JPWO2012137475A1 - 光治療装置 - Google Patents

光治療装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2012137475A1
JPWO2012137475A1 JP2013508759A JP2013508759A JPWO2012137475A1 JP WO2012137475 A1 JPWO2012137475 A1 JP WO2012137475A1 JP 2013508759 A JP2013508759 A JP 2013508759A JP 2013508759 A JP2013508759 A JP 2013508759A JP WO2012137475 A1 JPWO2012137475 A1 JP WO2012137475A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light guide
light
guide member
treatment
phototherapy device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013508759A
Other languages
English (en)
Inventor
悠樹 川瀬
悠樹 川瀬
吉輝 猪
吉輝 猪
岡村 大輔
大輔 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PHC Corp
Original Assignee
Panasonic Healthcare Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Healthcare Co Ltd filed Critical Panasonic Healthcare Co Ltd
Publication of JPWO2012137475A1 publication Critical patent/JPWO2012137475A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/06Radiation therapy using light
    • A61N5/0613Apparatus adapted for a specific treatment
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/06Radiation therapy using light
    • A61N2005/063Radiation therapy using light comprising light transmitting means, e.g. optical fibres
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/06Radiation therapy using light
    • A61N2005/0635Radiation therapy using light characterised by the body area to be irradiated
    • A61N2005/0643Applicators, probes irradiating specific body areas in close proximity

Abstract

適切な治療を行うことができる光治療装置を提供する。特に、治療部位が重度の関節リウマチ患者の指関節のような屈曲部分であっても、簡便に十分な治療光を供給することができ、その結果、適切な治療が実現できる光治療装置を提供することを目的とする。患部を配置させる第一の面と、前記第一の面に背向する第二の面とを有する導光体と;治療光を出力し、前記導光体内部に前記治療光を入射させる光源と;柔軟性および表面タック性を有し、前記第一の面の一部に配置された導光部材と;を備えた構成とした。

Description

本発明は、光治療装置に関する。
光治療装置は、例えば、赤外光(おおよそ700〜2500nm)を治療光として、筋肉・関節の慢性非感染性炎症による疼痛の緩解やリウマチを発症した関節の治療に用いられる。従来の光治療装置は、光源からの治療光を直接もしくは導光路を介して治療部位に向けて非接触状態で照射する構成となっていた(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このような治療に用いられる光は、その出力が大きいことから患者の眼に照射されることは好ましくない。
そのため、光源からの治療光を、例えば、アクリル、ガラスといった導光性を有する導光体内部に入射させた状態で、導光体表面に治療部位を接触させる構成が提案されている(例えば、特許文献2参照)。その接触した治療部位に、導光体内部に存する治療光が照射される。すなわち、特許文献2の光治療装置では、導光体表面に治療部位が接触していない状態では、導光体内部に入射した光源の治療光は、導光体外部へ出射することを抑制されるが;一方、導光体表面に治療部位が接触している状態では、導光体内部の治療光は、導光体表面に接触した治療部位に出射する。
これにより、導光体からの治療光の不要な出射を抑制し、患者の眼に治療光が照射されることを抑えている。
特開昭63−21069号公報 特開2009−95549号公報
上記特許文献2の光治療装置を用いて光治療を行う場合、治療部位が関節などの屈曲部分であると、屈曲部分を導光体表面に接触させなければ、治療部位に治療光を供給できない。しかしながら、このような屈曲部分は導光体表面に接触させ難いことから、治療部位に適切に治療光を供給させることが困難であり、適切な治療が行えないという課題を有していた。
関節リウマチを発症した患者を例に挙げると、重度の関節リウマチ患者は、関節の腫れが長く続くことにより、関節包や関節周辺の組織がゆがむ。そして、さらに症状が進行すると、いわゆる関節変形を発症する。関節変形は、滑膜炎による関節軟骨や関節下骨の破壊が進み、関節面がずれて、関節のまわりの筋肉にひっぱられることにより関節が曲がる症状である。このような関節変形の症状が顕著に現れる部位は指関節である。
したがって、関節リウマチ患者は、治療部位である指関節を導光体表面に接触させて治療を行う必要がある。例えば、導光体表面に手のひらを配置して手指の治療を行う場合、導光体表面に指関節を接触させるために、関節リウマチ患者に無理な動作を要求しなければならない。特に、関節変形を発症した重度のリウマチ患者にとって、この無理な動作は痛みを伴う。また、症状によっては導光体への指関節を導光体表面に接触させることが困難な状態にまで変形している場合もある。このような患者の指関節を導光体表面に接触させることは難しく、その結果、十分な光を患部に供給できず、適切な治療を行うことが困難となる。
一方、導光体の形状を関節リウマチ患者の患部形状にあわせることで、指関節のような屈曲部分に導光体を密着させて、患部に十分な治療光を供給することも考えられる。しかしながら、関節変形を発症した指関節の変形具合は患者毎に異なる。そのため、導光体を患部形状毎にあわせて用意することは現実的でない。その結果、適切な治療が困難となる。
