JPWO2012131812A1 - 分光器 - Google Patents

分光器 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2012131812A1
JPWO2012131812A1 JP2013506853A JP2013506853A JPWO2012131812A1 JP WO2012131812 A1 JPWO2012131812 A1 JP WO2012131812A1 JP 2013506853 A JP2013506853 A JP 2013506853A JP 2013506853 A JP2013506853 A JP 2013506853A JP WO2012131812 A1 JPWO2012131812 A1 JP WO2012131812A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
incident
filter
filter unit
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2013506853A
Other languages
English (en)
Inventor
幸宏 尾関
幸宏 尾関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Publication of JPWO2012131812A1 publication Critical patent/JPWO2012131812A1/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/46Measurement of colour; Colour measuring devices, e.g. colorimeters
    • G01J3/50Measurement of colour; Colour measuring devices, e.g. colorimeters using electric radiation detectors
    • G01J3/51Measurement of colour; Colour measuring devices, e.g. colorimeters using electric radiation detectors using colour filters
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/12Generating the spectrum; Monochromators
    • G01J3/26Generating the spectrum; Monochromators using multiple reflection, e.g. Fabry-Perot interferometer, variable interference filters
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/0205Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows
    • G01J3/0208Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows using focussing or collimating elements, e.g. lenses or mirrors; performing aberration correction
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/0205Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows
    • G01J3/021Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows using plane or convex mirrors, parallel phase plates, or particular reflectors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/0205Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows
    • G01J3/0218Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows using optical fibers
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/0256Compact construction
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/28Investigating the spectrum
    • G01J3/30Measuring the intensity of spectral lines directly on the spectrum itself
    • G01J3/32Investigating bands of a spectrum in sequence by a single detector
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/12Generating the spectrum; Monochromators
    • G01J2003/1213Filters in general, e.g. dichroic, band

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)

Abstract

小型かつ簡易な構成により、複数の波長成分を含む光から特定の波長成分を分離することが可能な分光器を提供する。分光器は、入射面に対して入射する光の所定波長成分を透過させるフィルタ部を有する。投光手段は、入射面の長手方向における位置が異なる複数の入射位置に対して、それぞれ異なる入射角度で光を入射させる。

Description

本発明は、複数の波長成分を含む光から特定の波長成分を分離する分光器に関する。
例えば、測定試料のスペクトル解析や光通信など、光を用いる様々な分野において、複数の波長成分を含む光から特定の波長成分を分離するために分光器が用いられている。
光通信の分野においては、複数の波長成分を含む光を同時に伝送する光波長多重通信(Wavelength Division Multiplexing。以下、「WDM」と記述する)により、一本の光ファイバで大量の情報を伝送することが可能となっている。複数の波長成分に対しては、それぞれ異なる信号が対応付けられている。
分光器は、WDMにより伝送された複数の波長成分を含む光から特定の波長成分を選択的に検出するために用いられる。
例えば引用文献1には、分光機能を有するOptical performance monitoring device(以下、「OPM」と記述する)が記載されている。
引用文献1記載のOPMは、cyclically pivotable mirror 38で入射光を所定方向に向けて伝達し、当該入射光をLens48を介してLVF(linear variable filter:線形可変波長フィルタ)50に垂直に入射させる。そして、LVF50を透過した特定波長の光をLens52を介してphotodetector54で受光することにより、複数の波長成分を含む光から特定の波長成分を検出するものである(図16参照)。
米国特許第6836349号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、LVF50に垂直に光を入射させるためのLens48が必要となる(図16参照)。従って、レンズを配置するための空間が必要となり、分光器が大型化・複雑化するという問題があった。
また、光通信等の分野においては、複数(例えば数百)の異なる波長成分を含むブロードバンドの光から特定の波長成分のみを効率的に取り出す技術が要求される。しかし、特許文献1に記載の技術では1次元のLVF50を用いているため、ブロードバンドの光に含まれる波長成分を透過させるためには長尺のLVFを設けなければならない。また、そのLVFに合わせたレンズ48を配置する必要がある。すなわち、各部材が大型化する結果、装置の大型化・複雑化に繋がる恐れがあった。
本発明においては、上記課題を解決するために、小型かつ簡易な構成により、複数の波長成分を含む光から特定の波長成分を分離することが可能な分光器を提供することを目的とする。
また、本発明においては、小型かつ簡易な構成により、ブロードバンドの光から特定の波長成分を分離することが可能な分光器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の分光器は、入射面に対して入射する光の所定波長成分を透過させるフィルタ部と、前記入射面の長手方向における位置が異なる複数の入射位置に対して、それぞれ異なる入射角度で前記光を入射させる投光手段と、を有する。
