JPWO2012098863A1 - 高周波電力増幅器 - Google Patents

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Abstract

高周波の入力信号を増幅し、複数の電力の中から選択された一つの電力をもつ信号を出力する高周波電力増幅器(21)であって、入力信号を増幅し、高出力の信号を出力する回路である高出力経路(10a)と、入力信号を増幅し、中出力の信号を出力する回路である中出力経路(100a)とを備える。高出力経路(10a)は、入力信号を増幅する高出力用アンプ(11a)と、高出力用アンプ(11a)の出力ノードに接続された出力整合回路(13a)と、出力整合回路(13a)の出力ノードに接続されたスイッチ素子(14a)とを含む。中出力経路(100a)は、入力信号を増幅する中出力用アンプ(111)と、中出力用アンプ(111)の出力ノードと出力整合回路(13a)の出力ノードとの間に接続されたスイッチ素子(114)とを含む。

Description

本発明は、高周波電力増幅器に関し、特に、携帯電話端末をはじめとする移動体通信の送信に好適な広帯域高周波電力増幅器に関するものである。
近年、携帯電話機などの移動体通信器について、通信容量の確保及び国際ローミングのため、複数の周波数帯域を使用するマルチバンド化の要求が強くなってきている。現在主流の通信システムは、GSM(Global System for Mobile Communications)方式を使用した第二世代、及びCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採用した第三世代の2つの通信方式である。これらの通信システムの送信に使用される周波数帯域は、1920MHz−1980MHzのBandI、1850MHz−1910MHzのBandII、1710MHz−1785MHzのBandIII、1710MHz−1755MHzのBandIV、824MHz−849MHzのBandV、830MHz−840MHzのBandVI、880MHz−915MHzのBandVIII、1749.9MHz−1784.9MHzのBandIX、1427.9MHz−1452.9MHzのBandXI等が存在する。通信方式及び通信周波数の組み合わせは携帯電話機が使用される地域によって異なる。
このようなマルチバンド携帯電話機では、小型・軽量・長時間通話を実現するために、バッテリーの小型化に加えて、電力消費量のウエイトが高い送信用電力増幅器の高効率化(省電力化)も重要となる。携帯電話端末用の送信用電力増幅器は、高周波特性と電力変換効率に優れるGaAs高周波トランジスタが主に用いられている。このGaAs高周波トランジスタには、大別して、電界効果型トランジスタ(以下、FETと記す。)とヘテロ接合型バイポーラトランジスタ(以下、HBTと記す。)とがある。
W−CDMAをはじめとするCDMA方式では、基地局に到達する高周波電力がほぼ等しくなるように、基地局までの距離や周辺環境に応じて、携帯端末のアンテナから出力する高周波電力を制御する手法が用いられている。一般的には、基地局までの距離が遠い場合には、アンテナからの出力は高く、逆に、その距離が近い場合には、アンテナからの出力は低い。アンテナからの出力は、PA(Power Amplifier)モジュール(以下、「高周波電力増幅器」という。)の出力を制御することにより行われる。アンテナからの出力は、相対的に低く抑えられて使用される場合が多く、低出力条件における高周波電力増幅器の高効率化を実現することは、電力消費量を低減するために極めて重要なことである。しかしながら、高周波電力増幅器においては、高出力時に電力効率が最も高くなるように設計されている。このために、その出力電力以下においては電力効率が低下する。
中出力時及び低出力時の効率を改善する技術として、要求される出力電力に応じて使用する出力経路を切替える高周波電力増幅器が提案されている(特許文献1)。図9は、特許文献1に開示されている高周波電力増幅器29のブロック図である。
以下、この図を参照しながら従来の高周波電力増幅器29を説明する。なお、以降、同じ要素には同一の符号を付与して説明を行う。この高周波電力増幅器29は、入力端子1と、出力端子2と、バイアス・制御回路3と、高出力経路10と、中出力経路100と、低出力経路110と、出力整合回路13とを備える。
まず、高出力経路10の動作を説明する。入力端子1から入力された高周波電力は入力整合回路12を通過して高出力用アンプ11に入力され増幅される。高出力用アンプ11で増幅された高周波電力の信号は、出力整合回路13を通過して出力端子2から出力される。
次に、中出力経路100の動作を説明する。入力端子1から入力された高周波電力の信号は入力整合回路112を通過して中出力用アンプ111に入力される。中出力用アンプ111で増幅された高周波電力の信号は、出力整合回路113、スイッチ素子114、出力整合回路13を順に通過して出力端子2から出力される。
次に、低出力経路110の動作を説明する。入力端子1から入力された高周波電力の信号は入力整合回路212を通過して低出力用アンプ211に入力される。低出力用アンプ211で増幅された高周波電力の信号は、出力整合回路213、スイッチ素子214、出力整合回路113、スイッチ素子114、出力整合回路13を順に通過して出力端子2から出力される。なお、入力端子1から入力された高周波電力の信号が3つの出力経路10、100及び110のいずれで増幅されるかは、バイアス・制御回路3による各アンプ11、111及び211へのバイアス電流の制御、及び、スイッチ素子114及び214への制御により、決定される。
このようにして、従来の高周波電力増幅器29では、要求される出力電力に応じて使用する出力経路が切り替えられる。
米国特許出願公開第2007/0222523号明細書
しかしながら、上記従来の高周波電力増幅器29の回路構成では、中出力経路100における出力整合回路113及び低出力経路110における出力整合回路213が必要になるという問題がある。つまり、高出力経路10の非常に低い出力インピーダンスに応じて、他の出力経路(中出力経路100及び低出力経路110)における出力インピーダンスを最適化するために、それら中出力経路100及び低出力経路110に出力整合回路113及び213を設けなければならない。各々の出力整合回路113及び213には、最低でも2つ以上の部品が必要である。一般に、高周波用の整合回路はインダクタやコンデンサで構成されるが、インダクタやコンデンサがもつ周波数特性のために、整合回路の周波数帯域が限定される。そのために、周波数に応じてインダクタやコンデンサの値を最適化しなければならないため、マルチバンド化においては、バンド毎に中出力や低出力の経路(つまり、バンド毎の整合回路)が必要となる。もし、広帯域化のために3つ以上の多数の部品で整合回路を構成した場合には、回路規模がさらに増大し、損失もさらに増大するため、電力効率が低下する。
本発明は、上述の課題に鑑み、回路規模を大きくすることなく、複数の電力の中から選択された一つの電力をもつ信号を出力することができる高周波電力増幅器を提供する。
本発明の高周波電力増幅器の一態様は、高周波の入力信号を増幅し、複数の電力の中から選択された一つの電力をもつ信号を出力する高周波電力増幅器であって、入力信号を増幅し、第1電力の信号を出力する回路である第1出力経路と、入力信号を増幅し、第2電力の信号を出力する回路である第2出力経路とを備え、第1出力経路は、入力信号を増幅する第1アンプと、第1アンプの出力ノードに接続された第1出力整合回路と、第1出力整合回路の出力ノードに接続された第1スイッチ素子とを含み、第2出力経路は、入力信号を増幅する第2アンプと、第2アンプの出力ノードと第1出力整合回路の出力ノードとの間に接続された第2スイッチ素子とを含む。これにより、第1出力経路における第1出力整合回路の出力ノードと、第2出力経路における第2アンプの出力ノードとが接続(スイッチ素子を介して接続)されるので、第1アンプと第2アンプの出力電力の相違に対応する出力インピーダンスの違いは、1個の出力整合回路(第1出力整合回路)によって吸収され得る。よって、第2出力経路においては、第2アンプの出力インピーダンスを変換するための出力整合回路が不要となり、回路規模が縮小される。さらに、第2出力経路には、周波数特性を有するインダクタ及びコンデンサから構成される出力整合回路を設ける必要がないことから、広帯域な増幅回路が実現される。
ここで、第1電力及び第2電力の関係の一例として、第1電力が第2電力より大きく、第1アンプ及び第2アンプがトランジスタで構成され、第1アンプを構成するトランジスタのセルサイズが第2アンプを構成するトランジスタのセルサイズより大きくなるように構成してもよい。このときには、第1出力整合回路の入力インピーダンスは、第2スイッチ素子の入力インピーダンスより低くなるように構成したり、第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子がトランジスタで構成され、第1スイッチ素子のサイズが第2スイッチ素子のサイズより大きくなるように構成してもよい。これにより、第1出力整合回路の出力インピーダンスが第2アンプの出力インピーダンスと等しくなり、第1出力整合回路の出力インピーダンスと第2アンプの出力インピーダンスとが整合されるので、確実に、第2アンプの出力ノードに出力整合回路を設けることが不要となる。
また、第2スイッチ素子は、複数段接続されたトランジスタから構成されるのが好ましい。具体的には、第2スイッチ素子は、トランジスタと抵抗との並列接続から構成される回路が、複数個、直列に接続されて構成されているのが好ましい。これにより、第1出力経路の出力端子と第2出力経路の第2アンプとの間のアイソレーションを高く維持することができ、第1電力の出力時における出力効率が高く維持される。
また、さらに、入力信号が入力される入力端子を備え、第2出力経路はさらに、入力端子と第2アンプの入力ノードとの間に接続された第3スイッチ素子をそなえてもよい。このとき、第1出力経路はさらに、入力端子と第1アンプの入力ノードとの間に接続された第4スイッチ素子を備えるのが好ましい。これにより、第1出力経路の入力ノードと第2出力経路の入力ノードにおけるアイソレーションを高く維持することができ、入力信号の電力がロスなく、確実に、所望の出力経路に入力される。
