JPWO2012042581A1 - メタン発酵処理装置 - Google Patents

メタン発酵処理装置

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Abstract

槽内部が隔壁により複数の反応室に区画された多段式反応槽からなり、該多段式反応槽内で被処理水とグラニュール汚泥とを接触させるメタン発酵処理装置であって、隔壁には被処理水が上流側反応室から下流側反応室に向けて通過する開口部が設けられ、最下流側の反応室にはグラニュール汚泥から分離された処理水を越流させて排出する越流部が設けられ、一の反応室内において発生したガスを越流部の越流面と略同じ高さの水面下に導いて気中に抜き出すガス抜き手段と、該ガス抜き手段によりガスとともに水面下に導かれたグラニュール汚泥を一の反応室よりも上流側の他の反応室に返送する汚泥返送手段とを備えていることを特徴とするメタン発酵処理装置。多段式反応槽内における被処理水の流動状態が改善された反応効率の高いメタン発酵処理装置が提供される。

Description

本発明は、食品工業等の有機性廃水に代表される産業廃水、又は下水、し尿等の廃水をメタン醗酵処理してメタンガス,炭酸ガスなどに分解するメタン発酵処理装置に関する。
食品工業廃水等の産業廃水や、有機性汚泥、生ごみ等の有機性廃棄物を処理するために、メタン発酵処理が注目され、実用化されている。メタン発酵処理は、活性汚泥処理に比べて省エネルギーであり、バイオガスとしてのメタンガスをエネルギーとして生み出すことができる。
メタン醗酵処理の例として、嫌気性消化法やUASB(上向流式嫌気性汚泥床)法によるものが普及している。UASB法のメタン醗酵処理においては、有機性廃棄物は2段階の分解過程を経て、メタンガス、水および炭酸ガスとなる。すなわち、有機性廃棄物は酸発酵過程で酢酸等の低級脂肪酸に分解され、続いてメタン細菌の働きによりメタンガスに分解される。
このようなメタン発酵処理において、特許文献1に記載されるようなスラッジブランケット型のメタン醗酵処理装置が知られている。この装置は、顆粒状態のグラニュールを乱流状態で滞留させる乱流反応層を反応槽の槽内に下方から2段以上に縦型に積層して形成したものであり、処理水を上方から槽外部に溢流させると共に、グラニュールを含む水を乱流反応層に戻すようにした層流層(スラッジブランケット)が設けられている。
特開2005−342691号公報
特許文献1に記載されるメタン発酵処理装置においては、各段の乱流反応層は、上方に向かって凸形に設けられた円錐型の第一隔壁の外側に形成される狭い流路を通じてつながっている。そして、槽中央上部の自由水面付近の反応水を槽最下部の第一乱流層201に下降させる第一貫通筒4と、第一乱流層201の水を槽中央上部の自由水面付近に上昇させる第二貫通筒6が設けられることにより、第一乱流層201の水は槽中央上部の自由水面付近を経由して循環する。このような槽内構造のために、下段の乱流反応層から上段の乱流反応層へと被処理水が順次移動するに際し、本来は槽中央上部の自由水面付近を経由して循環しながら径方向に均一に広がって流れるべき被処理水が片流れを生じ、反応効率を低減させる恐れがある。
そこで本発明の課題は、多段式反応槽内における被処理水の流動状態が改善された反応効率の高いメタン発酵処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るメタン発酵処理装置は、槽内部が隔壁により複数の反応室に区画された多段式反応槽からなり、該多段式反応槽内で被処理水とグラニュール汚泥とを接触させるメタン発酵処理装置であって、前記隔壁には被処理水が上流側反応室から下流側反応室に向けて通過する開口部が設けられ、最下流側の反応室にはグラニュール汚泥から分離された処理水を越流させて排出する越流部が設けられ、一の反応室内において発生したガスを前記越流部の越流面と略同じ高さの水面下に導いて気中に抜き出すガス抜き手段と、該ガス抜き手段により前記ガスとともに前記水面下に導かれたグラニュール汚泥を前記一の反応室よりも上流側の他の反応室に返送する汚泥返送手段とを備えていることを特徴とするものからなる。