また、上記課題を解決するために、請求項2に記載の分光器は、請求項1記載の分光器であって、前記投光手段は、前記光を反射するミラー部と、前記光を前記複数の入射位置に順次入射させるよう前記ミラー部を駆動させる駆動機構と、を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項3に記載の分光器は、請求項1記載の分光器であって、前記投光手段は、前記光を前記複数の入射位置に対して略同時に入射させることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項4に記載の分光器は、請求項1記載の分光器であって、前記フィルタ部を透過した光を反射する反射面が形成された反射部材を有し、前記投光手段は、前記フィルタ部の第1面側に配置され、前記反射部材は、前記第1面の反対側の第2面側に配置され、前記反射面は前記第2面に臨み、且つ前記入射面に対して非平行に配置されることを特徴とする。なお、請求項4に記載の特徴を、請求項2又は請求項3に記載の分光器に適用することが可能である。
また、上記課題を解決するために、請求項5に記載の分光器は、請求項4記載の分光器であって、前記反射面は、当該反射面で反射した光を受光素子に導きつつ、当該光の第1面側における表面反射光が前記受光素子に入射しないよう、前記入射面に対して非平行に配置されることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項6に記載の分光器は、請求項1記載の分光器であって、前記フィルタ部は、線形可変波長フィルタであることを特徴とする。なお、請求項6に記載の特徴を、請求項2〜請求項5のいずれかに記載の分光器に適用することが可能である。
また、上記課題を解決するために、請求項7に記載の分光器は、請求項1記載の分光器であって、前記複数の入射位置に対応する位置に配置され、前記フィルタ部を透過した前記光を受光する複数の受光素子を有することを特徴とする。なお、請求項7に記載の特徴を、請求項2〜請求項6のいずれかに記載の分光器に適用することが可能である。
また、請求項8に記載の分光器は、2次元的な広がりを持つ入射面に対して入射する光の所定波長成分を透過させるフィルタ部と、2次元的に位置が異なる前記入射面上の複数の入射位置に対して、それぞれ異なる入射角度で前記光を入射させる投光手段と、を有する。
また、上記課題を解決するために、請求項9に記載の分光器は、請求項8記載の分光器であって、前記投光手段は、前記光を反射するミラー部と、前記光を前記複数の入射位置に順次入射させるよう前記ミラー部を駆動させる駆動機構と、を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項10に記載の分光器は、請求項8記載の分光器であって、前記投光手段は、前記光を前記複数の入射位置に対して略同時に入射させることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項11に記載の分光器は、請求項8記載の分光器であって、前記フィルタ部を透過した光を反射する反射面が形成された反射部材を有し、前記投光手段は、前記フィルタ部の第1面側に配置され、前記反射部材は、前記第1面の反対側の第2面側に配置され、前記反射面は前記第2面に臨み、且つ前記入射面に対して非平行に配置されることを特徴とする。なお、請求項11に記載の特徴を、請求項9又は請求項10に記載の分光器に適用することが可能である。
また、上記課題を解決するために、請求項12に記載の分光器は、請求項11記載の分光器であって、前記反射面は、当該反射面で反射した光を受光素子に導きつつ、当該光の第1面側における表面反射光が前記受光素子に入射しないよう、前記入射面に対して非平行に配置されることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、請求項13に記載の分光器は、請求項8記載の分光器であって、前記フィルタ部は、線形可変波長フィルタであることを特徴とする。なお、請求項13に記載の特徴を、請求項9〜請求項12のいずれかに記載の分光器に適用することが可能である。
また、上記課題を解決するために、請求項14に記載の分光器は、請求項8記載の分光器であって、前記複数の入射位置に対応する位置に配置され、前記フィルタ部を透過した前記光を受光する複数の受光素子を有することを特徴とする。なお、請求項14に記載の特徴を、請求項9〜請求項13のいずれかに記載の分光器に適用することが可能である。
また、上記課題を解決するために、請求項15に記載の分光器は、請求項8記載の分光器であって、前記フィルタ部は、所定方向を長手方向とする略直線状の入射面を有し、前記入射面に入射する光の所定波長成分を透過させる複数のフィルタを含み、当該複数のフィルタの透過波長成分はそれぞれ異なり、当該複数のフィルタは、前記所定方向に直交する方向に配列されることを特徴とする。なお、請求項15に記載の特徴を、請求項9〜請求項14のいずれかに記載の分光器に適用することが可能である。
また、上記課題を解決するために、請求項16に記載の分光器は、請求項8記載の分光器であって、前記フィルタ部は、2次元的な広がりを持つ入射面を有する一枚のフィルタを含み、当該フィルタは、当該入射面における第1の方向に沿って透過波長成分の中心波長が異なり、前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って透過波長成分の中心波長が等しくなるよう形成されていることを特徴とする。なお、請求項16に記載の特徴を、請求項9〜請求項14のいずれかに記載の分光器に適用することが可能である。
本発明によれば、分光器は、入射面に対して入射する光の所定波長成分を透過させるフィルタ部を有する。投光手段は、入射面の長手方向における位置が異なる複数の入射位置に対して、それぞれ異なる入射角度で光を入射させる。従って、従来のようなレンズを設ける必要がないため、小型かつ簡易な構成により、複数の波長成分を含む光から特定の波長成分を分離することができる。
また、本発明にかかる分光器は、2次元的な広がりを持つ入射面に対して入射する光の所定波長成分を透過させるフィルタ部を有する。投光手段は、2次元的に位置が異なる入射面上の複数の入射位置に対して、それぞれ異なる入射角度で光を入射させる。従って、従来のようなレンズを設ける必要がないため、小型かつ簡易な構成により、ブロードバンドの光から特定の波長成分を分離することができる。
第1の実施形態に係る分光器の斜視図である。 第1の実施形態に係る分光器の側面図である。 第1の実施形態に係る分光器の上面図である。 第1の実施形態に係るフィルタ部の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る分光器における光の進み方を説明する図である。 第1の実施形態に係る分光器における光の進み方を説明する図である。 変形例1に係る分光器の構成の一部を示す図である。 変形例2に係る分光器におけるバンドパスフィルタ特性の中心波長の入射角度に対する変化を示す図である。 第2の実施形態に係る分光器の斜視図である。 第2の実施形態に係る分光器の側面図である。 第2の実施形態に係る分光器の上面図である。 第2の実施形態に係る分光器内部の斜視図である。 第2の実施形態に係るフィルタ部の構成を示す図である。 第2の実施形態に係る分光器における光の進み方を説明する図である。 第2の実施形態に係る分光器における光の進み方を説明する図である。 変形例1に係る分光器の構成の一部を示す図である。 変形例2に係る分光器におけるバンドパスフィルタ特性の中心波長の入射角度に対する変化を示す図である。 変形例3に係る分光器におけるフィルタ部の構成を示す図である。 従来技術に係る光学系を示す図面である。
<第1の実施形態>
図1から図5を参照して、第1の実施形態に係る分光器について説明を行う。
図1、図2A及び図2Bに示すように、本実施形態における分光器1は、フィルタ部2、投光手段3、反射部材4、受光素子5、及びスペクトル解析部6を含んで構成されている。図1は分光器1の一例を示す斜視図である。図2Aは分光器1の側面図(図1のy−z方向)である。図2Bは、分光器1の上面図(図1のx−y方向)である。図1、図2A及び図2Bにおける破線矢印は、分光器1にファイバF(図1参照)を通じて入射した光Lの経路の一例を模式的に示すものである。図1及び図2における一点鎖線矢印は、フィルタ部2を透過した波長成分L(k=1〜n)の経路の一例を模式的に示すものである。
<フィルタ部>
分光器1内において、フィルタ部2は投光手段3からの光Lが入射する位置に配置されている。なお、本実施形態及び変形例1では、フィルタ部2として線形可変波長フィルタ21を用いる構成について説明を行う。また、変形例2では、透過特性が均一のバンドパスフィルタを用いる構成について説明を行う。
フィルタ部2は、第1面2a、及び第2面2bを有する。第1面2aと第2面2bは互いに反対側にある。第1面2aには、投光手段3からの光Lが入射する。すなわち、第1面2aは、フィルタ部2の入射面を形成している(以下、「入射面2a」と記述する)。光Lが入射する入射面2a上の位置(以下、「入射位置」と記述する)は、複数ある。フィルタ部2は、入射面2aに対して入射する光Lの所定の波長成分Lを透過させる。入射面2aから入射した光Lのうち、所定の波長成分Lのみが第2面2bから出射される。すなわち、第2面2bは、フィルタ部2の出射面を形成している(以下、「出射面2b」と記述する)。投光手段3は、入射面2a側にフィルタ部2と所定距離を介して配置される。反射部材4は、出射面2b側にフィルタ部2と所定距離を介して配置される。
