JPWO2013038624A1 - 静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法、静電容量式タッチパネルセンサー基板および表示装置 - Google Patents

静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法、静電容量式タッチパネルセンサー基板および表示装置 Download PDF

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Abstract

従来の製造方法より安価に製造でき且つ接続部に金属材料を用いても視認性を損なうことのない表示品位に優れたタッチパネルセンサー基板の製造方法を提供する。本願は、第一の透明電極(1)と第二の透明電極(2)と第一の接続部(3)と第二の接続部(4)と絶縁層(5)と取出配線(20)とを透明基材(10)上に形成した静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法であって、第一の接続部(3)を形成する工程と絶縁層(5)を形成する工程と第二の接続部(4)を形成する工程とを含み、第一の接続部(3)を形成する工程又は第二の接続部(4)を形成する工程の一方の工程後に絶縁層(5)を形成する工程を実施し、絶縁層(5)を形成する工程後に第一の接続部(3)を形成する工程又は第二の接続部(4)を形成する工程の他方の工程を実施し、第二の接続部(4)および取出配線(20)の反射率は0%以上30%以下の範囲内であることを特徴とする。

Description

本発明は、静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法、静電容量式タッチパネルセンサー基板および表示装置に関するものである。
タッチパネルは、表示画面上の透明な面を操作者が指等でタッチし、このタッチされた位置を検出することによりデータ入力できるものである。このタッチパネルは、キー入力より直接的、かつ直感的な入力を可能とすることから、近年、多用されるようになってきた。特にこのタッチパネルを液晶等の表示パネルと組み合わせて、情報の入出力を一体で行うことが多い。
タッチパネルの検出方式には、例えば、抵抗膜式、静電容量式、超音波式、光学式等があり、これまでは、製造コストの点で比較的優れていた抵抗膜式が主流であった。しかし、2枚の透明導電膜の間に空気層を設ける構造を有する抵抗膜式タッチパネルは、光学特性(例えば、透過率)が低く、耐久性や動作温度特性においても充分とは言えないため、改良が求められてきた。
一方、可動部分を有しない静電容量式タッチパネルは、光学特性が高く、耐久性や動作温度特性においても抵抗膜式より優れているため、特に車載用等の高信頼性用途に向けて開発が進んでいる(例えば、特許文献1、2を参照)。
この種の静電容量式タッチパネルは、表面型(surface capacitive type)と投影型(projected capacitive type)に大別でき、10型(25.4cmサイズ)以上の大型品には表面型が、携帯機器向けの6型以下の小型品には投影型が使われる場合が多い。電極板の構造が単純な表面型は、大型化し易いが、2点以上の接触点を同時に検知することは困難である。一方、電極板の構造が複雑な投影型は、大型化には不利であるが、2点以上の接触点を同時に検知することが可能である。
投影型静電容量式タッチパネル用のセンサー基板は、一般的に、透明基材上に、x方向に配列された第一の透明電極と、y方向に配列された第二の透明電極と、第一の透明電極同士を結合する第一の接続部と、第二の透明電極同士を結合する第二の接続部と、第一の接続部と第二の接続部が交差する部位に、第一の接続部と第二の接続部を電気的に絶縁するための絶縁層と、を備えている。また、透明基材上には、これらの透明電極と制御回路とを繋ぐ取出配線が形成される。透明電極、接続部および取出配線を腐食や接触による傷から守るために、制御回路と繋がる取出配線の接続部位以外のほぼ全面を覆うように、透明基材上に、保護層が形成されて用いられることが多くなっている(例えば、特許文献3を参照)。
この投影型静電容量式タッチパネルには、透明基材用の材料として、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂製のフィルムを用いるフィルム式と、無アルカリガラスやソーダライムガラスを用いるガラス式がある。フィルム式は製造コストが安く割れにくい利点があるが、透明性が劣ることや、フィルム上の透明電極の抵抗値が高いために電極部を小さくできないこと等から、ガラス式が、携帯端末等の小型品に多く使用されている。
前述の透明電極、接続部、絶縁層、および取出配線や保護層の形成には、成膜およびパターニング工程が複数回必要であり、多くの製造コストを要することが問題となっている。特に、取出配線の製造工程には、導電性が高く、微細加工が容易な点から、モリブデン(Mo)/アルミニウム(Al)/モリブデン膜をスパッタ法で成膜して、ポジレジストによるフォトリソグラフィ(以下、「フォトリソ」ともいう。)工程を経た後、エッチング・レジスト剥離を行う方法が広く用いられている。また、透明電極には、透明性が高く、抵抗値に優れる酸化インジウム錫(ITO)が一般的に用いられるが、取出配線と同様、真空容器内に投入した基材に金属膜をスパッタ成膜した後、保護膜形成・エッチング・保護膜剥離を行う必要があり、工程が多いだけでなく、設備費用が高いことが課題であった。
これに対して、取出配線と、第一、または第二の接続部のいずれか一方を同時に形成することで、かかる製造コストを低減する方法が開示されている(例えば、特許文献4を参照)。
しかしながらこの方法では、製造工程を短縮して低コストでタッチパネルセンサー基板を製造できるものの、金属材料を用いて形成された、表示エリアにある接続部が、通常使用条件下において目視で視認できてしまうために、表示品位を低下させる問題があった。
また、取出配線を安価に製造する別の方法として、銀等の導電性粉末を有機バインダーに分散させ、感光性を持たせた導電ペーストを用いたフォトリソ法が知られている(例えば、特許文献5、6を参照)。
このフォトリソ法は、基材上に感光性導電ペーストを塗布後、所望する取出配線に対応するフォトマスクを介して、基材上に紫外光を照射することにより塗膜の露光部分を光架橋により硬化し、現像液を用いて基材から塗膜の未露光部分を除去した後に焼成することにより取出配線部を形成する方法である。このフォトリソ法を用いることにより、蒸着法に比べて安価で、かつ、スクリーン印刷や、グラビアオフセット印刷で形成する印刷法に比べて高精細な導電部を得ることが可能である。しかしながらこれらに開示されている技術だけでは、取出配線を安価に製造する着想を与えることはできても、金属材料を用いて、表示エリアにある接続部を同時に形成した場合に生じる問題、すなわち、解像度が十分でないために、通常使用条件下において形成した接続部が目視で視認できてしまう問題を解決できなかった。
特開昭63−174120号公報 特開2006−23904号公報 特開2007−279819号公報 特開2011−86122号公報 特許第4374653号公報 特許第3239723号公報
本発明の目的は、静電容量式タッチパネルセンサー基板を製造する際に、従来の、透明電極、接続部、絶縁層、取出配線および保護層を、それぞれ単独に成膜およびパターニングする製造方法よりも安価に製造でき、かつ、接続部に金属材料を用いても視認性を損なうことのない、表示品位に優れたタッチパネルセンサー基板の製造方法を提供することである。
またその製造方法を用いて安価に製造され且つ表示品位に優れたタッチパネルセンサー基板を提供することである。
さらには、透明基材にカバーガラスを用いることで、部品点数を減らしてさらに安価に製造できる、カバーガラス一体型のタッチパネルセンサー基板を提供することである。
また、上述の静電容量式タッチパネルセンサー基板を有する表示装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、(A)第一の透明電極と、(B)第二の透明電極と、(C)前記(A)第一の透明電極同士を接続する第一の接続部と、(D)前記(B)第二の透明電極同士を接続する第二の接続部と、(E)前記(C)第一の接続部と前記(D)第二の接続部との交差する部位に形成される絶縁層と、(F)前記(A)第一の透明電極および前記(B)第二の透明電極に接続される取出配線と、を備えて構成される、透明基材上に形成される静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法であって、前記(C)第一の接続部を、前記(A)第一の透明電極および前記(B)第二の透明電極の材料と同一の透明導電材料を用いて、前記(A)第一の透明電極および前記(B)第二の透明電極と同時に形成する工程と、前記(E)絶縁層を形成する工程と、前記(D)第二の接続部を、導電材料を用いて前記(F)取出配線と同時に形成する工程と、を含み、前記(C)第一の接続部を形成する工程または前記(D)第二の接続部を形成する工程の一方の工程を実施した後に前記(E)絶縁層を形成する工程を実施し、前記(E)絶縁層を形成する工程を実施した後に前記(C)第一の接続部を形成する工程または前記(D)第二の接続部を形成する工程の他方の工程を実施し、前記(D)第二の接続部および前記(F)取出配線の反射率は、0%以上30%以下の範囲内であることを特徴とする静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法が提供される。
前記(D)第二の接続部の導体幅は、3μm以上20μm以下の範囲内であってよい。
前記導電材料は、感光性導電材料であってよい。
前記感光性導電材料は、(G)黒色材料、(H)金属粒子、(I)光重合開始剤、(J)重合性多官能モノマー、(K)樹脂を含有してよい。
前記(G)黒色材料は、黒色顔料、2種以上の顔料の疑似黒色混合物、黒色染料、金属化合物のいずれかであってよい。
前記黒色材料は、平均粒子径が10nm以上500nm以下の範囲内であるカーボンブラックであってよい。
前記(H)金属粒子は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、アルミニウム(Al)から選ばれる1種以上の金属を含有してよい。
前記(H)金属粒子の粒子径は、0.1μm以上4μm以下の範囲内であってよい。
前記(I)光重合開始剤は、O−アシルオキシム系化合物を1種以上含有してよい。
前記カーボンブラックの含有量は、前記(H)金属粒子の重量に対して1重量%以上100重量%以下の範囲内であってよい。
前記(D)第二の接続部および前記(F)取出配線の導電材料は、印刷法により成膜され、フォトリソ法によって微細パターン化されてよい。
本発明の他の態様によれば、上記記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法で製造されたことを特徴とする静電容量式タッチパネルセンサー基板が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、(A)第一の透明電極と、(B)第二の透明電極と、(C)前記(A)第一の透明電極同士を接続する第一の接続部と、(D)前記(B)第二の透明電極同士を接続する第二の接続部と、(E)前記(C)第一の接続部と前記(D)第二の接続部との交差する部位に形成される絶縁層と、(F)前記(A)第一の透明電極および前記(B)第二の透明電極に接続される取出配線と、を備えて構成される、透明基材上に形成される静電容量式タッチパネルセンサー基板であって、前記(C)第一の接続部は、前記(A)第一の透明電極および前記(B)第二の透明電極の材料と同一の透明導電材料を用いて形成され、前記(D)第二の接続部は、導電材料を用いて前記(F)取出配線と同一の材料で形成され、前記(D)第二の接続部および前記(F)取出配線の反射率は、0%以上30%以下の範囲内であることを特徴とする静電容量式タッチパネルセンサー基板が提供される。
前記(D)第二の接続部の導体幅は、3μm以上20μm以下の範囲内であってよい。
前記導電材料は、感光性導電材料であってよい。
前記感光性導電材料は、(G)黒色材料、(H)金属粒子、(I)光重合開始剤、(J)重合性多官能モノマー、(K)樹脂を含有してよい。
前記(G)黒色材料は、黒色顔料、2種以上の顔料の疑似黒色混合物、黒色染料、金属化合物のいずれかであってよい。
前記(G)黒色材料は、平均粒子径が10nm以上500nm以下の範囲内であるカーボンブラックであってよい。
前記(H)金属粒子は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、アルミニウム(Al)から選ばれる1種以上の金属を含有してよい。
前記(H)金属粒子の粒子径は、0.1μm以上4μm以下の範囲内であってよい。
前記(I)光重合開始剤は、O−アシルオキシム系化合物を1種以上含有してよい。
前記カーボンブラックの含有量は、前記(H)金属粒子の重量に対して1重量%以上100重量%以下の範囲内であってよい。
前記透明基材はカバーガラスと同一であってよい。
本発明のさらに他の態様によれば、上記記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板を備える表示装置が提供される。
本発明によれば、静電容量式タッチパネルセンサー基板を製造する際に、従来の、透明電極、接続部、絶縁層、取出配線および保護層を、それぞれ単独に成膜およびパターニングする製造方法よりも安価に製造でき、かつ、接続部に金属材料を用いても視認性を損なうことのない、表示品位に優れたタッチパネルセンサー基板の製造方法を提供可能にする。
またその製造方法を用いて安価に製造され且つ表示品位に優れたタッチパネルセンサー基板を提供可能にする。
さらには、透明基材にカバーガラスを用いることで、部品点数を減らしてさらに安価に製造できる、カバーガラス一体型のタッチパネルセンサー基板を提供可能にする。
また、上述の静電容量式タッチパネルセンサー基板を有する表示装置を提供可能にする。
本発明の第一の実施形態に係る、第一の透明電極、第二の透明電極、および第一の透明電極を結ぶ第一の接続部が形成された後、絶縁層を介して第二の接続部と取出配線が同時に形成された、静電容量式タッチパネルセンサー基板の一例を示す平面模式図。 本発明の第一の実施形態に係る、第二の接続部と取出配線が同時に形成された後、第一の透明電極、第二の透明電極、および絶縁層を介して第一の透明電極を結ぶ第一の接続部が形成された、静電容量式タッチパネルセンサー基板の一例を示す平面模式図。 本発明の第一の実施形態に係る静電容量式タッチパネルの一例を示す投影模式図。 本発明の第一の実施形態に係るカバーガラス一体型静電容量式タッチパネルセンサー基板の一例を示す投影模式図。 図1のA−A′線における断面図。 図2のB−B′線における断面図。 静電容量式タッチパネルセンサー基板における反射率と導体幅の関係を示す図。 従来例におけるタッチパネル機能を有する電子入力装置を備えた平面型表示装置を断面で示す模式図。 本発明の第三の実施形態に係るタッチパネル機能を有する電子入力装置を断面で示す模式図。 本発明の第三の実施形態に係る加飾透明保護基板一体型タッチパネルを平面で示す模式図。 図7に示す加飾透明保護基板一体型タッチパネルにおけるC−C′線での断面を示す模式図。 図7に示す加飾透明保護基板一体型タッチパネルの別の構成例におけるC−C′線での断面を示す模式図。 本発明の第三の実施形態に係る加飾透明保護基板一体型タッチパネルの別の構成例におけるC−C′線での断面を示す模式図。 本発明の第三の実施形態に係る加飾透明保護基板一体型タッチパネルの別の構成例におけるC−C′線での断面を示す模式図。
本発明における投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法およびそれを用いて製造される投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板について、その実施の形態に基づいて詳細に説明する。なお、本発明のタッチパネルセンサー基板はその要旨を超えない限り、以下の構成に限定されるものではない。
≪第一の実施形態≫
<投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板>
図1および図2は、保護膜6を介して透視される、本発明の第一の実施形態に係るタッチパネルセンサー基板平面図を示す。ここで、図1および図2は、第一の接続部3、第二の接続部4、および絶縁層5の位置関係が異なる例である。また、図4Aは図1のA−A′線における断面図を示し、図4Bは図2のB−B′線における断面図を示す。
