JPWO2012046757A1 - 結紮具および結紮方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 体腔外における操作により、体腔内で1または2以上の生体管を迅速、簡便ないし障害を生じさせずに結紮およびその解除を繰り返すことができ、生体管における血液やリンパ液などの体液の流れを止めることに優れ、開腹手術においては、その後端を体腔外へ残した状態で、施術やその際の視界の妨げにならないような位置へ配置することができ、腹腔鏡手術においては、その後端を体腔外へ残した状態で、手術創である孔から挿入できて体腔外で操作することができる生体管を結紮するための結紮具を提供する。【解決手段】 体腔内3で1または2以上の生体管2を結紮するための結紮具1であって、少なくとも2本の紐状体12を内部に挿通可能な筒状体11と、生体管2を筒状体11の先端部に近接させるための紐状体12とを備えている。

Description

本発明は、結紮具および結紮方法に関し、より詳細には、体腔内で1または2以上の生体管を結紮するための結紮具であって、所定の筒状体と所定の紐状体とを備える結紮具、生体管を結紮する方法および閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法に関する。
血管などの生体管の一時的な結紮は、病変部位の切除手術や管路の変更などの形成手術などにおいて行われ、結紮操作を行うための種々の器具が開発されている。例えば、開腹手術において生体管の一時的な結紮に用いる器具としては、生体管を狭持して結紮する血管鉗子や生体管の周囲に二重に巻いて索引することにより結紮する結紮用テープなどが知られており、特許文献1には生体管を狭持して結紮する組織結紮具が開示されている。一方、腹腔鏡手術において生体管の結紮に用いる器具としては、樹脂製や金属製のクリップなどが知られており、特許文献2には操作ワイヤを押し引きして連続的にクリップによる結紮をする生体組織のクリップ装置が開示されている。
特開平6−233774号 特開2008−49198号
しかしながら、血管鉗子や特許文献1に開示された組織結紮具は、開腹手術では結紮部位からその近傍の範囲内に留置されて施術することとなるため、施術やその際の視界の妨げとなる虞があり、一方、腹腔鏡手術では手術創である孔から挿入して体腔外で操作しながら生体管を結紮することができるものでなければならず、血管鉗子や特許文献1に開示された組織結紮具を腹腔鏡手術において生体管を結紮する目的で使用することは困難である。また、樹脂製および金属製のクリップ、ならびに特許文献2に記載のクリップ装置は、いずれもクリップを取り外すための特定の作業を必要とするため、迅速性や簡便性に乏しい。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、体腔外における操作により、体腔内で1または2以上の生体管を迅速、簡便ないし障害を生じさせずに結紮およびその解除を繰り返すことができ、生体管における血液やリンパ液などの体液の流れを止めることに優れ、開腹手術においては、その後端を体腔外へ残した状態で、施術やその際の視界の妨げにならないような位置へ配置することができ、腹腔鏡手術においては、その後端を体腔外へ残した状態で、手術創である孔から挿入できて体腔外で操作することができる生体管を結紮するための結紮具、生体管における血液やリンパ液などの体液の流れを止めるのに有効であって、体腔外で操作できるため、迅速、簡便ないし障害を生じさせずにその生体管の結紮と解除とを繰り返すことができる、生体管を結紮する方法、および閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管の、その液体の流れを止めるのに有効であって、閉鎖空間体の外部で操作できるため、迅速ないし簡便にその柔軟管の結紮と解除とを繰り返すことができる、閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、鋭意研究の結果、体腔内において生体管の結紮予定部位に周回させた紐状体の先端部とその後端部とを筒状体の後端部から挿出させて、体腔外においてこれら紐状体の先端部と後端部とを引くことにより、あるいは筒状体をその先端方向へ押すことにより、迅速、簡便ないし障害を生じさせずに生体管を結紮することができることを見出し、さらに、このような結紮方法が、閉鎖空間体内において内部に存在して液体が流通する柔軟管の結紮に適用できることを見出して、下記の各発明を完成した。
(1)体腔内で1または2以上の生体管を結紮するための結紮具であって、筒状体と、前記生体管を前記筒状体の先端部に近接させるための紐状体とを備えており、前記筒状体は、少なくとも2本の前記紐状体を内部に挿通可能であり、かつ、前記体腔内における前記生体管の結紮位置から体腔外に至る長さを有しており、前記紐状体は、前記結紮位置から体腔外に至る長さの2倍以上の長さを有している結紮具。
(2)前記紐状体は、前記生体管を前記筒状体の先端部に近接させて結紮する際の、前記生体管に接触する接触部がその生体管に障害を生じさせない形状および大きさを有する、(1)に記載の結紮具。
(3)前記紐状体の接触部が帯状であって、かつ3ミリメートルより大きい幅を有する、(2)に記載の結紮具。
(4)前記紐状体は、前記生体管を周回して筒状体の後端部から挿出される部分の前後位置に目盛りが付されている、(1)から(3)のいずれかに記載の結紮具。
(5)前記筒状体は、長手方向に受ける押圧力に対して撓まない、または長手方向に短縮しない筒状体である(1)から(4)のいずれかに記載の結紮具。
(6)前記筒状体は、先端および/または後端からの距離を示す目盛りが付されている、(1)から(5)のいずれかに記載の結紮具。
(7)前記筒状体は、先端および/または後端の端縁が面取りされている、(1)から(6)のいずれかに記載の結紮具。
(8)前記紐状体を挿通した状態の前記筒状体に挿通して前記紐状体の端部を保持できる保持具を備える、(1)から(7)のいずれかに記載の結紮具。
(9)前記保持具は、その先端部に、1本または2本の紐状体を引っ掛けて前記筒状体に引き込み可能な鉤状に形成された鉤状部を有する、(8)に記載の結紮具。
(10)腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法であって、紐状体を挿通した筒状体の先端部を第1挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態でその先端部から挿出されている前記紐状体の先端部を生体管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、第1保持具を第2挿入孔から体腔内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記生体管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、前記紐状体を挿通した筒状体の後端部から第2保持具を挿入してその先端部から挿出する第2保持具挿通工程と、前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体先端部引出工程と、前記引き出した紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記生体管を結紮する結紮工程とを有する、前記方法。
(11)腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法であって、紐状体の先端部を第1保持具で保持して第1挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態でその先端部を生体管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、第2保持具を第2挿入孔から体腔内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記生体管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、前記周回させた紐状体の先端部を前記第1保持具で保持して前記第1挿入孔から体腔外へ引き出す紐状体先端部引出工程と、前記第1挿入孔から体腔外に出ている前記紐状体の両端部を筒状体の先端部から挿入してその後端部から挿出するとともに前記筒状体の先端部を前記第1挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態でその先端部を前記生体管の結紮予定部位近傍に配置する筒状体配置工程と、前記筒状体の後端部から挿出された紐状体の両端部を引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記生体管を結紮する結紮工程とを有する、前記方法。
(12)腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法であって、紐状体の先端部を第1保持具で保持して第1挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態でその先端部を生体管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、第2保持具を挿通した筒状体の先端部を第2挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態でその先端部から挿出されている前記第2保持具で前記紐状体の先端部を保持して前記生体管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持したまま前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出すとともに前記紐状体の後端部を前記第1挿入孔から体腔内へ引き入れる紐状体先端部引出工程と、前記筒状体の後端部から第3保持具を挿入してその先端部から挿出する第3保持具挿通工程と、前記紐状体の後端部を前記第3保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体後端部引出工程と、前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記生体管を結紮する結紮工程とを有する、前記方法。
