JPWO2012020549A1 - 空力ブレーキ装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

乗り心地や車両に悪影響を与えることなく、効率的に車両の速度を低減することができる空力ブレーキ装置の制御方法を提供することである。空力ブレーキ装置550の制御方法は、鉄道車両100に備えられたものであって、少なくとも車両201,〜,208の中央部よりも鉄道車両100の進行方向H1前方に設けられた空力ブレーキ板301,〜,308と、空力ブレーキ板301,〜,308の進出動作を制御する駆動部501,〜,508およびブレーキ制御装置500と、鉄道車両100の速度を検出する速度計560と、を含む。空力ブレーキ装置550は、速度計560による鉄道車両100の速度に応じて空力ブレーキ板301,〜,308の進出動作を制御する。

Description

本発明は、走行中の鉄道車両を減速させるために用いられる空力ブレーキ装置の制御方法に関する。
近年、鉄道車両の高速化が進み、鉄道車両を減速させるために種々のブレーキ装置が研究開発されている。例えば、特許文献1には、空力ブレーキ板を展開する時に、走行方向によらず風圧の影響が少ない鉄道車両用の空力ブレーキ装置について開示されている。
特許文献1記載の空力ブレーキ装置においては、空力ブレーキ板を展開して制動力を発生させる空力ブレーキ装置において、車体に取付固定され車両の進行方向に対して直交する鉛直面内において延びるリニアガイドレールと、空力ブレーキ板に配設されリニアガイドレールに摺動可能に係合するリニアガイドブロックと、空力ブレーキ板と車体との間に設けられ空力ブレーキ板を、車体より上方又は側方の外部にまで突出させて展開させる展開手段とを備えるものである。
特開2003−002194号公報
しかしながら、特許文献1記載の空力ブレーキ装置は、一の車両の一端側にのみ設けられている(特許文献1の図1参照)。また、一般に、車両は、一方向にのみ進むのではなく、往復する場合には、逆方向が進行方向となる。特許文献1記載の空力ブレーキ装置においては、走行方向によらず風圧の影響が少ないと記載されているが、本発明者は、一車両における中央部よりも進行方向後方に空力ブレーキ装置を設けた場合、後述するように空力ブレーキ装置が乗り心地に悪影響をあたえることを見出した。
また、特許文献1記載の空力ブレーキ装置は、当該空力ブレーキ装置を同時に作動させるものであり、車両編成まわりの空気の流れの観点や、車両編成の挙動に与える影響等の観点から、空力ブレーキ装置の制御方法に改善の余地があることも見出した。
本発明の目的は、乗り心地や車両編成に悪影響を与えることなく、効率的に車両の速度を低減することができる空力ブレーキ装置の制御方法を提供することである。
(1)
一局面に従う空力ブレーキ装置の制御方法は、複数の車両から構成される編成の一部又は全部の車両の中央部よりも編成の進行方向前方に設けられた空力ブレーキ板の作動を制御する空力ブレーキ装置の制御方法であって、編成の速度を検出するステップと、空力ブレーキ装置で発生させる減速度と編成の速度とに応じて、空力ブレーキ板の動作を決定するステップと、を含むものである。
空力ブレーキ装置の制御方法においては、制御装置が、車両の中央部よりも車両の進行方向前方に備えられた空力ブレーキ板の動作を制御する。
この場合、空力ブレーキ板が各車両の中央部よりも車両の進行方向前方に備えられているので、車両の形状(特に先頭車の形状)に関わらず、空力ブレーキ板において、空気の流れを最も強く受けることができる。その結果、空力ブレーキ板の性能を最大限に利用することができる。また、空力ブレーキ板が車両の中央部よりも車両の進行方向前方に備えられていることにより、車両に与える振動を少なくすることができるため、車両内の乗員の乗り心地に悪影響を与えることを防止することができる。更に空力ブレーキ装置で発生させる減速度と編成の速度とに応じて、空力ブレーキ板の動作を決定するため編成に悪影響を与えることなく、効率的に編成の速度を低減することができる。
(2)
空力ブレーキ板の動作には、第1の車両の空力ブレーキ板が、第1の車両より進行方向前方の第2の車両の空力ブレーキ板よりも、進出する面積が多くなる制御が含まれていてもよい。
この場合、編成の進行方向前方から後方に向かって空力ブレーキ板の突出面積(編成前方から見たときの空力ブレーキ板の投影面積)が増加するので、進行方向後方の空力ブレーキ板は、進行方向前方の空力ブレーキ板による空気の流れの変化に基づく影響を受けにくくなり、空力ブレーキ板の性能を、その応答性も含めて効率的に発揮させることができる。
(3)
空力ブレーキ板の動作には、第1の車両の空力ブレーキ板を、第1の車両より進行方向前方の第2の車両の空力ブレーキ板が進出を開始した後に進出させる制御が含まれていてもよい。
この場合、編成の進行方向から後方に向けて、時間差をもって空力ブレーキ板を進出させて、制動力を徐々に発生させることができるので、ブレーキの応答性は多少は落ちるものの、乗り心地や編成の挙動に与える悪影響を排除できる。
