JP2014048583A - 多原色液晶表示装置 - Google Patents

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智彦 森
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Abstract

【課題】視野角制御表示を比較的簡易な構成で実現することができ、且つ、明るい表示を行い得る多原色液晶表示装置を提供する。
【解決手段】多原色液晶表示装置(100)は、多原色液晶表示パネル(10)と、三原色画像信号を多原色画像信号に変換する信号変換回路(20)とを備える。信号変換回路(20)は、同じ三原色画像信号に基づいて互いに異なる第1および第2の多原色画像信号を生成する第1および第2の多原色変換部(21、22)を有する。第2の多原色変換部(22)によって生成される第2の多原色画像信号による表示は、第1の多原色変換部(21)によって生成される第1の多原色画像信号による表示よりも視野角依存性が大きく、多原色液晶表示パネル(10)の複数の画素のうちの一部の画素において第2の多原色画像信号による表示が行われ得る。
【選択図】図7

Description

本発明は、液晶表示装置に関し、特に、4つ以上の原色を用いて表示を行う多原色液晶表示装置に関する。
現在、液晶表示装置をはじめとする種々の表示装置が様々な用途に利用されている。一般的な表示装置では、光の三原色である赤、緑、青を表示する3つのサブ画素によって1つの画素が構成されており、そのことによってカラー表示が可能になっている。
しかしながら、従来の表示装置は、表示可能な色の範囲(「色再現範囲」と呼ばれる。)が狭いという問題を有している。図16に、三原色を用いて表示を行う従来の表示装置の色再現範囲を示す。図16は、XYZ表色系におけるxy色度図であり、赤、緑、青の三原色に対応した3つの点を頂点とする三角形が色再現範囲を表している。また、図中には、Pointerによって明らかにされた、自然界に存在する様々な物体の色(非特許文献1参照)が×印でプロットされている。図16からわかるように、色再現範囲に含まれない物体色が存在しており、三原色を用いて表示を行う表示装置では、一部の物体色を表示することができない。
そこで、表示装置の色再現範囲を広くするために、表示に用いる原色の数を4つ以上に増やす手法が提案されている。
例えば、特許文献1には、図17に示すように、赤、緑、青、黄、シアン、マゼンタを表示する6つのサブ画素R、G、B、Ye、Cy、Maによって1つの画素Pが構成された液晶表示装置800が開示されている。この液晶表示装置800の色再現範囲を図18に示す。図18に示すように、6つの原色に対応した6つの点を頂点とする六角形によって表される色再現範囲は、物体色をほぼ網羅している。このように、表示に用いる原色の数を増やすことによって、色再現範囲を広くすることができる。本願明細書では、4つ以上の原色を用いて表示を行う表示装置を「多原色表示装置」と総称し、4つ以上の原色を用いて表示を行う液晶表示装置を「多原色液晶表示装置」と称する。また、三原色を用いて表示を行う従来の一般的な表示装置を「三原色表示装置」と総称し、三原色を用いて表示を行う液晶表示装置を「三原色液晶表示装置」と称する。
三原色表示装置に入力される画像信号の形式としては、RGBフォーマットやYCrCbフォーマットなどが一般的である。これらのフォーマットの画像信号は、3つのパラメータを含んでいる(いわば三次元信号である)ので、表示に用いられる三原色(赤、緑および青)の輝度(階調レベル)が一義的に決定される。
多原色表示装置で表示を行うためには、三原色表示装置用のフォーマットの画像信号を、より多くのパラメータ(4つ以上のパラメータ)を含む画像信号に変換する必要がある。4つ以上の原色に対応したこのような画像信号を、本願明細書では「多原色画像信号」と称する。また、三原色表示装置用のフォーマットの画像信号、つまり、三原色に対応した画像信号を、本願明細書では「三原色画像信号」と称する。
一方、近年、電子機器の軽量化が進んでおり、携帯電話端末やノートパソコンなどの表示装置を有する電子機器を公共の場で使用する機会が増えている。ところが、そのような使用を行う場合、機密文書や個人的に閲覧したい情報を、近くにいる人間にも見られてしまうという問題があった。
この問題を解決するために、視野角の広い表示モード(広視野角表示モード)と、視野角の狭い表示モード(狭視野角表示モード)とを切り替えることができる表示装置が提案されている(例えば特許文献2)。通常の使用時には、広視野角表示モードを用い、公共の場での使用時には、狭視野角表示モードを用いることにより、通常の使用に支障を来すことなく、上述した問題を解決することができる。
図19に、特許文献2に開示されている表示装置900を示す。表示装置900は、メイン液晶表示部914、スイッチング液晶表示部912、第1偏光板913、第2偏光板911および第3偏光板915を備える。第2偏光板911、スイッチング液晶表示部912、第1偏光板913、メイン液晶表示部914および第3偏光板915は、前面側からこの順に配置されている。第3偏光板915の背面側に、バックライト916が設けられている。
第1偏光板913および第3偏光板915は、それぞれメイン液晶表示部914の前面および背面に貼り付けられており、第2偏光板911は、スイッチング液晶表示部912の前面に貼り付けられている。スイッチング液晶表示部912の背面と第1偏光板913とは、接着部917により接着されている。第2偏光板911およびスイッチング液晶表示部912が、視野角制御装置として機能する。