(13)腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法であって、紐状体の先端部を第1保持具で保持して第1挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態でその先端部を生体管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、第2保持具を第2挿入孔から体腔内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記生体管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持したまま前記第2挿入孔から引き出すとともに前記紐状体の後端部を第1挿入孔から体腔内へ引き入れる紐状体先端部引出工程と、第3保持具を第2挿入孔から体腔内へ挿入して前記紐状体の後端部を保持するとともに前記第2挿入孔から引き出す紐状体後端部引出工程と、前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを筒状体の先端部から挿入してその後端部から挿出するとともに前記筒状体の先端部を前記第2挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態で前記生体管の結紮予定部位近傍に配置する筒状体配置工程と、前記筒状体の後端部から挿出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記生体管を結紮する結紮工程とを有する、前記方法。
(14)生体管を結紮する方法であって、紐状体を挿通した筒状体の先端部を、その後端部を体腔外に残した状態で前記生体管の結紮予定部位近傍に配置することによりその先端部から挿出されている前記紐状体の先端部を前記生体管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、前記紐状体の先端部を第1保持具で保持するとともに前記生体管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、前記紐状体を挿通した筒状体の後端部から第2保持具を挿入してその先端部から挿出する第2保持具挿通工程と、前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体先端部引出工程と、前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記生体管を結紮する結紮工程とを有する、前記方法。
(15)前記紐状体は、前記生体管を結紮する際の、前記生体管に接触する接触部がその生体管に障害を生じさせない形状および大きさを有する、(10)から(14)のいずれかに記載の方法。
(16)前記紐状体の接触部が帯状であって、かつ3ミリメートルより大きい幅を有する、(15)に記載の方法。
(17)前記紐状体は、前記生体管を周回して筒状体の後端部から挿出される部分の前後位置に目盛りが付されている、(10)から(16)のいずれかに記載の方法。
(18)前記筒状体は、長手方向に受ける押圧力に対して撓まない、または長手方向に短縮しない筒状体である(10)から(17)のいずれかに記載の方法。
(19)前記筒状体は、先端および/または後端からの距離を示す目盛りが付されている、(10)から(18)のいずれかに記載の方法。
(20)前記筒状体は、先端および/または後端の端縁が面取りされている、(10)から(19)のいずれかに記載の方法。
(21)閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法であって、閉鎖空間体の内部に通じる第1挿入孔および閉鎖空間体の内部に通じる第2挿入孔を形成する挿入孔形成工程と、紐状体を挿通した筒状体の先端部を前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部から挿出されている前記紐状体の先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、第1保持具を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、前記紐状体を挿通した筒状体の後端部から第2保持具を挿入してその先端部から挿出する第2保持具挿通工程と、前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体先端部引出工程と、前記引き出した紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程とを有する、前記方法。
(22)閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法であって、閉鎖空間体の内部に通じる第1挿入孔および閉鎖空間体の内部に通じる第2挿入孔を形成する挿入孔形成工程と、紐状体の先端部を第1保持具で保持して前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、第2保持具を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、前記周回させた紐状体の先端部を前記第1保持具で保持して前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体外へ引き出す紐状体先端部引出工程と、前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体外に出ている前記紐状体の両端部を筒状体の先端部から挿入してその後端部から挿出するとともに前記筒状体の先端部を前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する筒状体配置工程と、前記筒状体の後端部から挿出された紐状体の両端部を引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程とを有する、前記方法。
(23)閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法であって、閉鎖空間体の内部に通じる第1挿入孔および閉鎖空間体の内部に通じる第2挿入孔を形成する挿入孔形成工程と、紐状体の先端部を第1保持具で保持して前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、第2保持具を挿通した筒状体の先端部を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部から挿出されている前記第2保持具で前記紐状体の先端部を保持して前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持したまま前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出すとともに前記紐状体の後端部を前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ引き入れる紐状体先端部引出工程と、前記筒状体の後端部から第3保持具を挿入してその先端部から挿出する第3保持具挿通工程と、前記紐状体の後端部を前記第3保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体後端部引出工程と、前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程とを有する、前記方法。
(24)閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法であって、閉鎖空間体の内部に通じる第1挿入孔および閉鎖空間体の内部に通じる第2挿入孔を形成する挿入孔形成工程と、紐状体の先端部を第1保持具で保持して前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、第2保持具を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持したまま前記第2挿入孔から引き出すとともに前記紐状体の後端部を第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ引き入れる紐状体先端部引出工程と、第3保持具を第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入して前記紐状体の後端部を保持するとともに前記第2挿入孔から引き出す紐状体後端部引出工程と、前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを筒状体の先端部から挿入してその後端部から挿出するとともに前記筒状体の先端部を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態で前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する筒状体配置工程と、前記筒状体の後端部から挿出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程とを有する、前記方法。