第一の実施形態に係る投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板は、図1に示すように、透明基材10上に第一の透明電極1、第二の透明電極2、第一の接続部3、第二の接続部4、絶縁層5および取出配線20を有する。絶縁層5は、第一の接続部3と直交する第二の接続部4の導通を防止し、絶縁するために配設されている。また、第一の実施形態に係る投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板は、さらに、保護膜6を有することもできる。
図1は、第一の接続部3が最下層に形成され、その上に絶縁層5を備え、第二の接続部4が絶縁層5の上に形成される構造を示す。図2のように、第二の接続部4が最下層に形成され、その上に絶縁層5を備え、第一の接続部3が絶縁層5の上に形成される構造であってもよい。また、第一の接続部3と第二の接続部4は、透明基材10に対して、x方向、y方向のいずれの向きであってもよい。
透明基材10としては、特に限定されるものではないが、例えば、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラス等のガラス板、あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等からなるプラスチック板、プラスチックフィルムが用いられてよい。
図3Aは、透明基材10上に形成した、第一の実施形態に係るタッチパネルセンサー基板と、カバーガラス30とから成るタッチパネルの投影図である。なお、カバーガラス30のタッチパネルセンサー基板側の面(つまり、カバーガラス30の、透明基材10に対向する面)には、矩形枠状に額縁層(ベゼル)が形成されている(図示せず)。この額縁層は、透明基材10上に形成した、第一の実施形態に係るタッチパネルセンサー基板と、カバーガラス30とを重ねた場合に、例えば取出配線20と重なるように形成されている。
図3Bは、透明基材10にカバーガラスを用いた、カバーガラス一体型投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板の構造を示す図であり、透明基材10には、例えば、アルミノ珪酸ガラス(例えば、商品名「Gollira(コーニング社製)」、「IOX−FS(コーニング社製)」、「Dragontrail(旭硝子社製)」)や化学的に強化されたソーダライムガラス等の特殊ガラス板を用いることができる。透明基材10にカバーガラスを用いる場合、一枚の母体となる大型ガラス基板上に、不図示の額縁層(ベゼル)と、タッチパネルセンサー40の両方を設けるために、透明基材一枚の部品点数を減らすことができ、低コストでタッチパネルが製造可能になる。通常のカバーガラスは、大型ガラス基板を個々のピースに分断した後に化学的に強化されているので十分な強度が得られやすい。これに対し、透明基材10にカバーガラスを用いる場合には、一枚の母体となる大型ガラス基板上に、額縁層(ベゼル)とタッチパネルセンサー40との両方を複数個分まとめて形成した後、化学エッチング法や機械切削法などの方法により、個々のピースに強化ガラスを分断する工程が必要であり、このため強化後の大型基板を個々のピースに分断することで強度が弱くなる課題があった。近年、これらの問題を解決する手段も開示されつつあるため、透明基材10にカバーガラスなどの強化ガラスを採用することが多くなっている。
第一の透明電極1および第二の透明電極2としては、透明基材10表面に配設することができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ITO、酸化亜鉛(ZnO)等の無機導電材料、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)、ポリアニリン、ポリピロール等の有機導電材料を用いることができる。これら材料は1種のみで用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、透明性と抵抗値の点でITOを用いることが好ましい。
図1に示す構造の場合、すなわち、透明基材10に対してx方向に配列された、隣接する第一の透明電極1を接続するための接続部である場合には、第一の接続部3は、第一の透明電極1の材料と同一の透明導電材料を用いて第一の透明電極1と同時に形成される。言い換えれば、第一の透明電極1を形成する際に、第一の接続部3も同時に形成するので、x方向には途切れることなく連なった透明電極パターンが形成されることを意味する。
さらに、透明基材10に対してy方向に配列された第二の透明電極2も、第一の透明電極1、および第一の接続部3と同時に形成される。しかしながら、第二の透明電極2は、第二の接続部4と同時に形成されないので、この時点ではまだy方向には接続されていない状態となる。
第二の接続部4は、絶縁層5を介して、取出配線20の材料と同一の導電材料を用いて、取出配線20と同時に形成される。また、図1および図2に示す例では、透明基材10に対してx方向の接続部を第一の接続部3、y方向の接続部を第二の接続部4としているが、前述したとおり、x方向とy方向が逆であってもよい。すなわち、x方向の接続部を第二の接続部3として、取出配線20の材料と同一の導電材料を用いて、取出配線20と同時に形成する構造であってもよい。
第二の接続部4および取出配線20の導電材料には、例えば、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、アルミニウム(Al)等の導電性粉末を有機バインダーに分散させ、感光性を持たせた導電ペースト等の感光性導電材料を好ましく用いることができる。金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、アルミニウム(Al)等の導電性粉末の粒子径を適宜選択することができ、スパッタ法で得られるMo、Al、Ag、Cu、Pd等の金属膜より光を吸収、散乱、回折させることで、第二の接続部4および取出配線20の反射率を容易に0%以上30%以下の範囲内に制御可能である。これにより、パターン見えの問題を回避しやすく、また製造コストを抑えることができるためにこれらの導電材料が好適に用いられる。さらに、反射率を低減させる、他の公知の技術を適用してもよい。反射率が30%を超えると、通常使用条件下の外光を反射する程度が大きくなるために、目視でパターンが見えて表示品位を低下させてしまう。
なお、第一の実施形態における「反射率」とは、紫外可視分光光度計を用いてガラス基板面側の測定を行った際の550nmでの反射率を指すものとする。ここで「反射率」とは、第二の接続部4自身および取出配線20自身が有する実質的な反射率を指すものである。つまり、「反射率が0%」とは、入射された光が第二の接続部4自身および取出配線20自身によっては反射されない状態を意味するものである。なお、本実施形態では、反射率を、後述するように鏡面反射を含む値として測定している。ガラス基板自身による光の反射(いわゆる、鏡面反射)の値は、およそ4%である。
従来は、Mo/Al/Moの3層構造(以下、「MAM」ともいう。)でそれぞれ350Å/2000Å/350Å程度の厚さでスパッタ法により成膜して、ポジレジストによるフォトリソ工程を経た後、エッチング・レジスト剥離を行う方法が多用されてきた。しかしながら、この金属材料では反射率が高いために、表示エリアにある第二の接続部4を、導体幅8μm×導体長さ200μm程度に微細に形成しても、通常使用条件下において目視で視認できてしまうために、表示品位を低下させる問題があった。第二の接続部4の反射率が低ければ、表示エリアにある第二の接続部4の反射光が目に届かなくなるため、該接続部を目視しにくくなる。つまり、第二の接続部4および取出配線20の黒色化は、第二の接続部4を目立ちにくくする働きをする。
第二の接続部4の導体幅としては、3μm以上20μm以下の範囲内が好ましい。第二の接続部4の導体幅が3μm未満になると静電気などの過渡電圧が生じた際に断線してしまう不具合(以下、「静電破壊」ともいう。)が発生しやすくなる。一方、第二の接続部4の導体幅が20μmよりも広いと目視でパターンが見えやすくなるだけでなく、表示領域の透過率が低下するといった問題が発生する。
また、第二の接続部4の導体厚としては、1μm以上5μm以下の範囲内が好ましい。第二の接続部4の導体厚が1μm未満であると十分な導電性を得ることが出来ず、導通不良が発生する可能性がある。一方、第二の接続部4の導体厚が5μmよりも厚いとフォトリソ工程の露光時に紫外光が底部まで届かず、パターン形成が困難となる。
なお、「導体幅」とは第二の接続部4の線幅のことであり、「導体厚」とは第二の接続部4の膜厚のことである。
絶縁層5および保護膜6は、従来絶縁層や保護膜に用いられていた公知の材料を用いて形成でき、例えば、SiO、SiN等の無機系膜や透明樹脂等の有機系材料が挙げられる。無機系膜は、SiOやSiNをCVD法やスパッタリング法等により形成するために、エネルギー消費量が増加したり、工程数が増加したりする等、製造コストが高くなる課題があることから、好適には有機系材料が用いられてよい。有機系材料としては、例えば、重合性基含有オリゴマー、モノマー、光重合開始剤およびその他添加剤を含有するUV硬化型コーティング組成物を用いることができる。
<静電容量型タッチパネルセンサー基板の製造方法>
第一の透明電極1、第二の透明電極2、および第一の接続部3としては、一般的に多く使用されるITOが好適であるが限定されない。静電容量式タッチパネル機能の具体的な仕様により、ITOの特性、また、透明電極パターンとしての特性が選択されてよい。例えば、ITO膜として、膜厚30nmでシート抵抗値100Ω/□程度の膜をスパッタリング装置の薄膜形成手段により成膜する。次いで、耐エッチング性の感光性樹脂を用いて、レジスト塗布、露光、現像の一連の工程を含むフォトリソ法によりレジストパターンを形成する。その後、ITOエッチング、レジスト剥離工程を経て、パターン形成される。例えば、第一の接続部3として、導体幅50μmから100μmで導体長さ200μmから500μmのパターンを多数形成する。
第二の接続部4および取出配線20は、反射率を0%以上30%以下の範囲内に制御した導電ペースト等の感光性導電材料を、スクリーン印刷等の印刷法により成膜し、フォトリソ法によって微細パターン化することで得られる。フォトリソ法は、基材上に感光性導電材料を塗布後、所望する取出配線に対応するフォトマスクを介して、紫外光を基材上に照射することにより塗膜の露光部分を光架橋により硬化し、現像液を用いて塗膜の未露光部分を基材から除去した後に焼成することにより取出配線パターンを形成する方法である。このフォトリソ法を用いることにより、蒸着法に比べてより安価で、かつ、スクリーン印刷や、グラビアオフセット印刷で形成する印刷法に比べてより高精細な導電パターンを得ることが可能である。
第二の接続部4および取出配線20を、透明基材10上に早い段階でパターン形成する場合は、透過光に対する充分な遮光性を有するので、光学的にパターンを検出し認識することは容易である。従って、金属電極パターン自身を以後のパターン形成される層に対する位置合わせの指標とすることができる。また、第二の接続部4および取出配線20と同一層内に電極パターン以外に位置合わせマークを独立に設けることもできる。独立に位置合わせのためのマークを設ける方が、一般に、パターンの認識から位置補正量を決めて、位置補正させる動きを出力する位置合わせのための工程では、高い精度を得ることができる。
絶縁層5は、第一の接続部3または第二の接続部4の有効領域を含む範囲に被せて形成される。絶縁層5の製造方法としては、SiO膜を厚さ100nm以上形成して絶縁機能を得ることはできる。これに替えてさらに容易な製造方法として、有機絶縁膜をフォトリソ法で形成することもできる。例えば、屈折率1.53、体積固有抵抗値2×1015Ω・cmの感光性有機絶縁膜材料を、スプレーコートやスピンコート、スリットダイコート、ロールコート、バーコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜10μm、より好ましくは0.5〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜に対して、必要に応じてこの膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して露光が行われる。露光時の光線の種類は特に限定されるものではなく、例えば、可視光線、紫外線、遠赤外線、電子線、X線等が挙げられ、中でも紫外線が好ましい。光線の照度は特に限定されるものではないが、365nmにおいて5〜150mW/cmであることが好ましく、15〜35mW/cmであることが特に好ましい。
その後、必要に応じて炭酸ナトリウムや水酸化ナトリウム等の水性アルカリ現像液に基材を浸漬するか、もしくはスプレー等により基材に現像液を噴霧して未硬化部を除去し所望のパターンを形成する。さらに、感光性組成物の重合を促進して硬膜するため、それぞれ必要に応じて加熱(所謂ポストベーキング)を施す。これらの工程を経てパターン形成することで、透過率97%を超えるパターン状の絶縁層5とすることができる。
また、必要に応じて保護膜6を第一の透明電極1、第二の透明電極2、第一の接続部3、第二の接続部4、絶縁層5、および取出配線20の有効領域を含む範囲に被せて形成する。保護膜6としては、絶縁層5の説明で述べた材料および方法を用いて乾燥膜厚が0.5〜20μm、より好ましくは1.0〜10μmとなるように形成することができる。なお、保護膜6は、静電容量式タッチパネルセンサー基板の最外層を形成するので、平坦化層を兼ねて、できるだけ広く配置することが望ましい。また、保護膜6は、形成された端子電極となる金属層6bの一部に重なる構造であってもよい。
<感光性導電材料>
第一の実施形態に用いられる感光性導電材料に、反射率を0%以上30%以下の範囲内に制御するために、少なくとも(G)黒色材料、(H)金属粒子、(I)光重合開始剤、(J)重合性多官能モノマー、(K)樹脂を含有する感光性導電材料を使用することができる。
(G)黒色材料として、(L)1種類以上の黒色顔料、(M)2種類以上の顔料の擬似黒色混合物、(N)1種類以上の黒色染料、(O)金属酸化物の群から選ばれる少なくとも1種類以上の黒色化成分を必須成分として用いることができる。また、感光性導電材料に(P)溶剤を含有することもでき、必要に応じてその他の添加剤を含むことができる。
第一の実施形態に係る静電容量式タッチパネルセンサー基板を構成する第二の接続部4および引出配線20は、上記感光性導電材料を透明基板10上に塗布後、露光、現像、熱硬化という所謂フォトリソ工程を経ることによって形成されてよい。
(L)黒色顔料としては、例えば、アニリンブラック、ペリレン系黒色顔料が使用でき、具体的にはC.I.Pigment Black 1、6、7、12、20、31、32等の黒色顔料を用いることができる。黒色顔料の平均粒径は、10nm以上500nm以下の範囲内であることが好ましく、より好ましくは10nm以上300nm以下の範囲内である。
(M)擬似黒色混合物としては、例えばカラーフィルタの着色透明層を形成する際に用いられる顔料で、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、97、122、123、146、149、166、168、169、176、177、178、179、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、242、246、254、255、264、270、272、273、274、276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287などに代表される赤色(RED)系顔料と、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、80などに代表される青色(BLUE)系顔料とを少なくとも混合することにより、擬似的に黒色としたものが挙げられる。
また、第一の実施形態に用いられる顔料の疑似黒色混合物としては、赤色系顔料と青色系顔料とに加え、さらに黄色(YELLOW)系顔料を加えてもよい。黄色系顔料は可視光の低波長領域、すなわち波長500nm以下の光を吸収することが知られている(例えば、塩治孜著(昭和40年)「印刷インキ教室」(日本印刷新聞社)P170〜173)。赤色系顔料と青色系顔料とに黄色系顔料を加えることにより、黄色系顔料が低波長可視光を吸収し、より黒色に近くすることができる。
黄色(YELLOW)系顔料の例としては、例えばC.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、144、146、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214、218、219、220、221が挙げられる。
第一の実施形態に用いられる顔料の疑似黒色混合物では、さらに紫色(Violet)系顔料を加えてもよい。