また、さらに、第1スイッチ素子の出力ノードと第2スイッチ素子の出力ノードとに接続された出力端子を備えてもよい。このとき、さらに、当該高周波電力増幅器からの出力信号を出力するための出力端子と、第1スイッチ素子の出力ノードと第2スイッチ素子との接続点と、出力端子との間に接続されたコンデンサとを備えるのが好ましい。これにより、第1アンプ又は第2アンプから出力された信号のうち、交流成分だけが出力端子から出力される。
また、当該高周波電力増幅器は、異なる周波数帯域に対応した複数の第1出力経路を備えてもよい。これにより、マルチバンドで、かつ、2つの電力出力に対応した高周波電力増幅器が実現される。
本発明は、要求される出力電力に応じて、複数の出力経路の一つを選択して動作する高周波電力増幅器において、回路規模を小さくすることが可能である。よって、高周波電力増幅器において複数の出力経路を切り替えることが必要とされるマルチバンドの携帯電話機が普及してきた今日において、本発明の実用的価値は極めて高い。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅器のブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅器の回路図である。 図3は、本発明の第2の実施形態に係る高周波電力増幅器のブロック図である。 図4は、本発明の第2の実施形態に係る高周波電力増幅器の回路図である。 図5は、本発明の第3の実施形態に係る高周波電力増幅器のブロック図である。 図6は、本発明の第4の実施形態に係る高周波電力増幅器のブロック図である。 図7は、本発明の第5の実施形態に係る高周波電力増幅器のブロック図である。 図8は、本発明の第6の実施形態に係る高周波電力増幅器のブロック図である。 図9は、従来技術の高周波電力増幅器のブロック図である。
以下、本発明に係る高周波電力増幅器の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅器21のブロック図である。図2は第1の実施形態に係る高周波電力増幅器21の回路構成の一例を示す図である。この高周波電力増幅器21は、高周波の入力信号を増幅し、複数の電力の中から選択された一つの電力をもつ信号を出力する高周波電力増幅器である。入力信号が入力される入力端子1aと、入力端子1aに入力された入力信号を増幅し、第1電力(ここでは、高出力電力)の信号を出力する回路である第1出力経路としての高出力経路10aとを備える。さらに、入力端子1aに入力された入力信号を増幅し、第2電力(ここでは、中出力電力)の信号を出力する回路である第2出力経路としての中出力経路100aとを備える。さらに、高出力経路10a及び中出力経路100aからの出力信号を選択的に出力するための出力端子2aと、高出力経路10a及び中出力経路100aを選択的に動作させる制御をするバイアス・制御回路3aとを備える。
高出力経路10aは、入力端子1aに接続された第4スイッチ素子としてのスイッチ素子15aと、スイッチ素子15aの出力ノードに接続された入力整合回路12aと、入力整合回路12aの出力ノードに接続された第1アンプとしての高出力用アンプ11aとを含む。さらに、高出力用アンプ11aの出力ノードに接続された第1出力整合回路としての出力整合回路13aと、出力整合回路13aの出力ノードに接続された第1スイッチ素子としてのスイッチ素子14aとを含む。
中出力経路100aは、入力端子1aに接続された第3スイッチ素子としてのスイッチ素子115と、スイッチ素子115の出力ノードに接続された入力整合回路112とを含む。さらに、入力整合回路112の出力ノードに接続された第2アンプとしての中出力用アンプ111と、中出力用アンプ111の出力ノードと出力整合回路13a(ここでは、スイッチ素子14a)の出力ノードとの間に接続された第2スイッチ素子としてのスイッチ素子114とを含む。
バイアス・制御回路3aは、高出力経路10a及び中出力経路100aを選択的に動作させる制御をする回路である。具体的には、高出力経路10aを動作させる場合には、バイアス・制御回路3aは、高出力用アンプ11aに適切なバイアス電流を供給することで高出力用アンプ11aを動作させるともに、スイッチ素子14a及び15aをオンさせ、他のアンプ及びスイッチ素子をオフさせる。一方、中出力経路100aを動作させる場合には、バイアス・制御回路3aは、中出力用アンプ111に適切なバイアス電流を供給することで中出力用アンプ111を動作させるともに、スイッチ素子114及び115をオンさせ、他のアンプ及びスイッチ素子をオフさせる。
以上のように構成された本実施形態における高周波電力増幅器21の動作は、次の通りである。
まず、高出力経路10aの動作を説明する。高出力経路10aでは、入力端子1aから入力された高周波電力の信号は、スイッチ素子15aと入力整合回路12aを通過して高出力用アンプ11aに入力される。高出力用アンプ11aで増幅された高周波電力の信号は、出力整合回路13a、スイッチ素子14aを介して出力端子2aから出力される。
なお、高出力経路10aの動作時には、バイアス・制御回路3aによる制御により、スイッチ素子14a及び15a、高出力用アンプ11aがオン動作となり、他のスイッチ素子及びアンプはオフ状態である。高出力用アンプ(HBT)11aのベース端子には、バイアス・制御回路3aが接続されており、そのベースに電流が供給される。
次に、中出力経路100aの動作を説明する。入力端子1aから入力された高周波電力の信号はスイッチ素子115と入力整合回路112を通過して中出力用アンプ111に入力される。中出力用アンプ111で増幅された高周波電力の信号は、スイッチ素子114を介して出力端子2aから出力される。
なお、中出力経路100aの動作時には、中出力用アンプ(HBT)111のベース端子には、バイアス・制御回路3aが接続されており、そのベースに電流が供給される。ここで、中出力用アンプ111のセルサイズは、出力に応じて最適されており、高出力用アンプ11aに比べて小さい。入力端子1aから入力された高周波電力の信号を中出力経路100で増幅させる時は、スイッチ素子115、114、中出力用アンプ111がオン動作となり、他のスイッチ素子、及びアンプはオフ状態である。
なお、高出力経路10aに設けられたスイッチ素子14aのサイズ(具体的には、トランジスタのゲート幅)は、より大きな電力を通過させるために、中出力経路100aに設けられたスイッチ素子114のサイズより大きい。
本実施形態の高周波電力増幅器21の回路を図2に示す。具体的には、この例において、0dBm〜20dBm程度の電力出力の範囲を「中出力」の範囲とし、21dBm〜30dBm程度の電力出力の範囲を「高出力」の範囲としている。出力端子2aにおける出力インピーダンスは、50Ωであり、50Ωの負荷(アンテナ等)に接続される。
高出力用アンプ11aは、本実施形態では、HBTであり、動作時には、バイアス・制御回路3aからバイアス電流(動作点の設定)により、その出力インピーダンスが5Ωに設定されている。出力整合回路13aは、インダクタとコンデンサとから構成され、入力インピーダンスが5Ωで、かつ、出力インピーダンスが50Ωのインピーダンス変換器である。中出力用アンプ111は、本実施形態では、HBTであり、動作時には、バイアス・制御回路3aからバイアス電流(動作点の設定)により、その出力インピーダンスが50Ωに設定されている。なお、アンプにおける出力電力P、出力信号の振幅電圧V及び出力インピーダンスZoutの間には、P=V2/Zoutの関係、つまり、出力信号の振幅電圧Vが一定とすると、出力電力Pと出力インピーダンスZoutとは反比例の関係にある。したがって、本実施形態では、高出力用アンプ11aの出力インピーダンスは5Ωに設定され、中出力用アンプ111の出力インピーダンスは50Ωに設定されている。
このように、本実施形態の高周波電力増幅器21では、中出力用アンプ111の出力インピーダンスが50Ωに設定され、高周波電力増幅器21(つまり、出力整合回路13a)の出力インピーダンス(50Ω)と整合しているので、中出力用アンプ111の出力ノードには、出力整合回路が設けられていない。これにより、中出力経路100aに出力整合回路が不要となる分だけ、高周波電力増幅器21の回路規模が縮小される。
また、スイッチ素子14a、15a及び115は、本実施形態では、FETである。スイッチ素子114は、本実施形態では、複数段(ここでは、3段)接続されたFETから構成される。具体的には、スイッチ素子114は、FETと抵抗との並列接続から構成される回路が、3個、直列に接続されて構成されている。なお、本図では、スイッチ素子14aとスイッチ素子114との接続点と出力端子2aとの間に、電圧切断(ACカップリング)用のコンデンサ4aが接続されている。
高出力用アンプ11aを構成するHBTのコレクタはコレクタ電源端子6aより3.5Vの電圧が供給される。高出力電力を得る場合、スイッチ素子114を構成する3個のFETのゲートにはバイアス・制御回路3aより制御信号0Vが印加されるため、スイッチ素子114はオフ状態となる。また、スイッチ素子14aを構成するFETのゲートにはバイアス・制御回路3aより3.5Vの制御電圧が印加され、スイッチ素子14aがオン動作する。
高出力動作時(つまり、28dBmの電力を出力する場合)、スイッチ素子14aの出力ノードには約8Vの電圧振幅をもつ信号が出力される。スイッチ素子114は、閾値−0.7Vのディプレッション型のFETが3個で構成される。つまり、スイッチ素子114として、電圧切断用のコンデンサ4aと中出力用アンプ111との間に、3段直列に、FETと抵抗との並列回路が接続される。このようなスイッチ素子114の構成により、高出力経路の出力電圧8Vが1/3に分圧されて、スイッチ素子114を構成する各FETのソース・ドレイン間に印加されるので、電圧切断用のコンデンサ4aと中出力用アンプ111との間には、十分なアイソレーションをとることができる。