メイン液晶表示部914は、互いに対向する一対の透明電極基板941および942と、これらの間に設けられた液晶層943とを有する。透明電極基板941および942に形成された電極間に電圧を印加することにより、液晶層943に含まれる液晶分子の配向状態が変化し、そのことを利用して画像の表示が行われる。
スイッチング液晶表示部912は、互いに対向する一対の基板921および922と、これらの間に設けられた液晶層923とを有する。一対の基板921および922のうちの前面側の基板921の液晶層923側には、透明電極膜926および配向膜924がこの順に設けられている。また、背面側の基板922の液晶層923側には、透明電極膜927および配向膜925がこの順に設けられている。透明電極膜926および927に電圧が印加されていない状態において、液晶層923の液晶分子は、配向膜924および925によって配向方向を規定される。透明電極膜926および927に電圧が印加されると、液晶層923の液晶分子の配向状態が変化する。そのことにより、メイン液晶表示部914で表示される画像が斜め方向から見たときには視認されにくい狭視野角モードと、斜め方向からも視認されやすい広視野角モードとの切り替えが行われる。
特表2004−529396号公報 特開2006−64882号公報
M. R. Pointer, "The gamut of real surface colors", Color Research and Application, Vol.5, No.3, pp.145-155 (1980)
しかしながら、特許文献2の表示装置900では、画像を表示するメイン液晶表示部914に加えて、視野角制御用のスイッチング液晶表示部912が必要となる。つまり、視野角制御表示(「ベールビュー」と呼ばれることもある)を実現するためには、2枚の液晶表示パネルが必要である。そのため、駆動回路の規模が大きくなり、製造コストも増加してしまう。
また、メイン液晶表示部914から出射した光は、スイッチング液晶表示部912を透過するので、スイッチング液晶表示部912の光透過率に応じて観察者側に出射する表示光が減衰することになり、暗い表示となってしまう。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、視野角制御表示を比較的簡易な構成で実現することができ、且つ、明るい表示を行い得る多原色液晶表示装置を提供することにある。
本発明の実施形態における多原色液晶表示装置は、互いに異なる色を表示する第1サブ画素、第2サブ画素、第3サブ画素および第4サブ画素を含む複数のサブ画素によってそれぞれが規定される複数の画素を有する多原色液晶表示パネルと、三原色に対応した三原色画像信号を、4つ以上の原色に対応した多原色画像信号に変換する信号変換回路と、を備えた多原色液晶表示装置であって、前記信号変換回路は、同じ三原色画像信号に基づいて互いに異なる第1および第2の多原色画像信号を生成する第1および第2の多原色変換部を有し、前記第2の多原色変換部によって生成される前記第2の多原色画像信号による表示は、前記第1の多原色変換部によって生成される前記第1の多原色画像信号による表示よりも視野角依存性が大きく、前記多原色液晶表示パネルの前記複数の画素のうちの一部の画素において前記第2の多原色画像信号による表示が行われ得る。
ある好適な実施形態において、前記第2の多原色画像信号による表示を行った場合の画素を正面方向から見たときと斜め60°方向から見たときとの色差は、前記第1の多原色画像信号による表示を行った場合の画素を正面方向から見たときと斜め60°方向から見たときとの色差よりも大きい。
ある好適な実施形態において、前記第1の多原色画像信号による表示を行った場合の画素を正面方向から見たときの色と、前記第2の多原色画像信号による表示を行った場合の画素を正面方向から見たときの色とは、実質的に同じである。
ある好適な実施形態において、前記信号変換回路は、前記多原色液晶表示パネルの前記複数の画素のそれぞれについて、前記第1の多原色画像信号および前記第2の多原色画像信号のいずれによる表示を行うかを選択する視野角制御領域指定部をさらに有する。
ある好適な実施形態において、前記信号変換回路は、前記多原色液晶表示パネルの前記複数の画素のうち、前記第2の多原色画像信号による表示を行うべき画素を特定するマスクデータを生成して前記視野角制御領域指定部に出力するマスク領域生成部をさらに有する。
ある好適な実施形態において、上記多原色液晶表示装置は、前記多原色液晶表示パネルの前記複数の画素のうちのすべての画素において前記第1の多原色画像信号による表示が行われる第1の表示モードと、前記多原色液晶表示パネルの前記複数の画素のうちの一部の画素において前記第2の多原色画像信号による表示が行われるとともに残りの画素において前記第1の多原色画像信号による表示が行われる第2の表示モードと、を切り替え得る。
ある好適な実施形態では、前記第2の表示モードにおいて、前記多原色液晶表示パネルを正面方向から見たときには視認されない情報であって、前記多原色液晶表示パネルを斜め方向から見たときに視認される情報を表示し得る。
ある好適な実施形態において、前記第1サブ画素、前記第2サブ画素および前記第3サブ画素は、赤を表示する赤サブ画素、緑を表示する緑サブ画素および青を表示する青サブ画素である。
ある好適な実施形態において、前記第4サブ画素は、黄を表示する黄サブ画素、シアンを表示するシアンサブ画素またはマゼンタを表示するマゼンタサブ画素である。
ある好適な実施形態において、前記複数のサブ画素は、前記第1、第2、第3および第4サブ画素とは異なる色を表示する第5サブ画素をさらに含む。
本発明の実施形態によると、視野角制御表示を比較的簡易な構成で実現することができ、且つ、明るい表示を行い得る多原色液晶表示装置が提供される。
