JPWO2011122069A1 - 金属板材の圧延機および圧延方法 - Google Patents
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さらに、本発明は、高応答で、かつ強力な板クラウン・形状制御機能を付与できる、上記圧延機を用いた圧延方法にも関する。
しかしながら、例えば、厚板圧延機あるいは薄板熱間圧延の粗圧延機のように板厚の厚い製品を多パスのリバース圧延で製造する圧延機では、上下作業ロール間の間隙(ロール開度)を圧延素材の板厚よりも大きくとる必要がある。このため板クラウン・形状制御装置には圧延機設備設計上の制約が課せられる。
特許文献1に開示されている圧延機型式は4段圧延機であり、その圧延機形式は図14に示す構造である。図14の圧延機にディクリースベンディング装置を配置したのが図10に示す圧延機となる。両圧延機は、基本的には同じ構造である。すなわち、上作業ロールチョック3−1を上補強ロールチョック4−1に繋がるアーム部が保持する形式である。このアーム部に上作業ロール1−1のインクリースベンディング装置6−1、6−2が組み込まれている。このような形式とすることで、大きなロール開度をとることができる。
一方、ロール開度を小さくする方向の力を作業ロールチョックに与える油圧装置をディクリースベンディング装置、そして、これによって作業ロールに負荷される力をディクリースベンディング力と称する。また、ディクリースベンディング装置とは、そのアクチュエータである油圧シリンダーを含む装置の総称である。しかし、本発明では、説明を簡単にするため、ディクリースベンディング装置とは、特に断りの無い限り、そのアクチュエータである油圧シリンダーを指すものとする。
なお、一般的に厚鋼板の圧延機は、図14に示すようにディクリースベンディング装置がない。(特許文献1、2、3,4参照)
しかし、本発明に係る圧延機は、強力な板クラウン・形状制御機能を付与するため、ディクリースベンディング装置を有することを前提としている。そのため、図10、図11、図12、図13は、ディクリースベンディング装置を有している場合を示している。
しかしながら、ロールクロス機能やロールシフト機能は、圧延中に迅速に設定変更することが困難である。従って、圧延中の外乱因子を取り除くことが不可能であるため、形状制御端としては不完全と言わざるを得ない。
一方、作業ロール1−1、1−2は圧延操業によって補強ロールより損耗しやすいために定期的なロール組み替えが必要である。このため、その組み替え作業の度にインクリースベンディング装置の油圧配管を着脱しなければならない。これによってロール組み替え時間が長くなるだけでなく、配管着脱時に油圧配管内に微小異物が混入する可能性が高くなる。
このため、この圧延機では、高応答油圧制御のためのサーボバルブを採用することができない。また、配管着脱を容易にするために柔構造かつ着脱自在な油圧配管(フレキシブル配管等)を介してそれぞれの油圧制御弁に接続しなければならない。また、フレキシブル配管を採用すると、柔構造であるが故に油圧の変動を吸収緩和してしまうこともある。したがって、応答性の高いロールベンディング装置とすることが困難となる。
しかしながら、この圧延機は、上作業ロール1−1に作用するオフセット分力等の圧延方向力を支持するのは作業ロールチョック3−1とプロジェクトブロック5−2との接触面である。そのため、圧下装置11を操作してロール開度を大きくすると、作業ロールの回転中心が該接触面の外側となって作業ロールチョック3−1の姿勢が不安定となる。結果として、大きなロール開度をとることができない。このため、大きなロール開度が必要な厚板圧延機ではこの圧延機が採用されることはほとんどない。
(a)上作業ロールチョックにかかる圧延方向力を常にハウジングで受ける構造とできること。これにより、ロール開度にかかわらず安定して作業ロールチョックを支えることができる。
(b)上記プロジェクトブロックに、上下インクリースベンディング装置を組み込むことができること。これにより、大容量・大ストロークの強力ベンディング装置を備えることができる。
(c)また、インクリースベンディング装置をプロジェクトブロックに組み込むことで、油圧配管を固定化でき、サーボバルブを適用することができること。これにより高応答のインクリ−スベンディング力の制御が可能となる。
また、これらの装置上の発明により、以下の圧延機操業方法が可能となることも見出した。
(d)応答性の低いディクリースベンディング装置であっても、応答性の速いインクリースベンディング装置との協働により、高応答のベンディング力制御が可能となること。これにより、製品品質、圧延歩留が大きく改善される。
