JPWO2011102260A1 - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

本発明による表示装置(100)は、複数のサブ画素によって規定される画素を有する。複数のサブ画素は、赤を表示する赤サブ画素(R)、緑を表示する緑サブ画素(G)、青を表示する青サブ画素(B)および黄を表示する黄サブ画素(Ye)である。本発明による表示装置(100)は、sRGB色空間における緑に対応する入力信号が外部から入力されたとき、緑サブ画素(G)だけでなく黄サブ画素(Ye)も用いて表示を行う。本発明によると、sRGB色空間における緑に対応する入力信号が外部から入力されたときの表示品位の低下が抑制された多原色表示装置が提供される。

Description

本発明は、表示装置に関し、特に、4つの原色を用いて表示を行う多原色表示装置に関する。
現在、種々の表示装置が様々な用途に利用されている。一般的な表示装置では、光の三原色である赤、緑、青を表示する3つのサブ画素によって1つの画素が構成されており、そのことによってカラー表示が可能になっている。
しかしながら、従来の表示装置は、表示可能な色の範囲(「色再現範囲」と呼ばれる。)が狭いという問題を有している。図25に、三原色を用いて表示を行う従来の表示装置の色再現範囲を示す。図25は、XYZ表色系におけるxy色度図であり、赤、緑、青の三原色に対応した3つの点を頂点とする三角形が色再現範囲を表している。また、図中には、Pointerによって明らかにされた、自然界に存在する様々な物体の色(非特許文献1参照)が×印でプロットされている。図25からわかるように、色再現範囲に含まれない物体色が存在しており、三原色を用いて表示を行う表示装置では、一部の物体色を表示することができない。
そこで、表示装置の色再現範囲を広くするために、表示に用いる原色の数を4つ以上に増やす手法が提案されている。
例えば、特許文献1には、図26に示すように、赤、緑、青、黄、シアン、マゼンタを表示する6つのサブ画素R、G、B、Ye、C、Mによって1つの画素Pが構成された液晶表示装置800が開示されている。この液晶表示装置800の色再現範囲を図27に示す。図27に示すように、6つの原色に対応した6つの点を頂点とする六角形によって表される色再現範囲は、物体色をほぼ網羅している。このように、表示に用いる原色の数を増やすことによって、色再現範囲を広くすることができる。
また、特許文献1には、赤、緑、青、黄を表示する4つの画素によって1つの絵素が構成された液晶表示装置や、赤、緑、青、黄、シアンを表示する5つの画素によって1つの絵素が構成された液晶表示装置も開示されている。4つ以上の原色を用いることにより、三原色を用いて表示を行う従来の表示装置よりも色再現範囲を広くすることができる。本願明細書では、4つ以上の原色を用いて表示を行う表示装置を「多原色表示装置」と総称し、4つ以上の原色を用いて表示を行う液晶表示装置を「多原色液晶表示装置」と称する。
特表2004−529396号公報
M. R. Pointer, "The gamut of real surface colors," Color Research and Application, Vol.5, No.3, pp.145-155 (1980)
しかしながら、本願発明者が多原色表示装置の表示品位について詳細な検討を行ったところ、単純に原色の数を増やすだけでは十分な表示品位が得られないことがわかった。例えば、多原色表示装置に、sRGB色空間における緑に対応する入力信号が外部から入力されると、画素によって実際に表示される緑の輝度が、本来表示されるべき緑の輝度よりも大きく低下してしまう。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、sRGB色空間における緑に対応する入力信号が外部から入力されたときの表示品位の低下が抑制された多原色表示装置を提供することにある。
本発明による表示装置は、複数のサブ画素によって規定される画素を有する表示装置であって、前記複数のサブ画素は、赤を表示する赤サブ画素、緑を表示する緑サブ画素、青を表示する青サブ画素および黄を表示する黄サブ画素であり、sRGB色空間における緑に対応する入力信号が外部から入力されたとき、前記緑サブ画素だけでなく前記黄サブ画素も用いて表示を行う。
ある好適な実施形態において、前記入力信号の階調レベルの増加に対する、前記緑サブ画素および前記黄サブ画素の階調レベルの増加比率は、前記入力信号の階調レベルの最低レベルから所定の中間レベルまでの第1の範囲と、前記所定の中間レベルから最高レベルまでの第2の範囲とで異なっている。
ある好適な実施形態において、前記入力信号の階調レベルが前記所定の中間レベルであるとき、前記緑サブ画素の階調レベルは最高レベルであり、前記第2の範囲における前記緑サブ画素の前記増加比率はゼロである。
ある好適な実施形態において、前記第1の範囲において、前記入力信号に対応する緑の色相、彩度および明度と、前記画素によって表示される色の色相、彩度および明度とは実質的に一致する。
ある好適な実施形態において、前記第2の範囲において、前記入力信号に対応する緑の明度と、前記画素によって表示される色の明度とは実質的に一致する。
ある好適な実施形態において、前記第2の範囲において、前記入力信号に対応する緑の色相と、前記画素によって表示される色の色相とは実質的に一致する。
ある好適な実施形態において、本発明による表示装置は、前記入力信号が入力されたとき、前記第2の範囲においては、前記緑サブ画素および前記黄サブ画素に加えて前記青サブ画素を用いて表示を行う。
ある好適な実施形態において、本発明による表示装置は、前記入力信号が入力されたとき、前記第2の範囲においては、表示に前記青サブ画素を用いない。
ある好適な実施形態において、前記第2の範囲において、前記画素によって表示される色の明度は、前記入力信号に対応する緑の明度よりも低い。
ある好適な実施形態において、前記第2の範囲において、前記入力信号に対応する緑の色相と、前記画素によって表示される色の色相とは実質的に一致する。
ある好適な実施形態において、前記第2の範囲において、前記画素によって表示される色の色相、彩度および明度は一定である。
ある好適な実施形態において、前記第2の範囲における前記黄サブ画素の前記増加比率はゼロである。
ある好適な実施形態において、前記所定の中間レベルは、前記画素によって表示される白のXYZ表色系におけるY値を1としたとき、前記入力信号に対応する緑のY値が0.3以上となるような階調レベルである。
あるいは、本発明による表示装置は、複数のサブ画素によって規定される画素を有する表示装置であって、前記複数のサブ画素は、赤を表示する赤サブ画素、緑を表示する緑サブ画素、青を表示する青サブ画素および黄を表示する黄サブ画素であり、sRGB色空間における緑に対応する入力信号が外部から入力されたとき、前記入力信号の階調レベルの最低レベルから所定の中間レベルまでの第1の範囲では、前記緑サブ画素のみを用いて表示を行い、前記所定の中間レベルから最高レベルまでの第2の範囲では、前記緑サブ画素だけでなく前記黄サブ画素も用いて表示を行う。
ある好適な実施形態において、前記入力信号の階調レベルの増加に対する、前記緑サブ画素の階調レベルの増加比率は、前記第1の範囲と、前記第2の範囲とで異なっている。
ある好適な実施形態において、前記入力信号の階調レベルが前記所定の中間レベルであるとき、前記緑サブ画素の階調レベルは最高レベルであり、前記第2の範囲における前記緑サブ画素の前記増加比率はゼロである。
ある好適な実施形態において、前記所定の中間レベルは、前記画素によって表示される白のXYZ表色系におけるY値を1としたとき、前記入力信号に対応する緑のY値が0.3以上となるような階調レベルである。
ある好適な実施形態において、前記所定の中間レベルを第1中間レベルとするとき、前記入力信号の階調レベルの増加に対する、前記緑サブ画素の階調レベルの増加比率は、前記入力信号の階調レベルの最低レベルから前記第1中間レベルよりも高い第2中間レベルまでの第3の範囲と、前記第2中間レベルから最高レベルまでの第4の範囲とで異なっている。