なお、実際には、フィルタ部2の厚みは光Lの光路の長さと比較して薄く(光Lが通過する距離が短く)形成されている。また、反射部材4と出射面2bとの距離は、投光手段3と入射面2aとの距離に比べ、短く形成されている。従って、入射面2a側からフィルタ部2を透過し反射部材4で反射された波長成分Lは、当該波長成分Lが入射面2a側からフィルタ部2を透過する経路α(図2B参照)とほぼ同じ経路β(図2B参照)で出射面2b側からフィルタ部2を透過し、受光素子5に達する(各図面では、発明の内容を理解し易くするために誇張した記載となっている)。
ここで、線形可変波長フィルタ21の一般的な構成について図3を用いて説明を行う。図3は、分光器1の上面からフィルタ部2(線形可変波長フィルタ21)を見た場合の図面である。
線形可変波長フィルタ21は、入射面21a(第1面2a)、及び出射面21b(第2面2b)を有する。入射面21aには、投光手段3からの光L´が入射する。その入射方向は、投光手段3の反射面31a(後述)の向きによって決まる。入射面21aは、その反対側の出射面21b(第2面2b)の長手方向に対して所定の傾きを有している。入射面21aより複数の波長成分L´(k=1〜n)を含む光Lが入射した場合であっても、その入射位置によって透過する波長成分L´が異なっている(図3参照)。つまり、線形可変波長フィルタ21は、複数の波長成分を含む光を特定の波長成分に分離することができる。
<投光手段>
投光手段3は、光ファイバF等により導かれて分光器1内に入射した光Lを、入射面2aの長手方向(図2Bのγ方向)における位置が異なる複数の入射位置に対して、それぞれ異なる入射角度で入射させる。本実施形態における入射角度は、投光手段3が初期位置にあるときの法線を基準とし、当該法線に対する光Lの傾きで表される角度である。なお、「初期位置」とは、例えばフィルタ部2の出射面2bとミラー部3aの反射面31aとが平行になっているときのミラー部3aの位置をいう。
投光手段3は、ミラー部3a、及び駆動機構3bを含んで構成されている。ミラー部3aは、分光器1内に入射した光Lを反射する反射面31aを有する。駆動機構3bは、制御部(図示なし)等からの制御信号に基づいてミラー部3aを回転軸O(図2A及び図2B参照)に対して回転させることで、反射面31aで反射された光Lを入射面2a上に設けられた複数の入射位置に順次入射させる。投光手段3は、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーやポリゴンミラーである。
また、投光手段3が駆動機構3bを有しない構成を適用することも可能である。その一例として、分光器1内に光Lを導く光ファイバFの出射端に凹レンズ等の光Lを発散できる発散部材を配する。また、投光手段3は、ミラー等の部材である。投光手段3は、発散部材によって発散された光Lを入射面2a上の複数の入射位置に対して同時に入射させることができる位置に固定されている。なお、この場合には、あるタイミングで照射された光Lに含まれる複数の波長成分Lを受光素子5で検出する際のタイミングが同じになればよい。従って、光Lは略同時に入射面2a上の複数の入射位置に入射されればよい。
ここで、フィルタ部2(入射面2a)に対して発散した光を入射させる場合、入射面2aの中心部と比べ、入射面2aの端部は入射する光量が弱くなる可能性がある。このような場合には、例えば、スペクトル解析部6において、受光素子5による受光結果に対して入射面2aに当たる光Lの強度分布を考慮し、その分布を打ち消すような係数を用いて補正を行うことで光の強度のバラツキを抑えることができる。
<反射部材>
反射部材4は、ミラー等の光学素子である。反射部材4は、フィルタ部2の出射面2b側に配置される。反射部材4には、フィルタ部2を透過した波長成分Lを反射する反射面4aが形成されている。反射面4aは、出射面2bに臨み、その長手方向に対して平行に配置される(図2B参照)。その結果、反射面4aは入射面2aに対して非平行に配置される(図2A及び図2B参照)。反射面4aで反射された波長成分Lは、上述の通り、光Lがフィルタ部2を透過した経路α(図2B参照)とほぼ同じ経路β(図2B参照)を経由して、受光素子5に導かれる。反射部材4は、出射面2bから出射された波長成分Lを反射できるように出射面2bの長手方向における長さと同じ長さで形成されている。
フィルタ部2の出射面2b側に反射部材4を配置することにより、フィルタ部2を透過した特定の波長λ(k=1〜n)に対応する波長成分Lは、反射部材4で反射され、出射面2b側からフィルタ部2に再度入射する。従って、光Lをフィルタ部2の入射面2a側から入射させた場合に、特定の波長λに対応する波長成分Lのみを分離できなかった場合であっても(所謂、クロストークが生じた場合であっても)、波長成分Lを再度フィルタ部2に透過させることにより(出射面2b側から入射させることにより)、特定の波長λに対応する波長成分Lのみを透過させることができる。すなわち、波長成分の検出選択性を改善することが可能となる。
<受光素子>
受光素子5は、フィルタ部2を透過した波長成分Lを受光する。受光素子5は例えばPD(Photo Detector)である。受光素子5は、入射面2aの複数の入射位置に対応する位置に複数設けられている(図2B参照)。すなわち、複数の受光素子5−k(k=1〜n)は、複数の入射位置と一対一の対応関係にある。
ここで、特許文献1では、特定の波長成分を検出する場合に、その波長成分に対応するLVF50の位置に光を正確に当てることができるかどうか、更には特定の波長成分がその対応する位置を通過したかどうかを判断することが困難である。従って、分光器を使用する度にLVF50に対するcyclically pivotable mirror38の角度のキャリブレーションが必要となり、使用者にとって煩雑であり、検出確度の低下にも繋がるおそれがある。
これに対し、本実施形態の受光素子5の位置は、フィルタ部2への光Lの入射位置と対応付けられているため、ある入射位置に入射した光Lに含まれる波長成分Lを受光する受光素子5を確定できる。従って、投光手段3とフィルタ部2とのキャリブレーションを行わなくとも複数の波長成分L〜Lを含む光Lから特定の波長成分Lを特定の受光素子で分離することが可能となる。
<スペクトル解析部>
スペクトル解析部6は、受光素子5で受光された波長成分Lに基づく電気信号を解析し、当該波長Lに含まれる情報を抽出する。
なお、本実施形態では、分光器1がフィルタ部2、投光手段3、反射部材4、受光素子5、及びスペクトル解析部6を含む構成について説明を行ったが、分光器1の構成はこれに限られない。例えば、フィルタ部2の出射面2b側に受光素子5を配置すれば、反射部材4は不要である。従って、分光器1の構成を簡易化できる。この場合にも、受光素子5は入射面2aの複数の入射位置に対応する位置に複数設けられる。
また、受光素子5及びスペクトル解析部6は分光器1とは別体で(例えば分光器1の外部に)設けられていてもよい。すなわち、本発明における分光器としては、少なくともフィルタ部2と投光手段3を有していればよい。
<光の進み方>
次に、図4を参照して本実施形態の分光器1における光Lの進み方について説明を行う。図4は、分光器1の内部を上側(x−y方向)から見た図である。なお、図4においては、説明の便宜上、n個の光Lが投光手段3の異なる位置で反射されるように記載されているが、実際には投光手段3の実質的に同一位置にて各光Lは反射される。図4に示す構成では、フィルタ部2として線形可変波長フィルタ21を用い、投光手段3としてMEMSミラーを用いる。図4は、光ファイバFを介して分光器1に入射した複数の波長成分L〜Lが重畳された光Lが投光手段3から線形可変波長フィルタ21を透過し、当該フィルタで分離された波長成分Lが反射部材4で反射され、受光素子5−k(k=1〜n)に至るまでの一例を示している。線形可変波長フィルタ21の入射面21aにおける入射位置は、n箇所あるとする。これを入射位置21a(k=1〜n)とする。光Lが入射位置21aに対して入射する入射角度θ(k=1〜n)は、MEMSミラーが初期位置にあるときの法線Nに対して線形可変波長フィルタ21の厚みが厚くなる方向から入射する光Lの傾きを正とし、法線Nに対して線形可変波長フィルタ21の厚みが薄くなる方向から入射する光Lの傾きを負とする。図4では、線形可変波長フィルタ21の境界面(入射面21a及び出射面21b)での屈折は無視している。なお、図4は分光器1の内部を上側から見た図であるため、投光手段3、線形可変波長フィルタ21、反射部材4、及び受光素子5−kが同一平面上にあるように記載されているが、実際には、図2Aに示すように、それぞれのz方向の位置は異なっている。
まず、MEMSミラーのミラー部3aを初期位置から第1の位置に移動させる。「第1の位置」とは、線形可変波長フィルタ21の入射面21a上の第1の入射位置21aに光ファイバからの光Lを入射させることができるミラー部3aの位置(向き)である。
光ファイバからの光Lは第1の位置にあるミラー部3aに導かれる。ミラー部3aは光ファイバからの光Lを第1の入射位置21aに対して入射角度+θで入射させる。
第1の入射位置21aにおいては、入射した光Lのうち、第1の波長成分Lのみが線形可変波長フィルタ21を透過し、反射部材4に至る。反射部材4(反射面4a)は、波長成分Lを反射させ、線形可変波長フィルタ21の出射面21bに入射させる。出射面21bから入射した波長成分Lは、線形可変波長フィルタ21を透過し、第1の入射位置21aに対応する位置に配置された第1の受光素子5−1で受光される。
次に、ミラー部3aは、駆動機構3bにより移動され、第1の位置とは異なる第2の位置に配置される。ミラー部3aは、光Lを入射面21a上の第2の入射位置21aに対して入射角度+θで入射させる。なお、入射角度θと入射角度θは角度が異なっている。