(25)閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法であって、閉鎖空間体の内部を開放する開放工程と、紐状体を挿通した筒状体の先端部を、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態で前記閉鎖空間体内の前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置することによりその先端部から挿出されている前記紐状体の先端部を前記閉鎖空間体内の前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、前記紐状体の先端部を第1保持具で保持するとともに前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、前記紐状体を挿通した筒状体の後端部から第2保持具を挿入してその先端部から挿出する第2保持具挿通工程と、前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体先端部引出工程と、前記閉鎖空間体外において、前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程とを有する、前記方法。
(26)前記筒状体は、長手方向に受ける押圧力に対して撓まない、または長手方向に短縮しない筒状体である(21)から(25)のいずれかに記載の方法。
本発明に係る結紮具によれば、体腔外における操作により、体腔内で1または2以上の生体管を迅速、簡便ないし障害を生じさせずに結紮およびその解除を繰り返すことができ、生体管における血液やリンパ液などの体液の流れを止めることに優れ、開腹手術においては、その後端を体腔外へ残した状態で、施術やその際の視界の妨げにならないような位置へ配置することができ、腹腔鏡手術においては、その後端を体腔外へ残した状態で、手術創である孔から挿入できて体腔外で操作することができる。また、本発明に係る生体管を結紮する方法によれば、生体管における血液やリンパ液などの体液の流れを止めるのに有効であって、体腔外で操作できるため、迅速、簡便ないし障害を生じさせずにその生体管の結紮と解除とを繰り返すことができ、例えば、腹腔鏡下肝切除手術においては、従来、切除が不可能であった肝臓深部の腫瘍を、通常の腹腔鏡手術スキルでも出血させることなく確実に切除することができる。さらに、本発明に係る閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法によれば、例えば、手で作業することが困難な閉鎖空間体の内部においても、閉鎖空間体の外部における操作により、迅速ないし簡便にその柔軟管の結紮と解除とを繰り返すことができる。
本発明に係る結紮具の第1の態様を示す図である。 生体管を筒状体の先端部に近接させて結紮する態様を示す図である。 本発明に係る結紮具の第2の態様を示す図である。 本実施形態に係る筒状体11の先端部およびその端縁の第2の態様を示す図である。 本実施形態に係る保持具13の先端部の第2の態様を示す図である。 本実施形態に係る保持具13の先端部の第3の態様を示す図である。図中、本実施形態に係る保持具13の先端部の第2の態様を破線で示す。 本実施形態に係る保持具13の先端部の第4の態様を示す図である。 本実施形態に係る保持具13の先端部の第5の態様を示す図である。 本実施形態に係る保持具13の先端部の第6の態様を示す図である。 幅3mm、長さ60cmのポリエステル製テープおよび内径5mm、長さ110cm、120cmまたは130cmのシリコーンゴム製クランプカバー(VESSEL−CLUDE;Argon社)を用いて止血し、腹腔鏡補助下肝切除手術を行った患者Aの手術後の垂直方向のCT画像を示す図である。左側は門脈右枝を示す位置のCT画像であり、右側は門脈左枝を示す位置のCT画像である。図中、矢印で門脈内に発生した血栓を示す。 幅3mm、長さ60cmのポリエステル製テープおよび内径5mm、長さ110cm、120cmまたは130cmのシリコーンゴム製クランプカバー(VESSEL−CLUDE;Argon社)を用いて止血し、腹腔鏡補助下肝切除手術を行った患者Bの手術前および手術後の水平方向のCT画像を示す図である。左側は手術前のCT画像であり、図中、矢印で腫瘍を示す。右側は手術後のCT画像であり、図中、矢印で門脈左枝内に発生した血栓を示す。 幅5mm、長さ1mのポリエステル製テープおよび外径10mm、内径5〜6mm、長さ30cmのシリコーンゴム製チューブを用いて止血し、完全腹腔鏡下肝切除手術を行った患者Cの手術前および手術後の水平方向のCT画像を示す図である。上図は手術前のCT画像であり、下図は手術後のCT画像である。右図中、矢印で示された「同部位」は、それぞれ左図において矢印で示された右肝静脈と同じ位置を示す。また、上図の右図中、矢印で腫瘍を示し、下図中、矢印で腫瘍を切除した部位を示す。
以下、本発明に係る結紮具および結紮方法について詳細に説明する。本発明に係る結紮具は、体腔内で1または2以上の生体管を結紮するための結紮具であって、少なくとも2本の紐状体を内部に挿通可能な筒状体と、前記生体管を前記筒状体の先端部に近接させるための紐状体とを備えており、前記筒状体は、前記体腔内における前記生体管の結紮位置から体腔外に至る長さを有しており、前記紐状体は、前記結紮位置から体腔外に至る長さの2倍以上の長さを有している。
本発明において、「体腔」とは、動物の体内における腔所のことをいい、例えば、腹腔、胸腔などを挙げることができる。また、「生体管」とは、生体内において管状の形態を有する器官のことをいい、例えば、動脈、静脈、門脈などの血管、食道、十二指腸、小腸、大腸などの消化管、リンパ管、胆管、気管、尿管、尿道、卵管、精管などを挙げることができる。
本発明において、「閉鎖空間体」は、仕切りや障壁などにより閉鎖された空間を有する物体や領域などであって、その閉じられた空間を開放した後であっても空間の内外を区別し得るものであればよく、例えば、タンクやコンテナのような完全に閉鎖された空間を有するものの他、マンホールのような閉鎖された空間を概念できるものを挙げることができるが、これらに限定されない。また、「柔軟管」は、液体が流通可能であって可撓性を有する管であればよく、例えば、架橋ポリエチレン管やポリブテン管、ゴム管などを挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明において「結紮」とは、特定の位置において、生体管や柔軟管の内腔の空隙を狭め、あるいは失わせて、流通する体液や液体の流れを止めること、あるいは抑制ないし阻害することをいう。
本発明において生体管を結紮する場合、1の生体管のみならず、2以上の生体管をまとめて結紮することができる。また、柔軟な組織に囲まれた生体管をその組織ごと結紮することができ、例えば、肝十二指腸間膜、肝胃間膜、胃結腸間膜、小腸間膜などの間膜に囲まれた動脈、静脈、門脈、胆管などをその間膜ごと結紮することができる。
本発明において、「生体管を筒状体の先端部に近接させる」とは、生体管と筒状体の先端部との距離を縮めることのみならず、生体管と筒状体の先端部とを接触させる場合や生体管を筒状体の内部に引き込む場合などが含まれる。
本発明において、「筒状体の先端部」、「紐状体の先端部」または「保持具の先端部」とは、筒状体、紐状体または保持具の先端から長手方向中間までの任意の部分をいう。同様に、「筒状体の後端部」、「紐状体の後端部」または「保持具の後端部」とは、筒状体、紐状体または保持具の後端から長手方向中間までの任意の部分をいう。また、「筒状体の端部」、「紐状体の端部」または「保持具の端部」とは、それぞれ、筒状体、紐状体または保持具の先端部または後端部をいう。
本発明において、「筒状体」は、少なくとも2本の紐状体を挿通可能な内径を有していればよく、3mmより大きい幅を有する紐状体を2本挿通可能な内径を有するのが好ましい。また、その外径は、使用される環境や操作性などに応じて適宜設定することができる。
また、本発明において、筒状体の長さは、体腔内における生体管の結紮位置から体腔外に至る長さ、あるいは閉鎖空間体内における柔軟管の結紮位置から閉鎖空間体外に至る長さであればよく、用いる紐状体の長さ、筒状体の形状や材質、結紮位置、手術創や閉鎖空間体に形成された孔の位置や径、あるいは患者の体格や閉鎖空間体の大きさや規模などに応じて、適宜設定することができ、例えば、生体管を結紮するための結紮具においては、成人男性用として25〜60cm、成人女性用として20〜55cm、小児用として15〜50cmなどとすることができる。また、筒状体は、状況に応じて適宜長さを調節できるよう、切断可能なものであってもよい。
本発明において、筒状体の形状およびその長手方向に略垂直な断面の形状は、本発明の特徴を損なわない範囲において任意の形状を選択することができ、筒状体の形状としては、例えば、円柱型、多角柱型、略円錐型、略多角錐型、エンタシス型、レンズ型、鼓型、瓢箪型などを挙げることができ、断面の形状としては、例えば、円形、楕円形、メガネ型(中空を2つ有するもの)、瓢箪型などを挙げることができる。すなわち、筒状体およびその長手方向に略垂直な断面の形状は、筒状体全体を通じて同一であっても異なっていてもよい。なお、筒状体の先端や後端は、その端縁の角が立っていない形状が好ましく、例えば、面取りされている形状が好ましい。
本発明に用いることができる筒状体の材質は、本発明の特徴を損なわない範囲において特に限定されないが、そのような材質としては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、硬質ゴムなどのゴム、ナイロンエラストマー、四フッ化エチレン・バーフロオロアルコキシエチレン共重合体樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、シリコーン、ポリ塩化ビニル、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリウレタン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリカーボネートなどの合成樹脂、その他天然樹脂、ガラス、各種金属などを挙げることができ、単一の材質のみならず、2以上の材質を有していてもよい。
また、本発明において、筒状体は長手方向に受ける押圧力に対して撓まない、または長手方向に短縮しない筒状体であることが好ましい。そのような筒状体は、その内径や外径、長さ、材質、構造などを適宜設定することにより形成することができ、例えば、材質にメラミン樹脂やアクリル樹脂、尿素樹脂、硬性ゴムなどの硬性材料を用いることにより、あるいは軟質材料であっても針金などの硬性材料を骨格として組み込むことなどにより形成することができる。
