JPWO2012105235A1 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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JPWO2012105235A1
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和一 岡田
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賢治 小川
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浩幸 勝部
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貴晶 日下
大平 小栗
大平 小栗
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Abstract

誘導加熱調理器において、加熱コイルユニットは、加熱コイルを載置保持する加熱コイルベースと、加熱コイルベースを固定して支持するコイルベース支持板とを備え、加熱コイルユニットの重量が外郭の底面に作用するようにコイルベース支持板を鉛直方向に支持する弾性体と、コイルベース支持板または加熱コイルベースの端縁部分に形成された貫通孔に対して鉛直方向に挿通される係合部を有する保持台とをさらに備え、保持台が外郭の側面に固定され、挿通状態にて係合部に対する貫通孔の鉛直方向の移動が許容され、加熱コイルユニットが鉛直方向に移動可能に水平方向に位置決めされる。

Description

本発明は、一般家庭の台所等に組み込んで使用する、誘導加熱調理器に関するものである。
従来,この種の誘導加熱調理器では、図22に示すように、加熱コイルユニット1において加熱コイル2の下面を支持する支持体3と一体で複数の脚4を形成している。加熱コイル2を駆動するインバータ基板5を支持する基板保持体6には、バネ7の内側に挿入される脚支持用ボス8を配置し、バネ7を介して脚4を支持することで加熱コイル2を支持している(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−335295号公報
前記従来の構成では、脚支持用ボス8が加熱コイルユニット1の位置決めを行っている。そのため、誘導加熱調理器本体を梱包して輸送するときなど横方向(水平方向)の衝撃が加わったとき、バネ7を介して加熱コイルユニット1の重量による横方向の衝撃が脚支持用ボス8に作用する。
すなわち、基板保持体6につながる脚支持用ボス8の根元には、加熱コイルユニット1の重量と、基板支持体6から加熱コイルユニット1までの距離を乗じた曲げモーメントによる集中応力が作用する。そのため、脚支持用ボス8の根元強度は、このような曲げモーメントに耐える強度設計が必要であるという課題がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱コイルユニットの位置決め部材の必要強度を小さくできる構成を得ることができる誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、本体の上面に鍋など被加熱調理具を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下方に位置する略箱状の外郭と、前記外郭のケース内部に配置した加熱コイルユニットとを備え、前記加熱コイルユニットは、加熱コイルと、前記加熱コイルを載置保持する加熱コイルベースと、前記加熱コイルベースを固定して支持するコイルベース支持板とを備え、前記加熱コイルユニットの重量が前記外郭の底面に作用するように前記コイルベース支持板を鉛直方向に支持する弾性体と、前記コイルベース支持板または前記加熱コイルベースの端縁部分に形成された貫通孔に対して鉛直方向に挿通される係合部を有する保持台とをさらに備え、前記保持台が前記外郭の側面に固定され、挿通状態にて前記係合部に対する前記貫通孔の鉛直方向の移動が許容され、前記加熱コイルユニットが鉛直方向に移動可能に水平方向に位置決めされるものである。
本発明によれば、加熱コイルユニットのコイルベース支持板または加熱コイルベースの端縁部分に形成された貫通孔に対して鉛直方向に挿通される係合部を有する保持台が、外郭の側面に固定されているため、加熱コイルユニットを鉛直方向に移動可能に水平方向に位置決めすることができる。さらに、コイルベース支持板または加熱コイルベースの貫通孔と、外郭側面への保持台の固定箇所との間の距離を近くできる。そのため、保持台に作用する曲げモーメントが小さくなり、保持台の必要強度を小さくすることができ、簡素で小型の部品とすることができる。
本発明のこれらの態様と特徴は、添付された図面についての好ましい実施形態に関連した次の記述から明らかになる。
本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の外観斜視図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のトッププレートを取り除いた斜視図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のトッププレートユニットと加熱コイルユニットとを取り除いた斜視図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台の係合部斜視図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の保持台の斜視図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台の係合部断面図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の弾性体当接部の断面図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のトッププレートユニットを取り除いた斜視図 本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台の係合部断面図 本発明の実施の形態3における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台のコイルユニットセット時の係合部断面図 本発明の実施の形態3における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台のトッププレートセット後の係合部断面図 本発明の実施の形態4における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台の係合部断面図 本発明の実施の形態4における誘導加熱調理器の落下または輸送衝撃時のコイルベース支持板と保持台の保持台の係合部断面図 本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器の断面図 本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器のトッププレートを除いた斜視概略図 本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器のトッププレートと加熱コイルユニットとを除いた斜視概略図 本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器の断面図 本発明の実施の形態6における誘導加熱調理器の断面図 本発明の実施の形態6における誘導加熱調理器の断面図 本発明の実施の形態6における誘導加熱調理器の断面図 本発明の実施の形態6における誘導加熱調理器の断面図 従来の誘導加熱調理器の断面図
第1の発明は、誘導加熱調理器において、本体の上面に鍋など被加熱調理具を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下方に位置する略箱状の外郭と、前記外郭のケース内部に配置した加熱コイルユニットとを備え、前記加熱コイルユニットは、加熱コイルと、前記加熱コイルを載置保持する加熱コイルベースと、前記加熱コイルベースを固定して支持するコイルベース支持板とを備え、前記加熱コイルユニットの重量が前記外郭の底面に作用するように前記コイルベース支持板を鉛直方向に支持する弾性体と、前記コイルベース支持板または前記加熱コイルベースの端縁部分に形成された貫通孔に対して鉛直方向に挿通される係合部を有する保持台とをさらに備え、前記保持台が前記外郭の側面に固定され、挿通状態にて前記係合部に対する前記貫通孔の鉛直方向の移動が許容され、前記加熱コイルユニットが鉛直方向に移動可能に水平方向に位置決めされるものである。
これにより、外郭への保持台を固定部分と、コイルベース支持板または加熱コイルベースの端縁部分に形成された貫通孔との距離を近くできるので、保持台に作用する曲げモーメントが小さくなり、保持台の必要強度を小さくなり簡素で小型の部品にできる。
第2の発明は、第1の発明において、前記保持台の前記係合部は多角形状の断面形状を有し、前記コイルベース支持板または前記加熱コイルベースの前記貫通孔の内周面と前記係合部の外周面との間に、互いに接触しない程度の隙間が設けられているものである。
これにより、加熱コイルユニットが水平面内方向の回転を規制することができ、少ない個数の保持台を用いて加熱コイルユニットの位置決めができ、構成が簡単になる。
第3の発明は、第1の発明において、前記保持台の前記係合部は水平方向における一方向よりも他の一方向に長い断面形状を有し、前記コイルベース支持板または前記加熱コイルベースの前記貫通孔の内周面と前記係合部の外周面との間に、互いに接触しない程度の隙間が設けられているものである。
これにより、加熱コイルユニットが水平面内方向の回転を規制することができ、少ない個数の保持台を用いて加熱コイルユニットの位置決めができ、構成が簡単になる。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明において、前記本体内に複数の加熱コイルユニットが配置され、前記外郭に固定した前記保持台は1つの前記加熱コイルユニットに対し少なくとも1つ設けられ、隣接する前記加熱コイルユニット同士を係合して、水平方向の相対移動を規制する係合部材が、隣接する前記加熱コイルユニットの間に配置され、前記保持台と前記係合部材とにより、前記複数の加熱コイルユニットが水平方向に位置決めされるものである。
これにより、外郭には1個の加熱コイルユニットに対し少なくとも1箇所の保持台を配すれば、複数の加熱コイルユニットの位置決めができるので、本体外郭側面のスペースが狭いなどスペースを確保しにくい場合でも加熱コイルユニットの位置決めを行うことができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記外郭に固定した前記保持台、および隣接する前記加熱コイルユニットの間に配置された前記係合部材が電気絶縁材料で形成されているものである。
これにより、加熱コイルユニットと外郭との間の微接触(断続的に接触する状態や僅かに接触した状態)を無くすことができ、外郭に対する加熱コイルユニットからの電気的ノイズ環境を一定な状態とすることができる。
また、加熱コイルユニットと外郭とを接続位置や長さ・太さを定めた導体で接続した場合や、電気回路ユニットのノイズフィルター回路の一部を外郭に接続する場合などに対し、外郭の電気的ノイズ環境条件が一定になり、電源コードの雑音端子電圧など電気的ノイズ性能を良化しバラツキも低減できる。
第6の発明は、第1から第5のいずれかの発明において、前記保持台または前記加熱コイルベースが樹脂またはゴム材料で形成されているものである。
これにより、鍋などの被加熱物を加熱コイルユニットで加熱するときに生じる加熱コイルユニットの振動を加熱コイルベースまたは保持台が低減させることができ、外郭やトッププレートの振動が抑制できる。
第7の発明は、第1から第6のいずれかの発明において、前記保持台の前記係合部は、前記貫通孔に挿入されて鉛直方向に延在するとともに、根本部分よりも先端部分が細くなるように傾斜面が形成されているものである。
これにより、コイルユニットの組立時に組立性を向上することができるとともに、トッププレートをセット後には貫通孔と係合爪との間の隙間を縮小することができ、コイルユニットの位置をより正確に決めることができる。
第8の発明は、第1から第7のいずれかの発明において、前記加熱コイルユニットにおいて、前記コイルベース支持板の下面が平坦面を有し、前記平坦面に対して複数の前記弾性体が当接され、前記加熱コイルおよび前記加熱コイルベースの重量が前記コイルベース支持板の下面にて前記弾性体を介して支持されるものである。
これにより、加熱コイルユニットの下面側は、弾性体を受け止めて位置決めするための脚がなく、コイルベース支持板から下方に突き出た形状を無くすることができ、加熱コイルユニットの薄型化が図れる。
