この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
まず、この発明の実施の形態1について説明する。
図1には、この実施の形態1に係るブレーキ制御装置が適用される編成列車1の一例が示されている。図1に示すように、この編成列車1は、複数の車両2が一列に連結されることにより編成されている。
編成列車1は、線路3上を移動する。編成列車1の進行方向は、紙面左側である。編成列車1は、先頭から、1号車、2号車、3号車、4号車の順で連結されている。運転手は、1号車前方の運転室にてマスタコントローラ(Master controller)、通称マスコン等を操作して編成列車1を運転している。
図2には、この編成列車1に適用されるブレーキ制御装置100の概略的な構成が示されている。ブレーキ制御装置100は、複数の車両2が一列に連結された編成列車1のブレーキを制御する。図2に示すように、ブレーキ制御装置100は、ブレーキ指令部10と、コントローラ11、12、13、14と、回転数センサ21、22、23、24と、応荷重検出部31、32、33、34と、ブレーキ駆動部41、42、43、44と、を備える。
ブレーキ指令部10は、1号車の運転室に設けられたマスコンである。ブレーキ指令部10は、運転手のマスコンのノッチの操作入力により、指定された減速度で編成列車1を停止させるブレーキ指令を入力する。ブレーキ指令部10は、この減速度を含むブレーキ指令を出力する。ここでは、指定された減速度をαとする。減速度αは、指定されたノッチによって決まる。この実施の形態では、ブレーキ指令部10が入力部に対応する。
図3に示すように、減速度αを含むブレーキ指令が入力されると、編成列車1は、一定の減速度αで減速し、最終的には停止する。この実施の形態では、ブレーキ指令が入力された時点をt0とし、編成列車1が停止した時点をt1とする。
コントローラ11、12、13、14は、各車両2にかけるブレーキを制御する。コントローラ11は、1号車にかけるブレーキを制御する。コントローラ12は、2号車にかけるブレーキを制御する。コントローラ13は、3号車にかけるブレーキを制御する。コントローラは、4号車にかけるブレーキを制御する。
コントローラ11は、ブレーキ指令部10と通信可能に接続されている。コントローラ12は、コントローラ11と通信可能に接続されている。コントローラ13は、コントローラ12と通信可能に接続されている。コントローラ14は、コントローラ13と通信可能に接続されている。ブレーキ指令部10から出力されたブレーキ指令は、コントローラ11、コントローラ12、コントローラ13、コントローラ14の順に送られる。コントローラ11、12、13、14において、ブレーキ指令を受信するタイミングは、ほぼ同じであると見なすことができる。コントローラ11、12、13、14は、相互に通信可能となっている。
コントローラ11、12、13、14は、他の構成要素との間でデータ入出力を行い、各車両2のブレーキを制御する。
回転数センサ21、22、23、24は、各車両2の車輪の回転数を検出する。回転数センサ21は、1号車の車輪の回転数を検出し、検出した回転数をコントローラ11に出力する。回転数センサ22は、2号車の車輪の回転数を検出し、検出した回転数をコントローラ12に出力する。回転数センサ23は、3号車の車輪の回転数を検出し、検出した回転数をコントローラ13に出力する。回転数センサ24は、4号車の車輪の回転数を検出し、検出した回転数をコントローラ14に出力する。回転数センサ21、22、23、24は、例えば車輪を駆動するモータに取り付けられたエンコーダである。
応荷重検出部31、32、33、34は、各車両2の重量を検出する。応荷重検出部31、32、33、34は、各車両の台車を支持する空気ばねから発せられる応荷重信号圧に基づいて、各車両2の重量を検出する。応荷重信号圧は、乗客や貨物の重量を含むばね上荷重に応じた圧力変化を示している。応荷重検出部31は、1号車の重量W1を検出する。応荷重検出部31は、検出した重量W1を含む信号を、コントローラ11に出力する。応荷重検出部32は、2号車の重量W2を検出する。応荷重検出部32は、検出した重量W2を含む信号を、コントローラ12に出力する。応荷重検出部33は、3号車の重量W3を検出する。応荷重検出部33は、検出した重量W3を含む信号を、コントローラ13に出力する。応荷重検出部34は、4号車の重量W4を検出する。応荷重検出部34は、検出した重量W4を含む信号を、コントローラ14に出力する。
ブレーキ駆動部41、42、43、44は、それぞれ1号車、2号車、3号車、4号車に設けられた空気ブレーキ又は電気ブレーキ(回生ブレーキ)を駆動して、各車両2を停止させる。空気ブレーキは、ブレーキシリンダに供給される圧縮空気の圧力(ブレーキシリンダ圧力)により、車軸に制動力を付与する。電気ブレーキは、車軸を回転させるモータに電気的に制動力を付与する。車両2によっては、電気ブレーキが設けられていないものもあるが、その車両2は、空気ブレーキで停止する。
