JPWO2011064889A1 - 爪の矯正具 - Google Patents

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Abstract

部品点数の少ない簡単な構造を有し、爪への矯正力の低下を防止し、爪体への装着が簡便となり、装着後も日常生活に支障を来たす事の無い、矯正具を提供する。弾性を有した硬質の線材で形成され、その一端側に、爪体の幅方向の一方側端縁に係止される第1の係止片を備えた第1の矯正体と、弾性を有した軟質の線材で形成され、第1の係止片を爪体の幅方向の中間部側に所定の引張力で引っ張り寄せて爪体の一方の側端縁を引っ張り上げる第1の矯正作動体と、第1の矯正体の他端側と第1の矯正作動体の一端側とを接続し、爪体の表面に当接して支持される支持面を有する第1の支持体とを含む、第1の矯正部材、弾性を有した硬質の線材で形成され、その一端側に、爪体の幅方向の他方側端縁に係止される第2の係止片を備えた第2の矯正体と、弾性を有した軟質の線材で形成され、第2の係止片を爪体の幅方向の中間部側に所定の引張力で引っ張り寄せて爪体の他方の側端縁を引っ張り上げる第2の矯正作動体と、第2の矯正体の他端側と第2の矯正作動体の一端側とを接続し、爪体の表面に当接して支持される支持面を有する第2の支持体とを含む、第2の矯正部材、および第1の矯正作動体の他端側および第2の矯正作動体の他端側を爪体の幅方向の中間部で交差させて撚回することにより、爪体の幅方向の一端側および他端側を引っ張り上げる引張力を調整し、所定の引張力を保持した状態で第1の矯正作動体および第2の矯正作動体を爪体の表面近傍で連結した固定部を包含することを特徴とする、爪の矯正具。

Description

本願発明は、爪の矯正具に関し、特にたとえば、足の爪が伸びるにしたがって爪の一方および/または他方の側縁端が内側に巻き込むように爪および指頭間の肉部に食い込んでいく所謂、巻き爪等による爪の変形を矯正する爪の矯正具に関する。
本願発明の背景となる従来の巻き爪を直す方法には、巻き爪の度合いにもよるが、爪の変形がひどいものには外科的手術による方法が採用されている。
ところが、外科的手術による方法では、肉部に食い込んだ爪を部分的に切断して除去するため、細菌感染の恐れがあるときには手術することが困難であった。外科的手術により爪を部分的に切除して巻き爪を一時的に直したとしても、爪全体の巻き方向への屈曲性が矯正されていないため、手術後、巻き爪現象が再発する恐れが多分にあった。
また、本願発明の背景となる従来技術には、外科的手術を施さなくても、簡単な方法で巻き爪等の爪の変形を矯正して、爪の自然な成長を支援するのに有益な爪の変形を直す矯正具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の矯正具100は、図26に示すように、爪体Aに取着される第1の矯正体120Aおよび第2の矯正体120Bを含む。第1の矯正体120Aは、爪体Aの幅方向の一方側端縁に係止される第1の係止部122Aと、爪体A表面に当接される第1の当接部124Aと、第1の当接部124Aに連接される第1の連結フック部126Aとを有する。第2の矯正体120Bは、爪体Aの幅方向の他方側端縁に係止される第2の係止部122Bと、爪体A表面に当接される第2の当接部124Bと、第2の当接部124Bに連接される第2の連結フック部126Bとを有する。第1の連結フック部126Aと第2の連結フック部126Bとの間には、爪体Aの両側端縁部を変形方向と反対方向に引っ張り上げる矯正作動部128が配設される。
矯正作動部128は、弾性を有する線材で形成され、図27に示すように、第1の連結フック部126Aおよび第2の連結フック部126Bに引っかけられるU字状の引張力調整部材130の一端側および他端側を交差させ、図26に示すように、巻き上げていくことで形成される巻き上げ部132によって形成される。この場合、巻き上げ部132により爪体Aの幅方向の一端側および他側端側を引っ張り上げる引張力を調整しながら第1の連結フック部126Aと第2の連結フック部126Bとの間に環状の矯正作動部128が形成される。
さらに、この従来の矯正具100では、たとえば図26に示すように、環状の矯正作動部128を中心に、矯正作動部128の周辺の第1の連結フック部126A,第2の連結フック部126Bおよび巻き上げ部132に亘って、被覆部134が被覆される。被覆部134は、紫外線硬化型樹脂材料を上記した所定の部位に塗布した後、当該部位に紫外線を所定時間照射することによって形成される。
この従来の矯正具100は、たとえば図28に示すように、矯正体用母材102と矯正作動部用母材104との2つの部品で構成されている。
矯正体用母材102は、長さ方向を有する母線材106を含む。母線材106の長さ方向の中間部には、略U字形の凸部108が形成される。凸部108は、母線材106の軸線方向と直交する方向に突出している。母線材106の長さ方向の一端および凸部108間には、S字状屈曲部110Aが形成される。S字状屈曲部110Aは、凸部108と同じ平面上に配置され、その一端が凸部108の突出方向と反対方向に延び設けられる。同様にして、母線材106の長さ方向の他端および凸部108間には、S字状屈曲部110Bが形成される。
また、母線材106の長さ方向の一端および一方の屈曲部110A間には、たとえば逆U字状屈曲部112Aが形成される。逆U字状屈曲部112Aは、先のS字状屈曲部110Aの一端に連接される。逆U字状屈曲部112Aは、凸部108およびS字状屈曲部110Aが配置される平面と直交する平面上に配置される。この場合、逆U字状屈曲部112Aは、図28で見て、母線材106の軸線方向に対して垂直な方向に延び設けられる。同様にして、母線材106の長さ方向の他端および他方のS字状屈曲部110B間には、S字状屈曲部110Bの一端に逆U字状屈曲部112Bが形成される。
母線材106、凸部108、S字状屈曲部110A,110Bおよび逆U字状屈曲部112A,112Bは、ばね鋼等の弾性を有する金属材料で一体的に形成されている。
上記した矯正体用母材102では、凸部108を爪先の方に向けた後、上方に略垂直に立てることにより、初期的な母線材106の左右のS字状屈曲部110A,110B,逆U状屈曲部112A,112Bの位置決めがなされる。すなわち、凸部108が爪先の方に向けられると、逆U状屈曲部112A,112Bは、それとは反対方向の爪体Aの根元(爪根)側に向けられる。この凸部108は、第1の矯正体120Aおよび第2の矯正体120Bを形成するS字状屈曲部110A,110B,逆U状屈曲部112A,112Bの配置および方向を明確にするための配置方向指示機能を有するものである。
一方、矯正作動部用母材104は、図28に示すように、線材からなる平面視U字状の引張力調整部材130を含む。引張力調整部材130は、その長さ方向の中央部に、たとえば円弧状の湾曲部114を有する。引張力調整部材130の一端部および湾曲部114間、および、引張力調整部材130の他端部および湾曲部114間には、それぞれ、直線状の脚部116A,116Bが形成される。さらに、引張力調整部材130の一端部および他端部には、それぞれ、捩じり部118Aおよび118Bを介して、リング状の挿通環119Aおよび119Bが形成される。引張力調整部材130、捩じり部118A,118Bおよび挿通環119A,119Bは、上述の矯正体用母材12と同様に、ばね鋼等の弾性を有する金属材料で一体的に形成される。
そこで、次に、矯正体用母材102により第1の矯正体120Aおよび第2の矯正体120Bを形成する形成方法について説明する。
先ず、矯正体用母材102の凸部108を上に向けて手で持ち、S字状屈曲部110Aを持針器(図示せず)で挟んで固定する。