そこで本発明は、例えば、治療部位が重度の関節リウマチ患者の指関節のような屈曲部分であっても、簡便に十分な治療光を供給することができ、その結果、適切な治療が実現できる光治療装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明の光治療装置は、患部を配置させる第一の面と、前記第一の面に背向する第二の面とを有する導光体と;治療光を出力し、前記導光体内部に前記治療光を入射させる光源と;柔軟性および表面タック性を有し、前記第一の面の一部に配置された導光部材と;を備えた構成とした。これにより所期の目的を達成することを特徴としたものである。
本発明の光治療装置によれば、導光体の表面に配置した導光部材に治療部位を当接するように配置するだけで、導光部材が、その柔軟性によって、治療部位の形状に応じて変形する。そのため、患者に無理な動作を要求させることなく、指関節のような屈曲部分を導光部材に当接させることができる。そして、導光体内部に入射した光源の光を、導光部材を介して、治療部位に供給することが可能となる。その結果、指関節のような屈曲部分にも十分な治療光を供給することができ、適切な治療を行うことが可能となる。
また、従来の光治療装置では、導光体に手を配置して、リウマチ治療の治療部位である指関節に光を供給しようとしたときに、手の指関節以外の部分にも導光体が接触し、光が供給される。これに対して、本発明の光治療装置は、導光体の表面に配置された導光部材を有するので、光を治療部位に集中して供給することができる。その結果、光治療装置のエネルギー効率の向上にもつながる。また、指関節部分を特に集中して治療する必要がある場合でも、指関節部分に高効率の治療光を供給することができるため、治療効果の向上も期待できる。
さらに、本発明の光治療装置における導光部材の材質をシリコーン樹脂などの安価で汎用な材質とすれば使い捨て用とすることができ、本発明の光治療装置により衛生面を考慮した治療を行うことができる。
本発明の実施の形態1における光治療装置の斜視図 本発明の実施の形態1における光治療装置の使用状態を示す斜視図 本発明の実施の形態1における光治療装置の正面側斜視図 本発明の実施の形態1における光治療装置の側面側斜視図 本発明の実施の形態1における光治療装置の導光体の断面図 本発明の実施の形態1における光治療装置の導光体の下面図 本発明の実施の形態1における光治療装置の補助導光体の斜視図 本発明の実施の形態1における光治療装置の補助導光体の上面図 本発明の実施の形態1における光治療装置の補助導光体が配置された導光体の側面図 本発明の実施の形態1における光治療装置を用いた光治療の一例を示す斜視図 本発明の実施の形態1における光治療装置を用いた光治療の一例を示す下面図 従来の光治療装置により患部へ治療光を照射した状態を示す図 本発明の実施の形態1における光治療装置により患部へ治療光を照射した状態を示す図 本発明の実施の形態3における光治療装置の正面側斜視図 本発明の実施の形態3における光治療装置の側面側斜視図 本発明の実施の形態3における光治療装置の補助導光体の斜視図 本発明の実施の形態3における光治療装置の補助導光体の断面図 本発明の実施の形態3における光治療装置の導光体表面に補助導光体を配置した状態を示す斜視図 本発明の実施の形態3における光治療装置の導光体表面に補助導光体を配置した状態を示す側断面図 本発明の実施の形態3における光治療装置を用いた手の光治療を示す図 本発明の実施の形態3における補助導光体に治療部位を配置した際の凸状部の形状の変化を示す図 本発明の実施の形態3における手を補助導光体に配置した状態を示す下面図 本発明の実施の形態3における光治療用装置を用いた患部への光の供給を示す図 本発明の実施の形態4における光治療装置の基板に配置された導光体の上面図 本発明の実施の形態4における光治療装置の導光体に補助導光体を配置した上面図 本発明の実施の形態4における補助導光体の上面図
本発明の光治療装置の実施の形態を、図面とともに詳細に説明する。なお、以下の実施の形態1〜4に示す光治療装置は、一例として、関節リウマチ患者の指関節の治療を想定した構成を示している。もちろん、本発明の光治療装置はこれらに限定されない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における光治療装置の斜視図である。光治療装置1は、机2の上に載置されている。図2に示すように、患者3は椅子4に座り、光治療装置1を用いた光治療を自宅または病院などで行うことができる。
光治療装置1は、図3および図4に示すように、円盤状の基板5と、蓋体6とを有する。蓋体6は、下面が開口した有天円筒状をしている。蓋体6は、ヒンジ7によって基板5に連結されており、基板5の表面を開閉自在に覆うことができる。蓋体6で、基板5の表面を覆うことで、光治療を行うための強い光が、患者3の目に直接照射されるのを抑制することができる。
蓋体6の外周面の前側、つまりヒンジ7とは対向する側に、左右2箇所の患部挿入口8が設けられている。また、蓋体6の外周面の前側であって、2箇所の患部挿入口8の間にフック10が設けられている。フック10が基板5の係合孔9に係合すると、蓋体6がロックされる。フック10の上方には、ロックを解除するためのフックボタン11が設けられている。
基板5の表面には、左右2個の導光体12が所定間隔をおいて配置されている。導光体12の外表面(配置面14)の一部には、取り外し可能な補助導光体13が1つまたは2つ以上配置されている。補助導光体13の個数、大きさは、治療内容に応じて自由に定められるが、図3および図4では、1つの導光体12に対して、1つの補助導光体13が配置されている。
図5は導光体12の断面図である。図6は導光体12の下面図である。図5および図6から理解されるように、導光体12は中空半球形状となっている。それゆえ、導光体12の外表面および内表面は、いずれも略半球面状である。導光体12の外表面が患部(例えば、手や指)を配置させる配置面14であり、配置面14に背向する内表面が背向面15である。
導光体12の配置面14と背向面15との間が導光路となる。そして、導光路の厚さ(配置面14と背向面15との距離)は、略均一である。導光体12の配置面14の大きさは、手や指を配置するための十分な大きさを有している。導光体12の配置面14は略半球面状であるが、図6から理解されるように、厳密な半球面である必要はない。図6に示される導光体12は、一方(図6中の左右方向)の径が、それに直交する方向(図6中の上下方向)の径よりも若干長い。このように、導光体12の配置面14を略半球面として、挿入口8からの挿入方向に直行する方向の径を、挿入口8からの挿入方向の径よりも若干長くすることで、配置面14に手を載せやすくする。
図5に示されるように、導光体12の下方端面に入射口16が設けられている。入射口16に光源17を配置している。また、図6に示されるように、導光体12には複数の入射口16とそれに対応する光源17を設ける。光源17からの光が、入射口16を介して導光路に入射する構成となっている。光源17から照射される光は、関節リウマチの治療光として好ましいとされる近赤外光(おおよそ750nm〜2μm)を主たる波長帯とする。
