係数を内挿、あるいは、外挿により求める。続いて、上記(viii)に従って相平衡関係を計算する。
得られた臨界点到達率Xと無限希釈圧力勾配Y1及びY2を相関して、X−Y1相関とX−Y2相関から各々無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bを算出し、
算出された無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータAとBの値を用いて、新たな2成分系相平衡データを推算する
ことを特徴とする、2成分系相平衡データの相関、推算方法。
臨界点到達率Xが式(22):
により算出され、
無限希釈圧力勾配Y1及びY2が式(24);
により算出される
ことを特徴とする2成分系相平衡データの相関、推算方法。
下記式(29)によりXとY1及びY2の相関データの熱力学健全性を評価し、熱力学的に健全なデータのみを用いてXとY1及びY2の相関を行うことを特徴とする2成分系相平衡データの相関、推算方法。
[4]成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法において、
既存の2成分系相平衡データを記録するステップと、
上記[1]記載の2成分系相平衡データの相関、推算方法を行うステップと、
算出された新たな2成分系相平衡データを用いて成分の分離、精製装置の設計又は制御手段に入力し、成分の分離、精製装置の設計又は制御を行うステップを含むことを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法。
により算出され、無限希釈圧力勾配Y1及びY2が式(24);
により算出されることを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法。
下記式(29)によりXとY1及びY2の相関データの熱力学健全性を評価し、熱力学的に健全なデータのみを用いてXとY1及びY2の相関を行うことを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法。
[7]上記[4]に記載の成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法において、上記無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は上記2成分系パラメータA、Bが同族列の複数の系のデータであり、この同族列の複数の系のデータから、同族列の他の系の無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bを推算することを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法。
既存の2成分系相平衡データをデータ記憶部に記憶させ、
データ記憶部から演算処理装置に上記2成分系相平衡データを出力すると共にあらかじめデータ記憶部に記憶させておいた所定の演算式を出力して、該演算処理装置により該2成分系相平衡データを該演算式に代入することにより臨界点到達率X、無限希釈圧力勾配Y1及びY2を算出し、得られた臨界点到達率X、無限希釈圧力勾配Y1及びY2を相関して、X−Y1相関とX−Y2相関から各々無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bを算出し、
さらに上記無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は上記2成分系パラメータA、Bを処理して新たな2成分相平衡データを推算し、
上記の新たな2成分相平衡データから装置設計情報又は装置制御情報を算出する、
各ステップを行うように上記コンピュータを機能させることを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御プログラム。
コンピュータへの情報入力手段により入力された、既存の2成分系相平衡データを受け付ける相平衡情報記録手段、
相平衡情報記録手段から出力された2成分系相平衡データに基づいて臨界点到達率X、無限希釈圧力勾配Y1及びY2を算出し、得られた臨界点到達率X、無限希釈圧力勾配Y1及びY2を相関して、X−Y1相関とX−Y2相関から各々無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bを算出する相平衡相関手段、
相平衡相関手段から出力された無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bの入力により新たな2成分相平衡データを推算する相平衡推算手段、