第9の発明は、第1から第8のいずれかの発明において、前記コイルベース支持板は、前記加熱コイルベースを固定して支持する平面部と、前記平面部の端縁部分に配置された側面部とを有し、前記コイルベース支持板の前記平面部に前記貫通孔が形成され、前記保持台は、前記コイルベース支持板の前記側面部と平行な当接面を有する側面保持部を有し、前記コイルベース支持板の前記平面部が水平状態にて、前記側面部と前記当接面との間に互いに接触しない程度の隙間が形成され、前記コイルベース支持板の前記平面部が水平方向に対して傾斜した状態にて、前記側面部が前記当接面に当接して、前記平面部の傾斜が規制されるものである。
これにより、製品輸送時や地震時の振動で、コイルユニットが振動して傾いた場合に保持台の係合爪にかかる曲げモーメントを軽減して、耐久性を向上させることができる。
第10の発明は、第1の発明において、前記本体内に複数の加熱コイルユニットが配置され、前記コイルベース支持板は、前記加熱コイルベースを固定して支持する平面部と、前記平面部の端縁部分に配置された側面部とを有し、前記複数の加熱コイルユニットのうちの少なくとも1つの加熱コイルユニットの前記コイルベース支持板の前記平面部に前記貫通孔が形成されて、前記保持台の前記係合部が挿通され、隣接する前記加熱コイルベース支持板の前記側面部を互いに離間させながらそれぞれの前記側面部に係合して、隣接する前記加熱コイルユニット同士の水平方向の相対移動を規制する係合部材をさらに備え、前記係合部材が電気絶縁材料により形成されているものである。
これによって、互いに隣接する加熱コイルユニット同士の水平方向の相対移動を係合部材により規制することができ、保持台の設置個数を少なくすることができ、本体内部のスペースを有効に活用できる。
第11の発明は、第10の発明において、前記トッププレートの下面と前記係合部材との間に緩衝部材が配置されているものである。
これにより、落下により垂直方向の衝撃が加わった際にも、緩衝部材で荷重を吸収するため、トッププレートに加わる衝撃を緩和することができる。
第12の発明は、第1の発明において、前記本体内に複数の加熱コイルユニットが配置され、前記コイルベース支持板は、前記加熱コイルベースを固定して支持する平面部と、前記平面部の端縁部分に配置された側面部とを有し、前記複数の加熱コイルユニットのうちの少なくとも1つの加熱コイルユニットの前記コイルベース支持板の前記平面部に前記貫通孔が形成されて、前記保持台の前記係合部が挿通され、隣接する前記加熱コイルベース支持板の前記側面部を互いに離間させて互いの接触を防止するように、前記側面部の間に配置されたスペーサをさらに備え、前記スペーサが電気絶縁材料により形成されているものである。
これにより、隣接する加熱コイルベース支持板同士の接触を抑え、加熱コイルユニットの位置決め精度をさらに向上させることができる。
第13の発明は、第12の発明において、前記スペーサは前記加熱コイルベースと一体に形成されているものである。
これにより、スペーサにかかるコストが不要になり、安価な誘導加熱調理器を提供することができる。
第14の発明は、第12の発明において、加熱コイルユニットの下方に位置し、前記加熱コイルユニットへ高周波電流の供給を行う制御ユニットと、前記制御ユニットに冷却風を供給する冷却ファンとを備え、前記制御ユニットは、スイッチング素子を有する制御回路と、前記制御回路を覆い、前記冷却ファンよりの冷却風を導いて前記スイッチング素子の冷却を促進するダクトとを備え、前記ダクトは、隣接する加熱コイルベース支持板の間に配置される壁を有し、前記壁がスペーサとして機能するものである。
これにより、スペーサにかかるコストが不要になり、安価な誘導加熱調理器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の外観斜視図、図2は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のトッププレートを取り除いた斜視図、図3は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のトッププレートユニットと加熱コイルユニットとを取り除いた斜視図、図4は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台の係合部斜視図、図5は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の保持台の斜視図、図6は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台の係合部断面図、図7は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の弾性体当接部の断面図、図8は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のトッププレートユニットを取り除いた斜視図を示す。
図1から図7において、誘導加熱調理器の本体21はキッチン等の天板開口穴に組み込んで使用するもので、本体21の上面は、結晶化ガラスを素材としたトッププレート22の周囲を、ステンレス鋼を材料としたトッププレート保持枠23で囲んだトッププレートユニット24で覆っている。
トッププレート22には、加熱部25a、25b、25c、25dの領域が視覚的に認識できるように印刷されている。加熱部25a、25b、25c、25dに対応する本体内部には誘導加熱手段を構成する加熱コイルユニット26a、26b、26c、26dを配している。
加熱コイルユニット26a、26b、26c、26d下方には、加熱コイルユニット26a、26b、26c、26dに高周波電力を供給する回路ユニット27a、27bと、回路ユニット27a、27bに冷却風を送風する冷却ファン28a、28bとが備えられている。
後述する弾性体(コイルバネ)を支持する基板保持台29aに、回路ユニット27aと冷却ファン28aとを固定し、回路モジュール30aを形成している。同様に、基板保持台29bに回路ユニット27bと冷却ファン28bとを固定し、回路モジュール30bを形成している。
回路モジュール30aには、加熱コイルユニット26a、26bを電気的に接続し、回路モジュール30bには加熱コイルユニット26c、26dを電気的に接続して電気的動作を行うことが可能とされている。
冷却ファン28a、28b下方の外郭31の底板に、冷却ファン28a、28bに通じる吸気口(いずれも図示せず)を設けるとともに、本体外郭31の前面に排気口33を配している。
右後の加熱コイルユニット26dでは、加熱コイルベース34dに加熱コイル35dが載置保持されており、加熱コイルベース34dがコイルベース支持板36dに固定して支持されている。加熱コイルユニット26a、26b、26cも同様な構成を有している。
基板保持台29bまたは外郭31に配置固定した複数のバネ固定台37(弾性体支持部:図3参照)に上端側が露出するように弾性体であるコイルバネ38が保持されている。コイルベース支持板36dを3個のコイルバネ38の露出された上端側に載せることで、加熱コイルユニット26dの重量が外郭31の底面に作用して加熱コイルユニット26dが鉛直方向に支持されている。
外郭31の側面(図2、図3の後方側側面)には、加熱コイルユニット26dを鉛直方向(上下方向)に移動可能な状態にて、水平方向の位置決めを行う保持台39が固定されている(図5参照:例えば、圧入保持されている)。図4に示すように、コイルベース支持板36dの端縁部分には鉛直方向に貫通された貫通孔である支持板孔40が形成されている。保持台39は上方に向けて突出形成された係合爪42(係合部)を有しており、コイルベース支持板36dの支持板孔40に対して保持台39の係合爪42が挿通されている。この挿通状態では、係合爪42に対する支持板孔40の鉛直方向の移動が許容されながら、支持板孔40の水平方向の移動が規制されている。したがって、加熱コイルユニット26dが鉛直方向に移動可能に水平方向に位置決めされている。
コイルベース支持板36dの後方側の端縁部分にはさらに別の支持板孔40が形成されており、外郭31の後方側側面にさらに別に設けられた保持台39の係合爪42が支持板孔40に挿通されている。また、加熱コイルユニット26dの隣接する左後方に配置された加熱コイルユニット26cも、加熱コイルユニット26dと同様に、支持板孔40と保持台39とを用いた位置決めが行われている。
また、前方左右に配置された加熱コイルユニット26a、加熱コイルユニット26bについても、外郭31の外周左右側側面に保持台39を固定して、係合爪42を支持板孔40に挿通させることで、加熱コイルユニット26dと同様な位置決めを行っている。
以上の構成により、例えば、右後の加熱コイルユニット26dにおいて、外郭31の側面に固定された保持台39の係合爪42を、コイルベース支持板36dの端縁部分に設けた支持板孔40に挿通させることにより、加熱コイルユニット26dの鉛直方向の移動を許容しながら水平方向の移動を規制して、加熱コイルユニット26dを水平方向に位置決めすることができる。それとともに、支持板孔40と係合爪42との係合部分と、外郭31の側面への保持台39の固定箇所との間の距離(特に鉛直方向の距離)を、支持板孔40と外郭31の底面との間の距離よりも短くすることができる。
本体21の輸送時に衝撃が生じた場合などにおいて、加熱コイルユニット26dが水平面方向に動こうとした時、支持板孔40と外郭31側面への保持台39の固定箇所との距離(特に鉛直方向の距離)が小さいほど保持台39に作用する曲げモーメントを小さくできる。また、係合爪42に対して支持板孔40が鉛直方向に移動可能とされているため、加熱コイルユニット26dより保持台39に対して作用する鉛直方向の力は大幅に低減される。このような構成により、保持台39に生じる応力を低減し、保持台39の必要強度を小さくして簡素で小型の部品にできる。ひいては保持台39を狭いスペースに収納できる。
また、支持板孔40と外郭31の側面への保持台39の固定箇所との距離を近接することで、保持台39のガタツキや変形による、コイルベース支持板36dに設けた支持板孔40と係合爪42との係合部分の変位が縮小され、加熱コイルユニット26dの位置精度が高まる。
また、保持台39を配置する場所は、加熱コイルユニット26d下方の回路ユニット27bの部品配置や形状、加熱コイルベース34dなどの形状などに制約されることもない。したがって、外郭31およびコイルベース支持板36dの空きスペースに任意に配置し、加熱コイルユニット26dの位置を固定できる。
また、加熱コイルユニット26dにおいて、コイルベース支持板36dの下面が平坦面として形成されており、他の構成部材などが配置されていない。このコイルベース支持板36dの下面である平坦面に対して複数のコイルバネ38(図7参照)が当接されており、この当接箇所がコイルバネ当接部41となっている。加熱コイル35dおよび加熱コイルベース34dの重量がコイルベース支持板36dの下面にてそれぞれのコイルバネ38を介して支持されている。
これにより、加熱コイルユニット26dの下面側、すなわちコイルベース支持板36dの下面側には、コイルバネ38を受け止めてコイルバネ38を位置決めするための脚などの構成部材がない。すなわち、コイルベース支持板36dから下方に突き出た形状がなく、それぞれのコイルバネ当接部41は、コイルベース支持板36dの下面平坦面の一部として配置されている。したがって、加熱コイルユニット26dの薄型化が図れ、本体21を薄型にするに適した加熱コイルユニットを提供できる。
また、加熱コイルユニット26dの重量を受けるコイルベース支持板36dのコイルバネ当接部41の上に、加熱コイルユニット26dのその他の構成部材を自由に配置することができる。よって、コイルバネ当接部41の位置をコイルベース支持板36dの上面側の構成部材の配置に影響されることなく配置でき、設計の自由度を高めることができる。
また、保持台39の係合部である係合爪42の断面形状は、多角形(多辺形)の一形状である矩形(四角形)状とされている。さらに、コイルベース支持板36dの支持板孔40の内周面と、保持台39の係合爪42の外周面との間に、互いに接触しない程度あるいは引っ掛からない程度の隙間が設けられている。
これにより、コイルベース支持板36dの支持板孔40に保持台39の係合爪42を挿通させることにより、外郭31に対する加熱コイルユニット26dの水平方向の位置が保持される。さらに、係合爪42の断面形状が矩形状で、コイルベース支持板36dの支持板孔40の形状は、係合爪42の外周面と接触しない程度あるいは引っ掛からない程度に係合爪42との間に隙間を設けた形状とされている。これにより、コイルベース支持板36dが例えば水平面内にて回転した時、係合爪42が支持板孔40に干渉して加熱コイルユニット26dの回転防止ができる。
係合爪42と支持板孔40は各加熱コイルユニット26a、26b、26c、26dについて1ヶ所ずつあれば、加熱コイルユニット26a、26b、26c、26dの回転防止を兼ねた水平方向の位置決めが可能である。したがって、加熱コイルユニット26dの位置決め構成を簡素にできる。
各加熱コイルユニット26a、26b、26c、26dについて係合爪42と支持板孔40が2ヶ所ずつ以上なら、加熱コイルユニット26dの回転防止を兼ねた位置決め精度がさらに高めることができる。