一方、中出力電力を得る場合、スイッチ素子114を構成する3個のFETのゲートにはバイアス・制御回路3aより制御信号3.5Vが印加されるため、スイッチ素子114はオン動作する。また、スイッチ素子14aを構成するFETのゲートにはバイアス・制御回路3aより0Vの制御電圧が印加され、スイッチ素子14aはオフ動作する。中出力動作時(つまり、18dBmの電力を出力する場合)、スイッチ素子114の出力ノードには約2.5Vの電圧振幅をもつ信号が出力される。スイッチ素子14aは、閾値−0.7Vのディプレッション型のFETで構成される。これは、電圧切断用のコンデンサ4aと高出力用アンプ11aとの間に一段のFETを接続すれば、それらの間には、十分なアイソレーションをとることができるからである。
以上のように、本実施形態における高周波電力増幅器21では、中出力経路100aを構成する中出力用アンプ111の出力インピーダンスが、出力端子2aに要求される出力インピーダンス(50Ω)と整合しているので、中出力用アンプ111と出力端子2aとの間に出力整合回路が設けられていない。これにより、本実施形態における高周波電力増幅器21は、中出力経路100aに出力整合回路を設けた従来の高周波電力増幅器に比べ、回路規模が小さくなる。さらに、本実施形態における高周波電力増幅器21によれば、中出力経路100aに周波数依存をもつ出力整合回路を設ける必要がないので、広帯域化と中出力時の電力効率が向上される。
(第2の実施形態)
図3は本発明の第2の実施形態に係る高周波電力増幅器22のブロック図である。図4は第2の実施形態に係る高周波電力増幅器22の回路構成の一例を示す図である。本実施形態における高周波電力増幅器22は、基本的には、第1の実施形態と同様の構成を備えるが、異なる2つの周波数帯域に対応した2つの高出力経路10a及び10bを備える点で、第1の実施形態における高周波電力増幅器21と異なる。以下、第1の実施形態と異なる点について、説明する。
高出力経路10bは、高出力経路10aとは異なる周波数帯域の信号を増幅する回路である。入力端子1aに接続された第4スイッチ素子としてのスイッチ素子15bと、スイッチ素子15bの出力ノードに接続された入力整合回路12bと、入力整合回路12bの出力ノードに接続された第1アンプとしての高出力用アンプ11bとを含む。さらに、高出力用アンプ11bの出力ノードに接続された第1出力整合回路としての出力整合回路13bと、出力整合回路13bの出力ノードに接続された第1スイッチ素子としてのスイッチ素子14bとを含む。
中出力経路100aは、2つの高出力経路10a及び10bに対応する2つの周波数帯域の信号を増幅することができる、中出力用の広帯域な増幅経路である。
バイアス・制御回路3bは、高出力経路10a及び10b並びに中出力経路100aを選択的に動作させる制御をする回路である。具体的には、高出力経路10bを動作させる場合には、バイアス・制御回路3bは、高出力用アンプ11bに適切なバイアス電流を供給することで高出力用アンプ11bを動作させるともに、スイッチ素子14b及び15bをオンさせ、他のアンプ及びスイッチ素子をオフさせる。高出力経路10aを動作させる場合、及び、中出力経路100aを動作させる場合については、第1の実施形態と同様である。
以上のように構成された本実施形態における高周波電力増幅器22の動作は、次の通りである。まず、高出力経路の動作を説明する。高出力経路10aでは、入力端子1aから入力された高周波電力の信号は、スイッチ素子15aと入力整合回路12aを通過して高出力用アンプ11aに入力される。高出力用アンプ11aで増幅された高周波電力の信号は、出力整合回路13a、スイッチ素子14a、電圧切断用のコンデンサ4aを介して出力端子2aから出力される。
なお、高出力経路10aの動作時には、バイアス・制御回路3bによる制御により、スイッチ素子15a、14a、高出力用アンプ11a、がオン動作となり、他のスイッチ素子、及びアンプはオフ状態である。高出力用アンプ(HBT)11aのベース端子には、バイアス・制御回路3bが接続されており、そのベースに電流を供給される。
一方、高出力経路10bは、バイアス・制御回路3bによる制御の下で、高出力経路10aと異なる周波数の高周波信号が入力端子1aに入力された場合に動作する。高周波電力の信号は、スイッチ素子15bと入力整合回路12bを通過して高出力用アンプ11bに入力される。高出力用アンプ11bで増幅された高周波電力の信号は、出力整合回路13b、スイッチ素子14b、電圧切断用のコンデンサ4aを介して出力端子2aから出力される。
なお、高出力経路10bの動作時には、バイアス・制御回路3bによる制御により、スイッチ素子15b、14b、高出力用アンプ11b、がオン動作となり、他のスイッチ素子、及びアンプはオフ状態である。高出力用アンプ(HBT)11bのベース端子には、バイアス・制御回路3bが接続されており、そのベースに電流を供給される。
次に、中出力経路100aの動作を説明する。入力端子1aから入力された高周波電力の信号はスイッチ素子115と入力整合回路112を通過して中出力用アンプ111に入力される。中出力用アンプ111で増幅された高周波電力の信号は、スイッチ素子114、電圧切断用のコンデンサ4aを順に通過して出力端子2aから出力される。
なお、中出力経路100aの動作時には、中出力用アンプ(HBT)111のベース端子には、バイアス・制御回路3bが接続されており、そのベースに電流を供給される。ここで、中出力用アンプ111のセルサイズは、出力に応じて最適されており、高出力用アンプ11a及び11bに比べて小さい。入力端子1aから入力された高周波電力の信号を中出力経路100で増幅させる時は、スイッチ素子115、114、中出力用アンプ111がオン動作となり、他のスイッチ素子、及びアンプはオフ状態である。つまり、中出力経路100aを動作させるときは、高出力経路10aに対応した周波数の高周波信号が入力端子1aに入力された場合であっても、高出力経路10bに対応した周波数の高周波信号が入力端子1aに入力された場合であっても、スイッチ素子115、114、中出力用アンプ111がオン状態となり、他のスイッチ素子、及びアンプはオフ状態である。
本発明の第2の実施形態の高周波電力増幅器22の回路を図4に示す。具体的には、この例において、0dBm〜20dBm程度の電力出力の範囲を「中出力」の範囲とし、21dBm〜30dBm程度の電力出力の範囲を「高出力」の範囲としている。出力端子2aにおける出力インピーダンスは、50Ωであり、50Ωの負荷(アンテナ等)に接続される。
高出力用アンプ11bは、本実施形態では、HBTであり、動作時には、バイアス・制御回路3bからバイアス電流(動作点の設定)により、その出力インピーダンスが5Ωに設定されている。出力整合回路13bは、インダクタとコンデンサとから構成され、入力インピーダンスが5Ωで、かつ、出力インピーダンスが50Ωのインピーダンス変換器である。
なお、本実施形態では、スイッチ素子15a、15bは、1個のFETであるが、スイッチ素子14a及び14bは、スイッチ素子114と同様に、複数段(ここでは、3段)接続されたFETから構成される。
高出力用アンプ11a及び11bを構成するHBTのコレクタはコレクタ電源端子6a及び6bより3.5Vの電圧が供給される。高出力電力を得る場合、スイッチ素子114を構成する3個のFETのゲートにはバイアス・制御回路3bより制御信号0Vが印加されるため、スイッチ素子114はオフ状態となる。また、スイッチ素子14a及び14bを構成する3個のFETのゲートには、入力信号の周波数に応じて、選択的(スイッチ素子14a及び14bの一方)に、バイアス・制御回路3bより3.5Vの制御電圧が印加され、スイッチ素子14a又は14bがオン動作する。
高出力経路10aによる高出力動作時(つまり、28dBmの電力を出力する場合)、スイッチ素子14aの出力ノードには約8Vの電圧振幅をもつ信号が出力される。スイッチ素子114は、閾値−0.7Vのディプレッション型のFETが3個で構成される。つまり、スイッチ素子114として、電圧切断用のコンデンサ4aと中出力用アンプ111の間に3段直列に、FETと抵抗との並列回路が接続される。このようなスイッチ素子114の構成により、高出力経路の出力電圧8Vが1/3に分圧されて、スイッチ素子114を構成する各FETのソース・ドレイン間に印加されるので、電圧切断用のコンデンサ4aと中出力用アンプ111との間には、十分なアイソレーションをとることができる。このように、高出力経路10aが動作している場合には、高出力経路10bは、中出力経路100aと同様に、オフ状態である。スイッチ素子14bは、スイッチ素子114と同様の構成を有し、3段直列、FETと抵抗との並列回路が接続された構成を有する。これにより、電圧切断用のコンデンサ4aと高出力用アンプ11bとの間についても、十分なアイソレーションがとれる。
なお、高出力経路10bの動作時については、高出力経路10aと異なった周波数が入力されることを除いて、その動作は、高出力経路10aの動作と同様なため、その説明を省略する。
一方、中出力電力を得る場合、スイッチ素子114を構成する3個のFETのゲートにはバイアス・制御回路3bより制御信号3.5Vが印加されるため、スイッチ素子114はオン動作する。また、スイッチ素子14aを構成する3個のFET及びスイッチ素子14bを構成する3個のFETのゲートにはバイアス・制御回路3bより0Vの制御電圧が印加され、スイッチ素子14a及び14bはオフ動作する。中出力動作時(つまり、18dBmの電力を出力する場合)、スイッチ素子114の出力ノードには約2.5Vの電圧振幅をもつ信号が出力される。スイッチ素子14a及び14bは、閾値−0.7Vのディプレッション型のFET3個で構成される。このように、電圧切断用のコンデンサ4aと高出力用アンプ11aとの間、及び、電圧切断用のコンデンサ4aと高出力用アンプ11bとの間に、3段のFETが接続されているため、それらの間には、十分なアイソレーションをとることができる。
このように、本実施形態における高周波電力増幅器22では、中出力経路100aには、中出力用アンプ(トランジスタ)111のコレクタに容量やインダクタで構成された整合回路がないため、中出力経路100aで増幅する信号の周波数が限定されない。よって、高出力経路10aに対応した周波数の信号だけでなく、高出力経路10bに対応した周波数の信号についても、中出力経路100aで増幅が出来るため、中出力経路100aは、広帯域の使用が可能である。
(第3の実施形態)
