JPWO2011049023A1 - イソシアネート化合物、ウレタン化合物およびブロック化イソシアネート化合物の製造方法 - Google Patents
イソシアネート化合物、ウレタン化合物およびブロック化イソシアネート化合物の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、相間移動触媒、アルカリ金属のハロゲン塩、アルカリ土類金属のハロゲン塩、アンモニウムのハロゲン塩およびイオン交換樹脂からなる群から選択される1種以上の触媒の存在下、脱トリハロメタン反応を行い、下式(1)で表される化合物から下式(2)で表される化合物を製造する工程を含む、イソシアネート化合物の製造方法に関する。【化1】(ただし、Xはハロゲン原子であり、nは1以上の整数であり、Aはn価の炭化水素基である)
Description
本発明は、イソシアネート化合物、ウレタン化合物およびブロック化イソシアネート化合物の製造方法に関する。
イソシアネート化合物は、各種ウレタン化合物や尿素化合物の原料、樹脂や塗料類の硬化剤等として工業的に幅広く用いられている。イソシアネート化合物は、工業的には1級アミンとホスゲンとを反応させて製造されている。しかし、ホスゲンは非常に強い毒性を有するために取り扱いに注意を要する。
一方、ホスゲンを使用しないイソシアネート化合物の合成方法の一つとして、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと記す)中、炭酸ナトリウムの存在下、トリクロロアセトアミド類の脱クロロホルム反応によってイソシアネート化合物が得られること、さらに該イソシアネート化合物にアルコール類を反応させてカルバメート類(ウレタン化合物)が得られることが報告されている(非特許文献1)。
ORGANIC LETTERS、2006年、第8巻、第15号、p.3263−3265
しかし、上記非特許文献1に記載の方法では、本発明者らが確認したところ、イソシアネート化合物の収率が低く、それに伴いウレタン化合物の収率も低いという問題があった。
よって、本発明は、高い収率でトリハロアセトアミド類からイソシアネート化合物、ウレタン化合物およびブロック化イソシアネート化合物を製造できる方法を提供する。
よって、本発明は、高い収率でトリハロアセトアミド類からイソシアネート化合物、ウレタン化合物およびブロック化イソシアネート化合物を製造できる方法を提供する。
本発明のイソシアネート化合物の製造方法は、相間移動触媒、アルカリ金属のハロゲン塩、アルカリ土類金属のハロゲン塩、アンモニウムのハロゲン塩およびイオン交換樹脂からなる群から選択される1種以上の触媒の存在下、脱トリハロメタン反応を行い、下式(1)で表される化合物から下式(2)で表される化合物を製造する工程を含む。
ただし、Xはハロゲン原子であり、nは1以上の整数であり、Aはn価の炭化水素基である。
前記相間移動触媒は、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、ホスニウム塩およびクラウンエーテルからなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
さらに脱トリハロメタン反応は、塩基性化合物の存在下行うことが好ましい。
前記塩基性化合物は、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩およびアルカリ土類金属の炭酸水素塩からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
前記塩基性化合物は、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩およびアルカリ土類金属の炭酸水素塩からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
前記脱トリハロメタン反応を、活性水素を有さない溶媒中で行うことが好ましい。
前記活性水素を有さない溶媒は、エーテル類、エステル類、ケトン類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、およびハロゲン化炭化水素類からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
前記活性水素を有さない溶媒は、エーテル類、エステル類、ケトン類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、およびハロゲン化炭化水素類からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
本発明のウレタン化合物の製造方法は、本発明のイソシアネート化合物の製造方法により製造されたイソシアネート化合物を精製することなくアルコール類と反応させる工程を含む。
本発明のブロック化イソシアネート化合物の製造方法は、本発明のイソシアネート化合物の製造方法により製造されたイソシアネート化合物を精製することなくイソシアネート基のブロック化剤と反応させる工程を含む。
本発明のブロック化イソシアネート化合物の製造方法は、本発明のイソシアネート化合物の製造方法により製造されたイソシアネート化合物を精製することなくイソシアネート基のブロック化剤と反応させる工程を含む。
本発明の製造方法によれば、トリハロアセトアミド類からイソシアネート化合物、ウレタン化合物およびブロック化イソシアネート化合物を高い収率で製造できる。
本明細書においては、式(1)で表される化合物を化合物(1)と記す。他の式で表される化合物も同様に記す。
<イソシアネート化合物の製造方法>
本発明のイソシアネート化合物の製造方法は、触媒の存在下、脱トリハロメタン反応によって化合物(1)から化合物(2)を得る方法である。
本発明のイソシアネート化合物の製造方法は、触媒の存在下、脱トリハロメタン反応によって化合物(1)から化合物(2)を得る方法である。
Xは、ハロゲン原子であり、反応性の点から、フッ素原子または塩素原子が好ましく、副生成物としてクロロホルムが得られる点から、塩素原子がより好ましい。
nは、1以上の整数であり、得られる化合物(2)の収率、反応性、貯蔵安定性の点から、1〜5の整数が好ましく、1〜3の整数がより好ましい。
nは、1以上の整数であり、得られる化合物(2)の収率、反応性、貯蔵安定性の点から、1〜5の整数が好ましく、1〜3の整数がより好ましい。
Aは、n価の炭化水素基である。炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した基等が挙げられ、反応活性、得られたイソシアネート化合物を硬化剤として用いた場合のウレタン化合物の強度や耐薬品性等の向上、および低価格である点から、芳香族炭化水素基が好ましい。
脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、環状であってもよい。
前記炭化水素基は、炭素鎖の途中に、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等の他の原子が介在していてもよい。
また、炭化水素基は、反応条件下に不活性な置換基を有していてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子、パーハロアルキル基等が挙げられる。
脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、環状であってもよい。
前記炭化水素基は、炭素鎖の途中に、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等の他の原子が介在していてもよい。
