JPWO2013008408A1 - 充電制御システム、電池パックおよび充電方法 - Google Patents

充電制御システム、電池パックおよび充電方法 Download PDF

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Abstract

直列に接続された複数の電池ユニット(電池セル)を、過充電にすることなく満充電に近づける。この電池パック(10)は、複数の電池セル(100)、測定部(300)および制御部(400)を備えている。複数の電池セル(100)は直列に接続されている。測定部(300)は電池セル(100)の電圧を測定する。制御部(400)は、測定部(300)が測定した電圧に基づいて、各々の電池セル(100)への充電を制御する。また、制御部(400)は、電池セル(100)に充電を行っている場合に、測定部(300)が測定した電圧に基づいて、電圧が最大である電圧最大セルを特定する。また、制御部(400)は、電圧最大セルの電圧が第1基準電圧V1以上になったとする第1条件を満たさないとき、全ての電池セル(100)に対して充電を継続させる。一方、第1条件を満たすとき、制御部(400)は電圧最大セルの電圧を降下させる第1制御を行う。

Description

本発明は、充電制御システム、電池パックおよび充電方法に関する。
電池の過充電、過放電を防止するため、様々な充放電方法や制御回路が提案されている。
特許文献1(特開2009−232559号公報)には、以下のような電池パック充電バランス回路が記載されている。この電池パック充電バランス回路は、第1のバランス制御回路、第2のバランス制御回路および保護回路を備えている。第1のバランス制御回路および第2のバランス制御回路は、充放電回路の両充放電端子の間に直列接続されている。第1のバランス制御回路は、複数の電池ユニットに対応して、並列接続された制御ユニットを有している。第2のバランス制御回路は、並列接続された第1の分岐および第2の分岐を有している。これにより、予め設定されたアンバランス保護起動電圧に達した電池ユニットに対して、分流を行い、保護回路が早期に過充電保護機能を起動するのを防止することができる。したがって、各々の電池ユニットへの充電をバランスさせることができるとされている。
また、特許文献2(特開平09−322417号公報)には、以下のような放電方法が記載されている。各々の電池ユニットの電圧を放電終止電圧と比較し、いずれかの電池ユニットの電圧が放電終止電圧よりも低くなった場合、全ての電池ユニットの放電を停止させる。このとき、複数の電池ユニットのそれぞれの温度を検出する。検出した温度のうち、最も低い温度を優先して放電終止電圧を演算する。最低温度の電池ユニット、またはいずれかの電池ユニットの電圧が放電終止電圧まで低下すると放電を停止する。これにより、過放電を防止するとともに、早く残容量が無くなることを防止することができるとされている。
特開2009−232559号公報 特開平09−322417号公報
発明者は、直列に接続した複数の電池ユニットを有する電池パックにおいて、以下のような課題が発生することを見出した。直列に接続した複数の電池ユニットにおいて、劣化量は電池ユニット毎に異なる。各々の電池ユニットの満充電容量は、必ずしも均等であるとは限らない。なかでも、最も満充電容量の小さい電池ユニットは、他の電池ユニットよりも充電電圧の上昇が速くなる。このため、電池パックを充電する際、最も満充電容量の小さい電池ユニットが過充電保護電圧に至ったとき、このタイミングで終了する。この場合、全ての電池ユニットの充電量が不十分なまま、充電が終了してしまう。したがって、電池パック全体として十分な充電量を得るためには、最も満充電容量の小さい電池ユニットを過充電しなければならない可能性があった。
本発明によれば、
直列に接続された複数の電池ユニットの電圧を測定する測定部と、
前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、各々の前記電池ユニットへの充電を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記電池ユニットに前記充電を行っている場合に、前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最大である電圧最大ユニットを特定し、
前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上になったとする第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、
前記第1条件を満たすとき、前記電圧最大ユニットの前記電圧を降下させる第1制御を行う充電制御システムが提供される。
本発明によれば、
直列に接続された複数の電池ユニットの電圧を測定する測定部と、
前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、各々の前記電池ユニットへの充電を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記電池ユニットに前記充電を行っている場合に、前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最大である電圧最大ユニットを特定し、
前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上になったとする第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、
前記第1条件を満たすとき、前記電圧最大ユニットをバイパス対象ユニットとしてバイパスして、当該バイパス対象ユニット以外の前記電池ユニットに対して前記充電を継続させるバイパス制御を行う充電制御システムが提供される。
本発明によれば、
直列に接続された複数の電池ユニットと、
前記電池ユニットの電圧を測定する測定部と、
前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、各々の前記電池ユニットへの充電を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記電池ユニットに前記充電を行っている場合に、前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最大である電圧最大ユニットを特定し、
前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上になったとする第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、
前記第1条件を満たすとき、前記電圧最大ユニットの前記電圧を降下させる第1制御を行う電池パックが提供される。
本発明によれば、
直列に接続された複数の電池ユニットと、
前記電池ユニットの電圧を測定する測定部と、
前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、各々の前記電池ユニットへの充電を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記電池ユニットに前記充電を行っている場合に、前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最大である電圧最大ユニットを特定し、
前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上になったとする第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、
前記第1条件を満たすとき、前記電圧最大ユニットをバイパス対象ユニットとしてバイパスして、当該バイパス対象ユニット以外の前記電池ユニットに対して前記充電を継続させるバイパス制御を行う電池パックが提供される。
本発明によれば、
直列に接続された複数の電池ユニットの電圧を測定するとともに、前記複数の電池ユニットに充電を開始する充電開始ステップと、
測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最大である電圧最大ユニットを特定するユニット特定ステップと、
前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上となったとする第1条件を判定する第1判定ステップと、
前記第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、前記第1条件を満たすとき、前記電圧最大ユニットの前記電圧を降下させる第1制御ステップと、
を備える充電方法が提供される。
本発明によれば、
直列に接続された複数の電池ユニットの電圧を測定するとともに、前記複数の電池ユニットに充電を開始する充電開始ステップと、
測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最大である電圧最大ユニットを特定するユニット特定ステップと、
前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上となったとする第1条件を判定する第1判定ステップと、
前記第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、前記第1条件を満たすとき、前記電圧最大ユニットをバイパス対象ユニットとしてバイパスして、当該バイパス対象ユニット以外の前記電池ユニットに対して前記充電を継続させるバイパス制御ステップと、
を備える充電方法が提供される。
本発明によれば、電圧最大ユニットの電圧が第1基準電圧以上になったとする第1条件を満たすとき、電圧最大ユニットの電圧を降下させる。これにより、電圧最大ユニットを過充電にすることがない。したがって、直列に接続された複数の電池ユニットを、過充電にすることを防止し、満充電に近づけることができる。
本発明によれば、直列に接続された複数の電池ユニットを、過充電にすることなく、満充電に近づけることができる。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
第1の実施形態に係る電池パックの構成を示す回路図である。 第1の実施形態に係る電池パックの電池セル近傍の等価回路図である。 第1の実施形態に係る充電方法を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る充電方法を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る充電方法を説明するための図である。 第1の実施形態の効果を説明するための比較例の図である。 第2の実施形態に係る電池パックの構成を示す回路図である。 第2の実施形態に係る電池パックの電池セル近傍の等価回路図である。 第2の実施形態に係る充電方法を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る充電方法を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係る電池パックの電池セル近傍の等価回路図である。 第4の実施形態に係る充電方法を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係る充電方法を説明するための図である。 第5の実施形態に係る充電方法を示すフローチャートである。 第5の実施形態に係る充電方法を説明するための図である。 第6の実施形態に係る充電方法を説明するための図である。 第7の実施形態に係る充電方法を説明するための図である。 第8の実施形態に係る充電方法を示すフローチャートである。 第8の実施形態に係る充電方法を説明するための図である。 第9の実施形態に係る電池パックおよび制御回路の構成を示す回路図である。 第10の実施形態に係る電池パックおよび制御回路の構成を示す回路図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
ここでいう「電池パック10」とは、複数の電池ユニットを有している組電池のことをいう。また、「電池ユニット」とは、少なくとも一つ以上の電池セル100を有しているものをいう。さらに、「電池ユニット」に含まれる電池セル100は、正極および負極等を有する複数の単電池を有していてもよい。また、複数の「電池ユニット」は、それぞれ異なる数量の電池セル100を有していてもよい。以下では、「電池パック10」に含まれる「電池ユニット」は、並列に接続された二つの単電池を有する電池セル100である場合を説明する。
(第1の実施形態)