相平衡推算手段から出力された新たな2成分相平衡データが入力され、装置設計情報又は装置制御情報が算出される装置設計、制御情報算出手段、及び
装置設計、制御情報算出手段により算出された情報により、装置の設計又は制御を行う装置の設計又は制御手段
を含むことを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御装置。
により算出され、無限希釈圧力勾配Y1及びY2が式(24);
により算出されることを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御装置。
[13]上記[10]に記載の成分の分離、精製装置の設計又は制御装置において、前記相平衡相関手段により算出される無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bが同族列の複数の系のデータであり、この同族列の複数の系のデータから、同族列の他の系の無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bを推算することを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御装置。
〔低圧VLEデータの相関〕
(i)メタノール(1)−水(2)系
図4(a)に、非共沸系の代表として、メタノール(1)−水(2)系に対する熱力学健全性判定直線を示す。2成分系VLEデータは、非特許文献1から引用した。また、以下の解析における蒸気圧の値は、非特許文献1から引用した。図中、○は定温データであり、●は定圧データである。さらに、軽質成分(メタノール)に対する臨界圧力Pc1の値は、非特許文献3から引用した。図4(a)は、(i)データが直線に収束すること、(ii)データの収束性が高いこと、(iii)定温データと定圧データが同一の直線に収束すること、を示している。データ信頼性の許容範囲を1%に選び、相関直線から1%以上隔たるデータを除いた。その結果、60のデータセットに対して54セットが1%の誤差範囲内に収まった。54点の信頼データから決定された熱力学健全性判定直線を、図4(a)に直線で示した。60点の定温、定圧データを図17に示す。
(ii)ヘプタン(1)−オクタン(2)系
さらに、理想系(γi=1)に対する本発明の適応性を調べるために、図6(a)に、ヘプタン(1)−オクタン(2)系に対するX対Y1関係を示す。2成分系VLEデータは、非特許文献1から引用した(図18参照)。式(29)を用いてデータ信頼性の許容範囲を1%に選び、熱力学健全性判定直線から1%以上隔たるデータを除いた。その結果、13のデータセットに対して10セットが1%の誤差範囲内に収まった。図6(a)にはX対Y1相関線も示した。相関線の算出は、メタノール(1)−水(2)系と同様の方法によった。図6(a)は、データの収束性が高く、定温データと定圧データが同一の相関関係に収束することを示している。図6(b)には同一データに対するX対Y2関係を示す。なお、図中、○は定温データであり、●は定圧データである。図6(b)には相関線も示した。図6(b)は、データの収束性が高ことを示している。図6(a)、(b)は本発明の理想系に対する有効性を示している。
(iii)1−プロパノール(1)−水(2)系(最低共沸混合物)
図7(a)に、1−プロパノール(1)−水(2)系に対する熱力学健全性判定直線を示す。2成分系VLEデータは、非特許文献1から引用した(図19参照)。図中、○は定温データ、×は定圧データを示す。この系は、最低共沸混合物を形成するので、VLEデータの収束精度はメタノール−水系に比べて低い。また、図7(a)はデータが直線に収束し、かつ定温データと定圧データが同一の直線に収束することを示している。式(29)を用いてデータ信頼性の許容範囲を0.6%に選び、相関直線から0.6%以上隔たるデータを除いた。その結果、31のデータセットに対して7セットが0.6%の誤差範囲内に収まった。このため、7点の信頼データから決定された熱力学健全性判定直線を図7(a)に示した。
(iv)アセトン−クロロホルム系(最高共沸混合物)
図8(a)に、アセトン(1)−クロロホルム(2)系に対する熱力学健全性判定直線を示す。2成分系VLEデータは、非特許文献1から引用した(図20参照)。図中、○は定温データであり、●は定圧データである。この系は最高共沸混合物を形成するのでY1<0になる。解析にはMargules式を用いた。図8(a)はデータが直線に収束し、かつ定温データと定圧データが同一の直線に収束することを示している。式(29)を用いてデータ信頼性の許容範囲を2%に選び、相関直線から2%以上隔たるデータを除いた。その結果、59のデータセットに対して25セットが2%の誤差範囲内に収まった。25点の信頼データから決定された熱力学健全性判定直線を、図8(a)に示した。