次に、母線材106の長さ方向の一方側をプライヤー等で爪体Aの大きさおよび爪体Aの湾曲具合に合わせ、緩やかに湾曲させることにより、図26および図27に示すようなカーブ136Aを形成する。それから、カーブ136Aの端部を爪体Aの幅に合せてカッター(図示せず)で切断した後、爪体Aの巻き具合によって当該カーブ136Aの湾曲度を調整する。さらに、カーブ136Aの先端からたとえば5mm程度の箇所を、図29に示すように、プライヤー等の折り曲げ手段Bで挟んで内側に屈曲させることによって、U字状の屈曲部138Aを形成する。
その後、屈曲部138Aの先端からたとえば1mm程度の箇所をカッター(図示せず)で切断することによって、母線材106の長さ方向の一方側にカーブ136Aおよび屈曲部138Aを有する第1の係止部122Aが形成される。
それから、S字状屈曲部110Aを図29に示す一点鎖線x−x部分で切断した後、さらに、切断端部から0.5mm程度の箇所を、図30に示すように、カッター等の切断手段Cで切断することによって、第1の連結フック部126Aが形成されると同時に、逆U字状屈曲部112Aは、第1の当接部124Aとなる。このようにして、第1の係止部122A、第1の当接部124Aおよび第1の連結フック部126Aで構成される第1の矯正体120Aが形成される。
同様にして、母線材106の長さ方向の他方側には、図26に示すように、カーブ136Bおよび屈曲部138Bを有する第2の係止部122Bが形成されると共に、第2の連結フック部126Bおよび第2の当接部124Bが形成され、第2の係止部122B、第2の当接部124Bおよび第2の連結フック部126Bで構成される第2の矯正体120Bが形成される。
日本国特許第3530901号
しかしながら、たとえば特許文献1に示すような従来の矯正具100では、図26および図27に示すように、爪体Aの幅方向の一端側および他側端側を引っ張り上げる力、この場合、第1の連結フック部126Aおよび第2の連結フック部126Bに作用する引張力は、環状の矯正作動部128を中継して作用するものとなっている。つまり、引張力は、矯正作動部128を経由して間接的に第1の連結フック部126Aおよび第2の連結フック部126Bに作用するため、引張力が低下する虞が否めない。引張力が低下した場合、矯正具100が緩んで爪体Aから外れるものとなる。
また、この従来の矯正具100では、爪体Aの表面に対して起立状態に配設されている第1の連結フック部126Aおよび第2の連結フック部126Bに引張力調整部材130が引っ掛けられる構造を有するため、矯正作動部128は、第1の連結フック部126A,第2の連結フック部126Bの線径分、爪体Aの表面から浮いた状態となる。この場合、矯正作動部128は、爪体Aの表面からの位置が高くなり、所謂、突起部が形成された状態となるため、靴下や履物を履いた際に当該突起部が当たって、違和感が生じたり、靴下が当該突起部の端で破れたりする等、日常生活に支障を来たすものとなる。
しかも、この従来の矯正具100では、たとえば図26に示すように、環状の矯正作動部128を中心に、矯正作動部128の周辺の第1の連結フック部126A,第2の連結フック部126Bおよび巻き上げ部132に亘って、被覆部134が被覆されているため、被覆領域が広いものとなって、被覆部134に使用される被覆材(例えば、紫外線硬化型樹脂材料)の量も多くなり、材料コストが高くつく。この場合、矯正作動部128の爪体Aの表面から高さが高くなる分、被覆部134に使用される被覆材の使用量は、さらに多いものとなり、被覆部134の材料コストが一層高くつくものとなる。
さらに、この従来の矯正具100では、第1の矯正体120A,第2の矯正体120Bおよび矯正作動部128を形成するために、図28に示すように、矯正体用母材102および矯正作動部用母材104の2つの部品が必要となる上、特に、第1,第2の係止部122A,122B、第1,第2の当接部124A,124B、第1,第2の連結フック部126A,126Bを形成するために、矯正体用母材102に対して、上記[背景技術]の欄で説明したように、母線材106を湾曲させる工程、切断する工程、屈曲させる工程、折り曲げる工程等の加工工程が施され、しかも、当該加工工程は、その工数が多く煩雑で且つ高度な技術が必要なものとなっている。そのため、この従来の矯正具100を爪体Aへ取り付ける取付け方法も煩雑で高度な技能が必要となり、取付け時間も長くかかるものとなっていた。
また、この従来の矯正具100では、図28に示すように、第1の当接部124Aとなる逆U字状屈曲部112Aおよび第2の当接部124Bとなる逆U字状屈曲部112Bが、また、第1の連結フック部126AとなるS字状屈曲部110Aおよび第2の連結フック部126BとなるS字状屈曲部110Bが、それぞれ、矯正体用母材102において、予め、その配置および方向性が決定されている。
そのため、この従来の矯正具100では、仮に、たとえば第1の矯正体120Aが爪体Aに適合し、第2の矯正体120Bが爪体Aとの適合性が取れなかった場合、別の矯正体用母材102を用いて、再度、第2の矯正体120Bを製作する必要があった。すなわち、第1の矯正体120Aおよび第2の矯正体120Bのどちらか一方だけでも爪体Aとの適合性が取れなかった場合には、別途、矯正体用母材102が必要となるため、この従来の矯正具100では、製作コストが高くつき、延いては、矯正具100の取付け時間もより一層長いものとなる。
それゆえに、本願発明の主たる目的は、部品点数の少ない簡単な構造を有し、爪への矯正力の低下を防止し、爪体への装着が簡便となり、装着後も日常生活に支障を来たす事の無い、矯正具を提供することである。
請求項1にかかる本願発明は、弾性を有した硬質の線材で形成され、その一端側に、爪体の幅方向の一方側端縁に係止される第1の係止片を備えた第1の矯正体と、弾性を有した軟質の線材で形成され、第1の矯正体を前記爪体の幅方向の中間部側に所定の引張力で引っ張り寄せて爪体の一方の側端縁を第1の係止片で引っ張り上げる第1の矯正作動体と、第1の矯正体の他端側と第1の矯正作動体の一端側とを接続し、爪体の表面に当接して爪体を下に押圧する押圧面を有する第1の支持体とを含む、第1の矯正部材と、弾性を有した硬質の線材で形成され、その一端側に、爪体の幅方向の他方側端縁に係止される第2の係止片を備えた第2の矯正体と、弾性を有した軟質の線材で形成され、第2の矯正体を爪体の幅方向の中間部側に所定の引張力で引っ張り寄せて爪体の他方の側端縁を第2の係止片で引っ張り上げる第2の矯正作動体と、第2の矯正体の他端側と第2の矯正作動体の一端側とを接続し、爪体の表面に当接して爪体を下に押圧する押圧面を有する第2の支持体とを含む、第2の矯正部材と、第1の矯正作動体の他端側および第2の矯正作動体の他端側を爪体の幅方向の中間部で交差させて撚回することにより、爪体の幅方向の一端側および他端側を引っ張り上げる引張力を調整し、所定の引張力を保持した状態で第1の矯正作動体および第2の矯正作動体を爪体の表面近傍で連結した固定部を包含することを特徴とする、爪の矯正具である。
請求項1にかかる本願発明では、第1の矯正部材および第2の矯正部材において、第1の矯正体の第1の係止片および第2の矯正体の第2の係止片が、それぞれ、巻き爪等の爪体の幅方向の一方端縁部および他方端縁部に係止される。第1の矯正体は、第1の支持体を介して第1の矯正作動体に接続され、第2の矯正体は、第2の支持体を介して第2の矯正作動体に接続される。第1の支持体および第2の支持体は、それぞれ、爪体の表面に当接されて支持される。
第1の矯正作動体と第2の矯正作動体とは、爪体の幅方向の中間部で交差されて撚回される。このとき、第1の矯正作動体および第2の矯正作動体は、それぞれ、第1の矯正体および第2の矯正体を爪体の幅方向の中間部側に所定の引張力で引っ張り寄せて、爪体の一方端縁部および他方端縁部を、それぞれ、第1の係止片および第2の係止片で引っ張り上げる。すなわち、爪体の幅方向の一方端縁部および他方端縁部は、第1の矯正作動体および第2の矯正作動体により、巻き爪の巻き方向と反対方向(上方向)に引っ張られて引き上げられる。