図5は本発明の第3の実施形態に係る高周波電力増幅器23のブロック図である。本実施形態における高周波電力増幅器23は、基本的には、第1及び第2の実施形態と同様の構成を備えるが、異なるM(≧3)個の周波数帯域に対応したM個の高出力経路10a、10b、〜10zを備える点で、1個の高出力経路を備える第1の実施形態、及び、2個の高出力経路を備える第2の実施形態と異なる。つまり、本実施形態の構成は、第1及び第2の実施形態と比較して、高出力経路の個数が異なる。
したがって、高出力経路の高出力用アンプ11a、11b、〜11zに入力される高周波信号の周波数は夫々異なる。
中出力経路100aは、M個の高出力経路10a、10b、〜10zに対応するM個の周波数帯域の信号を増幅することができる中出力用の広帯域な増幅経路である。
バイアス・制御回路3cは、高出力経路10a、10b、〜10z及び中出力経路100aを選択的に動作させる制御をする回路である。制御対象の高出力経路が増加している点だけ、第2の実施形態と異なる。
以上のように構成された本実施形態における高周波電力増幅器23の動作は、高出力経路が増加している点を除いて第2の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
(第4の実施形態)
図6は本発明の第4の実施形態に係る高周波電力増幅器24のブロック図である。本実施形態における高周波電力増幅器24は、基本的には、第3の実施形態と同様の構成を備える。しかし、高出力経路10a、10b、〜10z(つまり、異なるM個の周波数帯域)に対応したM個の出力端子2a、2b、〜2zを備える点で、1個の出力端子2aを備える第3の実施形態と異なる。本実施形態の構成は、第3の実施形態と比較して、出力端子の個数が異なる。
中出力経路100bは、第3の実施形態と同様に、M個の高出力経路10a、10b、〜10zに対応するM個の周波数帯域の信号を増幅することができる中出力用の広帯域な増幅経路であるが、M個の出力端子2a、2b、〜2zに対応したM個のスイッチ素子114a、114b、〜114zとを含む点で、第3の実施形態における中出力経路100aと異なる。
バイアス・制御回路3dは、高出力経路10a、10b、〜10z及び中出力経路100bを選択的に動作させる制御をする回路である。このバイアス・制御回路3dは、中出力経路100bを動作させる場合には、第3の実施形態における制御に加えて、入力された周波数(M個の周波数帯域のいずれか)に応じて、対応するスイッチ素子114a、114b、〜114zのいずれかをオンさせる制御をする。
以上のように構成された本実施形態における高周波電力増幅器24の動作は、中出力経路100bを選択した場合に、対応するスイッチ素子114a、114b、〜114zのいずれかをオンさせる制御が追加される点を除いて、第3の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
(第5の実施形態)
図7は本発明の第5の実施形態に係る高周波電力増幅器25のブロック図である。本実施形態における高周波電力増幅器25は、基本的には、第4の実施形態と同様の構成を備えるが、高出力経路10a、10b、〜10z(つまり、異なるM個の周波数帯域)に対応したM個の入力端子1a、1b、〜1zを備える点で、1個の入力端子1aを備える第4の実施形態と異なる。本実施形態の構成は、第4の実施形態と比較して、入力端子の個数が異なる。
中出力経路100cは、第4の実施形態と同様に、M個の高出力経路10a、10b、〜10zに対応するM個の周波数帯域の信号を増幅することができる中出力用の広帯域な増幅経路であるが、M個の入力端子1a、1b、〜1zに対応したM個のスイッチ素子115a、115b、〜115zを含む点で、第4の実施形態における中出力経路100bと異なる。
バイアス・制御回路3eは、高出力経路10a、10b、〜10z及び中出力経路100cを選択的に動作させる制御をする回路である。このバイアス・制御回路3eは、中出力経路100cを動作させる場合には、第4の実施形態における制御に加えて、入力された周波数(M個の周波数帯域のいずれか)に応じて、対応するスイッチ素子115a、115b、〜115zのいずれかをオンさせる制御をする。
以上のように構成された本実施形態における高周波電力増幅器25の動作は、中出力経路100cを選択した場合に、対応するスイッチ素子115a、115b、〜115zのいずれかをオンさせる制御が追加される点を除いて、第4の実施形態と同様であるため、その説明省略する。
(第6の実施形態)
図8は本発明の第6の実施形態に係る高周波電力増幅器26のブロック図である。本実施形態における高周波電力増幅器26は、基本的には、第5の実施形態と同様の構成を備える。しかし、各高出力経路10a、10b、〜10zがM個の入力用のスイッチ素子15a、15b、〜15zを備える点で、各高出力経路10a、10b、〜10zが入力用のスイッチ素子を備えない第5の実施形態と異なる。本実施形態では、高出力経路10a、10b、〜10zと中出力経路100cのアイソレーションをより高くするため、入力端子1a、1b、〜1zと高出力経路10a、10b、〜10zの入力整合回路12a、12b、〜12zとの間に、スイッチ素子15a、15b、〜15zが夫々接続されている。
バイアス・制御回路3fは、高出力経路10a、10b、〜10z及び中出力経路100cを選択的に動作させる制御をする回路である。このバイアス・制御回路3fは、高出力経路10a、10b、〜10zを動作させる場合には、第5の実施形態における制御に加えて、入力された周波数(M個の周波数帯域のいずれか)に応じて、対応するスイッチ素子15a、15b、〜15zのいずれかをオンさせる制御をする。
以上のように構成された本実施形態における高周波電力増幅器25の動作は、高出力経路10a、10b、〜10zを選択した場合に、対応するスイッチ素子15a、15b、〜15zのいずれかをオンさせる制御が追加される点を除いて、第5の実施形態と同様であるため、その省略する。
以上、本発明に係る高周波電力増幅器について、第1〜第6の実施形態を用いて説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲で、各実施形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、各実施形態の構成要素を任意に組み合わせて実現される形態も、本発明に含まれる。
また、上記実施の形態では、高周波電力増幅器は、高出力経路と中出力経路とから構成されたが、従来の高周波電力増幅器のように、低出力経路を備えてもよい。その低出力経路は、従来の低出力経路と同様の構成であってもよいし、上記実施形態における中出力経路と同様の構成(出力整合回路をもたない構成)であってもよい。
また、上記実施形態では、高出力用アンプの出力インピーダンス及び高出力経路における出力整合回路の入力インピーダンスが5Ωであり、高出力経路における出力整合回路の出力インピーダンス及び中出力用アンプの出力インピーダンスが50Ωであったが、本発明は、このようなインピーダンスに限定されるものではない。例えば、高出力経路における出力整合回路の出力インピーダンス及び中出力用アンプの出力インピーダンスが75Ωであってもよい。高出力経路における出力整合回路の出力インピーダンスと、中出力用アンプの出力インピーダンスとが整合している限り、中出力経路における出力整合回路が不要になり、本発明の目的が達成されるからである。
本発明は、高周波電力増幅器として、特に、中出力経路において広帯域かつ高効率化を実現することができので、携帯電話端末をはじめとする移動体通信の送信装置に用いられる高周波電力増幅器として有用である。
1,1a,1b,1z 入力端子
2,2a,2b,2z 出力端子
3,3a,3b,3c,3d,3e,3f バイアス・制御回路
4a,4b,4z コンデンサ
6a,6b,6z コレクタ電源端子
10,10a,10b,10z 高出力経路
11,11a,11b,11z 高出力用アンプ
12,12a,12b,12z 入力整合回路
112,212 入力整合回路
13,13a,13b,13z,113,213 出力整合回路
14a,14b,14z スイッチ素子
15a,15b,15z スイッチ素子
114,114a,114b,114z スイッチ素子
115,115a,115b,115z スイッチ素子
214 スイッチ素子
21,22,23,24,25,26,29 高周波電力増幅器
100,100a,100b,100c 中出力経路
110 低出力経路
111 中出力用アンプ
211 低出力用アンプ
本発明は、高周波電力増幅器に関し、特に、携帯電話端末をはじめとする移動体通信の送信に好適な広帯域高周波電力増幅器に関するものである。
近年、携帯電話機などの移動体通信器について、通信容量の確保及び国際ローミングのため、複数の周波数帯域を使用するマルチバンド化の要求が強くなってきている。現在主流の通信システムは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)方式を使用した第二世代、及びCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採用した第三世代の2つの通信方式である。これらの通信システムの送信に使用される周波数帯域は、1920MHz−1980MHzのBandI、1850MHz−1910MHzのBandII、1710MHz−1785MHzのBandIII、1710MHz−1755MHzのBandIV、824MHz−849MHzのBandV、830MHz−840MHzのBandVI、880MHz−915MHzのBandVIII、1749.9MHz−1784.9MHzのBandIX、1427.9MHz−1452.9MHzのBandXI等が存在する。通信方式及び通信周波数の組み合わせは携帯電話機が使用される地域によって異なる。
このようなマルチバンド携帯電話機では、小型・軽量・長時間通話を実現するために、バッテリーの小型化に加えて、電力消費量のウエイトが高い送信用電力増幅器の高効率化(省電力化)も重要となる。携帯電話端末用の送信用電力増幅器は、高周波特性と電力変換効率に優れるGaAs高周波トランジスタが主に用いられている。このGaAs高周波トランジスタには、大別して、電界効果型トランジスタ(以下、FETと記す。)とヘテロ接合型バイポーラトランジスタ(以下、HBTと記す。)とがある。