本発明の実施形態における液晶表示装置100を模式的に示すブロック図である。 液晶表示装置100の画素構成の例を示す図である。 液晶表示装置100の画素構成の例を示す図である。 液晶表示装置100の画素構成の例を示す図である。 液晶表示装置100の画素構成の例を示す図である。 液晶表示装置100の画素構成の例を示す図である。 本発明の実施形態における液晶表示装置100を模式的に示すブロック図である。 (a)〜(d)は、第1の表示モードを説明するための図である。 (a)〜(d)は、第2の表示モードを説明するための図である。 色差ΔEu'v'を計算する手順を説明するための図である。 入力階調と、γ=2.2の場合の正面方向における規格化輝度および斜め60°方向における規格化輝度との関係を示すグラフである。 (a)は、第2の表示モードにおける第1領域Re1および第2領域Re2の配置の例を示す図であり、(b)および(c)は、表3に示す第1および第2の多原色画像信号を用いて(a)に示すように表示を行った場合に、正面方向および斜め60°方向から見たときの表示画面をそれぞれ示す図である。 本発明の実施形態における液晶表示装置100を模式的に示すブロック図である。 (a)〜(c)は、図13に示す構成を採用した場合の第2の表示モードを説明するための図である。 信号変換回路20が有する第1の多原色変換部21の具体的な構成の例を示すブロック図である。 三原色表示装置の色再現範囲を示すxy色度図である。 従来の多原色液晶表示装置800を模式的に示す図である。 多原色液晶表示装置800の色再現範囲を示すxy色度図である。 特許文献2に開示されている表示装置900を模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に、本実施形態における液晶表示装置100を示す。液晶表示装置100は、図1に示すように、多原色液晶表示パネル10と、信号変換回路20とを備え、4つ以上の原色を用いて表示を行う多原色液晶表示装置である。液晶表示装置100は、さらに、液晶コントローラ30を備える。
多原色液晶表示パネル(以下では単に「液晶表示パネル」とも呼ぶ)10は、マトリクス状に配列された複数の画素を有する。複数の画素のそれぞれは、互いに異なる色を表示する4つのサブ画素を含む複数のサブ画素によって規定される。
図2に、液晶表示パネル10の画素構成の一例を示す。図2に示す例では、画素Pは、5つのサブ画素によって規定される。具体的には、画素Pは、赤を表示する赤サブ画素R、緑を表示する緑サブ画素G、青を表示する青サブ画素B、黄を表示する黄サブ画素Yeおよびシアンを表示するシアンサブ画素Cyによって規定される。
下記表1に、赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素B、黄サブ画素Yeおよびシアンサブ画素Cyによってそれぞれ表示される原色(つまり赤、緑、青、黄およびシアン)の色度x、yおよびY値の例を示す。
Figure 2014048583
なお、画素Pを規定する複数のサブ画素の個数は、5に限定されるものではなく、4あるいは6以上であってもよい。例えば、画素Pは、図3に示すように、赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素Bおよび黄サブ画素Yeによって規定されてもよい。あるいは、画素Pは、図4に示すように、赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素B、黄サブ画素Yeおよびシアンサブ画素Cyと、マゼンタを表示するマゼンタサブ画素Maとによって規定されてもよい。
また、画素Pを規定する複数のサブ画素は、同じ色を表示する2つ以上のサブ画素を含んでもよい。例えば、画素Pは、図5に示すように、赤を表示する第1および第2の赤サブ画素R1およびR2と、緑サブ画素G、青サブ画素B、黄サブ画素Yeおよびシアンサブ画素Cyとによって規定されてもよい。
なお、図2〜図5には、各画素Pにおいて複数のサブ画素が1行複数列に配置されている例を示したが、サブ画素の配置はこれに限定されるものではない。各画素Pにおいて複数のサブ画素が複数行1列に配置されていてもよいし、複数行複数列に配置されていてもよい。例えば、複数のサブ画素は、図6に示すように、2行3列に配置されていてもよい。
また、画素Pを規定する複数のサブ画素の組み合わせは、図2〜図6に例示したものに限定されるわけではない。例えば、図2に示した画素Pにおいて、黄サブ画素Yeおよびシアンサブ画素Cyのいずれかに代えて、マゼンタサブ画素Maを設けてもよいし、図3に示した画素Pにおいて、黄サブ画素Yeに代えて、シアンサブ画素Cyまたはマゼンタサブ画素Maを設けてもよい。
液晶表示パネルの表示モードとしては、広視野角特性を実現し得る垂直配向モードを好適に用いることができ、例えばMVA(Multi-domain Vertical Alignment)モードやCPA(Continuous Pinwheel Alignment)モードを用いることができる。MVAモードやCPAモードのパネルは、電圧無印加時に液晶分子が基板に対して略垂直に配向する垂直配向型の液晶層を備えており、各サブ画素内で電圧印加時に液晶分子が傾斜する方位が互いに異なる複数の領域が形成されることによって、広視野角の表示が実現される。
信号変換回路20は、入力された三原色画像信号(三原色に対応している)を、4つ以上の原色(図1では5つの原色)に対応した多原色画像信号に変換する。多原色画像信号は、液晶コントローラ30に入力され、液晶コントローラ30は、多原色画像信号に基づいて、液晶表示パネル10のゲートドライバやソースドライバ(いずれも不図示)を駆動するための信号(ここでは「多原色パネル信号」と呼ぶ)を、タイミング制御をしながら液晶表示パネル10に出力する。