この引張力は、第1の矯正作動体および第2の矯正作動体の撚回長さを長くすればするほど、つまり、撚回量(撚回数)を増加させるほど、大きくすることが可能となり、反対に、その撚回長さを短くすればするほど、つまり、撚回量(撚回数)を減少させるほど、この引張力を小さくすることが可能となる。したがって、爪体の大きさ,形状、巻き爪の湾曲度合等に応じて、この引張力は、適宜、調整される。
また、第1の支持体および第2の支持体の押圧面は、それぞれ、爪体の表面に当接されて爪体を下に押圧する。そのため、第1の支持体および第2の支持体によって、第1の矯正体,第1の矯正作動体および第2の矯正体,第2の矯正作動体は、それぞれ、ずれ動くことなく爪体の表面に安定して支持される。
第1の矯正作動体および第2の矯正作動体の撚回は、当該引張力を調整しながら行われ、所定の引張力を保持した状態で、固定部によって爪体の表面近傍に連結・固定される。そのため、巻き爪の幅方向の両端縁には、継続的に、巻き爪の巻き方向と反対方向(上方向)の引張力が継続的に作用し、当該引張力が低下するのを防止している。したがって、請求項1にかかる本願発明の爪の矯正具によれば、巻き爪等の爪の変形を矯正することが可能となっている。
請求項1にかかる本願発明では、第1の矯正作動体および第2の矯正作動体が、直接に、爪体の幅方向の中間部で交差されて撚回されることにより連結・固定される構造を有するため、たとえば特許文献1(従来技術)に示すように、上記した引張力が、環状の矯正作動部を中継して作用するものと比べて、当該引張力を増大させることが可能となり、延いては、第1の矯正作動体および第2の矯正作動体間の連結力を安定して継続的に保持することができる。
また、請求項1にかかる本願発明では、たとえば特許文献1(従来技術)に示すように、爪体の表面に対して起立状態に配設される第1の連結フック部および第2の連結フック部に引張力調整部材を引っ掛ける構造となっていないので、特許文献1(従来技術)に比べて、第1の矯正作動体および第2の矯正作動体の連結端部となる固定部の爪体の表面からの高さを低くする低背化が可能となり、日常生活に支障を来たすこともない。
さらに、請求項1にかかる本願発明では、第1の矯正部材および第2の矯正部材の2つの部材で1対の矯正部材を形成することが可能であり、特許文献1(従来技術)に示すように、少なくとも、第1の矯正体と、第2の矯正体と、環状の矯正作動部を形成するための引張力調整部材との3つの部材が必要となるものに比べて、部品点数が少ない。その上、請求項1にかかる本願発明では、特許文献1(従来技術)に比べて、第1の矯正部材および第2の矯正部材を形成するための母線材を湾曲させる工程、切断する工程、屈曲させる工程、折り曲げる工程等の加工工程が極めて少なく、しかも、当該加工工程は煩雑で且つ高度な技術を要するものでもない。そのため、請求項1にかかる本願発明の第1の矯正部材および第2の矯正部材を爪体へ取り付ける取付け方法は、簡便で、且つ、取付け時間の短縮化も図れるものとなっている。
また、特許文献1(従来技術)に示す矯正具では、図28に示すように、第1の矯正体および第2の矯正体を構成する部材が、それぞれ、矯正体用母材において、予め、その配置および方向性が決定されているため、第1の矯正体および第2の矯正体のどちらか一方だけでも爪体との適合性が取れなかった場合には、別途、矯正体用母材が必要となっているのに対して、請求項1にかかる本願発明では、第1の矯正部材および第2の矯正部材が、それぞれ、単品で構成されていて、且つ、爪体に取付ける際の方向性および配置が予め決定されているものでもなく、第1の矯正部材および第2の矯正部材は、相互に兼用することができるため、特許文献1(従来技術)に示す矯正具に比べて、第1の矯正部材および第2の矯正部材の製作コストが安くつき、延いては、第1の矯正部材および第2の矯正部材を爪体に取付ける取付け時間もより一層短いものとなる。
請求項2にかかる本願発明は、請求項1にかかる発明に従属する発明であって、第1の支持体は、第1のプレート状本体と第1のプレート状本体に配設される第1の溝条部とを含み、第1の溝条部には、第1の矯正体の他端側および第1の矯正作動体の一端側が嵌入され、第1の溝条部と溶接されるか、あるいは、第1の矯正体の他端側と第1の矯正作動体の一端側と第1の溝条部とが一緒に溶接されるかによって、第1の矯正体と第1の矯正作動体とが第1の支持体を介して接続され、第2の支持体は、第2のプレート状本体と第2のプレート状本体に配設される第2の溝条部とを含み、第2の溝条部には、第2の矯正体の他端側および第2の矯正作動体の一端側が嵌入され、第2の溝条部と溶接されるか、あるいは、第2の矯正体の他端側と第2の矯正作動体の一端側と第2の溝条部とが一緒に溶接されるかによって、第2の矯正体と第2の矯正作動体とが第2の支持体を介して接続される、爪の矯正具である。
請求項2にかかる本願発明では、上記した構成を有しているので、例えば、単に、第1の矯正体の他端側と第1の矯正作動体の一端側とを溶接して接続する場合に比べて、第1のプレート状本体に配設された第1の溝条部と、第1の溝条部に嵌入された第1の矯正体の他端側および第1の矯正作動体の一端側との接続面積を広く確保することができ、溶接強度を高めることが可能となる。そのため、第1の矯正体と第1の矯正作動体とが第1の支持体を介して強固に接続される。同様にして、第2の矯正体と第2の矯正作動体とが第2の支持体を介して強固に接続される。
請求項3にかかる本願発明は、請求項2にかかる発明に従属する発明であって、第1の支持体は、第1の溝条部と連通する第1の凹部をさらに含み、第1の矯正体の他端および第1の矯正作動体の一端には、それぞれ、第1の拡径扁平部が配設され、第1の矯正体の他端側および第1の矯正作動体の一端側は、両方の第1の拡径扁平部が第1の凹部に嵌入されように第1の溝条部に嵌入され、少なくとも第1の溝条部に溶接されて接続され、第2の支持体は、第2の溝条部と連通する第2の凹部をさらに含み、第2の矯正体の他端および第2の矯正作動体の一端には、それぞれ、第2の拡径扁平部が配設され、第2の矯正体の他端側および第2の矯正作動体の一端側は、両方の第2の拡径扁平部が第2の凹部に嵌入されように第2の溝条部に嵌入され、少なくとも第2の溝条部に溶接されて接続される、請求項2に記載の爪の矯正具である。
請求項3にかかる本願発明では、上記した構成を有しているので、第1の拡径扁平部を第1の溝条部に嵌入する場合、当該第1の拡径扁平部を第1の凹部に係止させることが可能となるので、例えば、請求項2にかかる発明に比べて、特に、第1の矯正体の他端および第1の矯正作動体の一端を第1の溝条部に容易に嵌入して位置決めして溶接することができる。同様にして、第2の矯正体の他端および第2の矯正作動体の一端を第2の溝条部に容易に嵌入して位置決めして溶接することができる。
請求項4にかかる本願発明は、請求項1にかかる発明に従属する発明であって、第1の支持体は、第1の支持体の一端および他端に貫通する第1のトンネル孔と、第1のトンネル孔と平面視略直角に交差する第1の段差部とをさらに含み、第1の矯正体の他端および第1の矯正作動体の一端には、それぞれ、第1の抜け止め部が配設され、第1の矯正体および第1の矯正作動体は、それぞれ、第1の抜け止めの反対側が、一方の第1のトンネル孔および他方の第1のトンネル孔の第1の段差部側から、第1の支持体の一端および他端に抜け出るように挿通され、第1の抜け止め部が第1の段差部側の第1のトンネル孔の周縁に掛止させた状態で第1の段差部に溶接され、第2の支持体は、第2の支持体の一端および他端に貫通する第2のトンネル孔と、第2のトンネル孔と平面視略直角に交差する第2の段差部とをさらに含み、第2の矯正体の他端および第2の矯正作動体の一端には、それぞれ、第2の抜け止め部が配設され、第2の矯正体および第2の矯正作動体は、それぞれ、第2の抜け止めの反対側が、一方の第2のトンネル孔および他方の第2のトンネル孔の第2の段差部側から、第2の支持体の一端および他端に抜け出るように挿通され、第2の抜け止め部が第2の段差部側の第2のトンネル孔の周縁に掛止させた状態で第2の段差部に溶接される、爪の矯正具である。