ある好適な実施形態において、前記入力信号の階調レベルが前記第2中間レベルであるとき、前記緑サブ画素の階調レベルは最高レベルであり、前記第4の範囲における前記緑サブ画素の前記増加比率はゼロである。
ある好適な実施形態において、前記第1中間レベルは、前記画素によって表示される白のXYZ表色系におけるY値を1としたとき、前記入力信号に対応する緑のY値が0.3以上となるような階調レベルである。
ある好適な実施形態において、前記入力信号の階調レベルが最高レベルであるとき、前記画素によって表示される色のXYZ表色系における色度x、yおよびY値は、前記画素が白を表示したときのY値を1とすると、0.25≦x≦0.35、0.45≦y≦0.70および0.3≦Y≦0.8の関係を満足する。
本発明によると、sRGB色空間における緑に対応する入力信号が外部から入力されたときの表示品位の低下が抑制された多原色表示装置が提供される。
本発明の好適な実施形態における液晶表示装置100を模式的に示すブロック図である。 (a)および(b)は、液晶表示装置100の画素構成の例を示す図である。 実施例1における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、各サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示すグラフである。 実施例1における、緑信号の階調レベルと画素の輝度(相対値)との関係を示すグラフである。 実施例1において画素によって表示される色のC*−L*特性(sRGBの緑に対応する色相における彩度と明度との関係)を示すグラフである。 XYZ表色系におけるy座標およびY値をそれぞれ横軸および縦軸にとってPointerの物体色(つまり実在色)をプロットしたグラフである。 実施例2における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、各サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示すグラフである。 実施例1および実施例2について、最高レベルの緑信号が入力されたときに画素によって表示される色の色度x、yを示すグラフである。 マッカダムの楕円が示されたxy色度図である。 実施例1、2について、最高レベルの緑信号が入力されたときに画素によって表示される色の色度x、yを示すグラフである。 実施例3における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、各サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示すグラフである。 実施例3における、緑信号の階調レベルと画素の輝度(相対値)との関係を示すグラフである。 実施例3において画素によって表示される色のC*−L*特性(sRGBの緑に対応する色相における彩度と明度との関係)を示すグラフである。 実施例3について、最高レベルの緑信号が入力されたときに画素によって表示される色の色度x、yを示すグラフである。 実施例4における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、各サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示すグラフである。 実施例4における、緑信号の階調レベルと画素の輝度(相対値)との関係を示すグラフである。 実施例4において画素によって表示される色のC*−L*特性(sRGBの緑に対応する色相における彩度と明度との関係)を示すグラフである。 実施例4について、緑信号が入力されたときに画素によって表示される色の色度x、yを示すグラフである。 実施例5における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、各サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示すグラフである。 実施例5において画素によって表示される色のC*−L*特性(sRGBの緑に対応する色相における彩度と明度との関係)を示すグラフである。 実施例6における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、各サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示すグラフである。 実施例6において画素によって表示される色のC*−L*特性(sRGBの緑に対応する色相における彩度と明度との関係)を示すグラフである。 液晶表示装置100が備える信号変換回路の好ましい構成の一例を示すブロック図である。 液晶表示装置100が備える信号変換回路の好ましい構成の他の一例を示すブロック図である。 三原色を用いて表示を行う従来の表示装置の色再現範囲を示すxy色度図である。 従来の多原色液晶表示装置800を模式的に示す図である。 多原色液晶表示装置800の色再現範囲を示すxy色度図である。 従来例における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、緑サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示すグラフである。 従来例における、緑信号の階調レベルと画素の輝度(相対値)との関係を示すグラフである。 従来例において画素によって表示される色のC*−L*特性(sRGBの緑に対応する色相における彩度と明度との関係)を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に、本実施形態における液晶表示装置100を示す。液晶表示装置100は、図1に示すように、液晶表示パネル10と、信号変換回路20とを備え、4つの原色を用いてカラー表示を行う多原色液晶表示装置である。
液晶表示装置100は、マトリクス状に配列された複数の画素を有する。各画素は、複数のサブ画素によって規定される。図2(a)に、液晶表示装置100の画素構成を示す。図2(a)に示すように、各画素を規定する複数のサブ画素は、赤を表示する赤サブ画素R、緑を表示する緑サブ画素G、青を表示する青サブ画素Bおよび黄を表示する黄サブ画素Yeである。
なお、図2(a)には、画素内で赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素Bおよび黄サブ画素Yeが左側から右側に向かってこの順で配置されている構成を例示しているが、画素内におけるサブ画素の配置はこれに限定されない。画素内で赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素Bおよび黄サブ画素Yeがどのような順番で配置されていてもよい。また、これらのサブ画素の面積は、すべて同じである必要はない。例えば、赤サブ画素Rおよび/または青サブ画素Bの面積が、緑サブ画素Gおよび黄サブ画素Yeの面積より大きくてもよい。また、図2(a)には、画素内で4つのサブ画素が1行4列に配置されている構成を例示しているが、図2(b)に示すように、画素内で赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素Bおよび黄サブ画素Yeが2行2列に(すなわちマトリクス状に)配置されていてもよい。この場合にも、各画素を規定する複数のサブ画素の面積は、すべて同じである必要はない。例えば、赤サブ画素Rおよび/または青サブ画素Bの面積が、緑サブ画素Gおよび黄サブ画素Yeの面積より大きくてもよい。
信号変換回路20は、入力された映像信号を4つの原色に対応した多原色信号に変換する。信号変換回路20は、例えば図1に示しているように、赤、緑および青のそれぞれの輝度を示す成分を含むRGBフォーマットの入力信号(映像信号)を、赤、緑、青および黄のそれぞれの輝度を示す成分を含む多原色信号に変換する。なお、入力信号のフォーマットは、RGBフォーマットに限定されるわけではなく、XYZフォーマットやYCrCbフォーマットなどであってもよい。