筒状体の色調および透明度は、適宜選択することができ、例えば、筒状体に挿通した紐状体の状態や生体管の結紮状態などを目視により確認することができるよう、透明度が高くなるよう形成することができる他、挿通する紐状体、生体管または柔軟管とは異なる色を奏するように形成することができる。
また、本発明においては、体腔や閉鎖空間体、生体管、柔軟管に悪影響を与えない範囲において、筒状体には先端や後端からの距離を示す目盛りを付すことができる。目盛りを付す方法は特に限定されず、例えば、インク、特に生体親和性を有するインクを用いて付す方法の他、筒状体の側面の表面を削ることにより付す方法、あるいはエンボス加工を施すことにより付す方法などを挙げることができる。また、目盛りは、先端や後端からの距離を示すことができる限り、筒状体の一部分のみ、例えば、生体管や柔軟管を結紮する際、体腔外や閉鎖空間体外に配置される部分のみに付されていてもよく、筒状体の全長にわたって付されていてもよい。目盛りの態様は、先端や後端からの距離を示すことができるものである限り特に限定されないが、単なる印のようなものの他、例えば、縞や線、棒、丸型、三角形、ひし形などのシンボルを適当な間隔で並べたものや、距離を示す数字を適当な間隔で並べたもの、シンボルと数字とを組み合わせて適当な間隔で並べたものなどを挙げることができる。
本発明に用いることができる筒状体は、本発明の特徴を損なわない範囲において、いかなる構造を備えてもよく、例えば、本発明に係る結紮具における筒状体については、軟性材料や非粘着性材料で形成されたコーティング構造や先端部構造、ガス漏れ防止のためのエアバルブ、紐状体を保持するクリップなどの構造を備えていてもよい。
本発明において、「紐状体」は、本発明の特徴を損なわない範囲において適宜選択することができ、そのような紐状体としては、例えば、紐状、糸状、帯状、テープ状などものを挙げることができるが、テープ状のものが好ましい。また、紐状体の長さは、体腔内における生体管の結紮位置から体腔外に至る長さの2倍以上の長さ、あるいは閉鎖空間体内における柔軟管の結紮位置から閉鎖空間外に至る長さの2倍以上の長さであればよく、用いる筒状体の長さ、紐状体の形状、結紮位置、手術創や閉鎖空間体に形成された孔の位置や径、あるいは患者の体格や閉鎖空間体の大きさや規模などに応じて、適宜設定することができ、例えば、同時に使用する筒状体が30cmである場合は1m、40cmである場合は1.2mなどとすることができる。また、紐状体は、状況に応じて適宜長さを調節できるよう、切断可能なものであってよい。
本発明における紐状体について、中空の有無は問わない。また、その幅は一定であってもなくてもよく、その長手方向に略垂直な断面の形状は、筒状体の場合と同様の形状を挙げることができ、紐状体全体を通じて同一であっても異なっていてもよい。例えば、結紮の際に生体管や柔軟管に接触する部分(接触部)をテープ状とし、接触部以外を糸状とするような態様や、接触部を3mmより大きい幅のテープ状とするとともに接触部以外を3mm幅のテープ状とするような態様とすることができる。
本発明に用いることができる紐状体の材質は、本発明の特徴を損なわない範囲において適宜選択することができるが、そのような材質としては、例えば、綿、亜麻、苧麻、大麻、黄麻、マニラ麻、サイザル、マゲー、麻、ジュートなどの植物繊維系材料、絹、羊毛、天蚕糸、モヘヤ、カシミア、キャメル、ラマ、アルパカ、ビキューナ、アンゴラなどの動物繊維系材料、植物セルロースなどの再生繊維系材料、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリオレフィン、ポリウレタン、シリコーンなどの合成樹脂などを挙げることができ、単一の材質のみならず、2以上の材質を有していてもよい。
本発明に係る結紮具における紐状体の接触部は、生体管を筒状体の先端部に近接させて結紮する際に、生体管に障害を生じさせない形状および大きさであることが好ましい。そのような接触部の形状および大きさは、結紮する生体管や用いる材質などに応じて適宜選択することができ、幅が3mmより大きいテープ状のものが好ましく、幅が4〜10mmのテープ状のものがより好ましく、幅が4〜8mmのテープ状のものがさらに好ましく、幅が5〜7mmのテープ状のものがよりさらに好ましい。
また、本発明においては、体腔や閉鎖空間体、生体管、柔軟管に悪影響を与えない範囲において、紐状体には目盛りを付すことができる。目盛りは、紐状体のうち、生体管や柔軟管を周回して筒状体の後端部から挿出される部分の前後位置のみに付してもよく、当該部分を含む部分、例えば、紐状体の全長に亘って付してもよい。目盛りを付す態様としては、上述の筒状体と同様の態様を挙げることができる。
また、「生体管に生じる障害」としては、例えば、生体管の破れや損傷などを挙げることができ、具体的には、リンパ管の破れによるリンパ液の漏出、胆管の破れによる胆汁の漏出、血管の破れによる出血、血管の損傷による血栓の発生などを挙げることができる。
本発明に係る結紮具は、紐状体を挿通した状態の筒状体に挿通して紐状体の端部を保持することができる保持具を備えてもよい。そのような保持具は、紐状体を挿通した状態の筒状体に挿通して紐状体の端部を保持できるものであれば、特に限定されないが、例えば、腹腔鏡手術などに用いられる把持鉗子の他、紐状体の端部に突き通して、あるいは紐状体の端部に形成された環に引っ掛けて保持するための鉤構造を有する針金状のもの、その先端部に1本または2本の紐状体を引っ掛けて筒状体に引き込み可能な鉤状に形成された鉤状部を有するものなどを挙げることができるが、前記鉤状部を有するものであることが好ましい。
鉤状部は、引っ掛けた1本または2本の紐状体が外れにくい形状であることが好ましく、そのような形状としては、例えば、保持具の先端部が、長手方向に略垂直な方向や鉤状部の内部方向へ屈曲している形状を挙げることができる。また、鉤状部の開口部分の大きさは、紐状体を引っ掛けて筒状体に引き込む際に、筒状体の端縁に引っ掛かりにくい大きさであることが好ましく、具体的には、1本または2本の紐状体を引っ掛けて筒状体に引き込み可能な範囲で、筒状体の外径と内径との差、すなわち筒状体の厚みよりも小さいことがより好ましい。本発明に係る鉤状部を有する保持具の先端部の形状として、具体的には、例えば、図5、図6、図7、図8および図9に示す形状を挙げることができるが、これらに限定されない。なお、図6に示す形状は、破線で示した図5に示す形状と比較して、鉤状部の頂点が低くなっている形状であり、図7に示す形状は、保持具の先端部が長手方向に略垂直な方向へ屈曲している形状であり、図8に示す形状は、保持具の先端部が鉤状部の内部方向へ1回屈曲している形状であり、図9に示す態様は、保持具の先端部が鉤状部の内部方向へ2回屈曲している形状である。
次に、本実施形態に係る結紮具1の作用について、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8および図9を用いて詳細に説明する。図1は本実施形態に係る結紮具1の第1の態様を示す図、図2は生体管2を筒状体11の先端部に近接させて結紮する態様を示す図、図3は本実施形態に係る結紮具1の第2の態様を示す図、図4は本実施形態に係る筒状体11の先端部およびその端縁の第2の態様を示す図、図5は本実施形態に係る保持具13の先端部の第2の態様を示す図、図6は本実施形態に係る保持具13の先端部の第3の態様を示す図、図7は本実施形態に係る保持具13の先端部の第4の態様を示す図、図8は本実施形態に係る保持具13の先端部の第5の態様を示す図、図9は本実施形態に係る保持具13の先端部の第6の態様を示す図である。
図1に示すように、結紮具1により生体管2を結紮する場合、まず、体腔内3における生体管2の結紮位置5に周回させた紐状体12の両端部を筒状体11の後端部から挿出し、筒状体11の先端部を生体管2の結紮位置5の近傍に配置するとともに筒状体11の後端部を体腔外4に配置する。ここで、図4に示すように、筒状体11に先端や後端からの距離を示す目盛りを付すことにより、体腔内3へ入っている筒状体11の部分の長さを逐次確認ないし把握することができ、これにより筒状体11の配置を容易に行うことができる。また、切断により筒状体11の長さを調節する場合、筒状体11に先端や後端からの距離を示す目盛りを付すことにより、長さの調節を正確かつ容易に行うことができる。
続いて、体腔外4において、紐状体12の両端部を引く(矢印a)または筒状体11を先端方向へ押す(矢印b)、あるいは両方の操作により、生体管2を筒状体11の先端部に近接させて生体管2を結紮する。なお、紐状体12について、少なくとも生体管2を周回して筒状体11の後端部から挿出される部分の前後位置に目盛りを付すことにより、紐状体12の両端部を引くまたは筒状体11を先端方向へ押す、あるいは両方の操作を行う場合の、紐状体12と筒状体11との位置関係を逐次正確に確認することができ、これにより、結紮位置5において結紮された生体管2にどの程度圧力がかかっているかを容易に把握することができる。
ここで、本発明において、紐状体12を結紮位置5または結紮予定部位に「周回させる」とは、結紮位置5または結紮予定部位に紐状体12を取り巻くこと、もしくは図1に示すように、結紮位置5または結紮予定部位に紐状体12を取り巻くようにして折り返すことをいう。
また、生体管2を筒状体11の先端部に近接させて結紮する態様は、生体管2の径、柔軟度、弾力度、筒状体11の形状およびその長手方向に略垂直な断面の形状、筒状体11の外径、内径、材質、構造、紐状体12の接触部の構造、断面形状、太さ、材質などにより異なるが、例えば、図2Aに示すように、生体管2の結紮位置5に周回させた紐状体12により筒状体11の先端部近傍に形成されるループが縮小して生体管2を結紮する態様や、図2Bに示すように、生体管2が筒状体11内に引き込まれて折れ曲がるとともに、生体管2の内壁が対向する内壁と接触することにより結紮する態様などを挙げることができる。なお、筒状体11の先端部の端縁が、図4に示すように面取りされている形状であれば、生体管2を結紮する際の侵襲を抑制することができる。