W−CDMAをはじめとするCDMA方式では、基地局に到達する高周波電力がほぼ等しくなるように、基地局までの距離や周辺環境に応じて、携帯端末のアンテナから出力する高周波電力を制御する手法が用いられている。一般的には、基地局までの距離が遠い場合には、アンテナからの出力は高く、逆に、その距離が近い場合には、アンテナからの出力は低い。アンテナからの出力は、PA(Power Amplifier)モジュール(以下、「高周波電力増幅器」という。)の出力を制御することにより行われる。アンテナからの出力は、相対的に低く抑えられて使用される場合が多く、低出力条件における高周波電力増幅器の高効率化を実現することは、電力消費量を低減するために極めて重要なことである。しかしながら、高周波電力増幅器においては、高出力時に電力効率が最も高くなるように設計されている。このために、その出力電力以下においては電力効率が低下する。
中出力時及び低出力時の効率を改善する技術として、要求される出力電力に応じて使用する出力経路を切替える高周波電力増幅器が提案されている(特許文献1)。図9は、特許文献1に開示されている高周波電力増幅器29のブロック図である。
以下、この図を参照しながら従来の高周波電力増幅器29を説明する。なお、以降、同じ要素には同一の符号を付与して説明を行う。この高周波電力増幅器29は、入力端子1と、出力端子2と、バイアス・制御回路3と、高出力経路10と、中出力経路100と、低出力経路110と、出力整合回路13とを備える。
まず、高出力経路10の動作を説明する。入力端子1から入力された高周波電力信号は入力整合回路12を通過して高出力用アンプ11に入力され増幅される。高出力用アンプ11で増幅された高周波電力の信号は、出力整合回路13を通過して出力端子2から出力される。
次に、中出力経路100の動作を説明する。入力端子1から入力された高周波電力の信号は入力整合回路112を通過して中出力用アンプ111に入力される。中出力用アンプ111で増幅された高周波電力の信号は、出力整合回路113、スイッチ素子114、出力整合回路13を順に通過して出力端子2から出力される。
次に、低出力経路110の動作を説明する。入力端子1から入力された高周波電力の信号は入力整合回路212を通過して低出力用アンプ211に入力される。低出力用アンプ211で増幅された高周波電力の信号は、出力整合回路213、スイッチ素子214、出力整合回路113、スイッチ素子114、出力整合回路13を順に通過して出力端子2から出力される。なお、入力端子1から入力された高周波電力の信号が3つの出力経路10、100及び110のいずれで増幅されるかは、バイアス・制御回路3による各アンプ11、111及び211へのバイアス電流の制御、及び、スイッチ素子114及び214への制御により、決定される。
このようにして、従来の高周波電力増幅器29では、要求される出力電力に応じて使用する出力経路が切り替えられる。
米国特許出願公開第2007/0222523号明細書
しかしながら、上記従来の高周波電力増幅器29の回路構成では、中出力経路100における出力整合回路113及び低出力経路110における出力整合回路213が必要になるという問題がある。つまり、高出力経路10の非常に低い出力インピーダンスに応じて、他の出力経路(中出力経路100及び低出力経路110)における出力インピーダンスを最適化するために、それら中出力経路100及び低出力経路110に出力整合回路113及び213を設けなければならない。各々の出力整合回路113及び213には、最低でも2つ以上の部品が必要である。一般に、高周波用の整合回路はインダクタやコンデンサで構成されるが、インダクタやコンデンサがもつ周波数特性のために、整合回路の周波数帯域が限定される。そのために、周波数に応じてインダクタやコンデンサの値を最適化しなければならないため、マルチバンド化においては、バンド毎に中出力や低出力の経路(つまり、バンド毎の整合回路)が必要となる。もし、広帯域化のために3つ以上の多数の部品で整合回路を構成した場合には、回路規模がさらに増大し、損失もさらに増大するため、電力効率が低下する。
本発明は、上述の課題に鑑み、回路規模を大きくすることなく、複数の電力の中から選択された一つの電力をもつ信号を出力することができる高周波電力増幅器を提供する。
本発明の高周波電力増幅器の一態様は、高周波の入力信号を増幅し、複数の電力の中から選択された一つの電力をもつ信号を出力する高周波電力増幅器であって、入力信号を増幅し、第1電力の信号を出力する回路である第1出力経路と、入力信号を増幅し、第2電力の信号を出力する回路である第2出力経路とを備え、第1出力経路は、入力信号を増幅する第1アンプと、第1アンプの出力ノードに接続された第1出力整合回路と、第1出力整合回路の出力ノードに接続された第1スイッチ素子とを含み、第2出力経路は、入力信号を増幅する第2アンプと、第2アンプの出力ノードと第1出力整合回路の出力ノードとの間に接続された第2スイッチ素子とを含む。これにより、第1出力経路における第1出力整合回路の出力ノードと、第2出力経路における第2アンプの出力ノードとが接続(スイッチ素子を介して接続)されるので、第1アンプと第2アンプの出力電力の相違に対応する出力インピーダンスの違いは、1個の出力整合回路(第1出力整合回路)によって吸収され得る。よって、第2出力経路においては、第2アンプの出力インピーダンスを変換するための出力整合回路が不要となり、回路規模が縮小される。さらに、第2出力経路には、周波数特性を有するインダクタ及びコンデンサから構成される出力整合回路を設ける必要がないことから、広帯域な増幅回路が実現される。
ここで、第1電力及び第2電力の関係の一例として、第1電力が第2電力より大きく、第1アンプ及び第2アンプがトランジスタで構成され、第1アンプを構成するトランジスタのセルサイズが第2アンプを構成するトランジスタのセルサイズより大きくなるように構成してもよい。このときには、第1出力整合回路の入力インピーダンスは、第2スイッチ素子の入力インピーダンスより低くなるように構成したり、第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子がトランジスタで構成され、第1スイッチ素子のサイズが第2スイッチ素子のサイズより大きくなるように構成してもよい。これにより、第1出力整合回路の出力インピーダンスが第2アンプの出力インピーダンスと等しくなり、第1出力整合回路の出力インピーダンスと第2アンプの出力インピーダンスとが整合されるので、確実に、第2アンプの出力ノードに出力整合回路を設けることが不要となる。
また、第2スイッチ素子は、複数段接続されたトランジスタから構成されるのが好ましい。具体的には、第2スイッチ素子は、トランジスタと抵抗との並列接続から構成される回路が、複数個、直列に接続されて構成されているのが好ましい。これにより、第1出力経路の出力端子と第2出力経路の第2アンプとの間のアイソレーションを高く維持することができ、第1電力の出力時における出力効率が高く維持される。
また、さらに、入力信号が入力される入力端子を備え、第2出力経路はさらに、入力端子と第2アンプの入力ノードとの間に接続された第3スイッチ素子をそなえてもよい。このとき、第1出力経路はさらに、入力端子と第1アンプの入力ノードとの間に接続された第4スイッチ素子を備えるのが好ましい。これにより、第1出力経路の入力ノードと第2出力経路の入力ノードにおけるアイソレーションを高く維持することができ、入力信号の電力がロスなく、確実に、所望の出力経路に入力される。
また、さらに、第1スイッチ素子の出力ノードと第2スイッチ素子の出力ノードとに接続された出力端子を備えてもよい。このとき、さらに、当該高周波電力増幅器からの出力信号を出力するための出力端子と、第1スイッチ素子の出力ノードと第2スイッチ素子との接続点と、出力端子との間に接続されたコンデンサとを備えるのが好ましい。これにより、第1アンプ又は第2アンプから出力された信号のうち、交流成分だけが出力端子から出力される。
また、当該高周波電力増幅器は、異なる周波数帯域に対応した複数の第1出力経路を備えてもよい。これにより、マルチバンドで、かつ、2つの電力出力に対応した高周波電力増幅器が実現される。
本発明は、要求される出力電力に応じて、複数の出力経路の一つを選択して動作する高周波電力増幅器において、回路規模を小さくすることが可能である。よって、高周波電力増幅器において複数の出力経路を切り替えることが必要とされるマルチバンドの携帯電話機が普及してきた今日において、本発明の実用的価値は極めて高い。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅器のブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅器の回路図である。 図3は、本発明の第2の実施形態に係る高周波電力増幅器のブロック図である。 図4は、本発明の第2の実施形態に係る高周波電力増幅器の回路図である。 図5は、本発明の第3の実施形態に係る高周波電力増幅器のブロック図である。 図6は、本発明の第4の実施形態に係る高周波電力増幅器のブロック図である。 図7は、本発明の第5の実施形態に係る高周波電力増幅器のブロック図である。 図8は、本発明の第6の実施形態に係る高周波電力増幅器のブロック図である。 図9は、従来技術の高周波電力増幅器のブロック図である。
以下、本発明に係る高周波電力増幅器の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る高周波電力増幅器21のブロック図である。図2は第1の実施形態に係る高周波電力増幅器21の回路構成の一例を示す図である。この高周波電力増幅器21は、高周波の入力信号を増幅し、複数の電力の中から選択された一つの電力をもつ信号を出力する高周波電力増幅器である。入力信号が入力される入力端子1aと、入力端子1aに入力された入力信号を増幅し、第1電力(ここでは、高出力電力)の信号を出力する回路である第1出力経路としての高出力経路10aとを備える。さらに、入力端子1aに入力された入力信号を増幅し、第2電力(ここでは、中出力電力)の信号を出力する回路である第2出力経路としての中出力経路100aとを備える。さらに、高出力経路10a及び中出力経路100aからの出力信号を選択的に出力するための出力端子2aと、高出力経路10a及び中出力経路100aを選択的に動作させる制御をするバイアス・制御回路3aとを備える。