このような本発明のメタン発酵処理装置によれば、一の反応室内において発生したガスとともに水面下に導かれたグラニュール汚泥を、上流側の他の反応室に返送するので、グラニュール汚泥が複数の反応室間を流動し、良好なスラッジブランケットが形成可能となる。また、グラニュール汚泥を含む汚泥水が隣り合う反応室間を流動することにより、多段式反応槽内が攪拌混合されて被処理水の片流れが防止され、メタン発酵反応の促進が図られる。
本発明のメタン発酵処理装置において、前記隔壁が、頂部を下方に向けて配置された錐面状(例えば円錐面状、四角錐面状)に形成されていることが好ましい。隔壁をいわゆる逆錐面形状に形成することにより、反応室内で発生したガスは、反応室内に浮遊するグラニュール汚泥を随伴しながら反応室の径方向外向きに移動して、越流面と略同じ高さの自由水面から気中に排出される。このようにして、多段式反応槽内におけるグラニュール汚泥の流動状態の改善が図られる。
前記開口部は、前記頂部に形成されていることが好ましい。このように、逆錐面形状をなす隔壁の錐体頂部に開口部が形成され、当該開口部を通じて被処理水が上流側反応室から下流側反応室に向けて通過することにより、被処理水の主流れが反応室の径方向内側に形成されるので、被処理水の層流と、発生ガスの流れに随伴する汚泥水の循環流とが互いに干渉することなく安定した流動状態が形成可能となる。
本発明のメタン発酵処理装置において、前記汚泥返送手段が、前記グラニュール汚泥を前記他の反応室に重力で返送する下向き配管からなることが好ましい。このような下向き配管からなる汚泥返送手段を介して、越流面と略同じ高さの自由水面下に導かれたグラニュール汚泥を、返送先の反応室内における所望の位置に返送することができる。
本発明のメタン発酵処理装置において、前記ガス抜き手段が、前記ガスを浮力で前記水面下に導く上向き配管からなることが好ましい。このように、一の反応室内で発生したガスを集めて浮力で上方に移送し、越流面と略同じ高さの自由水面下に導くことにより、特段の動力を使用せずにガス抜きを行うことができる。また、上昇するガスのリフトアップ作用を利用して汚泥水を上昇させることができるので、簡素な機構にて多段式反応槽内を適切な流動状態に保持することが可能である。また、前記上向き配管は、前記一の反応室の周縁側に設けられて、発生したガスが取り込まれやすく配置されていることが好ましい。
また、本発明のメタン発酵処理装置には、前記上向き配管内または/および反応室内に気体を吹き込むブロワが設けられていることが好ましい。メタン発酵反応が活発に生じているときは、外部から気体を吹き込まなくても多段式反応槽内が十分に攪拌されて適切な流動状態を形成可能である。しかしメタンガスの発生量が少ないときは、外部からメタンガス等を上向き配管や反応室内に吹き込むことで流動状態を調整することが可能である。また、外部から吹き込まれた気体により、上向き配管内を上昇するグラニュール汚泥をほぐして小粒径化することが可能である。このようにして汚泥表面積を高めることで、グラニュール汚泥の持つメタン発酵反応性の向上を図ることも可能である。
本発明に係るメタン発酵処理装置において、前記複数の反応室が上下方向に積層されていることが好ましい。このようないわゆる縦型の多段式反応槽においては、本発明のガス抜き手段および汚泥返送手段を備えたメタン発酵処理装置をコンパクトに形成することが容易である。
本発明のメタン発酵処理装置において、前記多段式反応槽に被処理水が断続的に供給されることが好ましい。被処理水が断続的に供給されることにより、被処理水の流入停止時にグラニュール汚泥を自重で沈降させ、開口部を通じて上方の反応室から下方の反応室内へとグラニュール汚泥を流入させることができる。このようにして、下方の反応室に流入したグラニュール汚泥が下方の反応室内のガス流れに乗ってガス抜き手段へと誘導されることにより、多段式反応槽内に汚泥水の循環流を形成することができる。