(4)
空力ブレーキ板の動作には、第1の車両の空力ブレーキ板を第1の車両より進行方向後方の第2の車両の空力ブレーキ板が進出を開始した後に進出させる制御が含まれていてもよい。
この場合、時間差をもって進行方向後方から進行方向前方に向けて制動力を発生させるので、ブレーキの応答性は多少は落ちるものの、減速度が大きい場合でも、編成の挙動に悪影響を与えることを防止することができる。
本発明に係る一実施の形態に係る鉄道車両の一例を示す模式的側面図である。 鉄道車両の構成の一例を示す模式図である。 図1の鉄道車両の一部を示す側面拡大図である。 鉄道車両における空力ブレーキ板の動作を説明する模式図である。 鉄道車両における空力ブレーキ板の動作を説明する模式図である。 ブレーキ制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図6のステップS5の処理における制御システムの一例を示す模式的動作図である。 図6のステップS5の処理における制御システムの一例を示す模式的動作図である。 図6のステップS7の処理における制御システムの一例を示す模式的動作図である。 図6のステップS7の処理における制御システムの一例を示す模式的動作図である。 車両の中央部よりも進行方向前方に空力ブレーキ板を設けた場合の模式図である。 車両の中央部に空力ブレーキ板を設けた場合の模式図である。 車両の中央部よりも進行方向と逆方向に空力ブレーキ板を設けた場合の模式図である。 CFD解析による結果を示す模式図である。 CFD解析による結果を示す模式図である。 CFD解析による結果を示す模式図である。 鉄道車両の空力ブレーキ装置の他の例を示す模式的側面図である。 鉄道車両の空力ブレーキ装置のさらに他の例を示す模式的側面図である。 鉄道車両の空力ブレーキ装置のさらに他の例を示す模式的上面図である。 鉄道車両の空力ブレーキ装置のさらに他の例を示す模式的側面図である。 鉄道車両の空力ブレーキ装置のさらに他の例を示す模式的側面図である。
100 鉄道車両
201,〜,208 車両
211,〜,216 連結器
301,〜,308 空力ブレーキ板
401,〜,408 空力ブレーキ板
500 ブレーキ制御装置
501,〜,508,601,〜,608 駆動部
550 空力ブレーキ装置
560 速度計
H1 進行方向
以下、本発明に係る実施の形態について図面を用いて説明する。
(一実施の形態)
図1は、本発明に係る一実施の形態に係る鉄道車両100の一例を示す模式的側面図である。
図1に示すように、鉄道車両100は、レールL上を走行する車両の編成であり、車両201,〜,車両208の8両編成からなる。車両201,〜,車両208は、それぞれ連結器211,〜,217により接続されている。
以下、本実施の形態においては、説明がない限り、鉄道車両100は、レールL上を進行方向H1に走行するものとして説明を行う。したがって、鉄道車両100の先頭車両は車両201であり、最後尾は車両208である。
(構成説明)
次に、鉄道車両100の構成について説明を行う。図2は鉄道車両100の構成の一例を示す模式図であり、図3は図1の鉄道車両100の一部を示す側面拡大図である。
図2に示すように、鉄道車両100は、主に上位システムからの減速度その他の指令に基づきブレーキ力を算定するブレーキ制御装置500、力行用モータを活用した回生/発電ブレーキ装置530、空圧シリンダを動力源とし、ブレーキキャリパでブレーキパッドを介してブレーキディスクを挟むことによりブレーキ力を発生させるディスクブレーキ装置540、空力抵抗を活用した空力ブレーキ装置550および図示しない力行用モータを含む。また、ブレーキ制御装置500は、鉄道車両100の車両速度を認識するための速度計560を有する。
なお、本実施の形態において、ブレーキ制御装置500に速度計560があることとしたが、これに限定されず、図示しない車両の上位システムからの速度信号に基づき車両速度を認識してもよく、車輪の回転数を図示しないセンサによって検出し、独自に車両速度を認識する方式を用いてもよい。
例えば、通常走行時において、ブレーキ制御装置500は、高速走行中の鉄道車両100の速度を低減させる場合、回生/発電ブレーキ装置530および空力ブレーキ装置550を作動させる。
そして、ブレーキ制御装置500は、所定の高速度まで鉄道車両100の速度が落ちると、回生/発電ブレーキ装置530のみ作動させる。
更に、ブレーキ制御装置500は、低速度の鉄道車両100を停止させる場合、圧縮空気を用いたディスクブレーキ装置540のみを作動させる。
一方、線路内への人の立ち入りなどの非常時において急制動をかける場合は、ブレーキ制御装置500は、回生/発電ブレーキ装置530、空力ブレーキ装置550、及び圧縮空気を用いたディスクブレーキ装置540のすべてを必要に応じて作動させる。