〔LLEデータの相関〕
次に、LLEデータの相関に関し、具体的に具体例を挙げて説明する。
(i)1−ブタノール(1)−水(2)系
2成分系液液平衡(相互溶解度)から、無限希釈活量係数γ1 ∞とγ2 ∞を定めて、Y1とY2を決定することができる。相互溶解度からγ1 ∞とγ2 ∞を求めるときには、計算の収束性が最も高い次のUNIQUAC式を用いるのが望ましい。
(ii)2−ブタノン(1)−水(2)系
図10に、2−ブタノン(1)−水(2)系に対してUNIQUAC式を用いて決定したX対Y1関係(○及び実線)とX対−Y2関係(●及び破線)を、同時に示す。LLEデータは、非特許文献2から引用した(図22参照)。図10は、臨界点到達率を用いると無限希釈圧力勾配はLLEデータに対しても高い精度で収束させ得ることを示している。すなわち、LLEに対する本発明の有効性を示している。
〔高圧VLEデータの相関〕
(i)非理想性パラメータ集中相関法
液相の非理想性と気相における非理想性を集中化して、式(28)によって非理想性を代表する方法の有効性を調べた。非特許文献1には、12500を超える低圧データセットが報告されており、非理想性パラメータ集中化法が適用されている。また、相関の誤差も報告されている。表1に、非特許文献1に報告されている、Margules式による定温Pxデータの相関誤差を相対値として示した。
(ii)二酸化炭素(1)−エタン(2)系に対する定温高圧VLEデータの相関
非特許文献6には、2成分系高圧VLEデータが編纂されているので、T<Tc1を満たす二酸化炭素(1)−水(2)系の定温VLEデータ(図23参照)に対してPx関係をMargules式による非理想性パラメータ集中化相関した。決定したγ1 ∞とγ2 ∞の値から、Y1とY2を計算した。図11に、Xに対してY1と−Y2の関係を示す。図中、○はX対Y1関係を、▼はX対−Y2関係を示す。二酸化炭素−エタン系は最低共沸混合物を形成するので、Y2には負号をつけて表した。図11は、X対Y1関係、及びX対−Y2関係はいずれもが収束した関係を与えていて、本発明における相関法が高圧気液平衡データに対しても有効に利用できることを明らかにしている。
〔共沸混合物の推算〕
共沸点を超えて混合物を蒸留法によって濃縮することはできなので、共沸混合物の組成と温度の関係を特定することは、蒸留における操作条件を決定するために極めて重要である。本発明は、気液平衡関係を正確に純粋推算できるので、その帰結として、従来精度の高い推算が難しかった共沸混合物を高精度に推算できるという著しい利点を備えている。図14(a)に、1−プロパノール(1)−水(2)系に対する共沸混合物の組成と温度の関係を示す。非特許文献1にMargules式から決定した2成分系パラメータAとBが与えられているので、これを用いてVLEデータに対する関係を得た。図14(a)には、Margules式を用いてX対Y1関係とX対−Y2関係を得て、これらの相関関係から計算した共沸混合物の組成x1,azeoと温度Tazeoの関係を実線で示した。さらに、図14(b)と図14(c)、及び、図14(d)にはそれぞれ1−ブタノール(1)−水(2)系、ベンゼン(1)−メタノール(2)系及びアセトン(1)−クロロホルム(2)系について同様の関係を示す。図14(a)−(c)はデータと推算値が良好に一致していて、本発明による相関法が共沸点の推算に有効であることを示している。
〔相平衡データの健全性判定〕
熱力学健全性判定直線とは別に、X対Y1関係とX対Y2関係のデータ収束性を利用してデータ健全性が判定できる。特に、臨界点到達率Xと無限希釈圧力勾配の関係が直線に収束する場合には、データ健全性判定が容易である。データの健全性判定が可能であることは、本発明における相関法のデータ収束性が高いことを意味している。
〔3成分系VLEの推算〕
Margules式、UNIQUAC式、Wilson式、NRTL式などの活量係数式を用いると、3成分系VLEデータから3成分系を構成する3組の基本2成分系に対する2成分系パラメータを決定することができる。従って、3成分系VLEデータから決定したX対Y1及びX対Y2関係が、2成分系VLEデータから決定したX対Y1及びX対Y2関係に一致すれば、3成分系データは健全なデータと判定することができる。逆に、2成分系VLEデータから決定したX対Y1及びX対Y2関係に基づいて、3組の基本2成分系に対する2成分系パラメータを決定し、これを用いて3成分系に対するVLE関係を推算することができる。Margules式を用いる3成分系について例を示すと以下のようになる。多成分系における成分iの活量係数式は、次のように過剰関数gEを成分iのモル数niで微分して得られる。
