JPWO2011118164A1 - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

放電空間と、放電空間に面した保護層を有するプラズマディスプレイパネルの製造方法である。還元性有機ガスを含むガスを前記放電空間に導入することにより、保護層を還元性有機ガスに曝す。次に、還元性有機ガスを放電空間から排出する。次に、放電ガスを放電空間に封入する。保護層は、酸化マグネシウムからなる下地膜と、下地膜上に分散配置された複数の金属酸化物粒子とを有する。金属酸化物粒子は、少なくとも第1の金属酸化物と第2の金属酸化物とを含む。さらに、金属酸化物粒子は、X線回折分析において少なくとも一つのピークを有する。そのピークは、第1の金属酸化物のX線回折分析における第1のピークと、第2の金属酸化物のX線回折分析における第2のピークと、の間にある。第1のピークおよび第2のピークは、そのピークが示す面方位と同じ面方位を示す。

Description

ここに開示された技術は、表示デバイスなどに用いられるプラズマディスプレイパネルの製造方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称する)は、前面板と背面板とで構成される。前面板は、ガラス基板と、ガラス基板の一方の主面上に形成された表示電極と、表示電極を覆ってコンデンサとしての働きをする誘電体層と、誘電体層上に形成された酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層とで構成されている。
保護層からの初期電子放出数を増加させるために、たとえば保護層のMgOに珪素(Si)やアルミニウム(Al)を添加するなどの試みが行われている(例えば、特許文献1、2、3、4、5など参照)。
特開2002−260535号公報 特開平11−339665号公報 特開2006−59779号公報 特開平8−236028号公報 特開平10−334809号公報
放電空間と、放電空間に面した保護層を有するPDPの製造方法である。還元性有機ガスを含むガスを前記放電空間に導入することにより、保護層を還元性有機ガスに曝す。次に、還元性有機ガスを放電空間から排出する。次に、放電ガスを放電空間に封入する。保護層は、酸化マグネシウムからなる下地膜と、下地膜上に分散配置された複数の金属酸化物粒子とを有する。金属酸化物粒子は、少なくとも第1の金属酸化物と第2の金属酸化物とを含む。さらに、金属酸化物粒子は、X線回折分析において少なくとも一つのピークを有する。そのピークは、第1の金属酸化物のX線回折分析における第1のピークと、第2の金属酸化物のX線回折分析における第2のピークと、の間にある。第1のピークおよび第2のピークは、そのピークが示す面方位と同じ面方位を示す。第1の金属酸化物および第2の金属酸化物は、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウムおよび酸化バリウムからなる群の中から選ばれる2種である。
図1は実施の形態にかかるPDPの構造を示す斜視図である。 図2は実施の形態にかかる前面板の構成を示す断面図である。 図3は実施の形態にかかるPDPの製造フローを示す図である。 図4は第1の温度プロファイル例を示す図である。 図5は第2の温度プロファイル例を示す図である。 図6は第3の温度プロファイル例を示す図である。 図7は実施の形態にかかる下地膜表面のX線回折分析結果を示す図である。 図8は実施の形態にかかる他の下地膜表面のX線回折分析結果を示す図である。 図9は実施の形態にかかる凝集粒子の拡大図である。 図10はPDPの放電遅れと下地膜中のカルシウム濃度との関係を示す図である。 図11はPDPの電子放出性能とVscn点灯電圧を示す図である。 図12は凝集粒子の平均粒径と電子放出性能の関係を示す図である。
[1.PDP1の構造]
PDPの基本構造は、一般的な交流面放電型PDPである。図1、図2に示すように、PDP1は前面ガラス基板3などよりなる前面板2と、背面ガラス基板11などよりなる背面板10とが対向して配置されている。前面板2と背面板10とは、外周部がガラスフリットなどからなる封着材によって気密封着されている。封着されたPDP1内部の放電空間16には、ネオン(Ne)およびキセノン(Xe)などの放電ガスが53kPa(400Torr)〜80kPa(600Torr)の圧力で封入されている。
前面ガラス基板3上には、走査電極4および維持電極5よりなる一対の帯状の表示電極6とブラックストライプ7が互いに平行にそれぞれ複数列配置されている。前面ガラス基板3上には表示電極6とブラックストライプ7とを覆うようにコンデンサとしての働きをする誘電体層8が形成される。さらに誘電体層8の表面に酸化マグネシウム(MgO)などからなる保護層9が形成されている。なお、保護層9については、後に詳細に述べられる。
走査電極4および維持電極5は、それぞれインジウム錫酸化物(ITO)、酸化錫(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)などの導電性金属酸化物からなる透明電極上にAgからなるバス電極が積層されている。
背面ガラス基板11上には、表示電極6と直交する方向に、銀(Ag)を主成分とする導電性材料からなる複数のデータ電極12が、互いに平行に配置されている。データ電極12は、下地誘電体層13に被覆されている。さらに、データ電極12間の下地誘電体層13上には放電空間16を区切る所定の高さの隔壁14が形成されている。隔壁14間の溝には、データ電極12毎に、紫外線によって赤色に発光する蛍光体層15、緑色に発光する蛍光体層15および青色に発光する蛍光体層15が順次塗布して形成されている。表示電極6とデータ電極12とが交差する位置に放電セルが形成されている。表示電極6方向に並んだ赤色、緑色、青色の蛍光体層15を有する放電セルがカラー表示のための画素になる。
なお、本実施の形態において、放電空間16に封入する放電ガスは、10体積%以上30%体積以下のXeを含む。
[2.PDP1の製造方法]
図3に示すように、本実施の形態にかかるPDP1の製造方法は、前面板作製工程A1、背面板作製工程B1、フリット塗布工程B2、封着工程C1、還元性ガス導入工程C2、排気工程C3および放電ガス供給工程C4を有する。
[2−1.前面板作製工程A1]
前面板作製工程A1においては、フォトリソグラフィ法によって、前面ガラス基板3上に、走査電極4および維持電極5とブラックストライプ7とが形成される。走査電極4および維持電極5は、導電性を確保するための銀(Ag)を含む金属バス電極4b、5bを有する。また、走査電極4および維持電極5は、透明電極4a、5aを有する。金属バス電極4bは、透明電極4aに積層される。金属バス電極5bは、透明電極5aに積層される。