請求項4にかかる本願発明では、上記した構成を有しているので、第1の矯正体が一方の第1のトンネル孔に挿通され、第1の矯正作動体が他方の第1のトンネル孔に挿通された場合、一方の第1の抜け止め部は、第1の段差部側の一方のトンネル孔の周縁に掛止され、他方の第1の抜け止めは、第1の段差部側の他方のトンネル孔の周縁に掛止されるため、例えば、請求項2または請求項3にかかる発明に比べて、第1の矯正体の他端および第1の矯正作動体の一端を第1の支持体に容易に挿通して位置決めし、溶接することができる。溶接後は、第1の矯正体および第1の矯正作動体は、第1の支持体に対して抜け止め可能に強固に接続される。同様にして、第2の矯正体の他端および第2の矯正作動体の一端を第2の支持体に容易に挿通して位置決めし、溶接することができる。溶接後は、第2の矯正体および第2の矯正作動体は、第2の支持体に対して抜け止め可能に強固に接続される。
請求項5にかかる本願発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項にかかる発明に従属する発明であって、固定部を被覆する被覆部をさらに包含する、爪の矯正具である。
請求項5にかかる本願発明では、固定部を覆うようにして、被覆部が形成されているため、第1の矯正作動体および第2の矯正作動体を爪体の表面近傍で連結する固定部およびその周辺連結端部が保護されると共に、第1の矯正部材および第2の矯正部材間の連結力がより強固なものとなり、その連結力が安定して継続・維持される。
また、請求項5にかかる本願発明では、固定部を覆うようにして、被覆部が形成されているため、たとえば特許文献1(従来技術)に示すように、環状の矯正作動部、第1の連結フック部および第2の連結フック部の広範囲に亘って被覆部を形成するものと比べて、被覆部に使用される被覆材(例えば、紫外線硬化型樹脂材料)の量も少なくなり、材料コストが安くつく。しかも、この場合、第1の矯正作動体および第2の矯正作動体の連結端部となる固定部の爪体の表面からの高さの低背化が可能となるため、高さが低くなる分、被覆部に使用される被覆材の使用量がより一層少ないものとなり、被覆部の材料コストもさらに安くつく。
請求項6にかかる本願発明は、請求項5にかかる発明に従属する発明であって、被覆部は、装飾技術が施されてなる装飾部を包含する、爪の矯正具である。
請求項6にかかる本願発明では、被覆部に各種の装飾技術が施されて装飾部が形成されるため、美観的に優れたものとなり、特に、女性などには、一種、ファッション感覚で気軽に爪の矯正が行えるものとなる。
本願発明によれば、部品点数の少ない簡単な構造を有し、爪への矯正力の低下を防止し、爪体への装着が簡便となり、装着後も日常生活に支障を来たす事の無い、爪の矯正具が得られる。
本願発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
本願発明にかかる爪の矯正具の第1の矯正部材の一例を示す斜視図である。 図1に示す第1の矯正部材の母材の一例を示す図であり、(A)はその正面図であり、(B)はその平面図であり、(C)はその右側面図である。 図2に示す母材に、第1の挿通環を形成する加工工程の一例を示す要部斜視図である。 図3に示す加工工程によって、図2に示す母材に第1の挿通環が形成された態様を示す斜視図である。 図4に示す第1の挿通環が形成された母材に、第1の係止片を形成する加工工程の一例を要部斜視図により示した工程図である。 第1の係止片を爪体の一方側端縁に係止させて第1の矯正部材を取付ける途中の工程を示す要部斜視図である。 図6に示す工程から引き続いて、第2の係止片を爪体の他方側端縁に係止させて第2の矯正部材を取付ける途中の工程を示す要部斜視図である。 図7に示す工程から引き続いて、第1の矯正部材と第2の矯正部材とを撚回させる途中の工程を示す要部斜視図である。 第1の矯正部材と第2の矯正部材とを撚回させる途中の工程を示す他の要部斜視図である。 第1の矯正部材と第2の矯正部材とを撚回させている工程を示す他の要部斜視図である。 第1の矯正部材と第2の矯正部材とを撚回させている工程を示すさらに他の要部斜視図である。 第1の矯正部材と第2の矯正部材とを撚回させている工程を示すさらに他の要部斜視図である。 第1の矯正部材と第2の矯正部材とを撚回させる工程が終了し、固定部を形成する工程を示す要部斜視図である。 図13に示す工程により固定部が形成された態様を示す要部斜視図である。 固定部を被覆する被覆材を塗布する工程の一例を示す要部斜視図である。 図15に示す工程に引き続き、被覆材が塗布された部位を硬化させる工程の一例を示す要部斜視図である。 図16に示す工程により被覆部が形成された態様を示すと同時に、本願発明にかかる爪の矯正具の使用状態を示す要部斜視図である。 図6〜図16に示す工程により、爪体に第1の矯正部材および第2の矯正部材が取付けられ、固定部に被覆部が形成された態様を示すと同時に、本願発明にかかる爪の矯正具の使用状態を示す要部断面図である。 被覆部に装飾部を形成した態様の一例を示す要部斜視図である。 被覆部に装飾部を形成した態様の他の例を示す要部斜視図である。 被覆部に装飾部を形成した態様のさらに他の例を示す要部斜視図である。 図1に示す第1の矯正部材の母材の他の例を示す図であり、(A)はその正面図であり、(B)はその平面図であり、(C)はその右側面図である。 図1に示す第1の矯正部材の母材のさらに他の例を示す図であり、(A)はその正面図であり、(B)はその平面図であり、(C)はその右側面図であり、(D)は(C)の線D−Dにおける断面図である。 図1に示す第1の矯正部材の母材のさらに他の例を示す図であり、(A)はその正面図であり、(B)はその平面図であり、(C)はその右側面図であり、(D)は(C)の線D−Dにおける断面図である。 図1に示す第1の矯正部材の母材の別の例を示す図であり、(A)はその正面図であり、(B)はその平面図であり、(C)はその右側面図である。 本願発明の背景となる従来の爪の矯正具の一例を示す要部斜視図である。 図26に示す従来の矯正具を爪体に取付ける途中の工程を示す要部斜視図である。 図26に示す従来の矯正具の第1の矯正体、第2の矯正体、矯正作動部を形成するための2つの部品、矯正体用母材および矯正作動部用母材を示す斜視図である。 図28に示す矯正体用母材から第1の矯正体を形成する工程を示す要部斜視図である。 図28に示す矯正体用母材から第1の矯正体を形成する工程を示す他の要部斜視図である。
10 爪の矯正具
12 第1の矯正部材
12A 第1の矯正部材の母材
14 第2の矯正部材
16 第1の係止片
18 第1の矯正体
18A 硬質線材
20 第1の矯正作動体
20A 軟質線材
22,23a,23b 押圧面
24 第1の支持体
26 第2の係止片
28 第2の矯正体
30 第2の矯正作動体
32 押圧面
34 第2の支持体
36 固定部
37 塗布部
38 被覆部
40 第1の捩じり部
41 第2の捩じり部
42 第1の挿通環
43 第2の挿通環
42A ループ状部
44 第1のプレート状本体
46,50,54,56,62 第1の溝条部
48,52,58,60,67,69 溶接部
49 装飾部
49a スワロフスキー
49b 光装飾片
49c 人工爪(ジェルネイル)
64 第1の凹部
66,68 第1の拡径扁平部
70 第1のトンネル孔
72 第1の段差部
74 第1の抜け止め部
100 従来の矯正具
120 挟持手段