導光体12は、光源17からの治療光に対して導光性を有する材質であればよい。実施の形態1では、導光体12を、生体の屈折率と比較して大きい屈折率を有する材質で構成した場合を説明する。生体の屈折率は、その部位や状態によって異なるが、概ね1.4〜1.5の範囲である。実施の形態1では、生体の屈折率を1.4と想定し、導光体12の材質の屈折率を1.4より大きくしている。
このような導光体12の材質の例には、透明アクリル樹脂(屈折率1.49)、透明ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(屈折率1.66)、透明ガラス(1.51)、1.4より大きい屈折率に調整された透明シリコーン樹脂などがある。
以上のように構成された光治療装置1は、光源17から照射された光を導光体12内部に入射させる。入射した光は、先ず、配置面14の内面あるいは背向面15の内面に到達する。配置面14あるいは背向面15の内面に到達した光は、内面に対する入射角に応じて、外部へ向けて出射するか、内面にて反射する。つまり、内面に対する入射角が、導光体12の材質と内面側に光が到達した部分の外部環境(今回は空気と想定)とにより導き出される臨界角よりも小さい場合は、導光体12から外部へ向けて出射する。一方、内面に対する入射角が、前記臨界角よりも大きい場合は、この内面にて反射する。
内面にて反射した光は、導光路の厚さが略均一であるので、内面に対する入射角をほぼ同一に保存しながら、反射を繰り返しながら導光路を進行する。反射を繰り返して進行した光は、導光体12に何も接触していない場合(いわゆる空気と接触している場合)には、原則的に導光体12内部に保存される。
一方、配置面14に、空気の屈折率(1.0)より高い物質(例えば、手などの生体)が接触している場合には、空気と接触している場合には外部へ出射しなかった光が、出射するようになる。つまり、配置面14に、空気の屈折率(1.0)より高い物質が接触することで、その接触部分での界面における臨界角が増大する。臨界角の増大分に相当する光が、その接触部分から導光体12外部へ出射する。
次に、補助導光体13について、図7および図8を用いて説明する。図7は補助導光体13の斜視図である。図8は補助導光体13の上面図である。補助導光体13は、中空を有する保持部材19と導光部材18とで構成される。保持部材19の中空内部に導光部材18が挿入されて保持された構成となっている。
補助導光体13は、図9に示すように、導光体12の配置面14の一部に、導光部材18を接触して配置される。導光部材18は、導光体12の配置面14の任意の場所に配置でき、また、取り外し可能な構成となっている。
図10に示すように、手や指といった患部を、配置面14に配置し;かつ指関節などの治療部位を、補助導光体13の導光部材18に接触させて配置して、治療を行う。すなわち、補助導光体13は、治療部位と導光体12との間に挿入された状態で使用される。
実施の形態1では、リウマチ患者の手指の光治療を例に説明している。リウマチ患者の手指で最も重い症状が現れる患部は、中手指節関節21や近位指節間関節22である。導光体12と治療部位である中手指節関節21および近位指節間関節22との間に挿入された補助導光体13は、図11に示すように配置される。導光体12には、主に補助導光体13の導光部材18が接触する。
次に、補助導光体13の導光部材18を説明する。導光部材18は、以下の3つの特徴を併せ持つ材質で構成される。
第1の特徴は、導光性を有する材質であることである。後述するように、本発明の光治療装置は、導光体12内部の治療光を、導光部材18を介して、治療部位に照射させるからである。導光部材18は、導光性を有する材質であれば特に限定されないが、実施の形態1では、一例として、数1で示される屈折率の関係を有する材質を用いることとする。
[数1]
空気の屈折率<生体の屈折率<導光体の屈折率<導光部材の屈折率
第2の特徴は、可撓性や弾性など、少なくとも柔軟性を有する材質であることである。補助導光体13は、上述の通り、患部と配置面14との間に挿入された状態で使用される。導光部材18が柔軟性を有さないと、指関節のような屈曲部分である治療部位に導光部材18が密着しにくい。導光部材18と治療部位とが密着していないと、治療部位に十分な光を照射することができない。導光部材18が、治療部位の屈曲部分に合わせてその形状が変化するような柔軟性を有することで、導光部材18と患部とを密着させることが可能となる。また、導光部材18が柔軟性を有すると、様々な形状の導光体12の配置面14(実施の形態1における配置面14は略半球面である)に、導光部材18を密着して配置することが可能となる。
第3の特徴は、表面タック性(粘着性)を有する材質であることである。すなわち、導光部材18を、導光体12の配置面14に配置し、導光部材18に軽い押圧を加えるなどして配置面14に密着させる。それにより、導光部材18と配置面14との間に実質的な間隙を有さない状態にすることが可能とする。そのため、導光部材18の材質は、導光体12を構成する材質(例えば、透明アクリル樹脂、透明ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、透明ガラス、1.4より大きい屈折率に調整された透明シリコーン樹脂など)と密着性を有することが好ましい。
導光部材18の表面タック性によって、導光体12の配置面14に補助導光体13を配置するだけで、あるいは、配置した後に軽い押圧を加えるだけで、その配置位置を固定することができる。そして、補助導光体13をテープなどで固定する必要もなく、補助導光体13の取り外しも簡便である。
このように、治療部位と配置面14との間に補助導光体13を挿入して、光治療(光照射)を行っても、補助導光体13の表面タック性によって、配置面14に当初配置した補助導光体13の位置がずれ難くなる。
以上のような3つの特徴を併せ持ち、前記数1で示される屈折率の関係を有する材質として、導光性を有するエラストマーがある。具体的には、導光体12の材質を、透明アクリル樹脂、透明ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、透明ガラスとした場合には、3つの特徴を有するエラストマーの例には、導光体12の材質よりも屈折率を大きく調整した透明シリコーン樹脂、イソプレンゴム(屈折率:1.52)、エチレンプロピレンゴム(屈折率:1.48)、クロロプレンゴム(屈折率:1.558)、ブチルゴム(屈折率:1.508)、ウレタンゴム(屈折率:1.50〜1.55)、エピクロロヒドリンゴム(屈折率:1.51)、ブタジエンゴム(屈折率:1.516)、スチレンブタジエンゴム(屈折率:1.535)、ニトリルゴム(屈折率:1.52)などが含まれる。
導光体12と導光部材18の材質をともに透明シリコーン樹脂とした場合、導光部材18の透明シリコーン樹脂は、導光体12の透明シリコーン樹脂の屈折率よりも高く調整されたものである必要がある。また、導光体12の材質を透明シリコーン樹脂とし、導光部材18をイソプロピレンゴムで構成した場合、透明シリコーン樹脂の屈折率は、イソプロピレンゴムの屈折率(1.52)よりも小さくする必要がある。
