JPWO2013005484A1 - 双極式針型マイクロ波手術器 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、生体組織表面の凝固等を確実かつ容易にでき、また、生体組織に挿入して深部を凝固等する際でも、マイクロ波手術器の先端部付近が十分に凝固等できるマイクロ波手術器を提供することである。本発明は、少なくとも一対の棒状電極が電極全体の中心軸と平行になるように配置され、対となる電極の間が絶縁体で満たされていることを特徴とする双極式針型マイクロ波手術器を用いる。少なくとも二対の電極が、同極の電極が隣り合わせにならないように交互に配置され、対となる電極のうち、いずれか同極の電極の先端部同士がこの電極と同じ材料で橋かけして構成されることが好ましい。各電極が、中心軸から2mmの垂直距離内にあることが好ましい。

Description

本発明は、双極式針型マイクロ波手術器に関する。
従来、双極式針型マイクロ波手術器として、生体組織に挿入される管状の接地電極と、前記接地電極の芯部に設けられ、先端部が前記接地電極の先端より導出された管状の絶縁体と、前記絶縁体の芯部に設けられ、先端部のマイクロ波照射部が前記絶縁体の先端より導出されて前記絶縁体の先端とともに生体組織に挿入される棒状の中心電極とからなる手術電極を備えたマイクロ波手術器において、前記中心電極を棒状の中心体と該中心体の外周の中心外層体とにより構成し、前記中心外層体及び前記接地電極を前記中心体より電気抵抗率の低い金属により構成し、かつ、前記中心体を前記中心外層体より高硬度の金属により構成したことを特徴とするマイクロ波手術器が知られている(特許文献1)。
特開平10−137258号公報
しかし、従来のマイクロ波手術器では、一対の電極が同時に生体組織に密着できないため、生体組織表面の凝固等(凝固、止血、焼灼)が実質的に不可能であるという問題があるほか、生体組織に挿入して深部を凝固等する際、マイクロ波手術器の先端部付近の凝固等が不十分であるという問題がある。
すなわち、本発明の目的は、生体組織表面の凝固等を確実かつ容易にでき、また、生体組織に挿入して深部を凝固等する際でも、マイクロ波手術器の先端部付近が十分に凝固等できるマイクロ波手術器を提供することである。
本発明の双極式針型マイクロ波手術器の特徴は、少なくとも一対の棒状電極が電極全体の中心軸と平行になるように配置され、対となる電極の間が絶縁体で満たされている点を要旨とする。
少なくとも一対の棒状電極は、少なくとも一対の棒状電極(少なくとも2本の棒状電極)であればよく、二対以上の棒状電極(4本以上の棒状電極)であってもよいが、一対〜五対の棒状電極が好ましく、さらに好ましくは一対〜三対の棒状電極、特に好ましくは一対又は二対の棒状電極(2本又は4本の棒状電極)である。
少なくとも一対の棒状電極は、必ずしもすべての電極表面について、中心軸を通り中心軸に垂直な直線と交差する2つの電極表面と、中心軸との距離がそれぞれ同じになるように配置されている必要はなく、同じ中心軸(同心軸)を持つ面上(曲面上又は平面上)に電極表面が形成されていればよいことを意味する。すなわち、円柱、楕円柱、多角柱又は正多角柱等の側面に棒状電極が配置されていればよいことを意味する。なお、電極表面とは、絶縁体と接触している表面は含まれず、電極として働く表面、すなわち、生体組織と接触し得る表面を意味する。また、棒状とは、中心軸に垂直な方向の長さよりも、中心軸の方向の長さが長い形状であればよく、その断面形状には特に制限はない。
中心軸とは、少なくとも一対の棒状電極で構成される電極全体の中心軸(同心軸)を意味する。
少なくとも一対の棒状電極は、それぞれ独立に電極として機能してもよく、二対以上の場合、そのうち同極の電極同士を一体的に構成して、電極表面だけを独立させて機能させてもよい{図3(b)、図4(b)、図4(c)、図5(b)、図5(c)、図6、図12−13、図14−15参照)。
本発明の双極式針型マイクロ波手術器は、上記の少なくとも一対の棒状電極に加えて、同じ中心軸に沿って配置されている少なくとも一対の輪切り電極(少なくとも2つの輪切り電極)を備えていてもよい。
このような一対の輪切り電極は、円柱、正多角柱、楕円柱、球状又は楕円体を輪切りにした電極を中心軸に沿って並べて配置されていればよい。
本発明の双極式針型マイクロ波手術器の先端部は、平面でも、球面でもよく、鋭利状に尖っていてもよく、尖っているが丸く先端処理していてもよい。