図2に示すように、空力ブレーキ装置550は、駆動部501,〜,508、601,〜,608および空力ブレーキ板301,〜,308、401,〜,408を備える。駆動部501,〜,508、601,〜,608は、空圧駆動源を有する。
なお、本実施の形態においては、駆動部501,〜,508、601,〜,608は、空圧を用いた駆動源を使用することとしたが、これに限定されず、電動モータ、油圧などの流体圧を用いた駆動源、火薬等による爆発力を利用した駆動源等、あるいはその他の任意の装置を適用することができる。
次に、図3に示すように、本実施の形態においては、車両201の進行方向H1側に駆動部501および空力ブレーキ板301が設けられ、車両201の進行方向H1と逆方向−H1側に駆動部601および空力ブレーキ板401が設けられる。空力ブレーキ板301,401は、車両201に内蔵されており、進出動作の際に、車両201の外側へ突出する構成からなる。すなわち、空力ブレーキ板301,〜,308および空力ブレーキ板401,〜,408が通常走行時の空気抵抗を受けないように、編成前方から見て車両の外方に突出していない状態で配置されている。
同様に、車両202の進行方向H1側に駆動部502および空力ブレーキ板302が設けられ、車両202の進行方向H1と逆方向−H1側に駆動部602および空力ブレーキ板402が設けられる。
また、図3に示すように、駆動部501はブレーキ制御装置500の指令に基づいて空力ブレーキ板301の進出及び退避動作を駆動する。また、駆動部601が、ブレーキ制御装置500の指令に基づいて空力ブレーキ板401の進出及び退避動作を駆動する。
同様に、駆動部503は、ブレーキ制御装置500の指令に基づいて空力ブレーキ板303の進出及び退避動作を駆動し、駆動部603が、ブレーキ制御装置500の指令に基づいて空力ブレーキ板403の進出及び退避動作を駆動する。
次に、図4および図5は、鉄道車両100における空力ブレーキ板301,〜,308および空力ブレーキ板401,〜,408の動作を説明する模式図である。なお、ここでは、単に動作を説明し、その理由については、図11,〜,図16において説明する。
まず、図4に示すように、鉄道車両100が進行方向H1で走行する場合、ブレーキ制御装置500は、鉄道車両100の車両201の中央部よりも進行方向H1側にある空力ブレーキ板301を進出させるため、駆動部501に指示を与える。同様に、ブレーキ制御装置500は、車両202,〜,208においても、駆動部502,〜,508に指示を与え、空力ブレーキ板302,〜,308を進出させる。
一方、図5に示すように、鉄道車両100が進行方向H1と逆方向−H1に走行する場合、ブレーキ制御装置500は、鉄道車両100の車両201の駆動部601に指示を与え、空力ブレーキ板401を進出させる。同様に、ブレーキ制御装置500は、車両202,〜,208においても、駆動部602,〜,608に指示を与え、空力ブレーキ板402,〜,408を進出させる。
次に、図6は、ブレーキ制御装置500の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、ブレーキ制御装置500は、車両編成情報(N両)を取得する(ステップS1)。すなわち、鉄道車両100において、車両編成情報のNが大きくなれば、同じ減速度を得るためにも大きな力のブレーキ力が必要となるからである。なお、車両編成情報(N両)には、空力ブレーキ板301,〜,308および空力ブレーキ板401,〜,408が搭載されている車両数も含まれ、この情報は空力ブレーキ板301,〜,308および空力ブレーキ板401,〜,408のそれぞれで、どの程度のブレーキ力を分担させるかを決定するために利用される。
次に、ブレーキ制御装置500は、ブレーキ指令を受けたか否かを判定する(ステップS2)。当該ブレーキ指令とは、例えば、鉄道車両100の運転手によるブレーキ操作に基づくものであり、目標とする編成全体の減速度を含むものである。なお、ブレーキ指令を受けていないと判定した場合、ブレーキ制御装置500は、ステップS2の処理を繰り返し行う。
続いて、ブレーキ指令を受けたと判定した場合、ブレーキ制御装置500は、速度計560から鉄道車両100の速度を取得する(ステップS3)。ここで、速度計560は、進行方向H1に対する速度を計測する。ブレーキ制御装置500は、速度計560から速度を取得する。
なお、本実施の形態においては、ブレーキ制御装置500は、ブレーキ指令があると、連続的に車速を取得して制御システムの選定に活用しているが、これに限定されず、ブレーキ指令を受けた直前または直後の時点での車速であってもよい。
次に、ブレーキ制御装置500は、編成全体の減速度を含むブレーキ指令、車両編成情報(N両)と車速とから鉄道車両100を停止させるための制動力を算出し、当該算出された制動力は、所定値以上か否かを判定する(ステップS4)。ここで、所定値とは、車両或いは車両の連結器等に悪影響を与える可能性があるか否かを判断するしきい値である。