140 捩じり手段
140a フック
160,180 挟み具
200 切断手段
220 塗布具
A 爪体
本願発明にかかる実施形態例の爪の矯正具10は、特に、たとえば図17および図18に示すように、第1の矯正部材12および第2の矯正部材14を含む。
第1の矯正部材12は、弾性を有した硬質の線材で形成され、その一端側に、爪体Aの幅方向の一方側端縁に係止される第1の係止片16を備えた第1の矯正体18と、弾性を有した軟質の線材で形成され、第1の矯正体18を爪体Aの幅方向の中間部側に所定の引張力で引っ張り寄せて爪体Aの一方の側端縁を第1の係止片16で引っ張り上げる第1の矯正作動体20と、第1の矯正体18の他端側と第1の矯正作動体20の一端側とを接続し、爪体Aの表面に当接して爪体Aを下に押圧する押圧面22を有する第1の支持体24とを含む。
同様にして、第2の矯正部材14は、弾性を有した硬質の線材で形成され、その一端側に、爪体Aの幅方向の一方側端縁に係止される第2の係止片26を備えた第2の矯正体28と、弾性を有した軟質の線材で形成され、第2の矯正体28を爪体Aの幅方向の中間部側に所定の引張力で引っ張り寄せて爪体Aの一方の側端縁を第2の係止片26で引っ張り上げる第2の矯正作動体30と、第2の矯正体28の他端側と第2の矯正作動体30の一端側とを接続し、爪体Aの表面に当接して爪体Aを下に押圧する押圧面32を有する第2の支持体34とを含む。
さらに、矯正具10は、第1の矯正作動体20の他端側および第2の矯正作動体30の他端側を爪体Aの幅方向の中間部で交差させて撚回することにより、爪体Aの幅方向の一端側および他端側を引っ張り上げる引張力を調整し、所定の引張力を保持した状態で第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30を爪体Aの表面近傍で連結した固定部36を含む。
さらに、この固定部36の上には、固定部36およびその周辺を覆うようにして、被覆部38が形成されている。
本実施形態例にかかる爪の矯正具10では、第1の矯正部材12および第2の矯正部材14は、同様の構造、作用および効果を有するため、以下に示す実施形態例の詳細な説明では、特に、第1の矯正部材12について詳細に説明し、第2の矯正部材14については簡単に説明するか、符号を省略して説明するものである。
図1は、本願発明にかかる爪の矯正具10の第1の矯正部材12の一例を示す斜視図である。
第1の矯正部材12は、長さ方向を有する直線状の第1の矯正体18を含む。第1の矯正体18は、その長さ方向の一端側に、たとえばフック状の第1の係止片16を有する。第1の係止片16および第1の矯正体18は、弾性を有した硬質の線材として、ばね用ステンレス鋼線等で一体的に形成されている。
また、第1の矯正部材12は、長さ方向を有する直線状の第1の矯正作動体20を含む。第1の矯正作動体20は、弾性を有した軟質の線材として、ばね用ステンレス鋼線等に焼きなまし処理と伸線加工を施すによって、所定の強度を有する軟質線に形成されている。
さらに、第1の矯正部材12は、第1の矯正体18および第1の矯正作動体20を支持する第1の支持体24を含む。第1の支持体24は、第1の矯正体18の長さ方向の他端側と第1の矯正作動体20の長さ方向の一端側とに、強固に接続され、第1の矯正体18および第1の矯正作動体20を支持・連結するものである。
そこで、次に、第1の支持体24における第1の矯正体18および第1の矯正作動体20の接続構造の一例について、たとえば図2を参照しながら、以下、詳細に説明する。
図2は、図1に示す第1の矯正部材の母材の一例を示す図であり、(A)はその正面図であり、(B)はその平面図であり、(C)はその右側面図である。
この第1の矯正部材の母材12Aは、上記した第1の係止片16を有する第1の矯正体18を構成するための直線状の硬質線材18Aと、第1の矯正作動体20を構成するための直線状の軟質線材20Aと、第1の支持体24とを含む。硬質線材18Aの線径は、たとえば0.4mmに形成され、硬質線材18Aの長さは、たとえば12mmに形成されている。また、軟質線材20Aの線径は、たとえば0.3mmに形成され、軟質線材20Aの長さは、たとえば52mmに形成されている。
第1の支持体24は、図2の(A),(B),(C)に示すように、たとえば平面視円形の第1のプレート状本体44を含む。第1のプレート状本体44には、その直径方向の一端から他端に亘って、たとえば断面矩形状の第1の溝条部46が配設されている。第1のプレート状本体44は、その一方主面側に1つの押圧面22を、その他方主面側に、2つの押圧面23a,23bを有するものである。第1のプレート状本体の直径は、たとえば2mmに形成され、第1の溝条部46の溝幅は、たとえば0.7mm程度に形成され、溝深さはたとえば0.4mm程度に形成されている。
第1の溝条部46の中には、上記した硬質線材18Aの長さ方向の他端側および軟質線材20Aの長さ方向の一端側が、それぞれ、長さがたとえば2mm程度、並列に隣り合った状態で嵌入される。そして、硬質線材18Aの他端側と軟質線材20Aの一端側と第1の溝条部とが一緒に1箇所ないし複数個所溶接されることによって、溶接部48が形成される。なお、硬質線材18Aの他端側と軟質線材20Aの一端とを、それぞれ、別個に第1の溝条部46に溶接するようにして溶接部48を形成するようにしてもよい。このようにして、第1の矯正体18と第1の矯正作動体20とが第1の支持体24を介して強固に接続される。
一方、第1の矯正作動体20の長さ方向の他端側には、図1に示すように、第1の捩じり部40を介して、ループ状の第1の挿通環42が形成されている。この第1の捩じり部40および第1の挿通環42は、図3に示すように、図2に示す軟質線材20Aの長さ方向の他端側に設けたループ状部42Aをニッパー等の挟持手段120で挟みながら、当該ループ状部42Aに、たとえば捩じり手段140のフック140aを挿入して回転させることによって、形成される。このようにして、図2に示す母材12Aには、図4に示すように、第1の捩じり部40および第1の挿通環42が形成される。
さらに、図2に示す母材12Aの硬質線材18Aの長さ方向の一端側には、第1の係止片16が形成される。すなわち、第1の支持体24が、図5の(A)に示すように、持針器等の挟み具160で挟まれて固定される。次に、硬質線材18Aの長さ方向の一端からたとえば5mm程度の箇所を、図5の(B)および(C)に示すように、プライヤー等の挟み具180で挟まれ、内側にU字状に折り曲げられ、U字状部16Aが形成される。さらに、U字状部16Aの先端から略1mm程度の箇所を、図5の(D)に示すように、カッター等の切断手段200で切断することによって、図5の(E)に示すように、第1の係止片16が形成される。このようにして、図1に示す第1の矯正部材12が形成される。
本実施形態例では、上記した第1の矯正部材12と同様にして、第2の係止片26を有する第2の矯正体28と、第2の矯正作動体30と、第2の支持体34とを構成する第2の矯正部材14が形成される。この場合、第2の矯正体28の長さ方向の他端側と第2の矯正作動体36の長さ方向の一端側とは、第2の支持体34を介して、強固に接続されている。また、第2の矯正作動体30には、例えば、図17および図18に示すように、第2の捩じり部41を介して、ループ状の第2の挿通環43が形成されている。
次に、本実施形態例にかかる爪の矯正具10の第1の矯正部材12および第2の矯正部材14を用いて巻き爪等の爪の変形を矯正するために、当該第1の矯正部材12および第2の矯正部材14を爪体Aに取付ける方法(使用方法)の一例について、図6〜図16および図17,図18等を参照しながら、以下、説明する。
第1の矯正部材12および第2の矯正部材14が準備される。また、爪体Aは、予め、略その全体が適宜消毒される。
