JPWO2012141047A1 - サーマルプロテクタ及びこれを用いたバッテリー - Google Patents

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Abstract

固定接点(20)を有する固定片(2)及び可動接点(30)を有する可動片(3)を備え、前記可動片(3)が前記固定接点(20)の側に伸びて前記可動接点(30)が前記固定接点(20)と接触又は離反するように前記可動片(3)を配置し、前記可動接点(30)を前記固定接点と接触又は離反させる機構として熱応動部材(4)を前記可動片(3)の近傍に配置したサーマルプロテクタにおいて、前記可動片(3)は、93.00重量%以上のCuと、0.05〜1.00重量%のMg及び0.05〜2.00重量%のSnのうち少なくとも1つを含む第1成分と、0.05〜1.00重量%のFe、0.10〜3.50重量%のNi及び0.10〜2.50重量%のZnのうち少なくとも1つを含む第2成分と、を含む合金で構成される。

Description

本発明は、電気機器における過熱(オーバーヒート)を防止するために用いられるサーマルプロテクタおよび当該サーマルプロテクタを用いたバッテリーに関する。
バイメタル等の熱応動部材を用いたサーマルプロテクタは、発動機、家電製品等における過電流、過電圧、過充電、その他、異常加熱の発生に際して、回路の電流を遮断し、回路の保全及び機器の安全性を維持する保護部品として用いられる。
近年、例えば、携帯電話、ノートパソコン等、携帯型の電子機器に搭載される二次電池に用いられるサーマルプロテクタの需要が増大している。昨今の電子機器では、高度の信号処理や画像処理等、高機能化により、電子機器の使用時に必要となる電流量が増加傾向にあることから、高容量の二次電池が用いられており、これに伴ってサーマルプロテクタにも高容量化が望まれている。
従来、一般に、携帯機器に用いられるサーマルプロテクタにおいては、遮断動作温度(電流値の保持された条件下で当該電流の遮断される温度)が約60℃以上で、許容電流(ある温度において導通しうる最大の電流)が通常5A未満であり、大きくとも8A程度であった。しかし、この程度の電流容量では、上記のような高容量の二次電池用に不十分であり、同じ動作温度範囲で、従来のプロテクタと比較して1.5倍以上の定格電流を有するものが要求されていた。また、常温付近の温度域においても、許容電流を超えたときは確実に切断可能な性能が求められていた。なお、定格電流は、製造者又は使用者の取決めにより設定され、通常の使用条件における許容電流の70〜80%程度の大きさに設定されることが多く、一般的には、許容電流まで2A程度の余裕を持たせている。
上記のような機器の高機能化に対応して許容電流及び定格電流の値を増大し、一層大きな電流でもサーマルプロテクタを作動させずに使用するためには、サーマルプロテクタの綿密な低抵抗設計を行うことで可能になることが知られている。
一方で、動作時間の短縮も、サーマルプロテクタの設計上の重要課題であった。すなわち、過電流が流れた際、サーマルプロテクタの電流遮断までの応答時間を短くすることが期待されている。一般に、動作時間の短縮は、熱応動部材の近傍への抵抗部品の追加等でサーマルプロテクタの電気的抵抗を増加させることによって、熱応動部材の加熱を短時間で行うことにより実現可能である。
これらの高容量化及び動作時間の短縮という2つの特性は、サーマルプロテクタの設計上相反する要求となっており、サーマルプロテクタの設計において、その両立が設計上の問題となっていた。
これらの要求に応じて、特許文献1には、熱応動部材近傍に設けられた電気抵抗を高めるための手段と熱応動手段以外の部分に設けられた電気抵抗を下げる手段とを備えるサーマルプロテクタが提案されている。特許文献1においては、可動片を低抵抗にする手段として、純銅、リン青銅、黄銅が用いられており、一方で、可動片を高抵抗手段としてSUS304,SUS301,6mass%Al−4mass%V−Ti等の他、Cu-Ni-MnとNi−Feの組合せやNi-Cr-FeとNi-Feの組合せ等が例示されている。
特開2006−331693号公報