既に説明したように、多原色表示装置で表示を行う場合、三原色画像信号が多原色画像信号に変換される。しかしながら、三原色表示装置用のフォーマットの画像信号で示される色を、4つ以上の原色を用いて表現する場合、それぞれの原色の輝度は一義的には決まらず、輝度の組み合わせは多数存在する。つまり、多原色表示装置の画素によって表示される色は、冗長性を有しているといえる。本実施形態における液晶表示装置100では、上述した色の冗長性を利用することにより、視野角制御表示を実現する。以下、この点をより具体的に説明する。
三原色で表示を行う場合、ある色の三刺激値(X0、Y0、Z0)と、赤、緑および青の輝度(R、G、B)との関係は、下記式(1)で表され、1つの三刺激値に対応する赤、緑および青の輝度(階調レベル)の組み合わせは、1つしか存在しない。なお、式(1)中に示されている3行3列の変換マトリクスの係数XR、YR、ZR・・・ZBは、三原色表示装置の赤サブ画素、緑サブ画素および青サブ画素のXYZ値に基づいて決定される。
Figure 2014048583
これに対し、例えば5原色で表示を行う場合、ある色の三刺激値(X0、Y0、Z0)と、赤、緑、青、黄およびシアンの輝度(R、G、B、Ye、Cy)との関係は、下記式(2)で表され、1つの三刺激値に対応する赤、緑、青、黄およびシアンの輝度(階調レベル)の組み合わせは、多数存在する。なお、式(2)中に示されている3行5列の変換マトリクスの係数XR、YR、ZR・・・ZCyは、液晶表示パネル10の赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素B、黄サブ画素Yeおよびシアンサブ画素CyのXYZ値に基づいて決定される。
Figure 2014048583
多数存在する階調レベルの組み合わせには、その組み合わせによる表示を行ったときに視野角特性が良い(つまり視野角依存性が小さい)組み合わせと、視野角特性が悪い(つまり視野角依存性が大きい)組み合わせが存在する。液晶表示パネル10の各サブ画素は、その階調レベルに応じて、視角を倒したときの透過率の変化度合が異なる。そのため、ある色を表現する場合、一般には、比較的似た階調レベルばかりの組み合わせは視野角特性が良く、大きく異なる階調レベルを含む組み合わせは、視野角特性が悪いといえる。
本実施形態における液晶表示装置100では、信号変換回路20は、一般的な多原色表示装置に用いられる信号変換回路とは異なり、入力された三原色画像信号に基づいて、視野角依存性(視野角特性)が異なる2種類の多原色画像信号を生成し、そのことによって、視野角制御表示が実現される。
図7を参照しながら、液晶表示装置100の信号変換回路20のより具体的な構成を説明する。信号変換回路20は、図7に示すように、第1および第2の多原色変換部21および22と、視野角制御領域指定部23とを有する。
第1および第2の多原色変換部(以下では単に「第1変換部」および「第2変換部」とも呼ぶ)21および22は、同じ三原色画像信号に基づいて、互いに異なる第1および第2の多原色画像信号を生成する。第2変換部22によって生成される第2の多原色画像信号による表示は、第1変換部21によって生成される第1の多原色画像信号による表示よりも視野角依存性が大きい。例えば、第2の多原色画像信号による表示を行った場合の画素Pを正面方向から見たときと斜め60°方向から見たときとの色差は、第1の多原色画像信号による表示を行った場合の画素Pを正面方向から見たときと斜め60°方向から見たときとの色差よりも大きい。つまり、第1の多原色画像信号による表示は、相対的に視野角特性が良く、第2の多原色画像信号による表示は、相対的に視野角特性が悪い。
視野角制御領域指定部(以下では単に「指定部」とも呼ぶ)23は、液晶表示パネル10の複数の画素Pのそれぞれについて、第1の多原色画像信号および第2の多原色画像信号のいずれによる表示を行うかを選択する。つまり、指定部23は、視野角を制御したい領域(つまり視野角を狭くしたい領域)を指定する。
上述した構成を有する信号変換回路20を備えた液晶表示装置100では、液晶表示パネル10の複数の画素のうちの一部の画素Pにおいて第2の多原色画像信号による表示が行われ得る。従って、液晶表示装置100は、液晶表示パネル10の複数の画素Pのうちのすべての画素Pにおいて第1の多原色画像信号による表示が行われる第1の表示モード(通常モード)と、一部の画素Pにおいて第2の多原色画像信号による表示が行われるとともに残りの画素において前記第1の多原色画像信号による表示が行われる第2の表示モード(ベールビューモード)とを切り替えることができる。
ここで、図8および図9を参照しながら、第1の表示モードおよび第2の表示モードをより具体的に説明する。図8は、第1の表示モードを説明するための図であり、図9は、第2の表示モードを説明するための図である。
図8(a)および図9(a)には、入力された三原色画像信号に対応した画像(入力画像)IMの例を示している。既に説明したように、信号変換回路20の第1変換部21および第2変換部22は、入力された三原色画像信号に基づいて第1の多原色画像信号および第2の多原色画像信号を生成する。
図8(b)および図9(b)の左側には、第1の多原色画像信号に対応する画像(第1の多原色画像)MPI1を示し、図8(b)および図9(b)の右側には、第2の多原色画像信号に対応する画像(第2の多原色画像)MPI2を示している。つまり、図8(a)および図9(a)に示した入力画像IMは、図8(b)および図9(b)に示す第1の多原色画像MPI1および第2の多原色画像MPI2に変換される。