本発明におけるX対Y1関係とX対Y2関係は相関精度が高いので、従来の相平衡推算法では難しかった同族列を利用する相平衡推算が可能になる。図15(a)には、高圧VLEデータ(非特許文献6より引用)から求めたX=0.5における二酸化炭素(1)−アルカン(2)系と、二酸化炭素(1)−アルケン(2)系に対する炭素数と、Y1及びY2の関係を示す。図15(a)において、二酸化炭素(1)−アルカン(2)に対して(○)がX対Y1関係を表し(△)はX対Y2関係を表す。また、二酸化炭素(1)−アルケン(2)に対して(●)がX対Y1関係を表し(▲)はX対Y2関係を表す。いずれの同族列に対してもY1とY2は炭素数とともに増大する傾向が明瞭に現れている。また、アルカンとアルケンに対するY2の値は炭素数が同じであれば、ほとんど同一になることを示す。さらに、エタンとエチレンでは、Y2<0であるから最低共沸混合物を形成し、炭素数がブタンのそれより大きくなると、X=Y2=0.5が満たされるので、非対称系として扱いが簡単になることも示している。このような同族列に対する高圧VLEデータの統一的関係が明らかにできるのは本発明における高精度相関が成功しているからにほかならない。
UNIFAC法など、従来の原子団グループ寄与法は現存するすべての相平衡データを用いてグループ対パラメータを決定して、この値を恒常値として用いるので推算精度が著しく低い特徴がある。一方、本発明に基づく原子団グループ寄与法は、必要とする原子団を含む2成分系を限定して選びだし、目的の温度あるいは圧力においてX対Y1関係およびX対Y2関係から無限希釈活量係数の対数値を決定して、無次元無限希釈部分モル過剰自由エネルギー、すなわちlnγi ∞に対するグループ寄与分を決定する。従って、推算精度が高い特長がある。1−プロパノール(1)+水(2)系の気液平衡を原子団グループ寄与法によって推算する場合を例にとって説明する。
(a)原子団グループの決定:メチル基(CH3)とメチレン基(CH2)は同一としてMeで表わし、1−プロパノール(1)+水(2)系がMe、OH、H2Oの3つの原子団からなるとする。
(b)原子団を含む基準2成分系の選択:Me、OH、H2Oを含む2成分系としてメタノール(1)+水(2)系とエタノール(1)+水(2)系を選ぶ。
(c)気液平衡を求めようとする温度あるいは圧力において基準2成分系に対するY1とY2の値を求める。例えば、メタノール(1)+水(2)系では式(34)からY1を求め、式(35)からY2を求める。これらの値からlnγ1 ∞とlnγ2 ∞の値をそれぞれの基準2成分系に対して求める。
(d)lnγ1 ∞とlnγ2 ∞に対するグループ寄与を定式化する。すなわち、メタノールはMeとOHから成り、エタノールはMeが2個とOHから成るので、
メタノール(MeOH)について
メタノール(MeOH)について
101.3kPaにおいて、50モル%のメタノール(1)−水(2)混合液を沸点の液として段塔に供給し、塔頂から95%濃縮液を得て、塔底から5%缶出液を得る場合を考える。還流比を3とする。101.3kPaにおけるメタノール(1)−水(2)系の気液平衡を本発明から決定すると、xy関係は図16の実線で与えられる。このxy関係は、図5(b)に描いた2本の代表線から決定される。その具体的な計算方法は以下のようである。まず、101.3kPaにおけるメタノールと水の沸点を計算し、平均の沸点を求める。この平均の沸点におけるXを式(22)から計算する。つぎに、Xの値からY1を式(34)より求め、Y2の値を式(35)から求める。続いて、γ1 ∞を(24)式から、γ2 ∞を式(25)から計算し、AとBを式(6)と(7)からそれぞれ求める。続いて、式(8)を満たす温度を沸点計算により定める。こうして沸点が定まったら蒸気圧が計算できるのでx1に対するy1の値を式(9)より求める。このようにしてxy関係は計算される。上記の設計条件に対する平衡段の数をマッケーブ・シーレ法を用いて解く。濃縮部操作線と回収部操作線を引き、操作線と平衡線の間でメタノールモル分率が0.95から0.05まで階段作図をすると丁度5段になる。従って、蒸留窯における平衡段の分を差し引いて、平衡段は4段必要になる。原料供給段は上から3段目に当たる。
UNIFAC法やASOG法などの既存のグループ寄与法は測定データから誤差を除かずにグループパラメータを決定するのに対して、本発明における原子団グループ寄与法は無限希釈活量係数の高精度相関法を用いて測定誤差を除くので適用精度が著しく高くなる特長がある。その適用にあたっては、測定誤差を除いて高精度相関したデータをUNIFAC法やASOG法などの従来法と同じ方法によって解析してグループパラメータを決定することもできる。また、無次元無限希釈部分モル過剰自由エネルギー、lnγ1 ∞とlnγ2 ∞、に対する原子団グループの寄与を決定する方法を用いることもできる。以下に、アルカノール(1)+水(2)系を例にとり、原子団グループ寄与法の応用例を示す。