対となる電極の間は、絶縁体で満たされており、絶縁体としては、電気絶縁体であれば制限なく使用できる。好ましい電気絶縁体としては、エンジニアリングプラスチック{ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリアミド(PA)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリイミド(PI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)及びポリベンゾイミダゾール(PBI)等}、フッ素樹脂{ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体及びエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体等}及びセラミックス{アルミナ (Al)、ジルコニア(ZrO)、炭化ケイ素 (SiC)及び窒化ケイ素(Si)等}が含まれる。
少なくとも一対の棒状電極について、図面を用いてさらに具体的に説明する。
以下の図面において、棒状電極(100番台)と棒状電極(200番台)とが対をなしており、また、輪切り電極(800番台)と輪切り電極(900番台)とが対をなしている。
図1及び図2は、一対の棒状電極を配置した本発明の双極式針型マイクロ波手術器の電極部分について、中心軸に垂直な断面を模式的に表した断面図である。
図1(a)は、一対の棒状電極(2本の棒状電極;101、201)で棒状絶縁体(400)をサンドイッチして円柱状とした例を概念的に表した断面図である。図1(b)は、同様に、楕円柱状とした例を概念的に表した断面図である。図1(c)は、同様に、正四角柱状とした例を概念的に表した断面図である。図1(d)は、同様に、正六角柱状とした例を概念的に表した断面図である。図1では、中心軸(300)を通り中心軸(300)に垂直な直線と交差する2つの電極表面と、中心軸(300)との距離がそれぞれ同じになるように配置されている例を示したが、この距離が必ずしもすべての電極表面について同じになるように配置されている必要はない(図2参照)。
図2(a)は、一対の棒状電極(2本の棒状電極;101、201)で棒状絶縁体(400)をサンドイッチして円柱状とした例を概念的に表した断面図である。図2(a)において、中心軸(300)を通り中心軸(300)に垂直な直線(x1)と交差する2つの電極表面と、中心軸(300)との距離が同じであるが、直線(x2)に対する電極表面は一つしかないので、上記の距離が同じであるとはいえない。しかし、このような電極であっても、本発明の双極式針型マイクロ波手術器を構成するものである。
図2(b)は、図2(a)と同様に、三角柱状とした例を概念的に表した断面図である。図2(b)において、中心軸(300)を通り中心軸(300)に垂直な直線(x3)と交差する2つの電極表面と、中心軸(300)との距離が同じであるが、他の直線(たとえば、x4)について、上記の距離が同じであるとはいえない。しかし、このような電極であっても、本発明の双極式針型マイクロ波手術器を構成するものである。
図2(c)は、図2(a)と同様に、正四角柱状とした例を概念的に表した断面図である。図2(d)は、同様に、楕円柱状とした例を概念的に表した断面図である。
図3は、二対の棒状電極を配置した本発明の双極式針型マイクロ波手術器の電極部分について、中心軸に垂直な断面を模式的に表した断面図である。
図3(a)は、二対の棒状電極(4本の棒状電極;101、102、201、202)で棒状絶縁体(400)をサンドイッチして円柱状とした例を概念的に表した断面図である。図3(b)は、二対の電極を3本の棒状電極(101、102、201−202)で構成し、これらで棒状絶縁体(400)をサンドイッチして円柱状とした例を概念的に表した断面図である。電極(201)と電極(202)とは一体として構成されている。
図3(c)は、図3(a)と同様に、正四角柱状とした例を概念的に表した断面図である。図3(d)は、同様に、正八角柱状とした例を概念的に表した断面図である。図3(e)は、同様に、楕円柱状とした例を概念的に表した断面図である。
図4は、三対の棒状電極を配置した本発明の双極式針型マイクロ波手術器の電極部分について、中心軸に垂直な断面を模式的に表した断面図である。