前述の通り、保持部材19は内部に中空を有する形状を有する。保持部材19の中空内部に導光部材18が挿入されて保持する構成とする。実施の形態1において、保持部材19は円筒状である。
保持部材19の材質は、光透過性を有さず、プラスチックのような硬性を有する材質で構成されることが好ましい。補助導光体13は保持部材19を有しなくてもよいが;補助導光体13を介して治療部位に光を照射する際に、保持部材19は、治療部位が接触していない部分からの光漏れを抑制する。
保持部材19の中空内面に反射膜20を設けてもよい。導光体12から導光部材18を介して患部に光を照射する際に、反射膜20は、導光部材18の患部が接触していない部分からの光の漏れを抑制しつつ、効率良く患部に光を照射することができる。
実施の形態1における補助導光体13において、保持部材19の中空内部で保持される導光部材18は、図7に示すように、保持部材19の中空内周縁よりも隆起した状態とされている。例えば、図7の補助導光体13の上側を治療部位と当接させる治療部位当接面23とする。導光部材18の治療部位当接面23部分を隆起させて保持していると、屈曲部分である指関節に、導光部材18を密着させることができる。導光部材18は、関節の屈曲部分に合わせてその形状を変化させることができるからである。一方、導光部材18が、保持部材19の中空内周縁よりも隆起しない状態(導光部材18が保持部材19の中空内周縁内に収まっている状態)で保持されていると、指関節と導光部材18とが密着することは難しい。保持部材19が硬性の材質であり、指節が屈曲する部分であるためである。
一方、図7の補助導光体13の下側を、配置面14と接触する保持面24とする。保持面24でも導光部材18を隆起させることで、導光体12と補助導光体13との位置ズレが生じないように、ある程度位置固定することができる。それにより、補助導光体13を用いて治療を行うために、患部を補助導光体13に配置したときの補助導光体13の位置ズレを抑制する。
保持面24でも導光部材18を隆起させることで、導光体12から導光部材18への光の入射を適切に行うこともできる。すなわち、導光体12と導光部材18との間に間隙があると、間隙部分と導光体12との界面は実質的に導光体12と空気との界面となるので、導光体12からの光の出射が難しくなる。図7の補助導光体13の保持面24に導光部材18の隆起を設けると、導光部材18と配置面14との密着性を高めた状態で、補助導光体13を配置することが可能となる。
以上の構成からなる補助導光体13を用いた光治療における光照射状態を、図12および図13を用いて説明する。図12では、導光体12の材質をアクリル樹脂(屈折率1.49)として、導光部材18を配置しない場合を説明する。図13では、イソプレンゴム(屈折率1.52)からなる導光部材18を含む補助導光体を配置した場合を説明する。
図12は、導光部材18を配置しない場合の光照射状態を示す図である。すなわち、従来の光治療を行った場合を示している。図12において、導光体12に治療部位が接触していない場合、導光体12の配置面14は空気と接する。導光体12の材質であるアクリル樹脂(屈折率:1.49)から空気(屈折率:1.00)に出射する光の界面の臨界角は、42.155度である。そのため、図12に示すように、導光体12内部において、42.155度以上の入射角で導光体12内部壁面に到達した光は、その内部壁面で全反射する。反射した光は、導光体12の内部壁面で反射を繰り返す。一方、導光体12内部において、42.155度より小さい入射角で導光体12の内部壁面に到達した光は、導光体12から外部に出射する。
すなわち、図12においては、40.3度の角度(入射角a:25)で配置面14の内面側に到達した光は、入射角が臨界角(42・155度)よりも小さいので、配置面14から外部に出射する。一方で、62.1度の角度(入射角b:26)で配置面14の内部壁面に到達した光は、入射角が臨界角(42・155度)よりも大きいので、全反射する。
均一な厚みを有する導光体12から外部に光が出射する部位は、実質的に光源17の入射口16近傍のみである。配置面14に入射角の大きな光が到達するのは、光源17の入射口16近傍のみだからである。以上の結果として、導光体12の配置面14に空気が接している状態では、配置面14から出射する光の量は極めて少ない。
導光体12の配置面14に手指が配置された場合には、配置面14の一部と手指である生体とが密着する。導光体12の材質であるアクリル樹脂(屈折率:1.49)から生体(屈折率1.40)に出射する光の界面の臨界角は、69・984度である。そのため、この69・984度よりも小さな角度で配置面14の内面に到達した光は、配置面14から出射する。
関節リウマチ患者の手指のうち最も治療を要すべき患部は、指関節27である。しかしながら、指関節27は屈曲部分であるがゆえに、屈曲部分と導光体12の配置面14との間に間隙28が生じやすい。健常人や軽度リウマチ患者は、導光体12の形状に合わせて屈曲部分を密着させることで、間隙28が生じないようにすることが可能である。しかしながら、関節変形を伴う重度リウマチ患者にとって、間隙28が生じないように導光体12に屈曲部分を密着させることは困難である。その結果、最も治療を要すべき指関節27に十分な光が照射されない。
一方、図13は、導光体12に補助導光体13を配置した場合の光照射状態を示す図である。すなわち、本発明の光治療装置を用いて光治療を行った場合を示している。図13に示すように、導光体12の配置面14に補助導光体13を配置すると、導光部材18が配置面14に密着する。導光部材18が密着性および軟性を有し、かつ保持部材19の中空内周縁よりも導光部材18が隆起して保持されているためである。すなわち、導光体12と導光部材18との間に実質的に間隙が生じていない。従って、導光体12の配置面14と、導光部材18であるイソプレンゴムとが密接する。
アクリル樹脂の屈折率(1.49)よりもイソプレンゴムの屈折率(1.52)の屈折率が大きいため、図13に示すように、導光体12の配置面14に到達したすべての光は、導光体12から導光部材18に入射する。つまり、図13から理解されるように、62・1度の角度(入射角c:29)の光までもが配置面14から出射する。図12との比較から明らかなように、指関節27近傍の導光体12の配置面14から出射する光の量が多くなる。
導光部材18に入射した光は、指関節27へ向かう。導光部材18に入射した際に、指関節27への方向とは異なる方向への光は、保持部材19の内面に設けられた反射膜20で反射されて、指関節27方向へ導光される。
導光部材18が、導光性、柔軟性および表面タック性を有し;かつ導光部材18が、保持部材19の中空内周縁よりも隆起して保持されたことから、導光部材18が指関節27に、間隙なく密接する。すなわち、導光部材18と指関節27との間に実質的に間隙がない状態となる。導光部材18の材質であるイソプレンゴムの屈折率(1.52)は、生体の屈折率(1.40)よりも大きい。導光部材18と指関節27の界面での臨界角は67.08度であり、界面に67.08度以上の角度で入射した光は全反射し、一部の光は保持部材19の内壁の反射膜20などにより反射を繰り返すことで、生体に入射する。