透明電極4a、5aの材料には、透明度と電気伝導度を確保するためインジウム錫酸化物(ITO)などが用いられる。まず、スパッタ法などによって、ITO薄膜が前面ガラス基板3に形成される。次にリソグラフィ法によって所定のパターンの透明電極4a、5aが形成される。
金属バス電極4b、5bの材料には、銀(Ag)と銀を結着させるためのガラスフリットと感光性樹脂と溶剤などを含む電極ペーストが用いられる。まず、スクリーン印刷法などによって、電極ペーストが、前面ガラス基板3に塗布される。次に、乾燥炉によって、電極ペースト中の溶剤が除去される。次に、所定のパターンのフォトマスクを介して、電極ペーストが露光される。
次に、電極ペーストが現像され、金属バス電極パターンが形成される。最後に、焼成炉によって、金属バス電極パターンが所定の温度で焼成される。つまり、金属バス電極パターン中の感光性樹脂が除去される。また、金属バス電極パターン中のガラスフリットが溶融する。溶融していたガラスフリットは、焼成後に再びガラス化する。以上の工程によって、金属バス電極4b、5bが形成される。
ブラックストライプ7は、黒色顔料を含む材料により、形成される。次に、誘電体層8が形成される。次に、誘電体層8および保護層9が形成される。誘電体層8および保護層9の詳細は、後述される。
以上の工程により前面ガラス基板3上に所定の構成部材を有する前面板2が完成する。
[2−2.背面板作製工程B1]
フォトリソグラフィ法によって、背面ガラス基板11上に、データ電極12が形成される。データ電極12の材料には、導電性を確保するための銀(Ag)と銀を結着させるためのガラスフリットと感光性樹脂と溶剤などを含むデータ電極ペーストが用いられる。まず、スクリーン印刷法などによって、データ電極ペーストが所定の厚みで背面ガラス基板11上に塗布される。次に、乾燥炉によって、データ電極ペースト中の溶剤が除去される。次に、所定のパターンのフォトマスクを介して、データ電極ペーストが露光される。次に、データ電極ペーストが現像され、データ電極パターンが形成される。最後に、焼成炉によって、データ電極パターンが所定の温度で焼成される。つまり、データ電極パターン中の感光性樹脂が除去される。また、データ電極パターン中のガラスフリットが溶融する。溶融していたガラスフリットは、焼成後に再びガラス化する。以上の工程によって、データ電極12が形成される。ここで、データ電極ペーストをスクリーン印刷する方法以外にも、スパッタ法、蒸着法などを用いることができる。
次に、下地誘電体層13が形成される。下地誘電体層13の材料には、誘電体ガラスフリットと樹脂と溶剤などを含む下地誘電体ペーストが用いられる。まず、スクリーン印刷法などによって、下地誘電体ペーストが所定の厚みでデータ電極12が形成された背面ガラス基板11上にデータ電極12を覆うように塗布される。次に、乾燥炉によって、下地誘電体ペースト中の溶剤が除去される。最後に、焼成炉によって、下地誘電体ペーストが所定の温度で焼成される。つまり、下地誘電体ペースト中の樹脂が除去される。また、誘電体ガラスフリットが溶融する。溶融していた誘電体ガラスフリットは、焼成後に再びガラス化する。以上の工程によって、下地誘電体層13が形成される。ここで、下地誘電体ペーストをスクリーン印刷する方法以外にも、ダイコート法、スピンコート法などを用いることができる。また、下地誘電体ペーストを用いずに、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などによって、下地誘電体層13となる膜を形成することもできる。
次に、フォトリソグラフィ法によって、隔壁14が形成される。隔壁14の材料には、フィラーと、フィラーを結着させるためのガラスフリットと、感光性樹脂と、溶剤などを含む隔壁ペーストが用いられる。まず、ダイコート法などによって、隔壁ペーストが所定の厚みで下地誘電体層13上に塗布される。次に、乾燥炉によって、隔壁ペースト中の溶剤が除去される。次に、所定のパターンのフォトマスクを介して、隔壁ペーストが露光される。次に、隔壁ペーストが現像され、隔壁パターンが形成される。最後に、焼成炉によって、隔壁パターンが所定の温度で焼成される。つまり、隔壁パターン中の感光性樹脂が除去される。また、隔壁パターン中のガラスフリットが溶融する。溶融していたガラスフリットは、焼成後に再びガラス化する。以上の工程によって、隔壁14が形成される。ここで、フォトリソグラフィ法以外にも、サンドブラスト法などを用いることができる。
次に、蛍光体層15が形成される。蛍光体層15の材料には、蛍光体粒子とバインダと溶剤などとを含む蛍光体ペーストが用いられる。まず、ディスペンス法などによって、蛍光体ペーストが所定の厚みで隣接する隔壁14間の下地誘電体層13上および隔壁14の側面に塗布される。次に、乾燥炉によって、蛍光体ペースト中の溶剤が除去される。最後に、焼成炉によって、蛍光体ペーストが所定の温度で焼成される。つまり、蛍光体ペースト中の樹脂が除去される。以上の工程によって、蛍光体層15が形成される。ここで、ディスペンス法以外にも、スクリーン印刷法などを用いることができる。
以上の工程により、背面ガラス基板11上に所定の構成部材を有する背面板10が完成する。
[2−3.フリット塗布工程B2]
背面板作製工程B1により作製された背面板10の画像表示領域外に封着部材であるガラスフリットが塗布される。その後、ガラスフリットは、350℃程度の温度で仮焼成される。仮焼成によって、溶剤成分などが除去される。
封着部材としては、酸化ビスマスや酸化バナジウムを主成分としたフリットが望ましい。この酸化ビスマスを主成分とするフリットとしては、例えば、Bi23−B23−RO−MO系(ここでRは、Ba、Sr、Ca、Mgのいずれかであり、Mは、Cu、Sb、Feのいずれかである。)のガラス材料に、Al23、SiO2、コージライト等酸化物からなるフィラーを加えたものを用いることができる。また、酸化バナジウムを主成分とするフリットとしては、例えば、V25−BaO−TeO−WO系のガラス材料に、Al23、SiO2、コージライト等酸化物からなるフィラーを加えたものを用いることができる。
[2−4.封着工程C1から放電ガス供給工程C4まで]
前面板2とフリット塗布工程B1を経た背面板10とが対向配置されて周辺部が封着部材により封着される。その後、放電空間16に放電ガスが封入される。
本実施の形態にかかる封着工程C1、還元性ガス導入工程C2、排気工程C3、および放電ガス供給工程C4は、同一の装置において、図4から図6に例示された温度プロファイルの処理を行う。