図4(a)は、三対の棒状電極(6本の棒状電極;101、102、103、201、202、203)で棒状絶縁体(400)をサンドイッチして円柱状とした例を概念的に表した断面図である。図4(b)は、三対の電極を3本の棒状電極(101、102、103)と中心軸に対する垂直断面が三又状の多角柱電極(201−202−203)とで構成し、これらで棒状絶縁体(400)をサンドイッチして円柱状とした例を概念的に表した断面図である。電極(201)と電極(202)と電極(203)とは一体として構成されている。図4(c)は、図4(b)と同様に、正六角柱状とした例を概念的に表した断面図である。図4(c)において、電極(201)と電極(202)と電極(203)とは一体として構成されている。図4(d)は、図4(a)と同様に、正六角柱状とした例を概念的に表した断面図である。
図5は、四対の棒状電極を配置した本発明の双極式針型マイクロ波手術器の電極部分について、中心軸に垂直な断面を模式的に表した断面図である。
図5(a)は、四対の棒状電極(8本の棒状電極;101、102、103、104、201、202、203、204)で棒状絶縁体(400)をサンドイッチして円柱状とした例を概念的に表した断面図である。図5(b)は、四対の電極を4本の棒状電極(101、102、103、104)と中心軸に対する垂直断面が十字状の多角柱電極(201−202−203−204)とで構成し、これらで棒状絶縁体(400)をサンドイッチして円柱状とした例を概念的に表した断面図である。電極(201)と電極(202)と電極(203)と電極(204)とは一体として構成されている。図5(c)は、54(b)と同様に、正八角柱状とした例を概念的に表した断面図である。図5(c)において、電極(201)と電極(202)と電極(203)と電極(204)とは一体として構成されている。
図6は、五対の棒状電極を配置した本発明の双極式針型マイクロ波手術器の電極部分について、中心軸に垂直な断面を模式的に表した断面図である。そして、図6は、五対の電極を5本の棒状電極(101、102、103、104、105)と中心軸に対する垂直断面が大の字状の多角柱電極(201−202−203−204−205)とで構成し、これらで棒状絶縁体(400)をサンドイッチして円柱状とした例を概念的に表した断面図である。電極(201)と電極(202)と電極(203)と電極(204)と電極(205)とは一体として構成されている。
つぎに、少なくとも一対の棒状電極に加えて備えてもよい少なくとも一対の輪切り電極について、図を用いてさらに具体的に説明する。
図7は、一対の輪切り電極について模式的に表した斜視図である。
図7(a)は、一対の六角柱状輪切り電極(2つの電極;801、901)で六角柱状輪切り絶縁体(400)をサンドイッチして六角柱状とした例を概念的に表した斜視図である。図7(b)は、同様に、円柱状とした例を概念的に表した斜視図である。図7(c)は、同様に、球状とした例を概念的に表した斜視図である。図7(d)は、同様に、楕円体状(紡錘状)とした例を概念的に表した斜視図である。
図8は、二対の輪切り電極について模式的に表した斜視図である。すなわち、図8は、楕円体状(紡錘状)を輪切りにした形状の二対の電極(4つ電極;801、802、901、902)を同じ中心軸に沿って絶縁体(400)をサンドイッチして配置した例を概念的に表した斜視図である。
図9は、少なくとも一対の棒状電極に加えて、少なくとも一対の輪切り電極を備えた本発明の双極式針型マイクロ波手術器の電極部分について模式的に表した斜視図である。
図9(a)は、楕円体状(紡錘状)を輪切りにした形状の一対の輪切り電極(2つ電極;801、901)を同じ中心軸に沿って絶縁体(400)をサンドイッチすると共に、一対の棒状電極(2本の電極;101、201)で絶縁体(400)をサンドイッチして配置した例を概念的に表した斜視図である。すなわち、図7(d)で表した電極部分と、図1(a)で表した電極部分とを併せ持った形態の例を概念的に表した斜視図である。
図9(b)は、楕円体状(紡錘状)を輪切りにした形状の一対の輪切り電極(2つ電極;801、901)を同じ中心軸に沿って絶縁体(400)をサンドイッチすると共に、二対の棒状電極(4本の電極;101、102、201、202)で絶縁体(400)をサンドイッチして配置した例を概念的に表した斜視図である。すなわち、図7(d)で表した電極部分と、図3(a)で表した電極部分とを併せ持った形態の例を概念的に表した斜視図である。