本発明のメタン発酵処理装置において、前記開口部の上流側近傍に、前記上流側反応室内のガスが前記下流側反応室内に流入することを阻止する阻止板が設けられていることが好ましい。例えば、開口部からわずかに上流側の反応室内に、開口部よりも大きな断面積を有する浮上ガス阻止板を設けることにより、上流側反応室内で発生したメタンガスが開口部を通じて下流側反応室内に流入することを阻止し、ガスをガス抜き手段へと効果的に誘導することが可能となる。このような浮上ガス阻止板は、上方に頂点を有するように配置された円錐面状に構成することができる。
本発明に係るメタン発酵処理装置によれば、反応室内で発生するガスを利用して多段式反応槽内に循環流を形成させることにより、反応室内における片流れを防止しつつメタン発酵を効果的に行うことができる。また、ブロワを介して外部からメタンガス等の気体を導入することにより、リフトアップされる汚泥水の流動を促進することができる。
本発明の一実施態様に係るメタン発酵処理装置における多段式反応槽の概略縦断面図である。 図1の多段式反応槽をL−L方向から見た概略平面図である。 図1の多段式反応槽を含むメタン発酵処理装置の概略フロー図である。
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施態様に係るメタン発酵処理装置における多段式反応槽の概略縦断面図であり、図2は図1のL−L方向から見た概略平面図である。
多段式反応槽1内には、頂部を下方に向けた円錐面状の三つの隔壁2(2A、2B、2C)が設置され、各隔壁2の外周縁は多段式反応槽1の円筒内周面と水密状態で接合されており、多段式反応槽1内を反応室10(10Z、10A、10B、10C)に区画している。また各隔壁2の頂部には開口部3(3A、3B、3C)が形成されており、各開口部3によって各反応室10は連通している。また、開口部3の下方側近傍には、円錐面状の浮上ガス阻止板12が設けられ、図示されない支持手段によって各隔壁2に固定されている。多段式反応槽1の最下部には被処理水の流入部8が設けられ、多段式反応槽1の最上部には処理水を越流させる越流樋4が設けられ、越流樋4を越流した処理水は、流出管9を通して多段式反応槽1の外部に流出されるようになっている。さらに多段式反応槽1の最上部には、多段式反応槽1内で発生したメタンガスを多段式反応槽1外に放出するガス放出管11の一端が接続されている。
隔壁2Aの外周縁付近(反応室10Z周縁側の上部)には、上向き配管5Aの一端が隔壁2Aを貫通して取り付けられている。上向き配管5Aの他端は、多段式反応槽1の越流水面と略同じ高さにその水面が存するように形成されたガス抜き槽7(7A)に連通しており、反応室10Z内で発生するメタンガスを上向き配管5Aによってガス抜き槽7Aに導くようになっている。
ガス抜き槽7Aには下向き配管6Aの一端が連通しており、下向き配管6Aの他端部は隔壁2Aの円錐面上側に沿って設置されており、メタンガスの上昇流によるガスリフトアップ効果によってメタンガスとともに上昇する汚泥水をガス抜き槽7Aを介して下向き配管6Aの他端から反応室10Aに返送するようになっている。
隔壁2Bの外周縁付近(反応室10A周縁側の上部)には、上向き配管5Bの一端が隔壁2Bを貫通して取り付けられている。上向き配管5Bの他端はガス抜き槽7Aと同一水平面上に設置されたガス抜き槽7Bに連通しており、反応室10A内で発生するメタンガスを上向き配管5Bによってガス抜き槽7Bに導くようになっている。
ガス抜き槽7Bにも下向き配管6Bの一端が連通しており、下向き配管6Bの他端部は隔壁2Bの円錐面上側に沿って設置されており、メタンガスの上昇流によるガスリフトアップ効果によってメタンガスとともに上昇する汚泥水をガス抜き槽7Bを介して下向き配管6Bの他端から反応室10Bに返送するようになっている。
なお、図2に示すように、各ガス抜き槽7(7A、7B)は多段式反応槽1内の最上部周縁側に隣合わせになるように設置されている。
このように構成された本発明のメタン発酵処理装置は、以下のように機能する。