なお、上記制動力の算出過程において、回生/発電ブレーキ装置530、ディスクブレーキ装置540、および、空圧ブレーキ装置550のそれぞれにより発生させる制動力も決定される。
制動力が所定値以上であると判定した場合(ステップS4のYes)、ブレーキ制御装置500は、制御システム選定を行う(ステップS5)。
具体的に、ブレーキ制御装置500は、算出された制動力の値に応じて予め定められたテーブルから制御システム(各ブレーキ装置及びそれらの制御方法、若しくはこれらの組み合わせ)の選定を行う。
図7および図8は、図6のステップS5の処理における制御システムの一例を示す模式的動作図である。
図7(a),〜,(d)および図8(e),〜,(g)に示すように、鉄道車両100が進行方向H1に走行している場合、ブレーキ装置として、空圧ブレーキ装置550、及び制御方法として車両208から車両201まで空力ブレーキ板308,307,306,305,304,303,302,301の順で進出動作を行うという制御システムが選定されたとする。
その結果、図7(a),〜,(d)および図8(e),〜,(g)に示すように、ブレーキ制御装置500は、鉄道車両100の最後尾から順次先頭に向かって車両208の駆動部508,車両207の駆動部507,車両206の駆動部506,車両205の駆動部505,車両204の駆動部504,車両203の駆動部503,車両202の駆動部502,車両201の駆動部501の順に指示を行う(図6のステップS6参照)。その結果、順次、空力ブレーキ板308,307,306,305,304,303,302,301が進出動作を行う。
なお、上記の実施例においては、空力ブレーキ板301,〜,308の全てが順次、進出動作を行うこととしたが、これに限定されず、空力ブレーキ板301,〜,308のうち、一または複数の空力ブレーキ板が進出動作を行ってもよく、駆動部501,〜,508による進出動作開始タイミングを同時に制御し、かつ空力ブレーキ板308,〜,301の順で進出スピードを順次遅くするよう制御してもよく、更に所定枚数の空力ブレーキ板を1セット(セット内は同時に作動)として、各セットが順次進出動作を行うように制御してもよい。その結果、後述する制御方法に比べ、制動力や応答性は劣るものの、鉄道車両100が高速走行または長編成の場合の最後尾から先頭に向かって順次制動力が加わり、編成の挙動に与える悪影響を防止することができる。
一方、図6のステップS4の処理において、制動力が所定値以下であると判定した場合(ステップS4のNo)、ブレーキ制御装置500は、制御システム選定を行う(ステップS7)。
具体的に、ブレーキ制御装置500は、算出された制動力の値に応じて予め定められたテーブルデータから制御システム(各ブレーキ装置及びそれらの制御方法、若しくはこれらの組み合わせ)の選定を行う。
図9および図10は、図6のステップS7の処理における制御システムの一例を示す模式的動作図である。
図9(a),〜,(d)および図9(e),〜,(g)に示すように、鉄道車両100が進行方向H1に走行している場合、ブレーキ装置として、空圧ブレーキ装置550、及び制御方法として車両201から車両208まで空力ブレーキ板301,〜,308の順で進出動作を行う制御システムが選定されたとする。
その結果、図9(a),〜,(d)および図10(e),〜,(g)に示すように、ブレーキ制御装置500は、鉄道車両100の先頭から順次最後尾に向かって車両201の駆動部501,車両202の駆動部502,車両203の駆動部503,車両204の駆動部504,車両205の駆動部505,車両206の駆動部506,車両207の駆動部507,車両208の駆動部508の順に指示を行う(図6のステップS8参照)。その結果、順次、空力ブレーキ板301,〜,308が進出動作を行う。
なお、上記の実施例においては、空力ブレーキ板301,〜,308の全てが順次、進出動作を行うこととしたが、これに限定されず、空力ブレーキ板301,〜,308のうち、一または複数の空力ブレーキ板が進出動作を行ってもよく、駆動部501,〜,508による進出動作開始タイミングを同時に制御し、かつ空力ブレーキ板301,〜,308の順で進出スピードを順次遅くするよう制御してもよく、更に所定枚数の空力ブレーキ板を1セット(セット内は同時に作動)として、各セットが順次進出動作を行うように制御してもよい。その結果、鉄道車両100の先頭から最後尾に向かって順次制動力が加わり、急減速を回避しつつ、早期に所望の減速度を得ることができ、鉄道車両100を確実に減速させることができる。
最後に、図6に示すように、ブレーキ制御装置500は、鉄道車両100が所定値の速度以下であるか否かを判定する(ステップS9)。ここで、所定値の速度とは、回生/発電ブレーキ装置530およびディスクブレーキ装置540のみにより所定距離内に停止可能な速度であってもよく、ほぼまたは完全停止(0Km/h)速度であってもよい。