なお、保持台39の係合爪42の断面形状は矩形に限るものでなく円形以外の形状であればよく、例えば三角形、五角形などの多角形(多辺形)であればよい。係合爪42の断面形状は、縦横比が大きい、すなわち水平方向における一方向よりも他の一方向に長い断面形状を有していれば、係合爪42と支持板孔40との間に互いに接触しない程度の隙間が設けられるような場合であってもガタツキに対する位置決め精度が向上する。また、このような縦横比が大きな断面形状を採用することで、加熱コイルユニット26dの回転防止効果を高めることができる。
上述の説明では主に右後に配置される加熱コイルユニット26dについて説明したが、他の加熱コイルユニット26a〜26cについても加熱コイルユニット26dと同様な構成を有している。
また、本体21内には複数の加熱コイルユニット26a〜26dが配されており、外郭31の側面に固定した保持台39は、それぞれの加熱コイルユニット26a〜26dに対し少なくとも1箇所配している。
本実施の形態1の図8では、左前の加熱コイルユニット26aは外郭31の左側側面に配した1箇所の保持台39に係合し、右前の加熱コイルユニット26bは外郭31の右側側面に配した1箇所の保持台39に係合し、左後の加熱コイルユニット26cは外郭31の左後側側面に配した2箇所の保持台39に係合し、右後の加熱コイルユニット26dは外郭31の左後側面に配した2箇所の保持台39に係合している。
前方の隣接する加熱コイルユニット26aと26bとの間には、外周をフランジ状に立ち上げたコイルベース支持板36aと36bとにまたがって係合した第1の係合部材43を配し、4個の加熱コイルユニット26a〜26dが近接する中央部には、4個のコイルベース支持板36a〜36dにまたがって係合した第2の係合部材44を配している。
したがって、複数の加熱コイルユニット26a〜26dの水平方向の位置決めは、複数の保持台39と第1の係合部材43および第2の係合部材44とで行われる。
つまり、左後側の加熱コイルユニット26cは外郭31の左後側側面に固定された2箇所の保持台39に係合することで水平方向の位置が規制される。同様に右後側の加熱コイルユニット26dは外郭31の左後側側面に固定された2箇所の保持台39に係合することで水平方向の位置が規制される。
左前側の加熱コイルユニット26aと右前側の加熱コイルユニット26bは外郭31の左側側面に固定された保持台39にそれぞれ1箇所係合して外郭31に対する水平方向の位置が規制されるとともに、コイルベース支持板36aと36bとにまたがって第1の係合部材43に係合することで、加熱コイルユニット26a、26bの水平方向の相対移動が規制される。
4個のコイルベース支持板36a〜36dにまたがって係合した第2の係合部材44により4個の加熱コイルユニット26a〜26dの位置規制(水平方向の相対移動を規制)を追加することで、左前側の加熱コイルユニット26aと右前側の加熱コイルユニット26bの水平方向の位置規制をより確実にすることができる。
このように、隣接する加熱コイルユニットにまたがって係合部材を備えることで、外郭と加熱コイルユニット間に1ヶ所の保持台があれば、加熱コイルユニットの位置決め規制ができる。そのため、外郭側面に1個の加熱コイルユニットに対して少なくとも1つの保持台を設ければ良く、外郭側面に複数個分の保持台のスペースが確保し難いような場合であっても加熱コイルユニットの水平方向の位置決め規制を実現できる。
このように少ない個数の保持台39により加熱コイルユニット26a〜26dの水平方向の位置決めが可能となるため、外郭31の側面の限られたスペースを有効に活用しながら、本体21の薄型化を図ることができる。
また、外郭31の側面に固定された保持台39と、加熱コイルユニット26a〜26d間に配した第1の係合部材43および第2の係合部材44と、弾性体支持部となるコイルバネ38を保持する基板保持台29bまたはバネ固定台37とを電気絶縁材料である熱可塑性樹脂材料あるいは熱硬化性樹脂材料で構成している。
これにより、加熱コイルユニット26a〜26dを電気絶縁材料で外郭31から電気的に分離した構成とでき、万一加熱コイル35a〜35dとコイルベース支持板36a〜36dとの間の電気絶縁が不十分になっても、外郭31に対する感電を防止することができる。
また、加熱コイルユニット26a〜26dの構成部材であるコイルベース支持板36a〜36dと外郭31との微接触(断続的に接触する状態や僅かに接触した状態)を防ぎ、高周波ノイズ源となるコイルベース支持板36a〜36dから外郭31に高周波電流などノイズ成分が不安定に漏洩することを防ぐことができる。よって、加熱コイルユニット26a〜26dからのノイズ漏れ性能を一定にすることができる。
(実施の形態2)
図9は本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器の加熱コイルユニットと保持台の係合関係を示す断面図である。
基本的な構成は実施の形態1と同じであるので、構成の違うところのみ説明する。図9に示す加熱コイルユニット26bにおいて、加熱コイル35bを支持する加熱コイルベース34bは、コイルベース支持板36bの右方外側に一部突出しており、加熱コイルベース34bの突出した部分に貫通孔である加熱コイルベース孔45が形成されている。外郭31の側面に固定された保持台39から上方向に延在する係合爪42を加熱コイルベース孔45に鉛直方向に挿通させることで、加熱コイルユニット26bを鉛直方向に移動可能としながら、水平方向に位置決めすることができる。なお、加熱コイルベース34bと保持台39とは樹脂またはゴム材料を用いて形成されている。
以上のように構成された実施の形態2に係る誘導加熱調理器について、作用、効果を説明する。
加熱コイルベース34bと保持台39を樹脂またはゴム材料を用いて形成することで、加熱コイルユニット34bを用いて誘導加熱した場合に生じる振動を吸収して、トッププレート22や外郭31の振動を軽減することができる。尚、加熱コイルベース34bと保持台39の材料には摺動性の加工を施した金属でも良い。また、保持台39の外郭31の固定位置は底面としても良いが、固定位置を側面とすることで、外郭31の高さが高いときでも、保持台39が大きくなる必要はなく、小型化することができる。また、実施の形態1にても言及したように、固定位置を側面とすることで、保持台に作用する曲げモーメントを小さくすることができる。さらに、保持台39を側面に固定することで、外郭31の大きさが異なる誘導加熱調理器においても、保持台39と加熱コイルベース34bを共用化することができ、より安価な商品を提供することができる。例えば、本実施の形態2の誘導加熱調理器では加熱コイルユニット34は4台備えられているが、1台や2台の加熱コイルユニットを備えるような誘導加熱調理器でも共用化することが可能であり、外郭31の幅が違っても外郭31と加熱コイルユニット34bの距離を一定とすることができる。
尚、コイルベース支持板36bの下面を平坦面としておくことで、バネ固定台37の位置を自由度が高まり、基板と加熱コイルユニット34bの位置の配置自由度を向上できる。
(実施の形態3)
図10は本発明の実施の形態3における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台のコイルユニットセット時の係合部断面図であり、図11は本発明の実施の形態3における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台のトッププレートセット後の係合部断面図である。
基本的な構成は実施の形態1と同じであるので、構成の違うところのみ説明する。
図10において、加熱コイルユニット26bの加熱コイルベース34b上にはトッププレート22と加熱コイル35bの距離を一定に保つためのスペーサ46が載置されている。組立時ではトッププレート22がセットされる前の状態であるため、コイルバネ38は加熱コイルユニット26bのみの重量を支えている。この組立時の状態では、図11に示すトッププレート22のセット後の状態よりも加熱コイルユニット26bはコイルバネ38によって上方に上がっている。
保持台39の係合爪42は、延長方向に延在するとともに、その根本部分よりも先端部分(上方側部分)が細くなるように傾斜面を有する傾斜部47が形成されている。すなわち、係合爪42は、先端(上方側)になるほど細くなっており、上端部48は傾斜部47の根元部49よりも細い。
図11においては、トッププレート22をセットすることにより、スペーサ46が下に押し下げられて、それに伴い加熱コイルユニット26bが下に押し下げられて、コイルバネ38が鉛直方向に弾性圧縮された状態とされている。
以上のように構成された実施の形態3の誘導加熱調理器について、作用、効果を説明する。
加熱コイルユニット26bを外郭31内にセットする際には、保持台39の係合爪42における上端部48を、コイルベース支持板36bの支持板孔40に挿通してセットされる。そのため、係合爪42の上端部48の幅を支持板孔40の幅に対して、例えば0.5〜0.8倍とすることにより容易に係合つめ42を支持板孔40内に挿通させることができる。しかしながら、傾斜部47を設けることなく単に上端部48の幅を小さくし過ぎるような場合にあってはと、トッププレートセット後も係合爪と支持板孔との間のガタつきが大きくなって、加熱コイルユニット26bの位置ずれが大きくなるとともに振動などの問題が生じ易い。傾斜部47を設けることによって係合爪42の根元部49が太くなるため、トッププレートセット後は、図11に示すように根元部49の外周面と支持板孔40の内周面との間の隙間を狭くすることができ、ガタつきを小さくすることができる。
(実施の形態4)
図12は本発明の実施の形態4における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台との係合状態を示す断面図であり、図13は本発明の実施の形態4における誘導加熱調理器が落下時または輸送による衝撃を受けた時のコイルベース支持板と保持台との係合状態を示す断面図である。
基本的な構成は実施の形態1と同じであるので、構成の違うところのみ説明する。
図12において、加熱コイルユニット26bのコイルベース支持板36bは、加熱コイルベース34bを固定して支持する平面部と、この平面部の端縁部分より鉛直方向上向きに延びる側面部であるフランジ部51とにより構成されている。コイルベース支持板36bの平面部の端縁部分、すなわちフランジ部51よりも内側における平面部には支持板孔40が形成されており、外郭31の側面に固定された保持台39の係合爪42が支持板孔40に挿通されている。
保持台39は、コイルベース支持板36bのフランジ部51と平行な当接面を有し、後述するようにフランジ部51が当接する側面保持部50を有している。また、図12に示すように、フランジ部51の外側面から支持板孔40の最遠の内周面間の距離d1と、側面保持部50の当接面から係合爪42の最遠距離d2がほぼ同じ距離となるように、それぞれの構成部材が形成されている。
図12においては、加熱コイルユニット26bはトッププレート22と平行な位置に載置されており、側面保持部50とフランジ部51は若干離れている。
図13においては、誘導加熱調理器の落下または輸送時の衝撃によって、瞬間的に加熱コイルユニット26bが傾斜しており、保持台39の側面保持部50とフランジ部51が接触した状態である。
以上のように構成された実施の形態4の誘導加熱調理器について、作用、効果を説明する。
誘導加熱調理器の落下または輸送時の衝撃によって、瞬間的に加熱コイルユニット26bが傾斜するような場合に、コイルベース支持板36bのフランジ部51が保持台39の側面保持部51に接触して、加熱コイルユニット26bがさらに傾斜することを規制することができる。よって、加熱コイルユニット26bの傾斜により生じる係合爪42の根元部49の曲げモーメントを低減して係合爪42が破損するのを防ぐことができる。また、誘導加熱調理器の解体時に加熱コイルユニット26bを外す際にも、図13のように傾斜量を規制することにより、係合爪42の根元部49の曲げモーメントを低減することができる。
(実施の形態5)
図14は本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器の断面図、図15は本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器のトッププレートを除いた斜視概略図、図16は本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器のトッププレートと加熱コイルユニットとを除いた斜視概略図、図17は本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器の断面図を示している。
図14〜図17において、誘導加熱調理器は、誘導加熱調理器の本体を構成する略箱状の外郭101と、被加熱物を載置するトッププレート102と、トッププレート102の下方に配置された4つの加熱コイルユニット103a〜103dとを備えている。
加熱コイルユニット103aは、高周波磁界を発生する加熱コイル104aと、加熱コイルを固定して支持する加熱コイルベース105aと、加熱コイルベース105aを載置支持する加熱コイルベース支持板106aとから構成される。加熱コイルベース支持板106aは、加熱コイルベース105aを固定して支持する平面部と、この平面部の外周に垂直方向上向きに延びる側面部である壁107aとにより一体的に構成されている。