被処理水は流入部8から断続的に流入し、上昇しながら、各開口部3(3A、3B、3C)を通して各反応室10(10Z、10A、10B、10C)間を移動する。この過程で被処理水が各反応室10内に存在するグラニュール汚泥と接触することにより、被処理水中の有機物が分解される。被処理水は、最終的に反応室10Cの上部でグラニュール汚泥と分離され、越流樋4を介して流出管9から多段式反応槽1の外部へ処理水として取り出される。
反応室10Zで発生したメタンガスの一部分は、開口部3Aの下方にある浮上ガス阻止板12に捕捉されて反応室10Aへの流入が阻止され、阻止されたメタンガスを含めた反応室10Zで発生したメタンガスは隔壁2Aの円錐面下側に沿って上昇し、隔壁2Aと多段式反応槽1との接合部の周囲に滞留する。その接合部付近には上向き配管5Aの一端が開口しているので、当該接合部の周囲に滞留したメタンガスは、上向き配管5Aを通ってガス抜き槽7Aの水面下に導かれ、その水面から気中に放出されたメタンガスはガス放出管11を介して多段式反応槽1外に排出される。
一方、メタンガスが上向き配管5Aを通過する際に、そのリフトアップ効果によって反応室10Z内に存在するグラニュールを含む汚泥水も上昇してガス抜き槽7Aに流入する。その結果、ガス抜き槽7A内の水面mは多段式反応槽1内の水面nより高くなるが、そのヘッド差(m−n)によって汚泥水は下向き配管6Aを通して落下し反応室10A内に流入する。かくして、反応室10Z内のグラニュールの一部は反応室10Aに移送されることになる。また、被処理水の流入が断続的に停止するタイミングで、被処理水流れの方向に抗して、グラニュールが反応室10Aから落下し10Z内に流入することも並行して行われる。このような運転を続行することにより、反応室10Zと反応室10Aとの間でグラニュール汚泥の循環混合が達成され、反応が効果的に行われる。
一方、反応室10A内で発生したメタンガスも、同じように隔壁2Bの円錐面下側に沿って上昇し、隔壁2Bと多段式反応槽1との接合部の周囲に滞留するが、その接合部付近には上向き配管5Bの開口部が存在するので、メタンガスは上向き配管5Bを通ってガス抜き槽7Bの水面下に導かれ、そしてその水面から気中に放出されたメタンガスはガス放出管11を介して多段式反応槽1外に放出される。メタンガスが上向き配管5Bを通過する際には、そのリフトアップ効果によって反応室10Aに存在するグラニュールを含む汚泥水も、同じように上昇してガス抜き槽7B内に流入する。その結果、同じようにガス抜き槽7B内の水面mは多段式反応槽1内の水面nよりも高く上昇し、そのヘッド差(m−n)によって、汚泥水が下向き配管6Bから落下し反応室10B内に流入する。
このようにして反応室10A内のグラニュールの一部が反応室10Bに移送されることになる。また、被処理水の流入が断続的に停止するタイミングで、被処理水流れの方向に抗して、グラニュールが反応室10Bから落下し10A内に流入することも並行して行われる。このような運転を続行することにより、反応室10Aと反応室10Bとの間でグラニュール汚泥の循環混合が達成され、反応が効果的に行われる。
このように、頂部を下方に向けた錐面状の隔壁2を形成し、その頂部に開口部3を設け、上向き配管5からなるガス抜き手段を設け、ガス抜き槽7と下向き配管6からなる汚泥返送手段を設けたことによって、多段式反応槽1内の片流れを防止し、さらに多段式反応槽1内においてグラニュール汚泥を十分に循環混合することができる。従って、従来のメタン発酵処理装置に比較してその処理効果を飛躍的に増加させることができる。すなわち、同一処理容量での比較においては、従来装置より処理装置の設置面積や設置コストを大幅に減少させることができ、また同一の設置面積あるいは装置の大きさでの比較では、処理容量を大幅に増加させるという効果を発揮することが可能となる。
図3は、メタンガスの貯留タンク12を含めた本発明のメタン発酵処理装置の概略フロー図である。多段式反応槽1の最上部に連通したガス放出管11の他端は貯留タンク12に接続されている。また、貯留タンク12にはガス吹き込み管13の一端が連通し、その他端は、反応室10Z内の上向き配管5A直下に開口され、ガス吹き込み管13を通してガスを吹き込み可能なブロワ14がガス吹き込み管13の中途部分に設置されている。