また、生体管2の結紮位置5に周回させた紐状体12を筒状体11の後端部から挿出する際、図3に示すように、保持具13を用いることができる。保持具13によれば、図3Aに示すように、紐状体12を挿通した状態の筒状体11に挿通して生体管2の結紮予定部位に周回させた紐状体12を保持することができ、さらに図3Bに示すように、紐状体12を保持したままの状態で紐状体12を筒状体11内に引き入れて筒状体11の後端部から引き出すことができ、その結果、紐状体12の先端部と後端部とを筒状体11の後端部から挿出させることができる。なお、図5、図6、図7、図8および図9に示すように、保持具13の先端部に、1本または2本の紐状体12を引っ掛けて筒状体11に引き込み可能な鉤状の鉤状部14を形成した場合は、生体管2の結紮予定部位に周回させた紐状体12を鉤状部14の開口部分15に引っ掛けた後、筒状体11内に引き入れて筒状体11の後端部から引き出すことができる。ここで、鉤状部14の開口部分15が筒状体11の厚みよりも小さい場合は、生体管2の結紮予定部位に周回させた紐状体12を引っ掛けた後、筒状体11内に引き入れる際に、鉤状部14の開口部分15が筒状体11の端縁に引っ掛かり難く、容易に引き入れることができる。また、保持具13の先端部が、図7に示すように、長手方向に略垂直な方向へ屈曲している場合、図8に示すように、鉤状部14の内部方向へ1回屈曲している場合、または図9に示すように、鉤状部14の内部方向へ2回屈曲している場合は、生体管2の結紮予定部位に周回させた紐状体12を鉤状部14の開口部分15に引っ掛けた後、その引っ掛けた紐状体12がより外れ難く、筒状体11内に引き入れて筒状体11の後端部から引き出す操作を容易に行うことができる。
次に、本発明は、腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法を提供する。本発明に係る腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法の第1の態様は、紐状体を挿入して紐状体の先端部を挿出した筒状体の先端部を第1挿入孔に挿入し、その紐状体の先端部を結紮予定部位に周回させた後、再度筒状体に挿入して後端部から挿出することにより、その筒状体の後端部から紐状体の両端部が挿出する。続いて、それら紐状体の両端部を引く、あるいは筒状体をその先端方向へ押すことにより生体管を結紮する方法である。すなわち、本発明に係る腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法の第1の態様は、
(i)紐状体を挿通した筒状体の先端部を第1挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態でその先端部から挿出されている前記紐状体の先端部を生体管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程、
(ii)第1保持具を第2挿入孔から体腔内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記生体管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程、
(iii)前記紐状体を挿通した筒状体の後端部から第2保持具を挿入してその先端部から挿出する第2保持具挿通工程、
(iv)前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体先端部引出工程、
(v)前記引き出した紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記生体管を結紮する結紮工程、
以上(i)から(v)の工程を有する。
次に、本発明に係る腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法の第2の態様は、第1挿入孔に紐状体の先端部を挿入して結紮予定部位に周回させた後、第1挿入孔から挿出する。次に、その紐状体の先端部と後端部とを筒状体に挿入するとともに筒状体の先端部を第1挿入孔に挿入することにより、その筒状体の後端部から紐状体の両端部が挿出する。続いて、それら紐状体の両端部を引く、あるいは筒状体をその先端方向へ押すことにより生体管を結紮する方法である。すなわち、本発明に係る腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法の第2の態様は、
(i)紐状体の先端部を第1保持具で保持して第1挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態でその先端部を生体管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程、
(ii)第2保持具を第2挿入孔から体腔内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記生体管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程、
(iii)前記周回させた紐状体の先端部を前記第1保持具で保持して前記第1挿入孔から体腔外へ引き出す紐状体先端部引出工程、
(iv)前記第1挿入孔から体腔外に出ている前記紐状体の両端部を筒状体の先端部から挿入してその後端部から挿出するとともに前記筒状体の先端部を前記第1挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態でその先端部を前記生体管の結紮予定部位近傍に配置する筒状体配置工程、
(v)前記筒状体の後端部から挿出された紐状体の両端部を引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記生体管を結紮する結紮工程、
以上(i)から(v)の工程を有する。
次に、本発明に係る腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法の第3の態様は、第1挿入孔に紐状体の先端部を挿入して結紮予定部位に周回させた後、第2挿入孔に先端部を挿入した筒状体にその紐状体の先端部を挿入して筒状体の後端部から挿出するとともにその紐状体の後端部を第1挿入孔から体腔内に引き入れる。次に、第2挿入孔に先端部を挿入した筒状体に、体腔内に引き入れた紐状体の後端部を挿入して筒状体の後端部から挿出することにより、その筒状体の後端部から紐状体の両端部が挿出する。続いて、それら紐状体の両端部を引く、あるいは筒状体をその先端方向へ押すことにより生体管を結紮する方法である。すなわち、本発明に係る腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法の第3の態様は、
(i)紐状体の先端部を第1保持具で保持して第1挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態でその先端部を生体管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程、
(ii)第2保持具を挿通した筒状体の先端部を第2挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態でその先端部から挿出されている前記第2保持具で前記紐状体の先端部を保持して前記生体管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程、
(iii)前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持したまま前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出すとともに前記紐状体の後端部を前記第1挿入孔から体腔内へ引き入れる紐状体先端部引出工程、
(iv)前記筒状体の後端部から第3保持具を挿入してその先端部から挿出する第3保持具挿通工程、
(v)前記紐状体の後端部を前記第3保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体後端部引出工程、
(vi)前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記生体管を結紮する結紮工程、
以上(i)から(vi)の工程を有する。
次に、本発明に係る腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法の第4の態様は、第1挿入孔に紐状体の先端部を挿入して結紮予定部位に周回させた後、第2挿入孔から挿出するとともに、その紐状体の後端部を第1挿入孔から体腔内に引き入れる。次に、体腔内に引き入れた紐状体の後端部を第2挿入孔から挿出し、それら紐状体の先端部と後端部とを筒状体に挿入するとともに筒状体の先端部を第2挿入孔に挿入することにより、その筒状体の後端部から紐状体の両端部が挿出する。続いて、それら紐状体の両端部を引く、あるいは筒状体をその先端方向へ押すことにより生体管を結紮する方法である。すなわち、本発明に係る腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法の第4の態様は、
(i)紐状体の先端部を第1保持具で保持して第1挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態でその先端部を生体管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程、
(ii)第2保持具を第2挿入孔から体腔内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記生体管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程、
(iii)前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持したまま前記第2挿入孔から引き出すとともに前記紐状体の後端部を第1挿入孔から体腔内へ引き入れる紐状体先端部引出工程、