鉄道車両100が所定値の速度を超過していると判定された場合には、ブレーキ制御装置500は、再度ステップS3から処理を繰返す(ステップS9のNo)。一方、鉄道車両100が所定値の速度以下であると判定した場合には、処理を終了する(ステップS9のYes)。
なお、上記の実施の形態においては、図4のステップS5,S7において制御システム選定の際に、空力ブレーキ装置550のみの説明を行っているが、空力ブレーキ装置550に回生/発電ブレーキ装置530およびディスクブレーキ装置540を任意に組み合わせて稼動させてもよい。
また、鉄道車両100の車速が所定値以下の速度になるまで空力ブレーキ装置550を動作させる場合について説明したが、これに限定されず、所定の時間だけ空力ブレーキ装置550を動作させる、または間欠的に空力ブレーキ装置550を動作させてもよい。
さらに図4のステップS7における制御システムにおいては、例えば、車両編成情報(N両)が1両で、かつ鉄道車両100の車速が30km/hである場合、回生/発電ブレーキ装置530およびディスクブレーキ装置540のみで充分に鉄道車両100を停止させることができるので、ブレーキ制御装置500は、空力ブレーキ装置550に指示を与えないというテーブルデータも含まれる。
(CFD解析(Computational Fluid Dynamics)データ)
続いて、図11は、車両201の中央部よりも進行方向前方に空力ブレーキ板301を設けた場合の模式図であり、図12は、車両201の中央部に空力ブレーキ板301を設けた場合の模式図であり、図13は、車両201の中央部よりも進行方向と逆方向に空力ブレーキ板301を設けた場合の模式図である。
また、図14から図16は、CFD解析による結果を示す模式図である。図14から図16の縦軸は、空気抵抗力(kN)を示し、横軸は時間(ms)を示す。
図14から図16における線は空力ブレーキ板301に加わる抵抗側の力(進行方向H1の面にかかる力)と、剥離側の力(進行方向H1の裏面にかかる力)との合力を示している。
まず、図16に示すように、車両201の中央部よりも進行方向と逆方向に空力ブレーキ板301を設けた場合には、時間軸(横軸)が900msの位置で空力ブレーキ板301にかかる合力が大きく上下に変化している。この空力ブレーキ板301にかかる合力の変動は、車両201に振動させることを示している。その結果、乗り心地に悪影響を及ぼすほか、振動によって空気抵抗から得られるエネルギが無駄に消費される結果、空力ブレーキ板301の効果を最大限に期待できない。
一方、図14及び図15に示すように、車両201の中央部よりも進行方向前方に空力ブレーキ板301を設けた場合には、空力ブレーキ板301にかかる合力の変化が少ない。その結果、空気抵抗から得られるエネルギは有効に活用され、空力ブレーキ板301で効率的に車両201を減速できることがわかる。
以上のように、本実施の形態に係るブレーキ制御装置500においては、空力ブレーキ板301,〜,308が鉄道車両100の各車両201,〜,208の中央部よりも車両の進行方向H1の前方に備えられているので、鉄道車両が進行方向H1に走行する場合、空力ブレーキ板301,〜,308において、空気の流れを最も強く受けることができる。その結果、空力ブレーキ板301,〜,308で発生するブレーキ力を効率的に利用することができる。
同様に空力ブレーキ板401,〜,408が鉄道車両100の各車両201,〜,208の中央部よりも車両の進行方向H1と逆方向−H1に備えられているので、鉄道車両が進行方向H1と逆方向−H1に走行する場合、空力ブレーキ板401d,〜,408dにおいて、空気の流れを最も強く受けることができる。その結果、空力ブレーキ板401,〜,408の性能を効率的に利用することができる。
また、各車両201,〜,208に与える振動を少なくすることができるため、各車両201,〜,208内の乗客の乗り心地に悪影響を与えることを防止することができる。
(他の例)
次いで、鉄道車両100の空力ブレーキ装置550の他の例について説明を行う。図17は、鉄道車両100の空力ブレーキ装置550の他の例を示す模式的側面図であり、図18は、鉄道車両100の空力ブレーキ装置550のさらに他の例を示す模式的側面図である。
まず、図17に示すように、鉄道車両100aにおける空力ブレーキ装置550aは、空力ブレーキ板301a,〜,308a、空力ブレーキ板401a,〜,408aを備える。
図17に示すように、空力ブレーキ板308aは、空力ブレーキ板301a,〜,307aのいずれよりも大きく進出動作するよう設けられる。例えば、空力ブレーキ板308aの長さが長くてもよいし、駆動部508により最も長く進退するよう進退量が調整されてもよい。
そして、空力ブレーキ板307aは、空力ブレーキ板301a,〜,306aのいずれよりも長く設けられる。このように、順次、空力ブレーキ板301a,〜,306aの順に順次空力ブレーキ板の長さが長くなるように設けられ、空力ブレーキ板301a,〜,308aにおける進出させた状態の最頂点は、直線STの関係を有する。