原子団グループ寄与法を簡便に応用することもできる。図24と図25にその一例を示す。無次元無限希釈部分モル過剰自由エネルギー(AおよびB)と炭素数NC1の関係を破線が示す直線によって近似することができる。このとき、データの豊富な点を利用して直線近似できる。図24と図25に示したn−アルカノール(1)+水(2)系ではメタノールとエタノールに対する2点から直線(破線)が決定されている。さらに、協同効果を期待される1,2−ジオールやアルカノールアミンに対する関係は、図24と図25において点線で示されるように、破線を平行移動して当該成分に対する点を含む直線で近似することができる。さらに、簡便な方法では直線近似の傾きとして平均値を用いたり、傾きを0と近似したりすることもできる。
Claims (14)
- 2成分系相平衡測定データを用いて臨界点到達率Xと無限希釈圧力勾配Y1及びY2を算出し、
得られた臨界点到達率Xと無限希釈圧力勾配Y1及びY2を相関して、X−Y1相関とX−Y2相関から各々無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bを算出し、
算出された無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータAとBの値を用いて、新たな2成分系相平衡データを推算する
ことを特徴とする、2成分系相平衡データの相関、推算方法。 - 請求項1の2成分系相平衡データの相関、推算方法において、
臨界点到達率Xが式(22):
により算出され、
無限希釈圧力勾配Y1及びY2が式(24);
により算出される
ことを特徴とする2成分系相平衡データの相関、推算方法。 - 請求項1に記載の2成分系相平衡データの相関、推算方法において、
下記式(29)によりXとY1及びY2の相関データの熱力学健全性を評価し、熱力学的に健全なデータのみを用いてXとY1及びY2の相関を行う
ことを特徴とする2成分系相平衡データの相関、推算方法。
- 成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法において、
既存の2成分系相平衡データを記録するステップと、
請求項1記載の2成分系相平衡データの相関、推算方法を行うステップと、
算出された新たな2成分系相平衡データを用いて成分の分離、精製装置の設計又は制御手段に入力し、成分の分離、精製装置の設計又は制御を行うステップを含むことを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法。 - 請求項4に記載の成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法において、臨界点到達率Xが式(22):
により算出され、無限希釈圧力勾配Y1及びY2が式(24);
により算出されることを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法。 - 請求項4に記載の成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法において、
下記式(29)によりXとY1及びY2の相関データの熱力学健全性を評価し、熱力学的に健全なデータのみを用いてXとY1及びY2の相関を行うことを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法。
- 請求項4に記載の成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法において、上記無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は上記2成分系パラメータA、Bが同族列の複数の系のデータであり、この同族列の複数の系のデータから、同族列の他の系の無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bを推算することを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法。
- 請求項4に記載の成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法において、算出された無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bから原子団の無限希釈活量係数又は2成分系パラメータを算出し、算出された原子団の無限希釈活量係数又は2成分系パラメータから新たな2成分系相平衡データを推算することを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法。