(iv)第3保持具を第2挿入孔から体腔内へ挿入して前記紐状体の後端部を保持するとともに前記第2挿入孔から引き出す紐状体後端部引出工程と、
(v)前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを筒状体の先端部から挿入してその後端部から挿出するとともに前記筒状体の先端部を前記第2挿入孔から体腔内へ挿入し、その後端部を体腔外に残した状態で前記生体管の結紮予定部位近傍に配置する筒状体配置工程、
(vi)前記筒状体の後端部から挿出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記生体管を結紮する結紮工程、
以上(i)から(vi)の工程を有する。
本発明に係る、腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法の第1から第4の態様にいう「挿入孔」とは、腹腔鏡手術の際に患者の腹部に開ける穴状の手術創のことをいい、各挿入孔は、例えば、トロッカーを挿入する方法などの常法を用いて形成することができる。また、各挿入孔の形成位置は、患部の位置や孔の大きさ、結紮予定部位、操作性などに応じて、適宜設定することができ、それら挿入孔の大きさもまた、筒状体、第1保持具、第2保持具および第3保持具などの形態などに応じて、適宜設定することができる。
さらに、本発明に係る、腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法の第1から第4の態様において、保持具は、本発明に係る結紮具に備えることができる保持具と同様のものを用いることができる。また、第1保持具、第2保持具および第3保持具は、それぞれ、同一のものであっても、異なったものであってもよい。
また、本発明に係る、腹腔鏡手術において生体管を結紮する方法の第1から第4の態様は、常法に従い、例えば、内視鏡を使用することにより、あるいは腹腔内にガスを充填するなどして腹腔内の施術スペースを確保することにより、より迅速、簡便ないし障害を生じさせずに行うことができる他、本発明の特徴を損なわない範囲において、いかなる工程も備えることができる。
次に、本発明は、生体管を結紮する方法を提供する。本発明に係る生体管を結紮する方法は、紐状体を挿入して紐状体の先端部を挿出した筒状体の先端部を、筒状体の後端部を体腔外に残した状態で結紮予定部位近傍に配置し、その紐状体の先端部を結紮予定部位に周回させた後、再度筒状体に挿入して後端部から挿出することにより、その筒状体の後端部から紐状体の両端部が挿出する。続いて、体腔外において、それら紐状体の両端部を引く、あるいは筒状体をその先端方向へ押すことにより生体管を結紮する方法である。すなわち、本発明に係る生体管を結紮する方法は、
(i)紐状体を挿通した筒状体の先端部を、その後端部を体腔外に残した状態で前記生体管の結紮予定部位近傍に配置することによりその先端部から挿出されている前記紐状体の先端部を前記生体管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程、
(ii)前記紐状体の先端部を第1保持具で保持するとともに前記生体管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程、
(iii)前記紐状体を挿通した筒状体の後端部から第2保持具を挿入してその先端部から挿出する第2保持具挿通工程、
(iv)前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体先端部引出工程、
(v)前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記生体管を結紮する結紮工程、
以上(i)から(v)の工程を有する。
本発明に係る生体管を結紮する方法において、第1保持具および第2保持具は、本発明に係る結紮具に備えることができる保持具と同様のものを用いることができる他、第1保持具は施術者の手であってもよい。また、第1保持具が施術者の手でない場合は、第1保持具と第2保持具とは同一のものであってもよい。
次に、本発明は、閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法を提供する。本発明に係る閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法の第1の態様は、紐状体を挿入して紐状体の先端部を挿出した筒状体の先端部を、閉鎖空間体に形成した第1挿入孔に挿入し、その紐状体の先端部を結紮予定部位に周回させた後、再度筒状体に挿入して後端部から挿出することにより、その筒状体の後端部から紐状体の両端部が挿出する。続いて、それら紐状体の両端部を引く、あるいは筒状体をその先端方向へ押すことにより柔軟管を結紮する方法である。すなわち、本発明に係る閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法の第1の態様は、
(i)閉鎖空間体の内部に通じる第1挿入孔および閉鎖空間体の内部に通じる第2挿入孔を形成する挿入孔形成工程、
(ii)紐状体を挿通した筒状体の先端部を前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部から挿出されている前記紐状体の先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程、
(iii)第1保持具を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程、
(iv)前記紐状体を挿通した筒状体の後端部から第2保持具を挿入してその先端部から挿出する第2保持具挿通工程、
(v)前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体先端部引出工程、
(vi)前記引き出した紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程、
以上(i)から(vi)の工程を有する。
次に、本発明に係る閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法の第2の態様は、閉鎖空間体に形成した第1挿入孔に紐状体の先端部を挿入して結紮予定部位に周回させた後、第1挿入孔から挿出する。次に、その紐状体の先端部と後端部とを筒状体に挿入するとともに筒状体の先端部を第1挿入孔に挿入することにより、その筒状体の後端部から紐状体の両端部が挿出する。続いて、それら紐状体の両端部を引く、あるいは筒状体をその先端方向へ押すことにより柔軟管を結紮する方法である。すなわち、本発明に係る閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法の第2の態様は、
(i)閉鎖空間体の内部に通じる第1挿入孔および閉鎖空間体の内部に通じる第2挿入孔を形成する挿入孔形成工程、
(ii)紐状体の先端部を第1保持具で保持して前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程、
(iii)第2保持具を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程、
(iv)前記周回させた紐状体の先端部を前記第1保持具で保持して前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体外へ引き出す紐状体先端部引出工程、
(v)前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体外に出ている前記紐状体の両端部を筒状体の先端部から挿入してその後端部から挿出するとともに前記筒状体の先端部を前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する筒状体配置工程、
(vi)前記筒状体の後端部から挿出された紐状体の両端部を引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程、
以上(i)から(vi)の工程を有する。
次に、本発明に係る閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法の第3の態様は、閉鎖空間体に形成した第1挿入孔に紐状体の先端部を挿入して結紮予定部位に周回させた後、閉鎖空間体に形成した第2挿入孔に先端部を挿入した筒状体にその紐状体の先端部を挿入して筒状体の後端部から挿出するとともに紐状体の後端部を第1挿入孔から閉鎖空間体内に引き入れる。次に、第2挿入孔に先端部を挿入した筒状体に閉鎖空間体内に引き入れた紐状体の後端部を挿入して筒状体の後端部から挿出することにより、その筒状体の後端部から紐状体の両端部が挿出する。続いて、それら紐状体の両端部を引く、あるいは筒状体をその先端方向へ押すことにより柔軟管を結紮する方法である。すなわち、本発明に係る閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法の第3の態様は、
(i)閉鎖空間体の内部に通じる第1挿入孔および閉鎖空間体の内部に通じる第2挿入孔を形成する挿入孔形成工程、
(ii)紐状体の先端部を第1保持具で保持して前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程、
(iii)第2保持具を挿通した筒状体の先端部を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部から挿出されている前記第2保持具で前記紐状体の先端部を保持して前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程、
(iv)前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持したまま前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出すとともに前記紐状体の後端部を前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ引き入れる紐状体先端部引出工程、