ここで、図8(b)および図9(b)には、第1の多原色画像MPI1および第2の多原色画像MPI2を斜め方向から見た状態が示されている。第1の多原色画像MPI1は、視野角特性が良いので、斜め方向から見ても色ずれがあまり発生しない。これに対し、第2の多原色画像MPI2は、視野角特性が悪いので、斜め方向から見ると色ずれが発生する。
第1の表示モードでは、液晶表示パネル10の複数の画素Pのうちのすべての画素Pにおいて第1の多原色画像信号による表示が行われる。つまり、図8(c)に示すように、液晶表示パネル10の表示領域のすべてが、第1の多原色画像信号による表示が行われる第1領域Re1である。
図8(d)に示すように、このような表示状態にある液晶表示パネル10を正面方向から観察する観察者V1、斜め右方向から観察する観察者V2および斜め左方向から観察する観察者V3は、いずれも表示画像を正しく視認することができる。
一方、第2の表示モードでは、液晶表示パネル10の複数の画素Pのうちの一部の画素Pにおいて第2の多原色画像信号による表示が行われるとともに残りの画素Pにおいて第1の多原色画像信号による表示が行われる。つまり、図9(c)に示すように、液晶表示パネル10の表示領域は、第1の多原色画像信号による表示が行われる第1領域Re1だけでなく、第2の多原色画像信号による表示が行われる第2領域Re2を含んでいる。
図9(d)に示すように、このような表示状態にある液晶表示パネル10を、正面方向から観察する観察者V1は、表示画像を正しく視認することができる。しかしながら、このような表示状態にある液晶表示パネル10を、斜め右方向から観察する観察者V2および斜め左方向から観察する観察者V3は、第2領域Re2における色ずれによって、表示画像を正しく視認することができない。従って、第2の表示モードでは、近くにいる他人からの覗き見が防止されるので、プライバシーや情報の機密性を容易に守ることができる。
上述したように、本実施形態における液晶表示装置100では、信号変換回路20が、入力された三原色画像信号に基づいて、視野角依存性(視野角特性)が異なる2種類の多原色画像信号を生成し、そのことによって、視野角制御表示が実現される。そのため、2つ目の液晶表示パネル(特許文献2の表示装置900におけるスイッチング液晶表示部912)が必要ではない。従って、駆動回路の規模を大きくする必要がなく、製造コストの増加が防止される。また、表示光が2つ目の液晶表示パネルを透過することによって表示が暗くなることがない。そのため、本実施形態の液晶表示装置100は、視野角制御表示を比較的簡易な構成で実現することができ、また、明るい表示を行うことができる。
なお、多原色画像信号による表示の視野角依存性の大きさ、つまり、視野角特性の良し悪しは、画素Pを正面方向から見たときと斜め方向から見たときとの色差ΔEu'v'によって評価することができる。
ここで、図10を参照しながら、画素Pが赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素Bおよび黄サブ画素Yeによって規定される場合(図3に示した場合)を例として、ある多原色画像信号について色差ΔEu'v'を計算する手順を説明する。
まず、赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素Bおよび黄サブ画素Yeの階調レベルの組み合わせから、正面方向における画素Pの輝度および斜め60°方向における画素Pの輝度が算出される。なお、入力階調と、γ=2.2の場合の正面方向における規格化輝度および斜め60°方向における規格化輝度との関係は、例えば図11に示す通りである。
次に、正面方向における画素Pの輝度から、正面方向における三刺激値XYZが算出される。また、斜め60°方向における画素Pの輝度から、斜め60°方向における三刺激値XYZが算出される。このとき、赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素Bおよび黄サブ画素Yeによってそれぞれ表示される原色(つまり赤、緑、青および黄)の色度x、yおよびY値が参照される。下記表2に、その例を示す。
Figure 2014048583
続いて、正面方向における三刺激値XYZから、正面方向における色度u0'、v0'が算出される。また、斜め60°方向における三刺激値XYZから、斜め60°方向における色度u60'、v60'が算出される。ここで、三刺激値XYZと、色度u'、v'との関係は、下記式(3)および(4)によって表される。
u’=4X/(X+15Y+3Z) ・・・(3)
v’=9Y/(X+15Y+3Z) ・・・(4)
その後、正面方向における色度u0'、v0'と、斜め60°方向における色度u60'、v60'とから、色差ΔEu'v'が算出される。ここで、ΔEu'v'と、正面方向における色度u0'、v0'および斜め60°方向における色度u60'、v60'との関係は、下記式(5)によって表される。
ΔEu'v'=√((u0'-u60')2+(v0'-v60')2) ・・・(5)
このようにして、多原色画像信号についての色差ΔEu'v'を計算することができる。そのため、ある色を表示するための複数個の多原色画像信号(階調レベルの組み合わせ)について色差ΔEu'v'を計算し、色差ΔEu'v'が相対的に小さいものを第1の多原色画像信号とし、色差ΔEu'v'が相対的に大きいものを第2の多原色画像信号とすればよい。
なお、第1の多原色画像信号は、必ずしも色差ΔEu'v'が最小のものである必要はないし、第2の多原色画像信号は、必ずしも色差ΔEu'v'が最大のものである必要はない。第1の多原色画像信号についての色差ΔEu'v'をΔEu'v'(GOOD)とし、第2の多原色画像信号についての色差ΔEu'v'をΔEu'v'(BAD)とすると、ΔEu'v'(BAD)/ΔEu'v'(GOOD)が1.0を超えていればよい。第2の表示モードにおいて、斜め方向から見たときに画像を十分に視認されにくくするためには、ΔEu'v'(BAD)/ΔEu'v'(GOOD)は、1.3以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましい。