また、炭化水素基は、反応条件下に不活性な置換基を有していてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子、パーハロアルキル基等が挙げられる。
炭化水素基としては、具体的には下記の基等が挙げられる。
1価の脂肪族炭化水素基:メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等。
2価の脂肪族炭化水素基:メチレン基、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基、ジメチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル基等。
1価の芳香族炭化水素基:フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基等。
2価の芳香族炭化水素基:フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、メシチレン基、ナフチレン基、4、4’−メチレンジフェニレン基等。
1価の脂肪族炭化水素基:メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等。
2価の脂肪族炭化水素基:メチレン基、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基、ジメチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、3−メチレン−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル基等。
1価の芳香族炭化水素基:フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基等。
2価の芳香族炭化水素基:フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、メシチレン基、ナフチレン基、4、4’−メチレンジフェニレン基等。
化合物(1)は、1級アミン類と、下記化合物(3)とを反応させることによって得ることができる。
1級アミン類としては、1級芳香族アミン類、1級脂肪族アミン類が挙げられる。
芳香族アミン類としては、芳香族モノアミン類(アニリン、アニリンの誘導体等)、芳香族ジアミン類(ジアミノベンゼン、ジアミノトルエン、ジアミノジメチルベンゼン、ジアミノナフタレン、ジアミノジフェニルメタンの純粋な異性体または異性体混合物、80/20または65/35の異性体比を有する2,4−/2,6−トルエンジアミン混合物、もしくは純粋な2,4−トルエンジアミン異性体等)等が挙げられる。
芳香族アミン類としては、芳香族モノアミン類(アニリン、アニリンの誘導体等)、芳香族ジアミン類(ジアミノベンゼン、ジアミノトルエン、ジアミノジメチルベンゼン、ジアミノナフタレン、ジアミノジフェニルメタンの純粋な異性体または異性体混合物、80/20または65/35の異性体比を有する2,4−/2,6−トルエンジアミン混合物、もしくは純粋な2,4−トルエンジアミン異性体等)等が挙げられる。
脂肪族アミン類としては、脂肪族モノアミン類(エチルアミン、シクロへキシルアミン、シクロへキシルアミン誘導体等)、脂肪族ジアミン類(ジエチルアミン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン〔ヘキサメチレンジアミン、HDA〕、1,11−ジアミノウンデカン、1−アミノ−3,5,5−トリメチル−3−アミノメチルシクロヘキサン〔イソホロンジアミン、IPDA〕、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン〔ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、PACM20〕、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン等)、脂肪族トリアミン類(1,8−ジアミノ−4−(アミノメチル)オクタン〔トリアミノノナン〕等)等が挙げられる。脂肪族アミン類としては、IPDA、HDA、PACM20、トリアミノノナンが特に好ましい。
化合物(3)、すなわちパーハロアセトンとしては、反応性、経済性の点から、ヘキサクロロアセトンが特に好ましい。
ヘキサクロロアセトンおよび各種モノアミノ類を用いたトリクロロアセトミドの合成方法は、Organic Syntheses,Coll.、1973年、第5巻、p.1074;Organic Syntheses,Coll.、1960年、第40巻、p.103等に記載されている。
ヘキサクロロアセトンおよび各種モノアミノ類を用いたトリクロロアセトミドの合成方法は、Organic Syntheses,Coll.、1973年、第5巻、p.1074;Organic Syntheses,Coll.、1960年、第40巻、p.103等に記載されている。
脱トリハロメタン反応に用いる触媒は、相間移動触媒、アルカリ金属のハロゲン塩、アルカリ土類金属のハロゲン塩、アンモニウムのハロゲン塩およびイオン交換樹脂からなる群から選択される1種以上である。
相間移動触媒とは、無機塩類と水に難溶性の有機化合物とを反応させるための化合物であり、通常は、水相の無機塩類を有機相に移動させるために用いられるものである。
相間移動触媒としては、塩基性が高く、有機溶媒に可溶で、かつ活性水素を有さないものが好ましい。該相間移動触媒としては、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、4級アルソニウム塩、スルホニウム塩、ホスニウム塩、クラウンエーテル等が挙げられ、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、ホスニウム塩およびクラウンエーテルからなる群から選択される1種以上が好ましく、経済性、有機溶媒への溶解性の点から、4級アンモニウム塩が特に好ましい。
相間移動触媒としては、塩基性が高く、有機溶媒に可溶で、かつ活性水素を有さないものが好ましい。該相間移動触媒としては、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、4級アルソニウム塩、スルホニウム塩、ホスニウム塩、クラウンエーテル等が挙げられ、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、ホスニウム塩およびクラウンエーテルからなる群から選択される1種以上が好ましく、経済性、有機溶媒への溶解性の点から、4級アンモニウム塩が特に好ましい。
第4級アンモニウム塩としては、化合物(4)が挙げられる。
ただし、R11〜R14は、それぞれ独立に炭化水素基を表し、Y−は、陰イオンを表す。
R11〜R14としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アルケニルアリール基、アラルキル基等が挙げられ、アルキル基、アリール基またはアラルキル基が好ましい。
R11〜R14の合計の炭素数は、R11R12R13R14N+の1分子あたり、4〜100が好ましい。
R11〜R14は、それぞれ同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
R11〜R14は、脱トリハロメタン反応条件下に不活性な置換基を有していてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子;エステル結合、エーテル結合、ケトン結合等の活性水素を有さない結合部位を有するアルキル基等が挙げられる。
R11〜R14のうち少なくとも2つは、互いに連結して、複素環(含窒素複素環等)を形成してもよい。