以上の構成から、関節変形を伴う重度のリウマチ患者の治療においても、患者に無理な動作を要求することなく、かつ痛みと苦痛を与えることなく、十分な治療光を患部の深部組織まで供給することができる。その結果、適切な治療を行うことが可能となる。
また、補助導光体13を導光体12の配置面14の一部に配置することで、患部へより強い光を照射することも可能となる。具体的には、補助導光体13を導光体12の配置面14に配置せず、患部である手や指を導光体12の配置面に直接配置すると、導光体12の配置面14に手指全体が接触する。従って、配置面14と手指との接触面積が大きくなる。したがって、光照射が不要な部分にまで光が照射される。しかしながら、光源17からの治療光の量には制限があるため、配置面14と手指との接触面積が大きすぎると、治療部位に供給される治療光の照射量が相対的に低くなり、十分な治療光を照射することができない。
本発明では、補助導光体13を用いることで、配置面14に接触する主要部分を導光部材18とすることができるため、導光体12からの治療光を、配置面14に配置した補助導光体13に集めることができる。その結果、治療部位に照射される治療光を増大させることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1の変形例として、導光体12と補助導光体13の導光部材18の屈折率との関係を、数2で示される関係とした構成について説明する。その他の点は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
[数2]
空気の屈折率<導光体の屈折率<導光部材の屈折率≦生体の屈折率
導光体12の材質は、光源17からの光に対して透過性を有する物質であり、空気の屈折率(1.0)より大きく、かつ、生体の屈折率よりも小さい屈折率を有する材質である。このような材質の例には、パーフルオロ樹脂、屈折率を1.4以下に調整したシリコーン樹脂、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどがある。
数2の関係を満たす導光部材18の材質には、導光性を有するエラストマーがある。このようなエラストマーの例には、フッ素ゴム(屈折率1.38)、屈折率を1.4以下に調整したシリコーン樹脂が含まれる。生体の屈折率を1.5とした場合には、エラストマーは、エチレンプロピレンゴム(屈折率1.48)、アクリルゴム(屈折率1.465)などであってもよい。
導光体12の材質を屈折率1.4以下に調整したシリコーン樹脂とする場合、その屈折率は、導光部材18の屈折率以下に調整しなければならない。また、導光体12および導光部材18の材質を、屈折率1.4以下に調整したシリコーン樹脂とする場合、数2の関係を満たすように、それぞれの屈折率を調整する必要がある。
以上の構成からなる補助導光体13を用いた光治療における光照射状態を、導光体12の材質をパーフルオロ樹脂(屈折率1.34)とし、導光部材18の材質を屈折率1.4に調整したシリコーン樹脂とした例を、図13を用いて説明する。図13に示すように、補助導光体13を使用した場合、導光部材18と配置面14との界面はパーフルオロ樹脂とシリコーン樹脂とで構成される。
光源17から導光体12の導光路に入射した光は、先ず配置面14の内面あるいは背向面15の内面に到達する。配置面14あるいは背向面15の内面に到達した光は、その内面に対する入射角が、導光体12の材質と空気(屈折率1.0)とから導き出される臨界角よりも小さい場合は、導光体12から外部に出射する。
一方で、前記内面に到達した光の入射角が臨界角よりも大きい場合は、前記光は内面で反射する。そして、反射した光は、反射を繰り返しながら進行する。このとき、導光路の厚さが略均一であることから、内面に対する光の入射角はほぼ一定となる。
反射を繰り返しながら進行した光が、導光体12の配置面14のうち、導光部材18を配置した部分面に到達すると、その光は全反射を起こさず、原則全ての光が導光部材18へ入射する。導光部材18の材質であるシリコーン樹脂の屈折率(1.4)は、パーフルオロ樹脂の屈折率(1.34)よりも大きいからである。
導光部材18に入射した光は、反射膜20にて反射するなどして、導光部材18と指関節27との界面に到達する。導光部材18の屈折率は、生体の屈折率以下であるので、この界面でも全反射することなく、原則全ての光が指関節27に光を入射する。
以上の構成から、導光体12から導光部材18を経て患部との界面に到達した全ての光は、原則、導光部材18から患部に出射することができる。そのため、関節リウマチ患者に無理な動作を要求させることなく、痛みと苦痛を与えることなく、指関節27のような屈曲部分に光を供給することができる。また、指関節27部分を特に集中して治療する必要がある場合でも、指関節部分に高効率に光を供給することができるため、治療効果の向上が期待できる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、図14および図15に示すように、実施の形態1および実施の形態2と補助導光体13の構成が異なる。その他の点は、実施の形態1および2と同様であるため、説明を省略する。また、導光体12および導光部材18は、導光性を有する材質であれば特に限定されないが、実施の形態3においては、実施の形態2と同様の屈折率の関係(数2参照)を有する材質で説明する。
実施の形態3における補助導光体13を、図16および図17に示す。図16は、補助導光体13の斜視図である。図17は補助導光体13の縦方向における断面図である。
補助導光体13は、導光部材18と反射膜20とで構成される。導光部材18は、略シート形状を有する。導光部材18の表面が、患部を配置する面となる。導光部材18の裏面が、導光体12の配置面14に配置する保持面24となる。
導光部材18の表面の一部は、治療部位を当接させる治療部位当接面23となる。治療部位当接面23では、導光体12の厚みが他の部分と比べて大きくなっている。すなわち、治療部位当接面23は、隆起した凸状部30となる。図16に示すように、凸状部30の横方向の幅は、縦方向の幅よりも広い。治療部位当接面23の大きさは、患部を配置するのに十分な大きさであればよい。また、後述の通り、補助導光体13は、導光体12の配置面14に配置して用いられるため、配置面14に収まる大きさである。
導光部材18の表面には、凸状部30を除いて、反射膜20が設けられている。反射膜20は、導光部材18中の光を表面側から保持面24方向に反射させる構成であればよい。例えば導光部材18の表面は、凸状部30を除いて、銀色や金色等の塗装を施されている。
導光部材18は、実施の形態1および2と同様、表面タック性、柔軟性、導光性を有する材質であり、エラストマーなどでありうる。
以下、光源17から導光体12と導光部材18とを介して、治療部位に光が供給される光の伝搬状態を説明する。各部の屈折率は特に限定されず、光源17からの光が、導光体12と導光部材18を介して治療部位に供給される構成であればよいが;実施の形態3においては、導光体12と導光部材18との屈折率の関係を、数3に示すようにした。
[数3]
空気の屈折率<導光体の屈折率<導光部材の屈折率≦生体の屈折率