図9(c)は、六角柱を輪切りにした形状の一対の輪切り電極(2つ電極;801、901)を同じ中心軸に沿って絶縁体(400)をサンドイッチすると共に、三対の棒状電極(6本の電極;101、102、103、201、202、203)で絶縁体(400)をサンドイッチして配置した例を概念的に表した斜視図である。すなわち、図7(a)で表した電極部分と、図4(d)で表した電極部分とを併せ持った形態の例を概念的に表した斜視図である。
少なくとも一対の棒状電極は、電極として働けば、金属製であっても、セラミック製であってもよく、これらが表面保護(金属メッキやフッ素樹脂等によるコーティング等)されていてもよい(輪切り電極を備える場合、輪切り電極部分についても同様である)。また、少なくとも一対の棒状電極のうち、同軸ケーブルの中心電導体と接続される電極の長さは、生体組織を通過するマイクロ波の波長(λ)の自然数倍(nλ)又は自然数分の1(λ/n)であることが好ましい(nは自然数である)(輪切り電極を備える場合、輪切り電極部分についても同様である)。なお、同軸ケーブルの外部導電体と接続される電極の長さは特に制限されない。また、同軸ケーブルの中心電導体と接続される電極について、「発明を実施するための形態」で説明する図面を用いて例示すると、図11の電極(201)、図12、13の電極(201)及び電極(202)、図14、15の電極(201)及び電極(202)がこの電極に該当する。
少なくとも一対の棒状電極が少なくとも二対であって、同極の棒状電極が隣り合わせにならないように交互に配置されていることが好ましい。そして、対となる棒状電極のうち、いずれか同極の棒状電極の先端部同士がこの電極と同じ材料で橋かけして構成されることが好ましい。すなわち、輪切り電極を備えた電極では、先端部がすでに電極で覆われているので、橋かけして構成されている。一方、輪切り電極を備えていない電極については、後述の図12〜図13又は図14〜図15のように、橋かけして構成することが好ましい。
各棒状電極は、中心軸から2mmの垂直距離内にあることが好ましく、さらに好ましくは1.3mm以内、特に好ましくは1mm以内、最も好ましくは0.9mm以内にあることである。すなわち、たとえば、図1(a)の電極を例にすると、この断面の円が直径4mm以下であることが好ましい。なお、「垂直距離」とは、中心軸からの垂線上の距離(中心軸と電極表面との距離)を意味する。
本発明の双極式針型マイクロ波手術器は、内視鏡又はカテーテルに挿入して使用するため手術器として好適である。
本発明の双極式針型マイクロ波手術器は、全体をフッ素樹脂でコーティングしてなることが好ましい。フッ素樹脂をコーティングすると、汚れにくく、汚れても清掃しやすく、また、衛生的である他、重金属の溶出等を防止できる。フッ素樹脂は、公知のフッ素樹脂{ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体)等が使用できる。
本発明の双極式針型マイクロ波手術器は、少なくとも一対の棒状電極の間にマイクロ波を印加できるように(輪切り電極を備える場合、この電極間にも印加できるように)構成されている。マイクロ波を印加することにより、少なくとも一対の棒状電極間の周囲にある生体組織等(輪切り電極を備える場合、輪切り電極間の周囲にある生体組織等を含む)を加熱することができ、止血、凝固等が達成できる。
マイクロ波としては、周波数13MHz〜25GHzの電波が好ましく、さらに好ましくは周波数900MHz〜6GHzの電波、特に好ましくは周波数2.45GHzの電波である。
本発明のマイクロ波手術装置の特徴は、上記の双極式針型マイクロ波手術器と、マイクロ波発信器と、双極式針型マイクロ波手術器及びマイクロ波発信器を繋ぐ同軸ケーブルとから構成される点を要旨とする。
上記の双極式針型マイクロ波手術器及びマイクロ波発信器は、同軸ケーブルでつながっており、この同軸ケーブルを介して、マイクロ波発信器により発生させたマイクロ波を少なくとも一対の電極に送信する。
マイクロ波発信器は、上記の周波数を発信でき装置であれば制限ないが、その出力が10〜200W程度が好ましい。
本発明の双極式針型マイクロ波手術器は、生体組織表面の凝固等を確実かつ容易にでき、また、生体組織に挿入して深部を凝固等する際でも、マイクロ波手術器の先端部付近が十分に凝固等できる。
そして、本発明の双極式針型マイクロ波手術器は、細径化できるため、内視鏡手術や腹腔鏡手術に適用できる。これらの他に、一般の直視下手術(外科手術、脳外科、耳鼻科等)にも適用できる。
また、本発明の双極式針型マイクロ波手術器は、管組織(血管、胆管等)の止血、凝固や、癌組織等の止血、凝固等ができる。
