JP2010112357A - 内燃機関のピストン - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストンの往復運動に伴いシリンダボア壁面との間に生じる面圧が高くなるスカート中央部において、好適にオイルが保持されるようにすることで、ピストンの潤滑性能を向上させる。
【解決手段】一対のスカート14,15を有するピストン1は内燃機関のシリンダボアの中で上下に往復運動する。スカート14,15の外周面14a,15aには互いに並行な複数のオイル保持用の条痕9がピストンの往復運動方向に対して直交する方向に延びるよう形成される。条痕9の深さは、スカート14,15の外周面14a,15aの端部においては浅く(d2)、中央部に向かうにつれて徐々に深くなるよう形成されており、この中央部における深さd1がスカート14,15の周方向において最も深くなるよう形成されている。
【選択図】図3

Description

この発明は内燃機関のピストンに関する。
内燃機関に用いられるピストンはそのスカートがシリンダボア壁面に接しながら上下に往復する。この往復運動の際にはスカートとシリンダボア壁面との間に高い面圧が発生する。そのため、一般に、これらの磨耗を抑制すべく、スカートとシリンダボア壁面の接触面にオイルを供給している。しかし、この接触面においてオイル切れが生じると、潤滑性能が低下し、摩擦力の増加、異常磨耗及び焼け付きといった問題が発生してしまう。
そこで、このような異常磨耗等が発生することを防止するため、スカートの外周面に条痕を形成しこの条痕においてオイルが保持されることにより、スカートにおけるオイル保持性を向上させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−235852号公報
しかし、ピストンの往復運動の際には、そのスカートの外周面が均一にシリンダボア壁面に接するのではない。すなわち、スカートの外周面にあっては、その中央部が最も高い圧力をもってシリンダボア壁面と接触するため、この中央部においてシリンダボア壁面との間に生じる面圧が局所的に高くなる。
このため、ピストンに条痕を形成しこの条痕にオイルを保持することで所望の潤滑性能を得ることができたとしても、往復運動の際には、この中央部に保持されているオイルがシリンダボア壁面との間に生じる面圧によって他の部分へと飛散するようになる。このように、ピストン外周面においてその中央部は他の部分と比較してオイルを保持し難いため、この中央部はその潤滑性能が悪化しやすくなる。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は往復運動時にシリンダボア壁面との間に生じる面圧が高くなるスカート中央部において好適にオイルが保持されるようにすることで、ピストンの潤滑性能を向上させることにある。
請求項1に記載の発明は、内燃機関のシリンダボア内で往復運動し、スカートの外周面にはオイル保持用の複数の条痕が形成される内燃機関のピストンにおいて、前記条痕は前記スカートの端部と比較してその中央部において最も深くなるように形成されてなることを要旨とする。
同構成によれば、シリンダボア壁面との間に発生する面圧が高くなるスカートの中央部の条痕は深く形成されているため、この中央部におけるオイル保持性能が向上する。従って、ピストンの潤滑性能を向上させることができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、前記条痕は前記スカートの端部からその中央部に向かって徐々に深くなるよう形成されてなることを要旨とする。
同構成によれば、スカートの中央部において一層好適にオイルを保持することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関のピストンにおいて、前記ピストンは前記シリンダ内で鉛直方向に前記往復運動するものであり、前記条痕はピストンの周方向に延びるよう形成されてなることを要旨とする。
同構成によれば、条痕に保持されているオイルが重力により鉛直方向下方に流れ出ることを抑制することができる。そのため、好適にオイル保持性能を向上させることができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関のピストンにおいて、前記スカートは各別の一対のスカートからなり、少なくとも爆発行程時にシリンダボア壁面との間に発生する面圧が高くなる側のスカートについて前記条痕はそのスカートの端部と比較してその中央部において最も深くなるように形成されてなることを要旨とする。