コントローラ11、12、13、14について、より詳細に説明する。
コントローラ11は、制御部51と、ブレーキ力演算部61と、を備える。コントローラ12は、制御部52と、ブレーキ力演算部62と、を備える。コントローラ13は、制御部53と、ブレーキ力演算部63と、を備える。コントローラ14は、制御部54と、ブレーキ力演算部64と、を備える。
制御部51は、1号車のブレーキ駆動部41に出力するブレーキ指令の出力のタイミング及びブレーキ力を制御する。ブレーキ力演算部61は、ブレーキ指令部10に入力されたブレーキ指令に係る減速度αと、応荷重検出部31で検出された1号車の重量W1とに基づいて、1号車が負担するブレーキ力を算出する。
より具体的には、制御部51は、1号車に対してブレーキ力演算部61で算出されたブレーキ力に応じたブレーキをかけるタイミングが、2、3、4号車にブレーキをかけるタイミングよりも遅くなるように、1号車のブレーキを制御する。
図4には、各車両2において、ブレーキがかかるタイミングが示されている。図4に示すように、制御部51は、後述するように、最もブレーキがかかるタイミングが早い4号車にブレーキがかかってから、時間d1が経過した後に、1号車にブレーキがかかるようなタイミング制御を行う。すなわち、制御部51は、ブレーキ指令が入力されてから、時間d1だけブレーキ指令を遅延させた後、ブレーキ力演算部61にブレーキ指令を出力する。
ブレーキ力演算部61は、制御部51から出力されたブレーキ指令を入力すると、そのブレーキに係る減速度αで編成列車1を停止させるために、その減速度αと、応荷重検出部21で検出された1号車の重量W1とに基づいて、車両2にかけるブレーキ力を算出する。より具体的には、図4に示すように、ブレーキ力演算部61は、以下の演算式を用いて、減速度αに1号車の重量W1を乗算し、α×W1をブレーキ力F1として算出する。
F1=W1×α …(1)
ブレーキ力演算部61は、算出したブレーキ力F1をブレーキ駆動部41に出力する。ブレーキ駆動部41はこのブレーキ力F1で1号車の車輪にブレーキをかける。
同様に、コントローラ12を構成する制御部52は、2号車に対してブレーキ力演算部62で算出されたブレーキ力に応じたブレーキをかけるタイミングが、3、4号車にブレーキをかけるタイミングよりも遅くなるように、2号車のブレーキを制御する。図4に示すように、制御部52は、最もブレーキがかかるタイミングが早い4号車のブレーキがかかってから、時間d2が経過した後に、2号車にブレーキがかかるようなタイミング制御を行う。すなわち、制御部52は、ブレーキ指令が入力されてから、時間d2だけブレーキ指令を遅延させた後、ブレーキ力演算部62にブレーキ指令を出力する。
コントローラ12を構成するブレーキ力演算部62は、制御部52からブレーキ指令を入力すると、その減速度αと応荷重検出部32で検出された2号車の重量W2に基づいて、2号車にかけるブレーキ力を算出する。より具体的には、図4に示すように、ブレーキ力演算部62は、以下の演算式を用いて、減速度αに2号車の重量W2を乗算し、α×W2をブレーキ力F2として算出する。
F2=W2×α …(2)
ブレーキ力演算部62は、算出したブレーキ力F2をブレーキ駆動部42に出力する。ブレーキ駆動部42は、このブレーキ力F2で、2号車にブレーキをかける。
同様に、コントローラ13を構成する制御部53は、3号車に対してブレーキ力演算部63で算出されたブレーキ力に応じたブレーキをかけるタイミングが、4号車にブレーキをかけるタイミングよりも遅くなるように、3号車のブレーキを制御する。図4に示すように、制御部53は、最もブレーキがかかるタイミングが早い4号車のブレーキがかかってから、時間d3が経過した後に、3号車にブレーキがかかるようなタイミング制御を行う。すなわち、制御部53は、ブレーキ指令が入力されてから、時間d3だけブレーキ指令を遅延させた後、ブレーキ力演算部63にブレーキ指令を出力する。
コントローラ12を構成するブレーキ力演算部63は、制御部53からブレーキ指令を入力すると、減速度αと応荷重検出部33で検出された3号車の重量W3に基づいて、3号車にかけるブレーキ力を算出する。すなわち、図4に示すように、ブレーキ力演算部63は、以下の演算式を用いて、減速度αに3号車の重量W3を乗算し、a×W3をブレーキ力F3として算出する。
F3=W3×α …(3)
ブレーキ力演算部63は、算出したブレーキ力F3をブレーキ駆動部43に出力する。ブレーキ駆動部43は、このブレーキ力F3で、3号車にブレーキをかける。
同様に、コントローラ14を構成する制御部54は、図4に示すように、ブレーキ指令が入力されてから、速やかに、ブレーキ力演算部64にブレーキ指令を出力する。