第1および第2の多原色画像信号の例を、下記表3に示す。表3に示す例では、第1の多原色画像信号は、(R, G, B, Ye)=(171, 167, 48, 74)と表される信号であり、第2の多原色画像信号は、(R, G, B, Ye)=(179, 179, 50, 8)と表される信号である。
Figure 2014048583
この場合、第1の多原色画像信号についての色差ΔEu'v'、すなわちΔEu'v'(GOOD)は、0.0500であり、第2の多原色画像信号についての色差ΔEu'v'、すなわちΔEu'v'(BAD)は、0.0646である。従って、ΔEu'v'(BAD)/ΔEu'v'(GOOD)は、約1.3(=0.0646/0.0500)となる。
表3に示した例の第1および第2の多原色画像信号を用いて液晶表示パネル10で図12(a)に示す表示を行った場合に、正面方向および斜め60°方向から見たときの液晶表示パネル10の表示画面を図12(b)および(c)にそれぞれ示す。
図12(b)からわかるように、正面方向から見たときには、第1の多原色画像信号による表示が行われる第1領域Re1と、第2の多原色画像信号による表示が行われる第2領域Re2とは、同じ色に見える。これに対し、図12(c)からわかるように、斜め60°方向から見たときには、第1領域Re1と第2領域Re2とは、異なる色に見える。
典型的には、第1の多原色画像信号による表示を行った場合の画素Pを正面方向から見たときの色と、第2の多原色画像信号による表示を行った場合の画素Pを正面方向から見たときの色とは同じであるが、これらは必ずしも厳密に一致していなくてもよく、実質的に同じであればよい。
なお、必ずしもすべての色の三原色画像信号について、2種類の多原色画像信号を生成する必要はない。冗長性が極端に小さくなる(つまり階調レベルの組み合わせの数が著しく少ない)色については、2種類の多原色画像信号を生成しなくてもよい。テレビジョン放送等では、入力画像には、スキンカラーが含まれていることが多いので、スキンカラーを示す三原色画像信号については、2種類の多原色画像信号を生成することが好ましいと言える。
また、図9(c)には、第2の表示モードにおいて、第2の多原色画像信号による表示が行われる第2領域Re2が斜め方向に延びるストライプ状に形成される例を示したが、第2領域Re2の形状や配置はこれに限定されるものではない。第2領域Re2は、例えば、クロスハッチ状に形成されてもよいし、ランダムに配置されてもよく、千鳥状に(つまり第2領域Re2と第1領域Re1とがチェッカーフラッグのようなパターンを形成するように)配置されてもよい。また、第2領域Re2の形状や配置が時間の経過とともに変化してもよい。
続いて、図13を参照しながら、液晶表示装置100の信号変換回路20のより具体的な構成の他の例を説明する。図13に示した構成を採用すると、後述するように、第2の表示モードにおいて、液晶表示パネル10を正面方向から見たときには視認されない情報であって、液晶表示パネル10を斜め方向から見たときに視認される情報を表示することができる。つまり、第2の表示モードを利用して、付加的な情報を表示することができる。
図13に示す信号変換回路20は、マスク領域生成部24をさらに有する点において、図7に示した信号変換回路20と異なっている。図13に示されている構成では、第2のモードにおいて表示したい付加的な情報が入力されると、マスク領域生成部24によりマスクデータが生成される。マスクデータは、液晶表示パネル10の複数の画素Pのうち、第2の多原色画像信号による表示を行うべき画素Pを特定する(つまり付加的な情報を表示したい領域にフラグを立てる)ものである。生成されたマスクデータは、視野角制御領域指定部23に出力される。マスクデータによりフラグが立った領域において、第2の多原色画像信号による表示が行われる。
ここで、図14を参照しながら、第2の表示モードによる付加的情報の表示をより具体的に説明する。
図14(a)には、入力される付加的情報AIの例を示している。ここでは、付加的情報AIは、現在の時刻である。
第2の表示モードでは、液晶表示パネル10の複数の画素Pのうちの一部の画素Pにおいて第2の多原色画像信号による表示が行われるとともに、残りの画素Pにおいて第1の多原色画像信号による表示が行われる。つまり、図14(b)に示すように、液晶表示パネル10の表示領域は、第1の多原色画像信号による表示が行われる第1領域Re1と、第2の多原色画像信号による表示が行われる第2領域Re2とを含んでおり、さらに、第2領域Re2は、付加的情報AIを形作っている。
図14(c)に示すように、このような表示状態にある液晶表示パネル10を、正面方向から観察する観察者V1は、付加的情報AIを視認することはできない。これに対し、このような表示状態にある液晶表示パネル10を、斜め右方向から観察する観察者V2および斜め左方向から観察する観察者V3は、第2領域Re2における色ずれによって、付加的情報AIを視認することができる。
従って、図13に示した構成を採用すると、第2の表示モードを、ベールビューモードとしてだけでなく、付加的情報AIを表示するモードしても機能させることができる。これにより、例えば、携帯電話端末において画面を傾けたときだけ付加的情報AIを確認することができる画像表示や、斜め方向から見たときだけ字幕や文字放送を観察することができるテレビを実現することができる。