図1および図2を用い、第1の実施形態に係る電池パック10について説明する。図1は、第1の実施形態に係る電池パック10の構成を示す回路図である。図2は、第1の実施形態に係る電池パック10の電池セル100近傍の等価回路図である。この電池パック10は、複数の電池セル100、測定部300および制御部400を備えている。複数の電池セル100は、直列に接続されている。測定部300は、電池セル100の電圧を測定する。制御部400は、測定部300が測定した電圧に基づいて、各々の電池セル100への充電を制御する。また、制御部400は、電池セル100に充電を行っている場合に、測定部300が測定した電圧に基づいて、電圧が最大である電圧最大セルを特定する。また、制御部400は、電圧最大セルの電圧が第1基準電圧V以上になったとする第1条件を満たさないとき、全ての電池セル100に対して充電を継続させる。一方、第1条件を満たすとき、制御部400は、電圧最大セルの電圧を降下させる第1制御を行う。以下、詳細を説明する。
図1のように、電池パック10は、複数の電池セル100を備えている。ここでは、電池パック10は、たとえば、N個の電池セル100を備えている。また、複数の電池セル100は、直列に接続されている。また、上述のように電池セル100は、二つの単電池を有している。具体的には、電池セル100は、Liイオン二次電池である。
電池パック10は、充放電を繰り返すことにより、劣化していく。この劣化の過程において、各々の電池セル100が均等に劣化するとは限らない。そして、最も劣化した電池セル100は、他の電池セル100に比較して、満充電容量が減少している。したがって、この電池パック10を充電するとき、最も劣化した電池セル100は、他の電池セル100よりも充電時の電圧の上昇が速い。ここでいう「満充電容量」とは、電池セル100を満充電にしたときの容量(単位Ah)のことである。
第1の実施形態における電池パック10は、電池セル100のほかに、制御回路20を有している。制御回路20は、測定部300、制御部400およびスイッチ500を備えている。
また、制御回路20は、直列に接続された電池セル100に接続されている。制御回路20は、内部正極端子620、内部負極端子640、外部正極端子720および外部負極端子740を有している。内部正極端子620は、直列に接続された一方の電池セル100の正極に接続している。また、内部負極端子640は、直列に接続された他方の電池セル100の負極に接続している。
内部正極端子620は、制御回路20内の配線(不図示)を介して、当該電池パック10を使用する外部機器に接続するための外部正極端子720に接続している。また、内部負極端子640も同様に、外部負極端子740に接続している。なお、内部負極端子640および外部負極端子740は、グランド(GND)に接地されている。
内部正極端子620と外部正極端子720との間には、充電または放電を停止するためのスイッチ500が設けられている。スイッチ500は、たとえば、電池セル100側の内部正極端子620と外部正極端子720との間に設けられている。この場合、スイッチ500は、たとえば、PチャネルのMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。スイッチ500内には、二つのPチャネルのMOSFETが設けられている。これにより、片方のMOSFETが充電を制御するために用いられる。一方、他方のMOSFETが放電を制御するために用いられる。また、スイッチ500における各々のMOSFETは、測定部300に接続している。
なお、スイッチ500がNチャネルのMOSFETである場合は、スイッチ500は、内部負極端子640と外部負極端子740との間に配置される。その他、スイッチ500は、たとえば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor、IGBT)、リレーまたはブレーカーであってもよい。
測定部300は、複数の電池セル100のそれぞれの電圧および電流を測定する。測定部300は、制御部400を介して、電池セル100に接続されている。
また、制御部400は、たとえば、測定部300よりも電池セル100側に設けられている。この制御部400は、各々の電池セル100の充電量を調整するため、各々の電池セル100に接続されている。
制御部400は、測定部300に接続している。制御部400は、測定部300が測定した電圧に基づいて、各々の電池セル100への充電を制御する。制御部400は、測定部300が測定した電圧または電流に基づいて、演算処理を行う演算部(不図示)を有している。また、制御部400は、制御部400からの信号を外部機器(不図示)に送信し、または外部機器からの信号を受信するための通信部(不図示)を有している。制御部400には、外部機器に信号を送受信するための外部通信端子760が接続している。
また、測定部300、制御部400およびスイッチ500は、安全性、充放電のサイクル寿命を向上させるため、保護回路として機能する。測定部300、制御部400およびスイッチ500は、電池セル100に対して、後述する過充電保護電圧VOPを超える電圧が充電された場合、充電を強制終了させる。その他、制御部400は、後述する第1基準電圧V等を記憶する記憶部(不図示)を有している。
このように、第1の実施形態では、複数の電池セル100および制御回路20を含み、電池パック10としてパッケージされている。
ここで、図2を用い、電池セル100近傍の等価回路について説明する。図2は、制御部400のうち、電池セル100の充電を制御する部分の等価回路を示している。図中の点線は、制御部400の内部を示している。なお、制御信号などを伝達する配線などは、省略している。
図2のように、制御部400は、配線(符号不図示)を介して、各々の電池セル100に接続している。制御部400には、内部抵抗202および第1セルスイッチ204が、各々の電池セル100と並列に配置されている。制御部400は、電圧最大セルの電圧(V)が第1基準電圧(V)以上になったとする第1条件を満たすとき、電圧最大セルと並列に配置された第1セルスイッチ204をONする。これにより、制御部400は、電圧最大セルの電圧を降下させる。なお、充電に係る当該制御部400の動作については、詳細を後述する。
次に、図3〜図5を用いて、上記した電池パック10の充電方法について説明する。図3および図4は、第1の実施形態に係る充電方法について説明するためのフローチャートである。なお、図4は、図3の変形例である。図5は、第1の実施形態に係る充電方法を説明するための図である。第1の実施形態に係る充電方法は、以下のステップを備えている。まず、測定部300が直列に接続された複数の電池セル100の電圧を測定するとともに、制御部400が複数の電池セル100に充電を開始する(S110)。次いで、制御部400は、測定部300が測定した電圧に基づいて、電圧が最大である電圧最大セルを特定する(S120)。次いで、制御部400は、電圧最大セルの電圧が第1基準電圧V以上となったとする第1条件を判定する(S130)。次いで、第1条件を満たさないとき(S130No)、制御部400は、全ての電池セル100に対して充電を継続させる。一方、第1条件を満たすとき(S130Yes)、制御部400は、電圧最大セルの電圧を降下させる(第1制御ステップ、S160)。以下、詳細を説明する。
まず、外部正極端子720および外部負極端子740を電力供給先である外部充電機器(不図示)の正極および負極に接続する。これにより、複数の電池セル100の充電を開始する。この充電は、定電圧定電流により行われる。ここでは、たとえば、電池セル100の電圧が第1基準電圧Vとなるように、充電電圧をNVとする。また、充電電流をIRSとする。ここでいう「充電電圧」とは、外部充電機器(不図示)から外部正極端子720および外部負極端子740の間に印加される充電時の電圧のことをいう。また、「充電電流」とは、外部充電機器(不図示)から外部正極端子720および外部負極端子740の間に印加される充電時の電流のことをいう。なお、ここでは、スイッチ500には、内部抵抗が無いものとして考える。これと同時に、測定部300は、直列に接続された複数の電池セル100の電圧を測定する(S110)。また、測定部300は、電池セル100の電流も測定する。
次いで、制御部400は、測定部300が測定した電圧に基づいて、電圧が最大である電圧最大セルを特定する(S120)。このとき、制御部400は、電圧が最小である電圧最小セルも特定する。なお、電圧最大セルと電圧最小セルは、測定中に切り替わることもある。
ここで、図5(a)は、第1の実施形態における時間と電池セル100の電圧との関係を示している。図5(a)のように、電圧最大セルの電圧をVとして太い実線で示している。また、電圧最小セルの電圧をVとして、細い実線で示している。
このとき、電圧最大セルおよび電圧最小セルを含めた電池セル100は、直列に接続されている。このため、各々の電池セル100に流れる電流は、全て等しい。したがって、複数の電池セル100のうち、電圧最大セルは満充電容量CRaが小さいため、電圧Vの上昇が電圧最小セルの電圧Vよりも速い。なお、第1の実施形態では、電池セル100内に二つの単電池が並列に接続されているため、劣化が小さい方の単電池に大きい電流が流れる。
また、図5(b)は、第1の実施形態における時間と電池セル100の残容量との関係、および時間と電池セル100の電流との関係を示している。図5(b)のように、電圧最大セルの残容量をCとして太い実線で示している。また、電圧最小セルの残容量をCとして、細い実線で示している。図5(b)のように、時刻tまでの充電は、定電流充電である。このため、全ての電池セル100の充電電流は、IRSで一定である。したがって、各々の電池セル100の残容量は、線形に上昇していく。
次いで、制御部400は、電圧最大セルの電圧が第1基準電圧V以上となったとする第1条件を判定する(S130)。この「第1基準電圧V」は、制御部400の記憶部に記憶されている。ここで、「第1基準電圧V」とは、過充電保護電圧VOPよりも低く設定される電圧の基準値である。具体的には、「第1基準電圧V」は、たとえば、定格充電電圧である。これにより、電圧最大セルを、過充電することが無いため、電圧最大セルの劣化を抑制することができる。なお、「定格充電電圧」とは、電池パック10を充電する際に、安全性を考慮して、過充電保護電圧よりも低く設定した充電可能な電圧のことである。
なお、「第1基準電圧V」は、後述するように、電圧最大セルの電圧Vを降下させる第1制御を行うかを判断するための基準電圧であるため、必ずしも所望の定格充電電圧と同一値である必要は無い。すなわち、「第1基準電圧V」は、定格充電電圧以上、過充電保護電圧VOP未満であってもよい。
ここで、「過充電保護電圧VOP」とは、たとえば、リチウムイオン二次電池などにおいて、発煙、発火または破裂などの不良が生じないようにするための電圧の上限値のことである。リチウムイオン二次電池である電池セル100が過充電状態になると、デンドライト状(樹枝状晶)のリチウムが発生し、正極と負極を短絡させてしまう。この場合、短絡に起因して発熱が生じ、電池パック10が破裂する危険性がある。このため、充電電圧の最大値として「過充電保護電圧VOP」を設定している。電圧最大セルが「過充電保護電圧VOP」となった場合、電池パック10への充電を強制終了させる。具体的には、制御部400は、測定部300を介して、スイッチ500に対して、充電を停止させるための信号を送信する。これにより、電圧最大セルが過充電にならないように制御している。本実施形態では、「過充電保護電圧VOP」は、制御部400の記憶部に記憶されている。
次いで、制御部400は、電圧最大セルの電圧Vが第1基準電圧V未満であって、第1条件を満たさないとき(S130No)、全ての電池セル100に対して充電を継続させる。
一方、電圧最大セルの電圧Vが第1基準電圧V以上となって、第1条件を満たすとき(S130Yes)、制御部400は、電圧最大セルと電圧最小セルとの電圧差が所定値未満であるとする第2条件を判定する(S140)。ここでいう「所定電圧」は、電圧最大セルと電圧最小セルとの電圧差の許容範囲、測定部300の測定精度、または充電許容時間などに基づいて決定される。具体的には、「所定電圧」は、たとえば、測定部300の測定精度の限界値である。
ここで、図5(a)および図5(b)において、第1条件を満たすとき(S130Yes)は、時刻tのときである。図5(a)のように、電圧最大セルの電圧Vは、第1基準電圧Vとなっている。したがって、電圧最大セルの電圧Vは、第1条件を満たしている状態である。また、電圧最大セルと電圧最小セルとの電圧差が大きいため、第2条件は満たしていない状態である。
このとき、図5(b)のように、電圧最大セルの残容量Cは、満充電容量CRaに至っていない。また、電圧最小セルの残容量Cも、満充電容量CRbに至っていない。すなわち、全ての電池セル100は、未だ十分に充電されていない状態である。
このように、第1条件を満たし、かつ第2条件を満たさないとき(S140No)、以下のようにして、制御部400は、充電を一時停止し(S150)、電圧最大セルの電圧を降下させる(第1制御ステップ、S160)。ここで、制御部400が電圧最大セルの電圧を降下させる制御を「第1制御」とする。