ピストンが往復運動する際にシリンダボア壁面との間に生じる面圧は、爆発行程時に最も高くなる。また、一対のスカートを有するピストンにあっては、この爆発行程時に一方のスカートとシリンダボア壁面との間に生じる面圧は他方のスカートとの間に生じる面圧よりも高くなる。同構成によれば、少なくとも爆発行程時にシリンダボア壁面に接する側のスカートにその中央部が深くなる態様にて条痕が形成されている。そのため、このスカートにおいて、その中央部におけるオイル保持性を好適に向上させることができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関のピストンにおいて、前記条痕が形成されたスカートは樹脂材料により被覆されてなることを要旨とする。
同構成によれば、摩擦力の増加や焼き付きの発生といった問題が生じることを防止することができるようになる。
以下、この発明にかかる内燃機関のピストンを具体化した一実施形態について図1〜図3を参照して説明する。
図1に示されるように、ピストン1はシリンダブロック10に形成されたシリンダボア2内に挿入され、シリンダボア壁面2aを矢印Bに示す方向に上下に往復する。シリンダブロック10の上部には、シリンダヘッド11が取り付けられる。
ピストン1には上部にトップランド5、セカンドランド6、サードランド7が形成されるとともに下部に一対のスカート14,15が形成されている。トップランド5、セカンドランド6、サードランド7の各間には、ピストンリング(図示略)が嵌合されるリング溝3がそれぞれ形成されている。また、トップランド5、セカンドランド6及びサードランド7はピストン1のヘッド8を形成している。
ヘッド8の下部には、ピストン1の径方向に貫通するようにピンボス12が形成されている。このピンボス12には、ピストンピン(図示略)が挿入される。一対のスカート14,15はこのピンボス12を中心としてそれぞれ左右対称となるよう形成される。
図2に示されるように、スカート14の外周面14aには、ピストン1の往復運動時にシリンダボア壁面2aとの間に生じる摩擦力の増加、または焼き付きの発生を防止することを目的として、樹脂材料により被覆された被覆部13が形成されている。また、互いに平行な複数の条痕9が矢印Bに示すピストン1の往復運動方向に対して直交する方向に延びるように形成されている。なお、本実施形態においては、サードランド7とスカート14との間の外周面、及びサードランド7ともう一方のスカート15との間の外周面にも条痕9が形成されている。この条痕9は、例えばバイトによる旋削加工やローラによる転造加工によって形成される。被覆部13及び条痕9は、もう一方のスカート15の外周面15aにも上記スカート14の外周面14aと同様の態様をもって形成されている。
図3に示されるように、スカート14の外周面14aに形成された条痕9の深さは、その端部においては浅く(d2)、中央部に向かうにつれて徐々に深くなるよう形成されており、この中央部における深さd1がスカート14の周方向において最も深くなる。また、もう一方のスカート15の外周面15aにも同様に端部から中央部に向かうにつれて徐々に深くなる態様にて条痕9が形成されている。
なお、図3では理解を容易とするために条痕9の深さを誇張して記載している。
以上説明した本実施形態によれば、以下に記載する作用効果を奏することができる。
(1)条痕9は、シリンダボア壁面2aとの間に発生する面圧が高くなるスカート14,15の中央部において、その端部と比較して深くなるよう形成されているため、この中央部におけるオイル保持性能は向上する。従って、ピストンの潤滑性能を向上させることができるようになる。
(2)条痕9をピストンの往復運動方向と直交するように形成しているため、条痕9に保持されているオイルが重力により鉛直方向下方に流れ出ることを抑制することができる。そのため、好適にオイル保持性能を向上させることができるようになる。
(3)条痕9が形成された外周面14a,15aを樹脂材料により被覆するようにしているため、条痕9が形成される部分において摩擦力の増加や焼き付の発生を防止することができるようになる。
なお、以上説明した実施形態は次のようにその形態を適宜変更した態様にて実施することができる。
・上記実施形態では、条痕9をスカート14の外周面14a及びスカート15の外周面15aのいずれにも形成するようにしたが、本実施の形態はこれに限られない。例えば、爆発行程時にシリンダボア壁面2aとの間に発生する面圧が高くなる側のスカート14の外周面14aにのみ形成するようにしてもよい。ピストン1が往復運動する際にシリンダボア壁面2aとの間に生じる面圧は、爆発行程時に最も高くなる。また、ヘッド8と一対のスカート14,15を有するピストン1にあっては、この爆発行程時に一方のスカート14の外周面14aとシリンダボア壁面2aとの間に生じる面圧はもう一方のスカート15の外周面15aとの間に生じる面圧よりも高くなる。本実施の形態においては、このように爆発行程時にシリンダボア壁面2aとの間に生じる面圧が高くなる側のスカート14の外周面14aにその中央部が深くなる形状にて条痕9が形成されているため、スカート14の外周面14aにおけるオイル保持性を向上させることができるようになる。