本発明のマイクロ波手術装置は、上記の双極式針型マイクロ波手術器と、マイクロ波発信器と、同軸ケーブルとから構成されるため、生体組織表面の凝固等を確実かつ容易にでき、また、生体組織に挿入して深部を凝固等する際でも、マイクロ波手術器の先端部付近が十分に凝固等できる。
そして、本発明のマイクロ波手術装置は、内視鏡手術や腹腔鏡手術に適用できる。これらの他に、一般の直視下手術(外科手術、脳外科、耳鼻科等)にも適用できる。
本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様{一対の棒状電極で棒状絶縁体をサンドイッチして円柱状(a)、楕円状(b)、正四角柱状(c)又は正六角柱状(d)とした例}の電極部分について、中心軸に垂直な断面を模式的に表した断面図である。 本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様{一対の棒状電極で棒状絶縁体をサンドイッチして円柱状(a)、三角柱状(b)、正四角柱状(c)又は楕円柱状(d)とした例}の電極部分について、中心軸に垂直な断面を模式的に表した断面図である。 本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様{二対の棒状電極で棒状絶縁体をサンドイッチして円柱状(a)、正四角柱状(c)、正八角柱状(d)又は楕円柱状(e)とした例、及び二対の電極を3本の棒状電極で構成し、これらで棒状絶縁体をサンドイッチして円柱状(b)とした例}の電極部分について、中心軸に垂直な断面を模式的に表した断面図である。 本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様{三対の棒状電極で棒状絶縁体をサンドイッチして円柱状(a)又は正六角柱状(d)とした例、及び三対の電極を3本の棒状電極と中心軸に対する垂直断面が三又状の多角柱電極とで構成し、これらで棒状絶縁体をサンドイッチして円柱状(b)又は正六角柱状(c)とした例}の電極部分について、中心軸に垂直な断面を模式的に表した断面図である。 本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様{四対の棒状電極で棒状絶縁体をサンドイッチして円柱状(a)とした例、及び四対の電極を4本の棒状電極と中心軸に対する垂直断面が十字状の多角柱電極とで構成し、これらで棒状絶縁体をサンドイッチして円柱状(b)又は正八角柱状(c)とした例}の電極部分について、中心軸に垂直な断面を模式的に表した断面図である。 本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様{五対の電極を5本の棒状電極と中心軸に対する垂直断面が大の字状(五本の放射線から構成される形)の多角柱電極とで構成し、これらで棒状絶縁体をサンドイッチして円柱状とした例}の電極部分について、中心軸に垂直な断面を模式的に表した断面図である。 本発明の双極式針型マイクロ波手術器に備えることができる一対の輪切電極について模式的に表した斜視図である。 本発明の双極式針型マイクロ波手術器に備えることができる二対の輪切電極について模式的に表した斜視図である。 本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様{少なくとも一対の棒状電極に加えて、少なくとも一対の輪切り電極を備えた例}の電極部分について模式的に表した斜視図である。 本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様{二対の棒状電極が中心軸と平行になるように配置された例}の電極部分について模式的に表した斜視図である。 本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様{一対の棒状電極が中心軸と平行になるように配置された例}の電極部分について模式的に表した断面図である。 本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様{二対の棒状電極が中心軸と平行になるように配置され、同極の棒状電極の先端部同士がこの棒状電極と同じ材料により橋かけ部で橋かけし構成された例}の電極部分について模式的に表した平面図である。 図12で表された平面図におけるD−D線断面図である。 本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様{二対の電極を2本の棒状電極で構成し、これらで棒状絶縁体をサンドイッチして円柱状となるようにし、同極の棒状電極の先端部同士がこの棒状電極と同じ材料により橋かけ部で橋かけし構成された例}の電極部分について模式的に表した斜視図である。 図14で表された平面図におけるF−F線断面図である。