まず、制御部400は、測定部300を介して、スイッチ500に対して充電を停止させる信号を送信する。これにより、全ての電池セル100への充電を一時停止させる(S150)。ここで、測定部300は、制御部400を介して、各々の電池セル100に接続されている。このような電池パック10において、充電を継続したまま、制御部400を動作させた場合、その間、測定部300が電池セル100の電圧を正確に測定することができない。このため、各々の電池セル100の電圧が過充電に近づいた場合、電池セル100が過充電状態となったことを検出するタイミングが遅くなり、危険である。したがって、第1制御ステップ(S160)の前において、電池セル100への充電を一時停止させることにより、制御部400は、安全に電池セル100の充電を制御することができる。
次いで、制御部400は、電圧最大セルの電圧を降下させる第1制御を行う(S160)。
ここで、図5(a)および図5(b)において、第1制御ステップ(S160)は、時刻tから時刻tまでである。図5(a)のように、時刻tから時刻tにおいて、電圧最大セルは、上述した制御部400の内部抵抗202によって電力を消費する。これにより、電圧最大セルの電圧Vは降下する。一方、制御部400が第1制御を行っている間、制御部400は、電圧最大セル以外の他の電池セル100と並列に配置された第1セルスイッチ204を開放したままにする。すなわち、この間、電圧最小セルなどの他の電池セル100は、負荷がかけられず、かつ上記のように充電も行われない。このため、他の電池セル100の電圧降下は、自己の(電池セル100の)内部抵抗による電圧降下または自己放電等の微小な電圧降下のみである。したがって、上記した電圧最大セルの電圧降下は、他の電池セル100の電圧降下よりも大きい。これにより、電圧最大セルの電圧Vと、電圧最小セルの電圧Vを、徐々に近づけることができる。なお、図5(b)のように、時刻tから時刻tにおいて、たとえば、電圧最小セルの残容量Cは一定のままである。また、全ての電池セル100は充電されていないため、電流は0となっている。
図3のように、第1制御ステップ(S160)において、制御部400は、たとえば、電圧最大セルの電圧Vが第2基準電圧Vとなったかを判定する(S170)。または、図4のように、第1制御ステップ(S160)において、制御部400は、第1制御を行っている時間が第1基準時間以上となったかについて、判定する(S172)。または、制御部400は、これら二つの条件を同時に判定してもよい。上記いずれかの条件を判定することにより、制御部400は、後述のように第1制御を停止することができる。なお、第1の実施形態では、図3の場合とする。なお、制御部400の内部抵抗202が大きく、電圧最大セルの電圧Vの降下が遅い場合は、図4の条件を適用することが好ましい。
電圧最大セルの電圧Vが第2基準電圧Vとなったとき(S170Yes)、制御部400は、測定部300を介して、スイッチ500に充電を再開させるための信号を送信する。同時に、制御部400は、第1制御を停止させ、電池セル100の充電を再開させる(S180)。
ここで、図5(a)および図5(b)において、電圧最大セルの電圧Vが第2基準電圧Vとなったときは、時刻tのときである。また、充電を再開した状態は、時刻tから時刻tのときである。図5(a)のように、電圧最大セルの電圧Vおよび電圧最小セルの電圧Vは、ともに再度上昇する。また、図5(b)のように、電圧最小セルの残容量Cは、再度上昇する。加えて、電圧最小セルの電流は、充電電流IRSとなる。
このように、電圧最大セルの電圧Vが第2基準電圧Vとなったか等の条件を設定することにより、制御部400は、第1制御ステップ(S160)を終了させ、充電を再開させることができる。
なお、この第1制御ステップ(S160)を終了させる条件は、上記に限られるものではなく、電圧最大セルと電圧最小セルの電圧差が所定電圧未満となるという第2条件と同一の条件を適用することもできる。この第1制御ステップ(S160)を終了させる条件は、制御部400への負荷などを考慮して、適宜調整することができる。
制御部400が第1制御を停止した後(S180の後)は、S120〜S170が繰り返し行われる。図5(a)のように、時刻tから時刻tにおいて、電圧最大セルの電圧Vは、充電による上昇、第1制御ステップ(S160)における降下を繰り返す。一方、電圧最小セルの電圧Vは、充電による上昇、第1制御ステップ(S160)における電圧保持を繰り返す。これにより、電圧最大セルの電圧Vおよび電圧最小セルの電圧Vを、徐々に近づけることができる。また、図5(b)のように、電圧最小セルの残容量Cを、徐々に満充電容量CRbに近づけることができる。
なお、S120〜S170までのステップを繰り返す間に、電圧最大セルの電圧Vが降下することにより、電圧最大セルが他の電池セル100と入れ替わっていてもよい。その場合は、制御部400は、新しい電圧最大セルの電圧をVとして、第1条件等を判定していく。
このように第2条件を設定することにより、電圧最大セルと電圧最小セルとの電圧差が所定電圧未満となるまで、充電および第1制御ステップ(S160)が繰り返される。したがって、ここでいう「電圧最大セルと電圧最小セルとの電圧差が所定電圧未満となる」とする第2条件は、充電が繰り返される際の終了条件である。
次いで、図5(a)、図5(b)における時刻tの状態について説明する。図5(a)、図5(b)における時刻tの状態は、制御部400は第1制御を停止した状態(S180)である。上述のように、制御部400は、第1制御を停止し、電池セル100の充電を再開させる。
図5(b)のように、時刻tの状態から、電池パック10内の電池セル100の全てが満充電に近づいている。このため、それぞれの電池セル100に対して、充電がされにくくなり、電流が降下し始める。すなわち、時刻tから、充電が定電圧充電となる。図5(a)のように、時刻tから、電圧最大セルの電圧Vおよび電圧最小セルの電圧Vは、徐々に緩やかに上昇していく。
図5(a)において、時刻t10のとき、たとえば、電圧最大セルの電圧Vは、第1基準電圧Vに等しくなっている。また、電圧最大セルと電圧最小セルとの電圧差は、ほぼ0になっている。したがって、第1条件を満たし、かつ第2条件を満たすため(S140Yes)、制御部400は、測定部300を介して、スイッチ500に充電を停止させるための信号を送信し、充電を終了させる(S190)。
このとき、制御部400はスイッチ500に信号を送信するのではなく、制御部400は、外部通信端子760を介して、外部の充電機器に対して、充電を停止させるための信号を送信してもよい。
また、制御部400は、第2条件を満たしてすぐに、充電を終了させるのではなく、所定時間の充電(定電圧充電)が経過してから終了させてもよい。
なお、電圧最小セルの電圧Vが第1基準電圧V以上となったとき、制御部400は、充電を定電圧から定電流に切り替える信号を外部充電機器に送信してもよい。すなわち、電圧最小セルの電圧Vが第1基準電圧V以上となったとき、強制的に定電流充電に切り替えても良い。これにより、全ての電池セル100を確実に過充電とすることなく、満充電とすることができる。
以上のようにして、第1の実施形態に係る電池パック10の充電を制御する。
次に、図6を比較例として用い、第1の実施形態の効果について説明する。図6は、第1の実施形態の効果について説明するための比較例の図である。
図6は、第1の実施形態とは異なり、制御部400は電圧最大セルの電圧を降下させる第1制御を行わずに充電を行った比較例の場合を示している。図6(a)は、比較例における時間と電池セル100の電圧との関係を示している。また、図6(b)は、比較例における時間と電池セル100の残容量との関係、時間と電池セル100の電流との関係を示している。なお、図6の時刻tは、図5の時刻tと独立であるとする。以降、時刻tを含む各々の図は、図番が異なる場合、それぞれ独立しているものとする。
図6(a)のように、比較例では、電圧最大セルの電圧Vは、充電開始から単調に増加する。また、電圧最大セルの電圧Vは、電圧最小セルの電圧Vよりも上昇が速い。
比較例では、制御部400が第1制御を行うための第1条件が無い。したがって、電圧最大セルの電圧Vは、N個の電池セル100の電圧の合計がNVと等しくなるまで、第1基準電圧V以上となっても上昇し続ける。
電圧最大セルの電圧Vは、さらに過充電保護電圧VOPまで上昇する。このように、電圧最大セルの電圧Vが過充電保護電圧VOPまで上昇した場合、制御部400は、測定部300を介して、スイッチ500に停止させるための信号を送信する。これにより、制御部400は、充電を強制終了させる。このとき、電圧最小セルの電圧Vは、第1基準電圧V(定格充電電圧)まで至っていない。したがって、電圧最大セルと電圧最小セルとの電圧差は大きいまま、充電が終了してしまう。
また、図6(b)のように、電圧最大セルの残容量Cは、満充電容量CRaに至っていない。電圧最小セルの残容量Cも、満充電容量CRbに至っていない。すなわち、全ての電池セル100は、まだ充分に充電されていない状態にもかかわらず、充電が終了してしまう。
この状態から、電圧最小セルを充電するために再度充電をする場合、電圧最大セルの電圧Vが過充電保護電圧VOPを超えてしまう。この場合、電圧最大セルが危険な状態となってしまう可能性がある。このため、これ以上の充電を行うことができない。
また、この電池パック10を放電後に再度充電する際には、必ず、電圧最大セルを過充電しなければ、電池パック10全体として充分な充電量を得ることができない可能性がある。
また、上記のように、電圧最大セルとは、最も劣化した電池セル100のことである。比較例では、電圧最大セルの電圧Vを過充電保護電圧VOPまで充電している。このため、電圧最大セルが過充電に近い状態になるため、電圧最大セルは、さらに劣化が進んでしまう。すなわち、電圧最大セルの満充電容量CRaをさらに減少させてしまうことになる。このような状態で充放電を繰り返した場合、上記よりもさらに速く、充電が終了してしまうようになっていく。結果として、電池パック10全体として、充電可能な満充電容量を徐々に減少させてしまう可能性がある。
一方、第1の実施形態によれば、電圧最大セルの電圧Vが第1基準電圧V以上になったとする第1条件を満たすとき、制御部400は、電圧最大セルの電圧Vを降下させる第1制御を行う。これにより、電圧最大セルを過充電にすることを防止することができる。また、電圧最大セルの電圧Vを、他の電池セル100の電圧に近づけることができる。
この状態から、電圧最小セルを充電するために再度充電をする場合、電圧最大セルの電圧Vが降下しているため、電池パック10全体をさらに充電することが可能である。また、上記のように、電圧最大セルの電圧Vと電圧最小セルの電圧Vを近づけることができることにより、それぞれの電池セル100を満充電に近づけることができる。
また、第1の実施形態によれば、電圧最大セルの電圧Vが第1基準電圧V以上になったとき、電圧最大セルの電圧Vを降下させる。これにより、電圧最大セルの電圧Vが過充電保護電圧VOPのように高い状態、すなわち電圧最大セルが過充電の状態で、充電を終了させることがない。したがって、電圧最大セルの劣化を抑制することができる。
また、第1の実施形態によれば、図2で示されている回路は、内部抵抗202と第1セルスイッチ204のみの簡易な構造である。これにより、制御部400を電池パック10内の小さい領域に収容することができる。また、制御部400の当該回路は、信頼性が高く、低コストで形成することができる。
以上のように、第1の実施形態によれば、直列に接続された複数の電池セル100を有する電池パック10を、過充電にすることを防止し、満充電に近づけることができる。
以上、第1の実施形態では、第1条件を判定した後に、再度充電を再開させる場合を説明したが、電圧最大セルと電圧最小セルの電圧差が所定電圧未満となるとする第2条件を満たすまで、制御部400は、第1制御を行い続けても良い。
また、第1の実施形態では、繰り返し充電がなされる際に、第2条件を用いて、充電を終了させる場合を説明したが、第1条件のみを用い、ユーザーが任意に充電を終了させる充電制御システム、または充電方法であってもよい。
(第2の実施形態)
図7および図8を用い、第2の実施形態に係る電池パック10について説明する。図7は、第2の実施形態に係る電池パック10の構成を示す回路図である。図8は、第2の実施形態に係る電池パック10の電池セル100近傍の等価回路図である。第2の実施形態は、以下の点を除いて、第1の実施形態と同様である。第2の実施形態の電池パック10は、各々の電池セル100の充電量を調整するバランス回路200をさらに備えている。また、制御部400は、バランス回路200の動作を制御する。さらに、制御部400は、第1条件を満たすとき、バランス回路200を作動させることにより、第1制御を行う。以下、詳細を説明する。
図7のように、第2の実施形態における電池パック10は、第1の実施形態の構成のほかに、バランス回路200を備えている。バランス回路200は、各々の電池セル100の充電量を調整する。
測定部300は、バランス回路200を介して、電池セル100に接続されている。
また、バランス回路200は、測定部300よりも電池セル100側に設けられている。このバランス回路200は、各々の電池セル100の充電量を調整するため、各々の電池セル100に接続されている。