R11〜R14は、高分子化合物の一部であってもよい。
R11〜R14の合計の炭素数は、R11R12R13R14N+の1分子あたり、4〜100が好ましい。
R11〜R14は、それぞれ同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
R11〜R14は、脱トリハロメタン反応条件下に不活性な置換基を有していてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子;エステル結合、エーテル結合、ケトン結合等の活性水素を有さない結合部位を有するアルキル基等が挙げられる。
R11〜R14のうち少なくとも2つは、互いに連結して、複素環(含窒素複素環等)を形成してもよい。
R11〜R14は、高分子化合物の一部であってもよい。
R11R12R13R14N+としては、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラ−n−プロピルアンモニウムイオン、テトラ−n−ブチルアンモニウムイオン、トリ−n−オクチルメチルアンモニウムイオン、セチルトリメチルアンモニウムイオン、ベンジルトリメチルアンモニウムイオン、ベンジルトリエチルアンモニウムイオン、セチルベンジルジメチルアンモニウムイオン、セチルピリジニウムイオン、n−ドデシルピリジニウムイオン、フェニルトリメチルアンモニウムイオン、フェニルトリエチルアンモニウムイオン、N−ベンジルピコリニウムイオン、ペンタメトニウムイオン、ヘキサメトニウムイオン等が挙げられる。
Y−としては、塩素イオン、フッ素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、過塩素酸イオン、硫酸水素イオン、水酸イオン、酢酸イオン、安息香酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン等が挙げられ、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンまたは硫酸水素イオンが好ましい。
化合物(4)としては、反応性および貯蔵安定性の点から、低分子量で、かつ溶媒および生成するトリハロメタンに良く溶解するものが好ましく、具体的には下記R11R12R13R14N+と下記Y−との組み合わせが好ましい。
R11R12R13R14N+:テトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラ−n−プロピルアンモニウムイオン、テトラ−n−ブチルアンモニウムイオンまたはトリ−n−オクチルメチルアンモニウムイオン。
Y−:フッ素イオン、塩素イオンまたは臭素イオン。
R11R12R13R14N+:テトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラ−n−プロピルアンモニウムイオン、テトラ−n−ブチルアンモニウムイオンまたはトリ−n−オクチルメチルアンモニウムイオン。
Y−:フッ素イオン、塩素イオンまたは臭素イオン。
第4級ホスホニウム塩としては、化合物(5)が挙げられる。
ただし、R21〜R24は、それぞれ独立に炭化水素基を表し、Y−は、陰イオンを表す。
R21〜R24としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アルケニルアリール基、アラルキル基等が挙げられ、アルキル基、アリール基またはアラルキル基が好ましい。
R21〜R24の合計の炭素数は、R21R22R23R24P+の1分子あたり、4〜100が好ましい。
R21〜R24は、それぞれ同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
R21〜R24は、脱トリハロメタン反応条件下に不活性な置換基を有していてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子;エステル結合、エーテル結合、ケトン結合等の活性水素を有さない結合部位を有するアルキル基等が挙げられる。
R21〜R24の合計の炭素数は、R21R22R23R24P+の1分子あたり、4〜100が好ましい。
R21〜R24は、それぞれ同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
R21〜R24は、脱トリハロメタン反応条件下に不活性な置換基を有していてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子;エステル結合、エーテル結合、ケトン結合等の活性水素を有さない結合部位を有するアルキル基等が挙げられる。
R21R22R23R24P+としては、テトラエチルホスホニウムイオン、テトラ−n−ブチルホスホニウムイオン、トリ−n−オクチルエチルホスホニウムイオン、セチルトリエチルホスホニウムイオン、セチルトリ−n−ブチルホスホニウムイオン、n−ブチルトリフェニルホスホニウムイオン、n−アミルトリフェニルホスホニウムイオン、メチルトリフェニルホスホニウムイオン、ベンジルトリフェニルホスホニウムイオン、テトラフェニルホスホニウムイオン等が挙げられる。
Y−としては、塩素イオン、フッ素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、過塩素酸イオン、硫酸水素イオン、水酸イオン、酢酸イオン、安息香酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン等が挙げられ、フッ素イオン、塩素イオンまたは臭素イオンが好ましい。
第4級アルソニウム塩としては、化合物(6)が挙げられる。
ただし、R31〜R34は、それぞれ独立に炭化水素基を表し、Y−は、陰イオンを表す。
R31〜R34としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アルケニルアリール基、アラルキル基等が挙げられ、アルキル基、アリール基またはアラルキル基が好ましい。
R31〜R34の合計の炭素数は、R31R32R33R34As+の1分子あたり、4〜100が好ましい。
R31〜R34は、それぞれ同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
R31〜R34は、脱トリハロメタン反応条件下に不活性な置換基を有していてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子;エステル結合、エーテル結合、ケトン結合等の活性水素を有さない結合部位を有するアルキル基等が挙げられる。
R31〜R34の合計の炭素数は、R31R32R33R34As+の1分子あたり、4〜100が好ましい。
R31〜R34は、それぞれ同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
R31〜R34は、脱トリハロメタン反応条件下に不活性な置換基を有していてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子;エステル結合、エーテル結合、ケトン結合等の活性水素を有さない結合部位を有するアルキル基等が挙げられる。
化合物(6)としては、トリフェニルメチルアルソニウムフロライド、テトラフェニルアルソニウムフロライド、トリフェニルメチルアルソニウムクロライド、テトラフェニルアルソニウムクロライド、テトラフェニルアルソニウムブロマイド、これらの高分子誘導体等が挙げられる。
スルホニウム塩としては、化合物(7)が挙げられる。
ただし、R41〜R43は、それぞれ独立に炭化水素基を表し、Y−は、陰イオンを表す。
R41〜R43としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アルケニルアリール基、アラルキル基等が挙げられ、アルキル基、アリール基またはアラルキル基が好ましい。