液晶表示パネル10は、信号変換回路20によって生成された多原色信号を受け取り、多原色信号に応じた色が各画素によって表示される。液晶表示パネル10の表示モードとしては、種々の表示モードを用いることができ、例えば、広視野角特性を実現し得る垂直配向モード(VAモード)を好適に用いることができる。
垂直配向モードとしては、具体的には、特開平11−242225号公報に開示されているMVA(Multi-domain Vertical Alignment)モードや、特開2003−43525号公報に開示されているCPA(Continuous Pinwheel Alignment)モードを用いることができる。MVAモードやCPAモードのパネルは、電圧無印加時に液晶分子が基板に対して垂直に配向する垂直配向型の液晶層を備えており、各サブ画素内で電圧印加時に液晶分子が複数の方位に傾斜することによって、広視野角の表示が実現される。勿論、TN(Twisted Nematic)モードやIPS(In-Plane Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モードなどの他の表示モードを用いてもよい。
あるいは、PSA技術(Polymer Sustained Alignment Technology)を用いることも好ましい。PSA技術は、例えば、特開2002−357830号公報、特開2003−177418号公報および特開2006−78968号公報に開示されている。PSA技術は、液晶材料中に少量の重合性化合物(例えば光重合性モノマまたはオリゴマ)を混入しておき、液晶セルを組み立てた後、液晶層に所定の電圧を印加した状態で重合性材料に活性エネルギー線(例えば紫外線)を照射し、生成される重合体によって、液晶分子のプレチルト方向を制御する技術である。重合体が生成されるときの液晶分子の配向状態が、電圧を取り去った後(電圧を印加しない状態)においても維持(記憶)される。重合体で形成される層を、ここでは配向維持層ということにする。配向維持層は、配向膜の表面(液晶層側)に形成されるが、配向膜の表面を覆う膜の形態をとる必要は必ずしも無く、重合体の粒子が離散的に存在する形態であってもよい。
本実施形態における液晶表示装置100は、sRGB色空間における緑(EBU規格における緑と実質的に同じ)に対応する入力信号が外部から入力されたときの表示態様に特徴を有する。sRGB色空間の緑に対応する入力信号を、以下では単に「緑信号」とも呼ぶ。緑信号が、3つの原色を用いて表示を行う表示装置(三原色表示装置)に入力された場合、赤サブ画素Rおよび青サブ画素Bの輝度がゼロで、緑サブ画素Gの輝度が所定の大きさとなるように表示が行われる。従って、緑信号は、(R,G,B)=(0,X,0)と表される。ここで、Xは信号のビット数に応じた整数であり、本実施形態では8ビット信号を用いるため、0〜255である。Xの値の大きさを、以下では「緑信号の階調レベル」とも呼ぶ。
以下、本実施形態の液晶表示装置100に緑信号が入力されたときの表示態様を具体的に説明するが、それに先立ち、従来の多原色表示装置に緑信号が入力されたときに、画素によって表示される緑の輝度が大きく低下する理由を図28〜図30を参照しながら説明する。
図28は、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル:上記X)と、緑サブ画素Gの階調レベル(出力階調レベル)との関係を示すグラフである。図29は、入力される緑信号の階調レベルと、画素の輝度(相対値)との関係を示すグラフであり、画素の輝度として、本来出力されるべき輝度と、実際に出力される輝度とを示している(γ=2.2の場合)。図30は、L**h表色系における色調図であり、sRGB色空間における緑に対応する色相角hについて彩度C*を横軸にとり、明度L*を縦軸にとったグラフである。図30中には、sRGB色空間の範囲が破線(sRGB)で示されており、多原色表示装置の色再現範囲が実線(RGBYe)で示されている。図30中に示されている白抜きの矢印が、緑信号の階調レベルを最低レベルから最高レベルまで変化させたときに画素によって表示される色の軌跡である。また、図30中の一重丸および二重丸は、階調レベルが最高レベルである緑信号が入力されたときに本来表示されるべき緑と、実際に画素によって表示される色とを示している。
緑信号が従来の多原色表示装置に入力された場合、図28に示すように、緑信号の階調レベルがそのまま緑サブ画素Gの階調レベルとなる。つまり、緑サブ画素G以外のサブ画素の輝度は、緑信号の階調レベルによらずゼロである。このとき、図29に示すように、実際に出力される画素の輝度は、本来出力されるべき輝度よりも著しく低い。これは、表示に用いる原色の数を増やすと、1画素あたりのサブ画素の数が増えるので、各サブ画素の面積が必然的に小さくなり、そのため、緑を表示する緑サブ画素Gの面積も小さくなってしまうからである。従って、図30に示すように、画素によって表示される緑の明度は、sRGBの緑の明度よりも低くなってしまう。
上述したように、従来の多原色表示装置では、緑信号が入力されたときに緑サブ画素Gのみを用いて表示を行うので、画素によって実際に表示される緑の輝度(明度)が大きく低下してしまう。
本実施形態における液晶表示装置100は、緑信号(sRGB色空間における緑に対応する入力信号)が外部から入力されたとき、緑サブ画素G以外のサブ画素も用いて表示を行う。具体的には、液晶表示装置100では、緑信号が入力されたとき、緑サブ画素Gだけでなく、黄サブ画素Yeも用いて表示が行われる。また、必要に応じて、さらに青サブ画素Bも用いて表示が行われる。従って、本実施形態における液晶表示装置100では、緑信号が入力されたときの表示に、緑サブ画素G以外のサブ画素も寄与する。そのため、輝度の低下を抑制し、表示品位の低下を抑制することができる。
以下、液晶表示装置100に緑信号が入力されたときの表示態様の具体例を説明する。
(実施例1)
表1に、本実施例における赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素Bおよび黄サブ画素Yeによって表示される各原色の色度x、yおよび輝度比を示す。なお、表1に示す各原色の色度x、yおよび輝度比の値は、以降の実施例についても同じである。
Figure 2011102260
図3に、本実施例における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、各サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示す。図3に示す例では、緑信号の階調レベルの最低レベル(つまりゼロ)から所定の中間レベルLaまでの第1の範囲r1においては、緑サブ画素Gおよび黄サブ画素Yeを用いて表示が行われる。一方、中間レベルLaから最高レベル(つまり255)までの第2の範囲r2においては、緑サブ画素Gおよび黄サブ画素Yeに加えて青サブ画素Bを用いて表示が行われる。
また、図3に示すように、緑信号の階調レベルの増加に対する、緑サブ画素Gおよび黄サブ画素Yeの階調レベルの増加比率(図3中に示されている直線の勾配に相当し、以下では「出力増加比率」とも呼ぶ。)は、第1の範囲r1と、第2の範囲r2とで異なっている。
緑サブ画素Gの出力増加比率は、第2の範囲r2において、第1の範囲r1においてよりも低く、より具体的には、ゼロである。つまり、緑サブ画素Gの階調レベルは、緑信号の階調レベルが高くなるにつれて増加して中間レベルLaで最高レベル(つまり255)に到達し、それ以後は一定である。これに対し、黄サブ画素Yeの出力増加比率は、第2の範囲r2において、第1の範囲r1においてよりも高い。
緑信号の階調レベルが中間レベルLa(ここでは206)であるとき、黄サブ画素Yeの階調レベルは、例えば140である。また、緑信号の階調レベルが最高レベルであるとき、青サブ画素Bおよび黄サブ画素Yeの階調レベルは、例えばそれぞれ106、244である。