コントローラ14を構成するブレーキ力演算部64は、ブレーキ指令を入力すると、そのブレーキに係る減速度αで編成列車1を停止させるために、応荷重検出部34で検出された4号車の重量W4に基づいて、4号車にかけるブレーキ力を算出する。より具体的には、図4に示すように、ブレーキ力演算部64は、以下の演算式を用いて、減速度αに4号車の重量W4を乗算し、a×W4をブレーキ力F4として算出する。
F4=W4×α …(4)
ブレーキ力演算部64は、算出したブレーキ力F4をブレーキ駆動部44に出力する。ブレーキ駆動部44は、このブレーキ力F4で、4号車にブレーキをかける。
このように、制御部51、52、53、54は、車両2の滑走を防止するために、ブレーキのタイミングを制御している。図5には、ブレーキ時に滑走が発生するメカニズムが示されている。図5に示すように、ここでは、車両2の車輪150と、車輪150を駆動するモータ151と、車輪150を制動する制輪子152とが示されている。
各車両2の重量をWとし、粘着係数をμとすると、車輪150と線路3との間に生ずる粘着力Faは、以下の通りになる。
Fa=μ×W …(5)
また、車両2のモータ151による電気ブレーキ及び制輪子152による空気ブレーキの合力をFaとすると、滑走が発生する条件は、以下の通りとなる。
Fb>Fa …(6)
このように、ブレーキ力Fbが、車両2の重量と粘着係数とによって決まる粘着力Faを上回った場合に、滑走が発生する。例えば1号車であれば、F1>Faであれば、滑走が発生する。
図6には、車輪150と線路3との間の粘着係数の速度特性が示されている。図6には、乾燥時の粘着係数の特性と、湿潤時の粘着係数の特性が示されている。図6に示すように、速度をVとすると、乾燥時の粘着係数μdは、27.2/(V+85)となり、湿潤時の粘着係数μwは、13.6/(V+85)となる。すなわち、乾燥時の方が、湿潤時よりも、粘着係数が全体的に高くなっている。また、乾燥時及び湿潤時の両方で、車両2の速度が上がれば上がるほど、粘着係数が低下している。
そこで、この実施の形態では、図4に示すように、制御部51、52、53、54は、1号車を含む前方の車両(すなわち、1、2、3号車)については、速度が低下したときにブレーキがかかるように、ブレーキがかかるタイミングを遅延させている。このようにすれば、線路3に付着した水分や風塵などの影響を受けやすい前方の車両2については、後方の車両2のブレーキによって編成列車1が減速した状態でブレーキをかけることができるので、車輪150と線路3との間の粘着係数を高くしてから、前方の車両2にブレーキをかけることができるようになる。
時間d1、d2、d3は、そのような観点から定められた時間である。時間d1、d2、d3は、4号車にブレーキがかかってから、ブレーキ力F1、F2、F3が、1号車、2号車、3号車の粘着力を超えないまでに、編成列車1が減速した時間とすることができる。例えば、時間d1、d2、d3は、減速を開始してから編成列車1が所定の速度以下となった時間以上の時間とすることができる。編成列車1の速度が所定の速度以下となった時間は、ブレーキ開始時の編成列車1の速度と、減速度αとに基づいて求めてもよい。また、回転数センサ21、22、23、24の出力に基づいて編成列車1の速度が所定の速度以下となったことを直接検出するようにしてもよい。
すなわち、制御部51、52、53は、編成列車1の速度が所定速度以下となった場合に、減速度αと前方の車両2の重量との積に相当するブレーキ力で、前方の車両2にブレーキをかけるようにしてもよい。
また、制御部51、52、53は、応荷重検出部31、32、33で検出された1号車、2号車、3号車の重量W1、W2、W3に基づいて、前方の車両にブレーキをかけるタイミングを調整するようにしてもよい。例えば、制御部51は、1号車の重量W1が軽くなればなるほど、時間d1を長くするようにしてもよい。1号車の重量W1が軽くなれば、ブレーキ力が車輪150と線路3との間の粘着力を上回る可能性が高くなるので、時間d1を長くして、十分に減速した段階で、1号車のブレーキをかけるようにすればよい。
上述のように、この実施の形態では、制御部51、52、53、54は、最後尾の車両2から先頭の車両2まで順々にブレーキをかけている。このようにすれば、隣接する車両2間でのブレーキのタイミングのずれを極力少なくして、編成列車1の制動動作を滑らかなものとし、乗り心地を向上させることができる。
ここで、上述のようなタイミング制御を行わない場合について考える。この場合、図7(A)に示すように、1号車から4号車にかけて、時点t0で、同時にF1、F2、F3、F4によるブレーキ力が加えられたとする。この場合、編成列車1全体では、F1+F2+F3+F4の和であるFのブレーキ力が時点t0から時点t1まで加えられて、編成列車1が停止する。