先ず、たとえば第1の矯正部材12の第1の支持体24をたとえば持針器(図示せず)で挟み持ち、図6に示すように、爪体Aの幅方向の一方端縁側の爪溝の爪母(爪の根元側)から略3分の1の箇所に、第1の係止片16が係止される。なぜならば、第1の係止片16の係止位置が爪母(爪の根元側)に近寄り過ぎると、爪の形成に影響が生じる虞があるためである。
同様にして、爪体Aの幅方向の他方端縁側にも、第2の矯正部材14の第2の係止片26が、図7に示すように、爪体Aの幅方向の他方端縁側の爪溝の爪母(爪の根元側)から略3分の1の箇所に係止される。
次に、第1の係止片16および第2の係止片26およびその周辺を、図8に示すように、一方の手の指先で押さえ、且つ、他方の手の指先で第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30を交差させて、たとえば時計方向に1回転させることにより、初期的に仮止めする。このとき、第1の支持体24および第2の支持体34は、それぞれ、爪体Aの表面に当接されて支持される。
さらに、捩じり手段140のフック140aを、図9に示すように、第1の矯正作動体20の第1の挿通環42および第2の矯正作動体30の第2の挿通環43に引っ掛け、引き続いて、図10に示すように、フック140aを爪体Aに対して垂直に上方に捩じ上げ、撚回していく。
そして、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30が、適宜、所望の撚回量(撚回数)、撚回されたら、図11に示すように、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30を爪先側に、爪体Aに沿うように略直角に傾倒させる。
それから、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30を介して、第1の係止片16および第2の係止片26に、テンションが掛かってピンと張ってきたら、撚回部分(捩じ上げ部分)を指で持って、当該撚回部分(捩じ上げ部分)を、図12の二点鎖線の直線矢印に示すように、爪体Aの前後方向に揺すって、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30がしっかりと締め付けられているかチェックする。
第1の矯正部材12および第2の矯正部材14が、ぐらついて締め付けが緩い場合には、図12の二点鎖線の回転矢印に示すように、再度、撚回して締め直す。第1の矯正部材12および第2の矯正部材14が、一体となって爪の根元側まで動く場合には、第1の矯正部材12および第2の矯正部材14が正しく撚回されたと判断する。
次に、第1の矯正部材12および第2の矯正部材14が正しく撚回されて撚回工程が終了すると、図13に示すように、カッター等の切断手段200により、撚回部分(捩じ上げ部分)の根元側が切断される。この場合、当該撚回部分(捩じ上げ部分)が、図14に示すように、その根元側にたとえば2〜3巻程残して、残余部分が切断される。
これによって、爪体Aの幅方向の略中央部には、図14に示すように、爪体Aの幅方向の一端側および他端側を引っ張り上げる引張力を調整し、所定の引張力を保持した状態で、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30を爪体Aの表面近傍で連結・固定する固定部36が形成される。
このとき、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30は、それぞれ、第1の矯正体18および第2の矯正体28を爪体Aの幅方向の中間部側に所定の引張力で引っ張り寄せて、爪体Aの一方端縁部および他方端縁部を、それぞれ、第1の係止片16および第2の係止片26で引っ張り上げている。この場合、爪体Aの幅方向の一方端縁部および他方端縁部は、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30により、巻き爪の巻き方向と反対方向(上方向)に引っ張られて引き上げられるものとなる。
上記した引張力は、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30の撚回長さを長くすればするほど、つまり、撚回量(撚回数)を増加させるほど、大きくすることができ、その反対に、その撚回長さを短くすればするほど、すなわち、撚回量(撚回数)を減少させるほど、引張力を小さくすることができる。この引張力は、爪体Aの大きさ,形状、巻き爪の湾曲度合等に応じて、適宜、調整されるものとなっている。
本実施形態例では、固定部36およびその周辺を覆うようして、図15に示すように、被覆材としてのたとえばペースト状の紫外線硬化型樹脂材料が、筆等の塗布具220により塗布されるか、あるいは、被覆材の入ったチューブ等の容器(図示せず)から直接塗布されるかして、塗布部37が形成される。この場合、塗布部37に気泡が入ると、当該塗布部37にヒビ等が入り割れやすくなるので、塗布具220で被覆材を塗布する際には、気泡が混入しないように、被覆材が注意深く塗布される。
さらに、この塗布部37には、図16に示すように、その全体に、たとえば紫外線LED(紫外線発光ダイオード)により、紫外線が所定時間、たとえば20秒程照射される。それによって、塗布部37は硬化し、図17に示すように、被覆部38が形成される。
この被覆部38は、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30を爪体Aの表面近傍で連結する固定部36(連結端部)とその周辺を保護すると同時に、第1の矯正部材12と第2の矯正部材14との間の連結力をより強固なものとし、しかも、その連結力を安定して保持することができる。
本実施形態例では、図7〜図14等に示すように、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30が、直接に、爪体Aの幅方向の中間部で交差されて撚回されることにより連結・固定される構造を有するため、上記した引張力が、たとえば特許文献1(従来技術)に示すように、環状の矯正作動部128を中継して作用するものと比べて、当該引張力を増大させることが可能となり、延いては、第1の矯正作動体20と第2の矯正作動体30との間の連結力を安定して継続的に保持することができる。すなわち、特許文献1(従来技術)に示すものと比べて、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30の緩みを防止して、爪体Aから外れ難いものとすることができる。
また、本実施形態例では、たとえば図27(従来技術)に示すように、爪体Aの表面に対して起立状態に配設される第1の連結フック部126Aおよび第2の連結フック部126Bに引張力調整部材130を引っ掛ける構造となっていないので、図17および図18に示すように、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30の連結端部となる固定部36の爪体Aの表面からの高さを低くすることができ、日常生活に支障を来たすことがない。
さらに、本実施形態例では、図27,図28(従来技術)に示すように、少なくとも、第1の矯正体120Aと、第2の矯正体120Bと、環状の矯正作動部128を形成するための引張力調整部材130との3つの部材が必要となるものに比べて、第1の矯正部材12および第2の矯正部材14の2つの部材で1対の矯正部材を形成することができるため、部品点数が少ないものとなっている。さらに、本実施形態例では、図27,図28(従来技術)に示すものと比べて、第1の矯正部材120Aおよび第2の矯正部材120Bを形成するための母線材を湾曲させる工程、切断する工程、屈曲させる工程、折り曲げる工程等の加工工程が極めて少なく、当該加工工程も煩雑且つ高度な技術を要するものではない。