生体の屈折率は、その部位や状態によって異なるが、概ね1.4〜1.5の範囲であり、実施の形態3においては、生体の屈折率を1.4とする。数3を満たす導光体12の材質の具体例として、パーフルオロ樹脂(屈折率1.34)、FEP樹脂(屈折率1.34)、ポリテトラフルオロエチレン(屈折率1.35)、数3の範囲の屈折率に調整されたシリコーン樹脂が挙げられる。また、導光部材18の具体例として、フッ素ゴム(屈折率1.38)、数3の範囲の屈折率に調整されたシリコーン樹脂が挙げられる。導光体12や導光部材18は、これらに限定されない。
以上のように構成された補助導光体13は、図18および図19に示すように、導光体12の配置面14に配置される。そして、図20に示すように、治療部位が凸状部30に当接するように、患部を配置して光治療が行われる。実施の形態3は、関節リウマチ患者の手の指関節を治療する例を示している。関節リウマチ患者の手において、最も顕著に症状が現れる部位は、中手指節関節21や近位指節間関節22である。したがって、実施の形態3における治療部位は、主に中手指節関節21や近位指節間関節22をいう。
補助導光体13の導光部材18が柔軟性を有するので、補助導光体13の保持面24を導光体12の配置面14の略半球状の形状に合わせて、補助導光体13を導光体12の配置面14に配置することができる。そして、治療部位である中手指節関節21や近位指節間関節22などの屈曲部を凸状部30に配置しても、導光部材18の柔軟性によって、凸状部30の形状が変化する。そのため、屈曲部に、凸状部30が密着することが可能となる。
導光部材18の柔軟性の程度は使用に応じて適宜設定され;導光部材18の凸状部30に治療部位を配置したときに、凸状部30の形状が治療部位の形状に応じてその形状が変化して密着することができる程度の柔軟性であればよい。つまり、導光部材18の患部配置面に手を配置したとき、手の重みや、軽い押圧程度の圧力によって、凸状部30の形状が変化する程度の柔軟性を、導光部材18が有していればよい。例えば、ゴム硬度でいうと約3°〜30°である。なお、実施の形態1および2で用いられる導光部材18の硬度も同様であることが好ましい。
導光部材18は表面タック性(粘着性)を有するので、導光体12の配置面14に補助導光体13を配置するだけで、あるいは配置後に軽い押圧を加えるだけで、その配置位置を固定することができる。テープ等で導光部材18を固定する必要もないので、補助導光体13をめくるだけで補助導光体13を取り外すことができる。このように、簡単に補助導光体13を、取り付けおよび取り外しすることができる。また、光治療を行うために、導光部材18の表面に患部を配置したとしても、導光体12の配置面14における補助導光体13の配置位置がずれることもない。
補助導光体13の保持面24は、導光体12の配置面14に補助導光体13を保持する。補助導光体13の凸状部30を除く表面には、患部を配置する。そのため、補助導光体13の導光部材18の厚みd(保持面24から表面との距離(図17参照))は、数mm程度あれば十分であり、それ以上に大きくする必要はない。
また、凸状部30の形状および厚み(表面から凸状部30の頂部の高さ)は、治療する患部に応じて適宜設定することができる。例えば、指関節を治療対象とする場合、指関節に凸状部30が密着して当接させるために、少なくとも1cm程度の厚みが必要となる。
次に、指関節のような屈曲部分である治療部位が、凸状部30に配置されたときに、凸状部30が治療部位に密着する理由を、図21を用いて説明する。図21(a)は、凸状部30に指関節27を配置していない状態を示す図である。図21(b)は、凸状部30に指関節27を配置した状態を示す図である。図21(a)および(b)には、説明を容易にするため、反射膜20の構成が省略されている。
図21(a)に示すように、凸状部30に指関節27が配置されていない場合、略半球状の凸状部30は、距離dにその形状が収まっている。距離dとは、導光部材18からの凸状部30の盛り上がり部の幅であり、境界31から境界32までの距離である。
導光部材18は柔軟性を有するため、凸状部30に指関節27が配置されると、図21(b)に示すように、手の配置圧力によって、凸状部30が縦および横方向に変形する。具体的には、変形量が最大の部分は、距離dよりも大きくなる。変形した凸状部30に、指関節27およびその近傍が当接する。
したがって、凸状部30の頂部の配置位置が、指関節27の位置から多少ずれたとしても、凸状部30の形状変化によって、指関節27とその近傍が凸状部30に当接することができる。そのため、導光部材18の表面に手を配置するときに、手の指関節27と導光部材18の凸状部30とを厳密に位置合わせする必要がない。つまり、導光部材18の表面に手を簡便に配置するだけで、効率的な光治療を実施することができる。
図21(a)および(b)には、一つの指関節に対して一つの凸状部30の配置する構成を示しているが、これに限定されない。図22に示すように、中手指節関節21および近位指節間関節22(図20参照)の両方に凸状部30が密着できるように構成された、一体化された凸状部30を用いてもよい。図22における凸状部30の破線は、患部を配置する前の凸状部30の位置を示している。図22における凸状部30の実線は、患部を配置することによって形状が変化した凸状部30の位置を示している。変化した凸状部30が、中手指節関節21および近位指節間関節22の全体に当接している。
図23は、実施の形態3の光治療装置1を用いて、患部へ光を照射した状態の一例を示している。厚みが略均一である導光体12の内部に入射した光源からの光は、導光体12の配置面14の内面と背向面15の内面とをほぼ一定の反射角を保って反射を繰り返して進行する。そして、導光体12を進行する光が、補助導光体13を配置した配置面14の内部面に到達すると(図23のa)、全反射することなく原則全ての光が導光部材18に入射する。前記到達部分(図23のa)の界面は、導光体12と導光部材18とで形成されており、導光部材18の屈折率は導光体12の屈折率よりも大きいからである。
導光部材18に入射した光は、導光部材18の表面に到達し(図23のb)、反射膜20で反射する。反射された光は再度導光体12に入射する(図23のc)。そして再度、導光体12に入射した光は、導光体12の背向面15で反射して(図23のd)、そして再度、導光部材18に入射する(図23のe)。
そして再度、導光部材18に入射した光は、凸状部30に配置した指関節27との界面に到達し(図23のf)、全反射することなく原則全て指関節27に照射される。生体の屈折率は、導光部材18の屈折率以上であるからである。
以上の構成より、関節変形を伴うリウマチ患者であっても、患者に無理な動作を要求することなく、かつ痛みと苦痛を与えることなく、指関節の屈曲部分を導光部材18に当接させて、光治療を行うことができる。そして、導光体12に入射した光の多くは、凸状部30から出射する構成となっている。そのため、凸状部30に配置した治療すべき患部に効率的に光を供給し、導光体12から外部への不要な光の出射を抑えることができる。そのため、効率の良い治療を実現できる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、実施の形態3の光治療装置1と基本的な構成は同じであるが、より使用者にとって使いやすい光治療装置の構成を示している。