以下、図面を用いて、本発明の双極式針型マイクロ波手術器について、さらに詳細に説明する。なお、特記しない限り、最初に説明した事項は、後の図面の説明においても共通して適用できる。
<図10>
図10は、本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様の電極部分について模式的に表した斜視図である。
図10で表した双極式針型マイクロ波手術器は、二対の棒状電極(4本の棒状電極)がそれぞれ同じ中心軸を中心として対称に、中心軸と平行になるように交互に配置され、中心軸を通り中心軸に垂直な直線と交差する2つの電極表面と、中心軸との距離がそれぞれ同じになるように配置された態様である。
図10で表した双極式針型マイクロ波手術器の電極部分について、中心軸に垂直な断面(A−A断面)を模式的に表したものが、図3(a)である。すなわち、二対の棒状電極(4本の電極;101、102、201、202)で棒状絶縁体(400)をサンドイッチして、円柱状とした例である。
二対の棒状電極は、それぞれ、同軸ケーブルの中心電導体(500)及び外部電導体(600)に接続されている(図10に同軸ケーブルは描かれていない)。そして、この同軸ケーブルを介して、二対の棒状電極の間にマイクロ波を印加することにより、二対のそれぞれの棒状電極(101、102、201、202)との間の周囲にある生体組織等を加熱することができ、止血、凝固等が達成できる(円柱状の側面及び先端の周辺にある生体組織を効率よく加熱することができる。)。
図10において、双極式針型マイクロ波手術器の先端部分は、平面に描かれているが、球面であってもよいし、鋭利状に尖っていてもよく、尖っているが丸く先端処理していてもよい。
<図11>
図11は、本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様の電極部分について模式的に表した断面図である。
図11で表した双極式針型マイクロ波手術器は、一対の棒状電極(2本の棒状電極)がそれぞれ同じ中心軸を中心として対称に、中心軸と平行になるように配置され、中心軸を通り中心軸に垂直な直線と交差する2つの電極表面と、中心軸との距離がそれぞれ同じになるように配置された例のうち、必ずしもすべての電極表面について、中心軸を通り中心軸に垂直な直線と交差する2つの電極表面と、中心軸との距離がそれぞれ同じになるように配置されていない例である。
図11で表した双極式針型マイクロ波手術器の電極部分について、中心軸に垂直な断面(B−B線の断面)を模式的に表したものが、図2(a)である。すなわち、一対の棒状電極(2本の棒状電極;101、201)で棒状絶縁体(400)をサンドイッチして、円柱状とした例である。
一対の棒状電極は、それぞれ、同軸ケーブルの中心電導体(500)及び外部電導体(600)に接続されている。そして、この同軸ケーブルを介して、一対の棒状電極の間にマイクロ波を印加することにより、一対の棒状電極(101、201)との間の周囲(電極の側面及び先端部の周辺)にある生体組織等を加熱することができ、止血、凝固等が達成できる。
図11において、双極式針型マイクロ波手術器の先端部は、鋭利状に尖って描かれているが、丸く先端処理していてもよいし、平面や球面にしてもよい。
<図12、13>
図12は、本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様の電極部分について模式的に表した平面図である。図13は、図12で表された平面図におけるD−D線断面図である。
図12及び図13で表した双極式針型マイクロ波手術器は、二対の棒状電極(4本の棒状電極)がそれぞれ同じ中心軸を中心として対称に、中心軸と平行になるように交互に配置され、中心軸を通り中心軸に垂直な直線と交差する2つの電極表面と、中心軸との距離がそれぞれ同じになるように配置された例である。