貯留タンク12に、ブロワ14を有するガス吹き込み管13を接続することにより、貯留タンク12内に貯留されたメタンガスを、ガス吹き込み管13を介して多段式反応槽1内に吹き込むことができる。このようなガスの吹き込みにより、メタンガスが上向き配管5A内を高流速で上昇するので、ガスリフトアップ効果をより顕著に発生させ、反応室10Z内の汚泥水を高流速でガス抜き槽7A内に流入させることができる。このようにしてグラニュールの攪拌混合を促進し、メタン発酵処理の効果を大幅に増大させることが可能となる。さらに、多段式反応槽1の外部からメタンガスを吹き込むことにより、メタンガスの気泡発生の際に生じる振動によって粒子径の大きなグラニュールがほぐされ、より小粒子径のグラニュールへと分散されるので、グラニュールの表面積を増加させ、メタン発酵処理の効果をさらに増大させることができる。
なお、図3ではガス吹き込み管13の他端を上向き配管5Aの直下に開口させているが、これに限定されず、反応室10Z内あるいは上向き配管5A内の任意の場所に開口させてもよい。
また、図3ではガス吹き込み管13の他端を反応室10Z内のみに開口させているが、ガス吹き込み管13の他端を分岐して反応室10A内にも開口させることにより、グラニュールの攪拌混合の増加をより広範囲に及ぼすことができる。
本発明に係るメタン発酵処理装置は、各種有機性産業廃水、下水、し尿等の廃水を処理するために利用することができる。
1 多段式反応槽
2、2A、2B、2C 隔壁
3、3A、3B、2C 開口部
4 越流樋
5、5A、5B 上向き配管
6、6A、6B 下向き配管
7、7A、7B ガス抜き槽
8 流入部
9 流出管
10、10Z、10A、10B、10C 反応室
11 ガス放出管
12 浮上ガス阻止板
【0002】
[0006]
特許文献1に記載されるメタン発酵処理装置においては、各段の乱流反応層は、上方に向かって凸形に設けられた円錐型の第一隔壁の外側に形成される狭い流路を通じてつながっている。そして、槽中央上部の自由水面付近の反応水を槽最下部の第一乱流層201に下降させる第一貫通筒4と、第一乱流層201の水を槽中央上部の自由水面付近に上昇させる第二貫通筒6が設けられることにより、第一乱流層201の水は槽中央上部の自由水面付近を経由して循環する。このような槽内構造のために、下段の乱流反応層から上段の乱流反応層へと被処理水が順次移動するに際し、本来は槽中央上部の自由水面付近を経由して循環しながら径方向に均一に広がって流れるべき被処理水が片流れを生じ、反応効率を低減させる恐れがある。
[0007]
そこで本発明の課題は、多段式反応槽内における被処理水の流動状態が改善された反応効率の高いメタン発酵処理装置を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0008]
上記課題を解決するために、本発明に係るメタン発酵処理装置は、槽内部が隔壁により複数の反応室に区画された多段式反応槽からなり、該多段式反応槽内で被処理水とグラニュール汚泥とを接触させるメタン発酵処理装置であって、前記隔壁には被処理水が上流側反応室から下流側反応室に向けて通過する開口部が設けられ、最下流側の反応室にはグラニュール汚泥から分離された処理水を越流させて排出する越流部が設けられ、一の反応室内において発生したガスを前記越流部の越流面と同じ高さの水面下に導いて気中に抜き出すガス抜き手段と、該ガス抜き手段により前記ガスとともに前記水面下に導かれたグラニュール汚泥を前記一の反応室よりも下流側の他の反応室に返送する汚泥返送手段とを備えていることを特徴とするものからなる。
[0009]
このような本発明のメタン発酵処理装置によれば、一の反応室内において発生したガスとともに水面下に導かれたグラニュール汚泥を、下流側の他の反応室に返送するので、グラニュール汚泥が複数の反応室間を流動し、良好なスラッジブランケットが形成可能となる。また、グラニュール汚泥を含む汚泥水が隣り合う反応室間を流動することにより、多段式反応槽内が攪拌混
【0003】
合されて被処理水の片流れが防止され、メタン発酵反応の促進が図られる。
[0010]