本発明の光治療装置1を用いて光治療を行う場合、患者は、定期的に一定時間、導光体12および補助導光体13に患部を配置しなければならない。したがって、関節リウマチ患者にとって楽な状態で、光治療を実施できることが好ましい。
図24は、基板5に配置された導光体12の上面図を示している。図24に示すように、実施の形態4における光治療装置1の導光体12周辺の基板5に、補助導光体13を配置するための位置決め表示33と位置決め補助線33’とが表示されている。導光体12は透明であるので、導光体12上面から位置決め補助線33’を目視することができる。
図25に示すように、この位置決め表示33および位置決め補助線33’を、補助導光体13の角部分にあわせて、補助導光体13を導光体12の配置面14に配置する。例えば、ある患者にとって、A1、A3、A7、A9の位置で補助導光体13を配置した場合が、最も楽な状態で治療できる場合には、その患者は、位置決め表示33’を把握しておけばよい。そして治療の都度、図25に示すように、A1、A3、A7、A9の位置に補助導光体13の角部分をあわせて配置して、治療を行えばよい。
このように、導光体12に、補助導光体13を配置するための位置決め表示33および位置決め補助線33’を設けて、補助導光体13の配置位置の目印とすることで、患者自身が楽な状態で治療を行うことができる。患者は、補助導光体13の配置を、治療の度に微調整する必要もなく、簡便に治療を実施することができる。
なお、例えば、図26に示すように、補助導光体13の反射膜20に、導光体12への配置する方法や、装置の使用方法や、注意事項等の文字や図を印刷することで(印刷部34)、補助導光体13を、さらに使用者にとって使いやすい構成にすることができる。
本発明の光治療装置によれば、導光体表面に配置した導光部材に治療部位を当接するように患部を配置するだけで、導光部材に治療部位を当接することが可能となる。導光部材を構成する導光部材が柔軟性を有するので、治療部位の形状に応じて変形するからである。また、患部が指関節のような屈曲部分であっても、患者に無理な動作を要求することなく、治療を行うことができる。
そして、導光体内部に入射した光源からの光を、導光部材の導光部材を介して、治療部位に供給することが可能となる。その結果、指関節のような屈曲部分にも十分な治療光を供給することができ、適切な治療を行うことが可能となる。
また、本発明の導光部材を用いることで、治療部位に集中して光を供給することができる。例えば、リウマチの治療対象を手とした場合、治療部位は指関節となるが、導光部材を用いることで、指関節以外の部分に光が供給されてしまうことを抑制する。その結果、光治療装置のエネルギー効率の向上にもつながる。また、指関節部分を特に集中して治療する必要がある場合でも、指関節部分に高効率の治療光を供給することができるため、治療効果の向上も期待できる。
さらに、本発明の光治療装置は、導光部材としてシリコーン樹脂などの、安価で汎用な材料を用いることができるので、使い捨て用として適しており、衛生面を考慮した治療を行うことができる。
このため、例えば、関節リウマチを発症した手指関節の治療などの光治療装置として広く活用が期待される。
1 光治療装置
2 机
3 患者
4 椅子
5 基板
6 蓋体
7 ヒンジ
8 挿入口
9 係合孔
10 フック
11 フックボタン
12 導光体
13 補助導光体
14 配置面
15 背向面
16 入射口
17 光源
18 導光部材
19 保持部材
20 反射膜
21 中手指節関節
22 近位指節間関節
23 治療部位当接面
24 保持面
25 入射角a
26 入射角b
27 指関節
28 間隙
29 入射角c
30 凸状部
31、32 境界
33 位置決め表示
33’ 位置決め補助線
34 印刷部

Claims (14)

  1. 患部を配置させる第一の面と、前記第一の面に背向する第二の面とを有する導光体と、
    治療光を出力し、前記導光体内部に前記治療光を入射させる光源と、
    柔軟性および表面タック性を有し、前記第一の面の一部に配置された導光部材と、を備えた光治療装置。
  2. 前記導光部材の材質は、エラストマーである、請求項1に記載の光治療装置。
  3. 前記導光部材は、前記第一の面に配置された患部のうち、前記治療光を照射すべき治療部位に当接される位置に配置された、請求項1に記載の光治療装置。
  4. 前記導光部材は、前記第一の面に対して凸形状を有する、請求項1に記載の光治療装置。
  5. 前記導光部材は、前記第一の面から取り外し可能な構成とした、請求項1に記載の光治療装置。
  6. 前記光治療装置は、中空内部を有する保持部材を備え、
    前記導光部材は、前記中空内部に挿入されて保持された構成とした、請求項1に記載の光治療装置。
  7. 前記導光部材は、前記保持部材の前記中空内の周縁から隆起して保持された構成とした、請求項6に記載の光治療装置。
  8. 前記保持部材は、前記中空の内壁に前記治療光を反射させる反射膜を有する構成とした、請求項6に記載の光治療装置。
  9. 前記導光部材は、略シート形状であって、
    前記導光部材の裏面が前記第一の面に保持される面となり、前記導光部材の表面が患部を配置する面となり、
    前記治療部位を当接させる前記表面の一部に、前記第一の面に対して隆起した凸状部を有する構成とした、請求項1に記載の光治療装置。
  10. 前記導光部材の前記表面の前記凸状部を除く部分には、前記表面から前記裏面の方向に向けて光を反射する反射膜を有する、請求項9に記載の光治療装置。
  11. 前記凸状部は、一方向と、その一方向に直行する他方向にそれぞれ幅をもった形状を有し、
    前記一方向の幅は、前記他の方向の幅よりも広い、請求項9に記載の光治療装置。
  12. 前記導光体は、前記光源からの治療光を入射させるための入射口を設けた導光路端面を有し、
    前記光源は前記入射口に配置された、請求項1に記載の光治療装置。
  13. 前記導光体は中空半球体の形状を有し、前記第一の面は前記中空半球体の外表面である、請求項1に記載の光治療装置。
  14. 前記導光体は基板上に配設され、
    前記基板表面上には、前記第一の面の所望の位置に前記導光部材を配置することが可能な位置決め表示を有する構成とした、請求項1に記載の光治療装置。
JP2013508759A 2011-04-07 2012-04-02 光治療装置 Pending JPWO2012137475A1 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011085143 2011-04-07
JP2011085144 2011-04-07
JP2011085144 2011-04-07
JP2011085143 2011-04-07
JP2011136911 2011-06-21
JP2011136911 2011-06-21
PCT/JP2012/002301 WO2012137475A1 (ja) 2011-04-07 2012-04-02 光治療装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2012137475A1 true JPWO2012137475A1 (ja) 2014-07-28