図3に示す例のように表示を行った場合の、緑信号の階調レベルと画素の輝度(相対値)との関係を図4に示し、画素によって表示される色のC*−L*特性(sRGBの緑に対応する色相における彩度と明度との関係)を図5に示す。
図4に示すように、実際に出力される輝度は、本来出力されるべき輝度と実質的に一致している。そのため、図5に示すように、画素によって表示される色の明度は、sRGBの緑の明度と実質的に一致している。また、画素によって表示される色の軌跡が1つの色調図(図5)に表されていることからわかるように、画素によって表示される色の色相は、sRGBの緑の色相と実質的に一致している。さらに、図5からわかるように、緑信号の階調レベルの最低レベルから中間レベルLaまでの範囲(つまり第1の範囲r1)では、画素によって表示される色の彩度は、sRGBの緑の彩度と実質的に一致している。
従って、本実施例のように表示を行うと、第1の範囲r1においては、緑信号に対応する(つまり本来表示されるべき)緑の色相、彩度および明度と、画素によって実際に表示される色の色相、彩度および明度とが実質的に一致する。また、第2の範囲r2においては、緑信号に対応する緑の色相および明度と、画素によって実際に表示される色の色相および明度とが実質的に一致する。つまり、第1の範囲r1では色相、彩度および明度のすべてを忠実に出力することができ、第2の範囲r2においても色相および明度を忠実に出力することができる。そのため、sRGB色空間における緑に対応する入力信号が外部から入力されたときの表示品位の低下が抑制される。
第1の範囲r1(色相、彩度および明度のすべてを忠実に再現できる範囲)の終端である中間レベルLaは、画素によって表示される白のXYZ表色系におけるY値を1としたとき、表示すべき緑(緑信号に対応する緑)のY値が0.3以上となるような階調レベルであることが好ましい。図6は、XYZ表色系におけるy座標およびY値をそれぞれ横軸および縦軸にとってPointerの物体色(つまり実在色)をプロットしたグラフである。図6に示すように、Y≦0.3の領域では、sRGBの緑(ほぼy=0.6)付近に実在色が存在しており、そのような色に対応した信号が入力される可能性があることがわかる。中間レベルLaをY≧0.3となるようなレベルに設定することにより、sRGBの緑付近の実在色を忠実に再現することができる。
上述したように、本実施例では、第1の範囲r1において、緑信号に対応する緑の色相、彩度および明度と、画素によって実際に表示される色の色相、彩度および明度とが実質的に一致する。つまり、緑信号に対応する緑と、画素によって表示される緑とが実質的に一致する。本願明細書において、色同士が「実質的に一致する」とは、L***表色系における色差ΔE*abが5以下であることを意味している。色差ΔE*abは、L***表色系における座標L*、a*、b*の差であるΔL*、Δa*、Δb*によって定義され、具体的には、ΔE*ab=[(ΔL*2+(Δa*2+(Δb*21/2と表される。色差ΔE*ab=5は、2つの色を隣に並べてはじめて違いが分かる程度の色差である。
なお、緑信号の階調レベルが中間レベルLaであるときの、黄サブ画素Yeの階調レベルは、図3中に例示した値(140)に限定されるものではないし、緑信号の階調レベルが最高レベルであるときの、青サブ画素Bおよび黄サブ画素Yeの階調レベルは、図3中に例示した値(106、244)に限定されるものではない。
(実施例2)
図7に、本実施例における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、各サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示す。図7に示す例では、図3に示した例と同様に、緑信号の階調レベルの第1の範囲r1においては、緑サブ画素Gおよび黄サブ画素Yeを用いて表示が行われ、第2の範囲r2においては、緑サブ画素G、黄サブ画素Yeおよび青サブ画素Bを用いて表示が行われる。
ただし、図7に示す例では、緑信号の階調レベルが最高レベルであるときの、青画素Bおよび黄サブ画素Yeの階調レベルは、それぞれ84、246であり、図3に示す例における値(106、244)と異なる。
図7に示す例のように表示を行った場合にも、実際に出力される輝度は、本来出力されるべき輝度と実質的に一致する。そのため、画素によって表示される色の明度は、sRGBの緑の明度と実質的に一致する。また、図3に示した例では、第2の範囲r2において、画素によって表示される色の彩度がsRGBの緑の彩度に比べて大きく低下するが(図5参照)、図7に示す例では、第2の範囲r2においても彩度をある程度維持することができる。
図8に、図3に示した例(実施例1)と図7に示した例(実施例2)について、最高レベルの緑信号が入力されたときに画素によって表示される色の色度x、yを示す。図8には、第1の範囲r1(階調0〜La)の緑信号が入力されたときに画素によって表示される色の色度(実施例1と実施例2とで同じである)と、D65光源(太陽光とほぼ同じ色温度の標準光源)による白色光の色度も併せて示している。
図8に示すように、実施例1では、最高レベルの緑信号が入力されたときの色度が、階調0〜Laの緑信号が入力されたときの色度と、D65光源の色度との間に位置している。つまり、最高レベルの緑信号が入力されたときの色度は、階調0〜Laの緑信号が入力されたときの色度から白色側にシフトしており、これは、彩度が低下していることを意味している。これに対し、実施例2では、最高レベルの緑信号が入力されたときの色度の、階調0〜Laの緑信号が入力されたときの色度からのシフト量が実施例1よりも小さく、これは、彩度の低下が抑制されていることを意味している。
このように、実施例2では、実施例1よりも、第2の範囲r2における彩度の低下を抑制できる。ただし、実施例2では、最高レベルの緑信号が入力されたときの色度は、階調0〜Laの緑信号が入力されたときの色度と、D65光源の色度とを結ぶ直線から外れている。これは、色相がずれてしまうことを意味している。つまり、実施例2では、彩度をある程度維持できる代わりに、色相がずれてしまう。これに対し、実施例1では、最高レベルの緑信号が入力されたときの色度が、階調0〜Laの緑信号が入力されたときの色度と、D65光源の色度とを結ぶ直線上に位置していることからもわかるように、色相のずれは発生しない。従って、第2の範囲r2において、色相を重視する場合には実施例1のように表示を行うことが好ましく、彩度を重視する場合には実施例2のように表示を行うことが好ましい。
なお、緑信号の階調レベルが中間レベルLa(ここでは206)であるときの、黄サブ画素Yeの階調レベルは、図7中に例示した値(140)に限定されない。さらに、緑信号の階調レベルが最高レベルであるときの、黄サブ画素Yeおよび青画素Bの階調レベルも、図7中に例示した値(246、84)に限定されない。
なお、既に述べたことからもわかるように、第2の範囲r2では、緑信号の階調レベルが高くなるにつれて白色に向かって彩度が低下することになる。このときの色度のシフト方向は、マッカダムの楕円の長軸方向であることが好ましい。図9に、xy色度図におけるマッカダムの楕円を示す。マッカダムの楕円は、xy色度図上で同じ色に見える領域を示すものである。ただし、図9では、マッカダムの楕円は実際よりも10倍拡大して示されている。色度のシフト方向を、マッカダムの楕円の長軸方向(図9中に示す矢印の方向)とすることにより、彩度の低下が色差として視認されにくくなる。
図10に、実施例1および2について、最高レベル(255)の緑信号が入力されたときに画素によって表示される色の色度x、yを示す。高階調レベルでの表示品位の低下(表示すべき緑と実際に表示される緑とのずれによるもの)をより確実に抑制する観点からは、最高レベルの緑信号が入力されたときの色度x、yは、図10に示されているように、0.25≦x≦0.35、0.45≦y≦0.70の範囲内にあることが好ましい。また、最高レベルの緑信号が入力されたときのY値は、画素が白を表示したときのY値を1とすると、0.3≦Y≦0.8の範囲内にあることが好ましい。従って、緑信号の階調レベルが最高レベルであるときに画素によって表示される色のXYZ表色系における色度x、yおよびY値は、0.25≦x≦0.35、0.45≦y≦0.70および0.3≦Y≦0.8の関係を満足することが好ましい。これは、上述した実施例1および2だけでなく、後述する実施例についても同様である。