外郭101の底面には、スイッチング素子等を有した制御回路や冷却ファン108を保持する基板ベース109が設けられている。また、制御回路を覆うようにダクト110が取り付けられており、冷却ファン108から送られた冷却風は、ダクト110を通過しながら制御回路上のスイッチング素子を冷却する。
また、外郭101の底面には複数のバネ固定台111aが配置されており、それぞれのバネ固定台111aは上端側が露出するように弾性体であるバネ112aを保持している。加熱コイルベース支持板106aを3個のコイルバネ112aに載せることで、加熱コイルユニット103aの重量が外郭101の底面に作用して支持されている。他の3つの加熱コイルユニット103b〜103dについても、加熱コイルユニット103aと同様の構成を有している。
外郭101の後側側面には、保持台113aを圧入保持して固定されている。加熱コイルベース支持板106aの左後側及び右後側における平面部の端縁部分には、鉛直方向に貫通する貫通孔である支持板孔114aが形成されている。この支持板孔114aに保持台113aの係合爪が挿通されることで、加熱コイルユニット103aを鉛直方向のみに移動可能としながら水平方向の位置規制をしている。
加熱コイルベース支持板106bの左側にも同様の構成を配しており、加熱コイルユニット103bの水平方向の位置を規制している。また、加熱コイルユニット103c、103dも同様の構成で水平方向の位置規制をしている。
また、互いに隣接する加熱コイルベース支持板106a、106bに形成された垂直方向の壁107a、壁107bを互いに離間させながら、壁107a、壁107bに係合する係合部材である係合部115が設けられている。係合部115には、壁107aと壁107bとの間に配置された電気絶縁材料にて形成された絶縁壁を有している。これにより、互いに隣接する加熱コイルユニット103a、加熱コイルユニット103bの水平方向の相対位置を規制するとともに、加熱コイルベース支持板106aと加熱コイルベース支持板106bとが接触しない構成となっている。
以上のように構成された実施の形態5に係る誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
保持台113aを外郭101の外周側面に圧入することで固定し、加熱コイルベース支持板106aの外周左右後方部の端縁部分に設けた支持板孔114aに保持台113aの係合爪を挿通させることにより、係合部分である支持板孔114aと外郭101への保持台113aの固定箇所との間の距離(特に鉛直方向の距離)を、開口部114aと外郭101の底面との間の距離よりも短くすることができる。
本体の輸送衝撃などにおいて加熱コイルユニット103aが水平面方向に動こうとした時、支持板孔114aと外郭101への保持台113aの固定箇所との間の距離(特に鉛直方向の距離)が小さいほど保持台113aに作用する曲げモーメントを小さくできる。よって、保持台113aに生じる応力を低減し、保持台113aの必要強度を小さくして簡素で小型の部品にできる。ひいては保持台113aを外郭側面のスペースに収納することができる。
また、保持台113aの係合爪を加熱コイルベース支持板106aの外周左右後方部の端縁部分に形成した支持板孔114aに鉛直方向に挿通させることにより、加熱コイルユニット103aを水平方向の移動を規制することができる。
また、横方向の衝撃が加わった際には、加熱コイルベース支持板106aは、コイルバネ112a上を滑るため、バネ固定台111aの弾性体を取り付ける部分には力が加わらない。そのため、バネ固定台111aを小型にすることができるため、基板ベース109近傍のスペース(すなわち、外郭101の底面付近のスペース)を有効に活用することができる。
なお、いくつかのバネ固定台111aを基板ベース109と一体に形成してもよく、このときはバネ固定台111aの製作に要するコストを無くすことができる。
また、係合部115(図15参照)は、誘導加熱調理器本体の正面から見て、加熱コイルベース支持板106aの右下、加熱コイルベース支持板106bの右上、加熱コイルベース支持板106cの左下、加熱コイルベース支持板106dの左上に設けられた垂直方向の壁107a〜壁107d全てに係合している。それとともに、それぞれの壁107a〜壁107dの間に一定距離以上の距離を確保するような構造をしており、1つの部材で加熱コイルユニット103a〜103dの相対的な位置関係を規制することができる。
なお、図17に示すように係合部115の上面に緩衝部材116を設けることで、鉛直方向の衝撃荷重が加わった際に、係合部115がトッププレート102に衝突する衝撃を吸収することができる。よって、トッププレート102が衝撃によって割れてしまうリスクを低減できる。
また、緩衝部材116を複数にすることで、トッププレート102に衝突した際の衝撃をより吸収することができる。
以上のように、本実施の形態5においては、外郭側面に設けられた保持台113a〜113dおよび係合部115で加熱コイルユニット103a〜加熱コイルユニット103dの位置決めが行われる。そのため、従来のようにそれぞれの加熱コイルユニットの位置決めを行うために、バネ固定台に作用する曲げモーメントなどを考慮した強度計算を行う必要を無くすことができる。したがって、保持台の構成を簡素化することができ、本体内部のスペースをその分有効に活用することができる。
基本的には係合部1個により加熱コイルユニット103a〜加熱コイルユニット103dの相対位置関係を規制し、1個の保持台で水平方向の位置を規制することで本体内の加熱コイルユニットの位置決めは可能であるが、本実施の形態5では、より確実に位置決めを行うために、保持台の数を増やしている。
なお、加熱コイルベース支持板106a〜106dに貫通穴を設け、係合部115に形成した棒状の部材を貫通させることでも、加熱コイルユニット103a〜加熱コイルユニット103dと係合部115の位置関係を固定させることが可能である。
(実施の形態6)
図18〜図21は本発明の実施の形態6における誘導加熱調理器の断面図を示したものである。
本実施の形態6の基本的な構成は、実施の形態5と同様のため、異なる部分のみ説明する。
図18において、加熱コイルベース支持板107aに設けられたスペーサ取付穴117aに絶縁材料で形成されたスペーサ118aの爪部が貫通するように取り付けられている。スペーサ118aを加熱コイルベース支持板106bに当接させることで、垂直方向の壁107aと垂直方向の壁107bとの距離を一定以上に保っている。
以上のように構成された実施の形態6に係る誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
本発明の実施の形態5で示したように、保持台113a〜保持台113dと係合部115により加熱コイルユニット103a〜加熱コイルユニット103dの水平方向の位置決めを行うことができる。保持台113a〜保持台113dと加熱コイルベース支持板の支持板孔114a〜支持板孔114dとの係合部に生じる隙間によって若干ではあるが各加熱コイルユニット103a〜加熱コイルユニット103dには水平方向と垂直軸周りの回転の遊びが生じる。
誘導加熱調理器本体のスペースの制約等の理由で加熱コイルユニット103a〜加熱コイルユニット103dの距離が接近している場合、前述の遊びによって加熱コイルベース支持板106a〜加熱コイルベース支持板106dが接触する可能性が生じる。
加熱コイルベース支持板106a〜加熱コイルベース支持板106dが互いに接触すると、加熱コイルベース支持板106a〜加熱コイルベース支持板106dは非磁性金属で形成されているため、電気的に結合してしまい、加熱コイルユニットの電気特性が変わってしまう。このような場合にあっては、耐ノイズ性能等に影響を及ぼす可能性がある。
そこで本実施の形態6では、加熱コイルベース支持板の壁107aと壁107bとの間にスペーサ118aを設けている。スペーサ118aは、電気絶縁材料で形成されているため、加熱コイルベース支持板の壁107aと壁107bとを確実に絶縁することができ、耐ノイズ性能を安定させることができる。
なお、図19に示すように加熱コイルベース支持板106aの壁107aにスペーサ120aを圧入して構成しても良い。この場合は、スペーサ取付穴が不要になり、加熱コイルベース支持板106aの加工費を抑えることができ、安価な誘導加熱調理器を提供することができる。
なお、図20に示すように加熱コイルベース105aにスペーサを一体に形成しても良い。この場合はスペーサのコストを抑えることができるため、安価な誘導加熱調理器を提供することができる。
なお、図21に示すように基板ベース109上に載置されたダクト110にダクト垂直壁119を設け、このダクト垂直壁119にスペーサの機能を持たせても良い。この場合もスペーサのコストを抑えることができ、安価な誘導加熱調理器を提供することができる。
なお、本実施の形態6では加熱コイルユニット103aの垂直方向の壁107aにスペーサ118aを設けたが、その他の加熱コイルベース支持板106b〜106dにスペーサ118b〜118dを設けても同様の効果が得られる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱調理器は、保持台に作用する曲げモーメントが小さくなり、保持台の必要強度を小さくすることができ、簡素で小型の部品とすることができるので誘導加熱調理器の用途に有効である。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
2011年1月31日に出願された日本国特許出願No.2011−017537号の明細書、図面、及び特許請求の範囲の開示内容、2011年4月8日に出願された日本国特許出願No.2011−086020号の明細書、図面、及び特許請求の範囲の開示内容、並びに2011年12月21日に出願された日本国特許出願No.2011−279421号の明細書、図面、及び特許請求の範囲の開示内容は、全体として参照されて本明細書の中に取り入れられるものである。
21 本体
22 トッププレート
26a、26b、26c、26d 加熱コイルユニット
27a、27b 回路ユニット
28a、28b 冷却ファン
29a、29b 基板保持台
31 外郭
34a、34b、34c、34d 加熱コイルベース
35a、35b、35c、35d 加熱コイル
36a、36b、36c、36d コイルベース支持板
37 バネ固定台
38 コイルバネ
39 保持台
40 支持板孔
41 コイルバネ当接部
42 係合爪
43 第1の係合部材
44 第2の係合部材
45 加熱コイルベース孔
46 スペーサ
47 傾斜部
48 上端部
49 根元部
50 側面保持部
d1 フランジ部外側〜支持板孔内側間距離
d2 係合爪外側〜側面保持部内側間距離
本発明は、一般家庭の台所等に組み込んで使用する、誘導加熱調理器に関するものである。
従来,この種の誘導加熱調理器では、図22に示すように、加熱コイルユニット1において加熱コイル2の下面を支持する支持体3と一体で複数の脚4を形成している。加熱コイル2を駆動するインバータ基板5を支持する基板保持体6には、バネ7の内側に挿入される脚支持用ボス8を配置し、バネ7を介して脚4を支持することで加熱コイル2を支持している(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−335295号公報
前記従来の構成では、脚支持用ボス8が加熱コイルユニット1の位置決めを行っている。そのため、誘導加熱調理器本体を梱包して輸送するときなど横方向(水平方向)の衝撃が加わったとき、バネ7を介して加熱コイルユニット1の重量による横方向の衝撃が脚支持用ボス8に作用する。
すなわち、基板保持体6につながる脚支持用ボス8の根元には、加熱コイルユニット1の重量と、基板支持体6から加熱コイルユニット1までの距離を乗じた曲げモーメントによる集中応力が作用する。そのため、脚支持用ボス8の根元強度は、このような曲げモーメントに耐える強度設計が必要であるという課題がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱コイルユニットの位置決め部材の必要強度を小さくできる構成を得ることができる誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、本体の上面に鍋など被加熱調理具を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下方に位置する略箱状の外郭と、前記外郭のケース内部に配置した加熱コイルユニットとを備え、前記加熱コイルユニットは、加熱コイルと、前記加熱コイルを載置保持する加熱コイルベースと、前記加熱コイルベースを固定して支持するコイルベース支持板とを備え、前記加熱コイルユニットの重量が前記外郭の底面に作用するように前記コイルベース支持板を鉛直方向に支持する弾性体と、前記コイルベース支持板または前記加熱コイルベースの端縁部分に形成された貫通孔に対して鉛直方向に挿通される係合部を有する保持台とをさらに備え、前記保持台が前記外郭の側面に固定され、挿通状態にて前記係合部に対する前記貫通孔の鉛直方向の移動が許容され、前記加熱コイルユニットが鉛直方向に移動可能に水平方向に位置決めされるものである。