紫色(Violet)系顔料の例としては、例えばC.I.ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50が挙げられる。
さらに橙色(Orange)系顔料や緑色(Green)系顔料等の顔料を加えてもよい。橙色顔料としては、例えばC.I.ピグメントオレンジ36、43、51、55、59、61、71、73等が挙げられる。緑色顔料としては、例えばC.I.ピグメントグリーン7、10、36、37、58等の緑色顔料が挙げられる。
さらに第一の実施形態に用いられる顔料の擬似黒色混合物では反射率低減の補助剤として有機黒色顔料を用いることができ、例えばC.I.PBK 1、30、31などが挙がられる。
(N)黒色染料の化学構造としては、例えばトリフェニルメタン系、アントラキノン系、ベンジリデン系、オキソノール系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系等が挙げられる。これらのうち、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、アントラキノン系、アンスラピリドン系の染料が好ましい。
着色剤としては有機溶媒に可溶である限り公知の染料を使用でき、例えば油溶性染料、アシッド染料又はその誘導体、ダイレクト染料、モーダント染料等が挙げられる。
黒色染料に用いられる色素としては、例えばC.I.Acid Black1、24、26、31、48、50、52、52:1、58、60、63:2、64、107、109、110、112、113、118、140、155、170、172、177、187、188、194、207、222、C.I.Direct Black17、19、22、51、62、91、112、117、118、122、132、146、154、159、169、173、C.I.Solvent Black 3、4、5、27、28、29、34、45が挙げられる。
第一の実施形態に用いられる黒色染料としては2種以上の染料の疑似黒色混合物であってもよく、遮光性を有する擬似黒色混合物であってもよい。例えばC.I.Acid Red1、6、9、14、18、35、37、42、50、52、57、73、87、88、89、92、97、106、111、114、118、128、134、138、143、143:1、145、158、183、186、211、214、215、217、219、225、226、249、254、256、257、259、260、261、263、266、274、276、278、289、299、301、303、307、315、316、317、336、337、341、355、357、359、362、366、383、399、405、407、414、416、426、C.I.Direct Red2、23、24、31、39、54、79、83:1、89、224、225、226、227、242、243、C.I.Reactive Red5、8、43、などに代表される赤色(RED)系色素からなる染料と、C.I.Acid Blue 7、9、15、22、23、25、40、45、47、59、61:1、62、78、80、83、90、104、109、112、127、127:1、129、138、140、203、204、207、227、228、232、247、260、264、277、278、280、283、290、333、343、Direct Blue 106、108などに代表される青色(BLUE)系色素からなる染料を少なくとも混合することにより、擬似的に黒色としたものが挙げられる。
黄色(YELLOW)系の染料に用いられる色素の例としては、例えばI.Acid Yellow 3、17、38、40:1、42、44:1、49、61、65、67、72、79、110、114、116、117、119、121、127、129、135、141、143、155、158、161、194、204、207、220、232、235、241、C.I.Direct Yellow 12、86、87、130、142、C.I.Reactive Yellow 84、102等が挙げられる。
第一の実施形態に用いられる染料の疑似黒色混合物では、さらに紫色(Violet)系染料を加えてもよい。
紫色(Violet)系染料に用いられる色素の例としては、例えばC.I.Acid Violet 21、42、43、47、48、49、54、97、102等が挙げられる。
上述の染料の他、さらに橙色(Orange)系染料や緑色(Green)系染料等の染料を加えてもよい。橙色系染料に用いられる色素としては、例えばC.I.Orange10、19、33、50、56、67、80、108、122、142、166、130、C.I.Direct Orange 26、39、C.I.Reactive Orange 1、4等が挙げられる。緑色染料とし用いられる色素としては、例えばC.I.Acid Green3、5、22、25、27、28、41等が挙げられる。
(O)金属化合物としては、例えば酸化銀、酸化鉄、酸化亜鉛、四酸化三鉄、酸化コバルト、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化マグネシウム、亜クロム酸銅、クロム酸銅、コバルト−鉄複合酸化物、コバルト−鉄−クロム複合酸化物、ニッケル−鉄−クロム複合酸化物、銅−鉄−マンガン複合酸化物、コバルト−ニッケル複合酸化物、チタン−バナジウム−アンチモン複合酸化物、錫−アンチモン複合酸化物二硫化モリブデンの様な金属酸化物を使用することができる。また、例えば硫化銅、硫化鉄、硫化パラジウム、二硫化モリブデンや硫化亜鉛の様な金属硫化物、さらに、窒化チタン、窒化銅、窒化リチウムなどの金属窒化物を使用することができる。なお、感光性導電材料に含まれる金属粒子を、例えば亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム等の酸化剤と水酸化ナトリウム、燐酸ナトリウムのアルカリ水溶液を用いてパターン形成後に金属酸化物として形成してもよい。なお、(O)金属化合物の粒子径は、0.1μm以上4μm以下の範囲内であることが好ましい。
この他、金属テルルや二酸化テルルと塩酸を用いることで塩化テルルを析出させて黒色化層を形成してもよい。
なお、上述の黒色化成分(以下、単に「黒色材料」ともいう。)の含有量は、(H)金属粒子の固形分を基準として1重量%以上100重量%以下の範囲内であることが好ましく、より好ましくは1重量%以上70重量%以下の範囲内である。黒色材料の含有量が1重量%未満の場合は反射率が高くなるので、細い配線を形成しなければならない。また、100重量%を超えると感度が低下し、細い配線が得られにくくなる。
また、第一の実施形態に用いられる感光性導電材料に、反射率を0%以上30%以下の範囲内に制御するために、黒色材料として、カーボンブラックを用いることもできる。
カーボンブラックは、遮光性を有する黒色顔料を使用してもよい。使用可能な市販のカーボンブラックとしては、例えば#260、#25、#30、#32、#33、#40、#44、#45、#45L、#47、#50、#52、MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA100S、MA230(以上、三菱化学社製)、Printex L、Printex P、Printex 30、Printex 35、Printex 40、Printex 45、Printex 55、Printex 60、Printex 300、Printex 350、Special Black 4、Special Black 350、Special Black 550(以上、DEGUSSA社製)等のカーボンブラック単体の他、MHIブラック#201、#220、#273(以上、御国色素社製)といったカーボンブラック分散体を用いることができる。カーボンブラックは、1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。第一の実施形態に用いられる感光性導電材料のカーボンブラックの平均一次粒子径は10nm以上500nm以下の範囲内が好ましく、より好ましくは100nm以上500nm以下の範囲内であり、さらに好ましくは100nm以上300nm以下の範囲内である。
カーボンブラックの平均一次粒子径が10nmより小さいと、高濃度で分散させることが困難であるために経時安定性の良好な感光性黒色組成物が得られ難い。他方、この平均一次粒子径が500nmより大きいカーボンブラックを用いると、黒度が落ちるために、十分な黒度を持たせるためには感光性導電材料中のカーボンブラック比率を多くしなければならず、パターン加工性に悪影響を及ぼす。カーボンブラックの平均一次粒子径が100nm以上であるとより良好な分散性を得ることができる。感光性導電材料のカーボンブラックの含有量は、金属粒子の固形分を基準として1重量%以上100重量%以下の範囲内であることが好ましく、より好ましくは1重量%以上3重量%以下の範囲内である。カーボンブラックの含有量が1重量%未満の場合は充分な反射率の低減効果が得られず、100重量%より多い場合は導電性が得られ難く、第二の接続部4や取出配線20の形成が困難になる可能性がある。
第一の実施形態に用いられる感光性導電材料の(H)金属粒子の平均粒子径は、0.1μm以上4μm以下の範囲内であることが好ましい。
平均粒子径が0.1μmよりも小さい場合、隠蔽性が高くなるために露光時に紫外光が底部まで届かず、パターン形成が困難となる。一方、平均粒子径が4μmよりも大きいと微細パターンにおける直線性や解像性が低下するため好ましくない。なお、最も好ましくは、(H)金属粒子がAg粒子である場合、その平均粒子径が0.5μm以上4μm以下の範囲内である。
また、(H)金属粒子の形状に関して、例えばフレーク状、針状、球状等があるが、スクリーン印刷性や露光時の光散乱の観点から球状の銀粉が望ましい。(H)金属粒子の使用量として、感光性導電材料の全固形分量を基準として、40重量%以上90重量%以下の範囲内が好ましく、より好ましくは50重量%以上90重量%以下の範囲内であり、さらに好ましくは65重量%以上90重量%以下の範囲内である。(H)金属粒子の添加量が40重量%未満であると配線として十分な抵抗率が得られず、90重量%よりも多いと露光時に紫外光が底部まで届かずにパターン形成が困難となる。
第一の実施形態に用いられる感光性導電材料の(I)光重合開始剤としては、例えば1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のO−アシルオキシム系化合物を少なくとも1種用いる必要がある。O−アシルオキシム系化合物は、移動度の高いメチルラジカルやフェニルラジカルを高効率で生成するために隠蔽性の高い感光性導電材料においても優れた硬化特性を有している。これらの光重合開始剤は1種または2種以上混合して用いることができる。O−アシルオキシム系化合物と混合して用いことができる光重合開始剤として、例えば4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物、ボレート系化合物、カルバゾール系化合物、イミダゾール系化合物、チタノセン系化合物等が用いられる。(I)光重合開始剤の使用量は、感光性導電材料の全固形分量を基準として0.1重量%以上50重量%以下の範囲内が好ましく、より好ましくは0.2重量%以上20重量%以下の範囲内である。
さらに、(I)光重合開始剤に対する増感剤として、例えばα−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等の化合物、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン系化合物を併用することもできる。これらの増感剤は1種または2種以上混合して用いることができる。増感剤の使用量は、光重合開始剤と増感剤の合計量を基準として0.5重量%以上50重量%以下の範囲内が好ましく、より好ましくは1重量%以上30重量%以下の範囲内である。
第一の実施形態に用いられる感光性導電材料の(J)重合性多官能モノマーおよびオリゴマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メラミン(メタ)アクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。また、水酸基を有する(メタ)アクリレートに多官能イソシアネートを反応させて得られる(メタ)アクリロイル基を有する多官能ウレタンアクリレートを用いることが好ましい。なお、水酸基を有する(メタ)アクリレートと多官能イソシアネートとの組み合わせは任意であり、特に限定されるものではない。また、1種の多官能ウレタンアクリレートを単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらは、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
第一の実施形態に用いられる感光性導電材料の(K)樹脂とは、カルボキシル基を有する線状高分子であり、例えば、(メタ)アクリル共重合樹脂やエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸またはその無水物の反応物にさらに多塩基性カルボン酸またはその無水物とを反応させて得られたエポキシ変性アクリレート樹脂等が挙げられる。
ここで、上述の(K)樹脂は、アルカリ可溶型であることが好ましい。これは、感光性導電材料をフォトリソ工程でパターン化するためには、樹脂にアルカリ可溶性を付与し、アルカリ水溶液で現像可能とすることが一般的だからである。なお、アルカリ可溶型の樹脂を使用しなくてもアルカリ水溶液で現像をすることができるが、導体幅20μm以下、特に10μm以下のパターンを得るには細部の未露光部分が現像によって除去される必要がある。また、良好な直線性を有するパターンを得るためには、未露光部分と露光部分のアルカリ可溶性のコントラストを高くする必要もある。これらの目的のために、樹脂にアルカリ可能性を持たせて現像性を高めることが好ましい。
第一の実施形態に用いられる感光性導電材料の(メタ)アクリル共重合樹脂としては、その構成成分に少なくとも(メタ)アクリルモノマーを含有する共重合樹脂であり、例えば、(メタ)アクリルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、グリシジルアクリレート、アミノエチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アミノエチルメタクリレート等が挙げられる。(メタ)アクリルモノマー以外の構成成分として、スチレンやシクロヘキシルマレイミド等の不飽和結合を有する化合物を用いることも可能である。
エポキシ変性アクリレート樹脂に用いられるエポキシ樹脂としては、例えばフェノールノボラックやクレゾールノボラック、ビスフェノールAやビスフェノールF骨格を持つもの等が用いられる。
第一の実施形態に用いられる感光性導電材料の(P)有機溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、エチルカルビトールアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いることができる。(P)有機溶剤の添加量として、感光性導電材料全量を基準として、5重量%以上20重量%以下の範囲内で添加することが好ましい。
上述の成分の他、第一の実施形態に用いられる感光性導電材料としてラジカル捕捉剤を含んでもよい。ラジカル補足剤は活性ラジカルを失活させる作用をもつものであり、感光性導電材料に添加することにより(H)金属粒子による光散乱によって発生する未露光部分での硬化反応を抑えることが可能となり、導体パターンの寸法精度の向上が可能となる。ラジカル捕捉剤の種類としては、例えばハイドロキノン、メチルハイドロキノン、メトキノン、キノパワーMNT(川崎化成社製)、ノンフレックスアルバ、ノンフレックスCBP、ノンフレックスEBP(以上、精工化学社製)等のハイドロキノン誘導体や1,4−ベンゾキノン、2,6−ジクロロキノン、p−キシロキノン、ナフトキノン等のキノン誘導体、Irganox245、Irganox259、Irganox1010、Irganox1035、Irganox1076、Irganox1098(以上、BASF社製)、アデカスタブAO−30、アデカスタブAO−330(以上、ADEKA社製)等のヒンダードフェノール類、TINUVIN123、TINUVIN144、TINUVIN152、TINUVIN765、TINUVIN770DF(以上、BASF社製)、アデカスタブLA−77、アデカスタブLA−57、アデカスタブLA−67、アデカスタブLA−87(以上、ADEKA社製)等のヒンダードアミン類等があり、これらを単独もしくは2種類以上用いることができる。ラジカル捕捉剤の添加量としては、感光性導電材料の全固形分量を基準として0.01重量%以上0.1重量%以下の範囲内で添加することができる。ラジカル捕捉剤の添加量が0.01重量%未満であると導体パターンの寸法精度向上効果が得られず、0.1重量%よりも多いと架橋密度不足によるパターンハガレや熱硬化時の変色が発生する。