第2の入射位置21aにおいては、入射した光Lのうち、第2の波長成分Lのみが線形可変波長フィルタ21を透過し、反射部材4に至る。反射部材4は、波長成分Lを反射させ、線形可変波長フィルタ21の出射面21bに入射させる。出射面21bから入射した波長成分Lは、線形可変波長フィルタ21を透過し、第2の入射位置21aに対応する位置に配置された第2の受光素子5−2で受光される。
これらの動作を第nの入射位置21aまで繰り返すことで、分光器1によって、光Lに含まれる複数の波長成分L〜Lを分離することが可能となる。なお、実際には、ミラー部3aは連続的に移動される。従って、ミラー部3aによって反射された光Lは、第kの入射位置21aに連続的に入射することとなる。
スペクトル解析部6において、受光素子5−1〜5−nで受光された波長成分L〜Lに基づく電気信号を解析することにより、波長成分L〜Lにそれぞれ含まれる情報(例えば、光通信であれば、サーバーからの情報)を抽出することが可能となる。なお、光通信(波長成分毎に情報を載せる場合)では、1回の計測では光Lのスペクトル分布が得られるだけである。計測を繰り返すことにより、各スペクトルの時間変化を得ることができ、最終的に各波長成分の品質(波長、パワー、SN比)情報を取得することが可能となる。
<第1の実施形態の作用・効果>
本実施形態に係る分光器の作用及び効果について説明する。
分光器1に設けられた投光手段3は、フィルタ部2の入射面2a上の複数の入射位置に対して、それぞれ異なる入射角度で光を入射させる。フィルタ部2は入射位置毎に特定の波長成分のみを透過させる。よって、入射位置に応じた各波長成分を検出することが可能となる。すなわち、本実施形態に記載の発明は、フィルタ部2へ垂直な光を入射させるためのレンズ(例えば、特許文献1のLens48)が不要となることから、小型かつ簡易な構成により複数の波長成分を含む光から特定の波長成分を分離することができる。
なお、複数の入射位置の位置や数は、分離したい波長成分の数によって決定される。すなわち、分離したい波長成分の数に対応する数だけ受光素子5が必要となる結果、当該受光素子5と対応する入射面2a上の位置が入射位置として決定される。
また、投光手段3は、光Lを反射するミラー部3aと、光Lを複数の入射位置に順次入射させるようミラー部3aを駆動させる駆動機構3bとを有する。よって、フィルタ部2の入射面2a上の複数の入射位置に対して順次光を入射させることが可能となる。従って、フィルタ部2の第2面2bから出射される光同士が干渉を起こす可能性が低いため、当該光同士間でのクロストークを抑えることができる。
また、フィルタ部2を透過した光を反射する反射面4aが形成された反射部材4を設ける。この場合、例えば図5に示すように、投光手段3はフィルタ部2の入射面2a側に配置され、反射部材4は、入射面2aの反対側の出射面2b側に配置される。反射面4aは出射面2bに臨み、且つ入射面2aとは非平行に配置される。なお、図5は、分光器1の内部を側面(y−z方向)から見た場合の図である。
この場合、光Lはフィルタ部2を2回透過するので、特定の波長に近い波長成分が複数含まれていたとしても当該波長成分のみを対応する受光素子5−kで受光できる。すなわち、クロストークを抑えることができる。更に、反射面4aを入射面2aと非平行に配置することにより、反射面4aで反射した波長成分Lを受光素子5−kに導きつつ、光Lの入射面2aにおける表面反射光L´´が受光素子5−kに入射しないようにできる。
また、実施形態では、フィルタ部2を線形可変波長フィルタ21で構成している。線形可変波長フィルタ21は、光Lの入射位置により、透過する波長成分Lが異なっている。従って、それぞれの入射位置に対して入射される光Lの角度(入射角度)を変更することにより、広い範囲の波長成分の検出が可能となる。すなわち、光Lが広範囲の波長成分を含む場合であっても、簡易な構成により、特定の波長成分を分離することができる。
また、分光器1は、複数の入射位置に対応する位置に配置され、フィルタ部2を透過した光を受光する複数の受光素子5を有する。受光素子5の位置が、フィルタ部2への光の入射位置と対応付けられているため、各受光素子5−kは対応する入射位置を経由した特定の波長成分Lを検出することができる。従って、投光手段3とフィルタ部2とのキャリブレーションを行う必要がない。
<変形例1>
上記実施形態では、投光手段3としてMEMSミラー等を用いる構成について説明を行ったがこれに限られない。図6に示すように、投光手段3としてレンズ部材7を用い、フィルタ部2の出射面2b側に受光素子5を配置する構成も可能である。
レンズ部材7は、例えばコリメートレンズであり、ファイバFから出射された発散光を平行光に変換する。レンズ部材7は、フィルタ部2の入射面2aに設けられた複数の入射位置に対して、ファイバFから出射された発散光を略同時に入射させることができる部材であればよい。従って、レンズ部材7は、コリメートレンズのように発散光を平行光に変換するものでなくともよい。
受光素子5は、フィルタ部2の出射面2b側に配置され、フィルタ部2を透過した光Lを受光する。
この場合には、光Lを一度照射すれば、当該光Lに含まれる異なる波長成分を取り出すことができるため分光にかかる時間を短縮できる。
また、投光手段3の他の例として、駆動しない(つまり固定配置された)凸面ミラーを用いることが可能である。投光手段3は、光Lの進行方向を変更することが可能なものであれば、その具体的構成は任意である。
<変形例2>
上記実施形態では、フィルタ部2として線形波長可変フィルタ21を用いる構成で説明を行ったがこれに限られない。例えば、透過特性が均一のバンドパスフィルタであっても、当該バンドパスフィルタに入射する光の入射角度によってバンドパスフィルタを通過する光の伝搬距離が異なる結果、透過する波長も異なることが知られている。その一例を図7に示す。なお、図7のグラフでは、縦軸を透過ピーク波長(nm)とし、横軸を入射角度(deg)としている。
つまり、このようなバンドパスフィルタに対して入射する光の入射角度を投光手段3で変更することで、簡易な構成により、異なる波長成分を含む光から特定の波長成分を分離することが可能となる。また、バンドパスフィルタは線形可変波長フィルタ21に比べ、作成が容易である。従って、バンドパスフィルタを用いることにより分光器1の製造コストを抑えることができる。
<第2の実施形態>
図8から図12を参照して、本実施形態に係る分光器について説明を行う。
図8〜図9Cに示すように、本実施形態における分光器301は、フィルタ部302、投光手段303、反射部材304、受光素子305、及びスペクトル解析部306を含んで構成されている。図8は分光器301の一例を示す斜視図である。図9Aは、分光器301の側面図(図8のy−z方向)である。図9Bは、分光器301の上面図(図8のx−y方向)である。図9Cは、分光器301内におけるフィルタ部302(フィルタ302a・302b・302c(後述))、及び投光手段303(ミラー部303a(後述))を示す斜視図である。本実施形態では、分光器301を側面(図9A)から見た場合の手前方向をx方向とする(図8、図9B参照)。また、分光器301の側面(図9A)における短辺方向をy方向とする。また、分光器301の側面(図9A)における長辺方向をz方向とする。図8〜図9Cにおける破線矢印は、分光器301にファイバF(図8参照)に入射した光Lの経路の一例を模式的に示すものである。図8〜図9Cにおける一点鎖線矢印は、フィルタ部302を透過した波長成分L(k=1〜n)の経路の一例を模式的に示すものである。
<フィルタ部>
分光器301内において、フィルタ部302は投光手段303からの光Lが入射する位置に配置されている。なお、本実施形態及び変形例1では、フィルタ部302(フィルタ302a〜302c(後述))として線形可変波長フィルタを用いる構成について説明を行う。変形例2では、透過特性が均一のバンドパスフィルタを用いる構成について説明を行う。変形例3では、所定方向において複数の入射位置を透過する波長成分の中心波長が異なり、当該所定方向と直交する方向において透過する波長成分の中心波長が等しくなるようなフィルタを用いる構成について説明を行う。
フィルタ部302は、第1面321及び第2面322を有する(図9B参照)。第1面321、及び第2面322は互いに反対側にある。第1面321及び第2面322は、xz方向に2次元的な広がりを持っている。第1面321には、投光手段303からの光Lが入射する。すなわち、第1面321は、フィルタ部302の入射面を形成している(以下、「入射面321」と記述する)。光Lが入射する入射面321上の位置(以下、「入射位置」と記述する)は、複数ある。フィルタ部302は、入射面321に対して入射する光Lの所定の波長成分Lを透過させる。入射面321から入射した光Lのうち、所定の波長成分Lのみが第2面322から出射される。すなわち、第2面322は、フィルタ部302の出射面を形成している(以下、「出射面322」と記述する)。投光手段303は、入射面321側にフィルタ部302と所定距離を介して配置される。反射部材304は、出射面322側にフィルタ部302と所定距離を介して配置される。
なお、実際には、フィルタ部302の厚みは光Lの光路の長さと比較して薄く(光Lが通過する距離が短く)形成されている。また、反射部材304と出射面322との距離は、投光手段303と入射面321との距離に比べ、短く形成されている。従って、入射面321側からフィルタ部302を透過し反射部材304で反射された波長成分Lは、当該波長成分Lが入射面321側からフィルタ部302を透過する経路α(図9B参照)とほぼ同じ経路β(図9B参照)で出射面322側からフィルタ部302を透過し、受光素子305に達する(各図面では、発明の内容を理解し易くするために誇張した記載となっている)。