・上記実施形態では、条痕9がピストン1の往復運動方向に直行する方向に延びるように形成したが、本実施の形態はこれに限られない。例えば、条痕9をピストン1の往復運動方向に対して斜めに延びるように形成してもよい。本実施の形態においても、上記作用効果(1)及び(3)に準じた作用効果を奏することができるようになる。
・条痕9をヘッド8の外周面に形成するようにしてもよい。本実施形態においても、上述の作用効果に準じた作用効果を奏することができるようになる。
・条痕9をヘッド8の外周面にスカート14,15の外周面14a,15aのみならず、サードランド7とスカート14との間の外周面、及びサードランド7とスカート15との間の外周面にも形成するようにしてもよい。本実施形態においても、上述の作用効果に準じた作用効果を奏することができるようになる。
・上記実施形態では、条痕9をスカート14,15の外周面14a,15aにおいて、その端部から中央部に向かって徐々に深くなるように形成したが、本実施の形態はこれに限られない。例えば、図4に示すようにスカート14,15の外周面14a,15aの中央部における条痕9の深さ(d3)が、他の部分における深さ(d4)と比較して局所的に深くなるように形成してもよい。本実施形態においても、上述の作用効果に準じた作用効果を奏することができるようになる。
・上記実施形態では、スカート14,15の外周面14a,15aに樹脂材料による被覆部13を形成するようにしたが、本実施の形態はこれに限られない。シリンダボア壁面2aとの間に生じる摩擦力の増加や焼き付きの発生を防止することができる他の材料にてスカート14,15の外周面14a,15aを被覆するようにしてもよい。本実施の形態においても、上述の作用効果に準じた作用効果を奏することができるようになる。
・上記実施形態では、スカート14,15の表面に被覆部13を形成するようにしたが、本実施の形態はこれに限られず、被覆部13を形成しないようにしてもよい。本実施の形態においても、上記(1)及び(2)に準じた作用効果を奏することができるようになる。
・上記実施形態では、一対のスカート14,15は左右対称となるよう形成されるようにしたが、本実施の形態はこれに限られず、スカート14,15が左右非対称となるように形成してもよい。本実施の形態においても、上述の作用効果に準じた効果を奏することができるようになる。
実施形態にかかるピストンの側面図。 実施形態にかかるピストンの正面図。 実施形態にかかるピストンの図2におけるA−A断面の断面図。 実施形態の変形例にかかるピストンの断面図。
符号の説明
1…ピストン、2…シリンダボア、2a…シリンダボア壁面、3…リング溝、5…トップランド、6…セカンドランド、7…サードランド、8…ヘッド、9…条痕、10…シリンダブロック、11…シリンダヘッド、12…ピンボス、13…被覆部、14,15…スカート、14a,15a…外周面。

Claims (5)

  1. 内燃機関のシリンダボア内で往復運動し、スカートの外周面にはオイル保持用の複数の条痕が形成される内燃機関のピストンにおいて、
    前記条痕は前記スカートの端部と比較してその中央部において最も深くなるように形成されてなる
    ことを特徴とする内燃機関のピストン。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記条痕は前記スカートの端部からその中央部に向かって徐々に深くなるよう形成されてなる
    ことを特徴とする内燃機関のピストン。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記ピストンは前記シリンダ内で鉛直方向に前記往復運動するものであり、前記条痕はピストンの周方向に延びるよう形成されてなる
    ことを特徴とする内燃機関のピストン。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記スカートは各別の一対のスカートからなり、少なくとも爆発行程時にシリンダボア壁面との間に発生する面圧が高くなる側のスカートについて前記条痕はそのスカートの端部と比較してその中央部において最も深くなるように形成されてなる
    ことを特徴とする内燃機関のピストン。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関のピストンにおいて、
    前記条痕が形成されたスカートは樹脂材料により被覆されてなる
    ことを特徴とする内燃機関のピストン。
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