Family

ID=46968886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013508759A Pending JPWO2012137475A1 (ja) 2011-04-07 2012-04-02 光治療装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20130268034A1 (ja)
JP (1) JPWO2012137475A1 (ja)
CN (1) CN103298525A (ja)
WO (1) WO2012137475A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6032054B2 (ja) * 2013-02-20 2016-11-24 トヨタ自動車株式会社 把持装置の当接部材
JP6432817B2 (ja) * 2014-03-07 2018-12-05 東京電力ホールディングス株式会社 試料の光学測定方法
TWI601552B (zh) * 2016-06-28 2017-10-11 中原大學 導光柱及包含其的發光模組
US10596388B2 (en) * 2016-09-21 2020-03-24 Epistar Corporation Therapeutic light-emitting module
US11865357B2 (en) * 2019-11-05 2024-01-09 Regents Of The University Of Minnesota Light-based treatment devices and methods

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6321067A (ja) * 1986-07-16 1988-01-28 株式会社 豊振科学産業所 光学治療器具
EP1395338B1 (en) * 2001-06-15 2010-12-22 Uv-Solutions, Llc Method for determining the transmissivity of a bandage
JP4081059B2 (ja) * 2004-09-06 2008-04-23 宏三 大塩 紫外線殺菌装置
EP1819399A1 (en) * 2004-12-09 2007-08-22 Palomar Medical Technologies, Inc. Oral appliance with heat transfer mechanism
US7686839B2 (en) * 2005-01-26 2010-03-30 Lumitex, Inc. Phototherapy treatment devices for applying area lighting to a wound
CN2860522Y (zh) * 2005-11-28 2007-01-24 上海希格玛高技术有限公司 一种用于光疗设备的光疗灸照头
US20070179570A1 (en) * 2006-01-30 2007-08-02 Luis De Taboada Wearable device and method for providing phototherapy to the brain
CA2535276A1 (en) * 2006-02-06 2007-08-06 John Kennedy Therapy device and system and method for reducing harmful exposure to electromagnetic radiation
CN201015678Y (zh) * 2006-06-07 2008-02-06 水熊科技有限公司 光治疗装置
JP4769948B2 (ja) * 2007-03-31 2011-09-07 国立大学法人山口大学 医療用発光装置
CN201154157Y (zh) * 2007-09-30 2008-11-26 岑志勇 便携式冠心病治疗仪
CN201719704U (zh) * 2009-12-03 2011-01-26 财团法人工业技术研究院 光治疗装置
JPWO2011099245A1 (ja) * 2010-02-12 2013-06-13 パナソニック株式会社 光治療装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN103298525A (zh) 2013-09-11
WO2012137475A1 (ja) 2012-10-11
US20130268034A1 (en) 2013-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2012137475A1 (ja) 光治療装置
WO2012060075A1 (ja) 光治療装置
WO2021117276A1 (ja) 携帯型紫外線殺菌装置
WO2013027384A1 (ja) 光治療装置
KR20180111356A (ko) 광 조사 비염 치료기
WO2011099245A1 (ja) 光治療装置
JP2023550587A (ja) Ivカテーテル挿入ガイド
US20210353952A1 (en) Angled laser therapy handpiece
US20180008505A1 (en) "A.J.R. Tool" Massage Therapy Tool
TWI794687B (zh) 超音波裝置及超音波操控方法
US20230149731A1 (en) Sleep and sexual wellness device
WO2017191723A1 (ja) 治療器
Prechel et al. The importance of abdominal pressure during colonoscopy: techniques to assist the physician and to minimize injury to the patient and assistant
CN202143754U (zh) 可拆卸双联鼻腔照射治疗头
KR102567692B1 (ko) 신체 관절 및 협소 영역에 부착 가능한 대롱형 부항 장치
JP6995418B1 (ja) 紫外線殺菌装置
TWM417895U (en) Improved positioning plate for laser medical device
US20220168182A1 (en) Ultrasonic device and control method thereof
CN214908936U (zh) 一种可调节式手外科托架
CN214435264U (zh) 一种具备多种理疗系统的多功能新型楔形咬口
CN220833859U (zh) 一种用于光子治疗仪的遮光防护装置
CN208988899U (zh) 用于肘关节的固定器
US20230390093A1 (en) Hand movement control apparatus
CN209091402U9 (zh) 桡动脉穿刺针固定装置
CN106975159A (zh) 一种关节护理仪