測定部300の外部正極端子720および外部負極端子740側には、制御部400が接続している。制御部400は、測定部300が測定した電圧に基づいて、バランス回路200の動作を制御する。制御部400は、測定部300が測定した電圧または電流に基づいて、演算処理を行う演算部(不図示)を有している。
このように、第2の実施形態の電池パック10は、第1の実施形態の制御部400の機能のうち、各々の電池セル100の充電を制御するバランス回路200を、制御部400とは別系統として備えている。
ここで、図8を用い、電池セル100近傍の等価回路について説明する。図8は、バランス回路200の等価回路を示している。図中の点線は、バランス回路200の内部を示している。
図8のように、バランス回路200は、配線(符号不図示)を介して、各々の電池セル100に接続している。バランス回路200には、内部抵抗202および第1セルスイッチ204が、各々の電池セル100と並列に配置されている。制御部400は、電圧最大セルの電圧(V)が第1基準電圧(V)以上になったとする第1条件を満たすとき、当該バランス回路200を作動させることにより、最大電池セルと並列に配置された第1セルスイッチ204をONする。これにより、制御部400は、バランス回路200によって、第1制御を行うことができる。
次に、図9を用いて、第2の実施形態の電池パック10の充電方法について説明する。図9は、第1の実施形態に係る充電方法について説明するためのフローチャートである。第2の実施形態の充電方法は、バランス回路200を作動させることにより、第1制御を行う点を除いて、第1の実施形態と同様である。以下、詳細を説明する。
図9のように、第2の実施形態の充電方法は、S150までは第1の実施形態と同様である。
ここで、第1条件を満たし、かつ第2条件を満たさないとき(S140No)、以下のようにして、制御部400は、充電を一時停止し(S150)、バランス回路200を作動させる(第1制御ステップ、S160)。
図9のように、第1制御ステップ(S160)において、たとえば、電圧最大セルの電圧Vが第2基準電圧Vとなったかを判定する(S170)。または、図4のように、第1制御ステップ(S160)において、バランス回路200を作動させてから、バランス回路200の作動時間が第1基準時間以上となったかについて、判定してもよい。または、これら二つの条件を同時に判定してもよい。なお、バランス回路200の内部抵抗202が大きく、電圧最大セルの電圧Vの降下が遅い場合は、図9の条件を適用することが好ましい。
電圧最大セルの電圧Vが第2基準電圧Vとなったとき(S170Yes)、制御部400は、測定部300を介して、スイッチ500に充電を再開させるための信号を送信する。同時に、制御部400は、バランス回路200を停止させ(第1制御を停止し)、電池セル100の充電を再開させる(S180)。
なお、この第1制御ステップ(S160)を終了させる条件は、上記に限られるものではなく、電圧最大セルと電圧最小セルの電圧差が所定電圧未満となるという第2条件と同一の条件を適用することもできる。この第1制御ステップ(S160)を終了させる条件は、バランス回路200への負荷などを考慮して、適宜調整することができる。
制御部400がバランス回路200を停止した後(S180の後)は、S120〜S170が繰り返し行われる。以降は、第1の実施形態と同様である。
以上のようにして、第2の実施形態に係る電池パック10の充電を制御する。
第2の実施形態によれば、制御部400とは別の系統として、バランス回路200を備えている。これにより、制御部400は、第1条件を満たすとき、バランス回路200を作動させることにより、第1制御を行うことができる。また、第1の実施形態でも述べたように、当該バランス回路200は、信頼性が高く、また低コストで形成することができる。
(第3の実施形態)
図10は、第3の実施形態に係る充電方法を示すフローチャートである。第3の実施形態は、充電を終了させる条件が複数ある点を除いて、第1の実施形態または第2の実施形態と同様である。以下、詳細を説明する。
ここで、第3の実施形態は、第2の実施形態のようにバランス回路200を備えている場合とする。
まず、図10のように、複数の電池セル100を有する電池パック10の充電を開始する。これと同時に、測定部300により、直列に接続された複数の電池セル100の電圧および電流を測定する(S110)。
次いで、制御部400は、測定部300が測定した電圧に基づいて、電圧最大セルおよび電圧最小セルを特定する(S120)。
次いで、制御部400は、各々の電池セル100の電流が基準電流以下であるとする第5条件を判定する(S210)。ここで、定電流による充電を行う際、充電が満充電に近づくと電流は降下し始める。また、ここでいう「基準電流」とは、充電電流の変化を検出するための電流の基準値である。このように「基準電流」を設けることにより、各々の電池セル100の電流によって、満充電に近づいていることを判定することができる。具体的には、「基準電流」は、たとえば、充電の終止電流Iである。ここでいう「終止電流I」とは、電池セル100が満充電に近づいたときの、一定の値に収束した電流のことである。したがって、電圧だけでなく電流も判定することにより、電池セル100の過充電を保護するように制御することができる。
制御部400は、第5条件を満たさないとき(S210No)、充電を継続させる。一方、制御部400は、第5条件を満たすとき(S210Yes)、充電を終了させる。
なお、第5条件による判定は、バランス回路200が作動していないときであれば、充電におけるいずれのタイミングで行ってもよい。
次いで、制御部400は、電圧最大セルの電圧が第1基準電圧V以上となったとする第1条件を判定する(S130)。
制御部400は、電圧最大セルの電圧が第1基準電圧V未満であって、第1条件を満たさないとき(S130No)、充電を継続させる。一方、制御部400は、電圧最大セルの電圧Vが第1基準電圧V以上となって、第1条件を満たすとき(S130Yes)、さらに以下のような判定を行う。
制御部400は、第1条件を満たし、かつ電圧最大セルと電圧最小セルとの電圧差が所定値未満であるとする第2条件を判定する(S140)。
制御部400は、第1条件を満たし、かつ第2条件を満たすとき(S140Yes)、充電を終了させる。一方、制御部400は、第1条件を満たし、かつ第2条件を満たさないとき(S140No)、さらに以下のような判定を行う。
次いで、制御部400は、第1条件を満たし、かつ当該充電中におけるバランス回路200の作動回数の積算値が所定値以上であるとする第3条件を判定する(S220)。これにより、終了条件が厳しいことを原因として、バランス回路200が限りなく作動し続けることを防止することができる。なお、バランス回路200が無く、制御部400のみである場合には、当該第3条件は、第1制御を行った回数の積算値が所定値以上であるとする。
制御部400は、第1条件を満たし、かつ第3条件を満たすとき(S220Yes)、充電を終了させる。一方、制御部400は、第1条件を満たし、かつ第3条件を満たさないとき(S220No)、さらに以下のような判定を行う。
制御部400は、充電を行った時間を積算した充電時間が、第1基準時間より長い第2基準時間を経過したとする第4条件を判定する(S230)。第4条件の判定結果に基づき、制御部400がバランス回路200を制御することにより、充電時間が過剰に長くなることを防止することができる。
制御部400は、第4条件を満たすとき(S230Yes)、充電を終了させる。一方、第1条件を満たし、かつ第3条件を満たさないとき(S230No)、制御部400は、測定部300を介して、スイッチ500に対して、充電を一時停止させるための信号を送信し、充電を一時停止させる(S150)。
次いで、制御部400は、バランス回路200を作動させる(第1制御ステップ、S160)。
第1制御ステップ(S160)において、制御部400は、たとえば、電圧最大セルの電圧Vが第2基準電圧Vとなったかについて判定する(S170)。または、第1制御ステップ(S160)において、制御部400は、バランス回路200を作動させてから、バランス回路200の作動時間が第1基準時間以上となったかを判定してもよい。
電圧最大セルの電圧Vが第2基準電圧Vとなったとき、またはバランス回路200の作動時間が第1基準時間以上となったとき(S160Yes)、制御部400は、バランス回路200を停止させ、電池セル100の充電を再開させる(S180)。
以上のステップを繰り返し行うことにより、第1の実施形態と同様にして、全ての電池セル100を満充電に近づけることができる。なお、充電を終了させるタイミングは、第2条件、第3条件、第4条件、または第5条件のいずれかを満たす状態であればよい。
次に、第3の実施形態の効果について説明する。
第3の実施形態によれば、制御部400には、充電の終了条件が複数設定されている。ここで、ユーザーによっては、電圧最小セルに少しでも多く充電して、電池パック10を早く使用したいと考える場合が想定される。このような場合、全ての電池セル100の充電量を揃えるような厳密な終了条件を設定するよりは、むしろ、ユーザーのニーズにあった終了条件で、充電を早期に終了させることが好ましい。したがって、第3の実施形態における、第3条件から第5条件のように、所望の終了条件を各種設定しておくことにより、過剰に充電時間が長くなることを防ぐことができる。
以上、第3の実施形態においては、図6のようなフローチャートに従う制御システムまたは充電方法を説明したが、第2条件から第4条件までを判定するステップは、S140以降であれば、どのタイミングで行ってもよい。また、第5条件を判定するステップは、充電におけるいずれのタイミングで行ってもよい。
また、第3の実施形態においては、バランス回路200が設けられている場合を説明したが、第1の実施形態と同様に制御部400のみによって制御しても良い。この場合、第3の実施形態において、「バランス回路200を作動させる」の部分を「第1制御を行う」に置き換えることにより、同一の制御を行うことができる。
(第4の実施形態)
図11を用い、第4の実施形態に係る電池パック10について説明する。図11は、第4の実施形態に係る電池パック10の電池セル100近傍の等価回路図である。第4の実施形態は、以下の点を除いて、第1の実施形態と同様である。制御部400は、第1条件を満たすとき、電圧最大セルをバイパス対象ユニットとしてバイパスして、当該バイパス対象ユニットの電池セル100に対して充電を継続させる。以下、詳細を説明する。
図11は、制御部400のうち、電池セル100の充電を制御する部分の等価回路を示している。図中の点線は、制御部400の内部を示している。なお、制御信号などを伝達する配線などは、省略している。
図11のように、制御部400は、配線(符号不図示)を介して、各々の電池セル100に接続している。各々の電池セル100は、第2セルスイッチ206を介して、互いに接続している。制御部400には、第3セルスイッチ208が、各々の電池セル100および第2セルスイッチ206と並列に配置されている。これらの第2セルスイッチ206および第3セルスイッチ208は、各々が個別にONすることはあるが、同時にONをすることが無いように制御されている。これにより、制御部400は、電池セル100が正負極間で短絡することを防止している。
制御部400は、通常の電池パック10を放電させるときなどは、第2セルスイッチ206をONして、第3セルスイッチ208をOFFする。一方、制御部400は、電池セル100をバイパスさせるときは、当該電池セル100に接続している第2セルスイッチ206をOFFして、当該電池セル100と並列に配置されている第3セルスイッチ208をONする。ここでは、「電池セル100に接続している第2セルスイッチ206」とは、当該電池セル100の負極側に接続した第2セルスイッチ206のことである。
ここで、制御部400は、電圧最大セルの電圧(V)が第1基準電圧(V)以上になったとする第1条件を満たすとき、電圧最大セルを「バイパス対象ユニット」としてバイパスする。このとき、上述のように、電圧最大セルに接続している第2セルスイッチ206をOFFして、当該最大電池セルと並列に配置されている第3セルスイッチ208をONする。これにより、制御部400は、電圧最大セルをバイパスさせることができる。なお、充電に係る当該制御部400の動作については、詳細を後述する。
次に、図12および図13を用い、第4の実施形態の電池パック10の充電方法について説明する。図12は、第4の実施形態に係る充電方法を説明するためのフローチャートである。なお、図12では、ステップ番号を再付与している。図13は、第4の実施形態に係る充電方法を説明するための図である。第4の実施形態に係る充電方法は、以下のステップを備えている。まず、測定部300が直列に接続された複数の電池セル100の電圧を測定するとともに、制御部400が複数の電池セル100に充電を開始する(S410)。次いで、制御部400は、測定部300が測定した電圧に基づいて、電圧が最大である電圧最大セルを特定する(S430)。次いで、制御部400は、電圧最大セルの電圧が第1基準電圧V以上となったとする第1条件を判定する(S440)。次いで、第1条件を満たさないとき(S440No)、制御部400は、全ての電池セル100に対して充電を継続させる。一方、第1条件を満たすとき(S440Yes)、制御部400は、電圧最大セルをバイパス対象ユニットとしてバイパスして、当該バイパス対象ユニット以外の電池セル100に対して充電を継続させる(バイパス制御ステップ、S460)。以下、詳細を説明する。