本発明のメタン発酵処理装置において、前記隔壁が、頂部を下方に向けて配置された錐面状(例えば円錐面状、四角錐面状)に形成されていることが好ましい。隔壁をいわゆる逆錐面形状に形成することにより、反応室内で発生したガスは、反応室内に浮遊するグラニュール汚泥を随伴しながら反応室の径方向外向きに移動して、越流面と同じ高さの自由水面から気中に排出される。このようにして、多段式反応槽内におけるグラニュール汚泥の流動状態の改善が図られる。
[0011]
前記開口部は、前記頂部に形成されていることが好ましい。このように、逆錐面形状をなす隔壁の錐体頂部に開口部が形成され、当該開口部を通じて被処理水が上流側反応室から下流側反応室に向けて通過することにより、被処理水の主流れが反応室の径方向内側に形成されるので、被処理水の層流と、発生ガスの流れに随伴する汚泥水の循環流とが互いに干渉することなく安定した流動状態が形成可能となる。
[0012]
本発明のメタン発酵処理装置において、前記汚泥返送手段が、前記グラニュール汚泥を前記他の反応室に重力で返送する下向き配管からなることが好ましい。このような下向き配管からなる汚泥返送手段を介して、越流面と同じ高さの自由水面下に導かれたグラニュール汚泥を、返送先の反応室内における所望の位置に返送することができる。
[0013]
本発明のメタン発酵処理装置において、前記ガス抜き手段が、前記ガスを浮力で前記水面下に導く上向き配管からなることが好ましい。このように、一の反応室内で発生したガスを集めて浮力で上方に移送し、越流面と同じ高さの自由水面下に導くことにより、特段の動力を使用せずにガス抜きを行うことができる。また、上昇するガスのリフトアップ作用を利用して汚泥水を上昇させることができるので、簡素な機構にて多段式反応槽内を適切な流動状態に保持することが可能である。また、前記上向き配管は、前記一の反応室の周縁側に設けられて、発生したガスが取り込まれやすく配置されていることが好ましい。

Claims (10)

  1. 槽内部が隔壁により複数の反応室に区画された多段式反応槽からなり、該多段式反応槽内で被処理水とグラニュール汚泥とを接触させるメタン発酵処理装置であって、前記隔壁には被処理水が上流側反応室から下流側反応室に向けて通過する開口部が設けられ、最下流側の反応室にはグラニュール汚泥から分離された処理水を越流させて排出する越流部が設けられ、一の反応室内において発生したガスを前記越流部の越流面と略同じ高さの水面下に導いて気中に抜き出すガス抜き手段と、該ガス抜き手段により前記ガスとともに前記水面下に導かれたグラニュール汚泥を前記一の反応室よりも上流側の他の反応室に返送する汚泥返送手段とを備えていることを特徴とするメタン発酵処理装置。
  2. 前記隔壁が、頂部を下方に向けて配置された錐面状に形成されている、請求項1に記載のメタン発酵処理装置。
  3. 前記開口部が、前記頂部に形成されている、請求項2に記載のメタン発酵処理装置。
  4. 前記汚泥返送手段が、前記グラニュール汚泥を前記他の反応室に重力で返送する下向き配管からなる、請求項1〜3のいずれかに記載のメタン発酵処理装置。
  5. 前記ガス抜き手段が、前記ガスを浮力で前記水面下に導く上向き配管からなる、請求項1〜4のいずれかに記載のメタン発酵処理装置。
  6. 前記上向き配管が、前記一の反応室の周縁側に設けられている、請求項5に記載のメタン発酵処理装置。
  7. 前記上向き配管内または/および反応室内に気体を吹き込むブロワが設けられている、請求項5または6に記載のメタン発酵処理装置。
  8. 前記複数の反応室が上下方向に積層されている、請求項1〜7のいずれかに記載のメタン発酵処理装置。
  9. 前記多段式反応槽に被処理水が断続的に供給される、請求項1〜8のいずれかに記載のメタン発酵処理装置。
  10. 前記開口部の上流側近傍に、前記上流側反応室内のガスが前記下流側反応室内に流入することを阻止する阻止板が設けられている、請求項1〜9のいずれかに記載のメタン発酵処理装置。
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