しかしながら、この実施の形態では、図7(B)に示すように、タイミング制御により、1、2、3号車にブレーキがかかるタイミングが遅れている。この遅れにより、図7(C)に示すように、時点t0から時点t1までの間に加えられるブレーキ力に、網掛けで示される不足分が生じる。
そこで、制御部51、52、53、54は、先頭の車両2にブレーキがかかるタイミングの遅れによるブレーキ力の不足分を補償するように各車両2のブレーキを制御する。
より具体的には、図8(A)に示すように、4号車の制御部54は、編成列車1が停止する時点t1よりも時間d1前の時点で、ブレーキ力演算部64に対しブレーキ力増加指令を出力する。制御部54は、時間d1を、通信により、制御部51から取得する。このブレーキ力増加指令に従って、ブレーキ力演算部64は、ブレーキ駆動部44へのブレーキ力の指令をF4の2倍とする。
また、3号車の制御部53は、編成列車1が停止する時点t1よりも時間d2前の時点で、ブレーキ力演算部63に対しブレーキ力増加指令を出力する。制御部53は、時間d2を、通信により制御部52から取得する。ブレーキ力演算部63は、このブレーキ力増加指令に従って、ブレーキ駆動部43へのブレーキ力の指令をF3の2倍とする。
また、2号車の制御部52は、編成列車1が停止する時点t1よりも時間d3前の時点で、ブレーキ力演算部62に対しブレーキ力増加指令を出力する。制御部52は、時間d3を、通信により、制御部53から取得する。ブレーキ力演算部62は、このブレーキ力増加指令に従って、ブレーキ駆動部42へのブレーキ力の指令をF2の2倍とする。
なお、時点t1については、図3に示すブレーキがかかる前の編成列車1の速度と、減速度αとの関係から求めることができる。編成列車1の速度は、回転数センサ21、22、23、24の検出値から求めることができる。
このようにすれば、図8(B)に示すように、ブレーキ開始時に不足したブレーキ力は、編成列車1の停止前のブレーキ力の増分によって相殺され、編成列車1を、従来通り、時点t1に同じ位置に停止させることができる。
なお、制御部52、53、54は、ブレーキがかかったときの回転数センサ53の検出値から得られる2号車、3号車、4号車の速度と減速度αとに基づいて、編成列車1の速度がそれぞれに定められた所定の速度以下となる時間T2、T3、T4を求め、それぞれ時点t1から時間T2、T3、T4経過後に、ブレーキ力増分指令を出力するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、制御部52、53、54及びブレーキ力演算部62、63、64により、ブレーキ力を倍に増加させたが、それぞれ所定のブレーキ力を加算するようにしてもよい。また、制御部52、53、54で、ブレーキ力F1、F2、F3のデータを送受信し、ブレーキ力演算部64では、4号車のブレーキ力F4に1号車のブレーキ力F1を加算し、ブレーキ力演算部63では、3号車のブレーキ力F3に2号車のブレーキ力F2を加算し、ブレーキ力演算部62では、2号車のブレーキ力F2に3号車のブレーキ力F3を加算するようにしてもよい。このようにすれば、ブレーキ力の不足分と、ブレーキ力の増加分は、過不足なく相殺される。
また、1号車のブレーキ力を、2号車、3号車、4号車と同様に、増加させるようにしてもよい。
次に、この実施の形態に係るブレーキ制御装置100の動作について説明する。
ここでは、2号車における動作について説明する。図9(A)には、制御部52の動作の流れが示されている。また、図9(B)には、ブレーキ力演算部62の動作の流れが示されている。
まず、図9(A)に示すように、まず、制御部52は、ブレーキ指令が入力されるまで待つ(ステップS1;No)。
ブレーキ指令部10からブレーキ指令が入力されると(ステップS1;Yes)、制御部52は、各種時間を算出する(ステップS2)。ここで、制御部52は、回転数センサ22の検出値による編成列車1の速度と、減速度αとに基づいて、編成列車1が停止する時点t1を算出し、2号車にブレーキをかけるタイミングを定める時間d2、ブレーキ力の不足分の補償を行うタイミングを定める時間T2を算出する(図8(A)参照)。時間T2は、時点t1と、制御部53から通信により取得した時間d3とから求められる。なお、時点t0から時間d2経過後のタイミング、すなわちブレーキ指令をブレーキ力演算部62に出力するタイミングを、第1のタイミングとし、時点t1から時間d3だけ前のタイミング、すなわちブレーキ増加指令をブレーキ力演算部62に出力するタイミングを、第2のタイミングとする。
続いて、制御部52は、第1のタイミングとなるまで待つ(ステップS3;No)。第1のタイミングになると(ステップS3;Yes)、すなわち時点t0から時間d2が経過すると、制御部52は、ブレーキ指令をブレーキ力演算部62に出力する(ステップS4)。その後、制御部52は、第2のタイミング待ちとなる(ステップS5;No)。