R41〜R43の合計の炭素数は、R41R42R43S+の1分子あたり、4〜100が好ましい。
R41〜R43は、それぞれ同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
R41〜R43は、脱トリハロメタン反応条件下に不活性な置換基を有していてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子;エステル結合、エーテル結合、ケトン結合等の活性水素を有さない結合部位を有するアルキル基等が挙げられる。
R41〜R43のうち少なくとも2つは、互いに連結して、複素環(含窒素複素環等)を形成してもよい。
R41〜R43は、高分子化合物の一部であってもよい。
R41〜R43の合計の炭素数は、R41R42R43S+の1分子あたり、4〜100が好ましい。
R41〜R43は、それぞれ同じ基であってもよく、異なる基であってもよい。
R41〜R43は、脱トリハロメタン反応条件下に不活性な置換基を有していてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子;エステル結合、エーテル結合、ケトン結合等の活性水素を有さない結合部位を有するアルキル基等が挙げられる。
R41〜R43のうち少なくとも2つは、互いに連結して、複素環(含窒素複素環等)を形成してもよい。
R41〜R43は、高分子化合物の一部であってもよい。
Y−としては、各種陰イオンが挙げられ、ハロゲンイオンが好ましく、フッ素イオン、塩素イオンまたは臭素イオンがより好ましい。
化合物(7)としては、ジ−n−ブチルメチルスルホニウムアイオダイド、トリ−n−ブチルスルホニウムテトラフルオロボレート、ジヘキシルメチルスルホニウムアイオダイド、ジシクロヘキシルメチルスルホニウムアイオダイド、ドデシルメチルエチルスルホニウムクロライド、トリス(ジエチルアミノ)スルホニウムジフルオロトリメチルシリケート等が挙げられる。
ホスニウム塩としては、有機ホスホニウム塩が好ましい。リン原子に結合する4個の有機基としては、アルキル基、アラルキル基、アリール基等が挙げられる。有機ホスホニウム塩としては、相間移動触媒として作用するものであれば特に制限されないが、その中でも有機ホスホニウムハライドまたは有機ホスホニウムテトラアリールボレートが好ましい。具体的には、テトラフェニルホスホニウムブロミド等のテトラアリールホスホニウムハライド等が挙げられる。
クラウンエーテルは、(−CH2−CH2−O−)nで表される大環状のエーテルである。一般にはx−クラウン−y−エーテル(「エーテル」は略することが多い)と命名される。xは環を構成する原子の全数、yは酸素原子の数である。具体的には、12−crown−4、15−crown−5、18−crown−6等が挙げられる。環の内側に酸素原子の非共有電子対があるため、塩基性化合物の金属カチオンを取り込みやすい。
アルカリ金属のハロゲン塩としては、LiF、LiCl、LiBr、NaF、NaCl、NaBr、KF、KCl、KBr、RbF、RbCl、RbBr、CsF、CsCl、CsBr等が挙げられる。
アルカリ土類金属のハロゲン塩としては、BeF2、BeCl2、BeBr2、CaF2、CaCl2、CaBr2、SrF2、SrCl2、SrBr2等が挙げられる。
アンモニウムのハロゲン塩としては、NH4F、NH4Cl、NH4Br等が挙げられる。
アルカリ土類金属のハロゲン塩としては、BeF2、BeCl2、BeBr2、CaF2、CaCl2、CaBr2、SrF2、SrCl2、SrBr2等が挙げられる。
アンモニウムのハロゲン塩としては、NH4F、NH4Cl、NH4Br等が挙げられる。
イオン交換樹脂としては、陽イオン型イオン交換樹脂、陰イオン型イオン交換樹脂が挙げられる。市販品としては、ダイヤイオン(登録商標)シリーズ(三菱化学社製)、アンバーライト(登録商標)シリーズ(ローム・アンド・ハース社製)、アンバーリスト(登録商標)シリーズ(ローム・アンド・ハース社製)等が挙げられる。
イオン交換樹脂としては、反応速度の点から、ハロゲンイオンを陰イオンとする陰イオン型イオン交換樹脂(ハロゲン塩構造を有するイオン交換樹脂)が好ましい。
イオン交換樹脂としては、反応速度の点から、ハロゲンイオンを陰イオンとする陰イオン型イオン交換樹脂(ハロゲン塩構造を有するイオン交換樹脂)が好ましい。
触媒の添加量は、反応性および経済性の点から、触媒を除く反応原料全量の100質量%に対して、0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%が好ましい。
脱トリハロメタン反応は、さらに塩基性化合物の存在下に行ってもよい。
塩基性化合物としては、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩、アルカリ土類金属の炭酸水素塩、アルコキシド、フェノキシド、酸化物等が挙げられ、活性水素を有さない点から、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩およびアルカリ土類金属の炭酸水素塩からなる群から選択される1種以上が好ましく、無水のアルカリ金属の炭酸塩またはアルカリ土類金属の炭酸塩が特に好ましい、具体的には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の無水塩が挙げられる。
塩基性化合物としては、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩、アルカリ土類金属の炭酸水素塩、アルコキシド、フェノキシド、酸化物等が挙げられ、活性水素を有さない点から、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩およびアルカリ土類金属の炭酸水素塩からなる群から選択される1種以上が好ましく、無水のアルカリ金属の炭酸塩またはアルカリ土類金属の炭酸塩が特に好ましい、具体的には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の無水塩が挙げられる。
塩基性化合物は、化合物(1)からのトリハロメタンの引き抜き剤として機能するため、仕込んだ化合物(1)のトリハロメチル基モル数と等モル程度が適量である。塩基性化合物の添加量は、化合物(1)の1モルに対して、0.1〜3.0モルが好ましく、反応速度および経済性の点から、0.3〜2.0モルがより好ましい。
脱トリハロメタン反応は、溶媒を用いない無溶媒下で行ってもよく、溶媒中で行ってもよい。
溶媒としては、下記条件(i)を満足する溶媒が好ましい。
条件(i):化合物(1)と反応しない。
「化合物(1)と反応しない」とは、化合物(1)の−N(H)−C(O)−CX3基とまったく反応しないか、反応しても微かであって本発明の効果を損なわない程度であることを意味する。
化合物(1)の−N(H)−C(O)−CX3基と反応し得る基としては、アルデヒド基、アセトアセチル基、活性水素含有基等が挙げられる。よって、溶媒としては、該基を有さない溶媒が好ましい。
溶媒としては、下記条件(i)を満足する溶媒が好ましい。
条件(i):化合物(1)と反応しない。
「化合物(1)と反応しない」とは、化合物(1)の−N(H)−C(O)−CX3基とまったく反応しないか、反応しても微かであって本発明の効果を損なわない程度であることを意味する。
化合物(1)の−N(H)−C(O)−CX3基と反応し得る基としては、アルデヒド基、アセトアセチル基、活性水素含有基等が挙げられる。よって、溶媒としては、該基を有さない溶媒が好ましい。