高出力経路10aは、入力端子1aに接続された第4スイッチ素子としてのスイッチ素子15aと、スイッチ素子15aの出力ノードに接続された入力整合回路12aと、入力整合回路12aの出力ノードに接続された第1アンプとしての高出力用アンプ11aとを含む。さらに、高出力用アンプ11aの出力ノードに接続された第1出力整合回路としての出力整合回路13aと、出力整合回路13aの出力ノードに接続された第1スイッチ素子としてのスイッチ素子14aとを含む。
中出力経路100aは、入力端子1aに接続された第3スイッチ素子としてのスイッチ素子115と、スイッチ素子115の出力ノードに接続された入力整合回路112とを含む。さらに、入力整合回路112の出力ノードに接続された第2アンプとしての中出力用アンプ111と、中出力用アンプ111の出力ノードと出力整合回路13a(ここでは、スイッチ素子14a)の出力ノードとの間に接続された第2スイッチ素子としてのスイッチ素子114とを含む。
バイアス・制御回路3aは、高出力経路10a及び中出力経路100aを選択的に動作させる制御をする回路である。具体的には、高出力経路10aを動作させる場合には、バイアス・制御回路3aは、高出力用アンプ11aに適切なバイアス電流を供給することで高出力用アンプ11aを動作させるともに、スイッチ素子14a及び15aをオンさせ、他のアンプ及びスイッチ素子をオフさせる。一方、中出力経路100aを動作させる場合には、バイアス・制御回路3aは、中出力用アンプ111に適切なバイアス電流を供給することで中出力用アンプ111を動作させるともに、スイッチ素子114及び115をオンさせ、他のアンプ及びスイッチ素子をオフさせる。
以上のように構成された本実施形態における高周波電力増幅器21の動作は、次の通りである。
まず、高出力経路10aの動作を説明する。高出力経路10aでは、入力端子1aから入力された高周波電力の信号は、スイッチ素子15aと入力整合回路12aを通過して高出力用アンプ11aに入力される。高出力用アンプ11aで増幅された高周波電力の信号は、出力整合回路13a、スイッチ素子14aを介して出力端子2aから出力される。
なお、高出力経路10aの動作時には、バイアス・制御回路3aによる制御により、スイッチ素子14a及び15a、高出力用アンプ11aがオン動作となり、他のスイッチ素子及びアンプはオフ状態である。高出力用アンプ(HBT)11aのベース端子には、バイアス・制御回路3aが接続されており、そのベースに電流が供給される。
次に、中出力経路100aの動作を説明する。入力端子1aから入力された高周波電力の信号はスイッチ素子115と入力整合回路112を通過して中出力用アンプ111に入力される。中出力用アンプ111で増幅された高周波電力の信号は、スイッチ素子114を介して出力端子2aから出力される。
なお、中出力経路100aの動作時には、中出力用アンプ(HBT)111のベース端子には、バイアス・制御回路3aが接続されており、そのベースに電流が供給される。ここで、中出力用アンプ111のセルサイズは、出力に応じて最適されており、高出力用アンプ11aに比べて小さい。入力端子1aから入力された高周波電力の信号を中出力経路100で増幅させる時は、スイッチ素子115、114、中出力用アンプ111がオン動作となり、他のスイッチ素子、及びアンプはオフ状態である。
なお、高出力経路10aに設けられたスイッチ素子14aのサイズ(具体的には、トランジスタのゲート幅)は、より大きな電力を通過させるために、中出力経路100aに設けられたスイッチ素子114のサイズより大きい。
本実施形態の高周波電力増幅器21の回路を図2に示す。具体的には、この例において、0dBm〜20dBm程度の電力出力の範囲を「中出力」の範囲とし、21dBm〜30dBm程度の電力出力の範囲を「高出力」の範囲としている。出力端子2aにおける出力インピーダンスは、50Ωであり、50Ωの負荷(アンテナ等)に接続される。
高出力用アンプ11aは、本実施形態では、HBTであり、動作時には、バイアス・制御回路3aからバイアス電流(動作点の設定)により、その出力インピーダンスが5Ωに設定されている。出力整合回路13aは、インダクタとコンデンサとから構成され、入力インピーダンスが5Ωで、かつ、出力インピーダンスが50Ωのインピーダンス変換器である。中出力用アンプ111は、本実施形態では、HBTであり、動作時には、バイアス・制御回路3aからバイアス電流(動作点の設定)により、その出力インピーダンスが50Ωに設定されている。なお、アンプにおける出力電力P、出力信号の振幅電圧V及び出力インピーダンスZoutの間には、P=V2/Zoutの関係、つまり、出力信号の振幅電圧Vが一定とすると、出力電力Pと出力インピーダンスZoutとは反比例の関係にある。したがって、本実施形態では、高出力用アンプ11aの出力インピーダンスは5Ωに設定され、中出力用アンプ111の出力インピーダンスは50Ωに設定されている。
このように、本実施形態の高周波電力増幅器21では、中出力用アンプ111の出力インピーダンスが50Ωに設定され、高周波電力増幅器21(つまり、出力整合回路13a)の出力インピーダンス(50Ω)と整合しているので、中出力用アンプ111の出力ノードには、出力整合回路が設けられていない。これにより、中出力経路100aに出力整合回路が不要となる分だけ、高周波電力増幅器21の回路規模が縮小される。
また、スイッチ素子14a、15a及び115は、本実施形態では、FETである。スイッチ素子114は、本実施形態では、複数段(ここでは、3段)接続されたFETから構成される。具体的には、スイッチ素子114は、FETと抵抗との並列接続から構成される回路が、3個、直列に接続されて構成されている。なお、本図では、スイッチ素子14aとスイッチ素子114との接続点と出力端子2aとの間に、電圧切断(ACカップリング)用のコンデンサ4aが接続されている。
高出力用アンプ11aを構成するHBTのコレクタはコレクタ電源端子6aより3.5Vの電圧が供給される。高出力電力を得る場合、スイッチ素子114を構成する3個のFETのゲートにはバイアス・制御回路3aより制御信号0Vが印加されるため、スイッチ素子114はオフ状態となる。また、スイッチ素子14aを構成するFETのゲートにはバイアス・制御回路3aより3.5Vの制御電圧が印加され、スイッチ素子14aがオン動作する。
高出力動作時(つまり、28dBmの電力を出力する場合)、スイッチ素子14aの出力ノードには約8Vの電圧振幅をもつ信号が出力される。スイッチ素子114は、閾値−0.7Vのディプレッション型のFETが3個で構成される。つまり、スイッチ素子114として、電圧切断用のコンデンサ4aと中出力用アンプ111との間に、3段直列に、FETと抵抗との並列回路が接続される。このようなスイッチ素子114の構成により、高出力経路の出力電圧8Vが1/3に分圧されて、スイッチ素子114を構成する各FETのソース・ドレイン間に印加されるので、電圧切断用のコンデンサ4aと中出力用アンプ111との間には、十分なアイソレーションをとることができる。
一方、中出力電力を得る場合、スイッチ素子114を構成する3個のFETのゲートにはバイアス・制御回路3aより制御信号3.5Vが印加されるため、スイッチ素子114はオン動作する。また、スイッチ素子14aを構成するFETのゲートにはバイアス・制御回路3aより0Vの制御電圧が印加され、スイッチ素子14aはオフ動作する。中出力動作時(つまり、18dBmの電力を出力する場合)、スイッチ素子114の出力ノードには約2.5Vの電圧振幅をもつ信号が出力される。スイッチ素子14aは、閾値−0.7Vのディプレッション型のFETで構成される。これは、電圧切断用のコンデンサ4aと高出力用アンプ11aとの間に一段のFETを接続すれば、それらの間には、十分なアイソレーションをとることができるからである。
以上のように、本実施形態における高周波電力増幅器21では、中出力経路100aを構成する中出力用アンプ111の出力インピーダンスが、出力端子2aに要求される出力インピーダンス(50Ω)と整合しているので、中出力用アンプ111と出力端子2aとの間に出力整合回路が設けられていない。これにより、本実施形態における高周波電力増幅器21は、中出力経路100aに出力整合回路を設けた従来の高周波電力増幅器に比べ、回路規模が小さくなる。さらに、本実施形態における高周波電力増幅器21によれば、中出力経路100aに周波数依存をもつ出力整合回路を設ける必要がないので、広帯域化と中出力時の電力効率が向上される。
(第2の実施形態)
図3は本発明の第2の実施形態に係る高周波電力増幅器22のブロック図である。図4は第2の実施形態に係る高周波電力増幅器22の回路構成の一例を示す図である。本実施形態における高周波電力増幅器22は、基本的には、第1の実施形態と同様の構成を備えるが、異なる2つの周波数帯域に対応した2つの高出力経路10a及び10bを備える点で、第1の実施形態における高周波電力増幅器21と異なる。以下、第1の実施形態と異なる点について、説明する。
高出力経路10bは、高出力経路10aとは異なる周波数帯域の信号を増幅する回路である。入力端子1aに接続された第4スイッチ素子としてのスイッチ素子15bと、スイッチ素子15bの出力ノードに接続された入力整合回路12bと、入力整合回路12bの出力ノードに接続された第1アンプとしての高出力用アンプ11bとを含む。さらに、高出力用アンプ11bの出力ノードに接続された第1出力整合回路としての出力整合回路13bと、出力整合回路13bの出力ノードに接続された第1スイッチ素子としてのスイッチ素子14bとを含む。
中出力経路100aは、2つの高出力経路10a及び10bに対応する2つの周波数帯域の信号を増幅することができる、中出力用の広帯域な増幅経路である。
バイアス・制御回路3bは、高出力経路10a及び10b並びに中出力経路100aを選択的に動作させる制御をする回路である。具体的には、高出力経路10bを動作させる場合には、バイアス・制御回路3bは、高出力用アンプ11bに適切なバイアス電流を供給することで高出力用アンプ11bを動作させるともに、スイッチ素子14b及び15bをオンさせ、他のアンプ及びスイッチ素子をオフさせる。高出力経路10aを動作させる場合、及び、中出力経路100aを動作させる場合については、第1の実施形態と同様である。