第一の実施形態に用いられる感光性導電材料の経時粘度を安定化させるために、貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミン等の4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸等の有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、トリエチルホスフィン、トリフェニルフォスフィン等の有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、感光性導電材料全量を基準として、0.1重量%以上10重量%以下の範囲内の量で含有させることができる。
また、第一の実施形態に用いられる感光性導電材料には、界面活性剤を含むことができる。界面活性剤として、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレート等のノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
第一の実施形態に用いられる感光性導電材料に基材との密着性向上のために、シランカップリング剤を含むことができる。シランカップリング剤として、例えばKBM−303、KBM−402、KBM−403、KBE−402、KBE−403、KBM−502、KBM−503、KBE−502、KBE−503、KBM−5103、KBM−802、KBM−803、KBE−9007(以上、信越シリコーン社製)、Z−6011、Z−6020、Z−6030、Z−6040、Z−6043、Z−6094、Z−6519(以上、東レダウコーニング社製)等が挙げられる。シランカップリング剤は、感光性導電材料全量を基準として、0.1重量%以上1重量%以下の範囲内の量で含有させることができる。
第一の実施形態に用いられる感光性導電材料は、上述の(L)少なくとも1種類以上の黒色顔料、(M)少なくとも2種類以上の顔料による擬似黒色顔料混合物、(N)少なくとも1種類以上の黒色染料、(O)金属化合物の群から選ばれる少なくとも1種類以上の黒色化成分と、を必須成分として、(H)金属粒子、(I)光重合開始剤、(J)重合性多官能モノマー、(K)樹脂、(P)溶剤および界面活性剤等の成分を所定の組成で配合して攪拌機にて攪拌後、3本ロールミルにより混練することにより得ることができる。
また、第一の実施形態に用いられる別の感光性導電材料は、カーボンブラック、(H)金属粒子、(I)光重合開始剤、(J)重合性多官能モノマー、(K)アルカリ可溶性樹脂、(P)溶剤および界面活性剤等の成分を所定の組成で配合して攪拌機にて攪拌後、3本ロールミルにより混練することにより得ることができる。
<感光性導電材料を用いた第二の接続部4および取出配線20の製造方法>
第一の実施形態における感光性導電材料を用いた第二の接続部4および取出配線20の製造方法について、以下に説明をする。
感光性導電材料の透明基材10への塗布方法としては、例えばスクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、反転オフセット印刷、レリーフ印刷、ダイコート、バーコート等が挙げられるが、一般的にスクリーン印刷が用いられる。透明基材10への塗布後、有機溶剤を蒸発させるために必要に応じてプリベークを実施する。プリベークには、例えば熱風循環式オーブンやホットプレート、IRオーブンを用いることができる。
感光性導電材料を透明基材10に塗布後、所望する第二の接続部4および取出配線20に対応するフォトマスクを介して、パターン露光を行う。露光光源として、通常の高圧水銀灯を用いればよい。露光量としてはタクトタイムの観点から、10〜200mJ/cm程度が好ましい。
露光に続いて現像を行う。現像液にはアルカリ性水溶液を用いる。アルカリ性水溶液の例としては、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液、もしくは水酸化カリウム水溶液が好んで用いられるが、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、または両者の混合水溶液、もしくはそれらに適当な界面活性剤等を加えたものを用いても良い。
現像後、加熱処理を行うことにより任意の取出配線20が得られる。加熱処理は、熱乾燥オーブンを用いて130〜250℃にて10〜60分行う。加熱処理による樹脂の硬化収縮により、取出配線パターンの銀粉同士が接触して十分な導電性を有するとともに薬品等に対する耐性も向上する。
なお、第一の実施形態では、第一の透明電極1、第二の透明電極2、および第一の接続部3を形成した後に第二の接続部4および取出配線20を形成する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第二の接続部4および取出配線20を形成した後に第一の透明電極1、第二の透明電極2、および第一の接続部3を形成してもよい。
<表示装置>
第一の実施形態に係る表示装置は、上述の投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板を有する表示装置である。この表示装置であれば、上述の投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板を有しているので、安価に製造可能で表示品位に優れた表示装置を提供することができる。
≪第1.1実施例≫
以下、実施例により第一の実施形態を具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においてこれに限定されるものではない。
なお、上記第1.1実施例の「1.1」なる表記については、「第1の実施形態における第1実施例」を意味するものとする。
[アルカリ可溶性樹脂Aの合成]
反応容器に1−メトキシ−2−プロピルアセテート800部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら加熱して、下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を滴下して重合反応を行った。
スチレン 40部
メタクリル酸 60部
メチルメタクリレート 55部
ベンジルメタクリレート 45部
アゾビスイソブチロニトリル 10部
1,4−ジメチルメルカプトベンゼン 3部
滴下後十分に加熱した後、アゾビスイソブチロニトリル2部を1−メトキシ−2−プロピルアセテート50部で溶解させたものを添加し、さらに反応を続けてアクリル樹脂の溶液を得た。
この樹脂溶液に固形分が30重量%になるように1−メトキシ−2−プロピルアセテートを添加してアクリル樹脂溶液を調製し、アルカリ可溶性樹脂Aとした。
アルカリ可溶性樹脂Aの重量平均分子量は、約20000であった。
[擬似黒色顔料混合物Bの調製]
擬似黒色顔料混合物Bは、溶媒に溶解させたアルカリ可溶性樹脂中に赤色系顔料と青色系顔料を分散させたものである。赤色系顔料と青色系顔料としては、C.I.ピグメントレッド254とC.I.ピグメントブルー15:3とを1:1の比率で混合したものを用いた。
赤色顔料:C.I.ピグメントレッド254
(BASF社製「イルガーフォーレッド B−CF」) 30部
青色顔料:C.I.ピグメントブルー15:3
(BASF社製、IRGALITE Blue GBP) 30部
[感光性導電材料1.1.1の調製]
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、3本ロールを用いて分散後、5μmのフィルターで濾過して感光性導電材料1.1.1を調整した。なお、以降に示す「感光性導電材料1.1.○」なる表記は、「第1の実施形態の第1実施例における感光性導電材料○」を意味するものとする。つまり、「感光性導電材料1.1.1」とは、「第1の実施形態の第1実施例における感光性導電材料1」を意味するものである。
C.I.Pigment Black 32 7.2部
銀粉(平均粒子径d50 1.5μm) 65部
光重合開始剤 イルガキュアOXE02(BASF社製) 0.2部
重合性多官能モノマー R−684(日本化薬社製) 6部
アルカリ可溶性樹脂A 17.28部
ラジカル捕捉剤 メチルハイドロキノン 0.02部
有機溶剤 1−メトキシ−2−プロピルアセテート 4部
界面活性剤 アデカネートB−940(ADEKA社製) 0.1部
シランカップリング剤 KBM−502(信越シリコーン社製) 0.2部
[感光性導電材料1.1.2〜1.1.9の調製]
組成を表1に記載の材料に変更した以外は、感光性導電材料1.1.1と同様にして、感光性導電材料1.1.2〜1.1.9を得た。
[感光性導電材料1.1.10の調製]
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、3本ロールを用いて分散後、5μmのフィルターで濾過して感光性導電材料1.1.10を調整した。
擬似黒色顔料混合物B 7.2部
銀粉(平均粒子径d50 1.5μm) 65部
光重合開始剤 イルガキュアOXE02(BASF社製) 0.2部
重合性多官能モノマー R−684(日本化薬社製) 6部
アルカリ可溶性樹脂A 17.28部
ラジカル捕捉剤 メチルハイドロキノン 0.02部
有機溶剤 1−メトキシ−2−プロピルアセテート 4部
界面活性剤 アデカネートB−940(ADEKA社製) 0.1部
シランカップリング剤 KBM−502(信越シリコーン社製) 0.2部
[感光性導電材料1.1.11〜1.1.17の調製]
組成を表1に記載の材料に変更した以外は、感光性導電材料1.1.10と同様にして、感光性導電材料1.1.11〜1.1.17を得た。
[感光性導電材料1.1.18の調製]
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、3本ロールを用いて分散後、5μmのフィルターで濾過して感光性導電材料1.1.18を調整した。
黒色染料:C.I.アシッドブラック24 7.2部
銀粉(平均粒子径d50 1.5μm) 65部
光重合開始剤 イルガキュアOXE02(BASF社製) 0.2部
重合性多官能モノマー R−684(日本化薬社製) 6部
アルカリ可溶性樹脂A 17.28部
ラジカル捕捉剤 メチルハイドロキノン 0.02部
有機溶剤 1−メトキシ−2−プロピルアセテート 4部
界面活性剤 アデカネートB−940(ADEKA社製) 0.1部
シランカップリング剤 KBM−502(信越シリコーン社製) 0.2部
[感光性導電材料1.1.19〜1.1.25の調製]
組成を表1に記載の材料に変更した以外は、感光性導電材料1.1.18と同様にして、感光性導電材料1.1.19〜1.1.25を得た。
[感光性導電材料1.1.26の調製]
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、3本ロールを用いて分散後、5μmのフィルターで濾過して感光性導電材料1.1.26を調整した。
黒色金属酸化物:四酸化三鉄 (平均粒子径d50 1.0μm)7.2部
銀粉(平均粒子径d50 2.0μm) 65部
光重合開始剤 イルガキュアOXE02(BASF社製) 0.2部
重合性多官能モノマー R−684(日本化薬社製) 6部
アルカリ可溶性樹脂A 17.28部
ラジカル捕捉剤 メチルハイドロキノン 0.02部
有機溶剤 1−メトキシ−2−プロピルアセテート 4部
界面活性剤 アデカネートB−940(ADEKA社製) 0.1部
シランカップリング剤 KBM−502(信越シリコーン社製) 0.2部
[感光性導電材料1.1.27〜1.1.33の調製]
組成を表1に記載の材料に変更した以外は、感光性導電材料1.1.26と同様にして、感光性導電材料1.1.27〜1.1.33を得た。
[感光性導電材料1.1.34の調製]
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、3本ロールを用いて分散後、5μmのフィルターで濾過して感光性導電材料1.1.34を調整した。
黒色金属酸化物:四酸化三鉄 (平均粒子径d50 5.0μm)7.2部
銀粉(平均粒子径d50 2.0μm) 65部
光重合開始剤 イルガキュアOXE02(BASF社製) 0.2部
重合性多官能モノマー R−684(日本化薬社製) 6部
アルカリ可溶性樹脂A 17.28部
ラジカル捕捉剤 メチルハイドロキノン 0.02部
有機溶剤 1−メトキシ−2−プロピルアセテート 4部
界面活性剤 アデカネートB−940(ADEKA社製) 0.1部
シランカップリング剤 KBM−502(信越シリコーン社製) 0.2部
(実施例1.1.1)
なお、以降に示す「実施例1.1.○」なる表記は、「第1の実施形態の第1実施例における実施例○」を意味するものとする。また、「比較例1.1.○」なる表記は、「第1の実施形態の第1実施例における比較例○」を意味するものとする。つまり、「実施例1.1.1」とは、「第1の実施形態の第1実施例における実施例1」を意味するものである。同様に、「比較例1.1.1」とは、「第1の実施形態の第1実施例における比較例1」を意味するものである。
<静電容量式タッチパネルセンサー基板の作製>
アルミノ珪酸ガラス上に、感光性導電材料1.1.1をメッシュ500のスクリーン印刷版(材質:ステンレス、東京プロセスサービス社製)を用いてスクリーン印刷にて塗布を行い、ホットプレートにて90℃で5分間乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて50〜200mJ/cmで所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、0.2重量%の炭酸水素ナトリウム水溶液にて、30〜60秒間シャワー現像を実施した。水洗後、熱風循環式オーブンにて230℃で30分間加熱処理を実施して第二の接続部4および取出配線20を作製した。フォトマスクの開口部、露光量および現像時間を変更することにより、導体幅6〜20μm×導体長200μmの大きさの第二の接続部4を得た。感光性導電材料層のシート抵抗は0.2Ω/□であり、導体厚は3.0μmであった。
次に、アクリル系ネガレジストをスピン塗布し、ホットプレートにて乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、炭酸水素ナトリウム水溶液にて、現像を実施した。水洗後、オーブンにて加熱処理を実施して絶縁層5を形成した。絶縁層5は、第二の接続部4の有効部分のみを覆うように、幅60μm×長さ120μmの大きさとした。
続いて、スパッタリング装置により膜厚30nmでITO膜を成膜し、ノボラック系ポジレジストをスピン塗布し、ホットプレートにて乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液にて、現像を実施した。水洗後、シュウ酸を主成分とするエッチング液を用いてウェットエッチングを行い、水酸化カリウムのレジスト剥離液を用いてレジスト除去した後、オーブンにて加熱処理を実施して第一の透明電極1、第二の透明電極2、および第一の接続部3を形成した。ITO膜のシート抵抗は100Ω/□であった。
さらに、アクリル系ネガレジストをスピン塗布し、ホットプレートにて乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、炭酸水素ナトリウム水溶液にて、現像を実施した。水洗後、オーブンにて加熱処理を実施して保護層6を形成して、静電容量式タッチパネルセンサー基板を得た。保護層6は、タッチパネルセンサー基板の取出配線20と制御回路と繋がる接続部位を除く領域全面を覆うように形成した。
(実施例1.1.2〜1.1.29、比較例1.1.1〜1.1.5)
<静電容量式タッチパネルセンサー基板の作製>
感光性導電材料1.1.1に変えて感光性導電材料1.1.2〜1.1.34を用いた以外は、実施例1.1.1と同様にして行った。
(実施例1.1.30)
<静電容量式タッチパネルセンサー基板の作製>
比較例1.1.1と同様にして第二の接続部4および取出配線20を作製し、硫酸(10重量%)/過硫酸ナトリウム(0.5重量%)の混合液中にて40℃で2分間基板を浸漬した。次に酸化処理として水酸化ナトリウム(6重量%)/亜塩素酸ナトリウム(10重量%)/次亜塩素酸ナトリウム(10重量%)/亜硝酸ナトリウム(10重量%)の混合液中にて50℃で2分間基板を浸漬し、銀粉の酸化を行った。その後比較例1.1.1と同様にしてタッチパネルセンサー基板を作製した。