(実施例3)
図11に、本実施例における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、各サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示す。図11に示す例は、第2の範囲r2において、表示に青サブ画素Bを用いない点において、図3に示した例および図7に示した例と異なっている。つまり、図11に示す例では、第1の範囲r1および第2の範囲r2の両方において、緑サブ画素Gおよび黄サブ画素Yeのみを用いて表示が行われる。
図11に示すように、緑サブ画素Gおよび黄サブ画素Yeの出力増加比率は、第1の範囲r1と、第2の範囲r2とで異なっている。
緑サブ画素Gの出力増加比率は、第2の範囲r2において、第1の範囲r1においてよりも低く、より具体的には、ゼロである。つまり、緑サブ画素Gの階調レベルは、緑信号の階調レベルが高くなるにつれて増加して中間レベルLaで最高レベル(つまり255)に到達し、それ以後は一定である。
黄サブ画素Yeの出力増加比率は、第2の範囲r2において、第1の範囲r1においてよりも低いが、ゼロではない。緑信号の階調レベルが中間レベルLa(ここでは206)であるとき、黄サブ画素Yeの階調レベルは、例えば140である。また、緑信号の階調レベルが最高レベルであるとき、黄サブ画素Yeの階調レベルは、例えば190である。
図11に示す例のように表示を行った場合の、緑信号の階調レベルと画素の輝度(相対値)との関係を図12に示し、画素によって表示される色のC*−L*特性(sRGBの緑に対応する色相における彩度と明度との関係)を図13に示す。
図12に示すように、緑信号の最低レベル(0)から中間レベルLa(ここでは206)までは、実際に出力される輝度は、本来出力されるべき輝度と実質的に一致している。これに対し、緑信号の中間レベルLaから最高レベル(255)までは、実際に出力される輝度は、本来出力される輝度よりも低い。そのため、図13に示すように、画素によって表示される色の明度は、第1の範囲r1ではsRGBの緑の明度と実質的に一致しており、第2の範囲r2ではsRGBの緑の明度よりも低い。
また、図13からわかるように、画素によって表示される色の彩度は、第1の範囲r1ではsRGBの緑の彩度と実質的に一致しており、第2の範囲r2では緑サブ画素Gから出力される輝度は不変であるのに対して、黄サブ画素Yeから出力される輝度が増加するためその彩度はsRGBの緑の彩度よりも低くなってゆく。また、これと同時にその色相が少しずつ黄色方向へずれていく。ただし、図13と図5との比較からわかるように、本実施例における第2の範囲r2での彩度の低下は、実施例1よりも小さい。
図14に、図11に示した例(実施例3)について、最高レベル(255)の緑信号が入力されたときに画素によって表示される色の色度x、yを示す。図14には、第1の範囲r1(階調0〜La)の緑信号が入力されたときに画素によって表示される色の色度と、D65光源による白色光の色度も併せて示している。
図14に示すように、最高レベルの緑信号が入力されたときの色度は、階調0〜Laの緑信号が入力されたときの色度とD65光源の色度との間よりも右に位置しており、階調0〜Laの緑信号が入力されたときの色度から黄色側にシフトしている。ただし、図14と図8との比較からもわかるように、そのシフト量は、実施例1におけるシフト量よりも小さく、彩度の低下が抑制されている。また、色相のずれもそれほど大きなものではない。
上述したように、本実施例のように表示を行うと、第2の範囲r2において、明度はやや低下するものの、彩度の低下を抑制でき、また、色相のずれも抑制することが出来る。つまり、本実施例によれば、第1の範囲r1では、色相、彩度および明度のすべてを忠実に出力することができ、第2の範囲r2では、彩度、色相および明度をある程度維持することができる。
なお、図11に示す例では、黄サブ画素Yeの出力増加比率が、第2の範囲r2において第1の範囲r1においてよりも低いが、これとは逆に、第2の範囲r2において第1の範囲r1においてより高くてもよい。
また、緑信号の階調レベルが中間レベルLaであるときの、黄サブ画素Yeの階調レベルは、図11中に例示した値(140)に限定されないし、緑信号の階調レベルが最高レベルであるときの、黄サブ画素Yeの階調レベルも、図11中に例示した値(190)に限定されない。
(実施例4)
図15に、本実施例における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、各サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示す。図15に示す例では、第1の範囲r1および第2の範囲r2の両方において、緑サブ画素Gおよび黄サブ画素Yeを用いて表示が行われる。
図15に示すように、緑サブ画素Gおよび黄サブ画素Yeの出力増加比率は、第1の範囲r1と、第2の範囲r2とで異なっている。
緑サブ画素Gの出力増加比率は、第2の範囲r2において、第1の範囲r1においてよりも低く、より具体的には、ゼロである。緑サブ画素Gの階調レベルは、緑信号の階調レベルが高くなるにつれて増加して中間レベルLaで最高レベル(つまり255)に到達し、それ以後は一定である。
また、黄サブ画素Yeの出力増加比率も、第2の範囲r2において、第1の範囲r1においてよりも低く、より具体的には、ゼロである。黄サブ画素Yeの階調レベルは、緑信号の階調レベルが高くなるにつれて増加して中間レベルLaであるレベル(例えば140)に到達し、それ以後は一定である。
図15に示す例では、第2の範囲r2において、緑サブ画素Gおよび黄サブ画素Yeの出力増加比率がゼロである。そのため、画素によって表示される色は第2の範囲r2内では同じである。つまり、第2の範囲r2において、画素によって表示される色の色相、彩度および明度は一定である。
図15に示す例のように表示を行った場合の、緑信号の階調レベルと画素の輝度(相対値)との関係を図16に示し、画素によって表示される色のC*−L*特性(sRGBの緑に対応する色相における彩度と明度との関係)を図17に示す。
図16に示すように、緑信号の最低レベル(0)から中間レベルLa(ここでは206)までは、実際に出力される輝度は、本来出力されるべき輝度と実質的に一致している。これに対し、緑信号の中間レベルLaから最高レベル(255)までは、実際に出力される輝度は、一定である。そのため、図17に示すように、画素によって表示される色の明度は、第1の範囲r1ではsRGBの緑の明度と実質的に一致しており、第2の範囲r2では一定である。
また、図17からわかるように、画素によって表示される色の彩度は、第1の範囲r1ではsRGBの緑の彩度と実質的に一致しており、第2の範囲r2では一定である。さらに、画素によって表示される色の軌跡が1つの色調図(図17)に表されていることからわかるように、画素によって表示される色の色相は、sRGBの緑の色相と実質的に一致している(つまり第1の範囲r1および第2の範囲r2の両方にわたって一定である)。
図18に、図15に示した例(実施例4)について、緑信号が入力されたときに画素によって表示される色の色度x、yを示す。図18には、D65光源による白色光の色度も併せて示している。図18に示すように、緑信号が入力されたときの色度は、すべての階調レベルで同じである。
上述したように、本実施例のように表示を行うと、第2の範囲r2において、色相、彩度および明度が一定である。そのため、第1の範囲r1だけでなく、第2の範囲r2においても常にsRGBの緑と色度座標が実質的に一致する表示色が出力されることになる。つまり、第2の範囲r2において、明度は本来の出力より低下するものの、多原色液晶表示装置100で可能な範囲で最も彩度が高い状態でsRGBの緑と実質的に色相が同じ緑の表示を行うことができる。