本実施形態におけるフィルタ部302は、複数のフィルタ(複数の線形可変波長フィルタ)302a〜302cを有する(図9A及び図9C参照)。各フィルタ302a〜302cは、それぞれ入射面(第1面)321a・321b・321c、及び出射面(第2面)322a・322b・322cを有する。入射面321a〜321cと出射面322a〜322cは互いに反対側にある。入射面321a〜321c(出射面322a〜322c)は、それぞれ所定方向を長手方向とする略直線状に形成されている。本実施形態では、x方向を長手方向としている。
なお、入射面321a〜321cは、実際には2次元的な広がりを持っているが、本明細書中において入射面321a〜321cは、1次元的な構造(略直線状)であるとして扱う。
フィルタ302a〜302cは、入射面321a〜321c(出射面322a〜322c)が2次元的な広がりを持つ入射面302aを形成するよう(図9C参照)、所定方向(長手方向。x方向)に直交する方向に配列されている。本実施形態では、z方向が「所定方向と直交する方向」となる。
フィルタ302aは、入射面321aに対して入射する光Lの所定の波長成分La(m=1〜n)を透過させる。入射面321aから入射した光Lのうち、所定の波長成分Laのみが出射面322aから出射される。フィルタ302bは、入射面321bに対して入射する光Lの所定の波長成分Lb(m=1〜n)を透過させる。入射面321bから入射した光Lのうち、所定の波長成分Lbのみが出射面322bから出射される。フィルタ302cは、入射面321cに対して入射する光Lの所定の波長成分Lc(m=1〜n)を透過させる。入射面321cから入射した光Lのうち、所定の波長成分Lcのみが出射面322cから出射される。所定の波長成分La〜Lcはそれぞれが異なる波長成分である。すなわち、フィルタ302a〜302cは、透過させる波長成分がそれぞれ異なる。
ここで、フィルタ302a〜302cとして用いられる線形可変波長フィルタ500の一般的な構成について図10を用いて説明を行う。図10は、分光器301の上面からフィルタ部302(線形可変波長フィルタ500)を見た場合の図面である。
線形可変波長フィルタ500は、入射面501(第1面321)、及び出射面502(第2面322)を有する。入射面501には、投光手段303からの光L´が入射する。その入射方向は、投光手段303の反射面331a(後述)の向きによって決まる。入射面501は、その反対側の出射面502(第2面322)の長手方向に対して所定の傾きを有している。入射面501より複数の波長成分L´a(k=1〜n)を含む光Lが入射した場合であっても、その入射位置によって透過する波長成分L´aが異なっている(図10参照)。つまり、線形可変波長フィルタは、複数の波長成分を含む光を特定の波長成分に分離することができる。
<投光手段>
投光手段303は、光ファイバF等により導かれて分光器301内に入射した光Lを、入射面321(入射面321a〜321c)の2次元的に位置が異なる複数の入射位置に対して、それぞれ異なる入射角度で入射させる。本実施形態における入射角度は、投光手段303が初期位置にあるときの法線を基準とし、当該法線に対する光Lの傾きで表される角度である。なお、「初期位置」とは、例えばフィルタ部302の出射面322とミラー部303aの反射面331aとが平行になっているときのミラー部303aの位置をいう。
投光手段303は、ミラー部303a、及び駆動機構303bを含んで構成されている。ミラー部303aは、分光器301内に入射した光Lを反射する反射面331aを有する。駆動機構303bは、制御部(図示なし)等からの制御信号に基づいてミラー部303aを回転軸O1(図9B及び図9C参照)に対して回転させることで、反射面331aで反射された光Lを入射面302a上のx方向の複数の入射位置に順次入射させる。また、駆動機構303bは、制御部(図示なし)等からの制御信号に基づいてミラー部303aを回転軸O2(図9A及び図9C参照)に対して回転させることで、反射面331aで反射された光Lを入射面321上のz方向の複数の入射位置に順次入射させる。投光手段303は、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーやポリゴンミラーである。
また、投光手段303が駆動機構303bを有しない構成を適用することも可能である。その一例として、分光器301内に光Lを導く光ファイバFの出射端に凹レンズ等の光Lを発散できる発散部材を配する。また、投光手段303は、ミラー等の部材である。投光手段303は、発散部材によって発散された光Lを入射面321上の複数の入射位置に対して同時に入射させることができる位置に固定されている。なお、この場合には、あるタイミングで照射された光Lに含まれる複数の波長成分Lを受光素子305で検出する際のタイミングが同じになればよい。従って、光Lは略同時に入射面321上の複数の入射位置に入射されればよい。
ここで、フィルタ部302(入射面321)に対して発散した光を入射させる場合、入射面321の中心部と比べ、入射面321の端部は入射する光量が弱くなる可能性がある。このような場合には、例えば、スペクトル解析部306において、受光素子305による受光結果に対して入射面321に当たる光Lの強度分布を考慮し、その分布を打ち消すような係数を用いて補正を行うことで光の強度のバラツキを抑えることができる。
<反射部材>
反射部材304は、ミラー等の光学素子である。反射部材304は、フィルタ部302の出射面322側に配置される。反射部材304には、フィルタ部302を透過した波長成分Lを反射する反射面304aが形成されている。反射面304aは、出射面322に臨み、その長手方向に対して平行に配置される(図9B参照)。その結果、反射面304aは入射面321に対して非平行に配置される(図9A及び図9B参照)。反射面304aで反射された波長成分Lは、上述の通り、光Lがフィルタ部302を透過した経路α(図9B参照)とほぼ同じ経路β(図9B参照)を経由して、受光素子305に導かれる。反射部材304は、出射面322から出射された波長成分Lを反射できるように出射面322の長手方向における長さと同じ長さで形成されている。
フィルタ部302の出射面322側に反射部材304を配置することにより、フィルタ部302を透過した特定の波長λ(k=1〜n)に対応する波長成分Lは、反射部材304で反射され、出射面322側からフィルタ部302に再度入射する。従って、光Lをフィルタ部302の入射面321側から入射させた場合に、特定の波長λに対応する波長成分Lのみを分離できなかった場合であっても(所謂、クロストークが生じた場合であっても)、波長成分Lを再度フィルタ部302に透過させることにより(出射面322側から入射させることにより)、特定の波長λに対応する波長成分Lのみを透過させることができる。すなわち、波長成分の検出選択性を改善することが可能となる。
<受光素子>
受光素子305は、フィルタ部302を透過した波長成分Lを受光する。受光素子305は例えばPD(Photo Detector)である。受光素子305は、入射面321の複数の入射位置に対応する位置に複数設けられている(図9B参照)。すなわち、複数の受光素子305−k(k=1〜n)は、複数の入射位置と一対一の対応関係にある。本実施形態では、入射面321の複数の入射位置は2次元的な広がりを有する。従って、複数の受光素子305−kもその入射位置に対応して2次元的な広がりをもって配置される。
ここで、特許文献1では、特定の波長成分を検出する場合に、その波長成分に対応するLVF50の位置に光を正確に当てることができるかどうか、更には特定の波長成分がその対応する位置を通過したかどうかを判断することが困難である。従って、分光器を使用する度にLVF50に対するcyclically pivotable mirror38の角度のキャリブレーションが必要となり、使用者にとって煩雑であり、検出確度の低下にも繋がるおそれがある。
これに対し、本実施形態の受光素子305の位置は、フィルタ部302への光Lの入射位置と対応付けられているため、ある入射位置に入射した光Lに含まれる波長成分Lを受光する受光素子305を確定できる。従って、投光手段303とフィルタ部302とのキャリブレーションを行わなくとも複数の波長成分L〜Lを含む光Lから特定の波長成分Lを特定の受光素子で分離することが可能となる。
<スペクトル解析部>
スペクトル解析部306は、受光素子305で受光された波長成分Lに基づく電気信号を解析し、当該波長Lに含まれる情報を抽出する。
なお、本実施形態では、分光器301がフィルタ部302、投光手段303、反射部材304、受光素子305、及びスペクトル解析部306を含む構成について説明を行ったが、分光器301の構成はこれに限られない。例えば、フィルタ部302の出射面322側に受光素子305を配置すれば、反射部材304は不要である。従って、分光器301の構成を簡易化できる。この場合にも、受光素子305は入射面321の複数の入射位置に対応する位置に複数設けられる。
また、受光素子305及びスペクトル解析部306は分光器301とは別体で(例えば分光器301の外部に)設けられていてもよい。すなわち、本発明における分光器としては、少なくともフィルタ部302と投光手段303を有していればよい。
<光の進み方>