本発明は、これら知見を基に成されたものであり、その要旨は、以下のとおりである。
前記したように、インクリースベンディング装置とは、そのアクチュエータである油圧シリンダーを含む装置の総称である。しかし、本発明では、説明を簡単にするため、インクリースベンディング装置とは、特に断りの無い限り、そのアクチュエータである油圧シリンダーを指すものとする。
インクリースベンディング装置と同様に、本発明では、ディクリースベンディング装置とは、そのアクチュエータである油圧シリンダーを含む装置の総称である。しかし、本発明では、説明を簡単にするため、ディクリースベンディング装置とは、特に断りの無い限り、そのアクチュエータである油圧シリンダーを指すものとする。
(4)下作業ロールにディクリースベンディング力を負荷する油圧シリンダーが、下補強ロールチョックまたは前記プロジェクトブロックの下方に位置する第2のプロジェクトブロック(例えば、図4の5−3,5−4)に配備されていることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の金属板の圧延機。
圧延開始前に、インクリースベンディング力とディクリースベンディング力の双方を作用させ、合力としてロールバランス力に相当するロールベンディング力を作業ロールチョックに作用させる。
その後、ディクリースベンリング力を所定の圧延中ディクリースベンディング力になるように変化させつつ、ディクリースベンディング力とインクリースベンディング力の合力がロールバランス力を維持するようにインクリースベンディング力を、変化させる。このステップは、最初からディクリースベンリング力を所定の圧延中ディクリースベンディング力とし、ディクリースベンディング力とインクリースベンディング力の合力がロールバランス力となるようにインクリースベンディング力を作業ロールチョックに作用させておけば、省略することができる。
その後、圧延開始時に、ディクリースベンディング力を前記所定の圧延中ディクリースベンディング力を保持する制御を継続しつつインクリースベンディング力を変化させ、合力として所定の圧延中作業ロールベンディング力が作業ロールチョックに作用する状態にする。
圧延中は、前記所定の圧延中作業ロールベンディング力を維持するように圧延を行い、
その後、圧延終了時に、インクリースベンディング力を変化させ、ディクリースベンディング力との合力としてロールバランス力に相当するロールベンディング力を作業ロールチョックに作用させ、この状態で金属板材の圧延を終了する。
その後、前記合力としてのロールバランス力を維持するように、ディクリースベンディング力とインクリースベンディング力を減少させる。このステップも、ディクリースベンリング力を所定の圧延中ディクリースベンディング力を維持するようにし、ディクリースベンディング力とインクリースベンディング力の合力がロールバランス力となるようにインクリースベンディング力を作業ロールチョックに作用するのであれば、省略することができる。
以上のことを特徴とする金属板材の圧延方法である。
そして、作業ロールの組み替え作業の度にインクリースベンディング装置の油圧配管を着脱する必要がない。このために、インクリースベンディング装置に固定油圧配管を介してそれぞれの油圧制御弁に接続することができ、高応答油圧制御のためのサーボバルブを採用することができ、応答性の高いインクリースベンディング装置とすることができる。
したがって、圧延材入側板厚や圧延材温度等の圧延中に変動する外乱に対しても良好な板クラウン・形状を造り込むことが可能であり、製品品質および歩留を大きく改善することができる。
図1は本発明に係る圧延機の構造の一例を示す側面図である。当該図に示すように、本発明に係る圧延機は、上下一対の作業ロール1−1、1−2とこれらをそれぞれ支持する上下一対の補強ロール2−1、2−2を備えた圧延機である。
そして、本発明に係る圧延機は、上作業ロール1−1にインクリースベンディング力を負荷する上インクリースベンディング装置6−1、6−2と、下作業ロール1−2にインクリースベンディング力を負荷する下インクリースベンディング装置6−3、6−4を、ハウジング9の内側に突出したプロジェクトブロック5−1、5−2に配備した圧延機である。
この構造では、ロール開度を大きくするにしたがい、上作業ロール1−1の回転中心位置(圧延方向力の作用点)と上作業ロールチョック3−1が上方に移動し、前記圧延方向力を支持するプロジェクトブロック5−2との接触面積が減少する。したがって、ロール開度を大きくするにしたがって上作業ロールチョック3−1の姿勢が不安定となり、大きなロール開度をとることができない。