以上の実施形態において、制御部400は、「電圧最大セル」として、電圧が最大である一つの電池セル100を特定して電圧を制御する方法を説明した。一方、第4の実施形態では、制御部400は、現在の「電圧最大セル」が第1条件を満たすとき、「バイパス対象ユニット」としてまとめてバイパス制御を行う。ここでいう「バイパス対象ユニット」とは、バイパス制御によってバイパスされている一つ以上の電池セル100の集合のことをいう。
なお、第4の実施形態では、最も早く電圧が第1基準電圧Vに到達する電池セル100を「第1セル」、次に到達する電池セル100を「第2セル」、全ての電池セル100の中で最も遅く到達する電池セル100を「第3セル」とする。
ここでは、初期の充電状態として、充電電流をIRSとする。
まず、図12のように、第1の実施形態と同様に、充電を開始し、測定部300は電池セル100の電圧および電流を測定する(S410)。
次いで、制御部400は、測定部300が測定した電圧に基づいて、「電圧最小セル」を特定する(S420)。なお、後述する「バイパス対象セル」以外の電池セル100の中から「電圧最小セル」となる電池セル100を特定する。
次いで、制御部400は、測定部300が測定した電圧に基づいて、「電圧最大セル」を特定する(S430)。この段階では、「第1セル」が最も電圧が大きいとし、「電圧最大セル」であるとする。
ここで、図13(a)は、第4の実施形態における時間と電池セル100の電圧との関係を示している。図13(a)では、第1セルの電圧をVとして太線で示し、第2セルの電圧をVCとして太点線で示し、第3セルの電圧をVbとして細線で示している。
また、図13(b)は、第4の実施形態における時間と電池セル100の残容量との関係、および時間と電池セル100の電流との関係を示している。図13(b)では、第1セルの残容量をCとして太線で示し、第2セルの残容量をCcとして太点線で示し、第3セルの残容量をCbとして細線で示している。
図13(a)のように、時刻tまでにおいて、第1セルの電圧Vの上昇が最も早い。すなわち、電圧最大セルは、第1セルである。第2セルの電圧Vの上昇も、第3セルの電圧Vよりも早い。第1セルの電圧Vが第1基準電圧V未満であり、第1条件を満たさないとき(S440No)、制御部400は、全ての電池セル100に対して充電を継続させる。なお、図13(b)のように、時刻tまでは、全ての電池セル100の残容量は、線形に上昇していく。
時刻tのとき、電圧最大セルである第1セルの電圧Vは、第1基準電圧Vとなり、第1条件を満たす(S440Yes)。
電圧最大セルが第1条件を満たすとき(S440Yes)、制御部400は、現在の最大電池セルである第1セルを「バイパス対象ユニット」に含める(S460)。時刻tでは、バイパス対象ユニットは、当該第1セルの一つだけである。
次いで、制御部400は、上記した電圧最大セルをバイパス対象ユニットとしてバイパスして、当該バイパス対象ユニット以外の電池セル100に対して充電を継続させるバイパス制御を行う(バイパス制御ステップ、S460)。
このとき、制御部400は、上述のように、電圧最大セルである第1セルに接続している第2セルスイッチ206をOFFして、当該第1セルと並列に配置されている第3セルスイッチ208をONする。これにより、制御部400は、電圧最大セルである第1セルをバイパスさせる。
このとき、外部充電機器は、定電流充電を継続している。バイパス対象ユニットをバイパスさせた時刻t以降であっても、充電電流はIRSで変わらない。したがって、電圧最大セル以外の他の電池セル100は、バイパス対象ユニットをバイパスさせた以前と同じ電圧で充電が継続される。
また、制御部400は、バイパス制御により、バイパス対象ユニットとしてバイパスしている電池セル100の数を示す信号を、外部充電機器に送信する。このとき、制御部400は、当該電池セル100は、第1セルの一つであるとして信号を送信する。これにより、電池パック10側の異常を起因として電圧が変動しているのではなく、電池パック10側のバイパス制御によって電圧が変動していることを外部充電機器に伝達することができる。
さらに、制御部400は、充電で印加される充電電圧をバイパス対象ユニットの電圧の分だけ降下させるための信号を外部充電機器に送信してもよい。これにより、当該信号は、バイパス対象ユニットとしてバイパスしている電池セル100の数を示す信号の代替的な信号とすることができる。時刻tのとき、バイパス対象ユニットは第1セルのみのため、制御部400は、Vだけ降下させるための信号を送信する。
図13(a)のように、時刻tから時刻tまでの間、第1セルはバイパスされているため、第1セルの電圧Vは、内部抵抗による損失成分を除いた開放電圧v1aに降下して、一定電圧を維持する。ここで「開放電圧」とは、電池セル100の正極および負極が開放されたときの電圧のことをいう。電池セル100は、内部抵抗を有している。このため、充電の際に電池セル100に印加されている電圧は、当該内部抵抗による損失成分の電圧が重畳されている。したがって、上記のように電池セル100がバイパスされる(開放される)ことによって、電池セル100の電圧は、内部抵抗による損失成分を除いた開放電圧まで降下する。
一方、時刻tから時刻tまでの間、バイパス対象ユニット以外の電池セル100の電圧は、定電流充電により、単調増加する。
図13(b)のように、時刻t以降、第1セルはバイパスされているため、バイパス対象ユニットである第1セルの残容量Cは、一定の値を維持する。一方、時刻tから時刻tまでの間、バイパス対象ユニット以外の電池セル100の残容量は、定電流充電により、線形に増加していく。
次いで、制御部400は、電圧最小セルである第3セルの電圧Vが第1基準電圧V以上となったかを判定する(S470)。時刻tから時刻tまでの間は、まだ、電圧最小セルである第3セルの電圧Vが第1基準電圧V以上となっていないため(S470No)、制御部400は充電を継続させる。
ここで、S420に戻り、バイパス対象ユニット以外の電池セル100の中から電圧が最小である「電圧最小セル」を特定する(S420)。開放電圧の大きさによっては、バイパス対象ユニットに含まれた電池セル100が最も電圧が低い電池セル100となる可能性がある。このため、当該特定において、制御部400はバイパス対象ユニットを検索対象から外す。なお、ここでは、第3セルが「電圧最小セル」である。
また、制御部400は、再度、現在の「電圧最大セル」を特定する(S430)。時刻tから時刻tまでの間において、電圧が最大となっている現在の「電圧最大セル」は、第2セルである。したがって、制御部400は、第2セルを、新たな「電圧最大セル」として更新する。このようにして、制御部400は、現在、電圧が最大となっている新たな電圧最大セルを随時更新していく。
次いで、時刻tのとき、新たな電圧最大セルとなった第2セルは、第1基準電圧Vとなり、第1条件を満たす(S440Yes)。
新たな電圧最大セルとなった第2セルが第1条件を満たすとき(S440Yes)、制御部400は、バイパス対象ユニットに、現在の電圧最大セルである第2セルを含める(S450)。ここでいう「バイパス対象ユニットに含める」とは、制御部400がバイパス対象ユニットとしてまとめて制御することを意味する。
次いで、制御部400は、第2セルを含めたバイパス対象ユニットをバイパスして、当該バイパス対象ユニット以外の電池セル100に対して充電を継続させるバイパス制御を行う(バイパス制御ステップ、S460)。すなわち、制御部400は、第1セルだけでなく、第2セルもバイパスする。
このとき、外部充電機器は、定電流充電を継続している。第2セルをバイパス対象ユニットとして新たにバイパスさせた時刻t以降であっても、充電電流はIRSで変わらない。したがって、バイパス対象ユニット以外の他の電池セル100は、第2セルを新たにバイパスさせた以前と同じ電圧で充電が継続される。
また、制御部400は、バイパス制御により、バイパス対象ユニットとしてバイパスしている電池セル100の数を示す信号を、外部充電機器に送信する。具体的には、時刻tのとき、バイパス制御によってバイパスしている電池セル100の数は、第1セルおよび第2セルの「2つ」である。このとき、制御部400は、当該バイパスしている電池セル100の数である「2つ」を示す信号を、外部充電機器に送信する。これにより、電池パック10側のバイパスされている電池セル100の数が変動したことによって電圧が変動していることを、外部充電機器に伝達することができる。
さらに、制御部400は、充電電圧を第2セルが含まれたバイパス対象ユニットの電圧の分だけ降下させるための信号を外部充電機器に送信してもよい。時刻tのとき、バイパス対象ユニットは2つとなったため、制御部400は、充電電圧を2Vだけ降下させるための信号を送信する。
図13(a)のように、時刻tから時刻tまでの間、第1セルの電圧Vaは、開放電圧v1aで一定である。また、バイパス対象ユニットとなった第2セルはバイパスされているため、第2セルの電圧Vは、内部抵抗による損失成分を除いた開放電圧v1cに降下して、一定電圧を維持する。ここで、電圧上昇が最も早かった第1セルは、第2セルよりも劣化している。このため、第1セルの内部抵抗は、第2セルの内部抵抗よりも大きい。したがって、第2セルの開放電圧v1cは、第1セルの開放電圧v1aよりも大きい。一方、時刻tから時刻tまでの間、バイパス対象ユニット以外の電池セル100の電圧は、定電流充電により、単調増加する。
図13(b)のように、時刻t以降、第2セルはバイパスされているため、第2セルの残容量Cは、一定の値を維持する。一方、時刻tから時刻tまでの間も、バイパス対象ユニット以外の電池セル100の残容量は、定電流充電により、線形に増加していく。
次いで、制御部400は、再度、電圧最小セルである第3セルの電圧Vが第1基準電圧V以上となったかを判定する(S470)。時刻tから時刻tまでの間は、まだ、電圧最小セルである第3セルの電圧Vが第1基準電圧V以上となっていないため(S470No)、制御部400は充電を継続させる。
ここで、S420に戻り、制御部400はバイパス対象ユニット以外の電池セル100の中から電圧が最小である「電圧最小セル」を特定する(S420)。ここでも、第3セルが「電圧最小セル」である。
また、制御部400は、再度、現在の「電圧最大セル」を特定する(S430)。制御部400は、時刻tから時刻tまでの間において、現在、電圧が最大となっている電池セル100を、新たな「電圧最大セル」として更新する。この段階では、図13に図示されていない電池セル100が「電圧最大セル」に該当する。このようにして、制御部400は、現在、電圧が最大となっている新たな電圧最大セルを随時更新していく。
ここで、S440を行い、新たに電圧最大セルとなった電池セル100が第1条件を満たすまで、バイパス対象ユニット以外の電池セル100に対して充電が行われる。次いで、制御部400は、S470を満たすまでS430からS460を繰り返し、現在の新たな電圧最大セルが第1条件を満たす毎に、現在の電圧最大セルをバイパス対象ユニットとしてまとめてバイパス制御を行っていく。
このとき、上述したように、制御部400は、バイパス制御により、バイパス対象ユニットとしてバイパスしている電池セル100の数を示す信号を、外部充電機器に送信する。バイパス対象ユニットがk個となっているとき、制御部400は、k個を示す信号を外部充電機器に送信する。これにより、電池パック10側のバイパスされている電池セル100の数が変動したことによって電圧が変動していることを、外部充電機器に伝達することができる。
S470を満たすまでS430からS460を繰り返している間、制御部400は、バイパス対象ユニットの電圧の分だけ降下させるための信号を外部充電機器に送信してもよい。制御部400は、バイパス対象ユニットがk個となっているとき、充電電圧をkVだけ降下させるための信号を送信する。
最終的には、電圧最小セル以外の全ての電池セル100がバイパス対象ユニットに含まれる。
時刻tのとき、電圧最小セルである第3セルの電圧Vは第1基準電圧V以上となっている(S470Yes)
電圧最小セルである第3セルの電圧Vは第1基準電圧V以上となっているとき(S470Yes)、制御部400は、バイパス制御を停止する。これにより、全ての電池セル100に充電が再開される。
このとき、制御部400は、バイパス制御を停止した後、充電を定電流から定電圧に切り替える信号を外部充電機器に送信する。これにより、全ての電池セル100に第1基準電圧Vで定電圧充電することができる。また、全ての電池セル100を過充電させることがない。
図13(a)のように、全ての電池セル100の電圧は、第1基準電圧Vで一定である。また、図13(b)のように、充電電流は、緩やかに減少し、時刻tのとき、終止電流Iまで減少する。また、時刻tのとき、全ての電池セル100の残容量は、満充電容量まで充電される。ここで、制御部400は、充電を終了させる(S490)。