続いて、第1変換部21および第2変換部22の具体的な構成の例を説明する。第1変換部21および第2変換部22は、例えば、三原色画像信号によって特定される色に対応したサブ画素階調レベルを示すデータを含むルックアップテーブルを有することにより、入力された三原色画像信号に応じてこのルックアップテーブルを参照して多原色画像信号を生成することができる。ただし、サブ画素階調レベルを示すデータをすべての色についてルックアップテーブルに含めると、ルックアップテーブルのデータ量が多くなってしまい、容量の小さな安価なメモリを用いてルックアップテーブルを簡便に構成することが難しい。
図15に、第1変換部(第1の多原色変換部)21の好ましい構成の一例を示す。図15に示す例では、第1変換部21は、ルックアップテーブルメモリ21aおよび演算部21bを有する。
ルックアップテーブルメモリ21aは、ルックアップテーブル(LUT)を格納している。このルックアップテーブルは、目標色の三刺激値(XD, YD, ZD)に対応する黄サブ画素Yeおよびシアンサブ画素Cyの階調レベルを示す3次元マトリクス構造のデータを有している。ルックアップテーブルメモリ21aのルックアップテーブルを参照することにより、目標色の三刺激値(XD, YD, ZD)、つまり、三原色画像信号によって示される無彩色に対応する黄サブ画素Yeおよびシアンサブ画素Cyの階調レベルを決定することができる。
演算部21bは、目標色の三刺激値(XD, YD, ZD)と、ルックアップテーブルメモリ21aによって決定された黄サブ画素Yeおよびシアンサブ画素Cyの階調レベルを用いた演算を行うことによって、赤サブ画素R、緑サブ画素Gおよび青サブ画素Bの階調レベルを算出する。演算部21bは、具体的には、下記式(6)に従って演算を行う。
Figure 2014048583
式(6)における(i)部分は、ルックアップテーブルに基づいて決定された黄サブ画素Yeおよびシアンサブ画素Cyの階調レベルに対応する三刺激値XYZである。この三刺激値XYZを、目標色の三刺激値(XD, YD, ZD)から減算した結果(式(6)における(ii)部分)が、赤サブ画素R、緑サブ画素Gおよび青サブ画素Bに対応する三刺激値XYZである。赤サブ画素R、緑サブ画素Gおよび青サブ画素Bに対応する三刺激値XYZに、逆行列演算を行うことにより、赤サブ画素R、緑サブ画素Gおよび青サブ画素Bの階調レベルを一意に決定することができる。
上述したように、図15に示した第1変換部21では、まず、ルックアップテーブルメモリ21aに格納されたルックアップテーブルを用いて2つのサブ画素の階調レベルを決定し、その後、演算部21bによって残りの3つのサブ画素の階調レベルを算出する。従って、ルックアップテーブルメモリ21aに格納されるルックアップテーブルは、5つのサブ画素のすべてについてのデータを含んでいる必要はなく、5つのサブ画素のうちの2つのサブ画素についてのデータのみを含んでいればよい。従って、図15に示すような構成を採用すると、容量の小さい安価なメモリを用いてルックアップテーブルを簡便に構成することができる。
なお、上記の説明では、ルックアップテーブルには黄サブ画素Yeおよびシアンサブ画素Cyの階調レベルを示すデータを含め、演算部21bによって残りの赤サブ画素R、緑サブ画素Gおよび青サブ画素Bの階調レベルを算出する例を述べたが、ルックアップテーブルに予め含めておくデータは、必ずしも黄サブ画素Yeおよびシアンサブ画素Cyについてのものである必要はない。ルックアップテーブルに任意の2つのサブ画素の階調レベルを示すデータを含めれば、演算部21bによって残りの3つのサブ画素の階調レベルを算出することができる。
また、1つの画素を規定するサブ画素の数が5つ以外の場合についても、同様の手法により、ルックアップテーブルのデータ量を少なくすることができる。第1変換部21および第2変換部22は、表示に用いられる原色の数をnとしたとき、ルックアップテーブルを参照することによって、n個の原色のうちの(n−3)個の原色の階調レベルを決定し(つまりルックアップテーブルには(n−3)個の原色についてのデータを含めておく)、(n−3)個の原色の階調レベルを用いた演算を行うことによってn個の原色のうちの残りの3個の原色の階調レベルを算出すればよい。
例えば、1つの画素が4つのサブ画素(赤サブ画素R、緑サブ画素G、青サブ画素Bおよび黄サブ画素Ye)によって規定される場合、第1変換部21は、ルックアップテーブルを参照して1つのサブ画素の階調レベルを決定し、演算部21bの演算によって残りの3個のサブ画素の階調レベルを算出すればよい。
なお、ここでは、第1変換部21を例としたが、第2変換部22も第1変換部22と同様に、ルックアップテーブルメモリと演算部とから構成され得る。ただし、その場合、第1変換部21のルックアップテーブルメモリ21aに格納されているルックアップテーブルと、第2変換部22のルックアップテーブルメモリに格納されているルックアップテーブルとは、互いに異なっている。
信号変換回路20が有する構成要素は、ハードウェアによって実現できるほか、これらの一部または全部をソフトウェアによって実現することもできる。これらの構成要素をソフトウェアによって実現する場合、コンピュータを用いて構成してもよく、このコンピュータは、各種プログラムを実行するためのCPU(central processing unit)や、それらのプログラムを実行するためのワークエリアとして機能するRAM(random access memory)などを備えるものである。そして各構成要素の機能を実現するためのプログラムをコンピュータにおいて実行し、このコンピュータを各構成要素として動作させる。