前記活性水素としては、ヘテロ原子に直接結合した水素原子;電子吸引基に隣接する炭素に結合した水素原子(α−水素原子);置換芳香族を構成する水素原子;アルデヒド、カルボン酸等の官能基を構成する水素原子等が挙げられる。
前記ヘテロ原子に直接結合した水素原子としては、−NH2基、−CONH基、−OH基、−SH基等の官能基を構成する水素原子が挙げられる。
前記電子吸引基に隣接する炭素に結合した水素としては、カルボニル化合物のα位の水素原子等が挙げられる。
前記ヘテロ原子に直接結合した水素原子としては、−NH2基、−CONH基、−OH基、−SH基等の官能基を構成する水素原子が挙げられる。
前記電子吸引基に隣接する炭素に結合した水素としては、カルボニル化合物のα位の水素原子等が挙げられる。
また、溶媒としては、下記条件(ii)を満足する溶媒が好ましい。
条件(ii):化合物(2)のイソシアネート基と反応しない、すなわち上記の活性水素を有さない。
条件(ii):化合物(2)のイソシアネート基と反応しない、すなわち上記の活性水素を有さない。
条件(i)および(ii)を満足する溶媒としては、具体的には、活性水素を有さないエーテル類(ジグライム、トリグライム、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ケトン類(アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、オクタン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等)およびハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン等)からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
また、溶媒は、1分子中に、エーテル結合、エステル結合、ケトン、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、およびハロゲン原子からなる群から選択される2種以上の結合、基、および/または原子を有していてもよい。該溶媒としては、たとえば、エステルエーテル類(エチレングリコールモノエチルエーテルモノアセテート等)が挙げられる。
脱トリハロメタン反応は、常圧で行ってもよく、加圧条件で行ってもよい。
反応温度は、50〜200℃が好ましく、80〜160℃がより好ましい。
反応時間は、2〜24時間が好ましく、5〜15時間がより好ましいが、反応溶媒の種類や選択率を重視した場合にはこれに限定されるものではない。
反応温度は、50〜200℃が好ましく、80〜160℃がより好ましい。
反応時間は、2〜24時間が好ましく、5〜15時間がより好ましいが、反応溶媒の種類や選択率を重視した場合にはこれに限定されるものではない。
以上説明した本発明のイソシアネート化合物の製造方法にあっては、触媒として、相間移動触媒、アルカリ金属のハロゲン塩、アルカリ土類金属のハロゲン塩、アンモニウムのハロゲン塩およびイオン交換樹脂からなる群から選択される1種以上を用いているため、化合物(1)からのトリハロメタンの引き抜きが効率よく行われる。
よって、本発明のイソシアネート化合物の製造方法によれば、高い収率でトリハロアセトアミド類からイソシアネート化合物を製造できる。
また、上記のように、使用可能な溶媒もDMFに限定されない。また、低沸点の溶媒を用いた場合、反応後、相間移動触媒をろ過除去した後、溶媒を簡単に留去できるため、化合物(2)を回収しやすい。
よって、本発明のイソシアネート化合物の製造方法によれば、高い収率でトリハロアセトアミド類からイソシアネート化合物を製造できる。
また、上記のように、使用可能な溶媒もDMFに限定されない。また、低沸点の溶媒を用いた場合、反応後、相間移動触媒をろ過除去した後、溶媒を簡単に留去できるため、化合物(2)を回収しやすい。
なお、脱トリハロメタン反応の際または反応後に、活性水素を有する化合物を共存させることによって、活性水素を有する化合物とイソシアネート化合物との反応による生成物(ウレタン化合物、尿素化合物等)を直接得ることができる。
活性水素を有する化合物としては、アルコール類、アミン類、チオール類、シラノール基含有化合物、アセトアセチル基含有化合物等が挙げられる。活性水素を有する化合物は、活性水素を複数有していてもよく、該複数の活性水素は、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
活性水素を有する化合物が複数の活性水素を有する場合で、かつ化合物(1)またはイソシアネート化合物が複数の反応部位を有する場合、高分子量化(樹脂化)が進行して、ウレタン樹脂、尿素樹脂等を製造できる。
活性水素を有する化合物としては、アルコール類、アミン類、チオール類、シラノール基含有化合物、アセトアセチル基含有化合物等が挙げられる。活性水素を有する化合物は、活性水素を複数有していてもよく、該複数の活性水素は、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
活性水素を有する化合物が複数の活性水素を有する場合で、かつ化合物(1)またはイソシアネート化合物が複数の反応部位を有する場合、高分子量化(樹脂化)が進行して、ウレタン樹脂、尿素樹脂等を製造できる。
複数の活性水素を有する化合物としては、2〜8個の活性化水素を有する化合物が好ましく、2〜4個の活性水素を有する化合物がより好ましい。具体的には、炭素数2〜30のジオール類(1,2−エタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール等)、3価以上のアルコール類(グリセリン、ペンタエリスリトール等)、多価アミン類、多価チオール類、複数のシラノール基を含有する化合物等が挙げられる。
該化合物は、炭素鎖に分岐や環状構造やベンゼン環を有していてもよい。
該化合物は、炭素鎖に分岐や環状構造やベンゼン環を有していてもよい。
複数の活性水素を有する化合物として、繰り返し単位を有するポリマーを用いてもよい。該ポリマーとしては、ポリオール、ポリアミン等が挙げられる。
ポリオールとしては、多価アルコール類を開始剤として合成したポリエーテルポリオール、水酸基含有ポリ(メタ)アクリルポリマー、水酸基含有フッ素樹脂、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
ポリアミンとしては、多価アミン類を開始剤として合成したポリカプロラクタム、アミノ基含有ポリ(メタ)アクリル、多価アミノ化合物と多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物とを反応させたポリアミド化合物等が挙げられる。
ポリオールとしては、多価アルコール類を開始剤として合成したポリエーテルポリオール、水酸基含有ポリ(メタ)アクリルポリマー、水酸基含有フッ素樹脂、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
ポリアミンとしては、多価アミン類を開始剤として合成したポリカプロラクタム、アミノ基含有ポリ(メタ)アクリル、多価アミノ化合物と多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物とを反応させたポリアミド化合物等が挙げられる。
なお、複数の活性水素を有する化合物は、これらの構造に限定されるものではなく、活性水素を有する官能基を有し、イソシアネートとの反応性を有する部位を2つ以上有するものであれば、原則的に高分子量化が可能である。
活性水素を有する化合物の添加量は、化合物(1)の−N(H)−C(O)−CX3基の当量に対して、活性水素が0.1〜2.0倍の当量となる量が好ましい。
活性水素を有する化合物の添加量は、化合物(1)の−N(H)−C(O)−CX3基の当量に対して、活性水素が0.1〜2.0倍の当量となる量が好ましい。