本発明によれば、加熱コイルユニットのコイルベース支持板または加熱コイルベースの端縁部分に形成された貫通孔に対して鉛直方向に挿通される係合部を有する保持台が、外郭の側面に固定されているため、加熱コイルユニットを鉛直方向に移動可能に水平方向に位置決めすることができる。さらに、コイルベース支持板または加熱コイルベースの貫通孔と、外郭側面への保持台の固定箇所との間の距離を近くできる。そのため、保持台に作用する曲げモーメントが小さくなり、保持台の必要強度を小さくすることができ、簡素で小型の部品とすることができる。
本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の外観斜視図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のトッププレートを取り除いた斜視図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のトッププレートユニットと加熱コイルユニットとを取り除いた斜視図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台の係合部斜視図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の保持台の斜視図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台の係合部断面図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の弾性体当接部の断面図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のトッププレートユニットを取り除いた斜視図 本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台の係合部断面図 本発明の実施の形態3における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台のコイルユニットセット時の係合部断面図 本発明の実施の形態3における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台のトッププレートセット後の係合部断面図 本発明の実施の形態4における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台の係合部断面図 本発明の実施の形態4における誘導加熱調理器の落下または輸送衝撃時のコイルベース支持板と保持台の保持台の係合部断面図 本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器の断面図 本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器のトッププレートを除いた斜視概略図 本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器のトッププレートと加熱コイルユニットとを除いた斜視概略図 本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器の断面図 本発明の実施の形態6における誘導加熱調理器の断面図 本発明の実施の形態6における誘導加熱調理器の断面図 本発明の実施の形態6における誘導加熱調理器の断面図 本発明の実施の形態6における誘導加熱調理器の断面図 従来の誘導加熱調理器の断面図
第1の発明は、誘導加熱調理器において、本体の上面に鍋など被加熱調理具を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下方に位置する略箱状の外郭と、前記外郭のケース内部に配置した加熱コイルユニットとを備え、前記加熱コイルユニットは、加熱コイルと、前記加熱コイルを載置保持する加熱コイルベースと、前記加熱コイルベースを固定して支持するコイルベース支持板とを備え、前記加熱コイルユニットの重量が前記外郭の底面に作用するように前記コイルベース支持板を鉛直方向に支持する弾性体と、前記コイルベース支持板または前記加熱コイルベースの端縁部分に形成された貫通孔に対して鉛直方向に挿通される係合部を有する保持台とをさらに備え、前記保持台が前記外郭の側面に固定され、挿通状態にて前記係合部に対する前記貫通孔の鉛直方向の移動が許容され、前記加熱コイルユニットが鉛直方向に移動可能に水平方向に位置決めされるものである。
これにより、外郭への保持台を固定部分と、コイルベース支持板または加熱コイルベースの端縁部分に形成された貫通孔との距離を近くできるので、保持台に作用する曲げモーメントが小さくなり、保持台の必要強度を小さくなり簡素で小型の部品にできる。
第2の発明は、第1の発明において、前記保持台の前記係合部は多角形状の断面形状を有し、前記コイルベース支持板または前記加熱コイルベースの前記貫通孔の内周面と前記係合部の外周面との間に、互いに接触しない程度の隙間が設けられているものである。
これにより、加熱コイルユニットが水平面内方向の回転を規制することができ、少ない個数の保持台を用いて加熱コイルユニットの位置決めができ、構成が簡単になる。
第3の発明は、第1の発明において、前記保持台の前記係合部は水平方向における一方向よりも他の一方向に長い断面形状を有し、前記コイルベース支持板または前記加熱コイルベースの前記貫通孔の内周面と前記係合部の外周面との間に、互いに接触しない程度の隙間が設けられているものである。
これにより、加熱コイルユニットが水平面内方向の回転を規制することができ、少ない個数の保持台を用いて加熱コイルユニットの位置決めができ、構成が簡単になる。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明において、前記本体内に複数の加熱コイルユニットが配置され、前記外郭に固定した前記保持台は1つの前記加熱コイルユニットに対し少なくとも1つ設けられ、隣接する前記加熱コイルユニット同士を係合して、水平方向の相対移動を規制する係合部材が、隣接する前記加熱コイルユニットの間に配置され、前記保持台と前記係合部材とにより、前記複数の加熱コイルユニットが水平方向に位置決めされるものである。
これにより、外郭には1個の加熱コイルユニットに対し少なくとも1箇所の保持台を配すれば、複数の加熱コイルユニットの位置決めができるので、本体外郭側面のスペースが狭いなどスペースを確保しにくい場合でも加熱コイルユニットの位置決めを行うことができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記外郭に固定した前記保持台、および隣接する前記加熱コイルユニットの間に配置された前記係合部材が電気絶縁材料で形成されているものである。
これにより、加熱コイルユニットと外郭との間の微接触(断続的に接触する状態や僅かに接触した状態)を無くすことができ、外郭に対する加熱コイルユニットからの電気的ノイズ環境を一定な状態とすることができる。
また、加熱コイルユニットと外郭とを接続位置や長さ・太さを定めた導体で接続した場合や、電気回路ユニットのノイズフィルター回路の一部を外郭に接続する場合などに対し、外郭の電気的ノイズ環境条件が一定になり、電源コードの雑音端子電圧など電気的ノイズ性能を良化しバラツキも低減できる。
第6の発明は、第1から第5のいずれかの発明において、前記保持台または前記加熱コイルベースが樹脂またはゴム材料で形成されているものである。
これにより、鍋などの被加熱物を加熱コイルユニットで加熱するときに生じる加熱コイルユニットの振動を加熱コイルベースまたは保持台が低減させることができ、外郭やトッププレートの振動が抑制できる。
第7の発明は、第1から第6のいずれかの発明において、前記保持台の前記係合部は、前記貫通孔に挿入されて鉛直方向に延在するとともに、根本部分よりも先端部分が細くなるように傾斜面が形成されているものである。
これにより、コイルユニットの組立時に組立性を向上することができるとともに、トッププレートをセット後には貫通孔と係合爪との間の隙間を縮小することができ、コイルユニットの位置をより正確に決めることができる。
第8の発明は、第1から第7のいずれかの発明において、前記加熱コイルユニットにおいて、前記コイルベース支持板の下面が平坦面を有し、前記平坦面に対して複数の前記弾性体が当接され、前記加熱コイルおよび前記加熱コイルベースの重量が前記コイルベース支持板の下面にて前記弾性体を介して支持されるものである。
これにより、加熱コイルユニットの下面側は、弾性体を受け止めて位置決めするための脚がなく、コイルベース支持板から下方に突き出た形状を無くすることができ、加熱コイルユニットの薄型化が図れる。
第9の発明は、第1から第8のいずれかの発明において、前記コイルベース支持板は、前記加熱コイルベースを固定して支持する平面部と、前記平面部の端縁部分に配置された側面部とを有し、前記コイルベース支持板の前記平面部に前記貫通孔が形成され、前記保持台は、前記コイルベース支持板の前記側面部と平行な当接面を有する側面保持部を有し、前記コイルベース支持板の前記平面部が水平状態にて、前記側面部と前記当接面との間に互いに接触しない程度の隙間が形成され、前記コイルベース支持板の前記平面部が水平方向に対して傾斜した状態にて、前記側面部が前記当接面に当接して、前記平面部の傾斜が規制されるものである。
これにより、製品輸送時や地震時の振動で、コイルユニットが振動して傾いた場合に保持台の係合爪にかかる曲げモーメントを軽減して、耐久性を向上させることができる。
第10の発明は、第1の発明において、前記本体内に複数の加熱コイルユニットが配置され、前記コイルベース支持板は、前記加熱コイルベースを固定して支持する平面部と、前記平面部の端縁部分に配置された側面部とを有し、前記複数の加熱コイルユニットのうちの少なくとも1つの加熱コイルユニットの前記コイルベース支持板の前記平面部に前記貫通孔が形成されて、前記保持台の前記係合部が挿通され、隣接する前記加熱コイルベース支持板の前記側面部を互いに離間させながらそれぞれの前記側面部に係合して、隣接する前記加熱コイルユニット同士の水平方向の相対移動を規制する係合部材をさらに備え、前記係合部材が電気絶縁材料により形成されているものである。
これによって、互いに隣接する加熱コイルユニット同士の水平方向の相対移動を係合部材により規制することができ、保持台の設置個数を少なくすることができ、本体内部のスペースを有効に活用できる。
第11の発明は、第10の発明において、前記トッププレートの下面と前記係合部材との間に緩衝部材が配置されているものである。
これにより、落下により垂直方向の衝撃が加わった際にも、緩衝部材で荷重を吸収するため、トッププレートに加わる衝撃を緩和することができる。
第12の発明は、第1の発明において、前記本体内に複数の加熱コイルユニットが配置され、前記コイルベース支持板は、前記加熱コイルベースを固定して支持する平面部と、前記平面部の端縁部分に配置された側面部とを有し、前記複数の加熱コイルユニットのうちの少なくとも1つの加熱コイルユニットの前記コイルベース支持板の前記平面部に前記貫通孔が形成されて、前記保持台の前記係合部が挿通され、隣接する前記加熱コイルベース支持板の前記側面部を互いに離間させて互いの接触を防止するように、前記側面部の間に配置されたスペーサをさらに備え、前記スペーサが電気絶縁材料により形成されているものである。
これにより、隣接する加熱コイルベース支持板同士の接触を抑え、加熱コイルユニットの位置決め精度をさらに向上させることができる。
第13の発明は、第12の発明において、前記スペーサは前記加熱コイルベースと一体に形成されているものである。
これにより、スペーサにかかるコストが不要になり、安価な誘導加熱調理器を提供することができる。
第14の発明は、第12の発明において、加熱コイルユニットの下方に位置し、前記加熱コイルユニットへ高周波電流の供給を行う制御ユニットと、前記制御ユニットに冷却風を供給する冷却ファンとを備え、前記制御ユニットは、スイッチング素子を有する制御回路と、前記制御回路を覆い、前記冷却ファンよりの冷却風を導いて前記スイッチング素子の冷却を促進するダクトとを備え、前記ダクトは、隣接する加熱コイルベース支持板の間に配置される壁を有し、前記壁がスペーサとして機能するものである。
これにより、スペーサにかかるコストが不要になり、安価な誘導加熱調理器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の外観斜視図、図2は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のトッププレートを取り除いた斜視図、図3は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のトッププレートユニットと加熱コイルユニットとを取り除いた斜視図、図4は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台の係合部斜視図、図5は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の保持台の斜視図、図6は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台の係合部断面図、図7は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の弾性体当接部の断面図、図8は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器のトッププレートユニットを取り除いた斜視図を示す。