このような構造にすれば、圧延機の圧下装置11を操作してロール開度を大きくしても、上作業ロールチョック3−1とハウジングウィンドウとが接触する面積は一切変化しない。したがって、上作業ロールチョック3−1の姿勢は、ロール開度にかかわらず常に安定して保持されることになる。
さらに、本発明に係る圧延機では、上作業ロール1−1にインクリースベンディング力を負荷する上インクリースベンディング装置6−1、6−2と、下作業ロール1−2にインクリースベンディング力を負荷する下インクリースベンディング装置6−3、6−4を、ハウジング9の内側に突出したプロジェクトブロック5−1、5−2に配備している。そのため、作業ロールの組み替え作業の度にインクリースベンディング装置の油圧配管を着脱する必要がなく、応答性の高いインクリースベンディング装置とすることができる。これは、固定配管された油圧配管を介してそれぞれの油圧制御弁に接続することができ、高応答油圧制御のためのサーボバルブを採用することができるからである。
また、ロール開度は、主に上作業ロールチョックを上下に移動させることにより調整するので、下作業ロールチョックの上下の移動量は少ない。そのため、ロール開度が大きくなるにしたがい、下作業ロールの姿勢が不安定になることはない。
本発明に係る圧延機では、上下のインクリースベンディング装置を、プロジェクトブロックの断面平面図上で互いにずらして配備することが望ましい。例えば、図2に示すように、上インクリースベンディング装置6−1、6−2と、下インクリースベンディング装置6−3、6−4とを、作業ロール1−2の軸方向にシフトした位置関係となるように配備することが望ましい。このようにすれば、上下のインクリースベンディング装置が互いに干渉しない。上インクリースベンディング装置6−1、6−2のストロークを大きくして、さらに大きなロール開度をとることができる。
なお、図2では下インクリースベンディング装置6−3、6−4は入側、出側それぞれ油圧シリンダーを2本としている。しかし、油圧シリンダーを1本として上インクリースベンディング装置6−1、6−2と干渉しないように作業ロール1−2の軸方向に異なる位置に配置することでも同様の効果を得ることができる。
しかしながら、これらの従来の圧延機では、強力なロールベンディング力を付与することができない。これは、上補強ロールチョック4−1から下方に突出したアーム部に、上インクリースベンディング装置6−1、6−2を組み込む構造であるため、大容量および大ストロークの上インクリースベンディング装置6−1、6−2を配備することができないからである。また、これらの圧延機は、上補強ロールチョックからアーム部を出すため、上ディクリースベンディング装置の設置スペースがロールの軸心に寄ってしまう。そのため、上補強ロールの軸受けと干渉するので、大容量の上ディクリースベンディング装置7−1、7−2を配備することができないからである。
また、本発明に係る圧延機は、上補強ロールチョック4−1には図10、図11に示す圧延機のようなアーム部を備えない。このため、上補強ロールチョック4−1の上補強ロールの軸受けと干渉しない位置に、大容量の上ディクリースベンディング装置7−1、7−2を配備することができる。これにより、上作業ロール1−1に大きなディクリースベンディング力を負荷することが可能となる。
また、作業ロールの組み替え作業の度にインクリースベンディング装置の油圧配管を着脱する必要がない。このために、それぞれのインクリースベンディング装置6−1〜6−4には、固定油圧配管を介してそれぞれの油圧制御弁に接続することができ、高応答油圧制御のためのサーボバルブを採用することができる。したがって、応答性の高いインクリースベンディング装置とすることができる。
このために、一般に高応答油圧制御のためのサーボバルブを採用することが困難となる上、フレキシブル配管を一部に採用しなければならない場合もある。
したがって、固定配管やサーボバルブを採用した場合と比較すると、ロールベンディング装置の応答性は低くならざるを得ない。
このため、一般に高応答油圧制御のためのサーボバルブを採用することが比較的困難となる。また、配管着脱を容易にするためにフレキシブル配管等のように柔構造かつ着脱自在な油圧配管を介してそれぞれの油圧制御弁に接続しなければならない。フレキシブル配管等の柔構造かつ着脱自在な油圧配管を採用する場合には、柔構造であるが故に油圧の変動を吸収し、または緩和してしまうこともある。
したがって、上ディクリースベンディング装置7−1、7−2を上補強ロールチョック4−1に配備したような場合には、固定配管やサーボバルブを採用した場合と比較すると、ロールベンディング装置の応答性は低くならざるを得ない。