しかし、上記特許文献1に記載のサーマルプロテクタは、熱応動部材近傍に高抵抗手段を設けるため、過電流が流れたときの確実な回路の切断と短い動作時間とは実現できるものの、構造が複雑になる上、サーマルプロテクタ全体の許容電流を大きくするには限界があり、高容量化の要望を満足するものではなかった。すなわち、高抵抗手段によってサーマルプロテクタ全体の許容電流が不足し、電子機器に必要な電流が十分確保できないという問題があった。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、従来と同様に精密な動作温度範囲を呈しながら、常温時に許容電流が一層大きく、過電流が流れたときの動作時間が充分短くかつ確実に遮断することができるサーマルプロテクタを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、以下のように構成している。本発明の第1態様によれば、固定接点を有する固定片及び可動接点を有する可動片を備え、前記可動片が前記固定接点の側に伸びて前記可動接点が前記固定接点と接触又は離反するように前記可動片を配置し、前記可動接点を前記固定接点と接触又は離反させる機構として熱応動部材を前記可動片の近傍に配置したサーマルプロテクタにおいて、
前記可動片は、
93.00重量%以上のCuと、
0.05〜1.00重量%のMg及び0.05〜2.00重量%のSnのうち少なくとも1つを含む第1成分と、
0.05〜1.00重量%のFe、0.10〜3.50重量%のNi及び0.10〜2.50重量%のZnのうち少なくとも1つを含む第2成分と、
を含む合金で構成されていることを特徴とするサーマルプロテクタを提供する。
本発明において、Cuは、望ましくは93.3重量%以上、更に望ましくは99.0〜99.6重量%である。また、前記第1成分に含まれるSn等は、0.05〜1.00重量%であることが好ましい。また、さらに、前記第2成分に含まれるNi等は、0.10〜3.20重量%であることが好ましい。
また、前記可動片は、さらに、0.01〜0.80重量%のSi又は0.01〜0.60重量%のPを配合してもよい。また、0.10〜0.35重量%のCrを含ませることもできる。
また、本発明は、前記可動片が厚み0.05〜0.15mmに構成され、導電率35%IACS以上85%IACS以下であることを特徴とする、上記態様のサーマルプロテクタを提供する。
また、前記可動接点は、NiとCuの合金で構成され、前記可動片の表面に設けられる第1層と、Niが5〜15重量%で残部がAgの合金で構成され、前記第1層に積層して設けられる第2層とを含むことを特徴とする、上記各態様のサーマルプロテクタを提供する。第1層を構成する合金としては、Niが10〜40重量%の銅合金、例えば、Niが30重量%、残部がCuである合金等が例示できる。第2層を構成する合金としては、Niが10重量%、残部がAgである合金等が例示できる。
本発明にかかるサーマルプロテクタは、高容量化と動作速度の短縮を可能とするものであり、これを用いたバッテリー、特に二次電池は過放電の問題が解消され電子機器に安全に使用することができる。
本発明によれば、過電流発生時に短い動作時間でサーマルプロテクタを作動させ、従来のサーマルプロテクタと比較して電流容量を高めることが可能となり、近年の電気機器の小型化、高性能化及びモバイル化に対応できる高性能のサーマルプロテクタを提供することができる。
すなわち、可動片は、導電性を確保するためのCuに対して、機械的強度及びバネ性を与えるSn等の第1成分と、材料強度と共に電気抵抗、耐熱効果、保熱効果等を与えるNi等の第2成分との配合比率を適正なものとすることにより、低抵抗でありながら、発熱性に優れ、また、成形性、耐用性等の点からも、種々の優れた特徴を有する。そのため、過電流発生時の動作時間を長くすることなく、常温下における許容電流が最大で約20Aのサーマルプロテクタを実現することができる。
また、適正量のSi又はPを配合することで、機械的強度に優れ成形性を向上させた可動片とすることができる。このため、可動片の厚みを薄くすることができ、サーマルプロテクタの小型化、薄型化を実現することができる。さらに、適正量のCrを配合することで、可動片の材料強度と共に発熱性を高めることができ、作動時間の短縮を図ることができる。
また、可動接点を構成する材料に、Cu−Ni合金とAg−Ni合金とを積層して用いることにより、可動片に対する可動接点の溶接強度を弱めることなく、低抵抗の可動片とすることができる。
本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施形態に関連した次の記述から明らかになる。この図面においては、
本発明の第1実施形態にかかるサーマルプロテクタの分解断面図である。 図1のサーマルプロテクタの遮断動作前の状態における断面図である。 図1のサーマルプロテクタの遮断動作後の状態における断面図である。 図1のサーマルプロテクタの可動接点近傍部分の拡大断面図である。 サーマルプロテクタの動作電流−温度特性試験の結果を示すグラフである。 図1のサーマルプロテクタを使用したバッテリーの構成例を示す図である。