(v)前記筒状体の後端部から第3保持具を挿入してその先端部から挿出する第3保持具挿通工程、
(vi)前記紐状体の後端部を前記第3保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体後端部引出工程、
(vii)前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程、
以上(i)から(vii)の工程を有する。
次に、本発明に係る閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法の第4の態様は、閉鎖空間体に形成した第1挿入孔に紐状体の先端部を挿入して結紮予定部位に周回させた後、閉鎖空間体に形成した第2挿入孔から挿出するとともに、その紐状体の後端部を第1挿入孔から閉鎖空間体内に引き入れる。次に、閉鎖空間体内に引き入れた紐状体の後端部を第2挿入孔から挿出し、それら紐状体の先端部と後端部とを筒状体に挿入するとともに筒状体の先端部を第2挿入孔に挿入することにより、その筒状体の後端部から紐状体の両端部が挿出する。続いて、それら紐状体の両端部を引く、あるいは筒状体をその先端方向へ押すことにより柔軟管を結紮する方法である。すなわち、本発明に係る閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法の第4の態様は、
(i)閉鎖空間体の内部に通じる第1挿入孔および閉鎖空間体の内部に通じる第2挿入孔を形成する挿入孔形成工程、
(ii)紐状体の先端部を第1保持具で保持して前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部を液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程、
(iii)第2保持具を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程、
(iv)前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持したまま前記第2挿入孔から引き出すとともに前記紐状体の後端部を第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ引き入れる紐状体先端部引出工程、
(v)第3保持具を第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入して前記紐状体の後端部を保持するとともに前記第2挿入孔から引き出す紐状体後端部引出工程、
(vi)前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを筒状体の先端部から挿入してその後端部から挿出するとともに前記筒状体の先端部を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態で前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する筒状体配置工程、
(vii)前記筒状体の後端部から挿出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程、
以上(i)から(vii)の工程を有する。
次に、本発明に係る閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法の第5の態様は、閉鎖空間体の内部を開放し、紐状体を挿入して紐状体の先端部を挿出した筒状体の先端部を、筒状体の後端部を閉鎖空間体外に残した状態で結紮予定部位近傍に配置し、その紐状体の先端部を結紮予定部位に周回させた後、再度筒状体に挿入して後端部から挿出することにより、その筒状体の後端部から紐状体の両端部が挿出する。続いて、閉鎖空間体外において、それら紐状体の両端部を引く、あるいは筒状体をその先端方向へ押すことにより柔軟管を結紮する方法である。すなわち、本発明に係る閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法の第5の態様は、
(i)閉鎖空間体の内部を開放する開放工程、
(ii)紐状体を挿通した筒状体の先端部を、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態で前記閉鎖空間体内の液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置することによりその先端部から挿出されている前記紐状体の先端部を前記閉鎖空間体内の液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程、
(iii)前記紐状体の先端部を第1保持具で保持するとともに前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程、
(iv)前記紐状体を挿通した筒状体の後端部から第2保持具を挿入してその先端部から挿出する第2保持具挿通工程、
(v)前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体先端部引出工程、
(vi)前記閉鎖空間体外において、前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程、
以上(i)から(vi)の工程を有する。
本発明に係る、閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法の第1から第4の態様において、挿入孔とは、閉鎖空間体における仕切りや障壁に形成される孔であって、閉鎖空間体の内部に通じる比較的小さい開口(穴)をいう。本発明における(i)挿入孔形成工程にいう第1挿入孔および第2挿入孔は、その仕切りや障壁の構造、材質、あるいは厚みなどに応じて、適宜常法に従い形成することができ、例えば、ドリルや錐、刃物などを用いて行うことができるが、これらに限定されない。また、各挿入孔形成位置は、孔の大きさや結紮予定部位、操作性などに応じて、適宜設定することができ、それら挿入孔の大きさもまた、筒状体、第1保持具、第2保持具および第3保持具などの形態などに応じて、適宜設定することができる。
さらに、本発明に係る閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法は、本発明の特徴を損なわない範囲において、いかなる工程も備えることができる。
以下、本発明に係る結紮具および結紮方法について、実施例に基づいて説明する。なお、本発明の技術的範囲は、これらの実施例によって示される特徴に限定されない。
<実施例1>幅3mm、長さ60cmのポリエステル製血管テープおよび内径5mm、長さ110cm、120cmまたは130cmのシリコーンゴム製クランプカバー(VESSEL−CLUDE;Argon社)を用いた結紮
(1)症例1
肝臓に腫瘍が存在する患者Aの腹部を約10cm切開して開腹後、幅3mm、長さ60cmのポリエステル製血管テープおよび内径5mm、長さ110cm、120cmまたは130cmのシリコーンゴム製クランプカバー(VESSEL−CLUDE;Argon社)を用いて、肝十二指腸間膜内を走行する肝動脈、門脈および胆管を肝十二指腸間膜ごと結紮し、止血を行った。その後、常法に従って腹腔鏡補助下肝切除手術を行い、腫瘍が存在する肝実質を切離して摘出した。
手術後の患者Aの垂直方向のCT画像を図10に示す。図10に示すように、腫瘍は除去されたものの、門脈右枝内および門脈左枝内に血栓が生じたことが確認された。
(2)症例2
肝臓に腫瘍が存在する患者Bに対し、本実施例(1)に記載の方法により止血を行った後、常法に従い腹腔鏡補助下肝切除手術を行った。手術前および手術後の水平方向のCT画像を図11に示す。図11に示すように、患者Bにおいて、腫瘍は除去されたものの、門脈左枝内に血栓が生じたことが確認された。
これらの結果から、幅3mmのポリエステル製血管テープおよび内径5mmのシリコーンゴム製クランプカバーを用いて肝十二指腸間膜を結紮した場合は、門脈内に血栓が生じる場合があることが明らかになった。
<実施例2>幅5mm、長さ1mのポリエステル製テープおよび外径10mm、内径5〜6mm、長さ30cmのシリコーンゴム製チューブを用いた結紮
幅5mm、長さ1mのポリエステル製テープを外径10mm、内径5〜6mm、長さ30cmのシリコーンゴム製チューブに挿通したものを準備し、これを結紮具とした。右葉の後区域に8cm大の腫瘍が存在する患者Cの腹部に12mm径のトロッカーを計6本挿入し、このうちの一つに準備した結紮具を挿入して、これを用いて肝十二指腸間膜内を走行する肝動脈、門脈および胆管を肝十二指腸間膜ごと結紮し、止血を行った。その後、常法に従って完全腹腔鏡下肝切除手術を行い、腫瘍が存在する肝実質を切離して摘出した。
手術前後の水平方向のCT画像を図12に示す。図12に示すように、患者Cにおいて、腫瘍が完全に切除されたことが確認された。また、手術中の出血および手術後の血栓の発生は認められなかった。
これらの結果から、幅5mm、長さ1mのポリエステル製テープおよび外径10mm、内径5〜6mm、長さ30cmのシリコーンゴム製チューブ用いて肝十二指腸間膜内を走行する肝動脈、門脈および胆管を肝十二指腸間膜ごと結紮することにより、完全腹腔鏡下での肝切除手術における止血を極めて有効かつ安全に行うことができることが明らかになった。さらに、これらを用いた止血を行うことにより、従来は完全腹腔鏡下手術においては切除困難とされた後区域に存在する比較的大きな腫瘍が、完全腹腔鏡下手術において安全に切除できることが明らかになった。
なお、上述の実施例は、生体管を結紮する方法のみならず、閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法に適用される。
1 結紮具
2 生体管
3 体腔内
4 体腔外
5 結紮位置
11 筒状体
12 紐状体