なお、ここで、制御部400が充電を終了させる条件は、第3の実施形態における第5条件とすることができる。すなわち、全ての電池セル100の電流が基準電流(たとえば終止電流I)以下となったとき、制御部400は、充電を終了させることができる。また、制御部400が充電を終了させる条件は、第3の実施形態における第4条件とすることができる。すなわち、当該充電中における充電を行った時間を積算した充電時間が、第2基準時間を経過したとき、制御部400は、充電を終了させることができる。
第4の実施形態によれば、制御部400は、第1条件を満たすとき、電圧最大セルをバイパス対象ユニットとしてバイパスして、当該バイパス対象ユニット以外の電池セルに対して充電を継続させるバイパス制御を行う。これにより、電圧最大セルを過充電することがない。また、バイパス対象ユニットをバイパスしている間、バイパス対象ユニット以外の電池セル100に対して充電を継続させることにより、全ての電池セル100を早く満充電に近づけることができる。
(第5の実施形態)
図14および図15を用い、第5の実施形態に係る電池パック10について説明する。図14は、第5の実施形態に係る充電方法を説明するためのフローチャートである。図15は、第5の実施形態に係る充電方法を説明するための図である。第5の実施形態は、S470Yes以降のステップが異なる点を除いて、第4の実施形態と同様である。以下、詳細を説明する。
第5の実施形態の電池パック10の構成は、第4の実施形態と同様である。「第1セル」等の名称も第4の実施形態と同じ名称を使用する。
図14に従って、電池パック10に充電がされているものとする。第4の実施形態と同様にして、制御部400は、S470を満たすまでS430からS460を繰り返し、現在の新たな電圧最大セルが第1条件を満たす毎に、現在の電圧最大セルをバイパス対象ユニットとしてまとめてバイパス制御を行っていく。
ここで、図15(a)は、第5の実施形態における時間と電池セル100の電圧との関係を示している。図15では、図13と同様に、第1セルを太線で示している。第2セル、第3セルについても、図13と同様である。
また、図15(b)は、第5の実施形態における時間と電池セル100の残容量との関係、および時間と電池セル100の電流との関係を示している。
今、時刻tであるとする。時刻tのとき、電圧最小セルである第3セルの電圧Vは第1基準電圧V以上となっている(S470Yes)。
電圧最小セルである第3セルの電圧Vは第1基準電圧V以上となっているとき(S470Yes)、制御部400は、全ての電池セル100を、所定時間、バイパスさせる(S475)。これにより、電圧最小セルである第3の電圧Vは、開放電圧v1bまで降下する。なお、電圧最小セルである第3セルの内部抵抗は他の電池セル100と比較して最も小さいため、電圧最小セルである第3セルの開放電圧v1bは、他の電池セル100の開放電圧よりも大きい。
ここでの全ての電池セル100をバイパスさせる制御は、たとえば、制御部400によって行われる。言い換えれば、制御部400は、第3セルをバイパス対象ユニットとしてバイパス制御を行う。または、制御部400は、スイッチ500をOFFさせてもよい。
また、ここでいう時刻tから時刻tまでの「所定時間」とは、定電流充電から定電圧充電に切り替えるための時間のことをいう。具体的には、外部充電機器が当該充電の切替に必要とする時間以上であればよい。
所定時間経過した時刻tのとき、制御部400は、充電を再開させる(S480)。このとき、バイパス制御として全ての電池セル100をバイパスさせていた場合は、制御部400は、バイパス制御を停止する。一方、スイッチ500をOFFしていた場合は、制御部400は、再度スイッチ500をONする。
また、所定時間経過した時刻tのとき、制御部400は、バイパス制御を停止した後、充電を定電流から定電圧に切り替える信号を外部充電機器に送信する。これにより、全ての電池セル100に第1基準電圧Vで定電圧充電することができる。
以降のステップは、第4の実施形態と同様である。
第5の実施形態によれば、電圧最小セルである第3セルの電圧Vが第1基準電圧V以上となっているとき、制御部400は、全ての電池セル100を、所定時間、バイパスさせる。これにより、充電を定電流から定電圧に切り替えるときに、安定して当該充電の切替を行うことができる。
以上、第5の実施形態においては、制御部400のみによって制御する場合を説明したが、第2の実施形態のようにバランス回路200が設けられていてもよい。この場合、制御部400は、第1条件を満たさないとき、全ての電池セル100に対して充電を継続させ、第1条件を満たすとき、バランス回路200を作動させることにより、バイパス制御を行う。
(第6の実施形態)
図16は、第6の実施形態に係る充電方法を説明するための図である。第6の実施形態は、電池セル100がリサイクルされたものである点を除いて、第1の実施形態または第2の実施形態と同様である。以下、詳細を説明する。
第6の実施形態に係る電池セル100は、使用済みの当該電池セル100を回収し再組立てを行うことによってリサイクルされている。ここでいう「リサイクル」とは、メーカーが使用済みの電池パック10を回収した後に、電池パック10を分解して、使用済み電池セル100を再使用することをいう。また、「使用済みの電池パック10」とは、少なくとも一回以上、充電または放電を行った電池パック10のことをいう。したがって、電池パック10は、リサイクルした電池セル100の組電池である。このように、電池セル100がリサイクルされている場合、使用されていた電池パック10毎に、電池セル100は使用時間が異なるため、劣化の程度も異なっている。このため、電池セル100によって、電圧が上昇する速さが異なっている状況が考えられる。
ここで、図16(a)は、第6の実施形態における時間と電池セル100の電圧との関係を示している。図16(a)のように、最も劣化した電池セル100の電圧をVとして太い実線で示している。また、最も劣化していない電池セル100の電圧をVとして、細い実線で示している。
また、図16(b)は、第6の実施形態における時間と電池セル100の残容量との関係、および時間と電池セル100の電流との関係を示している。図16(b)のように、最も劣化した電池セル100の残容量をCとして太い実線で示している。また、最も劣化していない電池セル100の残容量をCとして、細い実線で示している。
ここで、図16(b)のように、充電開始の状態で、最も劣化した電池セル100の方が、最も劣化していない電池セル100よりも残容量が小さい場合を考える。充電中のそれぞれの電池セル100の充電電流IRSは、一定である。したがって、最も劣化した電池セル100の残容量Cおよび最も劣化していない電池セル100の残容量Cは、同じ傾きで線形に上昇していく。
図16(a)で示されているように、充電を開始するときの電圧は、最も劣化した電池セル100の電圧Vaよりも、最も劣化していない電池セル100の電圧Vbの方が大きい。しかし、最も劣化した電池セル100の方は満充電容量が小さいため、最も劣化した電池セル100の電圧Vは、最も劣化していない電池セル100の電圧Vよりも上昇が速い。このため、時刻tのとき、最も劣化した電池セル100の電圧Vは、最も劣化していない電池セルの電圧Vよりも大きくなる。したがって、制御部400は、時刻t以降では、最も劣化した電池セル100を「電圧最大セル」と特定する。一方、制御部400は、最も劣化していない電池セル100を「電圧最小セル」と特定する。
次いで、時刻tのとき、電圧最大セルの電圧Vは、第1基準電圧Vに達する。このとき、第1条件を満たすため、制御部400は、第1制御を行う。または、制御部400は、バランス回路200を作動させる。ここで、第1基準電圧V1は、たとえば、定格充電電圧以上過充電保護電圧未満である。このように、満充電に近い電池セル100において第1条件を判定することにより、必ず最も劣化した電池セル100を電圧最大セルとして特定することができる。以降の充電方法は、第1の実施形態と同様である。
第6の実施形態によれば、電池セル100はリサイクルされている。このため、電池パック10を構成する各々の電池セル100は使用時間が異なるため、劣化の程度も異なっている。最も劣化した電池セル100は、電圧の上昇が速い。このような電池パック10に第1の実施形態の制御システムおよび充電方法を適用することにより、電圧最大ユニットを過充電にすることを防止することができる。したがって、電池セル100がリサイクルされたものであっても、それぞれの電池セル100を安全に満充電に近づけることができる。
(第7の実施形態)
図17は、第7の実施形態に係る充電方法を説明するための図である。第7の実施形態は、以下の点を除いて、第1の実施形態または第2の実施形態と同様である。バランス回路200は、一つの電池セル100から、他の電池セル100へ電力を移動させる機能を有している。また、制御部400は、第1条件を満たし、バランス回路200を作動させるとき、バランス回路200により、電圧最大セルから他の電池セル100へ電力を移動させる。以下、詳細を説明する。
図17(a)は、第7の実施形態における時間と電池セル100の電圧との関係を示している。図17(a)のように、電圧最大セルの電圧をVとして太い実線で示している。また、電圧最小セルの電圧をVとして、細い実線で示している。
また、図17(b)は、第7の実施形態における時間と電池セル100の残容量との関係、および時間と電池セル100の電流との関係を示している。
図17(a)のように、制御部400は、充電開始から時刻tまでは、第1の実施形態と同様に充電を行う。第1の実施形態と同様に、電圧最大セルの電圧Vが電圧最小セルの電圧Vよりも早く上昇する。時刻tのとき、電圧最大セルの電圧Vが、第1基準電圧Vに達する。
時刻tのとき、電圧最大セルの電圧Vが第1基準電圧V以上となって、第1条件を満たすため、制御部400はバランス回路200を作動させる。第4の実施形態におけるバランス回路200は、一つの電池セル100から、他の電池セル100へ電力を移動させる機能を有している。制御部400は、バランス回路200により、電圧最大セルから他の電池セル100へ電力を移動させる。これにより、電圧最大セルの電圧Vを降下させる。
なお、バランス回路200により、電圧最大セルから他の電池セル100へ電力を移動させる場合、「他の電池セル100」は特に限定されるものではない。バランス回路200は、電圧最大セルから、電圧最小セルに対して電力を移動させてもよい。一方、バランス回路200は、電圧最大セルから、電圧最小セルとは異なる他の電池セル100に対して電力を移動させてもよい。ここでは、バランス回路200が、電圧最大セルから、電圧最小セルに対して、電力を移動させた場合を説明する。
図17(a)の時刻tから時刻tにかけて、制御部400はバランス回路200を作動させている。バランス回路200によって、電力が他の電池セル100へ移動させられているため、電圧最大セルの電圧Vは降下する。一方、電圧最小セルの電圧Vは、電圧最大セルから供給された電力によって充電されて上昇する。なお、電圧最小セルなどの電圧が上昇する傾きは、時刻tにおける電圧最大セルと当該電池セル100との電圧差に依存する。また、電圧最小セルなどの電圧が上昇する傾きは、他電源による充電によって、電圧が上昇する傾きより緩い。
図17(b)の時刻tから時刻tにかけて、電圧最小セルの残容量Cも、電圧最大セルから供給された電力によって充電されて上昇する。また、電圧最小セルに対して、電圧最大セルから電流が流れる。時刻tから時刻tにかけて、電圧最大セルの電圧Vの降下に伴って、電圧最小セルに流れる電流は減少していく。
次いで、図17(a)および図17(b)において、時刻tのとき、電圧最大セルの電圧Vが第2基準電圧Vとなったため、制御部400は、バランス回路200を停止させ、充電を再開させる。
以降は、第2の実施形態と同様にして、図9のS120〜S170が繰り返し行われる。図17(a)のように、時刻tから時刻tにおいて、電圧最大セルの電圧Vは、充電による上昇、バランス回路200による降下を繰り返す。
一方、電圧最小セルの電圧Vは、第2の実施形態のように、バランス回路200を作動させるとき、電圧一定となることがない。すなわち、電圧最小セルの電圧Vは、充電による上昇、電圧最大セルからの電力供給よる電圧上昇を繰り返す。
このとき、図17(b)のように、時刻t、時刻t、時刻tおよび時刻tにおける第1制御ステップ(S160)において、電圧最大セルから電圧最小セルに流れる電流は、電圧最大セルと電圧最小セルとの電圧差に応じて、徐々に小さくなっていく。
以上のように、第1の実施形態よりも早く、電圧最大セルの電圧Vおよび電圧最小セルの電圧Vを近づけることができる。また、第1の実施形態よりも早く、電圧最小セルの残容量Cを、満充電容量CRbに近づけることができる。
第7の実施形態によれば、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第7の実施形態によれば、制御部400がバランス回路200を作動させることにより、電圧最大セルから他の電池セル100へ電力を移動させる。これにより、電圧最大セルの電圧Vを降下させるための電力を、他の電池セル100の充電に用いることができる。また、制御部400がバランス回路200を作動させることにより、第1の実施形態のように他の電池セル100の充電が中断されない。これにより、第1の実施形態よりも早く、満充電に近づけることができる。