なお、緑信号の階調レベルが第2の範囲r2内にあるときの、黄サブ画素Yeの階調レベルは、図15中に例示した値(140)に限定されない。
(実施例5)
図19に、本実施例における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、各サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示す。図19に示す例では、緑信号の階調レベルの最低レベル(つまりゼロ)から所定の中間レベルLbまでの第1の範囲r1においては、緑サブ画素Gのみを用いて表示が行われる。一方、中間レベルLbから最高レベル(つまり255)までの第2の範囲r2においては緑サブ画素Gおよび黄サブ画素Yeを用いて表示が行われる。
また、中間レベルLbを第1中間レベルとするとき、図19に示すように、黄サブ画素Yeの出力増加比率は、緑信号の階調レベルの最低レベルから第1中間レベルLbまでの第1の範囲r1と、第1中間レベルLbから最高レベルまでの第2の範囲r2とで異なっている。また、緑サブ画素Gの出力増加比率は、緑信号の階調レベルの最低レベルから第2中間レベルLcまでの第3の範囲r3と、第2中間レベルLcから最高レベルまでの第4の範囲r4とで異なっている。なお、第2中間レベルLcは、第1中間レベルLbよりも高い。
黄サブ画素Yeの出力増加比率は、第1の範囲r1において、第2の範囲r2においてよりも低く、ゼロである。それ故、緑信号の階調レベルが第1中間レベルLbであるとき、黄サブ画素Yeの階調レベルは、0である。また、緑信号の階調レベルが第2中間レベルLcであるとき、黄サブ画素Yeの階調レベルは、例えば140であり、緑信号の階調レベルが最高レベルであるとき、黄サブ画素Yeの階調レベルは、例えば190である。
緑サブ画素Gの出力増加比率は、第4の範囲r4において、第3の範囲r3においてよりも低く、より具体的には、ゼロである。つまり、緑サブ画素Gの階調レベルは、緑信号の階調レベルが高くなるにつれて増加して第2中間レベルLcで最高レベル(つまり255)に到達し、それ以後は一定である。緑信号の階調レベルが第1中間レベルLbであるときの緑サブ画素Gの階調レベルは、例えば215である。
このように、本実施例では、緑サブ画素Gと、黄サブ画素Yeとで、出力増加比率が変化する入力階調レベルが異なっている。図19に示す例のように表示を行った場合の、画素によって表示される色のC*−L*特性(sRGBの緑に対応する色相における彩度と明度との関係)を図20に示す。
図20に示すように、画素によって表示される色の軌跡は、第1の範囲r1においては、多原色液晶表示装置100の色再現範囲の外縁に沿っている。つまり、本実施例では、既に述べた実施例1〜4とは異なり、第1の範囲r1において、sRGBの緑に対して彩度および明度の忠実な出力は行われない。
第2の範囲r2の始端(第1中間レベルLb)から黄サブ画素Yeが点灯し始める(つまり黄サブ画素Yeの階調レベルが増加し始める)と、画素によって表示される色の軌跡は、多原色液晶表示装置100の色再現範囲の外縁からは外れる。緑信号の階調レベルが中間レベルLcであるときに、緑サブ画素Gの階調レベルが最高レベル(255)となり、画素によってもっとも彩度の高い緑が表示される。緑信号の階調レベルが第2中間レベルLcよりも高くなると、緑サブ画素Gの階調レベルはそれ以上高くならないので、それによって、画素によって表示される緑の彩度は少しずつ低くなってゆく。従って、第1中間レベルLbまでは、画素によって表示される色は緑サブ画素Gのみにより表示される色と同一であり、第1中間レベルLbから第2中間レベルLcの間では画素によって表示される色の彩度はsRGBの緑の彩度よりも高く、第2中間レベルLcから第2の範囲r2の終端(最高レベル)までは、画素によって表示される色の彩度はsRGBの緑の彩度よりも低い。
図11と図20との比較からわかるように、本実施例では、実施例3に比べ、広い緑の色域を使って階調表示が行われている。そのため、多原色液晶表示装置100で緑の階調表示を行う場合に、黒から緑を経て白に至るどの領域においても階調感が自然で、かつ、なめらかな表現が可能となる。
第1の範囲r1(色相、彩度および明度のすべてを忠実に再現できる範囲)の終端である第1中間レベルLbは、実施例1の中間レベルLaについて説明したのと同じ理由から、表示すべき緑(緑信号に対応する緑)のY値が0.3以上となるような階調レベルであることが好ましい。
また、緑信号の階調レベルが第1中間レベルLbであるときの、緑サブ画素Gの階調レベルは、図19中に例示した値(215)に限定されないし、緑信号の階調レベルが第2中間レベルLcにあるときおよび最高レベルであるときの、黄サブ画素Yeの階調レベルも、図19中に例示した値(140、190)に限定されない。
(実施例6)
図21に、本実施例における、入力される緑信号の階調レベル(入力階調レベル)と、各サブ画素の階調レベル(出力階調レベル)との関係を示す。図21に示す例では、緑信号の階調レベルの最低レベル(つまりゼロ)から所定の中間レベルLdまでの第1の範囲r1においては、緑サブ画素Gのみを用いて表示が行われる。一方、中間レベルLdから最高レベル(つまり255)までの第2の範囲r2においては、緑サブ画素Gだけでなく、黄サブ画素Yeも用いて表示が行われる。
図21に示すように、緑サブ画素Gの出力増加比率は、第1の範囲r1と、第2の範囲r2とで異なっている。
緑サブ画素Gの出力増加比率は、第2の範囲r2において、第1の範囲r1においてよりも低く、より具体的には、ゼロである。つまり、緑サブ画素Gの階調レベルは、緑信号の階調レベルが高くなるにつれて増加して中間レベルLdで最高レベル(つまり255)に到達し、それ以後は一定である。
緑信号の階調レベルが最高レベルであるとき、黄サブ画素Yeの階調レベルは、例えば140である。
図21に示す例のように表示を行った場合の、画素によって表示される色のC*−L*特性(sRGBの緑に対応する色相における彩度と明度との関係)を図22に示す。
図22に示すように、画素によって表示される色の軌跡は、多原色液晶表示装置100の色再現範囲の外縁に沿っている。つまり、本実施例では、既に述べた実施例1〜4とは異なり、第1の範囲r1において、彩度および明度の忠実な出力は行われない。ただし、本実施例は、以下の点において、図28〜図30を参照しながら説明した従来例と異なっている。
従来例では、図28に示したように、緑信号の階調レベルがそのまま緑サブ画素Gの階調レベルとなる。そのため、図30に示したように、緑信号の階調レベルが最高レベルであるときに、もっとも彩度の高い(つまり濃い)緑が画素によって表示される。
これに対し、本実施例では、緑信号の階調レベルが中間レベルLdであるときに、緑サブ画素Gの階調レベルが最高レベルとなり、画素によってもっとも彩度の高い緑が表示される。緑信号の階調レベルが中間レベルLdよりも高くなると、黄サブ画素Yeの階調レベルが高くなるので、それによって、画素によって表示される緑の明度が高くなる。
そのため、図22に示されているように、本実施例において画素によって表示される色の軌跡は、従来例において画素によって表示される色の軌跡(図30に示されている)よりも、明度の高い緑を含んでいる。従って、本実施例によれば、緑信号が入力されたときの明るさが従来例よりも向上する。また、本実施例において画素によって表示される色の軌跡は、従来例において画素によって表示される色の軌跡よりも長い。そのため、本実施例によれば、自然な階調感を実現することができる。
また、緑信号の階調レベルが最高レベルであるときの、黄サブ画素Yeの階調レベルは、図21中に例示した値(140)に限定されない。
第1の範囲r1の終端(緑サブ画素Gの階調レベルが最高レベルに到達する入力階調レベル)である中間レベルLdは、実施例1の中間レベルLaについて説明したのと同じ理由から、表示すべき緑(緑信号に対応する緑)のY値が0.3以上となるような階調レベルであることが好ましい。
(信号変換回路の具体的な構成)
