JPWO2012077209A1 - 加熱装置 - Google Patents

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Abstract

被加熱物に均等に熱を伝える加熱装置を提供する。加熱装置は、配管(9)を取り囲むブロック(5)およびベースプレート(6)と、ブロック(5)およびベースプレート(6)の外周を覆い第一断熱層(11)を形成する第一断熱カバー(1)と、第一断熱カバー(1)の外周を覆い第二断熱層(12)を形成する第二断熱カバー(2)とを備える。第一断熱カバー(1)は、ブロック(5)に固定されたブロック(5)側の第一断熱カバー(1a)と、ベースプレート(6)に固定されたベースプレート(6)側の第一断熱カバー(1b)とを含む。第二断熱カバー(2)は、第一断熱カバー(1a)に固定されたブロック(5)側の第二断熱カバー(2a)と、第一断熱カバー(1b)に固定されたベースプレート(6)側の第二断熱カバー(2b)とを含む。加熱装置はさらに、第二断熱カバー(2a,2b)を着脱可能に固定するパチン錠(8)を備える。

Description

本発明は、加熱装置に関し、特に、半導体製造装置に使用される配管などの、高精度の温度管理を必要とする被加熱物を加熱する、加熱装置に関する。
従来、半導体製造装置およびその他の製造装置などにおいて、流体を搬送するための配管の内壁に流体が凝固することを防ぐために、配管をヒータで加熱して配管内部を輸送される流体の温度を高精度に管理することがある。従来の配管用加熱装置は、たとえば、特開平10−47581号公報(特許文献1)および国際公開第2009/081466号(特許文献2)に開示されている。
図14は、従来の配管用加熱装置の一例を示す斜視図である。図14に示す配管用加熱装置は、加熱される配管106を周回する均熱材105と、均熱材105を周回する発熱体103と、発熱体103を周回し外部への熱放散を遮断する断熱材102と、均熱材105、発熱体103および断熱材102からなる積層体を配管106に固定する外被覆材101と、を備える。外被覆材101の両端にはファスナー108が取り付けられている。均熱材105、断熱材102を切り割ったスリット107が設けられ、スリット107の対向側には、加熱装置の配管106への取付を容易にする溝104が形成されている。
図15は、従来の配管用加熱装置の他の一例を示す断面図である。図15に示す配管用加熱ヒータ111は、配管を囲むように装着されて当該配管に沿った多面体Rを形成するように構成された、複数のシェルにより構成される。隣接するシェルの端面同士は併せ面113cで当接し合う。シェルの外壁113bには、パチン錠118が配設される。パチン錠118は、隣接するシェルとの併せ面113cを超えて、外壁113bに配置されている。パチン錠118を施錠することにより、隣接するシェル同士が固定され、配管用加熱ヒータ111は配管の外周壁に装着される。
特開平10−47581号公報 国際公開第2009/081466号
図14に示す配管用加熱装置では、発熱体103と均熱材105との接触条件が異なることや、発熱体103自身の発熱分布によって、配管106に温度分布が発生する。そのため、配管106を均一に加熱することは困難であった。この配管106の温度分布を改善するため、均熱材105を厚肉化して、均熱材105の内面側の温度の均一性を向上させることが必要になるが、この場合、均熱材105の熱容量が増大してエネルギー消費量が増加するとともに、装置が大型化し、重量が増大する問題があった。
また図14に示す配管用加熱装置では、配管106に均熱材105、発熱体103、断熱材102、外被覆材101を順に組み立てていく必要があり、作業に時間と労力がかかる。また、均熱材105が配管106に接触する部分において、熱伝導によって均熱材105から配管106への熱伝達量が増加する。均熱材105から配管106への熱伝達量が配管106の周方向でばらつくと、配管106の温度分布が乱れるので、均熱材105から配管106への熱伝達量ができるだけ一定になるように、均熱材105と配管106との接触条件を調整する必要がある。そのため、配管106を囲繞するように均熱材105を取り付ける際の微調整が必要となり、装置の組み立て性が低下、すなわち、組み立て時の工数が増加するともにコストが増大するという問題があった。
さらに図14に示す方式では、断熱材102を使用しているために、断熱材102から発生する粉塵が周囲環境に飛散する可能性があり、クリーンルーム内で使用する半導体製造装置では特に室内の清浄度が低下する恐れがあった。
図15に示す配管用加熱ヒータ111は、均熱材を使用せずに発熱体と配管との間の距離が一定となる構造を採用しているほか、パチン錠118を使用して着脱の作業性を向上させているが、依然として断熱材を使用しているために周辺環境の清浄度低下の問題が残っている。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、被加熱物全体を高精度に温度管理でき、着脱の作業性がよく、周囲環境を汚染しない加熱装置を提供することである。