図4から図6における封着温度とは、前面板2と背面板10とが封着部材であるフリットにより封着されるときの温度である。本実施の形態における封着温度は、例えば約490℃である。また、図4から図6における軟化点とは、封着部材であるフリットが軟化する温度である。本実施の形態における軟化点は、例えば約430℃である。さらに、図4から図6における排気温度とは、還元性有機ガスを含むガスが放電空間から排気されるときの温度である。本実施の形態における排気温度は、例えば約400℃である。
[2−4−1.第1の温度プロファイル]
図4に示すように、まず、封着工程C1において、温度は、室温から封着温度まで上昇する。次に、温度は、a−bの期間、封着温度に維持される。その後、温度は、b−cの期間に封着温度から排気温度に下降する。b−cの期間において、放電空間内が排気される。つまり、放電空間内は減圧状態になる。
次に、還元性ガス導入工程C2において、温度は、c−dの期間、排気温度に維持される。c−dの期間に放電空間内に還元性有機ガスを含むガスが導入される。c−dの期間に保護層9は、還元性有機ガスを含むガスに曝される。
その後、排気工程C3において、温度は所定の期間、排気温度に維持される。その後、温度は、室温程度まで下降する。d−eの期間において、放電空間内が排気されることにより、還元性有機ガスを含むガスが排出される。
次に、放電ガス供給工程C4において、放電空間内に放電ガスが導入される。つまり、温度が室温程度に下がったe以降の期間に放電ガスが導入される。
[2−4−2.第2の温度プロファイル]
図5に示すように、まず、封着工程C1において、温度は、室温から封着温度まで上昇する。次に、温度は、a−bの期間、封着温度に維持される。その後、温度はb−cの期間に封着温度から排気温度に下降する。温度が排気温度に維持されているc−d1の期間において、放電空間内が排気される。つまり、放電空間内は減圧状態になる。
次に、還元性ガス導入工程C2において、温度は、d1−d2の期間、排気温度に維持される。d1−d2の期間に放電空間内に還元性有機ガスを含むガスが導入される。d1−d2の期間に保護層9は、還元性有機ガスを含むガスに曝される。
その後、排気工程C3において、所定の期間、温度は排気温度に維持される。その後、温度は、室温程度まで下降する。d2−eの期間において、放電空間内が排気されることにより、還元性有機ガスを含むガスが排出される。
次に、放電ガス供給工程C4において、放電空間内に放電ガスが導入される。つまり、温度が室温程度に下がったe以降の期間に放電ガスが導入される。
[2−4−3.第3の温度プロファイル]
図6に示すように、まず、封着工程C1において、温度は、室温から封着温度まで上昇する。次に、温度は、a−b1−b2の期間、封着温度に維持される。a−b1の期間に放電空間内が排気される。つまり、放電空間内は減圧状態になる。その後、温度はb2−cの期間に封着温度から排気温度に下降する。
還元性ガス導入工程C2は、封着工程C1の期間内に行われる。温度は、b1−b2の期間、封着温度に維持される。その後、b2−cの期間に温度は、排気温度まで下降する。b1−cの期間に放電空間内に還元性有機ガスを含むガスが導入される。b1−cの期間に保護層9は、還元性有機ガスを含むガスに曝される。
その後、排気工程C3において、温度は、所定の期間排気温度に維持される。その後、温度は、室温程度まで下降する。c−eの期間において、放電空間内が排気されることにより、還元性有機ガスを含むガスが排出される。
次に、放電ガス供給工程C4において、放電空間内に放電ガスが導入される。つまり、温度が室温程度に下がったe以降の期間に放電ガスが導入される。
なお、いずれの温度プロファイルにおいてもほぼ同等の作用を有する。
[2−4−4.還元性有機ガスの詳細]
表1に示すように、還元性有機ガスとしては、分子量が58以下の還元力の大きいCH系有機ガスが望ましい。種々の還元性有機ガスの中から選ばれる少なくとも一つが希ガスや窒素ガスなどに混合されることにより、還元性有機ガスを含むガスが製造される。
Figure 2011118164
表1において、Cの列は、有機ガスの一分子に含まれる炭素原子数を意味する。Hの列は、有機ガスの一分子に含まれる水素原子数を意味する。
表1に示すように、蒸気圧の列において、0℃での蒸気圧が100kPa以上のガスには、「A」が付されている。さらに、0℃での蒸気圧が100kPaより小さいガスには、「C」が付されている。沸点の列において、1気圧での沸点が0℃以下のガスには、「A」が付されている。さらに、1気圧での沸点が0℃より大きいガスには、「C」が付されている。分解しやすさの列において、分解しやすいガスには、「A」が付されている。分解しやすさが普通のガスには、「B」が付されている。還元力の列において、還元力が十分であるガスには、「A」が付されている。
表1において、「A」は良い特性であることを意味する。「B」は普通の特性であることを意味する。「C」は不十分な特性であることを意味する。
PDPの製造工程における有機ガスの取扱い易さの観点から考えると、ガスボンベに入れて供給できる還元性有機ガスが望ましい。また、PDPの製造工程における取扱い易さから考えると、0℃での蒸気圧が100kPa以上の還元性有機ガス、または沸点が0℃以下の還元性有機ガス、または分子量が小さい還元性有機ガスが望ましい。
さらに、排気工程C3の後にも還元性有機ガスを含むガスの一部が放電空間内に残留する可能性がある。よって、還元性有機ガスは、分解しやすい特性を有することが望ましい。
還元性有機ガスは、製造工程上での取扱い易さや、分解しやすい特性などの点を考慮して、アセチレン、エチレン、メチルアセチレン、プロパジエン、プロピレンおよびシクロプロパンの中から選ばれる酸素を含まない炭化水素系ガスが望ましい。これらの還元性有機ガスの中から選ばれる少なくとも一種を希ガスや窒素ガスに混合して用いればよい。
なお、希ガスや窒素ガスと還元性有機ガスの混合比率は、使用する還元性有機ガスの燃焼割合に応じて下限が決定される。上限は、数体積%程度である。還元性有機ガスの混合比率が高すぎると、有機成分が重合して高分子となりやすい。この場合、高分子が放電空間に残留し、PDPの特性に影響を与えてしまう。よって、使用する還元性有機ガスの成分に応じて、混合比率を適宜調整することが好ましい。
なお、MgO、CaO、SrO、およびBaOなどは、水、二酸化炭素、炭化水素などの不純物ガスとの反応性が高い。特に水、二酸化炭素と反応することにより放電特性が劣化しやすく、放電セル毎の放電特性にばらつきが発生しやすい。
そこで、封着工程C1において、放電空間16に開口する貫通孔を通して放電空間16内が陽圧状態となるように不活性ガスを流し、その後、封着を行うことが好ましい。下地膜91と不純物ガスとの反応が抑制できるからである。不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノンなどが用いられ得る。