<ウレタン化合物の製造方法>
本発明のウレタン化合物の製造方法は、本発明のイソシアネート化合物の製造方法により製造されたイソシアネート化合物を精製することなくアルコール類と反応させる方法である。
本発明のウレタン化合物の製造方法は、本発明のイソシアネート化合物の製造方法により製造されたイソシアネート化合物を精製することなくアルコール類と反応させる方法である。
アルコール類としては、モノアルコール、多価アルコール類(ジアルコール、トリアルコール、テトラアルコール、5価以上の多価アルコール類、ポリオール等)等が挙げられる。アルコール類は、炭素鎖に分岐や環状構造やベンゼン環を有していてもよい。
モノアルコールとしては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール等が挙げられる。
ジアルコールとしては、1,2−エタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール等の炭素数2〜30のジオール類が挙げられる。
トリアルコールとしては、グリセリン等が挙げられる。
4価以上の多価アルコール類としては、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
高分子量体であるポリオールとしては、多価アルコール類を開始剤として合成したポリエーテルポリオール、水酸基含有ポリ(メタ)アクリルポリマー、水酸基含有フッ素樹脂、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
モノアルコールとしては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール等が挙げられる。
ジアルコールとしては、1,2−エタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール等の炭素数2〜30のジオール類が挙げられる。
トリアルコールとしては、グリセリン等が挙げられる。
4価以上の多価アルコール類としては、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
高分子量体であるポリオールとしては、多価アルコール類を開始剤として合成したポリエーテルポリオール、水酸基含有ポリ(メタ)アクリルポリマー、水酸基含有フッ素樹脂、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
イソシアネート化合物が複数のイソシアネート基を有し、かつアルコール類が多価アルコール類である場合、高分子量化(樹脂化)が進行して、ウレタン樹脂を製造できる。
本発明のウレタン化合物の製造方法において得られるウレタン化合物は、数平均分子量が1000〜300000のウレタン樹脂であることが好ましく、数平均分子量が5000〜100000のウレタン樹脂であることがより好ましい。
本発明のウレタン化合物の製造方法において得られるウレタン化合物は、数平均分子量が1000〜300000のウレタン樹脂であることが好ましく、数平均分子量が5000〜100000のウレタン樹脂であることがより好ましい。
アルコール類の配合量は、イソシアネート化合物のイソシアネート基の当量に対して、含有する水酸基が0.1〜3.0倍の当量となる量が好ましく、0.5〜2.5倍の当量となる量がより好ましい。
イソシアネート化合物とアルコール類との反応においては、公知のウレタン化触媒を用いてもよい。
イソシアネート化合物とアルコール類との反応においては、公知のウレタン化触媒を用いてもよい。
<ブロック化イソシアネート化合物の製造方法>
本発明のブロック化イソシアネート化合物の製造方法は、本発明のイソシアネート化合物の製造方法により製造されたイソシアネート化合物を精製することなくイソシアネート基のブロック化剤と反応させる方法である。
本発明のブロック化イソシアネート化合物の製造方法は、本発明のイソシアネート化合物の製造方法により製造されたイソシアネート化合物を精製することなくイソシアネート基のブロック化剤と反応させる方法である。
ブロック化剤は、活性水素を分子内に1個有する化合物である。ブロック化剤としては、アルコール類、アルキルフェノール類、フェノール類、活性メチレン類、チオール類、酸アミド類、酸イミド類、イミダゾール類、尿素類、オキシム類、アミン類、イミド類、ピラゾール類等が挙げられる。
ブロック化剤の具体例を下記に示す。
アルコール類:メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール等。
アルキルフェノール類:炭素数4以上のアルキル基を置換基として有するモノアルキルフェノール類(n−プロピルフェノール、i−プロピルフェノール、n−ブチルフェノール、sec−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、n−ヘキシルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ノニルフェノール等)、またはジアルキルフェノール類(ジ−n−プロピルフェノール、ジイソプロピルフェノール、イソプロピルクレゾール、ジ−n−ブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノール、ジ−sec−ブチルフェノール、ジ−n−オクチルフェノール、ジ−2−エチルヘキシルフェノール、ジ−n−ノニルフェノール等)。
フェノール類:フェノール、クレゾール、エチルフェノール、スチレン化フェノール、ヒドロキシ安息香酸エステル等。
活性メチレン類:マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等。
チオール類:ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等。
酸アミド類:アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等。
酸イミド類:コハク酸イミド、マレイン酸イミド等。
イミダゾール類:イミダゾール、2−メチルイミダゾール等。
尿素類:尿素、チオ尿素、エチレン尿素等。
オキシム類:ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等。
アミン類:ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾール、ジーn−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、イソプロピルエチルアミン等。
イミン類:エチレンイミン、ポリエチレンイミン等。
ピラゾール類:ピラゾール、3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール等。
アルコール類:メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール等。
アルキルフェノール類:炭素数4以上のアルキル基を置換基として有するモノアルキルフェノール類(n−プロピルフェノール、i−プロピルフェノール、n−ブチルフェノール、sec−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、n−ヘキシルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ノニルフェノール等)、またはジアルキルフェノール類(ジ−n−プロピルフェノール、ジイソプロピルフェノール、イソプロピルクレゾール、ジ−n−ブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノール、ジ−sec−ブチルフェノール、ジ−n−オクチルフェノール、ジ−2−エチルヘキシルフェノール、ジ−n−ノニルフェノール等)。