続いて、信号変換回路20のより具体的な構成の例を説明する。
信号変換回路20は、例えば、映像信号(三次元信号)によって特定される色に対応したサブ画素輝度を示すデータを含むルックアップテーブルを有することにより、入力された映像信号に応じてこのルックアップテーブルを参照して多原色信号を生成することができる。ただし、サブ画素輝度を示すデータをすべての色についてルックアップテーブルに含めると、ルックアップテーブルのデータ量が多くなってしまい、容量の小さな安価なメモリを用いてルックアップテーブルを簡便に構成することが難しい。
図23に、信号変換回路20の好ましい構成の一例を示す。図23に示す信号変換回路20は、色座標変換部21、ルックアップテーブルメモリ22および演算部23を有している。
色座標変換部21は、三原色の輝度を示す映像信号を受け取り、RGB色空間における色座標をXYZ色空間における色座標に変換する。具体的には、色座標変換部21は、下記式(1)に示すように、RGB信号(赤、緑、青のそれぞれの輝度に対応した成分Ri、Gi、Biを含む)に対してマトリクス変換を行うことによって、XYZ値を得る。式(1)中に例示している3行3列のマトリクスは、BT.709規格に基づいて定められたものである。
Figure 2011102260
ルックアップテーブルメモリ22にはルックアップテーブルが格納されている。このルックアップテーブルは、映像信号に示されている三原色の輝度Ri、Gi、Biに対応する黄サブ画素Yeの輝度を示すデータを有している。なお、ここでは、輝度Ri、Gi、Biは、256階調で表現された階調値を逆γ補正したものであり、映像信号によって特定され得る色の数は256×256×256である。それに対して、ルックアップテーブルメモリ22におけるルックアップテーブルは、映像信号によって特定され得る色の数に対応する256×256×256の3次元マトリクス構造のデータを有している。ルックアップテーブルメモリ22のルックアップテーブルを参照することにより、輝度Ri、Gi、Biに対応する黄サブ画素Yeの輝度を得ることができる。
演算部23は、色座標変換部21によって得られたXYZ値と、ルックアップテーブルメモリ22によって得られた黄サブ画素Yeの輝度とを用いた演算を行うことによって、赤サブ画素R、緑サブ画素Gおよび青サブ画素Bの輝度を算出する。演算部23は、具体的には、下記式(2)に従って演算を行う。
Figure 2011102260
以下、式(2)に示す演算を行うことによって赤サブ画素R、緑サブ画素Gおよび青サブ画素Bの輝度が算出される理由を、下記式(3)および(4)を参照しながら説明する。
Figure 2011102260
Figure 2011102260
信号変換回路20に入力される映像信号によって特定される色と、信号変換回路20から出力される多原色信号によって特定される色とが同じであるとすると、3原色の輝度Ri、Bi、Giを変換して得られるXYZ値は、式(3)に示すように、赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素Bおよび黄サブ画素Yeの輝度についてのマトリクス変換式によっても表される。式(3)中に示されている3行4列の変換マトリクスの係数XR、YR、ZR・・・ZYeは、液晶表示パネル10の各サブ画素のXYZ値に基づいて決定される
式(3)の右辺は、式(4)に示しているように、赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素Bの輝度(式中にR、G、Bと表記している)に3行3列の変換マトリクスを乗じたものと、黄サブ画素Yeの輝度(式中にYeと表記している)に3行1列の変換マトリクスを乗じたものとの和に変形することができる。この式(4)をさらに変形することにより、式(2)が得られるので、式(2)に従った演算を行うことにより、赤サブ画素R、緑サブ画素Gおよび青サブ画素Bの輝度を算出することができる。
このように、演算部23は、色座標変換部21によって得られたXYZ値と、ルックアップテーブルメモリ22によって得られた黄サブ画素Yeの輝度とに基づいて、赤サブ画素R、緑サブ画素Gおよび青サブ画素Bの輝度を得ることができる。
上述したように、図23に示した信号変換回路20では、まず、ルックアップテーブルメモリ22に格納されたルックアップテーブルを用いて1つのサブ画素の輝度を求め、その後、演算部23によって残りの3つのサブ画素の輝度を求めている。従って、ルックアップテーブルメモリ22に格納されるルックアップテーブルは、4つのサブ画素のすべての輝度を示すデータを含んでいる必要はなく、4つのサブ画素のうちの1つのサブ画素の輝度を示すデータのみを含んでいればよい。従って、図23に示すような構成を採用すると、容量の小さい安価なメモリを用いてルックアップテーブルを簡便に構成することができる。
図24に、信号変換回路20の好ましい構成の他の一例を示す。図24に示す信号変換回路20は、色座標変換部21、ルックアップテーブルメモリ22および演算部23に加えて、補間部24をさらに有している点において、図23に示した信号変換回路20と異なっている。
また、図23に示した信号変換回路20では、ルックアップテーブルメモリ22に格納されているルックアップテーブルのデータは、映像信号によって特定される色の数と同じ数の色に対応しているのに対し、図24に示す変換回路20では、ルックアップテーブルのデータが、映像信号によって特定される色の数よりも少ない数の色に対応している。
ここでは、映像信号に示された3原色の輝度Ri、Gi、Biは、それぞれ256階調であり、映像信号によって特定される色の数は256×256×256である。これに対して、ルックアップテーブルメモリ22のルックアップテーブルは、輝度Ri、Gi、Biのそれぞれについて0、16、32、・・・、256階調といった16階調おきの階調に対応する17×17×17の3次元マトリクス構造のデータを有している。つまり、ルックアップテーブルは、256×256×256を間引いた17×17×17のデータを有している。
補間部24は、ルックアップテーブルに含まれているデータ(黄サブ画素Yeの輝度)を用いて、間引かれた階調に対応した黄サブ画素Yeの輝度を補間する。補間部24は、例えば、線形近似によって補間を行う。このようにして、3原色の輝度Ri、Gi、Biに対応した黄サブ画素Yeの輝度をすべての階調について得ることができる。
演算部23は、色座標変換部21によって得られたXYZ値と、ルックアップテーブルメモリ22および補間部24によって得られた黄サブ画素Yeの輝度を用いて、赤サブ画素R、緑サブ画素Gおよび青サブ画素Bの輝度を算出する。
上述したように、図24に示した信号変換回路20では、ルックアップテーブルメモリ22に格納されたルックアップテーブルのデータに対応する色は、映像信号によって特定される色の数よりも少ないので、ルックアップテーブルのデータ量をさらに少なくすることができる。
なお、上記の説明では、ルックアップテーブルには黄サブ画素Yeの輝度を示すデータを含め、演算部23によって残りの赤サブ画素R、緑サブ画素Gおよび青サブ画素Bの輝度を算出する例を述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。ルックアップテーブルに任意の1つのサブ画素の輝度を示すデータを含めれば、演算部23によって残りの3つのサブ画素の輝度を算出することができる。
信号変換回路20が備えている構成要素は、ハードウェアによって実現できるほか、これらの一部または全部をソフトウェアによって実現することもできる。これらの構成要素をソフトウェアによって実現する場合、コンピュータを用いて構成してもよく、このコンピュータは、各種プログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit)や、それらのプログラムを実行するためのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)などを備えるものである。そして各構成要素の機能を実現するためのプログラムをコンピュータにおいて実行し、このコンピュータを各構成要素として動作させる。