[3.誘電体層8の詳細]
図2Aおよび図2Bに示すように、本実施の形態にかかる誘電体層8は、表示電極6およびブラックストライプ7を覆う第1誘電体層81と、第1誘電体層81を覆う第2誘電体層82の少なくとも2層の構成である。
[3−1.第1誘電体層81]
第1誘電体層81の誘電体材料は、三酸化二ビスマス(Bi)を20重量%〜40重量%含む。さらに、第1誘電体層81の誘電体材料は酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(SrO)および酸化バリウム(BaO)の群から選ばれる少なくとも1種を0.5重量%〜12重量%を含む。さらに、第1誘電体層81の誘電体材料は、三酸化モリブデン(MoO)、三酸化タングステン(WO)、二酸化セリウム(CeO)、二酸化マンガン(MnO)、酸化銅(CuO)、三酸化二クロム(Cr)、三酸化二コバルト(Co)、二酸化七バナジウム(V)および三酸化二アンチモン(Sb)の群から選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含む。
また、上記以外の成分として、酸化亜鉛(ZnO)を0重量%〜40重量%、三酸化二硼素(B)を0重量%〜35重量%、二酸化硅素(SiO)を0重量%〜15重量%、三酸化二アルミニウム(Al)を0重量%〜10重量%とするなど、鉛成分を含まない材料組成が含まれていてもよい。さらに、これらの材料組成の含有量に特に限定はない。
これらの組成成分からなる誘電体材料が、湿式ジェットミルやボールミルで0.5μm〜2.5μmの平均粒径となるように粉砕される。粉砕された誘電体材料が誘電体材料粉末である。次に、誘電体材料粉末55重量%〜70重量%と、バインダ成分30重量%〜45重量%とが三本ロールなどでよく混練されることにより、ダイコート用、または印刷用の第1誘電体層用ペーストが完成する。
バインダ成分はエチルセルロース、またはアクリル樹脂1重量%〜20重量%を含むターピネオール、またはブチルカルビトールアセテートである。また、ペーストには、必要に応じて可塑剤としてフタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、リン酸トリフェニル、リン酸トリブチルが添加されてもよい。また、分散剤としてグリセロールモノオレート、ソルビタンセスキオレヘート、ホモゲノール(Kaoコーポレーション社製品名)、アルキルアリル基のリン酸エステルなどが添加されてもよい。分散剤の添加により、印刷性が向上する。
第1誘電体層用ペーストは、表示電極6を覆うように前面ガラス基板3にダイコート法またはスクリーン印刷法により印刷される。印刷された第1誘電体層用ペーストは、乾燥工程を経て、焼成される。焼成温度は、誘電体材料の軟化点より少し高い温度の575℃〜590℃である。
[3−2.第2誘電体層82]
第2誘電体層82の誘電体材料は、Biを11重量%〜20重量%を含む。さらに、第2誘電体層82の誘電体材料は、CaO、SrOおよびBaOの群から選ばれる少なくとも1種を1.6重量%〜21重量%含む。さらに、第2誘電体層82の誘電体材料は、MoO、WO、酸化セリウム(CeO)、CuO、Cr、Co、V、SbおよびMnOから選ばれる少なくとも1種を0.1重量%〜7重量%含んでいる。
また、上記以外の成分として、ZnOを0重量%〜40重量%、Bを0重量%〜35重量%、SiOを0重量%〜15重量%、Alを0重量%〜10重量%とするなど、鉛成分を含まない材料組成が含まれていてもよい。さらに、これらの材料組成の含有量に特に限定はない。
これらの組成成分からなる誘電体材料が、湿式ジェットミルやボールミルで0.5μm〜2.5μmの平均粒径となるように粉砕される。粉砕された誘電体材料が誘電体材料粉末である。次に、誘電体材料粉末55重量%〜70重量%と、バインダ成分30重量%〜45重量%とが三本ロールなどでよく混練されることにより、ダイコート用、または印刷用の第2誘電体層用ペーストが完成する。
第2誘電体層用ペーストのバインダ成分は、第1誘電体層用ペーストのバインダ成分と同様である。
第2誘電体層用ペーストは、ダイコート法またはスクリーン印刷法により、第1誘電体層81上に印刷される。印刷された第2誘電体層用ペーストは、乾燥工程を経て、焼成される。焼成温度は、誘電体材料の軟化点より少し高い温度の550℃〜590℃である。
[3−3.誘電体層8の膜厚]
誘電体層8の膜厚は、可視光透過率を確保するために、第1誘電体層81と第2誘電体層82とを合わせて41μm以下が好ましい。第1誘電体層81におけるBiの含有量は、金属バス電極4b、5bに含まれるAgとの反応を抑制するために、第2誘電体層82におけるBiの含有量よりも多い。よって、第1誘電体層81の可視光透過率が第2誘電体層82の可視光透過率よりも低くなる。したがって、第1誘電体層81の膜厚は、第2誘電体層82の膜厚よりも薄いことが好ましい。
なお、第2誘電体層82においてBiが11重量%以下であると着色は生じにくくなる。しかし、第2誘電体層82中に気泡が発生しやすくなる。また、Biが40重量%を超えると着色が生じやすくなり、透過率が低下する。よって、Biは11重量%を超えて、40重量%以下が好ましい。
また、誘電体層8の膜厚が小さいほど輝度向上の効果と放電電圧低減の効果は顕著になる。よって、絶縁耐圧が低下しない範囲内であればできるだけ膜厚を小さく設定すること好ましい。したがって、本実施の形態では、誘電体層8の膜厚は、41μm以下である。さらに、第1誘電体層81の膜厚は、5μm〜15μm、第2誘電体層82の膜厚は20μm〜36μmである。
本実施の形態におけるPDP1は、表示電極6にAgを用いても、前面ガラス基板3の着色現象(黄変)が少ない。かつ、誘電体層8中に気泡の発生などが少なく、絶縁耐圧性能に優れた誘電体層8が実現できた。
[3−4.黄変や気泡の発生が抑制される理由についての考察]
Biを含む誘電体材料にMoOまたはWOを添加することによって、AgMoO、AgMo、AgMo13、AgWO、Ag、Ag13といった化合物が580℃以下で生成しやすい。本実施の形態では、誘電体層8の焼成温度が550℃〜590℃であることから、焼成中に誘電体層8中に拡散した銀イオン(Ag+)は誘電体層8中のMoOまたはWOと反応することにより、安定な化合物を生成して安定化する。すなわち、Ag+が還元されることなく安定化される。Ag+が安定化することによって、Agのコロイド化に伴う酸素の発生も少なくなる。したがって、誘電体層8中への気泡の発生も少なくなる。