したがって、ロールベンディング力の変更を応答性に劣るディクリースベンディング装置による制御で実施すると、圧延材の先尾端において所定のディクリースベンディング力が負荷されずに形状不良部が長くなる可能性がある。
しかし、本発明に係る圧延機では、ハウジング9からその内側方向に突出するプロジェクトブロック5−1、5−2に、上インクリースベンディング装置6−1、6−2を配備する構造であるため、大容量・大ストロークの上インクリースベンディング装置6−1、6−2とすることができる。
しかもロール組み替え作業の度にインクリースベンディング装置の油圧配管を着脱する必要がないので、固定油圧配管やサーボバルブを採用することができ、これにより応答性の高いインクリースベンディング装置とすることができる。
本発明に係る圧延方法は、板クラウン・形状制御の目的で作業ロールにディクリースベンディング力を作用させる場合に、圧延開始時および圧延終了時のロールベンディング力の変更を、応答性の高いインクリースベンディング装置を用いて行い、ディクリースベンディング装置の応答性を補償するものである。
また、図6にこの圧延方法における、一本の圧延材に対するロールベンディング力等の時系列変化を示す。図6は上から、圧延荷重、インクリースベンディング装置の出力、ディクリースベンディング装置の出力、それらの合力である作業ロールベンディング力の時系列変化を示している。以下、図5、6に基づいて説明する。
まずは圧延開始前に、次に圧延する圧延材に対応する圧延中作業ロールベンディング力の設定値FRを演算・出力する。ここではFRが負の値、すなわちディクリースベンディング力と演算されたものとする。なお、本発明では、インクリースベンディング力(インクリース方向(ロールを開く方向)の力)を正の値、ディクリースベンディング力(ディクリース方向(上下作業ロールを押し付ける方向)の力)を負の値とする。
すなわち、圧延前のアイドル時には、インクリースベンディング装置出力をIB(>0)、ディクリースベンディング装置出力をDB(<0)とし、IB+DBがロールバランス力FB(>0)として作用する。
ロールバランス力FBは、空転状態においても電動機で駆動される作業ロールと従動となる補強ロールがスリップしない力として決められている。この時DBはディクリースベンディング装置のアクチュエータが作業ロールチョックから離れてしまわない程度の最小の油圧で設定すればよい。
すなわち、圧延開始時(時間軸上のb点)において、インクリースベンディング装置出力をISからIRに変更する。このようにすることで応答の遅いディクリースベンディング装置出力はDSのままで、応答の速いインクリースベンディング装置の制御によって、合力としての作業ロールベンディング力をロールバランス力FB(>0)から圧延中作業ロールベンディング力FR(<0)に迅速に切り換えることができる。
なお、圧延開始時(b)とは、圧延を開始した時点をさし、その検出は、例えば圧延機の圧延荷重測定用ロードセルによって検出される荷重が、予測圧延荷重の、30%を超えた時とする方法で決めれば良い。
すなわち、圧延終了時(時間軸上のc点)において、ディクリースベンディング装置出力はDSのままで応答の速いインクリースベンディング装置出力をIRからISに変化させる。このようにすることで、合力としての作業ロールベンディング力を圧延中作業ロールベンディング力(FR(<0))からロールバランス力(FB(>0))に迅速に切り換えることができる。
なお、圧延終了時(c)とは、圧延終了時点をさし、その検出は、例えば圧延機の圧延荷重測定用ロードセルによって検出される荷重が、実績圧延荷重平均値の、50%を下回ったタイミングとする方法で決めれば良い。
さらに、圧延中に種々の要因(外乱)により圧延荷重が変化する場合であっても、高応答なインクリースベンディング装置で、最適な作業ロールベンディング力を維持するように迅速に制御することが可能である。この場合、圧延中作業ロールベンディング力を,例えば圧延荷重の実測値に応じて,変化させる制御を実施すればよい。
すなわち、本発明に係る圧延方法によれば、圧延材入側板厚や圧延材温度等の圧延中に変動する外乱に対しても良好な板クラウン・形状を造り込むことが可能である。これにより、製品品質および歩留を大きく改善することができる。
図8に示す圧延方法では、ディクリースベンディング装置に設置したロードセルでディクリースベンディング力を、あるいは該装置につながる油圧配管内の油圧を常時測定し、この測定値に基づいてインクリースベンディング装置を制御する。すなわち、圧延前後は作業ロールベンディング力がロールバランス力FBとなるように、圧延中は作業ロールベンディング力がFRとなるように、インクリースベンディング装置の出力を、ディクリースベンディング力またはディクリースベンディング装置の油圧に応じて制御する。なお、これ以外の制御は図5に示す圧延方法と同様である。