図1から図7において、誘導加熱調理器の本体21はキッチン等の天板開口穴に組み込んで使用するもので、本体21の上面は、結晶化ガラスを素材としたトッププレート22の周囲を、ステンレス鋼を材料としたトッププレート保持枠23で囲んだトッププレートユニット24で覆っている。
トッププレート22には、加熱部25a、25b、25c、25dの領域が視覚的に認識できるように印刷されている。加熱部25a、25b、25c、25dに対応する本体内部には誘導加熱手段を構成する加熱コイルユニット26a、26b、26c、26dを配している。
加熱コイルユニット26a、26b、26c、26d下方には、加熱コイルユニット26a、26b、26c、26dに高周波電力を供給する回路ユニット27a、27bと、回路ユニット27a、27bに冷却風を送風する冷却ファン28a、28bとが備えられている。
後述する弾性体(コイルバネ)を支持する基板保持台29aに、回路ユニット27aと冷却ファン28aとを固定し、回路モジュール30aを形成している。同様に、基板保持台29bに回路ユニット27bと冷却ファン28bとを固定し、回路モジュール30bを形成している。
回路モジュール30aには、加熱コイルユニット26a、26bを電気的に接続し、回路モジュール30bには加熱コイルユニット26c、26dを電気的に接続して電気的動作を行うことが可能とされている。
冷却ファン28a、28b下方の外郭31の底板に、冷却ファン28a、28bに通じる吸気口(いずれも図示せず)を設けるとともに、本体外郭31の前面に排気口33を配している。
右後の加熱コイルユニット26dでは、加熱コイルベース34dに加熱コイル35dが載置保持されており、加熱コイルベース34dがコイルベース支持板36dに固定して支持されている。加熱コイルユニット26a、26b、26cも同様な構成を有している。
基板保持台29bまたは外郭31に配置固定した複数のバネ固定台37(弾性体支持部:図3参照)に上端側が露出するように弾性体であるコイルバネ38が保持されている。コイルベース支持板36dを3個のコイルバネ38の露出された上端側に載せることで、加熱コイルユニット26dの重量が外郭31の底面に作用して加熱コイルユニット26dが鉛直方向に支持されている。
外郭31の側面(図2、図3の後方側側面)には、加熱コイルユニット26dを鉛直方向(上下方向)に移動可能な状態にて、水平方向の位置決めを行う保持台39が固定されている(図5参照:例えば、圧入保持されている)。図4に示すように、コイルベース支持板36dの端縁部分には鉛直方向に貫通された貫通孔である支持板孔40が形成されている。保持台39は上方に向けて突出形成された係合爪42(係合部)を有しており、コイルベース支持板36dの支持板孔40に対して保持台39の係合爪42が挿通されている。この挿通状態では、係合爪42に対する支持板孔40の鉛直方向の移動が許容されながら、支持板孔40の水平方向の移動が規制されている。したがって、加熱コイルユニット26dが鉛直方向に移動可能に水平方向に位置決めされている。
コイルベース支持板36dの後方側の端縁部分にはさらに別の支持板孔40が形成されており、外郭31の後方側側面にさらに別に設けられた保持台39の係合爪42が支持板孔40に挿通されている。また、加熱コイルユニット26dの隣接する左後方に配置された加熱コイルユニット26cも、加熱コイルユニット26dと同様に、支持板孔40と保持台39とを用いた位置決めが行われている。
また、前方左右に配置された加熱コイルユニット26a、加熱コイルユニット26bについても、外郭31の外周左右側側面に保持台39を固定して、係合爪42を支持板孔40に挿通させることで、加熱コイルユニット26dと同様な位置決めを行っている。
以上の構成により、例えば、右後の加熱コイルユニット26dにおいて、外郭31の側面に固定された保持台39の係合爪42を、コイルベース支持板36dの端縁部分に設けた支持板孔40に挿通させることにより、加熱コイルユニット26dの鉛直方向の移動を許容しながら水平方向の移動を規制して、加熱コイルユニット26dを水平方向に位置決めすることができる。それとともに、支持板孔40と係合爪42との係合部分と、外郭31の側面への保持台39の固定箇所との間の距離(特に鉛直方向の距離)を、支持板孔40と外郭31の底面との間の距離よりも短くすることができる。
本体21の輸送時に衝撃が生じた場合などにおいて、加熱コイルユニット26dが水平面方向に動こうとした時、支持板孔40と外郭31側面への保持台39の固定箇所との距離(特に鉛直方向の距離)が小さいほど保持台39に作用する曲げモーメントを小さくできる。また、係合爪42に対して支持板孔40が鉛直方向に移動可能とされているため、加熱コイルユニット26dより保持台39に対して作用する鉛直方向の力は大幅に低減される。このような構成により、保持台39に生じる応力を低減し、保持台39の必要強度を小さくして簡素で小型の部品にできる。ひいては保持台39を狭いスペースに収納できる。
また、支持板孔40と外郭31の側面への保持台39の固定箇所との距離を近接することで、保持台39のガタツキや変形による、コイルベース支持板36dに設けた支持板孔40と係合爪42との係合部分の変位が縮小され、加熱コイルユニット26dの位置精度が高まる。
また、保持台39を配置する場所は、加熱コイルユニット26d下方の回路ユニット27bの部品配置や形状、加熱コイルベース34dなどの形状などに制約されることもない。したがって、外郭31およびコイルベース支持板36dの空きスペースに任意に配置し、加熱コイルユニット26dの位置を固定できる。
また、加熱コイルユニット26dにおいて、コイルベース支持板36dの下面が平坦面として形成されており、他の構成部材などが配置されていない。このコイルベース支持板36dの下面である平坦面に対して複数のコイルバネ38(図7参照)が当接されており、この当接箇所がコイルバネ当接部41となっている。加熱コイル35dおよび加熱コイルベース34dの重量がコイルベース支持板36dの下面にてそれぞれのコイルバネ38を介して支持されている。
これにより、加熱コイルユニット26dの下面側、すなわちコイルベース支持板36dの下面側には、コイルバネ38を受け止めてコイルバネ38を位置決めするための脚などの構成部材がない。すなわち、コイルベース支持板36dから下方に突き出た形状がなく、それぞれのコイルバネ当接部41は、コイルベース支持板36dの下面平坦面の一部として配置されている。したがって、加熱コイルユニット26dの薄型化が図れ、本体21を薄型にするに適した加熱コイルユニットを提供できる。
また、加熱コイルユニット26dの重量を受けるコイルベース支持板36dのコイルバネ当接部41の上に、加熱コイルユニット26dのその他の構成部材を自由に配置することができる。よって、コイルバネ当接部41の位置をコイルベース支持板36dの上面側の構成部材の配置に影響されることなく配置でき、設計の自由度を高めることができる。
また、保持台39の係合部である係合爪42の断面形状は、多角形(多辺形)の一形状である矩形(四角形)状とされている。さらに、コイルベース支持板36dの支持板孔40の内周面と、保持台39の係合爪42の外周面との間に、互いに接触しない程度あるいは引っ掛からない程度の隙間が設けられている。
これにより、コイルベース支持板36dの支持板孔40に保持台39の係合爪42を挿通させることにより、外郭31に対する加熱コイルユニット26dの水平方向の位置が保持される。さらに、係合爪42の断面形状が矩形状で、コイルベース支持板36dの支持板孔40の形状は、係合爪42の外周面と接触しない程度あるいは引っ掛からない程度に係合爪42との間に隙間を設けた形状とされている。これにより、コイルベース支持板36dが例えば水平面内にて回転した時、係合爪42が支持板孔40に干渉して加熱コイルユニット26dの回転防止ができる。
係合爪42と支持板孔40は各加熱コイルユニット26a、26b、26c、26dについて1ヶ所ずつあれば、加熱コイルユニット26a、26b、26c、26dの回転防止を兼ねた水平方向の位置決めが可能である。したがって、加熱コイルユニット26dの位置決め構成を簡素にできる。
各加熱コイルユニット26a、26b、26c、26dについて係合爪42と支持板孔40が2ヶ所ずつ以上なら、加熱コイルユニット26dの回転防止を兼ねた位置決め精度がさらに高めることができる。
なお、保持台39の係合爪42の断面形状は矩形に限るものでなく円形以外の形状であればよく、例えば三角形、五角形などの多角形(多辺形)であればよい。係合爪42の断面形状は、縦横比が大きい、すなわち水平方向における一方向よりも他の一方向に長い断面形状を有していれば、係合爪42と支持板孔40との間に互いに接触しない程度の隙間が設けられるような場合であってもガタツキに対する位置決め精度が向上する。また、このような縦横比が大きな断面形状を採用することで、加熱コイルユニット26dの回転防止効果を高めることができる。
上述の説明では主に右後に配置される加熱コイルユニット26dについて説明したが、他の加熱コイルユニット26a〜26cについても加熱コイルユニット26dと同様な構成を有している。
また、本体21内には複数の加熱コイルユニット26a〜26dが配されており、外郭31の側面に固定した保持台39は、それぞれの加熱コイルユニット26a〜26dに対し少なくとも1箇所配している。
本実施の形態1の図8では、左前の加熱コイルユニット26aは外郭31の左側側面に配した1箇所の保持台39に係合し、右前の加熱コイルユニット26bは外郭31の右側側面に配した1箇所の保持台39に係合し、左後の加熱コイルユニット26cは外郭31の左後側側面に配した2箇所の保持台39に係合し、右後の加熱コイルユニット26dは外郭31の左後側面に配した2箇所の保持台39に係合している。
前方の隣接する加熱コイルユニット26aと26bとの間には、外周をフランジ状に立ち上げたコイルベース支持板36aと36bとにまたがって係合した第1の係合部材43を配し、4個の加熱コイルユニット26a〜26dが近接する中央部には、4個のコイルベース支持板36a〜36dにまたがって係合した第2の係合部材44を配している。
したがって、複数の加熱コイルユニット26a〜26dの水平方向の位置決めは、複数の保持台39と第1の係合部材43および第2の係合部材44とで行われる。
つまり、左後側の加熱コイルユニット26cは外郭31の左後側側面に固定された2箇所の保持台39に係合することで水平方向の位置が規制される。同様に右後側の加熱コイルユニット26dは外郭31の左後側側面に固定された2箇所の保持台39に係合することで水平方向の位置が規制される。
左前側の加熱コイルユニット26aと右前側の加熱コイルユニット26bは外郭31の左側側面に固定された保持台39にそれぞれ1箇所係合して外郭31に対する水平方向の位置が規制されるとともに、コイルベース支持板36aと36bとにまたがって第1の係合部材43に係合することで、加熱コイルユニット26a、26bの水平方向の相対移動が規制される。
4個のコイルベース支持板36a〜36dにまたがって係合した第2の係合部材44により4個の加熱コイルユニット26a〜26dの位置規制(水平方向の相対移動を規制)を追加することで、左前側の加熱コイルユニット26aと右前側の加熱コイルユニット26bの水平方向の位置規制をより確実にすることができる。
このように、隣接する加熱コイルユニットにまたがって係合部材を備えることで、外郭と加熱コイルユニット間に1ヶ所の保持台があれば、加熱コイルユニットの位置決め規制ができる。そのため、外郭側面に1個の加熱コイルユニットに対して少なくとも1つの保持台を設ければ良く、外郭側面に複数個分の保持台のスペースが確保し難いような場合であっても加熱コイルユニットの水平方向の位置決め規制を実現できる。
このように少ない個数の保持台39により加熱コイルユニット26a〜26dの水平方向の位置決めが可能となるため、外郭31の側面の限られたスペースを有効に活用しながら、本体21の薄型化を図ることができる。
また、外郭31の側面に固定された保持台39と、加熱コイルユニット26a〜26d間に配した第1の係合部材43および第2の係合部材44と、弾性体支持部となるコイルバネ38を保持する基板保持台29bまたはバネ固定台37とを電気絶縁材料である熱可塑性樹脂材料あるいは熱硬化性樹脂材料で構成している。
これにより、加熱コイルユニット26a〜26dを電気絶縁材料で外郭31から電気的に分離した構成とでき、万一加熱コイル35a〜35dとコイルベース支持板36a〜36dとの間の電気絶縁が不十分になっても、外郭31に対する感電を防止することができる。