本発明に係る加熱装置は、被加熱物を取り囲み被加熱物に熱を加える高熱伝導性の伝熱ブロックを備える。伝熱ブロックは被加熱物を囲う周方向に分割された第一伝熱ブロックと第二伝熱ブロックとを含み、第一伝熱ブロックと第二伝熱ブロックとは互いに面接触して設置される。加熱装置はさらに、発熱して伝熱ブロックに熱を加える加熱部と、伝熱ブロックの外周を覆って伝熱ブロックとの間に中空空間を形成するように配置された、内側カバーと、内側カバーの外周を覆って内側カバーとの間に中空空間を形成するように配置された、外側カバーと、を備える。内側カバーは、第一伝熱ブロックの外周を覆って第一伝熱ブロックに固定された第一内側カバーと、第二伝熱ブロックの外周を覆って第二伝熱ブロックに固定された第二内側カバーと、を含む。外側カバーは、第一内側カバーの外周を覆って第一内側カバーに固定された第一外側カバーと、第二内側カバーの外周を覆って第二内側カバーに固定された第二外側カバーと、を含む。加熱装置はさらに、第一外側カバーと第二外側カバーとを着脱可能に固定する固定手段を備える。
上記加熱装置において好ましくは、伝熱ブロックの少なくともいずれか一方の内部にヒートパイプが形成され、加熱部はヒートパイプを加熱する。
上記加熱装置において好ましくは、固定手段が第一外側カバーと第二外側カバーとを固定するとき、第一内側カバーと第二内側カバーとは隙間を隔てて対向し、第一外側カバーと第二外側カバーとは隙間を隔てて対向する。
上記加熱装置において好ましくは、内側カバーは、外側カバーの形成材料よりも表面の輻射率の小さい材料で形成されている。
上記加熱装置において好ましくは、内側カバーは、外側カバーの形成材料よりも熱伝導率の小さい材料で形成されている。
上記加熱装置において好ましくは、伝熱ブロックと内側カバーとは、固定ネジを使用して着脱可能に固定されており、固定ネジは、ステンレス、または、樹脂材料で形成されている。当該固定ネジは、皿ネジであってもよい。
上記加熱装置において好ましくは、内側カバーと外側カバーとは、固定ネジを使用して着脱可能に固定されており、固定ネジは、ステンレス、または、樹脂材料で形成されている。
上記加熱装置において好ましくは、外側カバーの外表面を被覆する膜状部を備え、膜状部は、外側カバーの形成材料よりも表面の輻射率の大きい材料で形成されている。
上記加熱装置において好ましくは、外側カバーの外表面に設けられた放熱フィンをさらに備える。
上記加熱装置において好ましくは、内側カバーと外側カバーとを一体に形成し、内側カバーと外側カバーとの間の中空空間を密閉空間とする。当該密閉空間は、真空にされてもよい。
本発明の加熱装置によると、被加熱物に均等に熱を伝えることができ、被加熱物全体を高精度に温度管理することができる。
実施の形態1の加熱装置の構成を示す部分断面図である。 図1中の矢印II方向から見た加熱装置の側面図である。 図2中に示すIII−III線に沿う加熱装置の断面図である。 図2中に示すIV−IV線に沿う加熱装置の断面図である。 実施の形態1のベースプレート内の熱伝達を模式的に示す断面図である。 図4に示す領域VI,VII付近の一例の拡大断面図である。 図4に示す領域VI,VII付近の他の例の拡大断面図である。 実施の形態2の加熱装置の構成を示す断面図である。 実施の形態3の加熱装置の構成を示す断面図である。 実施の形態4の加熱装置の構成を示す断面図である。 実施の形態5の加熱装置の構成を示す断面図である。 実施の形態6の加熱装置の構成を示す断面図である。 実施の形態7の加熱装置の構成を示す断面図である。 従来の配管用加熱装置の一例を示す斜視図である。 従来の配管用加熱装置の他の一例を示す断面図である。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1の加熱装置の構成を示す部分断面図である。図2は、図1中の矢印II方向から見た加熱装置の側面図である。図3は、図2中に示すIII−III線に沿う加熱装置の断面図である。図4は、図2中に示すIV−IV線に沿う加熱装置の断面図である。図1〜4を参照して、実施の形態1の加熱装置の構成の概略について説明する。
図1に示すように、本実施の形態の加熱装置は、半導体製造装置、または、食品もしくは薬品などのその他の製造装置において使用される流体を搬送するための配管9と、複数の配管9を連結する継手33と、を取り囲んで配置される。加熱装置は、配管9および継手33を均一に加熱して、配管9の内部を輸送される流体の温度を高精度に管理するために使用される。本実施の形態には、配管9および継手33を被加熱物とする加熱装置が例示されるが、被加熱物は配管9および継手33に限られない。加熱装置は、延在するダクト、または各種の機器などの、任意の被加熱物を加熱してもよい。
図3に示すように、本実施の形態の加熱装置は、被加熱物である配管9の周囲を取り囲むブロック5と、ブロック5の底面5aにその上面6aが接触したベースプレート6と、を備える。ブロック5とベースプレート6とは、配管9を取り囲み配管9に熱を加える伝熱ブロックを構成する。伝熱ブロックは、第一伝熱ブロックとしてのブロック5と、第二伝熱ブロックとしてのベースプレート6と、を含む。伝熱ブロックは、配管9を囲う周方向において、ブロック5とベースプレート6との二部材に分割されている。ブロック5の底面5aは、平面状に形成されている。ベースプレート6の上面6aは、平面状に形成されている。ブロック5とベースプレート6とは、底面5aと上面6aとにおいて、互いに面接触するように設置されている。