本発明の記述を続ける前に、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付している。以下、図面を参照して本発明における第1実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかるサーマルプロテクタの分解断面図である。図2は、サーマルプロテクタにおける遮断前の状態の断面図である。図3は、サーマルプロテクタにおける遮断後の状態の断面図である。
本実施形態に係るサーマルプロテクタ100は、絶縁性のケース1に第1端子22及び第2端子32が設けられており、当該第1端子22及び第2端子32間に流れる電流が所定値以上になった場合、後述する内部機構が作動して、第1端子22及び第2端子32間の通電を遮断する保護部品である。
ケース1は、全体としてほぼ直方体形状である扁平な形状であり、ケース本体10と当該ケース本体10へ密閉状に接合された蓋体11とから構成されている。
ケース1内に収容される内部機構としては、上面の一部に固定接点20がめっき又はクラッドされている板状の固定片2と、先端部に可動接点30が設けられたバネ作用を有する板状の可動片3と、所定の温度で反転することにより可動片3を動作させる熱応動部材4と、固定片2及び可動片3に挟まれて配置されるPTC素子5とが封入されている。
固定片20はケース本体10の底部12へ埋め込まれて配置され、その一端部はケース本体10の片端部から延び出した第1端子22となっている。なお、第1端子22は、本実施形態のように固定片2と一体に構成されていてもよいし、別部材として構成されていてもよい。
ケース本体10内部の底部には、収容穴13が形成され、PTC素子5が内部に収容される。この収容穴13の形状は、PTC素子5の平面輪郭とほぼ適合する。収容穴13の周りには熱応動部材4の平面形状と相似形でそれよりも僅かに大きい平面形状の位置決め壁14が形成されている。
なお、この位置決め壁14は、熱応動部材4の位置決めのためのものであるから、後述のように熱応動部材4をPTC素子5の上に置いたときに当該熱応動部材4が水平方向に所定以上ずれないように位置決めされるものであれば、その形状は問わない。
ケース本体10と蓋体11は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)その他の耐熱性に優れた樹脂を材質として成形される。特にバッテリーのセルが100度以上の高温となるおそれのある電池パックにサーマルプロテクタを適用する場合には、200℃以上の耐熱性を有する液晶ポリマーを使用するのが好ましい。
略平面四角形状の熱応動部材4は、通常時には上方に向けてやや凸球面状の曲面を呈するように成形され、所定の温度で反転する時に他の部材と緩衝しない範囲で、できる限り広い平面積を有するように設計されている。
熱応動部材4には、例えばCu−Ni−Mn合金による高熱膨張金属材料と、Ni−Fe合金による低熱膨張金属材料とを積層させたバイメタル板が好適に使用される。その他、高膨張金属材料にはステンレス(例えばNi−Cr−Fe)等の材料等が例示されるが、特に限定されるものではない。バイメタル板の製造には、使用条件を考慮してバイメタルの各層の厚さ、上記の凸曲面の曲率等を設定して成形した後、残留応力を緩和する熱処理等を行う。これにより所期の熱特性を有するサーマルプロテクタを製造することができる。
熱応動部材4は、温度上昇により60〜100℃で反転する(反転動作温度)。熱応動部材4の反転動作温度は、既述のように熱応動部材4の材質、各種寸法、熱処理等により調整される。後述のように、熱応動部材4が温度上昇すると、熱応動部材4が反転することによって、可動片3が固定片2から離間してサーマルプロテクタ100が確実に遮断される。サーマルプロテクタ100の遮断動作温度は、応動部材4の反転動作温度と近いものとなるため、二次電池のセル、電池パック等の使用条件に応じて、60〜100℃のいずれかで反転動作温度を呈する熱応動部材4を適宜に採用することにより調整することができる。常温から約60度までの温度域で使用する条件の下、サーマルプロテクタ100の許容電流を大きくするには、60〜100℃のうちで高い反転動作温度を有する熱応動部材を選定すればよい。
ケース1の蓋体11には、主として補強のために金属板6が埋設されており、この金属板6の一端部は蓋体11の片端部から外部に延び出している。金属板6は、インサート成形により蓋体11と一体化されている。
本実施形態において、固定接点20を有する固定片2は、インサート成形によりケース本体10と一体化されている。