以上のように構成された本実施形態における高周波電力増幅器22の動作は、次の通りである。まず、高出力経路の動作を説明する。高出力経路10aでは、入力端子1aから入力された高周波電力の信号は、スイッチ素子15aと入力整合回路12aを通過して高出力用アンプ11aに入力される。高出力用アンプ11aで増幅された高周波電力の信号は、出力整合回路13a、スイッチ素子14a、電圧切断用のコンデンサ4aを介して出力端子2aから出力される。
なお、高出力経路10aの動作時には、バイアス・制御回路3bによる制御により、スイッチ素子15a、14a、高出力用アンプ11a、がオン動作となり、他のスイッチ素子、及びアンプはオフ状態である。高出力用アンプ(HBT)11aのベース端子には、バイアス・制御回路3bが接続されており、そのベースに電流を供給される。
一方、高出力経路10bは、バイアス・制御回路3bによる制御の下で、高出力経路10aと異なる周波数の高周波信号が入力端子1aに入力された場合に動作する。高周波電力の信号は、スイッチ素子15bと入力整合回路12bを通過して高出力用アンプ11bに入力される。高出力用アンプ11bで増幅された高周波電力の信号は、出力整合回路13b、スイッチ素子14b、電圧切断用のコンデンサ4aを介して出力端子2aから出力される。
なお、高出力経路10bの動作時には、バイアス・制御回路3bによる制御により、スイッチ素子15b、14b、高出力用アンプ11b、がオン動作となり、他のスイッチ素子、及びアンプはオフ状態である。高出力用アンプ(HBT)11bのベース端子には、バイアス・制御回路3bが接続されており、そのベースに電流を供給される。
次に、中出力経路100aの動作を説明する。入力端子1aから入力された高周波電力の信号はスイッチ素子115と入力整合回路112を通過して中出力用アンプ111に入力される。中出力用アンプ111で増幅された高周波電力の信号は、スイッチ素子114、電圧切断用のコンデンサ4aを順に通過して出力端子2aから出力される。
なお、中出力経路100aの動作時には、中出力用アンプ(HBT)111のベース端子には、バイアス・制御回路3bが接続されており、そのベースに電流を供給される。ここで、中出力用アンプ111のセルサイズは、出力に応じて最適されており、高出力用アンプ11a及び11bに比べて小さい。入力端子1aから入力された高周波電力の信号を中出力経路100で増幅させる時は、スイッチ素子115、114、中出力用アンプ111がオン動作となり、他のスイッチ素子、及びアンプはオフ状態である。つまり、中出力経路100aを動作させるときは、高出力経路10aに対応した周波数の高周波信号が入力端子1aに入力された場合であっても、高出力経路10bに対応した周波数の高周波信号が入力端子1aに入力された場合であっても、スイッチ素子115、114、中出力用アンプ111がオン状態となり、他のスイッチ素子、及びアンプはオフ状態である。
本発明の第2の実施形態の高周波電力増幅器22の回路を図4に示す。具体的には、この例において、0dBm〜20dBm程度の電力出力の範囲を「中出力」の範囲とし、21dBm〜30dBm程度の電力出力の範囲を「高出力」の範囲としている。出力端子2aにおける出力インピーダンスは、50Ωであり、50Ωの負荷(アンテナ等)に接続される。
高出力用アンプ11bは、本実施形態では、HBTであり、動作時には、バイアス・制御回路3bからバイアス電流(動作点の設定)により、その出力インピーダンスが5Ωに設定されている。出力整合回路13bは、インダクタとコンデンサとから構成され、入力インピーダンスが5Ωで、かつ、出力インピーダンスが50Ωのインピーダンス変換器である。
なお、本実施形態では、スイッチ素子15a、15bは、1個のFETであるが、スイッチ素子14a及び14bは、スイッチ素子114と同様に、複数段(ここでは、3段)接続されたFETから構成される。
高出力用アンプ11a及び11bを構成するHBTのコレクタはコレクタ電源端子6a及び6bより3.5Vの電圧が供給される。高出力電力を得る場合、スイッチ素子114を構成する3個のFETのゲートにはバイアス・制御回路3bより制御信号0Vが印加されるため、スイッチ素子114はオフ状態となる。また、スイッチ素子14a及び14bを構成する3個のFETのゲートには、入力信号の周波数に応じて、選択的(スイッチ素子14a及び14bの一方)に、バイアス・制御回路3bより3.5Vの制御電圧が印加され、スイッチ素子14a又は14bがオン動作する。
高出力経路10aによる高出力動作時(つまり、28dBmの電力を出力する場合)、スイッチ素子14aの出力ノードには約8Vの電圧振幅をもつ信号が出力される。スイッチ素子114は、閾値−0.7Vのディプレッション型のFETが3個で構成される。つまり、スイッチ素子114として、電圧切断用のコンデンサ4aと中出力用アンプ111の間に3段直列に、FETと抵抗との並列回路が接続される。このようなスイッチ素子114の構成により、高出力経路の出力電圧8Vが1/3に分圧されて、スイッチ素子114を構成する各FETのソース・ドレイン間に印加されるので、電圧切断用のコンデンサ4aと中出力用アンプ111との間には、十分なアイソレーションをとることができる。このように、高出力経路10aが動作している場合には、高出力経路10bは、中出力経路100aと同様に、オフ状態である。スイッチ素子14bは、スイッチ素子114と同様の構成を有し、3段直列、FETと抵抗との並列回路が接続された構成を有する。これにより、電圧切断用のコンデンサ4aと高出力用アンプ11bとの間についても、十分なアイソレーションがとれる。
なお、高出力経路10bの動作時については、高出力経路10aと異なった周波数が入力されることを除いて、その動作は、高出力経路10aの動作と同様なため、その説明を省略する。
一方、中出力電力を得る場合、スイッチ素子114を構成する3個のFETのゲートにはバイアス・制御回路3bより制御信号3.5Vが印加されるため、スイッチ素子114はオン動作する。また、スイッチ素子14aを構成する3個のFET及びスイッチ素子14bを構成する3個のFETのゲートにはバイアス・制御回路3bより0Vの制御電圧が印加され、スイッチ素子14a及び14bはオフ動作する。中出力動作時(つまり、18dBmの電力を出力する場合)、スイッチ素子114の出力ノードには約2.5Vの電圧振幅をもつ信号が出力される。スイッチ素子14a及び14bは、閾値−0.7Vのディプレッション型のFET3個で構成される。このように、電圧切断用のコンデンサ4aと高出力用アンプ11aとの間、及び、電圧切断用のコンデンサ4aと高出力用アンプ11bとの間に、3段のFETが接続されているため、それらの間には、十分なアイソレーションをとることができる。
このように、本実施形態における高周波電力増幅器22では、中出力経路100aには、中出力用アンプ(トランジスタ)111のコレクタにコンデンサやインダクタで構成された整合回路がないため、中出力経路100aで増幅する信号の周波数が限定されない。よって、高出力経路10aに対応した周波数の信号だけでなく、高出力経路10bに対応した周波数の信号についても、中出力経路100aで増幅が出来るため、中出力経路100aは、広帯域の使用が可能である。
(第3の実施形態)
図5は本発明の第3の実施形態に係る高周波電力増幅器23のブロック図である。本実施形態における高周波電力増幅器23は、基本的には、第1及び第2の実施形態と同様の構成を備えるが、異なるM(≧3)個の周波数帯域に対応したM個の高出力経路10a、10b、〜10zを備える点で、1個の高出力経路を備える第1の実施形態、及び、2個の高出力経路を備える第2の実施形態と異なる。つまり、本実施形態の構成は、第1及び第2の実施形態と比較して、高出力経路の個数が異なる。
したがって、高出力経路の高出力用アンプ11a、11b、〜11zに入力される高周波信号の周波数は夫々異なる。
中出力経路100aは、M個の高出力経路10a、10b、〜10zに対応するM個の周波数帯域の信号を増幅することができる中出力用の広帯域な増幅経路である。
バイアス・制御回路3cは、高出力経路10a、10b、〜10z及び中出力経路100aを選択的に動作させる制御をする回路である。制御対象の高出力経路が増加している点だけ、第2の実施形態と異なる。
以上のように構成された本実施形態における高周波電力増幅器23の動作は、高出力経路が増加している点を除いて第2の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
(第4の実施形態)
図6は本発明の第4の実施形態に係る高周波電力増幅器24のブロック図である。本実施形態における高周波電力増幅器24は、基本的には、第3の実施形態と同様の構成を備える。しかし、高出力経路10a、10b、〜10z(つまり、異なるM個の周波数帯域)に対応したM個の出力端子2a、2b、〜2zを備える点で、1個の出力端子2aを備える第3の実施形態と異なる。本実施形態の構成は、第3の実施形態と比較して、出力端子の個数が異なる。
中出力経路100bは、第3の実施形態と同様に、M個の高出力経路10a、10b、〜10zに対応するM個の周波数帯域の信号を増幅することができる中出力用の広帯域な増幅経路であるが、M個の出力端子2a、2b、〜2zに対応したM個のスイッチ素子114a、114b、〜114zとを含む点で、第3の実施形態における中出力経路100aと異なる。
バイアス・制御回路3dは、高出力経路10a、10b、〜10z及び中出力経路100bを選択的に動作させる制御をする回路である。このバイアス・制御回路3dは、中出力経路100bを動作させる場合には、第3の実施形態における制御に加えて、入力された周波数(M個の周波数帯域のいずれか)に応じて、対応するスイッチ素子114a、114b、〜114zのいずれかをオンさせる制御をする。
以上のように構成された本実施形態における高周波電力増幅器24の動作は、中出力経路100bを選択した場合に、対応するスイッチ素子114a、114b、〜114zのいずれかをオンさせる制御が追加される点を除いて、第3の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
(第5の実施形態)