加熱装置はまた、ブロック5およびベースプレート6の外周を覆う内側カバーとしての第一断熱カバー1と、第一断熱カバー1の外周を覆う外側カバーとしての第二断熱カバー2と、を備える。第一断熱カバー1は、ブロック5の外周を覆う第一内側カバーとしてのブロック5側の第一断熱カバー1aと、ベースプレート6の外周を覆う第二内側カバーとしてのベースプレート6側の第一断熱カバー1bと、を含む。第二断熱カバー2は、ブロック5側の第一断熱カバー1aの外周を覆う第一外側カバーとしてのブロック5側の第二断熱カバー2aと、ベースプレート6側の第一断熱カバー1bの外周を覆う第二外側カバーとしてのベースプレート6側の第二断熱カバー2bと、を含む。
ブロック5とブロック5側の第一断熱カバー1aとは、固定ネジ3を使用して着脱可能に一体に固定されている。ブロック5側の第一断熱カバー1aと第二断熱カバー2aとは、固定ネジ4を使用して着脱可能に一体に固定されている。ブロック5と、ブロック5側の第一断熱カバー1aと、ブロック5側の第二断熱カバー2aとは、固定ネジ3,4で締結されて、一つのユニットを構成している。
ベースプレート6とベースプレート6側の第一断熱カバー1bとは、固定ネジ3を使用して着脱可能に一体に固定されている。ベースプレート6側の第一断熱カバー1bと第二断熱カバー2bとは、固定ネジ4を使用して着脱可能に一体に固定されている。ベースプレート6と、ベースプレート6側の第一断熱カバー1bと、ベースプレート6側の第二断熱カバー2bとは、固定ネジ3,4で締結されて、一つのユニットを構成している。
第二断熱カバー2の外表面には、ブロック5側の第二断熱カバー2aとベースプレート6側の第二断熱カバー2bとを着脱可能に固定する固定手段の一例としての、パチン錠8が取り付けられている。加熱装置の最外周側の第二断熱カバー2a,2bにパチン錠8を固定し、パチン錠8の開閉によって配管9の周囲への加熱装置の取り付けおよび取り外しを行なう。このようにすれば、加熱装置を容易に着脱することができるので、加熱装置を容易にメンテナンスすることができる。
ブロック5に形成された中空空間に配管9が配置された後に、ブロック5側のユニットとベースプレート6側のユニットとを連結固定することにより、配管9はブロック5側のユニットとベースプレート6側のユニットとの間に挟まれるように配置される。配管9は、ブロック5に形成された中空空間の内壁面に非接触であり、かつ、ベースプレート6の上面6aに非接触であるように、配置されている。
図3に示すように、ブロック5に形成された中空空間は、底面5aから窪むように形成されており、底面5aに対し直交する方向に延びる互いに平行に配置された平面状の壁面と、一対の平面状の壁面同士を連結する断面円弧状の壁面と、を有する。配管9は、その外周面から上記断面円弧状の壁面までの距離が等しいように、ブロック5の中空空間内に配置されている。配管9の外周面から上記断面円弧状の壁面までの距離と、配管9の外周面からベースプレート6の上面6aまでの距離と、が等しいように、ブロック5の中空空間は形成されている。この配置によって、配管9をその外周側から周方向全体に亘って均等に加熱することができ、配管9内を流通する流体の高精度の温度管理が可能になる。
ベースプレート6の内部には密閉された中空部が設けられており、この中空部は、真空排気され減圧された真空空間として形成されている。真空減圧された密閉空間である中空部に作動液7が適量注入され、中空部に作動液7を滞留させることで、ヒートパイプ16を形成している。
ベースプレート6には、ヒートパイプ16を加熱する加熱源としてのヒータ15が設けられている。ヒータ15は、任意の熱源を用いることができる。典型的には、たとえば電気ヒータ、熱媒循環式のヒータまたは誘導加熱式のヒータなどを適用することができる。加熱部の一例であるヒータ15が発熱することにより、ベースプレート6に直接熱が加えられ、ベースプレート6を介してブロック5にも熱が加えられる。
図5は、実施の形態1のベースプレート6内の熱伝達を模式的に示す断面図である。ヒータ15から配管9へ伝達される熱の流れについて、図3と図5とを用いて説明する。作動液7は、加熱されて蒸発し、かつ放熱して凝縮する性質(凝縮性)を有する。ベースプレート6にヒータ15が配置された高温部(図5中の左側)において、作動液7が加熱されて蒸気22が発生する。発生した蒸気22がベースプレート6に形成された中空部内を移動し、中空部内の相対的に温度の低い低温部の壁面において凝縮して潜熱を放出して、中空部を均温に加熱する。凝縮液は、重力により中空部の底面に滞留した作動液7へ還流する。この繰り返しで、高温部から低温部への熱輸送が行なわれる。
蒸気22が放出した熱流23は、図3に示すように、ベースプレート6の上面6aから配管9を直接暖める熱流17と、ベースプレート6からブロック5へ伝熱されブロック5の内部を経由して配管9を暖める熱流18と、の2系統に分かれて、配管9を加熱する。ブロック5とベースプレート6の間に隙間が存在すると、空気断熱層として熱流18の流れを阻害する要因となる。そのため、ブロック部の底面5aとベースプレートの上面6aとは、表面粗さをできる限り小さくするように、平面的に精度よく機械加工されている必要がある。