同様に、図17に示すように、空力ブレーキ板401aは、空力ブレーキ板402a,〜,408aのいずれよりも長く設けられる。そして、空力ブレーキ板402aは、空力ブレーキ板403a,〜,408aのいずれよりも長く設けられる。このように、順次、空力ブレーキ板401a,〜,408aの順に空力ブレーキ板401a,〜,408aの長さが短くなるように設けられる。
一方、図18に示すように、鉄道車両100bにおける空力ブレーキ装置550bは、空力ブレーキ板301b,〜,308b、空力ブレーキ板401b,〜,408bを備える。
図18は、図17と同様の構成であるものの、空力ブレーキ板301b,〜,308b、空力ブレーキ板401b,〜,408bにおける進出させた状態の最頂点は、二次曲線RTの関係を有する。
この場合、鉄道車両100a,100bが進行方向H1に走行し、かつ制動力が必要な場合、進行方向H1前方から後方に向かって空力ブレーキ板301a,〜,308aの突出面積が増加するので、進行方向H1後方の空力ブレーキ板は、進行方向前方の空力ブレーキ板の影響を受けにくくなり、空力ブレーキ板301a,〜,308aの性能を最大限に利用することができる。
以上のように、本実施の形態に係るブレーキ制御装置500aないしブレーキ制御装置500bにおいては、空力ブレーキ板301a,〜,308aないし空力ブレーキ板301b,〜,308bが鉄道車両100aないし鉄道車両100bの各車両201a,〜,208aないし各車両201b,〜,208bの中央部よりも車両の進行方向H1の前方に備えられているので、鉄道車両が進行方向H1に走行する場合、空力ブレーキ板301a,〜,308aにおいて、空気の流れを最も強く受けることができる。その結果、空力ブレーキ板301a,〜,308aで発生可能なブレーキ力を効率的に利用することができる。
同様に空力ブレーキ板401a,〜,408aないし空力ブレーキ板401b,〜,408bが鉄道車両100aないし鉄道車両100bの各車両201a,〜,208aないし各車両201b,〜,208bの中央部よりも車両の進行方向H1と逆方向−H1に備えられているので、鉄道車両が進行方向H1と逆方向−H1に走行する場合、空力ブレーキ板401a,〜,408aないし空力ブレーキ板401b,〜,408bにおいて、空気の流れを最も強く受けることができる。その結果、空力ブレーキ板401a,〜,408aないし空力ブレーキ板401b,〜,408bで発生可能なブレーキ力を効率的に利用することができる。
また、各車両201a,〜,208aないし各車両201b,〜,208bに与える振動を少なくすることができるため、各車両201a,〜,208aないし各車両201b,〜,208b内の乗客の乗り心地に悪影響を与えることを防止することができる。
(さらに他の例)
続いて、鉄道車両100における空力ブレーキ装置550のさらに他の例について説明を行う。図19は、鉄道車両100の空力ブレーキ装置550のさらに他の例を示す模式的上面図である。
図19に示すように、鉄道車両100cにおける空力ブレーキ装置550cは、空力ブレーキ板301c,〜,308cおよび空力ブレーキ板401c,〜,408cを備える。
図19に示す鉄道車両100cが進行方向H1に走行する場合で、かつ制動力が必要な場合には、空力ブレーキ板301c,〜,308cが進出動作を行い、進行方向H1と逆方向−H1の方向に走行する場合で、かつ制動力が必要な場合には、空力ブレーキ板401c,〜,408cが進出動作を行う。
ここで、図19に示すように、空力ブレーキ板301cは、車両201cの上面から見て車両201cの側方側に複数設けられる。空力ブレーキ板302cは、車両201cの上面から見て車両202cの中央部に設けられる。すなわち、進行方向H1から後方に向かって見て空力ブレーキ板301cと、空力ブレーキ板302cとは重ならないように配置されている。
すなわち、鉄道車両100cが進行方向H1の方向に走行しつつ制動力が必要な場合、空気の流れが、複数の空力ブレーキ板301cの間を通過した場合、空力ブレーキ板302cにあたるように配置されている。同様に、鉄道車両100cが進行方向H1の方向に走行しつつ制動力が必要な場合、空気の流れが、空力ブレーキ板303cの間を通過した場合、空力ブレーキ板304cにあたるように配置されている。
同様に、鉄道車両100cが進行方向H1と逆方向−H1に走行しつつ制動力が必要な場合、空気の流れが、空力ブレーキ板406cの間を通過した場合、空力ブレーキ板405cにあたるように配置されている。
このように、鉄道車両100cの進行方向H1前方から後方に向かって見て空力ブレーキ板301c,〜,308cがずれるように制御されるので、進行方向後方の空力ブレーキ板は、進行方向前方の空力ブレーキ板の影響を受けにくくなり、複数の車両が編成された場合でも、空力ブレーキ板301c,〜,308cの性能を最大限に利用することができる。