上述の効果を有効にするためには、Biを含む誘電体材料中にMoO、WO、CeO、CuO、Cr、Co、V、SbおよびMnOから選ばれる少なくとも1種の含有量を0.1重量%以上にすることが好ましい。さらに、0.1重量%以上7重量%以下が、より好ましい。特に、0.1重量%未満では黄変を抑制する効果が少ない。7重量%を超えるとガラスに着色が起こり好ましくない。
すなわち、本実施の形態における誘電体層8は、Agを含む金属バス電極4b、5bと接する第1誘電体層81では黄変現象と気泡発生を抑制する。さらに、第1誘電体層81上に設けた第2誘電体層82によって高い光透過率を実現している。その結果、誘電体層8全体として、気泡や黄変の発生が極めて少なく透過率の高いPDP1を実現することが可能となる。
[4.保護層9の詳細]
保護層9は、放電を発生させるための電荷を保持する機能、および、維持放電の際に二次電子を放出する機能が求められる。電荷保持性能が向上することにより、印加電圧が低減される。二次電子放出数が増加することにより、維持放電電圧が低減される。
図2に示すように、本実施の形態にかかる保護層9は、下地膜91と凝集粒子92と金属酸化物粒子93とを含む。下地膜91は、真空蒸着法などにより形成されたMgO膜である。凝集粒子92は、MgOの結晶粒子92aが複数個凝集したものである。金属酸化物粒子93は、少なくとも第1の金属酸化物と第2の金属酸化物とを含む。
保護層9は、下地膜91が形成された後に、凝集粒子92および金属酸化物粒子93が下地膜91上に分散配置されることにより形成される。
[4−1.金属酸化物粒子93]
金属酸化物粒子93に含まれる第1の金属酸化物および第2の金属酸化物は、MgO、CaO、SrOおよびBaOからなる群の中から選ばれる2種である。
金属酸化物粒子93は、例えば、気相合成法により得られる。まず、不活性ガスが満たされた容器内にマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、及びバリウム(Ba)から選ばれる2種以上の金属材料が配置される。次に、容器内部は金属材料が同時に昇華する程度の温度になるように加熱される。容器内は、昇華した金属材料が含まれる高温ガス領域が形成されている。次に、高温ガス領域を包みこむように、酸素ガスが導入される。高温ガス領域と酸素ガス導入領域の境界面は、瞬時に冷却される。このようにして、金属酸化物粒子93が作製される。
金属酸化物粒子93は、例えば、以下の方法で下地膜91上に分散配置される。まず、複数の金属酸化物粒子93が溶媒中に分散されることにより、分散液が作製される。次に、分散液がスプレー法やスクリーン印刷法、静電塗布法などによって下地膜91の表面に散布される。その後、乾燥、焼成などの熱処理によって溶媒が除去される。以上の工程によって、金属酸化物粒子93が下地膜91上に付着する。
金属酸化物粒子93は、X線回折分析において少なくとも一つのピークを有する。このピークは、第1金属酸化物のX線回折分析における第1のピークと、第2金属酸化物のX線回折分析における第2のピークとの間にある。第1のピークと第2のピークは、金属酸化物粒子93のピークが示す面方位と同じ面方位を示す。
図7において、横軸はブラッグの回折角(2θ)である。縦軸はX線回折波の強度である。回折角の単位は1周を360度とする度で示される。回折光の強度は任意単位(arbitrary unit)で示されている。結晶面方位は括弧付けで示されている。
図7に示すように、CaO単体における(111)面方位は、回折角32.2度のピークで示される。MgO単体における(111)面方位は、回折角36.9度のピークで示される。SrO単体における(111)面方位は、回折角30.0度のピークで示される。BaO単体における(111)面方位は、回折角27.9度のピークで示される。
本実施の形態にかかる金属酸化物粒子93は、MgO、CaO、SrOおよびBaOからなる群の中から選ばれる少なくとも2つを含む。
図7に示すように、A点は、MgOとCaOの2つを含む金属酸化物粒子93の(111)面方位におけるピークである。B点は、MgOとSrOの2つを含む金属酸化物粒子93の(111)面方位におけるピークである。C点は、MgOとBaOの2つを含む金属酸化物粒子93の(111)面方位におけるピークである。
図7に示すように、A点の回折角は36.1度である。A点は、第1の金属酸化物であるMgO体における(111)面方位のピークと、第2の金属酸化物であるCaO単体における(111)面方位のピークとの間に存在する。
B点の回折角は35.7度である。B点は、第1の金属酸化物であるMgO単体における(111)面方位のピークと、第2の金属酸化物であるSrO単体における(111)面方位のピークとの間に存在する。
C点の回折各は35.4度である。C点は、第1の金属酸化物であるMgO単体における(111)面方位のピークと、第2の金属酸化物であるBaO単体における(111)面方位のピークとの間に存在する。
図8に示すように、D点は、MgO、CaOおよびSrOの3つを含む金属酸化物粒子93の(111)面方位におけるピークである。E点は、MgO、CaOおよびBaOの3つを含む金属酸化物粒子93の(111)面方位におけるピークである。F点は、BaO、CaOおよびSrOの3つを含む金属酸化物粒子93の(111)面方位におけるピークである。
図8に示すように、D点の回折角は33.4度である。D点は、第1の金属酸化物であるMgO単体における(111)面方位のピークと、第2の金属酸化物であるCaO単体における(111)面方位のピークとの間に存在する。
E点の回折角は32.8度である。E点は、第1の金属酸化物であるMgO単体における(111)面方位のピークと、第2の金属酸化物であるSrO単体における(111)面方位のピークとの間に存在する。
F点の回折各は30.2度である。F点は、第1の金属酸化物であるMgO単体における(111)面方位のピークと、第2の金属酸化物であるBaO単体における(111)面方位のピークとの間に存在する。
なお、本実施の形態では、面方位(111)について例示された。しかし、他の面方位についても同様である。
CaO、SrOおよびBaOの真空準位からの深さは、MgOと比較して浅い領域に存在する。そのため、PDPを駆動する場合において、CaO、SrO、BaOのエネルギー準位に存在する電子がXeイオンの基底状態に遷移する際に、オージェ効果により放出される電子数が、MgOのエネルギー準位から遷移する場合と比較して多くなると考えられる。
また、上述のように、X線回折分析における下地膜91のピークは、第1金属酸化物のピークと第2金属酸化物のピークとの間にある。すなわち、下地膜91のエネルギー準位は、単体の金属酸化物の間に存在し、オージェ効果により放出される電子数がMgOのエネルギー準位から遷移する場合と比較して多くなると考えられる。