一方、ブレーキ力演算部62は、ブレーキ指令の入力待ちとなっている(ステップS11;No)。制御部52からブレーキ指令を入力すると(ステップS11;Yes)、ブレーキ力演算部62は、応荷重検出部32からの出力に基づいて、車両2(2号車)の重量W2を検出する(ステップS12)。続いて、ブレーキ力演算部62は、減速度αと重量W2とを乗算して、車両2(2号車)のブレーキ力F2を算出する(ステップS13)。続いて、ブレーキ力演算部62は、車両2(2号車)のブレーキ力F2をブレーキ駆動部42に出力する(ステップS14)。その後、ブレーキ力演算部62は、ブレーキ増加指令の入力待ちとなる(ステップS15;No)。
一方、第2のタイミングになると(ステップS5;Yes)、すなわち、ブレーキ指令が入力されてから時間T2が経過すると、制御部52は、ブレーキ増加指令を出力する(ステップS6)。ブレーキ増加指令を出力後、制御部52は、処理を終了する。
一方、ブレーキ増加指令を入力すると(ステップS15;Yes)、ブレーキ力演算部62は、増加したブレーキ力を算出する(ステップS16)。ここでは、ブレーキ力F2を2倍とする。続いて、ブレーキ力演算部62は、増加したブレーキ力でのブレーキ指令をブレーキ駆動部42に出力する(ステップS17)。ステップS17終了後、ブレーキ力演算部62は、処理を終了する。
制御部51、53、54及びブレーキ力演算部61、63、64も上述した制御部52及びブレーキ力演算部62と同様に動作する。これにより、図8(A)及び図8(B)に示すように、編成列車1のブレーキ力のタイミング制御と、ブレーキ力の不足分の補償が実現される。なお、図8(A)に示すように、1号車については、ブレーキ力の増加は行われない。この場合には、ブレーキ力演算部61は、ブレーキ力の増加値を0とすればよい。また、4号車については、遅れなくブレーキがかかるが、この場合には、制御部54は、第1のタイミングとなる時間を0とすればよい。各号車でのブレーキのタイミングを遅らせるか否か、ブレーキ力を増加させるか否かを、予め設定しておけばよい。
以上詳細に説明したように、この実施の形態によれば、先頭の車両2を含む前方の車両2(1号車、2号車、3号車)にブレーキをかけるタイミングを、後方の車両2(4号車)に比べて遅くする。これにより、編成列車1を減速させ、車輪150と線路3との間の粘着係数を高くしてから、前方の車両2にブレーキをかけることができるようになる。このため、ブレーキ時の編成列車1の滑走をより確実に防止することができる。
なお、ブレーキ力の不足分の補償は、図10(A)、図10(B)に示すように行うようにしてもよい。図10(A)に示すように、この場合には、2号車、3号車、4号車では、同じタイミング(ブレーキ指令が入力されてから時間T4経過後)で、ブレーキ増加指令が出力され、ブレーキ力が増加している。
また、図11(A)及び図11(B)に示すように、ブレーキ力の不足分を、2号車、3号車、4号車で、同じタイミングで均等に配分するようにしてもよい。このようにすれば、いずれかの車両2にブレーキ力の負担が偏るのを防ぐことができる。
さらには、図12(A)及び図12(B)に示すように、ブレーキ力の不足分を、2号車、3号車、4号車で、同じタイミングで均等に配分し、それぞれのブレーキ力を、だんだん強めるようにしてもよい。このように、速度が低くなるにつれて、ブレーキ力を強めるようにすれば、滑走の発生をより確実に防止することができる。
この実施の形態1に係るブレーキ制御装置100は、最後尾の車両2から先頭の車両2まで順々にブレーキをかけた。しかしながら、図13(A)及び図13(B)に示すように、1号車のみ、ブレーキをかけるタイミングを遅らせるようにしてもよい。この場合、ブレーキ力の不足分は、4号車のブレーキ力を増加させることにより対応している。しかしながら、ブレーキ力の不足分は、1号車乃至4号車に分散させることができる。
このように、ブレーキのタイミングを遅らせる車両2は、先頭の車両2、すなわち1号車を含んでいればよい。例えば、1号車及び2号車であってもよい。また、ブレーキ力の不足分を負担する車両2も、様々に設定することが可能である。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。
この実施の形態に係る編成列車1及びブレーキ制御装置100の構成は、図1及び図2に示す上記実施の形態1に係るものと同じである。
この実施の形態では、図14(A)及び図14(B)に示すように、コントローラ11の制御部51は、減速度αと各車両2(1号車)の重量W1の積よりも小さい第1のブレーキ力で、後方の車両2(2号車、3号車、4号車)と同時に1号車にブレーキをかける。その後、時間d1が経過した後、制御部51は、減速度αと各車両の重量W1の積である第2のブレーキ力を、1号車にかけるような制御を行う。