13 保持具
14 鉤状部
15 開口部分

Claims (15)

  1. 体腔内で1または2以上の生体管を結紮するための結紮具であって、筒状体と、前記生体管を前記筒状体の先端部に近接させるための紐状体とを備えており、前記筒状体は、少なくとも2本の前記紐状体を内部に挿通可能であり、かつ、前記体腔内における前記生体管の結紮位置から体腔外に至る長さを有しており、前記紐状体は、前記結紮位置から体腔外に至る長さの2倍以上の長さを有している結紮具。
  2. 前記紐状体は、前記生体管を前記筒状体の先端部に近接させて結紮する際の、前記生体管に接触する接触部がその生体管に障害を生じさせない形状および大きさを有する、請求項1に記載の結紮具。
  3. 前記紐状体の接触部が帯状であって、かつ3ミリメートルより大きい幅を有する、請求項2に記載の結紮具。
  4. 前記紐状体は、前記生体管を周回して筒状体の後端部から挿出される部分の前後位置に目盛りが付されている、請求項1から請求項3のいずれかに記載の結紮具。
  5. 前記筒状体は、長手方向に受ける押圧力に対して撓まない、または長手方向に短縮しない筒状体である、請求項1から請求項4のいずれかに記載の結紮具。
  6. 前記筒状体は、先端および/または後端からの距離を示す目盛りが付されている、請求項1から請求項5のいずれかに記載の結紮具。
  7. 前記筒状体は、先端および/または後端の端縁が面取りされている、請求項1から請求項6のいずれかに記載の結紮具。
  8. 前記紐状体を挿通した状態の前記筒状体に挿通して前記紐状体の端部を保持できる保持具を備える、請求項1から請求項7のいずれかに記載の結紮具。
  9. 前記保持具は、その先端部に、1本または2本の紐状体を引っ掛けて前記筒状体に引き込み可能な鉤状に形成された鉤状部を有する、請求項8に記載の結紮具。
  10. 閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法であって、
    閉鎖空間体の内部に通じる第1挿入孔および閉鎖空間体の内部に通じる第2挿入孔を形成する挿入孔形成工程と、
    紐状体を挿通した筒状体の先端部を前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部から挿出されている前記紐状体の先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、
    第1保持具を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、
    前記紐状体を挿通した筒状体の後端部から第2保持具を挿入してその先端部から挿出する第2保持具挿通工程と、
    前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体先端部引出工程と、
    前記引き出した紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程と
    を有する、前記方法。
  11. 閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法であって、
    閉鎖空間体の内部に通じる第1挿入孔および閉鎖空間体の内部に通じる第2挿入孔を形成する挿入孔形成工程と、
    紐状体の先端部を第1保持具で保持して前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、
    第2保持具を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、
    前記周回させた紐状体の先端部を前記第1保持具で保持して前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体外へ引き出す紐状体先端部引出工程と、
    前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体外に出ている前記紐状体の両端部を筒状体の先端部から挿入してその後端部から挿出するとともに前記筒状体の先端部を前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する筒状体配置工程と、
    前記筒状体の後端部から挿出された紐状体の両端部を引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程と
    を有する、前記方法。
  12. 閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法であって、
    閉鎖空間体の内部に通じる第1挿入孔および閉鎖空間体の内部に通じる第2挿入孔を形成する挿入孔形成工程と、
    紐状体の先端部を第1保持具で保持して前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、
    第2保持具を挿通した筒状体の先端部を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部から挿出されている前記第2保持具で前記紐状体の先端部を保持して前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、
    前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持したまま前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出すとともに前記紐状体の後端部を前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ引き入れる紐状体先端部引出工程と、
    前記筒状体の後端部から第3保持具を挿入してその先端部から挿出する第3保持具挿通工程と、
    前記紐状体の後端部を前記第3保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体後端部引出工程と、
    前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程と
    を有する、前記方法。
  13. 閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法であって、
    閉鎖空間体の内部に通じる第1挿入孔および閉鎖空間体の内部に通じる第2挿入孔を形成する挿入孔形成工程と、
    紐状体の先端部を第1保持具で保持して前記第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態でその先端部を前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、
    第2保持具を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入して前記紐状体の先端部を保持するとともに前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、
    前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持したまま前記第2挿入孔から引き出すとともに前記紐状体の後端部を第1挿入孔から前記閉鎖空間体内へ引き入れる紐状体先端部引出工程と、
    第3保持具を第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入して前記紐状体の後端部を保持するとともに前記第2挿入孔から引き出す紐状体後端部引出工程と、
    前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを筒状体の先端部から挿入してその後端部から挿出するとともに前記筒状体の先端部を前記第2挿入孔から前記閉鎖空間体内へ挿入し、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態で前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する筒状体配置工程と、
    前記筒状体の後端部から挿出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程と
    を有する、前記方法。
  14. 閉鎖空間体の内部に存在して液体が流通する柔軟管を結紮する方法であって、
    閉鎖空間体の内部を開放する開放工程と、
    紐状体を挿通した筒状体の先端部を、その後端部を前記閉鎖空間体外に残した状態で前記閉鎖空間体内の前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置することによりその先端部から挿出されている前記紐状体の先端部を前記閉鎖空間体内の前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位近傍に配置する紐状体先端部配置工程と、
    前記紐状体の先端部を第1保持具で保持するとともに前記液体が流通する柔軟管の結紮予定部位に周回させる紐状体周回工程と、
    前記紐状体を挿通した筒状体の後端部から第2保持具を挿入してその先端部から挿出する第2保持具挿通工程と、
    前記周回させた紐状体の先端部を前記第2保持具で保持するとともに前記筒状体内に引き入れてその後端部から引き出す紐状体先端部引出工程と、
    前記閉鎖空間体外において、前記引き出された紐状体の先端部とその後端部とを引くことにより、および/または前記筒状体をその先端方向へ押すことにより前記液体が流通する柔軟管を結紮する結紮工程と
    を有する、前記方法。
  15. 前記筒状体は、長手方向に受ける押圧力に対して撓まない、または長手方向に短縮しない筒状体である請求項10から請求項14のいずれかに記載の方法。
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