以上のように、本実施の形態に係るブレーキ制御装置500cにおいては、空力ブレーキ板301c,〜,308cが鉄道車両100cの各車両201c,〜,208cの中央部よりも車両の進行方向H1の前方に備えられているので、鉄道車両が進行方向H1に走行する場合、空力ブレーキ板301c,〜,308cにおいて、空気の流れを最も強く受けることができる。その結果、空力ブレーキ板301c,〜,308cで発生可能なブレーキ力を効率的に利用することができる。
同様に空力ブレーキ板401c,〜,408cが鉄道車両100cの各車両201c,〜,208cの中央部よりも車両の進行方向H1と逆方向−H1に備えられているので、鉄道車両が進行方向H1と逆方向−H1に走行する場合、空力ブレーキ板401dc,〜,408dにおいて、空気の流れを最も強く受けることができる。その結果、空力ブレーキ板401,〜,408で発生可能なブレーキ力を効率的に利用することができる。
また、各車両201c,〜,208cに与える振動を少なくすることができるため、各車両201c,〜,208c内の乗客の乗り心地に悪影響を与えることを防止することができる。
(さらに他の例)
図20および図21は、鉄道車両100における空力ブレーキ装置550のさらに他の例について説明を行う。図20および図21は、鉄道車両100の空力ブレーキ装置550のさらに他の例を示す模式的側面図である。
図20は、鉄道車両100dが進行方向H1に走行する場合でかつ制動力が必要な場合を示し、図21は鉄道車両100dが進行方向H1と逆方向−H1に走行する場合でかつ制動力が必要な場合を示す。
図20および図21に示すように、鉄道車両100dにおける空力ブレーキ装置550dは、空力ブレーキ板301d,〜,308dおよび空力ブレーキ板401d,〜,408dを備える。
図20に示すように、鉄道車両100dが進行方向H1の方向に走行する場合で、かつ制動力が必要な場合には、空力ブレーキ板301d,〜,308dが軸311d,〜,318dを軸として矢印R1の方向に回転される。それにより、空気抵抗が働き、制動力を得ることができる。
また、図21に示すように、鉄道車両100dが進行方向H1の逆方向−H1に走行する場合で、かつ制動力が必要な場合には、空力ブレーキ板401d,〜,408dが軸411d,〜,418dを軸として矢印−R1の方向に回転される。それにより、空気抵抗が働き、制動力を得ることができる。
当該空力ブレーキ板301d,〜,308dおよび空力ブレーキ板401d,〜,408dは、航空機のフラップのように油圧駆動により軸311d,〜,318dおよび軸411d,〜,418dを中心として回動される。なお回動の角度を異ならせることにより、当該空力ブレーキ板301d,〜,308dおよび空力ブレーキ板401d,〜,408dの突出面積(編成前方から見たときの空力ブレーキ板の投影面積)を任意に設定することができる。
また、上記に説明した本実施の形態においては、鉄道車両100の走行は、直線のレールL上を走行することとして説明をしているが、これに限定されず、曲線(カーブ)の場合には、空力ブレーキ装置550は、車両201,〜,208における左右バランスを考慮して制御してもよい。その結果、鉄道車両100に加わるモーメント(遠心力)を考慮した停止動作を実現することができる。更に鉄道車両100としてレール上を車輪で走行するもので説明したが、これに限定されず、例えば磁気浮上式の鉄道車両であっても構わない。
以上のように、本実施の形態に係るブレーキ制御装置500dにおいては、空力ブレーキ板301d,〜,308dが鉄道車両100dの各車両201d,〜,208dの中央部よりも車両の進行方向H1の前方に備えられているので、鉄道車両が進行方向H1に走行する場合、空力ブレーキ板301d,〜,308dにおいて、空気の流れを最も強く受けることができる。その結果、空力ブレーキ板301d,〜,308dで発生可能なブレーキ力を最大限に利用することができる。
同様に空力ブレーキ板401d,〜,408dが鉄道車両100dの各車両201d,〜,208dの中央部よりも車両の進行方向H1と逆方向−H1に備えられているので、鉄道車両が進行方向H1と逆方向−H1に走行する場合、空力ブレーキ板401d,〜,408dにおいて、空気の流れを最も強く受けることができる。その結果、空力ブレーキ板401d,〜,408dで発生可能なブレーキ力を効率的に利用することができる。
また、各車両201d,〜,208dに与える振動を少なくすることができるため、各車両201d,〜,208d内の乗客の乗り心地に悪影響を与えることを防止することができる。
上記実施の形態においては、車両201,〜,208のいずれかひとつが車両に相当し、空力ブレーキ装置550が空力ブレーキ装置に相当し、進行方向H1が進行方向に相当し、空力ブレーキ板301,〜,308および空力ブレーキ板401,〜,408が空力ブレーキ板に相当し、ブレーキ制御装置500および駆動部501,〜,508,601,〜,608が制御装置に相当し、速度計560が速度検出装置に相当し、車両201,〜,208および連結器211,〜,216または鉄道車両100が編成された車両に相当する。