配管9を被覆するブロック5は、配管9を均温で加熱できるように、たとえばアルミニウムまたは銅などの金属材料に代表される、高熱伝導性の材料により形成されている。ブロック5をアルミニウム製とすると、ブロック5を軽量化でき、またブロック5の配管9に対向する面をアルマイト処理すれば輻射による熱伝達効率を向上できるので望ましい。またブロック5を銅製とすると、熱伝導率をより高くすることができる。
配管9を被覆するベースプレート6は、配管9を均温で加熱できるように、たとえばアルミニウムまたは銅などの金属材料に代表される、高熱伝導性の材料により形成されている。ベースプレート6をアルミニウム製とすると、ベースプレート6を軽量化でき、またベースプレート6の配管9に対向する面をアルマイト処理すれば輻射による熱伝達効率を向上できるので望ましい。またベースプレート6を銅製とすると、熱伝導率をより高くすることができ、またヒートパイプの作動液7として熱特性の良好な水を用いることができるのでさらに望ましい。
ヒータ15は、ベースプレート6内のヒートパイプ16を加熱するように、ベースプレート6と熱的に接触している。図3に示すように、ヒータ15は、ベースプレート6の内部に埋め込まれている。ヒータ15は、ベースプレート6と熱的に接触して、ベースプレート6を介してヒートパイプ16に熱を伝えることができればよく、図3に示すようにベースプレート6の内部にヒータ15が埋め込まれている構成のほか、ベースプレート6の外周面に接触していてもよい。ヒータ15がヒートパイプ16の任意の一箇所を加熱できれば、ヒートパイプ16の全体を均一に加熱することができるので、ヒータ15の配置は図3に示す位置に限られない。
ここで、「熱的に接触」とは、ベースプレート6とヒータ15との間において、熱が直接的に伝達される、熱伝達効率が十分に高い状態とされていることをいう。これらの部材が相互に当接して、直接機械的に接触している場合に限られない。たとえば、ヒータ15がベースプレート6とロウ付け、溶接などで一体化されている場合、また、熱伝導性の高い物質を中間に介在させて間接的に接触している場合をも、熱的に接触している状態に含むものとする。
本実施の形態の加熱装置では、配管9の温度分布を高精度に維持するため、また周囲への放熱量を小さくすることでエネルギー消費量を少なくするために、ブロック5およびベースプレート6の周囲に第一および第二の断熱カバー1,2が設けられている。
ブロック5およびベースプレート6と第一断熱カバー1との間に第一カラー13を挿入し、第一断熱カバー1の外側から第一の固定ネジ3で固定することで、ブロック5およびベースプレート6と第一断熱カバー1とはある程度の距離を隔てて配置される。ブロック5およびベースプレート6と第一断熱カバー1とは非接触に配置され、典型的には、ブロック5およびベースプレート6の外周面と第一断熱カバー1とは平行に配置される。その結果、ブロック5およびベースプレート6と第一断熱カバー1との間に空隙が設けられ、中空空間である第一断熱層11が形成される。
断熱材を使用せず、空気層を第一断熱層11として機能させることにより、断熱材からの粉塵発生の問題を生じることなく、図3に示すブロック5およびベースプレート6から第一断熱カバー1への熱流19を小さくできるので、ブロック5およびベースプレート6から第一断熱カバー1への熱伝達を抑制することができる。
第一断熱層11の厚みを示す距離L1は、第一カラー13の高さにより決定される。距離L1が小さすぎると、ブロック5およびベースプレート6から第一断熱カバー1への熱伝導量が増加し、第一断熱カバー1へ伝達される熱量が増加して、断熱効果が不十分になる。距離L1が大きすぎると、加熱装置のサイズが大きくなるほか、第一断熱層11の中で空気の対流が発生する。第一断熱層11内で空気が対流すると、対流熱伝達によってブロック5およびベースプレート6から第一断熱カバー1へ伝達される熱量が増加して、断熱効果が低下する。また第一断熱層11内で対流が起きると、温度の高い空気が上方へ流れるので、加熱装置の上下方向の配置における温度差が発生する。
そのため距離L1は、第一断熱層11内に対流が起きない程度に小さくする必要がある。一般的に隙間を10mm以下にすることで対流が起きにくくくなると考えられており、距離L1を小さくすれば加熱装置のコンパクト化が達成できることも考慮すると、距離L1を3mm以上5mm以下の範囲に設定するのが適当である。
ブロック5の熱は第一の固定ネジ3および第一カラー13を経由して第一断熱カバー1に伝導する。このため、固定ネジ3および第一カラー13の材質は、熱伝導率が小さいものが望ましい。第一カラー13は、たとえば金属の中では比較的熱伝導率が小さいステンレスや、高温環境下でも耐えられるフッ素系の樹脂が適当である。固定ネジ3は機械的強度も要求されるので、たとえばステンレス、または、PEEK(Polyether ether ketone)材などの高強度の耐熱性樹脂材料で形成されるのが適当である。