- 演算処理装置及びデータ記憶部を具備するコンピュータあるいはネットワークに接続された該コンピュータを、請求項4に記載の成分の分離、精製装置の設計又は制御を行う方法を実行するよう機能させるプログラムであって、
既存の2成分系相平衡データをデータ記憶部に記憶させ、
データ記憶部から演算処理装置に上記2成分系相平衡データを出力すると共にあらかじめデータ記憶部に記憶させておいた所定の演算式を出力して、該演算処理装置により該2成分系相平衡データを該演算式に代入することにより臨界点到達率X、無限希釈圧力勾配Y1及びY2を算出し、得られた臨界点到達率X、無限希釈圧力勾配Y1及びY2を相関して、X−Y1相関とX−Y2相関から各々無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bを算出し、
さらに上記無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は上記2成分系パラメータA、Bを処理して新たな2成分相平衡データを推算し、
上記の新たな2成分相平衡データから装置設計情報又は装置制御情報を算出する、
各ステップを行うように上記コンピュータを機能させることを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御プログラム。 - 成分の分離、精製装置の設計又は制御装置において、
コンピュータへの情報入力手段により入力された、既存の2成分系相平衡データを受け付ける相平衡情報記録手段、
相平衡情報記録手段から出力された2成分系相平衡データに基づいて臨界点到達率X、無限希釈圧力勾配Y1及びY2を算出し、得られた臨界点到達率X、無限希釈圧力勾配Y1及びY2を相関して、X−Y1相関とX−Y2相関から各々無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bを算出する相平衡相関手段、
相平衡相関手段から出力された無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bの入力により新たな2成分相平衡データを推算する相平衡推算手段、
相平衡推算手段から出力された新たな2成分相平衡データが入力され、装置設計情報又は装置制御情報が算出される装置設計、制御情報算出手段、及び
装置設計、制御情報算出手段により算出された情報により、装置の設計又は制御を行う装置の設計又は制御手段
を含むことを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御装置。 - 請求項10に記載の成分の分離、精製装置の設計又は制御装置において、臨界点到達率Xが式(22):
により算出され、無限希釈圧力勾配Y1及びY2が式(24);
により算出されることを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御装置。 - 請求項10に記載の成分の分離、精製装置の設計又は制御装置において、下記式(29)によりXとY1及びY2の相関データの熱力学健全性を評価し、熱力学的に健全なデータのみを用いてXとY1及びY2の相関を行うことを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御装置。
- 請求項10に記載の成分の分離、精製装置の設計又は制御装置において、前記相平衡相関手段により算出される無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bが同族列の複数の系のデータであり、この同族列の複数の系のデータから、同族列の他の系の無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bを推算することを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御装置。
- 請求項10に記載の成分の分離、精製装置の設計又は制御装置において、前記相平衡相関手段において、算出された無限希釈活量係数γ1 ∞、γ2 ∞又は2成分系パラメータA、Bから原子団の無限希釈活量係数又は2成分系パラメータを算出し、算出された原子団の無限希釈活量係数又は2成分系パラメータが相平衡推算手段に入力されることを特徴とする成分の分離、精製装置の設計又は制御装置。
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