次に、図11を参照して本実施形態の分光器301における光Lの進み方について説明を行う。図11は、分光器301の内部を上側(x−y方向)から見た図である。なお、図11においては、説明の便宜上、n個の光Lが投光手段303の異なる位置で反射されるように記載されているが、実際には投光手段303の実質的に同一位置にて各光Lは反射される。図11は、フィルタ部302として線形可変波長フィルタ302a・302b・302c、投光手段303としてMEMSミラーを用いる。図11は、光ファイバFを介して分光器301に入射した光Lが投光手段303から線形可変波長フィルタ302a・302b・302cを透過し、当該フィルタで分離された波長成分La(Lb・Lc:m=1〜n)が反射部材304で反射され、受光素子351−k(352−k・353−k:k=1〜n)に至るまでの一例を示している。線形可変波長フィルタ302a・302b・302cの入射面321a・321b・321cにおける入射位置は、それぞれn箇所あるとする。これを入射位置321a・321b・321c(k=1〜n)とする。光Lが入射位置321a・322a・323aに対して入射する入射角度θ(k=1〜n)は、MEMSミラーが初期位置にあるときの法線N(図11参照)を基準(つまりθ=0)として、線形可変波長フィルタ302a・302b・302cの厚みが厚くなる方向(+x方向)を正とし、薄くなる方向(−x方向)を負とする。受光素子305としては、入射位置321a・321b・321c(k=1〜n)に対応する位置に、受光素子351−k・352−k・353−kが設けられているものとする。図11では、線形可変波長フィルタ302a・302b・302cの境界面(入射面321a・321b・321c、及び出射面322a・322b・322c)での屈折は無視している。なお、図11は分光器301の内部を上側から見た図であるため、投光手段303、線形可変波長フィルタ302a(302b、302c)、反射部材304、及び受光素子3051−k(352−k、353−k)が同一平面上にあるように記載されているが、実際には、図9Aに示すように、それぞれのz方向の位置は異なっている。
まず、MEMSミラーのミラー部303aを初期位置から第1の位置に移動させる。「第1の位置」とは、線形可変波長フィルタ302aの入射面321a上の第1の入射位置321aに光ファイバからの光Lを入射させることができるミラー部303aの位置(向き)である。
光ファイバからの光Lは第1の位置にあるミラー部303aに導かれる。ミラー部303aは光ファイバからの光Lを第1の入射位置321aに対して入射角度+θで入射させる。
第1の入射位置321aにおいては、入射した光Lのうち、第1の波長成分Laのみが線形可変波長フィルタ302aを透過し、反射部材304に至る。反射部材304(反射面304a)は、波長成分Laを反射させ、線形可変波長フィルタ302aの出射面322aに入射させる。出射面322aから入射した波長成分Laは、線形可変波長フィルタ302aを透過し、第1の入射位置321aに対応する位置に配置された第1の受光素子351−1で受光される。
次に、ミラー部303aは、駆動機構303bにより移動され、第1の位置とは異なる第2の位置に配置される。ミラー部303aは、光Lを入射面321a上の第2の入射位置321aに対して入射角度+θで入射させる。なお、入射角度θと入射角度θは角度が異なっている。
第2の入射位置321aにおいては、入射した光Lのうち、第2の波長成分Laのみが線形可変波長フィルタ302aを透過し、反射部材304に至る。反射部材304は、波長成分Laを反射させ、線形可変波長フィルタ302aの出射面322aに入射させる。出射面322aから入射した波長成分Laは、線形可変波長フィルタ302aを透過し、第2の入射位置321aに対応する位置に配置された第2の受光素子351−2で受光される。
同様に、ミラー部303aは、駆動機構303bにより移動され、第nの位置に配置される。ミラー部303aは、光Lを入射面321a上の第nの入射位置321aに対して入射角度−θで入射させる。
第nの入射位置321aにおいては、入射した光Lのうち、第nの波長成分Laのみが線形可変波長フィルタ302aを透過し、反射部材304に至る。反射部材304は、当該波長成分Laを反射させ、線形可変波長フィルタ302aの出射面322aに入射させる。出射面322aから入射した波長成分Laは、線形可変波長フィルタ302aを透過し、第nの入射位置321aに対応する位置に配置された第nの受光素子351−nで受光される。
上記動作は線形可変波長フィルタ302b及び線形可変波長フィルタ302cでも同様である。
すなわち、駆動機構303bにより、ミラー部303aは回転軸O2を軸として回転し、線形可変波長フィルタ302bにおける第1の位置に移動される。ミラー部303aは、光Lを入射面321b上の第1の入射位置321bに対して入射角度+θで入射させる。
線形可変波長フィルタ302bにおける第1の入射位置321bにおいては、入射した光Lのうち、第1の波長成分Lbのみが透過し、反射部材304に至る。反射部材304は、当該波長成分Lbを反射させ、線形可変波長フィルタ302bの出射面322bに入射させる。出射面322bから入射した波長成分Lbは、線形可変波長フィルタ302bを透過し、第1の入射位置321bに対応する位置に配置された第1の受光素子352−1で受光される。
同様に、ミラー部303aは、駆動機構303bにより移動され、第nの位置に配置される。ミラー部303aは、光Lを入射面321b上の第nの入射位置321bに対して入射角度−θで入射させる。
第nの入射位置321bにおいては、入射した光Lのうち、第nの波長成分Lbのみが線形可変波長フィルタ302bを透過し、反射部材304に至る。反射部材304は、当該波長成分Lbを反射させ、線形可変波長フィルタ302bの出射面322bに入射させる。出射面322bから入射した波長成分Lbは、線形可変波長フィルタ302bを透過し、第nの入射位置321bに対応する位置に配置された第nの受光素子352−nで受光される。
また、駆動機構303bにより、ミラー部303aは回転軸O2を軸として回転し、線形可変波長フィルタ302cにおける第1の位置に移動される。ミラー部303aは、光Lを入射面321c上の第1の入射位置321cに対して入射角度+θで入射させる。
線形可変波長フィルタ302cにおける第1の入射位置321cにおいては、入射した光Lのうち、第1の波長成分Lcのみが透過し、反射部材304に至る。反射部材304は、当該波長成分Lcを反射させ、線形可変波長フィルタ302cの出射面322cに入射させる。出射面322cから入射した波長成分Lcは、線形可変波長フィルタ302cを透過し、第1の入射位置321cに対応する位置に配置された第1の受光素子353−1で受光される(図13参照)。
同様に、ミラー部303aは、駆動機構303bにより移動され、第nの位置に配置される。ミラー部303aは、光Lを入射面321c上の第nの入射位置321cに対して入射角度−θで入射させる。
第nの入射位置321cにおいては、入射した光Lのうち、第nの波長成分Lcのみが線形可変波長フィルタ302cを透過し、反射部材304に至る。反射部材304は、当該波長成分Lcを反射させ、線形可変波長フィルタ302cの出射面322cに入射させる。出射面322cから入射した波長成分Lcは、線形可変波長フィルタ302cを透過し、第nの入射位置321cに対応する位置に配置された第nの受光素子353−nで受光される。
これらの動作により、分光器301によって、光Lに含まれる複数の波長成分La〜Lcを分離することが可能となる。なお、実際には、ミラー部303aは連続的に移動される。従って、ミラー部303aによって反射された光Lは、フィルタ部302(線形可変波長フィルタ302a〜302c)に対して連続的に入射することとなる。
スペクトル解析部306において、受光素子351−1〜353−nで受光された波長成分La〜Lcに基づく電気信号を解析することにより、波長成分La〜Lcにそれぞれ含まれる情報(例えば、光通信であれば、サーバーからの情報)を抽出することが可能となる。なお、光通信(波長成分毎に情報を載せる場合)では、1回の計測では光Lのスペクトル分布が得られるだけである。計測を繰り返すことにより、各スペクトルの時間変化を得ることができ、最終的に各波長成分の品質(波長、パワー、SN比)情報を取得することが可能となる。
<第2の実施形態の作用・効果>
本実施形態に係る分光器の作用及び効果について説明する。
分光器301に設けられた投光手段303は、フィルタ部302の2次元的な広がりを持つ入射面321上の複数の入射位置に対して、それぞれ異なる入射角度で光を入射させる。フィルタ部302は入射位置毎に特定の波長成分のみを透過させる。特に、本実施形態におけるフィルタ部302は、所定方向を長手方向とする略直線状の入射面321を有し、入射面321に入射する光の所定波長成分を透過させるフィルタ302a〜302cを含む。フィルタ302a〜302cは透過させる所定波長成分がそれぞれ異なる。フィルタ302a〜302cは、所定方向に直交する方向に配列される。よって、多数の入射位置に応じた多数の波長成分を検出することが可能となる。すなわち、本実施形態に記載の発明は、フィルタ部302へ垂直な光を入射させるためのレンズ(例えば、特許文献1のLens48)が不要となることから、小型かつ簡易な構成により、ブロードバンドの光から特定の波長成分を分離することができる。
なお、複数の入射位置の位置や数は、分離したい波長成分の数によって決定される。すなわち、分離したい波長成分の数に対応する数だけ受光素子305が必要となる結果、当該受光素子305と対応する入射面321上の位置が入射位置として決定される。