そのため、本実施形態例では、第1の矯正部材12および第2の矯正部材14を爪体Aへ取り付ける取付け方法が、至極簡便で、且つ、取付け時間の短縮化も極めて容易なものとなっている。
一方、従来の矯正具100では、図28に示すように、第1の矯正体120Aおよび第2の矯正体120Bを構成する部材が、それぞれ、矯正体用母材102において、予め、その配置および方向性が決定されているため、第1の矯正体120Aおよび第2の矯正体120Bのどちらか一方だけでも爪体Aとの適合性が取れなかった場合には、別途、矯正体用母材102が必要となっているのに対して、本実施形態例にかかる矯正具10では、第1の矯正部材12および第2の矯正部材14が、それぞれ、単品で構成されていて、且つ、爪体Aに取付ける際の方向性および配置が予め決定されているものでもない。この場合、第1の矯正部材12および第2の矯正部材14は、相互に兼用することができるため、従来の矯正具100に比べて、第1の矯正部材12および第2の矯正部材14の製作コストが安くつき、延いては、爪体Aへの第1の矯正部材12および第2の矯正部材14の取付け時間もより一層短いものとなる。
また、本実施形態例では、第1の矯正部材12において、第1の矯正体18の他端側と第1の矯正作動体20の一端側と第1の溝条部46とが一緒に1箇所ないし複数個所溶接され、第1の矯正体18と第1の矯正作動体20とが、第1の支持体24を介して強固に接続され、第2の矯正部材14においても同様であるため、第2の矯正体28と第2の矯正作動体30とが、第2の支持体34を介して強固に接続される。
この場合、単に、第1,第2の矯正体の他端側と第1,第2の矯正作動体の一端側とを溶接して接続する場合に比べて、第1,第2の溝条部と、第1,第2の溝条部に嵌入された第1,第2の矯正体の他端側および第1,第2の矯正作動体の一端側との接続面積を広く確保することができ、溶接強度を高めることができるので、第1,第2の矯正体と第1,第2の矯正作動体とを第1,第2の支持体を介して強固に接続することができる。
さらに、本実施形態例では、固定部36を覆うようにして、被覆部38が形成されているため、たとえば図26(従来技術)に示すように、環状の矯正作動部128、第1の連結フック部126Aおよび第2の連結フック部126Bの広範囲に亘って被覆部134を形成するものと比べて、被覆部38に使用される被覆材(例えば、紫外線硬化型樹脂材料)の量も少なくなり、材料コストが安くなる。しかも、第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30の連結端部となる固定部36の爪体Aの表面からの高さの低背化が可能となるため、高さが低くなる分、被覆部38に使用される被覆材の使用量がより一層少ないものとなり、被覆部38の材料コストもより一層安いものとなる。
さらに、本実施形態例では、固定部36が、たとえば図26(従来技術)に示すものと比べて、非常にコンパクトに小さく構成することができるため、一趾以外にも二趾等他の趾の爪にも第1の矯正作動体20および第2の矯正作動体30を取付けることができる。
また、本実施形態例では、第1の支持体24および第2の支持体34が、それぞれ、爪体Aの表面に当接されて支持されるため、第1の支持体24および第2の支持体34によって、第1の矯正体18,第1の矯正作動体20および第2の矯正体28,第2の矯正作動体30は、それぞれ、ずれ動くことなく爪体Aの表面に安定して支持される。この場合、図2に示すように、プレート状本体44の一方主面(裏面)側の押圧面22が爪体Aの表面に当接され、1つの押圧面22がプレート状に形成されている。つまり、第1の矯正部材12および第2の矯正部材14で2箇所の押圧箇所が形成されるため、単に、第1の矯正作動体20が硬質線材18Aだけで形成されている場合に比べて、爪体Aとの当接面積が広くなって、押圧面22が爪体Aを下に押圧力が高くなり、より一層安定して第1の支持体24および第2の支持体34が爪体Aの表面に支持されるものとなる。
なお、本実施形態例では、プレート状本体44の他方主面(裏面)側の2つの押圧面23a,23bが爪体Aの表面に当接されて、第1の支持体24および第2の支持体34が爪体Aの表面に支持されるように、第1の矯正部材12および第2の矯正部材14を爪体Aに取付けるようにしてもよい。この場合、第1の矯正部材12およびで第2の矯正部材14で爪体Aとの当接面が所定の間隔を隔てて4箇所となるため、さらに安定して第1の支持体24および第2の支持体34が爪体Aの表面に支持されるものとなる。
図19〜図21は、被覆部38に各種の装飾技術を施して装飾部を形成した態様の例を示す要部斜視図である。図19に示す態様例では、被覆部38の表面にたとえば複数のスワロフスキー49aを埋め込む又は貼り付けるなどして装飾部49を形成するようにしてもよい。スワロフスキーの径は、たとえば2mmないし4mm程度が好ましい。また、図20に示す態様例のように、被覆部38の表面に、複数のラメ、スパンコールおよびホログラムフレーク等の光反射効果を利用した光装飾片49bを形成してもよく、さらに、図21に示す態様例のように、被覆部38の表面に、たとえばウレタン系樹脂と光重合性モノマーを含むジェル状の人工爪組成物(ジェルネイル組成物)を爪に塗布した後、紫外線を照射して硬化させた人工爪(ジェルネイル)49cをさらに形成するようにしてもよい。
図19〜図21示す実施形態例では、被覆部38に各種の装飾技術が施されて装飾部49が形成されるため、美観的に優れたものとなり、特に、女性などには、一種、ファッション感覚で気軽に爪の矯正が行えるものとなる。
図22〜図25は、第1の矯正部材の母材の他の例を示す図である。図22に示す実施形態例では、図2に示す母材12Aと比べて、特に、第1の溝条部50が断面U字状に形成されている。そして、硬質線材18Aと軟質線材20Aとが、その軸線方向(長さ方向)の端部が突き合わせられた状態で、1箇所ないし複数個所溶接されることによって、溶接部52が形成されている。なお、硬質線材18Aおよび軟質線材20Aの突き合わせ端部近傍を、それぞれ、別個に第1の溝条部46に溶接するようにして溶接部52を形成するようにしてもよい。この実施形態例では、第1,第2の矯正体18,28と第1,第2の矯正作動体20,30とは、それらの軸線方向(長さ方向)に略一直線状に、第1,第2の支持体24,34を介して強固に接続されることとなる。
また、図23に示す実施形態例では、図22に示す母材と比べて、特に、第1のプレート状本体44に、たとえば2つの断面U字状の第1の溝条部54,56が形成され、第1の溝条部54,56は、それぞれ、平面視アール状ないしL字状に形成されている。この場合、2つの第1の溝条部54,56は、硬質線材18Aおよび軟質線材20Aが、それらの軸線方向(長さ方向)に略一直線状に配置されるように、半径方向に対称に形成されている。そして、硬質線材18Aの長さ方向の他端側および軟質線材20Aの長さ方向(軸線方向)の一端側は、それぞれ、平面視アール状ないしL字状に形成され、2つの第1の溝条部54および56に嵌入された後、第1の溝条部54および56と一緒に1箇所ないし複数個所溶接されることによって、溶接部58および60が形成される。この実施形態例では、図22の実施形態例と同様に、第1,第2の矯正体18,28と第1,第2の矯正作動体20,30とは、それらの軸線方向(長さ方向)に略一直線状に、第1,第2の支持体24,34を介して強固に接続されることとなる。
また、図24に示す実施形態例では、図2に示す母材と比べて、第1の支持体24が、断面U字状の第1の溝条部62と連通し、第1のプレート状本体44に形成されるたとえば断面円弧状の第1の凹部64をさらに含む。硬質線材18Aの他端および軟質線材20Aの一端には、それぞれ、第1の拡径扁平部66および68が配設されている。第1の拡径扁平部66および68は、それぞれ、第1の凹部64に嵌入されように第1の溝条部62に嵌入され、第1の溝条部62および第1の凹部64と一緒に1箇所ないし複数個所溶接されることによって、溶接部67および69が形成される。