その結果、本実施の形態にかかる下地膜91では、MgO単体と比較して、良好な二次電子放出特性を発揮することができる。結果として、維持電圧を低減できる。特に、輝度を高めるために放電ガスとしてのXe分圧を高めた場合に、放電電圧を低減できる。つまり、低電圧でなおかつ高輝度のPDP1が実現できる。
[4-2.凝集粒子92]
凝集粒子92は、金属酸化物であるMgOの結晶粒子92aが複数凝集したものである。凝集粒子92は、下地膜91の全面に亘って、均一に分散配置させると好ましい。PDP1内における、放電電圧のばらつきが減少するからである。
なお、MgOの結晶粒子92aは、気相合成法または前駆体焼成法のいずれかによって、製造することができる。気相合成法では、まず、不活性ガスが満たされた雰囲気下で純度99.9%以上の金属マグネシウム材料が加熱される。さらに、雰囲気に酸素を少量導入することによって、金属マグネシウムが直接酸化する。このように、MgOの結晶粒子92aが作製される。
前駆体焼成法では、MgOの前駆体が700℃以上の高温で均一に焼成される。次に、徐冷することにより、MgOの結晶粒子92aが作製される。前駆体としては、例えば、マグネシウムアルコキシド(Mg(OR))、マグネシウムアセチルアセトン(Mg(acac))、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、炭酸マグネシウム(MgCO)、塩化マグネシウム(MgCl)、硫酸マグネシウム(MgSO)、硝酸マグネシウム(Mg(NO))、シュウ酸マグネシウム(MgC)の内のいずれか1種以上の化合物を選ぶことができる。なお選択した化合物によっては、通常、水和物の形態をとることもある。前駆体として、水和物を用いることもできる。前駆体である化合物は、焼成後に得られる酸化マグネシウム(MgO)の純度が99.95%以上、望ましくは99.98%以上になるように調整される。前駆体である化合物中に、各種アルカリ金属、B、Si、Fe、Alなどの不純物元素が一定量以上混じっていると、熱処理時に不要な粒子間癒着や焼結が生じる。その結果、高結晶性のMgOの結晶粒子が得にくくなる。よって、化合物から不純物元素を除去するなど、予め前駆体を調整することが好ましい。
上記いずれかの方法で得られたMgOの結晶粒子92aを、溶媒に分散させることにより分散液が作製される。次に、分散液がスプレー法やスクリーン印刷法、静電塗布法などによって下地膜91の表面に塗布される。その後、乾燥、焼成などの熱処理によって溶媒が除去される。以上の工程によって、MgOの結晶粒子92aが下地膜91の表面に付着する。
[4−2−1.凝集粒子92の詳細]
凝集粒子92とは、所定の一次粒径の結晶粒子92aが凝集またはネッキングした状態のものである。すなわち、固体として大きな結合力を持って結合しているのではなく、静電気やファンデルワールス力などによって複数の一次粒子が集合体の体をなしているもので、超音波などの外的刺激により、その一部または全部が一次粒子の状態になる程度で結合しているものである。図9に示すように、凝集粒子92の粒径としては、約1μm程度のもので、結晶粒子92aとしては、14面体や12面体などの7面以上の面を持つ多面体形状を有するのが望ましい。
また、結晶粒子92aの一次粒子の粒径は、結晶粒子92aの生成条件によって制御できる。例えば、炭酸マグネシウムや水酸化マグネシウムなどの前駆体を焼成して生成する場合、焼成温度や焼成雰囲気を制御することで粒径を制御できる。一般的に、焼成温度は700℃から1500℃の範囲で選択できる。焼成温度を比較的高い1000℃以上にすることで、粒径を0.3〜2μm程度に制御できる。さらに、前駆体を加熱することにより、生成過程において、複数個の一次粒子同士が凝集またはネッキングして凝集粒子92を得ることができる。
本発明者らの実験により、MgOの結晶粒子が複数凝集した凝集粒子92は、主として書込放電における「放電遅れ」を抑制する効果と、「放電遅れ」の温度依存性を改善する効果が確認されている。凝集粒子92は下地膜91に比べて初期電子放出特性に優れる。よって、本実施の形態においては、凝集粒子92が放電パルス立ち上がり時に必要な初期電子供給部として配設されている。
「放電遅れ」は、放電開始時において、トリガーとなる初期電子が下地膜91表面から放電空間16中に放出される量が不足することが主原因と考えられる。そこで、放電空間16に対する初期電子の安定供給に寄与するため、凝集粒子92を下地膜91の表面に分散配置する。これによって、放電パルスの立ち上がり時に放電空間16中に電子が豊富に存在し、放電遅れの解消が図られる。したがって、このような初期電子放出特性により、PDP1が高精細の場合などにおいても放電応答性の良い高速駆動ができるようになっている。なお下地膜91の表面に金属酸化物の凝集粒子92を配設する構成では、主として書込放電における「放電遅れ」を抑制する効果に加え、「放電遅れ」の温度依存性を改善する効果も得られる。
なお、金属酸化物粒子93を含む分散液と凝集粒子92を含む分散液とが予め混合された分散液を下地膜91上に塗布することにより、金属酸化物粒子93が凝集粒子92とともに、下地膜91上に分散配置される。
または、金属酸化物粒子93を含む分散液を下地膜91上に塗布した後、凝集粒子92を含む分散液を塗布することにより、金属酸化物粒子93が凝集粒子92とともに、下地膜91上に分散配置される。なお、分散液の塗布順は、特に上記に限定されるものではない。
[5.試作評価]
[5−1.試作評価1]
金属酸化物粒子93の構成が異なる複数のPDP1が作製された。PDP1には60kPaのXe,Ne混合ガス(Xe15%)が封入された。サンプルAの金属酸化物粒子93は、MgOとCaOから構成されている。サンプルBの金属酸化物粒子93は、MgOとSrOから構成されている。サンプルCの金属酸化物粒子93は、MgOとBaOから構成されている。サンプルDの金属酸化物粒子93は、MgO、CaOおよびSrOから構成されている。サンプルEの金属酸化物粒子93はMgO、CaOおよびBaOから構成されている。また、比較例は、金属酸化物粒子93がMgO単体によって構成されている。
サンプルAからEについて、維持電圧が測定された。比較例を100とした場合、サンプルAは91、サンプルBは88、サンプルCは88、サンプルDは83、サンプルEは84であった。サンプルAからEは、通常の製造方法で製造されたPDPである。つまり、サンプルAからEは、還元性有機ガス導入工程を有さない製造方法で製造されたPDPである。
放電ガスのXeの分圧を10%から15%に高めた場合には輝度が約30%上昇するが、比較例では、維持電圧が約10%上昇する。