第一の固定ネジ3を経由して第一断熱カバー1へ伝導した熱は、第一断熱カバー1内を伝導して、第一断熱カバー1全体の温度を高くする。第一断熱カバー1の材質は熱伝導率が小さい方が望ましい。この場合、ブロック5またはベースプレート6から固定ネジ3を経由して伝達される熱による第一断熱カバー1の温度上昇を小さくし、固定ネジ3から第一断熱カバー1を経由して固定ネジ4へ熱が伝達されることを抑制して、断熱効果を高めることができる。第一断熱カバー1は、第二断熱カバー2の形成材料よりも熱伝導率の小さい材料で形成されていてもよい。
また、ブロック5から放射される輻射熱の第一断熱カバー1への伝熱量を小さくして第一断熱カバー1の温度上昇を抑制するために、第一断熱カバー1の内表面は輻射率が小さい方が望ましい。また第一断熱カバー1から第二断熱カバー2への輻射による伝熱量を小さくするために、第一断熱カバー1の外表面の輻射率も小さい方が望ましい。第一断熱カバー1は、第二断熱カバー2の形成材料よりも表面の輻射率の小さい材料で形成されていてもよい。たとえば、第一断熱カバー1の材質は、表面が研磨されたステンレスが適当である。
同様に、ブロック5の表面の輻射率も小さい方が望ましく、ブロックの5の表面も研磨されている方が望ましい。
第二断熱カバー2と第一断熱カバー1との間に第二カラー14を挿入し、第二断熱カバー2の外側から第二の固定ネジ4で固定することで、第一断熱カバー1と第二断熱カバー2とはある程度の距離を隔てて配置される。第一断熱カバー1と第二断熱カバー2とは非接触に配置され、典型的には、第一断熱カバー1と第二断熱カバー2とは平行に配置される。その結果、第二断熱カバー2と第一断熱カバー1との間に空隙が設けられ、中空空間である第二断熱層12が形成される。
断熱材を使用せず、空気層を第二断熱層12として機能させることにより、断熱材からの粉塵発生の問題を生じることなく、図3に示す第一断熱カバー1から第二断熱カバー2への熱流20を小さくできるので、第一断熱カバー1から第二断熱カバー2への熱伝達を抑制することができる。複数の断熱カバー1,2でブロック5およびベースプレート6を取り囲み、複数の中空の隙間を設けることにより、最外周側に配置される第二断熱カバー2へ伝達される熱量を低減し、第二断熱カバー2の温度上昇を抑制することができる。
第二断熱層12の厚みを示す距離L2は、第二カラー14の高さにより決定される。距離L2が小さすぎると断熱効果が不十分であり、大きすぎると装置サイズが大きくなるほか第二断熱層12の中で空気の対流が発生し、断熱効果が低下する。距離L2も距離L1と同じく、3mm以上5mm以下の範囲に設定するのが適当である。
また第一の固定ネジ3のネジ頭がナベネジの場合、固定ネジ3のネジ頭から第二断熱カバー2までの距離が他部より小さくなり、第二断熱層12の厚みが不均一になる。固定ネジ3の配置位置において第二断熱層12の厚みが相対的に小さいと、ネジ頭から第二断熱カバー2への熱伝導量が相対的に大きくなり、第一の固定ネジ3の直上の第二断熱カバー2に、第二断熱カバー2の一部が局所的に温度が高くなるホットスポットが生じる。これを防ぐために、第一の固定ネジ3として皿ネジを使用し、固定ネジ3のネジ頭が第二断熱層12に突起しない構成とするのが望ましい。
第二の固定ネジ4および第二カラー14の材質は、熱伝導率が小さいものが望ましい。この場合、固定ネジ4または第二カラー14を介する熱伝導によって第二断熱カバー2へ伝達される熱量を小さくし、第二断熱カバー2の表面の固定ネジ4の周囲温度が部分的に高くなるのを抑制できる。たとえば第二カラー14は、ステンレスや高温環境下でも耐えられるフッ素系の樹脂が適当である。固定ネジ4は機械的強度も要求されるので、たとえばステンレス、または、PEEK材などの高強度の耐熱性樹脂材料で形成されるのが適当である。
第二断熱カバー2は加熱装置の最外周部に配置され、人体が第二断熱カバー2に接触し得ることを考慮すると、第二断熱カバー2の表面温度は低い方が望ましい。図3に示す第二断熱カバー2から放射される熱流21をより大きくし、第二断熱カバー2の表面から周囲への放熱を増加させて第二断熱カバー2の表面温度を低くするために、第二断熱カバー2の表面は輻射率が大きい方が望ましい。第二断熱カバー2は、第一断熱カバー1の形成材料よりも表面の輻射率の大きい材料で形成されていてもよい。または、第二断熱カバー2の形成材料よりも表面の輻射率の大きい材料で形成された、第二断熱カバー2の外表面を被覆する膜状部を形成してもよい。この膜状部は、たとえば黒色系のフッ素樹脂コーティングなど、輻射率の大きい塗料10で第二断熱カバー2の表面を塗装して形成されてもよい。
なお、図2に示す第二断熱カバー2の表面に第二の固定ネジ4の周囲温度が部分的に高くなるホットスポットが生じないように、第二断熱カバー2は、たとえばアルミニウムまたは銅などの金属材料に代表される高熱伝導性の材料により形成されてもよい。第二断熱カバー2は、第一断熱カバー1の形成材料よりも熱伝導率の大きい材料で形成されていてもよい。
第二断熱カバー2を熱伝導率の大きい材料で形成することで、固定ネジ4を経由して第二断熱カバー2へ伝わった熱を一箇所に留めず、第二断熱カバー2の面方向(厚み方向に直交する方向)に広げることができ、第二断熱カバー2のより広い範囲から放熱できる。そのため、ホットスポットの形成を効果的に抑制でき、仮にホットスポットが形成されたとしても熱が面方向に分散し易いので、ホットスポットを自然に解消する性能を向上することができる。