コントローラ14の制御部54は、前方の車両(1号車)にブレーキがかかるタイミングの遅れによるブレーキ力の不足分を補償するように4号車のブレーキのタイミング及びブレーキ力を制御する。より具体的には、編成列車1が停止する時点t1よりもd1前に、制御部54は、ブレーキ力演算部64にブレーキ増加指令を出力する。ブレーキ力演算部64は、このブレーキ増加指令に従って、増加したブレーキ力でのブレーキ指令をブレーキ駆動部44に出力する。
図15(A)には、制御部51の動作の流れが示されている。また、図15(B)には、ブレーキ力演算部61の動作の流れが示されている。
図15(A)に示すように、まず、制御部51は、ブレーキ指令が入力されるまで待つ(ステップS31;No)。
ブレーキ指令部10からブレーキ指令が入力されると(ステップS31;Yes)、制御部51は、第1のブレーキ指令を出力する(ステップS32)。第1のブレーキ指令は、減速度αと1号車の重量W1との積に相当するブレーキ力F1よりも小さいブレーキ力でブレーキをかけるための指令である。
一方、ブレーキ力演算部61は、第1のブレーキ指令の入力待ちとなっている(ステップS41;No)。第1のブレーキ指令が入力されると(ステップS41;Yes)、ブレーキ力演算部61は、応荷重検出部31の出力に基づいて、1号車の重量W1を検出する(ステップS42)。続いて、ブレーキ力演算部61は、減速度αと重量W1との積に0以上1未満の係数をかけて、第1のブレーキ力を算出する(ステップS43)。この第1のブレーキ力は、減速度αと重量W1との積に相当するブレーキ力F1よりも小さい。続いて、ブレーキ力演算部61は、第1のブレーキ力を、ブレーキ駆動部41に出力する(ステップS44)。これにより、図14(A)に示すように、1号車に第1のブレーキ力でのブレーキがかけられる。その後、ブレーキ力演算部61は、第2のブレーキ指令の入力待ちとなる(ステップS45;No)。
一方、制御部51は、各種時間を算出する(ステップS33)。ここで、制御部51は、編成列車1が停止する時点t1と、1号車に減速度αと1号車の重量W1との積に相当するブレーキ力F1でブレーキをかける切替タイミングを決めるための時間d1とを算出する。
続いて、制御部51は、切替タイミングとなるまで待つ(ステップS34;No)。切替タイミングになると(ステップS34;Yes)、すなわちブレーキ指令が入力されてから時間d1が経過すると、制御部51は、第2のブレーキ指令をブレーキ力演算部61に出力する(ステップS35)。その後、制御部51は、処理を終了する。
一方、ブレーキ力演算部61は、第2のブレーキ指令の入力待ちとなっている(ステップS45;No)。第2のブレーキ指令を入力すると(ステップS45;Yes)、ブレーキ力演算部61は、1号車に減速度αと1号車の重量W1との積に相当する第2のブレーキ力F1を算出する(ステップS46)。続いて、ブレーキ力演算部61は、第2のブレーキ力F2をブレーキ駆動部41に出力する(ステップS47)。その後、ブレーキ力演算部61は、処理を終了する。
上述した処理は、制御部54及びブレーキ力演算部64でも行われる。ただし、制御部54では、第1のブレーキ指令による第1のブレーキ力は、減速度αと4号車の重量W4との積に相当するブレーキ力F4となる。また、切替タイミングまでの時間はT0となる。時間T0は、時点t1から時間d1だけ前の時点までの時間であるので、時間d1を制御部51から取得して、求めることができる。また、4号車での第2のブレーキ力は、ブレーキ力F4に、1号車での第2のブレーキ力から第1のブレーキ力を差し引いた分を加算したブレーキ力となる。
また、制御部52、53及びブレーキ力演算部62、63は、ブレーキ指令が入力されると、直ちに、減速度αと2、3号車の重量W2、W3との積に相当するブレーキ力F2、F3のブレーキ指令をブレーキ駆動部42、43に出力すればよい。
以上詳細に説明したように、この実施の形態によれば、ブレーキ指令の入力直後から、1号車にも弱めのブレーキをかけるため、滑走の発生を防止しつつ、滑らかなブレーキングが可能となる。これにより、乗り心地が改善される。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3について説明する。
この実施の形態に係る編成列車1及びブレーキ制御装置100の構成は、図1及び図2に示す上記実施の形態1に係るものと同じである。
図16には、この実施の形態に係るコントローラ11の動作が示されている。図16に示すように、コントローラ11(制御部51)は、まず、応荷重検出部31の出力に基づいて、車両2(1号車)の重量W1が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS51)。
車両2(1号車)の重量W1が所定値以上でなければ(ステップS51;No)、コントローラ11(制御部51及びブレーキ力演算部61)は、第1のブレーキ制御処理を実行する(ステップS52)。第1のブレーキ制御処理は、図9に示される処理である。