(比較例1.1.6)
<静電容量式タッチパネルセンサー基板の作製>
アルミノ珪酸ガラス上に、Mo、Al、Moの順にそれぞれ350Å/2000Å/350Åの厚さでスパッタ法により成膜し、ノボラック系ポジレジストをスピン塗布し、ホットプレートにて乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液にて、現像を実施した。水洗後、リン酸、硝酸、酢酸を主成分とするエッチング液を用いてウェットエッチングを行い、水酸化カリウムのレジスト剥離液を用いてレジスト除去した後、オーブンにて加熱処理を実施して第二の接続部4および取出配線20を作製した。フォトマスクの開口部、露光量および現像時間を変更することにより、導体幅6〜20μm×導体長200μmの大きさの第二の接続部4を得た。Mo/Al/Mo膜のシート抵抗は0.2Ω/□であった。それ以外は、実施例1.1.1と同様にして、静電容量式タッチパネルセンサー基板を得た。
[接続部の評価方法]
<反射率の測定>
無アルカリガラス基板上に、Mo、Al、Moの順にそれぞれ350Å/2000Å/350Åの厚さでスパッタ法により成膜し、熱風循環式オーブンにて230℃で30分間加熱処理を実施して評価基板を作製した。また、無アルカリガラス基板上に、メッシュ500のスクリーン印刷版(材質:ステンレス、東京プロセスサービス社製)を用いて感光性導電材料をスクリーン印刷にて塗布を行い、ホットプレートにて100℃で5分間乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて100mJ/cmで全面露光を実施した後、0.2重量%の炭酸水素ナトリウム水溶液にて、30秒間シャワー現像を実施した。水洗後、熱風循環式オーブンにて230℃で30分間加熱処理を実施して評価基板を作製した。反射率の測定には紫外可視分光光度計(日立ハイテク社製U−4100)を使用し、積分球を用いて無水アルカリガラス基板面より、鏡面反射を含む拡散反射光測定を実施した。
<接続部パターン見え評価>
実施例1.1.1〜1.1.30および比較例1.1.1〜1.1.6で得られた静電容量式タッチパネルセンサー基板を、蛍光灯ライトボックスの上および外光が遮光された黒板上に置き、外光としての蛍光灯下で角度を変えて反射させて見たときに、それぞれ目視で第二の接続部4が観察できるかを評価した。評価基準を以下に示す。
○ …蛍光灯ライトボックス上および黒板上のいずれでも第二の接続部4は見えない
△ …蛍光灯ライトボックス上および黒板上のいずれかで第二の接続部4がわずか見える
× …蛍光灯ライトボックス上および黒板上のいずれかで第二の接続部4がはっきり見える
− …パターン剥れもしくは解像不可でパターン形成できないもの
なお、○と△が使用可能レベルである。
<感度評価>
アルミノ珪酸ガラス基板上に、感光性導電材料をメッシュ500のスクリーン印刷版(材質:ステンレス、東京プロセスサービス社製)を用いてスクリーン印刷にて塗布を行い、ホットプレートにて90℃で5分間乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて50〜200mJ/cmで所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、0.2重量%の炭酸水素ナトリウム水溶液にて、60秒間シャワー現像を実施した。感度の判定基準として、導体幅10μm×導体長200μmの大きさの第二の接続部4を形成する際に必要な露光量として、150mJ/cm未満を感度良好として○、150mJ/cm以上200mJ/cm未満を使用可能として△、200mJ/cm以上を感度不足として×とした。
<静電破壊評価>
実施例1.1.1〜1.1.30および比較例1.1.1〜1.1.6で得られた静電容量式タッチパネルセンサー基板を、静電気放電シミュレータ(菊水電子工業社製KES4021)を用いて静電破壊評価を実施した。評価基準として、10kVの印加電圧において断線が発生しないものを○、断線が発生したものを×とした。
感光性導電材料の組成を表1に、評価結果を表2に示す。
Figure 2013038624
Figure 2013038624
上記実施例1.1.1〜1.1.30と比較例1.1.1〜1.1.6との比較より、反射率が0%以上30%以下の範囲内であれば第二の接続部4がパターン見えすることなく、表示品位に優れた静電容量式タッチパネルセンサーを製造することが可能であることがわかる。
感度やプロセスマージンを考慮すると、(H)金属粒子の平均粒子径は0.1μm以上4μm以下の範囲内がより良好であり、黒色材料の含有量が1重量%以上100重量%以下の範囲内にあることが良好である。
≪第1.2実施例≫
以下、実施例により第一の実施形態を具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においてこれに限定されるものではない。なお、第1.2実施例は、黒色材料としてカーボンブラックを用いた場合の実施例である。また、上記第1.2実施例の「1.2」なる表記については、「第1の実施形態における第2実施例」を意味するものとする。
[アルカリ可溶性樹脂Aの合成]
第1.2実施例におけるアルカリ可溶性樹脂Aの合成方法は、上述の第1.1実施例で説明した[アルカリ可溶性樹脂Aの合成]の方法と同じである。よって、ここではその説明を省略する。
[感光性導電材料1.2.1の調整]
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、3本ロールを用いて分散後、5μmのフィルターで濾過して感光性導電材料1.2.1を調整した。なお、以降に示す「感光性導電材料1.2.○」なる表記は、「第1の実施形態の第2実施例における感光性導電材料○」を意味するものとする。つまり、「感光性導電材料1.2.1」とは、「第1の実施形態の第2実施例における感光性導電材料1」を意味するものである。
カーボンブラック MHIブラック#220 (御国色素社製) 3.6部
カーボンブラック含有量33%、固形分40%、平均粒子径 125nm
銀粉(平均粒子径d50 1.5μm) 65部
光重合開始剤 イルガキュアOXE02(BASF社製) 0.2部
重合性多官能モノマー R−684(日本化薬社製) 6部
アルカリ可溶性樹脂A 20.88部
ラジカル捕捉剤 メチルハイドロキノン 0.02部
有機溶剤 1−メトキシ−2−プロピルアセテート 4部
シランカップリング剤 KBM−502(信越シリコーン社製) 0.2部
界面活性剤 アデカネートB−940(ADEKA社製) 0.1部
[感光性導電材料1.2.2〜1.2.14の調整]
組成を後に説明する表3に記載の材料の混合物に変更した以外は、感光性導電材料1.2.1と同様にして、感光性導電材料1.2.2〜1.2.14を得た。
(実施例1.2.1)
なお、以降に示す「実施例1.2.○」なる表記は、「第1の実施形態の第2実施例における実施例○」を意味するものとする。また、「比較例1.2.○」なる表記は、「第1の実施形態の第2実施例における比較例○」を意味するものとする。つまり、「実施例1.2.1」とは、「第1の実施形態の第2実施例における実施例1」を意味するものである。同様に、「比較例1.2.1」とは、「第1の実施形態の第2実施例における比較例1」を意味するものである。
<静電容量式タッチパネルセンサー基板の作製>
アルミノ珪酸ガラス上に、感光性導電材料1.2.1をメッシュ500のスクリーン印刷版(材質:ステンレス、東京プロセスサービス社製)を用いてスクリーン印刷にて塗布を行い、ホットプレートにて90℃で5分間乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて50〜200mJ/cmで所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、0.2重量%の炭酸水素ナトリウム水溶液にて、30〜60秒間シャワー現像を実施した。水洗後、熱風循環式オーブンにて230℃で30分間加熱処理を実施して第二の接続部4および取出配線20を作製した。フォトマスクの開口部、露光量および現像時間を変更することにより、導体幅6〜22μm×導体長200μmの大きさの第二の接続部4を得た。感光性導電材料層のシート抵抗は0.2Ω/□であり、導体厚は3.0μmであった。
次に、アクリル系ネガレジストをスピン塗布し、ホットプレートにて乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、炭酸水素ナトリウム水溶液にて、現像を実施した。水洗後、オーブンにて加熱処理を実施して絶縁層5を形成した。絶縁層5は、第二の接続部4の有効部分のみを覆うように、幅60μm×長さ120μmの大きさとした。
続いて、スパッタリング装置により膜厚30nmでITO膜を成膜し、ノボラック系ポジレジストをスピン塗布し、ホットプレートにて乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液にて、現像を実施した。水洗後、シュウ酸を主成分とするエッチング液を用いてウェットエッチングを行い、水酸化カリウムのレジスト剥離液を用いてレジスト除去した後、オーブンにて加熱処理を実施して第一の透明電極1、第二の透明電極2、および第一の接続部3を形成した。ITO膜のシート抵抗は100Ω/□であった。
さらに、アクリル系ネガレジストをスピン塗布し、ホットプレートにて乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、炭酸水素ナトリウム水溶液にて、現像を実施した。水洗後、オーブンにて加熱処理を実施して保護層6を形成して、静電容量式タッチパネルセンサー基板を得た。保護層6は、タッチパネルセンサー基板の取出配線20と制御回路と繋がる接続部位を除く領域全面を覆うように形成した。
(実施例1.2.2〜1.2.12、比較例1.2.1、1.2.2)
<静電容量式タッチパネルセンサー基板の作製>
感光性導電材料1.2.1に変えて感光性導電材料1.2.2〜1.2.14を用いた以外は、実施例1.2.1と同様にして行った。
(比較例1.2.3)
<静電容量式タッチパネルセンサー基板の作製>
アルミノ珪酸ガラス上に、Mo、Al、Moの順にそれぞれ350Å/2000Å/350Åの厚さでスパッタ法により成膜し、ノボラック系ポジレジストをスピン塗布し、ホットプレートにて乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液にて、現像を実施した。水洗後、リン酸、硝酸、酢酸を主成分とするエッチング液を用いてウェットエッチングを行い、水酸化カリウムのレジスト剥離液を用いてレジスト除去した後、オーブンにて加熱処理を実施して第二の接続部4および取出配線20を作製した。フォトマスクの開口部、露光量および現像時間を変更することにより、導体幅6〜22μm×導体長200μmの大きさの第二の接続部4を得た。Mo/Al/Mo膜のシート抵抗は0.2Ω/□であった。それ以外は、実施例1.2.1と同様にして、静電容量式タッチパネルセンサー基板を得た。
[接続部の評価方法]
<反射率の測定>
実施例1.2.1〜1.2.12および比較例1.2.1〜1.2.3で得られた静電容量式タッチパネルセンサー基板を、上述の第1.1実施例で説明した測定方法と同一の方法を用いて測定した。よって、ここではその説明を省略する。
<接続部パターン見え評価>
実施例1.2.1〜1.2.12および比較例1.2.1〜1.2.3で得られた静電容量式タッチパネルセンサー基板を、上述の第1.1実施例で説明した評価方法と同一の方法を用いて評価した。また、評価基準も上述の第1.1実施例で説明した評価基準と同一である。よって、ここではその説明を省略する。
<感度評価>
実施例1.2.1〜1.2.12および比較例1.2.1〜1.2.3で得られた静電容量式タッチパネルセンサー基板を、上述の第1.1実施例で説明した評価方法と同一の方法を用いて評価した。また、評価基準も上述の第1.1実施例で説明した評価基準と同一である。よって、ここではその説明を省略する。
<静電破壊評価>
実施例1.2.1〜1.2.12および比較例1.2.1〜1.2.3で得られた静電容量式タッチパネルセンサー基板を、上述の第1.1実施例で説明した評価方法と同一の方法を用いて評価した。また、評価基準も上述の第1.1実施例で説明した評価基準と同一である。よって、ここではその説明を省略する。
感光性導電材料の組成を表3に、評価結果を表4に示す。
Figure 2013038624
Figure 2013038624
上記実施例1.2.1〜1.2.12と比較例1.2.1〜1.2.3との比較より、反射率が0%以上30%以下の範囲内であれば第二の接続部4がパターン見えすることなく、表示品位に優れた静電容量式タッチパネルセンサーを製造することが可能であることがわかる。
感度やプロセスマージンを考慮すると、(H)金属粒子の平均粒子径は0.1μm以上4μm以下の範囲内がより良好であり、平均粒径が10nm以上500nm以下の範囲内であるカーボンブラックの含有量が1重量%以上100重量%以下の範囲内にあることがより良好である。なお、上記数値範囲から外れる実施例1.2.9((H)金属粒子の平均粒子径は4.2μmである。)については、感度やプロセスマージンは良好であるが、直線性がやや良好ではなかった。
ここで、第1.1実施例および第1.2実施例の各実施例のうち、感度評価および静電破壊評価において「○」と評価された実施例について、パターン見え評価が「○」または「△」とされた最も広い導体幅と、反射率との関係を図5に示す。
図5に示されたデータには、反射率と導体幅との間に一定の相関関係があることが分かる。具体的には、以下に示す関係式(1)が成り立つ。
「導体幅」=−0.5167×「反射率」+22.115 …(式1)
なお、この関係式(1)は、図5に示した各点を用いて、最小二乗法により算出した関係式である。
つまり、反射率が低い程導体幅が大きくてもパターン見えは良好であり、反射率が高いとパターン見えを良好にするためには導体幅を小さくする必要がある。
≪第二の実施形態≫
<投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板>
第二の実施形態に係る投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板の構造は、上述の第一の実施形態で説明した投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板の構造と概ね同じである。つまり、第二の実施形態に係る投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板は、透明基材10上に第一の透明電極1、第二の透明電極2、第一の接続部3、第二の接続部4、絶縁層5および取出配線20を有する。絶縁層5は第一の接続部3と直交する第二の接続部4の導通を防止し、絶縁するために配設されている。また、第二の実施形態に係る投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板はさらに、保護膜6を有することもできる。そこで、以下、第二の実施形態に係る投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板について、図1および図2を参照しつつ説明する。
第二の実施形態に係る投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板と、第一の実施形態に係る投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板とでは、第二の接続部4および取出配線20が異なっており、他の部分(すなわち、第一の透明電極1、第二の透明電極2、第一の接続部3、絶縁層5、保護膜6)は同一である。よって、ここではこの異なる部分についてのみ説明し、他の部分については説明を省略する。
第二の実施形態に係る投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板において、第二の接続部4および取出配線20は、反射率が0%以上10%以下の範囲内にある金属材料を用いることができ、Mo(モリブデン)、Al(アルミニウム)、Ag(銀)、Cu(銅)、Pd(パラジウム)等の金属が好ましく用いられ、導電性と反射率を両立させるために、例えば、酸化MoとAlを併用することがさらに好ましい。
従来は、Mo/Al/Moの3層構造(以下、「MAM」ともいう。)でそれぞれ350Å/2000Å/350Å程度の厚さでスパッタ法により成膜して、ポジレジストによるフォトリソ工程を経た後、エッチング・レジスト剥離を行う方法が多用されてきた。しかしながら、この金属材料では反射率が高いために、表示エリアにある第二の接続部4を、幅8μm×長さ200μm程度に微細に形成しても、通常使用条件下において目視で視認できてしまうために、表示品位を低下させる問題があった。第二の接続部4の反射率が低ければ、表示エリアにある第二の接続部4の反射光が目に届かなくなるため、該接続部を目視しにくくなる。つまり、第二の接続部4および取出配線20の黒色化は、第二の接続部4を目立ちにくくする働きをする。