図6は、図4に示す領域VI,VII付近の一例の拡大断面図である。パチン錠8を使用してブロック5とベースプレート6とを面接触させて一体に固定するとき、ブロック5側の第一および第二断熱カバー1a,2aとベースプレート6側の第一および第二断熱カバー1b,2bとが接触すると、ブロック5の底面5aとベースプレート6の上面6aとの間に隙間ができる。この結果、ベースプレート6からブロック5への熱流18が阻害され、ブロック5の温度がベースプレート6の温度より低くなり、配管9を均一に加熱することができなくなる。
これを避けるために、ブロック5側の第一および第二断熱カバー1a,2aとベースプレート6側の第一および第二断熱カバー1b,2bとの端面の間に、それぞれ長さL3の隙間1c,2cを設ける。パチン錠8がブロック5側の第二断熱カバー2aとベースプレート6側の第二断熱カバー2bとを固定するとき、ブロック5側の第一断熱カバー1aとベースプレート6側の第一断熱カバー1bとは、隙間1cを隔てて対向する。またブロック5側の第二断熱カバー2aとベースプレート6側の第二断熱カバー2bとは、隙間2cを隔てて対向する。
このようにすれば、ブロック5とベースプレート6とを連結するときに、第一断熱カバー1または第二断熱カバー2の端部同士が当接して底面5aと上面6aとの面接触を阻害することを、回避することができる。したがって、底面5aと上面6aとを密着させ、ベースプレート6からブロック5への熱流18を確保でき、配管9をその全周から加熱することができるので、配管9をより確実に均一に加熱することができる。
隙間1c,2cの長さL3を大きくすると、周囲からの流入空気24により、第一断熱層11および第二断熱層12の断熱性能が低下する。隙間1c,2cの長さL3は、1mm以下、好ましくは0.5mm程度が適当である。
図7は、図4に示す領域VI,VII付近の他の例の拡大断面図である。図7に示す例では、第一断熱カバー1a,1b間の隙間1cをベースプレート6側に設け、第二断熱カバー2a,2b間の隙間2cをブロック5側に設けている。そのため、第一断熱カバー1a,1b間の隙間1cと第二断熱カバー2a,2b間の隙間2cとの位置をずらした、ラビリンス隙間が形成されている。このようにすれば、周囲から第一断熱層11に流入してくる流入空気24の流れを阻害できるので、流入空気24の流量を少なくできる。したがって、流入空気24によるブロック5の冷却効果が小さくなるため、より均一な温度で配管9を加熱することができる。
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2の加熱装置の構成を示す断面図である。実施の形態2の加熱装置は、ブロック5が配管9を囲う周方向に二分割されている点で、実施の形態1とは異なっている。実施の形態1では、ブロック5、第一断熱カバー1aおよび第二断熱カバー2aが1つのユニットを構成した。図8に示すように、ブロック5が2つのユニットに構成されても、実施の形態1と同様に、配管9を均一に加熱する効果が得られる。
ブロック5が中心線CLに沿って二分割されることで、配管9の構造が複雑な場合でもブロック5を容易に加工することができる。また、図8に示すX方向に干渉物があり、実施の形態1の構成ではブロック5を含むユニットを配管9の周囲に取り付けできないような場合にも、実施の形態2の構成であれば、配管9の周りに加熱装置を問題なく取り付けることが可能となる。
(実施の形態3)
図9は、実施の形態3の加熱装置の構成を示す断面図である。実施の形態3の加熱装置は、ブロック5とベースプレート6の間に熱伝導材25を挟んだ点において、実施の形態2と異なる。ブロック5とベースプレート6の間に熱伝導材25を挟むことでブロック5とベースプレート6の間の接触熱抵抗が小さくなり、熱流18が効率よくブロック5からベースプレート6に流れる。その結果、ヒータ15の消費電力をより少なくできる。
実施の形態1,2で説明した、ブロック5の底面5aとベースプレート6の上面6aとを面接触させる場合、ブロック5とベースプレート6との間に隙間を生じないためには、底面5aと上面6aとの表面粗さが小さいことが必要となる。そのため、底面5aと上面6aとを精度よく加工する必要があり、表面仕上げのための加工に要する工数が増大する。これに対し、熱伝導材25を介在させてブロック5とベースプレート6とを接合すれば、底面5aと上面6aとの表面粗さがある程度大きくても、ベースプレート6からブロック5への熱伝達量を確保できる。そのため、ブロック5とベースプレート6との加工に要する工数を低減できるので、加熱装置の製造コストを低減することができる。
(実施の形態4)
図10は、実施の形態4の加熱装置の構成を示す断面図である。配管9を高温に維持するためにブロック5の温度が高い場合、実施の形態1の構成では、第二断熱カバー2の外表面の温度が高くなる可能性があり、この場合、加熱装置の断熱性能の向上が必要とされる。第二断熱層12または第一断熱層11の厚みを大きくすると、断熱層11,12内で対流が発生して断熱性能が低下するため、断熱層11,12の厚みを大きくすることはできない。