車両2(1号車)の重量W1が所定値以上であれば(ステップS51;Yes)、コントローラ11(制御部51及びブレーキ力演算部61)は、第2のブレーキ制御処理を実行する(ステップS53)。第2のブレーキ制御処理は、図15に示される処理である。
すなわち、制御部51は、1号車の重量W1が所定値以上である場合(ステップS51;Yes)、1号車の滑走が発生しにくい状況となっているものと判定し、第1のブレーキ力で後方の車両2と同時に1号車にブレーキをかけた後、第2のブレーキ力で1号車にブレーキをかける。一方、制御部51は、1号車の重量W1が所定量未満である場合(ステップS51;No)、1号車の滑走が発生し易い状況となっているものと判定し、後方の車両2にブレーキをかけた後、第2のブレーキ力F1で1号車にブレーキをかける。
第1のブレーキ制御処理及び第2のブレーキ制御処理のいずれを行うかは、制御部51から制御部52、53、54に送信される。制御部52、53、54は、制御部51が実行する処理と同じ処理を実行する。
以上説明したように、この実施の形態によれば、1号車の重量W1に応じて、1号車にかけるブレーキのタイミングを遅らせるか否かを決定する。このようにすれば、滑走の発生を確実に防止しつつ、滑らかなブレーキングが可能となる。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4について説明する。
図17には、この編成列車1に適用されるブレーキ制御装置100の概略的な構成が示されている。図17に示すように、ブレーキ制御装置100は、ブレーキ指令部10と、コントローラ111と、回転数センサ21、22、23、24と、応荷重検出部31、32、33、34と、ブレーキ駆動部41、42、43、44と、を備える。すなわち、この実施の形態では、コントローラ11、12、13、14の代わりに、コントローラ111を備えている点が、上記各実施の形態と異なる。
コントローラ111は、コンピュータである。このコンピュータは、プロセッサとメモリと他の構成要素との通信インターフェイスとを備えている。プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することにより、コントローラ111は、他の構成要素との間でデータ入出力を行い、各車両2のブレーキを制御する。
コントローラ111は、制御部71と、ブレーキ力演算部81と、を備える。
制御部71は、上記各実施の形態に係る制御51、52、53、54を統合した制御部である。すなわち制御部71は、ブレーキのタイミング及びブレーキ力を車両毎に制御する。制御部71は、減速度αと各車両2の重量との積に相当するブレーキ力で、複数の車両2のうちの先頭の車両2を含む前方の車両2にブレーキをかけるタイミングが、他の車両2よりも遅くなるように、各車両2のブレーキを制御する。また、制御部71は、前方の車両2にブレーキがかかるタイミングの遅れによるブレーキ力の不足分を補償するように各車両2のブレーキを制御する。
ブレーキ力演算部81は、上記各実施の形態に係るブレーキ力演算部61、62、63、64を統合した演算部である。ブレーキ値力演算部81は、ブレーキ指令部10に入力されたブレーキ指令に係る減速度αと応荷重検出部31、32、33.34で検出された各車両2の重量W1、W2、W3、W4とに基づいて、車両毎に負担するブレーキ力を算出する。
続いて、この実施の形態に係るブレーキ制御装置100の動作について説明する。この実施の形態に係るブレーキ制御装置100の動作は、上記各実施の形態と同じとすることができるが、ここでは、その変形例について説明する。また、制御部71とブレーキ力演算部81との動作をまとめて説明する。
図18には、コントローラ111の動作が示されている。図18に示すように、まず、コントローラ111(制御部71)は、ブレーキ指令部10を介してブレーキ指令が入力されるまで待つ(ステップS61;No)。
ブレーキ指令部10を介してブレーキ指令が入力されると(ステップS61;Yes)、コントローラ111(ブレーキ力演算部81)は、応荷重検出部31、32、33、34からの出力に基づいて各車両2の重量W1、W2、W3、W4を検出する(ステップS62)。
続いて、コントローラ111(ブレーキ力演算部81)は、減速度αと、各車両2の重量W1、W2、W3、W4とに基づいて、各車両2のブレーキ力F1、F2、F3、F4を算出する(ステップS63)。
続いて、コントローラ111(制御部71)は、各種時間を算出する(ステップS64)。より具体的には、制御部71は、回転数センサ21、22、23、24の検出値による編成列車1の速度と、減速度αとに基づいて、編成列車1が停止する時点t1を算出し、1、2、3号車にブレーキをかけるタイミングを定める時間d1、d2、d3を算出する。