この問題に対して本発明者らは鋭意検討の結果、金属材料の反射率を0%以上10%以下の範囲内とすることで目視でのパターン見えを低減することができ、表示品位を改善できることを見出した。反射率としては8%以下が好ましく、5%以下がさらに好ましい。
具体的には、透明基材10上に、MAMと同様に、フォトリソ工程、エッチング・レジスト剥離工程を経て、それぞれ350Å/2000Å/350Å程度の厚さの酸化Mo/Al/Moの3層構造のパターンを、下層から酸化Mo/Al/Moの順に形成する。これにより、透明基材の裏面から見た時に、反射率が10%以下である酸化Mo面が最前面にくることができ、結果として、反射率が低く、通常使用条件下での目視でのパターン見えの問題を解決できる。
<静電容量型タッチパネルセンサー基板の製造方法>
第二の実施形態に係る投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法は、上述の第一の実施形態で説明した投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法と概ね同じであるが、第二の接続部4および取出配線20の製造工程が異なっている。このため、第二の実施形態では、上述の第一の実施形態と異なる製造工程についてのみ説明し、それ以外の製造工程(つまり、第一の透明電極1、第二の透明電極2、第一の接続部3、絶縁層5、保護膜6の製造工程)についての説明は省略する。
第二の接続部4および取出配線20としては、前述の酸化Mo/Al/Moの3層構造積層膜をスパッタ装置等の薄膜形成手段により成膜し、上述のフォトリソ法によりレジストパターンを形成する。その後、金属エッチング、レジスト剥離工程を経て、パターン形成される。各層の厚さは、例えば下層から順に350Å/2000Å/350Åとすることができ、それらの層のパターンエッチングには、リン酸、硝酸、酢酸を含むエッチング液を用いてウェットエッチングすることができる。
第二の接続部4および取出配線20は、上記以外のAl系、Ag系等の金属薄膜をフォトリソ・エッチング工程により、パターン形成しても良いが、導電性インキを用いて印刷形成する等、電極板のパターン精度や導電性やサイズ等により、適宜選ぶことができる。
具体的には、第二の接続部4および取出配線20の導電材料には、例えば銀、銅、カーボン等の導電性粉末を有機バインダーに分散させ、感光性を持たせた導電ペースト等の感光性導電材料を好ましく用いることができる。第二の接続部4および取出配線20の導電材料が感光性導電材料である場合には、第二の接続部4および取出配線20の反射率を10%以下に制御しやすいため、パターン見えの問題を回避しやすく、また製造コストを抑えることができるために好適に用いられる。銀、銅、カーボン等の導電性粉末の粒子径を適宜選択することで、スパッタ法で得られるMo、Al、Ag、Cu、Pd等の金属膜より光を吸収、散乱、回折しやすいために、反射率を10%以下に制御することが容易である。さらに、反射率を低減させる、他の公知の技術を適用してもよい。
反射率を10%以下に制御した導電ペースト等の感光性導電材料を、スクリーン印刷等の印刷法により成膜し、フォトリソ法によって微細パターン化することで、従来問題であった、表示エリアにある接続部を同時に形成した場合に、通常使用条件下において形成した接続部が目視で視認できてしまう問題を解決できる。フォトリソ法は、基材上に感光性導電材料を塗布後、所望する取出配線に対応するフォトマスクを介して、紫外光を照射することにより塗膜の露光部分を光架橋により硬化し、現像液を用いて塗膜の未露光部分を除去した後に焼成することにより取出配線パターンを形成する方法である。このフォトリソ法を用いることにより、蒸着法に比べて安価で、かつ、スクリーン印刷や、グラビアオフセット印刷で形成する印刷法に比べてより高精細な導電パターンを得ることが可能である。
第二の接続部4および取出配線20を、透明基材10上に早い段階でパターン形成する場合は、透過光に対する充分な遮光性を有するので、光学的にパターンを検出し認識することは容易である。従って、金属電極パターン自身を以後のパターン形成される層に対する位置合わせの指標とすることができる。また、第二の接続部4および取出配線20と同一層内に電極パターン以外に位置合わせマークを独立に設けることもできる。独立に位置合わせのためのマークを設ける方が、一般に、パターンの認識から位置補正量を決めて、位置補正させる動きを出力する位置合わせのための工程では、より高い精度を得ることができる。
<感光性導電材料>
第二の実施形態に用いられる感光性導電材料は、引出配線20および接続部3、4を形成できるものであれば公知のものを使用でき、特に限定されない。例えば、上述の感光性導電材料として、(R)銀粉と、(I)光重合開始剤と、(J)重合性多官能モノマーと、(K)アルカリ可溶性樹脂と、(Q)ラジカル捕捉剤と、(P)溶剤を含有する感光性導電材料を使用することができ、必要に応じてその他の添加剤を含むことができる。
第二の実施形態に係る静電容量式タッチパネルセンサー基板を構成する引出配線20は、上述の感光性導電材料を透明基板10上に塗布後、露光、現像、熱硬化という所謂フォトリソ工程を経ることによって形成される。
第二の実施形態に用いられる感光性導電材料の(R)銀粉の平均粒子径は3μm以下であることが好ましい。また、(R)銀粉の形状に関して、例えばフレーク状、針状、球状等があるが、スクリーン印刷性や露光時の光散乱の観点から球状の銀粉が望ましい。(R)銀粉の使用量として、感光性導電材料の全固形分量を基準として、65〜85重量%が好ましく、より好ましくは70〜80重量%である。
第二の実施形態に用いられる感光性導電材料の(I)光重合開始剤としては、例えば4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物、ボレート系化合物、カルバゾール系化合物、イミダゾール系化合物、チタノセン系化合物等が用いられる。これらの光重合開始剤は1種または2種以上混合して用いることができる。(I)光重合開始剤の使用量は、感光性導電材料の全固形分量を基準として0.5〜50重量%が好ましく、より好ましくは1〜20重量%である。
さらに、(I)光重合開始剤に対する増感剤として、上述の第一の実施形態で説明した増感剤を用いることができる。よって、ここではその説明を省略する。
第二の実施形態に用いられる感光性導電材料の(J)重合性多官能モノマーおよびオリゴマーとしては、上述の第一の実施形態で説明した(J)重合性多官能モノマーおよびオリゴマーを用いることができる。よって、ここではその説明を省略する。
第二の実施形態に用いられる感光性導電材料の(K)アルカリ可溶性樹脂とは、上述の第一の実施形態で説明した(K)アルカリ可溶性樹脂である。よって、ここではその説明を省略する。
第二の実施形態に用いられる感光性導電材料の(メタ)アクリル共重合樹脂としては、上述の第一の実施形態で説明した(メタ)アクリル共重合樹脂を用いることができる。よって、ここではその説明を省略する。また、上述の第一の実施形態の場合と同様に、(メタ)アクリルモノマー以外の構成成分として、例えばスチレンやシクロヘキシルマレイミド等の不飽和結合を有する化合物を用いることも可能である。
エポキシ変性アクリレート樹脂に用いられるエポキシ樹脂としては、上述の第一の実施形態の場合と同様に、例えばフェノールノボラックやクレゾールノボラック、ビスフェノールAやビスフェノールF骨格を持つもの等が用いられる。
第二の実施形態に用いられる感光性導電材料の(Q)ラジカル捕捉剤とは、活性ラジカルを失活させる作用をもつものであり、感光性導電材料に添加することにより(R)銀粉による光散乱によって発生する未露光部分での硬化反応を抑えることが可能となり、導体パターンの寸法精度の向上が可能となる。(Q)ラジカル捕捉剤の種類としては、上述の第一の実施形態で説明した(Q)ラジカル捕捉剤を用いることができる。よって、ここではその説明を省略する。
第二の実施形態に用いられる感光性導電材料の(L)溶剤としては、上述の第一の実施形態で説明した(L)溶剤を用いることができる。よって、ここではその説明を省略する。
第二の実施形態に用いられる感光性導電材料に、反射率を0%以上10%以下に制御するためにカーボンブラックを含有してもよい。
カーボンブラックは、遮光性を有する黒色顔料を使用してもよい。使用可能な市販のカーボンブラックとしては、例えば、三菱化学(株)製#260、#25、#30、#32、#33、#40、#44、#45、#45L、#47、#50、#52、MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA100S、MA230、DEGUSSA社製 Printex L、Printex P、Printex 30、Printex 35、Printex 40、Printex 45、Printex 55、Printex 60、Printex 300、Printex 350、Special Black 4、Special Black 350、Special Black 550等が挙げられる。カーボンブラックは、1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。
カーボンブラックとしては、パターン形状の観点から、比表面積が50〜200m/gであるカーボンブラックであるものを用いる。比表面積が50m/g未満のカーボンブラックを用いる場合には、パターン形状の劣化を引き起こし、200m/gより大きいカーボンブラックを用いる場合には、カーボンブラックと併用される分散剤が過度に吸着してしまい、諸物性を発現させるためには多量の分散剤を配合する必要が生じるためである。
また、カーボンブラックとしては、感度の点から、フタル酸ジブチル(以下、「DBP」という。)の吸油量が120cc/100g以下のものが好ましく、少なければ少ないものほどより好ましい。
更に、カーボンブラックの平均1次粒子径は、20〜50nmであることが好ましい。感光性導電材料のカーボンブラックの含有量は、導電性粉末の固形分を基準として3〜100重量%であることが好ましく、5〜50重量%であることがより好ましい。カーボンブラックの含有量が100重量%より多い場合は導電性が得られ難く、接続部や取出配線の形成が困難になる可能性がある。
上述の成分の他、第二の実施形態に用いられる感光性導電材料の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、上述の第一の実施形態で説明した貯蔵安定剤を用いることができる。よって、ここではその説明を省略する。
また、第二の実施形態に用いられる感光性導電材料には、界面活性剤を含むことができる。界面活性剤として、上述の第一の実施形態で説明した界面活性剤を用いることができる。よって、ここではその説明を省略する。
第二の実施形態に用いられる感光性導電材料は、(R)銀粉と、(I)光重合開始剤と、(J)重合性多官能モノマーと、(K)アルカリ可溶性樹脂と、(Q)ラジカル捕捉剤と、(P)溶剤および界面活性剤等の成分を所定の組成で配合して攪拌機にて攪拌後、3本ロールミルにより混練することにより得ることができる。
<感光性導電材料を用いた第二の接続部4および取出配線20の製造方法>
第二の実施形態における感光性導電材料を用いた第二の接続部4および取出配線20の製造方法は、上述の第一の実施形態で説明した製造方法と同一である。よって、ここではその説明を省略する。
<表示装置>
第二の実施形態に係る表示装置は、上述の投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板を有する表示装置である(図示せず)。この表示装置であれば、上述の投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板を有しているので、安価に製造可能で表示品位に優れた表示装置を提供することができる。
≪第2.1実施例≫
以下、実施例により第二の実施形態を具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においてこれに限定されるものではない。
なお、上記第2.1実施例の「2.1」なる表記については、「第2の実施形態における第1実施例」を意味するものとする。
[アルカリ可溶性樹脂の合成]
第二の実施形態におけるアルカリ可溶性樹脂の合成方法は、上述の第一の実施形態で説明した[アルカリ可溶性樹脂Aの合成]の方法と同一の方法である。よって、ここではその説明を省略する。
[カーボンブラック分散体の調製]
カーボンブラック(三菱化学(株)製#260、平均粒径は40nm)10部および下式1の色素誘導体0.5部を、上記アクリル樹脂溶液24部、シクロヘキサノン40部と均一に混合し、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて5時間分散することによりカーボンブラックの分散体を調製した。得られたカーボンブラック分散体のDBP吸油量は74cc/100g、比表面積は79m/gであった。
Figure 2013038624
[感光性導電材料2.1.1の調整]
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、3本ロールを用いて分散後、5μmのフィルターで濾過して感光性導電材料2.1.1を調整した。なお、以降に示す「感光性導電材料2.1.○」なる表記は、「第2の実施形態の第1実施例における感光性導電材料○」を意味するものとする。つまり、「感光性導電材料2.1.1」とは、「第2の実施形態の第1実施例における感光性導電材料1」を意味するものである。
銀粉(平均粒径D50 1.5μm) 130部
カーボンブラック分散体 20部
光重合開始剤 イルガキュア379(BASF社製) 3部
増感剤 DETX−S(日本化薬社製) 2部
重合性多官能モノマー R−684(日本化薬社製) 16部
アルカリ可溶性樹脂 38.78部
ラジカル捕捉剤 メチルハイドロキノン 0.02部
有機溶剤 1−メトキシ−2−プロピルアセテート 8部
界面活性剤 アデカネートB−940(ADEKA社製) 0.2部
この時、銀粉の全固形分量に対する割合は77.6重量%、ラジカル捕捉剤の全固形分量に対する割合は0.012重量%であった。
[感光性導電材料2.1.2の調整]
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、3本ロールを用いて分散後、5μmのフィルターで濾過して感光性導電材料2.1.2を調整した。
銀粉(平均粒径D50 1.5μm) 130部
カーボンブラック分散体 75部
光重合開始剤 イルガキュア379(BASF社製) 3部
増感剤 DETX−S(日本化薬社製) 2部
重合性多官能モノマー R−684(日本化薬社製) 16部
アルカリ可溶性樹脂 38.78部
ラジカル捕捉剤 TINUVIN123(BASF社製) 0.02部
有機溶剤 1−メトキシ−2−プロピルアセテート 8部
界面活性剤 アデカネートB−940(ADEKA社製) 0.2部
この時、銀粉の全固形分量に対する割合は72.0重量%、ラジカル捕捉剤の全固形分量に対する割合は0.011重量%であった。
[感光性導電材料2.1.3の調整]
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、3本ロールを用いて分散後、5μmのフィルターで濾過して感光性導電材料2.1.3を調整した。
銀粉(平均粒径D50 1.5μm) 130部
光重合開始剤 イルガキュア379(BASF社製) 3部
増感剤 DETX−S(日本化薬社製) 2部
重合性多官能モノマー R−684(日本化薬社製) 16部
アルカリ可溶性樹脂(D−1) 38.8部
有機溶剤 1−メトキシ−2−プロピルアセテート 8部
界面活性剤 アデカネートB−940(ADEKA社製) 0.2部
この時、銀粉の全固形分量に対する割合は79.8重量%であった。
<静電容量式タッチパネルセンサー基板の作製>
(実施例2.1.1)
なお、以降に示す「実施例2.1.○」なる表記は、「第2の実施形態の第1実施例における実施例○」を意味するものとする。また、「比較例2.1.○」なる表記は、「第2の実施形態の第1実施例における比較例○」を意味するものとする。つまり、「実施例2.1.1」とは、「第2の実施形態の第1実施例における実施例1」を意味するものである。同様に、「比較例2.1.1」とは、「第2の実施形態の第1実施例における比較例1」を意味するものである。