一方、サンプルA、サンプルB、サンプルC、サンプルDおよびサンプルEの維持電圧はいずれも、比較例より約10%〜20%低減できた。
次に、本実施の形態にかかる製造方法でサンプルAからEと同じ構成の下地膜91を有するPDP1が作製された。封着工程C1から放電ガス供給工程C4には、第1の温度プロファイルが用いられた。
還元性有機ガスは、一例として、プロピレン、シクロプロパン、アセチレン、およびエチレンが用いられた。本実施の形態にかかるPDP1の維持電圧は、サンプルAからEと比較してさらに5%程度低かった。
[5−2.試作評価2]
構成の異なる保護層を有するPDPが試作された。条件は、図10に示すように、下地膜91上に金属酸化物粒子93のみが分散配置された場合と、下地膜91上に金属酸化物粒子93と凝集粒子92とが分散配置された場合である。金属酸化物粒子93は、MgOとCaOとを含む金属酸化物のナノ結晶粒子により形成された。つまり、前述のサンプルAに相当する。下地膜91上に金属酸化物粒子93のみが分散配置された場合は、Ca濃度の増加とともに放電遅れが大きくなる。一方、下地膜91上に金属酸化物粒子93と凝集粒子92とが分散配置された場合は、放電遅れを大幅に小さくすることができた。つまり、Ca濃度が増加しても放電遅れはほとんど増大しない。なお、放電遅れの測定には、特開2007−48733号公報に記載されている方法が用いられた。測定方法については、後に説明される。
[5−3.試作評価3]
構成の異なる保護層を有するPDPが試作された。
試作品1は、MgOによる保護層のみを有するPDPである。
試作品2は、Al,Siなどの不純物がドープされたMgOのみによる保護層を有するPDPである。
試作品3は、MgOの下地膜上に、MgOからなる結晶粒子92aの一次粒子のみが分散配置されたPDPである。
試作品4は、保護層9として、前述のサンプルAが適用された。つまり保護層9は、MgOからなる下地膜91と、下地膜91の全面に亘ってほぼ均一に分散配置されたMgOとCaOとを含む金属酸化物粒子93と、下地膜91の全面に亘ってほぼ均一に分散配置された凝集粒子92とを有する。なお、金属酸化物粒子93は、X線回折分析において、(111)面のピークを示す回折角が36.1度である。
なお、試作品1〜試作品4は、上述の製造方法によって製造された。特に、還元性有機ガスの導入および排気については、第1の温度プロファイルが用いられた。さらに、したがって、試作品1〜試作品4の違いは、保護層9の構造のみである。
試作品1〜4について、電子放出性能と電荷保持性能が測定された。
なお、電子放出性能は、大きいほど電子放出量が多いことを示す数値である。電子放出性能は、放電の表面状態及びガス種とその状態によって定まる初期電子放出量として表現される。初期電子放出量は、表面にイオンあるいは電子ビームを照射して表面から放出される電子電流量を測定する方法で測定できる。しかし、非破壊で実施することが困難である。そこで、特開2007−48733号公報に記載されている方法が用いられた。つまり、放電時の遅れ時間のうち、統計遅れ時間と呼ばれる放電の発生しやすさの目安となる数値が測定された。統計遅れ時間の逆数を積分することにより、初期電子の放出量と線形対応する数値になる。放電時の遅れ時間とは、書込み放電パルスの立ち上がりから書込み放電が遅れて発生するまでの時間である。放電遅れは、書込み放電が発生する際のトリガーとなる初期電子が保護層表面から放電空間中に放出されにくいことが主要な要因として考えられている。
電荷保持性能の指標は、PDPの電荷放出現象を抑えるために必要とする走査電極に印加する電圧値(以下Vscn点灯電圧と称する)が用いられた。すなわち、Vscn点灯電圧が低いことは、電荷保持能力が高いことを示す。Vscn点灯電圧が低いと、PDPの低電圧駆動が可能になる。よって、電源や各電気部品として、耐圧および容量の小さい部品を使用することができる。現状の製品において、走査電圧を順次パネルに印加するためのMOSFETなどの半導体スイッチング素子には、耐圧150V程度の素子が使用されている。Vscn点灯電圧は、温度による変動を考慮し、120V以下に抑えることが望ましい。
一般的には保護層の電子放出能力と電荷保持能力は相反する。保護層の成膜条件の変更、あるいは、保護層中にAlやSi、Baなどの不純物をドーピングして成膜することにより、電子放出性能を向上することは可能である。しかし、副作用としてVscn点灯電圧も上昇してしまう。
図11から明らかなように、試作品3および試作品4の保護層の電子放出能力は、試作品1に比べて8倍以上の特性を有する。試作品3および試作品4の保護層9の電荷保持能力は、Vscn点灯電圧が120V以下である。したがって、試作品3および試作品4のPDPは、高精細化により走査線数が増加し、かつセルサイズが小さいPDPに対してさらに有用である。つまり、試作品3および試作品4のPDPは、電子放出能力と電荷保持能力の両方を満足させることにより、より低電圧で良好な画像表示を実現することができる。
[5−4.試作評価4]
次に、凝集粒子92の粒径について詳細に説明される。なお、凝集粒子92の平均粒径は、凝集粒子92をSEM観察することにより測長された。
図12に示すように、平均粒径が0.3μm程度に小さくなると、電子放出性能が低くなり、ほぼ0.9μm以上であれば、高い電子放出性能が得られる。
放電セル内での電子放出数を増加させるためには、保護層9上の単位面積当たりの結晶粒子数は多い方が望ましい。
本発明者らの実験によれば、保護層9と密接に接触する隔壁14の頂部に相当する部分に結晶粒子92a、92bが存在すると、隔壁14の頂部を破損させる場合がある。この場合、破損した隔壁14の材料が蛍光体の上に乗るなどによって、該当するセルが正常に点灯または消灯しなくなる現象が発生することがわかった。隔壁破損は、凝集粒子92が隔壁頂部に対応する部分に存在しなければ発生しにくい。つまり、分散配置させる凝集粒子92の数が多くなれば、隔壁14の破損発生確率が高くなる。このような観点から、平均粒径が2.5μm程度に大きくなると、隔壁破損の確率が急激に高くなる。一方、平均粒径が2.5μmより小さいと、隔壁破損の確率は比較的小さく抑えることができる。つまり、凝集粒子92の平均粒径は、0.9μm以上2.5μm以下であることが好ましい。
以上のように本実施の形態にかかる保護層9を有するPDP1においては、電子放出能力としては、8以上の特性で、電荷保持能力としてはVscn点灯電圧が120V以下のものを得ることができる。
[6.まとめ]
本実施の形態に開示されたPDP1の製造方法は、以下の工程を備える。還元性有機ガスを含むガスを放電空間に導入することにより、保護層9を還元性有機ガスに曝す。次に、還元性有機ガスを放電空間から排出する。次に、放電ガスを放電空間に封入する。