続いて、コントローラ111(ブレーキ力演算部81)は、増加分のブレーキ力を算出する(ステップS65)。ここで、ブレーキのタイミングの遅れによるブレーキ力の不足分を補償する2、3、4号車のブレーキ力が算出される。
続いて、コントローラ111(制御部71)は、ステップS64で求められた各種時間と、ステップS63、S64で求められたブレーキ力とに基づいて、各車両2の速度プロファイルを生成する(ステップS66)。これにより、例えば、図8(A)に示すような、各車両2の速度プロファイルが生成される。
続いて、コントローラ111(制御部71)は、生成した速度プロファイルに基づいて、各車両2のブレーキのタイミング及びブレーキ力の制御を実行する(ステップS67)。より具体的には、制御部71は、例えば、図8(A)に示すような速度プロファイルに従って、ブレーキ駆動部41、42、43、44を駆動して、各車両2にブレーキをかける。このようにすれば、編成列車1は、図8(B)に示すようにブレーキ力で、時刻t1で停止する。
以上詳細に説明したように、この実施の形態によれば、各車両2のブレーキのタイミング及びブレーキ力を制御するコントローラ111が1台に求められている。これにより、システム構成や処理を簡略化することができるうえ、各車両のコントローラ間で通信を行う必要がないので、処理時間を短縮することもできる。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5について説明する。
上記各実施の形態では、編成列車1は4両編成であったが、この実施の形態では、8両編成となっている。なお、この実施の形態では、すべての車両2のブレーキを制御するコントローラ111に相当するものが設けられているものとする。
この実施の形態では、コントローラ111の制御部71は、中央の車両2から先頭の車両2及び最後尾の車両2に向かって順々にブレーキをかける。例えば、図20に示すように、制御部71は、4号車、5号車から先にブレーキをかけ、時間d3経過後に3号車、6号車にブレーキをかけ、時間d2経過後に、2号車、7号車にブレーキをかけ、時間d1経過後に1号車、8号車にブレーキをかける。
なお、図20では、ブレーキ力の不足分の補償については、図示されていないが、この実施の形態においても、上記各実施の形態と同様に、ブレーキ力の補償が行われる。
このようにすれば、多数の車両2が連結されていても、全車両2にブレーキがかかり始めるまでの時間を短くすることができる。また、編成列車1の進行方向が、どちらであっても前方の車両2のブレーキがかかるタイミングを遅らせることができる。
実施の形態6.
次に、この発明の実施の形態6について説明する。
図21に示すように、この実施の形態でも、編成列車1は8両編成となっている。この実施の形態でも、全ての車両2のブレーキを制御するコントローラ111が設けられているものとする。
この実施の形態では、コントローラ111の制御部71は、複数の車両2を、連結された順に複数のグループにグループ化し、グループ単位で、ブレーキをかけるタイミングを制御する。例えば、制御部71は、1、2号車をグループAとし、3、4号車をグループBとし、5、6号車をグループCとし、7、8号車をグループDとする。
図22に示すように、制御部71は、4号車、5号車から先にブレーキをかけ、時間d3経過後に3号車、6号車にブレーキをかけ、時間d2経過後に、2号車、7号車にブレーキをかけ、時間d1経過後に1号車、8号車にブレーキをかける。
なお、図22では、ブレーキ力の不足分の補償については、図示されていないが、この実施の形態においても、上記各実施の形態と同様に、ブレーキ力の補償が行われる。
このように、車両をグループ化することにより、多数の車両2が連結されていても、全車両2にブレーキがかかり始めるまでの時間を短くすることができる。
この実施の形態では、車両2を2台ずつグループ化したが、3台以上をグループ化してもよい。また、各グループで車両2の数が異なっていてもよい。
なお、制御部51、52、53、71は、応荷重検出部31、32、33で検出された各車両2の重量に基づいて、ブレーキをかけるタイミングを遅らせる前方の車両2の台数を調整するようにしてもよい。例えば、2号車の重量W2が閾値以上である場合には、ブレーキのタイミングを遅らせる車両2を1号車のみとすることができる。また、2号車の重量W2、3号車の重量W3がともに閾値未満である場合には、ブレーキのタイミングを遅らせる車両2を1号車、2号車、3号車とすることができる。
また、上記各実施の形態では、車輪150の回転数を検出する回転数センサ21、22、23、24の検出値に基づいて各車両2の速度を求めたが、各車両2の実際の速度を検出する速度センサを用いるようにしてもよい。
上記各実施の形態では、編成列車1を4両編成、8両編成としたが、車両の数は、幾つであってもよい。例えば、16両編成であってもよい。