平面視長方形でやや凸円弧状を呈するように形成された可動片3には、先端部に下向きに可動接点30が形成されている。可動接点30は、図2に示すように、可動片3のバネ性により、通常時は固定接点20と接触した状態となっている。可動片3のバネ性が十分ではない場合は、固定接点20と可動接点30との接触圧が不十分となり、内部回路内に適切に通電が行われない。
本実施形態にかかるサーマルプロテクタは、前述のようにそれぞれの部品が一体化されるようにケース本体10と蓋体11とをそれぞれ成形した後、収容穴13内に円盤状のPTC素子5を収容してその下面側電極部を固定片2に接触させる。
次いで、熱応動部材4を、PTC素子5の上に被せかつ当該熱応動部材4の外周縁部が位置決め壁14に接触し又は近接する状態に載置し、可動片3の基端部が本体11の外に突出するように、可動片3を熱応動部材4上の近傍に配置し、ケース本体10の上に蓋体11を超音波接合により密に接合する。なお、このとき、可動片3と熱応動部材4は接触していることが好ましく、可動片3のバネ性により熱応動部材4とPTC素子5は供に固定された状態となっている。
本実施形態のサーマルプロテクタは、二次電池と一体化した状態で例えば携帯機器等の充電回路に接続して使用される。このよう配置された状態において、正常に電流が流れているときは、図2に示すように可動片3のバネ性により可動接点30が固定接点20へ押し付けられた状態で接触している。
一方、接点間に異常な電流が流れて可動片3が発熱して高温に達するかあるいは他の原因によりケース1内の温度が上昇し、反転動作温度を超えると、熱応動部材4がスナップ作用により図3に示すように上方へ凹球面状(皿状)に反るように反転する。熱応動部材4は、このような反転により可動片3の先端側を上方に押し上げて可動接点30を固定接点20から離反させ、接点間の電流を遮断し機器を保護する。
熱応動部材4が反転すると、可動片3は、熱応動部材4を介してPTC素子5を所定の圧力で固定片2に押し付ける。熱応動部材4は反転して図3に示すように下方へ凸球面状となり、PTC素子5と接する。こうしてPTC素子5に漏れ電流が流れることによりPTC素子5が定温発熱し、接点20,30間の電流を遮断し続ける。
一方、高温を引き起こした原因が解消することによりサーマルプロテクタが冷却すると、熱応動部材4が元の形状に復帰し、可動片3のバネ性により可動接点30が固定接点20に再度接触する。一般に、サーマルプロテクタには、このような動作を数百〜数千回の繰り返すことを可能とする耐用性が求められる。
また、このように作動するサーマルプロテクタにおいては、動作温度範囲で、所定の電流を確実に導通して所定の電圧を維持するため、所定の抵抗値となるような電気特性が必要である。さらに、サーマルプロテクタは、遮断動作温度まで温度上昇すると確実に通電を遮断し、かつ常温下でも過電流及び過電圧を遮断できる熱特性が求められる。
本実施形態にかかるサーマルプロテクタでは、電流一般の遮断動作温度が60〜100℃の範囲にあって、通常の使用条件で許容電流が10〜20Aとなること(このとき定格電流はおよそ8〜15Aとなる)を目的として、次のとおりの設計とした。
一般に、サーマルプロテクタの電流容量を大きくするためには、内部回路の抵抗を小さく設計ことが好ましい。しかし、内部回路の抵抗を小さくすると、過電流・過電圧が印加されたときに内部回路の発熱が不十分となるため、動作時間が長くなり、過電流を長時間導通させ安全に作動できないという問題がある。よって、過電流・過電圧の印加に対して迅速に応答するために可動片3を部分的に改変するのみの従来技術には限界があった。
さらに、一般に電気抵抗を小さく設計するには、通電材料に高純度の銅、銀等の材料を用いることで実現可能であるが、これらは、可動片3に用いる場合には材料強度等の点から必ずしもその用途目的に適合しない。電流の導通・遮断を行うための可動片3は、接点間で接触圧を発揮して安定した接触抵抗を保持するために硬度、剛直性、復元力等のバネ性、さらに高温下での繰り返し使用によってもバネ性を失わないという耐用性等が求められる。しかし、銅や銀の配合比率を大きくすると、これら材料強度、バネ性等に不足を生じ、上記の特性を持たせることができない。一方で、可動片3は、過電流又は過電圧に際しては内部抵抗により発熱し、熱応動部材4を反転させるような熱特性も同時に担保しなければならない。
このため、本実施形態では、固定片2又は可動片3の材料、特に可動片3を次のとおりの構成とした。
以下、特段の言及のない限り、従来品より定格電流の増大された中容量及び大容量のサーマルプロテクタについて説明する。ここで、常温(25℃)における定格電流が12Aを超え上限15A程度(許容電流は常温で15A〜20A弱)であるものを「大容量」と、常温における定格電流が5A超で特に8〜12A(許容電流は常温で10〜15A)であるサーマルプロテクタを「中容量」とそれぞれ呼称する。