そこで、実施の形態4の加熱装置は、第二断熱カバー2の外周を覆う第三断熱カバー26を備える。第二断熱カバー2と第三断熱カバー26とは、第三の固定ネジ27で一体に固定されている。第二断熱カバー2と第三断熱カバー26との間に第三カラー29を挿入し、第三断熱カバー26の外側から第三の固定ネジ27で固定することで、第二断熱カバー2と第三断熱カバー26との間に第三断熱層28が形成される。
このようにすれば、加熱装置は、第一断熱層11および第二断熱層12に加えて第三断熱層28を有することになる。断熱層の層数を増加させ、ブロック5およびベースプレート6の外周面と第三断熱カバー26との間の空気層の厚みを増加させることで、加熱装置の断熱性能を向上することができる。したがって、ブロック5およびベースプレート6から最も外側の第三断熱カバー26まで伝達される熱量をより小さくでき、第三断熱カバー26の外表面の温度を一層低くすることが可能となる。
(実施の形態5)
図11は、実施の形態5の加熱装置の構成を示す断面図である。第二断熱カバー2の表面温度を低くするために、実施の形態1では第二断熱カバー2の表面に輻射率の高い塗装を行なっていたが、実施の形態5では、第二断熱カバー2の外表面に多数の放熱フィン30を取り付けている。
放熱フィン30を設けることにより、第二断熱カバー2の外表面の放熱面積が増大し、第二断熱カバー2から外部へ熱が放散されやすくなる。したがって、ブロック5およびベースプレート6から第二断熱カバー2まで伝達された熱を、放熱フィン30から外部へ一層効率よく放散することができ、第二断熱カバー2の外表面の温度を一層低くすることが可能となる。
(実施の形態6)
図12は、実施の形態6の加熱装置の構成を示す断面図である。実施の形態1〜5では、第二カラー14と第二の固定ネジ4とを使用して第一断熱カバー1と第二断熱カバー2とを固定することにより、第一断熱カバー1と第二断熱カバー2との間に第二断熱層12を形成した。実施の形態6では、板金を折り曲げ加工することにより内側カバーと外側カバーとを一体に形成し、中空箱型の一体型断熱カバー31が形成される。
一体型断熱カバー31は、内側部31aと外側部31bとを有する。内側部31aは伝熱ブロックの外周を覆って伝熱ブロックとの間に中空空間を形成する内側カバーに相当し、外側部31bは内側部31aの外周を覆って内側部31aとの間に中空空間を形成する外側カバーに相当する。ブロック5およびベースプレート6と内側部31aとの間に第一断熱層11が形成され、内側部31aと外側部31bとの間に第二断熱層12が形成される。一体型断熱カバー31は、外側部31bの端部を内側部31a側に折り曲げて当該端部を内側部31aに当接させ、外側部31bの端部と内側部31aとの当接する箇所を溶接などにより接合して一体化することで、箱型に形成される。これにより、内側部31aと外側部31bとの間の中空の第二断熱層12を、密閉空間とする。
このように断熱層を形成することにより、加熱装置を構成する部品点数を減少させることができる。固定ネジ4を使用して第一断熱カバー1と第二断熱カバー2とを固定する必要がなくなるので、加熱装置の組み立て時間を短縮でき、製造コストをより低減することができる。
(実施の形態7)
図13は、実施の形態7の加熱装置の構成を示す断面図である。実施の形態7の加熱装置は、実施の形態6と同様の一体型断熱カバー31を備えるが、一体型断熱カバー31内の断熱層を真空引きして、内側部31aと外側部31bとの間の密閉空間を真空にした真空空間32を生成している点で、実施の形態6とは異なる。
このようにすれば、一体型断熱カバー31の断熱性能を著しく向上させることができ、一体型断熱カバー31の内側部31aから外側部31bへの熱伝達をさらに抑制することができる。したがって、第二断熱カバー2の表面温度をさらに低くできることが期待できる。
図12と比較して、図13では真空空間32の密閉性をより高める必要があるので、ブロック5およびベースプレート6と一体型断熱カバー31との固定のための固定ネジ3を受ける座34が、内側部31aの内面に形成されている。座34を設けることで、内側部31aを貫通させて固定ネジ3を締結する必要がないため、固定ネジ3を受けるための貫通孔を経由する空気流れが発生して真空空間32の真空度が低下することを回避できる。図13に示す外側部31bは平板を曲げ加工して形成されているが、真空空間32と外部との圧力差によって外側部31bの外表面に内向きの圧力が作用することを考慮して、たとえばリブなどの補強部材を外側部31bの内周面または外周面に取り付けてもよい。
なお、これまでの実施の形態においては、第二断熱カバー2がパチン錠8を使用して連結固定される例について説明した。第二断熱カバー2の固定および取り外しを可能とする固定手段はパチン錠8に限られるものではなく、たとえば面ファスナを使用してもよく、またフランジと蝶ネジとを使用することも考えられる。但し、当該固定手段にある程度熱が伝わり温度が上昇することを考慮すると、金属製のパチン錠8が好適であると考えられる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、各実施の形態の構成を適宜組合せてもよい。また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の加熱装置は、たとえば半導体ウェハや液晶ガラス基板などに成膜対象物を成膜する際の反応ガスなど、高精度の温度管理を必要とする物質を搬送する流体搬送装置の配管系に熱を伝える加熱装置に、特に有利に適用され得る。