また、プログラムは、記録媒体からコンピュータに供給されてもよく、あるいは、通信ネットワークを介してコンピュータに供給されてもよい。記録媒体は、コンピュータと分離可能に構成されてもよく、コンピュータに組み込むようになっていてもよい。この記録媒体は、記録したプログラムコードをコンピュータが直接読み取ることができるようにコンピュータに装着されるものであっても、外部記憶装置としてコンピュータに接続されたプログラム読取装置を介して読み取ることができるように装着されるものであってもよい。記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープなどのテープ:フレキシブルディスク/ハードディスク等の磁気ディスク、MO、MD等の光磁気ディスク、CD−ROM、DVD、CD―R等の光ディスクを含むディスク:ICカード(メモリカードを含む)、光カード等のカード:あるいは、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等の半導体メモリなどを用いることができる。また、通信ネットワークを介してプログラムを供給する場合、プログラムは、そのプログラムコードが電子的な伝送で具現化された搬送波あるいはデータ信号の形態をとってもよい。
なお、上記の説明では液晶表示装置を例示したが、本発明は、液晶表示装置だけでなく、CRT(ブラウン管)、有機EL表示装置、プラズマディスプレイパネル、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)などの種々の表示装置に好適に用いられる。
本発明によると、sRGB色空間における緑に対応する入力信号が外部から入力されたときの表示品位の低下が抑制された多原色表示装置が提供される。本発明は、赤、緑、青および黄を用いて表示を行う4原色表示装置に特に好適に用いられる。本発明による多原色表示装置は、高品位の表示を行うことができるので、液晶テレビをはじめとする種々の電子機器に好適に用いられる。
10 液晶表示パネル
20 信号変換回路
21 色座標変換部
22 ルックアップテーブルメモリ
23 演算部
24 補間部
100 液晶表示装置

Claims (21)

  1. 複数のサブ画素によって規定される画素を有する表示装置であって、
    前記複数のサブ画素は、赤を表示する赤サブ画素、緑を表示する緑サブ画素、青を表示する青サブ画素および黄を表示する黄サブ画素であり、
    sRGB色空間における緑に対応する入力信号が外部から入力されたとき、前記緑サブ画素だけでなく前記黄サブ画素も用いて表示を行う、表示装置。
  2. 前記入力信号の階調レベルの増加に対する、前記緑サブ画素および前記黄サブ画素の階調レベルの増加比率は、前記入力信号の階調レベルの最低レベルから所定の中間レベルまでの第1の範囲と、前記所定の中間レベルから最高レベルまでの第2の範囲とで異なっている、請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記入力信号の階調レベルが前記所定の中間レベルであるとき、前記緑サブ画素の階調レベルは最高レベルであり、
    前記第2の範囲における前記緑サブ画素の前記増加比率はゼロである、請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記第1の範囲において、前記入力信号に対応する緑の色相、彩度および明度と、前記画素によって表示される色の色相、彩度および明度とが実質的に一致する、請求項3に記載の表示装置。
  5. 前記第2の範囲において、前記入力信号に対応する緑の明度と、前記画素によって表示される色の明度とが実質的に一致する、請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記第2の範囲において、前記入力信号に対応する緑の色相と、前記画素によって表示される色の色相とが実質的に一致する、請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記入力信号が入力されたとき、前記第2の範囲においては、前記緑サブ画素および前記黄サブ画素に加えて前記青サブ画素を用いて表示を行う、請求項4から6のいずれかに記載の表示装置。
  8. 前記入力信号が入力されたとき、前記第2の範囲においては、表示に前記青サブ画素を用いない、請求項4または5に記載の表示装置。
  9. 前記第2の範囲において、前記画素によって表示される色の明度は、前記入力信号に対応する緑の明度よりも低い、請求項4に記載の表示装置。
  10. 前記第2の範囲において、前記入力信号に対応する緑の色相と、前記画素によって表示される色の色相とが実質的に一致する、請求項9に記載の表示装置。
  11. 前記第2の範囲において、前記画素によって表示される色の色相、彩度および明度は一定である、請求項4に記載の表示装置。
  12. 前記第2の範囲における前記黄サブ画素の前記増加比率はゼロである、請求項4または11に記載の表示装置。
  13. 前記所定の中間レベルは、前記画素によって表示される白のXYZ表色系におけるY値を1としたとき、前記入力信号に対応する緑のY値が0.3以上となるような階調レベルである、請求項2から12のいずれかに記載の表示装置。
  14. 複数のサブ画素によって規定される画素を有する表示装置であって、
    前記複数のサブ画素は、赤を表示する赤サブ画素、緑を表示する緑サブ画素、青を表示する青サブ画素および黄を表示する黄サブ画素であり、
    sRGB色空間における緑に対応する入力信号が外部から入力されたとき、前記入力信号の階調レベルの最低レベルから所定の中間レベルまでの第1の範囲では、前記緑サブ画素のみを用いて表示を行い、前記所定の中間レベルから最高レベルまでの第2の範囲では、前記緑サブ画素だけでなく前記黄サブ画素も用いて表示を行う、表示装置。
  15. 前記入力信号の階調レベルの増加に対する、前記緑サブ画素の階調レベルの増加比率は、前記第1の範囲と、前記第2の範囲とで異なっている、請求項14に記載の表示装置。
  16. 前記入力信号の階調レベルが前記所定の中間レベルであるとき、前記緑サブ画素の階調レベルは最高レベルであり、
    前記第2の範囲における前記緑サブ画素の前記増加比率はゼロである、請求項15に記載の表示装置。
  17. 前記所定の中間レベルは、前記画素によって表示される白のXYZ表色系におけるY値を1としたとき、前記入力信号に対応する緑のY値が0.3以上となるような階調レベルである、請求項14から16のいずれかに記載の表示装置。
  18. 前記所定の中間レベルを第1中間レベルとするとき、
    前記入力信号の階調レベルの増加に対する、前記緑サブ画素の階調レベルの増加比率は、前記入力信号の階調レベルの最低レベルから前記第1中間レベルよりも高い第2中間レベルまでの第3の範囲と、前記第2中間レベルから最高レベルまでの第4の範囲とで異なっている、請求項14に記載の表示装置。
  19. 前記入力信号の階調レベルが前記第2中間レベルであるとき、前記緑サブ画素の階調レベルは最高レベルであり、
    前記第4の範囲における前記緑サブ画素の前記増加比率はゼロである、請求項18に記載の表示装置。
  20. 前記第1中間レベルは、前記画素によって表示される白のXYZ表色系におけるY値を1としたとき、前記入力信号に対応する緑のY値が0.3以上となるような階調レベルである、請求項18または19に記載の表示装置。
  21. 前記入力信号の階調レベルが最高レベルであるとき、
    前記画素によって表示される色のXYZ表色系における色度x、yおよびY値は、前記画素が白を表示したときのY値を1とすると、0.25≦x≦0.35、0.45≦y≦0.70および0.3≦Y≦0.8の関係を満足する、請求項1から20のいずれかに記載の表示装置。
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