一方、ここで従来品のサーマルプロテクタとは、常温における許容電流が8A以下であるものをいう。なお、この場合、一般に定格電流は6A以下となる。
上記のような大容量、中容量及び従来品のサーマルプロテクタにおいて、60℃における許容電流の保証値(60℃においてサーマルプロテクタが遮断動作しないと保証しうる最大限の電流)は、目安としてそれぞれ、5〜9A、3〜5A及び1〜3Aとなる。温度定格の上限(通常は50〜60℃)を考慮に入れた使用条件によっては、定格電流が60℃における許容電流と同程度かそれより少し高く設定されることもある。ただし、すべての使用状態がこの基準に限定されるものではない。
可動片3は、導電性及び経済性を確保するためにCuを主な成分とする。Cuは、少なくとも93重量%であり、好ましくは95重量%以上である。Cuは、93重量%を下回ると、導電性を悪化させる。
特に大容量のサーマルプロテクタでは、可動片3は、導電性を確保するために次のような組成をとるのが望ましい。Cuは、少なくとも93.3重量%以上、好ましくは95重量%以上であり、更に好ましくは99.0〜99.6重量%である。Cuは99.6重量%を超えると材料強度及び保熱の性能を悪化させる。一方、前記の範囲を下回ると、導電性が不足する傾向がある。なお、導電性を向上させるために、0.35重量%までのZr又は0.2重量%までのAg若しくはAuを添加してもよい。特に、Cuの配合量が95重量%を下回る場合には、添加することで、導通性を与えることができる。
可動片3材料に添加される成分には、バネ性、耐用性、耐熱性等の材料強度及び加工性を付与するための第1成分として、Sn及び/又はMgが必要である。Snは、0.05〜2.00重量%であることが好ましい。更に好ましくは、0.05〜1.00重量%である。添加量がこの範囲より少ない場合はバネ性が不足し、この範囲より多い場合は導電性が悪化するおそれがある。Mgは0.05〜1.00重量%、好ましくは、0.05〜0.30重量%を添加する。これらの範囲から逸脱した場合は、Snと同様に性能が不足する。なお、Sn及び/又はMgと同様の第1成分として少量のMnを添加してもよい。
特に大容量のサーマルプロテクタでは、可動片3においてSnの添加量は、好ましくは0.05〜0.50重量%であり、更に好ましくは0.23〜0.27重量%である。添加量がこの範囲より少ない場合はバネ性が不足し、この範囲より多い場合は導電性が不足する虞がある。Mgは前述と同様に好ましくは0.05〜0.30重量%、更に好ましくは0.10〜0.20重量%を添加することができる。これらの範囲から逸脱した場合は、Snと同様に性能が不足する。なお、上述と同様に少量のMnを添加して、バネ性を補強してもよい。
また、導通性を損なわずに材料強度、バネ性、発熱性、耐用性等を補強するための第2成分として、Fe,Ni,又はZnのうち少なくとも1つの成分を添加する。Feは0.05〜2.50重量%、好ましくは0.05〜1.00重量%である。Niは0.10〜3.50重量%、好ましくは0.10〜3.20重量%、更に好ましくは0.10〜3.00重量%である。Znは0.10〜5.00重量%、好ましくは0.05〜3.50重量%、更に好ましくは0.10〜2.00重量%である。これらの成分は任意に組み合わせて配合することができる。添加量がこれらの範囲より少ない場合は、第2成分として充分な材料強度を付与する能力が不足する。一方、これらの範囲を超えた場合は、導電性が不足し、加工性が悪くなるという問題が生じる。特に、Niは可動片3に通電時の発熱を伴わせることができ、低温環境下における動作時間の短縮という効果を有する。
特に大容量のサーマルプロテクタでは、それぞれの第2成分の添加量は次のように制限される。Feは好ましくは0.05〜0.25重量%である。Niは好ましくは0.10〜1.00重量%である。Znは好ましくは0.18〜0.26重量%である。これらの成分は任意に組み合わせて配合することができる。第2成分の添加量がこれらの範囲より少ない場合は充分な材料強度を付与する能力が不足する。一方、これらの範囲を超えた場合は、導電性及び発熱性が不足し、十分な電流容量が得られない、又は所期の電流、電圧、若しくは温度においてサーマルプロテクタが作動しないおそれがある。
なお、可動片3の材料には、0.01〜0.80重量%のSi又は0.01〜0.60重量%のPを添加してもよい。これらの成分を添加することにより、脱酸素効果と共に、導電性を損なうことなく、硬度、耐用性等の材料強度及び各種の加工性を向上させる等の効果を得ることができる。特に、Fe、Ni又はZnと供に用いられた場合、これらの成分との相乗効果により、Cuの配合量を多く維持したまま、材料強度を向上させることができる。これらの範囲を下回ると所期の効果が十分に得られず、一方で、これらの範囲を上回ると導通性を損なうおそれがある。