また、投光手段303は、光Lを反射するミラー部303aと、光Lを複数の入射位置に順次入射させるようミラー部303aを駆動させる駆動機構303bとを有する。よって、フィルタ部302の入射面321上の複数の入射位置に対して順次光を入射させることが可能となる。従って、フィルタ部302の第2面322から出射される光同士が干渉を起こす可能性が低いため、当該光同士間でのクロストークを抑えることができる。
また、フィルタ部302を透過した光を反射する反射面304aが形成された反射部材304を設ける。この場合、例えば図12に示すように、投光手段303はフィルタ部302の入射面321側に配置され、反射部材304は、入射面321の反対側の出射面322側に配置される。反射面304aは出射面322に臨み、且つ入射面321とは非平行に配置される。なお、図12は、分光器301の内部を側面(y−z方向)から見た場合の図である。
この場合、光Lはフィルタ部302を2回透過するので、特定の波長に近い波長成分が複数含まれていたとしても特定の波長成分Lを対応する受光素子305−kで受光できる。すなわち、クロストークを抑えることができる。更に、反射面304aを入射面321と非平行に配置することにより、反射面304aで反射した波長成分Lを受光素子305−kに導きつつ、光Lの入射面321における表面反射光L´´が受光素子305−kに入射しないようにできる。
また、実施形態では、フィルタ部302を線形可変波長フィルタ302a・302b・302cで構成している。線形可変波長フィルタ302a・302b・302cは、光Lの入射位置により、透過する波長成分Lが異なっている。従って、それぞれの入射位置に対して入射される光Lの角度(入射角度)を変更することにより、広い範囲の波長成分の検出が可能となる。すなわち、光Lが広範囲の波長成分を含む場合であっても、簡易な構成により、特定の波長成分を分離することができる。
また、分光器301は、複数の入射位置に対応する位置に配置され、フィルタ部302を透過した光を受光する複数の受光素子305を有する。受光素子305の位置が、フィルタ部302への光の入射位置と対応付けられているため、各受光素子305−kは対応する入射位置を経由した特定の波長成分Lを検出することができる。従って、投光手段303とフィルタ部302とのキャリブレーションを行う必要がない。
<変形例1>
上記実施形態では、投光手段303としてMEMSミラー等を用いる構成について説明を行ったがこれに限られない。図13に示すように、投光手段303としてレンズ部材307を用い、フィルタ部302の出射面322側に受光素子305を配置する構成も可能である。
レンズ部材307は、例えばコリメートレンズであり、ファイバFから出射された発散光を平行光に変換する。レンズ部材307は、フィルタ部302の入射面321に設けられた複数の入射位置に対して、ファイバFから出射された発散光を略同時に入射させることができる部材であればよい。従って、レンズ部材307は、コリメートレンズのように発散光を平行光に変換するものでなくともよい。
受光素子305は、フィルタ部302の出射面322側に配置され、フィルタ部302を透過した光Lを受光する。
この場合には、光Lを一度照射すれば、当該光Lに含まれる異なる波長成分を取り出すことができるため分光にかかる時間を短縮できる。
また、投光手段303の他の例として、駆動しない(つまり固定配置された)凸面ミラーを用いることが可能である。投光手段303は、光Lの進行方向を変更することが可能なものであれば、その具体的構成は任意である。
<変形例2>
上記実施形態では、フィルタ部302として複数の線形波長可変フィルタを用いる構成で説明を行ったがこれに限られない。例えば、透過特性が均一のバンドパスフィルタであっても、当該バンドパスフィルタに入射する光の入射角度によってバンドパスフィルタを通過する光の伝搬距離が異なる結果、透過する波長も異なることが知られている。その一例を図14に示す。なお、図14のグラフでは、縦軸を透過ピーク波長(nm)とし、横軸を入射角度(deg)としている。
つまり、このようなバンドパスフィルタを複数設け、それらのバンドパスフィルタに対して入射する光の入射角度を投光手段303で変更することで、簡易な構成により、異なる波長成分を含む光から特定の波長成分を分離することが可能となる。また、バンドパスフィルタは線形可変波長フィルタに比べ、作成が容易である。従って、バンドパスフィルタを用いることにより分光器301の製造コストを抑えることができる。
<変形例3>
また、フィルタ部302として図15に示すようなフィルタ510を用いることも可能である。図15はフィルタ510を入射面510a側から見た図である。本変形例では、フィルタ510の長辺方向をx方向とし、フィルタ510の短辺方向をy方向として説明を行う。
フィルタ510は、xy方向に2次元的な広がりを持つ入射面510aを有する一枚のフィルタである。フィルタ510は、例えば、複数の入射位置510a〜514a(k=1〜n)を有する。
フィルタ510は、第1の方向(x方向)において厚みが異なっている。すなわち、x方向における複数の入射位置510a(k=1〜n)を透過する波長成分Lの中心波長λは、それぞれの入射位置510aにおいて異なる。
一方、フィルタ510は、x方向と直交する方向(y方向。第2の方向)においては、厚みが均一である。すなわち、y方向において透過する波長成分Lの中心波長λは等しくなるよう形成されている。例えば、入射位置510aを透過する波長成分Lの中心波長λと、入射位置511a〜514aを透過する波長成分Lの中心波長λとは等しくなる。
このようなフィルタ510に対して投光手段303により光を入射させると、y方向においては入射位置510a〜514aにおける入射角度がそれぞれ異なることになる。従って、x方向だけでなくy方向においても波長成分毎に分離することが可能となる。すなわち、一枚のフィルタ510を用いた場合であっても、簡易な構成により、ブロードバンドの光から特定の波長成分を分離することができる。
1 分光器
2 フィルタ部
2a 第1面(入射面)
2b 第2面(出射面)
3 投光手段
3a ミラー部
3b 駆動機構
4 反射部材
4a 反射面
5 受光素子
6 スペクトル解析部
301 分光器
302 フィルタ部
302a、302b、302c フィルタ(線形可変波長フィルタ)
303 投光手段
303a ミラー部
303b 駆動機構
304 反射部材
304a 反射面
305 受光素子
306 スペクトル解析部
321a、321b、321c 第1面(入射面)
322a、322b、322c 第2面(出射面)

Claims (16)

  1. 入射面に対して入射する光の所定波長成分を透過させるフィルタ部と、
    前記入射面の長手方向における位置が異なる複数の入射位置に対して、それぞれ異なる入射角度で前記光を入射させる投光手段と、
    を有する分光器。
  2. 前記投光手段は、
    前記光を反射するミラー部と、
    前記光を前記複数の入射位置に順次入射させるよう前記ミラー部を駆動させる駆動機構と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の分光器。
  3. 前記投光手段は、前記光を前記複数の入射位置に対して略同時に入射させることを特徴とする請求項1記載の分光器。
  4. 前記フィルタ部を透過した光を反射する反射面が形成された反射部材を有し、
    前記投光手段は、前記フィルタ部の第1面側に配置され、
    前記反射部材は、前記第1面の反対側の第2面側に配置され、
    前記反射面は前記第2面に臨み、且つ前記入射面に対して非平行に配置されることを特徴とする請求項1記載の分光器。
  5. 前記反射面は、当該反射面で反射した光を受光素子に導きつつ、当該光の第1面側における表面反射光が前記受光素子に入射しないよう、前記入射面に対して非平行に配置されることを特徴とする請求項4記載の分光器。
  6. 前記フィルタ部は、線形可変波長フィルタであることを特徴とする請求項1記載の分光器。
  7. 前記複数の入射位置に対応する位置に配置され、前記フィルタ部を透過した前記光を受光する複数の受光素子を有することを特徴とする請求項1記載の分光器。
  8. 2次元的な広がりを持つ入射面に対して入射する光の所定波長成分を透過させるフィルタ部と、
    2次元的に位置が異なる前記入射面上の複数の入射位置に対して、それぞれ異なる入射角度で前記光を入射させる投光手段と、
    を有する分光器。
  9. 前記投光手段は、
    前記光を反射するミラー部と、
    前記光を前記複数の入射位置に順次入射させるよう前記ミラー部を駆動させる駆動機構と、
    を有することを特徴とする請求項8記載の分光器。
  10. 前記投光手段は、前記光を前記複数の入射位置に対して略同時に入射させることを特徴とする請求項8記載の分光器。
  11. 前記フィルタ部を透過した光を反射する反射面が形成された反射部材を有し、
    前記投光手段は、前記フィルタ部の第1面側に配置され、
    前記反射部材は、前記第1面の反対側の第2面側に配置され、
    前記反射面は前記第2面に臨み、且つ前記入射面に対して非平行に配置されることを特徴とする請求項8記載の分光器。
  12. 前記反射面は、当該反射面で反射した光を受光素子に導きつつ、当該光の第1面側における表面反射光が前記受光素子に入射しないよう、前記入射面に対して非平行に配置されることを特徴とする請求項11記載の分光器。
  13. 前記フィルタ部は、線形可変波長フィルタであることを特徴とする請求項8記載の分光器。