また、加熱コイルユニット26a〜26dの構成部材であるコイルベース支持板36a〜36dと外郭31との微接触(断続的に接触する状態や僅かに接触した状態)を防ぎ、高周波ノイズ源となるコイルベース支持板36a〜36dから外郭31に高周波電流などノイズ成分が不安定に漏洩することを防ぐことができる。よって、加熱コイルユニット26a〜26dからのノイズ漏れ性能を一定にすることができる。
(実施の形態2)
図9は本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器の加熱コイルユニットと保持台の係合関係を示す断面図である。
基本的な構成は実施の形態1と同じであるので、構成の違うところのみ説明する。図9に示す加熱コイルユニット26bにおいて、加熱コイル35bを支持する加熱コイルベース34bは、コイルベース支持板36bの右方外側に一部突出しており、加熱コイルベース34bの突出した部分に貫通孔である加熱コイルベース孔45が形成されている。外郭31の側面に固定された保持台39から上方向に延在する係合爪42を加熱コイルベース孔45に鉛直方向に挿通させることで、加熱コイルユニット26bを鉛直方向に移動可能としながら、水平方向に位置決めすることができる。なお、加熱コイルベース34bと保持台39とは樹脂またはゴム材料を用いて形成されている。
以上のように構成された実施の形態2に係る誘導加熱調理器について、作用、効果を説明する。
加熱コイルベース34bと保持台39を樹脂またはゴム材料を用いて形成することで、加熱コイルユニット34bを用いて誘導加熱した場合に生じる振動を吸収して、トッププレート22や外郭31の振動を軽減することができる。尚、加熱コイルベース34bと保持台39の材料には摺動性の加工を施した金属でも良い。また、保持台39の外郭31の固定位置は底面としても良いが、固定位置を側面とすることで、外郭31の高さが高いときでも、保持台39が大きくなる必要はなく、小型化することができる。また、実施の形態1にても言及したように、固定位置を側面とすることで、保持台に作用する曲げモーメントを小さくすることができる。さらに、保持台39を側面に固定することで、外郭31の大きさが異なる誘導加熱調理器においても、保持台39と加熱コイルベース34bを共用化することができ、より安価な商品を提供することができる。例えば、本実施の形態2の誘導加熱調理器では加熱コイルユニット34は4台備えられているが、1台や2台の加熱コイルユニットを備えるような誘導加熱調理器でも共用化することが可能であり、外郭31の幅が違っても外郭31と加熱コイルユニット34bの距離を一定とすることができる。
尚、コイルベース支持板36bの下面を平坦面としておくことで、バネ固定台37の位置を自由度が高まり、基板と加熱コイルユニット34bの位置の配置自由度を向上できる。
(実施の形態3)
図10は本発明の実施の形態3における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台のコイルユニットセット時の係合部断面図であり、図11は本発明の実施の形態3における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台のトッププレートセット後の係合部断面図である。
基本的な構成は実施の形態1と同じであるので、構成の違うところのみ説明する。
図10において、加熱コイルユニット26bの加熱コイルベース34b上にはトッププレート22と加熱コイル35bの距離を一定に保つためのスペーサ46が載置されている。組立時ではトッププレート22がセットされる前の状態であるため、コイルバネ38は加熱コイルユニット26bのみの重量を支えている。この組立時の状態では、図11に示すトッププレート22のセット後の状態よりも加熱コイルユニット26bはコイルバネ38によって上方に上がっている。
保持台39の係合爪42は、延長方向に延在するとともに、その根本部分よりも先端部分(上方側部分)が細くなるように傾斜面を有する傾斜部47が形成されている。すなわち、係合爪42は、先端(上方側)になるほど細くなっており、上端部48は傾斜部47の根元部49よりも細い。
図11においては、トッププレート22をセットすることにより、スペーサ46が下に押し下げられて、それに伴い加熱コイルユニット26bが下に押し下げられて、コイルバネ38が鉛直方向に弾性圧縮された状態とされている。
以上のように構成された実施の形態3の誘導加熱調理器について、作用、効果を説明する。
加熱コイルユニット26bを外郭31内にセットする際には、保持台39の係合爪42における上端部48を、コイルベース支持板36bの支持板孔40に挿通してセットされる。そのため、係合爪42の上端部48の幅を支持板孔40の幅に対して、例えば0.5〜0.8倍とすることにより容易に係合つめ42を支持板孔40内に挿通させることができる。しかしながら、傾斜部47を設けることなく単に上端部48の幅を小さくし過ぎるような場合にあっては、トッププレートセット後も係合爪と支持板孔との間のガタつきが大きくなって、加熱コイルユニット26bの位置ずれが大きくなるとともに振動などの問題が生じ易い。傾斜部47を設けることによって係合爪42の根元部49が太くなるため、トッププレートセット後は、図11に示すように根元部49の外周面と支持板孔40の内周面との間の隙間を狭くすることができ、ガタつきを小さくすることができる。
(実施の形態4)
図12は本発明の実施の形態4における誘導加熱調理器のコイルベース支持板と保持台との係合状態を示す断面図であり、図13は本発明の実施の形態4における誘導加熱調理器が落下時または輸送による衝撃を受けた時のコイルベース支持板と保持台との係合状態を示す断面図である。
基本的な構成は実施の形態1と同じであるので、構成の違うところのみ説明する。
図12において、加熱コイルユニット26bのコイルベース支持板36bは、加熱コイルベース34bを固定して支持する平面部と、この平面部の端縁部分より鉛直方向上向きに延びる側面部であるフランジ部51とにより構成されている。コイルベース支持板36bの平面部の端縁部分、すなわちフランジ部51よりも内側における平面部には支持板孔40が形成されており、外郭31の側面に固定された保持台39の係合爪42が支持板孔40に挿通されている。
保持台39は、コイルベース支持板36bのフランジ部51と平行な当接面を有し、後述するようにフランジ部51が当接する側面保持部50を有している。また、図12に示すように、フランジ部51の外側面から支持板孔40の最遠の内周面間の距離d1と、側面保持部50の当接面から係合爪42の最遠距離d2がほぼ同じ距離となるように、それぞれの構成部材が形成されている。
図12においては、加熱コイルユニット26bはトッププレート22と平行な位置に載置されており、側面保持部50とフランジ部51は若干離れている。
図13においては、誘導加熱調理器の落下または輸送時の衝撃によって、瞬間的に加熱コイルユニット26bが傾斜しており、保持台39の側面保持部50とフランジ部51が接触した状態である。
以上のように構成された実施の形態4の誘導加熱調理器について、作用、効果を説明する。
誘導加熱調理器の落下または輸送時の衝撃によって、瞬間的に加熱コイルユニット26bが傾斜するような場合に、コイルベース支持板36bのフランジ部51が保持台39の側面保持部51に接触して、加熱コイルユニット26bがさらに傾斜することを規制することができる。よって、加熱コイルユニット26bの傾斜により生じる係合爪42の根元部49の曲げモーメントを低減して係合爪42が破損するのを防ぐことができる。また、誘導加熱調理器の解体時に加熱コイルユニット26bを外す際にも、図13のように傾斜量を規制することにより、係合爪42の根元部49の曲げモーメントを低減することができる。
(実施の形態5)
図14は本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器の断面図、図15は本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器のトッププレートを除いた斜視概略図、図16は本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器のトッププレートと加熱コイルユニットとを除いた斜視概略図、図17は本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器の断面図を示している。
図14〜図17において、誘導加熱調理器は、誘導加熱調理器の本体を構成する略箱状の外郭101と、被加熱物を載置するトッププレート102と、トッププレート102の下方に配置された4つの加熱コイルユニット103a〜103dとを備えている。
加熱コイルユニット103aは、高周波磁界を発生する加熱コイル104aと、加熱コイルを固定して支持する加熱コイルベース105aと、加熱コイルベース105aを載置支持する加熱コイルベース支持板106aとから構成される。加熱コイルベース支持板106aは、加熱コイルベース105aを固定して支持する平面部と、この平面部の外周に垂直方向上向きに延びる側面部である壁107aとにより一体的に構成されている。
外郭101の底面には、スイッチング素子等を有した制御回路や冷却ファン108を保持する基板ベース109が設けられている。また、制御回路を覆うようにダクト110が取り付けられており、冷却ファン108から送られた冷却風は、ダクト110を通過しながら制御回路上のスイッチング素子を冷却する。
また、外郭101の底面には複数のバネ固定台111aが配置されており、それぞれのバネ固定台111aは上端側が露出するように弾性体であるバネ112aを保持している。加熱コイルベース支持板106aを3個のコイルバネ112aに載せることで、加熱コイルユニット103aの重量が外郭101の底面に作用して支持されている。他の3つの加熱コイルユニット103b〜103dについても、加熱コイルユニット103aと同様の構成を有している。
外郭101の後側側面には、保持台113aを圧入保持して固定されている。加熱コイルベース支持板106aの左後側及び右後側における平面部の端縁部分には、鉛直方向に貫通する貫通孔である支持板孔114aが形成されている。この支持板孔114aに保持台113aの係合爪が挿通されることで、加熱コイルユニット103aを鉛直方向のみに移動可能としながら水平方向の位置規制をしている。
加熱コイルベース支持板106bの左側にも同様の構成を配しており、加熱コイルユニット103bの水平方向の位置を規制している。また、加熱コイルユニット103c、103dも同様の構成で水平方向の位置規制をしている。
また、互いに隣接する加熱コイルベース支持板106a、106bに形成された垂直方向の壁107a、壁107bを互いに離間させながら、壁107a、壁107bに係合する係合部材である係合部115が設けられている。係合部115には、壁107aと壁107bとの間に配置された電気絶縁材料にて形成された絶縁壁を有している。これにより、互いに隣接する加熱コイルユニット103a、加熱コイルユニット103bの水平方向の相対位置を規制するとともに、加熱コイルベース支持板106aと加熱コイルベース支持板106bとが接触しない構成となっている。
以上のように構成された実施の形態5に係る誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
保持台113aを外郭101の外周側面に圧入することで固定し、加熱コイルベース支持板106aの外周左右後方部の端縁部分に設けた支持板孔114aに保持台113aの係合爪を挿通させることにより、係合部分である支持板孔114aと外郭101への保持台113aの固定箇所との間の距離(特に鉛直方向の距離)を、開口部114aと外郭101の底面との間の距離よりも短くすることができる。
本体の輸送衝撃などにおいて加熱コイルユニット103aが水平面方向に動こうとした時、支持板孔114aと外郭101への保持台113aの固定箇所との間の距離(特に鉛直方向の距離)が小さいほど保持台113aに作用する曲げモーメントを小さくできる。よって、保持台113aに生じる応力を低減し、保持台113aの必要強度を小さくして簡素で小型の部品にできる。ひいては保持台113aを外郭側面のスペースに収納することができる。
また、保持台113aの係合爪を加熱コイルベース支持板106aの外周左右後方部の端縁部分に形成した支持板孔114aに鉛直方向に挿通させることにより、加熱コイルユニット103aを水平方向の移動を規制することができる。
また、横方向の衝撃が加わった際には、加熱コイルベース支持板106aは、コイルバネ112a上を滑るため、バネ固定台111aの弾性体を取り付ける部分には力が加わらない。そのため、バネ固定台111aを小型にすることができるため、基板ベース109近傍のスペース(すなわち、外郭101の底面付近のスペース)を有効に活用することができる。
なお、いくつかのバネ固定台111aを基板ベース109と一体に形成してもよく、このときはバネ固定台111aの製作に要するコストを無くすことができる。
また、係合部115(図15参照)は、誘導加熱調理器本体の正面から見て、加熱コイルベース支持板106aの右下、加熱コイルベース支持板106bの右上、加熱コイルベース支持板106cの左下、加熱コイルベース支持板106dの左上に設けられた垂直方向の壁107a〜壁107d全てに係合している。それとともに、それぞれの壁107a〜壁107dの間に一定距離以上の距離を確保するような構造をしており、1つの部材で加熱コイルユニット103a〜103dの相対的な位置関係を規制することができる。