特に大容量のサーマルプロテクタでは、Siは導通性の観点から0.01〜0.04重量%であることが好ましい。同じくPは0.01〜0.10重量%であることが好ましい。これらの範囲を下回ると十分な効果が得られず、一方で、これらの範囲を上回ると所期の導通性を得られない場合がある。
さらに、可動片3材料には、0.10〜0.35重量%のCrを添加してもよい。Crを添加することにより、可動片3に材料強度と共に通電時の発熱を伴わせることができ、低温環境下における動作時間の短縮という効果を有する。
特に大容量のサーマルプロテクタでは、導通性と材料強度とを好適に両立させる観点からCrを0.25〜0.35重量%とするのが好ましい。
上記の合金で構成された可動片3の弾性率は90.00kN/mm以上となり、強いバネ性を示すことから、確実な動作前の通電及び動作後の遮断を実現することができる。
可動片は、上記の合金を用いて形成し、厚み寸法が0.05〜0.15mmとなるのが望ましい。可動片を薄く成形することによりサーマルプロテクタを小型化・薄型化することができる。
なお、上記可動片3に設けられる可動接点30は、図4に示すように、2層構造で構成される。可動片に接触する第1層30aは、NiとCuの合金、特に、Niが10〜40重量%で残部がCuの合金が好ましく、第1層に積層される第2層30bは、Niが5〜15重量%で残部がAgの合金で構成される。第1層30aは、可動片3と第2層30bとの接着のために設けられるものであり、本実施形態では、Niが30重量%のものを使用する。また、第2層30bは、可動接点30の抵抗値を小さくするために低抵抗材料を用いたものであり、本実施例では、Niが10重量%のものを使用する。第2層30bの材料は可動片3と溶接されにくいため、第1層30aを可動片3との間に介在させて第2層30bを溶接することによって可動接点30を形成する。具体的には、第1層30a及び第2層30bからなる二層構造の金属線材を可動片3に溶接する。第1層30aは、20μm以上、200μm未満の厚みである。第2層30bは、少なくとも5μm、好ましくは10〜100μmの厚みである。
上記材料により構成された可動片3を用いることで、サーマルプロテクタの抵抗値を、おおむね2mΩ程度とすることができ、大きな電流を流すことができるサーマルプロテクタの高容量化を実現可能とする。また、可動片の導電率は、35%IACS以上85%IACS以下となる。可動片の導電率は、40%IACS以上であるのが好ましい。特に特に大容量のサーマルプロテクタでは、70%IACS以上の値となるのが好ましい。これにより、過電流・過電圧が印加されたときに、内部回路の発熱が十分で、回路を遮断する動作時間を短くできる。
また、本実施形態にかかるサーマルプロテクタは、高容量化が可能であり、回路の動作時間を短くすることができるので、バッテリーに使用することで、バッテリーの高容量化が実現可能である。たとえば、図6に示すように、電池本体の一例としての二次電池セル51とタブ54をつなぐいずれかの電極線52に、本実施形態のサーマルプロテクタ100を直列に接続し、セル51とサーマルプロテクタ100を一体として筐体53内に収納させることで、バッテリー50を構成することができる。本実施形態にかかるサーマルプロテクタは、薄型に構成することが可能であるため、バッテリーを小型に構成することが可能である。
(可動片材料の物性)
次の表1に示す合金を用いて実施例1〜6及び表2に示す合金を用いて比較例1〜3のサーマルプロテクタを作成した。それぞれの合金の導電率、熱伝導率及び弾性率は表中に示すとおりである。実施例6を除いて可動片3の厚みは0.10mm(実施例6は0.15mm)として作成し、導電率は、この形状におけるものである。熱伝導率は常温時(25℃)の値である。弾性率は引張弾性率である。硬さはビッカース硬さを指す。なお、表中の0.00は、ごく微量が混入されていることを示す。
Figure 2012141047
Figure 2012141047
実施例1〜6及び比較例1〜6のサーマルプロテクタにおいては、それぞれ可動片と固定片に同一の材料を用いた。サーマルプロテクタの他の部材については、バイメタル(熱応動部材)及び既述の実施例6の可動片の厚みを除いて、全て共通の材質、構造及び寸法を適用した。実施例1〜3のサーマルプロテクタにおいては、同じ可動片の材料を用い、バイメタルの反転動作温度を72℃、85℃、90℃と異ならせた。同様に、実施例4及び実施例5のサーマルプロテクタ、並びに比較例1及び比較例2においては、それぞれ同じ可動片の材料を用い、バイメタルの反転動作温度を72℃、85℃と異ならせた。