図7は本発明の第5の実施形態に係る高周波電力増幅器25のブロック図である。本実施形態における高周波電力増幅器25は、基本的には、第4の実施形態と同様の構成を備えるが、高出力経路10a、10b、〜10z(つまり、異なるM個の周波数帯域)に対応したM個の入力端子1a、1b、〜1zを備える点で、1個の入力端子1aを備える第4の実施形態と異なる。本実施形態の構成は、第4の実施形態と比較して、入力端子の個数が異なる。
中出力経路100cは、第4の実施形態と同様に、M個の高出力経路10a、10b、〜10zに対応するM個の周波数帯域の信号を増幅することができる中出力用の広帯域な増幅経路であるが、M個の入力端子1a、1b、〜1zに対応したM個のスイッチ素子115a、115b、〜115zを含む点で、第4の実施形態における中出力経路100bと異なる。
バイアス・制御回路3eは、高出力経路10a、10b、〜10z及び中出力経路100cを選択的に動作させる制御をする回路である。このバイアス・制御回路3eは、中出力経路100cを動作させる場合には、第4の実施形態における制御に加えて、入力された周波数(M個の周波数帯域のいずれか)に応じて、対応するスイッチ素子115a、115b、〜115zのいずれかをオンさせる制御をする。
以上のように構成された本実施形態における高周波電力増幅器25の動作は、中出力経路100cを選択した場合に、対応するスイッチ素子115a、115b、〜115zのいずれかをオンさせる制御が追加される点を除いて、第4の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
(第6の実施形態)
図8は本発明の第6の実施形態に係る高周波電力増幅器26のブロック図である。本実施形態における高周波電力増幅器26は、基本的には、第5の実施形態と同様の構成を備える。しかし、各高出力経路10a、10b、〜10zがM個の入力用のスイッチ素子15a、15b、〜15zを備える点で、各高出力経路10a、10b、〜10zが入力用のスイッチ素子を備えない第5の実施形態と異なる。本実施形態では、高出力経路10a、10b、〜10zと中出力経路100cのアイソレーションをより高くするため、入力端子1a、1b、〜1zと高出力経路10a、10b、〜10zの入力整合回路12a、12b、〜12zとの間に、スイッチ素子15a、15b、〜15zが夫々接続されている。
バイアス・制御回路3fは、高出力経路10a、10b、〜10z及び中出力経路100cを選択的に動作させる制御をする回路である。このバイアス・制御回路3fは、高出力経路10a、10b、〜10zを動作させる場合には、第5の実施形態における制御に加えて、入力された周波数(M個の周波数帯域のいずれか)に応じて、対応するスイッチ素子15a、15b、〜15zのいずれかをオンさせる制御をする。
以上のように構成された本実施形態における高周波電力増幅器2の動作は、高出力経路10a、10b、〜10zを選択した場合に、対応するスイッチ素子15a、15b、〜15zのいずれかをオンさせる制御が追加される点を除いて、第5の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上、本発明に係る高周波電力増幅器について、第1〜第6の実施形態を用いて説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲で、各実施形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、各実施形態の構成要素を任意に組み合わせて実現される形態も、本発明に含まれる。
また、上記実施の形態では、高周波電力増幅器は、高出力経路と中出力経路とから構成されたが、従来の高周波電力増幅器のように、低出力経路を備えてもよい。その低出力経路は、従来の低出力経路と同様の構成であってもよいし、上記実施形態における中出力経路と同様の構成(出力整合回路をもたない構成)であってもよい。
また、上記実施形態では、高出力用アンプの出力インピーダンス及び高出力経路における出力整合回路の入力インピーダンスが5Ωであり、高出力経路における出力整合回路の出力インピーダンス及び中出力用アンプの出力インピーダンスが50Ωであったが、本発明は、このようなインピーダンスに限定されるものではない。例えば、高出力経路における出力整合回路の出力インピーダンス及び中出力用アンプの出力インピーダンスが75Ωであってもよい。高出力経路における出力整合回路の出力インピーダンスと、中出力用アンプの出力インピーダンスとが整合している限り、中出力経路における出力整合回路が不要になり、本発明の目的が達成されるからである。
本発明は、高周波電力増幅器として、特に、中出力経路において広帯域かつ高効率化を実現することができるので、携帯電話端末をはじめとする移動体通信の送信装置に用いられる高周波電力増幅器として有用である。
1,1a,1b,1z 入力端子
2,2a,2b,2z 出力端子
3,3a,3b,3c,3d,3e,3f バイアス・制御回路
4a,4b,4z コンデンサ
6a,6b,6z コレクタ電源端子
10,10a,10b,10z 高出力経路
11,11a,11b,11z 高出力用アンプ
12,12a,12b,12z 入力整合回路
112,212 入力整合回路
13,13a,13b,13z,113,213 出力整合回路
14a、14b,14z スイッチ素子
15a,15b,15z スイッチ素子
114,114a,114b,114z スイッチ素子
115,115a,115b,115z スイッチ素子
214 スイッチ素子
21,22,23,24,25,26,29 高周波電力増幅器
100,100a,100b,100c 中出力経路
110 低出力経路
111 中出力用アンプ
211 低出力用アンプ

Claims (14)

  1. 高周波の入力信号を増幅し、複数の電力の中から選択された一つの電力をもつ信号を出力する高周波電力増幅器であって、
    前記入力信号を増幅し、第1電力の信号を出力する回路である第1出力経路と、
    前記入力信号を増幅し、第2電力の信号を出力する回路である第2出力経路とを備え、
    前記第1出力経路は、
    前記入力信号を増幅する第1アンプと、
    前記第1アンプの出力ノードに接続された第1出力整合回路と、
    前記第1出力整合回路の出力ノードに接続された第1スイッチ素子とを含み、
    前記第2出力経路は、
    前記入力信号を増幅する第2アンプと、
    前記第2アンプの出力ノードと前記第1スイッチ素子の出力ノードとの間に接続された第2スイッチ素子とを含む
    高周波電力増幅器。
  2. 前記第1電力は、前記第2電力より大きく、
    前記第1アンプ及び前記第2アンプは、トランジスタで構成され、
    前記第1アンプを構成するトランジスタのセルサイズは、第2アンプを構成するトランジスタのセルサイズより大きい
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  3. 前記第1出力整合回路の入力インピーダンスは、前記第2スイッチ素子の入力インピーダンスより低い
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  4. 前記第1出力整合回路の出力インピーダンスは、前記第2アンプの出力インピーダンスと等しい
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  5. 前記第2スイッチ素子は、複数段接続されたトランジスタから構成される
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  6. 前記第2スイッチ素子は、トランジスタと抵抗との並列接続から構成される回路が、複数個、直列に接続されて構成されている
    請求項5に記載の高周波電力増幅器。
  7. 前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子は、トランジスタで構成され、
    前記第1スイッチ素子のサイズは、前記第2スイッチ素子のサイズより大きい
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  8. さらに、前記入力信号が入力される入力端子を備え、
    前記第2出力経路はさらに、前記入力端子と前記第2アンプの入力ノードとの間に接続された第3スイッチ素子を備える
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  9. 前記第1出力経路はさらに、前記入力端子と前記第1アンプの入力ノードとの間に接続された第4スイッチ素子を備える
    請求項8に記載の高周波電力増幅器。
  10. さらに、
    前記第1スイッチ素子の出力ノードと前記第2スイッチ素子の出力ノードとに接続された出力端子を備える
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  11. さらに、
    当該高周波電力増幅器からの出力信号を出力するための出力端子と、
    前記第1スイッチ素子の出力ノードと前記第2スイッチ素子との接続点と、前記出力端子との間に接続されたコンデンサとを備える
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  12. 当該高周波電力増幅器は、異なる周波数帯域に対応した複数の前記第1出力経路を備える
    請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  13. 前記第1アンプは、前記第1出力整合回路と前記第1スイッチ素子とを介して出力端子に接続され、前記第2アンプは、前記第2スイッチ素子を介して出力端子に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  14. 前記第1アンプの出力インピーダンス及び前記第1出力経路における前記第1出力整合回路の入力インピーダンスは約5Ωであり、前記第1出力経路における前記第1出力整合回路の出力インピーダンス及び前記第2アンプの出力インピーダンスは約50Ωであることを特徴とする請求項1に記載の高周波電力増幅器。
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