1,1a,1b 第一断熱カバー、1c,2c 隙間、2,2a,2b 第二断熱カバー、3,4,27 固定ネジ、5 ブロック、5a 底面、6 ベースプレート、6a 上面、7 作動液、8 パチン錠、9 配管、10 塗料、11 第一断熱層、12 第二断熱層、13 第一カラー、14 第二カラー、15 ヒータ、16 ヒートパイプ、17,18,19,20,21,23 熱流、22 蒸気、24 流入空気、25 熱伝導材、26 第三断熱カバー、28 第三断熱層、29 第三カラー、30 放熱フィン、31 一体型断熱カバー、31a 内側部、31b 外側部、32 真空空間、33 継手、34 座。
(実施の形態3)
図9は、実施の形態3の加熱装置の構成を示す断面図である。実施の形態3の加熱装置は、ブロック5とベースプレート6の間に熱伝導材25を挟んだ点において、実施の形態2と異なる。ブロック5とベースプレート6の間に熱伝導材25を挟むことでブロック5とベースプレート6の間の接触熱抵抗が小さくなり、熱流18が効率よくベースプレート6からブロック5に流れる。その結果、ヒータ15の消費電力をより少なくできる。

Claims (12)

  1. 被加熱物(9)を取り囲み前記被加熱物(9)に熱を加える高熱伝導性の伝熱ブロック(5,6)を備え、前記伝熱ブロック(5,6)は前記被加熱物(9)を囲う周方向に分割された第一伝熱ブロック(5)と第二伝熱ブロック(6)とを含み、前記第一伝熱ブロック(5)と前記第二伝熱ブロック(6)とは互いに面接触して設置され、さらに、
    発熱して前記伝熱ブロック(5,6)に熱を加える加熱部(15)と、
    前記伝熱ブロック(5,6)の外周を覆って前記伝熱ブロック(5,6)との間に中空空間(11)を形成するように配置された、内側カバー(1)と、
    前記内側カバー(1)の外周を覆って前記内側カバー(1)との間に中空空間(12)を形成するように配置された、外側カバー(2)と、を備え、
    前記内側カバー(1)は、前記第一伝熱ブロック(5)の外周を覆って前記第一伝熱ブロック(5)に固定された第一内側カバー(1a)と、前記第二伝熱ブロック(6)の外周を覆って前記第二伝熱ブロック(6)に固定された第二内側カバー(1b)と、を含み、
    前記外側カバー(2)は、前記第一内側カバー(1a)の外周を覆って前記第一内側カバー(1a)に固定された第一外側カバー(2a)と、前記第二内側カバー(1b)の外周を覆って前記第二内側カバー(1b)に固定された第二外側カバー(2b)と、を含み、さらに、
    前記第一外側カバー(2a)と前記第二外側カバー(2b)とを着脱可能に固定する固定手段(8)を備える、加熱装置。
  2. 前記伝熱ブロック(5,6)の少なくともいずれか一方の内部にヒートパイプ(16)が形成され、前記加熱部(15)は前記ヒートパイプ(16)を加熱する、請求の範囲第1項に記載の加熱装置。
  3. 前記固定手段(8)が前記第一外側カバー(2a)と前記第二外側カバー(2b)とを固定するとき、前記第一内側カバー(1a)と前記第二内側カバー(1b)とは隙間(1c)を隔てて対向し、前記第一外側カバー(2a)と前記第二外側カバー(2b)とは隙間(2c)を隔てて対向する、請求の範囲第1項に記載の加熱装置。
  4. 前記内側カバー(1)は、前記外側カバー(2)の形成材料よりも表面の輻射率の小さい材料で形成されている、請求の範囲第1項に記載の加熱装置。
  5. 前記内側カバー(1)は、前記外側カバー(2)の形成材料よりも熱伝導率の小さい材料で形成されている、請求の範囲第1項に記載の加熱装置。
  6. 前記伝熱ブロック(5,6)と前記内側カバー(1)とは、固定ネジ(3)を使用して着脱可能に固定されており、
    前記固定ネジ(3)は、ステンレス、または、樹脂材料で形成されている、請求の範囲第1項に記載の加熱装置。
  7. 前記固定ネジ(3)は皿ネジである、請求の範囲第6項に記載の加熱装置。
  8. 前記内側カバー(1)と前記外側カバー(2)とは、固定ネジ(4)を使用して着脱可能に固定されており、
    前記固定ネジ(4)は、ステンレス、または、樹脂材料で形成されている、請求の範囲第1項に記載の加熱装置。
  9. 前記外側カバー(2)の外表面を被覆する膜状部(10)を備え、
    前記膜状部(10)は、前記外側カバー(2)の形成材料よりも表面の輻射率の大きい材料で形成されている、請求の範囲第1項に記載の加熱装置。
  10. 前記外側カバー(2)の外表面に設けられた放熱フィン(30)をさらに備える、請求の範囲第1項に記載の加熱装置。
  11. 前記内側カバー(1)と前記外側カバー(2)とを一体に形成し、前記内側カバー(1)と前記外側カバー(2)との間の中空空間(12)を密閉空間とした、請求の範囲第1項に記載の加熱装置。
  12. 前記密閉空間を真空にした、請求の範囲第11項に記載の加熱装置。
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