以下、これらの各実施例及び比較例のサーマルプロテクタを用いて、許容電流試験、耐用試験、動作電流−温度特性、電流−動作時間試験を行なった。なお、バイメタルの反転動作温度には、±5℃以内のバラツキ(製造公差)が伴うので、各実施例及び比較例について、それぞれ5点以上のサンプルを製作し、以下の性能評価の値については、平均値により評価した。結果については、表1及び表2に示すと共に、詳細を後述する。
(許容電流)
表1に示すとおり、実施例1〜6のサーマルプロテクタで使用した材料は、高い導電率を有しており、かつ熱伝導率及び弾性率、硬さ等の材料強度も十分であるため、可動片の材料として好適であった。本実施例においては、表1に示される材料を用いて可動片及び固定片に用いて、常温及び60℃における許容電流がそれぞれ10A及び5Aを超える高容量のサーマルプロテクタを実現することができた。
一方、表2に示すとおり、比較例1〜3の材料は、弾性率等の材料強度又は導電率等の電気特性が不足するので、高容量のサーマルプロテクタとしては不適であるとの結果を得た。比較例1〜3のサーマルプロテクタは、常温時の許容電流が10Aを超えず、かつ60℃における許容電流が5A以下であり、電流容量が不十分であった。また、比較例3のサーマルプロテクタは、可動接点の溶接の強度又は可動片そのものの材料強度が不十分であるため、繰り返し使用に耐えられないサンプルが発生し、チャタリングが多発する等の問題があった。
このことから、Cuを多くして導電性を高める一方、第1成分及び第2成分をともに充足させないと、材料強度、バネ性、電気特性、又は熱特性のいずれかに不足が生じることがわかる。比較例1及び2のように第1成分及び第2成分の比率を大きくし過ぎるとサーマルプロテクタの容量が不十分となるという問題がある。比較例3のように第1成分及び第2成分の不足により導電率が大きすぎると放熱が過多になり、可動接点の可動片への溶接強度が足りなくなるという問題が生じる。さらに、比較例3の可動片は、バネ性が不足するため導通が安定しない。一方で、実施例1〜3の材料であれば、適度な導電率、物理特性及び熱伝導率を呈し、サーマルプロテクタの電流容量を従来品(比較例1及び2)に比べて増大させることができる。
(耐用試験)
サーマルプロテクタに許容電流を超える25A(9V)の電流を印加して動作させたのち電源を切って回路を復帰し、温度上昇と温度降下を繰り返した。このような導通と遮断を6000回行う耐用試験により実施例1〜6及び比較例1〜3を評価した。実施例1〜6いずれのサーマルプロテクタも、遮断実験を繰り返したあとでも、正常に動作して過電流を遮断した。このように、実施例のサーマルプロテクタに用いられている可動片は、バネ性の劣化がなく、耐用性に優れていた。比較例のうち比較例1及び2には、耐用試験において異常はなかったものの、比較例3は、上述のようにバネ性が不足するため接触抵抗が安定しない不良が発生した。
(動作電流−温度特性)
上記のサーマルプロテクタを回路に接続し、25℃〜70℃の各温度にて毎分0.1Aで電流を上げて当該サーマルプロテクタが作動した時の電流値を測定した。結果は、図5に示すとおりである。なお、実施例1、4及び6並びに比較例1に用いられるバイメタルの反転動作温度は72℃付近であるため、65℃を超える温度域においては実測値を示さない。
図5に示すとおり、いずれの反転動作温度のバイメタルを用いたサーマルプロテクタも、可動片及び固定片を前述のように構成することにより、常温で10Aを超える許容電流を得ることができた。また、60℃においても、5Aを超える電流を流すことができることから、電流容量の増大を図ることができた。
(電流−動作時間試験)
過電流に対する動作試験として、次のような測定を行った。25℃雰囲気において4.2V,30Aの電流(過電流)を実施例1〜3のサーマルプロテクタに流したときに、導通の開始から電流が遮断されるまでにかかった動作時間を測ったところ、表3に示す結果を得た。なお、表中で倍率とは、サーマルプロテクタに流した電流が実施例1〜3の各サーマルプロテクタの25℃における許容電流の何倍の大きさであるのかを示す。
Figure 2012141047
表3に示すように、常温時においても許容電流の1.5倍程度の電流が流れた場合、いずれの実施例においても30秒以内に電流が遮断されたと評価できる。