フェノール類:フェノール、クレゾール、エチルフェノール、スチレン化フェノール、ヒドロキシ安息香酸エステル等。
活性メチレン類:マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等。
チオール類:ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等。
酸アミド類:アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等。
酸イミド類:コハク酸イミド、マレイン酸イミド等。
イミダゾール類:イミダゾール、2−メチルイミダゾール等。
尿素類:尿素、チオ尿素、エチレン尿素等。
オキシム類:ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等。
アミン類:ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾール、ジーn−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、イソプロピルエチルアミン等。
イミン類:エチレンイミン、ポリエチレンイミン等。
ピラゾール類:ピラゾール、3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール等。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されない。
例1は化合物(1)の合成例であり、例2、3は比較例であり、例4は実施例である。
また、例5は化合物(1)の他の合成例であり、例6は比較例である。
例1は化合物(1)の合成例であり、例2、3は比較例であり、例4は実施例である。
また、例5は化合物(1)の他の合成例であり、例6は比較例である。
(生成物の分析)
生成物の組成は、ガスクロマトグラフ(HEWLETT PACKARD社製、5890 SERIES II)(以下、GCと記す)によるGC分析によって面積%で求めた。また、生成物の同定は、ガスクロマトグラフ−質量分析計(SHIMAZU社製、GC−17AおよびGCMS−QP5050)(以下、GC−MSと記す)によるGC−MS分析によって行った。
生成物の組成は、ガスクロマトグラフ(HEWLETT PACKARD社製、5890 SERIES II)(以下、GCと記す)によるGC分析によって面積%で求めた。また、生成物の同定は、ガスクロマトグラフ−質量分析計(SHIMAZU社製、GC−17AおよびGCMS−QP5050)(以下、GC−MSと記す)によるGC−MS分析によって行った。
〔例1〕
N−フェニルトリクロロアセトアミド(化合物(1−1))の合成:
N−フェニルトリクロロアセトアミド(化合物(1−1))の合成:
風袋を測定した500mLの4口フラスコに、マグネット式撹拌器、鞘管および栓を備えた反応器の質量を測定した。反応器にアニリンの400mmolを仕込み、風袋を測定した連通滴下ロートにヘキサクロロアセトン(化合物(3−1))の440mmolを窒素雰囲気下で仕込んだ後、反応器および連通滴下ロートの質量を0.01g精度で測定した。
ジムロートを反応器に取り付けて窒素置換した後、室温約20℃にて、発熱を見ながら連通滴下ロートから反応器に化合物(3−1)の全量を100分かけて滴下した。滴下後、連通滴下ロートを取り外し、反応器および連通滴下ロートの質量を測定した。670℃に制御したオイルバスに反応器を設置した後、生成したクロロホルムによる還流状態で2時間反応させた後、オイルバスより反応器を引き上げ、温度を下げてからジムロートを取り外して栓をした500mLの反応器の質量を測定した。また、硝子ピペットを用いて反応器から生成物をサンプリングし、DMFに溶解した後、マイクロシリンジを用いてサンプリングし、GC分析およびGC−MS分析を行った。アニリンの反応率は99.96%であり、N−フェニルトリクロロアセタミドの選択率は97.63%であった。
反応器にジムロートの代わりに減圧蒸留装置を取り付けた後、100℃に制御したオイルバスに反応器を設置し、低沸点のクロロホルムおよび原料の化合物(3−1)を20torrで減圧留去した。生成物を冷却した後、反応器の質量を測定した。97.68gの固体のN−フェニルトリクロロアセタミド(化合物(1−1))を得た。
ジムロートを反応器に取り付けて窒素置換した後、室温約20℃にて、発熱を見ながら連通滴下ロートから反応器に化合物(3−1)の全量を100分かけて滴下した。滴下後、連通滴下ロートを取り外し、反応器および連通滴下ロートの質量を測定した。670℃に制御したオイルバスに反応器を設置した後、生成したクロロホルムによる還流状態で2時間反応させた後、オイルバスより反応器を引き上げ、温度を下げてからジムロートを取り外して栓をした500mLの反応器の質量を測定した。また、硝子ピペットを用いて反応器から生成物をサンプリングし、DMFに溶解した後、マイクロシリンジを用いてサンプリングし、GC分析およびGC−MS分析を行った。アニリンの反応率は99.96%であり、N−フェニルトリクロロアセタミドの選択率は97.63%であった。
反応器にジムロートの代わりに減圧蒸留装置を取り付けた後、100℃に制御したオイルバスに反応器を設置し、低沸点のクロロホルムおよび原料の化合物(3−1)を20torrで減圧留去した。生成物を冷却した後、反応器の質量を測定した。97.68gの固体のN−フェニルトリクロロアセタミド(化合物(1−1))を得た。
〔例2〕
フェニルイソシアネート(化合物(2−1))の合成:
フェニルイソシアネート(化合物(2−1))の合成:
例1で合成した化合物(1−1)の50mmol、炭酸ナトリウムの50mmolおよびDMFの100mmolを、窒素グローブボックス内で100mLの3口フラスコに秤量し、鞘管および栓を取り付け、反応器の質量を測定した。ジムロートを反応器に取り付け、窒素気流下で固形物を完全溶解させた後、マイクロシリンジを用いて反応器から溶液をサンプリングして、反応直前の組成(面積%)を測定した。
153℃に制御したオイルバスに反応器を設置し、5時間反応させた後、室温に下げてから反応器の質量を測定した。生成物のGC分析およびGC−MS分析を行った。結果を表1に示す。
153℃に制御したオイルバスに反応器を設置し、5時間反応させた後、室温に下げてから反応器の質量を測定した。生成物のGC分析およびGC−MS分析を行った。結果を表1に示す。
〔例3〕
フェニルイソシアネート(化合物(2−1))の合成:
フェニルイソシアネート(化合物(2−1))の合成:
例1で合成した化合物(1−1)の50mmol、炭酸ナトリウムの50mmolおよびジグライムの100mmolを、窒素グローブボックス内で100mLの3口フラスコに秤量し、鞘管および栓を取り付け、反応器の質量を測定した。ジムロートを反応器に取り付け、窒素気流下で固形物を完全溶解させた後、マイクロシリンジを用いて反応器から溶液をサンプリングして、反応直前の組成(面積%)を測定した。
153℃に制御したオイルバスに反応器を設置し、7.5時間反応させた後、室温に下げてから反応器の質量を測定した。生成物のGC分析およびGC−MS分析を行った。アニリンに関しては、GC面積値は二つ存在したが、GC−MS分析ではいずれもアニリンと確認されている。その他のピークもGC−MSにて構造を確認した。結果を表1に示す。
153℃に制御したオイルバスに反応器を設置し、7.5時間反応させた後、室温に下げてから反応器の質量を測定した。生成物のGC分析およびGC−MS分析を行った。アニリンに関しては、GC面積値は二つ存在したが、GC−MS分析ではいずれもアニリンと確認されている。その他のピークもGC−MSにて構造を確認した。結果を表1に示す。