  14. 前記複数の入射位置に対応する位置に配置され、前記フィルタ部を透過した前記光を受光する複数の受光素子を有することを特徴とする請求項8記載の分光器。
  15. 前記フィルタ部は、所定方向を長手方向とする略直線状の入射面を有し、前記入射面に入射する光の所定波長成分を透過させる複数のフィルタを含み、
    当該複数のフィルタの透過波長成分はそれぞれ異なり、
    当該複数のフィルタは、前記所定方向に直交する方向に配列されることを特徴とする請求項8記載の分光器。
  16. 前記フィルタ部は、2次元的な広がりを持つ入射面を有する一枚のフィルタを含み、
    当該フィルタは、当該入射面における第1の方向に沿って透過波長成分の中心波長が異なり、前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って透過波長成分の中心波長が等しくなるよう形成されていることを特徴とする請求項8記載の分光器。
JP2013506853A 2011-03-31 2011-09-22 分光器 Withdrawn JPWO2012131812A1 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011077752 2011-03-31
JP2011077752 2011-03-31
JP2011077751 2011-03-31
JP2011077751 2011-03-31
PCT/JP2011/005339 WO2012131812A1 (ja) 2011-03-31 2011-09-22 分光器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2012131812A1 true JPWO2012131812A1 (ja) 2014-07-24

Family

ID=46929655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013506853A Withdrawn JPWO2012131812A1 (ja) 2011-03-31 2011-09-22 分光器

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20140022549A1 (ja)
JP (1) JPWO2012131812A1 (ja)
WO (1) WO2012131812A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101803250B1 (ko) 2016-01-20 2017-11-30 (주)아이에스엠아이엔씨 광대역 필터를 이용한 분광 광도 측정 기술 및 장치
US9991969B2 (en) * 2016-03-23 2018-06-05 Source Photonics (Chengdu) Co., Ltd. Tunable receiver including microelectromechanical (MEMS) mirrors, a transceiver or module comprising the same, and methods of making and using the same
JP2021507228A (ja) * 2017-12-13 2021-02-22 トリナミクス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 分光計装置および分光計システム
WO2019115594A2 (en) * 2017-12-13 2019-06-20 Trinamix Gmbh Spectrometer device and system
US11099077B1 (en) * 2019-06-04 2021-08-24 The United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Navy Background subtracted spectrometer for airborne infrared radiometry
US20220330815A1 (en) * 2019-06-10 2022-10-20 Nikon Corporation Measurement device

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3617123C2 (de) * 1985-07-04 1997-03-20 Cammann Karl Verfahren zur Selektivitätsverbesserung spektrometrischer Messungen sowie Vorrichtung zur Durchführung des Verfahrens
JPS649326A (en) * 1987-07-01 1989-01-12 Nikon Corp Spectrographic camera
JPH0582882A (ja) * 1991-09-24 1993-04-02 Komatsu Ltd 光波長制御装置及び波長制御型レーザ光発生装置
US6051835A (en) * 1998-01-07 2000-04-18 Bio-Rad Laboratories, Inc. Spectral imaging apparatus and methodology
US7253897B2 (en) * 2001-06-01 2007-08-07 Cidra Corporation Optical spectrum analyzer
JP2003344161A (ja) * 2002-05-27 2003-12-03 Nidec Copal Electronics Corp 分光モニタ−
JP2011033514A (ja) * 2009-08-04 2011-02-17 Nikon Corp 分光測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20140022549A1 (en) 2014-01-23
WO2012131812A1 (ja) 2012-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7129809B2 (ja) 光学フィルタ及び分光器
EP2320214B1 (en) Measurement device and method for downhole spectroscopy
US9733124B2 (en) Microplate reader with linear variable filter
WO2012131812A1 (ja) 分光器
US8633440B2 (en) Optical demultiplexing system
KR102356454B1 (ko) 이중 커플러 소자, 상기 이중 커플러를 포함하는 분광기, 및 상기 분광기를 포함하는 비침습형 생체 센서
US5615008A (en) Optical waveguide integrated spectrometer
JPS5970946A (ja) 吸光度測定装置
US11698302B2 (en) Apparatus for optical applications, spectrometer system and method for producing an apparatus for optical applications
US20180136041A1 (en) Optical analysis system with optical conduit light delivery
US5317379A (en) Chemical species optical analyzer with multiple fiber channels
CN108007570A (zh) 光谱仪及光谱检测系统
EP3588025B1 (en) High-resolution single photodiode spectrometer using a narrowband optical filter
US20050030607A1 (en) Arrangement and use of a slit diaphragm
JP6641171B2 (ja) 吸光度計
CN110887817B (zh) 一种主被动双模光谱探测方法
CN110887816B (zh) 一种主被动双模光谱仪
US8922770B2 (en) Spectral device and confocal scanning microscope provided with spectral device
AU2013205686B2 (en) Multi-channel source assembly for downhole spectroscopy
JP4622467B2 (ja) 微分スペクトル測定装置及びそれを用いた測定方法、並びに測定装置
RU2186351C1 (ru) Устройство для измерения физических параметров, преимущественно температуры
JP2001264169A (ja) 分光装置
JP2000055733A (ja) マルチチャンネル分光計
JPH04313032A (ja) 分光分析装置
JP2014098636A (ja) 分光光学系、分光測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20141202