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
次に、ブレーキ制御装置500は、編成全体の減速度を含むブレーキ指令、車両編成情報(N両)と車速とから鉄道車両100を停止させるための制動力を算出し、当該算出された制動力は、所定値以上か否かを判定する(ステップS4)。ここで、所定値とは、車両或いは車両の連結器等に悪影響を与える可能性があるか否かを判断するしきい値である。
なお、上記制動力の算出過程において、回生/発電ブレーキ装置530、ディスクブレーキ装置540、および、空力ブレーキ装置550のそれぞれにより発生させる制動力も決定される。
図7(a),〜,(d)および図8(e),〜,()に示すように、鉄道車両100が進行方向H1に走行している場合、ブレーキ装置として、空力ブレーキ装置550、及び制御方法として車両208から車両201まで空力ブレーキ板308,307,306,305,304,303,302,301の順で進出動作を行うという制御システムが選定されたとする。
その結果、図7(a),〜,(d)および図8(e),〜,()に示すように、ブレーキ制御装置500は、鉄道車両100の最後尾から順次先頭に向かって車両208の駆動部508,車両207の駆動部507,車両206の駆動部506,車両205の駆動部505,車両204の駆動部504,車両203の駆動部503,車両202の駆動部502,車両201の駆動部501の順に指示を行う(図6のステップS6参照)。その結果、順次、空力ブレーキ板308,307,306,305,304,303,302,301が進出動作を行う。
図9(a),〜,(d)および図10(e),〜,()に示すように、鉄道車両100が進行方向H1に走行している場合、ブレーキ装置として、空力ブレーキ装置550、及び制御方法として車両201から車両208まで空力ブレーキ板301,〜,308の順で進出動作を行う制御システムが選定されたとする。
その結果、図9(a),〜,(d)および図10(e),〜,()に示すように、ブレーキ制御装置500は、鉄道車両100の先頭から順次最後尾に向かって車両201の駆動部501,車両202の駆動部502,車両203の駆動部503,車両204の駆動部504,車両205の駆動部505,車両206の駆動部506,車両207の駆動部507,車両208の駆動部508の順に指示を行う(図6のステップS8参照)。その結果、順次、空力ブレーキ板301,〜,308が進出動作を行う。
同様に空力ブレーキ板401,〜,408が鉄道車両100の各車両201,〜,208の中央部よりも車両の進行方向H1と逆方向−H1に備えられているので、鉄道車両が進行方向H1と逆方向−H1に走行する場合、空力ブレーキ板40,〜,40において、空気の流れを最も強く受けることができる。その結果、空力ブレーキ板401,〜,408の性能を効率的に利用することができる。
同様に空力ブレーキ板401c,〜,408cが鉄道車両100cの各車両201c,〜,208cの中央部よりも車両の進行方向H1と逆方向−H1に備えられているので、鉄道車両が進行方向H1と逆方向−H1に走行する場合、空力ブレーキ板401c,〜,408において、空気の流れを最も強く受けることができる。その結果、空力ブレーキ板401,〜,408で発生可能なブレーキ力を効率的に利用することができる。

Claims (4)

  1. 複数の車両から構成される編成の一部又は全部の前記車両の中央部よりも前記編成の進行方向前方に設けられた空力ブレーキ板の動作を制御する空力ブレーキ装置の制御方法であって、
    前記編成の速度を検出するステップと、
    空力ブレーキ装置で発生させる減速度と前記編成の速度とに応じて、前記空力ブレーキ板の動作を決定するステップと、
    を含む空力ブレーキ装置の制御方法。
  2. 前記空力ブレーキ板の動作には、
    第1の前記車両の空力ブレーキ板が、第1の前記車両より進行方向前方の第2の前記車両の空力ブレーキ板よりも、進出する面積が多くなる制御が含まれる、請求項1に記載の空力ブレーキ装置の制御方法。
  3. 前記空力ブレーキ板の動作には、
    第1の前記車両の空力ブレーキ板を、第1の前記車両より進行方向前方の第2の前記車両の空力ブレーキ板が進出を開始した後に進出させる制御が含まれる請求項1に記載の空力ブレーキ装置の制御方法。
  4. 前記空力ブレーキ板の動作には、
    第1の前記車両の空力ブレーキ板を第1の前記車両より進行方向後方の第2の前記車両の空力ブレーキ板が進出を開始した後に進出させるように制御することが含まれる請求項1に記載の空力ブレーキ装置の制御方法。
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