図12及び図13で表した双極式針型マイクロ波手術器の電極部分について、中心軸に垂直な断面(C−C線の断面)を模式的に表したものが、図3(b)である。すなわち、二対の電極を3本の棒状電極(101、102、201−202)で構成し、これらで棒状絶縁体(400)をサンドイッチして円柱状とした例である。棒状電極(201)と棒状電極(202)とは一体として構成されている。そして、対となる棒状電極(101、102、201−202)のうち、同極の棒状電極(201、202)の先端部同士がこの棒状電極と同じ材料により橋かけ部(700)で橋かけして構成される。
二対の棒状電極は、それぞれ、同軸ケーブルの中心電導体(500)及び外部電導体(600)に接続されている。そして、この同軸ケーブルを介して、二対の棒状電極の間にマイクロ波を印加することにより、二対の棒状電極(101、102、201−202)との間の周囲(電極の側面及び先端部の周辺)にある生体組織等を加熱することができ、止血、凝固等が達成できる。
図12、13において、双極式針型マイクロ波手術器の先端部は、鋭利状に尖って描かれているが、丸く先端処理していてもよいし、平面や球面にしてもよい。
<図14、15>
図14は、本発明の双極式針型マイクロ波手術器の一態様の電極部分について模式的に表した斜視図である。図15は、図14で表された平面図におけるF−F線断面図である。
図14及び図15で表した双極式針型マイクロ波手術器は、二対の棒状電極(4本の棒状電極)がそれぞれ同じ中心軸を中心として対称に、中心軸と平行になるように交互に配置され、中心軸を通り中心軸に垂直な直線と交差する2つの電極表面と、中心軸との距離がそれぞれ同じになるように配置された例である。
図14及び図15で表した双極式針型マイクロ波手術器の電極部分について、中心軸に垂直な断面(E−E線の断面)を模式的に表したものが、図3(b)である。すなわち、二対の電極を2本の棒状電極(101−102、201−202)で構成し、これらで棒状絶縁体(400)をサンドイッチして円柱状とした例である。棒状電極(101)と棒状電極(102)とはUの字状に一体として構成されている。棒状電極(201)と棒状電極(202)とは板状に一体として構成されている。そして、対となる棒状電極(101−102、201−202)のうち、同極の棒状電極(101、102)の先端部同士がこの棒状電極と同じ材料により橋かけ部(700)で橋かけして構成される。図15において、201’、202’は、棒状電極(201)及び棒状電極(202)を構成する部材の断面を表している。
二対の棒状電極は、それぞれ、同軸ケーブルの中心電導体(500)及び外部電導体(600)に接続されている。そして、この同軸ケーブルを介して、二対の棒状電極の間にマイクロ波を印加することにより、二対の棒状電極(101−102、201−202)との間の周囲(電極の側面及び先端部の周辺)にある生体組織等を加熱することができ、止血、凝固等が達成できる。
図14、15において、双極式針型マイクロ波手術器の先端部は、球面に描かれているが、平面であってもよいし、鋭利状に尖っていてもよく、尖っているが丸く先端処理していてもよい。
101〜105 棒状電極
201〜205 棒状電極
300 中心軸
400 絶縁体
500 中心電導体
600 外部電導体
700 橋かけ部
801〜802 輪切り電極
901〜902 輪切り電極


Claims (6)

  1. 少なくとも一対の棒状電極が電極全体の中心軸と平行になるように配置され、
    対となる電極の間が絶縁体で満たされていることを特徴とする双極式針型マイクロ波手術器。
  2. 少なくとも二対の電極が、同極の電極が隣り合わせにならないように交互に配置され、対となる電極のうち、いずれか同極の電極の先端部同士がこの電極と同じ材料で橋かけして構成される請求項1に記載の双極式針型マイクロ波手術器。
  3. 各電極が、中心軸から2mmの垂直距離内にある請求項1又は2に記載の双極式針型マイクロ波手術器。
  4. 内視鏡又はカテーテルに挿入して使用するための請求項1〜3のいずれかに記載の双極式針型マイクロ波手術器。
  5. 全体をフッ素樹脂でコーティングしてなる請求項1〜4のいずれかに記載の双極式針型マイクロ波手術器。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の双極式針型マイクロ波手術器と、
    マイクロ波発信器と、
    双極式針型マイクロ波手術器及びマイクロ波発信器を繋ぐ同軸ケーブルと
    から構成されることを特徴とするマイクロ波手術装置。
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