アルミノ珪酸ガラス上に、酸化Mo、Al、Moの順にそれぞれ350Å/2000Å/350Åの厚さでスパッタ法により成膜し、ノボラック系ポジレジストをスピン塗布し、ホットプレートにて乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液にて、現像を実施した。水洗後、リン酸、硝酸、酢酸を主成分とするエッチング液を用いてウェットエッチングを行い、水酸化カリウムのレジスト剥離液を用いてレジスト除去した後、オーブンにて加熱処理を実施して第二の接続部4および取出配線20を作製した。得られた第二の接続部4は、幅8μm×長さ200μmの大きさであった。酸化Mo/Al/Mo膜のシート抵抗は0.2Ω/□であった。
次に、アクリル系ネガレジストをスピン塗布し、ホットプレートにて乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、炭酸水素ナトリウム水溶液にて、現像を実施した。水洗後、オーブンにて加熱処理を実施して絶縁層5を形成した。絶縁層5は、第二の接続部4の有効部分のみを覆うように、幅60μm×長さ120μmの大きさとした。
続いて、スパッタリング装置により膜厚30nmでITO膜を成膜し、ノボラック系ポジレジストをスピン塗布し、ホットプレートにて乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液にて、現像を実施した。水洗後、シュウ酸を主成分とするエッチング液を用いてウェットエッチングを行い、水酸化カリウムのレジスト剥離液を用いてレジスト除去した後、オーブンにて加熱処理を実施して第一の透明電極1、第二の透明電極2、および第一の接続部3を形成した。ITO膜のシート抵抗は100Ω/□であった。
さらに、アクリル系ネガレジストをスピン塗布し、ホットプレートにて乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、炭酸水素ナトリウム水溶液にて、現像を実施した。水洗後、オーブンにて加熱処理を実施して保護層6を形成して、静電容量式タッチパネルセンサー基板を得た。保護層6は、タッチパネルセンサー基板の取出配線20と制御回路と繋がる接続部位を除く領域全面を覆うように形成した。
(実施例2.1.2)
第二の接続部4の大きさを、幅10μm×長さ200μmとした以外は、実施例2.1.1と同様にして、静電容量式タッチパネルセンサー基板を得た。
(実施例2.1.3)
第二の接続部4の大きさを、幅15μm×長さ200μmとした以外は、実施例2.1.1と同様にして、静電容量式タッチパネルセンサー基板を得た。
(実施例2.1.4)
アルミノ珪酸ガラス上に、感光性導電材料2.1.1をメッシュ500のスクリーン印刷版(材質:ステンレス、東京プロセスサービス社製)を用いてスクリーン印刷にて塗布を行い、ホットプレートにて100℃で5分間乾燥を行い、塗膜を乾燥させた。その後、光源として高圧水銀灯を用いて100mJ/cmで所望する開口部を有するフォトマスクを介して露光を実施した後、0.2重量%の炭酸水素ナトリウム水溶液にて、30秒間シャワー現像を実施した。水洗後、熱風循環式オーブンにて230℃で30分間加熱処理を実施して第二の接続部4および取出配線20を作製した。得られた第二の接続部4は、幅8μm×長さ200μmの大きさであった。それ以外は実施例2.1.1と同様にして、静電容量式タッチパネルセンサー基板を得た。感光性導電材料層のシート抵抗は0.2Ω/□であった。
(実施例2.1.5)
第二の接続部4の大きさを、幅15μm×長さ200μmとした以外は、実施例2.1.4と同様にして、静電容量式タッチパネルセンサー基板を得た。
(実施例2.1.6)
感光性導電材料2.1.1の代わりに感光性導電材料2.1.2を用い、第二の接続部4の大きさを、幅15μm×長さ200μmとした以外は、実施例2.1.4と同様にして、静電容量式タッチパネルセンサー基板を得た。
(比較例2.1.1)
酸化Moの代わりにMoを用いた以外は、実施例2.1.4と同様にして、静電容量式タッチパネルセンサー基板を得た。
[接続部の評価方法]
<反射率の測定>
実施例2.1.1〜2.1.6および比較例2.1.1で得られた静電容量式タッチパネルセンサー基板を、上述の第一の実施形態で説明した測定方法と同一の方法を用いて評価した。よって、ここではその説明を省略する。なお、反射率の測定には紫外可視分光光度計(日立ハイテク社製U−4100)を使用し、積分球を用いて無水アルカリガラス基板面より、鏡面反射を含む拡散反射光測定を実施した。
<接続部パターン見え評価>
実施例2.1.1〜2.1.6および比較例2.1.1で得られた静電容量式タッチパネルセンサー基板を、上述の第一の実施形態で説明した評価方法と同一の方法を用いて評価した。また、評価基準も上述の第一の実施形態で説明した評価基準と同一である。よって、ここではその説明を省略する。
<感度評価>
実施例2.1.1〜2.1.6および比較例2.1.1で得られた静電容量式タッチパネルセンサー基板を、上述の第一の実施形態で説明した評価方法と同一の方法を用いて評価した。また、評価基準も上述の第一の実施形態で説明した評価基準と同一である。よって、ここではその説明を省略する。
感光性導電材料の組成を表5に、評価結果を表6に示す。
Figure 2013038624
Figure 2013038624
上述の実施例2.1.1、2.1.2および2.1.3と、比較例2.1.1との比較より、反射率が10%以下の静電容量式タッチパネルにおいてパターン見えが良好であることが分かる。
また、上述の実施例2.1.4、2.1.5および2.1.6は使用可能な感度を有するが、その感度は、上述の第一の実施形態と比較して同等もしくはそれ以下である。これは、第二の実施形態におけるカーボンブラックの含有量が、第一の実施形態におけるカーボンブラックの含有量に比べて多いため、感度が低下したものと考えられる。
≪第三の実施形態≫
第三の実施形態に係る静電容量式タッチパネルセンサー基板は、上述の第一の実施形態および第二の実施形態で説明した静電容量式タッチパネルセンサー基板のうちの、透明基板10に透明保護基板としてカバーガラスを用いた透明保護基板一体型静電容量式タッチパネルセンサー基板である。この透明保護基板一体型静電容量式タッチパネルセンサー基板は、透明保護基板上に、加飾のための額縁層と、タッチパネルセンサーの両方が形成された構造である。
第三の実施形態に係る加飾透明保護基板一体型タッチパネルセンサー基板(つまり、上述の透明保護基板一体型静電容量式タッチパネルセンサー基板)を、一実施形態に基いて以下に詳細に説明する。
図6A、Bは、タッチパネル機能を有する電子入力装置を備えた平面型表示装置の構成を断面で示す模式図で、図6Aは、透明保護基板とタッチパネルが別々に形成されて、後工程で組み合わされた従来例を、図6Bは、第三の実施形態に係る加飾透明保護基板一体型タッチパネルの一実施形態として、透明保護基板にタッチパネルのセンサ層が直接形成された例を示す。
一般に、タッチパネル式平面型表示装置は、表示パネル、パネル駆動部、タッチ位置検出部等から構成され、図6A、Bには、表示パネルとして、アクティブマトリックス方式のカラー液晶表示装置の例を示す。ガラス基板上に各画素ごとにアクティブ素子(薄膜トランジスタ、TFT)を形成したアレイ基板130と、対向基板としてガラス基板上にカラーフィルタと一様な透明電極を形成したカラーフィルタ基板120とが、間に液晶150を挟んで対向して配置されている。第三の実施形態に係る加飾透明保護基板一体型タッチパネルは、図6Bに示すように、平面型表示装置の視認側に配置される透明保護基板と一体化して構成され、透明保護基板の平面型表示装置に相対する一方の面側に、複数の画素部とタッチ位置を感知するための信号ラインとが形成されたセンサ層を備える。
図7は、第三の実施形態に係る加飾透明保護基板一体型タッチパネルの、一実施形態例を平面で示す模式図である。また、図8Aおよび図8Bは、図7に示す加飾透明保護基板一体型タッチパネルの、一実施形態例および別の実施形態例の構成を断面で示す模式図である。
第三の実施形態に係る加飾透明保護基板一体型タッチパネル100は、透明保護基板102の一方の面側に、所定の形状の表示領域を区画する額縁部103を備える。必要に応じて、額縁部103の形成を行った透明保護基板102上に平坦化膜104を備える。表示領域内には、X軸方向およびこれと直交するY軸方向に間欠的に配列される複数の第1の透光性電極105と、X軸方向およびY軸方向に配列されると共に各々が第1の透光性電極105の行間および列間に配置される複数の第2の透光性電極106として2次元配置した複数の透明導電膜パターンを備える。さらに、センサ層の透明導電膜パターン間を電気的に接続するジャンパ部107と、ジャンパ部107での透明導電膜パターン層間の電気的短絡を防ぐ絶縁膜108とを備える。ここで、X軸方向に整列する第1の透光性電極105の各々は第1の透光性電極105と第2の透光性電極106との交点の絶縁膜108の図示しないスルーホールを通じてX軸方向およびY軸方向に配列される導電膜からなる複数のジャンパ部107によって相互に電気的に接続される。また、センサ層の端部から額縁部103上に配線を導いて端子部110に至る配線部109とを備え、この配線部109は端子部110を介して電気信号を検出するための図示しない検出器に接続されている、さらに、その上全面に、額縁部103および表示領域を覆う保護膜111を備えた構成となっている。特に、ジャンパ部107と配線部109とは、同一の、金属粒子を含有する感光性樹脂組成物を用いて形成された導電膜から成る。
なお、第三の実施形態の透明保護基板102は、上述した第一、第二の実施形態の透明基材10において、カバーガラスを用いた場合に相当するものである。また、第1の透光性電極105は、上述した第一、第二の実施形態の第一の透明電極1に相当するものである。また、第2の透光性電極106は、上述した第一、第二の実施形態の第二の透明電極2に相当するものである。また、ジャンパ部107は、上述した第一、第二の実施形態の第二の接続部4に相当するものである。また、絶縁膜108は、上述した第一、第二の実施形態の絶縁層5に相当するものである。また、配線部109は、上述した第一、第二の実施形態の取出配線20に相当するものである。
上記したセンサ層の透明導電膜パターン間を電気的に接続するジャンパ部107の形成と、センサ層の端部から額縁部103上に配線を導いて端子部110に至る配線部109の形成とは、金属粒子を含有する感光性樹脂組成物を額縁部と表示領域の全面に塗布した後、ジャンパ部107および配線部分を開口部としたフォトマスクを介して紫外線で露光し、その後現像処理することで、ジャンパ部107と配線部分とを一括して所定の位置にパターニング形成する同一段階で行われる。
以下に、第三の実施形態に係る加飾透明保護基板一体型タッチパネル100を、その一実施形態での製造工程にそってさらに詳細に説明する。
まず、透明保護基板102となるカバーガラスの一方の面側に、所定の形状の表示領域を区画する額縁部103を形成する。
透明保護基板102は、タッチパネルセンサーの最表面となる透明な前面板であり、使用者によってタッチされる部材である。透明保護基板102としては、可視光に対して80%以上の透過率を有するものを用いることができ、好ましくは95%以上の透過率を有するものを用いることができる。透明保護基板102は、一般に液晶表示装置に用いられているものでよく、例えばガラス等の無機透明基板、またはポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、環状オレフィンコポリマー等の透明樹脂基板が使用可能である。第三の実施形態に係る加飾透明保護基板一体型タッチパネル100のタッチパネル機能には、静電容量型が推奨される。従来のタッチスクリーン方式のように外力による歪みのおそれは無く、適用する表示パネルの仕様によって、透明保護基板102の材質および厚みは適宜選択できるが、工程での耐熱性を考慮するとガラス基板が最適である。なお、カバーガラスは通常ソーダライムガラスを強化して作製されるが、その強化深度として、10μm〜50μm、好ましくは20μm〜30μmの強化深度が形成されているガラスを使用することが推奨される。
額縁部103は、遮光材料を用いてカバーガラスの一方の面側の周縁部に形成される矩形環状の遮光層であり、中央の窓部分に、矩形等の所定の形状の表示領域を区画し、かつ、タッチパネルセンサーの周縁部に設けられる配線部109を隠す役割を果たす。額縁部103は、ネガ型感光性着色樹脂組成物またはインキを用いて形成され、黒色であることが一般的である。
額縁部103に適用する感光性着色樹脂組成物は、例えば、樹脂バインダに着色剤を、分散剤を用いて分散させ、この分散液にモノマー、光重合開始剤、増感剤、溶剤などを添加して調製される。着色剤は、額縁部103を所望の色に着色するものである。顔料や染料を利用することができるが、耐久性に優れている点で、顔料を使用することが望ましい。顔料としては、有機顔料と無機顔料のいずれであっても良く、また、その配合量は特に限定されるものではない。公知のフォトリソ方式により、感光性着色樹脂組成物を用いて、所定のパターンで感光性着色樹脂組成物の硬化物で額縁部103の形成を行うことができる。まず、例えば、透明保護基板102の上に、コーターを用いて感光性着色樹脂組成物を塗布・乾燥し、プリベークを行って感光性着色樹脂層を形成する。次に、所定のパターンを有するマスクを用いて、感光性着色樹脂層を超高圧水銀光灯ランプ等を用いてプロキシミティー露光してマスクパターンを転写する。次に、炭酸ナトリウム水溶液等の現像液で現像し、現像後よく水洗し、さらに乾燥後、加熱処理して硬化させることで額縁部103が形成されてよい。遮光性材料としてインキを用いて、スクリーン印刷によって透明保護基板102の上に額縁部103を形成してもかまわない。
次に、必要に応じて、上記で額縁部103の形成を行った透明保護基板102上に、平坦化膜104が形成される。この平坦化膜104は、額縁部103と表示領域とを平坦化させ、且つ、配線部109が形成される額縁部103の電気絶縁性を向上させる。特に、額縁部103がインキによって印刷された場合、額縁部103の表面凹凸による配線の損傷を防止する効果がある。さらに、平坦化膜104は、後述するセンサ層の形成工程での額縁部103の着色樹脂層からの脱ガスを封止する役割を持っている。
この平坦化膜104には、例えば平滑で強靭であること、透明性を有すること、耐熱性および耐光性が高く、長期間にわたって黄変、白化等の変質を起こさないこと、耐水性、耐溶剤性、耐酸性および耐アルカリ性に優れていることが求められる。平坦化膜104の材料としては、例えば熱硬化性または放射線硬化性のアクリレート系樹脂、メタクリレート系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂などが挙がられる。これらの樹脂組成物を、額縁部103の形成を行った透明保護基板102上に、膜厚2〜20μm、好ましくは5〜10μmとなるように塗布した後、焼成または紫外線照射により硬化させることにより、平坦化膜104が形成される。
以下、透明保護基板102に額縁部103及び平坦化膜104が形成された場合について説明する。
透明保護基板102の上に額縁部103、平坦化膜104が形成された後、透明保護基板102の上に、静電容量式のタッチパネルのセンサ層が形成される。センサ層の基本構成は、透明保護基板102側から、センサ電極(例えば第1の透光性電極105および第2の透光性電極106)+絶縁膜108+ジャンパ部107+保護膜111とするか(図8A、Bを参照)、又は、ジャンパ部107+絶縁膜108+センサ電極(例えば第1の透光性電極105および第2の透光性電極106)+保護膜111であり(図9A、Bを参照)、第三の実施形態に係るセンサ層は、上記したいずれの構成であっても適用可能である。ここでは、ジャンパ部107と配線部109とを、同一の、金属粒子を含有する感光性樹脂組成物を用いて、公知のフォトリソ方式により、先に形成する加工方法で説明する。
前述したように、第三の実施形態においては、センサ層の透明導電膜パターン間を電気的に接続するジャンパ部107の形成と、センサ電極の端部から額縁部103上に配線を導いて端子部に至る配線部109の導電膜の形成とは、金属粒子を含有する感光性樹脂組成物を額縁部103と表示領域の全面に塗布した後、ジャンパ部107および配線部分を開口部としたフォトマスクを介して紫外線で露光し、その後現像処理することで、ジャンパ部107と配線部109とを一括して所定の位置にパターニング形成することと同一段階で行われる。
ここで、ジャンパ部107は、表示領域に、X軸方向およびY軸方向に行列状に配列される。ジャンパ部107の各々は、X軸方向に整列する第1の透光性電極105をX軸方向に接続するためのものであり、両端部がX軸方向に隣接する1対の第2の透光性電極106の各々と重なり合うような位置および寸法で所定の位置に形成される。通常ジャンパ部107の位置は、最終的に一体化される液晶表示パネルのBM(ブラックマトリックス)と重なる位置に設計されることが多い。また、配線部109は額縁部103上の視認されない位置に配置形成される。