図8に示す圧延方法で圧延することで、図9に示すように、ディクリースベンディング装置の出力の変動をインクリースベンディング装置が補償して、作業ロールベンディング力を最適に、高応答な制御を実現することができる。
また、圧延中のディクリースベンディング力の測定や、油圧測定によるフィードバック制御をしなくても、ディクリースベンディング装置の出力の変動を予め予測し、それを補償するインクリースベンディング装置の出力を設定することでも、同様の効果を得ることができる。
1−2 下作業ロール
2−1 上補強ロール
2−2 下補強ロール
3−1 上作業ロールチョック
3−2 下作業ロールチョック
4−1 上補強ロールチョック
4−2 下補強ロールチョック
5−1 入側プロジェクトブロック
5−2 出側プロジェクトブロック
5−3 入側下プロジェクトブロック
5−4 出側下プロジェクトブロック
6−1 入側上インクリースベンディング装置
6−2 出側上インクリースベンディング装置
6−3 入側下インクリースベンディング装置
6−4 出側下インクリースベンディング装置
7−1 入側上ディクリースベンディング装置
7−2 出側上ディクリースベンディング装置
7−3 入側下ディクリースベンディング装置
7−4 出側下ディクリースベンディング装置
8−1 入側補強ロールバランス装置
8−2 出側補強ロールバランス装置
9 ハウジング
10 被圧延材
11 圧下装置
12 ハウジングウィンドウ
Claims (6)
- 上下一対の作業ロールとこれらをそれぞれ支持する上下一対の補強ロールを有する金属板材の圧延機であって、
前記上下作業ロールにそれぞれインクリースベンディング力を負荷する油圧シリンダーが、圧延機ハウジングの内側に突出したプロジェクトブロックに配備され、
下作業ロール胴部に負荷される圧延方向力が、前記プロジェクトブロックと下作業ロールチョックとの接触面によって支持され、
上作業ロール胴部に負荷される圧延方向力が、前記プロジェクトブロックの上方に位置する圧延機ハウジングウィンドウと上作業ロールチョックとの接触面によって支持されることを特徴とする金属板材の圧延機。 - 前記上作業ロールにインクリースベンディング力を負荷する油圧シリンダーと、前記下作業ロールにインクリースベンディング力を負荷する油圧シリンダーとが、前記プロジェクトブロック内において平面図上で異なる位置に配備されていることを特徴とする請求項1に記載の金属板材の圧延機。
- 前記上作業ロールにディクリースベンディング力を負荷する油圧シリンダーが、前記上補強ロールの上補強ロールチョックに配備されていることを特徴とする請求項1または2に記載の金属板材の圧延機。
- 前記下作業ロールにディクリースベンディング力を負荷する油圧シリンダーが、前記下補強ロールの下補強ロールチョックまたは前記プロジェクトブロックの下方に設置する第2のプロジェクトブロックに配備されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属板材の圧延機。
- 請求項3に記載の金属板材の圧延機を用いて行う金属板材の圧延方法であって、
圧延開始前に、インクリースベンディング力とディクリースベンディング力の双方を作用させ、合力としてロールバランス力に相当するロールベンディング力を作業ロールチョックに作用させ、
その後、圧延開始時に、ディクリースベンディング力を前記所定の圧延中ディクリースベンディング力を保持する制御を継続しつつインクリースベンディング力を変化させ、合力として所定の圧延中作業ロールベンディング力が作業ロールチョックに作用する状態にし、
圧延中は、前記所定の圧延中作業ロールベンディング力を維持するように圧延を行い、
その後、圧延終了時に、インクリースベンディング力を変化させ、ディクリースベンディング力との合力としてロールバランス力に相当するロールベンディング力を作業ロールチョックに作用させ、この状態で金属板材の圧延を終了することを特徴とする金属板材の圧延方法。 - 前記ディクリースベンディング力を発生する油圧シリンダー内あるいは該油圧シリンダーにつながる油圧配管内の油圧を測定し、その測定値に基づき、合力として作業ロールチョックに作用するロールベンディング力が所定の値になるように前記インクリースベンディング力を制御することを特徴とする請求項5に記載の金属板材の圧延方法。
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