(第8の実施形態)
図18および図19を用い、第8の実施形態について説明する。図18は、第8の実施形態に係る充電方法を示すフローチャートである。図19は、第8の実施形態に係る充電方法を説明するための図である。第8の実施形態は、以下の点を除いて、第1の実施形態、第2の実施形態または第4の実施形態の一部と同様である。制御部400は、第1条件を満たし、バランス回路200を作動させてから、電圧最大ユニットの電圧Vが他の電池セル100と等しくなったとき、当該他の電池セル100を電圧最大ユニットとしてまとめて制御する。以下、詳細を説明する。
以上の実施形態において、制御部400は、「電圧最大セル」として、電圧が最大である一つの電池セル100を特定して電圧を制御する方法を説明した。一方、第8の実施形態では、「電圧最大ユニット」とは、電圧最大セルを含む一つ以上の電池セル100の集合のことをいう。制御部400は、「電圧最大セル」がたとえば次に電圧の大きい電池セル100と同じ電圧となったとき、「電圧最大ユニット」としてまとめて、複数の電池セル100を制御する。以下では、「電圧最大セル」を含む電池セル100の集合を「電圧最大ユニット」とする。また、「電圧最大セル」の次に電圧の大きい電池セル100を「電圧第2セル」として説明する。
図18のように、第2の実施形態と同様に、充電を開始し、電池セル100の電圧および電流を測定する(S110)。
次いで、制御部400は、測定部300が測定した電圧に基づいて、「電圧最大ユニット」「電圧最小セル」を特定する(S120)。この初期段階では、「電圧最大ユニット」は、一つの「電圧最大セル」である。
ここで、図19(a)は、第8の実施形態における時間と電池セル100の電圧との関係を示している。図19(a)では、「電圧第2セル」の電圧をVとして、太点線で示している。
また、図19(b)は、第8の実施形態における時間と電池セル100の残容量との関係、および時間と電池セル100の電流との関係を示している。図19(b)では、「電圧第2セル」の残容量をCとして、太点線で示している。
図19(a)のように、電圧最大セルの電圧Vの上昇が最も早い。電圧第2セルの電圧Vの上昇も、電圧最小セルの電圧Vよりも早い。なお、図19(b)のように、時刻tまでは、全ての電池セル100の残容量は、線形に上昇していく。
時刻tのとき、電圧最大セルの電圧Vaは、第1基準電圧Vとなり、第1条件を満たす(S130Yes)。また、時刻tのとき、電圧最大セルと電圧最小セルとの電圧差が大きいため、充電の終了条件である第2条件は満たしていない(S140No)。
このとき、制御部400は、全ての電池セル100の充電を一時停止させる(S150)。次いで、制御部400は、バランス回路200を作動させる(S160)。
図19(a)のように、時刻t以降において、制御部400は、バランス回路200を作動させる。時刻tから時刻tにおいて、バランス回路200の内部抵抗によって、電圧最大セルの電圧Vは降下する。一方、充電が一時停止されているため、電圧最小セルの電圧Vおよび電圧第2セルの電圧Vはほとんど降下しない。
図19(b)のように、時刻tから時刻tにおいて、電圧最小セルの残容量Cおよび電圧第2セルの残容量Cは、一定のままである。また、充電されていないため、電流も0となっている。
次いで、バランス回路200が作動している状態で、電圧最大ユニットの電圧が、電圧第2セルの電圧と等しいかを判定する(S310)。なお、電圧最大ユニットの電圧が、電圧第2セルの電圧と等しくない場合は(S310No)、制御部400は、電圧最大ユニットが1つの電圧最大セルとしてS170までバランス回路200を作動させる。
図19(a)のように、時刻tのとき、電圧最大ユニット(ここでは、電圧最大セルのみ)の電圧Vは、電圧第2セルの電圧Vと等しい。
このように、電圧最大ユニットの電圧Vが電圧第2セルの電圧Vと等しいとき(S310Yes)、制御部400は、電圧第2セルを電圧最大ユニットに含める(S320)。ここでいう「電圧最大ユニットに含める」とは、制御部400が複数の電池セル100を電圧最大ユニットとしてまとめて制御することを意味する。これにより、制御部400は、電圧最大セルと電圧第2セルとを電圧最大ユニットとして、バランス回路200を作動させる。
図19(a)のように、時刻t以降において、電圧最大ユニットに含まれた電圧第2セルの電圧Vは、電圧最大セルの電圧Vとともに、降下する。また、図19(b)のように、電圧第2セルの残容量Cは、バランス回路200の内部抵抗によって電力を消費して、降下する。
次いで、電圧最大ユニットの電圧が第2基準電圧Vとなったかを判定する(S170)。電圧最大ユニットの電圧が第2基準電圧Vとなっていない場合(S170No)、制御部400は、継続してバランス回路200を作動させる。このとき、さらに電圧最大ユニットの電圧が次の電圧第2セルと等しくなった場合(さらにS310Yesの場合)、制御部400は、当該電圧第2セルを最大電池ユニットに含めることができる。
次いで、時刻tのとき、電圧第2セルを含む電圧最大ユニットの電圧は、第2基準電圧Vとなる。
このように、電圧最大ユニットの電圧が第2基準電圧Vとなったとき(S170Yes)、制御部400は、バランス回路200を停止させ、電池セル100の充電を再開させる(S180)。
以降、電圧最大ユニットは、充電による上昇、第1制御ステップ(S160)における降下を繰り返す。以降のステップは、電圧最大ユニットが複数の電池セル100である点を除いて、第1の実施形態と同様である。
以上のように、時刻t以降、制御部400は、電圧第2セルを電圧最大ユニットとして制御する。S180以降、電圧第2セルが電圧最大ユニットよりも著しく電圧が異なってくる場合、制御部400は、S120において、当該電圧第2セルを電圧最大ユニットから除外すればよい。
また、制御部400は、電圧第2セルを電圧最大ユニットに含めることに伴い、当該電圧第2セルの次に電圧の大きい電池セル100を新たな電圧第2セルとしていくことができる。すなわち、S310からS320にかけて、制御部400は、電圧最大ユニットを徐々に増やしていくことができる。最終的には、電圧最大ユニットの電圧が電圧最小セルの電圧と等しくなるまで、上記充電方法を繰り返すことができる。
第8の実施形態によれば、制御部400は、電圧最大ユニットとして電圧が等しくなった複数の電池セル100をまとめて制御する。これにより、複数の電池セル100の電圧を早く揃えていくことができる。
(第9の実施形態)
図20は、第9の実施形態に係る電池パック10および制御回路20の構成を示す回路図である。第9の実施形態は、制御回路20が電池パック10の外側に設けられている点を除いて、第2の実施形態と同様である。以下、詳細を説明する。
図20のように、制御回路20は、電池パック10の外側に設けられている。制御回路20は、たとえば、電池パック10から独立した充電機器(不図示)等に設けられている。または、制御回路20は、電池パック10を放電して使用する際に用いる使用機器内に設けられていてもよい。
電池パック10には、第1の実施形態と同様に、複数の電池セル100が直列に接続されている。電池パック10には、電池パック10の充放電を行うための正極端子820および負極端子840が設けられている。その他、それぞれの電池セル100の間において、電池セル端子830が設けられている。
制御回路20は、バランス回路200、測定部300および制御部400を備えている。制御回路20の電池パック10側には、バランス回路200が設けられている。また、制御回路20の電池パック10側には、制御回路20の正極端子920および負極端子940が設けられている。制御回路20の正極端子920および負極端子940は、配線(符号不図示)を介して、それぞれ、電池パック10の正極端子820および負極端子840に接続している。これにより、制御回路20側から電池パック10に、充電の電力が供給される。
また、制御回路20の電池パック10側には、バランス回路200の測定端子930が設けられている。バランス回路200の測定端子930は、配線(符号不図示)を介して、電池パック10の電池セル端子830に接続している。これにより、制御回路20が電池パック10の外側に設けられていても、バランス回路200を作動させるときに、それぞれの電池セル100を制御することができる。
第9の実施形態によれば、制御回路20が電池パック10の外側に設けられている。バランス回路200は、配線を介して、それぞれの電池セル100に接続されている。これにより、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第10の実施形態)
図21は、第10の実施形態に係る電池パック10および制御回路20の構成を示す回路図である。第10の実施形態は、制御回路20のうち、バランス回路200以外が電池パック10の外側に設けられている点を除いて、第5の実施形態と同様である。以下、詳細を説明する。
図21のように、バランス回路200は、電池パック10内に設けられている。一方、バランス回路200を除く、測定部300および制御部400を含む制御回路20は、電池パック10の外側に設けられている。
電池パック10内において、バランス回路200は各々の電池セル100に接続されている。電池パック10には、電池パック10の充放電を行うための正極端子820および負極端子840が設けられている。その他、バランス回路200に対する信号、バランス回路200からの信号を送受信するためのバランス回路端子860が設けられている。
制御回路20の電池パック10側には、測定部300が設けられている。また、制御回路20の電池パック10側のうち、電池パック10の正極端子820および負極端子840と対応する位置に、制御回路20の正極端子920および負極端子940が設けられている。
測定部300の電池パック10側のうち、バランス回路端子860に対応する位置に、測定部端子960が設けられている。バランス回路端子860および測定部端子960は、それぞれ相互に配線(符号不図示)により接続されている。これにより、配線を介して、バランス回路200を作動させる信号や、電池セル100からの電圧および電流の信号を送受信することができる。
第10の実施形態によれば、第9の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上の第9の実施形態および第10の実施形態において、制御回路20が電池パック10の外側に設けられている場合を説明したが、その他、様々な構成とすることが可能である。たとえば、制御部400だけが、電池パック10の外側に設けられていてもよい。
以上、第1から第10の実施形態において、制御部400は、測定部300を介して、スイッチ500に対して信号を送信する場合を説明したが、制御部400は、直接、スイッチ500に信号を送信する形態であってもよい。
以上の実施形態において、上記した制御回路20を備える充電機器も開示されている。
以上の実施形態において、制御部400は、第1基準電圧Vを基準として、電圧最大セルの電圧を降下させたり、電圧最大セルをバイパスさせたりする場合を説明した。この第1基準電圧Vは、制御中に随時変化させていってもよい。この場合、たとえば、充電の初期段階では、制御部400は、第1基準電圧Vを定格充電電圧以下とし、全ての電池セル100が満充電に近づいてから第1基準電圧Vを定格充電電圧としてもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
この出願は、2011年7月8日に出願された日本出願特願2011−152372号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (31)

  1. 直列に接続された複数の電池ユニットの電圧を測定する測定部と、
    前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、各々の前記電池ユニットへの充電を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記電池ユニットに前記充電を行っている場合に、前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最大である電圧最大ユニットを特定し、
    前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上になったとする第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、
    前記第1条件を満たすとき、前記電圧最大ユニットの前記電圧を降下させる第1制御を行う充電制御システム。
  2. 請求項1に記載の充電制御システムにおいて、
    当該充電制御システムは各々の前記電池ユニットの充電量を調整するバランス回路をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記バランス回路の動作を制御し、