金属粒子を含有する感光性樹脂組成物は、樹脂バインダに金属粒子を分散させ、この分散液に例えばモノマー、光重合開始剤、増感剤、溶剤などを添加して調製される。用いられる金属粒子は、例えば金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、カーボンから選ばれる1種以上の金属粒子であり、その粒径が1μm以上4μm以下であることが好ましい。通常のモバイル表示装置等で用いられる金属配線の最小線幅は15μm程度であり、金属粒子を含有する感光性樹脂組成物を用いた解像可能なパターニング精度を考慮すると、金属粒子の粒径は4μm以下であることが好ましい。また、金属粒子の粒径を細かくすることでパターニングの解像度は向上するが、細かくしすぎると金属粒子同士の物理的接触が困難となり導電性が低下するため、金属粒子の粒径は1μm以上必要である。
ジャンパ部107および配線部109として、金属粒子を含有する感光性樹脂組成物を用いて形成された導電膜の反射率は20%以下であることが好ましく、また、金属粒子を含有する感光性樹脂組成物を用いて形成された導電性膜の表面抵抗値は1Ω/□以下であることが好ましい。上記した特性を実現するために、感光性樹脂組成物中の金属粒子の含有量は、20〜60質量%が好ましく、硬化した導電膜の膜厚は3〜5μmの範囲が好ましい。金属粒子を含有する感光性樹脂組成物としては市販のものを使用することが可能である。
次いで、公知のフォトリソ法により、ジャンパ部107上および配線部109上に絶縁膜108を所定のパターンとなる様、パターニング形成が行われてよい。絶縁膜108の形成に用いて好適な感光性樹脂は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上である透明樹脂である。この透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が含まれる。透明樹脂には、必要に応じて、その前駆体である、放射線照射により硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーを単独で、または2種以上混合して用いることができる。また、絶縁膜108を形成する感光性樹脂組成物としては市販のものを使用することが可能であり、好ましい膜厚範囲としては1.3〜2.0μmである。
絶縁膜108は、透光性の絶縁材料を平坦化膜104上に形成したジャンパ部107と額縁上の配線部109を覆うように積層することにより形成される。この上に、第1の透光性電極105と第2の透光性電極106を一括で形成した場合に、第1の透光性電極105だけが絶縁膜108に設けたスルーホール等を通じてジャンパ部107と一部接触し、第2の透光性電極106は、絶縁膜108の介在でジャンパ部107とは接触しないようにパターニング形成する。また、パネル端部のセンサ層から配線を引き出す部分でも第1の透光性電極105と第2の透光性電極106が、予め形成してある配線部109と接触するようにパターニング形成する。
静電容量式のタッチパネルは、同一レイヤー内に、X軸方向およびこれと直交するY軸方向に間欠的に配列される複数の第1の透光性電極105と、X軸方向およびY軸方向に配列されると共に各々が第1の透光性電極105の行間および列間に配置される複数の第2の透光性電極106とを備える。まず、例えばITO等インジウム、スズ、ガリウム、亜鉛などの金属酸化物の複合酸化物の透光性導電材料を用いて、蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の真空成膜手法を用いた同一工程で絶縁膜108まで形成された透明保護基板102の上全面に透明導電膜を形成する。その後、この透明導電膜を公知の手法でパターニングして、所定形状の第1の透光性電極105と第2の透光性電極106を形成する。このとき、前述したように第1の透光性電極105と第2の透光性電極106とのそれぞれのパネル端部は、先に作成されている電気信号を検出するための検出器に接続されている配線と接触・接続することになる。
以上のようにして作製されたセンサ層の表面には、感光性樹脂で形成される保護膜111を備える。この保護膜111としては、前述した絶縁膜108と同じ材料を使用することができる。タッチパネルのセンサ層表面に、上記した感光性樹脂で形成される保護膜111を形成する方法としては、スリットアンドスピン法などが通常用いられるが、センサ層が形成された透明保護基板102上に均一な膜厚で塗布可能な方法ならばこれらに限定されるものではない。感光性組成物を塗布し透明樹脂層を形成した基板に露光を行う。光源には通常の高圧水銀灯などを用いればよい。また、必要に応じて、ポストベークを行ってもよい。
以上、説明したようにして、図9A、Bに示した第三の実施形態に係る加飾透明保護基板一体型タッチパネル100を得る。なお、変形例として、第1の透光性電極105および第2の透光性電極106の形成を初めに行い、ジャンパ部107および配線部109を形成する工程を後にすることも可能である。換言すると、透明保護基板102の上に額縁部103(必要に応じて平坦化膜104)を形成した後、まず、第1の透光性電極105および第2の透光性電極106を形成する。その後、絶縁膜108を形成する。そして、この絶縁膜108を形成した後、ジャンパ部107および配線部109の形成することも可能である。この変形例であれば、図8A、Bに示した加飾透明保護基板一体型タッチパネルを得ることができる。いずれも、ジャンパ部107と配線部109とを、同一の材料を用いて、且つ、真空プロセスではない、同じ工程段階で作製することが出来るため、安価な製造設備で、短い工程で作製可能であり、工程内不良軽減につながりコストダウンが可能となる構成である。
第三の実施形態に係る加飾透明保護基板一体型タッチパネル100は、平面型表示装置の視認側に配置され、透明保護基板(前面板)102の平面型表示装置に相対する一方の面側にセンサ電極を備える形で適用される。平面型表示装置としては、例えば、カラー液晶表示装置が挙げられ、対向基板として、ブラックマトリックスで画定された赤(R)、緑(G)、青(B)等複数色の着色画素と一様な透明電極が形成され、必要な配向処理をおこなったカラーフィルタ基板と、TFTが形成されたアレイ基板との中間に液晶を挟持することで表示パネルとして組み立て、偏光板や、駆動電極、バックライト等と組み合わせる。
加飾透明保護基板一体型タッチパネル100を備えた平面型表示装置である液晶表示装置のアレイ基板は、透明基板上に、モリブデンやタングステンもしくはその合金等の金属からなるゲート線およびゲート電極を配置し、これらを覆うように酸化ケイ素・窒化ケイ素等からなるゲート絶縁膜が配置されている。また、ゲート絶縁膜上にはアモルファス・シリコンなどの半導体層が配置され、更にモリブデンやアルミニウムからなるソース線、ソース電極、ドレイン電極が配置されスイッチング素子を形成している。スイッチング素子の上には、酸化ケイ素・窒化ケイ素等からなる保護層が配置される。スイッチング素子は、表面側(視認側)に配置された加飾透明保護基板一体型タッチパネル100の操作によって駆動可能に配線される。
以上のようにして、複数の画素が行列状に配列された画素領域を有し、入力信号に基づいて上述の画素領域に画像を構成する表示パネルと、この画素領域を覆うように取り付けられた加飾透明保護基板一体型タッチパネル100を備えた平面型表示装置が得られる。
1 …第一の透明電極
2 …第二の透明電極
3 …第一の接続部
4 …第二の接続部
5 …絶縁層
6 …保護膜
10…透明基材
20…取出配線
30…カバーガラス
40…タッチパネルセンサー
100…加飾透明保護基板一体型タッチパネル
102…透明保護基板
103…額縁部
104…平坦化膜
105…第1の透光性電極
106…第2の透光性電極
107…ジャンパ部
108…絶縁膜
109…配線部
110…端子部
111…保護膜
112…カバーガラス(前面板)
120…カラーフィルタ基板
130…アレイ基板
140…偏光板
150…液晶

Claims (24)

  1. (A)第一の透明電極と、(B)第二の透明電極と、(C)前記(A)第一の透明電極同士を接続する第一の接続部と、(D)前記(B)第二の透明電極同士を接続する第二の接続部と、(E)前記(C)第一の接続部と前記(D)第二の接続部との交差する部位に形成される絶縁層と、(F)前記(A)第一の透明電極および前記(B)第二の透明電極に接続される取出配線と、を備えて構成される、透明基材上に形成される静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法であって、
    前記(C)第一の接続部を、前記(A)第一の透明電極および前記(B)第二の透明電極の材料と同一の透明導電材料を用いて、前記(A)第一の透明電極および前記(B)第二の透明電極と同時に形成する工程と、
    前記(E)絶縁層を形成する工程と、
    前記(D)第二の接続部を、導電材料を用いて前記(F)取出配線と同時に形成する工程と、を含み、
    前記(C)第一の接続部を形成する工程または前記(D)第二の接続部を形成する工程の一方の工程を実施した後に前記(E)絶縁層を形成する工程を実施し、
    前記(E)絶縁層を形成する工程を実施した後に前記(C)第一の接続部を形成する工程または前記(D)第二の接続部を形成する工程の他方の工程を実施し、
    前記(D)第二の接続部および前記(F)取出配線の反射率は、0%以上30%以下の範囲内であることを特徴とする静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法。
  2. 前記(D)第二の接続部の導体幅は、3μm以上20μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法。
  3. 前記導電材料は、感光性導電材料であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法。
  4. 前記感光性導電材料は、(G)黒色材料、(H)金属粒子、(I)光重合開始剤、(J)重合性多官能モノマー、(K)樹脂を含有することを特徴とする請求項3に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法。
  5. 前記(G)黒色材料は、黒色顔料、2種以上の顔料の疑似黒色混合物、黒色染料、金属化合物のいずれかであることを特徴とする請求項4に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法。
  6. 前記(G)黒色材料は、平均粒子径が10nm以上500nm以下の範囲内であるカーボンブラックであることを特徴とする請求項4に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法。
  7. 前記(H)金属粒子は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、アルミニウム(Al)から選ばれる1種以上の金属を含有することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法。
  8. 前記(H)金属粒子の粒子径は、0.1μm以上4μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか一項に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法。
  9. 前記(I)光重合開始剤は、O−アシルオキシム系化合物を1種以上含有することを特徴とする請求項4から請求項8のいずれか一項に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法。
  10. 前記カーボンブラックの含有量は、前記(H)金属粒子の重量に対して1重量%以上100重量%以下の範囲内であることを特徴とする請求項6に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法。
  11. 前記(D)第二の接続部および前記(F)取出配線の前記導電材料は、印刷法により成膜され、フォトリソ法によって微細パターン化されたことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板の製造方法で製造されたことを特徴とする静電容量式タッチパネルセンサー基板。
  13. (A)第一の透明電極と、(B)第二の透明電極と、(C)前記(A)第一の透明電極同士を接続する第一の接続部と、(D)前記(B)第二の透明電極同士を接続する第二の接続部と、(E)前記(C)第一の接続部と前記(D)第二の接続部との交差する部位に形成される絶縁層と、(F)前記(A)第一の透明電極および前記(B)第二の透明電極に接続される取出配線と、を備えて構成される、透明基材上に形成される静電容量式タッチパネルセンサー基板であって、
    前記(C)第一の接続部は、前記(A)第一の透明電極および前記(B)第二の透明電極の材料と同一の透明導電材料を用いて形成され、
    前記(D)第二の接続部は、導電材料を用いて前記(F)取出配線と同一の材料で形成され、
    前記(D)第二の接続部および前記(F)取出配線の反射率は、0%以上30%以下の範囲内であることを特徴とする静電容量式タッチパネルセンサー基板。
  14. 前記(D)第二の接続部の導体幅は、3μm以上20μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項13に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板。
  15. 前記導電材料は、感光性導電材料であることを特徴とする請求項13または請求項14に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板。
  16. 前記感光性導電材料は、(G)黒色材料、(H)金属粒子、(I)光重合開始剤、(J)重合性多官能モノマー、(K)樹脂を含有することを特徴とする請求項15に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板。
  17. 前記(G)黒色材料は、黒色顔料、2種以上の顔料の疑似黒色混合物、黒色染料、金属化合物のいずれかであることを特徴とする請求項16に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板。
  18. 前記(G)黒色材料は、平均粒子径が10nm以上500nm以下の範囲内であるカーボンブラックであることを特徴とする請求項16に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板。
  19. 前記(H)金属粒子は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、アルミニウム(Al)から選ばれる1種以上の金属を含有することを特徴とする請求項16から請求項18のいずれか一項に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板。
  20. 前記(H)金属粒子の粒子径は、0.1μm以上4μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項16から請求項19のいずれか一項に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板。
  21. 前記(I)光重合開始剤は、O−アシルオキシム系化合物を1種以上含有することを特徴とする請求項16から請求項20のいずれか一項に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板。
  22. 前記カーボンブラックの含有量は、前記(H)金属粒子の重量に対して1重量%以上100重量%以下の範囲内であることを特徴とする請求項18に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板。
  23. 前記透明基材がカバーガラスと同一であることを特徴とする請求項12から請求項22のいずれか一項に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板。
  24. 請求項12から請求項23のいずれか一項に記載の静電容量式タッチパネルセンサー基板を備えることを特徴とする表示装置。
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