そのため、この実施形態例では、第1の拡径扁平部を第1の溝条部62に嵌入する場合、第1の拡径扁平部66および68を第1の凹部64に係止させることができるので、たとえば図1に示すものと比べて、特に、第1の矯正体18の他端および第1の矯正作動体20の一端を第1の溝条部62に容易に嵌入して位置決めし、溶接することができる。この実施形態例では、図22の実施形態例と同様に、第1,第2の矯正体18,28と第1,第2の矯正作動体20,30とは、それらの軸線方向(長さ方向)に略一直線状に、第1,第2の支持体24,34を介して強固に接続されることとなる。
さらに、図25に示す実施形態例では、第1の支持体24が、第1のプレート状本体44の一端から他端に貫通する第1のトンネル孔70と、第1のトンネル孔70と平面視略直角に交差する第1の段差部72とを含む。硬質線材18Aの長さ方向の他端および軟質線材20の長さ方向の一端には、それぞれ、第1の抜け止め部74が配設される。硬質線材18Aの長さ方向の一端側および軟質線材20の他端側は、それぞれ、一方の第1のトンネル孔70および他方の第1のトンネル孔70の第1の段差部72側から、第1のプレート状本体44の一端および他端に抜け出るように挿通され、双方の第1の抜け止め部74を第1の段差部72側の第1のトンネル孔70の周縁にそれぞれ掛止させた状態で第1の段差部72に溶接される。この場合、双方の第1の抜け止め部74が、第1の段差部72にそれぞれ溶接されることによって、溶接部(図示せず)が形成される。
そのため、この実施形態例では、たとえば、図1に示す実施形態例に比べて、第1の矯正体18の他端および第1の矯正作動体20の一端を第1の支持体24に容易に取り付けて位置決めし、溶接することができる。溶接後は、第1の矯正18体および第1の矯正作動体20は、第1の支持体24に対して抜け止め可能に強固に接続することができる。
上述の各実施形態例にかかる第1の矯正部材12としては、たとえば図1に示すように、第1の係止片16が予め第1の矯正体18に形成された態様のものを使用する場合と、たとえば図4および図5に示すように、第1の係止片16を第1の矯正体18に後から形成する態様のものを使用する場合の両方とがあり、第2の矯正部材14についても同様である。すなわち、本願発明にかかる爪の矯正具10は、上記した両方の態様を有する第1の矯正部材および第2の矯正部材を包含するものである。

Claims (6)

  1. 弾性を有した硬質の線材で形成され、その一端側に、爪体の幅方向の一方側端縁に係止される第1の係止片を備えた第1の矯正体と、弾性を有した軟質の線材で形成され、前記第1の矯正体を前記爪体の幅方向の中間部側に所定の引張力で引っ張り寄せて前記爪体の一方の側端縁を前記第1の係止片で引っ張り上げる第1の矯正作動体と、前記第1の矯正体の他端側と前記第1の矯正作動体の一端側とを接続し、前記爪体の表面に当接して前記爪体を下に押圧する押圧面を有する第1の支持体とを含む、第1の矯正部材、
    弾性を有した硬質の線材で形成され、その一端側に、爪体の幅方向の他方側端縁に係止される第2の係止片を備えた第2の矯正体と、弾性を有した軟質の線材で形成され、前記第2の矯正体を前記爪体の幅方向の中間部側に所定の引張力で引っ張り寄せて前記爪体の他方の側端縁を前記第2の係止片で引っ張り上げる第2の矯正作動体と、前記第2の矯正体の他端側と前記第2の矯正作動体の一端側とを接続し、前記爪体の表面に当接して前記爪体を下に押圧する押圧面を有する第2の支持体とを含む、第2の矯正部材、および
    前記第1の矯正作動体の他端側および前記第2の矯正作動体の他端側を前記爪体の幅方向の中間部で交差させて撚回することにより、前記爪体の幅方向の一端側および他端側を引っ張り上げる引張力を調整し、所定の引張力を保持した状態で前記第1の矯正作動体および前記第2の矯正作動体を前記爪体の表面近傍で連結した固定部を包含することを特徴とする、爪の矯正具。
  2. 前記第1の支持体は、第1のプレート状本体および前記第1のプレート状本体に配設される第1の溝条部を含み、前記第1の溝条部には、前記第1の矯正体の他端側および前記第1の矯正作動体の一端側が嵌入され、前記第1の溝条部と溶接されるか、あるいは、前記第1の矯正体の他端側と前記第1の矯正作動体の一端側と前記第1の溝条部とが一緒に溶接されるかによって、前記第1の矯正体と前記第1の矯正作動体とが前記第1の支持体を介して接続され、
    前記第2の支持体は、第2のプレート状本体および前記第2のプレート状本体に配設される第2の溝条部を含み、前記第2の溝条部には、前記第2の矯正体の他端側および前記第2の矯正作動体の一端側が嵌入され、前記第2の溝条部と溶接されるか、あるいは、前記第2の矯正体の他端側と前記第2の矯正作動体の一端側と前記第2の溝条部とが一緒に溶接されるかによって、前記第2の矯正体と前記第2の矯正作動体とが前記第2の支持体を介して接続される、請求項1に記載の爪の矯正具。
  3. 前記第1の支持体は、前記第1の溝条部と連通する第1の凹部をさらに含み、前記第1の矯正体の他端および前記第1の矯正作動体の一端には、それぞれ、第1の拡径扁平部が配設され、前記第1の矯正体の他端側および前記第1の矯正作動体の一端側は、両方の前記第1の拡径扁平部が第1の凹部に嵌入されように前記第1の溝条部に嵌入され、少なくとも前記第1の溝条部に溶接されて接続され、
    前記第2の支持体は、前記第2の溝条部と連通する第2の凹部をさらに含み、前記第2の矯正体の他端および前記第2の矯正作動体の一端には、それぞれ、第2の拡径扁平部が配設され、前記第2の矯正体の他端側および前記第2の矯正作動体の一端側は、両方の前記第2の拡径扁平部が第2の凹部に嵌入されように前記第2の溝条部に嵌入され、少なくとも前記第2の溝条部に溶接されて接続される、請求項2に記載の爪の矯正具。
  4. 前記第1の支持体は、前記第1の支持体の一端および他端に貫通する第1のトンネル孔、および前記第1のトンネル孔と平面視略直角に交差する第1の段差部をさらに含み、前記第1の矯正体の他端および前記第1の矯正作動体の一端には、それぞれ、第1の抜け止め部が配設され、前記第1の矯正体および前記第1の矯正作動体は、それぞれ、前記第1の抜け止めの反対側が、一方の前記第1のトンネル孔および他方の前記第1のトンネル孔の第1の段差部側から、前記第1の支持体の一端および他端に抜け出るように挿通され、前記第1の抜け止め部が前記段差部側の前記第1のトンネル孔の周縁に掛止させた状態で前記第1の段差部に溶接され、
    前記第2の支持体は、前記第2の支持体の一端および他端に貫通する第2のトンネル孔、および前記第2のトンネル孔と平面視略直角に交差する第2の段差部をさらに含み、前記第2の矯正体の他端および前記第2の矯正作動体の一端には、それぞれ、第2の抜け止め部が配設され、前記第2の矯正体および前記第2の矯正作動体は、それぞれ、前記第2の抜け止めの反対側が、一方の前記第2のトンネル孔および他方の前記第2のトンネル孔の第2の段差部側から、前記第2の支持体の一端および他端に抜け出るように挿通され、前記第2の抜け止め部が前記段差部側の前記第2のトンネル孔の周縁に掛止させた状態で前記第2の段差部に溶接される、請求項1に記載の爪の矯正具。
  5. 前記固定部を被覆する被覆部をさらに包含する、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の爪の矯正具。
  6. 前記被覆部は、装飾技術が施されてなる装飾部を包含する、請求項5に記載の爪の矯正具。
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