還元性有機ガスに曝された保護層9には、酸素欠損が生じる。酸素欠損が生じることにより、保護層の二次電子放出能力が向上すると考えられる。したがって、本実施の形態にかかる製造方法で製造されたPDP1は、維持電圧を低減することができる。
さらに、還元性有機ガスは、酸素を含まない炭化水素系ガスであることが好ましい。酸素を含まないことによって、還元能力が高まるからである。
さらに、還元性有機ガスは、アセチレン、エチレン、メチルアセチレン、プロパジエン、プロピレン、シクロプロパン、プロパンおよびブタンの中から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。上記の還元性有機ガスは、製造工程上での取扱いが容易だからである。さらに、上記の還元性有機ガスは、分解が容易だからである。
なお、金属酸化物粒子93の被覆率は、5%以上50%以下になるように金属酸化物粒子を分散配置することが好ましい。被覆率が5%以上において、維持電圧低減効果が得られる。被覆率が50%以下において、蛍光体層15からの発光の取り出し効率の低下が抑制される。
さらに、金属酸化物粒子93の被覆率が5%以上25%以下になるように金属酸化物粒子を分散配置することが好ましい。被覆率が25%以下において、蛍光体層15からの発光の取り出し効率の低下がさらに抑制される。
被覆率は、分散液に含まれる金属酸化物粒子93の濃度により設定できる。
被覆率とは、1個の放電セルの領域において、金属酸化物粒子93が付着している面積aを1個の放電セルの面積bの比率で表したものである。つまり、被覆率(%)=a/b×100の式により求められたものである。実際の測定方法は、例えば、隔壁14により区切られた1個の放電セルに相当する領域の画像が撮影される。次に、画像がx×yの1セルの大きさにトリミングされる。次に、トリミング後の画像が白黒データに2値化される。次に、2値化されたデータに基づき凝集粒子92および結晶粒子93による黒エリアの面積aを求める。最後に、a/b×100により演算される。
本実施の形態においては、放電空間を排気した後、還元性有機ガスを含むガスを放電空間に導入する製造方法が例示された。しかし、放電空間を排気することなく、放電空間に還元性有機ガスを含むガスを連続的に供給することによって、還元性有機ガスを含むガスを放電空間に導入することもできる。
保護層9が、下地膜91上に、金属酸化物粒子93に加えて金属酸化物の結晶粒子92aあるいは金属酸化物の結晶粒子92aが複数凝集した凝集粒子92を備える場合、高い電荷保持能力および高い電子放出能力を有する。したがって、PDP1全体として、高精細なPDPでも高速駆動を低電圧で実現できる。かつ、点灯不良を抑制した高品位な画像表示性能を実現できる。
また、本実施の形態では、金属酸化物の結晶粒子としてMgOが例示された。しかし、この他の単結晶粒子でも、MgO同様に高い電子放出性能を持つSr、Ca、Ba、Alなどの金属酸化物による結晶粒子を用いても同様の効果を得ることができる。よって、金属酸化物の結晶粒子としてはMgOに限定されるものではない。
以上のように本実施の形態に開示された技術は、高精細で高輝度の表示性能を備え、かつ低消費電力のPDPを実現する上で有用である。
1 PDP
2 前面板
3 前面ガラス基板
4 走査電極
4a,5a 透明電極
4b,5b 金属バス電極
5 維持電極
6 表示電極
7 ブラックストライプ
8 誘電体層
9 保護層
10 背面板
11 背面ガラス基板
12 データ電極
13 下地誘電体層
14 隔壁
15 蛍光体層
16 放電空間
81 第1誘電体層
82 第2誘電体層
91 下地膜
92 凝集粒子
92a 結晶粒子
93 金属酸化物粒子

Claims (6)

  1. 放電空間と、前記放電空間に面した保護層を有するプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、
    前記保護層は、酸化マグネシウムからなる下地膜と、前記下地膜上に分散配置された複数の金属酸化物粒子とを有し、
    前記金属酸化物粒子は、少なくとも第1の金属酸化物と第2の金属酸化物とを含み、
    さらに、前記金属酸化物粒子は、X線回折分析において少なくとも一つのピークを有し、
    前記ピークは、前記第1の金属酸化物のX線回折分析における第1のピークと、前記第2の金属酸化物のX線回折分析における第2のピークと、の間にあり、
    前記第1のピークおよび前記第2のピークは、前記ピークが示す面方位と同じ面方位を示し、
    前記第1の金属酸化物および前記第2の金属酸化物は、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウムおよび酸化バリウムからなる群の中から選ばれる2種であり、
    還元性有機ガスを含むガスを前記放電空間に導入することにより、前記保護層を前記還元性有機ガスに曝し、
    次に、前記還元性有機ガスを前記放電空間から排出し、
    次に、放電ガスを前記放電空間に封入する、
    プラズマディスプレイパネルの製造方法。
  2. 前記還元性有機ガスは、酸素を含まない炭化水素系ガスである、
    請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  3. 前記還元性有機ガスは、アセチレン、エチレン、メチルアセチレン、プロパジエン、プロピレン、シクロプロパン、プロパンおよびブタンの中から選ばれる少なくとも一種である、
    請求項2に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  4. 前記金属酸化物粒子の被覆率が5%以上50%以下になるように前記金属酸化物粒子を分散配置する、
    請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  5. 前記金属酸化物粒子の被覆率が5%以上25%以下になるように前記金属酸化物粒子を分散配置する、
    請求項4に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  6. 前記保護層は、さらに、前記下地膜上に分散配置された酸化マグネシウムの結晶粒子が複数凝集した凝集粒子を有し、
    前記凝集粒子を前記金属酸化物粒子とともに前記下地膜上に分散配置する、
    請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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