    前記第1条件を満たすとき、前記バランス回路を作動させることにより、前記第1制御を行う充電制御システム。
  3. 請求項2に記載の充電制御システムにおいて、
    前記バランス回路は、一つの前記電池ユニットから、他の前記電池ユニットへ電力を移動させる機能を有し、
    前記制御部は、
    前記第1条件を満たし、前記バランス回路を作動させて前記第1制御を行うとき、前記バランス回路により、前記電圧最大ユニットから他の前記電池ユニットへ前記電力を移動させる充電制御システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記第1条件を満たすとき、前記充電を一時停止させ、前記第1制御を行う充電制御システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記第1条件を満たして、前記第1制御を行ってから、前記電圧最大ユニットが前記第1基準電圧より低い第2基準電圧となったとき、前記第1制御を停止し、前記充電を再開させる充電制御システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記第1条件を満たして、前記第1制御を行っている作動時間が第1基準時間以上となったとき、前記第1制御を停止し、前記充電を再開させる充電制御システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最小である電圧最小ユニットをさらに特定し、
    前記第1条件を満たし、かつ、前記電圧最大ユニットと前記電圧最小ユニットとの電圧差が所定値未満であるとする第2条件を満たさないとき、前記第1制御を行う充電制御システム。
  8. 請求項7に記載の充電制御システムにおいて、
    前記第1条件を満たし、かつ、前記第2条件を満たすとき、前記充電を終了させる充電制御システム。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記第1条件を満たし、かつ、当該充電中における前記第1制御を行った回数の積算値が所定値以上であるとする第3条件を満たさないとき、前記第1制御を行う充電制御システム。
  10. 請求項9に記載の充電制御システムにおいて、
    前記第1条件を満たし、かつ、前記第3条件を満たすとき、前記充電を終了させる充電制御システム。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    当該充電中における前記充電を行った時間を積算した充電時間が、前記第1基準時間より長い第2基準時間を経過したとする第4条件を満たすとき、前記充電を終了させる充電制御システム。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記測定部は、前記電池ユニットの電流をさらに測定し、
    前記制御部は、
    各々の前記電池ユニットの前記電流が基準電流以下であるとする第5条件を満たさないとき、前記充電を継続させる充電制御システム。
  13. 請求項12に記載の充電制御システムにおいて、
    前記第5条件を満たすとき、前記充電を終了させる充電制御システム。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記第1条件を満たし、前記第1制御を行ってから、前記電圧最大ユニットの前記電圧が他の前記電池ユニットと等しくなったとき、当該他の電池ユニットを前記電圧最大ユニットとしてまとめて制御する充電制御システム。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記電圧最小ユニットの前記電圧が前記第1基準電圧以上となったとき、前記充電を定電圧から定電流に切り替える信号を外部充電機器に送信する充電制御システム。
  16. 直列に接続された複数の電池ユニットの電圧を測定する測定部と、
    前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、各々の前記電池ユニットへの充電を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記電池ユニットに前記充電を行っている場合に、前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最大である電圧最大ユニットを特定し、
    前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上になったとする第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、
    前記第1条件を満たすとき、前記電圧最大ユニットをバイパス対象ユニットとしてバイパスして、当該バイパス対象ユニット以外の前記電池ユニットに対して前記充電を継続させるバイパス制御を行う充電制御システム。
  17. 請求項16に記載の充電制御システムにおいて、
    当該充電制御システムは各々の前記電池ユニットの充電量を調整するバランス回路をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記バランス回路の動作を制御し、
    前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上になったとする第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、
    前記第1条件を満たすとき、前記バランス回路を作動させることにより、前記バイパス制御を行う充電制御システム。
  18. 請求項16または17に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記第1条件を満たし、前記バイパス制御を行ってから、現在、前記電圧が最大となっている新たな前記電圧最大ユニットを更新し、
    当該新たな電圧最大ユニットが前記第1条件を満たさないとき、前記バイパス対象ユニット以外の前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、
    前記新たな電圧最大ユニットが前記第1条件を満たすとき、前記新たな電圧最大ユニットを前記バイパス対象ユニットに含める充電制御システム。
  19. 請求項18に記載の充電制御システムにおいて、
    前記バイパス制御により、前記バイパス対象ユニットとしてバイパスしている前記電池ユニットの数を示す信号を、外部充電機器に送信する充電制御システム。
  20. 請求項16〜19のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、前記バイパス対象ユニット以外の電池セルの中から前記電圧が最小である電圧最小ユニットをさらに特定し、
    前記第1条件を満たし、前記バイパス制御を行ってから、電圧最小電池セルの前記電圧が第1基準電圧以上になったとき、前記バイパス制御を停止する充電制御システム。
  21. 請求項20に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記バイパス制御を停止した後、前記充電を定電流から定電圧に切り替える信号を外部充電機器に送信する充電制御システム。
  22. 請求項16〜19のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、前記バイパス対象ユニット以外の電池セルの中から前記電圧が最小である電圧最小ユニットをさらに特定し、
    前記第1条件を満たし、前記バイパス制御を行ってから、電圧最小電池セルの前記電圧が第1基準電圧以上になったとき、全ての前記電池ユニットを所定時間バイパスさせる充電制御システム。
  23. 請求項22に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    全ての前記電池ユニットを所定時間バイパスさせた後、前記充電を定電流から定電圧に切り替える信号を外部充電機器に送信する充電制御システム。
  24. 請求項20〜23のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記第1条件を満たし、前記バイパス制御を行ってから、前記電圧最小ユニットの前記電圧が前記第1条件を満たすとき、前記充電を再開させる充電制御システム。
  25. 請求項16〜24のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記第1条件を満たし、前記バイパス制御を行ってから、前記充電で印加される充電電圧を前記電圧最大ユニットの前記電圧の分だけ降下させるための信号を外部充電機器に送信する充電制御システム。
  26. 請求項1〜25のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記第1基準電圧は、定格充電電圧以上、過充電保護電圧未満である充電制御システム。
  27. 請求項1〜26のいずれか一項に記載の充電制御システムにおいて、
    前記電池ユニットは、リサイクルされている充電制御システム。
  28. 直列に接続された複数の電池ユニットと、
    前記電池ユニットの電圧を測定する測定部と、
    前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、各々の前記電池ユニットへの充電を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記電池ユニットに前記充電を行っている場合に、前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最大である電圧最大ユニットを特定し、
    前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上になったとする第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、
    前記第1条件を満たすとき、前記電圧最大ユニットの前記電圧を降下させる第1制御を行う電池パック。
  29. 直列に接続された複数の電池ユニットと、
    前記電池ユニットの電圧を測定する測定部と、
    前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、各々の前記電池ユニットへの充電を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記電池ユニットに前記充電を行っている場合に、前記測定部が測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最大である電圧最大ユニットを特定し、
    前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上になったとする第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、
    前記第1条件を満たすとき、前記電圧最大ユニットをバイパス対象ユニットとしてバイパスして、当該バイパス対象ユニット以外の前記電池ユニットに対して前記充電を継続させるバイパス制御を行う電池パック。
  30. 直列に接続された複数の電池ユニットの電圧を測定するとともに、前記複数の電池ユニットに充電を開始する充電開始ステップと、
    測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最大である電圧最大ユニットを特定するユニット特定ステップと、
    前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上となったとする第1条件を判定する第1判定ステップと、
    前記第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、前記第1条件を満たすとき、前記電圧最大ユニットの前記電圧を降下させる第1制御ステップと、
    を備える充電方法。
  31. 直列に接続された複数の電池ユニットの電圧を測定するとともに、前記複数の電池ユニットに充電を開始する充電開始ステップと、
    測定した前記電圧に基づいて、前記電圧が最大である電圧最大ユニットを特定するユニット特定ステップと、
    前記電圧最大ユニットの前記電圧が第1基準電圧以上となったとする第1条件を判定する第1判定ステップと、
    前記第1条件を満たさないとき、全ての前記電池ユニットに対して前記充電を継続させ、前記第1条件を満たすとき、前記電圧最大ユニットをバイパス対象ユニットとしてバイパスして、当該バイパス対象ユニット以外の前記電池ユニットに対して前記充電を継続させるバイパス制御ステップと、
    を備える充電方法。
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