〔例4〕
フェニルイソシアネート(化合物(2−1))の合成:
フェニルイソシアネート(化合物(2−1))の合成:
例3の反応前の系に、テトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)の1質量%を添加した後、153℃に制御したオイルバスに反応器を設置し、7.5時間反応させた。室温に下げてから反応器の質量を測定した。生成物のGC分析およびGC−MS分析を行った。アニリンに関しては、GC面積値は二つ存在したが、GC−MS分析ではいずれもアニリンと確認されている。その他のピークもGC−MSにて構造を確認した。結果を表1に示す。
表中の化合物(8−3)〜(8−5)については、GC−MS分析によって下記の化合物であることが同定されたが、化合物(8−1)、(8−2)は同定できなかった。
表1の結果から、下記のことがわかる。
溶媒としてDMFを用い、特定の触媒を添加しなかった例2では、化合物(1−1)の反応率は96.5%であり、反応はほぼ完結していたが、目的物である化合物(2−1)の選択率は28.1%と低いものであった。また、DMFと化合物(1−1)が反応した後に脱トリクロロ酢酸した副生成物である化合物(8−3)の選択率は38.7%であった。
溶媒をジグライムに変更した例3では、化合物(1−1)の反応率は23.2%であり、反応は未完結であった。目的物である化合物(2−1)の選択率も16.0%と低いものであった。
溶媒をジグライムに変更し、かつ相間移動触媒であるTBABを添加した例4では、化合物(1−1)の反応率は82.6%まで向上し、目的物である化合物(2−1)の選択率は39.5%と例1、2よりも高い値を示した。また、DMF由来の化合物(8−3)は検出されなかった。
溶媒としてDMFを用い、特定の触媒を添加しなかった例2では、化合物(1−1)の反応率は96.5%であり、反応はほぼ完結していたが、目的物である化合物(2−1)の選択率は28.1%と低いものであった。また、DMFと化合物(1−1)が反応した後に脱トリクロロ酢酸した副生成物である化合物(8−3)の選択率は38.7%であった。
溶媒をジグライムに変更した例3では、化合物(1−1)の反応率は23.2%であり、反応は未完結であった。目的物である化合物(2−1)の選択率も16.0%と低いものであった。
溶媒をジグライムに変更し、かつ相間移動触媒であるTBABを添加した例4では、化合物(1−1)の反応率は82.6%まで向上し、目的物である化合物(2−1)の選択率は39.5%と例1、2よりも高い値を示した。また、DMF由来の化合物(8−3)は検出されなかった。
〔例5〕
N−シクロヘキシルトリクロロアセトアミド(化合物(1−2))の合成:
N−シクロヘキシルトリクロロアセトアミド(化合物(1−2))の合成:
アニリンの代わりに、シクロヘキシルアミンを用いた以外は、例1と同様にしてN−シクロヘキシルトリクロロアセトアミド(化合物(1−2))を得た。
〔例6〕
シクロヘキシルイソシアネート(化合物(2−2))の合成:
シクロヘキシルイソシアネート(化合物(2−2))の合成:
化合物(1−1)の代わりに、例5で合成した化合物(1−2)を用いた以外は、例2と同様にしてシクロヘキシルイソシアネート(化合物(2−2))の合成を行った。生成物のGC分析およびGC−MS分析を行った。結果を表2に示す。
溶媒としてDMFを用い、特定の触媒を添加しなかった例6では、化合物(1−2)の反応率が低く、化合物(2−2)の収率は低かった。
本発明を詳細に、また特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく、様々な変更や修正を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
本出願は、2009年10月20日出願の日本特許出願2009−241191に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本出願は、2009年10月20日出願の日本特許出願2009−241191に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の製造方法で得られたイソシアネート化合物は、各種ウレタン化合物、尿素化合物の原料として有用である。
Claims (8)
- 前記相間移動触媒が、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、ホスニウム塩およびクラウンエーテルからなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載のイソシアネート化合物の製造方法。
- 前記脱トリハロメタン反応を、塩基性化合物の存在下行う、請求項1または2に記載のイソシアネート化合物の製造方法。
- 前記塩基性化合物が、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩およびアルカリ土類金属の炭酸水素塩からなる群から選択される1種以上である、請求項3に記載のイソシアネート化合物の製造方法。
- 前記脱トリハロメタン反応を、活性水素を有さない溶媒中で行う、請求項1〜4のいずれか1項に記載のイソシアネート化合物の製造方法。
- 前記活性水素を有さない溶媒が、エーテル類、エステル類、ケトン類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類およびハロゲン化炭化水素類からなる群から選択される1種以上である請求項5に記載のイソシアネート化合物の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたイソシアネート化合物を精製することなくアルコール類と反応させる工程を含む、ウレタン化合物の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたイソシアネート化合物を精製することなくイソシアネート基のブロック化剤と反応させる工程を含む、ブロック化イソシアネート化合物の製造方法。
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PCT/JP2010/068185 WO2011049023A1 (ja) | 2009-10-20 | 2010-10-15 | イソシアネート化合物、ウレタン化合物およびブロック化イソシアネート化合物の製造方法 |
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WO2020196553A1 (ja) * | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 国立大学法人神戸大学 | N-置換トリハロアセトアミドの製造方法 |
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2010
- 2010-10-15 JP JP2011537228A patent/JPWO2011049023A1/ja active Pending
- 2010-10-15 WO PCT/JP2010/068185 patent/WO2011049023A1/ja active Application Filing
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WO2011049023A1 (ja) | 2011-04-28 |
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