なお、サーマルプロテクタを実際使用するときに可能かつ望ましいと言われる動作時間として、普遍的な規制が定められているわけではないが、ここでは、評価基準の一つとして、例えば、許容電流の2倍程度の過電流に対して1〜5秒で作動できることを便宜上の評価基準とした。よって、表3における測定にならって、より大きい電流に対する電流−動作時間試験として、表4に示す条件で測定を行った。結果としては、実施例1〜3について、いずれも、許容電流の2倍程度の電流が流れた場合、従来品同様に数秒以内で遮断できることが分かった。このことから、本実施形態にかかるサーマルプロテクタは、動作時間において、従来のサーマルプロテクタとしての比較例1及び2と比較して、実用上遜色のない動作時間を期待できる。
Figure 2012141047
以上説明したように、本実施形態にかかるサーマルプロテクタは、従来と同様に精密な動作温度範囲を呈しながら、常温時、高温時(60℃)のいずれにおいても許容電流が一層大きい。それと同時に、過電流が流れたときの動作時間は、充分に短く、かつ常温時における過電流も確実に遮断することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。例えば、第2端子32は、可動片3と一体的に構成されているが、これを別部材とすることも可能である。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
1 ケース
2 固定片
3 可動片
4 熱応動部材
5 PTC素子
6 金属板
10 ケース本体
11 蓋体
12 底部
13 収容穴
14 位置決め壁
20 固定接点
22 第1端子
30 可動接点
30a 第1層
30b 第2層
32 第2端子
50 バッテリー
51 二次電池セル
52 電極線
53 バッテリー筐体
54 タブ
100 サーマルプロテクタ
本発明は、上記目的を達成するため、以下のように構成している。本発明の第1態様によれば、固定接点を有する固定片及び可動接点を有する可動片を備え、前記可動片が前記固定接点の側に伸びて前記可動接点が前記固定接点と接触又は離反するように前記可動片を配置し、前記可動接点を前記固定接点と接触又は離反させる機構として熱応動部材を前記可動片の近傍に配置したサーマルプロテクタにおいて、
前記可動片は、
93.00重量%以上のCuと、
0.05〜1.00重量%のMg及び0.05〜2.00重量%のSnのうち少なくとも1つを含む第1成分と、
0.05〜1.00重量%のFe、0.10〜3.50重量%のNi及び0.10〜2.50重量%のZnのうち少なくとも1つを含む第2成分と、
を含む合金で構成され
前記可動接点は、NiとCuの合金で構成され前記可動片の表面に設けられる第1層と、Niが5〜15重量%で残部がAgの合金で構成され前記第1層に積層して設けられる第2層とを含むことを特徴とするサーマルプロテクタを提供する。

Claims (7)

  1. 固定接点を有する固定片及び可動接点を有する可動片を備え、前記可動片が前記固定接点の側に伸びて前記可動接点が前記固定接点と接触又は離反するように前記可動片を配置し、前記可動接点を前記固定接点と接触又は離反させる機構として熱応動部材を前記可動片の近傍に配置したサーマルプロテクタにおいて、
    前記可動片は、
    93.00重量%以上のCuと、
    0.05〜1.00重量%のMg及び0.05〜2.00重量%のSnのうち少なくとも1つを含む第1成分と、
    0.05〜1.00重量%のFe、0.10〜3.50重量%のNi及び0.10〜2.50重量%のZnのうち少なくとも1つを含む第2成分と、
    を含む合金で構成されているサーマルプロテクタ。
  2. 前記可動片は、さらに、0.01〜0.80重量%のSi又は0.01〜0.60重量%のPを含んでいる、請求項1に記載のサーマルプロテクタ。
  3. 前記可動片は、さらに、0.10〜0.35重量%のCrを含んでいる、請求項1又は2のいずれか1つに記載のサーマルプロテクタ。
  4. 前記可動片は、厚み0.05〜0.15mmに構成され、導電率が35%IACS以上85%IACS以下である、請求項1に記載のサーマルプロテクタ。
  5. 前記可動接点は、NiとCuの合金で構成され前記可動片の表面に設けられる第1層と、Niが5〜15重量%で残部がAgの合金で構成され前記第1層に積層して設けられる第2層とを含む、請求項1に記載のサーマルプロテクタ。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載のサーマルプロテクタを電池本体の電極に接続したバッテリー。
  7. 前記電池本体は、二次電池である請求項6に記載のバッテリー。
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