なお、図17に示すように係合部115の上面に緩衝部材116を設けることで、鉛直方向の衝撃荷重が加わった際に、係合部115がトッププレート102に衝突する衝撃を吸収することができる。よって、トッププレート102が衝撃によって割れてしまうリスクを低減できる。
また、緩衝部材116を複数にすることで、トッププレート102に衝突した際の衝撃をより吸収することができる。
以上のように、本実施の形態5においては、外郭側面に設けられた保持台113a〜113dおよび係合部115で加熱コイルユニット103a〜加熱コイルユニット103dの位置決めが行われる。そのため、従来のようにそれぞれの加熱コイルユニットの位置決めを行うために、バネ固定台に作用する曲げモーメントなどを考慮した強度計算を行う必要を無くすことができる。したがって、保持台の構成を簡素化することができ、本体内部のスペースをその分有効に活用することができる。
基本的には係合部1個により加熱コイルユニット103a〜加熱コイルユニット103dの相対位置関係を規制し、1個の保持台で水平方向の位置を規制することで本体内の加熱コイルユニットの位置決めは可能であるが、本実施の形態5では、より確実に位置決めを行うために、保持台の数を増やしている。
なお、加熱コイルベース支持板106a〜106dに貫通穴を設け、係合部115に形成した棒状の部材を貫通させることでも、加熱コイルユニット103a〜加熱コイルユニット103dと係合部115の位置関係を固定させることが可能である。
(実施の形態6)
図18〜図21は本発明の実施の形態6における誘導加熱調理器の断面図を示したものである。
本実施の形態6の基本的な構成は、実施の形態5と同様のため、異なる部分のみ説明する。
図18において、加熱コイルベース支持板107aに設けられたスペーサ取付穴117aに絶縁材料で形成されたスペーサ118aの爪部が貫通するように取り付けられている。スペーサ118aを加熱コイルベース支持板106bに当接させることで、垂直方向の壁107aと垂直方向の壁107bとの距離を一定以上に保っている。
以上のように構成された実施の形態6に係る誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
本発明の実施の形態5で示したように、保持台113a〜保持台113dと係合部115により加熱コイルユニット103a〜加熱コイルユニット103dの水平方向の位置決めを行うことができる。保持台113a〜保持台113dと加熱コイルベース支持板の支持板孔114a〜支持板孔114dとの係合部に生じる隙間によって若干ではあるが各加熱コイルユニット103a〜加熱コイルユニット103dには水平方向と垂直軸周りの回転の遊びが生じる。
誘導加熱調理器本体のスペースの制約等の理由で加熱コイルユニット103a〜加熱コイルユニット103dの距離が接近している場合、前述の遊びによって加熱コイルベース支持板106a〜加熱コイルベース支持板106dが接触する可能性が生じる。
加熱コイルベース支持板106a〜加熱コイルベース支持板106dが互いに接触すると、加熱コイルベース支持板106a〜加熱コイルベース支持板106dは非磁性金属で形成されているため、電気的に結合してしまい、加熱コイルユニットの電気特性が変わってしまう。このような場合にあっては、耐ノイズ性能等に影響を及ぼす可能性がある。
そこで本実施の形態6では、加熱コイルベース支持板の壁107aと壁107bとの間にスペーサ118aを設けている。スペーサ118aは、電気絶縁材料で形成されているため、加熱コイルベース支持板の壁107aと壁107bとを確実に絶縁することができ、耐ノイズ性能を安定させることができる。
なお、図19に示すように加熱コイルベース支持板106aの壁107aにスペーサ120aを圧入して構成しても良い。この場合は、スペーサ取付穴が不要になり、加熱コイルベース支持板106aの加工費を抑えることができ、安価な誘導加熱調理器を提供することができる。
なお、図20に示すように加熱コイルベース105aにスペーサを一体に形成しても良い。この場合はスペーサのコストを抑えることができるため、安価な誘導加熱調理器を提供することができる。
なお、図21に示すように基板ベース109上に載置されたダクト110にダクト垂直壁119を設け、このダクト垂直壁119にスペーサの機能を持たせても良い。この場合もスペーサのコストを抑えることができ、安価な誘導加熱調理器を提供することができる。
なお、本実施の形態6では加熱コイルユニット103aの垂直方向の壁107aにスペーサ118aを設けたが、その他の加熱コイルベース支持板106b〜106dにスペーサ118b〜118dを設けても同様の効果が得られる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱調理器は、保持台に作用する曲げモーメントが小さくなり、保持台の必要強度を小さくすることができ、簡素で小型の部品とすることができるので誘導加熱調理器の用途に有効である。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
2011年1月31日に出願された日本国特許出願No.2011−017537号の明細書、図面、及び特許請求の範囲の開示内容、2011年4月8日に出願された日本国特許出願No.2011−086020号の明細書、図面、及び特許請求の範囲の開示内容、並びに2011年12月21日に出願された日本国特許出願No.2011−279421号の明細書、図面、及び特許請求の範囲の開示内容は、全体として参照されて本明細書の中に取り入れられるものである。
21 本体
22 トッププレート
26a、26b、26c、26d 加熱コイルユニット
27a、27b 回路ユニット
28a、28b 冷却ファン
29a、29b 基板保持台
31 外郭
34a、34b、34c、34d 加熱コイルベース
35a、35b、35c、35d 加熱コイル
36a、36b、36c、36d コイルベース支持板
37 バネ固定台
38 コイルバネ
39 保持台
40 支持板孔
41 コイルバネ当接部
42 係合爪
43 第1の係合部材
44 第2の係合部材
45 加熱コイルベース孔
46 スペーサ
47 傾斜部
48 上端部
49 根元部
50 側面保持部
d1 フランジ部外側〜支持板孔内側間距離
d2 係合爪外側〜側面保持部内側間距離

Claims (14)

  1. 本体の上面に鍋など被加熱調理具を載置するトッププレートと、
    前記トッププレートの下方に位置する略箱状の外郭と、
    前記外郭のケース内部に配置した加熱コイルユニットとを備え、
    前記加熱コイルユニットは、
    加熱コイルと、
    前記加熱コイルを載置保持する加熱コイルベースと、
    前記加熱コイルベースを固定して支持するコイルベース支持板とを備え、
    前記加熱コイルユニットの重量が前記外郭の底面に作用するように前記コイルベース支持板を鉛直方向に支持する弾性体と、
    前記コイルベース支持板または前記加熱コイルベースの端縁部分に形成された貫通孔に対して鉛直方向に挿通される係合部を有する保持台とをさらに備え、
    前記保持台が前記外郭の側面に固定され、挿通状態にて前記係合部に対する前記貫通孔の鉛直方向の移動が許容され、前記加熱コイルユニットが鉛直方向に移動可能に水平方向に位置決めされる、誘導加熱調理器。
  2. 前記保持台の前記係合部は多角形状の断面形状を有し、前記コイルベース支持板または前記加熱コイルベースの前記貫通孔の内周面と前記係合部の外周面との間に、互いに接触しない程度の隙間が設けられている、請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記保持台の前記係合部は水平方向における一方向よりも他の一方向に長い断面形状を有し、前記コイルベース支持板または前記加熱コイルベースの前記貫通孔の内周面と前記係合部の外周面との間に、互いに接触しない程度の隙間が設けられている、請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記本体内に複数の加熱コイルユニットが配置され、前記外郭に固定した前記保持台は1つの前記加熱コイルユニットに対し少なくとも1つ設けられ、
    隣接する前記加熱コイルユニット同士を係合して、水平方向の相対移動を規制する係合部材が、隣接する前記加熱コイルユニットの間に配置され、
    前記保持台と前記係合部材とにより、前記複数の加熱コイルユニットが水平方向に位置決めされる、請求項1から3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記外郭に固定した前記保持台、および隣接する前記加熱コイルユニットの間に配置された前記係合部材が電気絶縁材料で形成されている、請求項4に記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記保持台または前記加熱コイルベースが樹脂またはゴム材料で形成されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記保持台の前記係合部は、前記貫通孔に挿入されて鉛直方向に延在するとともに、根本部分よりも先端部分が細くなるように傾斜面が形成されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記加熱コイルユニットにおいて、前記コイルベース支持板の下面が平坦面を有し、前記平坦面に対して複数の前記弾性体が当接され、前記加熱コイルおよび前記加熱コイルベースの重量が前記コイルベース支持板の下面にて前記弾性体を介して支持される、請求項1から7のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  9. 前記コイルベース支持板は、前記加熱コイルベースを固定して支持する平面部と、前記平面部の端縁部分に配置された側面部とを有し、
    前記コイルベース支持板の前記平面部に前記貫通孔が形成され、
    前記保持台は、前記コイルベース支持板の前記側面部と平行な当接面を有する側面保持部を有し、
    前記コイルベース支持板の前記平面部が水平状態にて、前記側面部と前記当接面との間に互いに接触しない程度の隙間が形成され、
    前記コイルベース支持板の前記平面部が水平方向に対して傾斜した状態にて、前記側面部が前記当接面に当接して、前記平面部の傾斜が規制される、請求項1から8のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  10. 前記本体内に複数の加熱コイルユニットが配置され、
    前記コイルベース支持板は、前記加熱コイルベースを固定して支持する平面部と、前記平面部の端縁部分に配置された側面部とを有し、
    前記複数の加熱コイルユニットのうちの少なくとも1つの加熱コイルユニットの前記コイルベース支持板の前記平面部に前記貫通孔が形成されて、前記保持台の前記係合部が挿通され、
    隣接する前記加熱コイルベース支持板の前記側面部を互いに離間させながらそれぞれの前記側面部に係合して、隣接する前記加熱コイルユニット同士の水平方向の相対移動を規制する係合部材をさらに備え、前記係合部材が電気絶縁材料により形成されている、請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  11. 前記トッププレートの下面と前記係合部材との間に緩衝部材が配置されている、請求項10に記載の誘導加熱調理器。
  12. 前記本体内に複数の加熱コイルユニットが配置され、
    前記コイルベース支持板は、前記加熱コイルベースを固定して支持する平面部と、前記平面部の端縁部分に配置された側面部とを有し、
    前記複数の加熱コイルユニットのうちの少なくとも1つの加熱コイルユニットの前記コイルベース支持板の前記平面部に前記貫通孔が形成されて、前記保持台の前記係合部が挿通され、
    隣接する前記加熱コイルベース支持板の前記側面部を互いに離間させて互いの接触を防止するように、前記側面部の間に配置されたスペーサをさらに備え、前記スペーサが電気絶縁材料により形成されている、請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  13. 前記スペーサは前記加熱コイルベースと一体に形成されている、請求項12に記載の誘導加熱調理器。
  14. 加熱コイルユニットの下方に位置し、前記加熱コイルユニットへ高周波電流の供給を行う制御ユニットと、
    前記制御ユニットに冷却風を供給する冷却ファンとを備え、
    前記制御ユニットは、
    スイッチング素子を有する制御回路と、
    前記制御回路を覆い、前記冷却ファンよりの冷却風を導いて前記スイッチング素子の冷却を促進するダクトとを備え、
    前記ダクトは、隣接する加熱コイルベース支持板の間に配置される壁を有し、前記壁がスペーサとして機能する、請求項12に記載の誘導加熱調理器。
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