また、プログラムは、記録媒体からコンピュータに供給されてもよく、あるいは、通信ネットワークを介してコンピュータに供給されてもよい。記録媒体は、コンピュータと分離可能に構成されてもよく、コンピュータに組み込むようになっていてもよい。この記録媒体は、記録したプログラムコードをコンピュータが直接読み取ることができるようにコンピュータに装着されるものであっても、外部記憶装置としてコンピュータに接続されたプログラム読取装置を介して読み取ることができるように装着されるものであってもよい。記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープなどのテープ:フレキシブルディスク/ハードディスク等の磁気ディスク、MO、MD等の光磁気ディスク、CD−ROM、DVD、CD―R等の光ディスクを含むディスク:ICカード(メモリカードを含む)、光カード等のカード:あるいは、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等の半導体メモリなどを用いることができる。また、通信ネットワークを介してプログラムを供給する場合、プログラムは、そのプログラムコードが電子的な伝送で具現化された搬送波あるいはデータ信号の形態をとってもよい。
本発明の実施形態によると、視野角制御表示を比較的簡易な構成で実現することができ、且つ、明るい表示を行い得る多原色液晶表示装置が提供される。本発明の実施形態による多原色液晶表示装置は、携帯電話端末や液晶テレビをはじめとする種々の電子機器に好適に用いられる。
10 多原色液晶表示パネル
20 信号変換回路
21 第1の多原色変換部
21a ルックアップテーブルメモリ
21b 演算部
22 第2の多原色変換部
23 視野角制御領域指定部
24 マスク領域生成部
30 液晶コントローラ
100 液晶表示装置(多原色液晶表示装置)
P 画素
R 赤サブ画素
R1 第1の赤サブ画素
R2 第2の赤サブ画素
G 緑サブ画素
B 青サブ画素
Ye 黄サブ画素
Cy シアンサブ画素
Ma マゼンタサブ画素
IM 入力画像
MPI1 第1の多原色画像
MPI2 第2の多原色画像
Re1 第1領域
Re2 第2領域
V1、V2、V3 観察者

Claims (10)

  1. 互いに異なる色を表示する第1サブ画素、第2サブ画素、第3サブ画素および第4サブ画素を含む複数のサブ画素によってそれぞれが規定される複数の画素を有する多原色液晶表示パネルと、
    三原色に対応した三原色画像信号を、4つ以上の原色に対応した多原色画像信号に変換する信号変換回路と、を備えた多原色液晶表示装置であって、
    前記信号変換回路は、同じ三原色画像信号に基づいて互いに異なる第1および第2の多原色画像信号を生成する第1および第2の多原色変換部を有し、
    前記第2の多原色変換部によって生成される前記第2の多原色画像信号による表示は、前記第1の多原色変換部によって生成される前記第1の多原色画像信号による表示よりも視野角依存性が大きく、
    前記多原色液晶表示パネルの前記複数の画素のうちの一部の画素において前記第2の多原色画像信号による表示が行われ得る、多原色液晶表示装置。
  2. 前記第2の多原色画像信号による表示を行った場合の画素を正面方向から見たときと斜め60°方向から見たときとの色差は、前記第1の多原色画像信号による表示を行った場合の画素を正面方向から見たときと斜め60°方向から見たときとの色差よりも大きい、請求項1に記載の多原色液晶表示装置。
  3. 前記第1の多原色画像信号による表示を行った場合の画素を正面方向から見たときの色と、前記第2の多原色画像信号による表示を行った場合の画素を正面方向から見たときの色とは、実質的に同じである、請求項1または2に記載の多原色液晶表示装置。
  4. 前記信号変換回路は、前記多原色液晶表示パネルの前記複数の画素のそれぞれについて、前記第1の多原色画像信号および前記第2の多原色画像信号のいずれによる表示を行うかを選択する視野角制御領域指定部をさらに有する、請求項1から3のいずれかに記載の多原色液晶表示装置。
  5. 前記信号変換回路は、前記多原色液晶表示パネルの前記複数の画素のうち、前記第2の多原色画像信号による表示を行うべき画素を特定するマスクデータを生成して前記視野角制御領域指定部に出力するマスク領域生成部をさらに有する、請求項4に記載の多原色液晶表示装置。
  6. 前記多原色液晶表示パネルの前記複数の画素のうちのすべての画素において前記第1の多原色画像信号による表示が行われる第1の表示モードと、
    前記多原色液晶表示パネルの前記複数の画素のうちの一部の画素において前記第2の多原色画像信号による表示が行われるとともに残りの画素において前記第1の多原色画像信号による表示が行われる第2の表示モードと、を切り替え得る、請求項1から5のいずれかに記載の多原色液晶表示装置。
  7. 前記第2の表示モードにおいて、前記多原色液晶表示パネルを正面方向から見たときには視認されない情報であって、前記多原色液晶表示パネルを斜め方向から見たときに視認される情報を表示し得る、請求項6に記載の多原色液晶表示装置。
  8. 前記第1サブ画素、前記第2サブ画素および前記第3サブ画素は、赤を表示する赤サブ画素、緑を表示する緑サブ画素および青を表示する青サブ画素である、請求項1から7のいずれかに記載の多原色液晶表示装置。
  9. 前記第4サブ画素は、黄を表示する黄サブ画素、シアンを表示するシアンサブ画素またはマゼンタを表示するマゼンタサブ画素である、請求項8に記載の多原色液晶表示装置。
  10. 前記複数のサブ画素は、前記第1、第2、第3および第4サブ画素とは異なる色を表示する第5サブ画素をさらに含む請求項1から9のいずれかに記載の多原色液晶表示装置。
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